JP4409981B2 - テザート飛行システム - Google Patents

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Description

この発明は、通信機能を備えたテザーと、上記テザーで接続される宇宙機とに関する。また、上記宇宙機の編隊飛行において使用される姿勢情報を決定する姿勢制御システムと、位置情報を決定する位置制御システムとに関する。
従来、例えば、地球近傍で編隊飛行をする各宇宙機は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)による測位機能を備え、各宇宙機の軌道上位置情報をGPSにより決定していた。各宇宙機の姿勢情報についてはGPSと太陽センサ、地球センサおよびスターセンサなどの光学センサと、慣性基準装置などの角速度センサ等の各種センサを組み合わせて決定する(例えば、非特許文献1参照)。
編隊飛行を利活用するためには、指向性のある衛星間通信アンテナを用いて、宇宙機間において高速で大容量の通信を実現することが重要である(例えば、非特許文献2参照)。また、このとき宇宙機のアンテナは通信する宇宙機方向に向いている必要があるため、姿勢制御が必要となる。
また、編隊飛行において各宇宙機をひも(以下、「ひも」を「テザー」と称する)を用いて各宇宙機を繋留するミッションが提案されているものの、テザーに関する情報は姿勢や位置情報を決定するパラメータとして用いられていない(例えば、非特許文献3参照)。
日本測地学会編著「新訂版GPS−人工衛星による精密測位システム」社団法人日本測量協会、1989年11月15日、p193−210 飯田尚志編著「衛星通信」オーム社、1997年2月25日、p1−40 M.L.Cosmo and E.C.Lorenzini、 "Tethers In Space Handbook Third Edition"、 NASA MSFC、 December 1997、 p55−118
従来の編隊飛行をする宇宙機では、いずれかの宇宙機に通信系の不具合が生じた場合、不具合が生じた宇宙機ではGPSデータが取得できず、編隊飛行を維持することはできなかった。
また、編隊飛行をする宇宙機のいずれかの宇宙機の姿勢制御系に不具合が生じた場合、姿勢や位置情報が正しく得られても、不具合が生じた宇宙機は姿勢と軌道が維持できず、編隊飛行を維持することはできなかった。
また、編隊飛行がテザーを用いて各宇宙機を繋留していれば、いずれかの宇宙機の通信系や姿勢制御系に不具合が生じても、編隊飛行は維持できる。しかし、複数の衛星をテザー上の位置に精度よく配置しようとした場合、任意のテザー上位置への宇宙機の固定位置の誤差という課題があった。また、テザーと宇宙機の接点でのテザーのすれや過度の把持によるテザー表面の磨耗劣化といったテザーそのものの変質という課題があった。
また、複数の宇宙機がテザーで繋留された編隊飛行であっても、テザーのたわみなどにより、厳密な位置情報を決定するものではなかった。そのため、テザーで位置情報を決定することはできなかった。
この発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、以下のことを目的とする。
編隊飛行する複数の宇宙機のいずれかの宇宙機における通信系と姿勢制御系の不具合を補償するために通信回線を備えたテザーを用いる。
さらに、宇宙機をテザー上の任意の位置に配置するためのリールメカニズムを用いる。これらのことにより、テザーで繋留された編隊飛行の欠点を補償して、編隊飛行におけるそれぞれの宇宙機の姿勢と位置情報を精度よく求める。
この発明に係るテザーで接続される宇宙機は、通信回線を有するテザーを接続するテザー接続部と、テザー接続部に接続されたテザーの通信回線を介して、通信処理をする通信処理部と、通信処理部との間で通信信号を入出力する信号制御部と
を備えたことを特徴とする。
通信回線を有するテザーを用いたことで、テザーで接続された宇宙機間のデータ通信が可能になった。このため、時刻管理が容易になり、各宇宙機の同時性確保が可能となる効果がある。さらに、衛星間通信における宇宙機の通信アンテナへの依存がなくなるといった効果がある。
実施の形態1.
この実施の形態では、複数の宇宙機と、この複数の宇宙機間をつなぐテザーであって通信信号伝達機能を有するテザーを用いた編隊飛行宇宙機の一例を説明する。また、通信信号伝達機能を有するテザーに接続された通信処理部を有する編隊飛行宇宙機における高精度姿勢決定システム及び位置決定システムについて、一例を説明する。
図1は、宇宙機の構成を示すブロックと、宇宙機システムとを示す図である。図1において、宇宙機101は母機であり、テザー401によって宇宙機301の子機を接続する。テザー401は、既知の長さであるものとする。また、例えば、テザー401は芯線に通信回線である光ファイバを用いる。また、図1には図示していないが、光ファイバの端部に歪ゲージを備えるものとする。歪ゲージを導入することにより、熱の影響によるテザー長の変化を考慮して、正確な宇宙機間距離を把握するものである。宇宙機101は、信号制御部103と、GPS測位部119と、光電変換部121と、通信処理部123と、テザー接続部125とを備える。
GPS測位部119は、GPS衛星群201から出力される「X(緯度),Y(経度),Z(高度)」で表される「座標情報」と「t」で表される「時間情報」とを有するGPS情報を入力して、自己(母機)の位置を測位して位置情報を求める。GPS衛星群201は、準天頂衛星や静止衛星等により構成されるものとする。
ここで、準天頂衛星について特徴を説明する。
赤道面から約45度の傾斜角になるように地球の自転に合わせて1日に1周回している。なお、赤道面からの傾斜角は、設計により任意に設定してよい。また、一例として昇交点赤経(赤道面との交点)において120度ずつ離れるように3機が配置されている。地表面上に投影される準天頂衛星軌道の軌跡は、地上を固定して考えた場合に、準天頂衛星は赤道上を交点とする「8の字」または「涙的型」を描くように周回している。3機の準天頂衛星は、軌道面を異にするが8時間ごとに交代(会合)することにより、切れ目なく日本上空に位置している。また、地域を日本で考えた場合、仰角が70度以上の準天頂衛星が常に存在することになる。切れ目なく日本上空に位置しているため、仰角が70度以上の準天頂衛星が常に存在し、受信者が地上で準天頂衛星から電波を受ける際、ビルの谷間でも電波を遮られることが少ない。
各衛星の軌道要素は次のように表わされる。
軌道長半径は3軌道とも約42164km即ち約23時間56分の周期、離心率は3軌道とも約0.09923、軌道傾斜角は3軌道とも45度、昇交点赤経は120度間隔に設定され、近地点引数は3軌道とも270度、真近点離角は各々129.23度、0.36度、230.41度である。衛星の会合点(軌道交点)は、それぞれの軌道の軌跡が物理的に交わるとともに、ある時刻にその点で2つの衛星が物理的に同じ位置を占めるという特徴をもつ。この特徴を持たせるのは離心率の設定による。離心率を上記0.09923から異なる値に設定すると、それぞれの軌道の軌跡が物理的には交わるが各会合点で必ず所定の2つの衛星が物理的に同じ位置を占めるということは起きない。上記離心率0.09923は他の定められた軌道要素から数学的に求められる。
テザー接続部125は、テザー401を接続して、リールメカニズム127によってテザー401の長さを調整する。リールメカニズム127の詳細は別の実施の形態で説明する。
通信処理部123は、テザー接続部125が接続するテザー401の通信回線を介して、子機である宇宙機301と情報通信を行う。
光電変換部121は、通信処理部123と信号制御部103との間に設置され、光信号をデジタル信号に変換するとともに、デジタル信号を光信号に変換する。宇宙機101は、テザー401の通信回線として光ファイバ以外のものを用いた場合は、用いた通信回線に適した変換部を備えるか、変換部が不要である場合には、変換部を搭載しない。また、デジタル信号をアナログ信号に変換して光ファイバにアナログ信号を乗せてもかまわない。
信号制御部103は、姿勢制御部105と、ミッション制御部107と、姿勢信号受信部109と、姿勢計算部111と、姿勢制御信号生成部113と、制御信号送信部115と、テザー長検出部117と、位置計算部118とを備える。
テザー長検出部117は、テザー接続部125とリールメカニズム127とからテザーの巻き上げ量の情報を取得して、テザー長を検出する。
姿勢信号受信部109は、テザー401を介して接続された宇宙機301から出力された宇宙機301の姿勢信号を受信する。
姿勢計算部111は、姿勢信号受信部109が受信した宇宙機301の姿勢信号を基に宇宙機301の姿勢を目的の姿勢に変化させるための姿勢変化量を計算する。
姿勢制御信号生成部113は、姿勢計算部111が計算した姿勢変化量と姿勢信号受信部109が受信した宇宙機301の姿勢信号とを基に、宇宙機301の姿勢を制御する姿勢制御信号を生成する。
制御信号送信部115は、姿勢制御信号生成部113が生成した姿勢制御信号を、光電変換部121を介してデジタル信号から光信号に変換し、変換した光信号を通信処理部123とテザー401の通信回線とを介して宇宙機301に送信する。
位置計算部118は、テザー長検出部117が検出したテザー長とGPS測位部119が測位した位置情報とに基づいて、宇宙機301の自己(宇宙機101)に対する相対的な位置を計算する。
姿勢制御部105は、自己(宇宙機101)の姿勢を制御する。
ミッション制御部107は、子機である宇宙機301が備えるミッションを行うミッション部311と通信を行いミッション部311を制御する。ミッション部311との通信は、光電変換部121と通信処理部123とテザー401とを介して行う。
次に、子機である宇宙機301について説明する。
宇宙機301は、ミッション部311と、信号制御部303と、光電変換部313と、通信処理部315と、テザー接続部317とを備える。
テザー接続部317は、テザー401を接続する。子機である宇宙機301は、母機である宇宙機101にテザー401によって接続される。
光電変換部313は、通信処理部315と信号制御部303との間に設置され、光信号をデジタル信号に変換するとともに、デジタル信号を光信号に変換する。宇宙機301は、テザー401の通信回線として光ファイバ以外のものを用いた場合は、用いた通信回線に適した変換部を備えるか、変換部が不要である場合には、変換部を搭載しない。また、デジタル信号をアナログ信号に変換して光ファイバにアナログ信号を乗せてもかまわない。
通信処理部315は、テザー接続部317が接続するテザー401の通信回線を介して、母機である宇宙機101と情報通信を行う。
ミッション部311は、宇宙機101のミッション制御部107と、テザー401、通信処理部315、光電変換部313、信号制御部303を介してミッションを遂行するための制御情報を通信する。また、ミッション部311は、GPS衛星群201から出力される「X(緯度),Y(経度),Z(高度)」で表される「座標情報」と「t」で表される「時間情報」とを有するGPS情報を入力して、自己(子機)の位置を測位して位置情報を求める機能を有してもかまわない。
図1に示した母機は、テザー401(「テザー401」は「光ファイバテザー」とも称する)によって子機を接続し、編隊飛行を行う。ここでは、リールメカニズム127として2方向に伸展するリールメカニズムを母機である宇宙機101に搭載して編隊飛行を行う例を説明する。
図2は、母機と子機とを円形状に展開する例を示し、(a)は分離前、(b)は分離開始、(c)分離後の母機と子機とをそれぞれ示す図である。
図2において、宇宙機1と宇宙機4とは、子機である宇宙機301に相当する。宇宙機2と宇宙機3とは、母機である宇宙機101に相当し、2方向に伸展するリールメカニズムを搭載する。テザー5は宇宙機1と宇宙機2をつなぐための芯線に光ファイバを用い、テザー401に相当する。テザー6は宇宙機2と宇宙機4をつなぐための芯線に光ファイバを用い、テザー401に相当する。テザー7は宇宙機3と宇宙機4をつなぐための芯線に光ファイバを用い、テザー401に相当する。テザー8は宇宙機3と宇宙機1をつなぐための芯線に光ファイバを用い、テザー401に相当する。衛星分離機構9には、火工品が装填されている。
図3は、図2の円形状に展開した編隊飛行する宇宙機の軌道上での運用状態を示す図である。
図3において、501は地球であり、201及び1〜8は、図1及び図2の同じ符号を付した要素と同様のものとする。
実施の形態1の動作について説明する。
図2(a)に示すように、分離開始前は4つの宇宙機1,2,3,4が1つの宇宙機として軌道上を周回している。次に(b)の分離開始時には、衛星分離機構9の火工品に点火され4つの宇宙機1,2,3,4がそれぞれ1つずつの宇宙機に分離される。続いて(c)の分離後である伸展時には、宇宙機1,2,3,4は光ファイバテザー5,6,7,8によりそれぞれ拘束されており、テザー伸展終了後は、テザーで拘束された編隊飛行形態の宇宙機群となる。
編隊飛行形態の宇宙機群となった後は、テザーに設けられた光ファイバによる通信信号伝達機能と、このテザーに接続された通信処理部123,315と、光ファイバを用いた時刻管理により、それぞれの宇宙機の相対的な姿勢・軌道位置が母機である宇宙機2,3によって計算される。また、GPS測位部119の処理によりそれぞれの宇宙機1,2,3,4の絶対的な姿勢・軌道位置が決定される。仮に1つの宇宙機の通信系に不具合が生じ、GPS情報が取得できなかった場合でも、テザーの通信信号伝達機能を用いて、編隊飛行を維持することが可能である。
図4は、母機と子機とをツリー状に展開する例を示し、分離後の母機と子機とをそれぞれ示す図である。
図4において、宇宙機1と宇宙機4とは、子機である宇宙機301に相当する。宇宙機2と宇宙機3とは、2方向に伸展するリールメカニズムを搭載した母機である宇宙機101に相当する。テザー5,6,7,8は、芯線に光ファイバを用い、テザー401に相当する。宇宙機10は、ミッションを遂行する例えば交換用のユニットである。
動作について説明する。図4は図2の応用型として、ツリー形状に展開されたテザー繋留された各宇宙機の編隊飛行を考えたものである。このような構成にすることによって、宇宙機10は他の宇宙機1〜4のいずれかに対してユニット交換や捕獲などのドッキングに関するアクションを起こすことが可能となる。
図5は、図4のツリー状に展開した編隊飛行する宇宙機の軌道上での運用状態を示す図である。
図5において、宇宙機11は作業を受ける宇宙機であり、母機である宇宙機3が交換用の宇宙機10であるユニットの姿勢を制御して、宇宙機11の有するユニットを交換する。
ここで、分離後の光ファイバテザーにより繋留された母機と子機との間の通信手順を説明する。
図6は、宇宙機101(母機)と宇宙機301(子機)とのそれぞれの処理手順を示すフローチャート図である。S10に母機の動作を示し、S30に子機の動作を示す。
以下に記載する「位置」は「位置情報」である「X(緯度)、Y(経度)、Z(高度)」により示されるものである。また、「姿勢」は「姿勢情報」である「緯度Xに対する回転量(ロール)、経度Yに対する回転量(ピッチ)、高度Zに対する回転量(揚)」により示されるものである。
母機である宇宙機101は、GPS測位部119によりGPS衛星群201からGPS情報を受信して、自己の絶対位置、自己の姿勢を計測する(S11)。
また、子機である宇宙機301は、GPS測位機能を有するミッション部311によりGPS衛星群201からGPS情報を受信して、自己の絶対位置、自己の姿勢を計測する(S31)。S32では、姿勢信号送信部305が、S31で計測された子機の位置を示す子機位置情報と、子機の姿勢を示す子機姿勢情報とを光電変換部313、通信処理部315、テザー401の通信回線を介して母機へ送信する。
母機の姿勢信号受信部109は、S32で送信された子機姿勢情報と子機位置情報とを受信する(S12)。
姿勢計算部111は、子機姿勢情報に基づいて子機の姿勢を適切な姿勢に制御する姿勢変化量を計算する。また、テザー長検出部117は、テザー401の長さを検出する。位置計算部118は、子機位置情報とテザー401の長さとに基づいて母機の位置を基点とする子機の相対位置情報を計算する(S13)。
姿勢制御信号生成部113は、S13で計算した姿勢変化量と相対位置情報とに基づいて、或いは、姿勢変化量に基づいて子機の姿勢を制御する姿勢制御信号を生成する(S14)。
制御信号送信部115は、S14で生成された姿勢制御信号を、光電変換部121、通信処理部123、テザー401の通信回線を介して子機へ送信する(S15)。
子機は、S15で送信された姿勢制御信号を姿勢制御信号受信部307により受信する(S33)。
姿勢制御部309は、S33で受信した姿勢制御信号に従い、自己の姿勢を制御する(S34)。
また、母機は、S11で計測した自己の姿勢情報に基づいて自己の姿勢を適切な姿勢に制御する姿勢変化量を姿勢計算部111により計算して、計算した姿勢変化量に従い姿勢制御部105によって自己の姿勢を制御する(S16)。
また、母機は、子機にミッションを遂行させるため、子機のミッション部311に対してミッションを指示する情報、例えば、ミッションを行う際の「タイミング信号」やミッション内容を指示する「コマンド信号」を光電変換部121、通信処理部123、テザー401の通信回線を介して子機へ送信する(S17)。
子機は、S17で送信されたミッションを指示する情報をミッション部311によって受信し、ミッション部311は、受信したミッションを指示する情報に従いミッションを遂行する(S35)。
ミッション部311は、ミッションの結果を母機へ送信する(S36)。
母機は、S36で送信されたミッションの結果をミッション制御部107によって受信する(S18)。
ミッション制御部107は、地上局へ向けてS18で受信したミッションの結果を送信する(S19)。
なお、母機と子機との間の情報の通信は、母機側は光電変換部121、通信処理部123、テザー401の通信回線を介して行い、子機側は光電変換部313、通信処理部315、テザー401の通信回線を介して行うものとする。
また、S19でミッション制御部107はミッションの結果を地上局に送信していたが、衛星、例えば準天頂衛星を介してミッション結果を地上局へ送信してもかまわない。この場合、ミッション制御部107は、図示しないアンテナより衛星にミッション結果を送信する。また、宇宙機101は地上局より発信されたミッションを指示する情報をミッション制御部107により受信して、宇宙機301に対して地上局より指示されたミッションを行うことを制御してもかまわない。
以上の処理が母機と子機との動作である。
ここで、母機と子機とを接続するテザーが通信機能を有したことによって実現可能となる宇宙機の編隊飛行について説明する。
はじめに、従来の通信機能を有していないテザーを用いた宇宙機の編隊飛行について述べ、その後にこの実施の形態の通信機能を有するテザーを用いた宇宙機の編隊飛行について述べる。
近年の宇宙開発において、複数の宇宙機を協調させてミッションを達成させるというプロジェクトが考えられている。このような形態でのプロジェクトは、宇宙機のコストダウンに利点がある。編隊飛行にはGPS衛星のように複数の宇宙機が地球をカバーするように飛行するタイプのものと、戦闘機のエアショーのように近接して飛行するタイプのものが考えられる。
この実施の形態の図1に示した宇宙機は、後者のように比較的近接したタイプの編隊飛行を対象とした高精度姿勢位置決定システムを実現する。高精度姿勢位置決定システムは、編隊飛行を形成する全宇宙機がテザーによってつながれていることを前提としている。また、テザーは例えば、光ファイバを芯線に用いる。この光ファイバにより大容量の情報を高速に伝達する機能をテザーに持たせた点が、この実施の形態で説明する発明の特色である。複数の宇宙機のうちいずれかの宇宙機において発生した通信系と姿勢制御系の不具合を補償するために通信機能を有するテザーを用いる。さらに、宇宙機をテザー上の任意の位置に配置するためのリールメカニズム(「リールメカニズム」については別の実施の形態で説明する)とテザーの芯線に光ファイバを用いることにより、テザーで繋留された編隊飛行(テザード編隊飛行)の利点を高め、編隊飛行におけるそれぞれの宇宙機の姿勢、位置および時刻情報を精度よく求め、高精度姿勢位置決定システムを形作るものである。
テザーの芯線に光ファイバを用いた宇宙機は、各宇宙機の位置、姿勢および時刻情報を光ファイバテザーにより宇宙機間で情報交換する。この結果、相対的な位置、姿勢および時刻情報を全宇宙機で共有できる。相対的な位置、姿勢および時刻情報は、編隊飛行の姿勢軌道制御のために不可欠な情報である。これらの情報とテザー長が既知であることを用いて、精度よく相対的な位置、姿勢および時刻情報等の情報を得ることができる。
また、光ファイバの大容量情報伝送能力を活かして、子機を例えばカメラとするとカメラ画像情報、あるいは子機を情報収集用のアンテナとするとアンテナによる情報収集結果などを伝送することも考えられる。この場合は、タコの頭を母機、タコの足をテザー、タコ足(テザー)の先端に子機を接続したような形状の編隊飛行形態により、母体となる衛星から指令を送って、テザー先端の各宇宙機(子機)により衛星監視や衛星運用を行うこととなる。他にも、光ファイバの大容量情報伝送能力を活かした多様なアプリケーションが考えられる。
次に、編隊飛行の現状について問題点を述べる。
図7は、地球近傍で近接して編隊飛行をする宇宙機の概念図である。宇宙機1,4は図1に示した宇宙機301と同様の構成をした宇宙機である。宇宙機2a,3aは、通信回線を備えず通信機能を持たないテザーによって子機を接続する母機である。
図7では、4機の宇宙機が編隊飛行をしているが、一般には複数で構わない。編隊飛行を行う各宇宙機の軌道制御および姿勢制御を行うためには、全宇宙機の相対的な軌道上位置情報および姿勢情報、さらに全宇宙機の相対時刻の情報が不可欠である。各々の宇宙機については,軌道上位置情報はGPSにより決定する。また、姿勢情報についてはGPSと各種センサ(太陽センサ,地球センサおよびスターセンサなどの光学センサと、慣性基準装置などの角速度センサ等)を組み合わせて決定することができる。また時刻情報については,各々の宇宙機に搭載した時計にしたがって得ることができる。
図7に示した編隊飛行における問題点として、以下のような問題が挙げられる。
(1)編隊飛行を構成する各々の宇宙機の位置、姿勢および時刻情報は地上局を介して、相対的な位置、姿勢および時刻情報が全宇宙機に伝達される場合、伝送によるタイムロスによりリアルタイムの情報交換ができないため、編隊飛行を行うための軌道制御および姿勢制御がリアルタイムにできない。
(2)当然のことながら、いずれかの宇宙機の通信系に異常が起きた場合は、GPS情報の通信に不具合が生じるとともに、地上局との通信に不具合が生じる。このため、通信系に不具合が生じた宇宙機の情報を得ることはできない。そのため、通信系に異常のある宇宙機を除いて、宇宙機数を減らした編隊飛行が行われることとなる。
(3)あるいは、指向性のある衛星間通信アンテナを用いて、宇宙機間において高速で大容量の通信を実現することにより、相対的な位置、姿勢および時刻情報がほぼリアルタイムで全宇宙機に伝達される場合が考えられる。この場合、各宇宙機のアンテナは通信する宇宙機方向に向いている必要がある。このため、高度な姿勢制御が必要となる。また、衛星間通信を行うための高度なアンテナ制御技術も必要となる。
(4)編隊飛行に必要な位置、姿勢および時刻情報を得るために、地上局を介した場合でも、衛星間通信アンテナを用いた場合でも、当然のことながら、各々の宇宙機の姿勢制御系に不具合が生じた場合は編隊飛行が維持できない。
また、図8に示すように各宇宙機をテザー(ひも)を用いて繋留するミッションも提案されている。(ただし、図8の各宇宙機を繋留しているテザーは、通信回線を備えず、通信機能を有さないものとする。)
図8に示した編隊飛行における問題点として、以下のような点が挙げられる。
(5)図8のようなテザー編隊飛行を構成する全宇宙機をテザーにより繋留しようとするとき、宇宙機にテザー巻き取り機構(以下、リールメカニズム)を搭載することが不可欠である。しかしながら、複数の宇宙機をテザーの任意の位置に繋留することは難しい。2つの宇宙機であれば、1つの宇宙機にリールメカニズムを搭載し、またもう1つの宇宙機にテザー先端を取り付けておくことにより、例えば釣りをするときのように、軌道上で容易に伸展させることができる。しかし、3機以上の宇宙機を1本のテザーに取り付けようとしたとき、1つの小さなリールメカニズムに複数の大きな宇宙機を巻き込んでリールに巻き付けることは考えにくい。
(6)また、テザーがある程度繰り出された任意の位置で、何らかの方法で宇宙機をテザーに固定しようとしたとき、宇宙機のテザー把持機構と運動しているテザーの間に生じる摩擦力によって、テザー表面の磨耗劣化が起こる。この結果、テザーそのものを変質させてしまうか、場合によってはテザーを切断させてしまう。結局、テザー繋留式の編隊飛行においては、テザー本数分のリールメカニズムを宇宙機に搭載することが容易に伸展させるための1つの手段となる。このことは、重量増およびコスト増に関する考慮が必要となる。
(7)テザー繋留式の編隊飛行においては、テザーは構造部材として用いられているので、いずれかの宇宙機の姿勢制御系に不具合が生じても編隊飛行を維持することができる。しかしながら、テザーは構造部材としての役割しか果たしておらず、全宇宙機の相対的な位置、姿勢および時刻情報を情報交換するための伝達手段ではない。
そこで、図1の通信回線を備えて通信機能を有するテザー401と、このテザー401を用いて複数の宇宙機(図1の宇宙機101と宇宙機301)を接続して編隊飛行することによって、図6に示した手順で処理を行い、上記した問題点を解決する宇宙機とテザーについて述べる。
はじめに、宇宙機の通信系の不具合の対処について説明する。
図7及び図8に示したいずれかの宇宙機の通信系に不具合が生じた場合、不具合を起こした宇宙機からは相対的な位置、姿勢および時刻情報が得られないため、宇宙機数を減らした編隊飛行を行うことになる。しかし、図2〜図5に示した通信回線例えば、光ファイバを内蔵したテザー繋留式の編隊飛行を行うことにより、いずれかの宇宙機の通信系に不具合が生じた場合でも、編隊飛行を維持することができる。
その理由は、各宇宙機を繋留するテザーの芯線に光ファイバを導入し、所定の情報が母機と子機とを接続する光ファイバを往復する時刻の計測により、宇宙機間の距離を測定して位置情報を決定することができるためである。また、この時刻管理により、タイミング信号の管理が容易となり、編隊飛行を行う各宇宙機の位置情報の同時性確保が可能となる。この「位置情報の同時性確保」とは、例えば、編隊飛行を行っている複数の宇宙機のそれぞれについて、12:00である時の位置を知りたい場合があるとする。この場合、通信系の正常な宇宙機が12:00に通信系に不具合が生じている宇宙機との間の距離を上記した光ファイバを往復する時刻の計測を行うことにより、宇宙機間の距離を測定して、通信系の不具合な宇宙機の位置情報を決定することができる。このようにして、通信系に不具合が生じている宇宙機の位置情報を知ることができる。
次に、宇宙機の姿勢制御系の不具合に対する対処について説明する。
図7に示したいずれかの宇宙機の姿勢制御系に不具合が生じた場合、通信系は正常に動作しているため、相対的な姿勢、位置および時刻情報は正しく得られる。しかし、不具合が生じた宇宙機は姿勢と軌道が維持できず、編隊飛行を維持することはできない。
これに対し、図2〜図5に示すように、テザーにより全宇宙機を繋留することにより、いずれかの宇宙機の姿勢制御系に不具合が生じた場合でも編隊飛行を維持することができる。また、姿勢軌道維持のための推薬の節約にも貢献できる。
さらに、裏を返せば、特定の宇宙機の姿勢制御系に不具合がおきても編隊飛行が維持できるということは、姿勢制御系を持たない宇宙機が編隊飛行を構成する宇宙機に含まれていても構わないということである。このことにより、姿勢制御系の替わりにドッキング機能などのミッションを持たせた宇宙機を編隊飛行に含めることが可能である。
次に、宇宙機間通信用アンテナの不具合に対する対処について説明する。
相対的な姿勢、位置および時刻情報を正しく得るために、各宇宙機に指向性のある衛星間通信アンテナを搭載した場合、高度な姿勢制御および高度なアンテナ制御が必要となる。
しかし、図2から図5の例では、通信回線例えば、光ファイバを内蔵したテザー繋留式の編隊飛行を行うので、高度な姿勢制御および高度なアンテナ制御は不要となる。すなわち、各宇宙機を繋留するテザーの芯線に光ファイバを用いて光通信を行うことにより、各宇宙機間での高速で大容量の宇宙機間通信を実現している。このため、各宇宙機の相対位置、相対姿勢角などが把握できる。また当然のことながら、宇宙機姿勢を通信したい宇宙機方向に向ける必要もない。
次に、テザード編隊飛行システムの実施アプリケーション例として、円形状編隊飛行について、従来の問題点と、図2および図3の構成にした場合に可能になることを説明する。
この円形状編隊飛行においては、空中三角測量による地球形状DEM(Digital Elevation Model)生成システムが考えられる。従来用いられてきた二次元地図に標高を付加した相対DEMではなく、高精度の地球形状DEMが必要とされてきている。米国等が保有している高精度DEMは防衛機密性があり汎用にリリースされないため用いることができない。スターセンサ等による姿勢角を基準にDEM生成するという構想はあるが、角度誤差が対地距離相当に拡大されるため、距離精度が悪いという課題があった。
上記課題に対し、図2及び図3の円形状編隊飛行では、軌道上で最低3機の編隊飛行をベースラインとし、各宇宙機共GPS情報と光ファイバテザーにより位置座標と相対姿勢角を確定・制御する。GPS情報により角度を確定すれば、基線長が大きいため角度精度が高い上に、地球固定のGPS座標と慣性座標を併用しないので、変換誤差も小さいというメリットがある。
GPS情報が示すGPS座標系における3点の位置が確定し、個々の宇宙機の姿勢が3衛星の相対位置に依存して確定するのでセオドライトの測定原理と同様に空中三角測量が可能となる。測定方法自体は、高分解能光学センサの立体視による光学測地システムを用いても良いし、各宇宙機がSAR(合成開口レーダー)を搭載した方式によるSAR測地システムでもよい。
従来の衛星間通信や光通信では、相互に発する電波/レーザ等のビーム方法により、通信用アンテナを指向制御していた。また、従来2衛星間での通信はあったが、同時に3衛星のアライメントは実績がない。しかし、テザード編隊飛行システムにおいては、姿勢制御および実現精度について光ファイバテザーを用いて実現することができる。
また、各宇宙機の位置情報の同時性確保が高精度位置決定の基本であり、親衛星のタイミング信号の時計管理ないし、タイミング信号の送受信とその補正方法が開発課題であった。しかし、この点についても、光ファイバテザーを用いた即時的な情報の交換によるテザード編隊飛行システムにおいて、実現が可能である。
次に、図4,図5のツリー状編隊飛行において、他宇宙機の情報収集を行うことについて説明する。
カード型のような10kg級の超小型宇宙機によって編隊飛行が構成されている場合が考えられる。このような小型衛星の編隊飛行は地上との通信能力が欠けている。そのため、テザーで繋がれた情報収集用のアンテナをそのような超小型宇宙機の編隊飛行の中央に配置することによって、テザー衛星の母衛星を用いて地上との通信を行う。情報収集用アンテナと超小型宇宙機間通信は無線LANで十分である。
以上のように、この実施の形態で説明した宇宙機、テザー、位置決定システム、姿勢決定システムは、以下の効果を奏する。
この実施の形態に説明した、通信回線を備えて通信機能を有するテザーを使用して編隊飛行を構成する宇宙機を繋留することは、いずれかの宇宙機における通信系と姿勢制御系の不具合を補償する。また、既知の長さのテザーを使うことによって、宇宙機間の相対距離が限定される。また、距離の限定によって相対速度も限定されるので、姿勢や位置情報の測定精度の向上につながる。
また、各宇宙機を繋留するテザーの芯線に光ファイバを導入し、光ファイバを往復する時刻の計測により、宇宙機間の距離を測定して位置情報を決定する。また、この時刻管理により、タイミング信号の管理が容易となり、編隊飛行を行う各宇宙機の位置情報の同時性確保が可能となる。
また、各宇宙機を繋留するテザーの芯線に光ファイバを用いた歪ゲージを導入し、熱の影響によるテザー長の変化を考慮して、正確な宇宙機間距離を把握する。
各宇宙機を繋留するテザーの芯線に光ファイバを用いて光通信を行うことにより、各宇宙機間での高速で大容量の宇宙機間通信を実現する。この通信により各宇宙機の相対姿勢角も把握できる。さらに、光ファイバを用いることにより、宇宙機姿勢を通信したい宇宙機方向に向ける必要がなくなる。
また、テザーを用いて編隊飛行を繋留することにより、姿勢位置維持のための推薬の節約が可能であるため、宇宙機の長寿命化という効果がある。
また、テザー芯線に光ファイバを用いたことで、時刻管理およびデータ通信が可能になり、各宇宙機の同時性確保が可能となり、さらに衛星間通信における宇宙機の通信アンテナへの依存がなくなるといった効果がある。
また、テザーという柔軟な素材に光ファイバという選択肢を加えることにより、宇宙構造物の枠組みと可能性を大きく拡げることができるという宇宙構造分野への貢献といった効果がある。
この実施の形態では、以下の点を特徴とする宇宙機、テザー、姿勢決定システム、位置決定システムについて、説明を行った。
複数の宇宙機と、この複数の宇宙機間をつなぐテザーと、テザーを送り出すためのリールメカニズムとからなる編隊飛行宇宙機であって、テザーに設けられた通信信号伝達機能と、このテザーに接続された通信処理部を有する編隊飛行宇宙機における高精度に姿勢及び、位置を決定する。
また、上記通信信号伝達機能が、テザーの芯線に光ファイバによって実現される編隊飛行宇宙機。
また、上記した通信処理部が、光ファイバの入出力の両端に接続され、入力した光信号を電気信号に、かつ入力した電気信号を光信号に変換する光電変換部と、この光電変換部に接続され、光入出力部へ電気信号を入出力可能な信号制御部とを備えて、高精度に姿勢及び位置を決定する。
また、信号制御部にテザー長検出機能を備えて、高精度に姿勢及び、位置を決定する。
実施の形態2.
この実施の形態では、リールメカニズム127について一例を説明する。
図9は、2方向に伸展できるリールの斜視図である。(a)は、リールの繰り出し開始を示し、(b)は、リールの繰り出し終了を示す。
図10は、図9のリールを用いたリールメカニズムの構造を説明する図である。(図9、図10は、’第43回宇宙科学技術連合公演会,2A17「マイクロサテライト群によるテザーシステムの概念検討」に記載されているものを参考にしている図である。)
図9において、糸巻であるスプール407は、fの方向に回転し、糸巻であるスプール409は、gの方向に回転する。すなわち、スプール407とスプール409とは逆の方向に回転するものである。テザー403は、スプール407に巻きつけられ、スプール407がfの方向に回転することによって伸展する。また、テザー405は、スプール409に巻きつけられ、スプール409がgの方向に回転することによって伸展する。
リールメカニズム127は、図10に示すような構造をしており、ドライブシャフト410に図9に示したスプール407とスプール409とが付けられている。ドライブシャフト410に付いた2つの糸巻きであるスプール407とスプール409が互いに反対方向に回転することにより、1本のドライブシャフトにより2方向へ伸展する。また、リールメカニズム127は、テザー405の端部に母機の通信処理部123を接続し、テザー403の端部に子機のテザー接続部317や通信処理部315を接続する。
テザー403,405はともに通信回線を備え、例えば芯線に光ファイバを用いる。
2方向に伸展するリールメカニズム127を用いることによって、図4,5に示したツリー形状に展開されたテザー繋留された各宇宙機の編隊飛行を可能にする。このような構成にすることによって、1つの宇宙機は他の宇宙機にユニット交換や捕獲などのドッキングに関するアクションを起こすことが可能となる。
図11は、リールメカニズム127を用いて複数の宇宙機を繋留する例を示し、(a)は2機の宇宙機を繋留する例図であり、(b)は3機の宇宙機を繋留する例図であり、(c)は5機の宇宙機を繋留する例図である。宇宙機601,607は図1の宇宙機101に相当し、宇宙機603,605,609は、図1の宇宙機301に相当する。
図11(a)において、宇宙機601は図9,図10のリールメカニズム127を搭載し、テザー403の端部に宇宙機603を接続する。テザー405の端部はフリーである。また、図11(b)において、宇宙機601は図9,図10のリールメカニズム127を搭載し、テザー405の端部に宇宙機603を接続する。テザー403の端部に宇宙機605を接続する。また、図11(c)において、宇宙機601、宇宙機607は図9,図10のリールメカニズム127を搭載し、宇宙機601は、テザー405の端部に宇宙機603を接続し、テザー405の端部に宇宙機605を接続する。宇宙機607は、テザー411(テザー403と同様)の端部に宇宙機603を接続し、テザー413(テザー405と同様)の端部に宇宙機609を接続する。
このように、リールメカニズム127は、1つのリールメカニズムによって2つの宇宙機を繋留できる。また、複数の宇宙機を接続する場合、奇数番目の宇宙機にリールメカニズム127を搭載して、偶数番目の宇宙機にはリールメカニズムを搭載せずに、編隊飛行が行える。
ここで、リールメカニズム127の利点について、述べる。
伸展に伴うテザーそのものの変質を起こさずに、複数の宇宙機をテザーの任意の位置に繋留することは難しい。また、テザー本数分のリールメカニズムを宇宙機に搭載することは重量増およびコスト増につながる。この点について、図9,図10に示すような2方向に伸展できるリールメカニズム127の搭載を考える。
編隊飛行を構成する全宇宙機のうち特定の宇宙機のみに、このリールメカニズム127を搭載することにより、複数の宇宙機をテザーの任意の位置に配置でき、また重量減および、コスト減を実現したテザー繋留式の編隊飛行を形成することができる。
2方向に伸展できるリールメカニズムは、図11(b)のように、3宇宙機に対して1つのリールメカニズム127を搭載する。すなわち、リールメカニズム127を搭載した宇宙機からは、リールメカニズム127を搭載しない宇宙機が2機伸展されるように配置される。図2のように円形に配置することも可能である。また、図4のようにツリー状に配置することも可能である。
また、上記実施の形態1において、テザーの通信回線に光ファイバを用いる場合、テザーの端部に歪みゲージを設けることを記載した。この理由は、一般にテザーは直径2mm程度のひもであり、柔軟な素材である。そのためテザーのたわみやねじれ(幾何学的非線形)のため厳密な位置情報は決定できないものと考えられている。そこで、宇宙機を繋留するテザーの芯線に光ファイバを用いた歪ゲージを導入し、熱の影響によるテザー長の変化を考慮して、正確な宇宙機間距離を把握する。微小重力環境下における曲げやねじれを考慮したテザーの自由挙動は学術的に大変興味深い問題であり、このような歪ゲージ導入により、テザーの自由挙動が計測できる可能性がある。しかしながらこの歪ゲージの情報も光ファイバにより伝達されるものであり、光ファイバテザー導入の波及効果によるものである。また、使用するテザー長は既知であるので、相対距離が限定され、また距離の限定によって相対速度も限定される。GPSにより測定した姿勢や位置情報と組み合わせることによって、測定精度の向上につながる。
以上のように、この実施の形態のリールメカニズムを用いることによって、以下の効果を奏する。
図9,図10に示すような2方向へ伸展するリールメカニズムを採用して、地上で任意のテザー上への宇宙機の固定を可能にする。図10において、ドライブシャフト410に付いた2つの糸巻き(スプール407,409)が互いに反対方向に回転することにより、1本のドライブシャフトにより2方向へ伸展する。図9,図10のリールメカニズムの採用により、任意のテザー上の位置への宇宙機の固定が可能になり、かつテザーと宇宙機の接点でのテザーのすれや過度の把持によるテザー表面の磨耗劣化の課題も回避することができる。
また、各宇宙機に独立したリールメカニズムを必要とせず、例えば図11(c)のように3つの宇宙機を接続する場合には、3宇宙機に対して1つのリールメカニズムで済むため、必要リールメカニズム数の削減が可能であり、宇宙機の低コスト化という効果がある。
この実施の形態では、以下のことを特徴とするリールメカニズムの一例を説明した。
編隊飛行宇宙機を行う場合に、2方向へ伸展するリールメカニズムを用いて、高精度に姿勢を決定する、また、位置を決定する。
実施の形態3.
この実施の形態では、図4,図5に示したツリー形状の編隊飛行の宇宙機によって実施するアプリケーションの一例を説明する。
図12は、ツリー状編隊飛行による不具合宇宙機の回収を説明する図である。(a)は、補修前の様子を示し、(b)は、補修途中の様子を示す。
図12において、図5と同じ符号を付したものは、図5と同じ要素とする。宇宙機2は、ロボットアーム13をテザー5の先端に接続する。また、宇宙機2は、カメラ15をテザー6の先端に接続する。宇宙機2は、不具合状態の宇宙機11を回収するアプリケーションを行う。宇宙機2の回収の動作は、ロボットアーム13によって宇宙機11の一部を掴んで、テザー5を巻き上げて回収する。ロボットアーム13で宇宙機11を掴む際、宇宙機2は、カメラ15を操作してロボットアーム13の動作を監視する。宇宙機2は、図1の宇宙機101の構成しており、カメラ15及びロボットアーム13は、図1の宇宙機301の構成をしている。また、宇宙機2とカメラ15とロボットアーム13とは、図6の手順で動作する。カメラ15は、撮影した映像情報を宇宙機2へ送信する。このため、宇宙機2に乗り込んでいる操作員はカメラ15からの映像情報を確認しながら、ロボットアーム13に対して姿勢を制御したり、ミッションを制御できる。また、宇宙機2からカメラ15に対して、姿勢を制御したり、ミッションを制御できるので、宇宙機2の操作員は撮影角度を変更したり、撮影をするタイミングを指示できる。
また、宇宙機2は、カメラ15より受信した映像情報を地上局へ送信することも可能である。また、地上局でも、回収作業の状況を確認できる。
また、宇宙機11は準天頂衛星であってもかまわない。
このように、図12に示したように、1つの宇宙機が他の宇宙機にユニット交換や捕獲などのドッキングに関するアクションを起こすことが可能となる。光ファイバテザーの情報交換機能を用いて、テザー先端に作業ロボットを配置して作業を行ったり、あるいはカメラ等の撮影機を搭載して宇宙機の不具合箇所を撮影したりすることも可能である。
また、不具合を起こした宇宙機をスペースシャトルの軌道高度まで曳航して、回収を行うことも考えられる。タコ足のように母機から出た子機、孫機のテザード宇宙機により、不具合宇宙機にテザーを巻き付けて、曳航してもよい。
また、ロボットアーム13がユニットであり、ユニットを宇宙機11にドッキングさせるミッションをカメラ15で撮影した映像情報を宇宙機2の操作員が確認しながら行うことも可能である。
この実施の形態では、編隊飛行形態によって高精度に姿勢を決定したり、位置を決定して、ドッキングを行うことについて説明した。
また、高精度に姿勢を決定したり位置を決定することと、複数の宇宙機からなるドッキングアクションについて説明を行った。
以下に、上記した実施の形態1〜3による効果を述べる。
(1)テザー芯線に光ファイバを用いたことは、時刻管理およびデータ通信などの情報伝達機能を持つことになる。衛星間通信の代替手段となるという効果がある。
(2)いずれかの宇宙機の通信系に不具合があっても編隊飛行が維持できるという効果がある。
(3)いずれかの宇宙機の姿勢制御系に不具合があっても編隊飛行が維持できるという効果がある。
(3)全宇宙機の姿勢位置維持のための推薬の節約が可能であるため、宇宙機の長寿命化という効果がある。
(4)いずれかの宇宙機において、姿勢制御系の替わりにドッキング機能などのミッションを持たせた宇宙機を編隊飛行に含めることが可能であり、テザー繋留式の編隊飛行の応用範囲を拡張するという効果がある。例えば、ユニット化した電源系や推進系のモジュールを不具合が生じた宇宙機と交換することにより、宇宙機の寿命と性能を飛躍的に改善することができる。
(5)各宇宙機に独立したリールメカニズムを必要とせず3宇宙機に対して1つのリールメカニズムで済むため、必要リールメカニズム数の削減が可能であり、宇宙機の低コスト化という効果がある。
(6)テザーという柔軟な素材に光ファイバを加えて情報伝達機能を持たせることにより、宇宙構造物の枠組みと可能性を大きく拡げることができる、という宇宙構造分野への貢献における効果がある。
以上の実施の形態の説明において「〜部」として説明したものは、一部或いはすべてコンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。これらのプログラムは、例えば、C言語により作成することができる。
また、実施の形態の説明において「〜部」として説明したものは、ROM(Read Only Memory)に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェア或いは、ハードウェア或いは、ソフトウェアとハードウェアとファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
また、上記各実施の形態を実施させるプログラムは、記録媒体に記録される。記録媒体は、磁気ディスク装置、FD(Flexible Disk)、光ディスク、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(Digital Versatile Disk)等のその他の記録媒体による記録装置を用いても構わない。
上記プログラムは、コンピュータにロードされ、プロセッサの制御に基づいて実行される。
実施の形態1の宇宙機の構成を示すブロックと、宇宙機システムとを示す図である。 母機と子機とを円形状に展開する例を示し、(a)は分離前、(b)は分離開始、(c)分離後の母機と子機とをそれぞれ示す図である。 図2の円形状に展開した編隊飛行する宇宙機の軌道上での運用状態を示す図である。 母機と子機とをツリー状に展開する例を示し、分離後の母機と子機とをそれぞれ示す図である。 図3のツリー状に展開した編隊飛行する宇宙機の軌道上での運用状態を示す図である。 宇宙機101と宇宙機301とのそれぞれの処理手順を示すフローチャート図である。 地球近傍で近接して編隊飛行をする宇宙機の概念図である。 各宇宙機を通信機能を有さないテザー(ひも)を用いて繋留するミッションを示す図である。 2方向に伸展できるリールの斜視図である。(a)は、リールの繰り出し開始を示し、(b)は、リールの繰り出し終了を示す。 図9のリールを用いたリールメカニズムの構造を説明する図である。 リールメカニズム127を用いて複数の宇宙機を繋留する例を示し、(a)は2機の宇宙機を繋留する例図であり、(b)は3機の宇宙機を繋留する例図であり、(c)は5機の宇宙機を繋留する例図である。 ツリー状編隊飛行による不具合宇宙機の補修を説明する図であり、(a)は、補修前の様子を示し、(b)は、補修途中の様子を示す。
符号の説明
1,2,2a,3a,3,4,11 宇宙機、5,6,7,8 テザー、9 衛星分離機構、10 宇宙機、101,301 宇宙機、103,303 信号制御部、105,309 姿勢制御部、107,311 ミッション制御部、109 姿勢信号受信部、111 姿勢計算部、113 姿勢制御信号生成部、115 制御信号送信部、117 テザー長検出部、118 位置計算部、119 GPS測位部、121,313 光電変換部、123,315 通信処理部、125,317 テザー接続部、127 リールメカニズム、201 GPS衛星群、401,403,405 テザー、305 姿勢信号送信部、307 姿勢制御信号受信部、407,409 スプール、410 ドライブシャフト、501 地球。

Claims (2)

  1. 母宇宙機と子宇宙機とを備え、母宇宙機と子宇宙機とを通信回線を有するテザーで接続するテザート飛行システムにおいて、
    上記子宇宙機は、
    衛星群から情報を受信して自己の位置を示す子機位置情報を計測するとともに、自己の姿勢を示す子機姿勢情報を計測する子機測位部と、
    上記子機測位部が計測した子機位置情報と子機姿勢情報とを、上記テザーが有する通信回線を介して上記母宇宙機に送信する子機通信処理部と
    を備え、
    上記母宇宙機は、
    衛星群から情報を受信して自己の位置を示す母機位置情報を計測する母機測位部と、
    上記テザー長を検出するテザー長検出部と、
    上記テザーが有する通信回線を介して、上記子宇宙機の子機通信処理部が送信した子機位置情報と子機姿勢情報とを受信する母機通信処理部と、
    上記母機通信処理部が受信した子機姿勢情報に基づいて、子宇宙機の姿勢を変化させる姿勢変化量を計算する姿勢計算部と、
    上記テザー長検出部が検出したテザー長と、上記母機通信処理部が受信した子機位置情報とに基づいて、上記母機測位部が計測した母機位置情報が示す母宇宙機の位置を基点とする子宇宙機の相対位置情報を計算する位置計算部と、
    上記姿勢計算部が計算した姿勢変化量と、上記位置計算部が計算した相対位置情報とに基づいて、子宇宙機の姿勢を制御する姿勢制御信号を生成する姿勢制御信号生成部と、
    上記姿勢制御信号生成部が生成した姿勢制御信号を上記テザーが有する通信回線を介して子宇宙機に送信する制御信号送信部と
    を備え、
    上記子宇宙機は、
    上記母宇宙機の制御信号送信部が送信した姿勢制御信号を上記テザーが有する通信回線を介して受信する姿勢制御信号受信部と、
    上記姿勢制御信号受信部が受信した姿勢制御信号に従い自己の姿勢を制御して変化させる姿勢制御部と
    を備えたことを特徴とするテザート飛行システム
  2. 上記母宇宙機は、
    上記テザーを巻きつける糸巻きを2つ有し、2つの糸巻きを同時に2つの異なる方向に回転させて2つの糸巻きに巻きつけられたテザーを上記2つの異なる方向に伸展させるリールメカニズムを備え
    2つの糸巻きのいずれか一方に糸巻きに巻きつけられたテザーは、上記子宇宙機を接続する
    ことを特徴とする請求項1記載のテザート飛行システム
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