JP4420245B2 - モータ - Google Patents

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本発明は、洗濯機などに好適に用いられる、固定部に取り付けられるステータと、回転軸に取り付けられるロータとを有するモータに関するものである。
ステータとロータを有するモータ55は、例えば、図11、図12に示すようなドラム式洗濯機50などに採用されている。これらのドラム式洗濯機50は、洗濯機本体51内にサスペンション構造によって弾性支持された水槽52内に、多数の孔53が形成された
回転ドラム54が配設され、回転ドラム54はモータ55によって回転駆動され、洗濯機本体51の正面側に開閉自在に設けられた扉56を開くことにより、水槽52の正面開口部および回転ドラム54の正面開口部を通して洗濯物を回転ドラム54内から出し入れできるように構成されている。また、扉56を開いて回転ドラム54内に洗濯物を投入し、洗剤の投入を行い、運転を開始させると、水槽52内には給水管路57から給水がなされ、給水された水は孔53を通じて回転ドラム54内にも所要量の水が給水される。モータ55により回転ドラム54が所定回転速度で回転駆動されると、回転ドラム54内に収容された洗濯物は回転ドラム54の内周面に設けられた攪拌突起58に引っ掛けられて回転方向に持ち上げられ、適当な高さから落下することにより、洗濯物には叩き洗いの作用が加えられることにより洗濯がなされる。この洗濯工程の後、汚れた洗濯水は排水管路59から排水され、新たに給水された水を用いてすすぎ工程が実施され、すすぎ工程が終了すると、回転ドラム54を高速回転させて脱水工程が実施される。これらの各工程は所定の制御手順に基づいて自動実行される。
ところで、従来、洗濯工程やすすぎ工程を第1の回転速度で回転ドラムを正逆回転駆動して実行するための正逆回転可能な第1のモータと、脱水工程を第2の回転速度で回転ドラムを第2の速度で一方向に連続回転させる第2のモータとを水槽の背面に取り付け、Vベルトにて回転ドラムに回転を伝達する駆動方式(例えば、特許文献1参照)や、水槽の背面に取り付けたモータを回転ドラムの回転軸に連結し、モータの回転を回転ドラムの回転軸に直接伝達させる駆動方式(例えば、特許文献2参照)、さらに、水槽の背面に取り付けるモータを、ステータの内周面に沿ってロータを配したインナロータ方式のモータ(例えば、特許文献3参照)、あるいは、ステータの外周面に沿ってロータを配したアウタロータ方式のモータ(例えば、特許文献4参照)として、回転ドラムを回転駆動させる方式がある。
なお、図11は、従来のインナロータ方式のモータ55を使用したドラム式洗濯機50の例を示し、図12、図13は、従来のアウタロータ方式のモータ55を使用したドラム式洗濯機50の例を示している。いずれの場合においても、モータ55は水槽52の背面である外底面にステータ60を取り付け、ロータ61を回転ドラム54の回転軸62に取り付けている。
ステータ60を水槽52の外底面に取り付ける技術としては、例えば特許文献3に開示されており、図13に示すように、ステータ60およびロータ61はモールドされ、ステータ60のモールドに形成した取り付け足63を螺子やボルト64によって取り付けるようにしている。
しかし、実際にはこれに限られることはなく、モータ55を洗濯機50の回転ドラム54の駆動に用いるには、水槽52に限らず、洗濯機本体51のどこかの固定部にステータ60を取り付け、ロータ61を回転ドラム54を駆動するための各種の軸に連結するように取り付ければよい。いずれにしても、このような洗濯機50に用いられるモータ55では、図11、図12に示すように、ステータ60を水槽52の背面など洗濯機本体51の固定部に取り付け、この固定部から突出している回転ドラム54の回転軸62にロータ61を直接取り付けるといった方法により、ステータ60とロータ61とを組み立てることになる。
この洗濯機50へのモータ55の取り付け、組み立てには、ステータ60とロータ61との間の間隙を一様に確保するとともに、ロータ61と回転軸62とをセレーションやキーなどの回り止め手段を介して係合することが必要となり、従来は、ステータ60を洗濯機本体51に先行して取り付けておき、着磁後のロータ61を、取り付け済みのステータ60との間に一様な間隙を確保しながら、ロータ61と回転軸62との回り止め手段を位置合わせして、ロータ61を回転軸62に嵌め合わせるようにしている。
特開平10−263271号公報 特開2006−43105号公報 特開2005−168116号公報 特開2004−216166号公報
ところが、アウタロータ方式のモータ55では、ステータの外側がアウタロータの樹脂モールド体で覆われ、ステータとアウタロータとの間隙が目視困難な状態であり、着磁後のロータ61とステータ60との間に一様な間隙を確保しながら、ロータ61と回転軸62との回り止め手段を位置合わせ、ステータ60に嵌め合わせる作業において、ロータ61とステータ60との間の間隙を一様に確保するのは大きな困難を伴うものであり、熟練した作業者が慎重に作業しなければならない。
ロータ61がステータ60に対して片寄った状態になった場合には、ロータ61をさらにステータ60に対して片寄らせようとする方向に作用する磁気吸引力に打ち勝って位置修正を行う必要があり、この修正作業も力と熟練を要する非常に困難なものである。また、作業効率が悪く、時間も要するので、組み立てコストが高くつくとともに、組み立て精度に劣るものとなりかねない。すなわち、従来の取り付け、組み立て方法では、ロータ61がステータ60に正しい位置で嵌め合わせられているものと外観上認められても、ロータ61とステータ60との間隙が所期の精度で一様に確保されていないことも起こり得るといった問題があった。
本発明は、モータを洗濯機などに取り付け、組み立てる際に、ロータとステータとの間隙を所期の精度で一様に確保することができるモータを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るモータは、樹脂材料によってモールドされた略円環状のステータと、前記ステータの外周面に沿った位置に設けられた略円環状のアウタロータと、前記ステータの内周面に沿った位置に設けられた略円環状のインナロータとを備え、前記アウタロータと前記インナロータとは、樹脂材料によって一体にモールドされ、前記ステータの軸方向の端面は、前記アウタロータと前記インナロータとを連結し前記樹脂材料により形成された天蓋部により覆われ、前記天蓋部には、前記ステータと前記アウタロータとの間隙寸法を検査するための少なくとも1つの第1のギャップ検査孔と、前記ステータと前記インナロータとの間隙寸法を検査するための少なくとも1つの第2のギャップ検査孔と、前記ステータの軸方向の端面に対応するように円周方向に沿って設けられ、前記ステータと前記アウタロータ、インナロータおよび天蓋部との隙間に籠もった熱を放出するための複数の開口窓とが設けられ、前記第1のギャップ検査孔は、前記複数の開口窓のうちの少なくとも1つの開口窓を半径方向に拡幅することにより形成されていることを特徴とするものである。
このような請求項1に係るモータによれば、ステータの外周面に沿ってアウタロータを有するモータで、アウタロータの樹脂モールド体がステータを覆い、ステータとアウタロータとの間隙寸法およびステータとインナロータとの間隙寸法が目視困難な状態であっても、第1のギャップ検査孔および第2のギャップ検査孔を介してステータとアウタロータとの間隙寸法およびステータとインナロータとの間隙寸法を検査することができる。また、ステータとアウタロータとの間隙寸法およびステータとインナロータとの間隙寸法が円周方向で所期の精度で一様に確保されていないものについては、間隙寸法を確認しながらロータの位置決め作業をやり直しできるので、時間も短縮され、ステータとアウタロータとの間隙寸法が所期の精度で一様に確保されたものとすることができる。なお、この第1のギャップ検査孔および第2のギャップ検査孔を介して間隙寸法を検査する方法としては、隙間ゲージなどの測定具を用いる方法や画像認識によって自動的にギャップの精度を検出する方法などを用いることができる。
また、モータの取り付け、組み立て作業において、第1のギャップ検査孔および第2のギャップ検査孔を介して間隙寸法を検査しながら、取り付け、組み立て作業を実施することにより、作業終了時において所期の精度で一様な間隙寸法が確保されたものとすることができる。
さらに、天蓋部には、ステータとアウタロータ、インナロータおよび天蓋部との隙間に籠もった熱を放出するための複数の開口窓とが設けられ、第1のギャップ検査孔は、複数の開口窓のうちの少なくとも1つの開口窓を半径方向に拡幅することにより形成されているので、複数の開口窓により、空気の入れ替えがなされるので、ステータからの発熱を外部に放出でき、かつ、この開口窓を半径方向に拡幅することにより、ステータとアウタロータとの間の間隙寸法を検査するための第1のギャップ検査孔が形成されているので、予め半径方向に拡幅された開口窓を利用することができ、新たに第1のギャップ検査孔を設ける必要がなく、製造コストを低減することができる。また、通常、開口窓は空気の入れ替えがなされる程度に寸法を大きくされることから、目視によってギャップの状態を確認でき、極端にロータがステータに対して片寄っている場合などの異常状態を容易に判別できることになる。
本発明によれば、ステータとロータとの間隙寸法を検査するための第1のギャップ検査孔および第2のギャップ検査孔を、ロータの少なくとも軸方向に位置する樹脂モールド体の端面の天蓋部に少なくとも1つ設けるという簡単な構成で、ステータとインナロータとの間隙寸法が一様に確保されたモータとすることができる。また、モータの取り付け、組み立て作業において、第1のギャップ検査孔および第2のギャップ検査孔を介して間隙寸法を検査しながら、取り付け、組み立て作業を実施することにより、作業終了時において所期の精度で一様な間隙寸法が確保されたモータとすることができる。さらに、天蓋部には、ステータとアウタロータ、インナロータおよび天蓋部との隙間に籠もった熱を放出するための複数の開口窓とが設けられ、第1のギャップ検査孔は、複数の開口窓のうちの少なくとも1つの開口窓を半径方向に拡幅することにより形成されているので、複数の開口窓により、空気の入れ替えがなされるので、ステータからの発熱を外部に放出でき、かつ、この開口窓を半径方向に拡幅することにより、ステータとアウタロータとの間の間隙寸法を検査するための第1のギャップ検査孔が形成されているので、予め半径方向に拡幅された開口窓を利用することができ、新たに第1のギャップ検査孔を設ける必要がなく、製造コストを低減することができる。
以下、本発明のモータに係る最良の実施の形態について、図面に基づき説明する。なお、下記に開示される実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、実施の形態で開示された内容ではなく、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれると解されるべきである。
まず、本発明の実施の形態に係るモータ5を備えたドラム式洗濯機1の構造・動作について、図1〜図2に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るモータを適用したドラム式洗濯機の要部構成を示す断面図であり、図2は、ドラム式洗濯機の内部を見た背面図である。
本実施の形態のドラム式洗濯機1は既述した基本構成を有し、図1に示すように洗濯機筐体2内にサスペンション構造によって弾性支持された水槽3内に、多数の透孔4cが形成された回転ドラム4が配設されている。回転ドラム4はモータ5によって回転駆動され、洗濯機筐体2の正面側に開閉自在に設けられた扉6を開くことにより水槽3の正面開口部および回転ドラム4の正面開口部を通して洗濯物を回転ドラム4内から出し入れできる。また、扉6を開いて回転ドラム4内に洗濯物を投入し、洗剤の投入を伴い運転を開始させると、水槽3内には給水管路7から給水がなされ、給水された水は透孔4cを通じて回転ドラム4内にも所要量の水が給水される。モータ5により回転ドラム4が例えば40rpm程度の回転速度で回転駆動されると、回転ドラム4内に収容された洗濯物は回転ドラム4の内周面に設けられた攪拌突起4dに引っ掛けられて回転方向に持ち上げられ、適当な高さから落下することにより、洗濯物には叩き洗いの作用が加えられることにより洗濯がなされる。この洗濯工程の後、汚れた洗濯水は排水管路8により排水され、新たに給水された水を用いてすすぎ工程が実施される。すすぎ工程が終了すると、回転ドラム4を、例えば1000rpm程度の回転速度で高速回転させて、脱水工程が実施される。これらの各工程は所定の制御手順に基づいて自動実行される。なお、本実施の形態のドラム式洗濯機1は、送風機14により水槽3および回転ドラム4内の空気を吸引して、除湿および加熱を順次に行い、乾いた高温空気として水槽3および回転ドラム4内に送風することを繰り返す循環送風経路9を装備したドラム式洗濯乾燥機といわれるドラム式洗濯機であり、上記の脱水工程後に乾燥工程も自動実行される。
このような各工程を自動実行するために、操作パネル19からのモード設定や制御プログラムに従い、マイクロコンピュータを搭載した制御基板などにより構成される制御部18によって、モータ5、給水管路7、排水管路8、循環送風経路9を自動制御して、洗浄工程、すすぎ工程、乾燥工程を行う機能を有している。
なお、給水管路7は、電磁弁の開閉によって実線矢印で示すように適時に給水でき、また、給水を利用して洗剤収容部(図示省略)の洗剤を水槽3内に適時に投入できるように構成されている。排水管路8は、電磁弁の開閉によって洗濯工程終了時、すすぎ工程終了時など、必要なときに一点鎖線矢印で示すように排水できるように構成されている。
循環送風経路9は、水槽3および回転ドラム4内の空気を送風機14によって、図1、図2に示す破線矢印で示すように循環させる循環経路において、水槽3および回転ドラム4からの導入空気中の糸くずなどを捕集し、除塵するフィルタ17、除塵後の導入空気を除湿する蒸発器12、除湿後の空気を加熱して渇いた高温空気とする凝縮器13を有し、送風機14を凝縮器13の下流側に配置して、湿気の影響を受けにくくしている。図示した例では、蒸発器12、凝縮器13は、圧縮機15により冷媒を循環されて循環空気と熱交換を行うものであり、空気調和機16を構成するものである。しかし、加熱乾燥手段はこれらに限られることはない。
回転ドラム4は、その回転軸20に水槽3の背面3aに取り付けたモータ5が直結されて、水槽3と共に、開口側から底部側に向けて回転軸方向を水平方向から角度θ=20±10°に傾斜させて設置され、水平方向に設置する場合に比べて、回転ドラム4を同じ高さに設置しても開口が斜め上向きとなることで、屈んだりする無理な姿勢を取らずに、洗濯物を容易に出し入れできる。特に、本発明者らの経験からは、傾斜角度θを20±10°とすることにより、子供(幼児を除く)から大人までの身長差があっても、車椅子利用者であっても、洗濯物の出し入れの作業が最も行い易い状態が得られる。また、回転ドラム4内に給水された水が背面側に溜まって、少ない水量でも深い貯水状態が得られる利点もある。なお、図1に示す例では、回転軸20は回転ドラム4の背面に直結して、モータ5の回転を伝達するようにしているが、これに限られることはない。
また、本発明のモータ5が適用される洗濯機は、乾燥機能のないドラム式洗濯機、回転ドラムが垂直に軸支されたドラム式洗濯機、回転ドラムがない洗濯機など、その他の洗濯機であってもよい。さらに、モータ5は、洗濯機の洗濯方式や駆動方式の違いなどに応じて、洗濯機のどの部分にどのような形式で取り付けられる場合にも適用でき、モータ5のロータ25が回転させる駆動軸も、回転軸20の支持構造や、回転ドラム4などの駆動対象への回転伝達方式も、特に問うものではない。
次に、本実施形態に係るモータのドラム式洗濯機1への取り付け構造について、図3〜図8に基づき詳細に説明する。図3は、本発明の実施の形態に係るモータのドラム式洗濯機への取り付け部分のほぼ半部を示す断面図であり、図4のモータの水槽背面への取り付け状態を示す断面図である。また、図5は、モータのステータとロータとを分解した斜視図であり、図6は、ステータとロータの平面断面図であり、図7は、ロータの平面図であり、さらに、図8は、ロータの背面図である。
ここで、本実施の形態のモータ5は、図3、図4に示すように、水槽3の背面3a(具体的には、背面に固定されたステ−タ取り付け座体33)に固定されたステータ取り付け座体33に対して円周方向に配された複数の取り付け手段30により取り付けられたステータ21と、回転軸20に接続され、水槽3の背面3aに回転自在に支持されたロータ25とを有している。
ステータ21は、図6に示すように、半径方向に延びたインナティース23aと、アウタティース23bと、これらのティース23a、23b間を連結する略円環状のヨーク23cとを備えるステータコア23を有し、このヨーク23cに巻線24が巻回されるとともに、全体が樹脂材料でモールドされることにより樹脂モールド体22が形成されている。なお、図6では、巻線24がヨーク23cに対して径方向に巻回されたトロイダル巻線方式を採用した場合を示している。
ロータ25は、図3、図4および図6に示すように、ステータ21の内周面(樹脂モールド体22の内周面22b)に沿って設けられたインナロータ25aと、ステータ21の外周面(樹脂モールド体22の外周面22c)に沿って設けられたアウタロータ25bとを有している。インナロータ25aは、インナティース23aに対向するインナ磁石27aと、これに対応するインナコア28aとを有し、アウタロータ25bは、アウタティース23bに対向するアウタ磁石27bと、これに対応するアウタコア28bとを有し、全体が樹脂材料でモールドされることにより樹脂モールド体26が形成されている。
ステータ21をモールドする樹脂モールド体22においては、略円環状の形状を有し、その軸方向に位置して回転ドラム4の反対側にある端面22aに、半径方向に延びる凹部22dが複数本設けられることにより凹凸形状が形成されている。また、ロータ25をモールドする樹脂モールド体26においては、外縁部がアウタロータ25bを支持するとともに、中央部が回転軸20に固定され、外縁部と中央部との間が中央部側で外方に向けて膨らむ略円形椀状の天蓋部26aとして形成され、ステータ21に対向する天蓋部26aの内面に半径方向に延びる複数の凸部26bが設けられているとともに、天蓋部26aの円周方向に沿って複数の開口窓26cが設けられている。樹脂モールド体26において、天蓋部26aは、ステータ21およびロータ25を覆い、インナロータ25aおよびアウタロータ25bの軸方向に位置する端面でもある。
そして、樹脂モールド体26において、図7、図8に示すように、天蓋部26aに設けられた複数の開口窓26cのうちのいくつかは、半径方向に拡幅されており、これらの拡幅された開口窓26cは、ステータ21とアウタロータ25bとの間隙を検査するための第1のギャップ検査孔26dとして機能する。さらに、樹脂モールド体26において、インナロータ25aに対向して軸方向に位置する端面部に、ステータ21とインナロータ25aとの間隙を検査するための第2のギャップ検査孔26eが設けられている。これらの第1のギャップ検査孔26d、第2のギャップ検査孔26eは、それぞれステータ21とインナロータ25a、ステータ21とアウタロータ25bとの間に形成された間隙に対して、軸方向に伸延した位置に形成されている。
以上のように構成されることにより、1つのステータ21と、その内・外周面22b、22cに沿って配されたインナロータ25aおよびアウタロータ25bとの間で発生する電磁力は、分布巻タイプのモータと同じ作用となることから、大きな騒音や振動を発生させることなく、ロータをステータに対して回転させている。ステータ21の内周面22b側に形成される回転軸20の軸受部31との間のデッドスペースを活かしてインナロータ25aを配設することにより、モータ5の回転トルクを増大させており、これによって、負荷が高くても、安定した状態で回転ドラム4を回転軸20を介して回転駆動させることができる。
本実施の形態のモータ5は、ロータ25として、少なくともステータ21の外周面22cに沿ってアウタロータ25bを有するものであり、ステータ21は、そのステータ取り付け座体33への取付方向に対して反対側に位置する端面22aおよび外周面22cからロータ25で覆われることになり、ステータ21とロータ25との隙間に熱が籠りやすくなるが、凹凸形状を有する樹脂モールド体22の端面22aからの放熱性の向上により、モータ5の発熱を効果的に抑えることができる。また、端面22aに形成された凹凸形状や凸部26bによって、ロータ25に随伴する空気の流れにほぼ直交してその流れを掻き乱すとともに、開口窓26cによって空気を更新することができるので、ステータ21の発熱をさらに効果的に抑えて、高い回転トルクで回転ドラム4を回転駆動させることができる。
そして、本実施の形態において、金属製のステ−タ取り付け座体33は、ボルト止めなどにより水槽3の背面3aに固定され、回転ドラム4の回転軸20は、このステ−タ取り付け座体33の中央部を貫通するように形成された軸受部31に回転可能に軸支されている。ステータ21をステ−タ取り付け座体33に取り付ける複数の取り付け手段30は、図4、図5に示すように、樹脂モールド体22の外周面22cに外方に延びて形成された取り付け足32と、この取り付け足32をステ−タ取り付け座体33に螺子締結するボルト34などの締結具類とで構成されている。そして、取り付け足32には、取り付け孔32aが穿設され、図4に示すように、この取り付け孔32aに水槽3の反対側方向からボルト34を通して、ステ−タ取り付け座体33の螺子孔33aにねじ合わせて締結することにより、ステータ21を水槽3の背面3a(ステ−タ取り付け座体33)に確固に取り付けるように構成されている。
また、ロータ25には、図4〜図5、図8に示すように、樹脂モールド体26におけるステータ21の水槽3とは反対側の軸方向に位置する端面22aに被さる天蓋部26aの中央部に、金属製のボス36をインサートして形成した取り付け孔26fが形成されている。この取り付け孔26fを軸受部31に軸受された回転軸20の後端部に、天蓋部26aおよび回転軸20双方のセレーション部26g、20a、ないしはキーとキー溝とで構成される回り止め手段を係合させて嵌め合わせた後、押えワッシャ37を当てがい、ボルト38などの締結具類にて回転軸20に締結することにより、ロータ25を回転軸20に
確固に取り付けるようにしている。なお、モータ5の洗濯機筐体2への取り付けを伴う組み立ての手順は種々に選択できる。また、回り止め手段やステータ21とロータ25との空隙の位置決め手段も種々な手法のものを採用することができる。
そして、上述したように、本実施の形態において、樹脂モールド体26の天蓋部26aに設けられた複数の開口窓26cのうちの、半径方向に拡幅された第1のギャップ検査孔26dを介して、その内方に向けて隙間ケージなどのギャップ測定具を差し込むことにより、ステータ21とアウタロータ25bとの間隙寸法を少なくとも1箇所以上で検査することができる。さらに、同様に、天蓋部26aに設けられた第2のギャップ検査孔26eを介して、その内方に向けて隙間ケージなどのギャップ測定具を差し込むことにより、ステータ21とインナロータ25aとの間隙寸法を少なくとも1箇所以上で検査することができる。これにより、ステータ21とアウタロータ25bあるいはインナロータ25aとの間隙寸法が円周方向で所期の精度で一様に確保されていないものについては、モータ5の取り付け、組み立て作業をやり直し、ステータ21とアウタロータ25bあるいはインナロータ25aとの間隙寸法が一様に確保されたものとすることができる。また、モータの取り付け、組み立て作業において、これらの第1のギャップ検査孔26d、第2のギャップ検査孔26eを介して間隙寸法を検査しながら、取り付け、組み立て作業を実施することにより、作業終了時において所期の精度で一様な間隙寸法が確保されたものとすることができる。
なお、第1のギャップ検査孔26dは、開口窓26cを利用せず、開口窓26cとは別に設けても良いが、第1のギャップ検査孔26dが開口窓26cを半径方向に拡幅することにより形成されれば、予め半径方向に拡幅された開口窓26cを利用して、新たに第1のギャップ検査孔を設ける必要がなく、製造コストを低減することができる。そして、通常、開口窓26cは空気の入れ替えがなされる程度に寸法を大きくされることから、目視によってギャップの状態を確認でき、極端にロータ25がステータ21に対して片寄っている場合などの異常状態を容易に判別できることになる。また、これらの第1のギャップ検査孔26d、第2のギャップ検査孔26eの設置数は、1つ以上であれば良く、多ければ、より高い精度で上記の間隙寸法を検査し、間隙寸法が一様にそろって確保されたものとすることができるが、それだけ検査に要する時間が長くなり、製造時のコストも高くなる。初期の精度を確保するためには、第1のギャップ検査孔26d、第2のギャップ検査孔26eはそれぞれ1箇所設けられるだけでも良く、第1のギャップ検査孔26d、第2のギャップ検査孔26e双方を各一箇所設ける場合には、ロータ25のアンバランスを生じさせる径方向のモーメントを低減するために、互いに樹脂モールド体26の中央部を挟んで反対側に設けるのが良い。ロータ25のアンバランスを生じさせないためには、第1のギャップ検査孔26dおよび第2のギャップ検査孔26eをそれぞれ2箇所以上とし、周方向に等間隔となるように設けることが望ましい。
なお、間隙検査に用いるギャップ測定具としては、隙間ゲージなどの測定具や画像認識によって自動的にギャップの精度を検出する測定器具などが好適に用いられる。金属製の隙間ケージなどの測定具は、銅またはステンレス鋼等の常磁性材料で構成され、中でも強度の高い材料で構成されたものが好適である。
次に、実施の形態に係るモータ5を洗濯機本体に取り付けるときの組み立て方法について、図9に基づき詳細に説明する。図9は、本発明の実施の形態に係るモータを洗濯機本体に取り付けるときの組み立て工程図である。
このようなモータ5の洗濯機本体への取り付けを伴う組み立てを、作業効率よく行うため、本実施の形態では、特に、図9に示すような(a)〜(g)の工程を採っている。基本的には、(c)に示す磁石27(磁石27a、27b)が着磁済みのロータ25を、(
d)に示すように、ステータ21に組み合わせて、嵌め合わせる第1の工程と、この第1の工程の後に、(e)に示すように、ステータ21に嵌め合わせたロータ25を回転軸20に取り付け、(f)に示すように、最終的に位置決めして嵌め合わせる第2の工程と、この第2の工程の後に、(g)に示すように、ステータ21とロータ25とが嵌め合わされて回転軸20が取り付けられたモータ5を、洗濯機本体の水槽3の背面3aに固定されるステータ取り付け座体33に取り付ける第3の工程からなる。なお、この組み立て方法は一例であって、モータ5の構造等により適宜変更してもよい。
これには、先行して(a)に示すようにステータ取り付け座体33の軸受部31に軸受39とオイルシール40とを圧入する前工程と、(b)に示すようにステータ取り付け座体33の軸受部31に軸受41を圧入し、その反対側から回転軸20を装填して回転軸20を軸受する前工程とが必要である。これらの作業において、軸受部31に圧入する面が上に向いているのが作業に便利であるため、(a)の圧入作業と(b)の圧入作業との間で、ステータ取り付け座体33を上下反転させるのが好適であり、(b)の作業後、ステータ取り付け座体33にモータ5を取り付ける側の面が上に向いているのがよく、そのため、(a)ではモータ5の取り付け面が下に向いた状態で圧入作業を行い、その後の(b)に移行する際に反転してモータ5の取り付け面が上向きとなるようにし、その後は反転する必要をなくしている。
なお、上記の作業に加えて、(c)で磁石27の着磁と着磁管理を行うとともに、(c)、(d)でステータ21、ロータ25の樹脂モールド体22、26の剥がれの有無をチェックする。また、(e)でのロータ25と回転軸20との嵌め合わせ時には、セレーション部26g、20a双方間の位置合わせ作業を行い、(f)でのロータ25への回転軸20の取り付け時には、嵌め合せた後のステータ21とロータ25の組み立て体に対して、ステータ21とロータ25との間隙寸法の検査を行うとともに、ロータ25を回転軸20に固定するボルト38の締結トルクの管理を伴う。なお、ロータ25を回転軸20にボルト38により締結固定する作業は、ロータ25を回転軸20に嵌め合わせた後でも、(g)でステータ21をステータ取り付け座体33に取り付け後でもよい。また、(g)では、組み立て完了後のモータ5について電磁特性に関する検査を行う。電磁特性に関する検査項目としては、具体的には、誘起電圧の実効値への置き換え、センサーパルス幅、ロータ25に対する回転位置検出手段29(図5参照)が検出する信号のセンサーずれ時間、すなわち、ロータ25が一周回転する間でのパルスのバラツキなどである。
このような組み立て手法によれば、ステータ21に着磁済みのロータ25を嵌め合わせる作業(上記の第1の工程)と、ロータ25と回転軸20との回り止め手段であるセレーション部26g、20a双方の位置合わせしながら、ロータ25を回転軸20に嵌め合わせる作業(上記の第2の工程)とが、それぞれ別々の工程で独立して行えるので、互いの作業に気を取られて作業が難しくなることはない。したがって、ステータ21とロータ25との嵌め合わせ作業は、互いに他の部材が取り付いていない比較的作業しやすい状態で行うことができ、しかも、第1の工程でステータ21にロータ25を嵌め合わせる段階では、ステータ21にロータ25との間の間隙を必ずしも円周方向で一様に確保する必要はなく、第2の工程でロータ25を回転軸20にボルト38で固定する際に、ロータ25の嵌め合わせ位置を強制的に外部から力を加えることによって調整することができる。
また、ステータ21にロータ25を嵌め合わせるに際して位置決め精度を向上させるための、すなわち、ステータ21とロータ25との間隙を一様に確保するための係合手段が、ステータ21および/またはロータ25側に設けられていると、第1の工程でステータ21にロータ25を嵌め合わせる作業をより容易に行うことができる。
したがって、嵌め合せた後のステータ21とロータ25の組み立て体に対して、ステー
タ21とロータ25との間隙寸法の検査を行うタイミングとしては、第2の工程においてロータ25を回転軸20にボルト38で固定する前に行うのがよく、もし、間隙寸法が所期の精度で一様に確保されていない組み立て体が検出された場合には、その時点で、ロータ25の嵌め合わせ位置を強制的に外部から力を加えることによってロータ25の嵌め合わせ調整することができる。また、間隙寸法を確認しながらロータ25の位置調整作業を行うことができるので、時間も短縮され、ステータ21とロータ25との間隙寸法が一様に確保されたモータ5とすることができる。間隙寸法の検査を行うタイミングは、第1の工程でステータ21にロータ25を嵌め合わせた後であってもよい。
ただ、第2の工程においては、ロータ25と回転軸20との回り止め手段であるセレーション部26g、20a双方の位置合わせしながら、ロータ25を回転軸20に嵌め合わせるので、ステータ21とロータ25との相対的な位置関係は、回転軸20(回り止め手段を含む)およびステータ取り付け座体33によって規制され、より的確な位置で嵌め合わせ状態が修正されることになる。また、間隙寸法の検査により、ステータ21とロータ25との間隙寸法が一様に確保されていないことが判明し、嵌め合わせ位置の修正が必要となった場合であっても、ステータ取り付け座体33の取り付け孔やその他の部材を利用して、比較的容易に嵌め合わせ位置を微調整することができ、より精度高く、間隙寸法を一様に確保することができる。
次に、本実施の形態のモータ5をドラム式洗濯乾燥機に適用したときの回転駆動モードとそのときの洗濯物の挙動について、図10を用いて説明する。図10は、本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯機での正逆連続回転駆動モードでの(a)駆動手順と(b)そのときの洗濯物の挙動を説明する模式図である。
ところで、本実施の形態に係るドラム式洗濯機1では、回転ドラム4の回転軸方向を水平方向から角度θ=20±10°に傾斜させて設置している関係から、水平方向に設置する場合に比べて、洗濯物70が回転軸方向にも低い位置に集まりやすい傾向を示す。本実施の形態のドラム式洗濯機1は、インナロータ25aとアウタロータ25bとを有し、回転トルクを強化したモータ5の特性を活かして、回転ドラム4に対する制御部18による駆動制御に関し、回転ドラム4の90°を超え180°未満での急正弧回転、急逆弧回転を40rpm〜60rpm程度の回転速度で交互に繰り返す正逆弧回転駆動モードを備え、通常の、回転ドラム4の回転によって持ち上げられた洗濯物70がその自重が勝る高さから落下する挙動を示す回転速度で回転ドラム4の連続回転を正逆交互に繰り返す正逆連続回転駆動モードと併用できるようにしている。正逆弧回転駆動モードは、後に詳述するように、洗濯物70が低い位置に集まりやすい傾向を利用して、洗濯物70の絡み、捩れの発生を大きく低減し、機械力の働きを高めながら皺も生じ難くすることを意図した駆動モードである。これら両駆動モードを必要に応じて洗濯、すすぎ、乾燥工程のどの段階でも実行することができる。
まず、洗濯、すすぎ工程において正逆弧回転駆動モードを実行する場合について、説明する。正逆弧回転駆動モードで洗濯、すすぎ工程を実行するのは特に過酷で駆動負荷が大きいが、本実施の形態のモータ5であれば、十分なトルクで安定して回転ドラム4を回転駆動させることができ、90°を超え180°未満の弧回転駆動により、洗濯物70を図10(a)の丸付き符号2、4、6に例示する破線位置から実線位置へと最大限90°を超えて180°未満まで持ち上げることができる。また、この弧回転駆動を図10(a)に示す丸付き符号2、4、6、4、6・・の順に正逆交互に行うことにより、図10(a)に示す丸付き符号3、5に示すように、洗濯物70の持ち上げの最終時点ないしはその近傍で反転のための減速状態ないしは制動状態を生じて、洗濯物70に与えられていた回転慣性による強制剥がし力と洗濯物70の自重によって、洗濯物70を回転ドラム4内面から確実かつ瞬時に剥がして落すことができる。さらに、正逆交互の弧回転駆動によって、洗濯物70の持ち上げ位置、落下位置を毎回の弧回転駆動において、図10(b)に示すように、左右交互に入れ換えられるので、洗濯物70の解し作用を高められることができ、さらに、機械力を洗濯物70に満遍なく及ぼすことができる。
また、正逆弧回転駆動モードは駆動負荷が大きいが、駆動負荷の低い正逆連続回転駆動モードを併用することにより、機械的負荷を軽減しながら、正逆連続回転駆動モードにおいて生じる洗濯物70の絡み、捩れ、皺などの洗濯物70に対する機械力付与の不均衡を正逆弧回転駆動モードの実行割合を調整することで是正することができる。また、両駆動モードにおける洗濯やすすぎ中の洗濯物70に異なった2通りの挙動、具体的には、正逆円弧回転駆動モードによってしっかりした手もみ洗いの挙動を、正逆連続回転駆動モードによっては洗濯物70を大きく連続に動かし、むら無く洗う均一な洗い挙動を実行し、それらを併用することにより、両駆動モードにおける特徴的な挙動を相乗的に兼ね備えた洗濯およびすすぎ工程を実行することができる。さらに、正逆円弧回転駆動モードだけでは、大きな回転トルクを得るため、消費電力も大きくなるが、正逆連続回転駆動モードを併用することにより省電力化を図ることができる。
次に、乾燥工程において正逆弧回転駆動モードを実行する場合について、説明する。この乾燥工程における駆動手順ならびに洗濯物70の挙動は、基本的に、上述した洗濯、すすぎ工程において正逆弧回転駆動モードを実行する場合と同様であり、ここでは説明を省略する。正逆弧回転駆動モードを乾燥工程で実行するのは、洗濯、すすぎ工程において実行する場合に比べて駆動負荷は幾分か軽減されるが、正逆連続回転駆動モードに比べれば大きな駆動負荷となる。
乾燥工程では、回転ドラム4の弧回転駆動により、洗濯物70を回転ドラム4の左右片側上部まで持ち上げることを正逆交互に行い、洗濯物70の持ち上げの最終時点ないしはその近傍での減速状態ないしは制動状態にて、洗濯物70をその慣性による強制剥がし力と洗濯物70の自重によって回転ドラム4の内面から確実かつ瞬時に剥がして、回転ドラム4の左右反対側に落すことの繰り返しにより、弧回転駆動ごとに洗濯物70の持ち上げ位置、落下位置を左右交互に入れ換え、洗濯物70の解し作用を高めて、絡みはもとより、捩れや、回転ドラム4の内面への貼り付きを防止し、洗濯物70の取り出しを容易とするとともに、洗濯物70に皺が付くのを大幅に緩和することができる。
また、このような正逆弧回転駆動モードを乾燥工程で実行することにより、洗濯工程、すすぎ工程終了の脱水ステップにおいて、洗濯物70に絡み、捩れ、皺よりが生じ、回転ドラム4内面に強く押し付けられて貼り付いた状態の癖が付けられることがあっても、洗濯物70の持ち上げ位置および落し位置の左右交互の入れ換えに伴う高い解し作用、機械力の作用によって、スムーズに解しながら、洗濯物70内部に乾燥した高温空気が及ぶようにすることができるので、むら無く乾燥することができる。また、洗濯物70の落下時の叩き作用により、皺伸ばし効果に付随して洗濯物70の解れによる拡がりと繊維の再生が図れるので、乾燥仕上がり時の感触を大きく高めることができる。
さらに、乾燥工程において、正逆連続回転駆動モードを実行すると、洗濯物70における乾燥空気との接触効率を高めることができ、総じて乾燥効率を向上させることができる。したがって、正逆弧回転駆動モードと正逆連続回転駆動モードとを併用することにより、乾燥時間をさらに短縮できるとともに、さらに、洗濯物70の絡み、捩れや、回転ドラム4内面への貼り付きを防止し、洗濯物70の取り出しを容易とするとともに、洗濯物70に皺が付くのを大幅に緩和することができる。このように、両駆動モードにおける長所を相乗的に兼ね備えた乾燥工程を実行することができる。また、正逆円弧回転駆動モードだけでは、大きな回転トルクを得るため、消費電力も大きくなるが、正逆連続回転駆動モードを併用することにより省電力化を図ることができる。
このように、本実施の形態のモータ5を用いたドラム式洗濯機1において、正逆弧回転駆動モードと正逆連続回転駆動モードとを併用することによって洗濯物70に機械力を及ぼすことができるとともに、叩き作用による叩き洗い効果、叩きすすぎ効果に加えて、絡み・捩れの防止効果や皺伸ばし効果のある、すなわち、両駆動モードにおける特徴・長所を相乗的に兼ね備えた洗濯、すすぎ、乾燥の各工程を実行することができる。
洗濯機への取り付けを伴うステータとロータを備えたモータの組み立てに適用して、組み立て性、組み立て精度を高められる。
本発明の実施の形態に係るモータを適用したドラム式洗濯機の要部構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯機の内部を見た背面図である。 本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯機のモータ取り付け部分のほぼ半部を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯機のモータの水槽背面への取り付け状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るモータのステータとロータとを分解した斜視図である。 本発明の実施の形態に係るモータにおけるステータとロータの平面断面図である。 本発明の実施の形態に係るモータにおけるロータの平面図である。 本発明の実施の形態に係るモータにおけるロータの背面から見た斜視図である。 本発明の実施の形態に係るモータを洗濯機本体に取り付けるときの組み立て工程図である。 本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯機での正逆連続回転駆動モードでの(a)駆動手順と(b)そのときの洗濯物の挙動を説明する模式図である。 インナロータタイプのモータを採用した従来のドラム式洗濯機を示す断面図である。 アウタロータタイプのモータを採用した従来のドラム式洗濯機を示す断面図である。 アウタロータタイプのモータの背面図である。
1 ドラム式洗濯機
2 洗濯機筐体
3 水槽
4 回転ドラム
5 モータ
20 回転軸
21 ステータ
22 樹脂モールド体
22a 端面
23 ステータコア
23a インナティース
23b アウタティース
23c ヨーク
24 巻線
25 ロータ
25a インナロータ
25b アウタロータ
26 樹脂モールド体
26a 天蓋部(端面)
26b 凸部
26c 開口窓
26d 第1のギャップ検査孔
26e 第2のギャップ検査孔

Claims (1)

  1. 樹脂材料によってモールドされた略円環状のステータと、
    前記ステータの外周面に沿った位置に設けられた略円環状のアウタロータと、前記ステータの内周面に沿った位置に設けられた略円環状のインナロータとを備え、
    前記アウタロータと前記インナロータとは、樹脂材料によって一体にモールドされ、前記ステータの軸方向の端面は、前記アウタロータと前記インナロータとを連結し前記樹脂材料により形成された天蓋部により覆われ、前記天蓋部には、前記ステータと前記アウタロータとの間隙寸法を検査するための少なくとも1つの第1のギャップ検査孔と、前記ステータと前記インナロータとの間隙寸法を検査するための少なくとも1つの第2のギャップ検査孔と、前記ステータの軸方向の端面に対応するように円周方向に沿って設けられ、前記ステータと前記アウタロータ、インナロータおよび天蓋部との隙間に籠もった熱を放出するための複数の開口窓とが設けられ、前記第1のギャップ検査孔は、前記複数の開口窓のうちの少なくとも1つの開口窓を半径方向に拡幅することにより形成されていることを特徴とするモータ。
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