JP4419268B2 - 側圧による工作物の切断装置および切断方法 - Google Patents

側圧による工作物の切断装置および切断方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス、シリコン、水晶、サファイア等の脆性材料を、分離切断する方法およびその切断方法に用いる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、工作物を分離切断する場合、一般的に用いられている方法は、砥石等を用いて機械的に切断する方法である。この方法は、砥石の種類、大きさ、加工条件を任意に変えることで幅広い適応性がある。しかし、砥石幅分の切断代が必要であるため、切断代分の工作物が無駄になるという欠点がある。また、硬度の高い工作物は加工性が著しく悪く、砥石の寿命が短くなる等の問題がある。
【0003】
これらの問題を解決する切断方法として、工作物は脆性材に限られるが、特開昭54−43386号公報に記載の側圧切断法が知られている。図4は、この側圧切断法で用いる装置の模式図である。この装置の構成について、以下に示す。図4に示すように、切断用容器であるハウジングJ1内に側圧伝達筒J2とOリングJ3と円柱形状にした脆性材である工作物J4とが配置されている。
【0004】
この工作物J4の被切断部位には切欠きJ5が設けられており、この切欠きJ5部位を含む脆性材の周囲に樹脂等でできた側圧伝達筒J2が被せられている。また、この側圧伝達筒J2の両端側にはOリングJ3が備えられており、後述の圧力媒体の漏れを防止するようになっている。また、ハウジングJ1と圧力装置J6とが配管J7等を介して接続され、ハウジングJ1に形成された孔J1aの位置と配管J7の位置が合わせてある。
【0005】
そして、工作物J4を切断する際は、ハウジングJ1に形成された孔J1aを通して、圧力装置J6から圧力媒体等をハウジングJ1内に導入する。その結果、工作物J4をその軸方向に変形自在な状態で側圧伝達筒J2の外周側から加圧圧縮し、工作物J4の圧縮変形に伴う摩擦力によって工作物J4に生じる軸方向の内部引張応力を利用して、切欠きJ5部位において工作物J4を切断する。この方法は、切断代が全く不要であることや、割断であるため加工時間が著しく短いこと等が特徴である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記切断方法に用いられる装置は、図4に示すように、工作物J4等を内包して内部で工作物J4の切断を行うハウジングJ1と圧力装置J6とが配管J7等で接続され、ハウジングJ1に対して、直接、圧力装置J6から圧力媒体が導入されるため、規格化された工作物J4を用いて連続して大量に切断するのには適しているが、異なる仕様の工作物を用いようとすると不具合が生じる。
【0007】
具体的には、例えば、異なる径の工作物を切断しようとすると、その度に圧力装置の作動を止めて工作物の外径に応じた側圧伝達筒に交換する必要がある。また、工作物のサイズによっては、圧力装置と接続しているハウジング自体を交換しなければならない場合もある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑み、径の異なる工作物を効率よく切断することができる側圧切断装置および切断方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、外表面に切断する部分を指定する傷(14a)を設けた脆性材からなる工作物(14)を嵌入する側圧伝達筒(13)と、側圧伝達筒(13)を内包する部屋(11a)を形成し、部屋(11a)の内部と外部とを連通する孔(11b)を形成した切断用容器(1)と、切断用容器(1)を収容する圧力容器(21)とを備えていることを特徴としている。
【0010】
本発明の製造装置を用いれば、圧力容器(21)内で圧力媒体(24)によって切断用容器(1)を加圧することにより、圧力媒体(24)が切断用容器(1)に形成した孔(11b)を通して切断用容器(1)内を加圧し、側圧伝達筒(13)が工作物(14)を加圧圧縮して、工作物(14)が傷(14a)の部分において切断される。
【0011】
そして、この工作物(14)の切断は、切断用容器(1)と圧力容器(21)とが分離した状態で行うことができるため、異なる径の工作物(14)を切断する際に、各々の工作物(14)に適合した切断用容器(1)と側圧伝達筒(13)を用意しておけば、切断する工作物(14)を変更する度に、切断用容器(1)内の側圧伝達筒(13)を入れ替える必要が無い。また、工作物(14)を切断中に、他の切断用容器(1)に他の工作物(14)を準備することができる。従って、径の異なる工作物(14)を効率よく切断することができる。
【0012】
特に、請求項2に記載の発明のように、圧力容器(21)内に収容する切断用容器(1)が複数個であると、各々の切断用容器(1)に異なる工作物(14)を内包しておけば、複数種類の工作物(14)を1回で切断することができる。また、1回の加圧で多数の切断が可能である。
【0013】
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1または2の発明において、工作物(14)に対する側圧伝達筒(13)の軸方向の少なくとも一方側に、工作物(14)における側圧伝達筒(13)の軸方向への変形を妨げない空間部(11c、12a)を設けると、側圧伝達筒(13)によって工作物(14)が圧縮された場合、工作物(14)が好適に軸方向に変形することができる。
【0014】
ただし、工作物(14)と側圧伝達筒(13)とのクリアランスによっては、特に、圧力容器(21)に収容する際に切断用容器(1)が傾くなどして、工作物(14)の位置がずれる恐れがある。そこで、請求項4に記載の発明のように、この空間部(11c、12a)に工作物(14)の位置ずれを防止し、かつ工作物(14)における側圧伝達筒(13)の軸方向への変形を妨げない保持部材(17)を備えると、工作物(14)の変形を阻害すること無く工作物(14)の位置ずれを防止することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、脆性材からなる工作物(14)の外表面に切断する部分を指定する傷(14a)を形成し、工作物(14)を側圧伝達筒(13)に嵌入し、側圧伝達筒(13)を内包する部屋(11a)と、部屋(11a)の内部と外部とを連通する孔(11b)とを有する切断用容器(1)に、工作物(14)を嵌入させた側圧伝達筒(13)を内包させ、工作物(14)がその軸方向に変形自在な状態で、側圧伝達筒(13)の外周側から加圧することにより工作物(14)を切断する側圧切断方法であって、切断用容器(1)を収容するための圧力容器(21)内に、工作物(14)と側圧伝達筒(13)とを内包した切断用容器(1)を配置する工程と、圧力容器(21)内を圧力媒体(24)で満たして、切断用容器(1)を圧力媒体(24)によって内包して加圧する工程とを有することを特徴としている。
【0016】
本発明では、工作物(14)の切断を、切断用容器(1)と圧力容器(21)とが分離した状態で行っているため、請求項1の発明と同様の効果を発揮することができる。
【0017】
また、請求項6に記載の発明では、切断用容器(1)を複数個用意して、複数個の切断用容器(1)を圧力容器(21)内に配置することを特徴としており、請求項2の発明と同様の効果を発揮することができる。
【0018】
また、請求項7に記載の発明では、請求項5または6の発明において、側圧伝達筒(13)内に工作物(14)を、該工作物(14)の外表面が側圧伝達筒(13)の内壁と対向するように複数個配置することを特徴としている。一般に、短い工作物(14)の切断は難しく、特にウェハ状の工作物(14)の切断は困難であるが、本発明のように複数個並べることにより、工作物(14)が倒れることを防止して切断することができる。
【0019】
このとき、請求項8に記載の発明のように、複数個配置した工作物(14)における側圧伝達筒(13)の軸に垂直な断面の形状を全て同一にすると、全ての工作物(14)を安定した品質で切断することができる。
【0020】
また、請求項9に記載の発明では、請求項5または6の発明において、工作物(14)に対する側圧伝達筒(13)の軸方向の少なくとも一方側に、工作物(14)を支持するための支持部材(18)を配置することを特徴としている。上述のように、短い工作物(14)は切断が困難であるが、このように支持部材(18)によって工作物(14)を支えることにより、短い工作物(14)の切断が可能になる。
【0021】
請求項10に記載の発明は、請求項9の発明において、工作物(14)を複数個配置したものであり、請求項9の発明と同様の効果を発揮することができる。
【0022】
また、このように支持部材(18)を用いるときは、請求項11に記載の発明のように、支持部材(18)のうち、側圧伝達筒(13)の軸に垂直な断面の形状を、工作物(14)のうち、側圧伝達筒(13)の軸に垂直な断面の形状よりも小さくすると、工作物(14)の方が先に加圧されるため好適に工作物(14)を切断することができる。また、支持部材(18)が破損することも無いため、支持部材(18)を繰り返し使用することができる。
【0023】
また、一般に、工作物(14)としては高価な材料を用いることが多いため、請求項12に記載の発明のように、支持部材(18)としては工作物(14)と材質が異なる安価な材料を用いると望ましい。
【0024】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本実施形態の側圧切断装置および切断方法を、図示例について説明する。図1に本実施形態に係る側圧切断装置を模式図にて示す。図1に示すように、本実施形態の側圧切断装置は、圧力装置2における圧力容器21内に切断用容器1が配置されている。
【0026】
まず、圧力装置2について説明する。圧力蓋22を有し切断用容器1を収容するための圧力容器21には、2つの配管23a、23bが接続されている。一方の配管23aは、圧力容器21に圧力媒体24を満たしたり、圧力容器21を加圧する際の圧力媒体24の流量調整をしたりするバルブ25を途中に備え、圧力媒体24を蓄えるタンク26に接続されている。
【0027】
他方の配管23bは、加圧圧力を計測する圧力センサ27を途中に備え、圧力容器21内の圧力制御を行う圧力発生制御部28に接続されている。この圧力発生制御部28は、例えば、圧力容器21に圧力媒体24を増圧して供給する。そして、この圧力発生制御部28とタンク26とが配管23cを介して接続されている。なお、圧力媒体24としては、例えば水を用いることができる。
【0028】
次に、切断用容器1について図2を参照して説明する。図2は切断用容器1およびその内部の部材の概略断面図である。切断用容器1は、高圧によってつぶれることの無い第1のハウジング11と第2のハウジング12とによって構成されている。そして、第1のハウジング11に形成された雄ネジ部と、第2のハウジング12に形成された雌ネジ部とをネジ締めすることにより一体となっている。第1のハウジング11内には、円柱形状の部屋11aと、この部屋11aの内部と外部とを連通する圧力媒体進入孔(請求項でいう孔)11bとが形成されている。この圧力媒体進入孔11bは、圧力媒体24の圧力を、後述の側圧伝達筒13に伝えるためのものである。
【0029】
第1のハウジング11に形成された部屋11aの中心付近には、脆性材からなる工作物14が配置されている。この工作物14は、例えば円柱形状のガラスを用いることができ、その長さは第1のハウジング11の部屋11aに、ちょうど嵌まる程度になっている。
【0030】
この工作物14の側面(外表面)には、切断する部分を指定する切欠きや条痕などの傷14aが設けられている。工作物14の外周には、工作物14の側面に圧力を加えるための側圧伝達筒13が配置され、さらに、この側圧伝達筒13の外周には、Oリング15と勘合筒16とが配置されている。このような構成であるため、円柱形状の工作物14の軸方向と側圧伝達筒13の軸方向が同一方向になっている。
【0031】
この側圧伝達筒13の長さは工作物14とほぼ等しくなっている。また、このOリング15は、後述のように圧力媒体24を切断用容器1内に充填した際に、圧力媒体24が漏れて工作物14の端面14bにまでおよび、圧力媒体24によって円柱形状の工作物14に対して軸方向に縮むように圧力がかかることを防止するためのものである。
【0032】
また、勘合筒16は、Oリング15を固定し、直径の異なる工作物14を用いる場合に同一の切断用容器1を使用するように汎用性を持たせるための調整部品である。詳しくは、工作物14が細いときは、太いときと比較して、第1のハウジング11の部屋11aのうち、側圧伝達筒13と勘合筒16で占める割合が大きくなるが、側圧伝達筒13の厚みを大きくすると工作物14に圧力がうまく伝わらない恐れがあるため、勘合筒16の厚みを調節して、空間内における各部材の位置決めを行うようにする。つまり、勘合筒16の外径寸法は全て同じであるが、内径は切断する工作物14に合わせた側圧伝達筒13の外径に適合させる。
【0033】
また、勘合筒16には、圧力媒体24の圧力を、側圧伝達筒13に伝えるための圧力媒体進入孔16aが形成されている。圧力媒体進入孔16aの位置は、第1のハウジング11に対して同様の目的で形成された圧力媒体進入孔11bの位置と、重なるようになっている。
【0034】
また、切断用容器1における工作物14に対して側圧伝達筒13の軸方向の両端側、つまり、工作物14における円周面以外の面である端面14bの両側には空間部11c、12aが形成されている。この空間部11c、12aは、後述のように工作物14が側圧伝達筒13により圧縮されて、工作物14が軸方向に変形して伸びるのを妨げないために形成されている。
【0035】
ただし、このような空間部11c、12aを設けることにより、工作物14と側圧伝達筒13とのクリアランスによっては、工作物14がずれて工作物14の一部が側圧伝達筒13から飛び出してしまうことが考えられる。特に、圧力容器21に収容する際に切断用容器1が傾くなどして、工作物14の位置がずれる恐れがある。
【0036】
従って、この切断用容器1の空間部11c、12a内には、工作物14の位置ずれを防止し、かつ、工作物14の軸方向の変形を妨げない保持部材17が備えられている。この保持部材17としては、例えば、綿などを用いることができる。
【0037】
そして、上述の構成になるように圧力装置2を用意し、切断用容器1に関しては、第1のハウジング11の部屋11aに上記各部材13〜16を配置し、第1のハウジング11の雄ネジ部に第2のハウジング12の雌ネジ部をネジ締めする。次に、圧力装置2における圧力容器21の中に切断用容器1を投入する。本実施形態では、圧力容器21の中に2つの切断用容器1を投入している。各々の切断用容器1内の工作物14は、一方が長さ30mm、直径8mmであり、他方が長さ30mm、直径9mmである。
【0038】
切断用容器1を圧力容器21内に投入後、圧力蓋22を閉め、バルブ25を開放して圧力媒体24を圧力容器21に充満させる。その後、バルブ25を閉じて圧力発生制御部28の制御によって、工作物14の切断に適した圧力で圧力媒体24を加圧する。
【0039】
この加圧により、圧力媒体24が、切断用容器1の第1のハウジング11に形成された圧力媒体進入孔11bと、勘合筒16に形成された圧力媒体進入孔16aとを通って、側圧伝達筒13と勘合筒16との間に充填される。そして、側圧伝達筒13に嵌入された工作物14が軸方向に変形自在な状態で、圧力媒体24が側圧伝達筒13の外周側から加圧圧縮する。
【0040】
その結果、工作物14に応力が与えられ、工作物14に形成された切欠きや条痕において工作物14が切断される。なお、工作物14がガラスの場合は、0.7MPaで加圧することで、2種類の直径の工作物14がともに切断された。
【0041】
ところで、本実施形態では、切断用容器1と圧力容器21とを分離した状態で用意し、切断用容器1を圧力容器21を配管等で接続すること無く、切断用容器1内に圧力媒体24を充填して加圧するようにしている。従って、本実施形態のように異なる径の工作物14を切断する際は、各々の工作物14に適合させた各部材13、15、16を用意し、これらの部材13、15、16を切断用容器1内に配置しておけば、1回の加圧により径の異なる工作物14の切断を行うことができる。
【0042】
また、径の異なる多数の工作物14を切断しようとする場合、これらの工作物14を切断するための適正加圧範囲内にあれば、各々の工作物14を内包した切断用容器1を全て圧力容器21内に入れ、1回の加圧により、これらの工作物14を切断することができるため、作業効率を向上させることができる。さらに、仮に、複数種類の工作物14を切断する場合に、切断するための適性加圧が異なり1回の加圧で切断できないとしても、ある工作物14を切断中に、他の工作物14を切断用容器1に準備しておくことができるため、やはり、効率よく切断することができる。
【0043】
なお、本実施形態では、切断用容器1における工作物14の端面14bの両側に空間部11c、12aを形成したが、一方のみに空間部を形成してもよい。また、同一径の工作物14を内包した切断用容器1を複数用意して、1回の加圧により、同一径のウェハ状の部材を多数製造することもできる。
【0044】
(第2実施形態)
第1実施形態では、側圧伝達筒13と工作物14の長さが、ほぼ同じものを用いたが、本実施形態では、側圧伝達筒13よりも極端に短い工作物14、例えばサファイアを切断する場合について示す。図3は本実施形態の切断用容器1およびその内部の部材の概略断面図であり、図2とは側圧伝達筒13の内部が異なるものである。以下、主として第1実施形態と異なる部分について説明し、図中、同一部分は図2と同一符号を付して説明を省略する。
【0045】
図3に示すように、側圧伝達筒13内の長さ方向の中心部に3つの短い円柱形状の工作物14が、各々の工作物14の側面(外表面)が側圧伝達筒13の内壁と対向し、各々の工作物14同士が当接するように嵌入されている。また、当接した3つの工作物14のうちの外側に配置された工作物14のさらに外側に、この工作物14を支持するための支持部材18が配置されている。この支持部材18としては、例えばガラスを用いることができる。
【0046】
この側圧伝達筒13の内径は15mm、長さは30mmである。また、3つの工作物14は、いずれも直径が側圧伝達筒13の内径よりも0.05mm程度小さく、長さが5mmであり、1mm間隔で切欠きが設けられている。また、2つの支持部材18は、いずれも直径が工作物14よりも0.05mm程度小さく、長さが7.5mmである。従って、工作物14と支持部材18とを合わせた長さが、側圧伝達筒13と同じ長さになるように側圧伝達筒13内に嵌入されている。
【0047】
このようにして切断用容器1内に各部材13〜16、18を配置し、上記第1実施形態と同様にして圧力容器21内に配置して切断用容器1を加圧することにより、厚さ1mmのウェハ状の部材を15個得ることができた。
【0048】
一般に、工作物が短いときは、側圧伝達筒13の中で工作物が倒れ、良好な切断ができない。また、倒れが生じなくとも側圧伝達筒13の、工作物が存在しない空間には歪みが生じ、その結果として工作物への加圧力が不安定となり挫屈しやすくなる。
【0049】
しかし、本実施形態のように、複数の短い工作物14を並べ、さらに工作物14の両側に支持部材18を配置して工作物14を支持することにより、工作物14が倒れるのを防ぎ、工作物14を切断することができる。また、3つの工作物14の直径(軸に垂直な断面の形状)を全て同一にしているため、好適に切断することができる。
【0050】
また、支持部材18の直径を工作物14の直径よりも小さくしているが、これは、支持部材18の直径が工作物14よりも大きいと、支持部材18に圧力が過大にかかるので工作物14が切断されなかったり、支持部材18が破損したりして不具合が生じるのを防止するためである。ちなみに、本実施形態では、支持部材18の破損は無く、繰り返し使用が可能であった。
【0051】
また、一般に工作物としては高額な材料を用いる場合が多いため、支持部材18としては、本実施形態のガラスのように安価な材料を用いることが望ましい。また、高額であって長い形状では得難い材料や、技術的に長い形状が得難い材料の切断を行いたい場合には、本実施形態の側圧切断装置および側圧切断方法が特に好適である。そのような材料としては、例えば、SiC(炭化珪素)のインゴットがある。
【0052】
なお、工作物14を複数個並べて側圧伝達筒13とほぼ同じ長さにすることで、支持部材18を使わずに側圧伝達筒13の倒れを防止することもできる。また、工作物14の片側のみに支持部材18を配置してもよい。これらの選択は、例えば、工作物14の個数により行うことができる。また、このように工作物14や支持部材18を並べる場合は、隣り合う部材14、18と当接させる面を、互いに密着できる平面状態にすることが好ましい。また、本実施形態のように、工作物14の両側に支持部材18を配置させれば、1枚のウェハ状の工作物の切断も可能である。
【0053】
(他の実施形態)
上記第1および第2実施形態では、工作物14としては、ガラスやサファイア、SiCを用いた例について示したが、その他、シリコンや水晶などを切断することもできる。また、工作物14の形状についても、円柱形状のものについて示したが、その他、円筒形状や六角柱、または円柱形状において側面の一部が平面になっている形状など、様々な形状の工作物を切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る側圧切断装置の模式図である。
【図2】第1実施形態に係る切断用容器およびその内部の部材の概略断面図である。
【図3】第2実施形態に係る切断用容器およびその内部の部材の概略断面図である。
【図4】従来の側圧切断法で用いる側圧切断装置の模式図である。
【符号の説明】
1…切断用容器、11a…部屋、11b…圧力媒体進入孔、
11c、12a…空間部、13…側圧伝達筒、14…工作物、14a…傷、
17…保持部材、18…支持部材、21…圧力容器。

Claims (12)

  1. 外表面に切断する部分を指定する傷(14a)が設けられた脆性材からなる工作物(14)が嵌入される側圧伝達筒(13)と、
    前記側圧伝達筒(13)が内包される部屋(11a)が形成され、前記部屋(11a)の内部と外部とを連通する孔(11b)が形成された切断用容器(1)と、
    前記切断用容器(1)が収容される圧力容器(21)とを備えていることを特徴とする工作物の側圧切断装置。
  2. 前記圧力容器(21)内に収容される前記切断用容器(1)が複数個であることを特徴とする請求項1に記載の工作物の側圧切断装置。
  3. 前記工作物(14)に対する前記側圧伝達筒(13)の軸方向の少なくとも一方側に、前記工作物(14)における前記側圧伝達筒(13)の軸方向への変形を妨げない空間部(11c、12a)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の工作物の側圧切断装置。
  4. 前記空間部(11c、12a)に、前記工作物(14)の位置ずれを防止し、かつ前記工作物(14)における前記側圧伝達筒(13)の軸方向への変形を妨げない保持部材(17)を備えていることを特徴とする請求項3に記載の工作物の側圧切断装置。
  5. 脆性材からなる工作物(14)の外表面に、切断する部分を指定する傷(14a)を形成し、前記工作物(14)を側圧伝達筒(13)に嵌入し、前記側圧伝達筒(13)を内包する部屋(11a)と、前記部屋(11a)の内部と外部とを連通する孔(11b)とを有する切断用容器(1)に、前記工作物(14)を嵌入させた前記側圧伝達筒(13)を内包させ、前記工作物(14)がその軸方向に変形自在な状態で、前記側圧伝達筒(13)の外周側から加圧することにより前記工作物(14)を切断する側圧切断方法であって、
    前記切断用容器(1)を収容するための圧力容器(21)内に、前記工作物(14)と前記側圧伝達筒(13)とを内包した前記切断用容器(1)を配置する工程と、
    前記圧力容器(21)内を圧力媒体(24)で満たして、前記切断用容器(1)を前記圧力媒体(24)によって内包して加圧する工程とを有することを特徴とする工作物の側圧切断方法。
  6. 前記切断用容器(1)を複数個用意して、複数個の前記切断用容器(1)を前記圧力容器(21)内に配置することを特徴とする請求項5に記載の工作物の側圧切断方法。
  7. 前記側圧伝達筒(13)内に前記工作物(14)を、該工作物(14)の外表面が側圧伝達筒(13)の内壁と対向するように複数個配置することを特徴とする請求項5または6に記載の工作物の側圧切断方法。
  8. 前記複数個配置した工作物(14)における前記側圧伝達筒(13)の軸に垂直な断面の形状を、全て同一にすることを特徴とする請求項7に記載の工作物の側圧切断方法。
  9. 前記工作物(14)に対する前記側圧伝達筒(13)の軸方向の少なくとも一方側に、前記工作物(14)を支持するための支持部材(18)を配置することを特徴とする請求項5または6に記載の工作物の側圧切断方法。
  10. 前記複数個配置された工作物(14)のうちの最も外側に配置された工作物(14)のさらに外側の少なくとも一方に、前記工作物(14)を支持するための支持部材(18)を配置することを特徴とする請求項7または8に記載の工作物の側圧切断方法。
  11. 前記支持部材(18)のうち、前記側圧伝達筒(13)の軸に垂直な断面の形状を、前記工作物(14)のうち、前記側圧伝達筒(13)の軸に垂直な断面の形状よりも小さくすることを特徴とする請求項9または10に記載の工作物の側圧切断方法。
  12. 前記工作物(14)の材質と前記支持部材(18)の材質とを異なるものとすることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1つに記載の工作物の側圧切断方法。
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