JP4415747B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は半導体装置の製造方法に関し、特に、ウェハレベルでパッケージ化されたシステムインパッケージ(SiP)と呼ばれる形態の半導体装置の製造方法に関するものである。
デジタルビデオカメラ、デジタル携帯電話、あるいはノートパソコンなど、携帯用電子機器の小型化、薄型化、軽量化に対する要求は強くなる一方であり、これに応えるために近年のVLSIなどの半導体装置においては3年で7割の縮小化を実現してきた一方で、このような半導体装置をプリント配線基板上に実装した電子回路装置としても、実装基板(プリント配線基板)上の部品の実装密度をいかに向上させるかが重要な課題として研究および開発がなされてきた。
例えば、半導体装置のパッケージ形態としては、DIP(Dual Inline Package)などのリード挿入型から表面実装型へと移行し、さらには半導体チップのパッド電極にはんだや金などからなるバンプ(突起電極)を設け、フェースダウンでバンプを介して配線基板に接続するフリップチップ実装法が開発された。
上記のような半導体装置において、半導体基板(チップ)上において再配線層とも称せられる多層配線を形成する場合、例えば、トランジスタなどの半導体素子が形成された半導体ウェハの表面に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタリング法、熱酸化法あるいはスピン塗布などの手法により絶縁層を1μm以下の膜厚で形成し、ダイシング処理を行って個片化された半導体装置としていた。
さらに、半導体基板(チップ)上に形成される再配線層を絶縁する絶縁層の層間に、コイルなどの受動素子や他の半導体チップが埋め込まれ、ウェハレベルでパッケージ化されたシステムインパッケージ(SiP)と呼ばれる複雑な形態のパッケージへと開発が進んでいる。
このSiPの製造方法としては、例えば、トランジスタなどの半導体素子が形成された半導体ウェハの表面に、ポリイミド樹脂などの絶縁層を複数層積層し、各絶縁層間に配線を埋め込んで形成することで、複数層の配線から構成される再配線層が絶縁層中に埋め込まれて形成された構成となる。この絶縁層とともに半導体ウェハをスクライブラインに沿って切断(ダイシング)することで、ウェハレベルでSiP化された半導体装置を製造することができる。
上述のような多層構造の再配線層を有するSiPにおいて、チェック端子を有する場合は、電気的接続のチェックをプローバーやフライングプローブによるベアボードテスタによって、全レイヤーについて行っている。また、画像処理やX線でのパターンチェックで代用することもできる。
図12は上記の電気的チェックを行う工程を示す模式図である。
例えば、静電容量の検査(CT)の場合には、100kHzの電圧が印加された固定電極100上に検査対象のSiP101を戴置し、SiPの表面に形成された端子にプローブ102を押し当てて容量を検出する。
また、例えば抵抗値の検査(RT)の場合には、SiP101の端子に一対のプローブ102を押し当て、電源103により定電流104を供給して抵抗値を検出する。
しかし、シリコン基板を使用した多層構造のSiPにおいては、上記のような検査を行うためのチェック端子を形成するスペースがない。
また、積層前に配線をプローバーで行う場合、配線を形成するCuメッキなどのメタル上にプローブ針で傷を付けることになり、次工程のビアホール接続においてボイドができてしまう要因になることや、傷部分における酸化により金属接合が行われなくなるなどの不具合箇所となってしまう。
また、全層のチェック端子をパッケージの上面に、あるいはビアホールを通して下面に引き出して形成することは、外部出力のI/O数を端子ピッチの制約により容易ではない。
また、上記のチェック端子をパッケージの上面または下面に形成することは、高周波特性的にはスタブとなり、パターン自体が寄生インダクタンスとなるため高周波特性を劣化させてしまう。
解決しようとする問題点は、SiP形態の半導体装置の製造方法において、パッケージの上面あるいは下面にチェック用の端子を設けることが困難である点である。
本発明の半導体装置の製造方法は、電子回路が設けられた半導体を含んでパッケージ化された半導体装置の製造方法であって、前記半導体装置用の基板がスクライブラインを介して集積されてなるウェハの前記スクライブラインの内側の領域において、それぞれ複数の樹脂層と導電層を交互にパターン形成して積層し、複数の前記樹脂層が積層した絶縁層と、前記絶縁層中に埋め込まれて前記電子回路に接続するように複数の前記導電層が積層した配線層とを形成する工程と、前記スクライブラインにおいて前記ウェハを切断して個々の半導体装置とする工程とを有し、前記絶縁層と前記配線層を形成する工程が、いずれかの前記導電層に接続するようにチェック端子を前記スクライブライン上に形成する工程と、前記チェック端子に接続する部分の前記電子回路および/または前記導電層の検査を行う工程と、前記チェック端子を除去する工程とを含む。
上記の本発明の半導体装置の製造方法は、半導体装置用の基板がスクライブラインを介して集積されてなるウェハのスクライブラインの内側の領域において、それぞれ複数の樹脂層と導電層を交互にパターン形成して積層し、複数の樹脂層が積層した絶縁層と、絶縁層中に埋め込まれて電子回路に接続するように複数の導電層が積層した配線層とを形成し、次に、スクライブラインにおいてウェハを切断して個々の半導体装置とする。
ここで、絶縁層と配線層を形成する工程のいずれかの時点で、いずれかの導電層に接続するように、チェック端子をスクライブライン上に形成し、このチェック端子に接続する部分の電子回路および/または導電層の検査を行い、チェック端子を除去する。
本発明の半導体装置の製造方法は、電子回路および/または導電層に接続するチェック端子をスクライブラインに形成するので、チェック端子をレイアウトする上での困難性が少なく、チェック後にはチェック端子を除去してしまうのでプローブ針などで傷を付けても問題がなく、高周波特性の劣化も引き起こすことがない。
以下に、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法で製造された半導体装置の模式断面図である。
トランジスタなどの半導体素子を含む電子回路が形成されたシリコン基板10aの表面に、電子回路に接続する電極(不図示)が形成されており、それらを被覆してシリコン基板10a上に酸化シリコンからなる層間絶縁膜20が形成されており、その上層に、第1樹脂層21、第2樹脂層22、第3樹脂層23および第4樹脂層24が積層した絶縁層が形成されている。
例えば、第1樹脂層21、第2樹脂層22、第3樹脂層23および第4樹脂層24からなる絶縁層は、シリコン基板10aから遠くなるにつれて、形成されている面積がシリコン基板10aの上面の面積から徐々に小さくなり、第1樹脂層21、第2樹脂層22、第3樹脂層23および第4樹脂層24の各層の側面と上面およびシリコン基板10aの上面とから階段状に形成されている。
上記の積層した樹脂層からなる絶縁層中に、第1導電層(30,31)、第2導電層(32,33)、第3導電層(34,35)および第4導電層(36,37)からなる配線層が埋め込まれて形成されている。この配線層は、不図示の部分でシリコン基板10aの電子回路から取り出された電極に電気的に接続して形成されている。第1導電層(30,31)、第2導電層(32,33)、第3導電層(34,35)および第4導電層(36,37)は、それぞれ、シード層(30、32、34、36)およびCu層(31、33、35、37)から構成されている。
例えば、絶縁層中には化合物系あるいはシリコン系の半導体チップ40が埋め込まれており、パッド40aを介して配線層に接続されている。図面上は、第3樹脂層23上にダイアタッチフィルム41で貼り合わされており、これを被覆して第4樹脂層24が形成されている構成となっている。
本実施形態においては、シリコン基板10aと半導体チップ40の両者を有する構成に限らず、半導体チップ40を有さずに電子回路がシリコン基板10aのみに形成されている構成としてもよい。また、半導体チップ40を有していても、シリコン基板10aには電子回路が形成されておらず、単なる基板として用いられる構成としてもよい。
また、例えば、上記の配線層の一部として、インダクタンス、静電容量素子および電気抵抗素子などの受動素子が形成されている。図面上は第1導電層(30,31)の一部としてインダクタンスLが形成されていることを示している。
例えばこれらの受動素子を組み合わせることで、例えばLPF(Low Pass Filter )、BPF(Band Pass Filter)あるいはHPF(High Pass Filter)などを構成することができ、また、これらと電子回路に設けられた能動素子との組み合わせで、いわゆるSiP形態の半導体装置を構成することができる。
また、第4樹脂層24の上層に、実装基板に実装されたときに発生する応力を緩和する絶縁性のバッファ層25が形成されている。
バッファ層25を貫通してCuなどからなる導電性ポスト38が形成されている。導電性ポスト38は、例えば第4導電層(36,37)を介して配線層に電気的に接続している。さらにバッファ層25の表面から突出するように導電性ポスト38に接続してバンプ(突起電極)39が形成されている。
上記の本実施形態に係る半導体装置は、下記のように、製造工程において電子回路および/または導電層に接続するチェック端子がスクライブラインに形成され、チェック端子で電子回路と配線層の接続が確認され、チェック後にはチェック端子が除去されて製造された半導体装置であり、チェック端子をレイアウトするためのスペースの問題がなく、チェック時にチェック端子にプローブ針などで傷をつけてしまう問題や高周波特性の劣化の問題もない。
次に、上記の半導体装置の製造方法について、図面を参照して説明する。
まず、図2(a)に示すように、半導体装置用の基板がスクライブラインを介して集積されてなるシリコンウェハ10に、トランジスタなどの半導体素子を含み、複数の半導体チップに対応する電子回路(不図示)を集積して形成する。さらに、電子回路から取り出すようにシリコンウェハ10の表面に電極(不図示)を形成し、これらを被覆するように、例えば300nm以上の膜厚で酸化シリコンの層間絶縁膜20を形成する。
次に、図2(b)に示すように、シリコンウェハ10の表面に、ダイシング領域となるスクライブラインSLを除いて、第1樹脂層21をパターン形成する。
第1樹脂層としては、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂あるいはアクリル樹脂などの感光性樹脂材料を用いて、例えば10〜50μm程度の膜厚でスピンコート法などにより成膜する。例えば感光性ポリイミドの場合には、粘度31.5Pa・sとし、1200rpmで30sで塗布し、90℃で240sのプリベーク処理の後で、110℃で240sのベーキング処理を行う。また、例えば600mJ/cm2の露光量でパターン露光し、現像して第1樹脂層21にパターンを形成する。
上記のパターンとして形成するスクライブラインSLの幅については後述する。
次に、図2(c)に示すように、例えばスパッタリング法により、シード層30を全面に形成する。Cuをメッキするためのシード層としては、例えばTi/Cuを160nm/600nmの膜厚で成膜する。成膜条件は、例えばRF逆スパッタリング法により、2000Wで5分、到達真空度6.0×10-1Paとする。
次に、図3(a)に示すように、例えばスピン塗布により、シード層30上にネガ型あるいはポジ型のレジスト膜を成膜し、所定の配線回路パターンの第1導電層となるCu層の形成領域を除く領域にパターンが残るようにフォトマスクを用いてパターン露光し、現像処理を行って、第1レジスト膜R1をパターン形成する。第1レジスト膜R1が形成されていない領域が第1導電層となるCu層の形成領域となる。スクライブラインSLにはCu層を形成しないため、第1レジスト膜R1で被覆しておく。
次に、図3(b)に示すように、シード層30を一方の電極とする電解メッキ処理により、第1レジスト膜R1の形成領域を除く領域にCuを成膜し、所定の配線回路パターンでCu層31を形成する。電解メッキ処理の電流密度は、例えば、0.1A/1分、0.3A/2分、0.6A/3分、1A/45分とする。
次に、図3(c)に示すように、溶剤処理などにより第1レジスト膜R1を剥離する。
ここで、Cu層31をマスクとしてウェットエッチングなどを行うことでシード層30およびCu層31からなる第1導電層(30,31)が形成されるが、本実施形態においては、第1導電層(30,31)と同一の層を含むチェック端子を第1導電層(30,31)を形成する工程において同時に形成する。
具体的には、Cuメッキ用のシード層30とCu層31とを含む第1導電層(30,31)に対して、チェック端子をCuメッキ用のシード層30から形成する。
上記の構成とするために以下の工程を行う。
まず、図4(a)に示すように、例えばスピン塗布により、シード層30上にネガ型あるいはポジ型のレジスト膜を成膜し、スクライブラインSLにおいてチェック端子とする領域と、チェック端子と第1導電層とを接続する接続層とする領域を保護するパターンが残るようにフォトマスクを用いてパターン露光し、現像処理を行って、第2レジスト膜R2をパターン形成する。
次に、図4(b)に示すように、第2レジスト膜R2およびCu層31をマスクとしてウェットエッチングなどを行う。これにより、各Cu層31間におけるシード層30を除去され、シード層30およびCu層31からなる第1導電層(30,31)が形成される。この工程において、第2レジスト膜R2の保護により、スクライブラインSL領域にシード層からなるチェック端子30aと、チェック端子30aと第1導電層(30,31)を接続する接続層30bとが同時に形成される。
次に、第2レジスト膜R2を剥離する。
上記のチェック端子30aとしては、例えば70μm×70μm程度以上の面積でレイアウトする。
例えば、図5(a)の平面図に示すように、隣接する2つの半導体装置を構成する基板領域CPのそれぞれから接続層30bで引き出されたチェック端子30aがスクライブラインSL上において隣り合うようにレイアウトする場合、チェック端子30aの幅が70μmとすると、チェック端子30aのためにスクライブライン上に必要な幅(W1,W2)はそれぞれ100μm程度となり、それらを離間して、ダイシングストリートDSとなる領域の幅を50μmとすると、スクライブラインSL全体の幅は250μm程度とする。
また、例えば、図5(b)に示すように、隣接する2つの半導体装置から引き出されたチェック端子30aが隣り合わないようにレイアウトする場合には、スクライブラインSL全体の幅Wが100μm程度となるようにする。
次に、図4(c)に示すように、スクライブラインに形成したチェック端子30aにプローブ針などを押し当てて検査機器50を接続し、第1導電層(30,31)を通じて、インピーダンス、オープンショート、内蔵受動素子の特性、配線層(導電層)の導通性、さらには既に半導体チップを樹脂層中に埋め込んで形成している場合には半導体チップ内の電子回路など、電子回路および/または導電層の検査を行う。図面上はスクライブラインを挟んで隣り合う半導体装置の領域のチェック端子に同時にプローブを押し当てている状態を示しているが、半導体装置毎に順番に検査することもできる。
次に、図6(a)に示すように、Cu層31をマスクとしてウェットエッチングなどを行い、チェック端子30aと接続層30bとを除去する。
次に、図6(b)に示すように、上記の第1樹脂層21と第1導電層(30,31)を形成する工程と同様にして、第2樹脂層22と第2導電層(32,33)を形成する。
このとき、第1導電層(30,31)に接続するチェック端子30aと接続層30bを形成する工程と同様にして、第2導電層(32、33)に接続するチェック端子32aと、チェック端子32aと第2導電層(32,33)を接続する接続層32bとを同時に形成する。
次に、第2導電層(32,33)を接続するようにスクライブラインに形成したチェック端子32aにプローブ針などを押し当てて検査機器50を接続し、第2導電層(32,33)を通じて、上記と同様に検査を行う。
次に、図6(c)に示すように、Cu層33をマスクとしてウェットエッチングなどを行い、チェック端子32aと接続層32bとを除去する。
上記の樹脂層のパターン形成工程と導電層のパターン形成を繰り返して、図7(a)に示すように、第4樹脂層24と第4導電層(36,37)を形成する工程までを行う。
このとき、第4導電層を構成するシード層36を用いて導電層ポストの電解メッキを行うため、シード層36のパターン加工を行う前に導電性ポスト38を形成し、次に、シード層36をパターン加工して、チェック端子36aと接続層36bを形成する。
導電性ポスト38の形成方法は、従来と同様の行うことができ、例えば、感光性ドライフィルムを貼り合わせ、パターン露光および現像により導電性ポスト用の開口部を形成し、第4導電層を構成するシード層36を一方の電極として銅の電解メッキを行って形成する。高さは100〜150μm、径は150μm程度として、転倒防止のためにアスペクト比を1以下とすることが好ましい。
上記のシリコンウェハ10のスクライブラインSLの内側の領域において第1樹脂層21、第2樹脂層22、第3樹脂層23および第4樹脂層24を形成する各工程において、シリコンウェハ10から遠くなるにつれて各樹脂層(21,22,23,24)の形成されている面積がスクライブラインSLの内側の領域の面積から徐々に小さくなり、樹脂層の各層の側面と上面とから階段状になるように形成する。例えば、第1樹脂層21から上層になるにつれて、スクライブラインの幅が片側で5μm以上(両側で10μm以上)順次広がるようにパターン形成する。
これは、上記のようにシード層と同一の層からチェック端子と接続層を形成するときに、各樹脂層の側面におけるカバレージをよくし、途中で段切れしてしまうことを防止するためである。また、このようにスクライブラインに樹脂層を形成しないことで、シリコンウェハの反りを抑制することができる。
次に、図7(b)に示すように、第4導電層(36,37)に接続するチェック端子36aと接続層36bを形成して、プローブ針などを押し当てて検査機器50を接続し、第4導電層(36,37)を通じて検査を行う。
次に、図8(a)に示すように、Cu層37をマスクとしてウェットエッチングなどを行い、チェック端子36aと接続層36bとを除去する。
次に、図8(b)に示すように、例えば印刷法により、第4樹脂層24の上層に、導電性ポスト38を被覆して、本実施形態に係る半導体装置が実装基板に実装されたときに発生する応力を緩和する絶縁性のバッファ層25を形成する。バッファ層材料としては、例えばポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂あるいはポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール樹脂などを用いる。
上記のようにバッファ層を形成した後、例えば、50〜100℃、15分程度のプリベーク処理を行い、バッファ層材料中の溶剤を気化させてバッファ層を硬化させる。プリベーク処理としては、例えば、温度を変えながら行うプリベーク処理、雰囲気を変えながら行うプリベーク処理が好ましい。
次に、図9(a)に示すように、バッファ層25の樹脂硬化後に、研削により導電性ポスト38の頭出しを行う。例えば、#600のホイール(砥石)を用い、スピンドル回転数1500rpm、送り速度(0.2mm/s+0.1mm/s)とする。これにより、銅の導電性ポストとバッファ層が均一に研削れて、表面が平坦化される。
次に、図9(b)に示すように、導電性ポスト38に接続するように、例えばハンダボールの搭載、LGA、あるいはハンダバンプの印刷などにより、バンプ(突起電極)39を形成する。
ハンダバンプの印刷の場合には、例えば無鉛ハンダを0.2mmの径で印刷し、260℃以下の温度でリフローしてバンプに成形する。
次に、図10(a)に示すように、ダイシングブレードを用いて、スクライブラインSLに沿ってシリコンウェハ10をハーフカットダイシングしてダイシングストリートDSを形成する。
次に、バンプ39形成面側にダイシングシートを貼り合わせ、図10(b)に示すように、シリコンウェハ10の裏面からダイシングストリートDSの底面まで研削することで、個々のシリコン基板10aに切断する。
あるいは、裏面研削の後、フルカットダイシングにより個片化してもよい。
以上のようにして、図1に示す個片化した半導体装置とする。
上記のダイシングにおいて、スクライブラインに樹脂が形成されている場合には10mm/s程度の送り速度となってしまうが、スクライブラインSLにおけるシリコンウェハ10上には第1〜第4樹脂層(21,22,23,24)は形成されておらず、さらにバッファ層25も形成されておらず、切断するのはシリコンウェハのみとなっていて樹脂層を切断する必要がなく、ブレードの送り速度を60〜100mm/sで行うことができるのでスループットを改善でき、さらに用いるブレードも特殊なブレードを選定する必要もなくシリコン仕様で行うことができ、また、ダイシング時の樹脂剥がれなどの不具合を防止できる。
上記において、例えばトランジスタなどの半導体素子を含む電子回路が形成された半導体チップを第1〜第4樹脂層(21〜24)からなる絶縁層中に埋め込んで形成する場合には、ダイアタッチフィルムなどを用いてマウントし、所定の樹脂層に埋め込み、半導体チップのパッドに対するビアホールを介して第1〜第4配線層(30〜37)などからなる配線層に電気的に接続して形成する。この場合には、シリコン基板10aには上記同様に電子回路が形成されていても、あるいは形成されていなくてもよい。
図11(a)は、第1導電層(30、31)の一部として形成されたスパイラル形状のインダクタンスLに接続するようにチェック端子を形成した工程における平面図の例である。
例えば、インダクタンスLとなる第1導電層(30、31)の成膜およびパターン形成工程と同じ工程において、Cu層31まで含んでパターン形成されるインダクタンスLの2箇所の端部から接続するように、第1導電層を構成するシード層30を図11(a)に示すようにパターン形成して、チェック端子30aおよび接続層30bを形成する。
また、図11(b)は半導体チップ40を絶縁層中に埋め込み、半導体チップ40の再配線層として配線層(第4導電層(36,37))を形成した工程における平面図の例である。
例えば、第4導電層(36,37)の成膜およびパターン形成工程と同じ工程において、第4導電層(36,37)の端部から接続するように、第4導電層を構成するシード層36を図11(b)に示すようにパターン形成して、チェック端子36aおよび接続層36bを形成する。
本実施形態の半導体装置の製造方法においては、半導体装置用の基板がスクライブラインを介して集積されてなる半導体ウェハのスクライブラインの内側の領域において、それぞれ複数の樹脂層と導電層を交互にパターン形成して積層し、複数の樹脂層が積層した絶縁層と、絶縁層中に埋め込まれて電子回路に接続するように複数の導電層が積層した配線層とを形成し、次に、スクライブラインにおいて半導体ウェハを切断して個々の半導体装置とし、絶縁層と配線層を形成する工程のいずれかの時点で、いずれかの導電層に接続するように、チェック端子をスクライブライン上に形成し、このチェック端子に接続する部分の電子回路および/または導電層の検査を行い、チェック端子を除去する。
従って、電子回路および/または導電層に接続するチェック端子をスクライブラインに形成しており、チェック端子をレイアウトする上での困難性が少なく、チェック後にはチェック端子を除去してしまうので、チェック端子にプローブ針などで傷を付けても問題がなく、製造される半導体装置の高周波特性の劣化も引き起こすことがない。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、下記の利点を享受できる。
(1)チェック端子を形成することで、各導電層の導通や内蔵受動素子の特性および半導体チップの配線チェックを各導電層の形成時に行うことができ、不良品を次工程に持ち越すことがなくなる。
(2)チェック端子をスクライブライン上に形成することで、チェック端子形成によるウェハ上の取り個数の減少を最小に留めることができる。
(3)チェック端子をシード層で形成するので、工程を増やさずにチェック端子を形成することができる。
(4)検査後にチェック端子を除去することで、チェック端子への引回しによ寄生L,R,Cが完成品に影響することがなく、高周波対応のSiPとすることができる。
本発明は上記の説明に限定されない。
例えば、チェック端子の形成とこれを用いた検査は、導電層を積層する毎に行ってもよいが、複数層積層させる導電層のうちから1層あるいは2層以上を選択して行うこともでき、必ずしも全ての導電層に対して行う必要なない。
また、シリコン基板上に樹脂層を積層して形成する工程やそれら界面に配線層を形成する工程において、下層あるいは上層の配線層と電気的に接続するような形態となるように電子素子および/または半導体チップを埋め込んで形成してもよい。
また、実施形態においては、樹脂層を4層積層しているが、この層数に限定はなく、2層、3層、あるいは5層以上の積層体としてもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
本発明の半導体装置の製造方法は、システムインパッケージ形態の半導体装置を製造するのに適用することができる。
図1は本発明の実施形態に係る半導体装置の断面図である。 図2(a)〜(c)は本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図3(a)〜(c)は本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図4(a)〜(c)は本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図5(a)および図5(b)はスクライブライン上におけるチェック端子のレイアウトの例を示す平面図である。 図6(a)〜(c)は本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図7(a)および図7(b)は本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図8(a)および図8(b)は本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図9(a)および図9(b)は本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図10(a)および図10(b)は本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図11(a)および図11(b)はそれぞれインダクタンスおよび半導体チップに接続するようにチェック端子を形成した工程における平面図の例である。 図12は従来例に係る半導体装置の電気的チェックを行う工程を示す模式図である。
符号の説明
10…シリコンウェハ、10a…シリコン基板、20…層間絶縁膜、21…第1樹脂層、22…第2樹脂層、23…第3樹脂層、24…第4樹脂層、25…バッファ層、30,31…第1導電層、30a,32a,36a…チェック端子、30b,32b,36b…接続層、32,33…第2導電層、34,35…第3導電層、36,37…第4導電層、38…導電性ポスト、38…バンプ、40…半導体チップ、40a…パッド、41…ダイアアタッチフィルム、50…検査機器、100…固定電極、101…SiP、102…プローブ、103…電源、104…定電流、CP…基板領域、CT…静電容量の検査、DS…ダイシングストリート、L…インダクタンス、R1…第1レジスト膜、R2…第2レジスト膜、RT…抵抗値の検査、SL…スクライブライン。

Claims (7)

  1. 電子回路が設けられた半導体を含んでパッケージ化された半導体装置を製造するために、
    前記半導体装置用の基板がスクライブラインを介して集積されてなるウェハの前記スクライブラインの内側の領域において、前記電子回路に接続するように、Cuメッキ用のシード層とCu層からなる第1導電層を形成し、同時に、前記スクライブライン上に前記Cuメッキ用のシード層と同一の層からなり、前記第1導電層に接続する第1チェック端子及び前記第1チェック端子と前記第1導電層を接続する第1接続層を形成する工程と、
    前記第1チェック端子に接続する部分の前記電子回路および/または前記第1導電層の検査を行う工程と、
    前記電子回路および/または前記第1導電層の検査を行う工程の後に前記第1チェック端子及び前記第1接続層を除去する工程と、
    前記第1チェック端子及び前記第1接続層を除去する工程の後に前記第1導電層の上層に第1樹脂層を形成する工程と、
    前記第1樹脂層を形成する工程の後に前記第1樹脂層の上層に前記第1導電層に接続するように第2導電層を形成する工程と、
    前記スクライブラインにおいて前記ウェハを切断して個々の半導体装置とする工程と
    を有し、
    前記第1樹脂層を含む複数の樹脂層と前記第1導電層及び前記第2導電層を含む複数の導電層を交互にパターン形成して積層し、複数の樹脂層が積層した絶縁層と、前記絶縁層中に埋め込まれて前記電子回路に接続するように複数の導電層が積層した配線層とを形成する
    半導体装置の製造方法。
  2. 前記複数の樹脂層が積層した絶縁層として、前記ウェハから遠くなるにつれて前記樹脂層の形成されている面積が前記スクライブラインの内側の領域の面積から徐々に小さくなり、前記樹脂層の各層の側面と上面とから階段状になるように形成する
    請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2導電層を形成する工程において、前記第1導電層に接続するように、Cuメッキ用のシード層とCu層からなる第2導電層を形成し、同時に、前記スクライブライン上に前記Cuメッキ用のシード層と同一の層からなり、前記第2導電層に接続する第2チェック端子及び前記第2チェック端子と前記第2導電層を接続する第2接続層を形成し、
    前記第2チェック端子に接続する部分の前記電子回路および/または前記第2導電層の検査を行う工程と、
    前記電子回路および/または前記第2導電層の検査を行う工程の後に前記第2チェック端子及び前記第2接続層を除去する工程と、
    前記第2チェック端子及び前記第2接続層を除去する工程の後に前記第2導電層の上層に第2樹脂層を形成する工程と
    をさらに有し、
    以降の工程において形成する導電層のそれぞれに対して、チェック端子を形成して前記電子回路および/または各導電層の検査を行う
    請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1樹脂層を含む複数の樹脂層と前記第1導電層及び前記第2導電層を含む複数の導電層を交互にパターン形成して積層する工程における前記複数の導電層のいずれかを形成する工程において、前記導電層に接続するように受動素子を同時に形成する
    請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記受動素子として、インダクタンス、静電容量素子および電気抵抗素子の少なくともいずれかを形成する
    請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1樹脂層を含む複数の樹脂層と前記第1導電層及び前記第2導電層を含む複数の導電層を交互にパターン形成して積層する工程における前記複数の樹脂層のいずれかを形成する工程において、前記樹脂層中に、前記電子回路が形成されている半導体チップ前記配線層に接続するように埋め込む
    請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記ウェハとして前記電子回路が形成された半導体ウェハを用い
    前記第1樹脂層を含む複数の樹脂層と前記第1導電層及び前記第2導電層を含む複数の導電層を交互にパターン形成して積層する工程における前記複数の導電層のいずれかを形成する工程において、前記半導体ウェハの電子回路に接続するように形成する
    請求項1〜6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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