JP4422369B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通過騒音と転がり抵抗との悪化を最低限に抑えながらロードノイズを低減しうる空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
空気入りラジアルタイヤでは、高速耐久性を向上するために、ベルト層の外側に、バンドコードを螺旋状に巻回させたバンドプライからなるバンド層を設けることが行われている。そして、このようなバンド層を設けると、周波数250Hz付近のロードノイズ(車内騒音)が低減されることが判明し、特にバンドコードのモジュラスを大とすることにより、ロードノイズ低減効果をより大きくしうることも分かってきた。
【0003】
他方、このバンドプライとして、ベルト層の略全巾を覆うフルバンドプライ、及び中央で分離しベルト層の両端部を覆うエッジバンドプライが知られており、とくに近年ではこれらをともに用いたバンド層が高性能タイヤに採用されつつある。
【0004】
しかしながら、このバンドプライに高モジュラスのバンドコードを用いた場合、ロードノイズは低減されるものの、車室外で聴取される通過騒音(車外騒音)、及び転がり抵抗の双方が悪化することが判明した。このように、従来の空気入りラジアルタイヤでは、バンド層を用いてロードノイズの低減を図る場合、通過騒音および転がり抵抗の悪化を伴うことがあった。
【0005】
そこで本発明者は、ロードノイズと通過騒音と転がり抵抗とにおいて種々実験を重ねたところ、意外にも次式(1)で定まるバンドプライの伸び抗力値Kを一定範囲に規制することにより、通過騒音と転がり抵抗との悪化を最低限に抑えながらロードノイズを低減しうる効果が得られるとの知見を得た。
K=S×M×D/100 …(1)
式中、Sはバンドコード1本当たりの断面積(mm2 )、Mはバンドコード1本当たりの伸び2%時におけるモジュラス(N/mm2 )、Dはプライ巾1cm当たりのバンドコードの配列密度(本/cm)である。
【0006】
以上のように、本発明はバンドプライの伸び抗力値Kを、実験の結果見出された一定の範囲に限定することを基本として、通過騒音と転がり抵抗との悪化を最小許容限度内に留めながらロードノイズの低減効果を有効に発揮しうる空気入りラジアルタイヤを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1の発明は、トレッド部の内方かつカーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配されこのベルト層の略全巾を覆う1枚のフルバンドプライからなるバンド層とを具える空気入りラジアルタイヤであって、
前記フルバンドプライは、1本のバンドコードまたは複数本のポリエチレンナフタレート(PEN)を用いたバンドコードの引き揃え体をトッピングゴム中に埋設したテープ状の帯状プライを螺旋巻きすることにより形成されるとともに、
このフルバンドプライは、前記バンドコードの1本当たりの断面積をS(単位:mm2 )、前記バンドコードの伸び2%時におけるモジュラスをM(単位:N/mm2 )、フルバンドプライの巾1cm当たりのバンドコードの配列密度をD(単位:本/cm)としたとき、次式で定まる伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を340〜386としたこと特徴とする。
K=S×M×D/100 …(1)
【0008】
また請求項2記載の発明は、トレッド部の内方かつカーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配されたバンド層とを具える空気入りラジアルタイヤであって、
前記バンド層は、このベルト層の略全巾を覆う1枚のフルバンドプライ、又はこの1枚のフルバンドプライと,前記ベルト層の両端部かつその外側に配される両側のエッジバンドプライとからなり、
前記フルバンドプライ及びエッジバンドプライは、1本のバンドコードまたは複数本のポリエチレンナフタレート(PEN)を用いたバンドコードの引き揃え体をトッピングゴム中に埋設したテープ状の帯状プライを螺旋巻きすることにより形成されるとともに、
各バンドプライは、前記バンドコードの1本当たりの断面積をS(単位:mm2 )、前記バンドコードの伸び2%時におけるモジュラスをM(単位:N/mm2 )、バンドプライの巾1cm当たりのバンドコードの配列密度をD(単位:本/cm)としたとき、次式で定まる伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を340〜386としたこと特徴とする。
K=S×M×D/100 …(1)
【0009】
また請求項3記載の発明は、トレッド部の内方かつカーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配されこのベルト層の略全巾を覆う1枚のフルバンドプライからなるバンド層とを具える空気入りラジアルタイヤであって、
前記フルバンドプライは、1本のバンドコードまたは複数本のバンドコードの引き揃え体をトッピングゴム中に埋設したテープ状の帯状プライを螺旋巻きすることにより形成されるとともに、
このバンドプライは、前記バンドコードの1本当たりの断面積をS(単位:mm 2 )、前記バンドコードの伸び2%時におけるモジュラスをM(単位:N/mm 2 )、バンドプライの巾1cm当たりのバンドコードの配列密度をD(単位:本/cm)としたとき、次式で定まる伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を170〜280としている。
K=S×M×D/100 …(1)
【0010】
又請求項3の発明は、ベルト層の巾WBに対する前記エッジバンドプライの巾WAの比である巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.07以下、又は0.47以上かつ0.50以下としたこと特徴とする。
【0011】
また請求項4記載の発明は、トレッド部の内方かつカーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配されるバンド層とを具える空気入りラジアルタイヤであって、
前記バンド層は、このベルト層の略全巾を覆う1枚のフルバンドプライと、前記ベルト層の両端部かつその外側に配される両側のエッジバンドプライとからなり、
前記フルバンドプライ及びエッジバンドプライは、1本のバンドコードまたは複数本のバンドコードの引き揃え体をトッピングゴム中に埋設したテープ状の帯状プライを螺旋巻きすることにより形成されるとともに、
このバンドプライは、前記バンドコードの1本当たりの断面積をS(単位:mm 2 )、前記バンドコードの伸び2%時におけるモジュラスをM(単位:N/mm 2 )、バンドプライの巾1cm当たりのバンドコードの配列密度をD(単位:本/cm)としたとき、次式で定まる伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を170〜280、
K=S×M×D/100 …(1)
かつベルト層の巾WBに対する前記エッジバンドプライの巾WAの比である巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.07以下、又は0.47以上かつ0.50以下としたこと特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態の空気入りラジアルタイヤの子午断面図を示している。図において、空気入りラジアルタイヤ1(以下タイヤ1という)は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7と、該ベルト層7の半径方向外側に配されるバンド層9とを具えている。
【0013】
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ赤道Cに対して例えば75゜〜90゜の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから構成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間に跨る本体部6aの両端に、前記ビードコア5の廻りで内側から外側に折り返される折返し部6bを有するとともに、該本体部6aと折返し部6bとの間には、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側に先細状にのびるビード部補強用のビードエーペックスゴム8が配置される。なおカーカスコードとして、本例ではポリエステルコードが採用されるが、これ以外にもナイロン、レーヨン、アラミドなどの有機繊維コードや必要によりスチールコードをも採用しうる。
【0014】
また前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば15〜45°の角度で配列した2枚以上、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bを前記コードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成される。なお半径方向内側のベルトプライ7Aのプライ巾は、外側のベルトプライ7Bに比べて巾広に形成されることにより、このプライ巾がベルト層7の巾WBをなす。前記ベルトコードとしては、本例ではスチールコードを採用しているが、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、芳香族ポリアミド等の高モジュラスの有機繊維コードも必要に応じて用いうる。
【0015】
また前記バンド層9は、本例ではベルト層7の略全巾を覆う1枚のフルバンドプライ9Aと、前記ベルト層7の両端部かつその外側に配される両側のエッジバンドプライ9B、9Bとから構成したものを例示している。ここで、フルバンドプライ9Aに関してベルト層7の「略全巾を覆う」とは、ベルト層7の前記巾BWの95%以上を覆うことを意味し、本例では、フルバンドプライ9Aの巾Wがベルト層7の前記巾WBと実質的に等しい場合を例示している。本実施形態では、フルバンドプライ9Aをタイヤ半径方向の内側に配するとともに、エッジバンドプライ9Bをタイヤ半径方向外側に配した形態を示す。ただし、バンドプライ9A、9Bをこの逆に重ねても同様の作用効果を得ることができる。
【0016】
また前記フルバンドプライ9A、エッジバンドプライ9B(以下、総称するとき単に「バンドプライ9A、9B」ということがある。)は、図2に示すように、1本のバンドコード11または(本例では)複数本のバンドコード11の引き揃え体をトッピングゴム12中に埋設したテープ状の帯状プライ13をタイヤ周方向に沿って螺旋巻することにより形成され、このバンドコード11とタイヤ周方向とのなす角度を5度以下に設定する。このような帯状プライ13の螺旋巻により形成されたバンドプライ9A、9Bは、継ぎ目のないいわゆるジョイントレス構造をなすため、タイヤのユニフォミティに優れかつベルト層7を強固かつ確実に拘束するのに役立つ。なお本例では、例えば10本程度のバンドコード11を引き揃えて埋設した、巾W1が例えば10mm程度の帯状プライ13を用いたものを例示している。
【0017】
帯状プライ13をベルト層7の外側に螺旋巻きする場合、図3(A)に示す如く、隣り合う帯状プライ13の側縁が互いに接するように巻き付けることが均一性の面からは好ましいが、図3(B)に示す如く、帯状プライ13の側縁を互いに離間させて巻き付けるもの、或いは図3(C)に示す如く、帯状プライ13の側縁を重ね合わせて巻き付けるものなど種々の巻き付け方法が採用できる。なお図3ではフルバンドプライ9Aを例に挙げて説明したが、エッジバンドプライ9Bについても同様に種々の方法で巻き付けしうる。
【0018】
前記バンドコード11としては、高いロードノイズ低減効果を得るために、例えばポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、芳香族ポリアミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)等の高モジュラスの有機繊維コード、より具体的には2%モジュラスが10000(N/mm2 )以上のものを用いるのが望ましい。なお本発明の基本とする発明においては、前記バンドコード11としては、高いロードノイズ低減効果を得るために、ポリエチレンナフタレート(PEN)の高モジュラスの有機繊維コードを採用している。
【0019】
そして本発明では、フルバンドプライ9A及びエッジバンドプライ9Bの各々は、バンドコード11の1本当たりの断面積をS(単位:mm2 )、該バンドコードの伸び2%時におけるモジュラスをM(単位:N/mm2 )、バンドプライの巾1cm当たりのバンドコードの配列密度をD(単位:本/cm)としたとき、次式で定まる伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を110〜386、340〜386を基本発明として採用している。
K=S×M×D/100 …(1)
なお、前記モジュラスMは、JIS L1017に準拠して測定した値であり、また前記配列密度Dは、図3で示す如く、螺旋巻きの1ピッチ長P(cm)の間に配されるバンドコード11の本数を該ピッチ長Pで除した値とする。
【0020】
この伸び抗力値Kは、バンドプライ9A、9Bの単位巾当たりかつ単位長さ当たりの伸びに対する抗力の指標を示す値であって、この値Kが大きいほどベルト層7への拘束力は大となる。そして発明者らは、この伸び抗力値Kや、前記エッジバンドプライ9Bのタイヤ軸方向の巾WAを種々変化させたタイヤを数多く試作(サイズ:195/65R15 91Hの乗用車用ラジアルタイヤ)し、それらがロードノイズ、通過騒音、転がり抵抗に与える影響について研究した。
【0021】
図4は、その一例を示し、横軸(x軸)に前記伸び抗力値Kを、縦軸(y軸)にベルト層の巾WBとエッジバンドプライ9Bの巾WAとの巾比(WA/WB)を、紙面と垂直なz軸に、そのときのロードノイズをそれぞれプロットしたもので、伸び抗力値K、巾比(WA/WB)及びロードノイズの三次元的関係をz軸側からみた鳥瞰図として示す。また図中の曲線は、各プロット値から推測されるロードノイズの等高線に相当する。
【0022】
ロードノイズは、各試供タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(200kPa)にて国産FF乗用車(排気量2000cc)の全輪に装着し、スムース路面を速度60km/hにて走行させ、運転席左耳許位置にて1/3オクターブの250Hzバンドの騒音レベル(dB)を測定し、比較例1のタイヤを基準とした騒音レベルの変化量として示している。従って、マイナス表示は、比較例1よりロードノイズが小さく良好であることを示している。なお比較例1のタイヤは、ナイロンコードからなる1枚のフルバンドプライを具えたタイヤで伸び抗力値Kが80(N・本/cm)、巾比(WA/WB)が0のものである。
【0023】
なお前記巾比(WA/WB)は0〜0.5まで変化させている。該巾比(WA/WB)が0の場合とは、エッジバンドプライ9Bが存在せず、バンド層9が1枚のフルバンドプライ9Aからなる態様を意味する。これは請求項1に記載した空気入りラジアルタイヤの態様である。また、巾比(WA/WB)が0.5の場合とは、左右のエッジバンドプライ9B、9Bがタイヤ赤道C上で実質的に接するもので、見かけ上はバンド層9が2枚のフルバンドプライ9Aからなるように見える。しかし、この態様は、バンドコードがタイヤ赤道で連続していないため、ベルト層7への拘束力などが2枚のフルバンドプライからなるものとは異なるため、構造上明瞭に区別される。
【0024】
図4から明らかなように、伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を110〜386、かつ巾比(WA/WB)が0〜0.5の範囲の領域(以下、「領域1」という)において、ナイロンバンドよりなる比較例1よりもロードノイズが優れることが確認できる。また伸び抗力値Kが大きいほど、ロードノイズの低減効果が大きい。これは、バンドプライの伸び抗力値Kを増すことにより、ベルト層7への制振効果が大きくなるためと考えられる。また同一の伸び抗力値Kの場合、巾比(WA/WB)が大きいものほどロードノイズに有利であることも確認できる。
【0025】
また図5は、横軸(x軸)に前記伸び抗力値Kを、縦軸(y軸)にベルト層の巾WBとエッジバンドプライ9Bの巾WAとの巾比(WA/WB)を、紙面と垂直なz軸に、そのときの転がり抵抗をそれぞれプロットしたもので、伸び抗力値K、巾比(WA/WB)及び転がり抵抗の三次元的関係をz軸側からみた鳥瞰図として示す。また図中の曲線は、各プロット値から推測される転がり抵抗の等高線に相当する。
【0026】
転がり抵抗は、各タイヤをリム(15×6JJ)、内圧(230kPa)、荷重(4.0kN)、速度(80km/h)の条件にて転がり抵抗試験機で転がり抵抗値を測定し、これを前記荷重で除して求めた。評価は前記比較例1を基準とした変化量として示している。従って、プラス表示が比較例1からの転がり抵抗の増加(悪化)値を示し、逆にマイナス表示は、比較例1より転がり抵抗が小さく良好であることを示している。
【0027】
図5を精査すると、巾比(WA/WB)が0.2〜0.3の付近では、意外にも転がり抵抗が局部的に悪化していることが判る。また、この転がり抵抗が悪化は、伸び抗力値Kが概ね280(N・本/cm)以上において著しい。発明者らの解析の結果、この原因は、エッジバンドプライ9Bの前記巾比(WA/WB)を0.2〜0.3程度とすると、エッジバンドプライ間の中央領域のトレッド面曲率半径が局部的に小さくなり接地圧の不均一が生じるためと推察される。これは、伸び抗力値Kを170以下としベルト層7への拘束力を緩和させたときに転がり抵抗の悪化が少ないことからも窺える。また伸び抗力値Kをこの範囲に設定した場合、巾比(WA/WB)が0〜0.5の範囲全域においても転がり抵抗の悪化が問題視する必要がない程度に少なくなる。従って、ロードノイズを抑制しつつ転がり抵抗の悪化を抑えるための好ましい一つの組合せとして、伸び抗力値Kを110以上かつ170以下の場合、前記巾比(WA/WB)は0〜0.5以下、より好ましくは0よりも大かつ0.5以下に設定できる。
【0028】
さらに図5を精査すると、巾比(WA/WB)が0.47〜0.50の範囲では、転がり抵抗の悪化が小さく、むしろ向上している傾向がある。これは、幅広のエッジバンドプライ9Bによって、トレッド面が広範囲にフラットに保たれていることに基づくと推察される。また巾比(WA/WB)をこの範囲に設定した場合、伸び抗力値Kは、110〜386の範囲で良い結果が得られていることが判る。従って、ロードノイズを抑制しつつ転がり抵抗の悪化を抑えるための別の組合せとして、伸び抗力値Kが110以上かつ386以下の場合、前記巾比(WA/WB)は047以上かつ0.50以下に設定できる。
【0029】
また、さらに図5を精査すると、巾比(WA/WB)が0.07以下の範囲においても転がり抵抗の悪化が小さく、むしろ向上している傾向がある。これは、著しく小巾のエッジバンドプライ9Bによって、やはりトレッド面が広範囲にフラットに保たれていることに基づくと推察される。また巾比(WA/WB)をこの範囲に設定した場合、伸び抗力値Kは、110〜280の範囲で良い結果が得られていることが判る。従って、ロードノイズを抑制しつつ転がり抵抗の悪化を抑えるためのさらに別の組合せとして、伸び抗力値Kが110以上かつ280以下の場合、前記巾比(WA/WB)は0〜0.07、より好ましくは0よりも大かつ0.07以下に設定できる。
【0030】
これらの領域を総合すると、エッジバンドプライを有する形態では、図5において以下の領域が好適となる。
a)伸び抗力値Kが110以上かつ170未満の場合、巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.5以下の領域(以下、「領域2」という)
b)伸び抗力値Kが170以上かつ280以下の場合、
b1)巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.07以下の領域(以下、「領域3」という)、又は
b2)巾比(WA/WB)が0.47以上かつ0.5以下の領域(以下、「領域4」という)
c)伸び抗力値Kが280よりも大かつ386以下の場合、巾比(WA/WB)が0.47以上かつ0.5以下の領域(以下、「領域5」という)
【0031】
また図6は、横軸(x軸)に前記伸び抗力値Kを、縦軸(y軸)にベルト層の巾WBとエッジバンドプライ9Bの巾WAとの巾比(WA/WB)を、紙面と垂直なz軸に、そのときの通過騒音をそれぞれプロットしたもので、伸び抗力値K、巾比(WA/WB)及び通過騒音の三次元的関係をz軸側からみた鳥瞰図として示す。また図中の曲線は、各プロット値から推測される通過騒音の等高線に相当する。
【0032】
通過騒音は、JASO/C/606に規定する実車惰行試験に準拠して、直線状のテストコース(アスファルト路面)を通過速度53km/hで50mの距離を惰行走行させるとともに、コースの中間点において走行中心線から側方に7.5m、かつ路面から1.2mの位置に設置した定置マイクロフォンにより通過騒音の最大レベルdB(A)を測定し、前記比較例1を基準とした騒音レベルの変化量として示している。従って、マイナス表示が比較例1からの通過騒音の低減値を示し良好である。
【0033】
図6を精査すると、伸び抗力値K、巾比(WA/WB)を増しベルト層への拘束力を向上させると、通過騒音は悪化することが判る。具体的には、伸び抗力値Kが340以上の場合、巾比(WA/WB)が0.27〜0.50の範囲で著しく悪い。また、巾比(WA/WB)が0.40よりも大の場合、伸び抗力値Kが280よりも大になると通過騒音が著しく悪化している。従って、通過騒音の大幅な悪化を抑制するためには、この範囲を除外して伸び抗力値K、巾比(WA/WB)を定めればよい。具体的には、次の範囲である。
d)伸び抗力値Kが110以上かつ280以下の場合、巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.5以下(以下、「領域6」という)
e)伸び抗力値Kが280よりも大かつ340未満の場合、巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.4以下(以下、「領域7」という)、
f)伸び抗力値Kが340以上かつ386以下の場合、巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.28未満(以下、「領域8」という)、
【0034】
そして、通過騒音と転がり抵抗との悪化を最低限に抑えながらロードノイズを低減しうる最も好ましい空気入りラジアルタイヤを得るためには、領域1ないし8の重なる部分を定めれば良い。この領域は、次の通りである。
g)伸び抗力値Kが110以上かつ170以下の場合、前記巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.5以下
h)伸び抗力値Kが170よりも大かつ280以下の場合、前記巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.07以下、又は0.47以上かつ0.50以下
本発明では,他の発明として、このh)の要件を採用している。
【0035】
なお表1には、他の実験データを示し、評価方法は上記と同一とした。また各実施例では、フルバンドプライ9Aの伸び抗力値Kと、エッジバンドプライ9Bの伸び抗力値Kとを同一に設定しているが、違えることもできる。
【0036】
【表1】
【0037】
また本発明では、前記バンドコードの断面積S、モジュラスM、配列密度Dの個々の値については特に規制しないが、モジュラスMにおいては、10000N/mm2 以上、さらには12000N/mm2 以上が好ましい。このモジュラスMが小さすぎると、伸び抗力値Kを高めるために断面積Sや配列密度Dが大となってタイヤの成形が困難になりやすい他、耐久性が低下しやすい。
【0038】
また断面積Sにおいては、0.05mm2 以上、さらには0.08mm2 以上、さらには0.13〜0.35mm2 が好ましく、断面積Sが小さすぎると、伸び抗力値Kを高めるためにモジュラスMや配列密度Dを大とする必要があり、材料の選定が困難となる他、前記同様の不具合がある。逆に断面積Sが大きすぎると、タイヤの成形性が低下する傾向がある。
【0039】
また配列密度Dにおいては、4〜16(本/cm)、さらには7〜13(本/cm)とするのが好ましく、配列密度Dが小さすぎると、伸び抗力値Kを高めるために断面積SやモジュラスMが大となるため、タイヤの製造コストが増大したり、またタイヤの耐久性が低下しやすい。逆に配列密度Dが大きすぎてもゴム付着性が低下しタイヤの耐久性を低下させる傾向がある。
【0040】
以上本発明の実施形態について詳述したが、本発明の空気入りラジアルタイヤは、乗用車用のみならず、小型トラック用、重荷重用、さらには自動二輪車用など各種のラジアルタイヤに適用できるなど、図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0041】
【発明の効果】
叙上の如く請求項1記載の発明は、バンド層にフルバンドプライを、請求項2記載の発明では、バンド層にエッジバンドプライとフルバンドプライとを用いるとともに、各バンドプライの伸び抗力値Kを限定したことにより、ロードノイズを大幅に低減しうる。
【0042】
また請求項3、4記載の発明のように、伸び抗力値とエッジバンドプライのベルト層に対する巾比とをそれぞれ所定範囲に規制したときには、ロードノイズの低減効果を有効に発揮させながら通過騒音と転がり抵抗の悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りラジアルタイヤの一実施例を示す断面図である。
【図2】バンド層に用いる帯状プライを例示する斜視図である。
【図3】帯状プライの巻き付け方法を例示する断面略図である。
【図4】伸び抗力値Kと巾比(WA/WB)とロードノイズとの関係を示すグラフである。
【図5】伸び抗力値Kと巾比(WA/WB)と転がり抵抗との関係を示すグラフである。
【図6】伸び抗力値Kと巾比(WA/WB)と通過騒音との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
9 バンド層
9A エッジバンドプライ
11 バンドコード
13 帯状プライ
Claims (4)
- トレッド部の内方かつカーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配されこのベルト層の略全巾を覆う1枚のフルバンドプライからなるバンド層とを具える空気入りラジアルタイヤであって、
前記フルバンドプライは、1本のバンドコードまたは複数本のポリエチレンナフタレート(PEN)を用いたバンドコードの引き揃え体をトッピングゴム中に埋設したテープ状の帯状プライを螺旋巻きすることにより形成されるとともに、
このフルバンドプライは、前記バンドコードの1本当たりの断面積をS(単位:mm2 )、前記バンドコードの伸び2%時におけるモジュラスをM(単位:N/mm2 )、フルバンドプライの巾1cm当たりのバンドコードの配列密度をD(単位:本/cm)としたとき、次式で定まる伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を340〜386としたこと特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
K=S×M×D/100 …(1) - トレッド部の内方かつカーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配されたバンド層とを具える空気入りラジアルタイヤであって、
前記バンド層は、このベルト層の略全巾を覆う1枚のフルバンドプライ、又はこの1枚のフルバンドプライと,前記ベルト層の両端部かつその外側に配される両側のエッジバンドプライとからなり、
前記フルバンドプライ及びエッジバンドプライは、1本のバンドコードまたは複数本のポリエチレンナフタレート(PEN)を用いたバンドコードの引き揃え体をトッピングゴム中に埋設したテープ状の帯状プライを螺旋巻きすることにより形成されるとともに、
各バンドプライは、前記バンドコードの1本当たりの断面積をS(単位:mm2 )、前記バンドコードの伸び2%時におけるモジュラスをM(単位:N/mm2 )、バンドプライの巾1cm当たりのバンドコードの配列密度をD(単位:本/cm)としたとき、次式で定まる伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を340〜386としたこと特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
K=S×M×D/100 …(1) - トレッド部の内方かつカーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配されこのベルト層の略全巾を覆う1枚のフルバンドプライからなるバンド層とを具える空気入りラジアルタイヤであって、
前記フルバンドプライは、1本のバンドコードまたは複数本のバンドコードの引き揃え体をトッピングゴム中に埋設したテープ状の帯状プライを螺旋巻きすることにより形成されるとともに、
このバンドプライは、前記バンドコードの1本当たりの断面積をS(単位:mm 2 )、前記バンドコードの伸び2%時におけるモジュラスをM(単位:N/mm 2 )、バンドプライの巾1cm当たりのバンドコードの配列密度をD(単位:本/cm)としたとき、次式で定まる伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を170〜280、
K=S×M×D/100 …(1)
かつベルト層の巾WBに対する前記エッジバンドプライの巾WAの比である巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.07以下、又は0.47以上かつ0.50以下としたこと特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 - トレッド部の内方かつカーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配されたバンド層とを具える空気入りラジアルタイヤであって、
前記バンド層は、このベルト層の略全巾を覆う1枚のフルバンドプライと、前記ベルト層の両端部かつその外側に配される両側のエッジバンドプライとからなり、
前記フルバンドプライ及びエッジバンドプライは、1本のバンドコードまたは複数本のバンドコードの引き揃え体をトッピングゴム中に埋設したテープ状の帯状プライを螺旋巻きすることにより形成されるとともに、
このバンドプライは、前記バンドコードの1本当たりの断面積をS(単位:mm 2 )、前記バンドコードの伸び2%時におけるモジュラスをM(単位:N/mm 2 )、バンドプライの巾1cm当たりのバンドコードの配列密度をD(単位:本/cm)としたとき、次式で定まる伸び抗力値K(単位:N・本/cm)を170〜280、
K=S×M×D/100 …(1)
かつベルト層の巾WBに対する前記エッジバンドプライの巾WAの比である巾比(WA/WB)が0よりも大かつ0.07以下、又は0.47以上かつ0.50以下としたこと特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
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