JP4422414B2 - パターン形成体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
マスクに要するコストの削減が可能なパターン形成体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カラーフィルタを製造する際には、カラーフィルタを構成するブラックマトリクス、各色の着色層、オーバーコート、柱状スペーサ等の各層を形成するために、各々の層毎にマスクを必要とする。これらのマスクは、石英板に金属薄膜を蒸着して光感光性樹脂を塗布し、その後レーザーまたは電子線で描画し、現像エッチングすることにより各々の層のパターンに応じて形成するといった煩雑な手間を要するため、マスクの製造にはコストがかかる。
【0003】
このようなマスクを用いて製造されるカラーフィルタにおいては、見かけ上のパターンは同じでも着色層の色だけが異なるカラーフィルタを製造する場合がある。このような二品種は、人間が目視により識別することは不可能であるため、通常は、ブラックマトリクスにより形成される品種名を、異なる品種名とすることにより、目視で確認できるようにしている。特に検査を人間が行う場合などは、品種の混合を防ぐため有用な方法である。
【0004】
しかしながら、同一のパターンを有し着色層の色だけが異なる二品種を製造する際に、同一のパターンを有するにも関わらず品種名が異なるだけで、別々のブラックマトリクス用マスクを用いることは、マスクに要するコストを増大させる要因となっていた。そこで、パターンは同一であり色の異なる着色層とする場合に、マスクを共通とすることができ、かつそのような品種の違いを区別することが可能なカラーフィルタの製造方法が求められている。
【0005】
また、パターン形成体の場合においても、見かけ上同一のパターンを有し、パターン形成体を構成する複数の層のうち少なくとも一層を異なる材料を用いて形成する場合があり、このような場合にも、同様の問題が生じていた。
【0006】
なお、本発明に関する先行技術文献は、発見されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、パターン形成体の品種の違いを区別するに際してマスクにかかるコストを削減することが可能なパターン形成体の製造方法を提供することを主目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、透明基板上に複数のマスクを用いて形成された複数の層からなるカラーフィルタの情報が収容されている識別マークを、上記カラーフィルタを構成する各層のうち上記透明基板上で目視により識別可能な層を用いて形成し、上記識別マークは、上記透明基板上に成膜された目視により識別可能な層上に成膜されたレジストに電子線またはレーザーを用いて描画することにより形成されるカラーフィルタの製造方法において、上記識別マークが設けられている座標位置により、カラーフィルタの品種の違いを区別し、上記識別マークは、上記透明基板上で目視により識別可能な層により形成された複数のアイランドのうち、少なくとも一つのアイランド内に形成されており、上記識別マークが形成されているアイランドの位置によりカラーフィルタの品種の違いを区別することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
【0009】
本発明においては、例えば見かけ上のパターンは同一であるが、形成する材料が異なる二品種のパターン形成体がある場合、通常形成されているパターン形成体の情報を示す識別マークが設けられている位置によって、そのような二品種の品種の違いを目視により区別することができ、かつ、このような識別マークを形成するに際して、マスクを利用しないため、両者でマスクを共通とすることができる。従って、従来のように、品種名の形成に用いるブラックマトリクス用マスクを別々に準備する必要がなく、共通のものを用いることができる。よって、マスクにかかるコストを削減することができる。
【0011】
本発明においては、上記カラーフィルタの品種の違いは、目視により識別不可能であるものであることが好ましい。本発明においては、このように目視で識別することが不可能なカラーフィルタの品種の違いを、基板上で目視により識別可能な層により形成された識別マークの位置の違いにより区別することから、目視で認識不可能な品種の違いを目視で認識できるようになるからである。
【0012】
本発明においては、上記識別マークはコンピュータで読み取り可能な位置に形成されていることが好ましく、その中でも、カラーフィルタの品種名が表示されている領域の前後の部分であり、かつコンピュータで品種名と同時に読み取ることが可能な位置であることが好ましい。このような領域に形成することにより、品種名と同時にカラーフィルタの情報および品種の区別もコンピュータ処理で把握することができるからである。さらにその中でも、カラーフィルタの品種名が記載されている領域の前後3cm以内であることが好ましい。このような範囲内で、識別マークを設ける位置に違いを持たせることにより、コンピュータ処理で容易に識別マークに収容されているカラーフィルタの情報と、品種の区別を品種名と同時に読み取ることができ、読み取りに余計な手間を要しないからである。
【0013】
本発明においては、上記識別マークは二次元バーコードであることが好ましい。小さなスペースで豊富な情報量を収容することができるからである。
【0016】
本発明においては、上記透明基板上で目視により識別可能な層とは、ブラックマトリクスであることが好ましい。ブラックマトリクスは黒色であるため、透明基板上で最も認識しやすいからである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のパターン形成体の製造方法、液晶表示装置用基板の製造方法およびカラーフィルタの製造方法について詳細に説明する。
【0018】
A.パターン形成体の製造方法
本発明のパターン形成体の製造方法は、複数の層からなるパターン形成体の情報が収容されている識別マークを、前記パターン形成体を構成する各層のうち基板上で目視により識別可能な層を用いて形成し、前記識別マークは、前記基板上に成膜された目視により識別可能な層上に成膜されたレジストにエネルギーを描画することにより形成されるパターン形成体の製造方法において、前記識別マークが設けられている座標位置により、パターン形成体の品種の違いを区別することを特徴とするものである。
【0019】
本発明においては、例えば見かけ上のパターンは同一であるが、形成する材料が異なる二品種のパターン形成体がある場合、通常形成されているパターン形成体の情報を示す識別マークが設けられている位置によって、そのような二品種の品種の違いを区別することができ、かつ、このような識別マークを形成するに際して、マスクを利用しないため、両者でマスクを共通とすることができる。従って、従来のように、このような二品種を異なる品種名により区別しなくともよいため、品種名の形成に用いるブラックマトリクス用マスクを別々に準備する必要がなく、共通のものを用いることができる。よって、マスクにかかるコストを削減することができる。
【0020】
なお、ここでいうパターン形成体の品種の違いとは、各層を形成する材料の違い、各層のパターンの違い等を意味している。本発明においては、中でも、このような品種の違いが、目視により識別不可能なものであることが好ましい。例えば、見かけ上のパターンは同一であるにも関わらず、形成する材料が異なる二品種のパターン形成体の品種の違いは目視により識別不可能であるが、本発明においては、このような目視により識別不可能な品種の違いを、基板上で目視により識別可能な層により形成された識別マークを用いて、その位置の違いで品種の違いを区別するようにすることにより、容易に目視で判別することができるようになるからである。
【0021】
以下、本発明のパターン形成体の製造方法において、パターン形成体の情報を収容し、かつ、その位置により品種の違いを区別することが可能な識別マークについて説明する。
【0022】
(1)識別マーク
本発明における識別マークとは、一般的にパターン形成体の情報を収容するために使用されているものであり、本発明においては、さらに、その設ける位置によって、品種の違いの区別を可能とするものである。
【0023】
このような識別マークを形成する層としては、パターン形成体を構成する各層のうち、基板上で目視により識別することができる層であれば特に限定はされない。
【0024】
さらに、本発明における識別マークを形成する方法としては、パターン形成体の情報を収容する識別マークの一般的な形成方法を挙げることができる。具体的には、基板上に成膜された目視により識別可能な層をパターン状に形成する前に、当該目視により識別可能な層のパターニングに使用され、目視により識別可能な層上に成膜されているレジストに対して、所望の位置にエネルギーを描画することにより形成する方法である。このように識別マークを形成するパターン形成体の製造方法について図面を用いて説明する。
【0025】
図1は、本発明のパターン形成体の製造方法の一例を示す工程図である。まず、図1(a)に示すように、基板1上に成膜され、識別マークが形成される目視により識別可能な層2と、当該目視により識別可能な層をパターン状に形成する際に使用するレジスト3とが成膜されている基板1を準備する。このような基板1に対して、識別マークを形成するためにレジスト3の所定の位置にレーザ4で識別マークのパターンを描画する。これにより、図1(b)に示すように、レジスト3に識別マークのパターン5が形成される。
【0026】
このように識別マークのパターン5をレジスト3に形成した後、目視により識別可能な層2のパターニングを行う。すなわち、図1(c)に示すように、識別可能な層2自体のパターンに対応して形成されたマスク7を介してエネルギー6を照射することにより、図1(d)に示すように、識別マークのパターン5に加えて、レジスト3に照射領域8および未照射領域9からなるパターンが形成される。
【0027】
次いで、レジスト3を現像・洗浄すると、例えば、レジスト3がネガ型の場合には、図1(e)に示すように、エネルギーの照射領域8のレジスト3が残存し、パターン状に形成されたレジスト3を得る。この際、レーザ4により描画した識別マークのパターン5に沿ってレジスト3は残存する。
【0028】
最後にエッチングすることにより、図1(f)に示すように、目視により識別可能な層2をパターン状に形成することができる。この際、同時に所望の位置に識別マーク10も形成される。
【0029】
このように識別マークはマスクを介してエネルギーのパターン露光により形成されるのではなく、エネルギーを描画することにより形成されるものである。従って、識別マークを設ける位置や、識別マーク自体の内容を変更する場合であっても、マスクを改版する必要はない。例えば、パターンは同一であり、パターン形成体を構成する各層のうち少なくとも一層が異なる材料により形成されている二品種のパターン形成体を製造する際に、マスクを用いずに形成される識別マークの位置の違いにより、そのような品種の違いを区別することから、そのような二品種を共通のマスクを用いて製造することができる。従って、このような場合、特に、マスクに要するコストの削減を実現することができる。
【0030】
このような識別マークを形成する際に使用するエネルギーとしては、描画することによりレジストに特性の変化を生じさせ、パターニングを可能とするエネルギーであれば特に限定はされない。具体的には、電子線やエキシマ、YAG、CO2等のレーザー等を挙げることができる。
【0031】
次に、識別マークを形成する位置について説明する。本発明においては、識別マークが設けられている座標位置の違いにより、品種の違い、例えば、見かけ上のパターンは同一であり、パターン形成体を構成する各層のうち少なくとも一層において異なる材料により形成する場合の品種の違いを区別することを可能とするものである。
【0032】
このような識別マークを設ける位置としては、画面の表示領域に支障をきたすことがない位置であれば特に限定はされない。具体的には、表示領域の周辺に位置し表示領域外である外周部等である。その中でも、コンピュータにより読み取り可能な位置であることが好ましい。コンピュータ処理が可能だからである。さらに、コンピュータにより読み取り可能な位置として、品種名が表示されている領域の前後であり、品種名と同時にコンピュータにより読み取ることが可能な位置であることが好ましい。コンピュータ処理で、品種名と同時にパターン形成体の情報および品種の違いを読み取ることができ、効率的だからである。さらに、その中でも、品種名の前後3cm以内であることが好ましい。または、桁数により規定すると、桁数が品種名の前後10桁以内であることが好ましい。
【0033】
また、本発明における識別マークにおいて、その位置をより明確に目視により識別することが可能な方法としては、例えば、複数のアイランドを設けそのうちの少なくとも一つに識別マークを形成する方法等を挙げることができる。
【0034】
また、記号を設け記号を基準として位置の違いを区別する方法であってもよい。例えば、記号のすぐ下に位置するか、多少ずらして識別マークを設けるかにより識別マークの位置を判別することが容易となる。さらに、記号の選択によっては、パターン形成体の他の情報を表すことも可能である。
【0035】
以下、識別マークの位置によりパターン形成体の品種の違いを区別する方法の一例について表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
従来では、同一パターンを有し、パターン形成体を構成する各層のうち少なくとも一層で異なる材料により形成されているパターン形成体において、これら二品種の違いを区別するために、例えば、品種名****と、品種名****Lのように、異なる品種名を用いることにより区別していた。しかしながら、本発明においては、表1(a)に示すように、両者とも品種名は****とし、アイランドを2つ形成することにより、いずれのアイランド内に識別マークが形成されているかによって、品種の違いを容易に区別することができる。
【0038】
また、記号を設け、記号の位置を基準として識別マークの位置の違いを判別する方法であってもよい。具体的には、表1(b)に示すように、記号としてLを形成し、当該記号Lを基準として、識別マークの位置を判別する。すなわち、従来の品種名が****Lであれば、Lの真下に識別マークを設け、一方、品種名が****であれば、Lの真下以外の位置に設けることにより、従来の例として例示したLの有無による品種名の違いを、本発明では、品種名は****で同一のままで、記号として設けたLの位置を基準として、識別マークの位置を判別することにより、品種の違いを区別することができる。
【0039】
さらに、表1(c)に示すように、アイランドおよび記号を併せた方法とすることにより、より一層明確に識別マークの位置の違いを判別することが可能となる。
【0040】
本発明における識別マークとしては、その形状等でパターン形成体の情報を収容することができるものであれば特に限定はされないが、具体的には、一次元バーコード、二次元バーコード、ベリコード等を挙げることができる。その中でも、二次元バーコードであることが好ましい。二次元バーコードは、豊富な情報量を小さなスペースに収容することができるからである。
【0041】
このような識別マークに収容される情報としては、パターン形成体の製品管理をする際に必要とされる情報等を挙げることができる。例えば、製造年月日、製品状態、検査状況等である。このような識別マークを設けることにより、各々のパターン形成体の状態が識別マークを読み取るだけで把握することができ、出荷時に良品、不良品等の判断を精度良く、的確に行うことができる。
【0042】
このような本発明のパターン形成体の製造方法により製造されるパターン形成体の用途としては、特に限定はされるものではないが、具体的には、液晶表示装置用基板、プリント基板等を挙げることができる。
【0043】
ここでいう液晶表示装置用基板とは、カラーフィルタ、薄膜トランジスタ(以下、薄膜トランジスタをTFTと略す場合がある。)側の基板等を意味しているが、例えば、同一のパターンが形成されているパターン形成体を利用して、異なる色の着色層を形成する場合に、識別マークを設ける位置により、そのような品種の違いを区別することができる。上記プリント基板は、同一のパターンが形成されているパターン形成体を用いて、異なる金属により、金属配線を形成する場合に、このような異なる金属からなる二品種の品種の違いを、識別マークを設ける位置により区別することができる。
【0044】
本発明においては、その中でも、液晶表示装置用基板であることが好ましく、さらには、カラーフィルタであることが好ましい。
【0045】
(2)その他
▲1▼ レジスト
本発明のパターン形成体の製造方法において、識別マークを形成する際には、上述したように、レジストを用い、当該レジストにエネルギーを描画することにより基板上で識別可能な層に識別マークを形成する。このように識別マークを形成する際に用いるレジストとしては、エネルギーを描画することにより、特性が変化し、容易にパターンを形成することができるものであれば特に限定はされない。
【0046】
なお、本発明においては、識別マークの形成する際に使用するレジストは、ネガ型またはポジ型のいずれも用いることができる。
【0047】
▲2▼ 基板
本発明におけるパターン形成体は、少なくとも基板とこの基板上に形成された基板上で目視により識別可能な層とを有するものである。この際、用いられる基板としては、一般的に基板として用いられているものであれば特に限定されるものではなく、パターン形成体の用途によって透明性を必要とするか等により適宜選択される。
【0048】
B.液晶表示装置用基板の製造方法
次に液晶表示装置用基板の製造方法について説明する。本発明の液晶表示装置用基板の製造方法は、複数の層からなる液晶表示装置用基板の情報が収容されている識別マークを、前記液晶表示装置用基板を構成する各層のうち透明基板上で目視により識別可能な層を用いて形成し、前記識別マークは、前記透明基板上に成膜された目視により識別可能な層上に成膜されたレジストにエネルギーを描画することにより形成されるパターン形成体の製造方法において、前記識別マークが設けられている座標位置により、液晶表示装置用基板の品種の違いを区別することを特徴とするものである。
【0049】
なお、ここでいう液晶表示装置用基板とは、液晶表示装置を構成するカラーフィルタや、当該カラーフィルタと共に液晶層を狭持するTFT基板等を意味する。その他にも、TFT基板上に直接カラーフィルタが形成されているオンチップカラーフィルタであってもよい。
【0050】
このような液晶表示装置用基板としてTFT基板は、少なくとも電気絶縁性基板と、当該電気絶縁性基板上に形成された薄膜トランジスタ(TFT)とを有するものであれば特に限定されるものではない。例えば、このようなTFT基板において、見かけ上同一のパターンを有し、異なるTFTにより製造されている場合に、そのような品種の違いを、本発明においては、マスクを用いずに形成する識別マークの位置の違いによって目視により区別することができる。従って、同一のパターンを有するのであれば、用いるTFT等が異なる場合でも、共通のマスクを使用して製造することができ、マスクに要する費用を削減することができる。
【0051】
一方、カラーフィルタにおいても、見かけ上同一のパターンを有し、色の異なる着色層とする場合があり、このような場合も同様に、マスクを用いずに形成される識別マークの位置により、そのような品種の違いを区別することが可能である。従って、両者で共通のマスクを使用することができ、マスクにかかるコストを削減することができる。
【0052】
また、本発明における液晶表示装置用基板に用いられる基板は、液晶表示装置に使用されるものであることから透明性が要求される。このような透明な基板としては、一般的に透明基板として用いられているものであれば特に限定はされない。透明基板の具体的な例としては、後述する「C.カラーフィルタの製造方法」の中に記載したものと同様のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。
【0053】
さらに、本発明の液晶表示装置用基板の製造方法において、識別マークを形成する層としては、透明基板上で目視により識別可能な層であれば特に限定はされない。
【0054】
このような液晶表示装置用基板の製造方法に関して、識別マークを形成する方法、形成位置等に関することは上述した「A.パターン形成体の製造方法」の中に記載したことと同様であるためここでの説明は省略する。
【0055】
本発明においては、このような液晶表示装置用基板の製造方法により製造される液晶表示装置用基板としては、上述したカラーフィルタおよびTFT基板等のいずれであってもよいが、中でもカラーフィルタであることが好ましい。本発明の効果を十分に活かすことができるからである。以下、カラーフィルタの製造方法について説明する。
【0056】
C.カラーフィルタの製造方法
本発明のカラーフィルタの製造方法は、複数の層からなるカラーフィルタの情報が収容されている識別マークを、前記カラーフィルタを構成する各層のうち透明基板上で目視により識別可能な層を用いて形成し、前記識別マークは、前記透明基板上に成膜された目視により識別可能な層上に成膜されたレジストにエネルギーを描画することにより形成されるカラーフィルタの製造方法において、前記識別マークが設けられている座標位置により、カラーフィルタの品種の違いを区別することを特徴とするものである。
【0057】
カラーフィルタでは、同一のパターンを有し、色の異なる着色層からなる二品種のカラーフィルタを製造する際には、そのような着色層の色の違いを目視で判断することは困難であり、従来異なる品種名を付けることにより区別していた。しかしながら、同一パターンであるにも関わらず、品種名が異なるためにだけに両者で別々のブラックマトリクス用マスクを使用することは、コスト的に無駄が多かった。
【0058】
本発明においては、識別マークを設ける位置により、例えば上述した品種の違いを区別することができ、かつ、識別マークを形成する際に、マスクを使用しないことから、同一パターンであれば、例え着色層等の色が異なる場合でも、両者で共通のマスクを使用することができるのである。従って、マスクに要するコストを大幅に削減することができる。
【0059】
このような識別マークを形成する層としては、透明基板上で目視により識別可能な層であれば特に限定はされない。例えば、透明基板上で目視により識別可能な層としては、着色層、ブラックマトリクス等を挙げることができる。その中でも、ブラックマトリクスであることが好ましい。ブラックマトリクスは黒色であり、最も目視で認識しやすい層だからである。
【0060】
その他、本発明のカラーフィルタの製造方法に関して、識別マークを形成する方法、形成位置等に関することは上述した「A.パターン形成体の製造方法」の中に記載したものと同様であるためここでの説明は省略する。
【0061】
本発明のカラーフィルタの製造方法により得られるカラーフィルタとしては、少なくとも透明基板と着色層とを有するものであれば特に限定はされないが、ブラックマトリクスが設けられていることが好ましい。
【0062】
このような本発明のカラーフィルタの製造方法により製造されるカラーフィルタの各層について説明する。
【0063】
(1)透明基板
本発明に用いられる透明基板としては、一般的に透明基板として用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英板、無アルカリガラス等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を挙げることができる。
【0064】
(2)着色層
本発明における着色層とは、単色からなる場合や、赤、緑および青の3色といった複数色からなる場合であってもよく、これらが種々のパターン、例えばモザイク状、トライアングル状、ストライプ状等のパターンで形成されるものである。この着色層の形成方法としては、従来より行われている顔料分散法やインクジェット法等を用いることが可能であり、本発明においては特に限定されるものではない。
【0065】
(3)ブラックマトリクス
さらに、本発明において用いられるブラックマトリックスとは、着色層間に配置され、光を遮るために形成されたものである。また、一般的に品種名は、ブラックマトリクスにより形成される。上記透明基材上にブラックマトリックスを製造する方法は、特に限定されるものではなく、例えばスパッタリング法、真空蒸着法等により、厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより形成する方法等を挙げることができる。
【0066】
また、上記ブラックマトリックスとしては、樹脂バインダ中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた層であってもよく、用いられる樹脂バインダとしては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カゼイン、セルロース等の樹脂を1種または2種以上混合したものや、感光性樹脂、さらにはO/Wエマルジョン型の樹脂組成物、例えば、反応性シリコーンをエマルジョン化したもの等を用いることができる。このような樹脂性ブラックマトリックスのパターニングの方法は、フォトリソ法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。
【0067】
(4)その他
なお、本実施態様のカラーフィルタの製造方法で最終的に得られるカラーフィルタとしては、上述した透明基板上に着色層またはブラックマトリクスが積層されているだけでなく、保護層、透明電極、または配向層等を形成することができる。
【0068】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば見かけ上のパターンは同一であるが、形成する材料が異なる二品種のパターン形成体がある場合、通常形成されているパターン形成体の情報を示す識別マークが設けられている位置によって、そのような二品種の品種の違いを区別することができ、かつ、このような識別マークを形成するに際して、マスクを利用しないため、両者でマスクを共通とすることができる。従って、従来のように、このような二品種を異なる品種名により区別しなくともよいため、品種名の形成に用いるブラックマトリクス用マスクを別々に準備する必要がなく、共通のものを用いることができる。よって、マスクにかかるコストを削減することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパターン形成体の製造方法の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
1 … 基板
2 … 基板上で目視により識別可能な層
3 … レジスト
4 … レーザ
5 … 識別マークのパターン
6 … エネルギー
7 … マスク
8 … 照射領域
9 … 未照射領域
10 … 識別マーク
Claims (7)
- 透明基板上に複数のマスクを用いて形成された複数の層からなるカラーフィルタの情報が収容されている識別マークを、前記カラーフィルタを構成する各層のうち前記透明基板上で目視により識別可能な層を用いて形成し、前記識別マークは、前記透明基板上に成膜された目視により識別可能な層上に成膜されたレジストに電子線またはレーザーを用いて描画することにより形成されるカラーフィルタの製造方法において、
前記識別マークが設けられている座標位置により、カラーフィルタの品種の違いを区別し、
前記識別マークは、前記透明基板上で目視により識別可能な層により形成された複数のアイランドのうち、少なくとも一つのアイランド内に形成されており、前記識別マークが形成されているアイランドの位置によりカラーフィルタの品種の違いを区別することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 前記カラーフィルタの品種の違いは、目視により識別不可能なものであることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記識別マークはコンピュータで読み取り可能な位置に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記コンピュータで読み取り可能な位置とは、カラーフィルタの品種名が表示されている領域の前後の部分であり、かつコンピュータで品種名と同時に読み取ることが可能な位置であることを特徴とする請求項3に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記コンピュータで読み取ることが可能な位置とは、カラーフィルタの品種名が記載されている領域の前後3cm以内であることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記識別マークは二次元バーコードであることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記透明基板上で目視により識別可能な層とは、ブラックマトリクスであることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
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