JP4405404B2 - 固定ボルトおよび固定ナット用着脱式防犯具 - Google Patents
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Description
ナットを用いて対象物に固定されているボルトに被固定物を固定した際に、この被固定物
を盗難から守る固定ボルトおよび固定ナット用着脱式防犯具に関するものである。
や自動販売機等の機器をその設置場所に固定する場合には、通常、固定ボルトや固定ナッ
トを用いてその固定が行なわれている。
いる。この犯罪を行なう者は、一般に市販されているドライバ等の器具を用いて、固定ボ
ルトを外し短時間のうちにナンバープレートのみを盗んでいく。
ルトの頭部や固定ナットを外部に露呈させない以下のような固定ボルトおよび固定ナット
用防犯具を本願出願人は既に提案している(特願2004−364488)。
用防犯具の装着状態での断面図である。
にその一部が埋設固定されているボルトである。5は、ボルト3と固定ナット4とによっ
て対象物である床Fに固定される自動販売機や変圧器等の被固定物である。4bは固定ナ
ット4の下端面に当接するワッシャー、10はワッシャー4bと被固定物5の表面との間
に空隙を形成するためのスペーサである。
壁部材である。冠着部材20は金属によって構成し、周壁部材30も金属によって構成し
てあるが、この冠着部材20を構成する材料や周壁部材30を構成する材料は、以上の材
料に限定されるものではない。
ナット4の方向)に延在する複数枚の側壁部22および周壁部材用係止爪24,25によ
って構成されている。
間にスペーサ10によって形成される空隙Sに挿入され、ワッシャー4bを介して固定ナ
ット4の下端面に当接するナット用係止爪26が形成されている。このようにスペーサ1
0は、ナット用係止爪26が挿入可能となるような空隙Sを形成するために配設されるス
ペース形成手段として用いられるものである。このスペース形成手段は、スペーサ10に
限られるものではなく、既に本願出願人が特願2004−364488で開示したように
、固定ナットの下面側に一体的に形成されたスペーサ部やテーパー部としてもよい。
に被せることができるようにその側壁部22および周壁部材用係止爪24,25が若干開
いた状態に形成されている。
起部31が形成されている。この周壁部材30の円状突起部31に押圧されることにより
、冠着部材20のナット用係止爪26は、固定ナット4の下端面にワッシャー4bを介し
て当接した状態を維持することができる。
周壁部材用係止爪24,25は、その下端部が、周壁部材30の円状突起部31の上面部
分に当接するように形成されている。この周壁部材用係止爪24,25は円状突起部31
の上面に略直角な状態で当接するように形成されているので、冠着部材20に装着されて
いる周壁部材30を容易に外すことはできない。
た状態においては、固定ナット4を外部に露呈することは著しく困難となる。
止解除具60を用いることにより、周壁部材30と冠着部材20とを容易に外すことがで
きる。
有する部材である。係止解除具60の外径は、図12(a),(b)に示すように周壁部
材30の内側に嵌入可能な値に選ばれている。また、係止解除具60の内径は、周壁部材
30の円状突起部31の上面部分の内径以下となるように選ばれている。
その先端部を図12(b)に示したように円状突起部31の上面部分に当接させると、冠
着部材20の周壁部材用係止爪24,25と円状突起部31の係合状態を解除させること
ができる。従って図12(c)に示したように、係止解除部材60と共に周壁部材30を
固定ナット4から離すことができる。
ット4から容易に外すことができる。従って固定ナット4を容易に露出させることができ
る。
外す際、図12(c)に示したように周壁部材30を手で持った状態で外すという構成と
なっているために以下のような問題が生じてしまう。
ナット4のように、固定した状態において埋設状態となる固定ナット4に冠着部材20お
よび周壁部材30を装着した場合には、防犯機能を果たすことは出来る。しかしながら、
タイヤ交換のときなど固定ナット4を外す必要が生じた際、係止解除具60を用いて冠着
部材20と周壁部材30との係合状態を解除しても、周壁部材30とホイールHとの間の
隙間が狭いために、周壁部材30を手で持って外すことが著しく困難となってしまうとい
う問題が生じる。
に固定した状態において埋設状態となる固定ボルトの頭部や固定ナットに装着した場合、
固定ボルトや固定ナットを外す必要が生じたときに、この防犯具を外すことが著しく困難
になってしまうという問題が生じる。
固定ナットに防犯具を装着しても、被固定物を対象物から外す必要が生じた場合には、固
定ボルトの頭部や固定ナットを容易に外部に露出させることができる。
壁部材30の内部構成を示した断面斜視図、図3は図1に示した冠着部材20および周壁
部材30の断面図である。
のものは同一のものを示しているのでその説明は省略する。
外すために用いられる図1および図2に示した装着解除具70の構成である。この周壁部
材30と装着解除具70の構成を図1および図2を用いて説明する。
31が形成されている。本実施例1においては、周壁部材30の内周壁面の上端部に内側
方向に突設された円状鍔部32が配設されている。この円状鍔部32には、図1に示した
ように複数個の切欠部33が形成されている。
の間に、リング34が遊嵌状態で配設されている。このリング34の外径は、周壁部材3
0の内径と略同じとなるような値に選ばれており、その内径は、円状突起部31の内径以
下の値となるように選ばれている。従って、このリング34は円状突起部31と円状鍔部
32との間を上下方向に移動可能な状態となるように周壁部材30の内側に配設されてい
る。
しており、その本体の形状は、手で持ち易い形状となっている。装着解除具70の底面部
には、その周縁から外側方向に延在し、円状鍔部32に形成された複数個の切欠部33の
それぞれに嵌合可能な複数個の係合腕部71が形成されている。
距離は、この距離とリング31の厚みとの合計長が、円状突起部31の上縁部と円状鍔部
32の下縁部との距離以下となるように選ばれている。
壁部材30にその移動が停止するまで挿入すれば、係合腕部71および押下脚部72は円
状鍔部32の下側の水平面内で回転可能な状態となる。
)〜(c)に示したように、従来例と同様に固定ナット4に冠着部材20を装着した状態
にしてから、周壁部材30を装着する。この周壁部材30の装着過程においては、リング
34は冠着部材20に当接した状態で周壁部材30内を上方向に移動する。
には、図5(a),(b)に示したように、装着解除具70の本体を手で持ち、押下脚部
72の位置を切欠部33の位置に合わせた状態にして、周壁部材30内に停止するまで挿
入する。このように装着解除具70が挿入された図5(b)に示した状態においては、リ
ング34の内面に押圧されて周壁部材用係止爪24,25が内側に移動し、この周壁部材
用係止爪24,25と円状突起部31との係合状態が解除される。
1の位置を切欠部33の位置からずらして、係合腕部71が円状鍔部32の下縁部に当接
可能な図6(b)に示した状態にする。この状態で図7に示したように装着解除具70を
固定ナット4から離す方向に移動させて、周壁部材30を外す。外壁部材30が外れれば
、冠着部材20は固定ナット4から容易に外すことができ、固定ナット4を外部に露出さ
せることができる。
が可能となる。従って固定ナット4が埋設状態であったとしても、周壁部材30および冠
着部材20を容易に外すことができて固定ナット4を外部に露出させることができる。
とを装着した場合について説明したが、本実施例1に係る冠着部材20と周壁部材30と
は、図8に示したような、床F等の対象物に、この対象物と螺合可能な固定ボルト2で被
固定物5を固定するような場合にも、その固定ボルト2の頭部2aに装着することができ
る。なお図8において、23は、図3に示したナット用係止爪26と同様の構成のボルト
用係止爪であり、2bはワッシャーである。
2a 頭部
2b,4b ワッシャー
3 ボルト
4 固定ナット
5 被固定物
10 スペーサ
20 冠着部材
21 天板部
22 側壁部
23 ボルト用係止爪
24,25 周壁部材用係止爪
26 ナット用係止爪
30 周壁部材
31 円状突起部
32 円状鍔部
33 切欠部
34 リング
70 装着解除具
71 係合腕部
72 押下脚部
A 方向
F 床
S 空隙
Claims (5)
- 固定ナットに装着される固定ナット用防犯具と、該固定ナット用防犯具の装着状態を解除する装着解除具とから構成される固定ナット用着脱式防犯具であって、
前記固定ナット用防犯具は、
対象物に固定されているボルトが挿通可能な被固定物を当該ボルトと螺合する前記固定ナットで前記ボルトに固定した際、前記固定ナットの下端面と前記被固定物の表面との間に空隙を形成するスペース形成手段と、
天板部と該天板部の周縁部から下方に延在する複数枚の側壁部とを有し、前記固定ナットに冠着する冠着部材であって、前記複数枚の側壁部の下端部には、前記固定ナットに冠着した際、前記被固定物の表面と前記固定ナットの下端面との間に形成されている空隙部分に挿入可能なナット用係止爪が形成されている冠着部材と、
前記固定ナットに冠着した前記冠着部材の外側面部を覆う中空円筒状の周壁部材であって、該周壁部材の内周壁面の下端部には、内側方向に突設され前記冠着部材の側壁部を押圧する円状突起部が形成され、前記内周壁面の上端部には、内側方向に突設された円状鍔部であって複数個の切欠部を有する円状鍔部が形成されている周壁部材とから構成され、 前記冠着部材には、前記周壁部材の前記円状突起部の上面部分に係合する周壁部材用係止爪であって、前記天板部の周縁部から下方に延在する周壁部材用係止爪が形成され、
前記周壁部材の内側には、当該周壁部材の内径と略同じ外径を有し、内径が前記円状突起部の内径以下であるリングが遊嵌状態で配設され、
前記装着解除具は、
前記周壁部材の前記円状鍔部の内側に形成されている開口に挿入可能な底面部が本体の下部に配設され、
当該底面部には、その周縁から外側方向に延在し、前記円状鍔部の前記複数個の切欠部のそれぞれに嵌合可能な複数個の係合腕部が形成され、
当該係合腕部の先端部には、鉛直方向下方に延在する押下脚部であって、該押下脚部の全長と前記リングの厚みとの合計長が、前記周壁部材の前記円状突起部の上縁部と円状鍔部の下縁部との距離以下となるようにその全長が選ばれている押下脚部が配設されていることを特徴とする固定ナット用着脱式防犯具。 - 前記スペース形成手段は、前記固定ナットの下端面に当接する前記固定ボルトが挿通可
能なスペーサであることを特徴とする請求項1に記載の固定ナット用着脱式防犯具。 - 前記スペース形成手段は、前記固定ナットの下面側に当該固定ナットと一体的に形成さ
れたテーパー部であることを特徴とする請求項1に記載の固定ナット用着脱式防犯具。 - 固定ボルトの頭部に装着される固定ボルト用防犯具と、該固定ボルト用防犯具の装着状態を解除する装着解除具とから構成される固定ボルト用着脱式防犯具であって、
前記固定ボルト用防犯具は、
前記固定ボルトが挿通可能な被固定物を当該固定ボルトと螺合する雌ネジ部を有する対象物に前記固定ボルトで固定した際、前記固定ボルトの頭部の下端面と前記被固定物の表面との間に空隙を形成するスペース形成手段と、
天板部と該天板部の周縁部から下方に延在する複数枚の側壁部とを有し、前記固定ボルトの頭部に冠着する冠着部材であって、前記複数枚の側壁部の下端部には、前記固定ボルトの頭部に冠着した際、前記被固定物の表面と前記固定ボルトの頭部の下端面との間に形成されている空隙部分に挿入可能なボルト用係止爪が形成されている冠着部材と、
前記固定ボルトの頭部に冠着した前記冠着部材の外側面部を覆う中空円筒状の周壁部材であって、該周壁部材の内周壁面の下端部には、内側方向に突設され前記冠着部材の側壁部を押圧する円状突起部が形成され、前記内周壁面の上端部には、内側方向に突設された円状鍔部であって複数個の切欠部を有する円状鍔部が形成されている周壁部材とから構成され、
前記冠着部材には、前記周壁部材の前記円状突起部の上面部分に係合する周壁部材用係止爪であって、前記天板部の周縁部から下方に延在する周壁部材用係止爪が形成され、
前記周壁部材の内側には、当該周壁部材の内径と略同じ外径を有し、内径が前記円状突起部の内径以下であるリングが遊嵌状態で配設され、
前記装着解除具は、
前記周壁部材の前記円状鍔部の内側に形成されている開口に挿入可能な底面部が本体の下部に配設され、
当該底面部には、その周縁から外側方向に延在し、前記円状鍔部の前記複数個の切欠部のそれぞれに嵌合可能な複数個の係合腕部が形成され、
当該係合腕部の先端部には、鉛直方向下方に延在する押下脚部であって、該押下脚部の全長と前記リングの厚みとの合計長が、前記周壁部材の前記円状突起部の上縁部と円状鍔部の下縁部との距離以下となるようにその全長が選ばれている押下脚部が配設されていることを特徴とする固定ボルト用着脱式防犯具。 - 前記スペース形成手段は、前記固定ボルトの頭部の下端面に当接する前記固定ボルトが
挿通可能なスペーサであることを特徴とする請求項4に記載の固定ボルト用着脱式防犯具
。
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