JP4414642B2 - はんだ付け装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インデックステーブルを有するはんだ付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のはんだ付け装置、例えば、ワークの一部のみにはんだ付けをする局所はんだ付け装置は、図9に示されるように1対のコンベア11,12と1対のワーク移載機構13,14とにより、はんだ付けされる電子部品が搭載された実装基板などのワークを無端状に搬送するワーク循環方式を採用している。
【0003】
すなわち、このワーク循環方式は、2基のコンベア11,12を対向させ、各々のコンベア11,12の両端間にそれぞれ設置したワーク移載機構13,14により、ワークを対向するコンベアに移載することにより、作業者Aがワークを投入した位置に、はんだ付け後のワークが戻ってくるようにしている。
【0004】
コンベア11,12は、1対のレール15に沿って1対の無端状搬送チェン16を配設し、インダクションモータにより定速駆動している。
【0005】
一方のコンベア11の下側には、ワークの下面にフラックスを塗布するためのスプレー式フラクサ17が設けられ、また、他方のコンベア12の下側には、ワークを予加熱するプリヒータ18、および溶融はんだを噴流してワークにはんだ付けする噴流式はんだ槽19が設けられている。
【0006】
そして、コンベア11,12およびワーク移載機構13,14によりワークを搬送しながら、スプレー式フラクサ17によりワークの下面にフラックスが塗布され、プリヒータ18によりワークが予加熱され、噴流式はんだ槽19によりワークに実装部品がはんだ付けされる。
【0007】
このようなコンベア11,12によりワークを搬送しながらはんだ付けするはんだ付け装置に対し、ターンテーブルから複数のアームを放射状に突出させ、これらのアームにワーク装着用の治具を取付け、これらの治具に装着されたワークが、フラックス付け装置、プリヒータおよびはんだ槽上で停止するように、ターンテーブルを水平面内で間欠的に回転させ、ターンテーブルの停止中にワークにフラックス付け、予加熱およびはんだ付けをするはんだ付け装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特公平2−24625号公報(第2−3頁、第1−2図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図9に示されたコンベア11,12によりワークを搬送する場合は、1対のレール15間かつ前後のワーク間に空間があるため、また、特許文献1に記載されたターンテーブルによりワークを搬送する場合は、ターンテーブルの周囲に大きな空間があるため、ワーク下側のプリヒータおよびはんだ槽から発生した高温雰囲気が、これらの空間を経てワーク上側に拡散し、ワーク上面に既にリフローはんだ付けされた実装部品のはんだ継手部を再溶融する問題がある。
【0010】
また、ワーク下側に供給した酸化防止用の不活性ガスが、同様の理由で、ワーク上側に拡散しやすく、不活性ガスの消費量が多くなる問題がある。
【0011】
さらに、ワーク下側に位置するはんだ槽の溶融はんだ面から飛散した酸化物、はんだ粒子などの異物が、同様の理由で、ワーク上面まで達して品質を低下させる問題がある。
【0012】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ワーク下側の環境がワーク上側に影響することを防止できるはんだ付け装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、はんだ付けされるワークを装着する複数の穴が一定角度毎に開口され一定角度毎に停止されながら回転される板状のインデックステーブルと、インデックステーブルの複数の穴内にそれぞれ設けられインデックステーブルとワークとの間を閉塞しながらワークを保持する治具と、インデックステーブル、治具およびワークより下側にて少なくともワークを予加熱するプリヒート部およびワークに噴流された溶融はんだを供給する噴流式はんだ槽が配置されたワーク下側空間部と、ワーク下側空間部に対しインデックステーブル、治具およびワークを介して上側に区画形成されたワーク上側空間部とを具備し、ワーク下側空間部は、インデックステーブルの下方および径方向に配置された下側領域規制部材により限られた領域に設けられたはんだ付け装置である。
【0014】
そして、ワーク下側のプリヒート部および噴流式はんだ槽から発生した高温雰囲気が、インデックステーブル、治具およびワークによってワーク下側空間部に保たれ、特に、下側領域規制部材により、ワーク下側空間部からの高温雰囲気の流出を防止でき、ワーク下側空間部から区画形成されたワーク上側空間部に高温雰囲気が拡散するおそれを防止できるので、ワーク下面とワーク上面との間に温度差を確保でき、ワーク上面に既にはんだ付けされた部品がある場合でも、その部品のはんだ継手部の再溶融を防止できる。さらに、インデックステーブル、治具およびワークによってワーク下側空間部とワーク上側空間部とが区画形成されているので、ワーク下側空間部に配置された噴流式はんだ槽にて噴流された溶融はんだが槽内はんだ面に落下した際に飛散した酸化物、はんだ粒子などの異物がワーク上面に付着することを防止でき、これらの異物による品質低下を防止できる。
【0015】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載のはんだ付け装置において、ワーク上側空間部は、インデックステーブルの上方および径方向に配置された上側領域規制部材により限られた領域に設けられたものであり、下側領域規制部材により、ワーク下側空間部からの高温雰囲気の流出を防止できるとともに、上側領域規制部材により、ワーク上側空間部への高温雰囲気の流入を防止できるので、ワーク下側空間部からワーク上側空間部への高温雰囲気の回込み移動を確実に防止できる。
【0016】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載のはんだ付け装置において、ワーク下側空間部を、不活性ガスの供給を受ける空間部としたものであり、ワーク下側空間部に供給された不活性ガスが、インデックステーブル、治具およびワークによってワーク下側空間部に保たれ、このワーク下側空間部から区画形成されたワーク上側空間部に拡散するおそれを防止できるので、不活性ガスの消費量を抑えることができるとともに、不活性ガスにより噴流式はんだ槽の周囲を効率良く低酸素濃度の雰囲気に保てる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1乃至図7に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図2は、局所はんだ付けに適したはんだ付け装置を示し、装置本体21上に、はんだ付けされる電子部品が搭載された実装基板などのワークWを一定角度毎に停止させながら旋回状に搬送する回転円板状のインデックステーブル22が設けられている。
【0019】
このインデックステーブル22は、偏平円筒形のカバー23により覆われている。さらに、このインデックステーブル22の回転中心部の下側には、インデックステーブル22を旋回方向に可変速駆動するインデックステーブル駆動ユニット24が設けられている。
【0020】
このインデックステーブル駆動ユニット24は、可変速モータとしてのパルスモータ、サーボモータなどのパルス制御可能なモータ25を駆動源とし、このパルス制御可能なモータ25は、装置本体21に取付けられた制御手段としてのコントローラ26からの制御信号すなわちパルス信号により可変速制御される。
【0021】
インデックステーブル22の下側には、このインデックステーブル22で搬送されるワークWを予加熱する円弧状のプリヒート部27と、このプリヒート部27に対しターンテーブル回転方向の下流側でありかつインデックステーブル22の停止位置Pと停止位置Pとの間に配置されワークWに対して溶融はんだを供給する径方向の噴流式はんだ槽28とが、それぞれ設けられている。
【0022】
プリヒート部27には、図1に示されるように本体ケース27a内にワークWを下側から加熱するプリヒータ27bが配設されている。また、噴流式はんだ槽28にはノズル28aが設けられ、このノズル28aから噴流された溶融はんだをワークWの下面に供給する。
【0023】
また、プリヒート部27の始端部に設定されたインデックステーブル22の停止位置には、ワークWをターンテーブル上に投入するワーク投入ステーションSが設けられ、さらに、噴流式はんだ槽28よりターンテーブル回転方向の下流側であってワーク投入ステーションSに隣接するインデックステーブル22の停止位置には、ワークWを回収するワーク回収ステーションSが設けられている。
【0024】
なお、プリヒート部27の始端部がワーク投入ステーションSよりターンテーブル回転方向の下流側に位置する場合は、このワーク投入ステーションSの位置にスプレー式フラクサなどのフラックス塗布手段29を配置しても良い。
【0025】
インデックステーブル22には、図2に示されるようにインデックス動作に対応する一定のピッチで複数の治具としての受治具31が配列され、これらの各受治具31に、ワークWの局所を選択して局所はんだ付けするための治具としてのマスキング治具32がそれぞれ取付けられている。
【0026】
すなわち、図3および図4に示されるように、インデックステーブル22には、同径部分にて一定角度毎に開口された複数の穴としての円形穴33が穿設され、これらの各円形穴33の内周縁部に段部34が形成され、この段部34に、ワークWの取付角度を可変調整する円板状の受治具31の外周縁部が角度調整可能に係合されている。
【0027】
さらに、図3に示されるように、インデックステーブル22の円形穴33に臨む3箇所に、インデックステーブル22に対する受治具31の角度を固定する位置決め手段としてのトグル機構35がそれぞれ設けられている。
【0028】
これらのトグル機構35は、図4に示されるように、インデックステーブル22上の取付板36の上部に軸37により可動板38の下部が回動自在に連結され、取付板36の下部の軸39と可動板38の上部の軸41との間に、操作部42と軸43により連結された1対のリンク44,45が設けられ、そして、操作部42を下方へ押込むことにより、リンク44,45を突張らせて可動板38を反時計方向に回動し、この可動板38に取付けられたねじ棒46を押下げ、このねじ棒46の下端に設けられた押圧部47を受治具31の外周縁部の上面に押付け、押圧部47とインデックステーブル22の段部34とにより受治具31の外周縁部を挟圧するようにしたものである。
【0029】
一方、操作部42を引上げることにより、トグル機構35による挟圧を解除する。このトグル機構35は、インデックステーブル22に対し受治具31を無段階に、かつ容易に固定でき、固定解除できる。
【0030】
インデックステーブル22に対する受治具31の角度を固定する位置決め手段としては、位置決めピン(図示せず)を用いても良い。そのために、図3に示されるように、インデックステーブル22の円形穴33の段部34および受治具31の外周縁部には、位置決めピンを挿入するための位置決め穴48が一定のピッチで穿設されている。
【0031】
さらに、この受治具31の中央部より図4に示されるように下側に突出するように角箱形のマスキング治具32が一体的に取付けられている。
【0032】
このマスキング治具32は、角箱底部にワークWを嵌着するための嵌着凹部49と、この嵌着凹部49内で、噴流式はんだ槽28と対向するワークWの被はんだ付け面(下面)に密着するマスク部50と、このマスク部50の、ワークWの被はんだ付け局所領域に対応する部分に開口されたはんだ付け穴51とを備えている。
【0033】
したがって、このマスキング治具32のマスク部50にワークWが密着された状態では、ワークWの下側雰囲気がマスキング治具32を通してワークWの上側に移動することは防止される。
【0034】
前記コントローラ26は、中央処理装置いわゆるCPUおよびメモリなどを備え、そのメモリには、図6に示されるように、非はんだ付け時のインデックステーブル22を比較的高速で駆動する高速搬送領域と、はんだ付け時のインデックステーブル22をワークWに応じて設定されたはんだ付け速度で駆動するはんだ付け速度領域とを有する速度制御パターンを備えている。
【0035】
このように、一定角度毎に停止されながら回転される円板状のインデックステーブル22には、はんだ付けされるワークWを装着する複数の円形穴33が一定角度毎に開口され、このインデックステーブル22の各円形穴33内には、インデックステーブル22とワークWとの間を閉塞しながらワークWを保持する治具としての受治具31およびマスキング治具32がそれぞれ設けられている。
【0036】
そして、図1に示されるように、インデックステーブル22、受治具31、マスキング治具32およびワークWより下側に、図1に右下がりハッチングで示されたワーク下側空間部61が形成され、このワーク下側空間部61に、少なくともワークWを予加熱するプリヒート部27およびワークWに溶融はんだを供給する噴流式はんだ槽28のノズル28aが配置されている。
【0037】
一方、このワーク下側空間部61に対し、インデックステーブル22、受治具31、マスキング治具32およびワークWを介して上側に、図1に左下がりハッチングで示されたワーク上側空間部62が区画形成されている。
【0038】
ワーク下側空間部61は、インデックステーブル22の下方および径方向に配置された下側領域規制部材63により限られた領域に設けられている。
【0039】
すなわち、装置本体21上の全体にわたって取付板64が設置され、この取付板64にプリヒート部27および噴流式はんだ槽28のノズル28aと対応する開口65が設けられているので、下側領域規制部材63としては、この取付板64の開口65の下側にプリヒート部27の本体ケース27aおよび噴流式はんだ槽28のノズル28aの周囲を覆う部材(図示せず)が、開口65を下側から塞ぐように設置され、さらに、取付板64の上面に取付けられた内径側のシール部材67が、インデックステーブル22の下面と接触するように設置され、また、インデックステーブル22の下面に取付けられた外径側のシール部材68が、取付板64の上面と接触するように設置されている。
【0040】
これらの下側領域規制部材63により限られた領域に設けられているワーク下側空間部61は、窒素ガスなどの不活性ガスの供給を受ける空間部であり、配管(図示せず)により、このワーク下側空間部61に窒素ガスなどの不活性ガスを供給することで、このワーク下側空間部61内の雰囲気を低酸素濃度に保つようにする。
【0041】
一方、ワーク上側空間部62は、インデックステーブル22の上方および径方向に配置された上側領域規制部材71により限られた領域に設けられている。
【0042】
すなわち、この上側領域規制部材71としては、前記カバー23の内部に円板72が取付けられ、この円板72の外周縁部に沿った下面に取付けられたシール部材73が、インデックステーブル22の上面と接触するように設置されている。
【0043】
インデックステーブル22のカバー23および上側領域規制部材71の円板72には、ワーク投入ステーションSおよびワーク回収ステーションSに対応する部分にワーク投入用およびワーク回収用の開口がそれぞれ設けられている。
【0044】
なお、インデックステーブル22は、図1に示されるように取付板64上に回転自在に軸支設置されたローラ74により、外周縁部の下面が移動自在に支持されている。
【0045】
次に、この実施の形態の作用を説明する。
【0046】
図5に示されるように、インデックステーブル22、受治具31、マスキング治具32およびワークWと、下側領域規制部材63としてのプリヒート部27の本体ケース27a、内径側のシール部材67および外径側のシール部材68とにより、ワークWの下側に、密閉されたワーク下側空間部61を形成する。
【0047】
一方、インデックステーブル22、受治具31、マスキング治具32およびワークWと、上側領域規制部材71としての円板72およびシール部材73とにより、ワークWの上側に、密閉されたワーク上側空間部62を形成する。
【0048】
そして、密閉されたワーク下側空間部61に窒素ガスなどの不活性ガスを供給することで、このワーク下側空間部61内の雰囲気を低酸素濃度に保つようにする。このワーク下側空間部61内には、プリヒータ27b、噴流式はんだ槽28のノズル28aおよび槽内の溶融はんだ面が含まれるので、これらを熱源として加熱された比較的高温の雰囲気が形成される。
【0049】
一方、ワーク下側空間部61内の比較的高温の雰囲気に対し、密閉されて熱影響を受けにくいワーク上側空間部62内の雰囲気は低温に保たれる。
【0050】
また、トグル機構35による挟圧を解除して、図7に示されるようにインデックステーブル22の半径方向に対しワークWの部品リードLの列が角度をなすように、インデックステーブル22に対して受治具31の角度を調整し、再度、トグル機構35により受治具31を固定する。
【0051】
このように角度調整された受治具31がワーク投入ステーションSで停止したときに、作業者は、そのマスキング治具32の嵌着凹部49にワークWを投入して嵌着する。
【0052】
ワークWは、プリヒート部27上を移動する際にプリヒータ27bで予加熱され、さらに、停止位置Pから停止位置Pへと移動する段階で、噴流式はんだ槽28のノズル28aからワークWの下面に対して供給される溶融はんだにより、はんだ付けされる。
【0053】
その際、ワークWの下面に突出する部品リードLは、マスキング治具32のマスク部50に開口されたはんだ付け穴51を通して、局所的にはんだ付けされる。
【0054】
このとき、図7に示されるように、ワークWの各々の部品リードLは、噴流式はんだ槽28のノズル28aから供給される溶融はんだより順次離脱されるため、各部品リードL間を短絡するはんだブリッジが発生しにくい。
【0055】
これに対して、図8に示されるように、ワークWの全ての部品リードLが、噴流式はんだ槽28のノズル28aから供給される溶融はんだより同時に離脱される場合は、各部品リードL間にはんだブリッジBが発生しやすくなる。
【0056】
また、次のような場合も、インデックステーブル22に対して受治具31を角度調整することで、マスキング治具32およびワークWの取付角度を可変調整する。
【0057】
すなわち、インデックステーブル22の各ポイントの周速は、インデックステーブル22の回転中心からの半径方向の距離に比例するため、インデックステーブル22の半径方向に等幅で配置された噴流式はんだ槽28のノズル28aから噴流される溶融はんだ中に浸漬されるワークWのはんだ浸漬時間は、インデックステーブル22の外周縁部側より中心部側に近い部分のはんだ浸漬時間が長くなる。
【0058】
このため、はんだ浸漬時間が短いインデックステーブル22の外周縁部側には基板上の熱容量の小さな実装部品が位置するように、また、はんだ浸漬時間が長いインデックステーブル22の中心部側には基板上の熱容量の大きな実装部品が位置するように、ワークWの取付角度を調整する。
【0059】
また、インデックステーブル22の回転をパルスモータ、サーボモータなどのパルス制御可能なモータ25により駆動するため、コントローラ26は、このパルス制御可能なモータ25への制御信号すなわちパルス信号よりインデックステーブル22の回転角度を把握しているので、ワークWが噴流式はんだ槽28のノズル28a上で移動するとき、噴流式はんだ槽28のポンプ出力を高めることで、溶融はんだ噴流高さを上昇させ、また、ワークWが噴流式はんだ槽28のノズル28a上を通過したとき、噴流式はんだ槽28のポンプ出力を下げることで、溶融はんだ噴流高さを下降するように自動制御する。
【0060】
このようにして、はんだ付けを完了したワークWがワーク回収ステーションSまで搬送されてきたら、作業者Aは、マスキング治具32からはんだ付けされたワークWを取出し、そのマスキング治具32がワーク投入ステーションSに移動したときに、新しいワークWを投入する。
【0061】
次に、この実施の形態の効果を説明する。
【0062】
図5に示されるように、ワーク下側のプリヒート部27および噴流式はんだ槽28から発生した高温雰囲気が、インデックステーブル22、受治具31、マスキング治具32およびワークWなどによってワーク下側空間部61に保たれ、このワーク下側空間部61から区画形成されたワーク上側空間部62に拡散するおそれを防止できるので、ワークWの下面と上面との間に温度差を確保できる。
【0063】
これにより、ワークWの下面温度に対して上面温度を例えば半分程度にすることができ、ワークWの上面に既にはんだ付けされた実装部品がある場合でも、その実装部品のはんだ継手部の再溶融を防止できる。
【0064】
特に、下側領域規制部材63により、ワーク下側空間部61からの高温雰囲気の流出を防止できるとともに、上側領域規制部材71により、ワーク上側空間部62への高温雰囲気の流入を防止できるので、ワーク下側空間部61からワーク上側空間部62への高温雰囲気の回込み移動を確実に防止できる。
【0065】
また、ワーク下側空間部61に供給された窒素ガスなどの不活性ガスが、インデックステーブル22、受治具31、マスキング治具32およびワークWなどによってワーク下側空間部61に保たれ、このワーク下側空間部61から区画形成されたワーク上側空間部62に拡散するおそれを防止できるので、従来と同一の低酸素濃度を得るために必要な不活性ガスの消費量を大幅に抑えることができ、言い換えれば、不活性ガス供給量が従来と同一でも、限られたワーク下側空間部61の酸素濃度を大幅に下げることができる。
【0066】
このため、不活性ガスによりプリヒート部27および噴流式はんだ槽28の溶融はんだ面などと接触する雰囲気を効率良く低酸素濃度に保てる。これにより、溶融はんだの酸化を防止でき、はんだ付け品質を向上できる。
【0067】
さらに、インデックステーブル22、受治具31、マスキング治具32およびワークWによってワーク下側空間部61とワーク上側空間部62とが区画形成されているので、ワーク下側空間部61に配置された噴流式はんだ槽28のノズル28aから噴流された溶融はんだが槽内はんだ面に落下した際に飛散した酸化物、はんだ粒子などの異物がワークWの上面に付着することを、インデックステーブル22、受治具31およびマスキング治具32によって防止でき、これらの異物の付着によるワークWの品質低下を防止できる。
【0068】
また、インデックステーブル22の設置範囲内にプリヒート部27および噴流式はんだ槽28を設置できるので、設置面積の小さなはんだ付け装置を提供できる。また、インデックステーブル22の停止位置Pと停止位置Pとの間に噴流式はんだ槽28が配置されているので、インデックステーブル22によりワークWを搬送しながら、はんだ付けできる。
【0069】
その際、コントローラ26で可変速制御されるパルス制御可能なモータ25により、はんだ付けをしない単なるワーク搬送時は、インデックステーブル22の回転速度すなわちワークWの搬送速度を高速に設定して、サイクルタイムを短縮でき、また、はんだ付け時は、ワーク搬送速度すなわちはんだ付け速度をワークWに応じた最適な速度に可変速制御することで、良好なはんだ付け品質が得られる。
【0070】
すなわち、コントローラ26が備えた図6に示される速度制御パターンのうち、インデックステーブル22が1つの停止位置から次の停止位置へと移動する間に設定された高速搬送領域により、インデックステーブル22が1つの停止位置から次の停止位置へと移動する間のサイクルタイムを短縮できるとともに、はんだ付け速度領域により、ワークWに応じた最適なはんだ付け速度も同時に得られる。
【0071】
また、回転型のインデックステーブル22により、ワーク投入ステーションSに投入されたワークWが、このワーク投入ステーションSに隣接するワーク回収ステーションSに戻ってくるため、従来のような基板を戻すための移載機構を必要とせず、簡単な構造のはんだ付け装置を安価に提供できる。また、ワーク投入ステーションSとワーク回収ステーションSとが隣接するので、ワークWの投入および回収作業を単一の作業者Aが容易にできる。
【0072】
さらに、マスキング治具32によりワークWの局所はんだ付けが可能となり、そして、回転型のインデックステーブル22により従来の基板移載機構をなくして基板搬送経路を短くしたので、マスキング治具32の必要数量を削減できる。
【0073】
図7に示されるように、インデックステーブル22に対して角度調整可能に設けられた受治具31により、マスキング治具32およびワークWの取付角度を可変調整して、トグル機構35などの位置決め手段によりその角度を固定するようにしたので、ワークWの取付角度を、はんだブリッジなどのはんだ付け不良が発生しないような最適なはんだ離脱角度に調整でき、はんだ付け品質を向上できる。
【0074】
また、インデックステーブル22に対して受治具31によりマスキング治具32およびワークWの取付角度が調整可能であり、ワークWの取付角度によりワークに搭載された実装部品のはんだ浸漬時間が相違することにより、ワークWの取付角度により実装部品の熱容量の相違による加熱時間の調整が可能となり、多種部品の基板実装および基板パターンによる基板上の熱容量の偏りに合わせた最適な基板位置調整ができ、はんだ付け品質を向上できる。
【0075】
さらに、インデックステーブル22の回転をパルス制御可能なモータ25により駆動するため、インデックステーブル22の回転角度を検出するためのセンサがなくても、コントローラ26は、このパルス制御可能なモータ25への制御信号すなわちパルス信号よりワークWの現在位置を正確に把握でき、ワークWの位置に応じて噴流式はんだ槽28のポンプ出力を制御して、ノズル28aから噴流される溶融はんだの噴流高さを、ワークWの搬送位置に応じて容易に制御できる。
【0076】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ワーク下側のプリヒート部および噴流式はんだ槽から発生した高温雰囲気が、インデックステーブル、治具およびワークによってワーク下側空間部に保たれ、特に、下側領域規制部材により、ワーク下側空間部からの高温雰囲気の流出を防止でき、ワーク下側空間部から区画形成されたワーク上側空間部に高温雰囲気が拡散するおそれを防止できるので、ワーク下面とワーク上面との間に温度差を確保でき、ワーク上面に既にはんだ付けされた部品がある場合でも、その部品のはんだ継手部の再溶融を防止できる。さらに、インデックステーブル、治具およびワークによってワーク下側空間部とワーク上側空間部とが区画形成されているので、ワーク下側空間部に配置された噴流式はんだ槽にて噴流された溶融はんだが槽内はんだ面に落下した際に飛散した酸化物、はんだ粒子などの異物がワーク上面に付着することを防止でき、これらの異物による品質低下を防止できる。
【0077】
請求項2記載の発明によれば、下側領域規制部材により、ワーク下側空間部からの高温雰囲気の流出を防止できるとともに、上側領域規制部材により、ワーク上側空間部への高温雰囲気の流入を防止できるので、ワーク下側空間部からワーク上側空間部への高温雰囲気の回込み移動を確実に防止できる。
【0078】
請求項3記載の発明によれば、ワーク下側空間部に供給された不活性ガスが、インデックステーブル、治具およびワークによってワーク下側空間部に保たれ、このワーク下側空間部から区画形成されたワーク上側空間部に拡散するおそれを防止できるので、不活性ガスの消費量を抑えることができるとともに、不活性ガスにより噴流式はんだ槽の周囲を効率良く低酸素濃度の雰囲気に保てる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るはんだ付け装置の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】 同上はんだ付け装置の平面図である。
【図3】 同上はんだ付け装置における受治具およびマスキング治具の平面図である。
【図4】 同上はんだ付け装置における受治具およびマスキング治具の断面図である。
【図5】 同上はんだ付け装置の要部を拡大した断面図である。
【図6】 同上はんだ付け装置における速度制御パターンを示すグラフである。
【図7】 同上はんだ付け装置におけるワークはんだ付け角度の一例を示す説明図である。
【図8】 同上ワークはんだ付け角度の対比例を示す説明図である。
【図9】 従来のはんだ付け装置を示す平面図である。
【符号の説明】
22 インデックステーブル
27 プリヒート部
28 噴流式はんだ槽
31 治具としての受治具
32 治具としてのマスキング治具
33 穴としての円形穴
61 ワーク下側空間部
62 ワーク上側空間部
63 下側領域規制部材
71 上側領域規制部材
W ワーク

Claims (3)

  1. はんだ付けされるワークを装着する複数の穴が一定角度毎に開口され一定角度毎に停止されながら回転される板状のインデックステーブルと、
    インデックステーブルの複数の穴内にそれぞれ設けられインデックステーブルとワークとの間を閉塞しながらワークを保持する治具と、
    インデックステーブル、治具およびワークより下側にて少なくともワークを予加熱するプリヒート部およびワークに噴流された溶融はんだを供給する噴流式はんだ槽が配置されたワーク下側空間部と、
    ワーク下側空間部に対しインデックステーブル、治具およびワークを介して上側に区画形成されたワーク上側空間部とを具備し
    ワーク下側空間部は、インデックステーブルの下方および径方向に配置された下側領域規制部材により限られた領域に設けられ
    ことを特徴とするはんだ付け装置。
  2. ーク上側空間部は、インデックステーブルの上方および径方向に配置された上側領域規制部材により限られた領域に設けられた
    ことを特徴とする請求項1記載のはんだ付け装置。
  3. ワーク下側空間部は、不活性ガスの供給を受ける空間部である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のはんだ付け装置。
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