JP4415419B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は産業用や民生用の電子機器に直流安定化電圧を供給するスイッチング電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、スイッチング電源装置は電子機器の低価格化・小型化・高性能化・省エネルギー化に伴い、より小型で出力の安定性が高く高効率なものが強く求められている。
【0003】
以下に従来のスイッチング電源装置について図9及び図10を参考にして説明する。図9は従来のスイッチング電源装置で、ハーフブリッジコンバータを改良した(ハーフブリッジ部分共振コンバータ)回路構成図である。図9において、1は入力直流電源であり、その電圧をVINとする。2a,2bは入力端子であり、前記入力直流電源1が接続される。3は第1のスイッチング素子であり、4は第1のダイオードであり、前記第1のスイッチング素子3と前記第1のダイオード4で第1のスイッチング手段を構成する。5は第2のスイッチング素子であり、6は第2のダイオードであり、前記第2のスイッチング素子5と前記第2のダイオード6で第2のスイッチング手段を構成する。
【0004】
前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチング手段は直列接続され前記入力端子2a,2bに接続される。7は第1のコンデンサであり、直流電圧VC1を保持する。8はトランスで1次巻線8aと1つ以上の2次巻線8bを有し、前記1次巻線8aと前記2次巻線8bの巻数比はn:1とし、1次巻線8aは前記コンデンサ7を介して前記第2のスイッチング手段の両端に接続される。9は第2のコンデンサであり、直流電圧VC2を保持する。10は整流ダイオードであり、アノードを前記トランス8の2次巻線8bの一端に接続しカソードを前記第2のコンデンサ9を介して前記トランス8の2次巻線8bの他端に接続される。12はインダクタンス素子であり、13は平滑コンデンサである。前記インダクタンス素子12と前記平滑コンデンサ13は直列接続され、前記整流ダイオード10の両端に接続される。14a,14bは出力端子であり、15は負荷である。11は制御回路であり前記出力端子14a,14b間の電圧を検出し出力電圧が一定になるように前記第1のスイッチング素子3と前記第2のスイッチング素子5のオンオフ比を変える制御信号を発生する。
【0005】
以上のように構成されたスイッチング電源装置について、以下にその動作を図10の各部動作波形を参照しながら説明する。
【0006】
図10において(a)は制御回路11の第1のスイッチング素子3の駆動パルス波形vG1を示しており、(b)は制御回路11の第2のスイッチング素子5の駆動パルス波形vG2を示しており、(c)はトランス8の1次巻線電流波形iPを示しており、(d)は第1のスイッチング手段に印加される電圧波形vDを示しており、(e)は整流ダイオード10を流れる電波波形iSを示しており、(f)は整流ダイオード10に印加される電圧波形vSを示しており、(g)はインダクタンス素子12を流れる電流波形iLを示している。
【0007】
動作状態の時間的変化を示すためt0〜t4を図中に記している。時刻t1で制御回路11のオン信号により第1のスイッチング素子3がオンし同時に第2のスイッチング素子5がオフすると、トランス8の1次巻線8aに電圧VIN−VC1が印加される。この時トランス8の2次巻線8bに電圧[VIN/VC1]/nが発生し整流ダイオード10をターンオフする。インダクタンス素子12には、電圧(VIN−VC1)/n+VC2−VOが印加され、インダクタンス素子12を流れる電流は直線状に増加する。トランス8の1次巻線8aの電流iPはトランス8の励磁電流と2次巻線8bを流れる電流の1次側換算電流の和となるために直線状に増加し、トランス8およびインダクタンス素子12に励磁エネルギーが蓄積される。
【0008】
時刻t2で制御回路11のオフ信号で第1のスイッチング素子3がオフすると、第1のスイッチング素子3を流れていた電流は第2のダイオード6をターンオンさせる。同時に制御回路11のオン信号で第2のスイッチング素子5はオンするが、オン電流が第2のダイオード6を流れても第2のスイッチング素子5を流れても動作に変化はない。第2のダイオード6または第2のスイッチング素子5がオンするとトランス8の1次巻線8aに第1のコンデンサ7に保持されている直流電圧VC1が印加され、同時にトランス8の2次巻線8bに電圧VC1/nが発生し、整流ダイオード10を順バイアスし、整流ダイオード10をオンとする。この電流iSは、トランス8の漏れインダクタンスの影響でゼロから増加し、2次巻線8bの電流は次第に減少する。1次巻線8aの電流はトランス8の励磁電流の現象と2次巻線8bの電流現象にともない、正の値から次第に減少し負の電流となる。整流ダイオード10はオンであるために、インダクタンス素子12には逆向きに出力電圧VOが印加される。第2のスイッチング素子5に負電流が流れているときに制御回路11のオフ信号により第2のスイッチング素子5がターンオフすると、トランス8の漏れインダクタンスの働きで負の電流は連続となるために、第1のダイオード4をオンとする。同時に制御回路11のオン信号により第1のスイッチング素子3がオンとなるが第1のスイッチング手段を流れる電流が第1のスイッチング素子3を流れても第1のダイオード4を流れても動作に変化は生じない。第1のスイッチング素子3がオンし同時に第2のスイッチング素子5がオフすると、トランス8の1次巻線8aに電圧VIN−VC1が印加される。トランス8の2次巻線8bには整流ダイオード10をオンとする電流が流れているが、急激に減少してゼロとなりオフとなる。1次巻線8aの電流は、2次巻線8bの電流の減少に伴い増加する。整流ダイオード10がオフすると、インダクタンス素子12に電圧(VIN−VC1)/n+VC2−VOが印加され、トランス8とインダクタンス素子12に励磁エネルギーが蓄積される。この動作を繰り返す。
【0009】
第1のスイッチング手段のオン期間をTON、オフ期間をTOFFとすると、トランス8のリセット条件により、
(VIN−VC1)×TON=VC1×TOFF
が成り立ちインダクタンス素子12のリセット条件から、t3〜t4(t0〜t1)の期間は短いので無視すると、
{(VIN−VC1)/n+VC2−VO}×TON=VO×TOFF
となる。電圧VC1とVC2の関係は
VC1/n=VC2
であるから出力電圧VOを求めると
VC1=δ×VIN
VC2=δ×VIN/n
VO=δ×VIN/n
となり、第1のスイッチング素子3および第2のスイッチング素子5のオンオフ比により出力電圧VOが制御できる。t3〜t4(t0〜t1)を考慮すると、出力電圧が低くなるがその分δを大きくする事で所定の電圧を得ることができる。
【0010】
この構成では第1のスイッチング素子3と第2のスイッチング素子5のターンオン直前にスイッチング素子の寄生容量及びトランス8の分布容量を放電してからターンオンするために、スパイク状の短絡電流の発生を低減でき、効率の改善、ノイズの発生を抑えることが可能である。また、トランス8の漏れインダクタンスに起因する第1のスイッチング素子3および第2のスイッチング素子5のターンオフ時のスパイク電圧が第1のダイオード4および第2のダイオード6がターンオンすることにより効果的に第1のコンデンサ7および入力直流電源1に吸収され、スパイク電圧の発生はない。
【0011】
尚、第1のスイッチング手段のターンオン直前の第1および第2のスイッチング手段の寄生容量とトランス8の分布容量の放電はトランス8の漏れインダクタンスによるとしたが、トランス8の1次巻線8aまたは2次巻線8bに直列にインダクタンス素子を直列に接続し、放電エネルギーを大きくすることもできるのは言うまでもない。また、トランス8のインダクタンス値を小さくして、トランス8を逆励磁させることにより第1および第2のスイッチング手段の寄生容量とトランス8の分布容量の放電の補助をさせることもできる。また、スイッチング手段に印加される電圧は入力電圧VINで、トランス8が直流励磁されないという特徴がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来の構成では、整流ダイオード10に流れる電流が正弦波状となりダイオードの順方向電圧降下による損失が大きいという問題点を有していた。
【0013】
本発明は前記従来の問題点を解決するもので、整流ダイオードの順方向電圧降下による損失を抑え、さらなる効率の向上を実現できるハーフブリッジ部分共振コンバータ型のスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明のスイッチング電源装置は、少なくともオンオフを繰り返す第1のスイッチング手段と、この第1のスイッチング手段と交互にオンオフを繰り返す第2のスイッチング手段の直列回路を入力直流電源に接続し、前記第2のスイッチング手段に並列にトランスの1次巻線と第1のコンデンサの直列回路を接続し、前記トランスの2次巻線に第2のコンデンサと第2のスイッチング手段と同期してオンオフを繰り返す第3のスイッチング手段の直列回路を接続し、前記第3のスイッチング手段をバイパス用としてその両端に整流ダイオード及びインダクタンス素子と平滑コンデンサの直列回路を並列に接続し、前記平滑コンデンサの両端の電圧を出力に供給する構成を有している。
【0015】
この構成によって、整流ダイオードがオンの期間はそれに並列に接続されたスイッチング素子に電流が流れるため、整流ダイオードの順方向電圧降下による損失が減少し、効率が向上するという効果がある。また、従来のハーフブリッジ部分共振コンバータと同様、第1および第2のスイッチング手段のターンオン時のスパイク電流の発生、第1および第2のスイッチング手段のターンオフ時のスパイク電圧の発生がなく、またトランスの漏れインダクタンスと第1または第2のコンデンサと共振させて2次側の整流ダイオードのゼロ電流スイッチングを達成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、少なくともオンオフを繰り返す第1のスイッチング手段と、この第1のスイッチング手段と交互にオンオフを繰り返す第2のスイッチング手段の直列回路を入力直流電源に接続し、前記第2のスイッチング手段に並列にトランスの1次巻線と第1のコンデンサの直列回路を接続し、前記トランスの2次巻線に第2のコンデンサと第2のスイッチング手段と同期してオンオフを繰り返す第3のスイッチング手段の直列回路を接続し、前記第3のスイッチング手段をバイパス用としてその両端に整流ダイオード及びインダクタンス素子と平滑コンデンサの直列回路を並列に接続し、前記平滑コンデンサの両端の電圧を出力に供給する構成であり、整流ダイオードの順方向電圧降下による損失が減少し効率が向上する。
【0017】
請求項2に記載の発明は、第1のスイッチング手段の両端または第2のスイッチング手段の両端またはその両方に回生用コンデンサを接続し、前記第1のスイッチング手段と第2のスイッチング手段の両方ともオフとなる期間を持ち、交互にオンオフを繰り返すようにした構成であり、第1と第2のスイッチング手段のスイッチング損失の発生が抑えられることになる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、少なくともオンオフを繰り返す第1のスイッチング手段と、この第1のスイッチング手段と交互にオンオフを繰り返す第2のスイッチング手段の直列回路を入力電流電源に接続し、前記第2のスイッチング手段に並列にトランスの1次巻線と第1のコンデンサの直列回路を接続し、前記トランスの2次巻線に第2のコンデンサと第2のスイッチング手段と同期してオンオフを繰り返す第3のスイッチング手段の直列回路を接続し、前記第3のスイッチング手段をバイパス用としてその両端に整流ダイオード及びインダクタンス素子と平滑コンデンサの直列回路を並列に接続し、前記平滑コンデンサの両端の電圧を出力に供給し、前記トランスの1次巻線と2次巻線を介して結合される前記第1及び第2のコンデンサ、前記整流ダイオード、前記第2のスイッチング手段からなるループにおいて、前記第1のコンデンサまたは前記第2のコンデンサまたはそれらの組合せと前記トランスの漏れインダクタンスまたは外付けのインダクタンスとで共振し、前記トランスの2次巻線電流を共振電流とした構成であり、高効率、低ノイズで高周波化が可能なものとなる。
【0020】
(実施の形態1)
以下本発明の第1の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施の形態におけるスイッチング電源装置の構成を示すものである。図1はスイッチング電源装置で、ハーフブリッジコンバータを改良した(ハーフブリッジ部分共振コンバータ)回路構成図である。図1において、21は入力直流電源であり入力電圧をVINとする。22a,22bは入力端子であり、23は第1のスイッチング素子であり、24は第1のダイオードであり、前記第1のスイッチング素子23と前記第1のダイオード24で第1のスイッチング手段を構成する。25は第2のスイッチング素子であり、26は第2のダイオードであり、前記第2のスイッチング素子25と前記第2のダイオード26で第2のスイッチング手段を構成する。
【0021】
前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチング手段は直列接続され前記入力端子22a,22bに接続される。27は第1のコンデンサであり、直流電圧VC1を保持する。28はトランスで1次巻線28aと1つ以上の2次巻線28bを有し、前記1次巻線28aと前記2次巻線28bの巻数比はn:1とし、1次巻線28aは前記コンデンサ27を介して前記第2のスイッチング手段の両端に接続される。29は第2のコンデンサであり、直流電圧VC2を保持する。30は第3のスイッチング素子であり、31は第3のダイオードであり、前記第3のスイッチング素子30と前記第3のダイオード31で第3のスイッチング手段を構成しており、ダイオード31のアノードを前記トランス28の2次巻線28bの一端に接続しカソードを前記第2のコンデンサ29を介して前記トランス28の2次巻線28bの他端に接続される。32はインダクタンス素子であり、33は平滑コンデンサである。前記インダクタンス素子32と前記平滑コンデンサ33は直列接続され、前記ダイオード31の両端に接続される。34a,34bは出力端子であり、35は負荷である。36は制御回路であり前記出力端子34a,34b間の電圧を検出し出力電圧が一定になるように前記第1のスイッチング素子23と前記第2のスイッチング素子25のオンオフ比を変える制御信号を発生する。
【0022】
以上のように構成されたスイッチング電源装置について、以下にその動作を図2の各部動作波形を参照しながら説明する。
【0023】
図2において(a)は制御回路36の第1のスイッチング素子23の駆動パルス波形vG1を示しており、(b)は制御回路36の第2のスイッチング素子25の駆動パルス波形vG2を示しており、(c)は制御回路36の第3のスイッチング素子30の駆動パルス波形vG3を示しており、(d)はトランス28の1次巻線電流波形iPを示しており、(e)は第1のスイッチング手段に印加される電圧波形vDを示しており、(f)は第3のスイッチング手段を流れる電流波形iSを示しており、(g)は第3のスイッチング手段に印加される電圧波形vSを示しており、(h)はインダクタンス素子32を流れる電流波形iLを示している。
【0024】
動作状態の時間的変化を示すためt0〜t4を図中に記している。時刻t1で制御回路36のオン信号により第1のスイッチング素子23がオンし同時に第2のスイッチング素子25がオフすると、トランス28の1次巻線28aに電圧VIN−VC1が印加される。この時トランス28の2次巻線28bに電圧[VIN−VC1]/nが発生しダイオード31をターンオフする。インダクタンス素子32には、電圧[VIN−VC1]/n+VC2−VOが印加され、インダクタンス素子32を流れる電流は直線状に増加する。トランス28の1次巻線28aの電流iPはトランス28の励磁電流と2次巻線28bを流れる電流の1次側換算電流の和となるために直線状に増加し、トランス28およびインダクタンス素子32に励磁エネルギーが蓄積される。
【0025】
時刻t2で制御回路36のオフ信号で第1のスイッチング素子23がオフすると、第1のスイッチング素子23を流れていた電流は第2のダイオード26をターンオンさせる。同時に制御回路36のオン信号で第2のスイッチング素子25がオンするが、オン電流が第2のダイオード26を流れても第2のスイッチング素子25を流れても動作に変化はない。第2のダイオード26または第2のスイッチング素子25がオンするとトランス28の1次巻線28aに第1のコンデンサ27に保持されている直流電圧VC1が印加され、同時にトランス28の2次巻線28bに電圧VC1/nが発生し、ダイオード31を順バイアスし、オンとする。
【0026】
また、同時に制御回路36より第2のスイッチング手段と同期した信号で第3のスイッチング素子30がオンする。この第3のスイッチング素子30の電流iS1およびダイオード31の電流iS2は、トランス28の漏れインダクタンスの影響でゼロから増加し、2次巻線28bの電流は次第に減少する。1次巻線28aの電流はトランス28の励磁電流の減少と2次巻線28bの電流減少にともない、正の値から次第に減少し負の電流となる。スイッチング素子30およびダイオード31はオンであるために、インダクタンス素子32には逆向きに出力電圧VOが印加される。第2のスイッチング素子25に負電流が流れている時に制御回路36のオフ信号により第2のスイッチング素子25がターンオフすると、トランス28の漏れインダクタンスの働きで負の電流は連続となるために、第1のダイオード24をオンとする。同時に制御回路36のオン信号により第1のスイッチング素子23がオンとなるが第1のスイッチング手段を流れる電流が第1のスイッチング素子23を流れても第1のダイオード24を流れても動作に変化は生じない。
【0027】
また、同時に制御回路36より第2のスイッチング手段と同期した信号で第3のスイッチング素子30はオフする。第1のスイッチング素子23がオンし同時に第2のスイッチング素子25および第3のスイッチング素子30がオフすると、トランス28の1次巻線28aに電圧VIN−VC1が印加される。トランス28の2次巻線28bには、ダイオード31をオンとする電流が流れているが、急激に減少してゼロとなりダイオード31はオフとなる。1次巻線28aの電流は、2次巻線28bの電流の減少に伴い増加する。スイッチング素子30およびダイオード31がオフすると、インダクタンス素子32に電圧(VIN−VC1)/n+VC2−VOが印加され、トランス28とインダクタンス素子32に励磁エネルギーが蓄積される。この動作を繰り返す。
【0028】
第1のスイッチング手段のオン期間をTON、オフ期間をTOFFとすると、トランス28のリセット条件により
(VIN−VC1)×TON=VC1×TOFF
が成り立ちインダクタンス素子32のリセット条件から、t3〜t4(t0〜t1)の期間は短いので無視すると
{(VIN−VC1)/n+VC2−VO}×TON=VO×TOFF
となる。電圧VC1とVC2の関係は
VC1/n=VC2
であるから出力電圧VOを求めると
VC1=δ×VIN
VC2=δ×VIN/n
VO=δ×VIN/n
となり、第1のスイッチング素子23および第2のスイッチング素子25のオンオフ比により出力電圧VOが制御できる。t3〜t4(t0〜t1)を考慮すると、出力電圧が低くなるがその分δを大きくすることで所定の電圧を得ることができる。
【0029】
この構成では第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25のターンオン直前にスイッチング素子の寄生容量及びトランス28の分布容量を放電してからターンオンするために、スパイク状の短絡電流の発生を低減でき、効率の改善、ノイズの発生を抑えることが可能である。また、トランス28の漏れインダクタンスに起因する第1のスイッチング素子23および第2のスイッチング素子25のターンオフ時のスパイク電圧が第1のダイオード24および第2のダイオード26がターンオンすることにより効果的に第1のコンデンサ27および入力直流電源21に吸収され、スパイク電圧の発生はない。尚、第1のスイッチング手段のターンオン直前の第1および第2のスイッチング手段の寄生容量とトランス28の分布容量の放電はトランス28の漏れインダクタンスによるとしたが、トランス28の1次巻線28aまたは2次巻線28bに直列にインダクタンス素子を直列に接続し、放電エネルギーを大きくすることもできるのは言うまでもない。
【0030】
また、トランス28のインダクタンス値を小さくして、トランス28を逆励磁させることにより第1および第2のスイッチング手段の寄生容量とトランス28の分布容量の放電の補助をさせることもできる。また、スイッチング手段に印加される電圧は入力電圧VINで、トランス28が直流励磁されないという特徴がある。また、iS1とiS2の比はスイッチング素子30の動作抵抗RonとiS1の積がダイオード31の順方向電圧降下VFと等しくなるような割合となり、Ronの小さいスイッチング素子を使用しているためiS2が小さくなるので順方向電圧効果VFによる損失が小さくなり、効率を向上させることができる。なお、スイッチング素子30とダイオード31で第3のスイッチング手段を構成するとしたが、第3のスイッチング手段と別に整流ダイオードを並列に接続しても効果は同じであることは言うまでもない。
【0031】
(実施の形態2)
以下本発明の第2の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図3は本発明の第2の実施の形態におけるスイッチング電源装置の構成を示すものである。21は入力直流電源であり入力電圧をVINとする。22a,22bは入力端子であり、23は第1のスイッチング素子であり、24は第1のダイオードであり、前記第1のスイッチング素子23と前記第1のダイオード24で第1のスイッチング手段を構成する。25は第2のスイッチング素子であり、26は第2のダイオードであり、前記第2のスイッチング素子25と前記第2のダイオード26で第2のスイッチング手段を構成する。前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチング手段は直列接続され前記入力端子22a,22bに接続される。27は第1のコンデンサであり、直流電圧VC1を保持する。
【0032】
28はトランスで1次巻線28aと1つ以上の2次巻線28bを有し、前記1次巻線28aと前記2次巻線28bの巻数比はn:1とし、1次巻線28aは前記コンデンサ27を介して前記第2のスイッチング手段の両端に接続される。29は第2のコンデンサであり、直流電圧VC2を保持する。30は第3のスイッチング素子であり、31は第3のダイオードであり、前記第3のスイッチング素子30と前記第3のダイオード31で第3のスイッチング手段を構成しており、ダイオード31のアノードを前記トランス28の2次巻線28bの一端に接続しカソードを前記第2のコンデンサ29を介して前記トランス28の2次巻線28bの他端に接続される。32はインダクタンス素子であり、33は平滑コンデンサである。
【0033】
前記インダクタンス素子32と前記平滑コンデンサ33は直列接続され、前記第3のスイッチング手段の両端に接続される。34a,34bは出力端子であり、35は負荷である。36は制御回路であり前記出力端子34a,34b間の電圧を検出し出力電圧が一定になるように前記第1のスイッチング素子23と前記第2のスイッチング素子25のオンオフ比を変える制御信号を発生する。37は第3のコンデンサであり、第1のスイッチング素子23の両端に接続され、第1のスイッチング素子23および第2のスイッチング素子25に印加される電圧の急峻な変化を抑える。なお前記第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25は同時にオフの期間を持つように制御回路36のオンオフ信号は設定されている。
【0034】
以上のように構成されたスイッチング電源装置について、以下にその動作を図4の各部動作波形を参照しながら説明する。
【0035】
図4において(a)は制御回路36の第1のスイッチング素子23の駆動パルス波形vG1を示しており、(b)は制御回路36の第2のスイッチング素子25の駆動パルス波形vG2を示しており、(c)は制御回路36の第3のスイッチング素子30の駆動パルス波形vG3を示しており、(d)はトランス8の1次巻線電流波形iPを示しており、(e)は第1のスイッチング手段に印加される電圧波形vDを示しており、(f)は第3のスイッチング手段を流れる電流波形iSを示しており、(g)は第3のスイッチング手段に印加される電圧波形vSを示しており、(h)はインダクタンス素子32を流れる電流波形iLを示している。
【0036】
基本的な動作は第1実施の形態の回路構成と同じであるが、第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25は同時にオフの期間を持ち、その期間に第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25に印加される電圧が変化するように設定されている。第1のスイッチング素子23の両端には第3のコンデンサ37が接続されているため第1のスイッチング素子23のターンオンおよびターンオフ時の電圧波形の急峻な立ち上がり立ち下がりは緩和され、また第3のコンデンサ37に蓄えられた電荷を入力直流電源21に回生してから、第1のスイッチング素子23をターンオンできるため、第1のスイッチング素子23のターンオン損失にならない。同様な効果は第2のスイッチング素子25にもある。
【0037】
これらのような過渡時以外の動作は図1で説明した第1の実施の形態と同様であるので省略する。またこれらのコンデンサを付加した場合、過渡時においてトランス28の各巻線の出力インピーダンスが変化し、特に第1のスイッチング素子23のオフ時の各巻線電流の初期電流値が変化するが制御動作そのものへの影響は少なく、第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25に印加される電圧波形は急峻でないために、ノイズの発生が抑えられ、第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング25のスイッチング損失の発生も抑えられる効果がある。また第3のコンデンサ37を追加しても、第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25のターンオン直前に蓄積電荷を放電するため、ターンオン時のスパイク電流の発生はない。
【0038】
また、第1の実施の形態と同様に第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25のターンオン直前にスイッチング素子の寄生容量およびトランス28の分布容量を放電してからターンオンするために、スパイク状の短絡電流の発生を低減でき効率の改善、ノイズの発生を抑えることが可能である。また、トランス28の漏れインダクタンスに起因する第1のスイッチング素子23および第2のスイッチング素子25のターンオフ時のスパイク電圧が第1のダイオード24および第2のダイオード26がターンオンすることにより効果的に第1のコンデンサ27および入力直流電源21に吸収され、スパイク電圧の発生はない。
【0039】
尚、第1のスイッチング手段のターンオン直前の第3のコンデンサ37および第1および第2のスイッチング手段の寄生容量とトランス28の分布容量の放電はトランス28の漏れインダクタンスによるとしたが、トランス28の1次巻線28aまたは2次巻線28bに直列にインダクタンス素子を直列に接続し、放電エネルギーを大きくすることもできるのは言うまでもない。また、トランス28のインダクタンス値を小さくして、トランス28を逆励磁させることにより第3のコンデンサ37および第1および第2のスイッチング手段の寄生容量とトランス28の分布容量の放電の補助をさせることもできる。また、iSはスイッチング素子30とダイオード31に分流し、Ronの小さいスイッチング素子を使用しているためiS2が小さくなるので順方向電圧降下VFによる損失が小さくなり、効率が向上させることができるのは第1の実施の形態と同じである。また、スイッチング手段に印加される電圧は入力電圧VINで、トランス28が直流励磁されないのは従来のハーフブリッジコンバータと同様であり、高効率、低ノイズ、高周波化が可能なスイッチング電源装置を実現できる。
【0040】
(実施の形態3)
以下本発明の第3の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図5は本発明の第3の実施の形態におけるスイッチング電源装置の構成を示すものである。21は入力直流電源であり入力電圧をVINとする。22a,22bは入力端子であり、23は第1のスイッチング素子であり、24は第1のダイオードであり、前記第1のスイッチング素子23と前記第1のダイオード24で第1のスイッチング手段を構成する。25は第2のスイッチング素子であり、26は第2のダイオードであり、前記第2のスイッチング素子25と前記第2のダイオード26で第2のスイッチング手段を構成する。前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチング手段は直列接続され前記入力端子22a,22bに接続される。27は第1のコンデンサであり、直流電圧VC1を保持する。
【0041】
28はトランスで1次巻線28aと1つ以上の2次巻線28bを有し、前記1次巻線28aと前記2次巻線28bの巻数比はn:1とし、1次巻線28aは前記コンデンサ27を介して前記第2のスイッチング手段の両端に接続される。29は第2のコンデンサであり、直流電圧VC2を保持する。30は第3のスイッチング素子であり、31は第3のダイオードであり、前記第3のスイッチング素子30と前記第3のダイオード31で第3のスイッチング手段を構成しており、ダイオード31のアノードを前記トランス28の2次巻線28bの一端に接続しカソードを前記第2のコンデンサ29を介して前記トランス28の2次巻線28bの他端に接続される。32はインダクタンス素子であり、33は平滑コンデンサである。前記インダクタンス素子32と前記平滑コンデンサ33は直列接続され、前記第3のスイッチング手段の両端に接続される。34a,34bは出力端子であり、35は負荷である。36は制御回路であり前記出力端子34a,34b間の電圧を検出し出力電圧が一定になるように前記第1のスイッチング素子23と前記第2のスイッチング素子25のオンオフ比を変える制御信号を発生する。
【0042】
38は漏れインダクタンスまたはインダクタンス素子であり、前記トランス28の1次巻線28aに直列に接続され前記第2のスイッチング素子25のオン期間に前記第1のコンデンサ27と共振し、前記トランス28の2次巻線28bに伝達される出力電流を共振電流とする。
【0043】
以上のように構成されたスイッチング電源装置について、以下にその動作を図6の各部動作波形を参照しながら説明する。
【0044】
図6において(a)は制御回路36の第1のスイッチング素子23の駆動パルス波形vG1を示しており、(b)は制御回路36の第2のスイッチング素子25の駆動パルス波形vG2を示しており、(c)は制御回路36の第3のスイッチング素子30の駆動パルス波形vG3を示しており、(d)はトランス28の1次巻線電流波形iPを示しており、(e)は第1のスイッチング手段に印加される電圧波形vDを示しており、(f)は第3のスイッチング手段を流れる電流波形iSを示しており、(g)は第3のスイッチング手段に印加される電圧波形vSを示しており、(h)はインダクタンス素子32を流れる電流波形iLを示している。動作状態の時間的変化を示すためt1〜t4を図中に記している。
【0045】
基本的な動作は第1の実施の形態の回路構成と同じであるが、第2のスイッチング素子25がオンのとき、第1のコンデンサ27と漏れインダクタンスまたはインダクタンス素子38は共振し、共振周波数を十分小さく設定されているので、トランス28の2次巻線電流は正弦波状となりゼロから立ち上がり、t3で再びゼロとなる。従ってダイオード31はゼロ電流スイッチングとなりリカバリは発生しない。また、あらかじめ第3のスイッチング素子30のオフのタイミングを第2のスイッチング素子25のオフより早く、t3の直前にオフするように設定しておくとiSは負方向に流れることはなく回路の動作を損ねない。
【0046】
また、トランス28のインダクタンス値は励磁電流が負となるように十分小さく設定されているために第2のスイッチング手段がターンオフする時に、入力直流電源21に電力が回生するように電流が逆向きになるように設定されるので、第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25の寄生容量とトランス28の分布容量を放電することが可能となる。
【0047】
直流電圧VC1及びVC2は実際は直流電圧分と共振電圧である変動分の和電圧となるが、共振電圧による変動分は十分小さく設定できたため、入力電圧と出力電圧の変換比は第1の実施の形態の場合とほとんど変わらない。
【0048】
これらのような過渡時以外の動作は図1で説明した第1の実施の形態と同様であるので省略する。
【0049】
また、第1の実施の形態と同様に第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25のターンオン直前にスイッチング素子の寄生容量及びトランス28の分布容量を放電してからターンオンするために、スパイク状の短絡電流の発生を低減でき、効率の改善、ノイズの発生を抑えることが可能である。また、トランス28の漏れインダクタンスに起因する第1のスイッチング素子23および第2のスイッチング素子25のターンオフ時のスパイク電圧が第1のダイオード24および第2のダイオード26がターンオンすることにより、効果的に第1のコンデンサ27および入力直流電源21に吸収され、スパイク電圧の発生はない。また、iSはスイッチング素子30とダイオード31に分流し、Ronの小さいスイッチング素子を使用しているためiS2が小さくなるので順方向電圧降下VFによる損失が小さくなり、効率を向上させることができるのは第1の実施の形態と同じである。また、スイッチング手段に印加される電圧は入力電圧VINで、トランス28が直流励磁されないのは従来のハーフブリッジコンバータと同様であり、高効率、低ノイズ、高周波化が可能なスイッチング電源装置を実現できる。
【0050】
(実施の形態4)
以下本発明の第4の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図7は本発明の第4の実施の形態におけるスイッチング電源装置の構成を示すものである。21は入力直流電源であり入力電圧をVINとする。22a,22bは入力端子であり、23は第1のスイッチング素子であり、24は第1のダイオードであり、前記第1のスイッチング素子23と前記第1のダイオード24で第1のスイッチング手段を構成する。25は第2のスイッチング素子であり、26は第2のダイオードであり、前記第2のスイッチング素子25と前記第2のダイオード26で第2のスイッチング手段を構成する。前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチング手段は直列接続され前記入力端子22a,22bに接続される。
【0051】
27は第1のコンデンサであり、直流電圧VC1を保持する。28はトランスで1次巻線28aと1つ以上の2次巻線28bを有し、前記1次巻線28aと前記2次巻線28bの巻数比はn:1とし、1次巻線28aは前記コンデンサ27を介して前記第2のスイッチング手段の両端に接続される。29は第2のコンデンサであり、直流電圧VC2を保持する。30は第3のスイッチング素子であり、31は第3のダイオードであり、前記第3のスイッチング素子30と前記第3のダイオード31で第3のスイッチング手段を構成しており、ダイオード31のアノードを前記トランス28の2次巻線28bの一端に接続しカソードを前記第2のコンデンサ29を介して前記トランス28の2次巻線28bの他端に接続される。32はインダクタンス素子であり、33は平滑コンデンサである。前記インダクタンス素子32と前記平滑コンデンサ33は直列接続され、前記整流ダイオード31の両端に接続される。34a,34bは出力端子であり、35は負荷である。36は制御回路であり前記出力端子34a,34b間の電圧を検出し出力電圧が一定になるように前記第1のスイッチング素子23と前記第2のスイッチング素子25のオンオフ比を変える制御信号を発生する。
【0052】
38は漏れインダクタンスまたはインダクタンス素子であり、前記トランス28の1次巻線28aに直列に接続され前記第2のスイッチング素子25のオン期間に前記第1のコンデンサ27と共振し、前記トランス28の2次巻線28bに伝達される出力電流を共振電流とする。
【0053】
37は第3のコンデンサであり、前記第1のスイッチング素子23の両端に接続され、前記第1のスイッチング素子23および第2のスイッチング素子25に印加される電圧の急峻な変化を抑える。なお前記第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25は同時にオフの期間を持つように制御回路36のオンオフ信号は設定されている。
【0054】
以上のように構成されたスイッチング電源装置について、以下にその動作を図8の各部動作波形を参照しながら説明する。
【0055】
図8において(a)は制御回路36の第1のスイッチング素子23の駆動パルス波形vG1を示しており、(b)は制御回路36の第2のスイッチング素子25の駆動パルス波形vG2を示しており、(c)は制御回路36の第3のスイッチング素子30の駆動パルス波形vG3を示しており、(d)はトランス28の1次巻線電流波形iPを示しており、(e)は第1のスイッチング手段に印加される電圧波形vDを示しており、(f)は第3のスイッチング手段を流れる電流波形iSを示しており、(g)は第3のスイッチング手段に印加される電圧波形vSを示しており、(h)はインダクタンス素子32を流れる電流波形iLを示している。
【0056】
基本的な動作は第3の実施の形態の回路構成と同じであるが、第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25は同時にオフの期間を持ち、その期間に第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25に印加される電圧が変化するように設定されている。第1のスイッチング素子23の両端には第3のコンデンサ37が接続されているため第1のスイッチング素子23のターンオフ時の電圧波形の急峻な立ち上がり立ち下がりは緩和され、また第3のコンデンサ37に蓄えられた電荷を入力直流電源21に回生してから、第1のスイッチング素子23をターンオンできるため、第1のスイッチング素子23のターンオン損失にならない。同様な効果は第2のスイッチング素子25にもある。
【0057】
これらのような過渡時以外の動作は図5で説明した第3の実施の形態と同様であるので省略する。またこれらのコンデンサを付加した場合、過渡時においてトランス28の各巻線の出力インピーダンスが変化し、特に第1のスイッチング素子23のオフ時の各巻線電流の初期電流値が変化するが制御動作そのものへの影響は少なく、2次巻線電流波形を共振電流とする効果に加えて、第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25に印加される電圧波形は急峻でないために、ノイズの発生が抑えられ、第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング25のスイッチング損失の発生も抑えられる効果がある。
【0058】
また、第1の実施の形態と同様に第1のスイッチング素子23と第2のスイッチング素子25のターンオン直前にスイッチング素子の寄生容量及びトランス28の分布容量を放電してからターンオンするために、スパイク状の短絡電流の発生を低減でき効率の改善、ノイズの発生を抑えることが可能である。また、トランス28の漏れインダクタンスに起因する第1のスイッチング素子23および第2のスイッチング素子25のターンオフ時のスパイク電圧が第1のダイオード24および第2のダイオード26がターンオンすることにより効果的に第1のコンデンサ27および入力直流電源21に吸収され、スパイク電圧の発生はない。
【0059】
また、iSはスイッチング素子30とダイオード31に分流し、Ronの小さいスイッチング素子を使用しているためiS2が小さくなるので順方向電圧降下VFによる損失が小さくなり、効率が向上させることができるのは第1の実施の形態と同じである。また、スイッチング手段に印加される電圧は入力電圧VINで、トランス28が直流励磁されないのは従来のハーフブリッジコンバータと同様であり、高効率、低ノイズ、高周波化が可能なスイッチング電源装置を実現できる。
【0060】
【発明の効果】
この構成によって、第1および第2のスイッチング手段のターンオン時には、スイッチング手段の寄生コンデンサおよびトランスの分布容量に蓄えられたエネルギーを放電してからターンオンするためスパイク電流の発生もなく、第1および第2のスイッチング手段のターンオフ時にはトランスの漏れインダクタンスの影響によるスパイク電圧の発生もない。また、電流共振とすることで2次側の整流ダイオードのゼロ電流スイッチングを達成でき、ターンオフリカバリの発生がなく、第2のスイッチング手段のターンオフ電流を小さくできるためターンオフスイッチングロスも小さくできる。さらに第2のスイッチング手段と同期した第3のスイッチング手段をバイパス手段として適用することにより2次側整流ダイオードの順方向電圧降下による損失を低減させることができる。また、スイッチング手段に印加される電圧は入力電圧VINでトランスが直流励磁されないのは従来のハーフブリッジコンバータと同様であり、高効率、低ノイズで、高周波化が可能なスイッチング電源装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるスイッチング電源装置を示す回路構成図
【図2】本発明の図1の回路構成図の動作波形を示す説明図
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるスイッチング電源装置を示す回路構成図
【図4】本発明の図3の回路構成図の動作波形を示す説明図
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるスイッチング電源装置を示す回路構成図
【図6】本発明の図5の回路構成図の動作波形を示す説明図
【図7】本発明の第4の実施の形態におけるスイッチング電源装置を示す回路構成図
【図8】本発明の図7の回路構成図の動作波形を示す説明図
【図9】従来例におけるスイッチング電源装置の回路構成図
【図10】従来の図9の回路構成図の動作波形を示す説明図
【符号の説明】
21 入力直流電源
22a,22b 入力端子
23 第1のスイッチング素子
24 第1のダイオード
25 第2のスイッチング素子
26 第2のダイオード
27 第1のコンデンサ
28 トランス
29 第2のコンデンサ
30 第3のスイッチング素子
31 第3のダイオード
32 インダクタンス素子
33 平滑コンデンサ
34a,34b 出力端子
35 負荷
36 制御回路
37 第3のコンデンサ
38 漏れインダクタンスまたはインダクタンス素子

Claims (3)

  1. 少なくともオンオフを繰り返す第1のスイッチング手段と、この第1のスイッチング手段と交互にオンオフを繰り返す第2のスイッチング手段の直列回路を入力直流電源に接続し、前記第2のスイッチング手段に並列にトランスの1次巻線と第1のコンデンサの直列回路を接続し、前記トランスの2次巻線に第2のコンデンサと第2のスイッチング手段と同期してオンオフを繰り返す第3のスイッチング手段の直列回路を接続し、前記第3のスイッチング手段をバイパス用としてその両端に整流ダイオード及びインダクタンス素子と平滑コンデンサの直列回路を並列に接続し、前記平滑コンデンサの両端の電圧を出力に供給するスイッチング電源装置。
  2. 第1のスイッチング手段の両端または第2のスイッチング手段の両端またはその両方に回生用コンデンサを接続し、前記第1のスイッチング手段と第2のスイッチング手段の両方ともオフとなる期間を持ち、交互にオンオフを繰り返すようにした請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 第1のコンデンサまたは第2のコンデンサまたはそれらの組合せとトランスの漏れインダクタンスまたは外付けのインダクタンスとで共振し、前記トランスの2次巻線電流を共振電流とした請求項1に記載のスイッチング電源装置。
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