JP4421371B2 - カテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、例えば血管、尿管、胆管、気管などの人体の管状器官に、ガイドワイヤの外周に沿って挿入される医療用カテーテルに関する。
近年、血管、尿管、胆管、気管などの人体の管状器官における検査・治療のため、カテーテルを挿入して造影剤などの薬剤を投与したり、カテーテルを通して鉗子等によって組織の一部を採取したりすることが行われている。
すなわち、図10に示されるように、まず、管状器官内に細くて柔軟なガイドワイヤ1を先行して挿入し、ガイドワイヤ1の先端を目的箇所に到達した後、ガイドワイヤ1の外周に沿ってカテーテル2が挿入される。この際に、図10(A)に示されるように、カテーテル2の先端が分岐管3の角部に引っ掛かってしまう場合があり、目的の分岐管3にカテーテル2を到達させることができないことがあった(図10(B)参照)。このことは、ガイドワイヤ1に対するカテーテル2の追従性が悪い場合に多く発生していた。
下記特許文献1には、手元端から最先端部まで連通した吸引ルーメンを内部に持つメインシャフトと前記メインシャフトの最先端部にガイドワイヤーに追随するためのガイドワイヤールーメンを内部に持つガイドワイヤーシャフトと前記メインシャフトの手元端にハブを有する吸引カテーテルであって、前記メインシャフトの先端部が斜め方向にカットされており、前記ガイドワイヤーシャフトの先端部が該斜めカットされた前記メインシャフトの最先端部に位置するか、もしくは該最先端部よりも先端側に突出して位置したことを特徴とする吸引カテーテルが開示されている。
特開2004−65326号公報
上記特許文献1の吸引カテーテルは、メインシャフトの先端側にガイドワイヤーシャフトを設けている。そして、このガイドワイヤーシャフトの設置によるメインシャフトの硬さの増加を抑えるために、メインシャフトの先端が斜め方向にカットされている。これにより、吸引カテーテルの柔軟性を確保して、ガイドワイヤに対するカテーテルの追従性を向上させている。
しかしながら、血管内の屈曲した分岐部に吸引カテーテルを挿入する際においては、次のような問題があった。すなわち、前記吸引カテーテルは、その先端部に前記ガイドワイヤーシャフトが設けられているため、先端部が斜め方向にカットされていても十分な柔軟性を確保することは難しく、血管の分岐部において曲がりにくく、スムーズに挿入できないことが多かった。また、前記ガイドワイヤーシャフトが、分岐管の角部に引っ掛かってしまうこともあり、この場合も、吸引カテーテルをスムーズに挿入することはできなかった。
更に、斜め方向にカットされたメインシャフトは、その先端部が血管の分岐部において、どのような向きで挿入されるかが何ら開示されておらず、メインシャフトの先端を斜め方向にカットした意義は、メインシャフトの柔軟性を確保するためだけであるものと考えられる。
加えて、前記吸引カテーテルは、メインシャフトの先端に、更にガイドワイヤーシャフトが設けられているので、全体として大型化してしまい、細い血管に挿入することは難しく、また、構成部材が多く、製造コストが増加してしまうことにもなる。
したがって、本発明の目的は、血管の分岐部における、ガイドワイヤに対するカテーテルの追従性を向上させ、目的とする分岐管にカテーテルを確実に到達させることができるとともに、細い血管にも容易に挿入でき、更に製造コストも低減できるカテーテルを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、チューブ状のカテーテルであって、該カテーテルの先端部が付形されておらず初期形状でほぼ直線状であり、かつ、斜めにカットされた形状をなし、かつ、該先端部の短い方の周壁が他の部分に比べて硬く形成されていることを特徴とするカテーテルを提供するものである。
上記第1の発明によれば、斜めにカットしたカテーテルの先端部における、短い方の周壁を他の部分に比べて硬く形成したので、短い方の周壁は変形しにくく、一方、周方向の反対側における長い方の周壁は変形しやすくなる。すなわち、先端部の長い方の周壁が内側に、短い方の周壁が外側となるような方向性をもって屈曲しやすくなる。
そして、カテーテルの先端部を血管等の分岐部に至らせ、目的とする分岐管に予め挿入されたガイドワイヤに沿って進行させ、カテーテルの先端を分岐管に挿入すると、上記方向性によって先端部の長い方の周壁が内側に、短い方の周壁が外側となって屈曲する。その結果、短い方向の周壁の端部が分岐管の角部に引っ掛かったとしても、その部分は斜めにカットされているので分岐管の角部を滑り抜けてスムーズに目的とする分岐管に導入することができる。
したがって、本発明のカテーテルによれば、分岐管の角部にカテーテルの先端部が引っ掛かることがなく、目的とする分岐管にスムーズに進行させることができるので、特に血管の分岐部における、ガイドワイヤに対するカテーテルの追従性を向上させることができる。
また、本発明のカテーテルは、上記特許文献1のように、カテーテルの外周にガイドワイヤを挿通させるための部材等を、別途設ける必要がない。そのため、カテーテルが大型化しないので、細い血管内においても、容易に挿入することが可能で、ガイドワイヤ挿通用の部材を設ける必要もないので、製造コストの低廉化を図れる。
本発明の第2は、前記第1の発明において、斜めにカットされた形状をなした前記先端部の端面に、前記カテーテルよりも柔軟な部材からなる円筒状壁部が延長して設けられているカテーテルを提供するものである。
上記発明によれば、血管の分岐管の角部に、円筒状壁部が当接すると、柔軟な円筒状壁部は押圧されるので、分岐管の角部に引っ掛かることなく、目的の分岐管にスムーズに進行させることができる。
本発明の第3は、前記第1又は第2の発明において、前記先端部の短い方の周壁を硬くさせるための部材、前記先端部の長い方の周壁を内側に向けて屈曲した形状に付形させるための部材、又はカテーテルを補強する部材として、外周に配置された超弾性合金と、その中心部に配置されたX線不透過性材料とで構成された線材が用いられているカテーテルを提供するものである。
上記発明によれば、前記先端部の短い方の周壁を硬くさせるための部材、前記先端部の長い方の周壁を内側に向けて屈曲した形状に付形させるための部材、又はカテーテルを補強する部材は、外周に配置された超弾性合金と、その中心部に配置されたX線不透過性材料とで構成されているので、X線不透過性材料のみを用いた部材と比べて、柔軟性及び形状復元性が高く、しかも、血管等の管状器官内に留置する際に、その位置をX線透視カメラによって視認できるので、本発明のカテーテルを目的とする治療箇所に正確に留置することができる。
本発明のカテーテルによれば、斜めにカットしたカテーテルの先端部における、短い方の周壁を他の部分に比べて硬く形成したので、短い方の周壁は変形しにくく、一方、周方向の反対側における長い方の周壁は変形しやすくなり、先端部の短い方の周壁が外側に、長い方の周壁が内側となる方向性をもって屈曲する。そして、カテーテルの先端部を血管等の分岐部に至らせ、目的の分岐管に予め挿入されたガイドワイヤに沿って進行させ、カテーテルの先端を分岐管に挿入すると、上記方向性によって先端部の長い方の周壁が内側に、短い方の周壁が外側となって屈曲する。その結果、短い方向の周壁の端部が分岐管の角部に引っ掛かったとしても、その部分は斜めにカットされているので分岐管の角部を滑り抜けてスムーズに目的とする分岐管に導入することができる。特に血管の分岐部における、ガイドワイヤに対するカテーテルの追従性を向上させることができる。また上記特許文献1のように、ガイドワイヤ挿通用の部材等を、別途設ける必要がないので、カテーテルの大型化を防止し、細い血管内にも容易に挿入可能で、製造コストの低廉化も図れる。
以下、図1〜6を参照して、本発明のカテーテルの一実施形態を説明する。
図1に示されるように、このカテーテル10は、チューブ形状をなしたカテーテル本体20と、このカテーテル本体20の基端に連結されるハブ30とで構成されている。このハブ30は、ポリプロピレン、ナイロン等の合成樹脂で形成され、手で把持しやすいように扁平な形状をなしている。更に、このハブ30はカテーテル本体20に連通する導入管31を有しており、この導入管31を通して後述するガイドワイヤ40が挿入される。
カテーテル本体20は、一定の外径で延びている基端部23を有している。更に、この基端部23から先端に向けて縮径した形状をなしたテーパー部22が形成されており、このテーパー部22から、先端部21が延出して形成されている。このように、先端部21を基端部23よりも小径にすることにより、先端部21の柔軟性、及び血管内への挿入性を向上させている。
このようなカテーテル本体20は、例えば、ポリウレタン、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン等の合成樹脂等から形成される。また、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)等からなるチューブを内側に配置して(以下、内側チューブという)、これに前述のポリウレタン等の合成樹脂からなるチューブを外側に被覆して(以下、外側チューブという)、2層構造をなしたものを用いてもよい。なお、前記内側チューブは、ガイドワイヤに対する潤滑性を確保するためのものである。
更に、前記内側チューブと外側チューブとの間に、強化層を挟みこんで埋設し、カテーテル本体20を形成してもよい。この強化層は、例えば、ステンレス、W、Auメッキを施したW、Ni−Ti合金等の金属からなる金属線材、又はナイロン、ポリエステル等の合成樹脂からなる線材を、交互に交差させて形成した、いわゆる編組形状をなしたものが好適に用いられる。又は、金属線材からなるコイルを強化層として用いてもよい。この強化層は、カテーテル本体20の基端部23から先端部にまで設けるか、或いは、テーパー部22を少し越えて先端部21の手前にまで設けてもよい。このように、強化層を埋設することにより、カテーテル本体20のトルク伝達性、ねじれ耐性(耐キンク性)、プッシュアビリティを向上させることができ、更に、カテーテル本体20の伸びを防止することも可能となる。また、前記金属線材は、X線不透過材料、例えば、Pt、Pt合金、W、Auメッキを施したW、Au等の金属が用いてもよく、この場合、X線モニター等により、カテーテル10の位置を把握可能となる。
更に、カテーテル本体20の外周には、血管内壁等に対するカテーテル本体20の潤滑性を向上させたり、血栓をなるべく付着させたりしないように、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体等の親水性樹脂がコーティングされていることが好ましい。
また、前述のカテーテル本体20の先端部21は、その先端にて周方向に対して、斜めにカットされた形状をなしている。この斜めにカットされた先端部21は、後述するように、その短い方の周壁21aが、他の部分に比べて硬く形成されている。
更に、カテーテル本体20の先端部21の近傍には、X線不透過材料からなるマーカーリング24が設けられている。そのためX線モニター等により、カテーテル10を挿入した際の位置を把握可能となっている。このマーカーリング24としては、例えば、Pt、Pt合金、W、Auメッキを施したW、Au等の金属が好ましく用いられる。
このような形状のカテーテル本体20は、例えば、次のようにして形成される。まず押し出し成形等によって、カテーテル本体20全体を成形する。そして、カテーテル本体20の先端から芯棒を挿入し、更に先端を加熱して柔らかくした状態で、カテーテル本体20の径よりやや小径のキャビティを有する金型等で押圧する。その後、基端部23と先端部21との間を、溶剤等により溶かし滑らかにして、テーパー部22を形成する。そして、先端部21の先端を斜めにカットしてカテーテル本体20が形成される。
又は、基端部23を押し出し成形にて別体で成形する。そして、先端部21及びテーパー部22を射出成形で一体成形する。そして、基端部23の先端と、テーパー部22の基端とを重ね合わせて配置し、この状態で、金属製の図示しないマンドレルを、基端部23とテーパー部22とが重なった位置にまで挿入する。そして、重ね合わせた位置の外側から、上下型からなる図示しない金型で挟み込む。この状態で、金型とマンドレルとの間に高周波電圧を印加して誘電加熱を行うことにより、テーパー部22と基端部23とを加熱溶着させ、カテーテル本体20を形成してもよい。
図2〜5には、カテーテル本体20の先端部21を斜めにカットした場合における、短い方の周壁21aを硬くさせるための手段が示されている。
図2には、先端部21の短い方の周壁21aを、他の部分に比べて硬くさせる手段の第1の例が示されている。この例の場合、短い方の周壁21aは、それ以外の部分に比べて、厚く形成されている。これにより、短い方の周壁21aの方が、それ以外の部分、特に長い方の周壁21bよりも硬く形成されることとなる。
図3には、先端部21の短い方の周壁21aを、他の部分に比べて硬くさせる手段の第2の例が示されている。この例の場合、短い方の周壁21aには、線材25が埋設されており、それ以外の部分よりも硬く形成されることとなる。
この線材25の材質としては、Ni−Ti合金、Cu−Zn−X(X=Al,Fe等)合金、Ni−Ti−X(X=Fe,Cu,V,Co等)合金等からなる超弾性材料、ステンレス、ピアノ線等の金属線材、又はポリエステル、ナイロン等の合成樹脂が好ましく用いられる。
前記Ni−Ti合金等は、形状記憶合金として、形状記憶効果や超弾性効果を持つことが広く知られ、超弾性効果を持つものは、塑性変形する通常の金属材料とは異なり、降伏点をこえる変形ひずみを与えても、除荷すると元の形状へ復帰し、ねじりや曲げに対する戻り特性も大きいため、硬さを付加する手段として好適である。
また、図8には、本発明において特に好ましく用いられる線材25aが示されている。この線材25aは、外周に配置された超弾性合金bと、その中心部に配置されたX線不透過性材料aとで構成される。外周に配置された超弾性合金bと中心部に配置されたX線不透過性材料aは、一体であっても、別体で相対的に移動可能であってもよい。この線材25aは、中心部に配置されたX線不透過性材料a及び外周に配置された超弾性合金bで形成されているので、管状器官の屈曲部に自然に曲がって対応することが可能な柔軟性と、線材25aの位置をX線透視カメラによって視認できる視認性とを兼ね備えており、本発明のカテーテルを目的とする管状器官内部の治療箇所に、スムーズに、かつ、正確に留置することができる。
上記中心部に配置されたX線不透過材料aとしては、Au、Pt、Pd等の金属が用いられ、外周に配置された超弾性合金bとしては、Ni−Ti系の形状記憶合金等が好ましく用いられる。また、図8における中心部に配置されたX線不透過材料aの直径Xと、線材の直径Yとの関係は、中心部に配置されたX線不透過材料aの横断面積が線材の横断面積に対して10〜40%の範囲となるように設定することが好ましい。
なお、上記線材25aを、前述の金属線材からなる編組形状をなした強化層、又はコイル形状からなる強化層に用いてもよい。
図4には、先端部21の短い方の周壁21aを、他の部分に比べて硬くさせる手段の第3の例が示されている。この例の場合、短い方の周壁21aの表面に、UV光(紫外線)を照射して硬化させるようになっている。この際の短い方の周壁21aは、UV光の照射により硬化する樹脂材料(モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、添加材等を含むもの)で形成されている。この例のように、短い方の周壁21aの肉厚が0.03〜0.2mmの場合、UV光を5〜60秒照射させることにより、短い方の周壁21aを硬化させている。なお、UV光の照射時は、短い方の周壁21a以外の周壁をテープ等でマスキングしてからUV光を照射することにより、短い周壁21a以外の硬化を防止している。
図5には、先端部21の短い方の周壁21aを、他の部分に比べて硬くさせる手段の第4の例が示されている。この例の場合、図2〜4の場合と異なり、長い方の周壁21bに、所定長さのスリット21cが形成されている。そして、このスリット21cによって、長い方の周壁21bの強度を低下させることにより、結果として、短い方の周壁21aの方が硬くなることとなる。
また、図示はしないが、上述のようにカテーテル本体20を形成しておき、その後、短い方の周壁21aに、シアノアクリレート系等のアクリル系接着材を、短い方の周壁21aに塗布することにより硬化させてもよい。
更に、図示はしないが、短い方の周壁21aを、それ以外の部分よりも硬い樹脂材料を用いて形成することにより、硬くしてもよい。これは、少なくとも2種類の樹脂材料を供給できる成形機を用い、硬さの異なる樹脂材料を、供給用のノズル等を順次切り替えて、型枠のキャビティ内に供給することにより、短い方の周壁21aを硬く形成し、それ以外の部分を柔らかく形成するものである。
以上のように形成された本発明のカテーテル10は、図6のように用いられる。なお、この際用いられるガイドワイヤ40としては、公知の各種のものが使用できる。すなわち、超弾性合金や、ステンレスなどからなる芯線に合成樹脂膜を被覆したものや、芯線の外周にコイルを装着し、このコイルの外周を更に合成樹脂膜で被覆したものなどが用いられる。
まず、血管内にガイドワイヤ40を挿入し、このガイドワイヤ40の外周に沿ってカテーテル10を挿入していく。又は、ガイドワイヤ40の外周にカテーテル10を配置した状態で、ガイドワイヤ40の先端を少し進行させたら、カテーテル10を追従させて進行させるという操作を繰り返して、カテーテル10を進行させてもよい。
そして、血管の分岐部にガイドワイヤ40が到達したら、ガイドワイヤ40の先端部を目的とする分岐管3に進行させる。次いで、ガイドワイヤ40の外周に沿って、本発明のカテーテル10を進行させていくことになる。
この際に、本発明のカテーテル10は、斜めにカットした先端部21における、短い方の周壁21aを他の部分に比べて硬く形成したので、短い方の周壁21aは変形しにくく、一方、周方向の反対側における長い方の周壁21bは変形しやすくなる。すなわち、先端部の短い方の周壁21aが外側に、長い方の周壁21bが内側となるような方向性をもって屈曲しやすくなる。
したがって、血管の分岐部において、本発明のカテーテル10は、図6に示されるように、上記方向性によって先端部21の長い方の周壁21bが内側に、短い方の周壁21aが外側となって屈曲し、短い方向の周壁21aの端部が分岐管3の角部に引っ掛かったとしても、その部分は斜めにカットされているので分岐管3の角部を滑り抜けてスムーズに目的とする分岐管3に導入することができる。このように、本発明のカテーテル10によれば、分岐管3の角部にカテーテル10の先端部21が引っ掛かることがなく、目的とする分岐管3にスムーズに進行させることができるので、特に図6に示されるような血管の分岐部における、ガイドワイヤ40に対するカテーテル10の追従性を向上させることができる。
図7には、本発明を理解するための参考例であるカテーテルが示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には、同符合を付してその説明を省略することにする。
図7(A)に示されるカテーテルは、前記実施形態と、斜めにカットされた先端部21における、短い方の周壁21aが、予め付形されている点が異なっている。
この場合、例えば、カテーテル本体20の短い方の周壁21a、又は、長い方の周壁21bのどちらか一方に付形用の線材を埋設するか、或いは短い方の周壁21a、及び長い方の周壁21bの両方に線材を埋設し、その状態で、図7(A)に示されるように、長い方の周壁を内側にして湾曲するように付形させる。この際の線材としては、図3の短い方の周壁21aを硬くさせるための線材25や、図8に示される線材25aが好ましく用いられることとなる。また、線材ではなくコイルを埋設した後、付形させてもよい。
この参考例によれば、カテーテルの先端部21を斜めにカットしたことに加えて、予め先端部21の長い方の周壁21bを内側に向けて屈曲した形状に付形しているので、カテーテル10の先端部21を血管等の分岐部に至らせ、目的とする分岐管3に予め挿入されたガイドワイヤ40に沿って進行させ、カテーテル10の先端部21を分岐管3に挿入すると、上記付形形状によって先端部21の長い方の周壁21bが内側に、短い方の周壁21aが外側となって屈曲した状態となる。その結果、短い方向の周壁21aの端部が分岐管3の角部に引っ掛かったとしても、その部分は斜めにカットされているので分岐管3の角部を滑り抜けてスムーズに目的とする分岐管3に導入することができる。特に血管の分岐部における、ガイドワイヤ40に対するカテーテル10の追従性を向上させることができる。
図7(B)に示されるカテーテルは、前記実施形態と、斜めにカットされた先端部21に、更に、円筒状壁部26が形成されている点が異なっている。
この円筒状壁部26は、チューブ本体20よりも柔軟な材質で形成されている。そして、これによれば、血管の分岐管3の角部に円筒状壁部が当接すると、柔軟な円筒状壁部26が押圧されるので、分岐管3の角部に引っ掛かることなく、目的の分岐管3にスムーズに進行させることができるようになる。この円筒状壁部26は、斜めにカットされた先端部21に、樹脂を溶解した液を盛るポッティング成形又はディッピング成形等により成形される。
尚、図7(C)に示されるように、斜めにカットされた先端部21は、その一部がカットされていてもよい。
実施例
図1に示す形状のカテーテル10を作製した。
まず、カテーテル本体20のうち、基端部23を、押し出し成形機によって成形した。すなわち、外径が0.55mmで、所定長さの芯材を用い、これにポリウレタンを押し出し、芯材に被覆させてチューブ状に成形した。この際の基端部23の外径は、0.85mmであった。
先端部21及びテーパー部22は、射出成形機によって成形した。この際の内径は、0.55mm、外径は0.80mmであった。
そして、基端部23の先端と、テーパー部22の基端とを重ね合わせ、この状態で、金属製の図示しないマンドレルを、基端部23とテーパー部22とが重なった位置にまで挿入する。そして、重ね合わせた位置の外側から、上下型からなる図示しない金型で挟み込んで、金型とマンドレルとの間に高周波電圧を印加して誘電加熱を行った。その結果、テーパー部22と基端部23とが加熱溶着により接合された。
更に、先端部21を、長い方の周壁21bに対して60度の角度となるように、斜めにカットした。
そして、シアノアクリレート系の接着材を用いて、先端部21の短い方の周壁21aに塗布して硬化させた。
更に、先端部21にマーカーリング24を装着して、本発明のカテーテル10が得られた。
こうして得られたカテーテル10を、図6に示すように血管の分岐部にて、ガイドワイヤ40の外周に沿って挿入し、そのまま進行させてみたところ、分岐管3の角部に引っ掛かることがなく、スムーズに目的の分岐管3に進行させることができ、ガイドワイヤに対するカテーテルの追従性が向上したことを確認できた。
試験例
各種のカテーテルについて、ガイドワイヤに対する追従性の試験をした。
図9に示されるような、複数の分岐路102、103、104を有する血管モデル100を用意した。分岐路102、103、104は、直線状の通路101に対して、それぞれ120度、90度、60度の角度で傾いて形成されている。この際の、分岐路102、103、104の幅は1mm、直線状の通路101の幅は3mmであった。
この血管モデル100を蒸留水で満たし、この状態でガイドワイヤ105を、直線状の通路101の始端(図9の右側)から挿入し、分岐路102、103、104のそれぞれに、分岐点より20mmの距離にガイドワイヤ105の先端が位置するようにセットした。この状態で、下記に示す試料1〜3のカテーテル(図9において想像線で示している)を挿入していき、ガイドワイヤ105に追従させて、各カテーテルを分岐路102、103、104に進行させることができたか否かを確認した。
試料1
上述した実施例とほぼ同様のカテーテルを作製した。ただし、テーパー部22は形成しておらず、カテーテル本体は一定径となっている。この際の、カテーテル本体の内径は0.55mm、外径は0.85mmであった。そして、長い方の周壁に対して60度の角度となるように、先端部を斜めにカットした。更に、先端部の短い方の周壁に、その端部から30mmの範囲で、シアノアクリレート系の接着材を塗布して、短い方の周壁を硬化させた。
試料2
上述の試料1の先端部をカットせず、長い方の周壁に対して90度の角度とした以外は、試料1と同様のカテーテルを作製した。
試料3
カテーテル本体の先端部をカットせず、長い方の周壁に対して90度の角度とし、かつ、接着材も塗布しないカテーテルを作製した。それ以外の構成は、試料1と同様である。
以上の試料1〜3のカテーテルを用いて、ガイドワイヤに対するカテーテルの追従性の試験をした。その結果を、表1に示す。
Figure 0004421371
この結果のうち、記号の意味は次の通りである。◎は、カテーテルを挿入していく際に、何も引っ掛かりを感じずに、スムーズに挿入できた場合である。○は、多少の引っ掛かりを感じたが、カテーテルを少し引き戻して更に押し込むといった、押し引き動作をすれば、挿入できた場合である。×は、押し引き動作をしても挿入できなかった場合である。
この表1に示されるように、試料1のように、先端部を斜めにカットして、かつ、短い方の周壁を硬くした場合は、どのような分岐角度であっても挿入することができ、カテーテルの追従性が向上したことが明らかとなった。また、試料2のように、先端部を斜めにカットしていない場合と比べて、直線状の通路101に対して60度のような鋭角で傾いた分岐路104の場合においても、カテーテルを追従させることができ、ガイドワイヤに対するカテーテルの追従性の向上を確認できた。
本発明は、血管の分岐部における、ガイドワイヤに対するカテーテルの追従性を向上させ、目的の分岐管にカテーテルを確実に到達させることができるとともに、細い血管にも容易に挿入でき、更に製造コストも低減できるカテーテルとして利用することができる。
本発明のカテーテルの一実施形態を示す斜視図である。 同カテーテルの先端部の短い方の周壁を、他の部分に比べて硬くさせる手段の第1の例を示しており、(A)は軸方向に平行に切断した場合の断面図、(B)はA−A矢視線における断面図である。 同カテーテルの先端部の短い方の周壁を、他の部分に比べて硬くさせる手段の第2の例を示しており、(A)は軸方向に平行に切断した場合の断面図、(B)はB−B矢視線における断面図である。 同カテーテルの先端部の短い方の周壁を、他の部分に比べて硬くさせる手段の第3の例を示しており、(A)は軸方向に平行に切断した場合の断面図、(B)はC−C矢視線における断面図である。 同カテーテルの先端部の短い方の周壁を、他の部分に比べて硬くさせる手段の第4の例を示しており、(A)は軸方向に平行に切断した場合の断面図、(B)はD−D矢視線における断面図である。 同カテーテルを血管の分岐部において使用した状態を示す説明図である。 (A)は本発明を理解するための参考例のカテーテルの説明図、(B)は本発明のカテーテルの他の実施形態を示しており、カテーテルの先端部に更に円筒状壁部を設けた場合の説明図である。 本発明のカテーテルの先端部における短い方の周壁を、他の部分に比べて硬くさせるための線材の例である。 実施例におけるカテーテルの追従性試験の方法を示す説明図である。 従来のカテーテルの問題点を示しており、(A)はカテーテルの先端が分岐管の角部に引っ掛かった場合の説明図、(B)はカテーテルが目的とする分岐管に進行しなかった場合の説明図である。
符号の説明
10 カテーテル
21 先端部
21a 短い方の周壁
21b 長い方の周壁
26 円筒状壁部
a X線不透過性材料
b 超弾性合金

Claims (3)

  1. チューブ状のカテーテルであって、該カテーテルの先端部が付形されておらず初期形状でほぼ直線状であり、かつ、斜めにカットされた形状をなし、かつ、該先端部の短い方の周壁が他の部分に比べて硬く形成されていることを特徴とするカテーテル。
  2. 斜めにカットされた形状をなした前記先端部の端面に、前記カテーテルよりも柔軟な部材からなる円筒状壁部が延長して設けられている請求項1記載のカテーテル。
  3. 前記先端部の短い方の周壁を硬くさせるための部材、前記先端部の長い方の周壁を内側に向けて屈曲した形状に付形させるための部材、又はカテーテルを補強する部材として、外周に配置された超弾性合金と、その中心部に配置されたX線不透過性材料とで構成された線材が用いられている請求項1又は2記載のカテーテル。
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