JP4422524B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの内圧が低下したパンク状態でも、ある程度の速度でかつ十分な距離を安全に走行しうる空気入りタイヤに関する。
近年、パンク等によりタイヤの内圧が低下した場合でも、例えば約80km/H程度の速度で数百キロメートルを安全に走行しうるタイヤ組立体が提案されている。代表的な技術は、例えば下記の特許文献1ないし3に示されている。
特開平10−6721号公報 特表平8−504389号公報 特開2001−354002号公報
図7には、上記公報に示されるタイヤ組立体の一例を示す。該組立体は、タイヤaと、該タイヤaをリム組みするリムbと、タイヤaとリムbとが囲むタイヤ内腔i内でリムbに装着されかつタイヤaの内圧が低下したときにトレッド部dの内面と当接して荷重を支持する環状のサポートリングeとを含んでいる。
前記リムbは、タイヤaの一方のビード部である第1のビード部f1と、他方のビード部である第2のビード部f2とが装着される第1、第2のシートb1、b2とを有し、それらの間には、サポートリング取付面gと、ビード部f2を落とし込み可能なウエル部jとが設けられる。
前記サポートリング取付面gは、中央溝の両側に設けられた第1、第2のサポートリング取付面g1、g2から形成されている。各サポートリング取付面g1、g2の外径Dg1又はDg2は、第1のシートb1のフランジ径Db1より大きい。また第2のサポートリング取付面g2の第2のシートb2側の端部には、サポートリングeの軸方向の移動を阻止するための突起物hが設けられている。さらに、リムbは、第2のシートb2側に、フランジとの間で第2のビード部f2を狭持しうるハンプkを持っている。
前記サポートリングeは、例えば各種のゴム、エラストマーといった弾性体で構成される。サポートリングeの内周面e1は、リムbの前記サポートリング取付面g1、g2にしまり嵌めにて装着される。
図8に示すように、釘踏み等によりタイヤaの内圧が低下した場合、トレッド部dの内面d1がサポートリングeに当接し、タイヤの縦撓み量が規制できる。サポートリングの硬さ、高さ等を最適化することにより、タイヤaに作用する荷重は、サポートリングeとリムbとによって好適に支持できる。
また第1のビード部f1は、サポートリングeとリムフランジとで軸方向両側から狭持され、また第2のビード部f2は、リムフランジをハンプkとの間で狭持される。これにより、80km/H程度の速度でリム外れを生じることなく継続した走行が可能となる。このようなタイヤ組立体は、パンクしてもスタンド、修理工場等までの継続した走行を可能とし、路肩でのタイヤ修理を不要とする。またスペアタイヤを排除できるため、車両の居室ないしトランクルームの拡大に役立つ。
上記の構造を有するタイヤ組立体は、サイドウォール部の外面間の幅Wが、トレッド部側からビード部側に向かって漸増するものとして形成されている。しかも、これに加えてビード部の厚さがタイヤ半径方向内方ほど大きい。これは、パンク時にビード部とリムとの係合をより強固とするのに役立つ反面、サイドウォールからビード部にかけての領域において、タイヤ半径方向外方と内方との剛性差を非常に大きいものとする。特に、サイドウォールは、カーカスと柔軟なサイドウォールゴムとで実質的に形成されているため、荷重負荷時には、サイドウォール部の外方にひずみが集中しやすく、かつ、撓み量が局部的に大きくなる。このため、パンク時はもとよりシビアな旋回走行時には、サイドウォール部の外方が路面と接触して摩耗するなど操縦安定性に劣る傾向がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、サイドウォール部の外面間の幅Wが、トレッド部側からビード部側に向かって厚さが漸増するこの種のタイヤにおいて、特定範囲のサイド領域内に、前記カーカスの外側に沿ってのびる長さが30mm以上の補強フィラーを設けることを基本として、サイドウォール部の剛性を均一化し歪を小として操縦安定性の向上に役立つ空気入りタイヤを提供することを目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、前記トレッド部の内方かつ前記カーカスのタイヤ半径方向外側に配されたベルト層と、前記ビードコアからタイヤ半径方向外側にのびる硬質ゴムからなるビードエーペックスとを具え、前記サイドウォール部の外面間の幅が、トレッド部側からビード部側に向かって漸増するとともに、内圧が低下したときにトレッド部の内面をリムに設けたサポートリングで支持させるようにした空気入りタイヤであって、前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端から該ベルト層の内面に沿ってタイヤ軸方向内側に30mmを隔てた外端位置と、前記ビードエーペックスのタイヤ半径方向の外端からカーカスに沿ってタイヤ半径方向内側に15mmを隔てた内端位置との間であるサイド領域内に、前記カーカスの外側に沿ってのびる長さが30mm以上の補強フィラーを設けたことを特徴とする空気入りタイヤである。
また請求項2記載の発明は、前記補強フィラーは、JIS硬さが75〜95゜かつ厚さが0.5〜2.0mmのゴムシート体から形成されることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記補強フィラーは、有機繊維コード又はスチールコードをトッピングゴムで被覆したした補強プライからなることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤである。
また請求項4記載の発明は、前記補強フィラーは、その長さが30〜120mmであり、かつ、該補強フィラーのタイヤ半径方向の外端が前記ベルト層と前記カーカスとの間に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤは、ベルト層のタイヤ軸方向の外端から該ベルト層の内面に沿ってタイヤ軸方向内側に30mmを隔てた外端位置と、前記ビードエーペックスのタイヤ半径方向の外端からカーカスに沿ってタイヤ半径方向内側に15mmを隔てた内端位置との間であるサイド領域内に、前記カーカスの外側に沿ってのびる長さが30mm以上の補強フィラーが設けられる。これにより、サイド部の剛性が均一化し、操縦安定性を向上しうる。サイド領域の内端位置は、ビードエーペックスから15mm内側に規制されているため、ビード部の剛性が過度に高めるを防止できる。従って、乗り心地の悪化を防止しうる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という。)2をリム3にリム組みしたタイヤ組立体1の断面図を例示している。タイヤ組立体1は、タイヤ2と、該タイヤ2をリム組みするリム3と、前記タイヤ2と前記リム3とが囲むタイヤ内腔i内で前記リム3に装着された環状のサポートリング4とから構成されている。
また図1は、タイヤ組立体1に正規内圧が充填されかつ無負荷である正規状態におけるタイヤ軸を含むタイヤ子午線断面が示されている。ここで「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系ないしこれに準じたメーカ推奨値(以下、「規格等」という。)において、各規格等がタイヤ毎に定めている空気圧であり、例えばJATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とする。
タイヤ2は、路面と接地するトレッド部2aと、その両端部からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサイドウォール部2b、2bと、該サイドウォール部2bの半径方向の内方端に形成されリム3に着座しうるビード部2d、2dとを有するトロイド状をなす。前記正規状態では、タイヤ組立体1は、サイドウォール部2b、2bの外面間の幅Wが、トレッド部2a側からビード部2d側に向かって漸増しており、標準的な空気入りタイヤとは全く逆になっている。また本実施形態のタイヤ2は、その内腔面に空気を透過し難いインナーライナーゴムが設けられたチューブレスタイプである。
またタイヤ2は、トレッド部2aからサイドウォール部2bを経てビード部2dのビードコア2eに至るカーカス2fと、該カーカス2fのタイヤ半径方向外側かつトレッド部2aの内部に配置された例えばスチールコードよりなるベルト層2gとが設けられている。
前記カーカス2fは、図2に拡大して示されるように、ビードコア2e、2e間をトロイド状に跨る本体部2f1と、その両側に連なりかつビードコア2eのタイヤ半径方向の内方を通ってタイヤ半径方向に外側に折り返された後にループ状に折り曲げられ再びビードコア2eの内方を通って本体部2f1に沿って終端する折返し部2f2とを有する1枚のカーカスプライ2fpで形成されたものが例示される。但し、プライ数は2枚以上としても良い。
このようなカーカスプライ2fpは、本体部2f1に引張力が作用すると、ループ状の折返し部2f2で包囲された断面滴状の楔ゴム2hが、ビードコア2eとリム3の第1ないし第2のシート3a又は3bとの間に強く引き込まれ、いわゆる楔作用が生じ得る。これにより、ビード部2dは、リム3に強く固定されタイヤ2のリム外れが効果的に防止される。かかる構成の詳細は、例えば特表平9−509122号公報などに記載されている。このようなカーカスプライ2fを形成するために、ビード部2dは、タイヤ半径方向内方に向かってその厚さが漸増することとなる。
またタイヤ2には、図2に示すように、前記ビードコア2eからタイヤ半径方向外側にのびる硬質ゴムからなるビードエーペックス2iが設けられている。このようなビードエーペックス2iは、ビード部2dの曲げ剛性を高め、旋回走行時ないしパンク時等において、ビード部2dの姿勢を安定化して、リム外れを防止するのに役立つ。このような機能を確保するために、該ビードエーペックス2iは、タイヤ半径方向外側に向かって先細状にのびており、その高さはリム径(リム径が左右のシートで異なる場合には小さい方のリム径とする。)を通るタイヤ軸方向線であるビードベースラインBLからの高さが、タイヤ断面高さ(前記ビードベースラインからタイヤ最外点までのタイヤ半径方向の高さ)の20〜55%、好ましくは35〜50%とするのが望ましい。またビードエーペックス2iは硬質ゴムからなるが、JIS硬さ(JIS−K6253に基づくデュロメータータイプAによる硬さ)で50〜90゜、より好ましくは60〜80゜のゴム組成物が好適である。
前記リム3は、タイヤ2の各ビード部2d、2dが装着される第1、第2のシート3a、3bを有する。また、それらの間にはサポートリング4を装着するためのサポートリング取付面3gと、タイヤの装着時にビード部2dが落とし込まれる小径のウエル部3dとが設けられる。
前記第1のシート3a、第2のシート3bは、タイヤ軸を含むタイヤ子午線断面において、従来の一般的なリムのシートとは反対方向に傾斜したものが示される。即ち、各シート3a、3bは、軸方向外側に向かって外径が漸減する向きに傾斜している。また、第1のシート3aの最小外径は、第2のシート3bの最小外径よりも小で形成される。つまり、左右非対称である。なおタイヤ2の各ビード部2d、2dも、この第1のシート3a、第2のシート3bに合致するようにビード内径を違えて設計されているのは言うまでもない。
前記サポートリング取付面3gの最大外径Dgは、第1のシート3aの軸方向端を区画するフランジの外端径Daより大で形成される。これにより、サポートリング4は、第1のシート3aから容易にリム組できる。またサポートリング取付面3gの一端部には、該サポートリング4の軸方向の移動を阻止するための円周方向にのびる突起物3fが設けられている。
本実施形態のサポートリング4は、全体として環状をなし、トレッド部2aの内面と当接しうる外周面4aを有しかつ半径方向外側に位置する外のリング体5と、リム3のサポートリング取付面3gに装着される内周面4bを有しかつ半径方向内側に位置する内のリング体6と、外のリング体5と内のリング体6との間を半径方向で継ぎかつ周方向にのびる支持壁部7a、7bとを一体に有するものが例示される。サポートリング4の断面形状、高さ、幅などは、タイヤサイズ、リムサイズなどに応じて適宜選択することができる。またサポートリング4は、ゴム、エラストマーなどの各種の弾性体により形成される。
このようなタイヤ組立体1は、図8に示したように、タイヤ2の内圧が低下した場合、トレッド部2aの内面がサポートリング4に当接し、タイヤの縦撓み量が規制でき、継続して一定速度で相当長い距離を走行できる。
本実施形態のタイヤ2は、図2に示すように、サイド領域S内に、前記カーカスプライ2fpの外側に沿ってのびる長さLが30mm以上の補強フィラー9が設けられる。ここで、サイド領域Sは、ベルト層2gのタイヤ軸方向の外端2geから該ベルト層2gの内面に沿ってタイヤ軸方向内側に30mmを隔てた外端位置P1と、ビードエーペックス2iのタイヤ半径方向の外端2ieからカーカスプライ2fに沿ってタイヤ半径方向内側に15mmを隔てた内端位置P2との間の領域とする。
発明者らは、この種のタイヤについて、サイド剛性の均一化について種々の実験を試みたところ、シビアな旋回走行時においては、上記のサイド領域Sにおいて剛性の不足が生じていることが判明した。そこで、かかるサイド領域Sに、30mm以上の長さLを有する補強フィラー9を設けることによって、サイド領域とりわけバットレス部等の剛性を均一化しかつ高めることができ、歪を小として、操縦安定性や耐久性を向上させることができる。なお、前記外端位置P1がベルト層2gのタイヤ軸方向の外端2geから該ベルト層2gの内面に沿ってタイヤ軸方向内側に30mmを隔てる位置としたのは、これよりもタイヤ赤道C側を補強しても、サイド領域の補強効果が得られないためであり、また内端点P2を、ビードエーペックス2iのタイヤ半径方向の外端2ieからカーカスプライ2fに沿ってタイヤ半径方向内側に15mmを隔てた位置としたのは、これよりもタイヤ半径方向内方を補強しても、サイド領域の剛性均一化には役立たず、かつ、乗り心地の過度の悪化を招くおそれがあるためである。
補強フィラー9の長さLは少なくとも30mm以上とすることが必要である。この長さLは、形状に沿って測定されるいわゆるパス長さであり、30mm未満であるとサイド領域Sの十分な補強効果が得られない。特に好ましくは40mm以上、さらに好ましくは60mm以上とするのが望ましい。補強フィラー9の長さLの上限は、前記サイド領域Sからはみ出さない長さとするが、該長さLが120mmを超える場合には120mm以下に規制するのが望ましい。前記長さLが120mmを超えると、タイヤ重量の過度の増加を招き、運動性能や乗心地性能ないし燃費性能の悪化を招くため好ましくない。
補強フィラー9は、例えば特定の硬さを有するゴムシート体又は補強プライから形成することができる。
補強フィラー9を形成するゴムシート体としては、好ましくはJIS硬さが75〜95゜かつ加硫成形後の厚さが0.5〜2.0mmであるものが望ましい。前記JIS硬さが75゜未満又は厚さが0.5mm未満であると、サイド領域Sの補強効果が十分に得られないため、高速旋回走行などシビアな走行を行った場合に、サイド領域Sの外方部分の撓み量が局部的に大きくなり、自動車の挙動が不安定となったり、サイド領域Sを接地させて摩耗させるなどの問題があり、逆にJIS硬さが95゜を超える場合又は厚さが2.0mmを超える場合、補強フィラー9と周囲ゴムとの剛性差が著しく大となってゴム界面でクラックなどが生じやすくなる。ちなみに、サイド領域Sに配されるサイドウォールゴムのJIS硬さは40〜70゜のものが使用される。
また補強フィラー9に用いる補強プライとしては、有機繊維コード又はスチールコードをトッピングゴムで被覆したものを用いることができる。有機繊維コードとしては、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、アラミド等、種々のものが採用できるが、特に好ましくは引張強度が1000(MPa)以上のものが望ましい。また、補強プライのコード角度は、好ましくは、タイヤ周方向に対して45〜90゜、より好ましくは70〜90゜とするのが望ましい。前記コード角度が45゜未満になると、適切な縦バネ、横バネの向上が得られ難い。
また補強フィラー9の配設位置は、前記サイド領域Sの中であれば特に限定はされないが、好ましくは本実施形態のように、補強フィラー9のタイヤ半径方向の外端9aがベルト層2gとカーカスプライ2fpとの間に位置し、かつ、全体として60mm以上の長さLを有することが特に望ましい。なお補強フィラー9の内端9bは、ビードエーペックス2iの外端2ieよりもタイヤ半径方向外方で終端させることが望ましい。これにより、補強フィラー9は、ひずみが特に集中しやすいバットレス部を主体的に補強することができるから、高速旋回時などでも、タイヤの縦撓み量をバットレス部に集中させることが無く、自動車の走行時の挙動を安定化するのに効果がある。
サイズ225−680R460Aのタイヤと、ホイール幅225mmのリム及びポリウレタンからなるサポートリングを使用してタイヤ組立体を図3〜6及び表1の仕様に基づき試作した。リム、サポートリングはいずれも同一であるが、タイヤについては、以下のように補強フィラーを違えている。
(比較例1)
補強フィラーなし。
(比較例2)
アラミドコードをゴム被覆した補強プライからなる補強フィラーを使用しているが、その長さLが25mmのもの。
(比較例3)
ゴムシート体からなる補強フィラーを使用しているが、その長さLが25mmのもの。(実施例1、7)
アラミドコードをゴム被覆した補強プライからなる補強フィラーを使用し、長さはそれぞれ60mm、100mm、30mmとした。
(実施例2、4)
スチールコードをゴム被覆した補強プライからなる補強フィラーを使用し、長さはそれぞれ60mm、30mmとした。
(実施例3、6、8)
ゴムシート体からなる補強フィラーを使用し、長さはそれぞれ60mm、30mm、130mmとした。
なおアラミドコードは引張強度1600kPa、スチールコードは同2700MPaのコード材料を用い、ゴムシート体には、JIS硬さ85゜のものを採用した。サイドウォールゴムのJIS硬さは58°である。また各タイヤ組立体を用いて次の要領で各種の試験を行い性能を評価した。
<コーナリングパワー>
室内試験器を用いて測定したコーナリングフォースからコーナリングパワーを求め、比較例1を100とした指数によって比較した。数値が大きいほどコーナリングパワーが大きいことを意味する。なおコーナリングパワーは、次式で示すように、スリップ角+1゜の時のコーナリングフォース値CF(+1゜)から、スリップ角−1゜の時のコーナリングフォース値CF(−1゜)を引いた値を2で割って得たスリップ角1゜当たりのコーナリングフォースとして求めている。
{CF(+1゜)−CF(−1゜)}/2
なおCF(+1゜)、CF(−1゜)は、夫々プラスマイナスの符号を考慮している。
<ハンドル応答性>
国産3000cc級FF車に、内圧200kPaのタイヤ組立体を4輪装着し、タイヤテストコースのドライアスファルト路面上にてテスト走行を行い、ハンドルを舵取りした際の車両の応答性をドライバーの官能評価により比較例1を3とする5点法で評価した。点数は、10名のドライバーの評価点の平均値であり、数値が大きいほど良好である。
<ニュートラル付近手応え>
上記テスト走行時において、微小舵角時のハンドルから運転者に伝わる力をドライバーの官能評価により比較例1を3とする5点法で評価した(n=10の平均値)。
<レーンチェンジ時性能>
上記テスト走行において、レーンチェンジ時の車両の動きのスムーズさをドライバーの官能評価により比較例1を3とする5点法で評価した(n=10の平均値)。
テストの結果などを表1に示す。
Figure 0004422524
テストの結果、実施例のタイヤでは、比較例に比べると操縦安定性を向上していることが確認できる。補強フィラーの長さが30mm未満の比較例2ないし3では、十分に操縦安定の向上が図れていないことが分かる。
本発明の実施形態を示すタイヤ組立体の断面図である。 その右半分拡大断面図である。 本発明の他の実施形態を示す空気入りタイヤの断面図である。 本発明の他の実施形態を示す空気入りタイヤの断面図である。 本発明の他の実施形態を示す空気入りタイヤの断面図である。 本発明の他の実施形態を示す空気入りタイヤの断面図である。 従来の空気入りタイヤの断面図である。 そのパンク状態の断面図である。
符号の説明
1 タイヤ組立体
2 空気入りタイヤ
2a トレッド部
2b サイドウォール部
2d ビード部
2e ビードコア
2f カーカスプライ
2g ベルト層
2i ビードエーペックス
3 リム
4 サポートリング
9 補強フィラー
S サイド領域

Claims (4)

  1. トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、前記トレッド部の内方かつ前記カーカスのタイヤ半径方向外側に配されたベルト層と、前記ビードコアからタイヤ半径方向外側にのびる硬質ゴムからなるビードエーペックスとを具え、
    前記サイドウォール部の外面間の幅が、トレッド部側からビード部側に向かって漸増するとともに、内圧が低下したときにトレッド部の内面をリムに設けたサポートリングで支持させるようにした空気入りタイヤであって、
    前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端から該ベルト層の内面に沿ってタイヤ軸方向内側に30mmを隔てた外端位置と、
    前記ビードエーペックスのタイヤ半径方向の外端からカーカスに沿ってタイヤ半径方向内側に15mmを隔てた内端位置との間であるサイド領域内に、前記カーカスの外側に沿ってのびる長さが30mm以上の補強フィラーを設けたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記補強フィラーは、JIS硬さが75〜95゜かつ厚さが0.5〜2.0mmのゴムシート体から形成されることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補強フィラーは、有機繊維コード又はスチールコードをトッピングゴムで被覆したした補強プライからなることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記補強フィラーは、その長さが30〜120mmであり、かつ、該補強フィラーのタイヤ半径方向の外端が前記ベルト層と前記カーカスとの間に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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