JP4409256B2 - カラーフィルタ製造装置、及びカラーフィルタ製造方法 - Google Patents

カラーフィルタ製造装置、及びカラーフィルタ製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、連続シート状基材上にカラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物の層を積層した積層原反を用いて行う、カラーフィルタ製造装置、カラーフィルタ製造方法、及びカラーフィルタに関するものである。
近年、コンピュータのディスプレイとして、省スペース・低消費電力を特徴とする液晶カラーディスプレイの需要が高まっている。また、液晶カラーディスプレイは、液晶テレビ用途、携帯端末用途としても需要が高まっており、一層の軽量化や耐衝撃性の向上が望まれている。
液晶パネルを構成するカラーフィルタの基材としては、従来、ガラス板を用いている。ガラス基材上に、ブラックマトリクスや、カラーフィルタを構成する赤色、緑色及び青色の三色のカラーフィルタ層を生成する。こうして生成されるカラーフィルタ基板と、別工程で生成されるTFT基板とを貼り合わせ、基板間に液晶を注入し偏向フィルムを貼り付けることで液晶パネルが完成する。
尚、カラーフィルタ層は、ガラス基材上に着色された感光性樹脂組成物の層の積層、パターンの露光、現像、及び加熱処理を、ブラックマトリクス、赤、緑、及び青のカラーフィルタ層について一層ごとに行って生成する。
カラーフィルタの製造に際し、従来のガラス板を基材とするカラーフィルタにおいては、ガラス板自身は剛性を有し、平面性が高い。従ってガラス板を一枚ずつ取り扱う煩雑さはあるものの、ガラス板の取り扱い中の伸縮の問題や、カラーフィルタの製作精度上の問題は比較的少なかった。
これに対し、プラスチックシートを基材とするカラーフィルタの製造に際しては、連続したシートを取り扱うので、原反や加工中の半製品の取り扱いが楽になるという利点がある。このようなプラスチックシートを基材とするカラーフィルタの露光装置として、例えば特許文献1がある。
特開2001−264999号公報
プラスチックシートを用いたカラーフィルタは、ブラックマトリクスやカラーフィルタ層を構成する赤、緑、青層の積層、パターンの露光、及び現像という手順で製造される。
このパターンの露光の際、ブラックマトリクスと赤層、青層、緑層の各カラーフィルタ層との位置合わせを正確に行う必要があるが、露光処理等は熱をかけて行うため、基材となるプラスチックシートが伸縮して位置合わせが困難であるといった問題があった。
本発明で、解決しようとする問題点は、カラーフィルタ製造時の露光工程での連続シート状基材の位置合わせと、寸法精度である。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、正確にフォトマスクの位置を合わせて露光を行い、寸法精度の高いカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を用いてカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置であって、前記シート状基材を挟んで搬送する2組のクランプと、前記シート状基材にフォトマスクを介して露光を行う露光手段とを具備し、前記2組のクランプは前記露光手段に対してシート状基材の搬送方向の前後にそれぞれ配置され、搬送方向の前後に移動可能であり、前記2組のクランプにより前記シート状基材の位置決めを行い、前記露光手段で露光を行うことを特徴とするカラーフィルタ製造装置である。
前記露光手段は、前記シート状基材を吸引する吸引機構と、光源とを少なくとも具備する。
前記シート状基材の位置決めは、前記2組のクランプで前記シート状基材に加える張力を調整しつつ行なわれ、前記シート状基材の位置が決まると前記吸引機構が前記シート基材を吸引して固定する。
前記シート状基材は、カラーフィルタ層用のフォトマスクに設けられた窓に、前記シート状基材に設けられたマークが合致するように位置決めされる。尚、ブラックマトリクスを形成する際に、位置合わせ用の前記マークが前記シート状基材に形成される。カラーフィルタ層は、通常、赤、青、緑の層である。
前記吸着機構は、吸着プレートであって、上面が平坦で下面が凹型形状であり、多孔質物質からなる。
第1の発明によるカラーフィルタ製造装置は、シート状基材を2組のクランプで挟んで搬送し、2組のクランプで張力を調整しつつシート状基材の位置決めを行う。次に吸引機構がシート状基材を吸引して固定し、さらにシート状基材のマークとフォトマスクの窓が合致するようにフォトマスクの位置調整を行って位置決めが行なわれる。位置決め後に、シート状基材の露光が行われる。第1の発明によれば、ブラックマトリクスやカラーフィルタ層の各層のズレが少なく、寸法精度の高いカラーフィルタを製造することが可能である。
第2の発明は、感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を用いてカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法であって、前記シート状基材を挟んで搬送する2組のクランプにより、前記シート状基材の位置決めを行い、前記シート状基材にォトマスクを介して露光を行い、前記2組のクランプは露光位置に対してシート状基材の搬送方向の前後にそれぞれ配置され、搬送方向の前後に移動可能であることを特徴とするカラーフィルタ製造方法である。
本発明によれば、正確にフォトマスクの位置を合わせて露光を行い、寸法精度の高いカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置を提供することができる。
以下に、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(1.構成)
(1−1.フィルタ製造装置1の構成)
図1は、本実施の形態の係るフィルタ製造装置1の構成を示す図である。また、図2は、図1のフィルタ製造装置1を方向X−Xから見た図である。フィルタ製造装置1は、クランプ5−1、5−2、露光装置7、ギャップセンサ用レーザ19、CCDカメラ21、23等から構成される。
積層原反3は、カラーフィルタを作成するための基となる連続シート状の原反である。積層原反3については、後に詳しく説明する。
クランプ5−1とクランプ5−2は、露光装置7の前後にそれぞれ設置される。図3(a)は、クランプ5−1が解除された状態(図1に点線で示す)であり、積層原反3を挟む場合は方向Pに移動する。図3(b)は、クランプ5−1が積層原反3を挟んだ状態(図1に実線で示す)である。クランプ5−1は、方向B及び方向Cに移動可能であり、クランプ5−2は方向D及び方向Eに移動可能である。クランプ5−1とクランプ5−2は、積層原反3を挟んで図中のA方向に一定ピッチ分導出し、露光を行う積層原反3の次の未露光領域を、露光装置7の位置にセットする。
クランプ5−1を方向Bに移動させ、クランプ5−2を方向Eに移動させると積層原反3のたるみを除去することができる。このように、クランプ5−1とクランプ5−2を微動することで、積層原反3の張力を調整できる。後述するが、積層原反3がセットされて吸引装置11で固定されると、クランプ5−1とクランプ5−2は解除されて図1の点線の配置(即ち図3(a)の配置)に戻る。
露光装置7は、積層原反3に光を照射する装置であり、露光台9と、吸引装置11と、マスクホルダ13と、露光光源17等から成る。露光台9の上面には、積層原反3を吸着する吸引機構11を配置する。また、露光光源17の下面にはマスクホルダ13を配置して、露光光源17とマスクホルダ13の間にフォトマスク15をセットする。
フォトマスク15の位置は、マスクホルダ13を積層原反3進行方向に対して平行な方向H又はIに、積層原反3進行方向に対して垂直な方向F又はGに移動することによって調整できる(図2参照)。さらに、フォトマスク15の位置は、マスクホルダ13を回転(角度θ)させることによっても調整できる。
この露光装置7は、プロキシミティ露光方式のものを用いることが、精度の点、および感光性樹脂組成物の層の厚みの増減に対処できる点で好ましい。露光光源17は、紫外線光線等である。
吸引機構11は、吸着プレートであって、焼結金属板もしくは焼結セラミック板等の多孔質板で構成されている。例えば、市販品の吸着プレート(SMC株式会社製、吸着プレート「SPシリーズ」)を用いることができる。
多孔質板を用いると、その微細な孔から吸引することができるので、平らな板にドリル加工による孔を設けた吸引板に比べ、板全面に渡り、より均一な吸引を行うことができ、積層原反3に、孔の痕跡を残すことが無く、好ましい。多孔質板には吸引用のポンプが接続されて、吸引機構11に積層原反3を吸着することができる。
積層原反3を吸着しないときは、吸引機構による吸引を止めるか、もしくは多孔質板から逆に、外に向かって空気を吹く。また、積層原反3が吸引機構11に触れないよう、積層原反3の搬送時には、吸引機構11が下方に逃げられるようにすることが好ましい。
ギャップセンサ用レーザ19は、マスクホルダ13(又はフォトマスク15)と、積層原反3とのギャップdを測定するセンサである。図1、図2にはギャップセンサ用レーザ19を1つしか示していないが、実際には複数個(3個)を設置し、マスクホルダ13(又はフォトマスク15)が積層原反3から一定距離dとなるよう位置調整する。
マスクホルダ13(又はフォトマスク15)が積層原反3から一定距離dとなるよう位置調整するには、マスクホルダ13(又はフォトマスク15)を方向L又はMに移動する。或いは図1には示していないが、上下方向(仰角方向)に回転移動させて位置調整を行う。マスクホルダ13の位置調整を行い、全て(3つ)のギャップセンサ用レーザ19の測定値(ギャップd)が、規定値になると、位置調整は終了する。
CCDカメラ21、23は、積層原反3やパターンの位置を確認するためのものである。例えば図2のマークパターン25は、ブラックマトリクス作成時に露光される、位置合わせに用いるパターンである。位置合わせの方法については後に説明するが、可動できるCCDカメラ21、23は、このマークパターン25により作成される位置合わせ用のマークと、各色カラーフィルタのフォトマスクに設けられる位置合わせ用の窓との位置が合っているかどうかを検出する装置である。
次に、図4、図5は、図1に示す方向X−Xから見たフォトマスクを示す図である。図4は、ブラックマトリクス(BM)用のフォトマスク15を示す図である。フォトマスク15にはブラックマトリクス用のマスクパターン29の周囲にマークパターン25a、25b、25c、27a、27b、27cが設けられる。
尚、図4では、フォトマスク15にマークパターン25a、25b、25c、27a、27b、27cが設けられているが、実際にはスペーサ用のマークパターンが更に設けられる。
図5は、カラーフィルタ層用、例えばR層(赤層)用のフォトマスク15aを示す図である。フォトマスク15aにはR層用のマスクパターン29aの周囲に窓31a、33aが設けられる。
このマークパターン25a、25b、25c、27a、27b、27c及び窓31a、33aは、ブラックマトリクスの形成された積層原反3上にカラーフィルタ層を形成する場合にカラーフィルタ層用のフォトマスク15aの位置決めを行うために使用される。他のカラーフィルタ層(G層、B層)用のフォトマスクもフォトマスク29aと同様の構成を有する。図5に示す、R層(赤層)用のフォトマスク15aの位置決めの詳細については後述する。
(1−2.積層原反3について)
次に、積層原反3について説明する。図6は、積層原反3を示す図である。積層原反3は、連続シート状基材37上に、少なくとも1層の感光性樹脂組成物層35を積層してなるものである。
カラーフィルタは、連続シート状基材37の上に構築され、光遮断及び混色防止用のブラックマトリクス(BM)、赤層、緑層、青層の三原色画素のカラーフィルタ層、保護膜等からなる。
カラーフィルタの製造の手順は、BM層の形成後、各カラーフィルタ層の形成を行う。BM層は、通常、連続したシート状基材37上に、連続してBM用に着色された感光性樹脂組成物層35を形成し、フォトマスクをかけて露光し、現像、加熱処理を行ってBM層を形成し、積層原反3を巻き取る。
次に、例えばR層(赤層)を、先ほど形成したBM層上に位置合わせを行いつつ同様の工程(積層、露光、現像、加熱)で形成し、巻き取る。同様に緑層、青層を形成してカラーフィルタを作成する。
或いは、各層ごとに積層原反3を巻き取らないで、BM層、赤層、緑層、青層を連続形成してカラーフィルタを作成してもよい。
本実施の形態は、この感光性樹脂組成物層積層後の露光処理の工程に係る。即ち、BM層の露光時及び、赤層、緑層、青層の露光時の各フォトマスクの正確な位置合わせに関する。
図6に示す積層原反3の連続シート状基材37は、可撓性(フレキシブル)で、透明性を有し、適宜な幅と、幅に対して十分長い長尺の形状を持つ。長尺の積層原反3は、巻取り(ロール)の形態であり、巻き出し装置に取り付けて、巻取りの外側の端から、順次加工機の加工部分に送り、加工終了後に再び巻取り処理を行う。
本実施の形態では、巻き出し装置は省略し、図1に示すように、積層原反3は巻取り(ロール)の形態から既に方向Aに引き出された状態とする。
(2.処理手順)
(2−1.BMの露光)
次に、図19のフィルタ製造装置1の処理工程を説明する図に沿って、BMの露光処理手順について説明する。尚、ブラックマトリクスの露光処理に関係する図7から図12については、順次説明する。ブラックマトリクスは、カラーフィルタ層を構成する、赤・青・緑の各色の微細カラーフィルタ層の境界部を構成し、外光の反射を防止して、画像もしくは映像のコントラストを向上させるものである。
図7は、積層原反3へのフォトマスク(BM用)15の露光を説明する図である。まず、連続シート状基材37にBM用の感光性樹脂組成物層35が積層された積層原反3が、フィルタ製造装置1に供給される。また、マスクホルダ13の上部にBM用のフォトマスク15がセットされる。クランプ5−1及びクランプ5−2は、積層原反3を挟み、方向Aに一定ピッチ引き出して露光装置7の位置に未露光部分をセットする(ステップ1001)。即ち、クランプ5−1は方向Cに、クランプ5−2は方向Eにそれぞれ正確に一定ピッチ、積層原反3を挟んで自動搬送する。図示していないが、ロール状の積層原反3は、この自動搬送とともに、巻き出し装置から一定ピッチ分巻き出される。
次に、クランプ5−1、5−2間の積層原反3のたるみを除去するために、クランプ5−1を方向B又はCに、クランプ5−2を方向D又はEにそれぞれ微動させて、積層原反3が一定のテンションとなるように調整する(ステップ1002)。尚、このテンションは、たるみが生じない程度の低テンションであることがのぞましい。或いはテンションが殆どゼロであってもよい。
続いて、図7に示すように吸引機構11と露光台9を方向Jに上昇させ、積層原反3を真空吸着する(ステップ1003)。
積層原反3が露光台9に真空吸着されて固定されると、図8に示すようにクランプ5−1、5−2が解除される(ステップ1004)。このように積層原反3は、テンションがかかっていない状態で、露光台9に吸着固定される。
次に、マスクホルダ13とフォトマスク15を方向M(図8に示す)下降させ、積層原反3との距離dが一定となるように調整する(ステップ1005)。即ち、3台のギャップセンサ用レーザ19(図8には1台のみ示す)で、マスクホルダ13(又はフォトマスク15)と積層原反3との距離dとを検知し、3点(即ち、積層原反3の幅方向と流れ方向)共に、マスクホルダ13(又はフォトマスク15)と積層原反3との距離dが一定となるように、マスクホルダ13を上下方向(方向M又はL)及び図示していないが上下仰角方向に微動させる。
図9は、ブラックマトリクスのフォトマスク15の露光を示す図である。マスクパターン29は、ブラックマトリクスのパターンを示し、例えばマークパターン25a、27aは赤層の位置合わせのためのパターン、マークパターン25b、27bは緑層の位置合わせのためのパターン、マークパターン25c、27cは青層の位置合わせのためのパターンを示す。
ブラックマトリクスの露光の場合(ステップ1006のYES)、図9のようにフォトマスク15の位置を調整してセットする(ステップ1007)。即ちフォトマスク15の位置を、積層原反3の幅方向(方向F又はG)、流れ方向(方向H又はI)、回転方向θに微動させて調整を行う。尚、同時にクランプ5−1、5−2や、露光台9を微動させて位置調整を行っても良い。この位置合わせの確認は、CCDカメラ21、23によって行われる。
次に、フォトマスク15を介して露光光源17により、積層原反3に所定量の露光を行う(ステップ1009)。フォトマスク15を介して、積層原反3にブラックマトリクスのパターンの露光を行う時の断面図を、図11に示す。
露光後、クランプ5−1、5−2で再び積層原反3を一定圧力で挟む(ステップ1010)。
吸引装置11に大気もしくは風を導入して、露光台9と積層原反3の真空吸着状態を解除する(ステップ1011)。次に、吸引機構11と露光台9を下降(方向K)させ、マスクホルダ13とフォトマスク15を上昇(方向L)させる(ステップ1012)。
次に、クランプ5−1、5−2で挟んだ積層原反3を一定ピッチ方向Aに自動搬送し、露光された積層原反3を排出し、次に露光する積層原反3の未露光領域を露光位置にセットする(ステップ1013)。
尚、露光されたブラックマトリクスのパターンは、図10に示すように積層原反3上に形成される。即ち、ブラックマトリクス(BM)39、位置合わせ用のマーク41a、41b、41c、43a、43b、43cが形成される。更に次の工程で露光されたパターンが現像、加熱処理されると、図12(断面図)に示すように連続シート状基材37上にBM39、及びマークが形成される。
このように、ブラックマトリクス39の露光工程では、ステップ1001からステップ1007を処理してステップ1013までを繰り返すことにより、積層原反3上に複数のカラーフィルタ用ブラックマトリクス39が露光形成される。
(2−2.他のカラーフィルタ層の露光)
次に、再び図19を用いて、他のカラーフィルタ層の露光処理手順について説明する。尚、他のカラーフィルタ層の露光処理に関係する図13から図17については、順次説明する。
ここでは、赤層の形成を例に説明する。図13(断面図)に示すように、予めブラックマトリクス39が形成された連続シート状基材37の全面に、赤色のカラーフィルタ層を形成するための感光性樹脂組成物層(赤色CF層45)を積層し、積層原反3が形成される。
即ち、赤層形成のための露光では、図13を上面からみると、図10に示すように、予めブラックマトリクス39と位置合わせ用マーク(41a、41b・・・)が形成された積相原反3に感光性樹脂組成物層(赤色CF層45)を積層した積層原反3が供給される。また、赤層形成のフォトマスク15aは、図5に示すようにマスクパターン29aと、その上下にブラックマトリクスのマーク41a、43aとの位置合わせ用の窓31a、33aを備える。即ち、図10に示す積層原反3に、図5に示すフォトマスク15aがセットされた露光装置7を上からみると図14のように示される。
赤層形成のための露光では、図19の処理手順はステップ1001からステップ1005までは前述したBM形成の手順と同じである。BMの露光ではないので、ステップ1006のNOに進む。
赤層形成のためのフォトマスク15a(R用)は、図14(又は図5)に示すように、マスクパターン29aと、その上下にブラックマトリクスのマーク41a、43aとのそれぞれの位置合わせ用の窓31a、33aを備える。精度の高いカラーフィルタを製造するには、赤層形成のためのフォトマスク15a(R用)をブラックマトリクス39に対して正確に位置合わせする必要がある。
図14及び図15は、赤層形成のためのフォトマスク15a(R用)とブラックマトリクス39との位置合わせを説明する図であり、図15に示すように、フォトマスク15a(R用)の窓31aの中心と、ブラックマトリクス39の位置合わせ用マーク41aの中心とが一致するように行う。
フォトマスク15aの位置を調整して、積層原反3(即ちブラックマトリクス39)との位置合わせを行う(ステップ1008)。即ちフォトマスク15の位置を、積層原反3の幅方向(方向F又はG)、流れ方向(方向H又はI)、回転方向θに微動させて調整を行う。尚、同時にクランプ5−1、5−2や、露光台9を微動させて位置調整を行っても良い。この位置合わせの確認は、CCDカメラ21、23によって行われる。
次に、フォトマスク15aを介して露光光源17により、積層原反3(既にブラックマトリクス39が形成されている)に所定量の露光を行う(ステップ1009)。フォトマスク15aを介して、積層原反3に赤層のパターンの露光を行う断面図を図16に示す。この後の工程(ステップ1010以降)は、前述のブラックマトリクス39の形成と同じである。
次の工程で、露光されたパターンが現像、加熱処理されると、図17(断面図)に示すように連続シート状基材37上にBM39、及び赤色CF層45が形成される。
このようにして、カラーフィルタ層を形成し、最終的には図18に示すカラーフィルタを形成する。即ち、各カラーフィルタ層のズレの少ない、高精度なカラーフィルタを提供することが可能となる。
尚、位置合わせのマーク及び、それに対応する窓の位置、大きさ、形状、数等は、任意に設定することが可能である。
(3.効果等)
このように、本実施の形態では、露光時の積層原反3のたるみを2つのクランプで挟んで除去し、露光台9に吸着して固定するので、積層原反3のたるみや固定等が原因となる積層原反3の寸法精度の低下を防止する効果がある。従って、カラーフィルタ各層のフォトマスクの位置合わせが正確に行え、寸法精度の高いカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置を提供できる。
尚、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に限られるものではない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本実施の形態におけるフィルタ製造装置1の構成を示す図 図1のX−X方向から見たフィルタ製造装置1を示す図 クランプ5−1の状態を示す図 ブラックマトリクス用フォトマスク15を示す図 カラーフィルタ層用フォトマスク15aを示す図 積層原反3を示す図 積層原反3の露光を説明する図 積層原反3の露光を説明する図 ブラックマトリクスのパターンの露光を説明する図 ブラックマトリクス39とマーク41、43を示す図 ブラックマトリクスのパターンの露光を説明する図 積層原反3に形成されたブラックマトリクス39を示す図 カラーフィルタ層の形成を説明する図 カラーフィルタ用フォトマスク15aの位置合わせを説明する図 マーク41aと窓31aの位置合わせを説明する図 カラーフィルタ層のパターンの露光を説明する図 カラーフィルタ層の形成を説明する図 カラーフィルタ層の形成を説明する図 フィルタ製造装置1の処理工程を説明する図
符号の説明
1………フィルタ製造装置
3………積層原反
5−1、5−2………クランプ
7………露光装置
9………露光台
11………吸引機構
13………マスクホルダ
15、15a………フォトマスク
17………露光光源
19………ギャップセンサ用レーザ
21、23………CCDカメラ
25、25a、25b、25c、27、27a、27b、27c………マークパターン
29、29a………マスクパターン
31a、33a………窓
35………感光性樹脂組成物層
37………連続シート状基材
39………ブラックマトリクス(BM)
41a、41b、41c、43a、43b、43c………マーク
45………赤色CF層
47………緑色CF層
49………青色CF層

Claims (12)

  1. 感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を用いてカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置であって、
    前記シート状基材を挟んで搬送する2組のクランプと、
    前記シート状基材にフォトマスクを介して露光を行う露光手段と、
    を具備し、
    前記2組のクランプは前記露光手段に対してシート状基材の搬送方向の前後にそれぞれ配置され、搬送方向の前後に移動可能であり、
    前記2組のクランプにより前記シート状基材の位置決めを行い、前記露光手段で露光を行うことを特徴とするカラーフィルタ製造装置。
  2. 前記露光手段は、前記シート状基材を吸引する吸引機構と、光源とを少なくとも具備することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ製造装置。
  3. 前記シート状基材の位置決めは、前記2組のクランプで前記シート状基材に加える張力を調整しつつ行なわれ、前記シート状基材の位置が決まると前記吸引機構が前記シート基材を吸引して固定することを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ製造装置。
  4. 前記シート状基材は、前記フォトマスクに設けられた窓に、前記シート状基材に設けられたマークが合致するように位置決めされることを特徴とする請求項3記載のカラーフィルタ製造装置。
  5. ブラックマトリクスを形成する際に、前記マークが前記シート状基材に形成されることを特徴とする請求項4記載のカラーフィルタ製造装置。
  6. 前記吸着機構は、吸着プレートであって、上面が平坦で下面が凹型形状であり、多孔質物質からなることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ製造装置。
  7. 感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を用いてカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法であって、
    前記シート状基材を挟んで搬送する2組のクランプにより、前記シート状基材の位置決めを行い、前記シート状基材にォトマスクを介して露光を行い、
    前記2組のクランプは露光位置に対してシート状基材の搬送方向の前後にそれぞれ配置され、搬送方向の前後に移動可能であることを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  8. 前記シート状基材を吸引する吸引機構と、光源とを少なくとも用いて前記露光を行うことを特徴とする請求項7記載のカラーフィルタ製造方法。
  9. 前記シート状基材の位置決めは、前記2組のクランプで前記シート状基材に加える張力を調整しつつ行なわれ、前記シート状基材の位置が決まると前記吸引機構が前記シート基材を吸引して固定することを特徴とする請求項8記載のカラーフィルタ製造方法。
  10. 前記シート状基材は、前記フォトマスクに設けられた窓に、前記シート状基材に設けられたマークが合致するように位置決めされることを特徴とする請求項9記載のカラーフィルタ製造方法。
  11. ブラックマトリクスを形成する際に、前記マークが前記シート状基材に形成されることを特徴とする請求項10記載のカラーフィルタ製造方法。
  12. 前記吸着機構は、吸着プレートであって、上面が平坦で下面が凹型形状であり、多孔質物質からなることを特徴とする請求項8記載のカラーフィルタ製造方法。
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