JP4415747B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
図12は上記の電気的チェックを行う工程を示す模式図である。
例えば、静電容量の検査(CT)の場合には、100kHzの電圧が印加された固定電極100上に検査対象のSiP101を戴置し、SiPの表面に形成された端子にプローブ102を押し当てて容量を検出する。
また、例えば抵抗値の検査(RT)の場合には、SiP101の端子に一対のプローブ102を押し当て、電源103により定電流104を供給して抵抗値を検出する。
また、積層前に配線をプローバーで行う場合、配線を形成するCuメッキなどのメタル上にプローブ針で傷を付けることになり、次工程のビアホール接続においてボイドができてしまう要因になることや、傷部分における酸化により金属接合が行われなくなるなどの不具合箇所となってしまう。
また、全層のチェック端子をパッケージの上面に、あるいはビアホールを通して下面に引き出して形成することは、外部出力のI/O数を端子ピッチの制約により容易ではない。
また、上記のチェック端子をパッケージの上面または下面に形成することは、高周波特性的にはスタブとなり、パターン自体が寄生インダクタンスとなるため高周波特性を劣化させてしまう。
ここで、絶縁層と配線層を形成する工程のいずれかの時点で、いずれかの導電層に接続するように、チェック端子をスクライブライン上に形成し、このチェック端子に接続する部分の電子回路および/または導電層の検査を行い、チェック端子を除去する。
トランジスタなどの半導体素子を含む電子回路が形成されたシリコン基板10aの表面に、電子回路に接続する電極(不図示)が形成されており、それらを被覆してシリコン基板10a上に酸化シリコンからなる層間絶縁膜20が形成されており、その上層に、第1樹脂層21、第2樹脂層22、第3樹脂層23および第4樹脂層24が積層した絶縁層が形成されている。
例えば、第1樹脂層21、第2樹脂層22、第3樹脂層23および第4樹脂層24からなる絶縁層は、シリコン基板10aから遠くなるにつれて、形成されている面積がシリコン基板10aの上面の面積から徐々に小さくなり、第1樹脂層21、第2樹脂層22、第3樹脂層23および第4樹脂層24の各層の側面と上面およびシリコン基板10aの上面とから階段状に形成されている。
バッファ層25を貫通してCuなどからなる導電性ポスト38が形成されている。導電性ポスト38は、例えば第4導電層(36,37)を介して配線層に電気的に接続している。さらにバッファ層25の表面から突出するように導電性ポスト38に接続してバンプ(突起電極)39が形成されている。
まず、図2(a)に示すように、半導体装置用の基板がスクライブラインを介して集積されてなるシリコンウェハ10に、トランジスタなどの半導体素子を含み、複数の半導体チップに対応する電子回路(不図示)を集積して形成する。さらに、電子回路から取り出すようにシリコンウェハ10の表面に電極(不図示)を形成し、これらを被覆するように、例えば300nm以上の膜厚で酸化シリコンの層間絶縁膜20を形成する。
第1樹脂層としては、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂あるいはアクリル樹脂などの感光性樹脂材料を用いて、例えば10〜50μm程度の膜厚でスピンコート法などにより成膜する。例えば感光性ポリイミドの場合には、粘度31.5Pa・sとし、1200rpmで30sで塗布し、90℃で240sのプリベーク処理の後で、110℃で240sのベーキング処理を行う。また、例えば600mJ/cm2の露光量でパターン露光し、現像して第1樹脂層21にパターンを形成する。
上記のパターンとして形成するスクライブラインSLの幅については後述する。
具体的には、Cuメッキ用のシード層30とCu層31とを含む第1導電層(30,31)に対して、チェック端子をCuメッキ用のシード層30から形成する。
まず、図4(a)に示すように、例えばスピン塗布により、シード層30上にネガ型あるいはポジ型のレジスト膜を成膜し、スクライブラインSLにおいてチェック端子とする領域と、チェック端子と第1導電層とを接続する接続層とする領域を保護するパターンが残るようにフォトマスクを用いてパターン露光し、現像処理を行って、第2レジスト膜R2をパターン形成する。
次に、第2レジスト膜R2を剥離する。
例えば、図5(a)の平面図に示すように、隣接する2つの半導体装置を構成する基板領域CPのそれぞれから接続層30bで引き出されたチェック端子30aがスクライブラインSL上において隣り合うようにレイアウトする場合、チェック端子30aの幅が70μmとすると、チェック端子30aのためにスクライブライン上に必要な幅(W1,W2)はそれぞれ100μm程度となり、それらを離間して、ダイシングストリートDSとなる領域の幅を50μmとすると、スクライブラインSL全体の幅は250μm程度とする。
また、例えば、図5(b)に示すように、隣接する2つの半導体装置から引き出されたチェック端子30aが隣り合わないようにレイアウトする場合には、スクライブラインSL全体の幅Wが100μm程度となるようにする。
このとき、第1導電層(30,31)に接続するチェック端子30aと接続層30bを形成する工程と同様にして、第2導電層(32、33)に接続するチェック端子32aと、チェック端子32aと第2導電層(32,33)を接続する接続層32bとを同時に形成する。
次に、第2導電層(32,33)を接続するようにスクライブラインに形成したチェック端子32aにプローブ針などを押し当てて検査機器50を接続し、第2導電層(32,33)を通じて、上記と同様に検査を行う。
このとき、第4導電層を構成するシード層36を用いて導電層ポストの電解メッキを行うため、シード層36のパターン加工を行う前に導電性ポスト38を形成し、次に、シード層36をパターン加工して、チェック端子36aと接続層36bを形成する。
導電性ポスト38の形成方法は、従来と同様の行うことができ、例えば、感光性ドライフィルムを貼り合わせ、パターン露光および現像により導電性ポスト用の開口部を形成し、第4導電層を構成するシード層36を一方の電極として銅の電解メッキを行って形成する。高さは100〜150μm、径は150μm程度として、転倒防止のためにアスペクト比を1以下とすることが好ましい。
これは、上記のようにシード層と同一の層からチェック端子と接続層を形成するときに、各樹脂層の側面におけるカバレージをよくし、途中で段切れしてしまうことを防止するためである。また、このようにスクライブラインに樹脂層を形成しないことで、シリコンウェハの反りを抑制することができる。
上記のようにバッファ層を形成した後、例えば、50〜100℃、15分程度のプリベーク処理を行い、バッファ層材料中の溶剤を気化させてバッファ層を硬化させる。プリベーク処理としては、例えば、温度を変えながら行うプリベーク処理、雰囲気を変えながら行うプリベーク処理が好ましい。
ハンダバンプの印刷の場合には、例えば無鉛ハンダを0.2mmの径で印刷し、260℃以下の温度でリフローしてバンプに成形する。
次に、バンプ39形成面側にダイシングシートを貼り合わせ、図10(b)に示すように、シリコンウェハ10の裏面からダイシングストリートDSの底面まで研削することで、個々のシリコン基板10aに切断する。
あるいは、裏面研削の後、フルカットダイシングにより個片化してもよい。
以上のようにして、図1に示す個片化した半導体装置とする。
例えば、インダクタンスLとなる第1導電層(30、31)の成膜およびパターン形成工程と同じ工程において、Cu層31まで含んでパターン形成されるインダクタンスLの2箇所の端部から接続するように、第1導電層を構成するシード層30を図11(a)に示すようにパターン形成して、チェック端子30aおよび接続層30bを形成する。
例えば、第4導電層(36,37)の成膜およびパターン形成工程と同じ工程において、第4導電層(36,37)の端部から接続するように、第4導電層を構成するシード層36を図11(b)に示すようにパターン形成して、チェック端子36aおよび接続層36bを形成する。
従って、電子回路および/または導電層に接続するチェック端子をスクライブラインに形成しており、チェック端子をレイアウトする上での困難性が少なく、チェック後にはチェック端子を除去してしまうので、チェック端子にプローブ針などで傷を付けても問題がなく、製造される半導体装置の高周波特性の劣化も引き起こすことがない。
(1)チェック端子を形成することで、各導電層の導通や内蔵受動素子の特性および半導体チップの配線チェックを各導電層の形成時に行うことができ、不良品を次工程に持ち越すことがなくなる。
(2)チェック端子をスクライブライン上に形成することで、チェック端子形成によるウェハ上の取り個数の減少を最小に留めることができる。
(3)チェック端子をシード層で形成するので、工程を増やさずにチェック端子を形成することができる。
(4)検査後にチェック端子を除去することで、チェック端子への引回しによる寄生L,R,Cが完成品に影響することがなく、高周波対応のSiPとすることができる。
例えば、チェック端子の形成とこれを用いた検査は、導電層を積層する毎に行ってもよいが、複数層積層させる導電層のうちから1層あるいは2層以上を選択して行うこともでき、必ずしも全ての導電層に対して行う必要なない。
また、シリコン基板上に樹脂層を積層して形成する工程やそれら界面に配線層を形成する工程において、下層あるいは上層の配線層と電気的に接続するような形態となるように電子素子および/または半導体チップを埋め込んで形成してもよい。
また、実施形態においては、樹脂層を4層積層しているが、この層数に限定はなく、2層、3層、あるいは5層以上の積層体としてもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
Claims (7)
- 電子回路が設けられた半導体を含んでパッケージ化された半導体装置を製造するために、
前記半導体装置用の基板がスクライブラインを介して集積されてなるウェハの前記スクライブラインの内側の領域において、前記電子回路に接続するように、Cuメッキ用のシード層とCu層からなる第1導電層を形成し、同時に、前記スクライブライン上に前記Cuメッキ用のシード層と同一の層からなり、前記第1導電層に接続する第1チェック端子及び前記第1チェック端子と前記第1導電層を接続する第1接続層を形成する工程と、
前記第1チェック端子に接続する部分の前記電子回路および/または前記第1導電層の検査を行う工程と、
前記電子回路および/または前記第1導電層の検査を行う工程の後に前記第1チェック端子及び前記第1接続層を除去する工程と、
前記第1チェック端子及び前記第1接続層を除去する工程の後に前記第1導電層の上層に第1樹脂層を形成する工程と、
前記第1樹脂層を形成する工程の後に前記第1樹脂層の上層に前記第1導電層に接続するように第2導電層を形成する工程と、
前記スクライブラインにおいて前記ウェハを切断して個々の半導体装置とする工程と
を有し、
前記第1樹脂層を含む複数の樹脂層と前記第1導電層及び前記第2導電層を含む複数の導電層を交互にパターン形成して積層し、複数の樹脂層が積層した絶縁層と、前記絶縁層中に埋め込まれて前記電子回路に接続するように複数の導電層が積層した配線層とを形成する
半導体装置の製造方法。 - 前記複数の樹脂層が積層した絶縁層として、前記ウェハから遠くなるにつれて前記樹脂層の形成されている面積が前記スクライブラインの内側の領域の面積から徐々に小さくなり、前記樹脂層の各層の側面と上面とから階段状になるように形成する
請求項1に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第2導電層を形成する工程において、前記第1導電層に接続するように、Cuメッキ用のシード層とCu層からなる第2導電層を形成し、同時に、前記スクライブライン上に前記Cuメッキ用のシード層と同一の層からなり、前記第2導電層に接続する第2チェック端子及び前記第2チェック端子と前記第2導電層を接続する第2接続層を形成し、
前記第2チェック端子に接続する部分の前記電子回路および/または前記第2導電層の検査を行う工程と、
前記電子回路および/または前記第2導電層の検査を行う工程の後に前記第2チェック端子及び前記第2接続層を除去する工程と、
前記第2チェック端子及び前記第2接続層を除去する工程の後に前記第2導電層の上層に第2樹脂層を形成する工程と
をさらに有し、
以降の工程において形成する導電層のそれぞれに対して、チェック端子を形成して前記電子回路および/または各導電層の検査を行う
請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第1樹脂層を含む複数の樹脂層と前記第1導電層及び前記第2導電層を含む複数の導電層を交互にパターン形成して積層する工程における前記複数の導電層のいずれかを形成する工程において、前記導電層に接続するように受動素子を同時に形成する
請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。 - 前記受動素子として、インダクタンス、静電容量素子および電気抵抗素子の少なくともいずれかを形成する
請求項4に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第1樹脂層を含む複数の樹脂層と前記第1導電層及び前記第2導電層を含む複数の導電層を交互にパターン形成して積層する工程における前記複数の樹脂層のいずれかを形成する工程において、前記樹脂層中に、前記電子回路が形成されている半導体チップを前記配線層に接続するように埋め込む
請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。 - 前記ウェハとして前記電子回路が形成された半導体ウェハを用い、
前記第1樹脂層を含む複数の樹脂層と前記第1導電層及び前記第2導電層を含む複数の導電層を交互にパターン形成して積層する工程における前記複数の導電層のいずれかを形成する工程において、前記半導体ウェハの電子回路に接続するように形成する
請求項1〜6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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