JP4420891B2 - 可動フィン付ポッド推進装置 - Google Patents
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Description
この種の従来のポッド推進装置では、舵を兼ねるストラットが中心線に対して対称の翼断面形状に形成されており、また、ポッド推進装置自体も水からの抵抗を受けないように表面が曲面で形成された繭型状となっている。
そして、可動フィンはポッド推進装置の外周に垂直に立設され、かつ、立設方向に平行な軸を中心として回動するようになっていて、ポッド推進装置周囲に生ずるプロペラ流に対してその幅方向を所定の迎角で対峙させることにしているから、プロペラ流の流れの向きに対する可動フィンの迎角を最適なものとすることが可能である。したがって、プロペラの回転数,ピッチ角と最適なフィン角度の関係は、あらかじめ数値計算等により設定しておくことにより、プロペラ回転流のフィンへの入射角に応じて最適な迎角をつけることでき、プロペラ回転エネルギーの回収率を上げることができる。
複数の可動フィンをプロペラ流の向きに応じて連動して回動させることにより、プロペラ流の向きはポッド推進装置の両側面、底面、上面で略同一であるから、一の可動フィンの向きをプロペラ流に対して最適なものとすれば、すべての可動フィンの向きもプロペラ流に対して最適なものとなる、という効果を得ることができる。
また、可動フィンを回動させる方法として、ポッド推進装置に内蔵された環状歯車と回動盤に刻設された歯車とを咬合させる手段を採用している。この手段は構造が簡単であり、咬合部分の遊びを少なくすることができ狂いも生じないから、経済的であり、メンテナンスも容易であるという効果を有する。
ポッド推進装置10は、主として、ポッド推進装置本体20、プロペラ40、可動フィン50およびポッド推進装置本体20に内蔵される推進部30から構成されていて、船尾の船底部72からストラット74を介して垂設されている。なお、ストラット74が舵を兼ねていることは、前述したとおりである。
そして、回動部222には、その外周面に複数のプロペラの羽根42、42、・・・が固着されていて、回動部222と複数のプロペラの羽根42、42、・・・により、プロペラ40が構成されている。また、ポッド推進装置本体20内部には、推進部30が収納されていて、推進部30は、プロペラ駆動モーター32とプロペラ軸34とから構成されている。そして、プロペラ軸34は、プロペラ駆動モーター32の回転体(図示外)と前述したプロペラ40とを連結している。
なお、可動フィン本体52の回動軸を円錐頭部22に貫通孔を穿設し、その貫通孔に回動自在に嵌合させても良いことはもちろんであるが、この場合、可動フィン本体52は回動軸により支持されていることになるから、可動フィン本体52の回動軸には曲げ応力が働き、本実施例のように、可動フィン回動盤54に立設固着される場合よりも、剛性の面で劣ることになる。
また、可動フィン本体52の断面は、翼形状に形成されている。ここにいう翼形状とは、一面が緩やかなカーブを呈し他面が略直線状を呈する凸レンズ状であって、飛行機の翼の断面に近似した形状をいう。この形状により可動フィン本体52の緩やかなカーブを呈する面には揚力が発生し、後述するように、この揚力の分力がプロペラ流の上流側に向くことになるから、揚力の分力が船舶の推進方向に一致することになる。
図3および図4において、符号Vはプロペラ流、符号αは可動フィン50の水平面に対する角度、符号βはプロペラ流Vの水平面に対する角度、符号Lは可動フィン50の揚力、符号Fは揚力Lの水平方向の分力である。
いま、プロペラ40がある一定の回転数で回転しているときのプロペラ流Vの角度βを角度β1、そのときの可動フィン50の角度αを角度α1とし(図3(a)、(b)および図4(a)の1参照)、プロペラ40が他の一定の回転数で回転しているときのプロペラ流Vの角度βを角度β2、そのときの可動フィン50の角度αを角度α2とする(図3(c)および図4(a)の2参照)。
プロペラ流Vの角度がβ2(ただし、β2>β1)の場合は、図(a)の2に示すように、可動フィン50の角度α2は角度α1よりも大きくなり(α2=β2−Δαでありα1=β1−Δαであって、かつ、β2>β1であるから、α2>α1となる。)、揚力Lの大きさは略同一であるため揚力Lの水平分力である推進力Fは図(a)の1における推進力Fよりも大きくなる。すなわち、推進力Fの大きさは、「図(a)の2の場合>図(a)の1の場合」となる。
一方、従来のフィン64において、プロペラ流Vの角度がβ2の場合は、図(b)の2に示すように、従来のフィン64の角度α1は固定されていて不変であるため、揚力Lの向きは変わらないが、迎角が大きくなることから、揚力Lの大きさは図(b)の1の場合よりも小さくなり、揚力Lの水平分力である推進力Fは図(b)の1における推進力Fよりも小さくなる。すなわち、推進力Fの大きさは、「図(b)の1の場合>図(b)の2の場合」となる。
したがって、図(a)の2の場合>図(a)の1の場合=図(b)の1の場合>図(b)の2の場合、ということになるから、プロペラ流Vの角度βが変化した場合は、可動フィン50の推進力の方が従来のフィン64の推進力よりも大きくなるのである。
図2に示すように、環状歯車56は、プロペラ軸34を取り囲んだように配設されていて、プロペラ軸34およびプロペラ駆動モーター32とは干渉しないように配置されている。そして、環状歯車56は、複数の支持歯車58により支持され、複数の支持歯車58が図示外の支持歯車回動モーターにより回転すると、その回転が環状歯車56を回転させ、さらに可動フィン回動盤54に伝達されて可動フィン本体52が所定の迎角となるようになっている。
(1)プロペラ駆動モーター32の回転数が所定の範囲を超えると、その変化をプロペラ駆動モーター32に添設されたセンサー(図示外)が察知する(ステップ1)。
(2)環状歯車46が察知されたプロペラ駆動モーター32の回転数に対応する回動角度となるように、支持歯車回動モーター(図示外)に所定時間電流を送る(ステップ2)。
(3)電流が送られることにより、支持歯車回動モーター(図示外)は所定時間稼動する(ステップ3)。
(4)支持歯車回動モーターの稼動により、支持歯車58が回動し、さらに、環状歯車56が回動する(ステップ4)。
(5)環状歯車56の回動により、環状歯車56と咬合する4つの可動フィン回動盤54、54、・・・が回動して、可動フィン50の水平面に対する角度αが最適のものとなる(ステップ5)。
20 ポッド推進装置本体
22 円錐頭部
30 推進部
32 プロペラ駆動モーター
34 プロペラ軸
40 プロペラ
50 可動フィン
56 環状歯車
60 従来のポッド推進装置
64 従来のフィン
70 船体
72 船底部
74 ストラット
80 従来のプロペラ
Claims (1)
- 円錐頭部の先端にプロペラを備えるポッド推進装置において、前記ポッド推進装置は、船尾の船底部からストラットを介して垂設され、前記円錐頭部の中間域には、断面が翼形状の複数の可動フィンが該円錐頭部の外周に略等間隔かつ垂直に立設され、前記可動フィンは、立設中心を軸として、前記円錐頭部に穿設された貫通孔に水密かつ回動自在に嵌合する円盤状の回動盤表面に垂直に固着され、裏面に歯すじが刻設された前記回動盤と、外周面に歯すじが刻設され、前記回動盤の歯すじと当該外周面歯すじとが咬合する傘状環状歯車により、前記可動フィンが前記プロペラの回転数及びあらかじめ数値計算により設定したピッチ角と最適なフィン角度に回動することにより周囲に生ずるプロペラ流に対して所定の迎角で対峙することを特徴とする可動フィン付ポッド推進装置。
Priority Applications (1)
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JP2005332944A JP4420891B2 (ja) | 2005-11-17 | 2005-11-17 | 可動フィン付ポッド推進装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005332944A JP4420891B2 (ja) | 2005-11-17 | 2005-11-17 | 可動フィン付ポッド推進装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007137238A JP2007137238A (ja) | 2007-06-07 |
JP4420891B2 true JP4420891B2 (ja) | 2010-02-24 |
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Family Applications (1)
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2005
- 2005-11-17 JP JP2005332944A patent/JP4420891B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007137238A (ja) | 2007-06-07 |
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