JP4410755B2 - 画像処理装置および監視システム - Google Patents
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Description
(1)の監視用カメラは車両の全体像(車種や車色、車両の特徴)を撮像することを目的としているので、カラーで撮像するが画素数(解像度)は比較的低いものとしている。一方、(2)の認識用カメラは車両のナンバープレート部分の文字情報を精度高く撮像することを目的としているのでモノクロで撮像するが画素数(解像度)は比較的高いものとしている。なお、(2)の認識用カメラは、比較的暗い場所であっても正確に文字情報を認識できるように近赤外線カメラ等を用いている。このように、監視システムにおいて、監視用カメラと認識用カメラとを併用することで、車両のナンバーを正確に認識しつつ、車両の全体像(車種や車色、車両の特徴)も捉えることを可能としている。
すなわち、今後、監視システムに多数の利用者が関与することになると、ナンバープレート等についても、その利用者の権限に応じて、個人情報として隠蔽すべき領域と、個人情報であっても監視のため隠蔽しない領域(あるいは隠蔽を復元できる領域)とを細かに分け、表示制御することが必要になる。ところが、前記したとおり監視用カメラの画像は画素数が低いものであるので、例えば、監視用カメラの画像におけるナンバープレートのコードごとに細かに分けて表示制御することはできない。
そこで、本発明は、前記した問題を解決する、監視システム等を提供することを目的とする。
図1に示すように、監視システムは、ナンバープレートを含む車両のフロント部分の画像を撮像する認識用カメラ(第2のカメラ)2と、車両全体の画像を撮像する監視用カメラ(第1のカメラ)1と、それぞれのカメラから出力された画像データの所定の画像処理(例えば、モザイク処理)を行う画像処理装置3と、各拠点の画像処理装置3からのデータを受信し、利用者のレベルに応じて画像処理の復元を行う管理装置4と、各画像処理装置3と管理装置4とを接続するネットワーク5とを含んで構成される。
画像処理装置3は、車両の監視を行う拠点ごとに設置される。この画像処理装置3は、複数の認識用カメラ2および監視用カメラ1からの画像データの画像処理を行うようにしてもよい。管理装置4は、ネットワーク5経由で通信を行う通信機能を備えたコンピュータにより実現される。
また、この処理装置50は、画像メモリ53とは別に、記憶部(図示せず)をさらに備える。この記憶部には、画像処理プロセッサ54が画像処理を行う際に参照する各種データが格納される。
さらに、この処理装置50と通信制御装置60とは、図示しない入出力インターフェースにより接続されている。この通信制御装置60は、CPU(Central Processing Unit)57と、通信用プログラムを格納するRAM(Random Access Memory)58と、通信インタフェース59とを備えるPC(Personal Computer)により実現されるものとする。なお、この通信制御装置60の機能は、処理装置50の一部に組み込むようにしてもよい。
画像処理装置3は、監視用カメラ1から出力される監視用カメラ画像(第1の画像データ)および認識用カメラ2から出力される認識用カメラ画像(第2の画像データ)の入力を受け付けるデータ入力部31と、ナンバー認識部34の文字認識結果から認識用カメラ画像におけるナンバープレートの領域の特定を行う領域特定部32と、監視用カメラ画像および認識用カメラ画像のワールド座標を一致させ、特定した監視用カメラ画像におけるナンバープレートの領域が監視用カメラ画像のどの領域に位置するか特定する領域位置特定部33と、認識用カメラ画像のナンバープレートのナンバー認識を行うナンバー認識部34と、各画像データにモザイク処理を行った画像データを作成する画像処理部35と、前記画像処理を行った画像データと、ナンバー認識部34によるナンバー認識結果とをネットワーク5経由で送信する送信部36と、監視システムの利用者のレベルごとに、前記レベルの利用者に対し開示する画像領域を示した開示領域情報を記憶する開示領域情報記憶部37とを備える。
ここで、図4〜図10を用いて、本実施の形態の監視用カメラ1および認識用カメラ2を説明する。図4は、図1の監視用カメラおよび認識用カメラの配置を説明する図である。図4に示すように、監視用カメラ1の視野は、車両100全体を撮像できるよう符合7に示す領域とする。また、認識用カメラ2の視野は、ナンバープレートのナンバー認識ができるよう符号6に示す領域(車両のフロント部近傍の領域)とする。
図5は、図4の認識用カメラにより撮像された画像を例示した図であり、図6は図5の画像におけるナンバープレートを詳細に示した図である。
一般に、認識用カメラ2の視野における高さおよび幅は2〜3m程度であり、認識用カメラ2が図4の車両100を撮像すると、図5の画像8のようになる。つまり、認識用カメラ2が撮像した画像は、図5の符号80に示すナンバープレートに含まれる各コード(図6の陸支コード9、車種コード10、事業コード11および一連番号12等)を文字認識したり、人間が目視で確認したりできる程度の解像度の画像とする。
図7に示すように、カメラ設置高さH、カメラ俯角θ、認識用カメラ2がナンバープレートを認識するとナンバープレートの位置が求まるので、その検出位置からおおよそのカメラからの位置L1が分かる。
図9に示すように、監視用カメラ1の視野(実線の領域)は、認識用カメラ2の視野(破線の領域)に比べて大きくなる。また、図10に示すように、監視用カメラ1が撮像した画像13において車両100のナンバープレートの位置(高さ)は、符号L2に示す位置になる。
次に、図1〜図10を参照しつつ、図11および図17を用いて監視システムの動作を説明する。図11は、図1の画像処理装置の動作を示したフローチャートである。図17は、図1の管理装置の動作を説明するフローチャートである。
一方、認識用カメラ画像にナンバープレートが含まれていれば(S170のYes)、このナンバープレートの各コードの文字認識を行う(S180)。なお、ナンバープレートのナンバー認識処理については、特開平6−215293号公報「車番認識装置」等に記載される技術を用いることができる。次に、領域特定部32は、S180の文字認識結果から認識用カメラ画像におけるナンバープレート領域を特定する(S190)。
なお、復元用データにおいてモザイクの復元を許可する領域のかわりに、モザイクの復元を許可しない領域、つまり隠蔽したままにする領域に関する情報を記述するようにしてもよい。
このようにして画像処理装置3は、各画像データのモザイク処理を行う。
この座標変換は、(1)カメラパラメータの算出、(2)カメラ座標→ワールド座標の変換、(3)ワールド座標→カメラ座標の変換という3つのステップからなる。以下の説明では監視用カメラ1および認識用カメラ2の設置位置は、ほぼ同じものとして説明する。
レベル1は、一連番号の領域(符号12)は隠蔽し、その他の領域(陸支コード「足立」、車種コード「500」、事業コード「お」)は開示することを示す。
レベル2は、一連番号の領域(符号12)および車種コードの領域(符号10)は隠蔽するが、その他の領域(陸支コード「足立」、事業コード「お」)は開示することを示す。
レベル3は、一連番号の領域(符号12)、車種コードの領域(符号10)および事業コードの領域(符号11)は隠蔽するが、その他の領域(陸支コード「足立」)は開示することを示す。
レベル4は、すべての領域(符号9〜符号12)を隠蔽することを示す。
なお、この開示領域情報は画像処理装置3の入力部(図示せず)経由で入力することができる。
また、図15の符号310に示す平滑化の例については、後記する。
また、モザイク処理をした画像データ161と復元用データ162とは、セキュリティ保持のため別々に送信するようにしてもよい。
管理装置4の受信部41は、ネットワーク5経由で画像処理装置3からの送信データを受信し(S420)、図示しない入力部経由でデータ保存を要求する入力があれば(S430のYes)、データ保存部44が管理装置4の受信した送信データを記憶部(図示せず)に保存する(S440)。一方、データ保存を要求する入力がなければ(S430のNo)、S450へ進む。S450では、送信データに含まれる画像データの表示を要求する入力があるか否かを判断する。画像データの表示を要求する入力があれば(S450のYes)、S460へ進み、復元部42は、レベルの判定を行う(S460)。例えば、復元部42は、入力部経由で入力された利用者のID等をキーとして、この画像データの表示を要求する利用者のレベルを判断する。一方、画像データの表示を要求する入力がなければ(S450のNo)、S420へ戻る。そして、復元部42は、利用者のレベルに応じた画像データのモザイク復元処理を行う(S470)。このときのモザイク復元処理は、復元用データに含まれるモザイク手法165およびモザイク領域166の情報を参照して行う。
管理装置4は、前記した処理を画像処理装置3から送信データを受信するたびに繰り返す。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態は、画像処理装置3が監視用カメラ画像に認識用カメラ画像の一部を合成して、管理装置4へ送信することを特徴とする。つまり、画像処理装置3が監視用カメラ画像である車両全体の画像と、認識用カメラ画像におけるナンバープレート部分の領域の拡大画像とを送信する。したがって、管理装置4において利用者が目視でナンバープレートを確認したい場合、車両全体の画像ではナンバープレート領域が小さすぎて、文字情報が確認できないようなときでも、拡大画像の部分を見ることでナンバープレートの文字情報を確認しやすくなる。
この後、管理装置4は送信データを受信し、第1の実施の形態と同様の手順により、図19の領域40および領域39のナンバープレート領域のモザイクの復元処理や、画像表示処理を行う。
このように、画像処理装置3は、車両のナンバープレート以外でも、車両の特徴となる部分の画像データについてモザイク処理を行い、管理装置4へ送信するようにしてもよい。
本発明は、前記した実施の形態に限定されず、広く変形可能である。例えば、前記した開示領域情報は、各レベルごとに開示する領域を示した情報としたが、各領域ごとに、当該領域はどのレベルか(つまり、どのレベルの利用者までモザイク復元を許可するか)を示した情報としてもよい。このようにすることで、監視システムの管理者は、各領域ごとのレベルの調整を行いやすくなる。
2 認識用カメラ
3 画像処理装置
4 管理装置
5 ネットワーク
31 データ入力部
32 領域特定部
32 ナンバー認識部
33 領域位置特定部
34 ナンバー認識部
35 画像処理部
36 送信部
37 開示領域情報記憶部
41 受信部
42 復元部
43 画像表示部
44 データ保存部
Claims (7)
- 車両の全体像の画像データである第1の画像データと、前記車両のフロント部分の画像である第2の画像データとを取得して画像処理を行う画像処理装置であって、
前記第1の画像データと前記第2の画像データとの入力を受け付けるデータ入力部と、
前記第2の画像データにおける前記車両のナンバープレートの領域を特定する領域特定部と、
前記第1の画像データおよび前記第2の画像データのワールド座標を一致させ、前記特定したナンバープレートの領域が前記第1の画像データのどの領域に位置するか特定する領域位置特定部と、
利用者のレベルごとに、開示を許可するナンバープレートの領域を示した開示領域情報を格納する記憶部と、
前記特定した第1の画像データにおけるナンバープレートの領域を隠蔽する画像処理を行った画像データを作成するとともに、前記開示領域情報を参照して、前記画像処理を行った画像データにおいて前記隠蔽の復元を許可するナンバープレートの領域を前記レベルごとに示した復元用データを作成する画像処理部と、
前記画像処理を行った画像データおよび前記復元用データを送信する送信部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置と、
前記画像処理装置から送信された画像データおよび復元用データを受信する受信部、
前記復元用データに基づき、前記利用者のレベルに応じて、前記画像データの隠蔽を復元する復元部、
および
前記隠蔽を復元した画像データを表示する画像表示部、
を備える管理装置と、
を有することを特徴とする監視システム。 - 前記画像処理部は、前記第1の画像データに、前記特定した第2の画像データにおけるナンバープレートの領域の画像を貼り付けた画像データを作成し、前記作成した画像データにおけるナンバープレートの領域を隠蔽する画像処理を行った画像データを作成し、前記開示領域情報を参照して、前記画像処理を行った画像データにおいて前記隠蔽の復元を許可するナンバープレートの領域を示した復元用データを作成することを特徴とする請求項2に記載の監視システム。
- 前記隠蔽する画像処理は、前記各画像データにおける隠蔽すべき箇所のモザイク化、暗号化、平滑化または塗りつぶし処理であり、
前記画像処理部は、入力部からの指示入力に基づき前記画像処理のいずれかの処理を選択し、前記復元用データに前記選択された画像処理の種別をさらに含めることを特徴とする請求項2に記載の監視システム。 - 前記第1の画像データはカラーカメラから出力された画像データであり、前記第2の画像データは近赤外線対応のモノクロカメラから出力された画像データであることを特徴とする請求項2に記載の監視システム。
- 前記第2の画像データにおけるナンバープレートの領域の画像に代えて、前記車両のフロントグリルの領域の画像を用いることを特徴とする請求項3に記載の監視システム。
- 前記開示領域情報は、前記監視システムの利用者のレベルごとに、開示を許可する車両の画像領域を示した情報であり、
前記領域位置特定部は、前記特定した第1の画像データにおけるナンバープレートの領域に基づき、前記第1の画像データにおける車両のフロントガラスの領域をさらに特定し、
前記画像処理部は、前記第1の画像データに、前記特定したフロントガラスの領域の画像をコピーして貼り付けた画像データを作成し、前記作成した画像データにおけるナンバープレートの領域およびフロントガラスの領域を隠蔽する画像処理を行った画像データを作成し、前記開示領域情報を参照して、前記画像処理を行った画像データにおいて前記隠蔽の復元を許可する画像領域を示した復元用データを作成することを特徴とする請求項2に記載の監視システム。
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