JP4421780B2 - イオン注入装置内でイオンビームを監視および調整するための装置及び方法 - Google Patents
イオン注入装置内でイオンビームを監視および調整するための装置及び方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4421780B2 JP4421780B2 JP2000592850A JP2000592850A JP4421780B2 JP 4421780 B2 JP4421780 B2 JP 4421780B2 JP 2000592850 A JP2000592850 A JP 2000592850A JP 2000592850 A JP2000592850 A JP 2000592850A JP 4421780 B2 JP4421780 B2 JP 4421780B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion beam
- ion
- electrode
- ions
- steering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/30—Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
- H01J37/304—Controlling tubes by information coming from the objects or from the beam, e.g. correction signals
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/02—Details
- H01J37/04—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
- H01J37/147—Arrangements for directing or deflecting the discharge along a desired path
- H01J37/1471—Arrangements for directing or deflecting the discharge along a desired path for centering, aligning or positioning of ray or beam
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/30—Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
- H01J37/317—Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation
- H01J37/3171—Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation for ion implantation
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/15—Means for deflecting or directing discharge
- H01J2237/1501—Beam alignment means or procedures
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、イオンビームから半導体ウェーハ等のターゲット基板にイオンを注入するイオン注入装置内のイオンビームの監視と調整(tuning)に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスと集積回路の製造では、選択されたドーパントの原子又は分子を基板中へ拡散させるか注入することによって半導体基板材料を改質させることが知られている。基板材料は、通常はシリコンかゲルマニウムである。
【0003】
このプロセスは、半導体基板の中に、異なる極性の多数電荷キャリヤを持った、選択された可変伝導率の領域を作り出す。使用される代表的なドーパント材料はホウ素、燐、ヒ素およびアンチモンである。
【0004】
イオン注入を使用した半導体基板のドーピングは、集積回路構造におけるフィーチャサイズの絶え間ない縮小化とともにますます重要になってきている。
【0005】
イオン注入器は一般に、半導体基板に注入される元素のイオンのソースと、そのソースからイオンを抽出して抽出イオンのビームを形成するための抽出アセンブリとを備えている。
【0006】
イオンビーム内のイオンは、イオンビーム内のイオンの特定核種を選択するための質量分析器兼セレクタ(mass analyser and selector)の方向に向けられる。この選択は、質量分析器に入るイオンの動きの最初の方向に対して横方向の磁場を使って行なわれる。イオンビームは、各イオンの質量/電荷比によって決定される曲率半径を持つ、その磁場による曲線軌道に沿って偏向される。質量分析器の出口にはスリットがあるので、選択された質量/電荷比のイオンのみが出口からの通過を許される。所望の質量/電荷を持たないイオンは、スリットに隣接する各点に衝突して質量分析器を出ないので、質量分析器はファラデー箱として働く。
【0007】
質量選択の後、選択されたイオンはほぼ直線の経路を通って基板の方向に進む。ある状況下では、質量選択後のイオンのエネルギーを変えて、イオンが注入される深さを調節することが望ましいかもしれない。更に、均質のドーピングを確実にするために、イオンビームに対して基板を走査することが普通である。あるプロセス処理では、従って、基板上の任意の質量での投与量は多数の個々の走査からの成分から構成される。イオンビームを、固定された基板に対して走査してもよいが、現在では、固定又は可動方向イオンビームに対して基板ホルダーを機械的に走査することが、より一般的である。
【0008】
イオンソースから抽出されたイオンビームは、例えば、空間電荷、ブラウン(熱)運動、およびイオンソース抽出電極の部分的な集束ずれ(defocusing)効果の結果として、イオンビームが質量分析器に向かって進むときに半径方向に膨張する傾向がある。更に、イオンビーム軸は、磁石の設計で規定された軸に対して最初は平行でない場合が多い。正しい集束を得る場合、ビームは磁極面に対して特定の角度で磁石に入らなければならない。繰り返すが、この一般的原因は、イオンソースと質量分析器間の機械的な整合不良で、大部分がソース磁場からの偏向によって生じる。
【0009】
所定の質量/電荷比のイオンのそれぞれは、固定した横方向磁場の中で移動するので、それらは、分析器へのそれらの入射角度に関係なく出口スリットの上で集束される。しかしながら、指定の角度で質量分析器に入るイオンのみが正しい軌道で出口スリットを出ることになる。イオンビーム軸が質量分析器の入口開口部と位置が整合しない場合は、イオンのそれぞれが出口スリット上で集束しても、それらは不正の角度で入射することになる。同様に、イオンビーム軸(ビームの方向にある)が磁極面に対して指定の角度にある場合でも、(膨張する)ビーム内の一部のイオンはそのビーム軸に非平行に移動する。かくして、イオンソースから抽出されたイオンビームの整合不良および/又は発散は、質量選択後のイオンビームの整合不良および/又は発散に形を変えることになる。
【0010】
イオンビームの上記の性状は望ましくない。イオン注入器は通常、質量分析器の下流に多数の電極を含み、例えば、注入前にイオンを加速又は減速するようになっている。これらの電極は通常、イオンビームの軸と同軸なので、ビームの発散又は整合不良によってイオンが電極を打つことになる。これが電極のスパッタを生じさせて、望ましくないイオンを注入器内に導き、それと同時に、イオンビームの一部を消耗させる。かくして、ビーム発散(集束ずれ)とビーム方向の双方に取り組む試みが行なわれた。
【0011】
イオンビームの幅と方向は質量選択後に調節できるだろう。これに伴う問題は追加の可動部品、注入器の汚染、およびビーム経路の長さの増加といった追加の複雑さである。
【0012】
代替として、イオンビーム方向は質量選択の前に調節してもよい。イオンビームが質量分析器に入るときのイオンビームの立体角を最小にするために(従って、そこから出るときのビームの立体角を最小にするために)、質量分析器の入口開口部にバッフルが取り付けられる。このバッフルは、イオンビームの中心部の通過を許すがビームの半径方向周辺部を吸収する直径を持つ孔を有する。
【0013】
質量分析器の入口開口部に対するイオンソースからのイオンビームの入射角を調節するために(しばしばイオンビームの「調整」と呼ばれるプロセス)、イオンソースの電極は従来から機械的に調節可能であった。質量分析器の入口開口部に平行な平面とそれに垂直な平面の両面内で電極を動かすことによって、イオンビーム軸の角度を調節できる。この調整プロセスは、基板の注入の開始前に行なわれ、主として試行錯誤を含むが、オペレータがイオンソース(抽出)電極を動かし、基板ホルダーにおけるイオンビームの形状寸法が最適化されるまで動かされる。ビームの走査と集束は時間のかかる作業である。
【0014】
「イオン注入器内でイオンビームを走査するための方法と装置」と題する、EnglandとHolmesに対して共通して譲渡された米国特許出願第08/962,257号は、その内容を引用して本明細書に全体的に組み込んでおり、イオンソースにおいてイオンビームを走査するための4極管イオン抽出アセンブリを記載している。4つの電極の一つは分割されており、この電極の各半分に対して、独立に調節可能なAC電圧が印加される。この技術はイオンビームの静電的操向(steering)を可能にするので、イオンビームを位置合わせするための電極の機械的調節の必要を除去する。しかしながら、米国特許出願第08/262,257号に開示される技術では、イオンビーム軸が平均角度のまわりを繰り返し走査して、同様に基板を横切る質量選択後のイオンビームを走査するように、鋸歯状電圧が分割電極に印加される。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来技術に伴うこれらとその他の問題に取り組む。本発明の第1の態様によれば、ターゲット基板にイオンを注入するためのイオン注入器が設けられ、イオン注入器は、イオンソースと、イオンソースからイオンを抽出するとともに抽出イオンのビームを形成するためのイオンビーム抽出アセンブリであって、前記抽出イオンのビームの偏向を制御可能に変化させるための偏向手段を含む抽出アセンブリと、イオンビーム抽出アセンブリの下流に配置された、前記ターゲット基板を保持するための基板ホルダーと、抽出アセンブリと基板ホルダー間に配置された、前記イオンビームの偏向を監視するための偏向モニタとを備え、前記モニタは、互いに隣接して電気的に隔離されるとともに、中間に開口部を画成して使用中に前記イオンビームの少なくとも一部を通過させるようにした第1と第2導電面と、前記イオンビームの一部によって前記第1面上に生成される電流と前記イオンビームの別の一部によって前記第2面上に生成される電流間の差を測定するための電流測定手段とを備え、前記電流差が前記イオンビームの偏向の程度を示すようになっている。
【0016】
第1と第2面に生成される電流の差は、ビームライン軸に対するイオンビーム抽出アセンブリを出るイオンビームの角度を表す(ビームライン軸は、イオンソースと基板ホルダー間の最短経路として定義される)。抽出アセンブリを、次に、モニタが2つの表面上の電流間で実質的にゼロの差を示すまで調節してもよい。この時点では、イオンビームの長手軸はビームライン軸と平行である。従って試行錯誤の要素は除去される。
【0017】
偏向手段は、イオンビームが通過する操向用電極開口部を中間に画成する第1と第2の電気的に隔離された電極材料を備え、偏向手段は更に、第1電圧を第1電極部材に印加するとともに第2電圧を第2電極部材に印加するための電圧発生器を備え、イオンビームは第1と第2の電圧間の差によって制御可能に偏向されるようになっていることが望ましい。
【0018】
イオンビームの偏向の角度は、機械的に調節するよりも静電的に調節する方が早い。セットアップ時に抽出電極に触れる必要がなければ、ビームラインに対してイオンソースを過って整合不良にする見込みは少ない。更に、静電的偏向は、ドーピング時のイオンビーム角度の調節を可能にするが、これは機械的調節では明らかに不可能だろう。
【0019】
注入器は更に、電流測定手段によって測定された電流の差を表す信号を受信するようにしたコントローラを備え、コントローラは第1と第2電圧間の差を制御して、受信信号に依存してイオンビームの偏向を調整する。
【0020】
かくして、フィードバックループが構成され、それと共にモニタはコントローラに対してビーム角度の情報を提供する。これが次に、例えば、操向用電極の第1と第2部材のそれぞれに要求信号を送って、イオンビームの偏向を調節するとともにそれを自動的にビームライン軸と位置合わせすることができる。
【0021】
イオンソースは、イオンが形成されるアークチャンバを備えてもよく、アークチャンバはそこからイオンを抽出するための出口開口部を含む前面を有し、その前面は第1電極を画成し、操向用電極はその第1電極に隣接している。更に、操向用電極に隣接して第3開口電極と、第3電極に隣接して第4開口電極を設けてもよく、それらの第1、操向用、第3および第4電極は互いに電気的に隔離される。
【0022】
電圧発生器は、第1と第2電圧を発生させるように構成することが好ましく、第1と第2電圧はそれぞれ、DC成分を含み、第1と第2電極部材間に静電場を発生させて、イオンビームが一定角度だけ偏向されるようにする。
【0023】
操向用電極の第1と第2部材に供給されるDC電圧は、電圧の差がゼロでないときは、それらの間の開口部を横切る静電場を発生させる。この静電場は一定の大きさと方向を持ち、従ってイオンビームをその静電場の大きさと方向に関係する方向に偏向するか操向することになる。
【0024】
電圧発生器は更に、第1と第2電圧を発生させるように構成することが好ましく、第1と第2電圧はそれぞれAC成分も含み、第1と第2電極部材間に静電場のみならず振動する横方向電場も発生させてイオンビーム内のイオンがイオンビームの長手軸に対して実質的に横方向に振動するようにして、偏向モニタの第1と第2導電面の少なくとも一方の上に生成される電流を増加させる。
【0025】
イオンビームがビームライン軸に対して角度をなすときでも、時にイオンビームが比較的に狭くなってモニタの導電面を打たないことがある。イオンビームをその長手軸に垂直な方向に人工的に広げるために、AC電圧がDC操向用電圧の上に印加される。AC電圧は操向用電極の開口部を横切る方向にイオンを振動させるので、イオンをモニタ面に強制してイオン流を検出できるようにする。
【0026】
注入器は、イオンビーム抽出アセンブリと基板ホルダー間に、ターゲット基板に注入されるイオンビームの所望質量のイオンを選択するための質量セレクタを含んでもよい。
【0027】
第1と第2導電面は、イオンビーム抽出アセンブリの下流にそれぞれの半分のバッフルを構成してもよい。イオン質量セレクタが存在する場合、バッフルはその入口に隣接して取り付けることができる。
【0028】
本発明の第2の態様によれば、ビーム抽出アセンブリを出るイオンビームの偏向を監視するための偏向モニタが設けられ、そのモニタは、互いに隣接して電気的に隔離されるとともに中間に開口部を画成してイオンビームの少なくとも一部の通過を許す第1と第2導電面と、イオンビームの一部によって第1面上に生成される電流とイオンビームの別の一部によって第2面上に生成される電流間の差を測定するための電流測定手段とを備え、その電流差がイオンビームの偏向の程度を示すようになっている。
【0029】
本発明の第3の態様では、アークチャンバからイオンを抽出して抽出イオンの操向可能ビームを形成するための装置が設けられ、その装置は、イオンが通過する開口部を中間に画成する第1と第2の電気的に分離した電極部材を有する操向用電極を含む電極アセンブリと、第1電極部材に第1DC電圧を供給するとともに第2電極部材に第2DC電圧を供給するための電圧発生手段とを備え、第1と第2DC電圧間の差は開口部を横切る静電場を発生させ、それによってイオンビームが前記電圧の差に関係する量だけ操向されるようになっている。
【0030】
発明はまた、イオンビーム注入器のイオンビーム抽出アセンブルを出るイオンビームの偏向を監視する方法に拡張され、その方法は、互いに電気的に隔離された第1と第2導電面間の開口部を通ってイオンビームを向けるステップと、イオンビームの一部によって第1面上に生成される電流とイオンビームの別の一部によって第2面上に生成される電流間の差を測定するステップとを有し、それによって電流差がイオンビームの偏向の程度を示すようになっている。
【0031】
本発明の更なる態様では、イオン注入器のイオンビーム抽出アセンブリを出るイオンビームを操向する方法が提供され、その方法は、イオンがビーム方向の加速又は減速場を経験する偏向位置においてビーム方向を横断して抽出アセンブリの中のイオンを静電的に偏向することによってビームの方向を角度的に操向するステップと、偏向位置の下流にそれぞれ配置される、互いに電気的に隔離された第1と第2導電面間の開口部を通ってイオンビームを向けるステップと、イオンビームの一部によって打撃を受けた場合に第1面上に生成される電流とイオンビームの別の一部によって打撃を受けた場合に第2面上に生成される電流間の差を測定するステップで、それによって電流差がイオンビームの偏向の程度を示すステップと、第1面上で生成される電流と第2面上で生成される電流間の差が実質的にゼロになるまでイオンの静電的偏向の量を選択的に調節するステップとを有する。
【0032】
本発明の更に別の態様では、イオン注入器のイオンビーム抽出アセンブリを出るイオンビームを操向する方法が提供され、イオンビーム抽出アセンブリは、イオンビームの中のイオンが通過する開口部を中間に画成する第1と第2の電気的に隔離された電極部材を備えた操向用電極を含み、その方法は、第1電極部材に第1DC電圧を印加するステップと、第2電極部材に第2DC電圧を印加するステップとを有し、それによって第1と第2DC電圧間の差が、第1と第2電極部材間の開口部を横切る方向に静電場を発生させることによって、イオンがDC電圧差に関係する角度を通して静電的に偏向されるようになっている。
【0033】
発明の更なる有利な特徴は従属請求項に明記される。上記の、発明の第1態様の好ましい特徴は、必要な変更を加えて、発明の他の態様に同様に適用可能であることは言うまでもない。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態をここで例示としてのみ、以下の添付図面を参照して説明する。
【0035】
図1では、イオン注入器5の概略断面図を示す。注入器はFreeman又はBernasソース等のイオンソース10を含む。イオンソース10には、ターゲット基板150にイオンを注入すべき元素の原子、又はその元素を含む分子が供給される。分子は気体又は蒸気の形でイオンソース10に供給してもよい。同業者には周知のことだが、イオンソースは、原子又は分子が電子を剥ぎ取ってプラズマを発生させる。
【0036】
イオンソース10は、減圧排気されたイオンソースハウジング20内に取り付けられるが、第1絶縁ブッシング30によってそこから離間されて絶縁される。
【0037】
プラズマからのイオンは、イオンソース10からその前面のイオンソーススリット40を通って出る。イオンソーススリット40に直ぐ隣接して配置されているのは一組の抽出電極50であり、以下の図2に関してより詳しく説明する。しかしながら、一般に、抽出電極50は、最適抽出エネルギーを持つイオンビーム80を発生させるように調節される。
【0038】
イオンソースハウジング20は分析用磁石90に取り付けられる。分析用磁石90は、全体的に65で示す入口開口部を有し、イオンソース10から抽出されたイオンはイオンソースハウジング20から、入口開口部65を通って分析用磁石90の飛行チューブ70に入る。図2に関してより詳しく説明するが、抽出電極50は更に、入口開口部65に対してイオンビーム80の軸の角度を調節できるようになっている(図1に破線で示す)。
【0039】
分析用磁石90の入口開口部65と抽出電極50間に取り付けられているのがバッフル60である。これは、入口開口部65と同軸だが、それよりも通常は小さい直径を持つ孔を有する。バッフルは従って、イオンビーム80のイオンの角拡散を制限する。特に、イオンビーム80の中心部分はバッフル60の孔を通過できる一方で、ビームの半径方向周辺部はバッフル自体に衝突して、分析用磁石90に入れないようになっている。
【0040】
分析用磁石90では、イオンビーム80のイオンは、一様で強力な磁場の領域を通って移動する。これによってイオンは、個々のイオンの質量/電荷に応じた曲率半径を持つ飛行経路を取ることになる。
【0041】
所定範囲の質量/電荷比を持つイオンは分析用磁石90の中を曲線的に移動して、最初のビーム経路に対してほぼ直角になって現われる。一定磁場の領域の端部でイオンは質量選択領域100に入るが、その領域には、基板150に注入するために装置のオペレータによって選択された質量/電荷比を正確に定める一つ以上のスリット140が含まれる。
【0042】
図示のイオン注入器は、イオンソース10からのある範囲のイオン抽出エネルギーを可能にする。抽出電極50は通常、イオンソース10からの抽出の後、約10keV以上のエネルギーまでイオンを加速する。イオンは、分析用磁石90と質量選択領域100の中を通過する間、このエネルギーに保持される。かくして、分析用磁石90の飛行チューブ70は、イオンソースハウジング20と質量選択領域100のハウジング110の両者と共通電位に維持される。上記で説明したように、イオンソース10は、必要な抽出バイアスを発生させるために、この飛行チューブ(通常は接地電位の状態に定められる)に対して最大100kVにバイアスされる。
【0043】
注入用に選択されたイオンのタイプと、これらのイオンを基板150に注入する所望の深さに依存して、質量選択領域100のスリットを出るイオンは加速又は減速されるか、あるいは分析用磁石90の中を移動する状態と同じエネルギーに維持される。例えば、(イオンが分析用磁石を通過しイオン核種その他の要因に依存して変化する、最大エネルギーから)200keVまで加速させるためには、負電位が基板150と飛行チューブ/質量選択領域ハウジングの間に印加される。この目的のために、注入される半導体ウェーハ150を包含するウェーハハウジング120は、第2絶縁ブッシング130によって質量選択領域ハウジング110から絶縁される。注入されるウェーハ150はウェーハハウジング120のホルダー上に載せられて、ウェーハハウジング120とウェーハホルダーを含む全ターゲット領域が接地電位に保たれる。質量選択ハウジング110は次に、必要に応じてウェーハハウジング120に対してバイアスされて、質量選択されたイオンを必要な注入エネルギーまで加速するために、必要な加速電位を提供するようにする。勿論、質量選択後のイオンを減速するためには、質量選択領域ハウジング110がウェーハハウジング120に対して正電位にバイアスされる。
【0044】
注入される基板150への入射の直前に、プラズマガン170がビームと基板に低エネルギー電子を浴びせて、注入されたイオンによる基板表面の電荷の集積を中和させる。
【0045】
イオンビームの散乱を防ぐために、イオンソースと基板間の全領域は、例えばターボポンプ180、190、200を使って真空排気される。これらは質量選択領域、イオンソースおよびターゲット領域をそれぞれ真空排気する。
【0046】
図1に示すイオンビーム80は、その軸を注入軸に対して最適に位置合わせするとともに、抽出電極におけるイオンビームの発散の量を最小にする状態で示される。イオンビームが、イオンソース10と抽出電極50間の焦点から広がって分析用磁石90の中に入るのが分かる。しかしながら、横方向磁場がイオンビーム80を、質量選択領域100のスリットと一致する点に対して再び集束させる。イオンビームはその後、基板150へ移動するに従って発散する。上記に説明したように、下流の電極のスパッタに伴う問題は、イオンビームが最適に位置合わせおよび集束されない場合に起こる。
【0047】
イオンビーム軸が監視、調節される方法を、特に図2に関して次に説明する。図2は、抽出電極に接続された電子回路の概略図と共に、図1のイオンソースとハウジングのクローズアップ断面図を概略的に示す。図1と図2に共通の特徴は同一参照番号で表示される。
【0048】
イオンソース10で形成されたイオンは、イオンソース10の前面15のイオンソーススリット40を通ってイオンソースから抽出される。前面15はイオンソース10の電位の第1開口電極を形成する。抽出電極50(図1)は、図2ではそれぞれ、第2、第3および第4開口電極51、52、53によって詳しく図示される。2つの開口電極52、53はそれぞれ、イオンソース10から現われるイオンビームを通過させるための貫通開口部を有する単一の導電プレートを備えている。しかしながら電極51は、イオンソースから現われるイオンビームの両側に配置された、電気的に分離、すなわち電気的に接続されない、左右部分54、55を備えている。正イオンのビームのために、イオンソース10は第1電圧供給ソース45によって、アースに対して正電圧に維持される。通常、第1電圧供給ソース45は8kWコンバータと直列の100kVスタックを備えてもよい。
【0049】
左右の第2抽出電極54、55は、分離した−20kV、400Wの第2と第3電圧供給ソース210、230を介してそれぞれアースに取り付けられる。各電極は負荷と並列に接続されて回路を保護する(図示せず)。
【0050】
第3抽出電極52は抑制電極として動作し、例えば、−30kV、400Wの第4電圧供給ソース65によってアースに対してバイアスされる。この場合も、保護アセンブリ(図示せず)を使用することが望ましい。
【0051】
負にバイアスされた第3電極52が動作して、第4電極53の下流のイオンビームの電子が抽出領域とイオンソース10の中に引き込まれないようにする。同業者には周知のように、イオンビームの中和を維持するために、ゼロ電場領域でイオンビームからの電子の損失を最小にすることが重要である。
【0052】
かくして、(接地した第4電極53とイオンソース10の間に生成された)電場は、第4電極53の下流の領域(すなわち、図2で見た際に、第4電極53よりも垂直方向に上の領域)への貫入を制限される。
【0053】
図3は、電圧供給ソース45、210、230、65を上記に例示した状態で、電位が第1抽出電極15からの距離と共に変化する様子を概略的に示す。
【0054】
再び図2について説明すると、第2電極51は偏向レンズを形成し、電気的に分離した左右部分54、55は、独立に調節可能な第2と第3電圧供給ソース210、230によってそれぞれ異なる電圧に保持できる。これは、イオンソース10から現われるイオンビームを偏向することができる、イオンビームを横切る横方向電場成分を発生させる。
【0055】
図2に示す実施の形態は、個別の電圧供給ソース210、230を備える。勿論、代替として、分圧器を持った単一の電圧供給ソースを使用できるだろう。
【0056】
左側電極54はライン220によって第2電圧供給ソース210に接続され、右側電極55はライン240に沿って第3電圧供給ソース230に接続される。イオンソースハウジング20は真空排気されているので、ライン220、240は第1絶縁ブッシング(図2には図示せず)内の耐真空シール250の中を通る。言うまでもなく、実際には、第3と第4電極52、53は、これらの(又は他の)耐真空シールの中を通るリード線によって、上述のように、第4電圧供給ソース65とアースにそれぞれ接続される。
【0057】
第2電極51の左右の電極54、55の相対電位を調節することによって、イオンビームを「操向」できる。つまり、分析用磁石90(図1)の入力に対するイオンビームの長手軸の入射角度を調節できる。
【0058】
先に説明したように、通常、イオンビームを、その軸がビームライン軸と位置合わせされるように「調整」することが望ましい。そのような位置合わせを獲得するために、アルファバッフル60が使用される。前述の注入器の構成と異なり、ここでアルファバッフル60は2つの部分に分割され、バッフルの左部分60’はアルファバッフルの右部分60''に対して電気的に分離される(すなわち、電気的に接続されない)。例えば、バッフル60は、各部分が半環状を成した状態の、ほぼ環状でよい。
【0059】
バッフルの左部分は第3ライン260によって第1電流電圧コンバータ270に電気的に接続される。電流電圧コンバータは、例えば、仮想アースを持つ演算増幅器を備え、その入力電流に比例した電位差を持つ出力を提供するようにしてもよい。そのような装置は当業者には周知なので、更なる説明はしない。
【0060】
これとは別に、アルファバッフルの右部分60''は第4ライン280によって第2電流電圧コンバータ290に接続される。第3と第4のライン260、280のそれぞれは、抽出電極50への電気的接続とともに耐真空シール250の中を通ることが望ましい。勿論、第4ライン220、240、260、280のそれぞれは互いに絶縁されている。
【0061】
イオンビームが第4抽出電極53から現われると、それは上記の理由によって部分的に集束ずれを起こす。アルファバッフル60の目的は、集束ずれしたイオンビームの半径方向に延びる部分を除去して、イオンビームの中心部分のみをバッフル60の中央開口部を通過させることである。しかしながら、アルファバッフル60上の、イオンビームの半径方向縁部に向かうイオンの入射を利用してイオンビームを調整又は位置合わせしてもよい。
【0062】
各バッフル部分60’又は60''に入射するイオンは、所定時間の間に各バッフル部分を打つイオンの数に比例する電流を発生させる。従って、バッフルの左部分60’から流れる電流を測定してバッフルの右部分60''から流れる電流と比較すれば、イオンビームがその軸のまわりにほぼ対称であると仮定して、アルファバッフルへのイオンビーム軸の入射角度を決定できる。更に、第2電極51の左右電極54、55に対する電圧を調節することによって、バッフルの左部分60’に生成される電流がバッフルの右部分60''から生成される電流と同一になるまでビーム軸を調節できる(すなわち、図2で見たときに、時計方向又は反時計方向に回される)。この時点では、イオンビームの軸はバッフル60の開口部に垂直である。
【0063】
この調整は手動で行なってもよいが、CPU300によって制御されるフィードバックループを使用する方が、より効率的で正確である。バッフルの左部分60’に入射するイオンの数を表す第1電流電圧コンバータ270の電圧出力は、第1データ収集器310によって測定される。同様に、データ収集器310は第2電流電圧コンバータ290からの電圧入力を受け取るが、この電圧は、バッフルの右部分60''に入射するビームの流れを表す。通常、データ収集器310は第1と第2ライン260、280からの電圧入力をアナログからディジタル信号へと変換して、各電圧の継続的な更新値を記憶する。CPU300はライン320を介して、データ収集器310を正規ベースでポーリングする。差分要求信号は、アルファバッフル60の左右部分60’、60''上の電流間の差に応じて、それぞれCPUから第2データ収集器315に送られる。この要求信号は次に、電圧供給インタフェース325を介して第2と第3電圧供給ソース210、230に送られるので、第2と第3電圧供給ソースの出力がその要求信号によって調節されて、第2電極51の左右電極54、55に対する相対電圧を調節することになる。
【0064】
第1と第2データ収集器310、315は比例積分微分(P−I−D)回路を含み、バッフル60の左部分60’と右部分60''上のイオン電流間の差がゼロに近付いたときに制御ループ内の正のフィードバックを抑制するようにしてもよい。
【0065】
かくして、イオンビームは、オペレータの介入なしに自動的に調整できることが分かる。通常、このプロセスは基板のドーピングの開始前に行なわれるだろう。この構成を使用することによって、イオンビームが、磁極を通る最適経路を取るように、確実に質量分析器90内に発射されることが可能になるので、時間の経過によるイオンビームの形状と品質を維持する。
【0066】
第1、第2、第3および第4電極の開口部は、第1から第4電極の方向に向かって直径が増加することが望ましい。これは、イオンビームが運動の方向に膨張するからである。イオンソース10からの抽出後のイオンビームの集束ずれの大きさは、ある程度、抽出エネルギーと、注入されるイオンの種類に依存する。ある状況では、イオンビームは細く、大きく集束ずれしない。かくして、そのようなビームの軸がアルファバッフル60の入口開口部に垂直に正しく位置合わせされるとき、ビームの幅はこの開口部の幅よりも小さくなり、左右のバッフル部分60’、60''のいずれに生成される電流もノイズ域未満になる。しかしながら、更に重要なことは、一部のイオンビームの幅が、イオンビームが正しく調整されない場合でも、イオンビームがアルファバッフル60のいずれの部分にも衝突せず、調節を助けるための監視が実行できなくなることである。
【0067】
これに取り組むために、第2と第3電圧供給ソース210、230はそれぞれ、DCとACの両方の信号を発生させることができる。左右電極54、55に供給されるDC電圧は、ビームを操向するために、第2電極51の開口部を横切る電場を発生させる。しかしながら、電極54、55上のDC電圧を小さな交流電圧で変調することによって、イオンビームのイオンは、イオンビーム軸に対して横の方向に振動させられる。かくして、以前の細いビームはAC信号によって「広げ」られて、バッフルの開口部を通過するときにバッフル60の2つの部分の上にそれを強制することができる。
【0068】
静止DC電圧バイアスに対して様々な交流信号を加えることができる。例えば、左右電極54、55に対して等しい大きさの正弦電圧をそれぞれ印加してもよいが、左電極54に印加される交流電圧は、右電極55に関する交流電圧と反対位相にする。
【0069】
ビームの操向に使用されるDC電圧にAC変調を加える効果は、バッフル60の左右部分のそれぞれに交流電流を発生させることにある。ビームの軸がアルファバッフル開口部の中心軸と同心の場合、バッフルの左部分60’上で測定されるAC信号は、バッフルの右側部分60''から測定される交流信号に対して等しい大きさを持つだろう。しかしながら、バッフル60の各部の交流信号が異なる場合は、第2電極51の左右電極54、55に印加されるDC電圧が調節される。これがビームの操向を調節する。調節は、前と同様に、CPUによるソフトウェア制御の下でフィードバックループによって実行できる。一旦、バッフル60の左右部分に対するAC信号が同一になるように、左右電極54、55それぞれの静止DC電圧が調節されれば、DC電圧のAC変調を切ってもよい。
【0070】
図2で特に示す構成は、通常は注入の前のイオンビームのセットアップ時のみに使用されるが、その時の使用に限定されないことは言うまでもない。基板の注入時にビーム調整を監視できることもまた有用である。大型の半導体基板は比較的高価で、正しくドーピングするには少々時間がかかる。異常ではあるが、質量分析器90に入るときにイオンビームの軸がドーピング時にわずかに動くことはあり得ることで、それはドーピングされたウェーハの品質に影響するだろう。例えば、第1絶縁ブッシング30によってイオンソースハウジングから電気的に隔離されたイオンソースは、わずかな機械的移動を受ける可能性がある。上記のイオンビーム調整を監視する技術は、イオンビームの連続性に影響しないので、セットアップ時ばかりでなくドーピング時にも使用できる。
【0071】
上記の詳細な説明における多くの変形が、本発明の範囲内で可能であることは言うまでもない。例えば、上記ではイオンビーム調整を監視、調節するために、分割されたアルファバッフルから信号を得たが、信号は抽出電極の下流で、分析用磁石90内のビーム磁場の前の装置の任意の適切な導電部分から実際に取り出せるであろうことは言うまでもない。実際、質量選択領域のスリットの一つから信号を取り出すことも可能で、その理由は、イオンビーム軸と、スリットと垂直な軸との間の角度がビーム軸と、抽出電極の開口部との間の角度に似ているからである。記載の技術は、質量選択を使用しないイオン注入器、つまり、基板がイオンソースの下流のほぼ直線上にある場合にも適用可能である。従って、発明の範囲は請求項によって決定され、それに従って解釈されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるイオン注入器の概略図を示す。
【図2】 図1の注入器のイオンソースと質量分析器への入口とより詳細に示す。
【図3】 図2のイオンソースの電極のための代表的な電位を示す概略図であり、これらが距離と共に変化する様子を示す。
【符号の説明】
5…イオン注入器、10…イオンソース、15…抽出電極、20…イオンソースハウジング、30…絶縁ブッシング、40…イオンソーススリット、45…電圧供給ソース、50…抽出電極、51,52,53…開口電極、54…左側電極、55…右側電極、60…アルファバッフル、65…電圧供給ソース、70…飛行チューブ、80…イオンビーム、90…質量分析器、100…質量選択領域、110…質量選択領域ハウジング、120…ウェーハハウジング、130…絶縁ブッシング、140…スリット、150…ウェーハ、150…ターゲット基板、170…プラズマガン、180…ターボポンプ、210,230…電圧供給ソース、220,240,260,280…ライン、250…耐真空シール、270,290…電流電圧コンバータ、300…CPU、310,315…データ収集器、320…ライン、325…電圧供給インタフェース。
Claims (9)
- ターゲット基板にイオンを注入するためのイオン注入器であって、
イオンが内部で形成されるアークチャンバを備えるイオンソースと、
前記イオンソースからイオンを抽出するとともに抽出イオンのビームを形成するためのイオンビーム抽出アセンブリであって、前記抽出イオンのビームの方向を制御可能に操向するための操向手段を含む、イオンビーム抽出アセンブリと、
を備え、
前記アークチャンバは、前記アークチャンバからイオンを抽出できる出口開口部を含む前面を有し、前記前面は第1電極を画成し、
前記操向手段は、前記第1電極に隣接する操向用電極であって、前記イオンビームが通過できる操向用電極開口部を中間に画成する第1と第2の電気的に隔離された電極部材を有する前記操向用電極を備え、前記操向手段は更に、第1電圧を前記第1電極部材に印加するとともに第2電圧を前記第2電極部材に印加するための電圧発生器とを備え、
前記第1及び第2電圧は、抽出バイアスを前記操向用電極に印加し、
前記第1と第2電圧間の差によって前記イオンビームの方向を制御可能に操向する、
イオン注入器。 - 前記イオンビーム抽出アセンブリの下流に配置された、前記ターゲット基板を保持するための基板ホルダーと、
前記抽出アセンブリと前記基板ホルダー間に配置された、前記イオンビームの方向を監視するための操向方向モニタと、
を更に備え、
前記モニタは、
互いに隣接して電気的に隔離されるとともに、中間に開口部を画成して使用中に前記イオンビームの少なくとも一部を通過させるようにした第1と第2導電面と、
前記イオンビームの一部によって前記第1面上に生成される電流と前記イオンビームの別の一部によって前記第2面上に生成される電流間の差を測定するための電流測定手段と、を備え、
前記電流差が前記操向手段によって、操向された前記イオンビームの方向を示す、
請求項1記載のイオン注入器。 - 更に、前記電流測定手段によって測定された電流差を表す信号を受信するように編成されたコントローラを備え、前記コントローラは前記第1と第2電圧間の差を制御して、前記受信信号に依存して前記イオンビームの方向を調節する、
請求項2に記載の注入器。 - 更に、前記操向用電極に隣接する第3開口電極と、前記第3電極に隣接する第4開口電極と備え、前記第1、操向用、第3および第4電極は互いに電気的に隔離される、請求項1又は2に記載の注入器。
- 前記電圧発生器は、前記イオンビームを一定方向に操向するために、DC成分をそれぞれが含んで前記第1と第2電極部材間に静電場を作り出す第1と第2電圧を発生させるように編成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の注入器。
- 前記電圧発生器は、イオンビームを一定方向に操向するために、DC成分をそれぞれが含んで前記第1と第2電極部材間に静電場を作り出す第1と第2電圧を発生させるように編成されており、前記電圧発生器は更に、AC成分をそれぞれが含んで前記第1と第2電極部材間に前記静電場ばかりでなく振動する横方向電場も作り出す第1と第2電圧を発生させるように編成され、前記イオンビームの方向が前記一定方向に対して実質的に横方向に振動させられて、前記操向方向モニタの前記第1と第2導電面の少なくとも一方の上に生成される電流を増加させる、請求項2又は3に記載の注入器。
- 更に、前記イオンビーム抽出アセンブリと前記基板ホルダー間に、前記ターゲット基板に注入される前記イオンビームの所望質量のイオンを選択するためのイオン質量セレクタを備える、請求項5又は6に記載の注入器。
- 前記第1と第2導電面は前記イオンビーム抽出アセンブリの下流にそれぞれ半分のバッフルを構成する、請求項7に記載の注入器。
- 前記バッフルがイオン質量セレクタへの入口に隣接して取り付けられる、請求項8に記載の注入器。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB9900145A GB2345574A (en) | 1999-01-05 | 1999-01-05 | Apparatus and method for monitoring and tuning an ion beam in an ion implantation apparatus |
GB9900145.5 | 1999-01-05 | ||
PCT/GB1999/004402 WO2000041205A1 (en) | 1999-01-05 | 1999-12-23 | Apparatus and method for monitoring and tuning an ion beam in ion implantation apparatus |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002534772A JP2002534772A (ja) | 2002-10-15 |
JP4421780B2 true JP4421780B2 (ja) | 2010-02-24 |
Family
ID=10845578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000592850A Expired - Fee Related JP4421780B2 (ja) | 1999-01-05 | 1999-12-23 | イオン注入装置内でイオンビームを監視および調整するための装置及び方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6897457B1 (ja) |
EP (1) | EP1145275A1 (ja) |
JP (1) | JP4421780B2 (ja) |
GB (1) | GB2345574A (ja) |
WO (1) | WO2000041205A1 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2849266A1 (fr) * | 2002-12-18 | 2004-06-25 | Gilles Borsoni | Machine de traitement uniforme de surfaces d'echantillons par projection d'ions multicharges |
EP1629508A2 (en) * | 2003-06-02 | 2006-03-01 | Fox Chase Cancer Center | High energy polyenergetic ion selection systems, ion beam therapy systems, and ion beam treatment centers |
EP1654768A1 (de) * | 2003-08-13 | 2006-05-10 | ATMEL Germany GmbH | Verfahren zur verbesserung elektrischer eigenschaften aktiver bipolarbauelemente |
US7087913B2 (en) * | 2003-10-17 | 2006-08-08 | Applied Materials, Inc. | Ion implanter electrodes |
AU2004298243A1 (en) * | 2003-12-02 | 2005-06-23 | Fox Chase Cancer Center | Method of modulating laser-accelerated protons for radiation therapy |
KR100572325B1 (ko) | 2003-12-17 | 2006-04-19 | 삼성전자주식회사 | 이온 주입 장치 및 이를 이용한 이온 주입 방법 |
US7005657B1 (en) | 2005-02-04 | 2006-02-28 | Varian Semiconductor Equipment Associates, Inc. | Wafer-scanning ion implanter having fast beam deflection apparatus for beam glitch recovery |
JP5429448B2 (ja) * | 2005-06-03 | 2014-02-26 | アクセリス テクノロジーズ インコーポレーテッド | ビームストップ及びビーム調整方法 |
US7915597B2 (en) * | 2008-03-18 | 2011-03-29 | Axcelis Technologies, Inc. | Extraction electrode system for high current ion implanter |
US9006689B2 (en) * | 2013-03-26 | 2015-04-14 | Ion Technology Solutions, Llc | Source bushing shielding |
CN103779164B (zh) * | 2013-11-08 | 2015-12-02 | 北京中科信电子装备有限公司 | 一种离子束减速装置 |
Family Cites Families (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BE562482A (ja) * | 1956-12-31 | |||
GB1249346A (en) * | 1967-10-11 | 1971-10-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Improvements in or relating to cathode ray tubes |
JPS61190839A (ja) * | 1985-02-19 | 1986-08-25 | Canon Inc | 荷電粒子線装置 |
US4757208A (en) * | 1986-03-07 | 1988-07-12 | Hughes Aircraft Company | Masked ion beam lithography system and method |
JPS62226551A (ja) * | 1986-03-27 | 1987-10-05 | Toshiba Corp | 質量分析装置 |
US5035787A (en) * | 1987-07-22 | 1991-07-30 | Microbeam, Inc. | Method for repairing semiconductor masks and reticles |
JPH01274346A (ja) * | 1988-04-26 | 1989-11-02 | Seiko Instr Inc | 液体金属イオン源のコントロール方式 |
JPH0384843A (ja) * | 1989-08-28 | 1991-04-10 | Nissin Electric Co Ltd | イオン注入装置 |
JP2873839B2 (ja) * | 1989-11-01 | 1999-03-24 | 大日本印刷株式会社 | 集束イオンビーム装置におけるアパーチャー検査方法 |
JPH03241646A (ja) * | 1990-02-19 | 1991-10-28 | Seiko Instr Inc | 液体金属イオン源のコントロール方法 |
JPH05206017A (ja) * | 1991-08-09 | 1993-08-13 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | リソグラフイ露光システム及びその方法 |
US5475231A (en) * | 1993-09-21 | 1995-12-12 | Honeywell Inc. | Apparatus for monitoring ion beams with an electrically isolated aperture |
JPH07153401A (ja) * | 1993-11-26 | 1995-06-16 | Nec Corp | イオン注入装置 |
GB2314202B (en) * | 1996-06-14 | 2000-08-09 | Applied Materials Inc | Ion implantation apparatus and a method of monitoring high energy neutral contamination in an ion implantation process |
JPH1092356A (ja) * | 1996-09-19 | 1998-04-10 | Seiko Instr Inc | 集束イオンビームの光軸調整方法および集束イオンビーム装置 |
US6060715A (en) * | 1997-10-31 | 2000-05-09 | Applied Materials, Inc. | Method and apparatus for ion beam scanning in an ion implanter |
US6559454B1 (en) * | 1999-06-23 | 2003-05-06 | Applied Materials, Inc. | Ion beam generation apparatus |
-
1999
- 1999-01-05 GB GB9900145A patent/GB2345574A/en not_active Withdrawn
- 1999-12-23 JP JP2000592850A patent/JP4421780B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1999-12-23 US US09/869,795 patent/US6897457B1/en not_active Expired - Fee Related
- 1999-12-23 EP EP99963642A patent/EP1145275A1/en not_active Withdrawn
- 1999-12-23 WO PCT/GB1999/004402 patent/WO2000041205A1/en not_active Application Discontinuation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1145275A1 (en) | 2001-10-17 |
WO2000041205A1 (en) | 2000-07-13 |
GB9900145D0 (en) | 1999-02-24 |
US6897457B1 (en) | 2005-05-24 |
GB2345574A (en) | 2000-07-12 |
JP2002534772A (ja) | 2002-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6777696B1 (en) | Deflecting acceleration/deceleration gap | |
JP5689415B2 (ja) | イオン注入システムにおけるディセル後の磁気エネルギーフィルター | |
JP4521850B2 (ja) | イオン注入器用の加速および分析アーキテクチャー | |
JP3302436B2 (ja) | 交差平面集束を行うイオンビーム注入装置および方法 | |
US6060715A (en) | Method and apparatus for ion beam scanning in an ion implanter | |
JP5739333B2 (ja) | イオン注入に用いる調整可能な偏向光学 | |
EP0223823B1 (en) | Apparatus for scanning a high current ion beam with a constant angle of incidence | |
KR100479374B1 (ko) | 원추 자기 주사를 사용하는 이온 빔 주입 장치 및 방법 | |
JP2010503964A (ja) | イオン注入装置におけるビーム角調整システムおよびその調整方法 | |
EP1721329A2 (en) | Modulating ion beam current | |
JP2007516578A (ja) | 低エネルギーイオンビーム伝送を改良したイオン注入装置 | |
JP2018507506A (ja) | イオン注入用の複合静電レンズシステム | |
JPH08212965A (ja) | イオン注入装置 | |
JP4421780B2 (ja) | イオン注入装置内でイオンビームを監視および調整するための装置及び方法 | |
KR101242463B1 (ko) | 이온주입기의 가속-감속 컬럼의 포커싱 효과 약화 | |
JP2002525820A (ja) | イオンビームから中性イオンを選択するために配設されたイオン注入装置 | |
KR20060090672A (ko) | 질량 분리를 갖는 이온 빔 슬릿 추출 | |
JP6428726B2 (ja) | イオン注入システム | |
US9502213B2 (en) | Ion beam line | |
JP7492516B2 (ja) | イオン源のためのテトロード引出装置 | |
JP4691347B2 (ja) | イオン注入装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061218 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090714 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20091014 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20091014 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20091021 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091023 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091124 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091203 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121211 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121211 Year of fee payment: 3 |
|
R154 | Certificate of patent or utility model (reissue) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121211 Year of fee payment: 3 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121211 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131211 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |