JP4409682B2 - カイロ用粘着部材及びこれを備えてなる使い捨てカイロ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はカイロ用粘着部材及びこれを備えてなる使い捨てカイロに関する。より具体的には、例えば衣類など任意の所定箇所に自在に貼着でき、かつ使用後も剥がし易いカイロ用粘着部材(例えば粘着シートなど)及びこの粘着部材を備えた使い捨てカイロに関する。
【0002】
【従来の技術】
粘着剤や粘着シートなどを用いて、衣類や人体などの被着体に自在に貼り付けできるいわゆる使い捨てカイロが知られている(例えば特開平1−297059号公報参照)。
【0003】
このカイロは発熱により温熱効果を発現するため、従来のカイロに設けられている粘着シートでは、発熱前に被着体に貼った後、発熱(使用)後に剥がそうとすると、粘着剤の被着体に対する接着力が熱により上昇して、剥がしにくくなったり、衣類を傷めたりするなどの欠点があった。
【0004】
そこで本願発明者らは、特開平7−8517号公報において、主にスチレン系合成ブロックポリマーを主成分とするホットメルト型粘着剤を用いることにより、温熱効果を発現した後の接着力が、温熱効果を発現する前の接着力の4倍以下あるいはさらに好ましくは2倍以下であることを特徴とするカイロ用粘着部材を発明し、実用化するに至った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
使い捨ての貼るカイロの被着体としては、一般的には下着などに代表される綿の素材に貼付される。しかし、多種多様な素材が実用化されている昨今では、様々な被着体に対し各々安定した接着特性が要求される。
【0006】
しかしながら、被着体の種類や編み方、織り方、繊維の密度、処理等によっては難接着素材が存在し、カイロが貼り付き難いという問題点も一部存在した。特に高極性被着体であるナイロンやポリエステル、これらと綿との混紡を用いた生地に対し、その仕様によっては貼り付き難いという傾向があった。特に使用者が女性である場合には、パンティーストッキングやストッキングなどナイロン系の素材を用いたインナー製品(例えばボディーストッキング)に使用するケースも考えられ、その場合、一般的に粘着付与樹脂として用いられる水素添加石油系樹脂や脂環族炭化水素系樹脂等の配合系では、接着性に劣るという弱点があった。
【0007】
係る課題に対し、本発明者らは先に、カイロ用粘着部材を構成する粘着剤中に、アニリン点が50℃以下の粘着付与樹脂を配合することにより、上記難粘着被着体に対する接着性を向上できることを見出した。この特定構成の粘着剤を用いることにより、難接着被着体とされるポリエステル系やナイロン系の生地等に対しても良好な接着性を発揮することが可能となったが、一方で、上記特定構成の粘着剤を使用した場合、粘着剤製造工程中の熱や紫外線等の影響により、粘着剤が褐色に着色し易い傾向にあることがわかった。この結果、商品価値の低下や品質の信頼性を損なう恐れがあった。
【0008】
本発明は、上記問題点を改善するためになされたもので、これまでのホットメルト系粘着剤では難接着素材であったパンティーストッキング、ポリエステル、Yシャツ用混紡布等に対し良好な接着性を発揮することができ、さらに、粘着剤の褐色(着色)化現象が起こりにくい使い捨てカイロ用の粘着部材を提供するものである。
【0009】
本発明者らは、上記構成からなる粘着剤の褐色化現象について検討した結果、係る褐色化現象を抑制するためには、アニリン点が50℃以下の粘着付与樹脂に対して、特定の酸化防止剤組成物の使用が有効であることを突き止め、本発明を完成するに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るカイロ用粘着部材は、使い捨てカイロを衣類に貼着固定するためのカイロ用粘着部材であって、当該粘着部材を構成する粘着剤が、アニリン点が50℃以下の粘着付与樹脂を含み、かつ、ラクトン系安定剤及び酸化防止剤を含有することを特徴としている。すなわち、本発明は、ラクトン系安定剤を含む酸化防止剤組成物を用いることにより粘着剤中にラクトン系安定剤を配合し、ラクトン系安定剤及び酸化防止剤並びにアニリン点が50℃以下の粘着付与樹脂を、粘着剤の必須の構成成分とするものである。
【0011】
本発明において、粘着部材とは、主として粘着剤層から構成されるものを意味し、粘着剤層からのみ構成されたもののみならず、適宜基材シートの少なくとも片面に該粘着付与樹脂を含有する粘着剤層を形成したもの、さらには該粘着剤層を保護するためのセパレータを設けたものを含むものである。
【0012】
このような粘着部材に配合されるラクトン系安定剤は、5,7-di-t-butyl-3-(3,4-di-methylphenyl)-3H-benzofuran-2-one に代表されるものであって、当該ラクトン系安定剤は、該成分が必須成分として配合された酸化防止剤組成物を使用することによって粘着剤中に含有される。粘着剤の褐変は、粘着剤中に生じた有機ラジカル(R・、RO・、ROO・など)が作用することにより生じると考えられているが、このようなラクトン系安定剤を加えることにより、ラクトン系安定剤が有機ラジカル(特にR・)を効率よく捕捉するため前記褐変(着色)を防止できると考えられる。
【0013】
当該酸化防止剤組成物としては、例えば、フェノール系やアミン系、ベンズイミダゾール系の酸化防止剤を主成分とした酸化防止剤組成物が挙げられる。また、酸化防止剤組成物中には、前記酸化防止剤及びラクトン系安定剤の他、リン系安定剤等の他の成分が配合される。ラクトン系安定剤の含有量は、当該酸化防止剤組成物中5〜50wt%、好ましくは10〜20wt%が望ましい。
【0014】
中でも本発明においては、ラクトン系安定剤以外の配合成分として、フェノール系酸化防止剤とリン系安定剤を併用した酸化防止剤組成物が特に好ましく用いられる。係る酸化防止剤組成物として市販されているものには、例えばチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製の商品名「IRGAOX HPシリーズ」に代表される「IRGAOX HP 2215」、「IRGAOX HP 2225」、「IRGAOX HP 2921」、「IRGAOX HP 2411」などが挙げられる。
【0015】
これらラクトン系安定剤を含む酸化防止剤組成物の粘着剤への配合量としては、粘着剤を構成するベースポリマー100重量部当り、0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部が望ましい。配合量が0.2重量部未満では、粘着剤の着色抑制効果が十分に発揮されず、一方、10重量部を越えて配合しても着色抑制効果に大きな変化が無く、コストアップに繋がる。従って、粘着剤100重量部中には、ラクトン系安定剤として概ね0.01重量部〜5重量部、好ましくは0.05〜1重量部で配合されることになる。
【0016】
本発明において用いられる粘着剤主成分(ポリマー)は特に限定されず、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体を主成分とするアクリル系粘着剤、天然ゴムや合成ゴムを主成分とするゴム系粘着剤等の各種粘着剤主成分が使用できる。中でも、ホットメルト化が容易にできるため、溶剤タイプの粘着剤に比して生産性が向上し、かつ無公害化が図れるなどの利点より、本発明においては、スチレン系ブロックポリマー(SIS、SBS及びこれらの水素添加したタイプの単独若しくは2種以上の混合物)が好ましく用いられる。このとき、スチレン含有量が15重量%以上、特に16〜28重量%程度のものが好ましく用いられる。本発明において、このスチレン含有量が多いのが好ましい理由は、スチレン含有量を多くすると、粘着剤の弾性率が高くなり、カイロが発熱して粘着剤が柔らかくなった時、被着体、例えば生地への粘着剤のめり込みを防止することができ、その結果剥離時に軽く剥がすことができるようになる。と同時に、衣類への糊残りを防止することができる。
【0017】
また、スチレン系ブロックポリマーとしては、カップリング率が50%以上、好ましくは60〜90%であるスチレン系ブロックポリマーが好適に用いられる。かかるポリマーを用いることにより、カイロが発熱して粘着剤が柔らかくなったときの糸引き性が減少し、軽く剥がすことができる。またそれと同時に、衣類への糊残りを防止することができる。なお、ここにおいてカップリング率とは、スチレンに代表されるビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、イソプレンやブタジエンに代表される共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体において、一般式A−B−Aで示されるトリブロック体が全ブロック体に占める割合を言う。
【0018】
かかるポリマーの具体例としては、例えば商品名クインタックSH−108、クインタック3450 クインタック3460C(それぞれ日本ゼオン(株)製)、ベクターV−4111D(ト−ネックス(株)製)、クレイトンD−1171、クレイトンD−1113X(シェル化学(株)製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
本発明に係る粘着部材は、これらの粘着剤主成分に粘着付与樹脂(タッキファイヤー)を含有させて得られるものである。当該粘着付与樹脂としては、一般的な粘着剤に用いられるものであればその種類に限定されることなく使用することができ、例えばロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族石油樹脂、スチレン系樹脂等の各種粘着付与樹脂が挙げられる。本発明にあっては、これらの粘着付与樹脂の1種若しくは2種以上が用いられる訳であるが、このとき、少なくともアニリン点が50℃以下、好ましくは40℃、より好ましくは30℃以下の樹脂を少なくともその一部に用いることが必要である。
【0020】
アニリン点が50℃を越える樹脂のみを用いた場合には、ナイロン系生地を用いたパンティーストッキングやポリエステル系生地、混紡系Yシャツ生地等への十分な接着特性が得られない。これにより、粘着剤層の厚みを増すことなく、これらの被着体への接着力を向上できる。
【0021】
このアニリン点が50℃以下の粘着付与樹脂として、中でも例えばテルペンフェノール系樹脂、ロジンフェノール系樹脂、アルキルフェノール系樹脂等のフェノール系樹脂の中から、アニリン点が50℃以下の樹脂を選択して使用することが望ましい。かかるアニリン点50℃以下の樹脂の具体例としては、例えば商品名マイティーエース、YSポリスター(いずれもヤスハラケミカル(株)製)、タマノル(荒川化学工業(株)製)、スミライトレジン(住友ジュレツ(株)製)、タッキロール(住友化学工業(株)製)、エスクロン(新日鐵化学(株)製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
なお、本発明において、アニリン点とは、以下の方法により測定された値を意味するものとする。
まず、ガラス製容器に試料(樹脂)5gを量り取り、メチルシクロヘキサン5mlを加え、100℃まで昇温させて試料を溶解させる。ついでアニリン10mlを添加し、その温度を維持した状態でよく混合する。その後、自然冷却させ、溶液内部に曇りが発生した時の温度をアニリン点(℃)とする。
【0023】
また、このアニリン点が50℃以下の粘着付与樹脂の添加量としては、粘着剤主成分(ポリマー)100重量部に対し、3〜80重量部好ましくは5〜50重量部が望ましい。3重量部より少ない場合には、上記生地に対する接着性が得られず、80重量部を越えて配合した場合には糊残りの発生を生じる恐れがある。
【0024】
さらに、本発明においては、粘着付与樹脂として前記アニリン点が50℃以下の樹脂のみを用いてもよいが、当該樹脂とロジン系樹脂やテルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、スチレン系樹脂などの一般的な粘着付与樹脂でアニリン点が50℃を越えるものと併用するのがより好ましい。当該50℃を越える粘着付与樹脂の具体例としては、例えばクリアロン(ヤスハラケミカル(株)製)、エスコレッツ(トーネックス(株)製)、マルカレッツ(丸善石油化学(株)製)などが挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
【0025】
また、本発明の粘着部材は、粘着剤主成分と粘着付与樹脂及びラクトン系安定剤並びに酸化防止剤を主として構成されるが、さらに必要に応じて軟化剤(オイルや液状樹脂等)や、チタン白、亜鉛華、炭酸カルシウム、タルク、白マイカなどの各種充填剤、着色剤などを含有させることもできる。
【0026】
本発明においては、粘着部材として上記の組成からなる粘着剤層のみでも構成し得るが、特に適当な基材シートの片面若しくは両面に、上記粘着剤を積層して粘着シートとして提供するのが好ましい。粘着剤層の厚さは特に限定はないが、例えば衣類等に貼る場合には通常10〜60μm程度、特に20〜40μm程度が好ましい。
【0027】
基材シートの材質も特に限定されるものではないが、例えば、衣類に貼るタイプの場合、ポリエステル系、ポリオレフィン系(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、あるいはこれらのブレンド物)等のプラスチックフィルムが好ましい。特にカイロ用袋材を構成するポリオレフィン系多孔質フィルムとの良好な接着性を発揮できるように、ヒートシール層を少なくとも片側に設けることが好ましい。また、基材の粘着剤層が形成される側へは必要に応じて粘着剤との投錨力を向上させるため、基材構成材料中にスチレンブロックポリマーを添加することも好ましい。
【0028】
また、粘着剤層を形成する際、粘着剤層の形成パターンは、特に限定されず、基材シートやカイロ用袋材の全面に、あるいはスジ状、ドット状など基材シートやカイロ用袋材の表面に部分的に設けることにしてもよく、また、文字や絵を描くごとくスクリーン塗工することもできる。また、基材シートの少なくとも一端をドライエッジにすることもでき、その形成方法も限定されず、ホットメルト状態で塗工する方法や、溶剤に溶解させた粘着剤を塗工することにより形成できる。また、粘着剤層を保護するため、離型処理されたセパレータを設けておくのが好ましい。
【0029】
このとき、粘着剤の製造方法や塗工方法は常法によればよいが、より着色抑制効果を得るには、混練り工程及び塗工工程中、窒素ガス置換を行なうがより効果的である。
【0030】
こうして得られたカイロ用貼着部材は、カイロ用袋材に直接塗布しても差し支えなく、あるいは上記基材シートの両面に形成された粘着剤層をカイロ用袋材に貼着され、本発明に係る使い捨てカイロが得られる。また、片面にヒートシール層が積層された基材シートを用い、該ヒートシール層をカイロ用袋材にヒートシールして使い捨てカイロを得ることもできる。この場合に最もカイロ用袋材に安定に固着することが可能で、しかもカイロ用袋材との間の接着力を考慮することなくカイロ用粘着部材を構成できるのでより好都合である。
【0031】
【実施例】
以下実施例に基づいてさらに本発明について説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下においては「部」は「重量部」を意味する。
【0032】
実施例1
スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部
(日本ゼオン(株)製クインタック3460C スチレン含有量25%、
カップリング率58%)
水素添加石油系粘着付与樹脂 90部
(丸善石油(株)製マルカレッツ)
フェノール系粘着付与樹脂 20部
(住友ジュレツ(株)製スミライトPR-19900 アニリン点30℃以下)
軟化剤(テルペン系) 20部
酸化防止剤組成物
(チバスペシャルケミカルズ社製 IRGANOX HP 2225) 2部
上記配合成分からなる粘着剤(ホットメルトタイプ)をホットメルトコーターで、片側ヒートシール層が低密度ポリエチレン(約15μm厚)、中間層がポリエチレン/ポリプロピレン/チタン白の複合層(約50μm厚)、粘着層形成層がポリプロピレン/SEBS(スチレン/エチレン−ブタジエン/スチレン)の複合層(約15μm厚)とからなる3層構造の基材シートの粘着層形成層上に、粘着剤層の厚みが30μmとなるように塗布し、本発明に係るカイロ用粘着部材を得た。
【0033】
実施例2
フェノール系粘着付与樹脂をテルペンフェノール系樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT−115 アニリン点30℃以下)20部とした以外は実施例1と同様にして、本発明に係るカイロ用粘着部材を得た。
【0034】
実施例3
フェノール系粘着付与樹脂をテルペンフェノール系樹脂(ヤスハラケミカル(株)製マイティーエースK−125 アニリン点30℃以下)20部とした以外は実施例1と同様にして、本発明に係るカイロ用粘着部材を得た。
【0035】
比較例1
酸化防止剤組成物として、ラクトン系安定剤が含まれていない酸化防止剤組成物(チバスペシャルケミカルズ社製 IRGANOX 1010)を2部使用した以外は、実施例1と同様にして、比較例のカイロ用粘着部材を得た。
【0036】
比較例2
酸化防止剤組成物として、ラクトン系安定剤が含まれていない酸化防止剤組成物(チバスペシャルケミカルズ社製 IRGANOX 1010)を2部使用した以外は、実施例2と同様にして、比較例のカイロ用粘着部材を得た。
【0037】
比較例3
酸化防止剤組成物として、ラクトン系安定剤が含まれていない酸化防止剤組成物(チバスペシャルケミカルズ社製 IRGANOX 1010)を2部使用した以外は、実施例3と同様にして、比較例のカイロ用粘着部材を得た。
【0038】
〔評価試験〕
上記各実施例及び比較例で得られたカイロ用粘着部材について、目視判定にて粘着剤の褐色度の評価を行なった。その結果、比較例1〜3の粘着部材においては、粘着剤が褐色化しているのに対し、実施例1〜3では、より透明に近い淡褐色化程度に着色度合が抑制されていた。
【0039】
一方、綿、ポリエステル、混紡に対する粘着特性は、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3と比較例3でそれぞれほぼ同等なものであった。
【0040】
【発明の効果】
本発明においては、使い捨てカイロを衣類に貼着固定するためのカイロ用粘着部材が、アニリン点が50℃以下の粘着付与樹脂を含有すると共に、ラクトン系安定剤及び酸化防止剤を含有しているので、従来、難接着素材であったパンティーストッキングなどにも良好に貼着できると共に粘着剤の褐変が少なくなり、品質的に良好かつ安定なカイロ用粘着部材を提供できる。
【0041】
この結果、使い捨てカイロの適用範囲が広がり、品質的にも優れた使い捨てカイロを提供できることになる。
【0042】
特に、スチレン含有量が15重量%以上、又は/及びカップリング率が50%以上であるスチレン系ブロックコポリマー、アニリン点50℃以下のフェノール系の粘着付与樹脂と組み合わせることにより、より好ましいカイロ用粘着部材を提供できる。
Claims (6)
- 使い捨てカイロを衣類に貼着固定するためのカイロ用粘着部材であって、当該粘着部材を構成する粘着剤が、アニリン点が50℃以下の粘着付与樹脂を含み、かつラクトン系安定剤及び酸化防止剤を含有することを特徴とするカイロ用粘着部材。
- ラクトン系安定剤を含む酸化防止剤組成物が含有されたことを特徴とする請求項1記載のカイロ用粘着部材。
- 前記粘着剤はスチレン含有量が15重量%以上、又は/及びカップリング率が50%以上であるスチレン系ブロックコポリマーを主成分とすることを特徴とする請求項1又は2記載のカイロ用粘着部材。
- アニリン点50℃以下の粘着付与樹脂が、カイロ用粘着部材を構成する粘着剤主成分であるポリマー100重量部に対して、3〜80重量部配合されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のカイロ用粘着部材。
- 前記アニリン点50℃以下の粘着付与樹脂は、フェノール系樹脂であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のカイロ用粘着部材。
- 請求項1〜5いずれかに記載のカイロ用粘着部材を備えてなることを特徴とする使い捨てカイロ。
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