JP4423534B2 - 水系エマルション型吸水防止材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水系エマルション型吸水防止材に関する。さらに詳しくは、主に多孔性材料に適用して該材料の吸水を防止する水系エマルション型吸水防止材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、多孔性土木建築材料に吸水防止性を付与する方法として、シリコーン系、アクリル系、アクリルシリコーン系、ウレタン系、エステル系、油脂系の樹脂あるいはモノマーを溶解または分散したものを材料に塗布・浸透させ、乾燥(重合)する方法等が知られている。中でもシリコーン系の吸水防止材が使用されることが多い。
【0003】
シリコーン系の吸水防止材としては、水系のものと溶剤系のものが知られている。水系の吸水防止材としては、アルキルシリコネート系のものが古くより使われているが、吸水防止性能は溶剤系に比べて十分ではなく、また、アルカリ性が強く、取り扱い上の安全性の面で問題がある。一方、溶剤系のものは、火災、爆発や中毒の危険性の面で問題があり、地球環境の保護や資源の活用の面からも、溶剤を使用しない水系であって良好な性能を有する吸水防止材の開発が強く望まれている。
【0004】
このような水系の吸水防止材としては、アルキルアルコキシシランを水中に乳化させたエマルションが知られている(特許文献1参照)。しかしながら、このエマルションはアルキルアルコキシシランの濃度が40%より少ないため、長期間にわたって吸水防止性を維持できず、また、乳化剤のHLB値が15以下であるためにエマルションが相分離しやすく、長期間の保存安定性に問題がある。
【0005】
また、アルキルアルコキシシラン、アミノ基を有するアルキルアルコキシシランおよび界面活性剤を含有する有機ケイ素化合物エマルションが知られている(特許文献2参照)。しかしながら、アミノ基を有するアルキルアルコキシシランの安定性が充分ではなく、長期間の保存安定性に未だ改良の余地がある。
【0006】
【特許文献1】
特開昭62−197369号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2002−356672号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来公知の水性吸水防止材の欠点を解消し、多孔性材料への浸透性に優れ、長期間にわたって優れた吸水防止効果を発揮すると共に、長期間の保存安定性に優れた水系エマルション型吸水防止材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記に示すとおりの水系エマルション型吸水防止材を提供するものである。
項1. アルキルトリアルコキシシラン(A)、アルキルアルコキシシロキサン(B)、および乳化剤(C)を含有する有機ケイ素化合物エマルションであって、アルキルトリアルコキシシラン(A)に対するアルキルアルコキシシロキサン(B)の重量比が1:0.05〜0.4で、アルキルトリアルコキシシラン(A)とアルキルアルコキシシロキサン(B)の合計量がエマルション全量の40〜80重量%であり、且つ乳化剤(C)の量がエマルション全量の0.2〜10重量%である水系エマルション型吸水防止材。
項2. アルキルアルコキシシロキサン(B)の重量平均分子量が500〜3000である項1に記載の水系エマルション型吸水防止材。
項3. 乳化剤(C)が、重量平均分子量1000以下のポリオキシエチレンアルキルエーテルと重量平均分子量3000〜20000のエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体の混合物である項1または2に記載の水系エマルション型吸水防止材。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の水系エマルション型吸水防止材は、アルキルトリアルコキシシラン(A)、アルキルアルコキシシロキサン(B)および乳化剤(C)を含有するものである。
【0011】
本発明で用いられる上記アルキルトリアルコキシシラン(A)において、アルキル基としてはC1〜C18のアルキル基であり、アルコキシル基としてはC1〜C3のアルコキシル基である。アルキルトリアルコキシシラン(A)の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ウンデシルトリメトキシシラン、ウンデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、トリデシルトリメトキシシラン、トリデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ペンタデシルトリメトキシシラン、ペンタデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリメトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン等が挙げられる。中でも、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシランが好適に用いられる。
【0012】
一方、本発明で用いられるアルキルアルコキシシロキサン(B)は、通常、アルキルトリアルコキシシラン単独あるいはその混合物を水中で加水分解、縮重合反応することにより得られ、種々のアルキルアルコキシシロキサンの混合物である。このようなアルキルアルコキシシロキサンは、GE東芝シリコーン株式会社の商品名;TSR165、旭化成ワッカーシリコーン株式会社の商品名;SILRES MSE100等として一般に市販されている。
【0013】
アルキルアルコキシシロキサンの重量平均分子量は、特に限定されないが、500〜3000であるのが好ましく、600〜2500であるのがより好ましい。アルキルアルコキシシロキサンの重量平均分子量が500未満の場合、エマルションの相分離が起こりやすく、吸水防止性が悪くなるおそれがある。また、重量平均分子量が3000を超える場合、基材内部への浸透性が悪く、長期間にわたっては吸水防止性を維持できなくなるおそれがある。
【0014】
アルキルトリアルコキシシラン(A)とアルキルアルコキシシロキサン(B)の割合は、(A)に対する(B)の重量比で、1:0.05〜0.4であり、好ましくは1:0.07〜0.3であり、より好ましくは1:0.1〜0.25である。アルキルアルコキシシロキサン(B)の重量割合が0.05未満の場合、エマルションの相分離が起こりやすくなる。また、アルキルアルコキシシロキサン(B)の重量割合が0.4を超える場合、得られる吸水防止材の基材への浸透性が悪くなる。
【0015】
アルキルトリアルコキシシラン(A)とアルキルアルコキシシロキサン(B)の合計量は、エマルション全量に対して、40〜80重量%であり、好ましくは45〜70重量%である。(A)と(B)の合計量が40重量%未満の場合、基材に塗布しても十分な浸透深さを得ることができないため、長期間にわたっては吸水防止性を維持することができない。また、(A)と(B)の合計量が80重量%を超える場合、生成したエマルションが不安定で、相分離を起こすために好ましくない。
【0016】
また、本発明で用いられる上記乳化剤(C)としては、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体(第一工業製薬株式会社の商品名;エパンU−103、エパンU−105、エパンU−108);ポリオキシエチレンデシルエーテル(第一工業製薬株式会社の商品名;ノイゲンSD−30、SD−60、SD−110)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンK−215)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンNS−215)、ポリオキシエチレンオクチルエーテル(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンHS−215)等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンモノオレート(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンO−6)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンLT−221)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンST−221)等のポリオキシエチレン脂肪酸エステルが挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体の混合物、とりわけ、重量平均分子量が1000以下のポリオキシエチレンアルキルエーテルと重量平均分子量が3000〜20000のエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体の混合物が好適に用いられる。
【0017】
乳化剤(C)の使用量は、エマルション全量に対して、0.2〜10重量%であり、好ましくは0.5〜7重量%である。乳化剤の使用量が0.2重量%未満の場合、エマルションの相分離が起こりやすく、基材内部への浸透性が悪くなる。また、乳化剤の使用量が10重量%を超える場合、吸水防止性が悪くなる。
【0018】
本発明の水系エマルション型吸水防止材を製造する方法は、特に限定されないが、通常、室温下、水と乳化剤(C)との混合液をホモミキサー、ウルトラディスパーザー、高圧ホモジナイザー等で高速撹拌し、次いでアルキルトリアルコキシシラン(A)とアルキルアルコキシシロキサン(B)を徐々に添加し、引き続き高速撹拌することにより製造することができる。水系エマルション型吸水防止材を製造する際には、防腐剤、防カビ剤、防藻剤、防蟻剤、紫外線吸収剤等を適宜添加しても良い。
【0019】
本発明の水系エマルション型吸水防止材を多孔性材料に塗布するには、ローラー、刷毛、スプレー等を用いる。また、乾燥方法としては、室温下に放置して乾燥させても良いし、天日乾燥、加熱乾燥によっても良い。
【0020】
本発明の水系エマルション型吸水防止材を塗布する多孔性材料としては、例えば多孔性土木建築材料があり、さらに詳しくは、打放しコンクリート、軽量コンクリート、プレキャストコンクリート、軽量発泡コンクリート(ALC)、モルタル、目地モルタル、石綿セメント板、パルプセメント板、木毛セメント板、セメント系押出成形板、ガラス繊維入りセメント板(GRC)、カーボン繊維入りセメント板、珪酸カルシウム板、石膏ボード、ハードボード、漆喰、石膏プラスター、ドロマイトプラスター、ブロック、レンガ、タイル、瓦、天然石、人工石、ガラスウール、ロックウール、セラミックファイバー等の無機質材料を主成分とする材料、および木材、合板、パーティクルボード等の有機質材料を主成分とする材料が挙げられる。
【0021】
本発明の水系エマルション型吸水防止材は、長期間にわたって、激しい風雨による雨水の漏水、酸性雨による材料の劣化、汚れのしみ込み、海水による塩害、寒冷地における凍害、材料中の塩の溶出による白華等の水に起因する種々の問題を解決することができる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例および比較例により更に詳しく本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
【0023】
実施例1
水37重量部、ポリオキシエチレンデシルエーテル(第一工業製薬株式会社の商品名;ノイゲンSD−110、重量平均分子量650)1重量部およびエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体(第一工業製薬株式会社の商品名;エパンU−103、重量平均分子量4500)2重量部の混合液をホモミキサーで高速撹拌した。次いでヘキシルトリエトキシシラン50重量部およびアルキルアルコキシシロキサン(旭化成ワッカーシリコーン株式会社の商品名;SILRES MSE100、重量平均分子量1500)10重量部を添加してホモミキサーで高速撹拌し、本発明の水系エマルション型吸水防止材を得た。
【0024】
実施例2
水42重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンK−215、重量平均分子量830)1.5重量部およびエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体(第一工業製薬株式会社の商品名;エパンU−108、重量平均分子量17200)1.5重量部の混合液をホモミキサーで高速撹拌した。次いでヘキシルトリエトキシシラン47重量部およびアルキルアルコキシシロキサン(旭化成ワッカーシリコーン株式会社の商品名;SILRES MSE100、重量平均分子量1500)8重量部を添加してホモミキサーで高速撹拌し、本発明の水系エマルション型吸水防止材を得た。
【0025】
実施例3
水36重量部、ポリオキシエチレンデシルエーテル(第一工業製薬株式会社の商品名;ノイゲンSD−110、重量平均分子量650)2重量部およびエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体(第一工業製薬株式会社の商品名;エパンU−105、重量平均分子量6400)2重量部の混合液をホモミキサーで高速撹拌した。次いでオクチルトリエトキシシラン50重量部およびアルキルアルコキシシロキサン(旭化成ワッカーシリコーン株式会社の商品名;SILRES MSE100、重量平均分子量1500)10重量部を添加してホモミキサーで高速撹拌し、本発明の水系エマルション型吸水防止材を得た。
【0026】
実施例4
水40重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンK−215、重量平均分子量830)1重量部およびエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体(第一工業製薬株式会社の商品名;エパンU−103、重量平均分子量4500)4重量部の混合液をホモミキサーで高速撹拌した。次いでオクチルトリエトキシシラン47重量部およびアルキルアルコキシシロキサン(GE東芝シリコーン株式会社の商品名;TSR165、重量平均分子量650)8重量部を添加してホモミキサーで高速撹拌し、本発明の水系エマルション型吸水防止材を得た。
【0027】
比較例1
水77重量部およびポリオキシエチレンラウリルエーテル(日本エマルジョン株式会社の商品名;エマレックス707、重量平均分子量470)3重量部の混合液をホモミキサーで高速撹拌した。次いでオクチルトリエトキシシラン15重量部およびアルキルアルコキシシロキサン(GE東芝シリコーン株式会社の商品名;TSR165、重量平均分子量650)5重量部を添加してホモミキサーで高速撹拌し、水系エマルション型吸水防止材を得た。
【0028】
比較例2
水42重量部およびエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体(第一工業製薬株式会社の商品名;エパンU−103、重量平均分子量4500)3重量部の混合液をホモミキサーで高速撹拌した。次いでヘキシルトリエトキシシラン10重量部およびアルキルアルコキシシロキサン(旭化成ワッカーシリコーン株式会社の商品名;SILRES MSE100、重量平均分子量1500)45重量部を添加してホモミキサーで高速撹拌し、水系エマルション型吸水防止材を得た。
【0029】
比較例3
水30重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンK−215、重量平均分子量830)4重量部およびエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体(第一工業製薬株式会社の商品名;エパンU−105、重量平均分子量6400)8重量部の混合液をホモミキサーで高速撹拌した。次いでブチルトリエトキシシラン50重量部およびアルキルアルコキシシロキサン(旭化成ワッカーシリコーン株式会社の商品名;SILRESMSE100、重量平均分子量1500)8重量部を添加してホモミキサーで高速撹拌し、水系エマルション型吸水防止材を得た。
【0030】
比較例4
水70重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日本油脂株式会社の商品名;ノニオンK−215、重量平均分子量830)0.05重量部およびエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体(第一工業製薬株式会社の商品名;エパンU−103、重量平均分子量4500)0.1重量部の混合液をホモミキサーで高速撹拌した。次いでヘキシルトリエトキシシラン20重量部およびアルキルアルコキシシロキサン(GE東芝シリコーン株式会社の商品名;TSR165、重量平均分子量650)10重量部を添加してホモミキサーで高速撹拌し、水系エマルション型吸水防止材を得た。
【0031】
[評価方法]
(1)保存安定性
実施例および比較例で得られた水系エマルション型吸水防止材100mlを200ml容のガラス製容器に入れ、室温下で静置し、6ヶ月間、エマルションの相分離の状態を目視により観察した。結果を表1に示す。
【0032】
(2)浸透深さおよび吸水比
JIS R−5201に準じたJISモルタル(70mm×70mm×20mm)を供試体として使用し、これに実施例および比較例で得られた吸水防止材を300g/m2の割合で全面塗布した。なお、何も塗布しないものを対照とした。得られた供試体を温度20℃、相対湿度65%RHの恒温恒湿器内で7日間養生した後、浸透深さを測定し、以下に示す吸水比の性能試験に供した。次に、サンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社の商品名;デューサイクルサンシャインスーパーロングライフウェザーメーターWEL−SUN−DCH型)を用いて、ブラックパネル温度63℃、湿度50%、降雨条件60分中12分降雨の試験条件で、促進耐候性試験を実施した。2000時間経過後、4000時間経過後の供試体を、以下に示す吸水比の性能試験に供した。
【0033】
浸透深さ
得られた塗布供試体を2分割し、その分割面に水を噴霧し、水が浸透していない部分の厚さを測定した。結果を表1に示す。
【0034】
吸水比
得られた塗布供試体および無塗布供試体を、塗布面を下にして水中に浸漬(浸漬深さ5mm)し、24時間後に取り出し、余剰水を乾いた布で拭き取った後、重量(g)を測定し、下式により吸水比を算出した。結果を表2に示す。なお、吸水比が0.1以下の場合、吸水防止性に優れていると判断できる。
吸水比=[塗布供試体の水浸漬後の重量(g)−塗布供試体の水浸漬前の重量(g)]/[無塗布供試体の水浸漬後の重量(g)−無塗布供試体の水浸漬前の重量(g)]
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
実施例1〜4の水系エマルション型吸水防止材は、エマルションの相分離に対する安定性において6ヶ月以上相分離しないことがわかる。また、実施例1〜4の吸水防止材は、浸透深さが深いために吸水防止性能を長期間にわたって維持することができることがわかる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によると、多孔性材料への浸透性に優れ、長期間にわたって優れた吸水防止効果を発揮すると共に、長期間の保存安定性に優れた水系エマルション型吸水防止材を提供することができる。
Claims (2)
- C 1 〜C 18 のアルキル基及びC 1 〜C 3 のアルコキシル基を有するアルキルトリアルコキシシラン(A)、アルキルアルコキシシロキサン(B)、および乳化剤(C)を含有する有機ケイ素化合物エマルションであって、アルキルトリアルコキシシラン(A)に対するアルキルアルコキシシロキサン(B)の重量比が1:0.05〜0.4で、アルキルトリアルコキシシラン(A)とアルキルアルコキシシロキサン(B)の合計量がエマルション全量の45〜80重量%であり、且つ乳化剤(C)の量がエマルション全量の0.2〜10重量%である水系エマルション型吸水防止材であって、
乳化剤(C)が、重量平均分子量1000以下のポリオキシエチレンアルキルエーテルと重量平均分子量3000〜20000のエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体の混合物である水系エマルション型吸水防止材。 - アルキルアルコキシシロキサン(B)の重量平均分子量が500〜3000である請求項1に記載の水系エマルション型吸水防止材。
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