JP4409962B2 - サイトカイン受容体 - Google Patents

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Description

ホルモン及びポリペプチド増殖因子は、多細胞生物の細胞の増殖及び分化を制御する。それらの拡散性分子は、細胞のお互いの連絡を可能し、そして細胞、及び器官の形成、そして損傷された組織の修復に関して作用する。ホルモン及び成長因子の例は、ステロイドホルモン(例えば、テストステロン)、副甲状腺ホルモン、卵胞刺激ホルモン、インターロイキン、血小板由来の成長因子(PDGF)、上皮成長因子(EGF)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、エリトロポエチン(EPO)及びカルシトニンを包含する。
ホルモン及び成長因子は、受容体に結合することによって細胞代謝に影響を及ぼす。受容体は、細胞内のシグナル化経路、例えば第2メッセンジャーシステムに結合される内在性膜タンパク質であり得る。他の種類の受容体は、可溶性分子、例えば転写因子である。サイトカイン、すなわち細胞の増殖及び/又は分化を促進する分子のための受容体が、特に興味の対象である。サイトカインの例は、赤血球細胞の成長を刺激するエリトロポエチン(EPO);巨核球系の細胞の成長を刺激するトロンボポエチン(TPO);及び好中球の成長を刺激する顆粒球−刺激因子(G−CSF)を包含する。それらのサイトカインは、貧血、血小板減少症及び好中球減少症を有する患者における正常な血液細胞レベルの回復、又は癌のための化学療法の受容において有用である。
それらのサイトカインファミリーの例示されたインビボ活性は、他のサイトカイン、サイトカインアゴニスト及びサイトカインアンタゴニストの莫大な臨床学的可能性及びそれらの必要性を示す。本発明は、新規造血サイトカイン受容体、及び関連する組成物及び方法を提供することにより、それらの必要性と取り組む。
本発明は、当業者に明らかであるそれらの及び他の使用のために、そのようなポリペプチドを提供する。本発明のそれらの及び他の観点は、本発明の次の詳細な記載の基づいて明らかに成るであろう。
本発明を詳細に記載する前、次の用語を定義することで本発明の理解を助けることができる:
用語“親和性標識”とは、第2ポリペプチドの精製又は検出を提供し、又は基質への第2ポリペプチドの結合のための部位を供給するために、第2ポリペプチドに結合され得るポリペプチドセグメントを示すために本明細書において使用される。主に、抗体又は、他の特異的結合剤が利用できるいずれかのペプチド又はタンパク質が親和性標識として使用され得る。親和性標識は、ポリ−ヒスチジン系、すなわちプロテインA (Nilsson など., EMBO J. 4: 1075, 1985; Nilsson など., Methods Enzymol. 198: 3, 1991), グルタチオンS トランスフェラーゼ(Smits and Johnson, Gene 67; 31, 1988), Glu-Glu親和性標識 (Grussenmeyerなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82: 7952-4, 1985), 物質P、すなわちFlagTM ペプチド(Hoppなど., Biotechnology 6: 1204-1210, 1988)、ストレプタビジン結合ペプチド、又は他の抗原性エピトープ又は結合ドメインを包含する。一般的に、Ford など., Protein Expression and Purification 2:95-107, 1991を参照のこと。親和性標識をコードするDNAは、商品供給者(例えばPharmacia Biotech, Piscataway, NJ; Eastman Kodak, New Heven, CT; New England Biolabs, Beverly, MA)から入手できる。
用語“対立遺伝子変異体”とは、同じ染色体遺伝子座を占める遺伝子の複数の遺伝子の二者択一形のいずれかを示すために、本明細書において使用される。対立遺伝子変異は、突然変異を通して天然では生じ、そして集団内の表現型多型現象をもたらすことができる。遺伝子突然変異は、サイレントであり(コードされたポリペプチドにおいて変化がない)、又は変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。用語、対立遺伝子変異体はまた、遺伝子の対立遺伝子変異体によりコードされるタンパク質を示すために本明細書において使用される。
用語“アミノ−末端”及び“カルボキシル−末端”とは、ポリペプチド内の位置を示すために本明細書において使用される。その情況が可能である場合、それらの用語は、接近性又は相対的位置を示すためにポリペプチドの特定の配列又は一部に関して使用される。例えば、ポリペプチド内の対象配列のカルボキシル末端側に位置する一定の配列は、その対象配列のカルボキシル末端に隣接して位置するが、しかし完全なポリペプチドのカルボキシル末端では必ずしも必要ではない。
用語“相補体/抗−相補体対”とは、適切な条件下で、非共有的に会合される安定した対を形成する非同一性成分を示す。例えば、ビオチン及びアビジン(又はストレプタビジン)は、相補体/抗−相補体対の基本型メンバーである。他の典型的な相補体/抗−相補体対は、受容体/リガンド対、抗体/抗原(又はハプテン又はエピトープ)対、センス/アンチセンス ポリヌクレオチド対、及び同様のものを包含する。相補体/抗−相補体対の続く解離が所望される場合、その相補体/抗−相補体対は好ましくは、<109-1の結合親和性を有する。
用語“ポリヌクレオチド分子の相補体”とは、相補的塩基配列、及び対照配列に比較して逆の配向を有するポリペプチド分子である。例えば、配列5’ ATGCACGGG 3’ は、5’ CCCGTGCAT 3’に対して相補的である。
用語“縮重ヌクレオチド配列”とは、1又は複数の縮重コドンを含むヌクレオチドの配列(ポリペプチドをコードする対照ポリヌクレオチドに比較して)を示す。縮重コドンは、ヌクレオチドの異なったトリプレットを含むが、しかし同じアミノ酸残基をコードする(すなわち、GAU及びGACトリプレットはそれぞれAspをコードする)。
用語“発現ベクター”とは、その転写を提供する追加のセグメントに作用可能に連結される興味あるポリペプチドをコードするセグメントを含んで成る線状又は環状DNA分子を示すために使用される。そのような追加のセグメントは、プロモーター及びターミネーター配列及び複製の1又は複数の起点、1又は複数の選択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、及び同様のものを包含する。発現ベクターは一般的に、プラスミド又はウィルスDNAから誘導され、又は両者の要素を含むことができる。
用語“単離された”とは、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオチドがその天然の遺伝的環境から除去され、そして従って、他の無関係な又は所望しないコード配列を有さず、そして遺伝子的に構築されたタンパク質生成システム内での使用のために適切な形で存在することを示す。そのような単離された分子は、それらの天然の環境から分離され、そしてcDNA及びゲノム クローンを含む分子である。本発明の単離されたDNA分子は、通常関係しない他の遺伝子を含まないが、しかし天然において存在する5’及び3’ 未翻訳領域、例えばプロモーター及びターミネーターを含むことができる。関連する領域の同定は、当業者に明らかであろう(例えば、Dynan and Tijan, Nature 316: 774―78, 1985を参照のこと)。
“単離された”ポリペプチド又はタンパク質は、その生来の環境以外の条件、例えば血液及び動物組織とは別の条件下で見出されるポリペプチド又はタンパク質である。好ましい形においては、単離されたポリペプチドは、他のポリペプチド、特に動物起源の他のポリペプチドを実質的に含まない。高く精製された形、すなわち95%以上の純度、より好ましくは99%以上の純度でポリペプチドを供給することが好ましい。この情況下で使用される場合、用語“単離された”とは、他の物理的形、例えばダイマー形又は他のグリコシル化された又は誘導体化された形での同じポリペプチドの存在を排除しない。
“作用可能に連結された”とは、DNAセグメントに適用される場合、前記セグメントが、それらの意図された目的のために協力して機能し、例えば転写がプロモーターにおいて開始し、そしてコードセグメントを通してターミネーターに進行するよう配列されることを示す。
用語“オルト体(orthology)”とは、異なった種からのポリペプチド又はタンパク質の機能的相対物である、1つの種から得られるポリペプチド又はタンパク質を示す。オルト体間の配列の差異は、特定化の結果である。
“パラ体(paralogs)”とは、生物によって製造される、異なっているが,しかし構造的に関連するタンパク質である。パラ体は、遺伝子重複を通して生じると思われる。例えば、α−グロビン、β−グロビン及びミオグロビンは、お互いパラ体である。
“ポリヌクレオチド”は、5’末端から3’末端に読み取られるデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチド塩基の一本鎖又は二本鎖ポリマーである。ポリヌクレオチドは、RNA及びDNAを包含し、そして天然源から単離され、インビトロで合成され、又は天然及び合成分子の組み合わせから調製され得る。ポリヌクレオチドのサイズは、塩基対(略語“bp”)、ヌクレオチド(“nt”)、又はキロ塩基(“kb”)として表される。ここで、後者の2つの用語は、一本鎖又は二本鎖であるポリヌクレオチドを記載する。この用語が二本鎖分子に適用される場合、それは全体の長さを示すために使用され、そして用語、“塩基対”に等しいことが理解されるであろう。二本鎖ポリヌクレオチドの二本の鎖は長さにおいてわずかに異なり、そしてその末端が酵素分解の結果として異なることは、当業者により理解されており;従って、二本鎖ポリヌクレオチド分子内のすべてのヌクレオチドは一対に成り得ない。
“ポリペプチド”は、天然において生成されても又は合成的に生成されてもいずれにせよ、ペプチド結合により連結されるアミノ酸残基のポリマーである。約 10個以下のアミノ酸残基のポリペプチドが、通常“ポリペプチド”として言及される。
“プローブ及び/又はプライマー”とは、本明細書において使用される場合、RNA又はDNAであり得る。DNAはcDNA又はゲノムDNAのいずれかであり得る。ポリヌクレオチドプローブ及びプレイマーは、一本鎖又は二本鎖DNA又はRNA、一般的に合成オリゴヌクレオチドであるが、しかしクローン化されたcDNA又はゲノム配列又はその補体から生成され得る。分析用プローブは一般的に、少なくとも20個の長さのヌクレオチドであるが、但し幾分短いプローブ(14〜17個のヌクレオチド)が使用され得る。PCRプライマーは、少なくとも5個の長さのヌクレオチド、好ましくは15又はそれ以上のnt、よりも好ましくは20〜30のntである。短いポリヌクレオチドは、遺伝子の小さな領域が分析のために標的化される場合に使用され得る。遺伝子の全体的な分析のためには、ポリヌクレオチドは、全エキソン又はそれ以上を含んで成る。プローブは、検出できるシグナルを供給するために、当業界において良く知られている技法を用いて多くの源、例えばMolecular Probe, Inc., Eugene, OR及びAmersham Corp., Arlington Heights, ILから市販されている、酵素、放射性核種、蛍光団、化学ルミネセンス、常磁性粒子及び同様のものによりラベルされ得る。
用語“プロモーター”とは、RNA ポリメラーゼの結合及び転写の開始を提供するDNA配列を含む遺伝子の部分を示すために本明細書において使用される。プロモーター配列は通常、遺伝子の5’ 非コード領域に見出されるが、しかし必ずしもそうではない。
用語“タンパク質”は、1又は複数のポリペプチド鎖を含んで成る高分子である。タンパク質はまた、非ペプチド成分、例えば炭水化物基を含むことができる。炭水化物及び他の非ペプチド置換基は、タンパク質が生成される細胞により付加され、そして細胞型により変化するであろう。タンパク質は、それらのアミノ酸主鎖により本明細書において定義され;置換基、例えば炭水化物基は一般的に、特定されないが、しかしそれにもかかわらず、存在することができる。
用語“受容体”は、生物活性分子(すなわち“リガンド”)に結合し、そして細胞上のリガンドの効果を仲介する細胞関連タンパク質、又はそのようなタンパク質のポリペプチドサブユニットを示す。受容体へのリガンドの結合は、細胞におけるエフェクタードメインと他の分子との間の相互作用を引き起こす受容体におけるコンホメーション変化(及び多くの場合、受容体多重化、すなわち同一油又は異なった受容体サブウニットの会合)をもたらす。この相互作用は、細胞の代謝の変更を誘導する。受容体−リガンド相互作用に連結される代謝現象は、遺伝子転写、リン酸化、脱リン酸化、細胞増殖、cAMP生成の上昇、細胞カルシュウムの代謝、膜脂質の代謝、細胞付着、イノシトール脂質の加水分解、及びリン脂質の加水分解を包含する。
サイトカイン受容体サブユニットは、細胞外ドメイン、細胞膜にポリペプチドを固定するトランスメンブランドメイン、及び細胞内ドメインを含んで成る多重−ドメイン構造により特徴づけられる。細胞外ドメインはリガンド−結合ドメインであり得、そして細胞内ドメインはシグナルトランスダクションに包含されるエフェクタードメインであり得るが、但しリガンド−結合及びエフェクター機能は、マルチマー受容体の別々のサブユニット上に存在する。マルチマー受容体は、ホモダイマー(例えば、PDGF受容体αα及びββイソフォーム、エリトロポエチン受容体、MPL及びG−CSF受容体)、サブユニットがそれぞれリガンド−結合及びエフェクタードメインを有するヘテロダイマー(例えば、PDGF受容体αβイソフォーム)、及び種々の機能を有する成分サブユニットを有するマルチマー(例えば、IL-2, IL-3, IL-4, IL-5, IL-6, IL-7及びGM−CSF受容体)を包含する。
いくつかの受容体サブユニットは、多くの受容体に共通する。例えば、単独ではリガンドを結合できないが、しかし細胞内シグナルトランスダクションドメインを包含するAIC2Bサブユニットは、IL-3及び GM-CSF受容体の成分である。多くのサイトカイン受容体は、その構造及び機能に基づいて、4種の関連するファミリーの1つに配置され得る。例えば、造血受容体は、保存されたシステイン残基及びWSXWSモチーフ(配列番号5)を含むドメインの存在により特徴づけられる。サイトカイン受容体構造は、Urdal, Ann. Reports Med. Chem. 26: 221-228, 1991及びCosman, Cytokine 5:95-106, 1993により再考されている。
新規生物学的機能を生物が獲得するための選択的圧力下で、新規のファミリーメンバーは、多重遺伝子ファミリーの存在を導く存在する受容体遺伝子の重複から、たぶん生まれる。従って、ファミリーメンバーは、祖先遺伝子の痕跡を含み、そしてそれらの特徴は、追加のファミリーメンバーの単離及び同定において利用され得る。従って、サイトカイン受容体スーパーファミリーは、いくつかのファミリー、例えば免疫グロブリンファミリー(例えば、CSF−1, MGF, IL−1及びPDGF受容体);ヘマトポイエチンファミリー(例えば、IL−2受容体β−サブユニット、GM−CSF受容体のα−サブユニット、GM−CSF受容体β−サブユニット、及びG−CSF,EPO, IL-3, IL-5, IL-6, Il-7及びIL-9受容体);TNF受容体ファミリー(例えば、TNF(p80)TNF (p60) 受容体、CD27,CD30, CD40, Fas及びNGF受容体)に再分割される。
用語“受容体ポリペプチド”とは、受容体ポリペプチド鎖及びその一部、例えば単離された機能的ドメイン(例えば、リガンド−結合ドメイン)を表すために使用される。用語“リガンド−結合ドメイン”及び “サイトカイン−結合ドメイン”は、交換可能的に使用され得る。
用語“分泌シグナル配列”とは、それが合成される細胞の分泌路を通してより大きなポリペプチドを、より大きなポリペプチドの成分として方向ずけるポリペプチド(“分泌ペプチド”)をコードするDNA配列を示す。前記のより大きなポリペプチドは、分泌路を通しての移動の間、分泌ペプチドを除去するために通常分解される。
“可溶性受容体”とは、細胞膜に結合されない受容体ポリペプチドである。可溶性受容体は、最も通常には、トランスメンブラン及び細胞質ドメインを欠いているリガンド−結合受容体ポリペプチドである。可溶性受容体は、追加のアミノ酸残基、例えばポリペプチドの精製を提供し、又は基質へのポリペプチドの結合のための部位、又は免疫グロブリン不変領域配列を提供する親和性標識を含んで成る。多くの細胞−表面受容体は、タンパク質加水分解により、又は交互にスプライシングされたmRNAから翻訳される天然に存在する可溶性相対物を有する。受容体ポリペプチドは、それがそれぞれ、膜固定化又はシグナルトランスダクションを提供するために、それらのセグメントの十分な部分を欠いている場合、トランスメンブラン及び細胞内ポリペプチドセグメントを実質的に有さないと言われる。
用語“スプライス変異体”とは、遺伝子から転写されるRNAの二者択一の形を示すために、本明細書において使用される。スプライス変異は、転写されたRNA分子内の、又は通常低いが、別々に転写されたRNA分子間の二者択一のスプライシング部位の使用を通して天然において生じ、そして同じ遺伝子から転写されるいくつかのmRNAをもたらすことができる。スプライス変異体は、変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。用語スプライス変異体はまた、遺伝子から転写されるmRNAのスプライス変異体によりコードされるタンパク質を示すために本明細書において使用される。
不正確な分析方法(例えば、ゲル電気泳動)により決定されるポリマーの分子量及び長さは、おおよその値であることが理解されるであろう。そのような値が“約”X又は“おおよそ”Xとして表される場合、その言及されたXの値は、正確には±10%であることが理解されるであろう。
本明細書に引用されるすべての文献はそれらのすべてを引用により組み込まれる。
サイトカイン受容体サブユニットは、リガンド−結合ドメイン、及び典型的には、シグナルトランスダクションに含まれるエフェクタードメインを含んで成る多重−ドメイン構造により特徴づけられる。マルチマーサイトカイン受容体は、ホモダイマー(例えば、PDGF受容体αα及びββイソフォーム、エリトロポエチン受容体、MPL(トロンボポイエチン受容体)及びG−CSF受容体);サブユニットがそれぞれリガンド−結合及びエフェクタードメインを有するヘテロダイマー(例えば、PDGF受容体αβイソフォーム);及び種々の機能を有する成分サブユニットを有するマルチマー(例えば、IL-2, IL-3, IL-4, IL-5, IL-6, IL-7及びGM−CSF受容体)を包含する。
いくつかの受容体サブユニットは、多くの受容体に共通する。例えば、単独ではリガンドを結合できないが、しかし細胞内シグナルトランスダクションドメインを包含するAIC2Bサブユニットは、IL-3及び GM-CSF受容体の成分である。多くのサイトカイン受容体は、その構造及び機能に基づいて、4種の関連するファミリーの1つに配置され得る。例えば、クラスI造血受容体は、保存されたシステイン残基及びWSXWSモチーフ(配列番号5)を含むドメインの存在により特徴づけられる。
ジスルフィド−結合ループにより特徴付けられる、タンパク質キナーゼドメイン;フィブロネクチンタイプIIIドメイン;及び免疫グロブリンドメインを包含する追加のドメインが、一定の造血受容体に存在する。サイトカイン受容体構造は、Urdal, Ann. Reports Med. Chem. 26: 221-228, 1991及びCosman, Cytokine 5:95-106, 1993により再考されている。新規生物学的機能を生物が獲得するための選択的圧力下で、新規のファミリーメンバーは、多重遺伝子ファミリーの存在を導く存在する受容体遺伝子の重複から、たぶん生まれると一般的には思われる。従って、ファミリーメンバーは、祖先遺伝子の痕跡を含み、そしてそれらの特徴は、追加のファミリーメンバーの単離及び同定において利用され得る。
細胞−表面サイトカイン受容体は、追加のドメインによりさらに特徴づけられる。それらの受容体は、正に荷電された残基(Lys又はArg)を通常、端に有する、疎水性アミノ酸残基(典型的には、約21−25個の残基)の配列により特徴づけられるトランスメンブランドメインに固定され得る。細胞外ドメインからの、及びトランスメンブランドメインによりそれから分離されるタンパク質の反対端上に、細胞内ドメインが存在する。
zcytor19受容体は、クラスIIサイトカイン受容体である。それらの受容体は通常、4−ヘリックス−束サイトカインに結合する。インターロイキン−10及びインターフェロンは、このクラスに受容体を有する(例えば、インターフェロン−γ、α及びβ鎖及びインターフェロン−α/β受容体α及びβ鎖)。クラスIIサイトカイン受容体は、それらのドメインに1又は複数のサイトカイン受容体モジュール(CRM)の存在により特徴づけられる。他のクラスIIサイトカイン受容体は、zcytor11(通常、アメリカ特許第5,965,704号所有の)、CRF2-4 (Genbank受託番号Z17227号)、IL−10R(Genbank受託番号U00672号及びNM_001558号)、DIRS1、zcytor7(通常、アメリカ特許第5,945,511号所有の)、zcytor16、組織因子及び同様のものを包含する。クラスIIサイトカイン受容体のCRMは、クラスIサイトカイン受容体のより知られているCRMとは幾分異なる。クラスII CRMは2種のIII型フィブロネクチン−様ドメインを含むが、それらは構成的に異なる。
インターフェロン−α/β受容体α鎖を除いて、すべての既知のクラスII受容体と同様にzcytor19は、その細胞外ドメインに単一のクラスII CRMのみを有する。zcytor19は、インターフェロン/IL−10クラスのヘリカルサイトカインのための受容体である。上記に言及されたように、zcytor19は、他のクラスIIサイトカイン受容体、例えばzcytor11及びzcytor16に類似する。IL28A、IL28B及びIL29リガンドを結合するその能力のために、zcytor19受容体(ZcytoR19)はIL29RAと命名されている。
zcytor19 (配列番号18) をコードするヒトcDNAクローンの分析は、分泌シグナル配列(配列番号19の残基1(Met)〜20(Gly))及び成熟zcytor19サイトカイン受容体ポリペプチド(配列番号19の残基21(Arg)〜520(Arg))を含んで成る520個のアミノ酸(配列番号19)をコードする読み取り枠、約206個のアミノ酸残基(配列番号19の残基21(Arg)〜226(Asn))の細胞外リガンド−結合ドメイン、約23個のアミノ酸残基(配列番号19の残基227(Trp)〜249(Trp))のトランスメンブランドメイン、及び約271個のアミノ酸残基(配列番号19の残基250(Lys)〜520(Arg))の細胞内ドメインを表した。細胞外リガンド−結合ドメインにおいては、2種のフィブロネクチンIII型ドメイン及びリンカー領域が存在する。
前記第1フィブロネクチンIII型ドメインは配列番号19の残基21(Arg)〜119(Tyr)を含んで成り、リンカーは配列番号19の残基120(Leu)〜124(Glu)を含んで成り、そして第2フィブロネクチンIII型ドメインは、配列番号19の残基125(Pro)〜223(Pro)を含んで成る。従って、配列番号19のアミノ酸21(Arg)〜223(Pro)を含んで成るポリペプチド(配列番号4)が、リガンド結合フラグメントと思われる。さらに、典型的には、クラスII受容体に保存されるように、配列番号19に示されるような残基43(Trp)及び68(Trp)を含んで成る保存されたトリプトファン残基及び、配列番号19の位置74, 82, 195, 217での保存されたシステイン残基が存在する。
さらに、zcytor19 (配列番号1) をコードするヒトcDNAクローンの分析は、分泌シグナル配列(配列番号2の残基1(Met)〜20(Gly))及び成熟zcytor19サイトカイン受容体ポリペプチド(配列番号2の残基21(Arg)〜491(Arg))を含んで成る491個のアミノ酸(配列番号2)をコードする読み取り枠、約206個のアミノ酸残基(配列番号2の残基21(Arg)〜226(Asn))の細胞外リガンド−結合ドメイン、約23個のアミノ酸残基(配列番号2の残基227(Trp)〜249(Trp))のトランスメンブランドメイン、及び約242個のアミノ酸残基(配列番号2の残基250(Lys)〜491(Arg))の細胞内ドメインを表した。細胞外リガンド−結合ドメインにおいては、2種のフィブロネクチンIII型ドメイン及びリンカー領域が存在する。
前記第1フィブロネクチンIII型ドメインは配列番号2の残基21(Arg)〜119(Tyr)を含んで成り、リンカーは配列番号2の残基120(Leu)〜124(Glu)を含んで成り、そして第2フィブロネクチンIII型ドメインは短く、そして配列番号2の残基125(Pro)〜223(Pro)を含んで成る。従って、配列番号2のアミノ酸21(Arg)〜223(Pro)を含んで成るポリペプチド(配列番号4)が、リガンド結合フラグメントと思われる。さらに、典型的には、クラスII受容体に保存されるように、配列番号2に示されるような残基43(Trp)及び68(Trp)を含んで成る保存されたトリプトファン残基及び、配列番号2の位置74, 82, 195, 217での保存されたシステイン残基が存在する。
zcytor19受容体mRNAの切断された可溶性形が天然において発現されると思われる。Zcytor19 (配列番号20) をコードするヒトcDNAクローンの分析は、分泌シグナル配列(配列番号21の残基1(Met)〜20(Gly))及び成熟zcytor19サイトカイン受容体ポリペプチド(配列番号21の残基21(Arg)〜211(Arg))を含んで成る211個のアミノ酸(配列番号21)をコードする読み取り枠、約143個のアミノ酸残基(配列番号21の残基21(Arg)〜163(Trp))の切断された細胞外リガンド−結合ドメインを表し、トランスメンブランドメインは存在しないが、しかし約48個のアミノ酸残基(配列番号21の残基164(Lys)〜211(Ser))の追加のドメインを表した。
切断された細胞外リガンド−結合ドメインにおいては、2種のフィブロネクチンIII型ドメイン及びリンカー領域が存在する。前記第1フィブロネクチンIII型ドメインは配列番号21の残基21(Arg)〜119(Tyr)を含んで成り、リンカーは配列番号21の残基120(Leu)〜124(Glu)を含んで成り、そして第2フィブロネクチンIII型ドメインは、配列番号21の残基125(Pro)〜163(Trp)を含んで成る。従って、配列番号21のアミノ酸21(Arg)〜163(Trp)を含んで成るポリペプチドが、リガンド結合フラグメントと思われる。さらに、典型的には、クラスII受容体に保存されるように、配列番号21に示されるような残基43(Trp)及び68(Trp)を含んで成る保存されたトリプトファン残基が存在し、そして、この切断された可溶性形のzcytor19受容体における保存されたシステイン残基は配列番号21の位置74及び82で存在する。
さらに、本発明のzcytor19ポリペプチドは天然において発現され得、ここで細胞外リガンド結合ドメインは、上記のように、成熟ポリペプチドのN−末端で追加の5〜15個のアミノ酸残基、又は細胞外サイトカイン結合ドメイン又はサイトカイン結合フラグメントを含んで成る。
当業者は、それらのドメイン境界がおおよそであり、そして既知のタンパク質との一列整列、及びタンパク質折りたたみの予測に基づかれることを認識するであろう。ドメインの末端からの残基の欠失は可能である。さらに、配列番号2に関しての上記の領域、ドメイン及びモチーフはまた、配列番号1に示される通りであり;配列番号19に関しての上記のドメイン及びモチーフはまた、配列番号18に示される通りであり;そして配列番号21に関しての上記のドメイン及びモチーフはまた、配列番号20に示される通りである。
トランスメンブラン領域、及び保存され、そして低い変動性のモチーフの存在は一般的に、タンパク質における重要な構造領域と相互関係するか、又はその領域を定義する。低い変動性の領域(例えば、疎水性クラスター)は、一般的に、構造的に重要な領域に存在する(Sheppard, P. など.,Gene, 150: 163-167, 1994)。低い変動性のそのような領域はしばしば、まれな又は数少ないアミノ酸、例えばトリプトファンを含む。そのような保存され且つ低い変動性のモチーフを端に有し、そしてそのモチーフ間の領域は、より変動性であるが、しかし、それらは重要な構造及び活性、例えば結合ドメイン、生物学的及び酵素学的活性、シグナルトランスダクション、細胞−細胞相互作用、組織極性ドメイン及び同様のものに関連し、又はそれらを明確にすることができるので、しばしば機能的に有意である。
zcytor19 配列の分析は、それがクラスIIサイトカイン受容体、例えばインターフェロン−γ、α及びβ鎖及びインターフェロン−α/β受容体α及びβ鎖、zcytor11(通常、アメリカ特許第5,965,704号所有の)、CRF2-4 (Genbank受託番号Z17227号)、IL−10R(Genbank受託番号U00672号及びNM_001558号)、DIRS1、zcytor7(通常、アメリカ特許第5,945,511号所有の)受容体と同じ受容体サブファミリーのメンバーであることを示した。前記サブファミリーのいくつのメンバー(例えば、インターフェロン、IL-10、IL−19及びIL-TIFを結合する受容体)は、リガンドを結合し、そしてシグナルを形質導入するために、第2サブユニット(β−サブユニットと称する)と結合する。特定のβ−サブユニットは、多くの特定のサイトカイン受容体サブユニットと結合する。zcytor19は、CRF2-4とヘテロダイマーを形成することが示されている。
CRF2-4はまた、IL-10を結合するためにzcytor11 (IL-22R)との結合パートナーであり、そしてサイトカインIL-TIFを結合するためにzcytor11のための結合パートナーであることも示されている(WIPO 公開 WO 00/24758号 ; Dumontier など. , J. Immunol. 164: 1814-1819, 2000; Spencer, SD など. , J. Exp. Med. 187: 571-578,1998 ; Gibbs, VC and Pennica Gene 186: 97-101, 1997 (CRF2-4 cDNA) ; Xie, MH など. , J. Biol. Chem. 275: 31335-31339, 2000; 及び Kotenko, SV など. , J. Biol. Chem. M007837200出版物における原稿; Dumoutier, L. など. , Proc. Nat'l. Acad. Sci. 97: 10144-10149,2000 ; Liu Y など, J Immunol. 152 ; 1821-1829,1994 (IL-1OR cDNA)を参照のこと)。このサブファミリーにおける受容体はまた、シグナルを形質導入するヘテロダイマーを形成するために結合することができる。クラスII受容体複合体は、ヘテロダイマー又はマルチマーであり得る。従って、zcytor19サブユニットを含んで成る、モノマー、ホモダイマー、ヘテロダイマー及びマルチマー受容体が本発明により包含される。
本明細書において議論される方法を用いて、当業者は、シグナルトランスダクション又はリガンド結合を保持する、配列番号2又は19の種々のポリペプチドフラグメント又は変異体を同定し、そして/又は調製することができる。例えば、細胞外サイトカイン−結合ドメイン(配列番号2又は19の残基21(Arg)〜226(Asn))、サイトカイン−結合フラグメント(例えば、配列番号2又は19の残基21(Arg)〜223(Pro);配列番号4)、又は対立遺伝子変異体又はその種オルト体)に対して実質的に相同であり、そして野生型zcytor19タンパク質のリガンド−結合活性を保持する種々のポリペプチドを調製することによって、zcytor19“可溶性受容体”を製造することができる。さらに、変異体zcytor19可溶性受容体が単離され得る。そのようなポリペプチドは、例えばトランスメンブラン及び細胞内ドメインの一部又はすべてから追加のアミノ酸を含むことができる。そのようなポリペプチドはまた、本明細書に一般的に開示されるような追加のポリペプチドセグメント、例えばラベル、親和性標識及び同様のものを含むことができる。
本発明の受容体は、インターフェロンに対して機能的及び構造的類似性を有するポリヌクレオチド及びポリペプチド分子と複合体を形成することが示されている。zcyto20(配列番号51及び52)、zcyto21(配列番号54及び55)、zcyto22(配列番号56及び57)、zcyto24(配列番号59及び60)、zcyto25(配列番号61及び62)と称する分子を包含するこの新規ファミリーにおいては、zcyto20, 21及び22はヒト配列であり、そしてzcytor24及び25はマウス配列である。さらに、一定の生物学的活性が、前記ファミリーにおける個々の分子により表されることが示されている。それらの活性は、例えば抗ウィルス活性及び循環性骨髄性細胞レベルを高める活性を包含する。理論により結合づけることは所望しないが、それらの分子は同じ経路を通してzcytor19受容体によりすべてのシグナルに対して出現する。
ヌクレオチド及びアミノ酸レベルでの前記リガンドファミリー内の相同性が表1に示されており、ここでヌクレオチドレベルで約72%〜98%、及びアミノ酸レベルで51%〜97%の範囲である。
Figure 0004409962
表2は、アミノ酸レベルでのzcyto20, zcyto21, zcyto22, IFNα、IFNβ、IFNγ及びIL10間での配列同一性の例示である。
Figure 0004409962
zcyto20遺伝子は、配列番号52に示されるような205個のアミノ酸のポリペプチドをコードする。zcyto20についてのシグナル配列は、配列番号52のアミノ酸残基1(Met)〜アミノ酸残基21(Ala)を含んで成るものとして推定され得る。zcyto20についての成熟ペプチドは、アミノ酸残基22(Val)で開始する。
zcyto21遺伝子は、配列番号55に示されるような200個のアミノ酸のポリペプチドをコードする。zcyto21についてのシグナル配列は、配列番号55のアミノ酸残基1(Met)〜アミノ酸残基19(Ala)を含んで成るものとして推定され得る。zcyto21についての成熟ペプチドは、アミノ酸残基20(Gly)で開始する。zcyto21は、PCT出願WO02/02627号に記載されている。
zcyto22遺伝子は、配列番号57に示されるような205個のアミノ酸のポリペプチドをコードする。zcyto22についてのシグナル配列は、配列番号57のアミノ酸残基1(Met)〜アミノ酸残基21(Ala)を含んで成るものとして推定され得る。zcyto22についての成熟ペプチドは、アミノ酸残基22(Val)で開始する。
zcyto24遺伝子は、配列番号60に示されるような202個のアミノ酸のポリペプチドをコードする。zcyto24分泌シグナル配列は、配列番号60のアミノ酸残基1(Met)〜アミノ酸残基28(Ala)を含んで成る。分泌シグナル配列の分解についての他の部位は、アミノ酸残基20(Thr)で見出され得る。成熟ペプチドは、アミノ酸残基29(Asp)〜アミノ酸残基202(Val)を含んで成る。
zcyto25遺伝子は、配列番号62に示されるような202個のアミノ酸のポリペプチドをコードする。zcyto25分泌シグナル配列は、配列番号62のアミノ酸残基1(Met)〜アミノ酸残基28(Ala)を含んで成る。分泌シグナル配列の分解についての他の部位は、アミノ酸残基24(Thr)で見出され得る。成熟ペプチドは、アミノ酸残基29(Asp)〜アミノ酸残基202(Val)を含んで成る。
CRF2−4(配列番号63及び64)が、zcytor19のための推定上の結合パートナーである実験証拠は、前記受容体が、生理学、例えば生来の免疫系及び炎症応答システムに影響を及ぼす免疫調節システムにおいて重要な役割を演じる追加の支持を提供する。
リガンド/受容体対のための受容体の発現の局在化は、リガンドが作用する標的細胞又は組織を同定するために有意である。これは、受容体/リガンド複合体が、サブユニットの1つが広く発現され、そしてサブユニットのもう1つが空間的に又は一時的に制限された態様で発現されるヘテロダイマー受容体を包含する場合、特に有用である。現場ハイブリダイゼーションを用いて、zcytor19の発現は、皮膚癌サンプルにおいて同定されており、ここで癌粒状表皮が強く陽性であるが、ところが陽性シグナルは正常な皮膚においては観察されていない。zcytor19を発現するものとして同定される他の組織は、胎児肝臓を包含し、ここでシグナル洞様空間における混合された単離細胞集団において観察され;肺においては、発現はタイプII肺飽上皮において観察され;そしてマクロファージ−様単核組織においては、介在性組織において観察された。zcytorのノザン分析は、Burkittリンパ腫(RAJI)細胞系及びSW−480結腸直腸癌細胞系の他に、心臓、骨髄筋、膵臓及び前立腺組織において最高に存在する約4.5kbの転写体の発現を同定した。
上記のzcytor19における保存されたアミノ酸残基の領域は、新規ファミリーメンバーを同定するための手段として使用され得る。例えば、逆転写−ポリメラーゼ鎖反応(RT−PCR)は、種々の組織源又は細胞系から得られるRNAからの保存された領域をコードする配列を増幅するために使用され得る。特に、zcytor19配列から企画された高い変性プライマーがこの目的のために有用である。そのような変性プライマーの企画及び使用は、当業者により容易に実施され得る。
本発明はまた、ポリヌクレオチド分子、例えば本明細書に開示されるzcytor19ポリペプチドをコードするDNA及びRNA分子を提供する。当業者は、遺伝子コードの縮重の観点から、相当の配列変動がそれらのポリヌクレオチド分子間で可能であることを容易に認識するであろう。配列番号3は、配列番号2のzcytor19ポリペプチドをコードするすべてのDNAを包含する縮重DNA配列であり;配列番号28は、配列番号19のzcytor19ポリペプチドをコードするすべてのDNAを包含する縮重DNA配列であり;そして配列番号29は、配列番号21のzcytor19ポリペプチドをコードするすべてのDNAを包含する縮重DNA配列である。当業者はまた、配列番号3、28及び29の縮重配列がUとTとを置換することによって、それぞれ、配列番号2、19及び21をコードするすべてのRNA配列も供給することを理解するであろう。従って、配列番号3のヌクレオチド1−1473、配列番号28のヌクレオチド1−1560及び配列番号29のヌクレオチド1−633を含んで成るzcytor19ポリペプチド−コードのポリヌクレオチド及びそれらのRNA相当物は、本発明により包含される。
さらに、本明細書に記載されるように、それらの縮重配列のサブフラグメント、例えば成熟形のポリペプチド、細胞外サイトカイン結合ドメイン、細胞内ドメイン及び同様のものが本発明に包含される。配列番号2,19及び21、及びそのサブフラグメントに関して、当業者は、それらのサブフラグメントをコードする、配列番号3, 28又は29におけるそれぞれのヌクレオチドを容易に決定することができる。表3は、縮重ヌクレオチド位置を示すために、配列番号3内に使用される1文字コードを示す。“解”は、コード文字により示されるヌクレオチドである。“相補体”とは、相補的ヌクレオチドのためのコードを示す。例えば、コードYはC又はTのいずれかを示し、そしてその補体RはA又はGを示し、AはTに対して相補的であり、そしてGはCに対して相補的である。
Figure 0004409962
与えられたアミノ酸のためのすべての可能なコドンを包含する配列番号3、28、29、53、58に使用される縮重コドンが表4に示される。
Figure 0004409962
当業者は、いくらかのあいまいさが、個々のアミノ酸をコードするすべての可能なコドンの代表である縮重コドンの決定において導入されることを理解するであろう。例えば、セリン(WSN)のための縮重コドンは、ある環境下で、アルギニン(AGR)をコードすることができ、そしてアルギニン(MGN)のための縮重コドンは、ある環境下で、セリン(AGY)をコードすることができる。類似する関係が、フェニルアラニン及びロイシンをコードするコドン間に存在する。従って、縮重配列により包含されるいくつかのポリヌクレオチドは、変異体アミノ酸配列をコードすることができるが、しかし当業者は、配列番号2、19及び/又は21のアミノ酸配列への参照によりそのような変異体配列を容易に同定することができる。変異体配列は、本明細書に記載のようにして官能性について容易に試験され得る。
当業者はまた、異なった種が“選択的コドン使用法”を示すことも理解するであろう。一般的には、Grantham,など., Nuc. Acids Res. 8: 1893−912, 1980; Haas, など., Curr. Biol. 6: 315−24, 1996; Wain−Hobson、など.,Gene 13:355−64,1981;Grosjean and Fiera,Gene 18:199−209、1982;Holm,Nuc.Acids Res.14:3075−87、1986;Ikemura,J.Mol.Biol.158:573−97,1982を参照のこと。本明細書において使用される場合、用語、“選択的コドン使用法”又は“選択的コドン”とは、一定の種の細胞に最も頻繁に使用され、従って個々のアミノ酸をコードする可能なコドンの1又は少数の代表を好むタンパク質翻訳コドンを言及する技術的用語である(表3を参照のこと)。
例えば、アミノ酸トレオニン(Thr)は、ACA、ACC、ACG、又はACTによりコードされるが、しかし哺乳類細胞においては、ACCが最も通常に使用されるコドンであり;他の種においては、例えば昆虫細胞、酵母、ウィルス又は細菌においては、異なったThrコドンが好ましい。特定の種のための選択的コドンは、当業界において知られている種々の方法により、本発明のポリヌクレオチド中に導入され得る。例えば、組換えDNA中への選択的コドン配列の導入は、特定の細胞型又は種内でタンパク質の翻訳により効果的にすることによって、そのタンパク質の生成を増強する。
従って、配列番号3に開示される縮重コドン配列は、当業界において通常使用され、そして本明細書において開示される種々の細胞型及び種においてポリペプチドの発現を最適化するための鋳型として作用する。選択コドンを含む配列は、種々の種における発現について試験され、そして本明細書に開示される官能性について試験され得る。
本発明の好ましい態様においては、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号1、18又は20、又はそれに対して相補的な配列の類似するサイズの領域に対して、緊縮条件下でハイブリダイズするであろう。一般的に、緊縮条件は、定義されたイオン強度及びpHで、特定の配列のための熱溶融点(Tm)よりも約5℃低くあるよう選択される。Tmは、標的配列の50%が好ましく適合されたプローブに対してハイブリダイズする温度(定義されたイオン強度及びpH下で)である。
Tmを計算するための多くの等式は当業界において知られており、そして種々の長さのDNA、RNA及びDNA−RNAハイブリッド及びポリヌクレオチドプローブ配列に対して特異的である(例えば、Sambrook など., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition (Cold Spring Harbor Press 1988); Ausubel など., (eds.), Current Protocols in Molecular Biology (John Wiley and Sons, Inc. 1987); Berger and Kimmel (eds.), Guide to Molecular Cloning Techniques, (Academic Press, Inc. 1987); 及びWetmur, Crit. Rev. Biochem. Mol. Biol. 26:227 (1990)を参照のこと)。
配列分析ソフトウェア、例えばOLIGO6.0(LSR; Long Lake, MN)及びPrimer Premier 4.0 (Premier Biosoft International; Palo Alto, CA), 並びにインターネット上のサイトが所定の配列を分析し、そして使用者の定義された基準に基づいてTmを計算するための手段を入手できる。そのようなプログラムはまた、定義された条件下で所定の配置を分析し、そして適切なプローブ配列を同定することができる。典型的には、50以上の塩基対の長いポリヌクレオチド配列のハイブリダイゼーションは、計算されたTmよりも約20〜25℃低い温度で行われる。50以下の塩基対の小さなプローブに関しては、ハイブリダイゼーションは典型的には、Tm又はそれよりも5〜10℃以下で行われる。これは、DNA−DNA及びDNA−RNAハイブリッドに関して、最大速度のハイブリダイゼーションを可能にする。
低い温度でのより高い程度の緊縮性は、緩衝溶液における個々の1%ホルムアミドに関して、約1℃ハイブリッドのTmを低めるホルムアミドの添加により達成され得る。適切な緊縮ハイブリダイゼーション条件は、約40〜50%のホルムアミド、約6×までのSSC、約5×のDenhardt’s溶液、0〜約10%のデキストラン硫酸及び約10〜20μg/mlの変性された市販のキャリヤーDNAを含んで成る溶液において約42℃での5時間〜一晩インキュベーションに等しい。一般的に、そのような緊縮条件は、20〜70℃の温度及び6×までのSSC及び0〜50%のホルムアミドを含むハイブリダイゼーション緩衝液を包含し;次にハイブリダイゼーションに続いて、約2×までのSSCによるフィルターの洗浄を伴う。例えば、適切な洗浄緊縮性は、0.1×のSSC〜2×のSSC, 0.1%のSDS, 55℃〜65℃の温度に等しい。
異なった程度の緊縮性が、標的配列に対する最大の特異的結合を達成するためには、ハイブリダイゼーション及び洗浄の間に使用され得る。典型的には、ハイブリダイゼーションに続く洗浄は、ハイブリダイズされた複合対からハイブリダイズされていないポリヌクレオチドプローブを除去するために、高い程度の緊縮性で行われる。緊縮ハイブリダイゼーション及び洗浄条件は、プローブの長さに依存し、Tm,ハイブリダイゼーション及び使用される洗浄溶液において影響され、そして通常 当業者により実験的に決定される。
前で示されたように、本発明の単離されたポリヌクレオチドは、DNA及びRNAを包含する。DNA及びRNAを調製するための方法は、当業界において良く知られている。一般的には、RNAは、多量のzcytor19 RNAを生成する組織又は細胞から単離される。そのような組織及び細胞は、ノザンブロット(Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77: 5201, 1980)により同定され、そしてPBL、膵臓、胸腺、骨髄、前立腺、リンパ組織、ヒト赤白血病細胞系、急性単球白血病細胞系、B-細胞及びT-細胞白血病組織及び細胞形、他のリンパ球及び造血細胞系、及び同様のものを包含する。
前記活性、又はRNA生成細胞又は組織が同定されると、全RNAは、グアニジウム HCl抽出、続くCsClグラジエントにおける遠心分離による単離により調製され得る(Chirgwinなど.,Biochemistry 18:52−94, 1979)。ポリ(A)+ RNAは、Aviv and Leder (Proc.Natl. Acad. Sci.USA 69: 1408−1412, 1972 )の方法を用いて全RNAから調製される。相補的DNA(cDNA)は、既知の方法を用いて、ポリ(A)+ RNAから調製される。他方では、ゲノムDNAが単離され得る。次に、zcytor19ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが、例えばハイブリダイゼーション又はポリメラーゼ鎖反応(PCR)により同定され、そして単離される(Mullis, アメリカ特許第4,683,202号)。
zcytor19をコードする十分な長さのクローンは、従来のクローニング方法により得られる。相補的DNA(cDNA)クローンが好ましいが、但し、いくつかの用途(例えば、トランスジェニック動物における発現)に関しては、ゲノムクローンを使用し、又は少なくとも1つのゲノムイントロンを含むようcDNAクローンを修飾することが好ましい。cDNA及びゲノムクローンを調製するための方法は、よく知られており、そして当業者のレベルの範囲内であり、そしてライブラリーをプローブし又は感作するために、本明細書に開示される配列又はその一部の使用を包含する。発現ライブラリーは、zcytor19、受容体フラグメント、又は他の特定の結合パートナーに対する抗体によりプローブされ得る。
本発明のポリヌクレオチドはまた、DNA合成機械を用いても合成され得る。現在、好ましい方法は、ホスホラミジット方法である。化学的に合成された二本鎖DNAが遺伝子又は遺伝子フラグメントの合成のために必要とされる場合、個々の相補的鎖が、別々に製造される。十分な長さの遺伝子を調製するための他の手段は、特定組みのオーバーラップするオリゴヌクレオチド(40〜100個のヌクレオチド)を合成することである。Glick and Pasternak, Molecular Biotechnology, Principles & Applications of Recombinant DNA, (ASM Press, Washington, D.C. 1994); Itakura など., Annu.Rev. Biochem. 53: 323-56, 1984及びClimie など., Proc. Natl. Acad. Sa. USA 87: 633-7, 1990を参照のこと。さらに、転写及び翻訳の正しい開始及び停止のためのシグナルを含む他の配列が一般的に付加される。
本発明はさらに、他の種(オルト体)からの相対物リガンド及びポリヌクレオチドを供給する。これらの種は、哺乳類、鳥類、両性類、ハ虫類、魚類、昆虫及び他の脊椎及び無脊椎動物種を包含するが、但しそれらだけには限定されない。特に興味あるものは、他の哺乳類種、例えばネズミ、ブタ、羊、ウシ、犬、ネコ、馬及び他の霊長類ポリペプチドからのzcytor19ポリペプチドである。ヒトzcytor19ポリペプチドのオルト体は、従来のクローニング技法と組合して、本発明により供給される情報及び組成物を用いてクローン化され得る。
当業者は、配列番号1、18又は20に開示される配列がヒトzcytor19の単一の対立遺伝子を表し、そして対立遺伝子変動及び交互のスプライシングが生じることが予測されることを認識するであろう。この配列の対立遺伝子変異体は、標準の方法に従って、異なった個人からのcDNA又はゲノムライブラリーをプローブすることによってクローン化され得る。配列番号1、18又は20に示されるDNA配列の対立遺伝子変異体、例えばサイレント突然変異を含むそれらの変異体及び突然変異がアミノ酸配列変更をもたらすそれらの変異体は、配列番号2、19又は21の対立遺伝子変異体であるタンパク質と同じように、本発明の範囲内である。zcytor19ポリペプチドの性質を保持する、もう1つのスプライスされたmRNAから生成されるcDNAは、そのようなcDNA及びmRNAによりコードされるポリペプチドと同じように、本発明の範囲内に包含される。それらの配列の対立遺伝子変異体及びスプライス変異体は、当業界において知られている標準の方法に従って、異なった個人又は組織からのcDNA又はゲノムライブラリーをプローブすることによってクローン化され得る。
本発明はまた、配列番号2、19又は21のポリペプチド、及びそれらのオルト体に対して実質的に類似する単離されたzcytor19ポリペプチドも提供する。用語“実質的に類似する”とは、配列番号2、19又は21に示される配列又はそれらのオルト体に対して、少なくとも70%、及びより好ましくは少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドを示すために本明細書において使用される。そのようなポリペプチドは、より好ましくは、配列番号2、19又は21、又はそのオルト体に対して、少なくとも 90%、及び最も好ましくは95%又はそれ以上同一であろう。
%配列同一性は、従来の方法により決定される。例えば、Altschulなど., Bull. Math. Bio. 48 : 603−616, 1986及びhenikoff and Henikoff, Pruc.Natl. Acad. Sci. USA 89 :10915−10919, 1992を参照のこと。手短に言及するば、2種のアミノ酸配列が、10のギャップ開始ペナルティー、1のギャップ拡張ペナルティー、及び表5(アミノ酸は標準の1文字コードにより示される)に示されるようなHenikoff and Henikoff (前記)の“blosum 62”評点マトリックスを用いて、その整合評点を最適化するために整合される。次に、%同一性が次のようにして計算される:
Figure 0004409962
Figure 0004409962
ポリヌクレオチド分子の配列同一性は、上記に開示されるような割合を用いて、類似する方法により決定される。
当業者は、2種のアミノ酸配列を整列するために多くの確立されたアルゴリズムが存在することを理解している。Pearson and Lipmanの“FASTA”類似性調査アルゴリズムは、本明細書に開示されるアミノ酸配列及び推定上の変異体zcytor19のアミノ酸配列により共有される同一性のレベルを試験するための適切なタンパク質整列方法である。前記FASTAアルゴリズムは、Pearson and Lipman, Proc. Nat’l Acad. Sci. USA 85: 2444 (1988), 及びPearson, Meth. Enzymol. 183: 63 (1990) により記載される。
手短には、FASTAがまず、問題の配列(例えば、配列番号2、19又は21)及び保存性アミノ酸置換、挿入又は欠失を考慮しないで、最高密度の同一性(ktup変数が1である場合)又は対の同一性(ktup=2である場合)のいずれかを有する試験配列により共有される領域を同定することによって配列を特徴づける。次に、最高密度の同一性を有する10の領域が、アミノ酸置換マトリックスを用いて、すべての対合されたアミノ酸の類似性を比較することによって再評価され、そして前記領域の末端が、最高の評点に寄与するそれらの残基のみを含むよう“整えられる”。
“カットオフ”値(配列の長さ及びktup値に基づいて予定された式により計算される)よりも高い評点を有するいくつかの領域が存在する場合、その整えられた初期領域が、その領域がギャップとのおおよその一列配列を形成するために結合され得るかどうかを決定するために試験される。最終的に、2種のアミノ酸配列の最高評点領域が、アミノ酸挿入及び欠失を可能にする、Needleman-Wunsch アルゴリズム(Needleman and winsch, J. Mol. Biol. 48: 444, 1970; Sellers, SIAM J. Appl. Math. 26: 787, 1974)の変法を用いて整列される。FASTA 分析のための例示的なパラメーターは次のものである:ktup=1、ギャップ開始ペナルティー=10、ギャップ拡張ペナルティー=1及び置換マトリックス=BLOSUM62。それらのパラメーターは、Appendix 2 of Pearson, 1990 (前記)に説明されるように、評点マトリックスを調節することによってFASTAプログラム中に導入され得る。
FASTAはまた、上記に開示されるような割合を用いて、核酸分子の配列同一性を決定するためにも使用され得る。ヌクレオチド配列比較のためには、ktup値は、誤りとして設定される他のFASTAパラメーターを伴って、1〜6、好ましくは3〜6、最も好ましくは3であり得る。
BLOSUM62表(表3)は、関連するタンパク質の500以上のグループの高く保存された領域を表す、タンパク質配列セグメントの約2,000の局部の複数整列に由来するアミノ酸置換マトリックスである[Henikoff and Henikoff, Proc. Nat’l Acad. Sci. USA 89: 10915 (1992) ]。従って、BLOSUM62置換頻度は、本発明のアミノ酸配列中に導入され得る保存性アミノ酸置換を定義するために使用され得る。化学的性質に基づいてのみアミノ酸置換を企画することが可能であるが(上記のように)、用語“保存性アミノ酸置換”とは、−1よりも大きなBLOSUM62値により表される置換を言及する。例えば、アミノ酸置換は、その置換が0,1,2又は3のBLOSUM62値により特徴づけられる場合、保存性である。このシステムによれば、好ましい保存性アミノ酸置換は、少なくとも1(例えば、1,2又は3)のBLOSUM62値により特徴づけられ、ところがより好ましくは保存性置換は、少なくとも2(例えば、2又は3)のBLOSUM62値により特徴づけられる。
変異体zcytor19ポリペプチド又は実質的に相同のzcytor19ポリペプチドは、1又は複数のアミノ酸置換、欠失又は付加を有するものとして特徴づけられる。それらの変化は、好ましくは、保存性アミノ酸置換(表6を参照のこと)及びタンパク質及びポリペプチドの折りたたみ又は活性に実質的に影響を及ぼさない他の置換;小さな欠失、典型的には1〜約30個のアミノ酸の欠失;及び小さなアミノ−又はカルボキシル−末端の延長、例えばアミノ−末端メチオニン残基、約20〜25個までの残基の小さなリンカーペプチドの延長、又は親和性標識の延長である。
従って、本発明は、配列番号2、19又は21のその対応する領域(標識、延長、リンカー配列及び同様のものを除く)に対して80%、好ましくは少なくとも90%、及びより好ましくは95%又はそれ以上の同一性を有する配列を含んで成るポリペプチドを包含する。親和性標識を含んで成るポリペプチドはさらに、zcytor19ポリペプチドと親和性標識との間にタンパク質分解部位を含む。好ましいそのような部位は、トロンビン分解部位及び第Xa因子分解部位を含む。
Figure 0004409962
本発明はさらに、種々の他のポリペプチド融合体、及び1又は複数のポリペプチド融合体を含んで成る関連するマルチマータンパク質を提供する。例えば、zcytor19ポリペプチドは、アメリカ特許第5,155,027号及び第5,567,584号に開示されるようなダイマータンパク質への融合として調製され得る。それに関しての好ましいダイマータンパク質は、免疫グロブリン不変領域ドメインを包含する。免疫グロブリン−zcytor19ポリペプチド融合体は、種々のマルチマーzcytor19類似体を生成するために、遺伝子的に構築された細胞において発現され得る。補助ドメインは、特定の細胞、組織又は高分子(例えば、コラーゲン)に対してそれらを標的化するためにzcytor19ポリペプチドに融合され得る。zcytor19ポリペプチドは、複数の成分、例えば精製のための親和性標識及び標的化ドメインに融合され得る。ポリペプチド融合はまた、特にドメイン間に、1又は複数の切断部位を含むことができる。Tuanなど., Connective Tissue Research 34: 1-9, 1996を参照のこと。
本発明のタンパク質はまた、天然に存在しないアミノ酸残基を含んで成る。天然に存在しないアミノ酸は、トランス−3−メチルプロリン、2,4−メタプロリン、シス−4−ヒドロキシプロリン、トランス−4−ヒドロキシプロリン、N−メチルグリシン、アロ−トレオニン、メチルトレオニン、ヒドロキシエチルシステイン、ヒドロキシエチルホモシステイン、ニトログルタミン、ホモグルタミン、ピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、3−及び4−メチルプロリン、3,3−ジメチルプロリン、tert−ロイシン、ノルバリン、2−アザフェニルアラニン、3−アザフェニルアラニン、4−アザフェニルアラニン、及び4−フルオロフェニルアラニンを包含する。
天然に存在しないアミノ酸残基をタンパク質中に導入するためのいくつかの方法が当業界において知られている。例えばナンセンス突然変異が化学的にアミノアシル化されたサプレッサーtRNAを用いて抑制されるインビトロシステムが使用され得る。アミノ酸を合成し、そしてtRNAをアミノアシル化するための方法は、当業者において知られている。ナンセンス突然変異を含むプラスミドの転写及び翻訳は、E.コリS30抽出物及び市販の酵素及び他の試薬の含んで成る細胞フリーシステムにおいて実施される。タンパク質は、クロマトグラフィーにより精製される。例えば、Rovertsonなど., J. Am. Chem. Soc. 113:2722, 1991; Ellman など., Meth. Enzymol. 202: 301,1991; Chung など., Science 259: 806−09, 1993; 及びChungなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90: 10145−49, 1993を参照のこと。
第2の方法においては、翻訳は、突然変異誘発されたmRNA及び化学的にアミノアミル化されたサプレッサ−tRNAのマイクロインジェクションによりアフリカツメガエル卵母細胞において行われる( Turcatti など., J. Biol. Chem. 271: 1991−98, 1996 )。 第3の方法においては、E.コリ細胞が、置換される予定である天然のアミノ酸(例えば、フェニルアラニン)の不在下で及び所望する天然に存在しないアミノ酸(例えば、2−アザフェニルアラニン、3−アザフェニルアラニン、4−アザフェニルアラニン又は4−フルオロフェニルアラニン)の存在下で培養される。
天然に存在しないアミノ酸は、その天然の相対物の代わりにタンパク質中に導入される。Koide など., Biochem. 33: 7470−46, 1994を参照のこと。天然に存在するアミノ酸残基は、インビトロ化学的に修飾により天然に存在しない種に転換され得る。化学的修飾は、置換の範囲をさらに拡張するために特定部位の突然変異誘発と組み合わされ得る(Wynn and Richards,Protein Sci. 2: 395−403, 1993)。
限定された数の非保存性アミノ酸、遺伝子コードによりコードされないアミノ酸、天然に存在しないアミノ酸、及び不自然なアミノ酸が、zcytor19アミノ酸により置換され得る。
本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸は、当業界において知られている方法、例えば特定部位の突然変異誘発又はアラニン−走査突然変異誘発により同定され得る(Cunningham and Wells, Science 244: 1081−1085, 1989; Bassなど., Proc. Natl. Scad. Sci. USA 88: 4498−502, 1991)。後者の技法においては、単一のアラニン突然変異が分子中のあらゆる残基で導入され、そして得られる変異体分子が、前記分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定するために、下記に開示されるようして、生物学的活性(例えば、リガンド結合及びシグナルトランスダクション)について試験される。
また、Hiltonなど., J. Biol. Chem. 271: 4699−5708, 1996を参照のこと。リガンド−受容体相互作用の部位はまた、推定上の接触部位アミノ酸の突然変異に関して、核磁気共鳴、結晶学、電子回折又は光親和性ラベリングのような技法により決定され得る。例えば、de Vos など.,Science 255: 306−312, 1992; Smith など., J. Mol. Biol. 224: 899−904, 1992; Wlodaver など., FEBS Lett. 309: 59−64, 1992を参照のこと。必須アミノ酸の同一性は、関連する受容体による相同体の分析からも推定され得る。
構造統合性の維持に対して決定的である領域又はドメイン内に存在するアミノ酸残基の決定が行われ得る。それらの領域内で、多かれ少なかれ、変化に耐性であり、そして分子の全体的な三次構造を維持するであろう特定の残基を決定することができる。配列構造を分析するための方法は、高いアミノ酸又はヌクレオチド同一性を有する複数配列の一列整列、及び利用できるソフトウェアー(例えば、the Insight II(商標)viewer and hmology modeling tools; MSI, San Dirgo, CA)、二次構造性質、二元パターン、相補的パッケージング及び埋もれた極性相互作用を用いてのコンピューター分析を包含するが、但しそれらだけには限定されない(Barton, Current Opin. Struct. Biol. 5:372-376, 1995及びCordesなど., Current Opin. Struct. Biol. 6: 3-10, 1996)。一般的に、分子への修飾を企画するか又は特定のフラグメントを同定する場合、構造の決定は、修飾された分子の活性を評価することによって付随されるであろう。
アミノ酸配列の変更が、生物学的活性に対して必須である高次構造体の破壊を最少にするためにzcytor19ポリペプチドにおいて行われる。例えば、zcytor19ポリペプチドが1又は複数の構造ドメイン、例えばフィブロネクチンIII型ドメインを含む場合、アミノ酸残基の変更が、分子のドメイン構造及び幾何学的及び他の成分を破壊しないよう行われ、ここでコンホメーションの変化が、いくらかの決定的な機能、例えば分子の、その結合パートナー、例えばA及びDヘリックス、すなわち配列番号2の残基44, 47及び135への結合を妨害する。アミノ酸配列の変更の効果は、例えば上記に開示されるようなコンピューターモデルにより予測され得、又は結晶構造の分析により決定され得る(例えば、Lapthornなど., Nat. Struct. Biol. 2: 266-268, 1995)。
当業界において良く知られている他の技法は、標準の分子(例えば、生来のタンパク質)と変異体タンパク質の折りたたみを比較する。例えば、変異体及び標準の分子におけるシステインパターンの比較が行われ得る。質量分光及び還元及びアルキル化を用いての化学的修飾は、ジスルフィド結合に関連するか又はそのような関連を有さないシステイン残基を決定するための方法を提供する(Beanなど., Anal. Biochem. 201: 216-226, 1992; Gray, Protein Sci. 2: 1732-1748, 1993: 及びPattersonなど., Anal. Chem. 66: 3727-3732, 1994)。
一般的に、修飾された分子が標準の分子と同じジスルフィド結合パターンを有さない場合、折りたたみが影響を及ぼされると思われる。折りたたみを測定するためのもう1つの良く知られており、且つ許容できる方法は、円ニ色性(CD)である。修飾された分子及び標準の分子により生成されるCDスペクトルの測定及び比較は、通常のことである(Johnson, Protein 7:205-214, 1990)。結晶学は、折りたたみ及び構造を分析するためのもう1つの良く知られた方法である。核磁気共鳴(NMR)、消化ペプチドマッピング及びエピトープマッピングはまた、タンパク質とポリペプチドとの間の折りたたみ及び構造的類似性を分析するための既知方法でもある(Schaananなど., Science 257: 961-964, 1992)。
配列番号2、19又は21に示されるようなzcytor19タンパク質配列のHopp/Woods親水性プロフィールが生成され得る(Hoppなど.,Proc Natl. Acad. Sci. 78: 3828, 1981; Hopp, J. Immun. Meth. 88: 1-18, 1986及びTriquierなど., Protein Engineering 11: 153-169, 1998)。前記プロフィールは、スライドする6−残基窓(sliding six-residue window)に基づかれている。埋もれたG, S及びT残基及び暴露されたH, Y及びW残基は無視された。例えば、zcytor19ポリペプチドにおいては、親水性領域は、配列番号2のアミノ酸残基295〜300;配列番号2のアミノ酸残基451〜456;配列番号2のアミノ酸残基301〜306;配列番号2のアミノ酸残基244〜299;及び配列番号2のアミノ酸残基65〜70を包含する。さらに、当業者は、抗原性エピトープ−担持のポリペプチドを包含するzcytor19親水性領域がDNASTARタンパク質プログラム(DNASTAR, INC.,Madison, WI)を用いて、Jameson-Wolfプロットにより予測され得ることを認識するであろう。
当業者は、親水性又は疎水性が、全体的な構造及び生物学的プロフィールを破壊しないよう、zcytor19ポリペプチドのアミノ酸配列における修飾を企画する場合、考慮されるであろうことを認識するであろう。Val, Leu及びIleから成る群、又はMet, Gly, Ser, Ala, Tyr及びTrpから成る群から選択された疎水性残基の置換が特に興味の対象である。例えば、置換に耐性の残基は、配列番号2に示されるような残基を包含する。しかしながら、配列番号2又は19の位置74、82、195及び217でのシステイン残基及び配列番号4における対応するCys残基は、置換に対して比較的耐性であろう。さらに、配列番号21の位置74、82でのシステイン残基は置換に対して比較的不耐性である。
必須アミノ酸の正体はまた、zcytor19ポリペプチドとの、クラスIIサイトカイン受容体ファミリーメンバー間の配列類似性の分析から推定され得る。前に記載された“FASTA”分析のような方法を用いて、高い類似性の領域が、タンパク質ファミリー内に同定され、そして保存された領域のためのアミノ酸配列を分析するために使用される。構造に基づいて変異体ポリヌクレオチドを同定するためのもう1つのアプローチは、可能性ある変異体zcytor19ポリヌクレオチドをコードする核酸分子が、上記で論じられたように、配列番号1、18又は20のヌクレオチド配列を有する核酸分子にハイブリダイズできるかどうかを決定することである。
本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸を同定する他の方法は、当業界において知られている方法、例えば特定部位の突然変異誘発又はアラニン走査突然変異誘発である(Cunningham and Wells. Science 244: 1081 (1989);Bass など., Pro. Nat. Acad. Sci. USA 88: 4498 (1991); Coombs and Gorey, “Site-Directed Mutagenesis and Protein Engineering”, in Proteins. Aualysis and Design, Angeletti (ed.), P. 259-311 (Academic Press, Inc. 1998))。後者の技法においては、単一のアラニン突然変異が分子におけるあらゆる残基で導入され、そして得られる変異体分子が、分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定するために、下記に開示されるように、生物学的又は生化学的活性について試験される。また、Hiltonなど., J. Biol. Chem. 271: 4699 (1996) を参照のこと。
本発明はまた、本明細書において定義されるようなzcytor19ポリペプチドの機能的フラグメント、及びそのような機能的フラグメントをコードする核酸分子を包含する。本明細書において定義されるような、“機能的” zcytor19又はそのフラグメントは、その増殖又は分化活性により、特殊化された細胞機能を誘発し、又は阻害するその能力により、又は可溶性又は固定された抗−zcytor19抗体、zcytor19リガンドに特異的に結合するその能力により特徴づけられる。さらに、機能的フラグメントはまた、シグナルペプチド、細胞内シグナルドメイン、及び同様のものを包含する。前に本明細書において記載されたように、zcytor19は、クラスIサイトカイン受容体構造により特徴づけられる。
従って、本発明はさらに、(a)本明細書に記載される細胞外ドメイン、サイトカイン−結合ドメイン、又は細胞内ドメインを含んで成るポリペプチド分子;及び(b)1又は複数のそれらのドメインを含んで成る機能的フラグメントを包含する融合タンパク質を提供する。融合タンパク質の他のポリペプチド部分は、もう1つのクラスIIサイトカイン受容体、例えばインターフェロンγ、α及びβ鎖及びインターフェロン−α/β受容体α及びβ鎖、zcytor11 (通常、アメリカ特許第5,965,704号所有の)、CRF2-4、DIRS1、zcytor7(通常、アメリカ特許第5,945,511号所有の)及び同様のものにより、又は融合タンパク質の分泌を促進する非生来の及び/又は関連のない分泌シグナルペプチドにより寄与され得る。
核酸分子の通常の欠失分析は、zcytor19ポリペプチドをコードする核酸分子の機能的フラグメントを得るために行われ得る。例示されるように、配列番号1、18又は20のヌクレオチド配列又はそのフラグメントを有するDNA分子は、一連の欠失を得るためにBal31ヌクレアーゼにより消化され得る。次に、それらのDNAフラグメントが正しい読み取り枠を整合して発現ベクター中に挿入され、そして発現されたポリペプチドが単離され、そしてzcytor19活性について、又は抗−zcytor19抗体又はzcytor19受容体を結合する能力について試験される。エキソヌクレアーゼ消化のための1つの方法は、欠失を導入するためにオリゴヌクレオチド−指図された突然変異誘発を使用し、又は所望するzcytor19フラグメントの生成を特定するために停止コドンを使用することである。他方では、zcytor19ポリヌクレオチドの特定のフラグメントは、ポリメラーゼ鎖反応を用いて合成され得る。
機能的ドメインを同定するための標準の方法は、当業者に良く知られている。例えば、インターフェロンのいずれかの又は両末端での切断に対する研究が、Horisberger and Di Marco, pharmac. Ther. 66: 507 (1995) により要約されている。さらに、タンパク質の機能的分析のための標準技法は、例えばTreulterなど., Molec. Gen. Genet. 240: 113 (1993), Content など., “Expression and preliminary deletion analysisi of the 42 kDa 2-5A synthetase induced by human interferon”, in Biological Interferon Systems, Proceedings of ISIR-TNO Meeting on Interferon Systems, Cantell (ed.), Pages 65-72 (Nijhoff 1987), Herschman, “The EGF Enzyme”, in Cortrol of Animal Cell Proliferation, Vol. 1, Boynton など., (eds.) pages 169-199 (Academic Press 1985), Counailleau など., J. Biol. Chem. 270: 29270 (1995); Fukunaga など., J. Biol. Chem. 270: 25291 (1995); Yamaguchi など., Biochem. Pharmacol. 50: 1295 (1995); 及びMeiselなど., Plant Molec. Biol. 30: 1 (1996)により記載される。
複数アミノ酸置換は、突然変異誘発及びスクリーニングの既知方法、例えばReidhaar−Olson and Sauer (science 241: 53−57, 1988)又はBowie and Sauer( Proc. Natl. Acad. Sci. USA86:2152−2156,1989 )により開示される方法を用いて行われ、そして試験される。使用され得る他の方法は、ファージ表示(例えば、Lowman など., Biochem. 30 : 10832−10837,1991; Ladner など., アメリカ特許第5,223,409号; Huse, WIPO公開WO 92/06204号)、及び領域−指図された突然変異誘発(Derbyshire など., Gene 46 : 145, 1986; Ner など., DNA 7 : 127, 1988 )を包含する。
開示されるzcytor19 DNA及びポリペプチド配列の変異体は、Stemmer, Nature 370 : 389−91, 1994, Stemmer, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 10747−51, 1994及びWIPO公開WI97/20078により開示されるように、DNA シャフリングを通して生成され得る。
本明細書に開示されるような突然変異誘発方法は、宿主細胞におけるクローン化された突然変異誘発されたzcytor19受容体ポリペプチドの活性を検出するために高処理量の自動化されたスクリーニング方法と組み合わされ得る。これに関する好ましいアッセイは、下記に記載される、細胞増殖アッセイ及びバイオセンサー−に基づくリガンド−結合アッセイを包含する。活性受容体又はその一部(例えば、又はリガンド−結合フラグメント、シグナル化ドメイン及び同様のもの)をコードする突然変異誘発されたDNA分子が、宿主細胞から回収され、そしてすぐに、近代的装置を用いて配列され得る。それらの方法は、興味あるポリペプチドにおける個々のアミノ酸残基の重要性の急速な決定を可能にする。
さらに、本発明のタンパク質(又はそのポリペプチドフラグメント)は、多機能分子を供給するために、他の生物活性分子、特に他のサイトカインに連結され得る。例えば,zcytor19可溶性受容体からの1又は複数のヘリックスが、それらの生物学的性質又は生成の効率を高めるために、他のサイトカイン可溶性受容体に連結され得る。
従って、本発明は、1又は複数のzcytor19のドメインを含んで成るセグメントが他のポリペプチドに融合されている一連の新規ハイブリッド分子を提供する。融合は好ましくは、組換え生成システムにおけるキメラ分子の発現を可能にするためにDNAレベルをスプライシングすることにより行われる。次に、その得られる分子は、改良された溶解性、改良された安定性、延長されたクリアランス半減期、改良された発現及び分泌レベル、及び薬物力学についてアッセイされる。そのようなハイブリッド分子はさらに、成分タンパク質又はポリペプチド間に追加のアミノ酸残基(例えば、ポリペプチドリンカー)を含んで成る。
変異体及び融合タンパク質を包含するいずれかのzcytor16ポリペプチド、例えば変異体、可溶性受容体及び融合ポリペプチド又はタンパク質に関しては、当業者は、上記表1及び2に示される情報を用いて、その変異体をコードする十分な縮重ポリヌクレオチド配列を用意に生成することができる。
本発明のzcytor19ポリペプチド、例えば十分な長さのポリペプチド、生物学的に活性のフラグメント及び融合ポリペプチドは、従来の技法に従って、遺伝的に構築された宿主細胞において生成され得る。適切な宿主細胞は、外因性DNAにより形質転換又はトランスフェクトされ得、そして培養において増殖され得るそれらの細胞型であり、そして細菌、菌類細胞、及び培養された高等真核細胞を包含する。真核細胞、特に多細胞生物の培養された細胞が好ましい。クローン化されたDNA分子を操作し、そして種々の宿主細胞中に外因性DNAを導入するための技法は次の文献に開示される:Sambrool など., Molecular Cloning : A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989, 及びAusubel など., eds., Current Protocol in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Ins., NY, 1987。
一般的に、本発明のzcytor19ポリペプチドをコードするDNA配列は、その発現のために必要とされる他の遺伝子的要素、例えば一般的に、発現ベクター内の転写プロモーター及びターミネーターに作用可能に連結される。ベクターはまた、通常、1又は複数の選択マーカー及び1又は複数の複製の起点を含むであろうが、しかし当業者は、一定のシステム内で、選択マーカーが別のベクター上に供給され得、そして外因性DNAの複製が宿主細胞ゲノム中への組み込みにより供給され得ることを認識するであろう。プロモーター、ターミネーター、選択マーカー、ベクター及び要素の選択は、当業者のレベルの範囲内の通常のことである。多くのそのような要素は文献に記載されており、そして商業的供給者を通して入手できる。
zcytor19ポリペプチドを、宿主細胞の分泌路中に方向づけるためには、分泌シグナル配列(又は、シグナル配列、リーダー配列、プレプロ配列又はプレ配列としても知られている)が、発現ベクターに供給される。分泌シグナル配列は、zcytor19の配列であり得、又はもう1つの分泌されたタンパク質(例えばt−PA )に由来し、又は新たに合成され得る。分泌シグナル配列は、zcytor19 DNA配列に作用可能に連結され、すなわち2つの配列は正しく読み取り枠を整合して連結され、そして宿主細胞の分泌経路中に新しく合成されたポリヌクレオチドを方向づけるように配置される。分泌シグナル配列は通常、興味あるポリペプチドをコードするDNA配列の5’ 側に位置するが、但し一定の分泌シグナル配列は、興味あるDNA配列の他の場所に位置することもできる(例えば、Welchなど.,アメリカ特許第5,037,743号;Hollandなど., アメリカ特許第5,143,830号を参照のこと)。
他方では、本発明のポリペプチドに含まれる分泌シグナル配列は、分泌路中に他のポリペプチドを方向づけるために使用される。本発明はそのような融合ポリペプチドを提供する。シグナル融合ポリペプチドが製造され得、ここで配列番号2又は19のアミノ酸1(Met)〜アミノ酸20(Gly)に由来する分泌シグナル配列が当業界において知られている方法及び本明細書に開示される方法を用いて、もう1つのポリペプチドに作用可能に連結されている。本発明の融合ポリペプチドに含まれる分泌シグナル配列は好ましくは、分泌路中に追加のペプチドを方向づけるためにその追加のペプチドにアミノ末端的に融合される。
培養された哺乳類細胞はまた、本発明内の適切な宿主である。外因性DNAを 、哺乳類宿主細胞中に導入するための方法は、リン酸カルシュウム−仲介トランスフェクション(Wiglerなど., Cell 14 : 725, 1978; Corsaro and Pearson, Somatic Cell Genetics 7 :603, 1981; Graham など., Virology 52; 456, 1973),エレクトロポレーション( Neumann など., EMBO J. 1: 841−845, 1982 ); DEAE−デキストラン仲介トランスフェクション(Ausubel など., 前記)、及びリポソーム−仲介トランスフェクション(Hawley −Nelson など., Focus 15: 73, 1993; Ciccarone など.,Focus 15: 80, 1993 )を包含する。培養された哺乳類細胞における組換えポリペプチドの生成は、例えばlevinson など., アメリカ特許第4,713,339 号; Hagen など., アメリカ特許第4,784,950 号; Palmiter など., アメリカ特許第 4,579,821 号; 及びRingold, アメリカ特許第 4,656,134 号により開示される。
培養された適切な哺乳類細胞は、COS−1(ATCC No. CRL 165)、COS−7(ATCC No. CRL 1651)、BHK(ATCC No. CRL 1632)、BHK 570 (ATCC No. CRL 10314 )、293(ATCC No. CRL 1573 ; Graham など., J. Gen. Viro. 36: 59−72, 1977 )、及びチャイニーズ ハムスター卵巣(例えば CHO−K1; ATCC No. CCL61 )細胞系を包含する。追加の適切な細胞系は当業界において知られており、そして公的な寄託所、例えば American Type Culture Collection,Manassas,VAから入手できる。一般的に、強い転写プロモーター、例えばSV−40 又はサイトメガロウィルスからのプロモーターが好ましい。例えば、アメリカ特許第4,956,288 号を参照のこと。他の適切なプロモーターは、メタロチオネイン遺伝子からのプロモーター(アメリカ特許 4,579,821 号及び第 4,601,978 号)、アデノウィルス主要後期プロモーターを包含する。
薬物選択は一般的に、外来性DNAが挿入されている、培養された哺乳類細胞を選択するために使用される。そのような細胞は通常、“トランスフェクタント”として言及される。選択剤の存在下で培養され、そしてそれらの子孫に興味ある遺伝子を伝達することができる細胞は、“適切なトランスフェクタント”として言及される。好ましい選択マーカーは、抗生物質ネオマイシンに対する耐性をコードする遺伝子である。選択は、ネオマイシン型薬物、例えばG−418又は同様のもの存在下で実施される。“増幅”として言及される方法である選択システムは、興味ある遺伝子の発現レベルを高めるためにも使用される。増幅は、低レベルの選択剤の存在下でトランスフェクタントを培養し、そして次に、導入された遺伝子の生成物を高レベルで生成する細胞を選択するために選択剤の量を高めることによって実施される。
好ましい増幅可能選択マーカーは、メトトレキセートに対する耐性を付与するジヒドロ葉酸レダクターゼである。他の耐薬物性遺伝子(例えば、ヒグロマイシン耐性、複数薬物耐性、ピューロマイシン アセチルトランスフェラーゼ)もまた、使用され得る。変更された表現型を導入する他のマーカー、例えば緑色蛍光タンパク質、又は細胞表面タンパク質、例えばCD4, CD8,クラスI MHC、胎盤アルカリホスファターゼが、FACS分類又は磁気ビース分離技法のような手段により、トランスフェクトされていない細胞とトランスフェクトされた細胞とを分類するために使用され得る。
他の高等真核細胞、例えば昆虫細胞、植物細胞及び鳥類細胞もまた、宿主として使用され得る。植物細胞において遺伝子を発現するためのベクターとしてのアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes )の使用は、Sinkarなど.、J. Biosci. ( Bangalore ) 11: 47−58, 1987 により再考されている。昆虫細胞の形質転換、及びそこにおける外来性ポリペプチドの生成は、Guarino など.,アメリカ特許第5,162,222号;及びWIPO公開WO94/06463号により公開される。昆虫細胞は、オートグラファ・カリホルニカ( Autographa californica )核多角体病ウィルス(AcNPV)に通常由来する組換えバキュロウィルスにより感染され得る。
King, L. A. and Possee, R.D., The Baculovirus Exprossion System: A Laboratory Guide, London, Chapman & Hall; O’Reilly, D. R. ., Baculovirus Expression Vector: A Laboratory Manual, New York, Oxford University Press., 1994; 及びRichardson, C. D., Ed., Baculovirus Expression Protocols. Methods in Molecular Biology, Totowa, NJ, Humana Press, 1995を参照のこと。組換えzcytor17バキュロウィルスを製造するための第2の方法は、Luckow ( Luckow, VA, など., J. Virol 67: 4566−79, 1993 ) により記載されるトランスポゾンに基づくシステムを利用する。
トランスファーベクターを利用するこのシステムは、Bac−to−BacTMキット(Life Technologies, Rockville, MD)として市販されている。このシステムは、“bacmid” と呼ばれる大きなプラスミドとして、E.コリに維持されるバキュロウィルスゲノム中に、zcytor19ポリペプチドをコードするDNAを移動せしめるために、Tn7トランスポゾンを含むトランスファーベクター、pFastBacI TM (Life Technologies )を利用する。Hill−Perkins, M.S. and Possee, R.D., J. Gen. Virol. 71: 971−6, 1990; Bonning, B.C. など., J. Gen. Virol. 75: 1551−6, 1994; 及びChazenbalk, G. D., and Rapoport, B., J. Biol Chem. 270: 1543−9,1995 を参照のこと。さらに、トランスファーベクターは発現されたzcytor19ポリペプチドのC−又はN−末端でエピトープ標識、例えばGlu−Glu エピトープ標識をコードするDNAとのイン−フレーム融合体を含むことができる(Grussenmeyer, T. など., Peoc. Natl. Acad. Sci. 82: 7952−6, 1985)。
組換えウィルスは、宿主細胞、典型的には、アワヨトウの幼虫、スポドプテラ・フルギペルダに由来する細胞系を感染せしめるために使用される。一般的には、Glick and Pasternak, Molecular Biotechnology: Principles and Application of Recombinant DNA, ASM Prss, Washington, D.C., 1994を参照のこと。もう1つの適切な細胞系は、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)に由来するHigh FiveOTM細胞系(Invitrogen)である(アメリカ特許第5,300,435号)。市販の血清フリー培地が、細胞を増殖し、そして維持するために使用される。
適切な培地は、Sf9細胞のためには、SF900IITM (Life Technologies),又はEST 921TM(Expression Systems); 及びT. ni 細胞のためには、Ex−CellO405TM(JRH Biosciences, Lenza, KS)又はExpress FiveOTM(Life Technologies )である。使用される方法は一般的に、入手できる実験用マニュアルに記載されている(King, L. A. and Possee, R. D., 前記; O’Reilly, D. R. など., 前記;Richardson, C. D., 前記)。上清液からのzcytor19ポリペプチドの続く精製は、本明細書に記載される方法を用いて達成され得る。
菌類細胞、例えば酵母細胞はまた、本発明内で使用され得る。これに関して、特に興味ある酵母種は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae), ピチア・パストリス(Pichia pastoris)及びピチア・メタノリカ(pichia methanolica) を包含する。外因性DNAによりS. セレビシアエ細胞を形質転換し、そしてそれから組換えポリペプチドを生成するための方法は、例えばKawasaki, アメリカ特許第4,599,311号;Kawasaki など., アメリカ特許第4,931,373号;Brake, アメリカ特許第4,870,008号;Welchなど., アメリカ特許第5,037,743号;及びMurray など., アメリカ特許第4,845,075号により開示される。
形質転換された細胞は、選択マーカー、通常、耐薬物性、又は、特定の栄養物(例えばロイシン)の不在下で増殖する能力により決定される表現型により選択される。サッカロミセス・セレビシアエへの使用のための好ましいベクターシステムは、グルコース含有培地における増殖により形質転換された細胞の選択を可能にする、Kawasaki など. (アメリカ特許第4,931,373号)により開示されるPOT1ベクターシステムである。酵母への使用のための適切なプロモーター及びターミネーターは、解糖酵素遺伝子(例えば、Kawasaki, アメリカ特許第4,599,311号;Kingsmanなど., アメリカ特許第4,615,974号;及びBitter, アメリカ特許第4,977,092 号を参照のこと)及びアルコール デヒドロゲナーゼ遺伝子からのものを包含する。また、アメリカ特許第4,990,446 号;第5,063,154号;第5,139,936 号;及び第4,661,454号を参照のこと。
他の酵素、例えばハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、シゾサッカロミセス・ポンベ( Schizosaccharomyces pombe )、クルイベリミセス・ラクチス( Kluyveromyces lactis )、クルイベリミセス・フラギリス(Kluyveromyces fragilis )、ウスチラゴ・マイジス(Ustilago maydis )、ピチア・パストリス( Pichia pastoris )、ピチア・メタノリカ(Pichia methanolica)、ピチア・グイレルモンジ( Pichia guillermondii )、及びカンジタ・マルトサ(Candida maltosa )のための形質転換システムは、当業界において知られている。例えば、Gleeson など., J. Gen. Microbiol. 132: 3459−3465, 1986 及びCregg, アメリカ特許第4,882,279 号を参照のこと。
アスペルギラス細胞は、Mcknight など.,アメリカ特許第4,935,349号の方法に従って使用され得る。アクレモニウム・クリソゲナム(Acremonium chrysogenum)を形質転換するための方法は、Sumino ., アメリカ特許第5,162,228号により開示される。ニューロスポラ(Neurospora)を形質転換するための方法は、Lambowitz, アメリカ特許第4,486,533号により開示される。組換えタンパク質の生成のための宿主としてのピチア・メタノリカの使用は、WIPO公開WO97/17450, WO97/17451、WO98/02536及びWO98/02565に開示される。
原核宿主細胞、例えば細菌E.コリ、バシラス及び他の属の菌株はまた、本発明において有用な宿主細胞である。それらの宿主を形質転換し、そしてそこにクローン化される外来性DNA配列を発現するための技法は、当業界において良く知られている(例えば、Sambrookなど., 前記を参照のこと)。
形質転換され又はトランスフェクトされた宿主細胞は、選択された宿主細胞の増殖のために必要とされる栄養物及び他の成分を含む培養培地において、従来の方法に従って培養される。種々の適切な培地、例えば定義された培地及び複合培地は、当業界において知られており、そして一般的には、炭素源、窒素源、必須アミノ酸、ビタミン及び鉱物を含む。培地はまた、必要とされる場合、成長因子又は血清のような成分も含むことができる。増殖培地は一般的に、外因的に付加されたDNAを含む細胞を、例えば発現ベクター上に担持される選択マーカーにより補足され、又は宿主細胞中に同時トランスフェクトされる必須栄養物における薬物選択又は栄養欠乏により選択するであろう。
P.メタノリカ細胞は適切な炭素源、窒素源及び微量栄養物を含んでなる培地において、約25℃〜35℃の温度で培養される。液体培養物は、従来の手段、例えば小さなフラスコの振盪又は発酵器のスパージングにより十分なエアレーションを提供される。P.メタノリカのための好ましい培養培地は、YEPD(2%D−グルコース、2%のBactoTMペプトン(Difco Laboratories, Detroit, MI), 1%のBactoTM 酵母抽出物(Difco Laboratories), 0.004%のアデニン及び0.006%のL−ロイシン)である。
本発明の1つの観点においては、zcytor19サイトカイン受容体(例えば、トランスメンブラン及び細胞内ドメイン)は、培養された細胞により生成され、そして細胞は、受容体のためのリガンド、例えば天然のリガンド、及び天然のリガンドのアゴニスト及びアンタゴニストについてスクリーンするために使用される。このアプローチを要約すると、受容体をコードするcDNA又は遺伝子がその発現のために必要とされる他の遺伝子要素(例えば、転写プロモーター)と組合され、そしてその得られる発現ベクターが宿主細胞中に挿入される。DNAを発現し、そして機能的受容体を生成する細胞が選択され、そして種々のスクリーニングシステム内に使用される。
本発明の新規受容体の発現及び受容体−介在性シグナルのトランスダクションへの使用のために適切な哺乳類細胞は、β−サブユニット、例えばクラスIIサイトカイン受容体サブユニット、例えばインターフェロンγ、α及びβ鎖及びインターフェロン−α/β受容体α及びβ鎖、zcytor11 (通常、アメリカ特許第5,965,704号所有の)、CRF2-4、DIRS1、zcytor7(通常、アメリカ特許第5,945,511号所有の)受容体を発現する細胞を包含する。そのようなサブユニットは、天然において細胞において発現され得るか、又はzcytor19受容体により同時−トランスフェクトされ得る。クラスIサイトカイン受容体のための典型的な細胞系は、gp130を発現する細胞、及びgp130及びLIF受容体を同時発現する細胞を包含する(Gearingなど., EMBO. J. 10:2839-2848, 1991; Gearing など., アメリカ特許第5,284,755号)。
これに関して、同じサブファミリーにおける受容体、例えばIL−6又はLIFに結合する他のサイトカインに対して応答性である細胞を使用することが一般的に好ましい。なぜならば、そのような細胞は必要なシグナルトランスダクション経路を含むであろうからである。このタイプの好ましい細胞は、ヒトTF−1細胞系(ATCC番号CRL−2003)及びDA−1細胞系を包含する(Branchなど., Blood 69: 1782, 1987; Broudy など., Blood 75; 1622-1626, 1990)。他方では、適切な宿主細胞は、所望する細胞応答のために必要とされるβ−サブユニット又は他の細胞成分を生成するために構築され得る。
例えば、ネズミ細胞系BaF3 (Palacios and Steinmetz, Cell 41: 727-734, 1985; Mathey- Prevotなど., Mol. Cell. Biol. 6: 4133-4135, 1986), 子供ハムスター腎臓(BHK)細胞系、又はCTLL−2細胞系(ATTC TIB-214)が、個々のクラスIIサブユニット、例えばインターフェロンγ、α及びβ鎖及びインターフェロン−α/β受容体α及びβ鎖、zcytor11 (通常、アメリカ特許第5,965,704号所有の)、CRF2-4、DIRS1、zcytor7(通常、アメリカ特許第5,945,511号所有の)受容体を、zcytor19の他に発現するためにトランスフェクトされ得る。
同じ種からの宿主細胞及び受容体を使用することが一般的に好ましいが、しかしながら、このアプローチは、いずれかの種からの多数の受容体サブユニットを発現するための細胞系の構築を可能にし、それにより、種特異性から生じる可能性ある制限を克服する。他方では、マスス受容体cDNAの種相同体、例えばBaF3細胞系におけるマウスcDNAが、同じ種からの細胞系内でクローン化され、そしてその細胞内で使用され得る。従って、1つの造血成長因子、例えばIL-3に依存する細胞系が、zcytor19リガンド、又は抗−zcytor19抗体に依存性になるように構築され得る。
機能的zcytor19を発現する細胞が、スクリーニングアッセイ内に使用される。種々の適切なアッセイは、当業界において良く知られている。それらのアッセイは、標的細胞における生物学的反応の検出に依存する。1つのそのようなアッセイは、細胞増殖アッセイである。細胞は、試験化合物の存在又は不在下で培養され、そして細胞増殖は、例えばトリチウム化されたチミジンの組み込みを測定することにより、又はAlymar BlueTM (AccuMed, Chicago, IL) 又は3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)(Mosman, J. Immunol. Meth. 65: 55-63, 1983)の代謝性分解に基づく比色分析により検出される。
他のアッセイ型は、レポーター遺伝子を発現するよう、さらに構築される細胞を用いる。レポーター遺伝子は、レポーター−連結経路、例えばJAK/STAT経路に応答するプロモーター要素に連結され、そしてアッセイは、レポーター遺伝子の転写の活性化を検出する。これに関しての好ましいプロモーター要素は、血清応答要素、又はSREである(例えば、Shawなど., Cell 563-572, 1989を参照のこと)。好ましいそのようなレポーター遺伝子は、ルシフェラーゼ遺伝子である(de Wetなど., Mol. Cell. Biol. 7: 1987)。
ルシフェラーゼ遺伝子の発現は、当業界において知られている方法を用いて発光により検出される(Baumgartnerなど., J. Biol. Chem. 269: 19094-29101, 1994; Schenborn and Goiffin, Promega Notes 41; 11, 1993)。ルシフェラーゼアッセイキットは、例えばPromega Corp., Madison, WIから市販されている。この型の標的細胞系は、化学物質、細胞−ならし培養培地、菌類ブイヨン、土壌サンプル、水サンプル及び同様のもののライブラリーをスクリーンするために使用され得る。
zcytor19可溶性受容体ポリペプチドを使用する分泌トラップ方法は、例において説明されるように、zcytor19リガンドを単離するために使用され得る(Aldrich, など., Cell 87: 1161-1169, 1996)。zcytor19のための天然のリガンドを同定するための他の方法は、zcytor19を発現するサイトカイン−依存性細胞系を突然変異誘発し、そしてそれを、オートクライン増殖について選択する条件下で培養することを包含する。WIPO公開WO95/21930号を参照のこと。
受容体として、zcytor19ポリペプチドの活性は、受容体結合及び続く生理学的細胞応答に関連する細胞外酸性化速度又はプロトン排泄を測定する珪素基材のバイオセンサーマイクロフィジオメーターにより測定され得る。典型的な装置は、Molecular device, Sunnyvale, CAにより製造されるCytosensorTM Microphysiometerである。本発明により提供される追加のアッセイは、ハイブリッド受容体ポリペプチドの使用を包含する。それらのハイブリッドポリペプチドは、2種の一般的なクラスに分けられる。第1のクラスにおいては、配列番号2の残基250(Lys)〜491(Arg)、又は配列番号19の残基250(Lys)〜520(Arg)を含んで成るzcytor19の細胞内ドメインは、第2受容体のリガンド−結合ドメインに連結される。
好ましくは、第2受容体は造血サイトカイン受容体、例えばmpl受容体である(Souyriなど., Cell 63: 1137-1147, 1990)。ハイブリッド受容体はさらに、いずれかの受容体に由来するトランスメンブランドメインを含んで成るであろう。次に、ハイブリッド受容体をコードするDNA構造体が宿主細胞中に挿入される。ハイブリッド受容体を発現する細胞が、結合ドメインのためのリガンドの存在下で培養され、そして応答についてアッセイされる。このシステムは、容易に入手できるリガンドを用いて、zcytor19により介在されるシグナルトランスダクションを分析するための手段を提供する。このシステムはまた、特定の細胞系がzcytor19により形質導入されたシグナルに応答できるかどうかを決定するためにも使用され得る。
第2クラスのハイブリッド受容体ポリペプチドは、第2受容体、好ましくはサイトカイン受容体の細胞質ドメイン及びトランスメンブランドメインと共に、zcytor19の細胞外(リガンド結合)サイトカイン−結合ドメイン(配列番号2又は19の残基21(Arg)〜226(Asn))、又はサイトカイン−結合フラグメント(例えば、配列番号2又は19のの残基21(Arg)〜223(Pro))を含んで成る。トランスメンブランドメインは、いずれかの受容体に由来することができる。この第2クラスのハイブリッド受容体は、第2受容体により形質導入されるシグナルに応答することが知らされている細胞において発現される。それらの2種のハイブリッド受容体は、受容体に基づいくアッセイシステム内での広範囲の細胞型の使用を可能にする。
次に、zcytor19のためのリガンドを発現することが見出された細胞が、リガンド−コードのcDNAが上記に開示されるように単離され得るcDNAライブラリーを調製するために使用される。従って、本発明は、新規受容体ポリペプチドの他に、受容体のためのポリペプチドリガンドをクローニングするための方法を提供する。
zcytor19又は抗−zcytor19抗体のためのアゴニストリガンドは、細胞−介在性免疫性の刺激において、及びリンパ球増殖の刺激のために、例えば免疫抑制に関与する感染、例えば一定のウィルス感染の処理の研究への使用において有用である。追加の使用は、悪性形質転換が抗原性である腫瘍細胞をもたらす、腫瘍抑制のためのマウスモデルへの使用を包含する。アゴニストリガンド又は抗―zcytor19抗体は、エフェクター細胞、例えばT−細胞、NK(天然のキラー)細胞又はLAK(リンパ性の活性化されたキラー)細胞の活性化を通して介在され得るか、又はアポプトシス経路を通して直接的に誘発され得る、細胞毒性を誘発するために使用され得る。例えば、zcytor19抗体は、zcytor19−担持の癌細胞に対する細胞毒性又はADCCを刺激するために使用され得る。アゴニストリガンドはまた、影響された細胞型のレベルを高めることによって白血球減少の処理において、及び骨髄移植の後、T−細胞レパートリーの再生の増強への使用のために有用である。
アンタゴニストリガンド、化合物、可溶性zcytor19受容体又は抗−zcytor19抗体は、免疫型の抑制、例えば自己免疫疾患、例えばリュウマチ様関節炎、多発性硬化症、真性糖尿病、炎症性腫疾患、クローン病、等の処理に使用され得る。免疫抑制はまた、組織又は器官移植片及び移植片の拒絶を低めるために、及び影響された細胞型の増殖を阻害することによってT−細胞特異的白血病又はリンパ腫を処理するためにも使用され得る。
本発明は、上記で論じられたように、裸抗−zcytor19抗体(又はその裸抗体フラグメント)の使用、及び種々の疾病、例えばB−細胞悪性疾患、及びzcytor19が発現される、本明細書の記載される他の癌の処理をもたらすためへの免疫接合体の使用に関する。そのような免疫接合体及び抗−zcytor19抗体は、zcytor19−担持の癌細胞に対する細胞毒性又はADCCを刺激するために使用され得る。免疫接合体は、標準技法を用いて調製され得る。
例えば、免疫接合体は、抗体成分に治療剤を間接的に接合することによって生成され得る(例えば、Shihなど., Int. J. Cancer41: 832-839 (1988); Shihなど., Int. J. Cancer 46: 1101-1106 (1990); 及びShihなど., アメリカ特許第5,057,313号を参照のこと。手短には、1つの標準アプローチは、酸化された炭水化物部分を有する抗体成分と、少なくとも1つの遊離アミン機能を有し、そして多くの薬剤、トキシン、キレート化剤、硼素付加物又は他の治療材を負荷されているキャリヤーポリマーとを反応せしめることを包含する。この反応は、最終接合体を形成するために第二アミンへの還元により安定化され得る初期シェフ塩基(イミン)連結をもたらす。
前記キャリヤーポリマーは、他の実質的に同等のポリマーキャリヤーがまた使用され得るが、少なくとも50個のアミノ酸残基のアミノデキストラン又はポリペプチドであり得る。好ましくは、最終免疫接合体は、投与の容易性及び治療への使用のためへの効果的標的化のために、水溶液、及び哺乳類血清に可溶性である。従って、キャリヤーポリマー上の安定化官能基は、最終免疫接合体の血清溶解を増強するであろう。
ポリペプチド治療剤を含んで成る免疫接合体を生成するための他のアプローチにおいては、治療剤は、グルタアルデヒド縮合により、又はポリペプチド上の活性化されたカルボキシ基とアミノデキストラン上のアミンとの反応によりアミノデキストランに結合される。キレート化剤は、放射性金属又は磁気共鳴エンハンサーを含んで成る免疫接合を調製するために抗体成分に結合され得る。例示的キレート化剤は、エチレンジアミン四酢酸及びジエチレントリアミン五酢酸の誘導体を包含する。硼素付加物、例えばカルボランは従来の方法により抗体成分に結合され得る。
免疫接合体はまた、治療剤と抗体成分とを直接的に接合することによって調製され得る。その一般的方法は、間接的接合方法に類似し、但し治療剤は酸化された抗体成分に直接的に結合されている。
さらなる例示として、治療剤は、ジスルフィド結合形成を通して、還元された抗体分分のヒンジ領域で結合され得る。例えば、テタヌストキシンペプチドは、抗体成分にペプチドを結合するために使用される単一のシステイン残基により構成され得る。他の手段として、そのようなペプチドは、ヘテロ二官能価架橋剤、例えばN−スクシニル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオーネートを用いて、抗体成分に結合され得る。そのような接合についての一般的技法は、当業界において知られている。例えば、Wong, Chemistry of Protein Conjugation and Cross-Linking (CRC Press 1991); Upeslacisなど., “ Modification of Antibodies by Chemical Methods” in Monoclonal Antibodies; Principles and Applications, Birchなど. (eds.), pages187-230 (Wiley-Liss, Inc. 1995); Price, “Production and Characterization of Synthetic Peptide-Derived Antibodies” in Monoclonal Antibodies: Production, Engineering and Clinical Application, Ritterなど., (eds.), Pages 60-84 (Cambridge University Press 1995) を参照のこと。
上記のように、抗体のFc領域における炭水化物成分は、治療剤を接合するために使用され得る。しかしながら、Fc領域は、抗体フラグメントが免疫接合体の抗体成分として使用され得る場合、不在である。それにもかかわらず、抗体又は抗体フラグメントのL鎖可変領域中に炭水化物成分を導入することが可能である。例えば、Leungなど., J. Immunol. 154: 5919 (1996); Hansen など., アメリカ特許第5,443,953号(1995)を参照のこと。次に、構築された炭水化物成分が、治療剤を結合するために使用される。
さらに、当業者は、接合方法の多くの可能性ある変法を認識するであろう。例えば、炭水化物成分は、血液、リンパ又は他の細胞外流体における損なわれていない抗体又はその抗原−結合フラグメントの半減期を拡張するために、ポリエチレングリコールを結合するために使用され得る。さらに、炭水化物成分又は遊離スルフヒドリル基に治療剤を結合することによって、二価の免疫接合体を構成することが可能である。そのような遊離スルフヒドリル基は、抗体成分のヒンジ領域に位置することができる。
1つのタイプの免疫接合体は抗体成分及びポリペプチド細胞毒素を含んで成る。適切なポリペプチド細胞毒素の例は、リボソーム不活性化タンパク質である。I型リボソーム不活性化タンパク質は一本鎖タンパク質であり、そしてII型リボソーム不活性化タンパク質は、ジスルフィド結合により連結される非同一のサブユニット(A及びB鎖)から成る(再考のためには、Soriaなど., Targeted Diagn. Ther. 7: 193 (1992) を参照のこと)。有用なI型リボソーム不活性化タンパク質は、次のものを包含する:
サポナリア・オフィシナリス(Saponaria officinalis)(例えば、サポリン−1、サポリン−2、サポリン−3、サポリン−6)、モモルジカ・カランチア(Momordica charantia)(例えば、モモルジン)、ビロニア・ジオイカ(Byronia dioica)(例えば、ブリオジン、ブリオジン−2)、トリコサンテス・キリロウイ(Trichosanthes kirilowii)(例えば、トリコサンチン、トリコキリン)、ゲロニウム・ムルチフロラム(Gelonium multiflorum)(例えば、ゲロニン)、フィトロカ・アメリカナ(Phytolacca americana)(例えば、ヤマゴボウ抗ウィルスタンパク質、アマゴボウ抗ウィルスタンパク質−II、抗ウィルスタンパク質)、及び同様のものからのポリペプチド。リボソーム不活性化タンパク質は、例えばアメリカ特許5,635,386号(Walshなど.,)により記載される。
適切なII型リボソーム不活性タンパク質は、リシナス・コムニス(Ricinus communis)(例えば、リシン)、アブラス・プレカトリウム(Abrus precatorius)(例えば、アブリン)、アデニア・ディジタタ(Adenia digitata)(例えば、モデシン)、及び同様のものからのポリペプチドを包含する。II型リボソーム不活性化タンパク質は、ガラクトシドを結合するB鎖、及びアデンソインを浄化する毒性A鎖を包含するので、II型リボソーム不活性化タンパク質接合体はA鎖を包含するべきである。
追加の有用なリボソーム不活性化タンパク質は、ボウガニン(bouganin)、クラビン、トウモロコシリボソーム不活性化タンパク質、バカリア・ピラミダタ(Vaccaria pyramidata)リボソーム不活性化タンパク質、ニグリンb, 塩基性ニグリン1、エブリン、ラセモシンb、ルフィン−a、ルフィン−b、ルフィン−S及び当業者に知られている他のリボソーム不活性化タンパク質を包含する。例えば、Bolognesi and Stripeによる国際公開番号WO98/55623号、Colnaghiなどによる国際出願番号WO97/49726号、Heyなどによるアメリカ特許第5,635,384号、Bolognesi and Stripeによる国際公開番号WO95/07297号、Ariasなどによる国際公開番号WO94/20540号、Watanabeなど., J. Biochem. 106: 6977 (1989); Islam など., Agric. Biol. Chem. 55: 229 (1991), 及びGaoなど., FEBS Lett. 347: 257 (1994) を参照のこと。
天然に存在するリボソーム不活性化タンパク質の類似体及び変異体はまた、本明細書に記載される標的化組成物のためにも適切であり、そしてそのようなタンパク質は当業者に知られている。リボソーム不活性化タンパク質は、公的に入手できるアミノ酸及びヌクレオチド配列を用いて生成され得る。例示のように、サポリン−6をコードするヌクレオチド配列は、Lorenzettiなど., アメリカ特許第5,529,932号により開示され、そしてWalshなど., アメリカ特許第5,635,384号は、トウモロコシ及び大麦リボソーム不活性化タンパク質ヌクレオチド及びアミノ酸配列を記載する。さらに、リボソーム不活性化タンパク質はまた市販されている。
追加のポリペプチド細胞毒素は、リボヌクレアーゼ、DNアーゼI、ブドウ球菌エンテロトキシン−A、ジフテリア毒素、シュードモナスエキソトキシン及びシュードモナスエンドトキシンを包含する。例えば、Pastanなど., Cell 47: 641 (1986), 及びGoldenberg, CA A Cancer Journal for Clinicians 44: 43 (1994) を参照のこと。他の適切なトキシンは、当業者に知られている。
もう1つの一般的なタイプの有用な細胞毒素は、チロシンキナーゼインヒビターである。チロシンキナーゼによる増殖の活性化は腫瘍の進行及び経過において役割を演じることが示されているので、この活性化は、チロシンキナーゼインヒビターを供給するzcytor19抗体成分により阻害され得る。適切なチロシンキナーゼインヒビターは、イソフラボン、例えばゲニステイン(5, 7, 4’−トリヒドロキシイソフラボン)、ダイゼン(7, 4’−ジヒドロキシイソフラボン)及びビオカニンA(4−メトキシゲニステイン)及び同様のものを包含する。成長因子にチロシンインヒビターを接合する方法は、例えばアメリカ特許第5,911,995号(Uckun)により記載される。
もう1つのグループの有用なポリペプチド細胞毒素は、免疫モジュレーターを包含する。本明細書に使用される場合、“免疫モジュレーター”とは、サイトカイン、幹細胞成長因子、リンフォトキシン、同時刺激分子、造血因子及び同様のもの、並びにそれらの分子の合成類似体を包含する。免疫モジュレーターの例は、壊死因子、インターロイキン(例えば、インターロイキン−1(IL−1)、IL−2〜IL−22、IL-28A,IL-28B及びIL-29)、コロニー刺激因子(例えば、顆粒球−コロニー刺激因子及び顆粒球マクロファージ−コロニー刺激因子)、インターフェロン(例えば、インターフェロン−α、−β、−γ、−ω及び−τ)、“S1因子”と称する幹細胞成長因子、エリトロポエチン及びトロンボポエチンを包含する。例示的な免疫モジュレーター成分は、IL−2、IL−6、IL−10、インターフェロン−γ、TNF−α及び同様のものを包含する。
免疫モジュレーターを含む免疫接合体は、免疫モジュレーターを標的細胞に供給するための手段を提供し、そして腫瘍細胞に対して特に有用である。免疫モジュレーターの細胞毒性効果は、当業者に良く知られている。例えば、Klegermanなど、“Lymphokines and Monokines”, in Biotechnology and pharmacy, Pessutoなど. (eds.), pages 53-70 (Chapman & Hall 1993) を参照のこと。例示のように、インターフェロンは、種々の細胞の表面上でのクラスI組織適合性抗原の高められた発現を誘発することによって細胞増殖を阻害し、そして従って、細胞毒性Tリンパ球による細胞の破壊速度を増強する。さらに、腫瘍壊死因子、例えば腫瘍壊死因子−αは、DNA断片化を誘発することによって、細胞毒性効果を生成すると思われる。
本発明はまた、細胞毒素をコードする核酸分子を含んで成る免疫接合体を包含する。このアプローチの例として、Hogansonなど., Human Gene Ther. 9: 2565 (1998) は、サポリン遺伝子を含んで成る発現ベクターにより縮合されたFGF−2−ポリリシン接合体を生成することによって、サポリン遺伝子のFGF−2介在性供給を記載する。他の適切な毒素は、当業者に知られている。
細胞毒性ポリペプチド及び抗体成分の接合体は、ポリペプチドを接合するための標準の技法を用いて調製され得る。例えば、Lam and Kelleher, アメリカ特許第5,055,291号は、ジフテリア毒素フラグメントA又はリシン毒素のいずれかにより接合される抗体の生成を記載する。一般的なアプローチはまた、Lappiなど., Biochem. Biophys. Res. Commun. 160: 917 (1989), Soria など., Targeted Diagn. Ther. 7: 193 (1992), Buechlerなど., Eur. J. Biochem. 234: 706 (1995), Behar-Cohenなど., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 36: 2434 (1995), Lappi and Baird, アメリカ特許第5,191,067号、Calabresiなど.,アメリカ特許第5,478,804号、及びLappi and Baird, アメリカ特許第5,576,288号により記載されるように、サポリンによる線維芽細胞成長因子の接合方法により例示される。
また、Ghetie and Vitteta, “Chemical Construction of Immunotoxin”, in Drug Targetting: Strategies, Principles, and Applications, Francis and Delgado (Eds.), pages 1-26 (Humana Press, Inc. 2000), Hall (Ed.), Immunotoxin Methods and Protocols (Humana Press, Inc. 2000), 及びNewton and Rybak, “Construction of Ribonuclease-Antibody Conjugates for Selective Cytotoxicity”, in Drug Targeting: Strategies, principles and Applications, Francis and Delgade (Eds.), pages 27-35 (Humana Press, Inc. 2000) を参照のこと。
一方では、抗体成分及び細胞毒素ポリペプチドを含んで成る融合タンパク質は、標準の方法を用いて生成され得る。細胞毒素ポリペプチド成分を含んで成る融合タンパク質を調製するための方法は、抗体−毒素融合タンパク質生成の業界において良く知られている。例えば、インターロイキン−2成分を含んで成る抗体融合タンパク質は、Boletiなど., Ann. Oncol. 6: 945 (1995), Nicoletなど., Cancer Gene Ther. 2: 161 (1995), Beckerなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93: 7826 (1996), Hankなど., Clin. Cancer Res. 2: 1951 (1996), 及びHuなど., Cancer Res. 56: 4998 (1996) により記載されている。さらに、Yangなど., Hum. Antibodies Hybridomas 6: 129 (1995) は、F(ab’)2 フラグメント及び腫瘍壊死因子−α成分を含む融合タンパク質を記載する。
抗体−シュ−ドモナスエキソトキシンA融合タンパク質は、Chaudharyなど., Nature 339:394(1989)、Brinkmannなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88: 8616 (1991), Batraなど., proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 5867 (1992), Friedmanなど., J. Immunol. 150: 3054 (1993), Wels など., Int. J. Can. 60: 137 (1995), Fominayaなど., J. Biol. Chem. 271: 10560 (1996), Kuan など., Biochemistry 35: 2872 (1996), 及びSchmidtなど., Int. J. Can. 65: 538 (1996) により記載されている。ジフテリア毒素成分を含む抗体−毒素融合タンパク質は、Kreitmanなど., keukemia 7: 553 (1993), Michollsなど., J. Biol. Chem. 268: 5302 (1993), Thompsonなど., J. Biol. Chem. 270: 28038 (1995), 及びValleraなど., Blood 88: 2342 (1996) により記載されている。
Deonarainなど., Tumor Targetting 1: 177 (1995) はRNアーゼ成分を有する抗体−毒素融合タンパク質を記載しており、そしてLinardouなど., Cell Biophys. 24-25: 243 (1994) は、DNアーゼI成分を含んで成る抗体−毒素融合タンパク質を生成した。ゲロニンは、Betterなど., J. Biol. Chem. 270: 14951 (1995) の抗体−毒素融合タンパク質における毒素成分として使用された。さらなる例として、Dohlstenなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 8945 (1994) は、ブドウ球菌エンテロトキシン−Aを含んで成る抗体−毒素融合タンパク質を報告している。また、Newton and Rybak, “Preparation of Recombinant Rnase Sigle-Chain Antibody Fusion Proteins”, in Drug Targeting: Strategies, Principles, and Applications, Francis and Delgado (Eds.), pages 77-95 (Humana press, Inc. 2000) を参照のこと。
ポリペプチド細胞毒性に代わるものとして、免疫接合体は、細胞毒素成分として放射性同位体を含むことができる。例えば、免疫接合体は、抗−zcytor19成分及びα−放射性同位体、β−放射性同位体、γ−放射性同位体、Auger電子エミッター、α−粒子を放射する中性子捕獲剤、及び電子保護により崩壊する放射性同位体を含むことができる。適切な放射性同位体は次のものを包含する:198Au, 199Au, 32P, 33P, 125I, 131I, 123I, 90Y, 186Re, 188Re, 67Cu, 211At, 47Sc, 103Pb, 109Pd, 212Pb, 71Ge, 77As, 105Rh, 113Ag, 119Sb, 121Sn, 131Cs, 143Pr, 161Tb, 177Lu, 191Os, 193MPt, 197Hg及び同様のもの。
放射性同位体は、抗体成分に、キレート化剤を通して直接的に、又は間接的に接合され得る。例えば、β−粒子及びγ−線を供給する放射性同位体であると思われる67Cuは、キレート化剤、すなわちp−ブロモアセトアミド−ベンジル−テトラエチルアミノ四酢酸を用いて、抗体成分に接合され得る。(Chase and Shapiro, “Medical Applications of Radioisotopes”, in gennaro (ed.), Remington’s Pharmaceutical Sciences, 19th Edition, p. 943-865 (Mack Publishing Company 1995))。他のものとして、エネルギッシュなβ−粒子を放射する90Yはジエチレントリアミン五酢酸を用いて、抗体成分に結合され得る。さらに、131Iによる抗体成分の直接的な放射性ラベリングのための典型的な適切な方法は、Steinなど., Antibody Immunoconj. Radiopharm. 4: 703 (1991) により記載される。他方では、硼素添加物、例えばカルボランが、標準技法を用いて、抗体成分に結合され得る。
免疫接合体の調製のためのもう1つの型の適切な細胞毒素は、化学療法薬物である。例示的な化学療法薬物は、窒素マスタード、アルキルスルホネート、ニトロソウレア、トリアゼン、葉酸類似体、ピリミジン類似体、プリン類似体、抗生物質、エピポドフィロトキシン、白金配位錯体、及び同様のものを包含する。化学療法薬物の特定の例は、メトトレキサート、ドキソルビシン、ダウノルビシン、シトシンアラビノシド、シス−プラチン、ビンデシン、マイトマイシン、ブレオマイシン、メルファラン、クロラムブシル、マイタンシノイド、カリケアマイシン、タキサノール及び同様のものを包含する。適切な化学療法剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 19th Ed. (Mark Publishing Co. 1995), 及びGoodman and gilman’s The Pharmacological basis of Therapeutics, 7th Ed. (MacMillan Publishing Co. 1985) に記載される。他の適切な化学治療剤は、当業者に知られている。
もう1つのアプローチにおいては、免疫接合体は、抗体成分に光活性剤又は色素を接合することにより調製される。蛍光及び他の色原体、又は例えば可視光に対して敏感なポルフィリンは、病変に対して適切な光を向けることによって、病変を検出し、そして処理するために使用されて来た。このタイプの“光放射線”、“光治療”又は“光力学”療法は、例えばMewなど., J. Immunol. 130; 1473 (1983), Joriなど. (eds.), Photodynamic Therapy of Tumors and Other Diseases (Libreria Progetto 1985), oseroffなど., proc. Natl. Acad. Sci. USA 83: 8744 (1986), van den Bergh, Chem. Britain 22: 430 (1988), Hasanなど., prog. Clin. Biol. Res. 288: 471(1989), Tatsutaなど., Lasers Surg. Med. 9: 422 (1989), 及びPelegrinなど., Cancer 67: 2529 (1991) により記載される。
上記アプローチはまた、免疫接合体を含んで成る多特異的抗体組成物を調製するためにも使用され得る。
本明細書に開示される抗体は、zcytor19/CRF2-4ヘテロダイマー複合体、例えばヘテロダイマー可溶性受容体を結合する抗体を包含する。
抗−zcytor19抗体及び多特異的抗体組成物は、内因性zcytor19受容体によりzcytor19リガンド(例えば、zcyto20、zcyto21、zcyto22、zcyto24、及びzcyto25)の結合を妨げることによって、免疫系を調節するために使用され得る。そのような抗体は、処理の必要ないずれかの対象に投与され、そして本発明は、家畜及びヒトの両者の治療使用を企画する。例示的対象は、哺乳類対象例えば、農業用動物、家畜動物及びヒト患者を包含する。
zcytor19を結合する多特異的抗体組成物及び二重反応性抗体は、自己免疫疾患、B細胞癌、免疫調節、及び他の病理学(例えば、ITCP、T細胞−介在性疾病、cattleman’s病、自己免疫疾患、脊髄形成異常症候群及び同様のもの)、腎疾患、移植片拒絶及び対宿主性移植片病の処理のために使用され得る。本発明の抗体は、免疫応答の間、B細胞応答を特異的に調節するよう標的化され得る。さらに、本発明の抗体は、B細胞増殖、B細胞による抗原提供、抗体生成及びサイトカイン生成を調節するために使用され得る。
拮抗性抗−zcytor19抗体は、B細胞リンパ種及び白血病、慢性又は急性リンパ性白血病、骨髄腫、例えば多発性骨髄腫、血漿細胞腫及びリンパ腫、例えば非−Hodgkinsリンパ腫(zcytor19リガンドポリペプチドの上昇が関連するか、又はzcytor19リガンドが生存因子又は成長因子である)を処理するためにzcytor19リガンドの効果を中和するために有用であり得る。抗−zcytor19抗体はまた、免疫無防備状態の患者(例えば、AIDS又は器官移植)において発生するEpstein Barrウィルス関連リンパ腫を処理するためにも使用され得る。
zcytor19と結合することによってシグナルを誘発する抗−zcytor19抗体は、増殖阻害、細胞周期の阻止、アポプトシス又は腫瘍細胞死を導くシグナルの誘発を通して直接的に、リンパ腫及び白血病細胞の増殖を阻害することができる。シグナルを開始するzcytor19抗体は、癌細胞を直接的に阻害するか又は殺害するための好ましい抗体である。さらに、拮抗性抗−zcytor19モノクローナル抗体は、正常B細胞を活性化し、そして抗癌免疫応答を促進することができる。抗−zcytor19抗体は、白血病、リンパ腫、及び多発生骨髄腫の増殖を直接的に阻害することができ、そしてその抗体は免疫エフェクター機能を誘発することができる。抗−zcytor19モノクローナル抗体は、抗体−依存性細胞毒性、補体−依存性細胞毒性及びファゴサイトーシスを可能にすることができる。
zcytor19リガンドは、好中球、単球、樹状突起細胞及び活性化された単球において発現され得る。自己免疫疾患(例えば、重症筋無力症及びリウマチ様関節炎)においては、B細胞は、zcytor19リガンドによる活性化の後、自己免疫性を悪化する。B−リンパ球の作用を選択的に阻止する免疫抑制タンパク質は、疾病の処理に使用される。自己抗体生成は、いく種かの自己免疫疾患に共通し、そして組織破壊及び疾病の悪化に寄与する。自己抗体はまた、免疫複合体付着合併症の発生を導くことができ、そして全身性エリテマトーデスの多くの症状、例えば腎不全,神経痛症状及び死を導く。
細胞応答に無関係な抗体生成の調節はまた、多くの疾病状態において有益である。B細胞はまた、リウマチ様関節炎における関節炎原性免疫グロブリンの分泌において役割を演じることが示されている。zcytor19リガンド抗体生成の阻害は、自己免疫疾患、例えば重症性筋無力症及びリウマチ様関節炎の処理において有益である。免疫抑制治療剤、例えばB−リンパ球の作用を選択的に阻止するか、又は中和する抗−zcytor19抗体は、そのような目的のために有用である。
本発明は、自己免疫患者に関するか又は関連しない、最終段階の腎疾患に関するB細胞の作用を選択的に阻止するか又は中和するための抗−zcytor19抗体又は多特異的抗体組成物の使用方法を提供する。そのような方法はまた、免疫学的な腎疾患を処理するためにも有用である。そのような方法は、疾病、例えば膜ネフロパシー、IgAネフロパシー又はBerger’s病、IgMネフロパシー、Goodpasture’s病、後−感染症糸球体腎炎、糸球体間質増殖、慢性リンパ性白血病、微少変化ネフローゼ症候群に関連する糸球体腎炎の処理のために有用である。そのような方法はまた、狼瘡、多発生関節炎、Henoch−Schonlein、硬皮症、HIV−関連疾病、アミロイド症又は溶血性尿毒症症候群を処理するための治療用途として作用する。本発明の方法はまた、慢性腎盂炎に関する間質腎炎又は腎盂炎、鎮痛薬乱用、腎石灰、他の剤により引き起こされるネフロパシー、腎石症、又は慢性又は急性間質性腎炎を処理するための治療用途の一部として有用である。
さらに、本発明は、肝臓に関連するウィルス感染を選択的に阻止するか又は中和するためへの抗−zcytor19抗体又は多特異的抗体組成物の使用方法を提供する。例24に示されるように、正常及び疾病の肝臓検体がzcytoR19 mRNAの発現を示す場合、C型及びB型肝炎に対して陽性である肝臓検体に受容体の特異的発現が存在する。
肝臓疾患が炎症であり、そして少なくとも6ヶ月間、継続している場合、それは一般的に、慢性肝炎として見なされる。活性的に感染されたC型肝炎ウィルス(HCV)患者は、逆転写/ポリメラーゼ鎖反応(RT−PCR)アッセイにより検出できる、それらの血液においてHCV−RNAに対して陽性であろう。本発明の方法は、肝臓疾患の直進を遅め、そして例えば、生検により決定される場合、改良された血清アラニントランスアミナーゼ(ALT)レベル、改良されたレベルのアスペルギン酸トランスフェラーゼ(AST)、低められた肝門部炎症として、又は肝細胞壊死の低下として測定され得る。組織学的改良は、組織学的活性指数(Davis など. , New Eng. J. Of Med. 321: 1501- 1506,1989 ; Knodellなど., Hepatology 1: 431-435, 1981)を用いて測定され得る。測定改良のための他の手段は、当業界において知られており、そして臨床医により決定され、そして例えば、HCV抗体の評価を包含する(Kuo, など. Science, 244: 362-364, 1989)。
本発明はまた、腎又は泌尿器性新生物、多発生骨髄腫、リンパ腫、白血病、L鎖ニューロパシー、又はアミロイド症の処理方法も提供する。
本発明はまた、喘息及び他の慢性気道疾患、例えば気管支炎及び気腫の処理のために、抗−zcytor19抗体又は多特異的抗体組成物を用いて、活性化されたB細胞を阻止するか又は阻害するための方法を提供する。
免疫抑制、特に対宿主性移植片病及び移植片拒絶に関してのそのような治療使用のために、抗−zcytor19抗体又は多特異的抗体組成物を用いて、T細胞応答を阻害するか又は中和するための方法がまた提供される。さらに、抗−zcytor19抗体又は多特異的抗体組成物は、自己免疫疾患、例えばインスリン依存性糖尿病(IDDM)、多発生硬化症、リウマチ様関節炎、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患(IBD)及びクローン病の処理のための治療プロトコールにおいて有用である。本発明の方法は、炎症性疾患を処理するために、特に関節痛、腫脹、貧血及び他の関連する症状を緩和するために、及び敗血性ショックを処理するために追加の治療価値を有する。
B細胞応答は、感染性疾病、例えば細菌、ウィルス、原生動物及び寄生虫感染の攻撃において重要である。感染性微生物に対する抗体は、抗原への結合により、続いて補体介在性溶菌又は細胞介在性攻撃により病原体を固定することができる。拮抗性又はシグナル化抗−zcytor19抗体は、体液性応答を高めるように作用し、そして感染疾病の危険性での個人のための有用な治療剤であり、又はワクチン接種のためのサプリメントとして有用である。
十分に確立された動物モデルが、一定の疾病状態における本発明の抗−zcytor19抗体又は多特異的抗体組成物のインビボ効能を試験するために入手できる。例示のように、抗−zcytor19抗体は、多くの自己免疫疾患の動物モデル、例えばSLE(全身性エリテマトーデス)のモデルとして作用するMRL−lpr/lpr又はNZB×NZW F1コンジェニックマウス株において試験され得る。そのような動物は、当業界において知られている。
一般的に、投与される抗−zcytor19抗体又は多特異的抗体組成物の用量は、患者の年齢、体重、身長、性別、一般的な医学的状態及びこれまでの医学的歴史のような要因に依存して変化するであろう。例示のように、抗−zcytor19抗体又は多特異的抗体組成物は、1度に、又は反復して、低いタンパク質用量、例えば用量当たり20〜100mgのタンパク質で投与され得る。他方では、抗−zcytor19抗体又は多特異的抗体組成物は、用量当たり30〜90mgのタンパク質、又は用量当たり40〜80mgのタンパク質、又は用量当たり50〜70mgのタンパク質の用量で投与され得るが、但しそれよりも低いか又は高い容量が環境に応じて投与され得る。
抗体成分の対象への投与は、局部カテーテルを通しての灌流によるか又は直接的な病変内注入による、静脈内、動脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、胸膜内、鞘内投与であり得る。注射により治療用タンパク質を投与する場合、投与は連続的注入によるか、又は一回又は複数回のボーラスによることができる。投与の追加経路は、経口、粘膜、肺及び経皮を包含する。
抗−zcytor19抗体又はニ特異的抗体成分を含んで成る医薬組成物は、医薬的に有用な組成物を調製する既知の方法に従って配合され得、それによれば、治療用タンパク質が医薬的に許容できるキャリヤーと共に混合される。組成物は、その投与が受容体患者により許容され得る場合、“医薬的に許容できるキャリヤー”であると言われる。無菌リン酸緩衝溶液は、医薬的に許容できるキャリヤーの1つの例である。他の適切なキャリヤーは、当業者に良く知られている。例えば、Gennaro (ed.), Remington’s Pharmaceutical Sciences, 19th Edition (Mack Publishing Company 1995) を参照のこと。
治療のためには、抗−zcytor19抗体又はニ特異的抗体成分及び医薬的に許容できるキャリヤーが、治療的に有効な量で患者に投与される。抗−zcytor19抗体又はニ特異的抗体成分、及び医薬的に許容できキャリヤーの組み合わせは、 その投与される量が生理学的に有意である場合、“治療的に有効な量”で投与されると言われる。剤は、その存在が受容体患者の生理学において検出される変化をもたらす場合、生理学的に有意である。例えば、炎症を処理するために使用される剤は、その存在が炎症応答を緩和する場合、生理学的に有意である。もう1つの例として、腫瘍細胞の増殖を阻害するために使用される剤は、その剤の投与が腫瘍細胞の数の低下、低められた転位、固形腫瘍のサイズの低下、又は腫瘍の高められた壊死をもたらす場合、生理学的に有意である。
抗−zcytor19抗体又はニ特異的抗体成分を含んで成る医薬組成物は、液体形、エーロゾル、又は固体形で維持され得る。液体形は、注射用溶液及び経口懸濁液により例示される。典型的な固体形は、カプセル、錠剤及び調節された開放形を包含する。後者の形は、ミニ浸透ポンプ及び移植体により例示される(Bremer など., Pharm. Biotechnol. 10:239 (1997): Ranade. “Implants in Drug Delivery,” in Drug Delivery Systems, Ranade and Hollinger (eds.), pages 95-123 (CRC Press 1995); Bremer など., “Protein Delivery with Infusion Pum-s,” in Protein Delivery: Physical Systems, Sanders and Hendren (eds.), Pages 239-254 (Plenum Press 1997); Yewey など., “Delivery of Proteins from a Controlled Release Injectable Implant,” in Protein Delivery: Physical Systems, Sanders and Hendren (eds.), Pages 93-117 (Plenum Press 1997))。
もう1つの例として、リポソームは、抗−zcytor19抗体又はニ特異的抗体成分を、患者に、静脈内、腹膜内、鞘内、筋肉内、皮下、又は経口、吸入又は鼻腔内供給するための1つの手段を提供する。リポソームは、水性区画を取り組む1又は複数の脂質二層から成る微小ビークルである(一般的には、Bakker Woudenberg など., Eur. J. Clin. Microbiol. Infect. Dis. 12 (Suppl. 1): S61 (1993), Kim Drugs 46:618 (1993), and Ranade, “Site-Specific Drug Delivery Using Liposomes as Carriers,” in Drug Delivery Systems, Ranade and組生Hollinger (eds.), pages 3-24 (CRC Press 1995)を参照のこと)。
リポソームは、組成において細胞膜に類似し、そして結果として、リポソームは安全に投与され、そして生分解性である。調製方法に依存して、リポソームは、単層又は多層性であり得、そしてリポソームは0.02μm〜10μm以上の範囲の直径でサイズ的に変化することができる。種々の剤がリポソームに封入され得る:疎水性剤は二層に分割され、そして親水性剤は内部水性空間内に封入される(例えば、Macky など., Liposomes In Cell Biology and Pharmacology (John Libbey 1987), 及びOstroなど., American J. Hosp. Pharm. 46: 1576 (1989) を参照のこと)。さらに、リポソームサイズ、二層の数、脂質組成、及びリポソームの電荷及び表面性質を変えることにより、封入される剤の治療利用性を調節することが可能である。
抗−zcytor19抗体成分を含んで成るリポソームを投与する他の手段として、標的細胞は、標的細胞により発現されるリガンドに対して特異的な、ビオチニル化された抗−zcytor19抗体によりプレラベルされる。遊離抗体の血漿排除の後、ストレプタビジン−接合されたリポソームが投与される。この一般的なアプローチは、例えばHarasymなど., Adv. Drug. Deliv. Rev. 32: 99 (1998)により記載される。そのようなアプローチはまた、多特異的抗体組成物を調製するために使用され得る。
本発明はまた抗体成分がポリマーにより連結される、化学的に修飾された抗体成分を企画する。典型的には、前記ポリマーは、抗体成分が水性環境、例えば生理学的環境において沈殿しないよう水溶性である。適切なポリマーの例は、単一の反応基、例えばアシル化のための活性エステル、又はアルキル化のためのアルデヒドを有する修飾されている1つのポリマーである。この場合、重合化の程度は調節され得る。反応性アルデヒドの例は、ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒド、又はモノ−(C1−C10)アルコキシ、又はそれらのアリールオキシ誘導体である(例えば、Harrisなど., アメリカ特許第5,252,714号を参照のこと)。ポリマーは枝分かれ鎖であっても、又は枝分かれ鎖でなくても良い。さらに、ポリマーの混合物が抗体成分を生成するために使用され得る。
適切な水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコール(PEG)、モノメトキシ−PEG、モノ−(C1−C10)アルコキシ−PEG、アリールオキシ−PEG、ポリ−(N−ビニルピロリドン)PEG、トレシルモノメトキシPEG、PEGプロピオンアルデヒド、ビス−スクシンイミジルカーボネートPEG、プロピレングリコールホモポリマー、酸化ポリプロピレン/酸化エチレンコポリマー、ポリオキシエチル化されたポリオール(例えば、グリセロール)、ポリビニルアルコール、デキストラン、セルロース又は他の炭水化物基材のポリマーを包含する。適切なPEGは、約600〜約60,000、例えば5,000、12,000及び25,000の分子量を有することができる。抗体成分はまた、そのような水溶性ポリマーの混合物も含むことができる。
ポリペプチド及び水溶性ポリマー成分を含んで成る接合体を生成するための一般的な方法は当業界において知られている。例えば、Karasiewiczなど., アメリカ特許第5,382,657号、Greewaldなど., アメリカ特許第5,738,846号、Nieforthなど., Clin. Pharmacol. Ther. 59: 636 (1996), Monkarsh など., Anal. Biochem. 247: 434 (1997) を参照のこと。
ポリペプチド細胞毒素はまた、抗体成分への接合の前又は後、上記方法を用いて、適切なポリマーにより接合され得る。可溶性ポリマーはまた、抗体融合タンパク質により接合され得る。
裸抗−zcytor19抗体又は抗体フラグメントは、免疫接合体又は抗体融合タンパク質投与により補充され得る。1つの変法においては、裸抗−zcytor19抗体(又は裸抗体フラグメント)は、低用量の放射性ラベルされた抗−zcytor19抗体又は抗体フラグメントと共に投与される。第2の変法として、裸抗−zcytor19抗体(又は抗体フラグメント)は、低用量の放射性ラベルされた抗−zcytor19抗体−サイトカイン免疫接合体と共に投与される。第3の変法として、裸抗−zcytor19抗体(又は抗体フラグメント)は、放射性ラベルされていない抗−zcytor19−サイトカイン免疫接合体と共に投与される。“低用量”の131I−ラベルされた免疫接合体に関しては、好ましい用量は、15〜40mCiであり、そして最も好ましい範囲は20〜30mCiである。対照的に、好ましい用量の90Y−ラベルされた免疫接合体は10〜30mCiであり、そして最も好ましい範囲は10〜20mCiである。同様に、二特異的抗体成分は、免疫接合体又は抗体融合タンパク質投与により補充される。
熱中性子活性化治療のための硼素添加された−負荷キャリヤーを有する免疫接合体は通常、類似する手段でもたらされるであろう。しかしながら、中性子照射が行われる前、標的化されていない免疫接合体がクリアランスになるまで待つことが好都合である。クリアランスは、免疫接合体に結合する抗体を用いて促進され得る。この一般的原理の記載については、アメリカ特許第4,624,846号を参照のこと。
本発明はまた、免疫モジュレーターが、正常細胞及び特に造血細胞の放射線−誘発された、又は薬剤−誘発された毒性を妨げるか、移動せしめるか又は逆転するために投与される処理方法にも関する。付加的免疫モジュレーター療法は、受容体哺乳類の高められた耐性のために、より高い用量の細胞毒性剤の投与を可能にする。さらに、付加的免疫モジュレーター療法は、用量制限の骨髄毒性を妨げるか、軽減するか又は逆転することができる。付加的療法のための適切な免疫モジュレーターの例は、顆粒球−コロニー刺激因子、顆粒球マクロファージ−コロニー刺激因子、トロンボポイエチン、IL−1、IL−3、IL−12及び同様のものを包含する。付加的免疫モジュレーター治療方法は、アメリカ特許第5,120,525号(Goldenberg)により開示される。
抗−zcytor19抗体療法の効能は、本明細書に記載される免疫接合体及び他の形の補充療法により裸抗体成分を補充することによって増強され得る。そのような多様レジメにおいては、補充治療組成物は、裸抗−zcytor19抗体の投与の前、それと同様に又はその後、投与され得る。本発明の多様性療法はさらに、抗−zcytor19免疫接合体の投与により補充される補抗−zcytor19抗体成分による免疫治療を包含する。もう1つの形の多様性治療においては、対象は、裸抗−zcytor19抗体及び標準の癌化学療法を受ける。
本発明の抗体及び抗体フラグメントは、上記の種々の障害及び疾病を処理するためにワクチンとして使用され得る。例として、二重反応性zcytor19受容体モノクローナル抗体の抗体成分は、ワクチンのための適切な基材を提供することができる。zcytor19受容体のシステインに富んでいる領域はまた、ワクチンのための有用な成分を提供することができる。例えば、ワクチンは、次のポリペプチドの少なくとも1つを含んで成る:配列番号2のアミノ酸残基8−41を含んで成るポリペプチド、配列番号4のアミノ酸残基34−66を含んで成るポリペプチド、及び配列番号4のアミノ酸残基71−104を含んで成るポリペプチド。
医薬組成物は、抗−zcytor19抗体成分又は二特異的抗体成分を含んで成る容器を含んで成るキットとして供給され得る。治療分子は、単一又は複数回用量のための注射用溶液の形で、又は注射の前、再構成される無菌粉末として提供され得る。他方では、そのようなキットは、抗−zcytor19抗体成分の投与のための乾燥−粉末分散器、液体エアロゾル発生器又はネブライザーを包含することができる。そのようなキットはさらに、医薬組成物の表示及び使用法についての文章情報を含んで成る。さらに、そのような情報は、前記組成物が外因性抗体に対して既知の過敏性を有する患者において禁忌を示される言明を包含することができる。
zcytor19ポリペプチド、例えば可溶性zcytor19受容体はまた、循環レベルのリガンドの検出のための診断システムン使用され得る。関連する態様においては、zcytor19受容体ポリペプチドに対して特異的に結合する抗体又は他の剤が、循環性受容体ポリペプチドを検出するために使用され得る。高められたレベルか又は低められたレベルのリガンド又は受容体ポリペプチドは、病理学的状態、例えば癌の表示であり得る。
そのような受容体ポリペプチドは、病理学的工程に寄与し、そして基礎をなす疫病の間接的マーカーであり得る。例えば、ヒト血清における高められたレベルの可溶性IL−2は、広範囲の炎症及び腫瘍性状態、例えば心筋梗塞、ぜん息、重症筋無力症、リウマチ様関節炎、急性T−細胞白血病、B−細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、結腸癌、乳癌及び卵巣癌に関連している(Heaneyなど., Blood87:847−857,1996)。同様に、zcytor19は、B-細胞白血病細胞において発現され、そしてzcytor19発現の上昇は、根本的な疾病、例えば白血病のマーカーとして作用することができる。
zcytor19受容体又は“可溶性受容体”のリガンド−結合ポリペプチドは、細胞外サイトカイン結合ドメイン(配列番号19の残基21(Arg)〜226(Asn)、サイトカイン結合フラグメント(例えば、配列番号2又は19の残基21(Arg)〜223(Pro);配列番号4)、zcytor19の可溶性バージョン、又は非ヒト受容体のその対応する領域をコードする切断されたDNAを発現することによって調製され得る。好ましくは、細胞外ドメインは、トランスメンブラン及び細胞内ポリペプチドセグメントを実質的に有さない形で調製され得る。
さらに、上記zcytor19サイトカイン結合ドメイン内のリガンド−結合ポリペプチドフラグメントはまた、本明細書に記載される使用のためのzcytor19可溶性受容体として作用することができる。宿主細胞化らの受容体ポリペプチドの輸送を方向づけるためには、受容体DNAは、分泌ペプチド、例えばt−PA分泌ペプチド又はzcytor19分泌ペプチドをコードする第2DNAセグメントに結合される。分泌された受容体ポリペプチドの精製を促進するためには、C−末端延長、例えばポリ−ヒスチジン標識、Glu−Glu標識ペプチド、物質P, FlagTM ペプチド(Hoppなど., Bio/Technology6:1204-1210, 1988; Eastman Kodak Co., New Haven, CTから入手できる)、又は抗体又は他の特定の結合剤が利用できるもう1つのポリペプチド又はタンパク質が、受容体ポリペプチドに融合され得る。
もう1つのアプローチにおいては、受容体細胞外ドメインは、2種の不変領域ドメインを含み、そして可変領域を欠いている、免疫グロブリン、H鎖不変領域、典型的には、Fcフラグメントとの融合体として発現され得る。そのような融合体は典型的には、マルチマー分子として分泌され、ここでFc部分はお互いジスルフィド結合され、そして2種の受容体ポリペプチドがお互い密接に接近して整列されている。このタイプの融合体は、溶液から同種リガンドを親和性精製するために、インビトロアッセイ手段として、リガンドを特異的に滴定することによってインビボでシグナルを阻止するために、及び循環リガンドを結合し、そしてそれを循環から洗浄するために、それらを非経口投与することによってインビボでのアンタゴニストとして使用され得る。
リガンドを精製するためには、zcytor19−Igキメラが、リガンドを含むサンプル(例えば、細胞−ならし培地又は組織抽出物)に、受容体−リガンド結合を促進する条件(典型的には、生理学的に近い温度、pH及びイオン強度)下で添加される。次に、キメラ−リガンド複合体が、固体支持体(例えば、不溶性樹脂ビーズ)上に固定されているタンパク質Aを用いて、混合物により分離される。次に、リガンドは、従来の化学的技法、例えば塩又はpHグラジエントを用いて溶出される。他方では、キメラ自体は、固体支持体に結合され、そして結合及び溶出は上記のようにして行われる。集められた画分は、所望する純度に達するまで、再分別され得る。
さらに、zcytor19可溶性受容体は、リガンドの存在が所望されない治療又は他の用途において、インビボ又はインビトロでリガンドを結合するために、“リガンドシンク(ligand sink)”、すなわちアンタゴニストとして使用され得る。例えば、多量の生物活性zcytor19リガンドを発現する癌においては、zcytor19可溶性受容体は、インビボで、リガンドの直接的なアンタゴニストとして使用され得、そして疾病に関連する進行及び病状の低下を助けることができる。さらに、zcytor19可溶性受容体は、zcytor19受容体を過剰発現する癌の進行を、それらの癌の増殖を増強するリガンドをインビボで結合することによって遅延するために使用され得る。zcytor19可溶性受容体のための類似するインビトロ用途が、例えば、zcytor19リガンドの不在下で増殖する細胞系を選択するために負の選択として使用され得る。
さらに、zcytor19可溶性受容体は、インビボで、又は組織サンプルにおいて、zcytor19リガンド−発現性癌を検出するために、インビボで又は診断用途において使用され得る。例えば、zcytor19可溶性受容体は、本明細書に記載されるような放射性ラベル又は蛍光ラベルに接合され得、そしてインビトロリガンド−受容体型結合アッセイ又は蛍光イメージングアッセイを用いて、組織サンプルにおけるリガンドの存在を検出するために使用され得る。さらに、放射性ラベルされたzcytor19可溶性受容体は、当業界において知られている放射性−イメージングを通して、リガンド発現性固形腫瘍を検出するために、インビボで投与され得る。同様に、zcytor19ポリヌクレオチド、ポリペプチド、抗−zcytor19抗体又はペプチド結合フラグメントは、zcytor19受容体発現性癌を検出するために使用され得る。
好ましい態様においては、zcytor19ポリヌクレオチド、ポリペプチド、抗−zcytor19抗体又はペプチド結合フラグメントは、白血病、より好ましくは、B-細胞白血病、及び最も好ましくは、プレ−B−細胞急性リンパ芽球性白血病を検出するために使用され得る。
本発明のポリペプチドを80%以上の純度、より好ましくは90%以上の純度、さらに好ましくは95%以上の純度に精製することが好ましく、そして汚染性高分子、特に他のタンパク質及び核酸に対して、99.9%以上の純度であり、そして感染性及び発熱性剤を有さない医薬的に純粋な状態が特に好ましい。好ましくは、精製されたポリペプチドは、他のポリペプチド、特に動物起源の他のポリペプチドを実質的に有さない。
発現された組換え体zcytor19ポリペプチド(又はzcytor19キメラ又は融合ポリペプチド)は、分別及び/又は従来の精製方法及び媒体を用いて精製され得る。硫酸アンモニウム沈殿及び酸又はカオトロピック剤抽出は、サンプルの分別のために使用される。典型的な精製段階は、ヒドロキシアパタイト、サイズ排除、FPLC及び逆相高性能液体クロマトグラフィーを包含する。適切なクロマトグラフィー用媒体は、誘導体化されたデキストラン、アガロース、セルロース、ポリアクリルアミド、特別なシリカ及び同様のものを包含する。PEI、DEAE、QAE及びQ誘導体が好ましい。
典型的なクロマトグラフィー用媒体は、フェニル、ブチル又はオクチル基により誘導体化されたもの、例えばフェニル−Sepharose FF(pharmacia),Toyopearl ブチル650(Toso Haas, Montgomeryville, PA)、オクチル−Sepharrose (Pharmacia)及び同様のもの;又はポリアクリル樹脂、例えばAmberchrom CG71 (Toso Haas)及び同様のものを包含する。適切な固体支持体は、ガラスビーズ、シリカ基材の樹脂、セルロース樹脂、アガロースビーズ、架橋されたアガロースビーズ、ポリスチレンビーズ、架橋されたポリアクリルアミド樹脂及びそれらが使用される条件下で不溶性である同様のものを包含する。それらの支持体は、アミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基及び/又は炭水化物成分によるタンパク質の結合を可能にする反応性基より変性され得る。
カップリング化学物質の例は、臭化シアン活性化、N−ヒドロキシスクシンイミド活性化、エポキシド活性化、スルフヒドリル活性化、ヒドラジド活性化及びカルボジイミド カップリング化学物質のためのカルボキシル及びアミノ誘導体を包含する。それらの及び他の固体媒体は当業界において良く知られており、そして広く使用されており、そして商業的供給者から入手できる。支持媒体にリガンド又は受容体ポリペプチドを結合するための方法は当業界において良く知られている。特定方法の選択は、通常のことであり、そして選択された支持体の性質により一部決定される。例えば、Affinity Chromatograpy: Principles & Methods, Pharmacia LKB Biotechnology, Uppsala, Sweden, 1988を参照のこと。
本発明のポリペプチドは、アニオン及びカチオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除、及び親和性クロマトグラフィーを包含する方法の組み合わせより単離され得る。例えば、固定された金属イオン吸着(IMAC)クロマトグラフィーが、ヒスチジンに富んでいるタンパク質、及びポリヒスチジン標識を含んでなるそれらのタンパク質を精製するために使用され得る。手短に言及すれば、ゲルがまず、二価金属イオンにより荷電され、キレートが形成される( Sulkowski, Trends in Biochem. 3: 1−7, 1985)。
ヒスチジンに富んでいるタンパク質が、使用される金属イオンに依存して、異なった親和性を有するこのマトリックスに吸着され、そして競争溶出、pHの低下、又は強いキレート化剤の使用により溶出されるであろう。他の精製方法は、レクチン親和性クロマトグラフィー及びイオン交換クロマトグラフィーによるグリコシル化されたタンパク質の精製を包含する(Methods in Enzymol., Vol. 182, “Guide to Protein Purification”, M. Deutscher, ( ed.), Acad. Press, San Diego, 1990, pp. 529−39)。本発明のさらなる態様においては、興味あるポリペプチド、及び親和性標識(例えばマルトース−結合タンパク質、FLAG標識、Glu-Gku標識、免疫グロブリンドメイン)の融合体が、精製を促進するために構成され得る。
さらに、当業界において記載される方法を用いて、ポリペプチド融合体又はハイブリッドzcytor19タンパク質が、他のマウス又はヒトサイトカイン受容体ファミリータンパク質、又は異種タンパク質と組合して、本発明のzcytor19の領域又はドメインを用いて構成される(Sambrook など., 前記;Altschul など., 前記;Picard, Cur. Opin. Biology, 5: 511-5, 1994及びそれらにおける引例)。それらの方法は、興味あるポリペプチドにおける大きなドメイン又は領域の生物学的重要性の決定を可能にする。そのようなハイブリッドは、反応運動学、結合を変更し、基質特異性を抑制し、又は拡張し、又はポリペプチドの組織及び細胞局在性を変更し、そして未知の構造のポリペプチドに適用される。
融合タンパク質は、その融合タンパク質の個々の成分を調製し、そしてそれらを化学的に接合することによって、当業者に知られている方法により調製され得る。他方では、正しく読み取り枠を整合して融合タンパク質の1又は複数の成分をコードするポリヌクレオチドは、既知の技法を用いて生成され、そして本明細書に記載される方法により発現され得る。例えば、生物学的機能を付与するドメインの一部又はすべてが、本発明のzcytor19と、もう1つのサイトカインファミリーメンバーからのその機能的に同等のドメインとの間で交換され得る。
そのようなドメインは次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:分泌シグナル配列、細胞外サイトカイン結合ドメイン、フィブロネクチン第IIIドメイン、トランスメンブランドメイン、及び細胞内シグナル化ドメイン、Box I及びBox II部位。そのような融合タンパク質は、構成される融合体に依存して、本発明のポリペプチド又は他の既知のファミリータンパク質と同じか又は類似する生物学的機能プロフィールを有することが予測される。さらに、そのような融合タンパク質は、本明細書に開示されるように、他の性質も示すことができる。
標準の分子生物学及びクローニング技法が、zcytor19ポリペプチドと、それらが融合されるそれらのポリペプチドとの間の同等のドメインを交換するために使用され得る。一般的に、興味あるドメイン、例えば本明細書に記載されるzcytor19ドメインをコードするDNAセグメントが、追加のポリペプチド(例えば、もう1つのサイトカイン受容体、例えばインターフェロンγ、α及びβ鎖及びインターフェロン−α/β受容体α及びβ鎖、zcytor11 (通常、アメリカ特許第5,965,704号所有の)、CRF2-4、DIRS1、zcytor7(通常、アメリカ特許第5,945,511号所有の)又は他のクラスIIサイトカイン受容体)をコードする少なくとも1つの他のDNAセグメントに読み取り枠を接合して作用可能に結合され、そして本明細書に記載されるように、適切な発現ベクター中に挿入される。
一般的に、DNA構造体は、ポリペプチドのその対応する領域をコードするいくつかのDNAセグメントが、完全な融合タンパク質又はその機能的部分をコードする単一の構造体を製造するために読み取り枠を整合して、作用可能に連結されるように、製造される。例えばDNA構造体は、N−末端からC−末端側に、単一のポリペプチドを含んで成る融合タンパク質、続いて、サイトカイン結合ドメイン、続いてトランスメンブランドメイン、続いて細胞内シグナル化ドメインをコードする。そのような融合タンパク質は、本明細書に記載されるように、発現され、単離され、そして活性についてアッセイされ得る。さらに、そのような融合タンパク質は、本明細書に記載のような抗−zcytor19抗体を生成するために動物を接種するのに使用されるべきzcytor19ポリペプチドのフラグメントを発現し、そして分泌するために使用され得る。
例えば、分泌シグナル配列は、本明細書に開示されるような、細胞外サイトカイン結合ドメイン、サイトカイン結合フラグメント、個々のフィブロネクチンIII型ドメイン、トランスメンブランドメイン、及び細胞内シグナル化ドメイン、又はそれらの組合せ(例えば、リンカーに結合されるフィブロネクチンIIIを含んで成る作用可能に連結されるポリペプチド、又は本明細書に記載されるzcytor19ポリペプチドフラグメント)に作用可能に連結され、本明細書に記載のようにして精製され得、そして本明細書に記載のようにして、抗−zcytor19抗体を生成するために動物に接種されるべき抗原として作用することができるzcytor19ポリペプチドのフラグメントが分泌される。
本発明のタンパク質をアッセイするためのインビボアプローチは、ウィルス供給システムを包含する。この目的のための典型的なウィルスは、アデノウィルス、ヘルペスウィルス、ワクシニアウィルス及びアデノ関連ウィルス(AAV)を包含する。アデノウィルス、すなわち二本鎖DNAウィルスは現在、異種拡散の供給のための最も研究されている遺伝子トランスファーベクターである(T. C. Becker など., Meth. Cell Bio. 43: 161−89, 1994; 及びJ. T. Douglas and D.T. Curiel, Science & Medicine 4: 44−53, 1997 を参照のこと)。アデノウィルスシステムは次のいくつかの利点を付与する:( i )アデノウィルスは比較的大きなDNA挿入体を適応せしめることができ;( ii )高い力価に増殖され得;( iii )広範囲の哺乳類細胞型を感染せしめ;そして( iv )多数の異なったプロモーター、例えば偏在する、組織特異的、及び調節可能なプロモーターと共に使用され得る。また、アデノウィルスは血流において安定しているので、それらは静脈内注射により投与され得る。
zcytor19に関して観察される組織分布の観点においては、アゴニスト(天然のリガンド/基質/補因子/等を包含する)及びアンタゴニストは、インビトロ及びインビボ用途において莫大な可能性を有する。zcytor19アゴニストとして同定される化合物は、インビオロ及びインビボで、免疫及び造血細胞の増殖の刺激において有用である。例えば、zcytor19可溶性受容体及びアゴニスト化合物は、定義された細胞培養培地の化合物として有用であり、そして細胞培養において通常使用される血清を置換するために、単独で又は他のサイトカイン及びホルモンと組合して使用され得る。従って、アンタゴニストは、培養物におけるT−細胞、B−細胞、及びリンパ性及び骨髄系の増殖及び/又は進化を特異的に促進することにおいて有用である。さらに、zcytor19可溶性受容体、アゴニスト又はアンタゴニストは、単離された一次骨髄培養物からのコロニー形成の刺激を測定するためにも有用である。そのようなアッセイは、当業界において良く知られている。
アンタゴニストはまた、リガンド−受容体の部位を特徴づけるための研究試薬としても有用である。Zcytor19活性(zcytor19アンタゴニスト)の阻害は、抗−zcytor19抗体及び可溶性zcytor19受容体、並びに他のペプチド及び非−ペプチド剤(例えば、リボザイム)を包含する。
zcytor19はまた、その活性のインヒビター(アンタゴニスト)を同定するためにも使用され得る。試験化合物は、zcytor19の活性を阻害する化合物を同定するために、本明細書に開示されるアッセイに添加される。本明細書に開示されるそれらのアッセイの他に、サンプルは、zcytor19結合、オリゴマー化、又はzcytor19−依存性細胞応答の刺激/阻害を測定するよう企画された種々のアッセイにより、zcytor19活性の阻害について試験され得る。
zcytor19リガンド−結合ポリペプチド、例えば本明細書に記載される細胞外ドメイン又はサイトカインドメインはまた、リガンドの精製のためにも使用される。前記ポリペプチドは、固体支持体、例えばアガロース、架橋されたアガロース、ガラス、セルロース樹脂、シリカ基材の樹脂、ポリスチレン、架橋されたポリアクリルアミド又は使用の条件下で安定している同様の材料のビーズ上に固定される。固体支持体にポリペプチドを結合するための方法は、当業界において知られており、そしてアミン化学、臭化シアノゲン活性化、N−ヒドロキシスクシンイミド活性化、エポキシド活性化、スルフヒドリル活性化及びヒドラジド活性化を包含する。得られる媒体は一般的に、カラムの形で形状化され、そしてリガンドを含む流体が、受容体ポリペプチドへのリガンドの結合を可能にするために、カラムに1又は複数回、通される。次に、リガンドが、塩濃度の変化、カオトロピック剤(グアニジンHCl)、又はリガンド−受容体結合を破壊するpHを用いて溶出される。
リガンド−結合受容体(又は抗体、補体/抗補体対の1つのメンバー)、又はその結合フラグメント、及び市販のバイオセンサー装置を用いるアッセイシステムが、好都合には、使用され得る(例えば、BIAcore, Pharmacia Biosensor, Piscataway, NJ;又はSELDITM technology、Ciphergen, Inc. Palo Alto, CA)。そのような受容体、抗体、補体/抗補体対のメンバー、又はフラグメントは、受容体チップの表面上に固定される。この装置の使用は、Karlsson, J. Immunol. Methods 145: 229−40, 1991 及びCunningham and Wells, J. Mol.Biol. 234: 554−63,1993により開示される。
リガンド−結合受容体ポリペプチドはまた当業界において知られている他のアッセイシステム内でも使用され得る。そのようなシステムは、結合親和性の決定のためのスカチャード分析(Scatchard, Ann. NY. Acad. Sci. 51:660−72, 1949)及び熱量測定アッセイ(Cunningham など., Science 253: 545−48, 1991;Cunningham など., Science 245: 821−25, 1991)を包含する。
zcytor19ポリペプチドはまた、zcytor19エピトープ、ペプチド又はポリペプチドに特異的に結合する抗体を調製するためにも使用され得る。zcytor19ポリペプチド又はそのフラグメントは、動物を接種し、そして免疫応答を誘発するための剤(免疫原)として作用する。当業者は、抗原性エピトープ担持のポリペプチドがzcytor19ポリペプチド(例えば、配列番号2、19又は21)の少なくとも6、好ましくは少なくとも9及びより好ましくは少なくとも15〜約30個の連続したアミノ酸残基を含むことを認識するであろう。zcytor19ポリペプチドの大きな部分、すなわちアミノ酸配列の30〜100個の残基〜その全体の長さの残基を含んでなるポリペプチドが含まれる。抗原又は免疫原エピトープはまた、本明細書に記載されるように、結合された標識、アジュバンド及びキャリヤーを含むことができる。
適切な抗原は、配列番号2のアミノ酸番号21(Arg)〜アミノ酸番号491(Arg)、又は連続した9〜471個のそのアミノ酸フラグメントによりコードされるzcytor19ポリペプチドを含む。適切な抗原はまた、配列番号19のアミノ酸番号21(Arg)〜アミノ酸番号520(Arg)、又は連続した9〜500個のそのアミノ酸フラグメントによりコードされるzcytor19ポリペプチド;及び配列番号21のアミノ酸番号21(Arg)〜アミノ酸番号211(Ser)、又は連続した9〜191個のそのアミノ酸フラグメントによりコードされる切断された可溶性zcytor19ポリペプチドを含む。
抗原として使用するための好ましいペプチドは、細胞外サイトカイン結合ドメイン、サイトカイン結合フラグメント、フィブロネクチン第III型ドメイン、細胞内シグナル化ドメイン、又は本明細書に開示される他のドメイン及びモチーフ、又はそれらの込み合わせ;及びzcytor19親水性ペプチド、例えば埋もれたG、S及びT、及び暴露されたH、Y及びW残基が無視される、Hopp/Woods親水性プロフィールから決定される、疎水性プロットから当業者により推定されるそれらのペプチドである。zcytor19親水性ペプチドは、(1)配列番号2のアミノ酸残基295〜300;(2)配列番号2のアミノ酸残基451〜456;(3)配列番号2のアミノ酸残基301〜306;(4)配列番号2のアミノ酸残基291〜299;及び(5)配列番号2のアミノ酸残基65〜70から成る群から選択されたアミノ酸配列を含んで成るペプチドを包含する。
さらに、例えばDNASTAR Protean プログラム(DNASTAR, INC., Madison, WI)を用いて、Jameson-Wolfplot Jameson-Wolf plotから推定される親水性ペプチドはまた、適切な抗原である。さらに、保存されたモチーフ、及びzcytor19の保存されたモチーフ間の可変領域が適切な抗原である。この免疫応答から生成される抗体は、本明細書に記載のようにして単離され、そして精製され得る。ポリクローナル及びモノクローナル抗体を調製し、そして単離するための方法は、当業界において良く知られている。例えば、Current Protocols in Immunology, Cooligan, など., (eds.), National Institutes of Health, John Wiley and Sons, Inc., 1995; Sambrook など., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor, NY, 1989; 及びHurrell, J.G.R., Ed., Monoclonal Hybridoma Antibodies: Techniques and Applications, CRC Press, Inc., Boca Raton, FL, 1982 を参照のこと。
当業者に明らかなように、ポリクローナル抗体は、種々の温血動物、例えば馬、ウシ、ヤギ、羊、犬、鶏、ウサギ、マウス、及びラットを、zcytor19ポリペプチド又はそのフラグメントにより接種することにより生成され得る。zcytor19ポリペプチドの免疫性は、アジュバント、例えばミヨウバン(水酸化アルミニュウム)又はフロイント完全又は不完全アジュバントの使用により高められ得る。免疫化のために有用なポリペプチドはまた、免疫グロブリン ポリペプチド又はマルトース結合タンパク質との融合体ポリペプチド、例えばzcytor19又はその一部の融合体を包含する。ポリペプチド免疫原は、十分な長さの分子又はその一部であり得る。ポリペプチド部分が“ハプテン−様”である場合、そのような部分は、免疫化のために、高分子キャリヤー(例えば、カサガイヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)又は破傷風トキソイド)に都合良く連結又は結合され得る。
本明細書で使用される場合、用語“抗体”とは、ポリクローナル抗体、親和性精製されたポリクローナル抗体、モノクローナル抗体及び抗原結合フラグメント、例えばF(ab’)2及びFabタンパク質分解性フラグメントを包含する。遺伝子的に構築された損なわれていない抗体又はフラグメント、例えばキメラ抗体、Fvフラグメント、一本鎖抗体及び同様のもの、並びに合成抗原結合ペプチド及びポリペプチドもまた包含される。非ヒト抗体は、ヒト骨格及び不変領域上に非ヒトCDRのみを移植することによって、又は完全な非ヒト可変ドメインを組み込むことによって(任意には、暴露された残基の置換によってヒト−様表面によりそれらのドメインを“おおう(cloaking)”ことによって;ここで結果物は“張り合わされた”抗体である)、ヒト適合され得る。
多くの場合、ヒト適合された抗体は、正しい結合特性を増強するために、ヒト可変領域骨格ドメイン内に非ヒト残基を保持することができる。ヒト適合化抗体を通して、生物学的半減期が高められ、そしてヒトへの投与に基づく有害な免疫反応の可能性が低められる。さらに、ヒト抗体は、WIPO公開WO98/24893号に開示されるように、ヒト免疫グロブリン遺伝子を含むよう構築されたトランスジェニック非−ヒト動物において生成される。好ましくは、それらの動物における内因性免疫グロブリン遺伝子は、相同組換えにより不活性化されるか又は排除される。本発明における抗体は、zcytor19/CRF2-4ヘテロダイマー、及びヘテロダイマー可溶性受容体複合体を結合する抗体を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
本明細書において有用な抗体を生成するか又は選択するための他の技法は、インビトロで、zcytor19タンパク質又はペプチドにリンパ球を暴露し、そしてファージ又は類似するベクターにおける抗体表示ライブラリーを選択すること(例えば、固定された又はラベルされたzcytor19タンパク質又はペプチドの作用を通して)を包含する。そのようなランダム ペプチド表示ライブラリーを創造し、そしてスクリーニングするための技法は、当業界において知られており(Ladner など., アメリカ特許第5,223,409 号; Ladner など., アメリカ特許第4,946,778 号; Ladner など., アメリカ特許第5,403,484 号及びLadner など., アメリカ特許第5,571,698 号、及びKayなど., Phage Display of Peputides and Proteins (Academic Press, Inc. 1996))、そしてランダムペプチド表示ライブラリー及びそのようなライブラリーをスクリーニングするためのキットは、例えばClontech (Palo Alto, CA), Invitrogen Inc. (San Diego, CA), New England Biolabs, Inc. (Beverly, MA) 及びPharmacia LKB Biotechnology Inc. (Piccataway, MJ) から市販されている。
ランダムペプチド表示ライブラリーは、zcytor19に結合するタンパク質を同定するために、本明細書に開示されるzcytor19配列を用いてスクリーンされ得る。zcytor19ポリペプチドと相互作用するそれらの“結合ペプチド”は、細胞、例えばzcytor19を特異的に発現される細胞を標識するために;親和性精製により相同体ポリペプチドを単離するために使用され得;それらは薬物、トキシン、放射性核種及び同様のものに直接的にまたは間接的に接合され得る。それらの結合ペプチドはまた、分析方法に、例えば発現ライブラリーをスクリーニングし、そして活性を中和するためにも使用され得る。
結合ペプチドはまた、zcytor19ポリペプチドの循環レベルを決定するために;根本的な病理学又は疾病のマーカーとして可溶性zcytor19ポリペプチドを検出し又は定量化するために、診断アッセイにも使用され得る。それらの結合ペプチドはまた、zcytor19結合及びシグナルトランスダクションをインビトロ及びインビボで阻止するために、zcytor19 “アンタゴニス”として使用することができる。それらの抗−zcytor19結合ペプチドは、zcytor19と結合するリガンドの作用を阻害するために有用である。
抗体は、1)それらが限界レベルの結合活性を示す場合、及び2)それらが関連するポリペプチド分子と有意に交差反応しない場合、特異的に結合すると考えられる。限界レベルの結合は、本明細書における抗−zcytor19抗体が対照(非−zcytor19)ポリペプチドへの結合親和性よりも少なくとも10倍高い親和性を伴って、zcytor19ポリペプチド、ペプチド又はエピトープに結合するかどうか決定される。好ましくは、抗体は、106M-1又はそれ以上、好ましくは107M-1又はそれ以上、より好ましくは108M-1又はそれ以上、及び最も好ましくは109M-1又はそれ以上の結合親和性(Ka)を示す。抗体の結合親和性は、例えばScatchard 分析(Scatchard, G., Ann. NY Acad. Sci. 51: 660-672, 1949)を用いて、当業者によって容易に決定され得る。
抗−zcytor19抗体は関連するポリペプチド分子と有意に交差反応しないかどうかは、例えば、標準のウェスターンブロット分析を用いて、zcytor19ポリペプチドであるが、しかし知られていない関連するポリペプチドを検出する抗体により示される(Ausubel など., 前記)。既知の関連するポリペプチドの例は、従来技術に開示されているそれらのもの、例えば既知のオルト体及びパラ体、及びタンパク質ファミリーの類似する既知メンバー(例えば、クラスIIサイトカイン受容体、例えばインターフェロンγ、α及びβ鎖及びインターフェロン−α/β受容体α及びβ鎖、zcytor11 (通常、アメリカ特許第5,965,704号所有の)、CRF2-4、DIRS1、zcytor7(通常、アメリカ特許第5,945,511号所有の)受容体)である。
スクリーニングはまた、非ヒトzcytor19及びzcytor19変異体ポチペプチドを用いて行われ得る。さらに、抗体は、通常の方法を用いて、zcytor19ポリペプチドに対して特異的に結合する集団を単離するために、既知の関連するポリペプチドに“対してスクリーンされ得る”。スクリーニングは、既知の溶接に関連するポリペプチドに対して交差反応しないポリクローナル及びモノクローナル抗体の単離を可能にする(Antibodies: A Laboratory Manual, Harlow and Lane (eds.), Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1988; Current Protocols in Immunology, Cooligan, など. (eds.), National Institutes of Health, John Wiley and Sons, Inc., 1995)。
特異的抗体のスクリーニング及び単離は当業界において当業界において良く知られている。Fundamental Immunology, Paul (eds.), Raven Press, 1993; Getzoffなど., Adv.in Immunol. 43: 1-98, 1988; Monoclonal Antibodies: Principles and Practice, Goding, J.W. (eds.), Academic Press Ltd., 1996; Benjamin など., Ann. Rev. Immunol. 2: 67-101, 1984を参照のこと。特異的に結合する抗−zcytor19抗体は、当業界において知られており、そして下記に開示される多くの方法により検出され得る。
当業者に知られている種々のアッセイがzcytor19タンパク質又はペプチドに特異的に結合する抗体を検出するために使用され得る。典型的なアッセイは、Antibodies: A Laboratory Manual, Harlow and lane (Eds.), Cold Speing Harbor Laboratory Press, 1988 に詳細に記載されている。そのようなアッセイの代表的な例は次のものを包含する:同時免疫電気泳動、ラジオイムノアッセイ、ラジオイムノ沈殿、酵素結合の免疫吸着アッセイ(ELISA)、ドットブロット又はウェスターンブロットアッセイ、阻害又は競争アッセイ、及びサンドイッチアッセイ。さらに、野生型対変異体のzcytor19タンパク質又はペプチドに結合する抗体がスクリーンされ得る。
zcytor19に対する抗体は、zcytor19を発現する細胞を標識するために;アフィニティー精製によりzcytor19を単離するために; zcytor19ポリペプチドの循環レベルを決定するための診断アッセイのために;根本的な病理学又は疾病のマーカーとして可溶性zcytor19を検出し又は定量化するために;基本となる病理学又は疾病のマーカーとして組織学、生検又は組織サンプルzcytor19受容体における検出又は定量化のために;zcytor19−ライブラリーに対する細胞毒性又はADCCを刺激するために;FACS を使用する分析方法において、発現ライブラリーをスクリーニングするために;抗-インディオタイプ抗体を生成するために;及びインビトロ及びインビボでzcytor19活性を阻止するための中和抗体又はアンタゴニスとして使用され得る。
本発明書における抗体はまた、薬物、トキシン、放射性核種、及び同様のものに直接的に又は間接的に接合され得、そしてそれらの接合体はインビボ診断又は治療用途のために使用され得る。さらに、zcytor19又はそのフラグメントに対する抗体は、アッセイ、例えば当業界において知られているウェスターンブロット又は他のアッセイにおいて、変性されたzcytor19又はそのフラグメントを検出するためにインビトロで使用され得る。
本明細書における抗体はまた、薬剤、トキシン、放射性核種及び同様のものに直接的に又は間接的に接合され得、そしてそれらの接合体は、インビボ診断のために又は治療用途のために使用される。
適切な検出可能分子は、zcytor19(上記に開示される結合ペプチドを包含する“結合ポリペプチド”、抗体、又はその生物活性フラグメント又は一部に直接的に又は間接的に結合され得る。適切な検出可能分子は、放射性核種、酵素、基質、補因子、インヒビター、蛍光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子、及び同様のものを包含する。適切な細胞毒性分子は、ポリペプチド又は抗体に直接的に又は間接的に結合され得、そして細菌又は植物毒性(例えば、ジフテリア毒素、プソイドモナシス内毒素、リシン、アブリン及び同様のもの)、及び治療用放射性核種、例えばI−131、レニウム−188又はイットニウム−90(ポリペプチド又は抗体に直接的に結合されるか、又はキレ−ト成分により間接的に結合される)を包含する。
結合ポリペプチド又は抗体はまた、細胞毒性薬物、例えばアドリアマイシンに結合され得る。検出可能又は細胞毒性分子の間接的な結合に関しては、検出可能又は細胞毒性分子は相補的/抗相補的対のメンバーにより結合され得、ここで他のメンバーは結合ポリペプチド又は抗体部分に結合される。それらの目的のためには、ビオチン/ストレプタビジンが典型的な相補的/抗相補的対である。
もう1つの態様においては、結合ポリペプチド−毒素融合タンパク質又は抗体−毒素融合タンパク質は、標的化された細胞又は組織阻害又は除去(例えば、癌細胞又は組織、例えばzcytor19が発現される特定の組織及び腫瘍を処理するために)のために使用され得る。他方では、結合ポリペプチドが複数の機能ドメイン(すなわち、活性化ドメイン又はリガンド結合ドメイン、及び標的化ドメイン)を有する場合、標的化ドメインのみを包含する融合タンパク質は、検出可能分子、細胞毒性分子又は相補的分子を、興味ある細胞又は組織型に向けるために適切である。
例えば、単一のドメインのみのを包含する融合タンパク質が相補的分子を含む場合、抗−相補的分子は検出可能又は細胞毒性分子に接合され得る。従って、そのようなドメイン−相補的分子融合タンパク質は、一般的抗−相補的−検出可能/細胞毒性分子接合体のための一般的標的化ビークルを表す。同様に、もう1つの態様においては、zcytor19−サイトカイン融合タンパク質又は抗体−サイトカイン融合タンパク質は、結合ポリペプチドサイトカイン又は抗−zcytor19抗体が過剰増殖性細胞を標的化する場合、標的組織のインビボ殺害を増強するために使用され得る(一般的には、Hornickなど., Blood 89: 4437-4447, 1997を参照のこと)。
記載される融合タンパク質は、作用の所望する部位へのサイトカインの標的化を可能にし、それにより、サイトカインの高められた局部濃度を提供する。適切な抗−zcytor19抗体は、所望しない細胞又は組織(例えば、腫瘍又は白血病)を標的化し、そして融合されたサイトカインはエフェクター細胞による改良された標的細胞溶解を仲介する。例えば、この目的のための適切なサイトカインは、インターロイキン−2及び顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSM)を包含する。
他方では、本明細書に記載されるzcytor19結合ポリペプチド又は抗体融合タンパク質は、zcytor19−調節されたアポプトシス経路を直接的に刺激することにより、標的組織のインビボ殺害の増強のために使用され、zcytor19を発現する高増殖性細胞の細胞死がもたらされる。
本明細書に記載される生物活性結合ポリペプチド又は抗体接合体は、経口、静脈内、動脈内又は管内供給され得、又は作用の意図された部位に局部的に導入され得る。
さらに、抗−zcytor19抗体及び結合フラグメントは、zcytor19を特異的に発現する細胞、例えば本明細書に記載される、骨髄及び甲状腺細胞、及び他の細胞を標的化し、そして分類するために使用され得る。そのような細胞標的化及び分類方法は、当業界において良く知られている(例えば、”Molecular Biology of the Cell”, 3rd Ed., Albert, B. など. (Garland Publishing, London & New York, 1994を参照のこと)。当業者は、細胞を研究するための細胞組織型の分離の重要性及び特定の細胞組織型の分離のためへの抗体の使用を認識するであろう。
アンチセンス方法は、zcytor19遺伝子転写を阻害するために、例えばインビボでの細胞増殖を阻害するために使用され得る。Zcytor19−コードのポリヌクレオチドのセグメントに対して相補的であるポリヌクレオチド(例えば、配列番号1、18又は20に示されるようなポリヌクレオチド)は、zcytor19−コードのmRNAに結合し、そしてそのようなmRNAの翻訳を阻害するよう企画される。そのようなアンチセンスポリヌクレオチドは、細胞培養物、又は対象において、zcytor19ポリペプチド−コードの遺伝子の発現を阻害するために使用される。
さらに、細胞表面分子として、zcytor19ポリペプチドは、細胞中に遺伝子療法を導入するための標的物として使用され得る。この用途は、zcytor19が通常発現される細胞、例えばリンパ組織、骨髄、前立腺、甲状腺、及びPBL、又はzcytor19ポリペプチドを発現できる癌細胞中に治療遺伝子を導入するために、特に適切である。例えば、上記のようなウィルス遺伝子療法は、ウィルス受容体よりもむしろ細胞受容体、例えばzcytor19ポリペプチドを発現する特定の細胞型に標的化され得る。抗体、又は標的細胞表面上のzcytor19分子を認識する他の分子が、ウィルスの感染を方向づけ、そして標的細胞に遺伝子治療材料を投与するために使用され得る。
WOO, S.L.C. Nature Biotech, 14: 1538, 1996; Wickham, T.J. など., Nature Biotech. 14: 1570-1573, 1996; Douglas, J.T. など., Nature Biotech. 14: 1574-1578, 1996; Rihova, B., Crit. Rev. Biotechnol. 17: 149-169, 1997; 及びVile, R.G. など., Mol. Med. Today 4: 84-92, 1998を参照のこと。例えば、zcytor19−特異的抗体に結合されるウィルス−中和性Fabフラグメントを含むニ特異的抗体が、zcytor19受容体を発現する細胞にウィルスを方向づけ、そして遺伝子要素を含むウィルスの細胞中への効果的侵入を可能にするために使用され得る。例えば、Wickham, T.J. など., J. Virol. 71: 7663-7669, 1997; 及びWickham, T.J., など., J. Viro. 70:6831-6838, 1996 を参照のこと。
本発明はまた、診断用途に使用される試薬を提供する。例えば、zcytor19遺伝子、すなわちzcytor19 DNA又はRNA又はその副配列を含んで成るプローブは、zcytor19遺伝子が染色体1上に存在するかどうか、又は突然変異が生じたかどうかを決定するために使用され得る。zcytor19は染色体1の1p36.11領域に存在する。zcytor19遺伝子座での検出できる染色体異常型は、異数性、遺伝子コピー数変化、挿入、欠失、制限部位変更及び転位を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
それらの異常性は、コード配列内、イントロン内、又は上流のプロモーター及び調節領域を包含するフランキング配列内で発生することができ、そしてコード配列内での物理的変更、又は遺伝子発現レベルでの変化として明らかである。そのような異常性は、分子遺伝学的技法、例えば制限フラグメント長さ多型現象(RELP)分析、蛍光現場ハイブリダイゼーション、PCR技法を用いる短いタンデム反復体(STR)分析、及び当業界において知られている他の遺伝子連鎖分析技法を用いることによって、本発明のポリヌクレオチドを用いて検出され得る(Sambrookなど., 前記;Ausubel など., 前記;Marian, Chest 108: 255-65, 1995)。
遺伝子位置の正確な知識は、次のような多くの目的のために有用である:1)配列が存在するコンティグの一部であるかどうかの決定及び種々の形、例えばYAC, BAC又はcDNAクローンにおける追加の周囲遺伝子配列の獲得;2)同じ染色体領域への結合を示す遺伝的な疾病についての可能な候補体遺伝子の提供;及び3)特定遺伝子が有する機能の決定を助けるモデル生物、例えばマウスの相互参照。
zcytor19遺伝子は、染色体の1p36.11領域に位置する。当業者は、1p36領域における及びその回りにおける染色体異常型がいくつかの癌、例えば神経芽腫、メラノーマ、乳癌、前立腺癌及び他の癌に包含されることを理解するであろう。そのような異常型は、1p36における及びその回りにおける全体的染色体異常、例えばトランスロケーション、異種性の損失(LOH)及び同様のものを包含する。従って、例えば、本発明のポリヌクレオチドにより提供される1p36.11遺伝子座におけるマーカーは、癌に存在するこの染色体領域を包含する、トランスロケーション、異数性、転位、LOH、他の染色体異常の検出のために有用である。
例えば、zcytor19ポリヌクレオチドプローブは、神経芽腫に関連する異常性又は遺伝子型を検出するために使用され得、ここで1p36.1と1p36.3との間のLOHが有力であり、そして1p36.1での分解点が明白である。少なくとも70%の神経芽腫は、1pにおいて細胞遺伝子学的に見える染色体異常型、例えばトランスロケーション及び欠失を有し、そしてその異常性はたぶん、複雑なトランスロケーション及び欠失機構のためである。例えば、Ritke, MKなど., Cytogenet. Cell Genet. 50: 84-90, 1989; 及びWeith, Aなど., Genes Chromosomes Cancer1: 159-166, 1989を参照のこと。zcytor19は1p36.11に局在し、そして異常型が神経芽腫において有力である領域内に直接的に分類されるので、当業者は、本発明のポリヌクレオチドが神経芽腫についての診断剤、及び神経芽腫を生ぜしめるトランスロケーション及び欠失機構の誘発の助剤として作用することを理解するであろう。
さらに、1p36でのLOHは、メラノーマ(Dracopoli, NCなど., Am. J. Hum. Genet. 45 (suppl.): A19, 1989; Dracopoli, NCなど., Proc. Nat. Acad. Sci. 86: 4614-4618, 1989; Goldstein, AMなど., Am. J. Hum. Gent. 52: 537-550, 1993); 前立腺及び脳癌の両者の病歴を有する家族における前立腺癌(1p36, LOH)(Gibbs, Mなど., Am. J. Hum. Genet. 64:776-787, 1999); 及び染色体1の欠失及び重複が乳癌において最も共通する異常型である乳癌(1p36)(Kovacs, G. Int. J. Cancer 21: 688-694, 1978; Rodgers, C など., Cancer Genet. Cytogent. 13: 95-119, 1984; 及びGenuardi,Mなど., Am. J. Hum. Genet. 45: 73-82, 1989) において明白である。ヒト染色体1のこの領域におけるトランスロケーション、LOH及び他の異常型は、ヒト癌において有力であり、そしてzcytor19遺伝子が1p36.11に特異的に位置するので、本発明のポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるように、ヒト疾病に明確に関連するそのような異常型の検出に使用される。
さらに、zcytor19が位置し、そしてポリヌクレオチドプローブが関連する異常型又は遺伝子型を検出するために使用され得る1p36領域における突然変異に起因する癌についての証拠が存在する:P73、すなわち神経芽腫及び他の癌において時折欠失される1p36領域の可能性ある腫瘍サプレッサー地図(Kaghad, Mなど., Cell 90: 809-819, 1997); 染色体13上のFKHR遺伝子と染色体1からのPAX7遺伝子との融合に起因する、染色体1の1p36.2−p36.12領域でのトランスロケーションを包含する横数筋肉腫;種々の型の白血病の細胞において高められる白血病−関連のタンパク質(LAP(1p36.1-p35)); 腫瘍に関連し、そしてトランスロケーションが見られるヘパリンスルフェートプロテオグリカン(Perlecan)(1p36.1); 及び結腸癌(1p36−p35)。
さらに、zcytor19ポリヌクレオチドプローブが、染色体1p36.11欠失に関連する異常性又は遺伝子型、及びヒト疾病、及び好ましくは癌に関連するトランスロケーションを検出するために使用され得る。さらに、他の遺伝子座の中で、C1q補体成分(C1QA, B, 及びG)(1p36.3−p34.1);欠読証(1p36−p34);リンパ活性化抗原CD30(1p36);ナトリウムチャネル非電圧−ゲート1型(1p36.3−p36.2);zcytor19がサイトカイン受容体である腫瘍壊死因子受容体(TNFRSF1b及びTNFRS12)(1p36.3−p36.2);ホスホリパーゼA2(PLA2)(1p35);硬性脊椎筋ジストロフィー(1p36−p35)についてのそれらの遺伝子座は、すべてヒト疾病状態において明白であり、そしてヒトゲノムのこの領域に位置する。
WWWサーバー(http://www3.ncbi.nlm.nih.gov/htbin-post/Omim/getmap?chrornosome=1p36)。上の染色体1のこの領域について、Online Mendellian Inheritance of Man (OMIMTM, National Center for Biotechnology Internation, National Library of Medicine, Bethesda, MD 遺伝子地図を参照のこと。それらのすべては、zcytor19遺伝子と同じ染色体領域への連鎖を示す遺伝性疾病についての可能性ある候補体遺伝子として作用する。従って、zcytor19ポリヌクレオチドプローブは、それらの欠陥に関連する異常性又は遺伝子型を検出するために使用され得る。
同様に、zcytor19遺伝子座自体における欠陥は、本明細書に論じられるような遺伝性ヒト疾病状態をもたらすことができる。zcytor19遺伝子(1p36.11)は、もう1つのクラスII受容体、すなわちzcytor19サイトカイン受容体遺伝子(1p35.1)(通常アメリカ特許第5,965,704号所有の)及びTNF受容体(1p36.3−p36.2)近くに位置し、このことは、この染色体領域が通常、免疫機能のために調節され、そして/又は重要であることを示唆する。さらに、当業者は、サイトカイン受容体の欠陥がヒトにおける疾病状態を引き起こすことが知られていることを理解するであろう。
例えば、成長ホルモン受容体突然変異は、小人症をもたらし(Amselem, Sなど., New Eng. J. Med. 321: 989-995, 1989)、IL−2受容体γ突然変異は重度の組合された免疫欠損(SCID)をもたらし(Noguchi, Mなど., Cell 73: 147-157, 1993)、c−Mpl突然変異は血小板減少をもたらし(Ihara, Kなど., Proc. Nat. Acad. Sci. 96: 3132-3136, 1999)、そして重度のマイコバクテリア及びサルモネラ感染がインターロイキン−12受容体−欠失患者をもたらす(de Jong, Rなど., Science 280: 1435-1439, 1998)。従って、同様に、zcytor19における欠陥は、疾病状態、又は疾病又は感染に対する敏感性を引き起こすことができる。
zcytor19は、多くの癌に関与する異常型についての染色体ホットスポトにおけるサイトカイン受容体であり、そしてプレ−B−細胞急性白血病細胞及び本明細書に記載される他の癌において発現されることが示されているので、本発明の分子はまた、癌形成又は転移に直接的に包含され得る。zcytor19遺伝子は1p36.11領域zcytor19 に位置するので、ポリヌクレオチドプローブは、ヒト疾病、例えば免疫細胞癌、神経芽腫、骨髄癌、甲状腺、上皮小体前立腺癌、又は他の癌、又は免疫疾患に関連する、染色体1p36.11損失、トリソミー、重複又はトランスロケーションを検出するために使用され得る。さらに、本発明の分子、例えば本発明のポリペプチド、アンタゴニスト、アゴニスト、ポリヌクレオチド及び抗体は、zcytor19遺伝子欠陥に関連する、検出、診断予防及び処理を助けるであろう。
zcytor19遺伝子座に関連する突然変異は、直接的名突然変異分析のための標準の方法、例えば制限フラグメント長さ他型現象分析、PCR技法を用いる短いタンデム反復体分析、増幅−不応性突然変異システム分析、一本鎖コンホメーション多型現象検出、RNアーゼ切断方法、変性グラジエントゲル電気泳動、蛍光−助力のミスマッチ分析、及び当業界において知られている他の遺伝子分析により、本発明の核酸分子を用いて検出され得る
(例えば、Mathew (ed.), Protocols in Human Molecular Genetics (Humana Press. Inc. 1991), Marian, Chest 108:255 (1995), Coleman and Tsongalis, Molecular Diagnositics (Human Press, Inc. 1996), Elles (ed.) Morecular Diagnosis of Genetic Diseases (Humana Press, Inc. 1996), Landegren (ed.), Laboratory Protocols for Mutation Detection (Oxford University Press 1996), Burren など. (eds.), Genome Analysis, Vol. 2: Detecting Genes (Cold Spring Habor Laboratory Press 1998), Dracopoli など. (eds.), Current Protocols in Human Genetics (John Wiley & Sons 1998), 及びRichards and Ward, “Molecular Diagnostic Testing,” in Principles of Molecular Medicine, Pages 83-88 (Humana Presa. Inc. 1998) を参照のこと)。
突然変異についてのzcytor19遺伝子の直接的な分析は、対象のゲノムDNAを用いて行われ得る。末梢血液リンパ球から得られるゲノムDNAを増幅するための方法は、当業者に良く知られている(例えば、Dracopoliなど. (eds.), Current Protocols in Human Genetics, at page 7.1.6 to 7.1.7 (John Wiley & Sons 1998) を参照のこと)。
“トランスジェニックマウス”として言及される、zcytor19遺伝子を発現するように構築されたマウス、及び“ノックアウトマウス”として言及される、zcytor19遺伝子機能の完全な不在を示すマウスがまた、生成され得る(Snouwaertなど., Science 257: 1083, 1992; Lowellなど., Nature 366: 740-742, 1993; Capecchi, Science 244: 1288-1292, 1989; Palmiterなど., Annu. Rev. Genet. 20: 465-499, 1986)。例えば、偏在的に、又は組織−特異的又は組織−制限されたプロモーター下でzcytor19を過剰発現するトランスジェニックマウスは、過剰発現が表現型を引き起こすかどうかを決定するために使用さえ得る。
例えば、野生型zcytor19ポリペプチド、そのポリペプチドフラグメント又は変異体の過剰発現は、正常な細胞工程を変更することができ、zcytor19発現が機能的に適切であり、そしてzcytor19、そのアゴニスト又はアンタゴニストのための治療標的物を示すことができる組織を同定する表現型をもたらす。例えば、構築する好ましいトランスジェニックマウスは、“優性−陰性”表現型を発現するマスス、例えば結合されるトランスメンブランドメインと共に細胞外サイトカイン結合ドメインを含んで成るzcytor19ポリペプチド(トランスメンブランドメインに整合して結合される配列番号2又は19のアミノ酸21(Arg)〜249(Trp);配列番号4)を過剰発現するマウスである。もう1つの好ましいトランスジェニックマウスは、zcytor19可溶性受容体、例えば本明細書に開示されるそれらの受容体を過剰発癌するマウスである。
さらに、そのような過剰発現は、ヒト疾病との類似性を示す表現型をもたらすことができる。同様に、ノックアウトzcytor19マウスは、zcytor19がインビボで絶対的に必要とされる場所を決定するために使用され得る。ノックアウトマウスの表現型は、zcytor19アンタゴニスト、例えば本明細書に記載されるそれらのもののインビボ効果を予測することができる。マウス又はヒトzcytor19 cRNAは、ネズミzcytor19mDNA、cDNA及びゲノムDNAを単離するために使用され得、これはノックアウトマウスを生成するために使用される。
それらのトランスジェニック及びノックアウトマウスは、zcytor19遺伝子及びそれによりコードされるタンパク質をインビボシステムにおいて研究するために使用され得、そして対応するヒト又は動物疾病(例えば、市販の生存動物集団におけるそれらの疾病)のためのインビボモデルとして使用され得る。本発明のマウスモデルは、癌生物学及び進行の研究のための腫瘍モデルとして特に適切である。そのようなモデルは、ヒト癌に使用される治療分子の開発及び効力において有用である。
zcytor19発現の上昇、及びzcytor19発現の下降が、特定のヒト癌に関連するので、トランスジェニックマウス及びノックアウトマウスの両者は、癌のための有用な動物モデルとして作用する。さらに、好ましい態様においては、zcytor19トランスジェニックマウスは、特定の腫瘍、特に食道、肝臓、卵巣、直腸、胃、及び子宮腫瘍、及びメラノーマ、B-細胞白血病及び他のリンパ癌のための動物モデルとして作用することができる。さらに、本明細書に記載される、zcytor17に対して向けられた、zcytor19アンチセンスポリヌクレオチド又はリボザイムのトランスジェニックマウス発現がまた、上記トランスジェニックマウスと同じようにして使用され得る。
医薬使用のためには、本発明の可溶性受容体ポリペプチドは、従来の方法に従って、非経口、特に静脈内又は皮下供給のために配合される。静脈内投与は、1〜数時間の典型的な期間、ボーラス注射又は注入により行われるであろう。一般的に、医薬製剤は、zcytor19可溶性受容体ポリペプチドを、医薬的に許容できるビークル、例えば塩溶液、緩衝溶液、水中、5%デキストロース、又は同様のものと共にを含むであろう。製剤はさらに、1又は複数の賦形剤、保存剤、溶解剤、緩衝剤、バイアル表面上のタンパク質損失を妨げるためのアルブミン、等を含むことができる。
配合方法は、当業界において良く知られており、そして例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Gennaro, ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, 19th ed., 1995に開示される。治療用量は、一般的に、0.1〜100μg/kg患者の体重/日、好ましくは0.5〜20mg/kg/日の範囲であり、そして正確な用量は処理される病状の性質及び重症度、患者の特徴、等を考慮して、許容できる標準に従って、臨床医により決定される。用量の決定は、当業者のレベル内である。タンパク質は、急性処理のために、1週間又はそれ以下にわたって、しばしば1〜3日間にわたって投与され得、又は慢性処理のためには、数ヶ月〜数年にわたって使用され得る。一般的に、zcytor19可溶性受容体ポリペプチドの治療的有効量は、臨床学的に有意な効果を生成するのに十分な量である。
本発明のポリヌクレオチド及びポリペプチドは、さらに、遺伝学及び分子生物学、タンパク質化学、及び抗体生成及び分析に関連する実験用実習キットにおいて教育用用具として有用であろう。その独得のポリヌクレオチド及びポリペプチド配列のために、zcytor19の分子は、試験のための標準として、又は“未知”として使用され得る。例えば、zcytor19ポリヌクレオチドは、zcytor19が発現されるべき遺伝子である、融合構造体を包含する、細菌、ウィルス又は哺乳類発現のための発現構造体をいかにして調製するかを学生に教授するために;ポリヌクレオチドの制限エンドヌクレアーゼ切断部位を決定するために;組成におけるzcytor19ポリヌクレオチドのmRNA及びDNA位置を決定するために(すなわち、ノザン及びサザンブロット、及びポリメラーゼ鎖反応による);そして核酸ハイブリダイゼーションにより関連するポリヌクレオチド及びポリペプチドを同定するために、補助体として使用され得る。
zcytor19ポリペプチドは、抗体の調製;ウェスターンブロットによるタンパク質の同定;タンパク質の精製;発現された合計のタンパク質に対する割合としての発現されたzcytor19ポリペプチドの重量の決定;ペプチド分解部位の同定;アミノ及びカルボキシル末端標識のカップリング;アミノ酸配列分析;及び生来の及び標識されたタンパク質(すなわち、受容体結合、シグナルトランスダクション、増殖及び分化)の生物学的活性のインビトロ及びインビボでのモニターリングのための補助体として、教育的に使用され得る。zcytor19ポリペプチドはまた、分析熟練、例えば、質量分析学、コンホメーション、例えば4個のαヘリックスを決定するために、円ニ色性を、原子の立体構造を詳細に決定するために、X−線結晶学を、溶液におけるタンパク質の構造を表すために、核磁気共鳴分光学を教授するためにも使用され得る。
例えば、zcytor19を含むキットが、学生の分析熟練を開発するために未知のタンパク質として、又は学生の熟練の試験として、分析する学生に与えられ得る。アミノ酸配列は教師によっては知られており、すなわちタンパク質は学生の熟練を決定し、又はその熟練を進展せしめるための試験として学生に提供されるので、教師は、学生がポリペプチドを正しく分析したかどうかを知ることができる。あらゆるポリペプチドはユニークであるので、zcytor19の教育的利用はそれ自体ユニークであろう。
本発明は、次の非−制限的例によりさらに例示される。
例1十分な長さのヒトzcytor19cDNAの同定及び単離
zcytor19を、ヒトゲノムDNAからの予測される十分な長さのcDNAとして同定した。その予測される十分な長さのzcytor19ポリヌクレオチドの配列は、配列番号1に示され、そして対応するポリペプチドは、配列番号2に示される。十分な長さの変異zcytor19 cDNA配列を同定し、そして配列番号18として示し、そしてその対応するポリヌクレオチドを、配列番号19として示す。さらに、切断された可溶性形のzcytor19 cDNA配列番号を同定し、そして配列番号20として示し、そしてその対応するポリヌクレオチドを配列番号21として示す。
例2ノザンブロット及びPCRを用いての組織パネルにおける組織分布
A.ノザンブロットを用いてのヒトzcytor19組織分布
Human multiple Tissue Northern Blots (Human 12-lane MTN Blot I and II, 及びHuman Immune System MTN Blot II) (Clontech)を、プローブし、ヒトzcytor19発現の組織分布を決定した。配列番号1又は18に対してハイブリダイズするPCR由来のプローブを、標準PCR増幅方法を用いて増幅する。典型的なPCR増幅を次の通りに行った:94℃で1分、65℃で1分及び72℃で1分(30サイクル);続いて72℃で7分(1サイクル)。PCR生成物をアガロースゲル電気泳動により可視化し、そして約500bpのPCR生成物を、本明細書に記載のようにしてゲル精製した。
プローブを、PRIME IT IITM Random Primer Labeling Kit (Stratagene) を用いて、その製造業者の説明書に従って、放射性ラベルした。プローブを、NUCTRAPTM プッシュカラム(Stratagene)を用いて精製した。EXPRESSHYBTM (Clontech) 溶液を、プレハイブリダイゼーションのために、及びノザンブロットのためのハイブリダイゼーション溶液として使用した。プレハイブリダイゼーションは、68℃で2時間、行われた。ハイブリダイゼーションは、約1.5×106cpm/mlのラベルされたプローブにより68℃で一晩を要した。プローブを、室温で2×SSC、0.05%のSDSにより3度、続いて、2×SSC、0.1%SDSにより50℃で10分間、1度、洗浄した。X-線フィルムへの暴露の後、配列番号1、18又は20の長さ、又は配列番号2、19又は21をコードするmRNAの長さに対応する転写体が、zcytor19を特異的に発現する組織に見出されることが予測されるが、しかし他の組織においては見出されない。
ノザン分析をまた、ヒト癌細胞系MTNTM (Clontech) を用いて行う。PCR及びプロービング条件は上記の通りである。癌系における強いシグナルは、zcytor19が、活性化された細胞において発現され、そして/又は癌性疾病状態を、示すことを示唆された細胞において発現され、そして/又は癌性疾病状態を示すことを示唆する。さらに、当業界において知られている方法を用いての、活性化されたリンパ球細胞のノザンブロット又はPCR分析はまた、zcytor19が活性化された免疫細胞において発現されるかどうかを示すことができる。電子ノザーン情報に基づけば、zcytor19は、プレ−B細胞急性リンパ芽球性白血病細胞において特異的に発現することが示された。
B.PCRを用いての組織パネルにおける組織分布
ヒト組織からのcDNAのパネルを、PCRを用いて、zcytor19発現についてスクリーンした。パネルは自家製造され、そして種々の正常及び癌性ヒト組織からの94種のマラソンcDNA及びcDNAサンプルを包含し、そして細胞系は下記表5に示される。前記cDNAは自家ライブラリーからであり、又はマラソンcDNAは自家RNA調製物、すなわちClontech RNA又はInvitrogen RNAからであった。マラソンcDNAは、マラソン−ReadyTM キット(Clontech, Palo Alto, CA)を用いて製造され、そしてクラスリンプライマーZC21,195(配列番号6)及びZC21,196(配列番号7)によりQC試験し、そして次に、クラスリンバンドの強さに基づいて希釈された。
パネルサンプルの性質を評価するために、品質管理(QC)についての次の3種の試験を行った:(1)ライブラリーのために使用されるRNA品質を評価するために、自家cDNAを、個々のcDNAライブラリーについてのベクター配列に対して特異的であるベクターオリゴによるPCRにより、平均挿入体について試験し;(2)パネルサンプルにおけるcDNAの濃度の標準化を、5’ベクターオリゴZC14,063(配列番号8)及び3’α−チューブリン特異的オリゴプライマーZC17,574(配列番号9)又は3’G3PDH特異的オリゴプライマーZC17,600(配列番号10)を用いて、十分な長さのαチューブリン又はG3PDH cDNAを増幅するために、標準のPCR方法を用いて達成し;そして(3)サンプルを、可能なリボソーム又はミトコンドリアDNA汚染について調べるために配列決定に送った。
パネルを、ヒトゲノムのDNA(Clontech, Palo, Alto, CA)陽性対照サンプルを含む96−ウェル形式において組みたてた。個々のウェルは約0.2〜100pg/μlのcDNAを含んだ。PCR反応を、オリゴZC37685(配列番号26)及びZC37681(配列番号27)、Takara Ex TaqTM (TAKARA Shuzo Co. LTD, Biomedicals Group, Japan), 及びRadiload 色素(Research Genetics, Inc., Huntsville, AL)を用いて組みたてた。増幅を次の通りに行った:94℃で2分(1サイクル)、94℃で30秒、70℃で30秒(5サイクル)、94℃で30秒、64℃で30秒及び72℃で30秒(35サイクル)、続いて72℃で5分(1サイクル)。
約10μlのPCR反応生成物を、4%アガロースゲルを用いての標準のアガロースゲル電気泳動にゆだねた。正しい推定されるDNAフラグメントサイズを、副腎、膀胱、頸部、結腸、胎児心臓、胎児皮膚、肝臓、肺、メラノーマ、卵巣、唾液腺、小腸、胃、脳、胎児肝臓、腎臓、前立腺、脊椎、甲状腺、胎盤、精巣、食道癌、肝臓癌、卵巣癌、直腸癌、胃癌、子宮癌、骨髄、CD3+ライブラリー、HaCAT ライブラリー、HPVライブラリー、及びHPVSライブラリーにおいて観察した。このプライマー対はイントロンに及ばないので、ゲノムDNA又はプロセッシングされていないmRNA情報により汚染されているいくつかの組織がこのアッセイにおいて誤った陽性を創造する危険性が存在する。
従って、イントロンに及ぶ種々のプライマー対ZC38481(配列番号47)及びZC38626(配列番号48)を、上記方法を用いて、組織分布を再評価するために使用した。予測される正しいDNAフラグメントサイズ(256bp)を、結腸、胎児心臓、胎児肝臓、腎臓、肝臓、肺、乳腺、前立腺、唾液腺、小腸、脂肪細胞ライブラリー、脳ライブラリー、ランゲルハンス島ライブラリー、及び前立腺ライブラリー、RPMI 1788 (B−細胞系)、脊椎、胎盤ライブラリー、精巣、食道癌、卵巣癌、直腸癌、胃癌、HaCATライブラリー、HPVライブラリー、及びHPVSライブラリーにおいて観察した。
マウス組織パネルをまた、上記方法を用いて、もう1つの組のプライマー対:(1)ZC3870b(配列番号49)及びZC38711(配列番号50)(800bpの生成物)により試験した。このパネルは、マウスzcytor19についての次の制限された組織分布を示した:マウス前立腺細胞系、唾液腺ライブラリー及び皮膚。
Figure 0004409962
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例3zcytor19遺伝子のPCRに基づく染色体マッピング
zcytor19を、市販のGenebridge 4 Radiation Hybrid(RH)Mapping Panel (Research Genetics, Inc. Huntsville, AL)を用いて、染色体1にマッピングした。そのGeneBridge 4 RH Panelは、93の放射線ハイブリッドクローンの個々からのPCR可能DNA、及び2種の対照DNA(HFL ドナー及びA23受容体)を含む。公開されているWWWサーバー(http://www-genome.wi.mit.edu/cgi-bin/contig/rhmapper.pl)は、GeneBridge 4 Radiation Hybrid Panelにより構成されたヒトゲノムのWhitehead Institute/MT Center for Genome Research’s放射線ハイブリッド地図(“WICGR”放射線ハイブリッド地図)に関してのマッピングを可能にする。
GeneBridge 4 RH Panelによるzcytor19のマッピングのために、20μlの反応体をPCRのために適合する96−ウェルマイクロタイタープレート(Stratagene, La Jolla, CA)に提供し、そして”RoboCycler Gradien 96” 熱サイクラー(Stratagene)において使用した。個々の95のPCR反応体は、2μlの10×KlenTaq PCR反応緩衝液(Clontech Laboratories, Inc. Palo Alto, CA)、1.6μlのdNTP混合物(それぞれ2.5mM、PERKIN-ELMER, Foster City, CA)、1μlのセンスプライマー、ZC27,895 (配列番号14)、11μlのアンチセンスプライマー、ZC27,899 (配列番号24)、2μlのRediLoad (Research Genetics, Inc. Huntsville, AL)、0.4μlの50×Advantage KlenTaq ポリメラーゼ混合物(Clontech Laboratories, Inc.)、25ng の個々のハイブリッドクローン又は対照からのDNA、及び20μlの合計体積のためのddH2Oから構成された。
反応を同量の鉱油により被覆し、そして密封した。PCRサイクラー条件は次の通りであった:94℃で5分間の変性、初期の1サイクル、94℃で45秒間の変性、54℃で45秒間のアニーリング及び72℃で1.25分間の延長、35サイクル、続いて72℃で7分間の延長、最終の1サイクル。反応を、2%アガロースゲル上で電気泳動により分離し(EM Science, Gibbstown, NJ)、そして臭化エチジウムによる染色により可視可した。その結果は、zcytor19が1p36.11染色体領域における染色体1 WICGR放射線ハイブリッド地図上に位置することを示した。
例4次のzcytor19可溶性受容体を発現する哺乳類発現ベクターの構成:zcytor19 CEE, zcytor19 CFLG,zcytor19 CHIS及びzcytor19−Fc4
A. zcytor19 CEE, zcytor19 CFLG及びzcytor19 CHISを含むzcytor19哺乳類発現ベクターの構成
発現ベクター、すなわちpZp9zcytor19CEEを、zcytor19ポリペプチドの可溶性、細胞外ドメインの発現のために調製し、ここで前記構造体は、予測される開始メチオニンから成り、そして予測されるトランスメンブランドメインに隣接して切断され、そしてC−末端Glu−Glu標識(配列番号11)を有するzcytor19ポリペプチドを発現するよう企画されている。
本明細書に記載されるzcytor19細胞外又はサイトカイン結合ドメインを含んで成るzcytor19 DNAフラグメントを、PCRを用いて創造し、そして標準方法を用いて精製する。切除されたDNAを、シグナルペプチド、例えば生来のzcytor19シグナルペプチドを有するプラスミド発現ベクター中にサブクローン化し、そしてzcytor19ポリペプチドコードのポリヌクレオチド配列のC−末端にGlu−Glu標識(配列番号11)を結合する。そのような哺乳類発現ベクターは、哺乳類プロモーター、コード配列の挿入のための複数の制限部位、停止コドン及び哺乳類ターミネーターを有する発現カセットを含む。このプラスミドはまた、複製のE.コリ起点、SV40プロモーター、エンハンサー及び複数の起点を有する哺乳類選択マーカー発現単位、DHFR遺伝子及びSV40ターミネーターも有することができる。
制限消化されたzcytor19挿入体及び前に消化されたベクターを、標準の分子生物学技法を用いて連結し、そしてDH10Bコンピテント細胞(GIBCO BRL, Gaithersburg, MD)中に、その製造業者の説明書に従ってエレクトロポレートし、そして50μg/mlのアンピシリンを含むLBプレート上にプレートし、そして一晩インキュベートした。コロニーを、個々のコロニーから調製されたDNAの制限分析によりスクリーンした。陽性クローンの挿入体配列を、配列分析により確かめた。大規模プラスミド調製を、QIAGEN(商標)Maxi prepキット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明書に従って行った。
同じ方法を用いて、一列に並んでの6個のHis残基から成るC−末端his標識及びC−末端フラッグ(配列番号12)標識、すなわちzcytor19 CF1.AGを有するzcytor19可溶性受容体を調製した。それらの構造体を調製するためには、前記ベクターは、glu-glu標識(配列番号11 )の変わりにHIS又はFLAG(商標)標識のいずれかを有する。
B.可溶性ヒトzcytor19受容体、すなわちzcytor19−Fc4の哺乳類発現構成
発現ベクター、zcytor19/Fc4/pzmp20を調製し、BHK細胞においてzcytor19のC末端Fc4標識された可溶性型(ヒトzcytor19−Fc4)を発現した。zcytor19受容体の細胞外ドメインからのポリヌクレオチド配列を含む、zcytor19 cDNAのフラグメントを、Fc4ポリヌクレオチド配列(配列番号13)に整合して融合し、zcytor19−Fc4融合体(配列番号22及び23)を生成した。Pzmp20ベクターは、Fc4ポリヌクレオチド配列、及び標準の分子生物学技法を用いてC−末端Fc4融合体の急速な構成を可能にするクローニング部位を含む哺乳類発現ベクターである。
ヒトzcytor19の細胞外ドメイン、及びそれぞれ、5’及び3’末端上にコードされるBamHI及びBgl2部位と共にを含む、630塩基対のフラグメントをPCRにより生成した。このPCRフラグメントを、ヒト脳cDNAライブラリーからの増幅により、プライマーZC37967(配列番号24)及びZC37972(配列番号25)を用いて生成した。PCR反応条件は次の通りであった:94℃で20秒及び68℃で2分;(30サイクル);68℃で4分(1サイクル);続いて10℃でのソーキング。フラグメントを、BamHI及びBgl2制限エンドヌクレアーゼにより消化し、そして続いて、1%ゲル電気泳動、及びQiaQuickゲル抽出キット(Qiagen)を用いてのバンド精製により精製した。得られる精製されたDNAを、BamHI及びBgl2部位のFc4 3’を含む、BamHI及びBgl2により前もって消化されたpzmpベクター中に、室温で5時間、連結した。
1μlの連結混合物を、37μlのDH10BエレクトロコンピテントE.コリ(Gibco)において、製造業者の説明書に従ってエレクトロポレートした。形質転換された細胞を、400μlのLB培地に希釈し、そして100μg/mlのアンピシリンを含むLBプレート上にプレートした。クローンを制限消化により分析し、そして陽性クローンをDNA配列決定のために送り、融合構造体の配列を確かめた。
例5zcytor19可溶性受容体ポリペプチドのトランフェクション及び発現
A. 哺乳類発現ヒトzcytor19可溶性受容体:zcytor19/Fc4
BHK570細胞(ATCC No: CRL-10314)を、T−75組織培養フラスコにプレートし、そしてDMEM/FBS培地(DMEM、Gibco/BRL High Glucose, (Gibco BRL, Gaithersburg, MD)、5%ウシ胎児血清、1mMのL−グルタミン(JRH Biosciences, Lenea, KS)、1mMのピルビン酸ナトリウム(Gibco BRL))において、37℃で5%CO2において、約50〜70%の集密性まで増殖した。次に、細胞を、血清フリー(SF)培地配合物(DMEM、10mg/mlのトランスフェリン、5mg/mlのインスリン、2mg/mgのフェチュイン、1%のL−グルタミン及び1%のピルビン酸ナトリウム)において、LipofectamineTM (Gibcco BRL) を用いて、zcytor19/Fc4/pzmp20(例4B)を含むプラスミドによりトランスフェクトした。
10μgのプラスミドDNA zcytor19/Fc4/pzmp20(例4B)を、15mlの管中に希釈し、SF培地により500μlの最終合計体積にした。50μlのLipofectamineを、450μlのSF培地と共に混合した。そのLipoFectamine混合物を、DNA混合物に添加し、そして室温で約30分間インキュベートした。4mlのSF培地を、DNA:Lipofectamine混合物に添加した。細胞を5mlのSF培地により1度すすぎ、吸引し、そしてDNA:Lipofectamine混合物を添加した。細胞を37℃で5時間インキュベートし、そして次に、5mlのDMEM/10%FBS培地を添加した。フラスコを37℃で一晩インキュベートし、この後、細胞を、1:2、1:10及び1:50で、150mmのプレートに1μMのメトトレキセート又は10μMのメトトレキセート(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO)を含む上記からの選択培地(DMEM/PBS培地)中に分けた。
トランスフェクションの約10日後、1μMのメトトレキセート耐性コロニーの1つの150mmプレートを、トリプシン処理し、細胞をプールし、そして細胞の半分を10μMのメトトレキセートに再プレートし、zcytor19/Fc4タンパク質の発現をさらに増殖した。この増幅された細胞のプールからのならし培地サンプルを、SDS−PAGE及びウェスターン分析を用いて、発現レベルについて試験した。
可溶性受容体を発現する単一のクローンを、単離し、スクリーンし、そして細胞培養培地において増殖し、そして標準技法を用いて精製した。さらに、CHO細胞はまた、そのような目的のための適切な細胞である。
例6ORIGENアッセイを用いてのzcytor19受容体へテロダイマー化の評価
可溶性zcytor19受容体zcytor19 CFLAG (例4及び5)、又はgp130 (Hibi, M. など., Cell63: 1149-1157, 1990) を、5倍モル過剰のスルホ−NHS−LC−ビオチン(Piece, Inc., Rockford, IL)との反応により、製造業者のプロトコールに従って、ビオチニル化する。可溶性zcytor19受容体及び他の可溶性受容体サブユニット、例えば可溶性クラスIIサイトカイン受容体、例えばインターフェロンγ、α及びβ鎖及びインターフェロン−α/β受容体α及びβ鎖、zcytor11 (通常、アメリカ特許第5,965,704号所有の)、CRF2-4(配列番号64)、DIRS1、zcytor7(通常、アメリカ特許第5,945,511号所有の)可溶性受容体を、ラベルする。
このサブファミリーにおけるじゅようたいはを会合し、シグナルを形質導入するホモダイマーを形成する。それらの可溶性受容体を、5倍モル過剰のRu−BPY−NHS(Igen、Inc., Gaithersburg, MD)により、製造業者のプロトコールに従って、ラベルする。可溶性zcytor19受容体のビオチニル化され、そしてRu−BPY−NHP−ラベルされた形は、それぞれBio− zcytor19受容体及びRu− zcytor19と命名され;他の可溶性受容体サブユニットのビオチニル化され、そしてRu−BPY−NHS−ラベルされた形も同様に命名され得る。
アッセイを、zcytor19へテロダイマー受容体を結合するリガンドを発現する細胞からのならし培地を用いて、又は精製されたリガンドを用いて行うことができる。好ましいリガンドは、zcyto20(配列番号52)、zcyto21(配列番号55)、zcyto22(配列番号57)、zcyto24(配列番号60)、zcyto25(配列番号62)、及びクラスIヘテロダイマーサイトカイン受容体、例えばIL-10、 IL-9、 IL-TIF、 インターフェロン、TSLP(Levine,SDなど., 前記;Isaksen, DEなど., 前記;Ray, RJなど., 前記;Friend, SLなど.,前記)及び同様のものを結合することができるそれらのリガンドである。
初期可溶性受容体結合特徴化のために、上記サイトカイン又はならし培地を、それらがzcytor19受容体ホモダイマー化を介在することができるかどうか、及びそれらが上記の可溶性サブユニットzcytor19受容体へのヘテロダイマー化を介在できるかどうかを決定するために試験する。これを行うために、50μlのならし培地又はTBS−B含有の精製されたサイトカインを、例えば400ng/mlのRu−zcytor19受容体及びBio− zcytor19、又は400ng/mlのRu− zcytor19受容体及び例えばBio−CRF2-4、又は400ng/mlのCRF2-4及びBio− zcytor19を含むTBS−B(20mMのトリス、150mMのNaCl、1mg/mlのBSA、pH7.2)50μlと組合す。室温での1時間のインキュベーションに続いて、30μgのストレプタビジン被覆された、2.8mmの磁気ビーズ(Dynal, Inc., Oslo, Norway)を添加し、そしてその反応を、室温でさらに1時間インキュベートする。次に、200μlのORIGENアッセイ緩衝液(Igen, Inc., Gaithersburg, MD)を添加し、そして受容体会合の程度を、M8 ORIGEN分析機(Igen,Inc.)を用いて測定する。
例7zcytor19 受容体へテロダイマーを生成するための構造体
分泌されたヒトzcytor19へテロダイマーを発現するベクターを構成する。この構造体においては、zcytor19の細胞外サイトカイン−結合ドメインを、IgGガンマ1(IgGγ1)(配列番号14 及び15)のH鎖に融合し、そしてヘテロマ−サイトカイン受容体サブユニット(例えば、クラスIIサイトカイン受容体、例えばCRF2-4)の細胞外部分を、ヒトカッパL鎖(ヒトκL鎖)(配列番号16及び17)に融合する。
A.IgGγ1及びヒトκL鎖融合ベクターの構成
IgGγ1(配列番号14)のH鎖を、Zem229R哺乳発現ベクター(ATCC寄託番号69447号)中にクローン化し、その結果、5’EcoRI及び3’NheI部位を有するいずれかの所望するサイトカイン受容体細胞外ドメインをクローン化でき、N−末端細胞外ドメイン−C−末端IgGγ1融合体をもたらすことができる。この構造体に使用されるIgGγ1フラグメントを、鋳型としてClontech hFetal Liver cDNAライブラリーからIgGγ1配列を単離するために、PCRを用いることにより製造する。PCR生成物を、本明細書に記載される方法を用いて、精製し、そしてMluI及びEcoRI(Boerhinger-Mannheim)により消化し、エタノール沈殿し、そして本明細書に開示される標準の分子生物学技法を用いて、MluI及びEcoRIにより前もって消化されたZem229中にMluI/EcoRIリンカーを含んで成る、オリゴと共に連結する。
ヒトκL鎖(配列番号16)を、Zem228R哺乳類発現ベクター(ATCC寄託番号69446号)においてクローン化し、その結果、5’EcoRI部位及び3’KpnI部位を有する、いずれかのサイトカイン受容体細胞外ドメインがクローン化し、N−末端サイトカイン細胞外ドメイン−C−末端ヒトκL鎖融合体をもたらすことができる。KpnI部位はヒトκL鎖配列(配列番号16におけるヌクレオチド62の後を、KpnI酸素により分解される)内に位置するので、特定のプライマーが、サイトカイン受容体の所望する細胞外ドメインの3’末端を、このKpnI部位中にクローン化するよう企画される。前記プライマーは、その得られるPCR生成物が、KpnI部位までのヒトκL鎖(配列番号16)のセグメントと共に、所望するサイトカイン受容体細胞外ドメインを含むよう企画される。
このプライマーは好ましくは、配列番号16に5’側で融合される所望するサイトカイン受容体細胞外ドメインの3’末端の少なくとも10個のヌクレオチドの部分を含んで成る。この構造体に使用されるヒトκL鎖フラグメントを、上記で使用されるのと同じClontechヒト胎児肝臓cDNAライブラリーからヒトκL鎖配列を単離するために、PCRを用いることによって製造する。PCR生成物を、本明細書に記載される方法を用いて精製し、そしてMluI及びEcoRI(Boerhinger-Mannheim)により消化し、エタノール沈殿せしめ、そして本明細書に開示される標準の分子生物学技法を用いて、MluI及びEcoRIにより前もって消化されたZem228R中に、上記MluI/EcoRIリンカーにより連結する。
B.融合ベクター構造体中へのzcytor19受容体又はヘテロダイマーサブユニット細胞ドメインの挿入
上記構造ベクターを用いて、IgGγ1に融合されるzcytor19を有する構造体を製造する。この構成は、標準方法及びEcoRI及びNheI制限部位を供給するオリゴを用いて、前立腺cDNAライブラリー(Clontech)又は活性化されたリンパ球cDNAライブラリーからの本明細書に記載されるzcytor19受容体の細胞外サイトカイン−結合ドメインを、PCR処理することによって行われる。その得られるPCR生成物を、本明細書に記載のようにして、EcoRI及びNheIにより消化し、ゲル精製し、そして上記の前もってEcoRI及びNheI消化され、そしてバンド−精製されたZem229R/IgGγI中に連結する。得られるベクターを、配列決定し、zcytor19/IgGガンマ1融合体(zcytor19/Ch1 IgG)が正しいことを確認する。
κL鎖に融合されるヘテロダイマーサイトカイン受容体サブユニット細胞外ドメイン、すなわちCRF2-4(配列番号64)を有する別々の構造体をまた、上記のようにして構成する。サイトカイン受容体/ヒトκL鎖の構成を、標準方法を用いて、例えばリンパ球cDNAライブラリー(Clontech)、及びEcoRI及びKpnI制限部位を供給するオリゴから、PCRにより上記のようにして行う。得れれるPCR生成物を、EcoRI及びKpnIにより消化し、そして次に、この生成物を、上記のようにして、前もってEcoRI及びKpnI消化され、そしてバンド−精製されたZem228R/ヒトκL鎖ベクター中に連結する。得られるベクターを配列決定し、サイトカイン受容体サブユニット/ヒトκL鎖融合体が正しいことを確認する。
D.zcytor19及びヘテロダイマーサイトカイン受容体サブユニット細胞外ドメインの同時−発現
約15μgの個々の上記ベクターを、LipofectaminePlusTM 試薬(Gibco/BRL)を用いて、製造業者の説明書に従って、哺乳類細胞、例えばBHK−570細胞(ATCC No. CRL-10314)中に同時トランスフェクトする。トランスフェクトされた細胞を、1μMのメトトレキセート(MTX)(Sigma,St. Louis, MO)及び0.5mg/mlのG418(Gibco/BRL)を含むDMEM+5%FBS(Gibco/BRL)において、10日間、選択する。得られるトランスフェクタントのプールを、10μmのMTX及び0.5mg/mlのG418において再び選択する。
得られる二重選択された細胞のプールを用いて、タンパク質を生成する。このプールの3種の画分(Nunc, Denmark)を用いて、血清フリーのならし培地10Lを生成する。このならし培地を、1mlのタンパク質−Aカラム上に通し、そして約10, 750μlの画分に溶出する。最高のタンパク質濃度を有する画分をプールし、そしてPBSに対して透析する(10kDのMWのカットオフ)。最終的に、透析された材料を、通常の方法を用いてのアミノ酸分析(AAA)のために提供する。
例8インビトロでのzcytor19受容体の再構成
zcytor19−シグナル化複合体に包含される成分を同定するために、受容体再構成の研究を、次の通りにして行う。例えば、ルシフェラーゼレポーター哺乳類発現ベクタープラスミドにより、本明細書に記載される標準方法を用いて、トランスフェクトされたBHK570細胞(ATCC No. CRL-10314)は、zcytor19リガンドの存在下でルシフェラーゼレポーターに対する、トランスフェクトされたzcytor19受容体複合体からのシグナルトランスダクション応答を測定するために、バイオアッセイ細胞系として作用する。BHK細胞は、BHK細胞がzcytor19受容体を内因的に発現しない場合において使用され得る。他の細胞系は使用され得る。
典型的なルシフェラーゼレポーター哺乳類発現ベクターは、次の4種の遺伝子からのSTAT転写因子結合要素を含む相補的オリゴヌクレオチドにより構成されたKZ134プラスミドである:修飾されたc-fos Sis誘発性要素(m67SIE又はhSIE)(Sadowski, H. など., Science 261: 1739-1744, 1993)、 p21 WAF1遺伝子からのp21 SIE1(Chin,Y. など., Science 272: 719-722, 1996)、β−カゼイン遺伝子の乳腺応答要素(Schmitt-Ney, M. など., Mol. Cell. Biol. 11: 3745-3755, 1991)、及びFcg RI遺伝子のSTAT誘発性要素(Seidel,H. など., Proc. Natl. Acad. Sci. 92: 3041-3045, 1995)。
それらのオリゴヌクレオチドは、Asp718−XhoI適合性末端を含み、そして同じ酵素により消化されたc-Fosプロモーター(Poulsen, L.K. など., J. Biol. Chem. 273: 6229-6232, 1998)を有し、そしてネオマイシン選択マーカーを含む受容体ホタルルシフェラーゼレポーターベクター中に、標準の方法を用いて連結された。KZ134プラスミドを用いて、BHK又はBaF3細胞を標準のトランスフェクション及び選択方法により安定してトランスフェクトし、それぞれ、BHK/KZ134又はBaF3/KZ134細胞系を製造する。
バイオアッセイ細胞を、zcytor19受容体のみによりトランスフェクトし、zcytor19受容体及び種々の他の既知受容体サブユニットの1つにより同時にトランスフェクトする。受容体複合体は、zcytor19受容体のみ、クラスIIサイトカイン受容体、例えばインターフェロンγ、α及びβ鎖及びインターフェロン−α/β受容体α及びβ鎖、zcytor11 (通常、アメリカ特許第5,965,704号所有の)、CRF2-4、DIRS1、zcytor7(通常、アメリカ特許第5,945,511号所有の)受容体と、zcytor19受容体との種々の組み合わせを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
次に、個々の独立した受容体複合体細胞系を、サイトカイン−ならし培地又は精製されたサイトカインの存在下でアッセイし、そしてルシフェラーゼ活性を通常の方法を用いて測定する。トランスフェクトされていないバイオアッセイ細胞系は、バックグランドルシフェラーゼ活性のための対照として作用し、そして従って、種々の受容体複合体組み合わせによるシグナルを比較するための基線として使用される。正しい受容体複合体の存在下でzcytor19受容体を結合するならし培地又はサイトカインは、バックグラウンドよりも約5倍又はそれ以上のルシフェラーゼ読み取りを付与することが予測される。
他方では、BaF3/ zcytor19細胞系が上記のように同時−トランスフェクトされ、そして増殖が、既知アッセイ、例えば標準Alamar Blue増殖アッセイを用いて、測定される類似するアッセイを行うことができる。
例9A:COS細胞トランスフェクション及び分泌トラップ
ビオチニル化されたzcyto21(配列番号55)を、既知の又は孤児サイトカイン受容体への結合について試験した。サイトカイン受容体(例えば、ヒトIFNαRI, IFNβR1, IFNαRz、IFNβ2, IL-10R, CRF2-4, ZcytoR7, DISS1, Zcytor19及び組織因子)のcDNAを含むpZP7発現ベクターを、COS細胞中にトランスフェクトし、そしてトランスフェクトされたCOS細胞へのビオチニル化されたzcyto21の結合を、下記分泌トラップアッセイを用いて行った。このアッセイにおける陽性の結合は、受容体−リガンド対を示した。
COS細胞トランスフェクション
COS細胞トランスフェクションを次の通りに行った:COS細胞を、フィブロネクチンにより被覆された12−ウェルの組織培養プレート(Becton Dickinson, Bedford, MA)上にプレートし、(1×105個の細胞/ウェル)、そして37℃で一晩インキュベートした。サイトカイン受容体DNA(0.75μg)を、50μlの血清フリーDMEM培地(500mlのDMEM中、55mgピルビン酸塩、146mgのL−グルタミン、5mgのトランスフェリン、2.5mgのインスリン、1μgのセレニウム及び5mgのフェチュイン)と共に混合し、次に45μlの血清フリーDMEM培地中、5μlのLipofectamineTM (Invitrogen, Carlsbad, CA) と共に混合し、そして室温で30分間インキュベートした。
追加の400μlの血清フリーDMEM培地を添加した。細胞を血清フリーDMEMによりすすぎ、そして500μlのDNA混合物を添加した。細胞37℃で5時間インキュベートし、この時点で追加の500μlの20%FBS DMEM培地(500mlのDMEM中、100mlのFBS、55mgのピルビン酸ナトリウム及び146mgのL−グルタミン)を添加し、そして細胞を一晩インキュベートした。
分泌トラップアッセイ
分泌トラップを次の通りに行った:培地を吸引して、そして細胞を、PBS中、1%BSAにより2度すすいだ。細胞を、水中、TNB(0.1Mのトリス−HCl、0.15MのNaCl及び0.5%のブロッキング試薬(NEN Renaissance TSA- Direct Kit, NEN Life Science Products, Boston, MA)により1時間、ブロックした。細胞を、TNB中、3μg/mlのビオチニル化されたzcyto21タンパク質(例27)と共に1時間インキュベートした。次に、細胞を、PBS中、1%BSAにより3度、洗浄し、そしてTNB中、1:300に希釈されたストレプタビジン−HRP(NENキット)と共にさらに1時間インキュベートした。再び、細胞を、PBS中、1%BSAにより3度すすぎ、そして次に、PBS中、1.8%ホルムアルデヒドにより15分間、固定した。次に細胞を、TNT(水中、0.1%トリス−HCl、0.15MのNaCl及び0.05%のTween−20)により3度、洗浄した。
陽性の結合を、希釈緩衝液(NENキット)中、1:50に希釈されたフルオレセインチラミド試薬により検出し、そして4.5分間インキュベートし、そしてTNTにより洗浄した。細胞を、TNT中、1.5に希釈されたVectas hield Mounting Media (Vector Labs Burlingame, CA) により保存した。細胞を蛍光顕微鏡上でFTTCフィルターを用いて可視化した。
陽性結合を、ヒトzcytor19 cDNAによりトランスフェクトされ、そしてビオチニル化されたzcyto21と共にインキュベートされた細胞上に検出した。他のトランスフェクトされた受容体のどれもzcyto21を結合せず、そしてzcytor19は対照のビオチニルされたタンパク質を結合しなかった。それらのデータは、zcytor19がzcyto21のための受容体であることを示す。
さらなる実験は、ヒト及びマウスzcytor19の両者とビオチニル化されたzcyto21との間で陽性の結合を示した。陽性結合がまた、ヒトzcytor19 cDNAによりトランスフェクトされ、そしてビオチニル化されたzcyto21及びzcyto24と共にインキュベートされた細胞上でも検出された。
例10E.コリにおけるヒトzcytor19の発現
A.zcytor19−MBP融合発現ベクターpTAP170/zcytor19の構成
マルトース結合タンパク質(MBP)のN末端に融合されるヒトzcytor19の一部をコードするポリヌクレオチドを含む発現プラスミドを、相同組換えを通して構成した。ヒトzcytor19 cDNA(配列番号1)のフラグメントを、PCRを用いて、単離した。次の2種のプライマーを、PCR反応におけるヒトzcytor19フラグメントの生成に使用した:(1)ベクターフランキング配列40bp及びヒトzcytor19のアミノ酸末端に対応する24bpを含むプライマーZC39204(配列番号30)、及び(2)フランキングベクター配列に対応する3’末端側の40bp及びヒトzcytor19のカルボキシル末端に対応する24bpを含むプライマーZC39205(配列番号31)。
PCR反応条件は次の通りであった:94℃で1分(1サイクル);次に、94℃で30秒、60℃で30秒、及び68℃で1.5分(20サイクル);続いて4℃でのソーキング(二重反復して行われる)。個々の100μlのPCR反応の5μlを、分析のために1×TBE緩衝液と共に1.0%アガロースゲル上で試験し、そして約700bpのフラグメントの予測されるバンドを見出した。残りの95μlのPCR反応を、400μlの絶対エタノールにより沈殿された第2のPCR管と共に組合し、そして下記のように、MBP−ヒトzcytor19融合体をコードする構造体を生成するために、Sma1により切断された受容体ベクターpTAP170中に組合すために使用される水10μlに再懸濁した。
プラスミドpTAP170は、プラスミドpRS316及びpMAL-c2に由来する。プラスミドpRS316は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)シャトルベクターである(Hieter P. and Sikorski, R., Genetics 122: 19-27, 1989)。pMAL-C2 (NEB)は、E.コリ発現プラスミドである。それは、tacプロモーター駆動MalE(MBPコードの遺伝子)、続いて、His標識、トロンビン切断部位、クローニング部位及びrrnBターミネーターを担持する。ベクターpTAP170を、酵母相同組換えを用いて構成する。
100ngのEcoRI切断された、pMAL-c2を、1μgのPvuI切断されたpRS316, 1μgのリンカーと共に組合し、そして1μgのScaI/EcoRI切断されたpRS316を、PCR反応において組合す。オリゴzc19,372 (100pモル):zc19,351 (1pモル):zc19,352 (1pモル)及びzc19,371 (100pモル)から成るリンカーを、PCR反応において組合した。条件は次の通りであった:94℃で30秒、50℃で30秒、及び72℃で30秒(10サイクル);続いて4℃でのソーキング。PCR生成物を、100%エタノール沈殿を通して濃縮した。
100μlのコンピテント酵母細胞(S.セレビシアエ)を、約1μgのヒトzctor19挿入体及び100ngのSmaI消化されたpTAP170ベクターを含む混合物10μlと共に組合し、そして0.2cmのエレクトロポレーションキュベットに移した。その酵母/DNA混合物を、0.75kV (5kV/cm), 無限オーム、25μFで電気パルスした。個々のキュベットに、1.2Mのソルビトール600μlを添加した。次に、酵母を、2−URADプレート上に2つの300μlのアリコートでプレートし、そして30℃でインキュベートした。
約48時間後、単一のプレートからUra+酵母形質転換体を、1mlの水に再懸濁し、そして少々の時間、回転せしめ、酵母細胞をペレット化した。その細胞ペレットを、1mlの溶解緩衝液(2%Triton X-100, 1%SDS、100mMのNaCl、10mMのトリス、pH8.0、1mMのEDTA)に再懸濁した。500μlの溶解混合物を、300μlの酸洗浄されたガラスビーズ及び500μのフェノール−クロロホルムを含むEppendorf管に添加し、1分間隔で2又は3度、回転せしめ、続いて6分後までに、Eppendorf遠心分離機において最大速度で回転せしめた。300μlの水性相を、新しい管に移し、そしてDNAを600μlのエタノール(EtOH)により沈殿し、続いて、4℃で10分間、遠心分離した。DNAペレットを、100μlの水に再懸濁した。
エレクトロコンピテントE.コリ細胞(MC1061, Casadabanなど., J. Mol. Biol. 138, 179-207)の形質転換を、1μlの酵母DNA調製物及び40μlのMC106細胞により行った。細胞を、2.0kV, 25μF及び400オームで電気パルスした。エレクトロポレーションに続いて、0.6mlのSOC(2%のBactoI Trypton (Difco, Detroit, MI), 0.5%酵母抽出物(Difco)、10mMのNaCl、2.5mMのKCl、10mMのMgSO4, 20mMのグルコース)を、細胞に添加した。37℃で1時間のインキュベーションの後、細胞を、LK Kanプレート(LBブイヨン(Lenox)、1.8%のBactoTM Agar (Difco), 30mg/lのカナマイシン)上に、1アリコートでプレートとした。
ヒトzcytor19のための正しい発現構造体を有する個々のクローンを発現により同定した。細胞を、30μg/mlのカナマイシンと共に、SuperbrothII(Becton Dicknson)において一晩、増殖した。その一晩の培養物50μlを用いて、2mlの新しいSuperbroth II+30μg/mlのカナマイシンを接種した。培養物を、37℃で2時間、振盪しながら増殖した。1mlの培養物を、1mMのIPTGにより誘発した。2〜4時間後、個々の培養物250μlを、5%のβME及び色素を含むThorner緩衝液(8Mのウェア、100mMのトリス、pH7.0、10%グルセロール、2mMのEDTA、5%SDS)250mlと共に混合した。サンプルを5〜10分間、煮沸した。その20μlを、4%−12%のPAGEゲル(NOVEX)上のレーン当たりに負荷した。ゲルを1×MES緩衝液において展開した。陽性クローンを、pTAP317と命名し、そして配列分析にゆだねた。pTAP317内のMBP−zcytor19融合体のポリヌクレオチド配列を、配列番号32として示し、そしてMBP−zcytor19融合体のその対応するポリペプチド配列を、配列番号33として示す。
B. ヒトzcytor19の細菌発現
10μlの配列決定DNAを、次の反応においてNot I(NEB)により消化し、CEN−ARSを除去した:37℃で1時間、10μlのDNA、3μlの緩衝液3(NEB)、15μlの水、及び2μlのNotI(10U/μlNEB)。次に、消化物7μlを、2μlの5×緩衝液及びT4 DNAリガーゼ(1U/μl BRL)と共に混合した。反応を室温で1時間インキュベートした。反応体1μlを用いて、E.コリ株W3110(ATCC)を形質転換した。細胞を、2.0kV, 25μF及び400オームで電気パルスした。
細胞を、2.0kV, 25μF及び400オームで電気パルスした。エレクトロポレーションに続いて、0.6mlのSOC(2%のBactoI Trypton (Difco, Detroit, MI), 0.5%酵母抽出物(Difco)、10mMのNaCl、2.5mMのKCl、10mMのMgSO4, 20mMのグルコース)を、細胞に添加した。37℃で1時間のインキュベーションの後、細胞を、LK Kanプレート(LBブイヨン(Lenox)、1.8%のBactoTM Agar (Difco), 30mg/lのカナマイシン)上に、1アリコートでプレートとした。個々のクローンを、酵母マーカー及び複製配列の不在について診断消化物により分析した。
陽性クローンを用いて、30μg/mlのカナマイシンを含む、Superbroth II(Becton Dickinson)の一晩の開始培養物を接触した。その開始培養物を用いて、500μlのSuperbroth II+Kanによりそれぞれ充填された4個の2L−そらせ板付きフラスコを接種した。OD600が4.1に達するまで、培養物を37℃で2500rpmで振盪した。この点で、培養物を、1mMのIPTGにより誘発した。培養物を、37℃で、250rpmでさらに2時間、増殖し、この点で、2mlを分析するために保存し、そして残りを遠心分離により収穫した。ペレットを、タンパク質精製のために移行するまで、−80℃で保存した。
例11zcytor19−Fc4融合体についての精製スキーム
すべての工程は、特にことわらない限り、4℃で行った。ならし培地を、まず20倍に、Amico/Millipore Spiral 遠心分離機10kD MWCO(周囲温度)を用いて濃縮した。次に、その濃縮された培地を、適切なサイズのPOROS 50A (プロテインAを結合された)カラムに、最適な捕獲流速で適用した。カラムを、10カラム体積(CV)の平衡化緩衝液により洗浄し、次に、3CVの0.1Mのグリシン(pH3)により急速に溶出した。集められた画分は、pHを約7.2に中和するために、溶出の前、予測される体積の2MのTRIS(pH8.0)を有した。
Brilliant Blud (Sigma) により染色されたNuPAGEゲルを展開し、溶出液を分析した。興味ある画分をプールし、そして30kD MWCO遠心分離濃縮機を用いて、呼称体積まで濃縮した。濃縮されたプロテインAプールを、適切なサイズのPhamicia Sephacryl 200カラム上に注入し、凝集物を除去し、そしてタンパク質をPBS(pH7.3)中に交換した。再び、Brilliant Blue (Sigma) により染色されたNuPAGEゲルを用いて、溶出液を分析した。画分をプールした。Western及びBrilliant Blue (Sigma) により染色されたNuPAGEゲルを展開し、純度及び含有率を確かめた。さらなる分析のために、タンパク質をAAA及びN−末端配列決定のために提出した。AAA分析及びN−末端配列決定はzcytor19−Fcポリペプチドを確かめ;N−末端アミノ酸配列は、予測されるSRPRL APQX VTLLS QNFSV (配列番号34) の通りであった。
例12複数組織及び血液画分第1鎖cDNAパネルのRT−PCR分析に基づいてのヒトzcytor19発現
zcytor19の遺伝子発現を、市販の標準化された複数組織第1鎖cDNAパネル(OriGene Technologies, Inc. Rockville, MD; BD Biosciences Clontech, Palo Alto, CA)を用いて試験した。それらは、Origene’s Human Tissu Rapid-ScanTM Panel (24種の異なった組織を含む) 及び次のBD Biosciences Clontech Multiple Tissue cDNA (MTCTM) Panels を含んだ:Human MTC Panel 1 (8種の異なった成人組織を含む)、Human MTC Panel II (8種の異なった成人組織を含む)、 Human Fetal MTC Panel (8種の異なった退治組織を含む)、Human Tumor MTC Panel (7種の異なった器官から癌を含む)、Human Blood Fraction MTC Panel(9種の異なった血液画分を含む)及びHuman Immune System MTC Panel (6種の異なった器官及び末端血液リンパ球を含む)。
PCR反応を、426bpの生成物を生成するzcytor19特異的オリゴプライマーZC40285(配列番号35)及びZC40286(配列番号36)、Qiagen HotStarTaq DNAポリメラーゼ(Qiagen, Inc., Valencia, CA)及びRediLoadTM 色素(Research Genetics, Inc., Huntville, AL)を組みたてた。PCRサイクラー条件は次の通りであった:95℃で15分の初期変性(1サイクル)、95℃で45秒の変性、63℃で1分のアニーリング及び72℃で1分15秒の延長(35サイクル)、続いて72℃で7分の最終延長(1サイクル)。反応物を、2%アガロースゲル(EM Science, Gibbstown, NJ)上での電気泳動により分離し、そして臭化エチジウムによる染色により可視化した。
正しいサイズのDNAフラグメントを、次のヒト成人組織において観察した:副腎、骨髄、結腸、心臓、肝臓、肺、リンパ節、筋肉、卵巣、膵臓、胎盤、前立腺、唾液腺、小腸、膵臓、胃、精巣、甲状腺及び扁桃。正しいサイズのDNAフラグメントを、次のヒト胎児組織において観察した:心臓、肝臓、肺、腎臓、骨格筋、脾臓、及び胸腺。正しいサイズのDNAフラグメントを次のヒト血液画分において観察した:末梢血液リンパ球、単核細胞(B−細胞、T−細胞及び単球)、休止CD8+細胞(T−サプレッサー/細胞性)、休止CD19+細胞(B−細胞)、活性化された単核細胞及び活性化されたCD4+細胞。正しいサイズのDNAフラグメントを次の腫瘍組織において観察した:乳癌、結腸腺癌、肺癌、卵巣癌、膵臓腺癌及び前立腺性腺癌。
zcytor19はそれらの特定の腫瘍組織において発現されるので、zcytor19ポリヌクレオチド、ポリペプチド及び抗体は、本明細書に開示されるように、腫瘍マーカーとして使用され得る。さらに、zcytor19に対する抗体は、抗−腫瘍活性、及び抗体の毒素−接合体、サイトカイン接合体又は他の接合体、又はzcytor19受容体リガンド自体を有する。zcytor19リガンドンのアンタゴニスト、例えば抗−zcytor19抗体又は可溶性受容体がまた、抗−腫瘍試薬として作用することができる。
例13zcytor19 KOマウスの生成及び分析
A.マウスzcytor19遺伝子に関して陽性のBACクローンの同定
マウスzcytor19遺伝子に関して陽性の1つのBACクローンを、Incyte Genomic’s (St. Louis, Missouri) Easy-to-Screen DNA Pools, BAC Mouse ES (Release I) を用いて、製造業者の説明書に従って同定した。オリゴヌクレオチドを、部分的エキソン6、完全なイントロン6及び部分的エキソン7配列を含むPCRフラグメントを生成するよう企画した。
PCR反応を、1.75単位のAdvantage2ポリメラーゼ(Clontech)を用いて、25μlで行った。2μl又は10μlのBACライブラリーDNAを、67mMのトリス、pH8.8、16.6mMの(NH4)2SO4、6.7mMのMgCl2、6mMの2−メルカプトエタノール、100μg/mlのゼラチン、10%ジメチルスルホキシド、1mMのデオキシヌクレオチド、140nMの前方向プライマーZC39128(配列番号37)及び140nMの逆方向プライマーZC39129(配列番号38)を含む緩衝液において、鋳型として使用した。PCR条件は次の通りであった:95℃で1分;95℃で15秒、55℃で30秒及び68℃で30秒(30サイクル);及び68℃で2分;続いて4℃での維持。PCR生成物を、アガロースゲル電気泳動により分析した。陽性PCR生成物は、1.149bpであることが見出された。
マウスzcytor19遺伝子に関して陽性の4種の追加のBACクローンを、Incyte’s BAC Mouse Filter Set (Release II) を用いて、製造業者の説明書に従って同定した。オリゴヌクレオチドを、マウスcDNA鋳型からの部分エキソン6及び部分エキソン7配列を含むPCRフラグメントを生成するよう企画した。
PCR反応を、1.75単位のAdvantage2ポリメラーゼ(Clontech)を用いて、25μlで行った。2μlのNeonatal Mouse皮膚cDNAライブラリー(JAK 062700B)を、67mMのトリス、pH8.8、16.6mMの(NH4)2SO4、6.7mMのMgCl2、6mMの2−メルカプトエタノール、100μg/mlのゼラチン、10%ジメチルスルホキシド、1mMのデオキシヌクレオチド、140nMの前方向プライマーZC39128(配列番号37)及び140nMの逆方向プライマーZC39129(配列番号38)を含む緩衝液において、鋳型として使用した。PCR条件は上記と同じであった。PCR生成物を、アガロースゲル電気泳動により分離し、そしてQiaquick(Qiagen)ゲル抽出キットを用いて精製した。陽性PCR生成物は、1.149bpであることが見出された。単離された約400bpのDNAフラグメントを、Prime−It II (Stratagene) Randam Primer ラベリングキットを用いてラベルし、そしてMicroSpin S-200HRカラム(Amersham Pharmacia)を用いて精製した。
ラベルされたプローブを用いて、Incyteの7個のフィルターBACライブラリー組をスクローンした。ハイブリダイゼーションを、ExpressHyb(Clontech)を用いて、55℃で一晩、行った。次に、フィルターを、0.1×SSC、0.1%SDSにより50℃で30分間、3度洗浄し、一晩オートラジオグラフィー処理し、そして陽性クローンを同定するために、製造業者のグリッドパターンに比較した。
B.zcytor19マウス陽性BACの特性決定
129/SvJ胚幹細胞ライブラリー(Release I及びII)からの5種のzcytor19マウス陽性BACクローンを、Incyte Genomicsから得た。BACクローンを、液体培地において、E.コリ宿主株内で増殖し、そしてBAC大プラスミド精製キットMKB−500(Incyte Genomics)を用いて、製造業者の説明書に従って抽出した。5種のBACのうち4種は、PCRにより決定されるように、少なくとも2,000bpの5’未翻訳領域、エキソン1及びエキソン5を含むことが見出された。
100ngの個々のBAC DNAを、次の条件を用いて、鋳型として使用した:PCR反応を、67mMのトリス、pH8.8、16.6nMの(NHr)2SO4, 6.7mMのMgCl2、5mMの2−メルカプトエタノール、100μg/mlのゼラチン、10%ジメチルスルホキシド、1mMのデオキシヌクレオチド、140nMの前方向及び140nMの逆方向プライマーを含む緩衝液中、1.75単位のAdvantage2ポリメラーゼ(Clontech)を用いて、25μlで行った。PCR条件は次の通りであった:95℃で1分;95℃で15秒、55℃で30秒及び68℃で30秒(30サイクル);及び68℃で2分;続いて4℃での維持。
PCR生成物をアガロースゲル電気泳動により分析した。前方向プライマーZC40784(配列番号39)及び逆方向プライマーZC40785(配列番号40)部分5’UTRを用いて増幅し、そして957bpであることが見出された。前方向プライマーZC40786(配列番号41)及び逆方向プライマーZC40787(配列番号42)部分5’UTR、完全エキソン1及び部分イントロン1を用いて増幅し、そして約950bpであることが見出された。前方向プライマーZC39128(配列番号37)、及び部分エキソン6、完全イントロン6及び部分エキソン7を含む前方向はプライマーZC39129(配列番号38)を用いて、増幅し、そして1,149bpであることが見出された。
5種のBACクローンのうち4種は、サザン分析によれば、少なくとも3.796bpの5’UTR及び少なくとも6,922bpの3’UTRを含むことが見出された。オリゴヌクレオチドZC40784(配列番号39)及びZC39129(配列番号38)を、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(Roche)を用いて末端ラベリングし、そして制限エンドヌクレアーゼEcoRI(Life Technologies)及びXbaI(New England Biolabs)により消化された5種のBAC候補体を含むサザンブロットをプローブするために使用した。結果は、5種のBACのうち4種が少なくとも3,796bpの5’UTRを含み、そして5種のBACのうち5種が少なくとも6,922bpの3’UTRを含むことを示した。
C.zcytor19マウスイントロン6配列の決定
オリゴヌクレオチドを、部分エキソン6、完全イントロン6及び部分エキソン7配列を含むPCRフラグメントを生成するよう企画した。
PCR反応を、1.75単位のAdvantage2ポリメラーゼ(Clontech)を用いて、25μlで行った。100ngの129/SvマウスゲノムDNAを、67mMのトリス、pH8.8, 16.6mMの(NH4)2SO4, 6.7mMのMgCl2, 5mMの2−メルカプトエタノール、100μg/mgのゼラチン、10%ジメチルスルホキシド、1mMのデオキシヌクレオチド、140nMの前方向プライマーZC39128(配列番号37)及び140nMの逆方向プライマーZC39129(配列番号38)を含む緩衝液において鋳型として使用した。PCR条件は上記の通りであった。PCR生成物を、アガロースゲル電気泳動により分析し、そして1.149bpであることが見出された。次に、PCR生成物を、Qiaquick(Qiagen)PCR精製キットを用いて精製した。イントロン6配列の決定は、オリゴZC29128(配列番号37)及びZC39129(配列番号38)を用いて、配列分析により行われた。
D.zcytor19マウスイントロン5配列の決定
オリゴヌクレオチドを、部分エキソン5、完全イントロン5及び部分エキソン6配列を含むPCRフラグメントを生成するよう企画した。PCR反応を、1.75単位のAdvantage2ポリメラーゼ(Clontech)を用いて、25μlで行った。100ngの129/SvマウスゲノムDNAを、67mMのトリス、pH8.8, 16.6mMの(NH4)2SO4, 6.7mMのMgCl2, 5mMの2−メルカプトエタノール、100μg/mgのゼラチン、10%ジメチルスルホキシド、1mMのデオキシヌクレオチド、140nMの前方向プライマーZC39408(配列番号43)及び140nMの逆方向プライマーZC39409(配列番号44)を含む緩衝液において鋳型として使用した。
PCR条件は次の通りであった:95℃で1分;95℃で15秒、55℃で30秒及び68℃で30秒(30サイクル);及び68℃で2分;続いて4℃での維持。PCR生成物を、アガロースゲル電気泳動により分析し、そして356bpであることが見出された。次に、PCR生成物を、Qiaquick(Qiagen)PCR精製キットを用いて精製した。イントロン6配列の決定は、オリゴZC39408(配列番号43)及びZC39409(配列番号44)を用いて、配列分析により行われた。
E.マウスzcytor19遺伝子のKO構成体の生成のためのオリゴヌクレオチドの企画
Zcytor19遺伝子の生物学的機能を調べるために、ノックアウトマウスモデルを、胚幹(ES)細胞において相同組換え技法により生成する。このモデルにおいて、コードするエキソン1,2及び3を欠失し、zcytor19遺伝子のヌル突然変異を創造する。この欠失は、zcytor19タンパク質の翻訳開始コドン、シグナルドメイン、及び細胞ドメインの一部を除去し、従ってzcytor19遺伝子を不活性化する。
ETクローニング技法を用いて、KOベクター(Stewartなど., Nucl. Acids Res. 27: 6, 1999)を生成する。まず、カナマイシン耐性カセットを用いて、zcytor19マウス遺伝子のイントロン1,2及び3を置換する。前方向オリゴヌクレオチド(配列番号45)を、zcytor19mの5’UTRに対して相同の52bp部分、SfiI, FseI, BamHI及びHind III制限部位を有する42bpのリンカー、及びカナマイシン耐性カセットの5’末端に対して相同の27bpの部分を有する、長さ121個のヌクレオチドであるよう企画する。
逆方向ノックアウトオリゴヌクレオチド(配列番号46)を、zcytor19mの5’UTRに対して相同の52bp部分、SfiI, FseI, BamHI及びHind III制限部位を有する42bpのリンカー、及びカナマイシン耐性カセットの5’末端に対して相同の27bpの部分を有する、長さ121個のヌクレオチドであるよう企画する。上記オリゴヌクレオチドを用いて、zcytor19マウスの5’UTRに対して相同性を有する最初の52bp部分及びイントロン3に対して相同性を有する少なくとも50bpの部分と共に、完全なカナマイシン耐性カセットを含む、長さ1073bpのPCRフラグメントを合成することができる。
次に、前記フラグメントを用いて、ETクローンニングによりノックアウトベクターを構成し、ここでzcytorマウス陽性BAC細胞宿主がグリセロールによる処理によりコンピテントにされ、次にプラスミドpBADalpha/beta/gamma(Amp) によりトランスフェクトされる。クロラムフェニコール及びアンピシリンに対する耐性が形質転換された細胞を選択する。次に、細胞を、相同アームを含むカナマイシンPCRフラグメントにより再形質転換するpBADalpha/beta/gamma(Amp)のβ及びγ組換えタンパク質を、Redα遺伝子の活性化を通して、増殖培地へのアラビノースの添加により誘発する。組換えBACを、カナマイシン及びアンピシリンに対する耐性により選択し、次にPCRによりスクリーンする。
組換えBACが同定されると、カナマイシン耐性カセット挿入の上流の少なくとも1,800bpの配列、及び下流の少なくとも6,000bpの配列を含むフラグメントを、pGEM7由来のベクター中にサブクローン化する。次に、カナマイシン耐性カセットを、IRES/LacZ/Neo−MC1カセットにより、標準の連結クローニングにより置換する。IRESは、脳心筋炎由来の内部リボソーム侵入配列である。
それを、レポーターlacZ遺伝子に整合して融合し、ポリAシグナルに連結する。IRES/LacZレポーター遺伝子の下流のMC1プロモーターは、G418耐性選択マーカーNeo遺伝子の発現を駆動する。選択マーカーカセットは、すべての3種の読み取り枠における停止コドンを含む。従って、薬物耐性遺伝子Neoは、胚幹(ES)細胞において、相同組換え現象の選択のために使用される。IRES/LacZレポーター遺伝子は、相同組換えの後、置換された遺伝子の発現をモニターするために使用されるであろう。ES細胞におけるノックアウトベクター及び標的遺伝子座の相同組換えが、長さ約5,200bpであるIRES/LacZ/Neo-MC1カセットによる、野生型遺伝子座の完全エキソン1,2及び3を含む合成17,980bpの部分の置換を誘導する。
F.zcytor19KOマウスの生成
上記KOベクターを、PmeI消化により線状化し、そしてES細胞中にエレクトロポレートする。相同組換え現象を、PCRスクリーニング技法により同定し、そして標準のKOプロトコールを用いて、サザンブロット分析により確かめる。A.L. Joyner, Gene Targeting A Practica Approach. IRL Press 1993を参照のこと。
相同組換え現象が同定されると、ES細胞を拡張し、そして未分化胚芽細胞中に注入し、キメラを生成する。キメラ性雄を用いて、C57black雌を交雑し、ヌル突然変異の生殖系伝達を達成する。Hogan, B. など., Manipulating the Mouse Embryo. A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1994を参照のこと。
ヘテロ接合性KO動物を交雑し、zctor19遺伝子の生物学的機能を試験する。生成される子孫の1/4は野生型であり、1/2はへテロ接合性であり、そして1/2はホモ接合性であるべきである。ホモ接合体を下記のようにして詳細に分析する。
G.zcytor19ホモ接合性動物からの組織の顕微鏡的評価
zcytor19は次の組織において発現されるので、それらの組織を注意して試験する:結腸、卵巣、胎盤、下垂体、リンパ節、小腸、唾液腺、直腸、前立腺、精巣、脳、肺、腎臓、甲状腺、脊椎、骨髄、及び頸部。
脾臓、胸腺及び腸間膜リンパ節を、zcytor19を発現するトランスジェニック動物から集め、そして組織学的試験のために調製する。通常収穫された他の組織は次のものである:脾臓、胸腺、腸間膜リンパ節、腎臓、皮膚、乳腺、膵臓、胃、小腸及び大腸、脳、唾液腺、気管支、食道、副腎、下垂体、生殖管、アクセサリー雄性腺、骨格筋、例えば末梢神経、及び骨髄を含む大腿骨。組織を、ホモ接合性動物及び野生型対照から収穫する。サンプルを10%緩衝されたホルマリンに固定し、通常通りに進行せしめ、パラフィンに包埋し、5ミクロンで断片化し、そしてヘマトキシリン及びエオシンにより染色する。スライドを、組織学的及び病理学的変化、例えば炎症反応、及び一定の細胞型の低増殖性について試験する。
H.zcytor19を欠くホモ接合性マウス変異体からの組織の流動細胞計測分析
zcytor19遺伝子を欠いているホモ接合性動物を殺し、末梢血液、胸腺、リンパ節、骨髄及び脾臓の流動動物計測分析(Flom cytometry)する。
細胞懸濁液を、氷冷却培養培地(500mlのRPMI1640培地(JRH Biosciences. Lenexa, KS); 5mlの100倍L−グルタミン(Gibco BRL. Grand Island, NY); 5mlの100倍ピルビン酸ナトリウム(Gibco BRL); 5mlの100倍ペニシリン、ストレプトマイシン、ネオマイシン(PSN)(Gibco BRL))において、鉗子により器官を取り出し、そして次に、細胞ストレーナー(Falcon, VWR Seattle, WA)に細胞を軽く通すことによって、脾臓、胸腺及びリンパ節から製造する。
末梢血液(200ml)を、ヘパリン処理された管に集め、そして10Uのヘパリン/mlを含むHBSSにより10mlに希釈する。赤血球を脾臓及び末梢血液調製物から低張溶解により除去する。骨髄細胞懸濁液を、氷冷却された培養培地により大腿骨から骨髄をフラッシングすることにより製造する。細胞を計数し、そしてトリパンブルー(GIBCO BRL, Gaithersburg, MD)を用いて生存性について試験する。細胞を、氷冷却された染色培地(HBSS, 1%ウシ胎児血清、0.1%アジ化ナトリウム)に1×107/mlの再懸濁する。Fc受容体の阻止、及び細胞への抗体の非特異的結合の阻止を、前記細胞懸濁液に、10%正常ヤギ血清及びFc Block (PharMinger, La Jolla, CA) を添加することによって達成した。
細胞懸濁液を、等体積の蛍光色素によりラベルされたモノクローナル抗体(PhorMingen)と共に混合し、氷上で60分間インキュベートし、そして次に、氷冷却された洗浄緩衝液(PBS, 1%ウシ胎児血清、0.1%アジ化ナトリウム)により2度、洗浄し、その後、1mg/mlの7−AAD(Molecular Probes, Eugene, OR)を含む洗浄緩衝液400mlに再懸濁する。流動データが、FACACalibur流動細胞計測計(BD Immuocytometry Systems, San Jose, CA)上で得られた。獲得及び分析の両者を、Celluest ソフトウェア(BD Immunocytometry Systems)を用いて行った)。
すべてのリンパ器官における細胞集団を分析し、T細胞、B細胞又は他のリンパ細胞の特定系統における異常性、及びそれらの器官における細胞性を検出する。
例14現場ハイブリダイゼーションを用いてのzctor19を発現する細胞の同定
特定のヒト組織を、単離し、そして現場ハイブリダイゼーションによりzcytor19発現についてスクリーンした。調製され、断片化され、そして現場ハイブリダイゼーションにゆだねられた種々のヒト組織は、正常及び癌性結腸、頸部癌、子宮内膜癌、正常及び癌性卵巣、正常及び癌性皮膚、胎児肝臓、肺、心臓及びMFH(筋肉肉腫)を包含した。組織を、10%の緩衝されたホルマリンに固定し、そして標準を用いてパラフィンにおいて阻止した。組織を4〜8ミクロンで断片化した。手短には、組織断片を、HistoClear(National Diagnostic, Atlanta, GA)によりパラフィン除去し、そして次に、エタノールにより脱水した。次に、それらを、プロティナーゼK(50μg/ml)(Boehringer Diagnostics, Indianapolis, NJ)により、37℃で2−7分間、消化した。この段階に続いて、組織をアセチル化し、そして再水和化した。
1つの現場プローブを、標準の方法を用いて、zcytor19の3’UTRを含むヒトzcytor19(変異体×1)配列〔配列番号25で示されるINC7128744〕に対して企画した。T7 RNAポリメラーゼを用いて、アンチセンスプローブを生成した。プローブを、インビトロ転写システム(Riboprobe(商標)in vitro Transcription System, Promega, Madison, WI)を用いて、製造業者の説明書に従ってラベルし、但し、プローブジゴキシゲニンを放射性ラベルされたrCTPの代わりに使用し、そして水をrNTPの低められた体積を収容するよう調節した。
現場ハイブリダイゼーションを、ジゴキシゲニン−ラベルされたzcytor19プローブ(上記)により行った。プローブを、スライドに、1〜5pモル/mlの濃度で60℃で12〜16時間、添加した。スライドを、2×SSC及び0.1×SSCにより55℃で連続的に洗浄した。シグナルを、TSATM(Tyramide Signal Amplification; PerldnElmer Life Sciences Inc. , Boston, MA)を用いて増幅し、そしてVECTOR Red基質キット(Vector Laboratories, Burlingame, CA)によりその製造業者の説明書に従って可視化した。次に、スライドをヘマトキシリンにより対比染色した。
シグナルは、試験されたいくつかの組織において観察された:結腸癌組織においては、弱いシグナルが癌細胞及び少数の免疫浸潤において観察された。しかしながら、正常結腸及び大腸、例えば粘膜固有層、上皮、免疫結節及び末梢神経節細胞においては、陽性シグナルは観察されなかった。頸部癌組織においては、癌細胞及び免疫結節のいくつかの細胞において弱いシグナルが存在する。子宮内膜癌組織においては、弱いシグナルが癌細胞に存在する。正常子宮組織においては、陽性シグナルは観察されなかった。卵巣癌サンプルにおいては、いくらかの癌細胞が弱い陽性である。正常な卵巣サンプルにおいては、毛細管のいくらかの内皮及び小胞の上皮は弱い陽性である。皮膚癌サンプルにおいては、癌性顆粒上皮は弱い陽性であるが、ところが陽性シグナルが正常な皮膚において観察された。
胎児肝臓においては、シグナルが洞様空間における混合された集団の単核細胞において観察される。肺においては、zcytor19がタイプII肺胞上皮において陽性であるように思える。時折り、気管支上皮はまた、弱い陽性であり得る。結合組織におけるマクロファージ様単核細胞もまた陽性である。心臓においては、筋細胞は陰性であるが、ところがいくらかの循環性単核細胞はzcytor19に関して陽性である。サンプルの1つにおいては、血管の内皮は弱い陽性である。他の組織、例えばMFH(筋肉肉腫)サンプル及びカポジ肉腫皮膚サンプルを試験した。それらの組織においては、決定的な陽性シグナルは存在しない。
頸部癌、正常及び癌性結腸、十二指腸、子宮内膜癌、正常及び癌性卵巣、子宮、心臓、肝臓、肺、筋肉腫、及び正常及び癌性皮膚からのヒト組織を、現場ハイブリダイゼーションにより、zcytor19発現についてスクリーンした。組織を、10%の緩衝されたホルマリンに固定し、そして標準を用いてパラフィンにおいて阻止した。組織を5ミクロンで断片化した。組織を標準のプロトコールを用いて調製した。手短には、組織断片を、HistoClear(National Diagnostic, Atlanta, GA)によりパラフィン除去し、そして次に、エタノールにより脱水した。次に、それらを、プロティナーゼK(50μg/ml)(Boehringer Diagnostics, Indianapolis, NJ)により、23℃で4−15分間、消化した。この段階に続いて、組織をアセチル化し、そして再水和化した。
1つの現場プローブを、ヒトzcytor19配列に対して企画した。プラスミドDNA100933を、3’UTRの末端から0.7kbまで及ぶ、制限酵素Hind IIIにより消化した。T−7 RNAポリメラーゼを用いて、アンチセンスプローブを生成した。プローブを、インビトロ転写システム(Promega, Madison, WI)を用いて、製造業者の説明書に従って、ジゴキシゲニン(Boehringer)によりラベルした。
現場ハイブリダイゼーションを、ジゴキシゲニン−又はビオチン−ラベルされたzcytor19プローブ(上記)により行った。プローブを、スライドに、1〜5pモル/mlの濃度で60℃で12〜16時間、添加した。スライドを、2×SSC及び0.1×SSCにより55℃で連続的に洗浄した。シグナルを、チラミドシグナル増幅(TSA)(TSA、現場間接的キット;NEN)を用いて増幅し、そしてVector Red基質キット(Vector Lab)によりその製造業者の説明書に従って可視化した。次に、スライドをヘマトキシリン(Vector Laboratories, Burlingame, CA)により対比染色した。
陽性シグナルを、癌サンプルのほとんどにおいて観察した。頸部癌においては、癌上皮細胞が陽性であった。リンパ小胞におけるリンパ球のサブセットにおいていくつかのシグナルが存在した。同様に、癌及びいくつかの免疫細胞は、結腸癌サンプルにおいて陽性であり、そして正常結腸サンプルは陰性であった。弱い染色が子宮内膜癌及び卵巣にも存在し、そして正常卵巣及び子宮は陰性であった。筋肉腫サンプルの癌領域に弱い染色が存在した。
ケラチノサイドは、皮膚癌及びカポシ肉腫サンプルにおいて陽性であり、そして正常皮膚においては染色は観察されなかった。心臓及び肝臓においては、WBCをたぶん循環する細胞のサブセットは、zcytor19に関して陽性であった。いくらかの血管における内皮細胞がまた、陽性であると思われる。肺においては、タイプII肺胞細胞及びマクロファージ様細胞は陽性であった。気管支上皮及び内皮はまた、いくつかの肺検体において陽性であった。要約すれば、zcytor19は癌細胞においてアップ−レギュレートされるように思える。リンパ球及び内皮細胞のサブセットにおいて、低レベルのzcytor19 mRNAが存在する。
zcytor19はそれらの特定の腫瘍組織において発現されるので、zcytor19ポリヌクレオチド、ポリペプチド及び抗体が、本明細書に開示されるように、腫瘍マーカーとして使用され得る。さらに、zcytor19に対する抗体は、抗体のトキシン−接合体、サイトカイン接合体又は他の接合体、又はzcytor19受容体リガンド自体と同じように、抗腫瘍活性を有する。zcytor19リガンドのアンタゴニスト、例えば抗−zctyor19抗体又は可溶性受容体はまた、抗−腫瘍試薬として作用することができる。
例15プロマイシン耐性及びゼオマイシン耐性ベクターによるzcytor19受容体を発現するBaF3細胞(BaF3 Zcytor19細胞)の構成
十分な長さのzcytor19受容体を発現する2種の型のBaF3細胞(1つは、プロマイシン耐性であり、他の1つはゼオマイシン耐性である)を、30μgのzcytor19発現ベクターを用いて構成した。プロマイシン耐性を有する、zcytor19受容体mRNAを発現するBaF3細胞を、BaF3/zcytor19−pとして命名した。ゼオマイシン耐性を有する、zcytor19受容体mRNAを発現するBaF3細胞を、BaF3/zcytor19−zとして命名した。
A.zcytor19受容体を発現するBaF3細胞の構成
BaF3、すなわちネズミ骨髄に由来するインターロイキン−3 (IL-3) 依存性プレ−リンパ球細胞系(Palacios and Steinmetz, Cell 41: 727-734, 1985; Mathey-Prevot など.,Mol. Cell. Biol. 6:4133-4135, 1986)を、10%熱−不活性化されたウシ胎児血清、2ng/mlのネズミIL-3 (mIL-3) (R&D. Minneapolis, MN)、2mMのL-glutaMax-1TM (Gibco BRL), 1mMのピルビン酸ナトリウム(Gibco BRL)及びPSN抗生物質(Gibco BRL)により補充された完全倍地(RPMI培地(JRH Bioscience Inc., Lenexa, KS))において維持した。エレクトロポレーションの前、pZP-5N/CRF2-4を調製し、そしてQiagen Maxi Prepキット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明書に従って精製した。
エレクトロポレーションのためのBaF3細胞を、RPMI培地により2度洗浄し、そして次に、RPMI培地に107個の細胞/mlの細胞密度で再懸濁した。1mlの再懸濁されたBaF3細胞を、30μgのpZP-7p/ zcytor19 プラスミドDNA又は30μgのpZP-7z/ zcytor19 プラスミドDNAと共に混合し、そして別々の使い捨てエレクトロポレーションチャンバー(GIBCO BRL)に移した。細胞に、エレクトロポレーション装置(CELL−PORATORTM; GIBCO BRL)により供給される2回の連続したショック(800 1Fad/300V; 1180 1Fad/300V)(シロックの間は1分の休止を置く)を与えた。5分の回復時間の後、エレクトロポレートされた細胞を、50mlの完全培地に移し、そしてインキュベーター(37℃、5%CO2)に15〜24時間、配置した。
次に、細胞を回転沈降せしめ、そしてpZP-7p/zcytor19によりトランスフェクトされた細胞のためのプロマイシン(Clontech)選択(2μg/ml)、又はpZP-7z/zcytor19によりトランスフェクトされた細胞のためのゼオシン選択(1:150−1:333)を含む完全培地50mlに再懸濁し、そしてT−162フラスコに配置し、抗生物質耐性プールを単離した。この後、トランスフェクトされたBaF3細胞のプールを、BaF3/zcytor19−puro及びBaF3/zcytor19−zeo細胞と命名し、それらのプールを、RT−PCRによりzcytor19の発現についてアッセイした。
B.RT−PCRによるzcytor19発現の確認
BaF3/zcytor19−puro及びBaF3/zcytor19−zeo細胞を、DNAのために収穫し、これを、次に逆転写反応にゆだね、そして続いて、zcytor19の存在についてPCRにより試験した。
フラスコ中の細胞を、集密性まで増殖し、次に、その10mlを取り出し、そして回転沈降し、細胞ペレットを得た。RNAを、RNeasy Total RNA Purificationキットを、追加のRNアーゼフリーのDNアーゼ組(Qiagen)と共に用いて、製造業者の説明書に従って、前記ペレットから精製した。次に、逆転写を、StrataScript TR−PCRキット(Stratagene)を用いて、製造業者のプロトコールに従って、RT反応の完結を通してサンプルに対して行った。
次に、PCRを、0.2pモルの個々のプライマーZC40279及びZC37863、等量の個々のヌクレオチドを含む0.2mMのdNTP混合物(Roche)、5μlの10×cDNA PCR Reaction Buffer (Clonetech), RT反応からの3μlのDNA, 0.5μlのAdvantage2 Polymerase (Clonetech) を混合することによって行った(水の添加により50μlの最終体積にした)。反応を、Perkin Elmer GeneAmp PCR System 2400上で次の通りに行った:95℃で5分;次に、95℃で30秒、60℃で30秒、72℃で1分(30サイクル);次に72℃で7分及び4℃でのソーキング。サンプルを、3mlの色素と共に混合し、そしてその25mlを、1%OmniPur Agarose (Merck) ゲル上で展開した。zcytor19バンドを、BaF3/zcytor19−puro及びBaF3/zcytor19−zeoの両者についてゲル上で検出し、このことは、それらの細胞が前記遺伝子を発現することを示唆する。
例16ポリクローナル抗体
ポリクローナル抗体を、精製された組換えタンパク質huzcytor19/MBP-6Hにより2匹の雌New Zealand 白ウサギを免疫化することにより調製する。ウサギは、完全フロイントアジュバント中、200μgの精製されたタンパク質の初期腹腔内(ip)注射、続いて、不完全フロイントアジュバント中、100μgのペプチドの追加の免疫化ip注射を3週ごとに与えられる。第2回目の追加免疫注射(合計3回の注射)の投与の7〜10日後、動物を放血し、そして血清を集める。次に、動物を追加免疫化し、そして3週ごとに放血する。
huzcytor19/MBP-6H特異的ウサギ血清を、1gのCNBr−SEPHAROSE当たり10mgの精製された組換えMBPを用いて精製されるCNBr−SEPHAROSE 4Bタンパク質カラム(Pharmacia LKB, Peapack, N. J.)を用いて、抗−MBP抗体からプレ吸着する。huzcytor19−特異的ポリクローナル抗体を、10mgの特異的抗原精製された組換えタンパク質huzcytor19/MBP-6Hを用いて調製されるCNBr−SEPHAROSE 4Bタンパク質カラムを用いて、ウサギ血清から親和性精製し、続いて、PBSにおいて一晩、透析する。huzcytor19−特異的抗体を、500ng/mlの精製された組換えタンパク質huzcytor19/MBP-6H又はhuzcytor19-Fc4を抗体標的物として用いてのELISAにより特徴づける。その特異的精製された組換え抗原huzcytor19/MBP-6H及び精製された組換えhuzcytor19−Fc4に基づいてのウサギ抗−huzcyor19/MBP−6H親和性精製された抗体の検出の下限(LLD)を決定する。
例17シグナルトランスダクション受容体アッセイ
シグナルトランスダクションレオーターアッセイを用いて、zcyto20,zcyto21, zcyto22, zcyto24及びzcyto25とzcytor19との機能的相互作用を決定した。ヒト胚腎臓(HEK)細胞を、クラスIIサイトカイン受容体(ヒトDIRS1, IFNαRI, IFNαRZ及びZcytor19(配列番号23)を包含する)のためのcDNAを含むpZP7発現ベクターの存在又は不在下でルシフェラーゼレポーター遺伝子の転写を駆動する、インターフェロン−刺激された応答要素(ISRE)を含むレポータープラスミドによりトランスフェクトした。クラスIIリガンド(zcyto20(配列番号52)、zcyto21(配列番号55)、zcyto22(配列番号57)、zcyto10, huIL10及びhuIFNa−2aを包含する)による、トランスフェクトされた細胞の刺激に続くルシフェラーゼ活性は、細胞表面上のトランスフェクトされた及び天然のサイトカイン受容体とリガンドとの相互作用に影響を及ぼす。
細胞トランスフェクション
293HEK細胞を次の通りにトランスフェクトした:800,000の293細胞/ウェル(6ウェルプレート)を、2mlのDMEM+10%ウシ胎児血清におけるトランスフェクションの約18時間前、プレートした。ウェル当たり、1μgのpISER−Luciferase DNA (Stratagene), 1μgのサイトカイン受容体DNA及び1μgのpIRES2-EGFP DNA (Clontech) を、合計100μlのDMEM中、9μgのFugene6試薬(Roche Biochemicals)に添加した。サイトカイン受容体DNAが包含されていない場合、2μgのpIRES2−EGFP DNAが使用された。このトランスフェクション混合物を、30分後、プレ−プレートされた293細胞に添加した。24時間後、トランスフェクトされた細胞を、トリプシン−EDTAを用いてプレートから除き、そして96ウェルマイクロタイタープレートにおけるウェル当たり約25,000の細胞で置換した。リガンド刺激の約18時間前、培地を、DMEM+0.5%FBSに換えた。
シグナルトランスダクションレポーターアッセイ
シグナルトランスダクションレポーターアッセイを次の通りに行なった:DMEM+0.5%FBSにおける37℃での18時間のインキュベーションに続いて、トランスフェクトされた細胞を、次のクラスIIリガンドの希釈溶液(DMEM+0.5%FBSにおける)により刺激した:zcyto20, zcyto21, zcyto22, zcyto10, huIL10及びhuIFNa-2a。37℃での4時間のインキュベーションに続いて、細胞を溶解し、そして相対的光単位(RLU)を、ルシフェラーゼ基質の添加の後、ルミノメーター上で測定した。その得られる結果は、培地のみの対照よりも実験サンプルのRLUの倍率誘発(fold induction)として示される(実験サンプルRLU/培地のみのRLU=倍率誘発)。
表14は、zcyto20, cyto21及びzyto22が、培地のみよりもルシフェラーゼ活性において15〜17倍の誘発を付与するISRE−ルシフェラーゼによりトランスフェクトされた293細胞においてISREシグナル化を誘発することを示す。トランスフェクション混合物へのzcyto19 DNAの添加は、104〜125倍の合計誘発を付与する、zcyto20, zcyto21及びzcyto22によるISREシグナルにおける6〜8倍の追加の誘発をもたらす。他のトランスフェクトされたクラスIIサイトカイン受容体DNAは、高められたISREシグナル化をもたらさなかった。
それらの結果は、zcyto20, zcyto21及びzcyto21がzcytor19サイトカイン受容体と機能的に相互作用することを示す。表13はまた、huIFNa−2aが、培地のみに比較して、ルシフェラーゼ活性の205倍誘発を付与する、ISRE−ルシフェラーゼトランスフェクトされた細胞においてISREシグナル化を誘発できることを示す。しかしながら、トランスフェクションへのzcytor19 DNAの添加は、ISRE−シグナル化において11倍の低下を導き(ISRE−ルシフェラーゼDNAのみに比較して)、このことは、zcytor19過剰表現が、zcyto20, zcyto21及びzcyto22シグナル化に対するzcytor19の過剰発現の陽性効果に比較して、インターフェロンシグナル化をもたらすことを示唆する。
Figure 0004409962
例18zcytor19のための受容体サブユニットとしてのIL10Rb(CRF2-4)の同定
A:IL10Rb中和化抗体はISREシグナル化を阻害する
シグナルトランスダクションレポーターアッセイを用いて、zcytor19及びIL10Rb(CRF2-4)とzcyto20, zcyto21及びzcyto22との機能的相互作用を決定した。ヒト胚腎臓(HEK)細胞、又は安定してヒトzcytoR19を過剰発現するヒト胚腎臓(HEK)細胞を、ルシフェラーゼレポーターの転写を駆動するインターフェロンー刺激された応答要素(ISRE)を含むレポータープラスミドによりトランスフェクトした。IL10Rb(CRF2−4)に対する中和抗体の存在又は不在下でクラスIIリガンド(zcyto20, zcyto21, zcyto22及びhuIFNa-2aを包含する)による、トランスフェクトされた細胞の刺激に続いてのルシフェラーゼ活性は、細胞表面上でのサイトカイン受容体とリガンドとの相互作用に影響を及ぼす。この結果及び方法は下記に記載される。
細胞トランスフェクション:
ヒトzcytoR19を安定して過剰発現する293HEK細胞を生成するために、293細胞を次の通りにしてトランスフェクトした:300,000個の293細胞/ウェル(6ウェルプレート)を、2mlのDMEM+10%ウシ胎児血清におけるトランスフェクションの約6時間前、プレートした。ウェル当たり、ヒトzcytoR19(配列番号23)のcDNAを含むp2P7発現ベクター2μgを、合計100μlのDMEM中、6μlのFugene6試薬(Roche Biochemicals)に添加した。このトランスフェクション混合物を、30分後、プレ−プレートした293細胞に添加した。48時間後、トランスフェクトされた細胞を、2μg/mlのプロマイシン選択下に配置した。プロマイシン耐性細胞を、細胞集団として使用した。
293HEK細胞(野生型、又はヒトzcytoR19を過剰発現する)を、次の通りにしてトランスフェクトした:700,000個の293細胞/ウェル(6ウェルプレート)を、2mlのDMEM+10%ウシ胎児血清においてトランスフェクションの約18時間前、プレートした。ウェル当たり、1μgのpISER−Luciferase DNA (Stratagene), 1μgのサイトカイン受容体DNA及び1μgのpIRES2-EGFP DNA (Clontech) を、合計100μlのDMEM中、9μgのFugene6試薬(Roche Biochemicals)に添加した。このトランスフェクション混合物を、30分後、プレ−プレートされた293細胞に添加した。24時間後、トランスフェクトされた細胞を、トリプシン−EDTAを用いてプレートから除き、そして96ウェルマイクロタイタープレートにおけるウェル当たり約25,000の細胞で置換した。リガンド刺激の約18時間前、培地を、DMEM+0.5%FBSに換えた。
シグナルトランスダクションレポーターアッセイ:
シグナルトランスダクションレポーターアッセイを次の通りにして行なった:DMEM+0.5%FBSにおける37℃での18時間のインキュベーションに続いて、トランスフェクトされた細胞を、IL10Rb(zcyto21のために2.5μg/ml、zcyto20及びzcyto22のために8μg/ml、R & D Systems)に対する中和ポリクローナルヤギ抗体又はPBSにより37℃で1時間、前処理した。ヒトzcytoR19を安定して過剰発現するヒト胚腎臓(HEK)細胞をまた、zcyto20及びzcyto22を包含する実験のための抗体対照としてのIFNAR1(8μg/ml、R & D Systems) に対する非中和ポリクローナルヤギ抗体により前処理した。
前処理された細胞を、次のクラスIIリガンドの希釈溶液(DMEM+0.5%FBS中)により刺激した:zcyto20, zcyto21又はzcyto22。対照として、huIFNa−2aを個々の実験において使用した。37℃での4時間のインキュベーションに続いて、細胞を溶解し、そして相対的光単位(RLU)を、ルシフェラーゼ基質の添加の後、ルミノメーター上で測定した。その得られる結果は、培地のみの対照よりも実験サンプルのRLUの倍率誘発(fold induction)として示される(実験サンプルRLU/培地のみのRLU=倍率誘発)。
表9及び10は、zcyto20によるISREシグナル化の誘発が、IL10Rbに対する中和抗体による、野生型293細胞又はヒトzcytoR19を過剰発現する293細胞の前処理により阻害されることを示す。ISREシグナル化のhuIFNa−2a誘発の阻害はまったくか又はほとんど見れない。それらの結果は、zcyto20がISREシグナル化の最大誘発のためにIL10Rb(CRF−4)との相互作用を必要として、そしてzcyto20のための受容体がzcytoR19 及びIL10Rb(CRF2-4)のへテロダイマー組合せであることを示唆する。
Figure 0004409962
Figure 0004409962
表11及び12は、zcyto21によるISREシグナル化の誘発が、IL10Rbに対する中和抗体による、野生型293細胞又はヒトzcytoR19を過剰発現する293細胞の前処理により阻害されることを示す。ISREシグナル化のhuIFNa−2a誘発の阻害は見れない。それらの結果は、zcyto21がISREシグナル化の最大誘発のためにIL10Rb(CRF−4)との相互作用を必要として、そしてzcyto21のための受容体がzcytoR19 及びIL10Rb(CRF2-4)のへテロダイマー組合せであることを示唆する。
Figure 0004409962
Figure 0004409962
表13及び14は、zcyto22によるISREシグナル化の誘発が、IL10Rbに対する中和抗体による、野生型293細胞又はヒトzcytoR19を過剰発現する293細胞の前処理により阻害されることを示す。ISREシグナル化のhuIFNa−2a誘発の阻害はまったくか又はほとんど見れない。それらの結果は、zcyto22がISREシグナル化の最大誘発のためにIL10Rb(CRF−4)との相互作用を必要として、そしてzcyto20のための受容体がzcytoR19 及びIL10Rb(CRF2-4)のへテロダイマー組合せであることを示唆する。
Figure 0004409962
Figure 0004409962
B:抗−IL10Rb抗体は抗ウィルス活性を阻止する
抗ウィルスアッセイを行ない、zcyto20の抗ウィルス活性を阻止する抗−IL10Rb抗体の能力を決定した。アッセイは、293HEK細胞(野生型、又はヒトzcytor19を過剰発現する)を用いて行なわれた。第1日目、抗体(抗−ヒトIL10Rβ、抗−ヒトLeptin受容体、R & D Systems)を、5μg/mlで細胞培地に希釈し、そして次に、ウェル当たり50,000個の細胞と共に、96−ウェルプレート中にプレートした。37℃で1時間のインキュベーションに続いて、zcyto20−CEE(例3からの)(野生型293細胞のために200ng/ml, ヒトzcytoR19を過剰発現する293細胞のために0.5ng/ml)又はヒトインターフェロン−a−2a(野生型293細胞のために1ng/ml, ヒトzcytoR19を過剰発現する293細胞のために100ng/ml)を、ウェルに添加し、そして37℃で一晩インキュベートした。
次の日、培地を除き、そして0.1の感染の多重度で脳心筋炎ウィルス(EMCV)を含む培地により置換した。次に、細胞を37℃で一晩インキュベートした。続いて、25μlの5mg/mlのメチルチアゾールテトラゾリウム(MTT)(Sigma)を個々のウェルに添加し、37℃で2時間インキュベートし、そして次に、ウェルを、100μlの抽出緩衝液(12.5%SDS, 45%DMF)により抽出した。37℃での一晩インキュベーションに続いて、570nmでの光学密度を、Spectromaxプレートリーダー(Molecular Devices, CA)上で測定した。
低められた光学密度(570nm)は、低められた細胞生存性を示す(抗ウィルス活性の損失)。異なった実験条件下についての光学密度(570nm)が下記表15に示される。その結果は、ヒトIL10受容体βの阻止がインターフェロン−a−2a活性をもたらさないで、zcyto20の抗ウィルス活性を特異的に中和することを示す。これは、ヒトIL10受容体βがzcyto20抗ウィルス活性に包含される受容体複合体(ヒトzcytoR19を包含する)の一部であることを示す。
Figure 0004409962
C:zcyto20, zcyto21及びzcyto22シグナル化がzcytoR19及びIL10Rbの同時発現により増強される
シグナルトランスダクションレポーターアッセイを行ない、zcytor19及びIL10Rb (CRF2-4) とzcyto20, zcyto21及びzcyto22との機能的相互作用を決定した。ハムスター肝臓(BHK)細胞を、クラスIIサイトカイン受容体zcyto19及びIL10Rb(CRF2-4)のためのcDNAを含むpZP7発現ベクターの存在又は不在下でルシフェラーゼレポーター遺伝子の転写を駆動するインターフェロン−刺激された応答要素(ISRE)を含むレポータープラスミドによりトランスフェクトした。クラスIIリガンド(zcyto20, zcyto21及びzcyto22を包含する)による、トランスフェクトされた細胞の刺激に続くルシフェラーゼ活性は、細胞表面上でのトランスフェクトされた及び天然のサイトカイン受容体とリガンドの相互作用に影響を及ぼす。それらの結果及び方法は、下記に記載される。
細胞トランスフェクション:
BHK−570細胞を、次の通りにしてトランスフェクトした:200,000個のBHK細胞/ウェル(6ウェルプレート)を、2mlのDMEM+5%ウシ胎児血清におけるトランスフェクションの約5時間前、プレートした。ウェル当たり、1μgのpISER−Luciferase DNA (Stratagene), 1μgのサイトカイン受容体DNA及び1μgのpIRES2-EGFP DNA (Clontech) を、合計100μlのDMEM中、9μgのFugene6試薬(Roche Biochemicals)に添加した。サイトカイン受容体DNAが包含されていない場合、2μgのpIRES2−EGFP DNAが使用された。このトランスフェクション混合物を、30分後、プレ−プレートされたBNK細胞に添加した。24時間後、トランスフェクトされた細胞を、トリプシン−EDTAを用いてプレートから除き、そして96ウェルマイクロタイタープレートにおけるウェル当たり約25,000の細胞で置換した。リガンド刺激の約18時間前、培地を、DMEM+0.5%FBSに換えた。
シグナルトランスダクションレオーターアッセイ:
シグナルトランスダクションレポーターアッセイを次の通りに行なった:DMEM+0.5%FBSにおける37℃での18時間のインキュベーションに続いて、トランスフェクトされた細胞を、次のクラスIIリガンドの希釈溶液(DMEM+0.5%FBSにおける)により刺激した:zcyto20, zcyto21, zcyto22, zcyto24,及びzcyto25リガンド。37℃での4時間のインキュベーションに続いて、細胞を溶解し、そして相対的光単位(RLU)を、ルシフェラーゼ基質の添加の後、ルミノメーター上で測定した。その得られる結果は、培地のみの対照よりも実験サンプルのRLUの倍率誘発(fold induction)として示される(実験サンプルRLU/培地のみのRLU=倍率誘発)。
表16は、zcyto20, cyto21及びzyto22が、ISRE−ルシフェラーゼ及びzcytiR19により用量−依存性態様でトランスフェクトされたBHK細胞においてISREシグナル化を誘発することを示す。トランスフェクション混合物へのIL10Rb(CRF2−4)DNAの添加は、10〜100倍低いサイトカイン容量でのシグナル化の最大誘発の半分をもたらす。ISREトランスフェクションのみによる応答は見出されなかった。それらの結果は、インターフェロン刺激された応答要素を通してシグナル化するzcyto20, zcyto21及びzcyto22の能力がzcytoR19及びIL10Rb(CRF2−4)の同時発現により増強されることを示し、このことは、zcyto20, zcyto21及びzcyto22のための受容体がzcytoR19及びIL10Rb(CRF2−4)のへテロダイマー組合せであることを示す。
Figure 0004409962
例19
可溶性受容体へのリガンドの結合
可溶性受容体へのリガンド(zcyto20,zcyto21, zcyto22, zcyto24及びzcyto25)の結合を、ヨード−ビーズラベリング方法用いてアッセイすることができる。たとえば、125Iラベルされたzcyto21−CEEをラベルする(1.2×107CPM/ml;1.5ng/μl;及び8.6×106CPM/μg)。
50ngの125Iラベルされたzcyto21-cEE(例3を参照のこと)(399,600CPM)を、1000ngの冷zcytor19/Fc4ホモダイマー受容体、1000ngの冷zcytor19/CRF2-4ヘテロダイマー受容体、又は対照としての1000ngの対照クラスIIサイトカイン受容体/Fc4受容体、及び競争体としての約10,000ngの冷zcyto21と組合す。サンプルを4℃で2時間インキュベートし、この後、30μlのプロテイン−G(Zymed San Francisco, CA)を個々のサンプルに添加する。サンプルを、4℃で1時間インキュベートし、そしてPBSにより3度、洗浄する。洗浄されたプロテイン−Gの放射能を、γカウンター(Packard Instruments, Downers Grove, IL)により測定する。
例20zcyto20及びzcyto21−ビオチンによるヒト単球の流動細胞測定染色
末梢血液白血球(PBL)を、ヘパリン処理されたヒト血液からFicoll Hypagne (Amersham, Sweden) 分離により単離した。PBLを、6−ウェル組織培養プレートにおいて、1×106個の細胞/mlの密度で標準培地において37℃で培養した。一晩のインキュベーションに続いて、PBLを収穫し、そしてビオチニル化されたzcyto20-cee(例18を参照のこと)により、10μg/mlの濃度で染色した。染色を、1:1000の希釈度で調製されたPhycoerythrin−レベルされたストレプタビジン(Pharmingen, CA, USA)により検出した。染色に続いて、PBLを2%パラホルムアルデヒドに固定し、そしてFacsaliber(Becton Dickinson, San Diego, CA)上で読み取った。データをCellquestソフトウェア(Becton Dickinson)を用いて分析した。結果は、ビオチニル化されたzcyto20-cee及びzcyto21-ceeが、末梢血液リンパ球の骨髄性ゲートにおける細胞を染色することを示す。骨髄性ゲートにおける細胞は、zcyto20-cee及びzcyto21-ceeを結合しない。
例21ノザン分析によるzcytor19の発現
ノザンブロットを、zcytor19の組織分析を決定するためにプローブした。ヒトzcytor19 cDNAフラグメントを、遺伝子特異的プライマー、すなわち配列番号21で示されるような5’側ZC40285;及び配列番号22で示されるような3’側ZC40286と共にPCRを用いて得た。PCRフラグメントをゲル精製し、そして約25ngを、Prime−It(商標)Rm Tランダムプライムラベリングキット(Stratagene, LaJolla, CA)を用いて、P32α−dCTPによりラベルした。
次のノザンブロット(Clontech, Palo Alto, CA)を、zcytor19のmRNA発現のためにプローブした:(1)次の癌細胞系の個々のからのRNAサンプルを含むヒト癌細胞系ブロットC:前骨髄球性白血病HL−60、HELA、S3、慢性骨髄性白血病k-562, リンパ芽球性白血病MOLT−4、Burkitt’sリンパ腫RAJI、結腸直腸腺癌SW480、肺癌A549及び黒色腫G−361;(2)次の組織からのmRNAを含むヒトMTN Hブロット:心臓、完全な脳、胎盤、肺、肝臓、骨格筋、腎臓及び膵臓;(3)次の組織からのmRNAを含むヒトMTN H3:骨、胸腺、脊髄、リンパ節、気管支、副腎及び骨髄;及び(4)次の組織からのmRNAを含むヒトMTN H4:脾臓、胸腺、前立腺、精巣、子宮、小腸、結腸及び末梢血液白血球。
ハイブリダイゼーションを、ULTRAhybTM Ultrasensitive Hybridization Buffer (Ambion, Austin, TX) において、その製造業者の推薦に従って行なった。但し、追加の0.2mg/mlのサケ精子DNAを、ハイブリダイゼーション及びプレハイブリダイゼーション緩衝液に添加し、低い非特異的ハイブリダイゼーションにした。ハイブリダイゼーションに続いて、非特異的放射性シグナルを、0.1× SSC/0.5%SDSによりブロットを50℃で処理することにより除去した。ブロットを、BioMax MRフィルム及び強化スクリーン(Eastmon Kodak, Rochester, NY)を用いて、製造業者の推薦に従って3日間、暴露した。
約4.5kbの転写体の発現は、心臓、骨格筋、膵臓及び前立腺組織、並びにBurkitt’sリンパ腫(RAJI)細胞系において最高であった。より低いレベルが、複数の他の組織に見出された。さらに、大きな転写体よりも一般的に多くないが、しかし多くの組織及び細胞系において存在する約2kbの転写体が存在した。2及び4.5kbの転写体を有する他に、精巣組織はまた、約4kb及び1.4kbの転写体を有することができる。副腎は、4.5kb及び2kb野転写体の等レベルの発現を示した。
例22刺激された細胞−対―刺激されていない細胞のRT−PCRに基づいてのヒトzcytor19の発現
zcytor19の遺伝子発現は、次の細胞型のRT-PCR分析を用いて試験された:Hela,293、Daudi、CD14+、U937及びHL-60。
全RNAから第1鎖cDNA合成を、市販のRT−PCRのための第1鎖合成システム(Invitrogen Life Technologies, Carlsbad, CA)を用いて行なった。続くPCR反応を、それぞれ80bpの生成物を生成する、zcytor19x1(配列番号1)及びzcytor19x2(配列番号18)特異的オリゴプライマーZC46288(配列番号65)及びZC40291(配列番号66)、Qiagen HotStarTaq DNA Polymerase and Buffer(Qiagen, Inc.,Valencia, CA), GeneAmp dNTP (Applied Biosystems, Foster City, CA),RediLoadTM 色素(Research Genetics, Inc., Huntville, AL)、及びそれぞれの細胞型からの2μlの第1鎖cDNA(第1鎖反応10%)を用いて設定した。PCRサイクラー条件は次の通りであった:初期1サイクルの95℃での15分間の変性;94℃で45秒間変化、63℃で1分間アニーリング及び72℃で15秒間の延長(35サイクル);続いて、7分間の最終1サイクルの延長。反応物を、2%アガロースゲル(EM Science, Gibbstown, NJ)上での電気泳動により分離し、そして臭化エチジウムによる染色により可視化した。
正しいサイズのバンドは、Hela±IFN−β(892bpのバンドのみ)、293+Parental Adv, Daudi±IFN−β、Daudi±IFN−α、活性化されたCD14+、活性化されたHLにおいて見出された。バンドは、休止CD14+、休止及び活性化されたU937、及び休止HL−60においては観察されなかった。それらの結果は、単球又は単球細胞系の活性化又は分化に基づいてのzcytor19発現の誘発を示す。
例23hzcytor19/hCRF2-4へテロダイマーを生成するための構成体
分泌されたhzcytor19/hCRF2-4へテロダイマーを発現する細胞系を構成した。この構成体においては、hzcytor19の細胞外ドメインを、そのC−末端でGlu-Glu標識(配列番号11)を有するIgG gammal (Fc4)(配列番号14及び15)のH鎖に融合し、そしてCRF2-4(配列番号64)の細胞外ドメインを、C−末端でHis標識を有するFc4に融合した。ヘテロダイマーのhzcytor19及びhCRF2-4の両者に関しては、12個のアミノ酸のGly-Serスペーサーを、受容体の細胞外部分とFc4のN−末端との間に構築した。さらに、トロンビン分解部位を、標識の可能性あるタンパク質加水分解除去を可能にするために、Fc4ドメインとC−末端標識との間に構築した。
ヘテロダイマーのhzcytor19/Fc4-CEE部分の構成に関しては、hzcytor19の細胞外部分を、次のような条件下で、それぞれ5’及び3’末端で構築されたBamHI及びBgl2制限部位を有するオリゴZC37967(配列番号24)及びZC37972(配列番号24)による脳cDNAライブラリーからのPCRにより増幅した:94℃で60秒、57℃で60秒及び72℃で120秒(25サイクル);及び72℃で7分。PCR生成物を、QIAquick PCR精製キット(Qiagen)を用いて精製し、BamHI及びBgl2(Boerhinger−Mannheim)により消化し、ゲル電気泳動により分離し、そしてQIAquickゲル抽出キット(Qiagen)を用いて精製した。hzcytor19 BamHI/Bgl2フラグメントを、Bgl2により消化されたFc4/pzmp20ベクター中に連結した。
zcytor19フラグメントを、tPAリーダーペプチドとヒトFc4フラグメントとの間にクローン化した。配列が確められると、tPAリーダーペプチドを有するzcytor19のDNAフラグメントを、EcoRI及びBgl2消化により切断し、そして次に、pzp9/zchtor7/Fc4-CEEベクター中にクローン化した。このベクターは、CEE標準と共にFc4に融合されたhzcytor7の細胞外部分を有し、そしてEcoRI及びBamHIによる消化は、hzcytor7の細胞外部分を除去し、そしてhzcytor19の置換を可能にする。得られる連結のミニプレプを、正しいサイズのEcoRI/BamHI挿入についてスクリーンし、そして陽性ミニプレプを配列決定し、PCR反応の制度を確めた。
ヘテロダイマーのhCRF2-4/Fc4-cHIS部分の構成に関しては、hCRF2-4の細胞外部分を、次のような条件下で、オリゴZC39319(配列番号68)及びZC39235(配列番号70)によりpZP-9 CRFからのPCRにより増幅した:94℃で60秒、57℃で60秒及び72℃で120秒(30サイクル);及び72℃で7分。PCR生成物を、上記のようにして精製し、そして次に、EcoRI及びBamHIにより消化した。PCR生成物は内部EcoRI部位を有するので、次の2種のバンドを消化に基づいて得た:0.101kBのEcoRI/EcoRIフラグメント及び0.574kBのEcoRI/BamHIフラグメント、0.574kBのEcoRI/BamHIフラグメントを、EcoRI及びBamHIにより消化されたベクター#249pHz-1 DR1/Fc4-TCS-cHIS中に連結した。
このベクターを、C-HIS標識(配列番号[#])と共にFc4に融合されたhDR-1の細胞外部分を有し、そしてEcoRI及びBamHIによる消化はhDR-1の細胞外部分を除去し、そしてhCRF2-4の置換を可能にする。得られる連結のミニプレプを、正しいサイズのEcoRI/BamHI挿入体についてスクリーンし、そして陽性ミニプレプを、EcoRIにより消化し、バンドをさらなる構成のために精製した。0.101kBのEcoRI/EcoRIフラグメントを、EcoRI消化されたミニプレプ中に連結し、そしてクローンを、KpnI/NdeI制限消化により挿入の正しい配向についてスクリーンした。正しいサイズの挿入を有するクローンを、DNA配列決定のために提供し、PCR反応の精度を確めた。
約16μgの個々のhzcytor19/Fc4-CEE及びhCRF2-4/Fc-4-cHISを、製造業者の説明書に従って、リポフェクタミン(Gibco/BRL)を用いて、BHK−570(ATCC No. CRL-10314)中に同時トランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞を、1μMのメトトレキセート(MTX)(Sigma, St. Louis, MO)及び0.5mg/mlのG418(Gibco/BRL)を含むDMEM+5%FBS(Gibco/BRL)において10日間、選択した。得られるトランスフェクタントのプールを、10μMのMTX及び0.5mg/mlのG418 において10日間、再び選択した。
例24hzcytor19/hCRF2-4へテロダイマー受容体精製
ならし培養培地zcytor19/CRF2-4へテロダイマーを、0.2μmのフィルターを通して濾過し、そして0.02%(w/v)のアジ化ナトリウムを添加した。ならし培地を、10〜20ml/分で、Poros Protein A50カラム上に直接的に負荷した。負荷に続いて、カラムをPBSにより洗浄し、そして結合されたタンパク質を0.1Mのグリシン(pH3.0)により溶出した。タンパク質を含む溶出された画分を、pH7.2に調節し、そしてYM30 Stirred Cell Membrane (Millipore) を用いて、80ml以下に濃縮した。
Protein Aカラムからの80mlの溶出物を、318mlのSuperdex200 HiLoad26/60カラム(Pharmacia)上に負荷した。カラムを、PBS(pH7.2)により3ml/分で溶出した。タンパク質含有画分をプールし、凝集物に排除した。Superdex200プールを、固体NaCl及びイミダゾールを用いて、0.5MのNaCl、10mMのイミダゾールに調節し、そしてpHを、NaOHにより7.5に調節した。調節されたタンパク質溶液を、200mlのNiNTAカラム(Qiagen)上に2CV/時で負荷した。結合されたタンパク質を、カラムのPBS洗浄に続いて、次の5種の濃度段階のイミダゾールにより溶出した:40mM, 100mM, 150mM, 250mM, 500mM。個々の段階のイミダゾールで溶出された画分をプールし、そしてN−末端配列決定により分析した。
配列決定により決定された、ヘテロダイマーを含むプールをプールし、そしてYM30 Stirred Cell Membrane (Millipore)を用いて50mlに濃縮した。NiNTAカラムからの50mlの溶出物を、318mlのSuperdex 200 HiLoad 26/60カラム(Pharmacia)上に負荷した。カラムを、3ml/分でPBS(pH7.2)により溶出した。タンパク質含有画分をプールし、SEC MALS分析により決定されるようにして、凝集物を排除した。
精製されたタンパク質を、N−末端配列決定、アミノ酸分析及びSEC−MALSにより分析した。そのリガンド(zcyto20, 21, 22, 24及び25)への結合親和性及び生物学的活性、例えばその中和活性を決定した。
例25肝臓及びリンパ球サブセットにおけるIL28RA mRNA発現
IL28RAについてのmRNA分布をさらに試験するために、半−定量的RT−PCRを、SDS 7900HTシステム(Applied Biosystems, CA)を用いて行った。1−段階RT−PCRを、個々のサンプル及び遺伝子特異的プライマーについて100ngの全RNAを用いて行った。標準曲線を、Bjab RNAを用いて、個々のプライマー対について生成し、そしてすべてのサンプル値を、HPRTに対して標準化した。標準化された結果は、表17−19に要約されている。IFNAR2及びCRF2−4についての標準化された値もまた示されている。
Figure 0004409962
表18に示されるように、正常肝臓組織及び肝臓由来の細胞系は、実質的なレベルのIL28RA及びCRF2-4 mRNAを示す。
Figure 0004409962
表19に示されるように、主要気道上皮細胞は、多くのレベルのIL28RA及びCRF2-4
を含む。
Figure 0004409962
表20に示されるように、ZcytoR19は、正常及び疾病肝臓検体に存在し、そしてC型肝炎及びb型肝炎により感染された検体からの組織に高められた発現が存在する。
Figure 0004409962
Figure 0004409962
表21−25に示されるように、ZcytoR19は、正常B細胞、Bリンパ腫細胞系、T細胞、Tリンパ腫細胞系(Jurkat)、正常及び形質転換されたリンパ球(B細胞及びT細胞)、及び正常ヒト単球に検出できる。
Figure 0004409962
Figure 0004409962
Figure 0004409962
Figure 0004409962
Figure 0004409962
例26可溶性へテロダイマー(zcytor19/CRF2-4)及び可溶性ホモダイマーによるIL28A, IL29及びzcyto24シグナル化の阻害
シグナルトランスダクションレポーターアッセイ
シグナルトランスダクションレポーターアッセイを行い、zcyto20, zcyto21及びzcyto24シグナル化に対するzcytor19-Fc4ホモダイマー及びzcytor19-Fc/CRF2-4-Fcヘテロダイマー可溶性受容体のインヒビター性質を示すことができる。zcytor19受容体を過剰発現するヒト胚腎臓(HEK)細胞を、ルシフェラーゼレポーター遺伝子の転写を駆動するインターフェロン−刺激された応答要素(ISRE)を含むレポータープラスミドによりトランスフェクトする。トランスフェクトされた細胞のリガンド(例えば、zcyto20(配列番号52)、zcyto21(配列番号55)及びzcyto24(配列番号60))による刺激に続いてのルシフェラーゼ活性は、可溶性受容体とリガンドとの相互作用に影響を及ぼす。
細胞トランスフェクション
zcytor19を過剰発現する293HEK細胞を次の通りにトランスフェクトした:700,000の293細胞/ウェル(6ウェルプレート)を、2mlのDMEM+10%ウシ胎児血清におけるトランスフェクションの約18時間前、プレートした。ウェル当たり、1μgのpISER−Luciferase DNA (Stratagene)及び1μgのpIRES2-EGFP DNA (Clontech) を、合計100μlのDMEM中、9μgのFugene6試薬(Roche Biochemicals)に添加した。このトランスフェクション混合物を、30分後、プレ−プレートされた293細胞に添加した。24時間後、トランスフェクトされた細胞を、トリプシン−EDTAを用いてプレートから除き、そして96ウェルマイクロタイタープレートにおけるウェル当たり約25,000の細胞で置換した。リガンド刺激の約18時間前、培地を、DMEM+0.5%FBSに換えた。
シグナルトランスダクションレポーターアッセイ
シグナルトランスダクションレポーターアッセイを、次の通りに行った:DMEM+0.5%FBSにおける37℃での18時間のインキュベーションに続いて、トランスフェクトされた細胞を、10ng/mlのzcyto20, zcyto21又はzcyto24及び10μg/mlの次の可溶性受容体により刺激した:ヒトzcytor19-Fcホモダイマー、ヒトzcytor19-Fc/ヒトCRF2-4-Fcヘテロダイマー、ヒトCRF1-4-Fcホモダイマー、ネズミzcytor19-Igホモダイマー。37℃での4時間のインキュベーションに続いて、細胞を溶解し、そして相対的光単位(RLU)を、ルシフェラーゼ基質の添加の後、ルミノメーター上で測定した。
得られる結果は、PBSのみの存在下でのシグナル化に対する可溶性受容体の存在下でのリガンド誘発されたシグナル化の%阻害率として示される。表26は、ヒトzcytor19-Fc/ヒトCRF2-4ヘテロダイマー可溶性受容体が、zcyto20, zcyto21及びzcyto24−誘発されたシグナル化を、対照の16〜45%阻害できることを示す。ヒトzcytor19-Fcホモダイマー可溶性受容体はまた、zcyto21−21誘発されたシグナル化を45%まで阻害できる。huCRF2-4-Fc又はmcytor29-Igホモダイマー可溶性受容体に関しては、有意な効果は見出されなかった。
Figure 0004409962
前述から、本発明の特定の態様を例示目的のために記載して来たが、種々の修飾が本発明の範囲内で行なわれ得ることは理解されるであろう。

Claims (6)

  1. 次の作用可能に連結された要素:
    (a)転写プロモーター;配列番号21に示されるアミノ酸残基21〜アミノ酸残基163の配列、配列番号21に示されるアミノ酸残基1〜アミノ酸残基163の配列、配列番号21に示されるアミノ酸残基21〜アミノ酸残基211の配列又は配列番号21に示されるアミノ酸残基1〜アミノ酸残基211の配列を含んで成る可溶性受容体ポリペプチドをコードする第1DNAセグメント;及び転写ターミネーター;並びに
    (b)第2転写プロモーター;配列番号64に示される可溶性CRF2−4ポリペプチドをコードする第2DNAセグメント;及び転写ターミネーターを含んで成り;そして
    前記第1及び第2DNAセグメントが単一の発現ベクター内に含まれるか、又は独立して発現ベクター内に含まれることを特徴とする発現ベクター。
  2. 前記第1及び第2DNAセグメントに対して作用可能に連結された分泌シグナル配列をさらに含んで成る請求項1に記載の発現ベクター。
  3. 請求項1又は2に記載の発現ベクターを含んで成る、前記DNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現する培養された細胞。
  4. 請求項1又は2に記載の発現ベクターを含んで成る培養された細胞であって、前記第1及び第2DNAセグメントが独立した発現ベクター上に位置し、そして細胞中に同時トランスフェクトされ、そして前記細胞が前記DNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現することを特徴とする細胞。
  5. 請求項3又は4に記載の細胞を培養し;そして
    前記細胞により生成されるポリペプチドを単離することを含んで成る、ヘテロダイマーを形成するポリペプチドの生成方法。
  6. 請求項5に記載の方法により製造されるポリペプチドをヒト以外の動物に接種し、ここで前記ポリペプチドが動物において免疫応答を誘発し、抗体を生成し;そして
    前記動物から前記抗体を単離することを含んで成る、ポリペプチドに対する抗体の生成方法。
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