JP4417219B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨て紙おむつ、使い捨て水着、尿取りパッド、生理用ナプキン等の吸収性物品に関し、さらに詳細には、嵩張らずに廃棄できると共に、装着時の見栄えも良い吸収性物品に関する。
吸収性物品、例えば使い捨て紙おむつは、少なくとも肌当接面側に配置され、不織布等から成るトップシートと、外面側に配置され、ポリエチレン等のプラスチックシートや不織布、あるいはこれらの組み合わせから成るバックシートと、これらの両シート間に介在され、全体がティッシュ等の吸水紙で被覆された吸収体とにより、平面形状が砂時計形状に形成された紙おむつ本体が構成されている。
近年、このような紙おむつは持ち運びの便宜や装着感、さらには物流の効率化や省資源化等の観点から薄型化及びコンパクト化が求められており、特に構成物品の1つである吸収体の薄型化が求められている。しかし、吸収体の薄型化を進めると、同時に吸収体に使用される綿状パルプ等の非水溶性繊維の使用量を減らさなければならず、吸収体の体液吸収量が減少し、尿漏れ等が発生するという問題があった。
このような問題を解決するために、例えば特許文献1に示されるように非水溶性繊維中に高吸水性樹脂を50〜95%と高率配合した吸収体が使用された吸収性物品が提案されている。このように吸収体に高吸水性樹脂が高率配合されると、使用前における吸収体の厚みを薄くすることができ、吸収性物品の薄型化及びコンパクト化を実現することができるので、持ち運びや、物流の効率化等に優れるようになる。また使用前における吸収体の厚みを薄くしても、高吸水性樹脂は尿等の体液を多量に吸水するので、吸収体の体液吸収量を維持又は増加させることができる。
また、高吸水性樹脂は吸水するとゲル状となり、さらに一旦吸水したならば多少の圧力を加えても離水し難いので、高吸水性樹脂が高率配合された吸収体は体液保持性にも優れる。
しかし、高吸水性樹脂は、吸水すると自己体積の数倍から数千倍まで膨潤するという特性も有する。従って、高吸水性樹脂が高率配合された吸収体が紙おむつに使用されると、上述したような利点を有する反面、排泄があり、体液(特に尿や軟便等の水分)が高吸水性樹脂に吸水されると、高吸水性樹脂は膨潤し、吸収体の厚みが増すため、紙おむつの厚みが増し、嵩張るという問題があった。
このように吸収体の厚みが増し、嵩張ると、装着時、装着者の見た目がスッキリせず、見栄えが悪くなると共に、装着者にゴワゴワとした感じを与え、装着感を低下させるという問題があった。
また、吸収体が嵩張ると、廃棄時において、使用済みの紙おむつをコンパクトに折り畳むことができないため、ゴミを小さくすることができない。このため、特に老人ホーム、病院などの使用済みの紙おむつの廃棄数量が多い所では、使用済みの紙おむつを保管するための大きなスペースを確保する必要があった。
また、高吸水性樹脂が膨潤した分、吸収体内の高吸水性樹脂が占める割合が増加するので、吸収体内に空隙がなくなる。従って、体液の拡散性が低下し、体液の吸収速度が低下するので、吸収体の吸収能力が低下する。
さらにまた、膨潤した高吸水性樹脂は柔らかいので、圧力がかかると潰れ、近くの高吸水性樹脂同士が接触し(くっつき)、いわゆるゲルブロックを起こす可能性がある。吸収体内でゲルブロックが起こると、吸収体内の空隙の体積が小さくなるので、体液の拡散性が低下し、体液の吸収速度が低下し、吸収体の吸収能力が低下する。このため、体液がトップシート上に逆戻りしたり、あるいはトップシート上に保水してしまい、体液の漏れ等が生じるという問題もあった。
また、高吸水性樹脂は、単体で見ると体液を多量に吸水することができ、吸収体の体液吸収量を向上させることができるが、ある程度湿潤した状態でないと体液を吸水することができないため、体液の初期吸収速度が遅い。従って、通常、吸収体を構成する非水溶性繊維中に、例えば粒状紛、破砕粉、又はペレット状の形態で配合されているが、高吸水性樹脂が高率配合された吸収体は、必然的に非水溶性繊維の配合率が低くなるため、体液の初期吸収能力が低い。このため、トップシート上に体液が保水したり、あるいは体液がトップシート上に逆戻りするという問題が発生していた。
特開2003−190211号公報
本発明は、上述したような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、排泄があっても、厚みが薄く、嵩張ることがない吸収体を備えた吸収性物品を提供することにある。
本発明の上記目的は、少なくとも肌当接面側に配置されるトップシートと、外面側に配置されるバックシートと、前記両シート間に介在され、少なくとも非水溶性繊維により構成されている吸収体とにより物品本体が構成されて成る吸収性物品において、前記吸収体に、体液に溶解して液状に変化する水溶性繊維と、体液を吸収すると膨潤してゲル状に変化する粒状の高吸水性樹脂とを配合したことを特徴とする吸収性物品を提供することによって、達成される。
また、本発明の上記目的は、少なくとも肌当接面側に配置されるトップシートと、外面側に配置されるバックシートと、前記両シート間に介在され、少なくとも非水溶性繊維により構成されている吸収体とにより物品本体が構成されて成る吸収性物品において、前記吸収体の内部に少なくとも1枚、体液に溶解して液状に変化する水溶性繊維が配合されているウェブ状のシートを間欠的に配設したことを特徴とする吸収性物品を提供することによって、達成される。
また、本発明の上記目的は、前記水溶性繊維は、溶解速度が10g/min以上であることを特徴とする吸収性物品を提供することによって、効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記吸収体は、平面積が50cm 以上300cm 未満であって、前記水溶性繊維が30〜50%配合され、前記高吸水性樹脂が30〜50%配合されていることを特徴とする吸収性物品を提供することによって、より効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記吸収体は、平面積が300cm 以上600cm 未満であって、前記水溶性繊維が20〜40%配合され、前記高吸水性樹脂が40〜60%配合されていることを特徴とする吸収性物品を提供することによって、より効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記吸収体は、平面積が600cm 以上であって、前記水溶性繊維が20〜30%配合され、前記高吸水性樹脂が50〜60%配合されていることを特徴とする吸収性物品を提供することによって、より効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記吸収体を厚み方向に表層部と、中層部と、下層部とに分けた場合に、前記水溶性繊維の配合率が表層部>中層部>下層部の関係を有することを特徴とする吸収性物品を提供することによって、より効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記水溶性繊維は、前記吸収体の長手方向における中央部の配合率が両端部の配合率よりも高いことを特徴とする吸収性物品を提供することによって、より効果的に達成される。
本発明に係る吸収性物品によれば、吸収体に水溶性繊維を配合したので、排泄があり、体液が吸収体に吸収されると、水溶性繊維が溶解する。従って、排泄後の吸収体の体積を小さくすることができ、吸収体の厚みを薄く維持することができるので、排泄後であっても装着時の見た目がスッキリし、見栄えが良くなる。
また、排泄後であっても、吸収体の厚みを薄く維持することができるので、嵩張ることがなくなり、吸収性物品の廃棄時において、使用済みの吸収性物品をコンパクトに折り畳むことができ、ゴミを小さくすることができる。
また、水溶性繊維を配合した吸収体は、排泄により高吸水性樹脂が膨潤しても、排泄があった直後は、水溶性繊維が溶解した位置に空隙ができる。従って、吸収体内に空隙を維持することができるため、体液の拡散性が低下することがなく、吸収体の吸収能力の低下を防止することができる。
また、本発明で使用される水溶性繊維は、その溶解速度が10g/min以上であるので、次の排尿時までには溶解している。
また、吸収体に水溶性繊維を20%以上100%未満配合することによって、排泄があり、体液が吸収体に吸収され、水溶性繊維が溶解して形成される空隙の体積を一定の大きさ以上とすることができるので、吸収体の厚みを確実に薄くすることができる。
また、吸収体を厚み方向に表層部と、中層部と、下層部との3つに分けた場合に、体液が通過する順に水溶性繊維の配合率を低くする、すなわち表層部により多くの水溶性繊維を配合することによって、吸収体の吸収能力をより向上させることができる。
また、吸収体の長手方向における中央部、すなわち排泄が集中する位置近傍により多くの水溶性繊維を配合することによって、吸収体の吸収能力をより一層向上させることができる。
本発明に係る吸収性物品によれば、吸収体の内部に水溶性繊維が配合されているウェブ状のシートを少なくとも1枚、間欠的に配設したので、排泄があり、体液がウェブ状のシートに吸収されると、ウェブ状のシートの水溶性繊維が溶解し、吸収体の体積が小さくなる。従って、吸収体の厚みが薄くなり、嵩張ることがなくなる。
本発明に係る吸収性物品によれば、水溶性繊維が配合されているウェブ状のシートを吸収体の肌当接面側及び/又は下面側に設けたので、排泄があり、体液がウェブ状のシートに吸収されると、水溶性繊維が溶解し、ウェブ状のシートの体積が小さくなる。従って、吸収性物品の厚みが薄くなり、嵩張ることがなくなる。
本発明に係る吸収性物品によれば、水溶性繊維が配合されているウェブ状のシートが内部に配設されている吸収体の肌当接面側及び/又は下面側に水溶性繊維が配合されているウェブ状のシートを設けることによって、吸収体の厚みをより薄くすることができ、より嵩張らなくなると共に、体液の拡散性が向上するので、吸収体の吸収能力を向上させることができる。
以下、本発明に係る吸収性物品について、吸収性物品がテープ式の紙おむつである場合を例に図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明は必ずしも以下の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲において、その構成を適宜変更できるものであることはいうまでもない。
図1は、本発明に係るテープ式の紙おむつ(以下、「本紙おむつ」という。)10を展開して肌当接面側から見た図であり、図2は、図1のX−X断面図である。なお、本紙おむつ10は後述するように吸収体の構造を除くその他の構成は、上述した従来の紙おむつと実質的に同様である。
すなわち、本紙おむつ10は、図示するように前述した従来の紙おむつと同様に、少なくとも肌当接面側に配置され、不織布等から成るトップシート11と、外面側に配置され、ポリエチレン等のプラスチックシートや不織布、あるいはこれらの組み合わせから成るバックシート12と、この両シート11,12間に介在され、クレープ紙等の吸水紙13で全体が被覆されている吸収体14とにより、平面形状が砂時計形状に形成されたおむつ本体15が構成されている。なお、図示するように吸収体14を吸水紙13で被覆すると、吸収体14に尿等の体液(以下、「体液」と言う。)を速やかに拡散させて、体液がトップシート11へ逆戻りすることを防止することができるが、この吸水紙13は適宜省略することができる。
なお、本紙おむつ10は、トップシート11と吸収体14との間にセカンドシート16が配設されており、また吸収体14とバックシート12との間に防水フィルム17が配設されているが、このセカンドシート16及び防水フィルム17は適宜省略することができる。
また、吸収体14の両側縁長手方向には、肌当接面側に設けられた不織布等から成る立体ギャザーシート18と、その内側端縁に沿って配設された糸ゴム等から成る複数本の弾性伸縮部材19とにより肌当接面側に起立する立体ギャザー10BSが形成されている。
さらにまた、おむつ本体15の背部側位置10BPにおける左右の張り出し部、すなわち両サイドパネル部10SPの幅方向端部には、フックテープ20を有するファスニングテープ21が連結されて、止着手段22が構成されている。なお、この止着手段22は、おむつ本体15の腹部側位置10FPに形成されても良い。
図3は、本発明の第1実施形態に係る使用前(排泄前)の吸収体14の幅方向の断面図である。図示するように、本吸収体14は、水溶性繊維23と、非水溶性繊維24と、高吸水性樹脂25とにより構成されている。
水溶性繊維23とは、水と接触して一定時間が経過するとゲル状又は液状に変化する繊維である。このような水溶性繊維23としては、例えば澱粉、ナトリウムカルボキシメチルセルロースなどの天然水溶性繊維、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カチオン性樹脂、ポリアクリル酸とその誘導体、ポリエチレンオキシド等の合成繊維等、公知の種々の繊維を用いることができる。これらの内、特にポリビニルアルコール繊維が用いられることが好ましい。なお、これらの水溶性繊維23は単独で使用しても良いし、2種以上を混合して使用しても良い。
また、吸収体14内における水溶性繊維23の形状は、短繊維を熱融着したもの、あるいは接着剤を使用したり、機械的に絡めて接着したものであっても良いし、1本の長繊維が絡み合っているものであっても良く、またこれらの短繊維及び長繊維を混合しても良い。しかしながら、後述するように水溶性繊維23が溶解して形成される空隙26の体積を一定の大きさ以上とし、吸収体14の吸収能力の低下を防止するためには、水溶性繊維23は、長繊維の状態(フィラメントの状態)で吸収体14内に存在するよりも、一定の大きさ以上の体積を持った短繊維の状態で存在する方が好ましい。
この水溶性繊維23の体積は、粒径が400μmである高吸水性樹脂25が100倍膨潤したときの体積以上、すなわち3mm以上であると、水溶性繊維23が溶解することによって形成される空隙26の体積を一定の大きさ以上とすることができ、吸収体14の吸収能力の低下を防止することができるので好ましい。
また、本発明で使用される水溶性繊維23は、30分後(次の排泄時まで)には溶解していることが好ましいため、水溶性繊維23の溶解速度は10g/min以上であるものが好適である。
非水溶性繊維24としては、綿状パルプ等の公知の種々のものを使用することができる。
高吸水性樹脂25としては、例えばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等、公知の種々のものを用いることができる。これらの内、吸水力及び吸収速度に優れるアクリル酸又はアクリル酸塩系のものが好適である。なお、これらの高吸水性樹脂25は単独で用いても良いが、2種以上を混合して用いても良い。また、これらの高吸水性樹脂25は、製造プロセスにおいて、架橋密度及び架橋密度勾配を調整することによる吸水力及び吸収速度の調整が可能である。
なお、本吸収体には、消臭剤や殺菌剤等を使用目的やニーズに応じ適宜混入しても良く、また、この消臭剤や殺菌剤としては、公知の種々のものを使用することができる。
また、使用前における本吸収体14の厚みT1は、15mm以下であることが好ましい。厚みT1が15mmより厚くなると、紙おむつ10の薄型化の実現が難しく、嵩張るので、紙おむつ10をコンパクトに折り畳むことができず、持ち運びの便宜や、物流の効率化が阻害される。
図4は、排泄があった直後の吸収体14の幅方向の断面図である。図示するように、体液が吸収体14に吸収されると、高吸水性樹脂25が体液を吸水して膨潤するため、排泄直後の吸収体14の厚みT2は、排泄前における吸収体14の厚みT1よりも厚くなる、すなわちT1<T2となる。
一方、水溶性繊維23は、体液を吸収すると溶解し、この溶解した位置に空隙26が形成されるので、高吸水性樹脂25が体液を吸水して膨潤しても、吸収体14内に一定体積以上の空隙26が確保される。従って、体液が通過する経路を確保することができるので、体液の拡散性及び吸収速度が低下することがなく、吸収体14の吸収能力の低下を防止することができる。
また、吸収体14内に一定体積以上の空隙26を確保することができるため、高吸水性樹脂25が膨潤しても、体液の通過する経路を確保することができ、ゲルブロックを防止することができる。
図5は、排泄から一定時間が経過した後の吸収体14の幅方向の断面図である。図示するように、吸収体14は、排泄から一定時間が経過すると、水溶性繊維23が溶解した位置に形成された空隙26が装着者の体圧により押し潰されてなくなる。従って、図5に示される吸収体14は、水溶性繊維23が溶解して形成される空隙26の体積分、図4に示す吸収体14よりも体積が少なくなるため、排泄から一定時間が経過した後の吸収体14の厚みT3は、図4に示す吸収体14の厚みT2よりも薄くなる、すなわちT2>T3となる。
なお、排泄から一定時間が経過した後の吸収体14の厚みT3は、2.068×10Paの加圧後において、20mm以下であることが好ましい。加圧後の吸収体14の厚みT3が20mm以下であると、排泄があっても、紙おむつ10の装着時の見た目がスッキリし、見栄えが良くなる。また、使用済みの紙おむつ10の廃棄時、紙おむつ10をコンパクトに折り畳むことができるので、ゴミが大きくならず、嵩張らなくなる。従って、使用済みの紙おむつ10の廃棄数量が多い所であっても、使用済みの紙おむつの保管スペースを従来よりも小さくすることができる。
なお、本吸収体14は、加圧時における体液吸収量が3g/cm以下であることが好ましい。
また、本吸収体14の各構成要素23,24,25の配合率は、水溶性繊維23が20%以上100%未満、非水溶性繊維24が80%以下、残りが高吸水性樹脂25であることが好ましい。
水溶性繊維23の配合率が20%未満であると、水溶性繊維23が溶解して形成される空隙26の体積が一定の大きさ以上にならず、排泄から一定時間が経過した後の吸収体14の厚みT3を所望とする厚さまで薄くすることができない。また、水溶性繊維23が溶解して形成される空隙26の体積を一定の大きさ以上とすることができないため、高吸水性樹脂25が吸水して膨潤した場合に、高吸水性樹脂同士の接触を避けることができず、吸収体14の吸収能力を低下させてしまう。
また、非水溶性繊維24の配合率が80%より高くなると、必然的に水溶性繊維23の配合率が低くなるため、上述したように排泄から一定時間が経過した後の吸収体14の厚みT3を所望とする厚さまで薄くすることができない。
また、高吸水性樹脂25は、目付が400g/m以下となるように配合されている。高吸水性樹脂25の目付が400g/mを超えると、吸収体14に配合される高吸水性樹脂25の量が多くなるため、吸収体14の体液保持性を向上させることができる反面、高吸水性樹脂25は体液を吸水すると膨潤するため、排泄後の吸収体14の厚みT2あるいはT3が厚くなりすぎ、嵩張ってしまう。従って、装着時において見た目がスッキリせず、見栄えが悪くなり、また使用済みの紙おむつ10の廃棄時においても嵩張ってしまい、コンパクトに折り畳むことができず、ゴミを小さくすることができない。
また、高吸水性樹脂25は、ある程度湿潤した状態でないと吸水力を発揮できないため、初期吸収速度(高吸水性樹脂25がある程度湿潤するまでの吸収速度)が遅い。このため、吸収体14に到達した体液は、先ず高吸水性樹脂25と比べると初期吸収速度が著しく速い水溶性繊維23や非水溶性繊維24に吸収され、次いで水溶性繊維23や非水溶性繊維24に吸収されず、吸収体14内に保水した体液が高吸水性樹脂25に移行する。このため、高吸水性樹脂25の配合量が多くなると、必然的に水溶性繊維23及び非水溶性繊維24の配合率が低くなるので、初期に吸収される体液の量が減少する。この結果、水溶性繊維23や非水溶性繊維24に吸収されず、吸収体14内に保水した体液がトップシート11上に逆戻りしたり、トップシート11上に保水するので好ましくない。
また、吸収体14に配合される高吸水性樹脂25の配合量が多くなると、吸収体14内を移動する高吸水性樹脂25の量が多くなり、吸収体14に体液の局部吸収が生じ、吸収能力が低下するので好ましくない。
さらにまた、吸収体14に配合される高吸水性樹脂25の配合量が多くなると、ざらつきが生じ、着用者に不快感を与えてしまうので好ましくない。
また、本吸収体14は、その平面積が50cm以上であることが体液の吸収能力及び体液保持性の観点から好ましい。
なお、本紙おむつ10の吸収体14の平面積と、吸収体14の各構成要素23,24,25の配合率との好ましい関係は以下の通りである。
すなわち、吸収体14の平面積が50cm以上300cm未満であるときは、吸収体14の各構成要素の配合率は、水溶性繊維23が30〜50%、非水溶性繊維24が20%、残りが高吸水性樹脂25であることが好ましい。また、吸収体14の平面積が300cm以上600cm未満であるときは、吸収体14の各構成要素の配合率は、水溶性繊維23が20〜40%、非水溶性繊維24が20%、残りが高吸水性樹脂25であることが好ましい。さらにまた、吸収体14の平面積が600cm以上であるときは、吸収体14の各構成要素の配合率は、水溶性繊維23が20〜30%、非水溶性繊維24が20%、残りが高吸水性樹脂25であることが好ましい。このような関係を有すると、使用前における紙おむつ10の薄型化及びコンパクト化を実現することができると共に、使用済みの紙おむつ10の廃棄時においても嵩張らず、コンパクトに折り畳むことができるので、ゴミが小さくなり、また装着時においても見た目がスッキリし、見栄えが良くなる。
以上、本発明に係る紙おむつ10に使用される吸収体14について、高吸水性樹脂25が配合されている吸収体14について説明してきたが、本発明は、高吸水性樹脂25が配合されていない吸収体についても適用することができる。
図6は、上述した本発明の第1実施形態の変更例に係る吸収体14Aを示すものである。なお、本吸収体14Aは、高吸水性樹脂25が配合されていないことを除くその他の構成は、上述した吸収体14と実質的に同一であるので、以下では同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。
図6(a)は、使用前の吸収体14Aの幅方向の断面図である。図示するように、本吸収体14Aは水溶性繊維23及び非水溶性繊維24により構成されている。なお本吸収体14Aにも消臭剤や殺菌剤等が混入されていても良い。
また、使用前における吸収体14Aの厚みT1は、前述した吸収体14と同様に、15mm以下であることが好ましい。
図6(b)は、排泄があった直後の吸収体14Aの幅方向の断面図である。図示するように、体液が吸収体14Aに吸収されると、水溶性繊維23が溶解し、この溶解した位置に空隙26が形成される。なお、本吸収体14Aには、高吸水性樹脂25が配合されていないので、排泄があった直後の吸収体14Aの厚みT2は使用前の吸収体14Aの厚みT1と変わらない、すなわちT1=T2である。
図6(c)は、排泄から一定時間が経過した後の吸収体14Aの幅方向の断面図である。図示するように、本吸収体14Aも、水溶性繊維23が溶解した位置に形成された空隙26は、装着者の体圧により押し潰されてなくなる。
従って、吸収体14Aも、上述した吸収体14と同様に、水溶性繊維23が溶解して形成される空隙26の体積分、図6(a)及び図6(b)に示す吸収体14Aよりも体積が小さくなるため、排泄から一定時間が経過した後の吸収体14Aの厚みT3は、図6(a)及び図6(b)に示す吸収体の厚みT1及びT2よりも薄くなる、すなわちT1=T2>T3となる。
従って、高吸水性樹脂25が配合されていない吸収体14Aであっても、使用前における紙おむつ10の薄型化及びコンパクト化を実現することができ、また排泄があっても吸収体14Aの厚みが増すことがなく、嵩張ることがないので、装着時において見た目がスッキリし、見栄えが良くなる。また、使用済みの紙おむつ10の廃棄時においても嵩張らず、コンパクトに折り畳むことができるので、ゴミを小さくすることができる。
図7は、本発明の第1実施形態の他の変更例に係る吸収体14B(使用前)を示すもので、図7(a)は、本吸収体14Bの幅方向の断面図であり、図7(b)は、本吸収体14Bの上面図である。なお、本吸収体14Bは、その厚み方向及び長手方向における水溶性繊維23の配合率を除くその他の構成は、上述した吸収体14,14Aと実質的に同一であるので、以下では同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。
本吸収体14Bは、図7(a)に示すように、吸収体14Bの肌当接面側(トップシート11側)の水溶性繊維23の配合率を高くし、外面側(バックシート12側)に行く程、水溶性繊維23の配合率を低くしている。このように体液が通過していく順に水溶性繊維23の配合率を低くすると、吸収体14Bの吸収能力を向上させることができるので好ましい。
この場合において、例えば吸収体14Bを厚み方向に表層部(トップシート11側の層)27と、中層部28と、下層部(バックシート12側の層)29との3つに分けた場合、水溶性繊維23は、表層部27に40%以上70%以下、中層部28に30%以上60%以下、下層部29に0%以上30%以下の割合で配合されていることが好ましい。このように水溶性繊維23の配合率を表層部27>中層部28>下層部29とする、すなわち体液が通過していく順に水溶性繊維23の配合率を低くすると、吸収体14Bの吸収能力を向上させることができる。
また、本吸収体14Bは、図7(b)に示すように、長手方向における中央部の水溶性繊維23の配合率を高くしている。このように水溶性繊維23を配合すると、排泄が集中する位置近傍に水溶性繊維23が多く配合されるので、吸収体14Bの吸収能力をより向上させることができる。
この場合において、例えば吸収体14Bを長手方向にA領域と、B領域と、C領域との3つに分けた場合、水溶性繊維23は、A領域に0%以上30%以下、B領域に40%以上100%以下、C領域に0%以上30%以下の割合で配合されていること、すなわち吸収体14Bの長手方向における中央部が40%以上100%以下、両端部に0%以上30%以下の割合で配合されていることが好ましい。このように吸収体14の長手方向における中央部、すなわち排尿口に相当する位置近傍に水溶性繊維23がより多く配合されると、排泄が集中する位置に水溶性繊維23が多く配合されることとなるので、吸収体14Bの吸収能力をより向上させることができる。
従って、上述したような吸収体14Bは、排泄があっても、厚みT3を薄くすることができるので嵩張ることがなく、さらに吸収能力をより向上させることができる。
図8は、本発明の第1実施形態のさらに別の変更例に係る吸収体14C(使用前)を示すもので、図8(a)は、本吸収体14Cの幅方向の断面図であり、図8(b)は、本吸収体14Cの上面図である。なお、本吸収体14Cは、水溶性繊維23の長手方向における配合率を除くその他の構成は、上述した吸収体14と実質的に同一であるので、以下では同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。
本吸収体14Cは、図8(a)に示すように、厚み方向においては水溶性繊維23が均一に配合されている、すなわち吸収体14Cの表層部27、中層部28、及び下層部29の各層に水溶性繊維23が同じ配合率で配合されている。
また、吸収体14Cは、図8(b)に示すように、長手方向の中央部(B領域)の水溶性繊維23の配合率を高くしている。このように水溶性繊維23を配合すると、排泄が集中する位置近傍に水溶性繊維23が多く配合されるので、吸収体14Cの吸収能力を向上させることができる。なお、この場合においても、水溶性繊維23は、A領域に0%以上30%以下、B領域に40%以上100%以下、C領域に0%以上30%以下の割合で配合されていることが好ましい。
このような吸収体14Cであっても、排泄があった場合に、厚みT3を薄くすることができるので嵩張ることがなく、また吸収体14Cの吸収能力を向上させることができる。
図9は、本発明の第1実施形態のさらに別の変更例に係る吸収体14D(使用前)を示すもので、図9(a)は、本吸収体14Dの幅方向の断面図であり、図9(b)は本吸収体14Dの上面図である。なお、本吸収体14Dは、水溶性繊維23の厚み方向における配合率を除くその他の構成は、上述した吸収体14と実質的に同一であるので、以下では同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。
本吸収体14Dは、図9(a)に示すように、吸収体14Dのトップシート11側の水溶性繊維23の配合率を高くし、バックシート12側に行く程、水溶性繊維23の配合率を低くしている。このように体液が通過していく順に水溶性繊維23の配合率を低くすると吸収体14Dの吸収能力を向上させることができる。なお、この場合においても、水溶性繊維23は、吸収体14Dの表層部27に40%以上70%以下、中層部28に30%以上60%以下、下層部29に0%以上30%以下の割合で配合されていることが好ましい。
また、吸収体14Dは、図9(b)に示すように、長手方向においては水溶性繊維23が均一に配合されている。すなわち、吸収体14DのA領域、B領域、及びC領域の各領域に、水溶性繊維23が同じ割合で配合されている。
このような吸収体14Dであっても、排泄があった場合に、厚みT3を薄くすることができるので嵩張ることがなく、また吸収体14Dの吸収能力を向上させることができる。
以上、本発明に係る吸収性物品を一実施形態に基づき説明したが、本発明に係る吸収性物品はその構成を以下のように変更することができる。
図10は、本発明の第2実施形態に係る紙おむつ10′(図示せず)に使用される吸収体14′(使用前)を示したもので、図10(a)は本吸収体14′の幅方向の断面図であり、図10(b)は本吸収体14′の上面図である。
図10に示すように、本吸収体14′は非水溶性繊維24により構成されており、また吸収体14′の内部には、1枚のウェブ状のシート30が間欠的に配設されている。
ウェブ状のシート30とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成繊維を主体とする不織布で、本発明で使用されるウェブ状のシート30には水溶性繊維31が配合されている。なお、水溶性繊維31としては、上述した吸収体14に配合される水溶性繊維23と同様に、溶解速度が10g/min以上のもので、公知の種々のものを使用することができる。
また、ウェブ状のシート30の形成材料としては、水溶性繊維31の他に、例えばコットン、羊毛、麻等の天然繊維や、レーヨン、キュプラ等の再生繊維等、公知の種々の繊維が含まれていても良い。
このように水溶性繊維31が配合されているウェブ状のシート30を吸収体14′の内部に間欠的に設けると、体液が吸収体14′に到達し、ウェブ状のシート30に吸収されると、水溶性繊維31が溶解する。従って、水溶性繊維31が溶解した分だけウェブ状のシート30の体積が小さくなるため、吸収体14′の厚みを薄くすることができるので、排尿後の紙おむつ10′の厚みを薄くすることができ、嵩張ることがなくなる。
また、このようにウェブ状のシート30が吸収体14′の内部に設けられると、体液の拡散性が向上し、吸収体14′の局部吸収を防止することができるので、吸収体14′の吸収能力を向上させることができる。
さらにまた、使用前における本吸収体14′の厚みT1も15mm以下であることが、紙おむつ10′の薄型化を実現し、持ち運びの便宜や物流の効率化の観点から好ましい。
なお、このウェブ状のシート30は、図示するように、吸収体14′の内部に1枚配設されている場合に限らず、複数枚配設されていても良い。また、吸収体14′の内部に配設されていれば、その配設位置は特に限定されるものではない。
以上、本実施形態に係る紙おむつに使用される吸収体14′が非水溶性繊維24から構成されている吸収体である場合について説明してきたが、本実施形態に係る吸収体14′は、この他、水溶性繊維23及び/又は高吸水性樹脂25が配合されている吸収体、すなわち非水溶性繊維24と高吸水性樹脂25とにより構成されている吸収体(図示せず)や、上述した第1実施形態に係り、図3に示すような水溶性繊維23と、非水溶性繊維24と、高吸水性樹脂25とにより構成されている吸収体14や、図6に示すような水溶性繊維23と、非水溶性繊維24とにより構成されている吸収体14A等、公知の種々の吸収体についても適用することができる。すなわち、吸収体の内部に、上述したような水溶性繊維31が配合されているウェブ状のシート30を、少なくとも1枚、間欠的に配設することによって、本願発明の所望とする効果を得ることができる。
なお、吸収体14′として、水溶性繊維23が配合されている吸収体、すなわち第1実施形態に係る吸収体14等を本実施形態に適用する場合、ウェブ状のシート30に使用されている水溶性繊維31の配合量は、吸収体14′に使用されている水溶性繊維23の配合量には含まない。
また、水溶性繊維23が配合されている吸収体を使用する場合には、上述した第1実施形態と同様に、水溶性繊維23が20%以上100%未満配合されていることが好ましい。
また、水溶性繊維23が配合されている吸収体を使用するときは、吸収体を厚み方向に表層部27と、中層部28と、下層部29との3つに分けた場合に、表層部27に40%以上70%以下、中層部28に30%以上60%以下、下層部29に0%以上30%以下配合されていることが好ましい。
さらにまた、水溶性繊維23は、吸収体の長手方向における中央部に40%以上100%以下、両端部のそれぞれに0%以上30%以下配合されていることが好ましい。
また、本発明に係る紙おむつは、その構成を次のように変更することもできる。
図11は、本発明の第3実施形態に係る紙おむつ10′′の幅方向の断面図であり、図12は、図11に用いられる使用前の吸収体及びウェブ状のシートの幅方向の断面図である。
すなわち、図示するように、本紙おむつ10′′は、肌当接面側より順にトップシート11と、セカンドシート16と、ウェブ状のシート32と、非水溶性繊維24により構成されている吸収体14′′と、ウェブ状のシート32と、防水フィルム17と、バックシート12とによりおむつ本体15が構成されている。なお、セカンドシート16及び防水フィルム17は適宜省略しても良い。
ウェブ状のシート32には、溶解速度が10g/min以上である水溶性繊維33が配合されており、上述した第2実施形態で使用されるウェブ状のシート30と同様に形成される。従って、吸収体14′′の肌当接面側及び下面側にウェブ状のシート32が設けられると、排泄があり、体液がウェブ状のシート32に到達すると、水溶性繊維33が溶解する。従って、水溶性繊維33が溶解した分だけウェブ状のシート32の体積が小さくなるため、排尿後の紙おむつ10′′の厚みを薄くすることができ、嵩張ることがなくなる。
また、このように吸収体14の肌当接面側及び下面側にウェブ状のシート32が設けられると、体液がウェブ状のシート32によってある程度拡散されるため、吸収体14′′の上面全体で体液を吸収することができるようになり、吸収体14′′の吸収能力が向上する。同様に、吸収体14′′の下面側にウェブ状のシート32を設けることによって、吸収体14の体液拡散性がより向上するので好ましい。
なお、このウェブ状のシート32は、必ずしも吸収体14′′の肌当接面側及び下面側に配設されている必要はなく、吸収体14′′の少なくとも肌当接面側又は下面側のいずれかに配設されていれば良い。
以上、本実施形態に係る紙おむつ10′′に使用される吸収体14′′が非水溶性繊維24から構成されている吸収体である場合について説明してきたが、本実施形態に係る吸収体は、特に限定されるものではないので、この他、水溶性繊維23及び/又は高吸水性樹脂25が配合されている吸収体、すなわち非水溶性繊維24と高吸水性樹脂25とにより構成されている吸収体(図示せず)や、上述した第1実施形態に係り、図3に示すような水溶性繊維23と、非水溶性繊維24と、高吸水性樹脂25とにより構成されている吸収体14等、公知の種々の吸収体についても適用することができる。
すなわち、水溶性繊維33が配合されているウェブ状のシート32が、吸収体の肌当接面側及び/又は下面側に設けられていれば、排泄があった場合に、紙おむつ10′′の厚みを薄くすることができ、嵩張ることがなくなる。特に、吸収体14′として、上述した第1実施形態に係るような水溶性繊維23が配合されている吸収体が使用されると、排泄があった後の紙おむつ10′′の厚みをより薄くすることができ、嵩張らなくなる。
また、水溶性繊維23が配合されている吸収体、すなわち第1実施形態に係る吸収体14等を本実施形態に適用する場合、ウェブ状のシート32に使用されている水溶性繊維33の配合量は、吸収体に使用されている水溶性繊維23の配合量には含まない。
なお、使用前における吸収体14′′の厚みT1は15mm以下であることが好ましい。
さらにまた、本発明に係る紙おむつは、その構成を次のように変更することもできる。
図13は、本発明の第4実施形態に係る紙おむつに用いられる使用前の吸収体及びウェブ状のシートの幅方向の断面図である。
図示するように、本実施形態に係る紙おむつ10′′′(図示せず)には、吸収体14′′′として、第2実施形態に係る吸収体14′、すなわち吸収体の内部に少なくとも1枚のウェブ状のシート30が間欠的に設けられている吸収体を使用し、その肌当接面側及び下面側にウェブ状のシート32が設けられている。
なお、ウェブ状のシート30,32のそれぞれには、水溶性繊維31,33が配合されており、上述した第2実施形態及び第3実施形態に係るウェブ状のシート30,32と同様に形成することができる。
このように第2実施形態に係る吸収体14′の肌当接面側及び下面側に水溶性繊維33が配合されたウェブ状のシート32が設けられると、排泄があった場合、体液は、先ずウェブ状のシート32に到達し、水溶性繊維33が溶解する。次いで体液は、吸収体14′′′に到達し、その内部に配設されたウェブ状のシート30に到達し、水溶性繊維31が溶解する。従って、水溶性繊維31,33が溶解した分だけウェブ状のシート30,32の体積が小さくなるため、排尿後の紙おむつ10′′′の厚みをより薄くすることができ、嵩張らなくなると共に、吸収体14′′′の吸収能力を向上させることができる。
なお、吸収体14′′′として、水溶性繊維23が配合されている吸収体の内部に水溶性繊維31が配合されているウェブ状のシート30が間欠的に配設されている吸収体が使用されると、排尿後の紙おむつ10′′′の厚みをより一層薄くすることができ、嵩張らなくなる。
なお、このウェブ状のシート32は、必ずしも吸収体14′′′の肌当接面側及び下面側に配設されている必要はなく、吸収体14′′′の少なくとも肌当接面側又は下面側のいずれかに配設されていれば良い。
以上、本発明に係る吸収性物品について、吸収性物品が紙おむつである場合を例に説明してきたが、本発明はこの他、生理用ナプキンについても適用することができる。
吸収性物品が生理用ナプキンである場合における吸収体の平面積と、吸収体の各構成要素(水溶性繊維、非水溶性繊維、高吸水性樹脂)の配合率との好ましい関係は以下の通りである。なお、吸収体の平面積と、吸収体の各構成要素の配合率との関係を除くその他の構成は、上述した紙おむつと実質的に同一であるので、以下では同一の構成要素には、同一の符号を付して説明する。
すなわち、吸収体14の平面積が50cm以上100cm未満であるときは、吸収体14の各構成要素の配合率は、水溶性繊維23が60〜80%、非水溶性繊維24が40〜20%、残りが高吸水性樹脂25であることが好ましい。また、吸収体14の平面積が100cm以上200cm未満であるときは、吸収体14の各構成要素の配合率は、水溶性繊維23が50〜70%、非水溶性繊維24が50〜30%、残りが高吸水性樹脂25であることが好ましい。さらにまた、吸収体14の平面積が200cm以上であるときは、吸収体14の各構成要素の配合率は、水溶性繊維23が40〜60%、非水溶性繊維24が60〜40%、残りが高吸水性樹脂25であることが好ましい。
なお、吸収性物品が生理用ナプキンである場合、紙おむつと比べて、排泄後の吸収体の厚みが薄くて嵩張らず、また装着時において見た目がスッキリし、見栄えが良いことが特に求められているため、高吸水性樹脂の配合率は1%以下であることが好ましい。このように生理用ナプキンに使用される吸収体には、水溶性繊維の配合率が高く、高吸水性樹脂の配合率が低いので、生理用ナプキンの吸収体の厚みは、上述した紙おむつのように必ずしもT2>T3>T1になるとは限らず、T2>T1>T3となる場合もある。
本発明は、上述したようなテープ式の使い捨て紙おむつに限らず、この他、例えばパンツ型の使い捨て紙おむつ、尿取りパッド、使い捨て水着、失禁者用パッド等、公知の種々の吸収性物品に適用することができる。
本発明に係るテープ式紙おむつの展開上面図である。 図1のX−X断面図である。 本発明の第1実施形態に係る使用前の吸収体の幅方向の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る排泄直後の吸収体の幅方向の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る排泄から一定時間が経過した後の吸収体の幅方向の断面図である。 本発明の第1実施形態の変更例に係る吸収体を示す図である。 本発明の第1実施形態の他の変更例に係る吸収体を示す図である。 本発明の第1実施形態のさらに別の変更例に係る吸収体を示す図である。 本発明の第1実施形態のさらに別の変更例に係る吸収体を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る吸収性物品に使用される吸収体を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る吸収性物品の幅方向の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る吸収性物品に使用される吸収体の幅方向の断面図である。 本発明の第4実施形態に係る吸収性物品に使用される吸収体及びウェブ状のシートの幅方向の断面図である。
符号の説明
10 紙おむつ
14,14′,14′′,14′′′ 吸収体
23,31,33 水溶性繊維
24 非水溶性繊維
25 高吸水性樹脂
26 空隙
27 表層部
28 中層部
29 下層部
30,32 ウェブ状のシート
T1,T2,T3 吸収体の厚み

Claims (8)

  1. 少なくとも肌当接面側に配置されるトップシートと、外面側に配置されるバックシートと、前記両シート間に介在され、少なくとも非水溶性繊維により構成されている吸収体とにより物品本体が構成されて成る吸収性物品において、前記吸収体に、体液に溶解して液状に変化する水溶性繊維と、体液を吸収すると膨潤してゲル状に変化する粒状の高吸水性樹脂とを配合したことを特徴とする吸収性物品。
  2. 少なくとも肌当接面側に配置されるトップシートと、外面側に配置されるバックシートと、前記両シート間に介在され、少なくとも非水溶性繊維により構成されている吸収体とにより物品本体が構成されて成る吸収性物品において、前記吸収体の内部に少なくとも1枚、体液に溶解して液状に変化する水溶性繊維が配合されているウェブ状のシートを間欠的に配設したことを特徴とする吸収性物品。
  3. 前記水溶性繊維は、溶解速度が10g/min以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体は、平面積が50cm 以上300cm 未満であって、前記水溶性繊維が30〜50%配合され、前記高吸水性樹脂が30〜50%配合されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体は、平面積が300cm 以上600cm 未満であって、前記水溶性繊維が20〜40%配合され、前記高吸水性樹脂が40〜60%配合されていることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収体は、平面積が600cm 以上であって、前記水溶性繊維が20〜30%配合され、前記高吸水性樹脂が50〜60%配合されていることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収体を厚み方向に表層部と、中層部と、下層部とに分けた場合に、前記水溶性繊維の配合率が表層部>中層部>下層部の関係を有することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の吸収性物品。
  8. 前記水溶性繊維は、前記吸収体の長手方向における中央部の配合率が両端部の配合率よりも高いことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の吸収性物品。

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