JP4421429B2 - グレーテッドインデックス型マルチモードファイバ - Google Patents

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Description

本発明は、グレーテッドインデックス型マルチモードファイバに関するものである。
マルチモードファイバのうち、グレーテッドインデックス(Graded Index)型マルチモードファイバ(以下、「GIマルチモードファイバ」と略す。)は、高い開口数を有し、光LANの伝送線路として広く用いられている。これまで、光LANの高速化の要求に伴って、GIマルチモードファイバの屈折率プロファイルの制御における精度が向上させられてきた。
現在、GIマルチモードファイバは、ほぼ性能限界に達しており、GIマルチモードファイバの伝送帯域幅をこれ以上に大きくするためには、波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing、WDM)しなければならない。
しかしながら、従来のコアにゲルマニウムを含むGIマルチモードファイバでは、最適な屈折率プロファイルが、ファイバ内を伝搬する信号光の波長に大きく依存する(例えば、非特許文献1参照。)。そのため、特定の波長において最適化された屈折率プロファイルを有するファイバは、異なる波長においては伝送帯域幅が非常に小さくなり、波長分割多重には適用できないという問題がある。
大越孝敬、岡本勝就、保位和夫、"光ファイバ"、第7章、pp.182−184、オーム社、1984年
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、ファイバ内を伝搬する信号光の波長に依存することなく、その波長における最大の伝送帯域幅が得られるグレーテッドインデックス型マルチモードファイバを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、ドーパントを含む石英系ガラスからなるコアと、該コアの外周に設けられたクラッドとを備えるグレーテッドインデックス型マルチモードファイバであって、前記コアは、その中心部にドーパントとしてゲルマニウムまたはリンのいずれか一方のみを含み、その外周部にドーパントとしてフッ素のみを含むものであり(ここで、コアの中心部とは、コアの中心を同心円状に囲み、ゲルマニウムかリンのいずれか一方のみを含むコア領域の内側部分で、コアの中心からの距離がコア半径の70%程度の領域のことである。コアの外周部とは、中心部を同心円状に囲む残りのコア領域のことである。)、以下の式(1)〜(4)を満足する屈折率プロファイルを有し、以下の式(2)〜(4)における屈折率分布次数α 、α はそれぞれ独立に、使用波長領域において伝送帯域幅を最大とする最適値を有することを特徴とするグレーテッドインデックス型マルチモードファイバを提供する。
Figure 0004421429
Figure 0004421429
Figure 0004421429
Figure 0004421429
ただし、n(r)は光ファイバのコア中心からの距離rにおける屈折率、nはコア中心における屈折率、Δはクラッドに対するコアの最大比屈折率差、aはコア半径、αは屈折率分布次数、αはコアの中心部に含まれるゲルマニウムまたはリンの屈折率分布次数、αはコアの外周部に含まれるフッ素の屈折率分布次数、aはコアの中心部と外周部との境界、nは純粋石英の屈折率を表す。
上記構成のGIマルチモードファイバにおいて、前記コアの中心部にゲルマニウムが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が50μm、クラッドの直径が125μmであり、波長0.8〜1.1μmにおける伝送帯域幅が3GHz・kmを超えることが好ましい。
上記構成のGIマルチモードファイバにおいて、前記コアの中心部にゲルマニウムが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が62.5μm、クラッドの直径が125μmであり、波長0.85〜1.1μmにおける伝送帯域幅が2GHz・kmを超えることが好ましい。
上記構成のGIマルチモードファイバにおいて、前記コアの中心部にリンが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が50μm、クラッドの直径が125μmであり、波長0.8〜1.3μmにおける伝送帯域幅が3GHz・kmを超えることが好ましい。
上記構成のGIマルチモードファイバにおいて、前記コアの中心部にリンが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が62.5μm、クラッドの直径が125μmであり、波長0.8〜1.2μmにおける伝送帯域幅が2GHz・kmを超えることが好ましい。
上記構成のGIマルチモードファイバにおいて、前記コアの中心部にリンが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、波長0.8〜1.3μmにおける伝送損失が2dB/km以下であることが好ましい。
本発明のGIマルチモードファイバは、コアの中心部にゲルマニウムまたはリンのいずれか一方が含まれ、コアの外周部にフッ素が含まれる構成であることにより、広波長領域において伝送帯域幅が大きくなり、波長分割多重伝送に適した光ファイバとなる。
また、本発明のGIマルチモードファイバは、コアの異なる2つの領域に、それぞれ異なるドーパントを添加してなるファイバであるから、コアの同一領域に、異なる2種類のドーパントを添加したファイバよりも、ドーパントの濃度分布、コアの屈折率分布などを調整し易いため、製造が容易である。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のGIマルチモードファイバは、中心に設けられ、その中心部にゲルマニウム(Ge)またはリン(P)のいずれか一方を含み、その外周部にフッ素(F)を含む石英系ガラスからなるコアと、このコアの周囲にコアと同心円状に設けられたクラッドとを備える光ファイバである。
コアの中心部とは、コアの中心を同心円状に囲み、ゲルマニウムかリンのいずれか一方を含むコア領域の内側部分で、コアの中心からの距離が0〜コア半径の70%程度の領域のことである。コアの外周部とは、中心部を同心円状に囲む残りのコア領域のことである。
また、本発明のGIマルチモードファイバは、その屈折率プロファイルが、以下の式(1)〜(4)を満足する屈折率プロファイルを有する光ファイバである。
Figure 0004421429
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Figure 0004421429
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ただし、上記の式(1)〜(4)において、n(r)は光ファイバのコア中心からの距離rにおける屈折率、nはコア中心における屈折率、Δはクラッドに対するコアの最大比屈折率差、aはコア半径、αは屈折率分布次数、αはコアの中心部に含まれるゲルマニウムまたはリンの屈折率分布次数、αはコアの外周部に含まれるフッ素の屈折率分布次数、aはコアの中心部と外周部との境界、nは純粋石英の屈折率を表している。
また、屈折率分布次数α(α、α)は、所望の波長における伝送帯域幅が最大になるように制御されるが、その最適値αoptは、石英ガラスに添加されるドーパント(例えばゲルマニウム、リン、フッ素)の種類によって異なる。
上記の式(1)〜(4)で表される本発明のGIマルチモードファイバの屈折率プロファイルは、コアの中心において最大屈折率を有し、半径が大きくなるにつれて屈折率が徐々に低下するような形状である。そのため、このGIマルチモードファイバ内を低次モードで伝搬する信号光は、伝搬経路は短いが、低い速度で伝搬することになる。これに対して、高次モードで伝搬する信号光は、伝搬経路は長いが、コアとクラッドとの境界付近では屈折率が小さく、高い速度で伝搬することになる。
したがって、形状を決めるα値を適宜調節することによって、各伝搬モードでGIマルチモードファイバ内を伝搬した信号光の出力端における到達時間を揃えることができる。このとき、モード分散は理論上最小となり、信号光の波長における最大の伝送帯域幅を実現できる。αの最適値αoptは使用する波長によって変化する。また、その変化はコアに添加するドーパントの種類や濃度によって異なる。
本発明では、コアの中心部に含まれるゲルマニウムまたはリンの屈折率分布次数α、コアの外周部に含まれるフッ素の屈折率分布次数αは、その大小に関係なく、それぞれ独立に、使用波長領域において伝送帯域幅を最大とする最適値を有するように制御することができる。これにより、図1に示すように、屈折率分布次数α、屈折率分布次数αは、その大小に関係なく、それぞれ独立に、屈折率分布次数αはコアの中心部の屈折率プロファイルを決定し、屈折率分布次数αはコアの外周部の屈折率プロファイルを決定することができる。
また、コアの中心部(r<a)に含まれるドーパント(ゲルマニウムまたはリン)によるクラッドに対するコアの中心部の最大比屈折率差Δinと、コアの外周部(r>a)に含まれるドーパント(フッ素)によるクラッドに対するコアの外周部の最大比屈折率差Δoutはそれぞれ、以下の式(5)、(6)で表される。
Figure 0004421429
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ただし、nとnとの間には、以下の式(7)で表される関係がある。
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したがって、コア全体のクラッドに対する最大比屈折率差Δは、以下の式(8)で表される。
Figure 0004421429
上記の式(1)〜(8)で表される関係を満たす屈折率プロファイルでは、最大伝送帯域幅は、屈折率分布次数α、屈折率分布次数αが、それぞれのドーパントのみでα乗屈折率プロファイル(上記の式(1)〜(4)で表される屈折率プロファイル)を構成する場合の最適値を示す際に得られる。
ここで、図2は、コアに含まれるドーパントをそれぞれ、ゲルマニウム、リン、フッ素のみとし、クラッドに対するコアの最大比屈折率差Δ=0.01としたGIマルチモードファイバにおいて、GIマルチモードファイバの屈折率プロファイルを表す上記の式(1)〜(4)における屈折率分布次数αの最適値αoptの波長依存性を示すグラフである。
ゲルマニウムおよびリンは屈折率を上げるドーパントであり、フッ素は屈折率を下げるドーパントである。
図2から、コアにゲルマニウムを含むGIマルチモードファイバは、最適値αoptが波長の変化に対して最も大きな変動を示しているので、伝送帯域幅の波長依存性が最も顕著に表れる。
また、図2から、ゲルマニウムを含むものよりも、リンあるいはフッ素を含むGIマルチモードファイバは、波長の変化に対する最適値αoptの変動が小さい。したがって、これらのGIマルチモードファイバは、伝送帯域幅の波長依存性も小さなものとなる。
そこで、本発明のGIマルチモードファイバでは、ゲルマニウムとフッ素、あるいは、リンとフッ素を組み合わせてコアに添加することにより、大きい伝送帯域幅をもつ波長領域をさらに大きくすることができる。
しかしながら、コアに複数の種類のドーパントを共添加することは製造上難しい。また、MCVD(Modified Chemical Vapor Deposition Method:内付け化学気相溶着法)を用いてGIマルチモードファイバを製造すると、フッ素のみの添加では最大比屈折率差Δを大きくすることができない。
したがって、本発明では、グレーテッドインデックス型マルチモードファイバを、コアの中心部にゲルマニウムまたはリンのいずれか一方を添加し、外周部にフッ素を添加した構成とすることにより、一種類のみのドーパントを添加した場合には達成できない最大比屈折率差Δの値を得る。
また、図2に示すように、ゲルマニウムまたはリンの最適値αoptは波長が長くなるに伴って概ね単調減少し、フッ素の最適値αoptは波長が長くなるに伴って概ね単調増加する。そこで、これらのドーパントを適切な割合で添加することにより、広波長領域において広い伝送帯域幅を有するGIマルチモードファイバを実現することができる。
ここで、例えば、コアの中心部にゲルマニウムを添加し、外周部にフッ素を添加してなるGIマルチモードファイバについて検討する。
このGIマルチモードファイバでは、コアの中心部に含まれるゲルマニウムの屈折率分布次数α、外周部に含まれるフッ素の屈折率分布次数αがそれぞれ、波長0.85μmで最適化されたものとする。このGIマルチモードファイバは、波長0.85μmで最適化されているので、この波長において伝送帯域幅が最大となる。
波長が0.85μmよりも長くなると、屈折率分布次数αが最適値よりも大きくなることに起因する高次モードが低次モードより遅く進む効果と、屈折率分布次数αが最適値よりも小さくなることに起因する高次モードが低次モードより早く進む効果が互いに補い合うので、0.85μmを超える波長においても広い伝送帯域幅が維持される。
また、本発明のGIマルチモードファイバは、コアの中心部にゲルマニウムが含まれ、コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が50μm、クラッドの直径が125μmの構成である場合、波長0.8〜1.1μmにおける伝送帯域幅が3GHz・kmを超えるものである。
ここで、伝送帯域幅は、伝送可能な伝送レートと光ファイバの距離の積で表され、光ファイバの伝送容量を示している。
したがって、本発明のGIマルチモードファイバは、波長0.8〜1.1μmにおいて、伝送速度が高く、波長分割多重伝送を可能とする光ファイバである。
本発明のGIマルチモードファイバは、コアの中心部にゲルマニウムが含まれ、コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が62.5μm、クラッドの直径が125μmの構成である場合、波長0.85〜1.1μmにおける伝送帯域幅が2GHz・kmを超えるものである。
したがって、本発明のGIマルチモードファイバは、波長0.85〜1.1μmにおいて、伝送速度が高く、波長分割多重伝送を可能とする光ファイバである。
本発明のGIマルチモードファイバは、コアの中心部にリンが含まれ、コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が50μm、クラッドの直径が125μmの構成である場合、波長0.8〜1.3μmにおける伝送帯域幅が3GHz・kmを超えるものである。
したがって、本発明のGIマルチモードファイバは、波長0.8〜1.3μmにおいて、伝送速度が高く、波長分割多重伝送を可能とする光ファイバである。
本発明のGIマルチモードファイバは、コアの中心部にリンが含まれ、コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が62.5μm、クラッドの直径が125μmの構成である場合、波長0.8〜1.2μmにおける伝送帯域幅が2GHz・kmを超えるものである。
したがって、本発明のGIマルチモードファイバは、波長0.8〜1.2μmにおいて、伝送速度が高く、波長分割多重伝送を可能とする光ファイバである。
さらに、本発明のGIマルチモードファイバは、コアの中心部にリンが含まれ、コアの外周部にフッ素が含まれる構成である場合、波長0.8〜1.3μmにおける伝送損失が2dB/km以下のものである。
したがって、本発明のGIマルチモードファイバは、波長0.8〜1.3μmにおいて、伝送損失が低く、波長分割多重伝送に適した光ファイバである。
次に、本発明に係るGIマルチモードファイバの製造方法について説明する。
本発明に係るGIマルチモードファイバの製造方法は、PCVD(Plasma Chemical Vapor Deposition Method:プラズマ化学気相溶着法)あるいはMCVD(Modified Chemical Vapor Deposition Method:内付け化学気相溶着法)を用いて、2種類のドーパントをコアの外周部、中心部に順に添加し、添加濃度を正確に制御し、所望の屈折率プロファイルを有する母材を作製する。その母材に高温を加え、細長く線引きすることにより、GIマルチモードファイバを作製する。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
中心部にゲルマニウムを含み、外周部にフッ素を含む石英系ガラスからなるコアと、このコアの周囲にコアと同心円状に設けられた純粋石英ガラスからなるクラッドとを有するGIマルチモードファイバを作製した。
このGIマルチモードファイバを波長0.85μmにおいて最適化し、クラッドに対するコア中心の比屈折率差Δを0.01とした。さらに、コアの直径を50μm(コア半径a=25μm)、クラッドの直径を125μmとした。
また、Δ=ΔGe+Δとし、ΔGe=ΔinとΔ=Δoutとの比率を変化させた。
得られたGIマルチモードファイバの伝送帯域幅の波長依存性を調べた。結果を図3に示す。
図3の結果から、コアの中心部にゲルマニウム、外周部にフッ素を含むGIマルチモードファイバは、コアにゲルマニウムのみを含むGIマルチモードファイバよりも広い波長領域において、広い伝送帯域幅を有することが確認された。また、フッ素の屈折率分布次数αの最適値αoptの波長特性は、ゲルマニウムよりもはるかに安定しているので、フッ素の添加量を増やすことにより、より広い伝送帯域幅を有する光ファイバとなることが確認された。
また、図4〜図8に、ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示す。図4はΔGe/Δ=0.001/0.009のときの比屈折率差分布、図5はΔGe/Δ=0.002/0.008のときの比屈折率差分布、図6はΔGe/Δ=0.003/0.007のときの比屈折率差分布、図7はΔGe/Δ=0.004/0.006のときの比屈折率差分布、図8はΔGe/Δ=0.005/0.005のときの比屈折率差分布を示す。
(実施例2)
中心部にゲルマニウムを含み、外周部にフッ素を含む石英系ガラスからなるコアと、このコアの周囲にコアと同心円状に設けられた純粋石英ガラスからなるクラッドとを有するGIマルチモードファイバを作製した。
このGIマルチモードファイバを波長0.85μmにおいて最適化し、クラッドに対するコア中心の比屈折率差Δを0.02とした。さらに、コアの直径を62.5μm(コア半径a=31.25μm)、クラッドの直径を125μmとした。
また、Δ=ΔGe+Δとし、ΔGe=ΔinとΔ=Δoutとの比率を変化させた。
得られたGIマルチモードファイバの伝送帯域幅の波長依存性を調べた。結果を図9に示す。
図9の結果から、コアの中心部にゲルマニウム、外周部にフッ素を含むGIマルチモードファイバは、コアにゲルマニウムのみを含むGIマルチモードファイバよりも広い波長領域において、広い伝送帯域幅を有することが確認された。また、ΔGe=0.002、0.004としたものが最も良い特性を示すことが確認された。
また、図10〜図14に、ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示す。図10はΔGe/Δ=0.002/0.018のときの比屈折率差分布、図11はΔGe/Δ=0.004/0.016のときの比屈折率差分布、図12はΔGe/Δ=0.006/0.014のときの比屈折率差分布、図13はΔGe/Δ=0.008/0.012のときの比屈折率差分布、図14はΔGe/Δ=0.010/0.010のときの比屈折率差分布を示す。
(実施例3)
中心部にリンを含み、外周部にフッ素を含む石英系ガラスからなるコアと、このコアの周囲にコアと同心円状に設けられた純粋石英ガラスからなるクラッドとを有するGIマルチモードファイバを作製した。
このGIマルチモードファイバを波長0.85μmにおいて最適化し、クラッドに対するコア中心の比屈折率差Δを0.01とした。さらに、コアの直径を50μm(コア半径a=25μm)、クラッドの直径を125μmとした。
また、Δ=Δ+Δとし、Δ=ΔinとΔ=Δoutとの比率を変化させた。
得られたGIマルチモードファイバの伝送帯域幅の波長依存性を調べた。結果を図15に示す。
図15の結果から、コアの中心部にリン、外周部にフッ素を含むGIマルチモードファイバは、コアにリンのみを含むGIマルチモードファイバよりも広い波長領域において、広い伝送帯域幅を有することが確認された。また、Δ=0.001、0.002としたものが最も良い特性を示すことが確認された。
また、コアに少量のリンを添加することにより、レーリー散乱を下げる効果があり、これは特に短波長において有効である。さらに、コアの中心部は、リンを含む石英系ガラスから構成されているから、溶融粘度が低い。そのため、PCVDやMCVDによってファイバ母材を製造する際に、母材の前駆体の多孔質体をコラプスし易いので、ファイバ母材を容易に製造することができる。
(実施例4)
中心部にリンを含み、外周部にフッ素を含む石英系ガラスからなるコアと、このコアの周囲にコアと同心円状に設けられた純粋石英ガラスからなるクラッドとを有するGIマルチモードファイバを作製した。
このGIマルチモードファイバを波長0.85μmにおいて最適化し、クラッドに対するコア中心の比屈折率差Δを0.02とした。さらに、コアの直径を62.5μm(コア半径a=31.25μm)、クラッドの直径を125μmとした。
また、Δ=Δ+Δとし、Δ=ΔinとΔ=Δoutとの比率を変化させた。
得られたGIマルチモードファイバの伝送帯域幅の波長依存性を調べた。結果を図16に示す。
図16の結果から、コアの中心部にリン、外周部にフッ素を含むGIマルチモードファイバは、コアにリンのみを含むGIマルチモードファイバよりも広い波長領域において、広い伝送帯域幅を有することが確認された。
本発明のGIマルチモードファイバは、最適波長が0.85μm以下の波長においても適用可能である。
コアの異なる2つの領域に、それぞれ異なるドーパントを添加してなるファイバ屈折率プロファイルを示すグラフである。 コアに含まれるドーパントをそれぞれ、ゲルマニウム、リン、フッ素のみとしたGIマルチモードファイバに関して、屈折率プロファイルを表す上記の式(1)〜(4)における屈折率分布次数αの最適値αoptの波長依存性を示すグラフである。 GIマルチモードファイバの伝送帯域幅の波長依存性を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 GIマルチモードファイバの伝送帯域幅の波長依存性を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 ΔGeとΔとの比率を変化させたときのコアの比屈折率差分布を示すグラフである。 GIマルチモードファイバの伝送帯域幅の波長依存性を示すグラフである。 GIマルチモードファイバの伝送帯域幅の波長依存性を示すグラフである。

Claims (6)

  1. ドーパントを含む石英系ガラスからなるコアと、該コアの外周に設けられたクラッドとを備えるグレーテッドインデックス型マルチモードファイバであって、
    前記コアは、その中心部にドーパントとしてゲルマニウムまたはリンのいずれか一方のみを含み、その外周部にドーパントとしてフッ素のみを含むものであり(ここで、コアの中心部とは、コアの中心を同心円状に囲み、ゲルマニウムかリンのいずれか一方のみを含むコア領域の内側部分で、コアの中心からの距離がコア半径の70%程度の領域のことである。コアの外周部とは、中心部を同心円状に囲む残りのコア領域のことである。)
    以下の式(1)〜(4)を満足する屈折率プロファイルを有し、
    以下の式(2)〜(4)における屈折率分布次数α 、α はそれぞれ独立に、使用波長領域において伝送帯域幅を最大とする最適値を有することを特徴とするグレーテッドインデックス型マルチモードファイバ。
    Figure 0004421429
    Figure 0004421429
    Figure 0004421429
    Figure 0004421429
    [ただし、n(r)は光ファイバのコア中心からの距離rにおける屈折率、n はコア中心における屈折率、Δはクラッドに対するコアの最大比屈折率差、aはコア半径、αは屈折率分布次数、α はコアの中心部に含まれるゲルマニウムまたはリンの屈折率分布次数、α はコアの外周部に含まれるフッ素の屈折率分布次数、a はコアの中心部と外周部との境界、n は純粋石英の屈折率を表す。]
  2. 前記コアの中心部にゲルマニウムが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が50μm、クラッドの直径が125μmであり、波長0.8〜1.1μmにおける伝送帯域幅が3GHz・kmを超えることを特徴とする請求項に記載のグレーテッドインデックス型マルチモードファイバ。
  3. 前記コアの中心部にゲルマニウムが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が62.5μm、クラッドの直径が125μmであり、波長0.85〜1.1μmにおける伝送帯域幅が2GHz・kmを超えることを特徴とする請求項に記載のグレーテッドインデックス型マルチモードファイバ。
  4. 前記コアの中心部にリンが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が50μm、クラッドの直径が125μmであり、波長0.8〜1.3μmにおける伝送帯域幅が3GHz・kmを超えることを特徴とする請求項に記載のグレーテッドインデックス型マルチモードファイバ。
  5. 前記コアの中心部にリンが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、かつ、コアの直径が62.5μm、クラッドの直径が125μmであり、波長0.8〜1.2μmにおける伝送帯域幅が2GHz・kmを超えることを特徴とする請求項に記載のグレーテッドインデックス型マルチモードファイバ。
  6. 前記コアの中心部にリンが含まれ、前記コアの外周部にフッ素が含まれ、波長0.8〜1.3μmにおける伝送損失が2dB/km以下であることを特徴とする請求項に記載のグレーテッドインデックス型マルチモードファイバ。
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