JP4412117B2 - 時計の表示装置、および時計 - Google Patents

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Description

本発明は、月、日、曜などの暦や時刻を扇形の表示部に表示するレトロ調の時計の表示装置、および時計に関する。
従来、暦表示を行う時計に関しては、暦表示用のリング状の回転板(日車、曜車)が採用され、この回転板の周に沿って印字された、日なら1〜31、曜ならSun〜Sat等の文字を文字板の窓から順次表示することによって暦表示を行っていた。
一方、日や曜、時分などの目盛が文字板上の扇形の表示部に描かれ、指針によって暦や時刻を示すレトロ調(レトログラード)の時計の表示機構も知られている。このレトロ調タイプの時計において、日表示を例にとると、指針は、1から31まで順次進み、31の次は再び、1の位置に戻る。このような指針の往復運動を実現するために、特許文献1では、日表示に関して、従来のリング状の日車(ただし日の印字はない)の外周形状を螺旋状とし、これをカムとして利用することが提案されている。具体的に、特許文献1の時計は、指針が取り付けられたピニオンと、このピニオンに互いに反対方向から噛合い、地板に回動可能に取り付けられる一対のラックとを備えている。そして、一方のラックを介したばね押圧によって他方のラックがカムとしての回転板の外周に当接しており、日車の回転に応じて指針が往復運動するようになっている。
特開平11−6880号公報([請求項2][0002][0016]、図3)
しかしながら、上記特許文献1のような従来の日車を使用する構成では、日車によってムーブメント外周が占められているので、日表示以外に、曜表示、月表示など、指針を往復運動させる他の機能を追加しようとした場合、これらの表示装置を日車の内周より内側に配置しなければならない。これでは、スペース的な制約が大きいうえ、構造が複雑化してしまうという問題がある。また、特許文献1の構成では、日表示の指針を日車の外周側から内側を指し示す向きでしか設けることができないなどの制約があった。
このような問題点から、本発明の目的は、レトロ調の表示を行う時計に関し、簡単な構造により、設計の自由度を格段に向上させることができる時計の表示装置、およびこの表示装置を備えた時計を提供することにある。
本発明の時計の表示装置は、動力源によって回転される駆動車と、この駆動車によって駆動されて送り爪を有する歯車と、前記歯車の送り爪によって駆動されて駆動力を複数方向に分配する分配車と、複数系統の表示機構とを備え、前記各表示機構は、前記分配車で分配された駆動力によって駆動される従動車と、前記従動車を介して回転するカムと、このカムに当接して当該カムの回転に応じて撓むばね部、およびこのばね部と一体に設けられて当該ばね部の撓みに応動する歯車部を有するレバーと、前記歯車部と噛合う指示車と、この指示車に設けられる指示部材と、この指示部材により示される扇形の表示部とを備え、前記分配車は、前記送り爪および前記各従動車にそれぞれ噛合う複数の歯車層を有し、これらの歯車層が同軸上に積層されていることを特徴とする。
この発明によれば、駆動力が分配車によって複数方向に分配されることにより、レトロ調の複数系統の表示機構が装備される。その表示機構の作用としては、まず、従動車が、駆動車、分配車による共通の歯車列を介して、日、月、曜など、表示の目的に応じた送り量で回転する。次いで、従動車を介してカムが回転することにより、このカムに当接するレバーが回動し、レバーに設けられた歯車部が移動する。また、レバーの回動に伴ってばね部が撓み、ばね力が蓄積される。そして、歯車部の動きにより、歯車部と噛合う指示車に取り付けられた指示部材が扇形の表示部の一端側から他端側に向かって動き、この指示部材によって暦、あるいは時刻が順番に指し示されていくことになる。さらに、指示部材が表示部の他端まで到達した際は、カムの周期終了に伴ってばね部の撓み(ばね力)が解放され、歯車部の移動により指示車が逆回転することによって、指示部材が表示部の一端側に復帰する。このような指示部材の往復運動により、日、月、曜などの暦、あるいは時刻が繰り返し表示される。
ここで、本発明は、駆動車、分配車、従動車等の歯車を構成要素としているので、これらの歯車を適宜組み合わせることが可能であって、設計に際してスペース上の制約が少ない。これにより、レトロ調表示における指示部材を設ける位置や向きも自在にできる。また、これらの歯車のほか、カムおよびレバーを主な部材として簡素に構成されているので、複数系統の表示機構が装備されているにも関わらず、構造が複雑化することがない。
なお、カムの形状としては、例えば、平面カムなど、カムの従動節であるレバーの変位量が次第に増加する周期を有するものなどを採用できる。また、カムのピークが複数設けられ、1回転で周期が複数回繰り返されるカムを採用することもできる。
さらに、ばねの形状は任意であるが、例えば、薄型の時計ケースに応じて、薄板状のばねを採用することができる。
また、歯車層の積層構造により、装置が大型化せず、スペース効率を良好にできるとともに、これらの歯車層が同軸上に設けられているため、各歯車層によって分配車の駆動力をそれぞれの従動車に確実に伝えることが可能となる。
本発明の時計の表示装置では、前記分配車は、前記駆動車によって1日に一歯ずつ送られ、前記従動車は、31の整数倍の歯数を有する日従動車と、7の整数倍の歯数を有する曜従動車とで構成されていることが好ましい。
この発明によれば、駆動車、分配車、日従動車、および曜従動車を減速輪列として、日従動車を介した日表示、および曜従動車を介した曜表示をそれぞれ容易に行うことができる。
なお、第1従動車の歯数としては、31,62,93・・・等を採用でき、第2従動車の歯数としては、7,14,21,28・・・等を採用できる。
本発明の時計の表示装置では、前記駆動車は、時針が取り付けられた筒車であり、この筒車と前記分配車との間には、前記分配車を送る送り爪を有する日回し車が設けられていることが好ましい。
この発明によれば、時計が通常備えている筒車を駆動車として活用するので、スペース的に有利であり、設計効率も良好にできる。
また、日回し車を設けたことにより、筒車と日回し車との間で1/2減速され、筒車、日回し車、分配車、そして従動車へと段階的に減速する減速輪列が構成されるので、歯車が大型化することなく、装置全体を小型化することができる。さらに、日回し車の送り爪により、分配車を1日に一歯ずつ瞬間的に送ることが可能である。
本発明では、前記カムは、前記従動車と同軸上に設けられていることが好ましい。
この発明によれば、カムと従動車とが重ねられるため、装置が大型化しないとともに、カムと従動車とが同軸とされているから、従動車の回転をカムに確実に伝えることが可能となる。
本発明の時計は、前述の表示装置を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、表示装置が前述したような作用及び効果を具備するため、同様の作用および効果を享受できる。
すなわち、曜、日、月、年などの暦表示および時刻表示のうち、任意に選択された複数系統のレトロ調表示を簡素な構成によって実現でき、表示部の形状や位置、指示部材の向き等も含めて設計が自由であることから、多様な製品を提供できる。
このような本発明によれば、駆動車、分配車、従動車、カム、およびレバーによって構成されているので、構造が複雑化することがなく、また、各部品の配置が困難である等のスペース上の問題もなく、設計の自由度を各段に向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の時計1の外観図であり、図2は、図1の部分拡大図である。
時計1は、駆動装置であるムーブメント2と、このムーブメント2を収容するケース3とを備えた腕時計(ウォッチ)である。時計の種類は、クォーツ時計、機械式時計、電子制御式機械時計のいずれでもよい。ここで、時計1は、アナログクォーツ時計として構成され、ムーブメント2には、文字板21が取り付けられており、文字板21の略中央には、動力源としてのステッピングモータで駆動される輪列に取り付けられた秒針221、分針222、時針223が配置されている。
また、本実施形態の時計1は、レトロ調の表示装置20を備えたことを特徴としている。この表示装置20は、ムーブメント2に組み込まれ、文字板21に設けられた2つの扇形の表示部61,91における日針62,曜針92の往復運動によって、それぞれ、日表示、曜表示を行うものとなっている。
以下、本実施形態で最も特徴的な表示装置20の構造について説明する。
図3は、ムーブメント2内に設けられた表示装置20の構造を文字板21側から見た平面図であり、図4は、表示装置20の部分断面図である。
表示装置20は、駆動力を伝達する歯車列30と、日表示機構40と、曜表示機構70とを備えて構成されている。
歯車列30は、日表示、曜表示の2系統の暦表示において共通の構成とされていて、駆動車としての筒車31と、日回し車32と、分配車33とを有し、これらの歯車は、ムーブメント2の地板24にそれぞれ軸支されている。
筒車31は、12時間で1回転するスリーブ状の歯車であり、この筒車31には、時針223が取り付けられ、図示しないステッピングモータの駆動力が通常の駆動輪列を介して伝えられる。
この筒車31と噛合う日回し車32は、筒車31の回転を1/2に減速して1日で1回転するものであって、筒車31からの駆動力を分配車33に伝えている。この日回し車32は、図4に示されているように、筒車31と噛合う日回し伝え車321(図3中、下段)と、分配車33を送る日回し送り車322(同上段)とが積層された構造であり、日回し伝え車321は筒車31の歯数の2倍の歯数を有するとともに、日回し送り車322は、分配車33を1日に一歯ずつ瞬間的に送る送り爪322Aを1つだけ有している。
そして、分配車33は、送り爪322Aによって歯送りされ、後段側で日従動車51と曜従動車81とに複数方向に駆動力を分配するものである。この分配車33は、送り爪322Aによって歯送りされる分配伝え車331(図3中、下段)、日従動車51と噛合う日分配車332(同中段)、曜従動車81と噛合う曜分配車333(同上段)が積層された3層構造となっている。
続いて、日表示機構40の構成について説明する。
日表示機構40は、歯車列30から駆動力を受け取り、指示部材としての日針62を往復運動させる制御部50と、表示部61および日針62が含まれる指示部60とを備えて構成されている。
制御部50は、日従動車51と、カム52と、レバー53とを備えて構成されている。
日従動車51は、分配車33から受け取った駆動力によって回転するものであって、歯数が31に設定され、31日で1回転している。
カム52は、日従動車51と同軸上に一体に設けられ、かつ日従動車51とともに31日で1回転する平面カムである。カム52には、1つのピーク部521が設けられており、開始端部522からピーク部521までが螺旋状に形成されている。このようなカム52の従動節はレバー53である。
レバー53は、薄板U字状のばね部531と、このばね部531と一体に設けられた歯車部532とを有している。
ばね部531は、カム52の回転に応じたU字部分の弾性変形によって撓むようになっている。具体的に、ばね部531は、先端部531Aがカム52の外周に当接し、基端部531Bが地板24のどて部分に当接するように、カム52と平面的に隣接配置されている。
そして、歯車部532は、ばね部531から延びる本体532Aと、本体532Aを地板24に軸支する軸部532Bと、本体532Aの先端に形成された歯列532Cとを有し、軸部532Bを中心として、ばね部531の撓みに応じて回動するようになっている。
一方、指示部60は、指示車63と、指示車63に取り付けられた日針62と、文字板21上の扇形の表示部61とを有して構成されている。
表示部61は、図1に示すように、文字板21の2時側において、扇形の円弧部分が表された部分であって、文字板21の中心と12時位置とを結ぶ線に対して凸状となる向きで設けられている。この表示部61の扇形の円弧に沿って、「1」〜「31」の文字が所定間隔で印字されており、これは日を示す目盛611となっている。
また、指示車63は、レバー53の歯車部532と噛合い、軸に取り付けられた日針62を運針させるものであり、表示部61の扇形形状の円中心に配置されている。この指示車63の回転角度範囲は、表示部61の扇形の角度に対応しており、指示車63の歯数は、歯車部532の歯列532Cの歯数との関係で決められている。
ところで、制御部40には、修正輪列54が設けられている。修正輪列54は、2月、4月、6月など、日数が31日未満の翌月など日表示の修正が必要なときに、竜頭23を回転させて日針62の進みを修正するもので、図5の断面図に示すように、日針修正車541、第1伝え車542、第2伝え車543、およびカム52と同軸かつ一体に設けられた修正車544により構成されている。
ここで、日針修正車541は、竜頭23が軸方向にケース3から引き出された際に、巻真25の軸周りに形成された歯251と噛合い、竜頭23の軸周りに回転するものである。
また、第1伝え車542は、日針修正車541と噛合って第2伝え車543に巻真25の回転を伝え、第2伝え車543は、修正車544に回転力を伝えている。この修正車544の回転によって、カム52の回転角度が調整される。なお、前述した日従動車51(図3中、下段)、カム52(同中段)、そして修正車544(同上段)により積層構造が構成されている。
次に、曜表示機構70の構成について説明する。
曜表示機構70の構成は、歯車列30から駆動力を受け取り、指示部材としての曜針92を往復運動させる制御部80と、表示部91および曜針92が含まれる指示部90とを備え、曜表示機構70と日表示機構40とは基本的に同じ構成であるが、日と曜との相違から、歯車の歯数などが相違している。以下、図3および図4を参照して簡単に説明する。
制御部80は、曜従動車81と、カム82と、レバー83とを備えて構成されている。
日従動車51は、分配車33から受け取った駆動力によって回転するものであって、歯数が7に設定され、7日で1回転している。
カム82は、曜従動車81と同軸上に一体に設けられ、曜従動車81とともに2週間で1回転する平面カムである。このカム82には、1つのピーク部821が設けられており、開始端部822からピーク部821までが螺旋状に形成されている。このようなカム52の従動節はレバー83である。
レバー83は、薄板U字状のばね部831と、このばね部831と一体に設けられてばね部831の撓みに応じて回動する歯車部832とを有する。
ばね部831は、先端部831Aがカム82の外周に当接し、基端部831Bが地板24のどて部分に当接するように、カム82と平面的に隣接配置されている。
歯車部832は、前述の歯車部532と同様に、本体832Aと、軸部832Bと、歯列832Cとを有している。
そして、指示部90は、指示車93と、この指示車93に設けられた曜針92と、文字板21上の表示部91とを有して構成されている。
表示部91は、図1に示すように、文字板21において表示部61と向かい合わせに配置され、10時側において、扇形の円弧部分が表された部分であって、文字板21の中心と12時位置とを結ぶ線に対して凸状となる向きで設けられている。この表示部91の扇形の円弧に沿って、「SUN」〜「SAT」の文字が所定間隔で印字されており、これは曜を示す目盛911となっている。
指示車93は、歯車部832と噛合い、軸に取り付けられた曜針92を運針させるものであり、表示部91の扇形形状の円中心に配置されている。この指示車93の回転角度範囲は、表示部91の扇形の角度に対応しており、指示車93の歯数は、歯車部832の歯列832Cの歯数との関係で決められている。
以上の構成を備えた時計1において、暦の表示は次のように行われる。
ステッピングモータの駆動力は、図示しない輪列を介して歯車列30における筒車31に伝えられ、筒車31は、12時間で1回転、すなわち1日に2回転する。この筒車31の回転は、筒車31から日回し車32に伝えられる際に1/2減速され、日回し車32は、1日に1回転する。そして、日回し車32の送り爪322Aによって、分配車33の分配伝え車331は1日に一歯ずつ送られる。ここまでは、日表示と曜表示とで共通であって、分配伝え車331に伝えられた駆動力が分配車33を介して、日分配車332から日従動車51へ、および、曜分配車333から曜従動車81へと分配されることによって、日表示機構40と曜表示機構70とが駆動される。
日表示機構40では、日分配車332を介して日従動車51に駆動力が伝えられ、この際、日従動車51に伝えられる駆動力は、日回し車32の回転速度を基準とすると、1/31に減速されて伝えられる。
そして、日従動車51の回転は、日従動車51の軸を介してカム52にも伝えられ、カム52および日従動車51全体が、31日で1回転する。
ここで、カム52およびレバー53は、日表示機構40の制御部50を構成するものであって、カム52の回転によりレバー53が回動するとともに、歯車部532が移動し、これによって歯車部532と噛合う指示車63を介して、日針62が表示部61において運針される。具体的には、カム52の回転によってばね部531が撓み、このばね部531の撓みに応じて、歯車部532が軸部532Bを中心に回動し、歯車部532の歯列532Cが指示車63に対して移動する。そして、ばね部531の撓み(ばね力)が蓄積されていきながら、このばね力によって指示車63が順方向に回転する。この指示車63の回転に応じて日針62が運針され、表示部61の目盛611が日針62によって順次、指し示されていく。
そして、日針62が表示部61の目盛611の終了位置611Bまで進められたとき、図3に示すように、レバー53は、カム52のピーク部521に当接する状態となっており、この状態で送り爪322Aによって分配車33が次に送られたとき、この分配車33を介して日従動車51およびカム52が回転してカム52の周期が終了する。このカム52の周期終了の際には、ばね部531の先端部531Aとカム52との当接部分がピーク部521から開始端部522に瞬間的に移動するとともに、ばね部531が復元する。この際、歯車部532の移動により指示車63が逆回転して、日針62が表示部61の目盛611の開始位置611Aに復帰(帰零)することになる。そして、カム52の次の周期が開始し、上述のようなカム52の回転に応じたレバー53の回動、およびレバー53の回動に応じた指示車63の順回転/逆回転が繰り返されることによって、日針62の往復運動が31日周期で行われる。
なお、31日未満の月の翌月など、日針62の進みを修正する際には、竜頭23をケース3から引き出して巻真25を回転させれば、巻真25の歯251を介して日針修正車541、第1伝え車542、第2伝え車543、修正車544が順次回転し、修正車544とともにカム52が回転する。したがって、竜頭23を回してカム52の回転角度を調整することにより、レバー53、指示車63を介して日針62の指示方向が変わり、日針62の位置を表示部61の目盛611の適切な位置に修正することができる。
一方、曜表示機構70では、分配車33の分配伝え車331に伝えられた駆動力が、分配車33を介して曜分配車333に伝えられ、この曜分配車333から、曜従動車81に伝えられる。この際、曜分配車333を介して曜従動車81に伝えられる駆動力は、日回し車32の回転速度を基準にすると、1/7に減速されて伝えられる。
そして、曜従動車81の回転は、曜従動車81を介してカム82にも伝えられ、カム82および曜従動車81全体が、1週間で1回転する。
ここで、カム82およびレバー83は、曜表示機構70の制御部80を構成するものであって、レバー83の回動によって指示車93が回転し、さらに、指示車93に取り付けられた曜針92が表示部91において、目盛911の開始位置911Aと終了位置911Bとの間を7日周期で往復運動することになる。
ここに、日表示機構40と曜表示機構70による、複数系統の暦表示が実現する。
以上説明したような実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)筒車31、分配車33、日従動車51、曜従動車81、カム52,82、およびレバー53,83などによって、日針62や曜針92を往復運動させるレトロ調の表示を行うものとしたので、これらの歯車31〜33,51,81等、およびカム52,82、レバー53,83等の構成の簡素さ、レイアウトの容易さから、スペース的な制約を大幅に少なくできる。これにより、構造が複雑化することなく、日表示と曜表示とからなる複数系統のレトロ調表示を行う表示装置20を容易に実現できる。
(2)筒車31、分配車33、日従動車51、曜従動車81等、カム52,82、およびレバー53,83を任意に組み合わせることが可能であり、日針62および曜針92の指示方向や、表示部61、91の位置、形状、向き等を自由に設計できる。これにより、設計時のコストが高騰することなく、多様なデザインの時計を安価に提供できる。
(3)分配伝え車331、日分配車332、曜分配車333による同軸3層構造として分配車33を構成したので、スペース効率が良好であって、表示装置20が大型化しないとともに、分配伝え車331に伝えられた駆動力を日分配車332および曜分配車333に確実に伝え、さらに、日分配車332から日従動車51へと、あるいは曜分配車333から曜従動車81へと、確実に伝えることができる。
(4)分配車33が送り爪322Aによって1日に一歯送られ、そして、日従動車51の歯数が31、曜従動車81の歯数が7であることにより、分配車33と日従動車51との間、または、分配車33と曜従動車81との間で単純な減速輪列を構成でき、日表示および曜表示をそれぞれ容易に行うことができる。
(5)駆動車として構成された筒車31は、時計が通常備えているものであるから、スペース的に有利であって設計効率も良好にできる。
また、日回し車32を筒車31と分配車33との間に設けたことにより、筒車31から日回し車32へ、そして分配車33へ、さらに日従動車51および曜従動車81へと、段階的に減速する減速輪列が構成されるので、歯車が大型化したり、構造が複雑となったりすることがない。
(6)カム52と日従動車51とが、そして、カム82と曜従動車81とが、それぞれ同軸に一体化されているため、省スペースであるとともに、日従動車51および曜従動車81の回転をカム52、82にそれぞれ確実に伝えることが可能となる。
本発明は、前述の各実施形態に限定されるものではなく、各種の変形や改良が許容される。
ここで、本発明は、駆動車、分配車、カム、レバー、指示車、指示部材により、構造が複雑化することなく、レイアウト自在であることを特徴とするものである。これらの駆動車、分配車、カム、レバー、指示車、指示部材の組み合わせに応じて、例えば、文字板中央部に扇形の円中心側が向くように表示部を配置して、指示部材が文字板中央部から外周側を指し示す構成とすることもできる。ここで、表示部の扇形の角度や大きさ、指示部材の移動範囲、表示部の目盛の構成などは任意に決められる。
また、前記実施形態では、筒車31を中心として、2時側に表示部61が、10時側に表示部91が振り分けられていたが、このような構成に限られない。例えば、分配車に対する従動車の位置を変更することにより、表示部の向きや位置を変更することができる。
なお、前記実施形態は日回し車32を備えていたが、駆動車、分配車のみによって歯車列が構成されていてもよい。
また、カムやレバーの形状などは任意に決められる。例えば、曜従動車の歯数を14に設定するとともに、カムには2つのピーク部を形成することが考えられる。このような構成によれば、カムが2週間で1回転すると、その周期が2回繰り返されて指示部材が2往復することになる。さらに、カムのピークを3つ設けて3週間で1回転、あるいは、4つ設けて4週間で1回転する構成とすることも可能である。
なお、指示部材として、前記実施形態のような針形状に限らず、例えば、人形や花などが図案化されたものも採用できる。
そして、暦表示や時刻表示に関して従来のリング状の回転板(日車、曜車など)を本発明と併せて採用することもできる。例えば、回転板によって日を表示し、本発明の2つの表示部において、月、曜をそれぞれ表示する構成とすることが考えられる。このような構成としても、駆動車、分配車、従動車などを回転板の内周部分に容易に組み込むことができる。
前記実施形態では、日表示機構40と曜表示機構70とが組み込まれ、日表示および曜表示による暦表示が採用されていたが、日、曜のほか、月、年などの暦表示、あるいは、大安、仏滅などの暦注表示、さらに、時、分、秒などの時刻表示などの中から任意に選択された2つ、3つ、4つ以上の複数のレトロ調表示を行う構成にすることもできる。その際、駆動車、分配車および従動車の歯数、回転速度などは、表示の目的に応じた送り量となるように適宜決められる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態における時計を示す外観平面図。 図1の部分拡大図。 前記実施形態における時計の表示装置を示す平面図。 前記実施形態における時計の表示装置を示す部分断面図。 前記実施形態における時計の表示装置の修正歯車列を示す断面図。
符号の説明
11…時計、20…時計の表示装置、31…筒車(駆動車)、32…日回し車、33…分配車、51…日従動車、52,82…カム、53,83…レバー、61,91…表示部、62…日針(指示部材)、63,93…指示車、81…曜従動車、92…曜針(指示部材)、322A…送り爪、331…分配伝え車(歯車層)、332…日分配(歯車層)、333…曜分配(歯車層)、531,831…ばね部、532,832…歯車部。

Claims (5)

  1. 動力源によって回転される駆動車と、
    この駆動車によって駆動されて送り爪を有する歯車と、
    前記歯車の送り爪によって駆動されて駆動力を複数方向に分配する分配車と、
    複数系統の表示機構とを備え、
    前記各表示機構は、
    前記分配車で分配された駆動力によって駆動される従動車と、
    前記従動車を介して回転するカムと、
    このカムに当接して当該カムの回転に応じて撓むばね部、およびこのばね部と一体に設けられて当該ばね部の撓みに応動する歯車部を有するレバーと、
    前記歯車部と噛合う指示車と、
    この指示車に設けられる指示部材と、
    この指示部材により示される扇形の表示部とを備え、
    前記分配車は、前記送り爪および前記各従動車にそれぞれ噛合う複数の歯車層を有し、これらの歯車層が同軸上に積層されていることを特徴とする時計の表示装置。
  2. 請求項に記載の時計の表示装置において、
    前記分配車は、前記駆動車によって1日に一歯ずつ送られ、
    前記従動車は、31の整数倍の歯数を有する日従動車と、7の整数倍の歯数を有する曜従動車とで構成されていることを特徴とする時計の表示装置。
  3. 請求項に記載の時計の表示装置において、
    前記駆動車は、時針が取り付けられた筒車であり、
    この筒車と前記分配車との間には、前記分配車を送る送り爪を有する日回し車が設けられていることを特徴とする時計の表示装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の時計の表示装置において、
    前記カムは、前記従動車と同軸上に設けられていることを特徴とする時計の表示装置。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載された表示装置を備えたことを特徴とする時計。
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