JP4417750B2 - スクリーン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療機関等にて診療などに関する画像を表示するスクリーン装置に関する。
従来から医療機関等においては診療に関する画像などを表示して患者に説明するスクリーン装置が備えられている。そしてこのスクリーン装置のスクリーンは業務上の画像を表示するために常に緊張状態に保たれている。
その他に、一般に用いられるスクリーン装置としては、例えば特許文献1、特許文献2及び特許文献3に開示された発明が公知である。
特許文献1の発明は、例えば森林,高原、滝等の画像を有する3枚のスクリーンと、ビデオプロジェクタ用の無地のスクリーン1枚の計4枚を鉛直方向に連結し、その背面から蛍光灯の光を照射しつつスクリーンをロールにて巻き取ることにより画面を切り替えて自然の風景等を再現し、更に画面に合わせた音楽や香り等を並奏して、健康ランド等のリラックスゾーンのリラクゼーションや、文化施設等での歴史や文化の紹介に活用されるリラクシゼーションスクリーンシステムなどを構成したものである。
特許文献2の発明は、風景写真とプロジェクタ用スクリーンとを連結し、その一端にスクリーンの巻取ロールを取り付けて、ロールをモータ駆動することにより変化する風景写真に対応して音楽や香りを並奏し、あるいはビデオプロジェクタにより風景写真等を投影してリラックスゾーンを創出するものである。
特許文献3の発明は、自転車漕ぎ等のアスレチック装置において、前面にスクリーンを設け、このスクリーンに走行感や臨場感を演出するための景色その他の画像をプロジェクタにて投影するものである。
しかしながら、前記従来の特許文献に開示された発明は、いずれもスクリーンの面を緊張状態にして、スクリーンの裏面側から画像を投影するか、又は前方からプロジェクタなどにより画像を投影するものである。
特開2003−199832号公報 特開平7−5800号公報 特開平7−80096号公報
よって本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、スクリーンを緊張状態にして正規に画像を表示する構成に加えて、スクリーンに動きのあるゆがみを生じさせることにより、そのスクリーンに投影された自然の風景や各種色彩等が揺らいで癒しの演出効果が得られるスクリーン装置の提供を目的とする。
本発明のスクリーン装置に係る請求項1は、並行に配置された一対のロールにてスクリーンを緊張しつつ画像表示するスクリーン装置において、
前記スクリーンの上縁に沿って裏面側に、複数の弾性体の両端を固定して成り、前記スクリーンの緊張により前記弾性体が伸張して該スクリーンに平面が保たれ、該スクリーンの緊張開放により該弾性体が収縮して該スクリーンに波状のゆがみが生じることを特徴とするものである。
請求項2は、前記一対のロール相互間に前記スクリーンの上辺に沿った上部梁及び下辺に沿った下部梁を設け、該上部梁に前記スクリーンの上縁を保持しつつ左右方向の移動を可能にする掛止手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のスクリーン装置である。
請求項3は、前記スクリーンに各種色彩の光を放つ投光手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のスクリーン装置である。
請求項4は、前記スクリーンの裏面側に送風する送風口を、前記一対のロールのいずれか一方のロールに設け、該送風口からスクリーンの裏面側に吐出する空気流にてスクリーンに揺らぎを生じさせることを特徴とする請求項1記載のスクリーン装置である。
請求項5は、前記送風口が1乃至複数の送風口から成ることを特徴とする請求項4記載のスクリーン装置である。
請求項6は、前記送風口から空気及び/又は香料を吐出すると共に、該空気及び/又は香料の吐出量や吐出時間等を送風口別に制御する自動制御手段を設けたことを特徴とする請求項4又は5記載のスクリーン装置である。
本発明のスクリーン装置は、スクリーンをたるませてゆがみを生じさせると共に、このスクリーンの裏面側に気流を生じさせることによりゆがみに揺らぎを生じさせることができる。これによりスクリーンの面に表示されたせせらぎその他、自然の風景、あるいは各種色彩等が揺いで自然の情景が再現され、リラックスゾーンが創出される。またスクリーンの裏面側に吐き出す空気量を自動制御にて時間の経過と共に変化させることにより変化する気流にて揺らぎに多様な変化が生じ、今までにない新鮮味のある癒し効果が得られる。
スクリーンに表示されたせせらぎや自然の風景等に揺らぎを生じさせて自然の情景を再現することにより、リラックスゾーンを創出して癒し効果を得る目的で、従来のスクリーン装置のスクリーンに動きのあるゆがみを生じさせることを実現した。
図1から図14は本発明の実施例に係り、図1はスクリーン装置の正面図、図2はゴム紐の配置を示す図、図3はスクリーンの緊張状態を示す図、図4はスクリーンの緊張を解除してゆがみが生じた状態を示す図、図5は送風口示す上面図、図6(a)(b)は送風口の形状を示す正面図、図7は上下部梁の装着を示す図、図8は上部梁の長穴を示す図、図9はスクリーンの係止手段を示す断面図、図10は及び図11は壁面の形状に対応したスクリーン装置の例を示す図、図12は自動制御システムの概略構成を示す図、図13は制御パターンを示す図、図14は自動制御システムの回路図である。
本発明のスクリーン装置は、図1に示すように一対のロール2a及び2bが左右並行に配置され、その相互間に間隔を保つ上部梁3及び下部梁4が図7に示すように着脱自在に設けられている。
また、前記スクリーン1は上縁1aに沿ってその裏面側に、伸縮自在な弾性体であるゴム紐5が複数箇所にかつ間歇的に取り付けられている。このゴム紐5は、図2に示すように両端部分にマジックテープ6aが固定されており、一方、図3に示すようにスクリーン1の上辺に沿った裏面側にもマジックテープ6bが固定されていて、緊張状態のスクリーンに対してゴム紐5を伸張状態にして取り付ける。これにより、スクリーン1を緊張することによりゴム紐5が伸張して図3に示すようにスクリーン1に平面が保たれ、緊張を解除することによりゴム紐5が収縮して図4に示すようにスクリーン1に波状のゆがみ7が生じる。
更に、各ゴム紐5は、その端部相互間が任意の間隔Pに保たれ、ゴム紐5それぞれの長さが異なるものを取り付けることにより、図4に示すようにゴム紐5が収縮した際にスクリーン1のゆがみに大小の変化が生じる。またゴム紐5はマジックテープを介して着脱自在であるので取替えが容易である。
なお、前記弾性体はゴム紐に限定されるものではなく、ゴム紐の両端をスクリーンに取り付ける手段はマジックテープに限定されるものではない。
更に、図5及び図6(a)(b)に示すように、一対のロール2a,2bのいずれか一方のロール、例えばロール2aにおけるスクリーン1の裏面側に、複数の穴21又はスリット22から成る送風口8を縦方向に設け、送風口21又は22からスクリーン1の裏面側に空気を吐出してその気流によりスクリーン1に揺らぎを生じさせる。これによりスクリーン1の面に投影された風景等の画像に揺らぎが生じ、風にたなびく自然の情景などが演出される。
また、図7に示すように一対のロール2a,2b相互間に設けられた上部梁3及び下部梁4のそれぞれは、ロール2a,2b側の係止穴10a,10b,10c,10dのそれぞれを介して着脱自在に構成されている。
更に、上部梁3の上面には図1に示すように複数のローラ16が走行自在に配置されており、また上部張り3には図8に示すように長穴15が表裏に貫通していて、図9に示すように複数のローラ16から垂下するフック23が長穴15を通してスクリーン1の上縁1aに設けられた複数の掛止輪17のそれぞれを掛止する係止手段が設けられている。これによりスクリーン1の緊張を開放した際に、スクリーン1の中央部が垂れ下がることを防止しつつ左右に移動することが可能となる。
また、図1及び図7において、スクリーン1の下縁1bに沿って設けられた下部梁4には、投光手段として複数の光源ユニット18が設けられていて、この光源18から上方の揺らぐスクリーン1に各種色彩の光18aを投光する構成になっている。
また、本発明のスクリーン装置は、図10及び図11に示すように設置する壁面が平面以外の円弧状または複数の平面等からなる場合においても上下部の梁3及び4を壁面に沿った形状に形成することにより壁面の形状に対応して適用することができる。
以上の構成において、揺らぎを生じさせるための送風装置はスクリーン装置に取り付けるか又は別置きにしてスクリーン装置に送風管を介して接続してもよい。なお揺らぎの発生源は送風に限らずエアコンの気流や振動発生器による振動などを利用することもできる。また前記送風及び振動はタイマーや自動制御回路などにて自動操作することによりスクリーン1に効果的に揺らぎを生じさせることができる。
また上記においてスクリーンに投光する光は単色または複数色の組み合わせを自動調整することにより多彩な癒し効果が得られる。なお投光に替えて例えば緑色のスクリーンを用いて揺らぎを生じさせることにより揺れる草原を演出するなど、各種の演出が可能である。
更にスクリーンの揺らぎに併せて音楽を流し、又は公知の技術により各種の香りやイオンなどを発生させるなどにより癒しの演出効果を向上させることができる。
以上に述べたスクリーン装置は、保管や搬送時には上部梁3と下部梁4とを一対のロール2a,2bから外しておき、また使用時には簡単に組み立ててスクリーン1を緊張することにより業務用等の通常の画像表示が可能となり、非使用時にはスクリーン1の緊張を解除して波状のゆがみ7を生じさせ、更にこのゆがみ7に、スクリーン1の裏面側に吐出する気流にて揺らすことによりスクリーン1に映し出されたせせらぎや田園風景などの画像が揺いで、風に吹かれて微妙に揺れる風景や色彩をレースのカーテン越しに見ているがごとく感じとれる癒しの演出が可能となる。または下部梁4に設けられた光源ユニット18から各種色彩の光を投光することにより同様な演出効果が得られる。
次に空気や香料をスクリーン1の裏面側に吐出する空気量の自動制御手段である自動制御システムについて説明する。
この自動制御システムの大略は、図12に示すように空気源である送風機24から空気が供給され、この空気に各種香料25のいずれかがバルブf,g,h・・・のいずれかを経て混入され、流量調整弁26にて風量が調整されたのち、バルブa,b,c,d,eを経て送風口A,B,C,D,Eの1乃至複数箇所からスクリーン1の裏面側に吐出されるように構成されている。
そして、この自動制御システムでは、各送風口A,B,C,D,Eから吐出する空気量を時間と共に変化させるために各種の制御パターン及び香料の種類等を予めシステム内に記憶させておき、これを選択して作動させるように構成されている。
この制御パターンとしては、例えば図13(a)にその一例を示す。この図は縦軸に空気の吐出量Q、横軸に時間Tをとり、吐出量Qが時間の経過と共に変化する様子を線図にて示したものである。図中のX,Y,Zは吐出量Qの変化パターンで、これらのパターンそれぞれが連続的かつ自動的に制御されることを示している。この場合、パターンXは吐出量が時間の経過と共に徐々に増したのち急速に停止し、パターンYは吐出量が時間の経過と共に徐々に増したのち徐々に減少し、パターンZは吐出量が一定時間変化せずに時間の経過と共に段階的に減少することを示している。
上記パターンを実行する場合は、例えば図13(a)に示すパターンの送風を図13(b)に示すように各送風口A,B,C,D,Eに分担させる。この場合例えば、XパターンをX1〜X5に分割してX1を送風口Aに、X2を送風口Bに、・・・と順次各送風口に分担させ、YをY1,Y2に分割してY1を送風口A,B,CにY2を送風口D,Eに分担させ、ZをZ1,Z2,Z3に分割してZ1を送風口Aに、Z2を送風口Bに、Z3を送風口Cに順次に分担させて送風する。
次に、本発明のスクリーン装置を自動制御するシステムを図14に示す回路図に基づいて空気を吐出するまでの一連の操作の一例を説明する。
1. 先ず初めに「POWER- ON」を押すと交流電源から電力が供給される。
2.次に、「送風量パターン切り替えスイッチB」を押し、予め記憶させた送風量パターンを選定して設定する。この場合、スタート・ストップスイッチAはON,OFFのいずれでもよい。即ち、ON にすると送風等が作動可能になるが、作動中でも送風量、時間、香料等の設定は可能である。
4. 送風量パターンの設定の終了後、「香料パターン切り替えスイッチC」を押して予め記憶させた香料の種類を選択し、供給量、供給時間などの設定を行う。
5. 次に「照明パターン切り替えスイッチD」を押して照明の種類、照度、点燈時間などの設定を行う。
6. 次に「画像パターン切り替えスイッチE」を押し、画像の種類を設定する。
7. 全ての設定が終了したところで「スタート・ストップスイッチA」をONにする。
以上の設定により自動制御が開始し、バルブa,b,c,d,eが開き、選択された香料を供給するバルブ例えばfが開き、空気源(送風機)から空気が供給されて、香料や空気がバルブa,b,c,d,eを経て送風口から吐出される。更にこれに合わせてパターン設定された照明や画像も映し出される。
以上はリモコン操作も可能である。
なお照明や画像は「スタート・ストップスイッチ」をONにする前に映し出すこともできる。また送風量や香料の変更は「スタート・ストップスイッチ」をONにした後でも可能である。香料の供給は、本実施例における空気回路中に香料回路を設けて送風と共に吐出す構成に替えて、空気回路とは別に香料専用の吐出口を設けてもよい。この場合は送風を行わずに香料のみを放出することができる。
また、以上に述べた送風量や香料等のパターンの種類は上記に限定されない。また送風、香料、照明、画像の作動は、全てを作動させないで一部だけを作動させてもよい。例えば送風、香料、照明だけを作動させ、画像を作動させないときには、画像パターンの選択時に画像OFFを選択することにより画像を映さない設定にすることができる。
以上の自動制御システムにより、選択されたパターンの送風及び/又は香料の供給を所定時間、かつ連続的に繰り返して行うことが可能になる。また送風量の調整はパターン化されているので調整の手間が省ける。吐出する空気量は送風口ごとに異なるのでスクリーンの各部分に多様な揺らぎが生じる。これにより自然界で風邪の変化によって揺らぐ草原や森林の情景が再現され、効果的な癒し効果が得られる。
スクリーン装置の正面図である。 ゴム紐の配置を示す図である。 スクリーンを緊張した状態を示す図である。 スクリーンの緊張を解除してゆがみが生じた状態を示す図である。 送風口を示す上面図である。 送風口の形状を示す正面図である。 上下部梁の装着を示す図である。 上部梁の長穴を示す図である。 スクリーンの係止手段を示す図である。 壁面の形状に対応したスクリーン装置の例を示す図である。 壁面の形状に対応したスクリーン装置の例を示す図である。 自動制御システムの概略構成図である。 制御パターンを示す図である。 自動制御システムの回路図である。
符号の説明
1 スクリーン
2 ロール
3 上部梁
4 下部梁
5 ゴム紐
6 マジックテープ
7 波状のゆがみ
8 送風口
10 係止穴
16 ローラ
17 係止輪
18 光源ユニット
21 穴
22 スリット
23 フック
24 送風機(空気源)
25 香料
26 流量調整弁

Claims (6)

  1. 並行に配置された一対のロールにてスクリーンを緊張しつつ画像表示するスクリーン装置において、
    前記スクリーンの上縁に沿って裏面側に、複数の弾性体の両端を固定して成り、前記スクリーンの緊張により前記弾性体が伸張して該スクリーンに平面が保たれ、該スクリーンの緊張開放により該弾性体が収縮して該スクリーンに波状のゆがみが生じることを特徴とするスクリーン装置。
  2. 前記一対のロール相互間に前記スクリーンの上辺に沿った上部梁及び下辺に沿った下部梁を設け、該上部梁に前記スクリーンの上縁を保持しつつ左右方向の移動を可能にする掛止手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のスクリーン装置。
  3. 前記スクリーンに各種色彩の光を放つ投光手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のスクリーン装置。
  4. 前記スクリーンの裏面側に送風する送風口を、前記一対のロールのいずれか一方のロールに設け、該送風口からスクリーンの裏面側に吐出する空気流にてスクリーンに揺らぎを生じさせることを特徴とする請求項1記載のスクリーン装置。
  5. 前記送風口が1乃至複数の送風口から成ることを特徴とする請求項4記載のスクリーン装置。
  6. 前記送風口から空気及び/又は香料を吐出すると共に、該空気及び/又は香料の吐出量や吐出時間等を送風口別に制御する自動制御手段を設けたことを特徴とする請求項4又は5記載のスクリーン装置。
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