JP2001061881A - カイロ用粘着部材及びこれを備えてなる使い捨てカイロ - Google Patents

カイロ用粘着部材及びこれを備えてなる使い捨てカイロ

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JP2001061881A
JP2001061881A JP23948399A JP23948399A JP2001061881A JP 2001061881 A JP2001061881 A JP 2001061881A JP 23948399 A JP23948399 A JP 23948399A JP 23948399 A JP23948399 A JP 23948399A JP 2001061881 A JP2001061881 A JP 2001061881A
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Makoto Honda
本田  誠
Eiji Yamanaka
英治 山中
Masanori Uesugi
正紀 上杉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ナイロン系やポリエステル系生地を用いたY
シャツ、パンティーストッキングなどにも良好に接着す
る使い捨てカイロを提供する。 【構成】 粘着剤中にアニリン点が50℃以下の粘着付
与樹脂を用いて、本発明に係るカイロ用貼着部材を得
る。このとき、粘着剤主成分であるポリマー100重量
部に対し、3〜80重量部配合するのがよく、該粘着付
与樹脂として、アルキルフェノール系、テルペンフェノ
ール系、ロジンフェノール系であるフェノール系樹脂の
いずれか1種若しくは2種以上を用いるのが好ましい。
当該カイロ用貼着部材は、粘着剤単独として、あるいは
適当な基材シートに積層して提供される。提供されたカ
イロ用貼着部材は、カイロ用袋材に粘着剤としてそのま
ま塗布する、あるいは基材シートをカイロ用袋材にヒー
トシールして本発明に係る使い捨てカイロを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカイロ用粘着部材及
びこれを備えてなる使い捨てカイロに関する。より具体
的には、例えば衣類など任意の所定箇所に自在に貼着で
き、かつ使用後も剥がし易いカイロ用粘着部材(例えば
粘着シートなど)及びこの粘着部材を備えた使い捨てカ
イロに関する。
【0002】
【従来の技術】粘着剤や粘着シートなどを用いて、衣類
や人体などの被着体に自在に貼り付けできるいわゆる使
い捨てカイロが知られている(例えば特開平1−297
059号公報参照)。
【0003】このカイロは発熱により温熱効果を発現す
るため、従来のカイロに設けられている粘着シートで
は、発熱前に被着体に貼った後、発熱(使用)後に剥が
そうとすると、粘着剤の被着体に対する接着力が熱によ
り上昇して、剥がしにくくなったり、衣類を傷めたりす
るなどの欠点があった。
【0004】そこで本願発明者らは、特開平7−851
7号公報において、主にスチレン系合成ブロックポリマ
ーを主成分とするホットメルト型粘着剤を用いることに
より、温熱効果を発現した後の接着力が、温熱効果を発
現する前の接着力の4倍以下あるいはさらに好ましくは
2倍以下であることを特徴とするカイロ用粘着部材を発
明し、実用化するに至った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】使い捨ての貼るカイロ
の被着体としては、一般的には下着などに代表される綿
の素材の場合が多い。しかし多種多様な素材が実用化さ
れている昨今、様々な被着体に対し各々安定した接着特
性が要求される。
【0006】しかしながら、被着体の種類や編み方、織
り方、繊維の密度、処理等によっては難接着素材が存在
し、カイロが貼り付き難いという問題点も一部存在し
た。特に高極性被着体であるナイロンやポリエステル、
これらと綿との混紡を用いた生地に対し、その仕様によ
っては貼り付き難いという傾向があった。特に使用者が
女性である場合には、パンティーストッキングやストッ
キングなどナイロン系の素材を用いたインナー製品(例
えばボディーストッキング)に使用するケースも考えら
れ、その場合、従来の粘着部材では接着性に劣るという
問題点があった。
【0007】一方、従来においてはこれらの素材への接
着特性を向上するために、糊厚を厚くすることが行なわ
れていたが、糊厚を厚くすればカイロ剥離時に衣類への
糊残りが発生しやすくなるとの危険性が高まると同時に
コストアップの原因ともなっていた。
【0008】本発明は、かかる従来の問題点を改善する
ためになされたものであって、これまでのカイロ用粘着
部材では難接着素材であったパンティーストッキングや
ストッキング用生地やYシャツ用混紡布に対してより接
着し易いカイロ用粘着部材及びこれらを備えてなる使い
捨てカイロを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカイロ用粘
着部材は、温熱効果を有する使い捨てカイロを衣類に貼
着固定するためのカイロ用粘着部材であって、粘着部材
を構成する粘着剤中に、アニリン点が50℃以下の粘着
付与樹脂が含有していることを特徴とするものであっ
て、これによりナイロン、ポリエステル布等の高極性被
着体への接着性を向上させることとしたものである。
【0010】本発明において、粘着部材とは、主として
粘着剤層から構成されるものを意味し、粘着剤層からの
み構成されたもののみならず、適宜基材シートの少なく
とも片面に該粘着付与樹脂を含有する粘着剤層を形成し
たもの、さらには該粘着剤層を保護するためのセパレー
タを設けたものを含むものである。すなわち、本発明の
カイロ用粘着部材は、ポリマーからなる粘着剤主成分に
粘着付与樹脂を含有させた粘着剤であって、該粘着剤付
与樹脂の少なくとも一部にアニリン点50℃以下の粘着
付与樹脂を使用したものであり、必要に応じて粘着テー
プの構成とすることができるものである。
【0011】本発明において用いられる粘着剤主成分
(ポリマー)は特に限定されず、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル系共重合体を主成分とするアクリル系粘
着剤、天然ゴムや合成ゴムを主成分とするゴム系粘着剤
等の各種粘着剤主成分が使用できる。中でも、ホットメ
ルト化が容易にできるため、溶剤タイプの粘着剤に比し
て生産性が向上し、かつ無公害化が図れるなどの利点よ
り、本発明においては、スチレン系ブロックポリマー
(SIS、SBS及びこれらの水素添加したタイプの単
独若しくは2種以上の混合物)が好ましく用いられる。
このとき、スチレン含有量が15重量%以上、特に16
〜28重量%程度のものが好ましく用いられる。本発明
において、このスチレン含有量が多いのが好ましい理由
は、スチレン含有量を多くすると、粘着剤の弾性率が高
くなり、カイロが発熱して粘着剤が柔らかくなった時、
被着体、例えば生地への粘着剤のめり込みを防止するこ
とができ、その結果剥離時に軽く剥がすことができるよ
うになる。と同時に、衣類への糊残りを防止することが
できる。
【0012】また、スチレン系ブロックポリマーとして
は、カップリング率が50%以上、好ましくは60〜9
0%であるスチレン系ブロックポリマーが好適に用いら
れる。かかるポリマーを用いることにより、カイロが発
熱して粘着剤が柔らかくなったときの糸引き性が減少
し、軽く剥がすことができる。またそれと同時に、衣類
への糊残りを防止することができる。なお、ここにおい
てカップリング率とは、スチレンに代表されるビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、イソプレ
ンやブタジエンに代表される共役ジエン化合物を主体と
する重合体ブロックBとからなるブロック共重合体にお
いて、一般式A−B−Aで示されるトリブロック体が全
ブロック体に占める割合を言う。
【0013】かかるポリマーの具体例としては、例えば
商品名クインタックSH−108、クインタック345
0 クインタック3460C(それぞれ日本ゼオン
(株)製)、ベクターV−4111D(ト−ネックス
(株)製)、クレイトンD−1171、クレイトンD−
1113X(シェル化学(株)製)などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0014】本発明に係る粘着部材は、これらの粘着剤
主成分に粘着付与樹脂(タッキファイヤー)を含有させ
て得られるものである。当該粘着付与樹脂としては、一
般的な粘着剤に用いられるものであればその種類に限定
されることなく使用することができ、例えばロジン系樹
脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族石油樹
脂、スチレン系樹脂等の各種粘着付与樹脂が挙げられ
る。本発明にあっては、これらの粘着付与樹脂の1種若
しくは2種以上が用いられる訳であるが、このとき、少
なくともアニリン点が50℃以下、好ましくは40℃、
より好ましくは30℃以下の樹脂を少なくともその一部
に用いることが必要である。
【0015】アニリン点が50℃を越える樹脂のみを用
いた場合には、ナイロン系生地を用いたパンティースト
ッキングやポリエステル系生地、混紡系Yシャツ生地等
への十分な接着特性が得られない。これにより、粘着剤
層の厚みを増すことなく、これらの被着体への接着力を
向上できる。
【0016】このアニリン点が50℃以下の粘着付与樹
脂としても特に限定されるものでもないが、中でも例え
ばテルペンフェノール系樹脂、ロジンフェノール系樹
脂、アルキルフェノール系樹脂等のフェノール系樹脂の
中から、アニリン点が50℃以下の樹脂を選択して使用
することが望ましい。かかるアニリン点50℃以下の樹
脂の具体例としては、例えば商品名マイティーエース、
YSポリスター(いずれもヤスハラケミカル(株)
製)、タマノル(荒川化学工業(株)製)、エスクロン
(新日鐵化学(株)製)などが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0017】なお、本発明において、アニリン点とは、
以下の方法により測定された値を意味するものとする。
まず、ガラス製容器に試料(樹脂)5gを量り取り、メ
チルシクロヘキサン5mlを加え、100℃まで昇温さ
せて試料を溶解させる。ついでアニリン10mlを添加
し、その温度を維持した状態でよく混合する。その後、
自然冷却させ、溶液内部に曇りが発生した時の温度をア
ニリン点(℃)とする。
【0018】また、このアニリン点が50℃以下の粘着
付与樹脂の添加量としては、粘着剤主成分(ポリマー)
100重量部に対し、3〜80重量部好ましくは5〜5
0重量部が望ましい。3重量部より少ない場合には、上
記生地に対する接着性が得られず、80重量部を越えて
配合した場合には糊残りの発生を生じる恐れがある。
【0019】さらに、本発明においては、粘着付与樹脂
として前記アニリン点が50℃以下の樹脂のみを用いて
もよいが、当該樹脂とロジン系樹脂やテルペン系樹脂、
脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、スチレン系樹脂
などの一般的な粘着付与樹脂でアニリン点が50℃を越
えるものと併用するのがより好ましい。当該50℃を越
える粘着付与樹脂の具体例としては、例えばクリアロン
(ヤスハラケミカル(株)製)、エスコレッツ(トーネ
ックス(株)製)、マルカレッツ(丸善石油化学(株)
製)などが挙げられるが、もちろんこれらに限定される
ものではない。
【0020】また本発明の粘着部材は、粘着剤主成分と
粘着付与樹脂とから主として構成されるが、さらに軟化
剤(オイルや液状樹脂等)、老化防止剤などを含有させ
ることができる。また、必要に応じて、チタン白、亜鉛
華、炭酸カルシウム、タルク、白マイカなどの各種充填
剤や着色剤などを含有させることもできる。
【0021】本発明においては、粘着部材として上記の
組成からなる粘着剤層のみでも構成し得るが、特に適当
な基材シートの片面若しくは両面に、上記粘着剤を積層
して粘着シートとして提供するのが好ましい。
【0022】基材シートの材質も特に限定されるもので
はないが、例えば、衣類に貼るタイプの場合、ポリエス
テル系、ポリオレフィン系(例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、あるいはこれらのブレンド物)等のプラス
チックフィルムが好ましい。特にカイロ用袋材を構成す
るポリオレフィン系多孔質フィルムとの良好な接着性を
発揮できるように、ヒートシール層を少なくとも片側に
設けることが好ましい。また、基材の粘着剤層が形成さ
れる側へは必要に応じて粘着剤との投錨力を向上させる
ため、基材構成材料中にスチレンブロックポリマーを添
加することも好ましい。
【0023】また粘着剤層を形成する際、粘着剤層の形
成パターンは、特に限定されず、基材シートやカイロ用
袋材の全面に、あるいはスジ状、ドット状など基材シー
トやカイロ用袋材の表面に部分的に設けることにしても
よく、また、文字や絵を描くごとくスクリーン塗工する
こともできる。また、基材シートの少なくとも一端をド
ライエッジにすることもでき、その形成方法も限定され
ず、ホットメルト状態で塗工する方法や、溶剤に溶解さ
せた粘着剤を塗工することにより形成できる。また、粘
着剤層を保護するため、離型処理されたセパレータを設
けておくのが好ましい。
【0024】こうして得られたカイロ用貼着部材は、カ
イロ用袋材に直接塗布しても差し支えなく、あるいは上
記基材シートの両面に形成された粘着剤層をカイロ用袋
材に貼着され、本発明に係る使い捨てカイロが得られ
る。また、片面にヒートシール層が積層された基材シー
トを用い、該ヒートシール層をカイロ用袋材にヒートシ
ールして使い捨てカイロを得ることもできる。この場合
に最もカイロ用袋材に安定に固着することが可能で、し
かもカイロ用袋材との間の接着力を考慮することなくカ
イロ用粘着部材を構成できるのでより好都合である。
【0025】
【実施例】以下、本発明について実施例に基づいてさら
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、以下において「部」とは「重量部」
を意味する。
【0026】 実施例1 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (日本ゼオン(株) クインタック3460C スチレン含有量25%、 カップリング率58%) 水素添加石油系粘着付与樹脂 90部 (丸善石油(株) マルカレッツ) フェノール系粘着付与樹脂 20部 (住友デュレズ(株) スミライトPR-19900 アニリン点30℃以下) 軟化剤(テルペン系) 20部 老化防止剤 (チバスペシャルケミカルズ イルガノックス1010) 2部
【0027】上記配合成分からなる粘着剤(ホットメル
トタイプ)をホットメルトコーターで、片側ヒートシー
ル層が低密度ポリエチレン(約15μm厚)、中間層が
ポリエチレン/ポリプロピレン/チタン白の複合層(約
50μm厚)、粘着層形成層がポリプロピレン/SEB
S(スチレン/エチレン−ブタジエン/スチレン)の複
合層(約15μm厚)とからなる3層構造の基材シート
の粘着層形成層上に、粘着剤層の厚みが30μmとなる
ように塗布し、本発明に係るカイロ用粘着部材を得た。
【0028】実施例2 フェノール系粘着付与樹脂をテルペンフェノール系樹脂
(ヤスハラケミカル(株)製、YSポリスターT−115
アニリン点30℃以下)20部とした以外は実施例1
と同様にして、本発明に係るカイロ用粘着部材を得た。
【0029】実施例3 フェノール系粘着付与樹脂をテルペンフェノール系樹脂
(ヤスハラケミカル(株)製、マイティエースK−125
アニリン点30℃以下)20部とした以外は実施例1
と同様にして、本発明に係るカイロ用粘着部材を得た。
【0030】実施例4 フェノール系粘着付与樹脂をテルペンフェノール系樹脂
(ヤスハラケミカル(株)製、YSポリスターU−115
アニリン点46℃)20部とした以外は実施例1と同
様にして、本発明に係るカイロ用粘着部材を得た。
【0031】比較例1 フェノール系粘着付与樹脂(アニリン点50℃以下の樹
脂)を用いず、水素添加石油系粘着付与樹脂を110部
にした以外は実施例1と同様にして、比較例のカイロ用
粘着部材を得た。
【0032】比較例2 フェノール系粘着付与樹脂(アニリン点50℃以下の樹
脂)の替わりに、水素添加テルペン系樹脂(ヤスハラケ
ミカル(株)製、クリアロンM−105 アニリン点69
℃)を20部用いた以外は実施例1と同様にして、比較
例のカイロ用粘着部材を得た。
【0033】比較例3 フェノール系粘着付与樹脂(アニリン点50℃以下の樹
脂)の替わりに、水素添加テルペン系樹脂(ヤスハラケ
ミカル(株)製、アイマーブP−100 アニリン点83
℃)を20部用いた以外は実施例1と同様にして、比較
例のカイロ用粘着部材を得た。
【0034】〔評価試験〕上記実施例及び比較例で得ら
れたカイロ用粘着部材を下記に示す方法で評価した。 (衣類への粘着力測定)各カイロ用粘着部材を、下記に
示す被着体にそれぞれ2kgfのローラにて1往復して
貼着した後、23℃及び60℃の温度条件下で30分放
置した。その後、それぞれ23℃及び60℃の条件下で
テンシロン引張試験器にて300mm/minの速度(18
0°ピーリング、25mm幅)で粘着力を測定した。
【0035】なお、被着体として、(1)JIS標準綿布
(綿100%)、(2)グンゼYG肌着(グンゼ(株)製、
綿100%)、(3)ブラウス生地(ニコル企画(株)製テ
トロンブロード、ポリエステル100%)、(4)混紡生
地(東洋紡(株)製テトロンブロード、ポリエステル6
5%、綿35%)、(5)パンティーストッキング(厚木
ナイロン工業(株)製ウルトラスルー、ナイロン系)を
用いた。また、(1)〜(4)の生地については1回洗濯を
した後に、(5)については未洗濯で使用した。
【0036】(糊残り試験)各カイロ用粘着部材(約1
00mm×100mmサイズ)を、上記(2)のグンゼY
G肌着に貼り付け、全体に5kgfの荷重を掛け、70
°で12時間保持した後剥離し、剥離時の糊残りを目視
にて確認した。
【0037】(モニター試験)実施例1及び比較例1の
カイロ用粘着部材のヒートシール層を、市販の使い捨て
カイロに貼付して、カイロ用粘着部材が備えられた使い
捨てカイロを得た。被着体をパンティーストッキング
(ナイロン系)及びYシャツ(ポリエステル系)とし
て、それぞれ30人のモニターに実際の使用状態で使用
してもらい、カイロ貼付直後、発熱中、発熱が終了した
後の貼着具合について観察してもらった。
【0038】〔試験結果〕衣類への粘着力及び糊残りに
ついては表1に、モニター試験については表2にまとめ
た。
【0039】
【表1】
【0040】表1から明らかなように、実施例である各
カイロ用粘着部材は、従来のカイロ用粘着部材では難接
着被着体とされていたブラウス生地、混紡生地、パンテ
ィーストッキングに対して、常温下及び発熱時の温度と
される条件下でも十分な接着力を発揮することが確認さ
れた。
【0041】一方、比較例のカイロ用粘着部材にあって
は、綿生地を除いては十分な接着力が得られず、特にパ
ンティーストッキングに対する接着性が極めて悪く、実
質的に接着されなかった。
【0042】
【表2】
【0043】また、表2から明らかなように、本発明に
係るカイロ用粘着部材を用いた場合には、パンティース
トッキング、Yシャツ共に、貼付直後から、発熱中、発
熱終了まで良好に貼着していたとの回答が多く得られ
た。
【0044】一方、従来のカイロ用粘着部材を用いた場
合には、ポリエステル系のYシャツに対して良好に着い
ていたとの回答が少なく、特にナイロン系のパンティス
トッキングに対しては、貼付直後から落ちかかっている
とし、発熱中に落下したとの回答が多く見られた。
【0045】このように、従来のカイロ用粘着部材にあ
っては、ナイロン系パンティーストッキングやポリエス
テル系の生地に対して十分な接着特性が得られなかった
のに対し、本発明に係るカイロ用粘着部材では、これら
の被着体に対する接着特性が向上し、しかも衣類への糊
残りを発生させなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエステル系やナイ
ロン系の生地に対しても良好な接着力を示すカイロ用粘
着部材を提供できる。この結果、ナイロン製のパンティ
ーストッキングやポリエステル系のYシャツなどにても
良好に接着する使い捨てカイロを提供できる。しかも、
本発明のカイロ用粘着部材は、発熱中においても接着力
が向上せず、使用後にも糊残りなく容易に剥がすことが
でき、衣類に対しても生地を傷めにくい特徴を有するも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上杉 正紀 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4C099 AA01 CA19 EA08 GA03 JA04 LA08 NA05 4J040 BA202 DM011 DN072 EB032 EL012 JB09 KA26 NA05 NA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使い捨てカイロを衣類に貼着固定するた
    めのカイロ用粘着部材において、前記使い捨てカイロ用
    粘着部材を構成する粘着剤中に、アニリン点が50℃以
    下の粘着付与樹脂を含有することを特徴とするカイロ用
    粘着部材。
  2. 【請求項2】 前記カイロ用粘着部材を構成する粘着剤
    主成分が、スチレン系ブロックコポリマーであることを
    特徴とする請求項1記載のカイロ用粘着部材。
  3. 【請求項3】 前記スチレン系ブロックコポリマーは、
    スチレン含有量が15重量%以上、又は/及びカップリ
    ング率が50%以上であることを特徴とする請求項1又
    は2記載のカイロ用粘着部材。
  4. 【請求項4】 アニリン点50℃以下の粘着付与樹脂
    が、カイロ用粘着部材を構成する粘着剤主成分であるポ
    リマー100重量部に対して、3〜80重量部配合され
    ていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のカイ
    ロ用粘着部材。
  5. 【請求項5】 前記アニリン点50℃以下の粘着付与樹
    脂は、フェノール系樹脂であることを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載のカイロ用粘着部材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれかに記載のカイロ用
    粘着部材を備えてなることを特徴とする使い捨てカイ
    ロ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020065501A1 (en) * 2018-09-28 2020-04-02 3M Innovative Properties Company Pressure-sensitive adhesive and pressure-sensitive adhesive tape

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