JP4415731B2 - におい測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料のにおいを定性的又は定量的に測定し、異種のにおい試料を識別する、におい測定装置に関する。
従来、においの識別や評価は、実際に人間の嗅覚を用いて行われるのが一般的であった。しかしながら、実際に臭いを嗅ぐ人(パネル)の個人差やその日の体調によって嗅覚が変動することを想定する必要があるため、客観的な結果を精度良く得るためには、パネルを一定人数以上確保し、試験場所の環境等にも十分な配慮を必要とする。そのため、手間と時間が膨大なものとなる。また、このような配慮を行っても、人間の嗅覚はにおいに順応するという特性を有しているため、常に一定基準で確定的な判断を下すことは困難であった。
これに対し、近年、においセンサを利用したにおい測定装置が開発されている(特許文献1)。このにおい測定装置では、複数のにおいセンサにより取得された検出信号を基に、クラスタ分析、主成分分析等の各種多変量解析処理、或いはニューラルネットワークを用いた非線形解析処理などを行って、においの質と強度を求める。しかし、このような方法でにおいの測定を行う場合、多数のにおいサンプルのデータ(バックデータ)を予め取得する必要があり、バックデータの取得に多大な労力が必要であった。
そこで、本発明者らは、以下のような手法により容易に未知試料のにおいの種類を識別し、その強度を測定することができる、複数のにおいセンサを備えるにおい測定装置を提案している(特許文献2)。
1個の標準においをm個のにおいセンサで測定すると、各においセンサからその強度信号が出力されることにより、m個のデータが生成され、m次元空間(におい空間)における1つの点で表される。濃度が相違した複数の標準におい試料をそれぞれ測定すると、その濃度変化にともなってにおい空間での点が、ほぼ原点から一定の方向に移動する。これは1本のベクトルと考えることができ、複数種(n種類)の標準においについてにおい空間内でこのようなベクトルを引くと、においベクトル(標準においベクトル)S1〜Snが得られる。
このにおいベクトルS1〜Snは、そのにおいの種類に特有な向きを有する。従って、未知のにおいを含む未知試料を同様に測定した結果、におい空間内に引かれるにおいベクトルSxの向きが上記標準においベクトルS1〜Snのいずれかと近い方向である場合には、両者は近い種類のにおいであると判断することができ、方向が大きく異なる場合には、逆に両者は遠い種類のにおいであると判断することができる。このため、m次元のにおい空間内に引かれる標準においベクトルS1〜Snを基準軸として、この基準軸と未知試料のにおいベクトルの成す角度θ1〜θnを求めることにより、両者のにおいの種類の遠近(におい類似性)を判断することができる。また、そのベクトルの大きさから、においの強さを求めることができる。なお、実際には標準におい試料の各種濃度の試料の測定点は曲線を描くことが多いが、この場合、未知試料のにおいベクトルと標準においベクトルとの間の角度は、例えば未知試料のにおいベクトルの先端(測定点)に最も距離が近い標準においベクトル上の点で形成されるベクトルと未知試料のにおいベクトルとの間の角度として定義すればよい。
特許文献2に記載のにおい測定装置を用いれば、未知試料のにおいの標準においに対する類似性が数値(類似度)で表される。2つのにおいが近い場合には、このような類似度という数値は或る程度意味を持つが、2つのにおいの種類が大きく異なる場合、それらの類似度を5%とか1%とかの数値で表して区別しても殆ど意味がない。従って、未知試料のにおいベクトルと或る標準においベクトルとの間の角度が所定値以上である場合にはもはや類似度は0とし、両においの間には類似性は無いとした方が人間の感覚に近いものとなる。特許文献2に記載のにおい測定装置では、このような考え方の下に類似度が設定されている。
特開2002-022692号公報 特開2003-315298号公報
このようなにおい測定装置に使用されるにおいセンサは、金属酸化物半導体膜や導電性高分子膜等から成るが、これらはにおい成分の付着や酸化等により特性が変化しやすく、また、デバイス個体間の差異も存在する。従って、におい測定装置は、時間の経過によりにおい識別能力が低下し、或いは、装置個体間の差が存在するという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、異種のにおいの識別能力(におい識別能)を定量的に評価することができるにおい測定装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係るにおい測定装置は、
a)異なる応答特性を有するm(mは2以上の整数)個のにおいセンサと、
b)n(nは2以上の整数)個の既知の標準におい試料の各種濃度の試料の測定結果により表される標準においベクトルと、未知試料の測定結果により表される未知においベクトルとが成す角度を求める角度算出手段と、
c)未知試料と各標準におい試料との間に定義される値であって、各標準におい試料について、その標準におい試料を未知試料としたとき、同一の標準におい試料とは類似度が100%となり、それとは異なる標準におい試料とは類似度が0%となるように、前記角度に基づいて類似度を算出する類似度算出手段と、
d)n個の標準におい試料の各種濃度の試料を実際に測定した場合に、各実測標準におい試料とそれとは異なる標準におい試料との間の前記類似度の値に基づき、装置のにおい識別能を表す値を算出する識別能算出手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係るにおい測定装置では、予めn個の標準におい試料について標準においベクトルが作成されている。標準においベクトルとは次のようなものである。1個の標準におい試料についてその濃度を種々に変化させた複数の試料を作製し、本におい測定装置で測定する。1つの濃度の試料について測定を行うと、m個のにおいセンサからm個の測定値が出力される。このm個の値は、m次元ベクトル空間における1つの点を表す。1個の標準におい試料について、その種々の濃度の試料を測定すると、それらはm次元ベクトル空間内において、ほぼ原点から一定の方向に延びる直線に近い軌跡を形成する。これを標準においベクトル又は標準におい曲線と呼ぶ。このような標準においベクトル又は標準におい曲線を、n個の標準におい試料のそれぞれについて作成しておく。なお、便宜上、以下では標準においベクトルが直線の場合について説明する。
1個の未知試料について、同様に各種濃度の試料を作製して本におい測定装置で測定を行うと、m次元ベクトル空間で同様にベクトルが形成される。この未知試料のベクトルと、n個の標準においベクトルとの間の角度θ1〜θnをそれぞれ算出するのが角度算出手段である。なお、未知試料のにおいベクトルについては、複数の濃度の試料を測定することにより作成してもよいが、1種の濃度の試料だけで作成する場合もある。
類似度算出手段は、未知試料のにおいベクトルとn個の標準においベクトルとの間の角度θ1〜θnに基づいて、予め定められた方法により、未知試料のにおいと各標準においとの間の類似度を算出する。ここで、この類似度は、次のような性質を持つように設定されている。すなわち、n個の標準におい試料の内の1個の標準におい試料(これをs1とする)を未知試料として本におい測定装置で測定した場合、その未知試料としての標準におい試料s1のにおいと、予め定められた基準としての同一の標準におい試料s1との間の類似度は100%となるようにしておく。一方、その未知試料としての標準におい試料s1のにおいと、その標準におい試料s1以外の基準としての標準におい試料(これをs2〜snとする)との間の類似度は0%となるようにしておく。
類似度算出手段をこのように設定しておいても、例えば、このにおい測定装置を長時間使用した後に標準におい試料s1を未知試料として測定すると、基準としての標準におい試料s1との間の類似度は100%とはならず、それ以下の値になることがある。逆に、それ以外の基準としての標準におい試料s2〜snとの間の類似度は0%とはならず、有限の値(例えば10%等)を呈することがある。或る程度個体差のあるにおいセンサを使用することから、におい測定装置の個体差という形でも同様の現象が生ずる。
本発明に係るにおい測定装置では、n個の標準におい試料s1〜snの全てについて、それらを未知試料として実際に測定し、未知試料としての各標準におい試料と、それ以外の基準としての標準におい試料との間の類似度の値に基づき、識別能算出手段が、その装置の識別能を表す値を算出する。
この識別能を表す値としては、例えば、未知試料としての各標準におい試料と、それ以外の基準としての標準におい試料の全ての組み合わせの類似度の値の総和を採用することができる。この場合、この値が大きいほどその装置のにおい識別能は低いと判断される。
識別能を表す別の値として、特定の標準におい試料間の類似度を採用してもよい。特定のにおいの間の識別能力が特に重視される場合に、この指標値は有効である。
識別能を表す更に別の値として、未知試料としての各標準におい試料のにおいベクトルと、それ以外の基準としての標準におい試料の標準においベクトルとの間の角度の総和を採用することもできる。この場合、値が大きいほど装置のにおい識別能が高いと判断される。ただし、このようにベクトル間の角度の値を用いる場合、元々角度が開いている2個の標準においベクトルの間の角度の値が総和の値に大きく寄与するため、標準におい試料の種類によってにおい識別能の絶対値の有意度が異なる点に注意する必要がある。
以上のようにして求められるにおい識別能指標値を用いることにより、におい測定装置が経時変化しているか否か、或いは或る装置が個体差を有するか否かを判定することができる。また、或るにおい測定装置で測定された未知試料のにおいの類似度の値に、上記方法により求められたその装置のにおい識別能指標値を添えておくことにより、異なる装置で、又は同一装置でも異なる時期に、測定された未知試料のにおいの類似度の値の信頼性を客観的に評価することができるようになる。
更に、におい類似性指標値算出手段が、上記のようにして求められるにおい識別能指標値に基づき、未知試料のにおいの類似度の値を補正する手段を含むようにしてもよい。これにより、各装置のにおい識別能の相違を排除して、未知試料に関してより信頼性の高いにおいの類似性指標値を求めることができるようになる。これにより、同一装置で異なる時期に測定された値、或いは異なる装置で測定された値同士を比較することができるようになる。においの類似度の値を補正する手段としては、例えば、におい識別能の値に応じて未知試料のにおいベクトルと各標準においベクトルとの間の角度を補正するものを挙げることができる。
なお、標準においベクトルが曲線形状を呈する場合であっても、ベクトル間の角度を前記のように定義することにより、標準においベクトルが直線状であるとした場合と同様に類似度を算出し、装置のにおい識別能を表す値を算出することができる。また、その値に基づき、標準においに対する未知試料のにおいの類似度の値を補正することができる。
本発明に係るにおい測定装置によれば、個体差のある装置間や、同一の装置でも異なる時期に測定された、未知試料のにおいの類似度の値の信頼性を評価することができるようになる。また、このにおい識別能の値に基づき、未知試料のにおい類似度の値を補正すれば、各装置のにおい識別能の相違によるその値への影響を排除することができ、異なる装置や、同一の装置でも異なる時期に測定された未知試料のにおい類似度の値を客観的に比較できるようになる。
また、においセンサの個体差等に基づくにおい測定装置の性能のばらつきを正しく評価して、所定のレベル以上のにおい識別能を有する装置のみを出荷することができるようになる。
本発明の一実施例であるにおい測定装置について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施例のにおい測定装置の概略構成図である。
本実施例のにおい測定装置は、試料を吸引するための吸入口1、吸引した試料に前処理を施す前処理部2、未知試料又は標準におい成分を含む標準試料を測定するための、応答特性が異なる複数(この例では10個)のにおいセンサ31a〜31jを備えたセンサセル3、未知試料又は標準試料をセンサセル3に引き込むためのポンプ4、においセンサ31a〜31jによる検出信号を解析処理する信号処理部5、解析処理の出力をディスプレイ画面上に表示する表示部6、本装置全体の動作を制御する制御部7、等から構成される。
前処理部2では、試料に含まれる水分の除去、試料の濃縮/希釈、妨害ガスの除去等が行われる。この前処理は、場合によっては省略することができる。においセンサ31a〜31jは、例えばにおい成分に応じて抵抗値が変化する酸化物半導体センサであるが、導電性高分子センサや、水晶振動子やSAWデバイスの表面にガス吸着膜を形成したセンサなど、他の検出原理に基づくセンサでもよい。信号処理部5(及び制御部7)はパーソナルコンピュータを中心に構成され、該コンピュータ上で所定のプログラムを実行することにより、ベクトル演算部51、標準ベクトル記憶部52、識別処理部53等として機能する。
本実施例のにおい測定装置の標準ベクトル記憶部52には、n本の標準ベクトルが記憶されている。このn本の標準ベクトルは、基準となる装置において次のようにして作成されたものである。
第1の標準におい試料を吸入口1に供給し、ポンプ4を作動させることにより、該標準におい試料をセンサセル3に引き込む。センサセル3に導入された標準におい試料がにおいセンサ31a〜31jに接触すると、各においセンサ31a〜31jからそれぞれ異なる検出信号が並列に出力され、信号処理部5で、その標準におい試料に対して全部で10個の測定データが得られる。これは、10個のにおいセンサ31a〜31jの検出出力をそれぞれ異なる方向の軸として形成される10次元空間(これを「におい空間」と呼ぶ)における1個の点を表す。第1の標準におい試料の濃度をk段階(kは2以上の整数)に変化させて同様に測定を行うと、におい空間内においてk個の点が生成されるが、これらk個の点は、ほぼ原点(全てのにおいセンサ31a〜31jからの出力が0である点)0から所定の方向に伸びるベクトルとなる。これをその(第1の)標準におい試料の標準ベクトルと呼ぶ。
このような標準ベクトルを、n個の標準におい試料について作成する。これらn個の標準においベクトルはS1〜Snは、概念的には、におい空間内において図2に示されるようになっている。
基準となる装置において作成されたこのようなn本の標準においベクトルのデータは、出荷されるにおい測定装置の標準ベクトル記憶部52に予め記憶されている。
なお、標準におい試料としては、例えば、硫化水素、硫黄系(メチルメルカプタン)、アンモニア、アミン系(トリメチルアミン)、有機酸系(酪酸)、アルデヒド系(ブチルアルデヒド)、エステル系(酢酸エチル)、芳香族系(トルエン)、炭化水素系(ヘプタン)の9種が用いられる。
各におい測定装置で未知試料のにおいを測定すると、識別処理部53では次のような処理が行われる。未知試料がにおいセンサ31a〜31jに接触することにより生成される各においセンサ31a〜31jの検出信号より、におい空間の1つの測定点Pが定まる(図3)。におい空間の原点0からこの測定点Pに向かうベクトルと、標準ベクトル記憶部52に記憶されているn本の標準においベクトルS1〜Snとの間の角度をそれぞれ求め、それらに基づいて、その未知試料と各標準におい試料との間の類似度を算出する。この類似度は、前記の通り、両ベクトルの間の角度が所定値以上である場合には0となるように設定されている。未知試料を測定した結果である、各標準におい試料との類似度の値は、例えばウェブグラフ等の形で表示部6に表示される。
次に、或る装置のにおい識別能を評価する際の手順を説明する。基本的には、その装置により、標準ベクトル記憶部52に記憶されている標準ベクトルを作成する際に用いた標準におい試料を未知試料として測定し、各実測標準におい試料のにおいベクトルと標準ベクトル記憶部52に記憶されている標準ベクトルとの間の角度に基づき、それらの間の類似度を算出する。その結果は例えば図4に示すようになる。図4において、行と列が交差する各セルに示された数値が、各標準におい間の類似度(パーセンテージ)である。
本来、同じ標準におい試料を測定したものであるため、未知試料としての或る標準におい試料と、それと同一の記憶標準におい試料との間の類似度は100%、それ以外の記憶標準におい試料との間の類似度は0%となるはずである。すなわち、図4の表において、対角線上のセルの値は100、それ以外のセルの値は0となるはずであるが、においセンサの経時変化等の要因により、図4ではそのようになっていない(ただし、図4では対角線上の値は省略している)。
図4の表において、表の最右行に示された数値が、各標準においの異種標準においに対する類似度の和であり、最右行の最下部のセルに示された数値が、各標準においの異種標準においに対する類似度の総和である。従って、これらの値が、この装置のにおい識別能を表す指標値と考えることができる。
例えば、第1のにおい測定装置で上記のようなにおい識別能の評価を行った結果が図4のように、指標値が448であり、第2のにおい測定装置で同様ににおい識別能の評価を行った結果の指標値が100であった場合、同一の未知試料に関するにおいの測定結果のデータは、第2のにおい測定装置の方が信頼性が高いと判断することができる。同一の装置について異なる時期に測定された同一未知試料のデータの信頼性についても、同様に判断することができる。
図4の表では、アミン系の標準におい試料の識別指標値が特に大きくなっていることから、アミン系のにおいの識別が十分行えていないことがわかる。更に、各セルの数値を比較すると、異種標準においの中でも、アンモニアに対する類似度が大きくなっていることから、アミン系のにおいとアンモニアのにおいの識別が十分行えていないことがわかる。
以上のように、本発明に係るにおい測定装置を用いれば、異なる装置や、同一の装置でも異なる時期に測定された未知試料のにおいの測定結果を客観的に判断することが可能になる。
なお、以上においては類似度から装置のにおい識別能指標値を求めたが、或る標準においと異種の標準においの基準軸の成す角度を用いてにおい識別能指標値を算出した場合も、同様の判断を行うことが可能である。ただし、この場合は、におい識別能指標値が大きい方が、装置の有する標準におい識別能が高いことを示している。
また、装置内に複数備えられたにおいセンサのうちの一つを作動させずに、同様ににおい識別能指標値を算出することにより、そのセンサのにおい識別への寄与度を測定することもできる。各標準においの異種標準においに対する類似度の総和をにおい識別能指標値とした場合は、におい識別能指標値が大きくなると、そのセンサはにおいの識別への寄与が大きいことを示しており、逆に、におい識別値の総和が小さくなると、そのセンサのにおい識別への寄与は小さいことを示している。ベクトル間の角度の総和をにおい識別能指標値とした場合は、センサ数が減ることにより、におい空間の次元が下がるため、におい識別能指標値の総和は基本的には小さい方向にしか動かないが、におい識別能指標値の総和の減少が大きいほど、そのセンサのにおい測定への寄与は大きいことを示している。
従って、或る標準試料に基づくにおい測定により適したにおいセンサを取り付けたり、センサの劣化度合いを調べたりすることができる。
なお、以上においては、未知試料のにおいの質を測定する場合のみについて述べたが、特許文献2の装置のように濃度算出手段を更に有する装置とすることにより、未知試料の各におい成分の濃度を求めることももちろん可能である。
本発明の一実施例であるにおい測定装置の概略構成図。 におい空間における標準においベクトルS1〜Snを表した図。 におい空間におけるn本の標準においのベクトルと未知試料のにおいベクトルの関係を表した図。 におい識別能の評価結果の一例を示した表。
符号の説明
1…吸入口
2…前処理部
3…センサセル
4…ポンプ
5…信号処理部
6…表示部
7…制御部
31…センサ
51…ベクトル演算部
52…標準ベクトル記憶部
53…識別処理部

Claims (5)

  1. a)異なる応答特性を有するm(mは2以上の整数)個のにおいセンサと、
    b)n(nは2以上の整数)個の既知の標準におい試料の各種濃度の試料の測定結果により表される標準においベクトルと、未知試料の測定結果により表される未知においベクトルとが成す角度を求める角度算出手段と、
    c)未知試料と各標準におい試料との間に定義される値であって、各標準におい試料について、その標準におい試料を未知試料としたとき、同一の標準におい試料とは類似度が100%となり、それとは異なる標準におい試料とは類似度が0%となるように、前記角度に基づいて類似度を算出する類似度算出手段と、
    d)n個の標準におい試料の各種濃度の試料を実際に測定した場合に、各実測標準におい試料とそれとは異なる標準におい試料との間の前記類似度の値に基づき、装置のにおい識別能を表す値を算出する識別能算出手段と、
    を備えることを特徴とするにおい測定装置。
  2. 上記におい識別能を表す値が、互いに異なる標準におい試料の間の類似度の総和であることを特徴とする請求項1に記載のにおい測定装置。
  3. 上記におい識別能を表す値が、所定の標準におい試料の間の類似度の和であることを特徴とする請求項1に記載のにおい測定装置。
  4. 上記におい識別能を表す値が、互いに異なる標準におい試料の標準においベクトル間の角度の総和であることを特徴とする請求項1に記載のにおい測定装置。
  5. 上記におい識別能を表す値に基づき、測定した未知試料のにおいの類似度の値を補正する手段を含む請求項1〜4のいずれかに記載のにおい測定装置。
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