JP4423223B2 - 車載用音声記録装置、その制御方法及び制御プログラム - Google Patents
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Description
しかし、従来の構成では、電源電圧が所定値以上に復帰した場合には、ユーザが、リッピングの開始操作をする必要があるとともに、それまでリッピングしていた音声データは失われてしまい、再びオーディオCDの最初からリッピングを実行する必要があるという問題があった。
図1は、本実施形態に係る車載用音声記録装置1の構成を示すブロック図である。この車載用音声記録装置1は、オーディオCD等に記録された音声データを読み取り、この音声データを圧縮してハードディスクドライブ(記録手段)に記録(リッピング)する機能を有するものである。図1において、システムマイコン10は、車載用音声記録装置1の各部の制御や各種演算処理を実行するものであり、制御用プログラムおよび制御用データを予め記憶しているROMと、このROM内の制御用プログラムに基づいて車載用音声記録装置1の全体を制御するCPUと、各種データを一時的に格納するRAMとを備えている。
SDRAM(Synchronous DRAM:一時記憶手段)22は、システムマイコン10の制御下、DSP部19から出力された音声データを一時的に記憶するものであり、ローカルバス2を介して、システムマイコン10、バス変換部17及びDSP部19に接続されている。本実施形態では、ハードディスクドライブ16に音声データを記録中に、電源電圧が、当該ハードディスクドライブ16への記録動作を可能とする下限電圧を下回った場合、システムマイコン10は、ハードディスクドライブ16に代えて、SDRAM22に音声データを記憶するように構成されている。
まず、オーディオCDからハードディスクドライブ16へのリッピングの開始が指示される(ステップS1)と、システムマイコン10は、ハードディスクドライブ16へのリッピングを開始する(ステップS2)。具体的には、システムマイコン10は、CDデータ読取部18によって音声データを読み出し、この音声データをDSP部19で処理した後、ローカルバス2及びバス変換部17を介して、ハードディスクドライブ16に記録する。
一方、第1電圧検出部13の検出した電源電圧レベルが10(V)以下に相当するものである場合には、システムマイコン10は、ハードディスクドライブ16の不安定動作を回避するため、このハードディスクドライブ16への記録(書込み)動作を停止する(ステップS4)。この場合、システムマイコン10は、ハードディスクドライブ16へ書込みが完了しているデータのうち、最後に書き込まれたデータを特定するための情報を取得してRAMに記憶する。
一方、第2電圧検出部14の検出した電源電圧レベルが9(V)以下に相当するものである場合には、CDデータ読取部18の不安定動作を回避するため、システムマイコン10は、ステップS5までのラストモードを保持し、この状態でCDデータ読取部18を停止する(ステップS8)。ラストモードとは、CDデータ読取部18が停止する直前状態をいうものであり、本構成では、システムマイコン10は、SDRAM22へ書込みを行った際のオーディオCDにおける最終位置を取得してRAMに記憶する。
一方、第2電圧検出部14の検出した電源電圧レベルが9.5(V)以上に相当するものである場合には、システムマイコン10は、CDデータ読取部18を起動し、音声データの読み取りを開始する(ステップS13)。
一方、第1電圧検出部13の検出した電源電圧レベルが10.8(V)以上に相当するものである場合には、システムマイコン10は、ハードディスクドライブ16への書込み動作を開始(ステップS16)し、ステップS5及びステップS14にて、SDRAM22に一時的に記憶された音声データをそれぞれ、ハードディスクドライブ16に転送して記録する(ステップS17)。この場合、システムマイコン10は、ステップS2にて、ハードディスクドライブ16に記録された音声データと、電圧低下時にステップS5にて、SDRAM22に記憶された音声データと、電圧復帰時にステップS14にて、SDRAM22に記憶された音声データとを一体的に取り扱えるように、ハードディスクドライブ16に記録する。
続いて、システムマイコン10は、オーディオCDからハードディスクドライブ16へのリッピングを開始する(ステップS18)。この場合、システムマイコン10は、ステップS17にて、ハードディスクドライブ16に記録された音声データのうち、最後に書き込まれたデータを特定するための情報を記憶しており、このハードディスクドライブ16に最後に書き込まれたデータに接続する形でリッピングを開始する。
また、以上の説明においては、車載用音声記録装置1を制御するための制御プログラムがシステムマイコン10が備えるROMに予め記憶されている場合について説明したが、各種磁気ディスク、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に制御用プログラムをあらかじめ記録し、これらの記録媒体から読み込み、インストールするように構成することも可能である。また、通信インターフェースを設け、インターネット、LANなどのネットワークを介して制御用プログラムをダウンロードし、インストールして実行するように構成することも可能である。このように構成することにより、ソフトウェア的により高機能としたり、より信頼性の高い車載用音声記録装置を構成することが可能となる。
10 システムマイコン(制御手段)
11 サブマイコン
13 第1電圧検出部(電圧検出手段)
14 第2電圧検出部(電圧検出手段)
16 ハードディスクドライブ(記録手段)
18 CDデータ読取部(音声出力手段)
22 SDRAM(一時記憶手段)
Claims (6)
- 音声データを出力する音声出力手段と、前記音声データを記録する記録手段とを備えた車載用音声記録装置において、
この車載用音声記録装置に供給される電源電圧を検出する電圧検出手段と、前記音声データを一時的に記憶させる一時記憶手段とを備え、
前記音声出力手段から出力された前記音声データを記記録手段に記録中に、前記電源電圧が、当該記録手段の記録動作を行うための下限電圧を下回った場合、前記記録手段への前記音声データの記録を停止して当該記録手段へ記録された最後の音声データを特定する情報を記憶するとともに、前記記録手段に代えて、前記一時記憶手段への前記音声データの記憶を開始するように制御する制御手段を備え、この制御手段は、前記電源電圧が前記下限電圧よりも高く設定された所定値を上回った場合、前記一時記憶手段への前記音声データの記録を停止して当該一時記憶手段に記憶された音声データを前記記録手段に転送し、この転送された音声データを前記記録手段に最後に記録された音声データに接続して記録するとともに、前記音声出力手段から出力され、かつ、前記転送された音声データに続く音声データを、当該記録手段に転送されて最後に記録された音声データに接続して記録することを特徴とする車載用音声記録装置。 - 前記音声データを前記記録手段に転送し記録する場合、
前記制御手段は、当該音声データと、当該音声データに対応する前記記録手段に記録された音声データとを一体的に取扱えるように記録することを特徴とする請求項1に記載の車載用音声記録装置。 - 前記音声出力手段を出力動作させるための下限電圧は、前記記録手段の記録動作を行うための下限電圧よりも低く設定され、
前記制御手段は、前記電源電圧が、前記音声出力手段を出力動作させるための下限電圧を上回り、かつ、前記記録手段の記録動作を行うための下限電圧を下回った場合に、
前記一時記憶手段に、前記音声データを記憶することを特徴とする請求項1または2に記載の車載用音声記録装置。 - 前記記録手段は、ハードディスクドライブであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車載用音声記録装置。
- 音声データを出力する音声出力手段と、この音声データを記録する記録手段と、この音声データを一時的に記憶する一時記憶手段とを備えた車載用音声記録装置の制御方法において、
この車載用音声記録装置に供給される電源電圧を検出し、前記音声出力手段から出力された前記音声データを記記録手段に記録中に、前記電源電圧が、当該記録手段の記録動作を行うための下限電圧を下回ったか否かを判定し、前記電源電圧が当該下限電圧を下回った場合に、前記記録手段への前記音声データの記録を停止して当該記録手段へ記録された最後の音声データを特定する情報を記憶するとともに、前記記録手段に代えて、前記一時記憶手段への前記音声データの記憶を開始し、前記電源電圧が前記下限電圧よりも高く設定された所定値を上回った場合、前記一時記憶手段への前記音声データの記録を停止して当該一時記憶手段に記憶された音声データを前記記録手段に転送し、この転送された音声データを前記記録手段に最後に記録された音声データに接続して記録するとともに、前記音声出力手段から出力され、かつ、前記転送された音声データに続く音声データを、当該記録手段に転送されて最後に記録された音声データに接続して記録するように制御する制御過程を備えることを特徴とする車載用音声記録装置の制御方法。 - 音声データを出力する音声出力手段と、この音声データを記録する記録手段と、この音声データを一時的に記憶する一時記憶手段とを備えた車載用音声記録装置をコンピュータにより制御するための制御プログラムにおいて、
この車載用音声記録装置に供給される電源電圧を検出させ、前記音声出力手段から出力された前記音声データを記記録手段に記録中に、前記電源電圧が、当該記録手段の記録動作を行うための下限電圧を下回ったか否かを判定させ、前記電源電圧が当該下限電圧を下回った場合に、前記記録手段への前記音声データの記録を停止させて当該記録手段へ記録された最後の音声データを特定する情報を記憶させるとともに、前記記録手段に代えて、前記一時記憶手段への前記音声データの記憶を開始させ、前記電源電圧が前記下限電圧よりも高く設定された所定値を上回った場合、前記一時記憶手段への前記音声データの記録を停止させて当該一時記憶手段に記憶された音声データを前記記録手段に転送させ、この転送された音声データを前記記録手段に最後に記録された音声データに接続して記録させるとともに、前記音声出力手段から出力され、かつ、前記転送された音声データに続く音声データを、当該記録手段に転送されて最後に記録された音声データに接続して記録させることを特徴とする車載用音声記録装置の制御プログラム。
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