JP4416205B2 - 記録材切断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロッタ、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置のための記録材切断装置、特に、長尺の記録材に画像を形成する画像形成装置に好適に利用される記録材切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの画像形成装置、たとえばインクジェット方式の画像形成装置などでは、ロール状に巻かれた記録材をロールから巻き出しながら断続的に搬送し、この記録材の搬送方向とほぼ垂直な方向(記録材の幅方向)に往復移動する記録ヘッドによって、1バンドずつ記録材の上に画像を形成する。このような画像形成装置には、記録材のうち画像形成が終了した部分を切り離すための切断装置を備えたものが多い。切断装置は、主としてカッター刃、あるいはこのカッター刃を保持したホルダ手段と、記録材の幅方向に往復移動させるための駆動部を有している。カッター刃は、記録材の搬送動作が停止している期間中に、記録ヘッドと同じく記録材の搬送方向とほぼ垂直な方向(記録材の幅方向)に移動して記録材を切断する。
【0003】
カッター刃の刃面にはある程度の長さがあるが、そのうちの一点だけで記録材を切断しつづけると、その部分だけが短期間に摩滅してカッター刃の寿命が短くなる。このため、たとえば本願出願人が出願人となっている特開平8−290387号公報に開示されているように、記録材の幅方向に移動中のカッター刃を、記録材と垂直な方向(上下方向)においてもある範囲内で移動させ、これによりカッター刃の刃全体を使って記録材を切断するようにしてカッター刃の寿命を伸ばすようにした記録材切断装置が提案されている。
【0004】
前掲公報記載の記録材切断装置には、カッターレールが設けられている。回転可能なガイドコロが、このカッターレールの下面に設けられた起伏面(テーパ面)に沿って記録材の幅方向に移動すると、このガイドコロに連結されたカッター刃の記録材に対する相対的な高さが変化する。これにより、記録材の切断にはカッター刃のほぼ全体が使われることになり、その結果刃の摩滅が全体的に均一化されてカッター刃の寿命が伸びる。
【0005】
さらに、記録材に対してカッター刃を横に傾けた、すなわち、カッター刃の側面を記録材の表面に対して搬送方向上流側又は下流側にある程度倒すようにした記録材切断装置が知られている。図16及び図17は、このような記録材切断装置の一例を示している。このうち、図16は記録材切断装置を斜め上から見た斜視図であり、図17は、図16の装置のカッター刃の部分を、記録材の搬送方向(D方向)と平行な直線を含む断面で切った断面図である。
【0006】
図16及び図17に示した記録材切断装置は、カッターベース61が、案内レール60に沿ってC方向に移動する際に、回転可能なガイドコロ64が、カッターレール70下側の起伏面に沿って上下する。このようにガイドコロ64が上下すると、カッターアーム65は軸63を中心として揺動し、これに伴ってバネ67によって上方に付勢されたカッターホルダ66が上下する。カッターホルダ66の下端部にはカッター刃30が設けられており、カッター刃30はカッターホルダ66の動きに合わせて上下に移動する。記録材載置部であるプラテン17にはカッター溝31が形成されており、カッター刃30はこのカッター溝31内で上下することによって、記録材13に対する切り込み深さが変化する。このような機構により、カッターホルダ66の下端に取り付けられたカッター刃30の刃全体で記録材13を切断することができる。
【0007】
図17を見ると分かるように、カッター刃30は、カッターホルダ66の下端部に傾けてホールドされている。その結果、記録材13の切断開始時には、記録材のうちカッター刃30の左の部分は上側へ、右の部分は下側へと異なる向きに切り裂かれようとする。このため、記録材13のカッター刃30に対する抵抗が小さくなって、カッター刃30の記録材への侵入性が向上する。その結果、切断開始時点において記録材がよじれたり、しわになって切断部分が波打つような現象を抑えることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の記録材切断装置では、前述のように、カッター刃の刃全体を使って記録材を切断するために、カッター刃を傾けた状態でホールドしたカッターホルダを上下に変位させており、これによってカッター刃の寿命を伸ばすことができるという効果を奏することはできる。しかし、カッターホルダを単純に上下動させるだけだと、カッター刃が記録材を切断するD方向(図17参照)の位置が変化し、その結果、記録材の切断部分が直線からはずれて曲線となり、切断部分の真直性が低下する。このような真直性の低下は、業務用のポスターなど、寸法が厳格に決められているものについては大きな問題となる。
【0009】
また、従来の記録材切断装置は、記録材の幅方向に移動するカッター刃を、その移動中にさらに上下方向に移動させるため、前述のように、起伏面を備えたレールが必要となる。かかるレールは、記録材の幅方向全体にわたって架設されるものであるため、装置の構造が複雑化し、装置の寸法を小型化する際の障害ともなる。
【0010】
本発明は、このような技術的背景のもとになされたものであり、その目的は、カッター刃の寿命を伸ばすためにカッター刃の刃全体を使って記録材を切断する機構を備えながら、構造の簡素化、小型化が可能となる記録材切断装置を提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、記録材の切断部分の真直性を高めることができる記録材切断装置を提供することである。
【0012】
さらに、本発明の他の目的は、カッター刃の寿命を伸ばすためにカッター刃の刃全体を使って記録材を切断する機構を備えながら構造の簡素化、小型化が可能となり、かつ、記録材の切断部分の真直性を高めることができる記録材切断装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、画像形成装置の記録材載置部に載置されて搬送される記録材を、記録材搬送方向と略垂直な方向にカッター刃を走行させて切断する記録材切断装置において、カッター刃が固定的に取り付けられたカッター刃固定手段と、前記カッター刃固定手段を前記記録材載置部に向かう方向に弾性的に付勢する付勢手段と、切断動作時に、前記カッター刃固定手段を、前記記録材搬送方向と略垂直な方向に、前記付勢手段とともに前記記録材載置部と平行に走行させるカッター刃走行手段と、前記記録材載置部のうち前記カッター刃の走行経路に沿った部分に形成された、上面に起伏を有する起伏面と、前記カッター刃固定手段と一体的に設けられ、切断動作時に前記起伏面との間に前記記録材を挟んだ状態で前記付勢手段の付勢力を弾性的に受けとめて前記記録材を押さえる記録材押さえ手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記カッター刃はその側面を前記カッター刃固定手段が付勢される方向から傾けて固定され、前記付勢手段は前記カッター刃固定手段を前記記録材載置部に垂直な方向に付勢するものである。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記カッター刃はその側面を前記カッター刃固定手段が付勢される方向と平行に固定され、前記付勢手段は前記カッター刃固定手段を前記記録材載置部に垂直な方向から傾いた方向に付勢するものである。
【0016】
請求項4記載の発明は、画像形成装置の記録材載置部に載置されて搬送される記録材を、記録材搬送方向と略垂直な方向にカッター刃を走行させて切断する記録材切断装置において、カッター刃が固定的に取り付けられたカッター刃固定手段と、前記カッター刃固定手段が回動可能に取り付けられたカッター刃支持手段と、前記カッター刃支持手段を前記記録材載置部に向かう方向に弾性的に付勢する付勢手段と、前記カッター刃固定手段を、前記カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向に弾性的に回動付勢する回動付勢手段と、切断動作時に、前記カッター刃支持手段を、前記カッター刃固定手段、前記回動付勢手段、前記付勢手段とともに、前記記録材搬送方向と略垂直な方向に前記記録材載置部と平行に走行させるカッター刃走行手段と、前記記録材載置部のうち前記カッター刃の走行経路に沿った部分に形成された、上面に起伏を有する起伏面と、前記カッター刃固定手段と一体的に設けられ、切断動作時に、前記起伏面との間に前記記録材を挟んだ状態で前記付勢手段の付勢力を弾性的に受けとめて前記記録材を押さえるとともに、前記起伏面の形状に応じて、前記回動付勢手段の回動付勢力に抗して前記カッター刃固定手段を、カッター刃の記録材への切り込み深さが深くなる方向に回動させる記録材押さえ手段とを具備することを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記カッター刃はその側面を前記カッター刃固定手段の回動面から傾けて固定され、前記カッター刃固定手段はその回動面が前記記録材載置部に垂直となるように前記カッター刃支持手段に取り付けられたものである。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記カッター刃はその側面を前記カッター刃固定手段の回動面と平行に固定され、前記カッター刃固定手段はその回動面が前記記録材載置部に垂直な面から傾くように前記カッター刃支持手段に取り付けられたものである。
【0019】
請求項7記載の発明は、画像形成装置の記録材載置部に載置されて搬送される記録材を、記録材搬送方向と略垂直な方向にカッター刃を走行させて切断する記録材切断装置において、カッター刃が固定的に取り付けられたカッター刃固定手段と、前記カッター刃固定手段が並進移動可能に取り付けられたカッター刃支持手段と、前記カッター刃支持手段を前記記録材載置部に向かう方向に弾性的に付勢する付勢手段と、前記カッター刃固定手段と連結され、かつ前記カッター刃支持手段に回動可能に取り付けられ、その回動動作により連結されている前記カッター刃固定手段を、カッター刃の前記記録材への切り込み深さが深くなる方向又は浅くなる方向に並進移動させるカッター刃並進手段と、前記カッター刃固定手段を、前記カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向に前記カッター刃並進手段を弾性的に回動付勢する回動付勢手段と、切断動作時に、前記カッター刃支持手段を、前記カッター刃固定手段、前記カッター刃並進手段、前記付勢手段、前記回動付勢手段とともに、前記記録材搬送方向と略垂直な方向に前記記録材載置部と平行に走行させるカッター刃走行手段と、前記記録材載置部のうち前記カッター刃の走行経路に沿った部分に形成された、上面に起伏を有する起伏面と、前記カッター刃並進手段と一体的に設けられ、切断動作時に、前記起伏面との間に前記記録材を挟んだ状態で前記付勢手段の付勢力を弾性的に受けとめて前記記録材を押さえるとともに、前記起伏面の形状に応じて、前記回動付勢手段の回動付勢力に抗して前記カッター刃並進手段を、カッター刃の記録材への切り込み深さが深くなる方向に回動させる記録材押さえ手段とを具備することを特徴とする。
【0020】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記カッター刃はその側面を並進移動方向から傾けて前記カッター刃固定手段に固定され、前記カッター刃固定手段はその並進方向が前記記録材載置部に垂直となるように前記カッター刃支持手段に取り付けられたものである。
【0021】
請求項9記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記カッター刃はその側面を並進移動方向と平行に前記カッター刃固定手段に固定され、前記カッター刃固定手段はその並進方向が前記記録材載置部に垂直な方向から傾いた状態で前記カッター刃支持手段に取り付けられたものである。
【0022】
請求項10記載の発明は、画像形成装置の記録材載置部に載置されて搬送される記録材を、記録材搬送方向と略垂直な方向にカッター刃を走行させて切断する記録材切断装置において、記録材の幅方向に記録材と平行に架設され、記録材の記録面に対向する側に起伏面が形成されたレール手段と、前記レール手段に沿って走行するカッター刃走行手段と、記録材と対向する側にカッター刃が固定され、当該カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向又は深くなる方向に並進移動できるよう前記カッター刃走行手段に保持されたカッター刃固定手段と、記録材に垂直な面内で揺動可能に前記カッター刃走行手段に取り付けられ、前記レール手段の起伏面に当接するガイド部材と、前記カッター刃固定手段の一部に当接する当接部材が設けられた揺動手段と、前記ガイド部材を前記レール手段の起伏面に押し付け、前記カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向に前記カッター刃固定手段を付勢するよう、前記カッター刃走行手段に取り付けられた付勢手段と、を具備し、切断動作時に前記レール手段の起伏面により搖動手段が搖動し、この搖動によって前記カッター刃固定手段が前記カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向又は深くなる方向に並進移動することにより、前記カッター刃の刃面と記録材の表面とのなす角度を切断動作の開始から終了まで略一定に保つことを特徴とする。
【0023】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明において、前記カッター刃固定手段の並進方向は、記録材に垂直な方向から傾いており、前記カッター刃は、その側面がカッター刃固定手段の並進方向と平行となるよう固定されたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る記録材切断装置の実施の形態について説明する。以下では、各実施形態の記録材切断装置は、画像記録装置の一つであるインクジェット記録装置に利用されるものとして説明する。なお、以下の各実施形態を示したそれぞれの図において、装置等の各部を指し示す符号のうち、下二桁が同じものは、相互に同一のものあるいは対応するものを表している。また、矢印C(記録材の幅方向)、矢印D(記録材の搬送方向)、矢印H(上下方向)は、すべての図において同じ方向を示している。
【0025】
[実施形態1]
図1乃至図4は、実施形態1の記録材切断装置を示している。このうち、図1はインクジェット記録装置100を、キャリッジの走行方向に垂直な面(記録材の搬送方向と平行な直線を含む面)で切断した断面を示す概略断面図、図2は図1のカッターユニット112を拡大して示した断面図である。
【0026】
図1に示すように、インクジェット記録装置100に搭載されているキャリッジ110は、案内レール111に沿って、図1の紙面に垂直な方向に往復走行する。キャリッジ110にはカッターユニット112が取り付けられており、カッターユニット112はキャリッジ110とともに走行する。記録材(通常は紙)113は、印字動作時には、搬送ローラ118によって図1の右から左に向かう方向(矢印Dで示す方向)に所定送り量ずつ断続的に搬送される。
【0027】
記録材113の下部に設けられたファン115は、記録材113を吸着するためのものである。このファン115が、記録材載置部となるプラテン117に設けられた通気口116から空気を吸い込む方向に回転すると、記録材113はその下のプラテン117に適度な吸着力で吸着される。
【0028】
プラテン117のうち記録材113が載置される面には、カッターユニット112が走行する方向に沿ってカッター溝131が形成されている。記録材113の切断時には、カッター刃130がこのカッター溝131に入り込んだ状態で、カッターホルダ122(請求項1の「カッター刃固定手段」に対応する)は図2の紙面の裏から表に向かう方向に移動し、端部に到達すると、今度はカッター刃がカッター溝131から引き抜かれて(上方に持ち上げられて)、紙面の表から裏に向かう方向に移動する。
【0029】
プラスチック製のカッターホルダ122の下端部にホールドされた金属製のカッター刃130は、図2に示すように刃の側面が鉛直面からやや傾くように固定されている。また、図2に示すように、カッター溝131を挟む両側の壁のうち記録材の搬送方向(D方向)下流側の壁の上部には、プラテン117と一体的に、もしくはプラテン117そのものとして形成された起伏部132が設けられている。そして、搬送方向(D方向)上流側の壁は、この起伏部132の上側表面(起伏面)よりもさらに高くなるよう形成されている。このような刃の側面の鉛直面からの傾き、並びにカッター溝131の両側の壁の段差は、カッター刃130の側面と記録材113とのなす角が、直角から傾いた適当な値となるよう設計されている。
【0030】
カッター刃130の側面と記録材113のなす角をこのような角度に設定すると、切断開始時に、記録材113のうち図2においてカッター刃130の右の部分は下側へ、左の部分は上側へと、相互に異なる向きに切り裂かれようとする。このため、記録材113のカッター刃130に対する抵抗が小さくなって、カッター刃130の記録材113への侵入性が向上し、結果として、切断開始時点において記録材がよじれたり、しわになったりする現象が抑えられる。このように、カッター刃の側面を記録材に対して傾けることによって切断開始時点のカッター刃の侵入性を向上させることについては、本願出願人が出願人となっている特願平9−266184号公報に示されている。
【0031】
図3及び図4は、カッターユニット112を取り出して正面から(図1の矢印Dの反対方向から)見た図である。なお、実際のインクジェット記録装置100の寸法は、図3及び図4に示すよりも左右に長いが、ここではその特徴を分かりやすくするために、実際の左右の長さよりも縮めて示している。
【0032】
カッターユニット112は、カッター加圧バネ120(請求項1の「付勢手段」に対応する)、カッターケース121、カッターホルダ122、押さえ部材123、回転自在に設けられたカッターコロ125などを含んで構成されている(図3ではカッターコロ125を省略している)。押さえ部材123は、連結部123aによって、カッターホルダ122と同じ素材で一体的に成形され、適度な弾性を有している。カッターホルダ122の下端部には、前述のように、刃の側面が鉛直方向からやや傾くようにして金属のカッター刃130が固定的にホールドされている。カッターホルダ122は、カッターケース121に上下方向に移動可能に収容されており、カッター加圧バネ120によって常時下向きに付勢されている。
【0033】
カッターユニット112の待機期間、すなわち印字動作時のような記録材の切断動作が行われない期間は、カッターホルダ122と一体的に形成されたフック爪124が、カッターケース121の上方に設けられた凹部129に係合している。これにより、カッターホルダ122はカッター加圧バネ120による下方への付勢力に抗して、カッターケース121内の上よりの位置に保持される。
【0034】
記録材113の切断動作時には、カッターユニット112はまず、キャリッジ110と共に図3の左側へ移動する。カッターユニット112の走行範囲の最左端にはフック爪解除板128が設けられており、カッターユニット112の移動によってフック爪124がこのフック爪解除板128に突き当たると、フック爪124は凹部129からはずれる。フック爪124と凹部129との係合が解除されると、カッター加圧バネ120により下方に付勢されているカッターホルダ122は瞬時に下降する。このカッターホルダ122の下方への付勢力は、押さえ部材123が、あいだに記録材113を挟んだ状態で、前述の起伏部132の上側の起伏面に当接して時計方向に撓み、さらに図3に示すように押さえ部材123の先端部123bがカッターホルダ122底部の突き当て部122aに突き当たることによって受けとめられる。
【0035】
このカッター加圧バネ120の付勢力、押さえ部材123の弾性力、そして押さえ部材123の先端部123bの長さは、押さえ部材123が起伏部132の起伏面に当接したときに、カッター刃130が記録材113の切断に適した量だけカッター溝131内に入り込むように設計されている。このように押さえ部材123がカッター加圧バネ120によって下方に加圧されと、記録材113はしっかりと押さえ付けられる。このため、特に切断動作の開始時において記録材113がよじれたり、しわになったり、あるいは湾曲することを防止できる。
【0036】
記録材113の切断動作中は、押さえ部材123が、あいだに記録材113を挟んだ状態で起伏部132の上側表面に当接し、この状態でカッターユニット112全体が図3の左から右に向かって(矢印Cで示す方向に向かって)移動する。起伏部132の上側表面には、図3に示すように、その中央部が高く、始点側と終点側が低くなるような起伏面が形成されている。ただし、実際の起伏の高低差は、カッター刃130の刃面の先端と根元の高低差に対応して数ミリ程度であるが、図3では、分かりやすくするために高低差を幾分誇張して描いてある。
【0037】
切断動作の開始時点においてカッターユニット112が位置する図3の左側は、起伏部132の高さが低い。このため、押さえ部材123が起伏部132のこの部分に当接すると、カッター刃130はカッター溝131に深く入り込む。図2に示すように、カッター刃130はカッター溝131内で、搬送方向(D方向)上流側の壁の近くにあるので、カッター刃130がカッター溝131に深く入り込むと、記録材113はカッター刃130の刃面の根元近くで切断される。
【0038】
切断動作中にカッターユニット112全体が水平に図3の左から右に向かって移動すると、起伏部132の起伏面に沿って押さえ部材123は徐々に上に移動し、これによってカッターホルダ122及びこの先端にホールドされたカッター刃130は上に持ち上げられる。これに伴ってカッター刃30がカッター溝131に切り込む深さは徐々に浅くなり、刃面のより先の部分で記録材113を切断するようになる。
【0039】
カッターユニット112が起伏部132の中央部にくると、押さえ部材123はもっとも高い位置に達し、カッター刃130の切り込み深さは最も浅くなって、カッター刃130はその先端近くで記録材113を切断する。カッターユニット112が中央部を過ぎてさらに右に進むと、押さえ部材123の位置は徐々に下がり、それに伴ってカッター刃130の切り込み量も深くなり、図3の最も右側に達すると再びカッター刃130の根元近傍で記録材113を切断する。したがって、カッターユニット112が左端から右端まで一回移動する間に、カッター刃130は、その刃面のほぼ全体を使って記録材113を切断する。
【0040】
このように、カッター刃130の刃の全体を使って記録材113を切断するようにすると、刃の一部だけを使って切断している場合に比べて、カッター刃の寿命が大幅に伸びる。これについては、前述のように、たとえば特開平8−290387号公報に開示されている。
【0041】
しかし、当該公報に開示されている記録材切断装置には、カッター刃を上下に移動させるためのレールが備えられ、このレールに、高さが変化する起伏部(テーパ部)を設けることによって、このレールに沿って記録材の幅方向に走行するカッター刃を上下に移動するようにしていた。
【0042】
これに対して、本実施形態の記録材切断装置では、カッター溝131を挟む両側の壁のうち搬送方向下流側の壁の上に、上側に起伏面を有する起伏部132を配設し、この起伏面に、カッターホルダ122と一体的に形成された押さえ部材123を当接させながらカッターユニット112を走行させる。こうすることで、カッター刃の寿命を延ばすということについては従来の記録材切断装置と同様の効果を奏することができる。
【0043】
本実施形態の記録材切断装置では、さらに、前述したようなカッターレールが不要となるため構造が簡単になり、またカッターレールを設けるためのスペースも不要となるため全体の寸法を小型化できる。この点が、従来の記録材切断装置と比べた場合の大きな特長となる。
【0044】
図2に示すようにカッターユニット112の搬送方向(D方向)下流側の位置に設けられたカッターコロ125は、その回動軸がカッターホルダ122に固定されている。カッターユニット112の待機期間中や記録材の切断中は、カッターコロ125は、他の部材とは接しない状態にある。
【0045】
しかし、カッターユニット112が図3又は図4に示すその走行範囲の最も右側端部付近に到達すると、カッターコロ125は、図3の右側端部に設けられたコロガイド135に当接する。コロガイド135は所定の傾斜角を有しており、カッターコロ125がコロガイド135に接触後もさらに右へ走行すると、カッターコロ125は回転しながら上へ移動し、これに伴ってカッターホルダ122全体が上方に持ち上げられる。そしてカッターホルダ122がある高さまで持ち上げられると、カッターホルダ122と一体的に形成されたフック爪124がカッターケース121の上方に設けられた凹部129に係合し、これによりカッターホルダ122はカッター加圧バネ120による下方への付勢力に抗して、再びカッターケース121内の上よりの位置に保持される。その後、カッターユニット112は、図3の左へ向かって走行し、フック爪124がフック爪解除板128に突き当たる直前の待機位置に戻るが、この間もカッターホルダ122はカッターケース121内の上よりに保持された状態は維持される。
【0046】
なお、本実施形態では、起伏部132の上側の起伏面を、図3に示すように中央部が高く、始点側と終点側が低くなるように形成したが、これ以外にも、たとえば始点と終点のどちらか一方が高く、他方が低い単純なテーパ状にしても良いし、カッターユニットの走行経路中に高低を何度か繰り返すような形状にしてもよい。また、上記では起伏部132をプラテン117と一体のもの、あるいはプラテン117そのものとして形成したが、これらを別体のものとして別々に形成してもよい。
【0047】
[実施形態2]
図5乃至図7は、実施形態2の記録材切断装置を示している。これらのうち図5は、実施形態1の図3に対応した正面図であり、図6、図7は、カッター刃の近傍を拡大して示した正面図である。図5乃至図7では、各部を200番台の符号で示すが、その下二桁が実施形態1に関連する図中の符号の下二桁と同じものは、相互に対応するものを表す。また、ここでは主として実施形態2の装置に特有の構造・機能について説明することとし、実施形態1の装置と同様の構造・機能を有する部分に関する説明はここでは省略する。
【0048】
本実施形態では、カッターホルダ222(請求項4の「カッター刃支持手段」に対応する)とは別体のプラスチック製のカッター支持ホルダ240(請求項4の「カッター刃固定手段」に対応する)が設けられ、カッター支持ホルダ240の先端部にカッター刃230が固定的にホールドされている。カッター支持ホルダ240は、カッターホルダ222に取り付けられた軸240aを中心として、略鉛直面内で回動可能とされている。押さえ部材223は、連結部223aによって、カッター支持ホルダ240と同じ素材で一体的に成形され、適度な弾性を有している。カッター刃230の側面が鉛直面からやや傾くようにホールドされている点は、実施形態1と同様である。
【0049】
本実施形態の装置には、図6に示すように、カッター回動バネ241(請求項4の「回動付勢手段」に対応する)が、カッターホルダ222とカッター支持ホルダ240との間に設けられている。カッター回動バネ241は、カッター支持ホルダ240を時計方向に回動するよう常時付勢しているが、その付勢力は、カッター加圧バネ220による下方への付勢力よりも小さくしてある。この時計方向の回動は、カッター支持ホルダ240と一体的に形成された押さえ部材223の先端部223bが、カッターホルダ222底部の突き当て部222aに突き当たることによって規制される。
【0050】
カッターホルダ222は、実施形態1と同様に、カッターケース221内に上下に移動可能に収容されており、カッター加圧バネ220によって常時下向きに付勢されている。また、カッターユニット212の待機期間はカッターホルダ222と一体的に形成されたフック爪224がカッターケース221の上方に設けられた凹部229に係合している点、記録材213の切断動作開始時にカッターユニット212が走行範囲の最も左側へ移動し、フック爪224がフック爪解除板(図示せず)に突き当たってフック爪224が凹部229からはずれ、カッターホルダ222がカッター加圧バネ220により押し下げられる点、そしてカッターコロ125、コロガイド135(図4参照)と同様の部材によってC方向の端部に達したカッターホルダ222が再び上方に持ち上げられて保持される点などは、実施形態1と同様である。
【0051】
記録材の切断動作時には、カッターホルダ222がカッター加圧バネ220によって押し下げられ、これによりカッターホルダ222の底部の平坦面222bが、カッター溝131(図2参照)の上流側の壁に、あいだに記録材213を挟んだ状態で当接する。また、押さえ部材223の底部は、カッター回動バネ241の時計方向の回動付勢力及び押さえ部材223の弾性力によって、カッター溝131(図2参照)の下流側において、あいだに記録材213を挟んだ状態で起伏部232の起伏面に当接する。これにより、カッター刃230が、カッター溝131に適度な深さまで入り込む。切断動作開始当初は、カッター刃230の先端部近傍で記録材を切断する程度の深さまで入り込んでいる。同時に、カッター刃230の前後において記録材213がしっかりと押さえ付けられるため、特に切断動作の開始時に記録材213がよじれたり、しわになったり、あるいは湾曲したりすることを有効に防止できる。
【0052】
記録材213の切断動作中は、押さえ部材223が、あいだに記録材213を挟んだ状態で起伏部232の上側表面に当接し、この状態でカッターユニット212全体が図5の左から右に向かって(矢印Cの方向に向かって)走行する。起伏部232の上側表面には、実施形態1と同様に、中央部が高く始点側と終点側が低くなるような起伏面が形成されている。
【0053】
カッターユニット212全体が矢印Cの方向に向かって走行し、起伏部232の高さが徐々に高くなると、これにともなって押さえ部材223の位置も高くなる。このとき、押さえ部材223の先端部223bが突き当て部222aに突き当たって動きが規制されるため、連結部223aを介して押さえ部材223と連結しているカッター支持ホルダ240が、カッター回動バネ241の時計方向の回動付勢力に抗して反時計方向に回動する。このカッター支持ホルダ240の反時計方向への回動によって、カッター刃230が記録材213に切り込む深さは徐々に深くなる。
【0054】
図7に示すように、カッターユニット212が起伏部232の中央に達すると、カッター支持ホルダ240の反時計方向への回動角は最大となって、カッター刃230の切り込み深さも最大となり、その結果カッター刃230は、その根元近くで記録材213を切断するようになる。カッターユニット212が起伏部232の中央を過ぎて更に右に進むと、カッター支持ホルダ240は徐々に元の状態に戻り、これに伴ってカッター刃230の切り込み量も浅くなり、図5の最も右側に達すると再びカッター刃230の先端近傍で記録材213を切断する状態になる。
【0055】
このように、起伏部232に設けられた起伏面に沿ってカッター刃230の切り込み深さが変化し、結果としてカッター刃230の全体を使って記録材213を切断できるという点は、実施形態1と同様である。ただし、本実施形態では、起伏面の高低差を、実施形態1の場合よりも小さくしてある。これは以下の理由による。
【0056】
カッター刃の上下方向の移動範囲が起伏面の高低差に依存する点については、本実施形態も実施形態1と共通である。しかし、実施形態1の装置では、その構造上、起伏面の高低差がそのままカッター刃の切り込み深さの差となって現れる。これに対して、本実施形態では、上で説明した構造および動作によって、起伏面の高低差が同じであっても、カッター刃230の上下の移動範囲は、軸240aからカッター刃230までの距離や、連結部223aの形状などによって変化する。このため、軸240aからカッター刃230までの距離や連結部223aの形状などをうまく設計することによって、実施形態1と同程度のカッター刃の切り込み深さを得ながら、起伏面の高低差をより小さくできる。
【0057】
実施形態1の説明において述べたように、起伏面に高低差を設けてカッター刃を上下に移動させることで、テーパを設けたレールが不要となって構造が簡単になり、かつカッター刃の寿命を伸ばすことができるという効果を奏することができるが、このことは一面において、起伏面の高低差が大きくなるために、記録材の切断部分の真直性が低下するという問題を生じる。
【0058】
そこで、本実施形態のような構造を採用すると、起伏面の高低差が小さくてもカッター刃の切り込み深さを大きくすることができるので、実施形態1の場合に比べ、記録材の切断時における真直性の低下を抑えることができる。
【0059】
なお、本実施形態では、起伏部232の上側の起伏面を、図5に示すように中央部が高く始点側と終点側が低くなるように形成したが、これ以外にも、たとえば始点と終点のどちらか一方が高く、他方が低い単純なテーパ状にしても良いし、カッターユニットの走行経路中に高低を何度か繰り返すような形状にしてもよい。また、起伏面を有する起伏部232をプラテン217と一体のもの、あるいはプラテン217そのものとして形成したが、これらを別体のものとして設けてもよい。
【0060】
[実施形態3]
図8及び図9は、実施形態3の記録材切断装置を示しており、図8は、実施形態2の図6に、また、図9は実施形態2の図7にそれぞれ対応した正面図である。図8及び図9では各部を300番台の符号で示すが、その下二桁が実施形態1又は実施形態2の装置を示す図中の符号の下二桁と同じものは、相互に対応するものを表す。また、ここでは主として実施形態3の装置に特有の構造・機能について説明することとし、実施形態1及び2の装置と同様の構造・機能を有する部分に関する説明はここでは省略する。
【0061】
実施形態2では、図6、図7に示したように、カッター刃230は、240aを軸として回動可能とされたカッター支持ホルダ240に直接取り付けられていた。これに対して本実施形態では、図8、図9に示すように、カッター刃330は、カッター加圧ホルダ350(請求項7の「カッター刃固定手段」に対応する)の下端部に固定的にホールドされ、このカッター加圧ホルダ350がカッター支持ホルダ340(請求項7の「カッター刃並進手段」に対応する)と連結した構造になっている。カッター加圧ホルダ350とカッター支持ホルダ340との連結は、カッター支持ホルダ340の左の位置に紙面の裏側に向かう方向に設けられた突起352が、カッター加圧ホルダ350の上部に設けられた横長の長穴351に挿入されることによってなされている。
【0062】
カッター加圧ホルダ350は、カッター支持ホルダ340との連結がなければ上下に自由に並進移動できるが、長穴351に挿入された突起352によってカッター加圧ホルダ350の上下の移動が制限されるため、突起352が上下に移動するときのみ、それに伴って上下に並進移動できる。また、カッター加圧ホルダ350の左右の移動は、カッターホルダ322(請求項7の「カッター刃支持手段」に対応する)の側面322cと、カッターホルダ322に設けられた突起353によって規制されている。
【0063】
カッター支持ホルダ340は、軸340aを中心として略鉛直面内において揺動可能にカッターホルダ322に取り付けられている。押さえ部材323は、連結部323aによって、カッター支持ホルダ340と同じ素材で一体的に成形され、適度な弾性を有している。カッター加圧ホルダ350の先端にホールドされたカッター刃330がその側面を鉛直面からやや傾けて固定されている点は、実施形態1及び2の装置と同様である。
【0064】
図8に示すように、カッターホルダ322の底部とカッター支持ホルダ340との間に設けられたカッター回動バネ341(請求項7の「回動付勢手段」に対応する)は、軸340aを中心として常時カッター支持ホルダ340を時計方向に回動するよう付勢しているが、その付勢力は、カッター加圧バネ320(請求項7の「付勢手段」に対応する)による下方への付勢力よりも小さくしてある。この時計方向の回動は、カッター支持ホルダ340と一体的に形成された押さえ部材323の先端部323bが、カッターホルダ322底部の突き当て部322aに突き当たることによって規制される。
【0065】
カッターホルダ322は、実施形態1及び2の装置と同様に、カッターケース321内に上下に移動可能に収容されており、カッター加圧バネ320によって常時下向きに付勢されている。また、カッターユニット312の待機期間はカッターホルダ322と一体的に形成されたフック爪(図示せず)がカッターケース321の上方に設けられた凹部(図示せず)に係合する点、記録材313の切断動作開始時にはカッターユニット312が走行範囲の最も左側へ移動してフック爪がフック爪解除板(図示せず)に突き当たり、フック爪が凹部からはずれてカッターホルダ322がカッター加圧バネ320によって押し下げられる点、カッターコロ125、コロガイド135(図4参照)と同様の部材によってC方向の端部に達したカッターホルダ322が再び上方に持ち上げられ保持される点などは、実施形態1及び2の装置と同様である。
【0066】
記録材の切断動作時においては、カッターホルダ322がカッター加圧バネ320によって下方に付勢されることにより、カッターホルダ322の底部の平坦面322bが、カッター溝131(図2参照)の上流側の壁の上部に、あいだに記録材313を挟んだ状態で当接する。また、押さえ部材323の底部は、カッター回動バネ341の時計方向の回動付勢力および押さえ部材323の弾性によって、カッター溝131(図2参照)の下流側において、あいだに記録材313を挟んだ状態で起伏部332の起伏面に当接する。これにより、カッター加圧ホルダ350の先端にホールドされたカッター刃330がカッター溝131に適度な深さまで入り込む。
【0067】
切断動作開始当初は、図8に示すように、カッター刃330の先端部近傍で記録材を切断する程度の深さまで入り込んでいる。同時に、カッター刃230の前後において記録材313がしっかりと押さえ付けられるため、特に切断動作の開始時に記録材313がよじれたり、しわになったり、あるいは湾曲したりすることを有効に防止できる。
【0068】
記録材313の切断動作中は、押さえ部材323が、あいだに記録材313を挟んだ状態で起伏部332の上側表面に当接し、この状態でカッターユニット312全体が図8の左から右に向かう方向(矢印Cで示す方向)に走行する。起伏部332の上側表面には、実施形態1及び2の装置と同様に、中央部が高く始点側と終点側が低くなるような起伏面が形成されている。
【0069】
カッターユニット312全体が矢印Cの方向に向かって走行し、起伏部332の高さが徐々に高くなると、これにともなって押さえ部材323の位置も高くなる。このとき、押さえ部材323の先端部323bは突き当て部322aに突き当たって動きが規制されているため、連結部323aを介して押さえ部材323と連結しているカッター支持ホルダ340が、カッター回動バネ341の時計方向の回動付勢力に抗して徐々に反時計方向に回動する。
【0070】
このカッター支持ホルダ340の反時計方向の回動によって、突起352及び長穴351を介してカッター支持ホルダ340に連結されているカッター加圧ホルダ350は押し下げられ、これによりカッター刃330が記録材313に切り込む深さが徐々に大きくなる。そして図9に示すように、カッターユニット312が起伏部332の中央付近に達すると、カッター支持ホルダ340の反時計方向の回動量は最大となって、カッター刃330の切り込み深さも最大となり、その結果カッター刃330の根元近くで記録材313を切断する状態になる。
【0071】
カッターユニット312が起伏部332の中央を過ぎてさらに右に進むと、カッター支持ホルダ340は元の状態に戻り、それに伴ってカッター刃330の切り込み量も浅くなり、走行範囲の最も右側に達すると再びカッター刃330の先端近傍で記録材313を切断する状態になる。
【0072】
このように、起伏部332に設けられた起伏に沿って、カッター刃330の切り込み深さが変化し、結果としてカッター刃330の全体で記録材313を切断できるという点は、実施形態1及び実施形態2の装置と同様である。また、実施形態1の装置に比べて起伏面の高低差を小さくしてあるが、このようにしても、カッター刃330の全体で記録材313を切断でき、しかも切断部分の真直性の低下を抑えることができるという点は、実施形態2の装置と同様である。
【0073】
本実施形態の記録材切断装置では、さらに、カッター支持ホルダ340とは別体で上下に並進移動可能なカッター加圧ホルダ350を設け、この下端部にカッター刃330を固定するという構成にしたことにより、カッター支持ホルダ340が回動してカッター刃330の切り込み量が変化した場合でも、刃面が水平面となす角θは常に一定となる。
【0074】
実施形態2では、カッター支持ホルダ240に直接カッター刃230を固定したため、起伏部232の起伏の変化によって回動するカッター支持ホルダ240に合わせてカッター刃230も回動し、このためカッター刃230の刃面が水平面となす角θも変化する。この角度θの変化は、刃面と記録材とのなす角の変化となって現れる。刃面と記録材とのなす角の変化は、記録材の場所によって切断のされ方が変わることにもつながり、その結果、切断の安定性が失われる場合がある。
【0075】
これに対して、本実施形態のような構成にすると、カッター刃330の刃面が水平面となす角θは常に一定となり、このため刃面と記録材313とのなす角もほぼ一定に保たれる。したがって、記録材の場所によって切断のされ方が変わることもなく、記録材の全体で安定した切断が可能となる。
【0076】
なお、本実施形態の記録材切断装置でも、起伏部332の上側の起伏面を、実施形態1及び2の装置と同様に中央が高く始点側と終点側が低くなるように形成したが、これ以外にも、たとえば始点と終点のどちらか一方が高く、他方が低い単純なテーパ状にしても良いし、カッターユニットの走行経路中に高低を何度か繰り返すような形状にしてもよい。また、起伏部332をプラテン317と一体のもの、あるいはプラテン317そのものとして形成したが、これらを別体のものとして設けてもよい。
【0077】
[実施形態4]
図10は、実施形態4の記録材切断装置を示しており、同図は実施形態1を示した図2に対応している。図10では各部を400番台の符号で示すが、その下二桁が実施形態1乃至3の装置を示す図中のいずれかの符号の下二桁と同じものは、相互に対応するものを表す。また、ここでは主として実施形態4の装置に特有の構造・機能について説明することとし、実施形態1乃至3の装置と同様の構造・機能を有する部分に関する説明はここでは省略する。
【0078】
実施形態1乃至3の記録材切断装置では、いずれの場合もカッター刃は、その側面が鉛直面からやや記録材搬送方向の上流側に傾けて取り付けられている。この理由は既に説明したように、切断開始時点のカッター刃の侵入性を高め、記録材がよじれたり、しわになったり、湾曲したりするのを防止するためである。そして、前述のいずれの実施形態でも、カッターユニットが始点から終点まで走行する間に、記録材とカッター刃をホールドするカッターホルダ122(実施形態1)、カッター支持ホルダ240(実施形態2)、またはカッター加圧ホルダ350(実施形態3)との相対的な高さが変化する機構を設けて、カッター刃の全体を使って記録材を切断するようにし、これによりカッター刃の寿命を伸ばすようにしている。
【0079】
しかしながら、カッター刃の側面が鉛直面から傾いた状態で、カッター刃をホールドするカッターホルダ122(実施形態1)、カッター支持ホルダ240(実施形態2)、またはカッター加圧ホルダ350(実施形態3)を単純に上下させると、カッター刃の先端部で切断する場合(切り込み深さが浅い場合)と、カッター刃の根元に近い部分で切断する場合(切り込み深さが深い場合)とで、搬送方向(D方向)の切断位置が変わってしまう。このため、記録材の切断部は厳密には直線にはならず、わずかながら曲線になってしまう。
【0080】
そこで、本実施形態の記録材切断装置では、図10に示すように、実施形態2の装置におけるカッター支持ホルダ240(図6、図7参照)に対応するカッター支持ホルダ440にカッター刃430の側面を傾けずに固定し、かつ、カッターホルダ422の軸440aを図10に示すように傾けてカッター支持ホルダ440をに取り付ける。その結果、カッター刃430の側面は図10に示すように記録材413の搬送方向(D方向)上流側にやや傾き、そして図10の紙面に垂直な面のうち矢印Sを含む平面がカッター支持ホルダ440の回動面となる。この傾きの大きさは、実施形態1乃至3で、カッター刃をホルダに固定する際の傾きと同じ角度とする。
【0081】
このような機構にすると、カッター支持ホルダ440が回動してカッター刃430の切り込み深さが大きくなるときでも、カッター刃430の移動方向は、その側面と平行になるので、カッター刃440の先端部で切断する場合(切り込み深さが浅い場合)と、カッター刃440の根元に近い部分で切断する場合(切り込み深さが深い場合)とで、搬送方向(D方向)の切断位置はほとんど変わらない。したがって、記録材413の切断部の真直性の低下を有効に抑えることが可能となる。
【0082】
なお、本実施形態の記録材切断装置は、実施形態2の装置におけるカッター支持ホルダ240(図6、図7参照)に対応するカッター支持ホルダ440を傾けた場合であったが、実施形態3の装置におけるカッター支持ホルダ340及びカッター加圧ホルダ350(図8、図9参照)を、本実施形態と同じように適当な角度だけ傾けて取り付けた場合でも、同様の作用・効果を奏することができる。
【0083】
[実施形態5]
図11乃至図13は、実施形態5の記録材切断装置を示しており、図11は画像形成装置のうち本実施形態の記録材切断装置の関連する部分を示した斜視図、図12は搬送方向(D方向)の下流側から見た図11の記録材切断装置の正面図、図13も搬送方向(D方向)の下流側から見た記録材切断装置の正面図である。実施形態5の装置は、これまで述べた実施形態1乃至4の各装置とは異なり、カッターレールを用いてカッター刃を上下動させるタイプである。図11乃至図13では各部を500番台の符号で示すが、その下二桁が実施形態1乃至4を示す図中のいずれかの符号の下二桁と同じものは、相互に対応するものを表す。
【0084】
図11に示すように、記録材513は、プラテン517上を不図示の搬送手段によってD方向に搬送される。したがって、D方向が下流側であり、これとは反対の方向が上流側となる。記録材513の上方には、D方向と直交する方向、すなわち記録材513の幅方向に案内レール560が架設されている。案内レール560には、これと摺動可能にカッターベース561が取り付けられている。カッターベース561の左右には、駆動用のワイヤー562が固定されている。不図示の駆動手段でこのワイヤー562を駆動することにより、カッターベース561を案内レール560に沿って往復走行させることができる。
【0085】
カッターベース561(請求項10の「カッター刃走行手段」に対応する)の下部右側には、ピン563を軸として揺動可能とされたカッターアーム565(請求項10の「揺動手段」に対応する)が配設されている。カッターアーム565には、ガイドコロ564(請求項10の「ガイド部材」に対応する)が回転自在に設けられている。また、カッターベース561の下部左側には、下端部にカッター刃530がホールドされているカッターホルダ566(請求項10の「カッター刃固定手段」に対応する)が、案内部568によって上下に並進移動できるように配設されている。カッターホルダ566は、その上方に取り付けられたバネ567(請求項10の「付勢手段」に対応する)によって、常時上向きに付勢されている。カッターアーム565のピン563と反対側の先端部には突起569が設けられており、カッターホルダ560の右側の肩部に載っている。なお、カッター刃530は、前述の実施形態1乃至3と同様の理由によって、カッターホルダ560の下端部に、その側面を所定角度だけ搬送方向(D方向)下流側に傾けて固定されている。
【0086】
図11に示すように、案内レール560とは別に、この案内レール560と平行にカッターレール570(請求項10の「レール手段」に対応する)が架設されている。前述のようにカッターホルダ566がバネ567によって上向きに付勢されているため、この肩部に載っている突起569を介して、カッターアーム565も上に持ち上げられる。その結果、カッターアーム565に設けられたガイドコロ564は、カッターレール570の下面に当接する。
【0087】
カッターレール570の下面には、図12に示すように、その長手方向に沿って高さが変化する起伏面570a、570b、570cが形成されている。この起伏面の高さによって、カッターアーム565及びカッターホルダ566の上下位置が決定される。したがって、カッターベース561が案内レール560に沿って走行すると、カッターホルダ566の上下位置は変化し、これに伴ってカッターホルダ566の下部に取り付けられたカッター刃530の上下位置も変化する。なお、本実施形態では、カッターレール570の下面に図12、図13に示すような起伏面が形成されているが、これとは異なる起伏面、たとえば単なる片昇り又は片下りのテーパー形状、あるいは起伏が連続するような起伏面であってもよい。
【0088】
図12は、カッターベース561が記録材の切断位置の直前に到来した状態を示している。記録材の切断動作に入ると、カッターベース561は同図の右側(C方向)に向かって走行を開始する。このとき、ガイドコロ564は、まず、起伏部570aの最上部に当たり、その傾斜に沿って下降する。これに伴って、カッターアーム565は反時計方向に回動し、カッターアーム565の先端に設けられた突起569が、バネ567の上向き付勢力に抗してカッターホルダ566を押し下げ、その結果カッター刃530の記録材513への切り込み量は徐々に大きくなる。図13はこの切り込み深さが最大となって、カッター刃530の根元に近い部分で記録材513を切断している状態を示している。
【0089】
カッターベース561が更にC方向に走行してガイドコロ564が起伏部570aを超えると、今度はガイドコロ564は起伏部570bの傾斜面に沿って徐々に上昇する。これに伴って、カッターアーム565は時計方向に徐々に回動し、カッターホルダ566はバネ567の上向き付勢力によって上昇する。これに伴ってカッター刃530の記録材513への切り込みは浅くなり、カッター刃の先端付近で記録材513を切断する状態となる。その後、カッターベース561がさらにC方向に走行すると、ガイドコロ564は起伏部570cの傾斜面に沿って徐々に下降し、カッターアーム565は反時計方向に徐々に回動して、カッターホルダ566はバネ567の上向き付勢力に抗して押し下げられる。
【0090】
このように本実施形態の装置では、カッターベース561の走行に伴ってカッターホルダ566が上下するときに、回動するカッターアーム565とは別体のものとしてカッターホルダ566を設けていることから、カッターホルダ566はカッターアーム565のように回動するのではなく、単純に上下に並進移動する。このため、カッター刃530の刃面が記録材513の表面となす角ηは、下降の前後で一定に保たれる。その結果、実施形態3の説明で述べたように、カッターベース561の位置によって記録材513の切断のされ方が変わることはなく、記録材の全体で安定した切断が可能となる。また、カッター刃530の全体を使って記録材513が切断されるのでカッター刃530の寿命が伸びるという点については、前述の各実施形態と同じである。
【0091】
[実施形態6]
図14及び図15は、実施形態6の記録材切断装置を示しており、図14は画像形成装置のうち本実施形態の記録材切断装置の関連する部分を示した斜視図、図15は、図14の矢印Dと平行な直線を含む鉛直面でカッター刃の部分を切った断面図である。実施形態5の装置と同様に、実施形態6の装置もカッターレールを用いてカッター刃を上下動させるタイプである。なお、図14及び図15では、各部を600番台の符号で示すが、その下二桁が実施形態1乃至5に関連する図中の符号の下二桁と同じものは、相互に対応するものを表す。また、ここでは主として実施形態6の装置に特有の構造・機能について説明することとし、実施形態5等の装置と同様の構造・機能を有する部分に関する説明は、ここでは省略する。
【0092】
なお、本実施形態以降の装置では、前述の各実施形態とは逆方向にカッター刃を傾けてあるが、切断開始時に記録材よじれたり、しわになったりするのを防止する点では同様の効果を奏することができる。
【0093】
実施形態5の記録材切断装置では、前述のようにカッターホルダ566をカッターアーム565と別体で設けたことにより、カッターアーム565が回動したときでも、カッター刃530を上下に並進移動させることができる。また、カッター刃530は、切断開始時点での記録材への侵入性を向上させるために、前述の実施形態1乃至3の装置と同様に、その側面を鉛直面から所定角度だけ搬送方向(D方向)下流側に傾けてカッターホルダ560の下端部にホールドされている。
【0094】
しかしながら、カッター刃の側面を鉛直面から傾けた状態で、カッター刃530ホールドするカッターホルダ566を上下に移動させると、カッター刃の先端部で切断する場合(切り込み深さが浅い場合)と、カッター刃の根元に近い部分で切断する場合(切り込み深さが深い場合)とで、搬送方向(D方向)の切断位置が変わる。このため、記録材の切断部は厳密には直線にはならず、わずかながら曲線になってしまうという問題を生じる。
【0095】
そこで、本実施形態では、実施形態4の装置と同様に、図14,15に示すように、カッターホルダ666の下端部にカッター刃630の側面を傾けないで固定し、このようにカッター刃630がホールドされたカッターホルダ666を、鉛直面から所定角度だけ搬送方向(D方向)に傾けた状態でカッターベース661に取り付ける。そして、このカッターホルダ666は、案内部668によって、カッター刃630の側面と平行な面に沿って上下に移動できるようにする。このカッターベース661の傾きの大きさは、実施形態5でカッター刃を固定する際に傾けた角度と同じにする。
【0096】
カッターホルダ666は、バネ667によって上方に付勢されているが、その上方への移動は、カッターホルダ666に設けられた突起666aがアーム665と当接し、このアーム665と連設されたガイドコロ664がカッターレール670の下側の起伏面に突き当たることによって制限される。カッターベース661が案内レール660に沿って走行し、ガイドコロ664がカッターレール670の起伏面に沿って上下すると、それに伴ってカッターホルダ666も、カッター刃630の側面と平行な面内で移動する。
【0097】
上述のような機構にすると、カッター刃630の先端部で切断する場合(切り込み深さが浅い場合)と、カッター刃630の根元に近い部分で切断する場合(切り込み深さが深い場合)とで、搬送方向(D方向)の切断位置は変わらない。したがって、記録材613の切断部の真直性の低下を有効に抑えることができる。
【0098】
以上、実施形態1乃至6について説明してきたが、各請求項に記載した発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その実施に当たっては請求項に記載された発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能であり、それらも対応する請求項に記載された発明の技術的範囲に属することはいうまでもない。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1乃至3記載の発明によれば、記録材載置部に起伏面を設けたことにより、この起伏面によってカッター刃が走行するときの記録材への切り込み深さが変わり、その結果カッター刃全体を使って記録材を切断することができるので、カッター刃の寿命を伸ばすことができ、さらに、従来の装置においてカッター刃の記録材への切り込み深さを変えるために必要だったカッターレールが不要となるため、装置の構造が簡素化され、装置を小型化することが容易となる。
【0100】
請求項3記載の発明は、更に、カッター刃の側面をカッター刃固定手段の付勢方向と平行な状態に固定し、カッター刃固定手段を記録材載置部に垂直な方向から傾いた方向に付勢することによって、記録材の切断部の真直性を向上させることができる。
【0101】
請求項4乃至6記載の発明によれば、請求項1乃至3記載の発明の効果に加え、付勢手段の他に回動付勢手段を設け、さらに回動可能に取り付けられたカッター刃固定手段と一体的に形成された記録材押さえ手段を設けたことにより、請求項1乃至3記載の発明の場合に比べ、カッター刃の切り込み深さを変えるのに必要な記録材載置部の起伏を小さくすることができ、その分記録材の切断部の真直性を向上させることができる。
【0102】
請求項6記載の発明は、更に、カッター刃の側面をカッター刃固定手段の回動面と平行な状態に固定し、カッター刃固定手段を記録材載置部に垂直な方向から傾くように取り付けたことにより、記録材の切断部の真直性をより向上させることができる。
【0103】
請求項7乃至9記載の発明によれば、請求項1乃至6記載の発明の効果に加え、切断動作時において記録材に対する並進移動によってカッター刃の記録材への切り込み深さが変わるため、カッター刃の刃面と記録材との角度が、切断動作の開始から終了までほぼ一定に保たれ、切断動作が安定する。
【0104】
請求項9記載の発明は、更に、カッター刃の側面がカッター刃固定手段と平行に取り付けられ、カッター刃固定手段が記録材載置部に垂直な方向から傾いた状態で並進移動するので、記録材の切断部の真直性をより向上させることができる。
【0105】
請求項10及び11記載の発明によれば、レール手段の起伏面によってカッター刃が走行するときの記録材への切り込み深さが変わり、その結果カッター刃全体を使って記録材を切断することができるので、従来と同様にカッター刃の寿命を伸ばすことができ、さらに、切断動作時において記録材に対する並進移動によってカッター刃の記録材への切り込み深さが変わるため、カッター刃の刃面と記録材との角度が、切断動作の開始から終了までほぼ一定に保たれ、切断動作が安定する。
【0106】
更に、請求項11記載の発明は、カッター刃の側面をカッター刃固定手段の並進方向と平行に固定し、記録材載置部に対して垂直な方向から傾いた方向にカッター刃固定手段を並進移動させるので、記録材の切断部の真直性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置を、キャリッジの走行方向に垂直な面(記録材の搬送方向と平行な直線を含む面)で切った断面を示す概略断面図である。
【図2】図1のカッターユニット112を拡大して示した断面図である。
【図3】カッターユニット112を取り出した正面図である。
【図4】カッターユニット112を取り出した正面図である。
【図5】図3に対応した正面図である。
【図6】カッター刃の近傍を拡大して示した正面図である。
【図7】カッター刃の近傍を拡大して示した正面図である。
【図8】実施形態3の記録材切断装置の正面図である。
【図9】実施形態3の記録材切断装置の正面図である。
【図10】実施形態4の記録材切断装置のカッターユニット部分の断面図である。
【図11】実施形態5の記録材切断装置の斜視図である。
【図12】実施形態5の記録材切断装置を下流側から見た正面図である。
【図13】実施形態5の記録材切断装置を下流側から見た正面図である。
【図14】実施形態6の記録材切断装置の斜視図である。
【図15】実施形態6の記録材切断装置を図14の矢印Dと平行な直線を含む鉛直面でカッター刃の部分を切った断面図である。
【図16】従来の記録材切断装置の一例を示した斜視図である。
【図17】図16の装置のカッター刃の部分を、記録材の搬送方向と平行な直線を含む断面で切った断面図である。
【符号の説明】
112…カッターユニット
117,217,317,417,517,617…プラテン
120,220,320…カッター加圧バネ
122,222,322,666…カッターホルダ
123,223,323,423…押さえ部材
130,230,330,430,530,630…カッター刃
131,431…カッター溝
132,232,332,432…起伏部
240,340,440…カッター支持ホルダ
241,341…カッター回動バネ
350…カッター加圧ホルダ
351…長穴
352…突起
664…ガイドコロ
665…アーム
667…バネ
670…カッターレール
Claims (11)
- 画像形成装置の記録材載置部に載置されて搬送される記録材を、記録材搬送方向と略垂直な方向にカッター刃を走行させて切断する記録材切断装置において、
カッター刃が固定的に取り付けられたカッター刃固定手段と、
前記カッター刃固定手段を前記記録材載置部に向かう方向に弾性的に付勢する付勢手段と、
切断動作時に、前記カッター刃固定手段を、前記記録材搬送方向と略垂直な方向に、前記付勢手段とともに前記記録材載置部と平行に走行させるカッター刃走行手段と、
前記記録材載置部のうち前記カッター刃の走行経路に沿った部分に形成された、上面に起伏を有する起伏面と、
前記カッター刃固定手段と一体的に設けられ、切断動作時に前記起伏面との間に前記記録材を挟んだ状態で前記付勢手段の付勢力を弾性的に受けとめて前記記録材を押さえる記録材押さえ手段と、
を具備することを特徴とする記録材切断装置。 - 前記カッター刃はその側面を前記カッター刃固定手段が付勢される方向から傾けて固定され、前記付勢手段は前記カッター刃固定手段を前記記録材載置部に垂直な方向に付勢するものである請求項1記載の記録材切断装置。
- 前記カッター刃はその側面を前記カッター刃固定手段が付勢される方向と平行に固定され、前記付勢手段は前記カッター刃固定手段を前記記録材載置部に垂直な方向から傾いた方向に付勢するものである請求項1記載の記録材切断装置。
- 画像形成装置の記録材載置部に載置されて搬送される記録材を、記録材搬送方向と略垂直な方向にカッター刃を走行させて切断する記録材切断装置において、
カッター刃が固定的に取り付けられたカッター刃固定手段と、
前記カッター刃固定手段が回動可能に取り付けられたカッター刃支持手段と、
前記カッター刃支持手段を前記記録材載置部に向かう方向に弾性的に付勢する付勢手段と、
前記カッター刃固定手段を、前記カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向に弾性的に回動付勢する回動付勢手段と、
切断動作時に、前記カッター刃支持手段を、前記カッター刃固定手段、前記回動付勢手段、前記付勢手段とともに、前記記録材搬送方向と略垂直な方向に前記記録材載置部と平行に走行させるカッター刃走行手段と、
前記記録材載置部のうち前記カッター刃の走行経路に沿った部分に形成された、上面に起伏を有する起伏面と、
前記カッター刃固定手段と一体的に設けられ、切断動作時に、前記起伏面との間に前記記録材を挟んだ状態で前記付勢手段の付勢力を弾性的に受けとめて前記記録材を押さえるとともに、前記起伏面の形状に応じて、前記回動付勢手段の回動付勢力に抗して前記カッター刃固定手段を、カッター刃の記録材への切り込み深さが深くなる方向に回動させる記録材押さえ手段と、
を具備することを特徴とする記録材切断装置。 - 前記カッター刃はその側面を前記カッター刃固定手段の回動面から傾けて固定され、前記カッター刃固定手段はその回動面が前記記録材載置部に垂直となるように前記カッター刃支持手段に取り付けられたものである請求項4記載の記録材切断装置。
- 前記カッター刃はその側面を前記カッター刃固定手段の回動面と平行に固定され、前記カッター刃固定手段はその回動面が前記記録材載置部に垂直な面から傾くように前記カッター刃支持手段に取り付けられたものである請求項4記載の記録材切断装置。
- 画像形成装置の記録材載置部に載置されて搬送される記録材を、記録材搬送方向と略垂直な方向にカッター刃を走行させて切断する記録材切断装置において、
カッター刃が固定的に取り付けられたカッター刃固定手段と、
前記カッター刃固定手段が並進移動可能に取り付けられたカッター刃支持手段と、
前記カッター刃支持手段を前記記録材載置部に向かう方向に弾性的に付勢する付勢手段と、
前記カッター刃固定手段と連結され、かつ前記カッター刃支持手段に回動可能に取り付けられ、その回動動作により連結されている前記カッター刃固定手段を、カッター刃の前記記録材への切り込み深さが深くなる方向又は浅くなる方向に並進移動させるカッター刃並進手段と、
前記カッター刃固定手段を、前記カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向に前記カッター刃並進手段を弾性的に回動付勢する回動付勢手段と、
切断動作時に、前記カッター刃支持手段を、前記カッター刃固定手段、前記カッター刃並進手段、前記付勢手段、前記回動付勢手段とともに、前記記録材搬送方向と略垂直な方向に前記記録材載置部と平行に走行させるカッター刃走行手段と、
前記記録材載置部のうち前記カッター刃の走行経路に沿った部分に形成された、上面に起伏を有する起伏面と、
前記カッター刃並進手段と一体的に設けられ、切断動作時に、前記起伏面との間に前記記録材を挟んだ状態で前記付勢手段の付勢力を弾性的に受けとめて前記記録材を押さえるとともに、前記起伏面の形状に応じて、前記回動付勢手段の回動付勢力に抗して前記カッター刃並進手段を、カッター刃の記録材への切り込み深さが深くなる方向に回動させる記録材押さえ手段と、
を具備することを特徴とする記録材切断装置。 - 前記カッター刃はその側面を並進移動方向から傾けて前記カッター刃固定手段に固定され、前記カッター刃固定手段はその並進方向が前記記録材載置部に垂直となるように前記カッター刃支持手段に取り付けられたものである請求項7記載の記録材切断装置。
- 前記カッター刃はその側面を並進移動方向と平行に前記カッター刃固定手段に固定され、前記カッター刃固定手段はその並進方向が前記記録材載置部に垂直な方向から傾いた状態で前記カッター刃支持手段に取り付けられたものである請求項7記載の記録材切断装置。
- 画像形成装置の記録材載置部に載置されて搬送される記録材を、記録材搬送方向と略垂直な方向にカッター刃を走行させて切断する記録材切断装置において、
記録材の幅方向に記録材と平行に架設され、記録材の記録面に対向する側に起伏面が形成されたレール手段と、
前記レール手段に沿って走行するカッター刃走行手段と、
記録材と対向する側にカッター刃が固定され、当該カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向又は深くなる方向に並進移動できるよう前記カッター刃走行手段に保持されたカッター刃固定手段と、
記録材に垂直な面内で揺動可能に前記カッター刃走行手段に取り付けられ、前記レール手段の起伏面に当接するガイド部材と、前記カッター刃固定手段の一部に当接する当接部材が設けられた揺動手段と、
前記ガイド部材を前記レール手段の起伏面に押し付け、前記カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向に前記カッター刃固定手段を付勢するよう、前記カッター刃走行手段に取り付けられた付勢手段と、を具備し、
切断動作時に前記レール手段の起伏面により搖動手段が搖動し、この搖動によって前記カッター刃固定手段が前記カッター刃の記録材への切り込み深さが浅くなる方向又は深くなる方向に並進移動することにより、前記カッター刃の刃面と記録材の表面とのなす角度を切断動作の開始から終了まで略一定に保つことを特徴とする記録材切断装置。 - 前記カッター刃固定手段の並進方向は、記録材に垂直な方向から傾いており、前記カッター刃は、その側面がカッター刃固定手段の並進方向と平行となるよう固定されたものである請求項10記載の記録材切断装置。
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