JP4416832B1 - 建物の壁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造壁及び補強壁の厚みを大きくすることなく、耐力壁の強度及び剛性をさらに高めることが可能な壁構造を提供する。
【解決手段】構造壁5を構築する複数枚の横板13と、構造壁5の裏面側で補強壁6を構築する複数枚の縦板18と、構造壁5及び補強壁6の両端部を、一対の柱4の互いに対向する面に取付ける壁取付具1と、構造壁5に設けられ、積層される夫々の横板13が、長手方向に相対的にずれることを阻止する横ずれ阻止具35と、横板13及び縦板18の表面に形成され、開口側の溝幅が奥側の溝幅よりも狭く設定された複数の狭口溝と、狭口溝内に充填されるように、土等の壁材が、構造壁5及び補強壁6の表面に塗り込まれることにより構築された塗り壁とを具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は、建物の壁構造に関するものであり、特に歴史的建造物である重要文化財や世界遺産等の修復に適した耐力壁構造を構築する建物の壁構造に関するものである。
従来、木造建築の壁構造として、軸組における一対の柱の間に、小舞下地(竹や細木を縦横に組んで構成されたもの)や、ラス下地(小幅な板からなるもの)を取付け、これらの上から、あるいは金網状のラスをさらに介して、土や漆喰等を塗り込むことにより、塗り壁を構築したものが知られている。ところが、このような構造の塗り壁では、一般的に剛性が低いことから、例えば地震の横揺れや台風時の強風等、横から受ける力に対しては非常に弱いものとなっていた。
ところで、軸組の剛性を高めるため、一対の柱の間に比較的厚みのある木質の板材を複数枚積層することで、耐力壁を構築したものが提案されている(例えば特許文献1)。具体的に説明すると、一対の柱の互いに対向する面に、板材の左右両端側が嵌入される凹状の溝部を上下方向に沿って形成し、複数枚の板材(以下、「横板」という)を凹溝に対して上方から順に落とし込むこと、すなわち、複数の横板を互いに密着させながら積み上げることにより、一対の柱の間に木質の横板からなる構造壁を構築するものである。また、構造壁の裏面において複数枚の縦板を左右方向に並設することで一対の柱の間に補強壁を構築することも考えられている。
ところが、このような耐力壁では、構造壁及び補強壁における板厚を比較的大きくする必要があるため、その外側に塗り壁を構築しようとすると、板材の厚さに小舞下地やラス下地の厚み、さらには金網状のラスの厚みが加わることとなり、壁全体の厚みがかなり大きくなっていた。特に、壁の両側(例えば屋外側及び屋内側に相当する構造壁の表面及び補強壁の表面)に塗り壁を構築するものでは、さらに厚みが増加することとなり、「比較的狭い土地に建物を構築する」という現在の日本の状況から考えると、好ましくない状態となっていた。また、積層された板材の上からラス下地等を一枚ずつ取付けるという工程が必要となるため、現場での作業工程が煩雑となり、作業者の負担を増大させることが懸念されていた。
なお、横板や縦板に、土や漆喰等の壁材を直接塗り付けるようにすれば、小舞下地やラス下地が不要となるが、これによれば、塗り付けた壁材が剥離したり落下したりしやすいものとなり、塗り壁の耐久性を低下させるおそれがある。
そこで、本願出願人は、複数枚の板材を積層してなる耐力壁において、厚みを大幅に増加させることなく現場で簡単に塗り壁を構築することができ、しかも塗り付けた壁材が剥離したり落下したりすることを防止できる建物の壁構造を先に提案した(特願2009−091825)。具体的には、横板及び縦板の表面に複数の狭口溝(すなわち開口側の溝幅が奥側の溝幅よりも狭く設定された溝)を形成し、それらの狭口溝内に充填されるように、土等の壁材を、横板及び縦板の表面に直接塗り込むことで塗り壁を構築するものである。これによれば、横板及び縦板の表面に壁材を塗り込む際、その一部が狭口溝内に入り込むことから、壁材が乾燥し固化した状態では、構造壁及び補強壁に食い込んだ状態となり、壁材の剥離や落下を防止することが可能になる。
しかしながら、上記の耐力壁を構築する場合、一対の柱の互いに対向する面には、横板を落とし込むため(すなわち横板及び縦板における前後方向の取付位置を定めるため)に、上下方向に沿った凹状の溝部を形成させる必要があることから、既存の建物の修復に上記の構成を採用することが困難となっていた。つまり、立設された柱に対して直線状の溝部を上下方向に形成しなければならず、現場における作業効率を低下させるとともに、作業者の負担が大きくなるおそれがあった。特に、重要文化財や世界遺産等の修復にあたっては、それらの軸組である柱を切削することは禁止されており、ひいてはその耐力壁の採用に躊躇することが懸念されていた。
そこで、本願出願人は、柱を切削することなく、一対の柱の間に比較的簡単に耐力壁を構築することを可能にする壁取付具を、さらに提案した(特願2009−141987)。具体的には、構造壁及び補強壁の両端部を、一対の柱の互いに対向する面に取付けるための壁取付具であって、柱に突合せられ固定される取付面と、その取付面に対して略直角方向に延出して形成され、構造壁の端部及び補強壁の端部に当接することで構造壁及び補強壁における前後方向の取付位置を定める位置決め部とを備えるものである。
ところで、上記したように、構造壁及び補強壁を組合わせ、さらに夫々の表面に塗り壁を構築した耐力壁によれば、横から受ける力に対して剛性を高めることが可能になるが、大きな地震があっても重要文化財等を確実に守るためには、耐力壁の強度及び剛性をさらに高めることが好ましい。なお、構造壁及び補強壁の厚みを大きくすれば、剛性を高めることが可能になるが、これによれば、壁全体の厚みが大きくなり、既存の柱の幅に適合させることが困難になるおそれがある。
そこで、本発明は、上記の実状に鑑み、構造壁及び補強壁の厚みを大きくすることなく、耐力壁の強度及び剛性をさらに高めることが可能な壁構造の提供を課題とするものである。
本発明にかかる建物の壁構造(第一の発明)は、
「軸組の構成要素である少なくとも一対の柱の間に積層されて構造壁を構築する複数枚の横板と、
長さが前記構造壁の高さと略一致し、該構造壁の裏面側で左右方向に複数枚並設されることにより前記一対の柱の間に補強壁を構築する縦板と、
前記構造壁及び前記補強壁の両端部を、前記一対の柱の互いに対向する面に取付けるための壁取付具であって、前記柱に突合せられ固定される取付面、及び該取付面に対して略直角方向に延出して形成され、少なくとも前記構造壁の端部に当接することで前記構造壁及び前記補強壁における前後方向の取付位置を定める位置決め部を有する壁取付具と、
前記構造壁に設けられ、積層される夫々の前記横板が、長手方向に相対的にずれることを阻止する横ずれ阻止部と、
前記横板及び前記縦板の表面に形成され、開口側の溝幅が奥側の溝幅よりも狭く設定された複数の狭口溝と、
該複数の狭口溝内に充填されるように、土等の壁材が、前記構造壁及び前記補強壁の表面に塗り込まれることにより構築された塗り壁と
を具備する」
ことを特徴とするものである。
ここで、「横板」及び「縦板」の材質としては、木材、集成材、パーティクルボード、MDF等のファイバーボード、及び合板等を挙げることができる。なお、製材工場で発生する廃材、森林の手入れのときに発生する間伐材、またはリサイクル材等を用いることも可能であり、これによれば資源の有効利用を図ることができる。また、木以外の材質、例えばパルプ材、アルミニウム等の金属、または合成樹脂から形成することも可能である。また、「狭口溝」は、開口側の溝幅が奥側(溝の奥)の幅よりも狭くなっていれば、断面形状は特に限定されるものではない。ただし、溝の奥に向うほど幅広となるように溝の側面を傾斜面とすれば、壁材が塗り込まれた際、狭口溝の奥に向って壁材を円滑に案内することが可能となる。また、「壁材」としては、土及び漆喰等を例示することができる。なお、壁材の上に仕上材を塗りつけたり取付けたりしてもよい。
また、「壁取付具」の材質としては、木材、金属、及び合成樹脂等を例示することができる。また、「壁取付具」の「取付面」を柱に固定させる構成としては、例えば取付面に透孔を穿設し、その透孔を通して木ねじを締付ける構成を採用することができる。なお、壁取付具が木材からなる場合には、釘によって打付けるようにしてもよい。さらに、「構造壁」及び「補強壁」は、「壁取付具」に対して、必ずしも固着させる必要はなく、単に位置決めされるだけであってもよい。
また、「横ずれ阻止部」の構成としては、積層される夫々の横板自体を、横ずれが防止される形状にする場合と、重なり合う横板同士を別部材によって連結する場合とがある。具体的に、前者では、重なり合う横板同士の接合面を、互いに係合する凹凸形状に形成するもの、または一方の接合面に嵌合孔を形成し、その面に当接する他方の接合面にホゾを形成するものを挙げることができる。一方、後者では、重なり合う横板同士の接合面に互いに合致する嵌合孔を形成しタボで連結するもの、横板の背面側に上下方向に連通する溝を形成し、その溝に対して後方から連結部材を嵌込むことで連結するものを挙げることができる。
第一の発明によれば、一対の柱の互いに対向する面に、壁取付具の取付面がそれぞれ突合せられ固定される。壁取付具には、取付面に対して略直角方向に延出する位置決め部が形成されており、横板を積層する際、横板の端部を位置決め部に当接させることで前後方向の取付位置が定められる。このため、複数枚の横板を同一鉛直面上で並べることができ、これにより平滑な構造壁を構築することが可能になる。
また、構造壁には横ずれ阻止部が設けられており、積層される夫々の横板が、長手方向に相対的にずれることが阻止されている。このため、水平方向の力に対して全ての横板を一体構造物として作用させることができ、地震等によって大きな水平方向の力が加わっても、構造壁の変形を防止することが可能になる。つまり、横板の積層方向(鉛直方向)に対して両側の柱が傾斜することを抑制でき、耐力壁の耐震性及び耐風性を大幅に高めることが可能になる。
また、構造壁の裏面には、長さが構造壁の高さと略一致する縦板が左右方向に複数枚並設されることにより、補強壁が構築されている。このため、軸組における剛性を一層高めることができる。
また、構造壁及び補強壁の表面に、土等の壁材が直接塗り込まれている。ここで、横板及び縦板の表面には複数の狭口溝が形成されているため、構造材及び補強壁の表面に壁材を塗り込む際、その一部が狭口溝内に入り込むことになる。したがって、壁材が乾燥し固化した状態では、壁材が構造壁及び補強壁に食い込んだ状態となり、壁材の剥離や落下を防止することが可能になる。
本発明にかかる建物の壁構造(第二の発明)は、
「軸組の構成要素である少なくとも一対の柱の間に積層されて構造壁を構築する複数枚の横板と、
長さが前記構造壁の高さと略一致し、該構造壁の裏面側で左右方向に複数枚並設されることにより前記一対の柱の間に補強壁を構築する縦板と、
前記構造壁及び前記補強壁の両端部を、前記一対の柱の互いに対向する面に取付けるための壁取付具であって、前記柱に突合せられ固定される取付面、及び該取付面に対して略直角方向に延出して形成され、少なくとも前記構造壁の端部に当接することで前記構造壁及び前記補強壁における前後方向の取付位置を定める位置決め部を有する壁取付具と、
前記補強壁に設けられ、左右方向に並設される夫々の前記縦板が、長手方向に相対的にずれることを阻止する縦ずれ阻止部と、
前記横板及び前記縦板の表面に形成され、開口側の溝幅が奥側の溝幅よりも狭く設定された複数の狭口溝と、
該複数の狭口溝内に充填されるように、土等の壁材が、前記構造壁及び前記補強壁の表面に塗り込まれることにより構築された塗り壁と
を具備する」
ことを特徴とするものである。
なお、「縦ずれ阻止部」の構成としては、「横ずれ阻止部」と同様、左右方向に並設される夫々の縦板自体を、縦ずれが防止される形状にする場合と、隣合う縦板同士を別部材によって連結する場合とがある。
第二の発明は、第一の発明と比べ、基本的な構成は共通しているが、「横ずれ阻止部」の代わりに「縦ずれ阻止部」を備えることが相違している。すなわち、第二の発明によれば、補強壁に縦ずれ阻止部が設けられており、左右方向に並設される夫々の縦板が、長手方向に相対的にずれることが阻止されている。このため、鉛直方向の力に対して全ての縦板を一体構造物として作用させることができ、地震等によって大きな縦方向の外力が加わっても、補強壁の変形を防止することが可能になる。つまり、縦板の配設方向(水平方向)に対して梁や土台が傾斜することを抑制でき、耐力壁の耐震性及び耐風性を大幅に高めることが可能になる。なお、横ずれ阻止部及び縦ずれ阻止部をともに備えるように構成してもよく、これによれば、水平方向の変形及び鉛直方向の変形がともに防止され、さらに強固な耐力壁を構築することが可能になる。
また、第一の発明または第二の発明において、「前記壁取付具は、前記補強壁と前記柱との間に前記壁材が直接塗り込まれる塗布面を形成するとともに、該塗布面に、前記壁材の一部を食込ませる食込部を備える」構成とすることができる。
これによれば、壁取付具には、補強壁の表面に連なる塗布面が形成されているため、一対の柱の間全体に対して壁材を塗り込むことが可能になる。したがって、壁取付具の表面が露出されることによる見栄えの低下を防止することができる。特に、壁取付具の塗布面には、壁材の一部が食込まれる食込部が形成されているため、狭口溝と同様、壁材の一部が壁取付具に食い込んだ状態となり、壁取付具の表面から壁材が剥離したり落下したりすることを防止できる。特に、壁取付具は、柱に当接して配設されるものであることから、この部材の表面において壁材を食い込ませることにより、塗り壁の端部の剥離を効果的に阻止し、塗り壁の耐久性を大幅に向上させることができる。
このように、本発明によれば、横ずれ阻止部または縦ずれ阻止部によって構造壁または補強壁の変形を防止することができる。したがって、構造壁及び補強壁の厚みを大きくすることなく、所要の強度及び剛性を確保し、耐力壁の耐震性及び耐風性を大幅に高めることが可能になる。
本実施形態の壁取付具を用いた建物の壁構造を示す断面図である。 (a)は横板及び横ずれ阻止具の要部を示す拡大斜視図であり、(b)は縦板の要部を示す拡大斜視図である。 壁取付具の要部を示す拡大斜視図である。 壁構造の製造方法を示す説明図である。 (a)は他の例の壁取付具を示す斜視図であり、(b)はその壁取付具に横板及び縦板を組付けた構成を示す平面図である。 (a)は他の例の横ずれ阻止具を示す斜視図であり、(b)はさらに他の例の横ずれ阻止具を示す斜視図である。 (a)はさらに他の例の横ずれ阻止具を示す斜視図であり、(b)はその横板を積層して構築された構造壁を示す斜視図である。 (a)は上面及び底面が横ずれ防止形状に形成された横板を示す斜視図であり、(b)はその横板を積層して構築された構造壁を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態である建物の壁構造2について、図1〜図4に基づき説明する。本例の壁構造2は、図1に示すように、軸組の構成要素である少なくとも一対の柱4の間に構築される構造壁5と、構造壁5の裏面に構築される補強壁6と、構造壁5の表面(屋内側)に塗られた塗り壁7と、補強壁6の表面(屋外側)に塗られた塗り壁8と、を具備して構成されている。特に、構造壁5及び補強壁6の両端部分は、壁取付具1を介して一対の柱4の互いに対向する面に取付けられている。各構成について詳細に説明する。
軸組は、屋根や床等の荷重を支えて基礎(図示しない)に伝えるための骨組であり、水平方向に配設された土台3(図4参照)、土台3の上で鉛直方向に配設された複数本の柱4、及び柱4の上に横架された梁(図示しない)等により構成されている。なお、本発明を重要文化財や世界遺産等の歴史的構造物または一般の古建築に適用する場合には、既設の軸組がそのまま用いられる。
構造壁5は、隣合う一対の柱4,4の間に積層された複数枚の横板13によって構成されている。本例の横板13は、木材で形成され板厚が約36mmに設定されている。図2(a)に示すように、横板13の表面には、複数本(例えば6本)の狭口溝16が長手方向(すなわち水平方向)に沿って形成されている。この狭口溝16は、開口側の溝幅(図2(a)では上下方向の長さ)が奥側の溝幅(溝底の幅)よりも狭くなっている。特に、本例では狭口溝16の側面が傾斜面となっており、溝の奥に向うほど幅が広くなっている。なお、本例では溝の深さが6mmで、開口側の溝幅が15mm、溝底の幅が20mmに設定されている。また、横板13の上面13aは奥側に向って僅かに下り勾配に形成され、下面13bは奥側に向って僅かに上り勾配に形成されている。つまり、横板13における上下方向の寸法は、奥側ほど短くなるように設定されている。換言すれば、複数枚の横板13を上下方向に並べた際、横板13同士の間には、奥側に向って広がる溝が形成されるようになっている。
横板13の背面には、上下方向に延びる凹状の嵌合溝5aが、左右方向に所定の間隔で形成されており、複数枚の横板13を積層した際、全ての横板13における嵌合溝5aが上下方向に連通するようになっている。そして、この一連の嵌合溝5aには、横ずれ阻止具35が後方から嵌入されるようになっている。横ずれ阻止具35は、長さが構造壁5の高さと略一致しており、最上段から最下段までの複数枚の横板13と交差するように配設されている。なお、嵌合溝5aの深さは横ずれ阻止具35の板厚と一致している。ここで、嵌合溝5a及び横ずれ阻止具35を組合わせたものが本発明の横ずれ防止部に相当する。なお、横ずれ阻止具35の材質は特に限定されるものではないが、木材、金属、及び合成樹脂等から構成することができる。
補強壁6は、図1に示すように、隣合う一対の柱4の間において、左右方向に並設された複数枚の縦板18によって構成されている。縦板18の長さは構造壁5の高さと略一致しており、複数枚並設した際の左右方向の長さが、一対の柱4に夫々取付けられた壁取付具1の内寸と略一致している。なお、本例の縦板18は木材で形成されており、釘19によって構造壁5の裏面に打付けられている。
また、図2(b)に示すように、縦板18の表面(屋外側に現れる面)には、複数本(例えば6本)の狭口溝20が長手方向(すなわち鉛直方向)に沿って形成されている。この狭口溝20は、横板13における狭口溝16と同一の形状であり、溝の奥に向うほど幅が広くなっている。なお、本例では、縦板18の板厚が30mm、溝の深さが6mm、開口側の溝幅が15mm、溝底の幅が20mmに設定されている。また、左右両端側に配置される縦板18a(すなわち柱4に隣接して配置される縦板18a)は他の縦板18と異なった形状を呈しており、壁取付具1側の端面に、柱4の方向に突出する凸条21が上下方向に連続して形成されている。また、図1に示すように、縦板18も横板13と同じように、並設方向(左右方向)の寸法は、奥側ほど短くなっており、複数枚の縦板18を左右方向に並べた際、隣合う縦板18同士の間には、奥側に向って広がる隙間Sが形成されるようになっている。
壁取付具1は、図1及び図3に示すように、構造壁5及び補強壁6を一対の柱4の互いに対向する面に取付けるための部材であり、長さが構造壁5の高さ(すなわち縦板18の長さ)と略一致している。なお、本例の壁取付具1は木材で形成されているが、断面形状が一定の長尺物であることから、アルミニウム製の押出成形品で構成することも可能である。また、壁取付具1は、柱4に突合せられ釘23a等によって固定される取付面24と、構造壁5(複数の横板13)における前後方向の取付位置を定める第一位置決め部25と、補強壁6(詳しくは左右両側に配置された縦板18a)における前後方向の取付位置を定める第二位置決め部26とを備えて構成されている。ここで、第一位置決め部25は、横板13の板厚と一致する奥行L1を有しており、その一端側(図3では奥側)には取付面24に対して略直角方向に突出した当接面27が形成され、複数の横板13の端部が当接するように構成されている。なお、横板13は当接面27に当接した状態で固定されるように釘23bによって当接面27に打付けられている。
一方、第二位置決め部26は、縦板18の板厚と一致する奥行L2を有しており、第一位置決め部25の内壁面28よりも内側に突出して形成されるとともに、その内面には凹状の溝部30が上下方向に連続して形成されている。つまり、縦板18aにおける凸条21(図2(b)参照)が溝部30に嵌挿されることで、縦板18aにおける前後方向の動きが規制されるようになっている。
また、壁取付具1の一方の側面32には鋭角状に切欠かれた第一食込部32aが上下方向に連続して形成されている。この第一食込部32aは、縦板18aの狭口溝20の一部と等しい形状を呈しており、奥に向うほど幅が広くなるように傾斜面に形成されている。また、同様に、壁取付具1の他方の側面33においても鋭角状に切欠かれた二つの第二食込部33aが上下方向に連続して形成されている。ここで、側面32及び側面33が本発明の塗布面に相当する。
一方、図1に示すように、塗り壁7は、土及び粉炭を含む壁材が、構造壁5の表面、及び壁取付具1の側面32に、直接塗り込まれることにより構築されている。ここで、前述したように、構造壁5を構成する各横板13の表面には複数の狭口溝16(図2(a)参照)が形成されているため、構造壁5の表面に壁材を塗り込む際、その一部が狭口溝16内に入り込むことになる。したがって、壁材が乾燥し固化した状態では、その壁材は構造壁5に食い込んだ状態となる。また、塗り壁7は、壁取付具1の側面32にも連続して構築されるが、側面32には第一食込部32aが形成されているため、壁材は第一食込部32a(図3参照)にも食い込んだ状態となる。さらに、前述したように、横板13同士の間には、奥側に向って広がる隙間が形成されているため、横板13同士の境界部分に塗られた壁材は、この隙間にも入り込み食い込んだ状態となる。
また、塗り壁8は、壁材が、補強壁6の表面、及び壁取付具1の側面33に、直接塗り込まれることにより構築されている。なお、補強壁6を構成する複数の縦板18の表面には複数の狭口溝20(図2(b)参照)が形成され、また壁取付具1の側面33には第二食込部33a(図3参照)が形成され、さらに縦板18同士の間には奥側に向って広がる隙間Sが形成されているため、補強壁6の表面及び壁取付具1の側面33に壁材を塗り込む際、その一部が狭口溝20内、第二食込部33a、及び隙間S内に入り込むことになり、壁材が乾燥し固化した状態では、その壁材は補強壁6及び壁取付具1に食い込んだ状態となる。
次に、壁構造2の製造方法について、図1及び図4に基づき説明する。なお、図4では、壁構造2の一部分のみを拡大して示している。まず図4(a)に示すように、一対の柱4の互いに対向する面に、壁取付具1を取付ける。具体的には、壁取付具1の長さ方向が上下方向となるように壁取付具1の取付面24を柱4に突合せ、釘23a(図1参照)によって柱4に打付ける。その後、図4(b)に示すように、一対の壁取付具1の間に複数枚の横板13を積層し、構造壁5を構築する。この際、各横板13の左右両端側を、第一位置決め部25の当接面27に当接させることで前後方向の位置決めを行い、その後、釘23b(図1参照)によって当接面27に横板13を打付ける。これにより、複数枚の横板13を同一鉛直面上で並べることができ、構造壁5を構築することが可能になる。また、このように複数枚の横板13を積層した状態では、横板13の背面に形成された嵌合溝5aが上下方向に連通した状態となるため、一連の嵌合溝5aに対して後方から横ずれ阻止具35を嵌挿し、それぞれの横板13が相対的に左右方向へずれることを阻止する(図4(c)参照)。
続いて、図4(c)に示すように、構造壁5(横ずれ阻止具35を含む)の裏面側において、複数枚の縦板18を左右方向に並設し、釘19によって構造壁5に打付けることにより補強壁6を構築する。この際、柱4に隣接して配置される左右両側の縦板18aにおいては、端部に形成された凸条21を溝部30に嵌挿させることで前後方向の位置決めを行う。これにより、左右両側の縦板18aは、構造壁5に固定されることに加え、壁取付具1によっても前後方向の動きが規制されるため、一層強固に保持された状態となる。なお、構造壁5の裏面側に複数枚の縦板18を並設することにより、横ずれ阻止具35が遮蔽され、横ずれ阻止具35が露出することによる見栄えの低下を防止することができる。
その後、図1に示すように、構造壁5の表面及び壁取付具1の側面32に壁材を塗り込み、塗り壁7を構築する。この際、壁材が、横板13の狭口溝16(図2(a)参照)及び壁取付具1の第一食込部32a(図3参照)に入り込むため、乾燥すると食い込んだ状態となり構造壁5及び壁取付具1から剥れることが防止される。また、同様に、補強壁6の表面及び壁取付具1の側面33に壁材を塗り込み、塗り壁8を構築する。この際、壁材が、縦板18の狭口溝20(図2(b)参照)及び壁取付具1の第二食込部33a(図3参照)に入り込むため、補強壁6及び壁取付具1から剥れることが防止される。さらに、壁材は、横板13同士の間、及び縦板18同士の間に形成された隙間に入り込み食い込んだ状態となるため、横板13同士の境界部分及び縦板18同士の境界部分における、乾燥後のひび割れを防止することも可能になる。
このように、本実施形態の壁構造2によれば、複数枚の横板13によって構造壁5が構築され、また構造壁5の裏面には、複数枚の縦板18を左右方向に並設することによって補強壁6が構築され、さらに構造壁5及び補強壁6の表面には塗り壁7,8が構築されているため、軸組における剛性を大幅に高めることができ、耐震性及び耐風性に対し優れた建物を提供することが可能となる。特に、構造壁5に横ずれ阻止具35が設けられたことにより、水平方向の力に対して全ての横板13を一体構造物として作用させることができ、地震等によって大きな水平方向の力が加わっても、構造壁5の変形を確実に防止することが可能になる。具体的には、筋交いによる耐力壁の強さ(倍率)が1.5〜2.0であるのに対し、構造壁5及び補強壁6の構築によれば倍率を2.5とすることができ、さらに両面に塗り壁7,8を構築することにより倍率を3.0とすることができ、さらに横ずれ阻止具35を備えることにより倍率を3.3とすることが可能になる。
また、本実施形態の壁構造2によれば、壁取付具1を用いることにより、柱4に切削加工を行うことなく、一対の柱4間に構造壁5及び補強壁6を構築することができる。したがって、現場における作業性を高めるともに、重要文化財や世界遺産等の歴史的構造物の修復においても適用することが可能となる。つまり、既設の軸組を残したまま、一対の柱間に構造壁5、補強壁6、及び塗り壁7,8を構築することで、その後何百年もの間、地震や台風から持ちこたえさせることができ、しかも、柱及び塗り壁等における外観を建築当初のまま維持することができる。なお、本実施形態の壁構造2は日本国内の構造物だけではなく、同様の塗り壁を有する中国や韓国の構造物においても好適に用いることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、上記実施形態では、壁取付具1に、横板13用の第一位置決め部25と、縦板18a用の第二位置決め部26とを備えるものを示したが、縦板18aは構造壁5の裏面に固定されることから、壁取付具として、第二位置決め部26に相当する構成を省略することも可能である。具体的には、図5に示す壁取付具40のように、柱4に突合せられ釘23a等によって固定される取付面41と、構造壁5(複数の横板13)における前後方向の取付位置を定める位置決め部42とを備えるものである。なお、この壁取付具40においても、塗り壁8が構築される側面43(塗布面)には、食込部44が設けられており、塗り壁8は食込部44に食い込んだ状態で構築されるようになっている。
また、上記実施形態では、構造壁5の裏面に形成される嵌合溝5aとして、上下方向に連続して形成されるもの、すなわち、構造壁5の上端から下端まで連続するレール状のものを示したが、図6(a)に示すように、互いに重なり合う接合面付近(すなわち横板50の上端部分及び下端部分)にのみ凹状の嵌合凹部52を形成するようにしてもよい。これによれば、上下に重なり合う横板50同士のずれを横ずれ阻止部材53によって阻止することが可能になる。特に、この例の横ずれ阻止部材53は、接合面から離れるほど横幅が広くなる楔形となっているため、横板50の横ずれ防止に加え、横板50同士が上下方向に離間することも防止できる。つまり、地震の縦揺れに対しても剛性を高めることが可能になる。なお、図6(a)では、嵌合凹部52及び横ずれ阻止部材53の断面形状が楔形であるものを示したが、この形状は特に限定されるものではなく、長方形、円形、三角形、または台形等であってもよい。
また、他の例として、図6(b)に示すように、横板55の接合面56(すなわち上面及び底面)に複数の嵌合孔57を左右方向に所定の間隔で設けるとともに、上下方向に合致する嵌合孔57同士をダボ58(横ずれ阻止部に相当)で連結するように構成してもよい。
また、さらに他の例として、図7に示すように構成することもできる。これは、横板60の上面の前後方向中央に、左右方向に沿って形成された凸条61を設けるとともに、横板60の底面に凸条61に嵌め合わせ可能な凹溝63を設け、下段の横板60の凸条61とその上段の横板60の凹溝63とを嵌合させることにより、横板60同士の前後方向の位置決めを行うように構成した構造壁において、各横板60の上面及び下面に、前後方向に貫通する凹状の嵌合凹部62,64をそれぞれ形成したものである。これによれば、横ずれ阻止部材65を嵌合凹部62,64に嵌挿させることによって横板60の相対的な横ずれを防止できることに加え、横板60同士が上下方向にずれることも防止でき、構造壁をより一体的に構成することが可能になる。なお、図7では、嵌合凹部62の底面と凸条61の下端とを同一の高さに形成するものを示したが、二点鎖線で示すように、嵌合凹部62の底面が凸条61の下端よりも下方に位置するように形成してもよい。また、図7では、嵌合凹部62,64及び横ずれ阻止部材65の断面形状が長方形状であるものを示したが、この形状は特に限定されるものではなく、円形、三角形、または台形等であってもよく、また、図6に示す横ずれ阻止部材65のように楔形であってもよい。
また、上述した例はいずれも横板同士を別部材によって連結するものであるが、図8(a)に示すように、横板自体を横ずれが阻止される形状に形成することも可能である。詳しく説明すると、横板70の上面には、凸部71及び凹部72からなる凹凸面が形成されるとともに、凹部72の前後方向中央には、隣接する凸部71同士を繋ぐように突出して形成された前後ずれ規制片73が設けられている。一方、横板70の下面には、凸部71と係合する凹部74、及び凹部72と係合する凸部76からなる凹凸面が形成されるとともに、凸部76の前後方向中央には、前後ずれ規制片73が嵌挿可能な前後ずれ規制溝75が設けられている。これによれば、図8(b)に示すように複数枚の横板70を積み重ねるだけで相対的な横ずれ及び前後ずれを阻止することが可能になる。
また、上記実施形態では、構造壁5において横板13の横ずれ(水平方向へのずれ)を阻止するものを示したが、補強壁6において縦板18の縦ずれ(鉛直方向へのずれ)を阻止する構成を備えるようにしてもよい。なお、具体的な構成は図示しないが、補強壁6の場合における横板13を縦板18に置き換えれば、同様の構成となり、例えば横ずれ阻止具35と同一形状の縦ずれ防止具によって、夫々の縦板18が、長手方向に相対的にずれることを阻止することが可能になる。これによれば、鉛直方向の力に対して全ての縦板18を一体構造物として作用させることができ、地震等によって大きな縦方向の外力が加わっても、補強壁6の変形を防止することが可能になる。
また、上記実施形態では、狭口溝16,20を、横板13及び縦板18の長手方向に沿って形成するものを示したが、狭口溝16,20の方向は特に限定されるものではなく、横板13及び縦板18の短手方向に沿って形成してもよく、斜め方向に形成してもよい。また、狭口溝16と狭口溝20とが同一方向を向くように形成してもよい。
さらに、上記実施形態では、縦板18において、狭口溝20を、長手方向(すなわち鉛直方向)に連続して形成したものを示したが、長手方向に沿って、所定長さ(例えば50mm)の狭口溝を、所定の間隔で形成するようにしてもよい。これによれば、鉛直方向における狭口溝同士の間に、溝が形成されていない部分が生じるため、狭口溝に食い込んだ壁材が自重によって鉛直方向にずれることを防止することが可能になる。
また、上記実施形態では、土の壁7,8を構築するものを示したが、漆喰の壁を構築する場合も、本発明の構成を適用することができる。また、土壁の上から仕上げ材を塗るようにしてもよい。なお、屋外側となる塗り壁8に対しては雨が当たる可能性があることから、モルタルまたは漆喰を仕上げ材として塗ることが好ましい。
さらに、上記実施形態では、横板13及び縦板18として木材から形成されたものを示したが、集成材、パーティクルボード、ファイバーボード、及び合板等の木質材から形成するようにしてもよい。さらに、パルプ材、アルミニウム等の金属、または合成樹脂から形成するようにしてもよい。
1 壁取付具
2 壁構造(建物の壁構造)
4 柱
5 構造壁
5a 嵌合溝(横ずれ防止部)
6 補強壁
7 塗り壁
8 塗り壁
13 横板
16 狭口溝
18 縦板
20 狭口溝
24 取付面
25 第一位置決め部(位置決め部)
26 第二位置決め部(位置決め部)
32 側面(塗布面)
32a 第一食込部(食込部)
33 側面(塗布面)
33a 第二食込部(食込部)
35 横ずれ阻止具(横ずれ防止部)
40 壁取付具
41 取付面
42 位置決め部
43 側面(塗布面)
44 食込部
50 横板
52 嵌合凹部(横ずれ防止部)
53 横ずれ防止部材(横ずれ防止部)
55 横板
57 嵌合孔(横ずれ防止部)
58 ダボ(横ずれ防止部)
60 横板
62,64 嵌合凹部(横ずれ防止部)
65 横ずれ防止部材(横ずれ防止部)
70 横板
71 凸部(横ずれ防止部)
74 凹部(横ずれ防止部)
特開2000−192574号

Claims (3)

  1. 軸組の構成要素である少なくとも一対の柱の間に積層されて構造壁を構築する複数枚の横板と、
    長さが前記構造壁の高さと略一致し、該構造壁の裏面側で左右方向に複数枚並設されることにより前記一対の柱の間に補強壁を構築する縦板と、
    前記構造壁及び前記補強壁の両端部を、前記一対の柱の互いに対向する面に取付けるための壁取付具であって、前記柱に突合せられ固定される取付面、及び該取付面に対して略直角方向に延出して形成され、少なくとも前記構造壁の端部に当接することで前記構造壁及び前記補強壁における前後方向の取付位置を定める位置決め部を有する壁取付具と、
    前記構造壁に設けられ、積層される夫々の前記横板が、長手方向に相対的にずれることを阻止する横ずれ阻止部と、
    前記横板及び前記縦板の表面に形成され、開口側の溝幅が奥側の溝幅よりも狭く設定された複数の狭口溝と、
    該複数の狭口溝内に充填されるように、土等の壁材が、前記構造壁及び前記補強壁の表面に塗り込まれることにより構築された塗り壁と
    を具備することを特徴とする建物の壁構造。
  2. 軸組の構成要素である少なくとも一対の柱の間に積層されて構造壁を構築する複数枚の横板と、
    長さが前記構造壁の高さと略一致し、該構造壁の裏面側で左右方向に複数枚並設されることにより前記一対の柱の間に補強壁を構築する縦板と、
    前記構造壁及び前記補強壁の両端部を、前記一対の柱の互いに対向する面に取付けるための壁取付具であって、前記柱に突合せられ固定される取付面、及び該取付面に対して略直角方向に延出して形成され、少なくとも前記構造壁の端部に当接することで前記構造壁及び前記補強壁における前後方向の取付位置を定める位置決め部を有する壁取付具と、
    前記補強壁に設けられ、左右方向に並設される夫々の前記縦板が、長手方向に相対的にずれることを阻止する縦ずれ阻止部と、
    前記横板及び前記縦板の表面に形成され、開口側の溝幅が奥側の溝幅よりも狭く設定された複数の狭口溝と、
    該複数の狭口溝内に充填されるように、土等の壁材が、前記構造壁及び前記補強壁の表面に塗り込まれることにより構築された塗り壁と
    を具備することを特徴とする建物の壁構造。
  3. 前記壁取付具は、前記補強壁と前記柱との間に前記壁材が直接塗り込まれる塗布面を形成するとともに、該塗布面に、前記壁材の一部を食込ませる食込部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建物の壁構造。
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CN113775081A (zh) * 2021-09-18 2021-12-10 陕西建工第三建设集团有限公司 一种仿古建筑内外叶复合墙体施工方法

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