JP4403848B2 - 車両用前照灯装置 - Google Patents
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しかし、一般に、車両を運転するドライバーは、前方に延びる道路を目視しながら運転操作を実施するため、前方の道路形状に曲率変化があるような場合には、上記操舵角をそのまま維持したときの車両の進行方向と、実際の道路の方向とが必ずしも一致しない場合がある。
そのため、上記の車両用前照灯装置では、カーブ手前の直線道路等、道路曲率が急激に変動する状況において、ドライバーが目視したいと感じるカーブの先へ、前照灯の光軸を向けることが難しい。
このようなナビ協調制御型の車両前照灯装置は、前方の道路構造に関する情報を、事前に取得し得るため、道路曲率が変動する走行状況においても、前照灯の光軸を適切に道路方向に向けることが可能である。
例えば、直線路からカーブへ侵入する際、車両用前照灯装置が認識する変曲点の位置に誤差があり、実際の道路の変曲点(直線路とコーナー路との接続点)との間にずれがあると、前照灯の光軸を調整するタイミングが早すぎたり、遅すぎたりするおそれがある。
さらに、車両の前方の道路構造に分岐路が含まれる場合には、いずれの分岐方向に進入するかについてのドライバーの意志を把握できなければ、前照灯の光軸方向を適正に調整することは困難である。
車両位置を検知する位置検知センサ及び、電子地図情報を格納した地図データベースを含み、上記車両位置に基づいて上記地図データベースを参照し、車両の進路をなす道路の構造を表す道路データを出力する道路データ出力手段と、
上記前照灯のうち一方の前照灯である主灯の光軸方向を調整する第1のスイブル手段と、
上記前照灯のうち他方の前照灯である副灯の光軸方向を調整する第2のスイブル手段と、
上記各スイブル手段を、それぞれ独立して制御するよう構成した制御手段と、
車両の速度を検出する車速検出手段と、
ステアリングの操舵角を検出する操舵角検出手段とを有してなり、
上記制御手段は、上記第2のスイブル手段とは独立して上記第1のスイブル手段を制御するよう構成してあり、
かつ、上記車速検出手段から入力した車速と、上記道路データ出力手段から入力した上記道路データとに基づいて、所定時間後の予測車両位置を計算し、該予測車両位置を見込む方向を道路方向として算出すると共に、上記操舵角に基づいて車両の推定進路方向を算出し、上記第1のスイブル手段を制御して上記主灯の光軸方向を上記道路方向に一致するよう調整すると共に、上記第2のスイブル手段を制御して上記副灯の光軸の方向を上記推定進路方向に一致するよう調整する片眼のナビ協調制御を実施可能に構成してあることを特徴とする車両用前照灯装置にある(請求項1)。
そのため、上記主灯により、前方の道路方向、すなわち、運転者の視線方向に当たる道路方向を適切に照明することができる。そして、上記の片眼のナビ協調制御によれば、もしも仮に、上記道路データに基づいて上記主灯の光軸が適切でない方向に調整されたような場合であっても、上記道路データとは独立して制御する上記副灯により、車両前方における一定の照明状態を確保することができる。
ここで、上記片眼のナビ協調制御を実施中の上記第2のスイブル手段の制御方法としては、上記副灯の光軸を車両軸と略一致するように調整する制御方法や、車両の操舵輪の切れ角との相関が高いステアリングの操舵角に基づいて上記副灯の光軸を調整する制御方法等が考えられる。
また、上記前照灯としては、車両のヘッドライトを利用しても良く、その他、車両のヘッドライトとは別に配設した補助灯を利用することもできる。
上記制御手段が、上記左右一組の前照灯のうちの一方を主灯に設定すると共に他方を副灯に設定する。そして、上記道路データに基づいて、上記第1のスイブル手段により上記主灯を制御することで、上記主灯の光軸方向のみを上記道路データに基づいて調整する上記片眼のナビ協調制御を実施する。
また、上記制御手段は、上記道路方向と上記推定進路方向との角度偏差が、所定の角度の範囲にあるときに上記片眼のナビ協調制御を実施し、上記角度偏差が上記所定の角度の範囲を超えたときは、所定の時間をかけて、上記道路方向を上記推定進路方向に一致するよう調整する復帰制御を実施するように構成してあることが好ましい(請求項3)。
また、上記制御手段は、上記各スイブル手段を同様に制御することにより、上記主灯及び副灯の光軸を、上記道路データに基づいて算出した道路方向に一致するよう調整する両眼のナビ協調制御も実施可能であり、
該両眼のナビ協調制御と、上記片眼のナビ協調制御とを切り替えて実施するよう構成してあることが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記片眼のナビ協調制御と上記両眼のナビ協調制御とを切り換えて実施することで、車両の前方の領域を適切に照明することができる。
上記制御手段は、上記道路データ出力手段から出力される上記道路データが、上記更新手段により位置精度を向上した上記電子地図情報に基づくデータであるか否かによって、上記片眼のナビ協調制御と上記両眼のナビ協調制御とを切り換えて実施するように構成してあることが好ましい(請求項5)。
一方、上記車両位置に基づいて参照する上記電子地図情報について、上記更新手段による加工が未実施或いは十分でない場合には、上記前照灯のうち上記主灯の光軸方向のみを、上記道路データに基づいて制御する上記片眼のナビ協調制御を実施する。
一方、上記電子地図情報の位置精度が向上してある場合には、精度の高い上記道路データに基づいて、両側の上記前照灯の光軸方向を適切に調整して、さらに良好に車両の進路方向を照明することができる。
一方、一般道など、位置精度が十分に期待できない道路では、上記片眼のナビ協調制御を実施することで、上記主灯の光軸方向の適否によらず、上記副灯によりドライバーの視界を確保することができる。
上記制御手段は、上記片眼のナビ協調制御においては、上記操舵角に基づいて車両の推定進路の方向を演算すると共に、上記第2のスイブル手段を制御して、上記副灯の光軸の方向を、上記推定進路の方向に一致するよう調整するように構成してある。
上記制御手段は、上記操舵角に基づいて、車両の推定進路の方向を演算するように構成してあり、上記道路データに基づいて調整した上記前照灯の光軸の方向と、上記推定進路の方向との角度偏差が、所定の角度の範囲にあるときに上記ナビ協調制御を実施し、上記角度偏差が上記所定の角度の範囲を超えたときは上記ナビ協調制御を実施しないように構成してあり、
上記制御手段は、上記角度偏差が上記所定の角度を超えた後の所定の時間をかけて、上記前照灯の光軸の方向を、上記推定進路の方向に一致するよう調整する復帰制御を実施するように構成してあることが好ましい。
そしてその後、上記所定の時間をかけて上記復帰制御を実施することにより、ドライバーに違和感を与えるおそれ少なく、上記前照灯の光軸の方向を上記推定進路の方向に略一致させることができる。
ここで、上記所定の時間としては、3秒以下に設定するのが好ましい。この場合には、ドライバーが感じる違和感を抑制できると共に、上記前照灯の光軸の方向を速やかに回復することができる。
この場合には、対向車線側の上記前照灯により、車両の前方に延びる道路の方向を適切に照明することができる。
この場合には、上記左右一組の前照灯のうち上記道路方向が向かう側にある前照灯を、上記道路方向に向けることができる。
ここで、上記道路方向が変化する方向とは、前方道路の曲率が変化する方向をいう。例えば、直進路から右カーブへの進入時には右となり、右カーブから直進路への脱出時には左となる。また、例えば、S字カーブにおける、1つめの右カーブから2つめの左カーブへの進入時には、左となる。さらに、例えば、直進路から左カーブへの進入時には左となり、左カーブから直進路への脱出時には右となり、S字カーブにおける、1つめの左カーブから2つめの右カーブへの進入時には、右となる。さらには、上記変化する方向は、右カーブを走行中において、前方の道路形状がさらに小さな曲率の右カーブである場合には右となり、右カーブを走行中において、前方の道路形状が大きな曲率の右カーブである場合には左となる。
この場合には、上記左右一組の前照灯による照明領域を、水平方向に拡大して、ドライバーの視界を広く確保することができる。
この場合には、車両の前方に分岐路や交差点等が有る場合であっても、車両が進入する方向を、事前に、確実性高く把握することができる。
そのため、車両の進路をなす道路構造の如何によらず、上記前照灯の光軸を、車両が進入する道路方向に向けることができる。
この場合には、一般道や、山道など、一般に、上記電子地図情報における位置精度を十分に期待できない道路では、上記ナビ協調制御を中止することで、上記車両用前照灯装置の誤動作を未然に回避することができる。
上記制御手段は、上記車速検出手段から入力した車速と、上記道路データ出力手段から入力した上記道路データとに基づいて、所定時間T秒後の予測車両位置を計算し、該予測車両位置を見込む方向を上記道路方向として設定するように構成してある。
本例の車両用前照灯装置1について、図1〜図23を用いて説明する。
本例の車両用前照灯装置1は、図1に示すごとく、車両100の前面に配設した左右一組の前照灯110、120の光軸を水平方向に調整可能に構成してなる。
上記車両用前照灯装置1は、車両位置を検知する位置検知センサ21及び、電子地図情報を格納した地図データベース22を含み、車両位置に基づいて地図データベース22を参照し、車両100の進路をなす道路の構造を表す道路データを出力する道路データ出力手段20と、前照灯110、120のうち一方の前照灯である主灯(本例では、前照灯110。)の光軸方向を調整する第1のスイブル手段(本例では、スイブル装置11。)と、上記前照灯110、120のうち他方の前照灯である副灯(本例では、前照灯120。)の光軸方向を調整する第2のスイブル手段(本例では、スイブル装置12。)と、上記各スイブル装置11、12を、それぞれ独立して制御するよう構成した制御手段(本例では、配光制御ECU30)とを有してなる。
以下に、この内容について詳しく説明する。
また、車両用前照灯装置1では、ナビゲーションシステム200における電子地図情報を格納したハードディスク装置206(図2)を、上記地図データベース22として利用している。
該ナビゲーションシステム200の心臓部をなすナビECU202は、図2に示すごとく、CPU210と、I/O回路208と、ROM204と、RAM205と、地図データベース22(図1)としてのハードディスク装置206とを有してなる。
そして、上記ディスプレイ201は、ナビECU202の出力する上記地図画像を表示するように構成してある。
そして、ノード229の配置間隔は、道路形状や道路種別等によって相違しており、直線路では粗く、曲線路では密に設定してあり、また、幹線道路や主要国道などでは、一般道と比べて密に設定してある。
加えて、本例のナビゲーションシステム200は、該ナビゲーションシステム200が経路案内中であるか否かを表すモード信号(経路案内中では1、それ以外では0)を、配光制御ECU30に出力するように構成してある。
また、上記アークデータは、各アーク231、232の両端に位置するノードの各IDデータと、ノード間を連結するアークの曲率を表す曲率データとを組み合わせてなるデータである。
例えば、ナビゲーションシステム200は、上記第1ノードの道路種別が「交差点」である場合には、該「交差点」から分岐する経路の中から単一の第2ノード及び第2アークを選択して出力する。
すなわち、本例では、左側通行が定められた交通法規(例えば、日本の交通法規)の下で、走行中に対向車線側に配置される前照灯を主灯110とし、他方の前照灯を副灯120としている。
そして、この車両用前照灯装置1では、主灯110の光軸は第1のスイブル装置11により調整し、副灯120の光軸は第2のスイブル装置12により調整できるように構成してある。
なお、本例の車両用前照灯装置1では、図1に示すごとく、主灯110及び副灯120の光軸を、それぞれ、車両軸101を中心として水平方向にア15度(図1にArで示す角度範囲。)の範囲で調整可能に構成してある。
上記車速センサ50は、同図に示すごとく、左側の転舵輪の回転を検出すると共に、検出した車速を配光制御ECU30に出力するように構成したセンサである。
これに代えて、両側の転舵輪の回転を検出できるよう、左右の転舵輪それぞれに車速センサを配設するのも良い。この場合には、車速の計測精度を、さらに向上することができる。
ここで、特に、本例の配光制御ECU30は、ナビゲーションシステム200の一部の機能である上記道路データ出力手段20から、上記道路データ及び上記モード信号を入力するように構成してある。
該制御プログラムは、上記道路データ等に基づいて道路方向を計算する第1のサブプログラムと、操舵角等に基づいて推定進路方向を計算する第2のサブプログラムと、各スイブル装置11、12を制御する第3のサブプログラムとを有するプログラムである。
また、上記推定進路方向としては、ステアリングに入力された操舵角及び、車速センサ50から入力した車速に基づいて、所定時間後に予測される予測車両位置を見込む方向を規定してある。
なお、本例では、上記所定時間Tとしては、予め、3秒を設定した。
これに代えて、運転席周辺に設けた調整スイッチ等により所定時間Tを変更可能に構成し、ドライバーの好みや運転習熟度等に合わせて調整できるように構成するのも良い。
さらに、上記ノードの属性データが表す道路種別によって、上記所定時間Tを変更することもできる。例えば、車両の近傍領域に対する注意負担が比較的少ない自動車専用道路等では、この所定時間Tを長く設定することにより、より遠方の領域を適切に照明することができる。
そして、該推定進路に基づいて、現時点の車両100の位置と、所定時間T秒後に予測される車両108との位置関係から、該車両108を見込む角度θstrを算出するように構成してある。
なお、本例では、第2のサブプログラムの所定時間は、第1のサブプログラムと同じ3秒を設定してあるが、第1のサブプログラムの所定時間と、第2のサブプログラムの所定時間とを相違して設定することもできる。
以下に、この制御フローチャートに示した各制御ステップの内容について説明する。
このステップS120は、車速センサ50、ステアリング舵角センサ40から、車速、ステアリング41の操舵角を入力するステップである。
また、ステップS130は、上記道路データ出力手段20から上記の道路データを入力すると共に、経路案内動作中であるか否かを表す上記モード信号を入力するステップである。
そして、ステップS150では、各スイブル装置11、12に適用する制御を切り替えるための判断処理を実施する。
本例のステップS150は、ナビゲーションシステム200が経路案内中であるか否かを表す上記モード信号が1(経路案内中)であると共に、θnavとθstrの正負が同じで、かつ、θnav−θstr>0(右コーナー進入時又は左コーナー脱出時)であるか、或いは、θnavとθstrの正負が同じで、かつ、θnav−θstr<0(右コーナー脱出時又は左コーナー進入時)であるときにステップS161に移行し、それ以外の場合は、ステップS162に移行するように構成してある。なお、ここで、本例のθnav及びθstrは、右方向側を正とし、中立をゼロ値としてある。
一方、ステップS162では、主灯110及び副灯120の光軸が、共に車軸に対してθstrをなすようにスイブル装置11、12を制御する。
まず、図10に示すごとく、J字カーブについて説明する。このJ字カーブは、同図に示すごとく、点A〜点Bに至る直線区間と点B〜Cに至る曲線区間とを、点Bを変曲点として組み合わせてなる形状のカーブである。
同図によれば、転舵角αは、AからBの直線区間では中立(ゼロ値)に保持され、曲線区間が始まるBを過ぎて徐々に大きくなり、曲率一定を呈するCにおいて一定値Kを呈することが解る。
配光制御ECU30は、上記のごとく、車両が直線区間であるAB間にあるとき、事前に、前方の曲線区間であるBC間の道路形状を取得し得る。
そのため、上記第1のサブプログラムにより計算するθnavは、図12及び図13に示すごとく、B点よりも手前の車両位置において、ゼロより大きい正値を示すことになる。
そして、図13に示すごとく、曲率一定を呈するCにおいて、上記転舵角αと同様に一定値を呈することになる。
それ故、上記主灯110の光軸方向は、図13に示すごとく、B点よりも手前の位置から、その光軸の方向がカーブの出口側(C側)に近く向くように制御されることになる。
このθstrは、転舵輪400の転舵角α(図11)との相関が高く、該転舵角が0であるときには、0値をとる角度である。
そのため、副灯120の光軸は、図14に示すごとく、車両10がB点に至るまで中立位置にあり、車両10がB点を過ぎるに従って、車軸とのなす角が徐々に大きくなる(点C側に向かう)ように制御されることになる。
車両10の転舵輪400の転舵角α(図8)は、このS字カーブを通過する際、図16に示すごとく変化する。なお、同図には、横軸に道路方向の位置を、縦軸には、右曲がり時を正値として表した転舵角を示してある。
同図によれば、一定曲率を呈するA近傍又はC近傍では、転舵角αは、負値又は正値の一定値S又はRを呈する。そして、転舵角αは、変曲点であるB点をゼロクロス点として負値から正値に変化する。
配光制御ECU30は、上記のごとく、車両が左コーナー区間であるAB間にあるとき、事前に、右コーナー区間であるBC間の道路形状を取得し得る。
そのため、上記第1のサブプログラムにより計算するθnavは、図17及び図18に示すごとく、変曲点であるB点よりも手前の位置において負値(左曲がり側)から正値(右曲がり側)に反転することになる。
そうすると、上記主灯110の光軸方向は、図18に示すごとく、B点よりも手前の位置において、正値(車軸に対して傾く状態。)を呈するように制御されることになる。
該θstrは、転舵輪400の転舵角α(図16)との相関が高く、該転舵角αが0であるときには、θstrは必ず0値をとるという角度である。
そのため、副灯120の光軸方向は、図19に示すごとく、B点において車軸とのなす角がゼロとなり、その前後で正負反転するように制御されることになる。
この場合には、主灯110の光軸は、図20(J字カーブ)、図22(S字カーブ)に示すごとく制御され、副灯120の光軸は、図21(J字カーブ)あるいは図23(S字カーブ)に示すごとく制御されるようになる。
本例は、実施例1を基にして、ナビ協調制御を実施するか否かの判断内容を変更した例である。この内容について、図24を用いて説明する。
本例の車両用前照灯装置1は、図24に示すごとく、制御フローチャートに基づいて制御されるように構成してある。
すなわち、本例のステップS151は、第1ノードの属性データを参照するように構成してある。
そして、ステップS151では、第1ノードが「交差点」及び「分岐路」以外の属性データを有していると共に、θnavとθstrの正負が同じで、かつ、θnav−θstr>0(右コーナー進入時又は左コーナー脱出時)であるか、或いは、θnavとθstrの正負が同じで、かつ、θnav−θstr<0(右コーナー脱出時又は左コーナー進入時)であるときに実施例1と同様の片眼のナビ協調制御(ステップS161)を実施し、それ以外の場合には、非ナビ協調制御(ステップS162)を実施するように構成してある。
なお、その他の構成及び作用効果は、実施例1と同様である。
本例は、実施例1を基にして、上記θnavに応じて主灯のみを制御する片眼のナビ協調制御と、上記θnavに応じて両側の前照灯を制御する両眼のナビ協調制御との2種類のナビ協調制御を切り替えて実施した例である。この内容について、図25を用いて説明する。
本例の車両用前照灯装置1は、ナビ協調制御において、上記道路データのうち道路種別を表す属性データに基づいて、上記の2種類のナビ協調制御を選択的に実施するように構成してある。
この制御フローチャートは、実施例1と同様のステップS150の判断ステップの後、さらに、上記属性データが、予め設定した所定の道路種別群に含まれるか否かを判断するステップS155を実施するように構成してある。
一方、上記種別データが、所定の道路種別を表すものではない場合には、ステップS161に移行し、上記片眼のナビ協調制御を実施する。このステップでは、実施例1のナビ協調制御と同様に、前照灯のうち主灯110のみをθnavに従って制御し、副灯120は、θstrに従って制御する。
なお、その他の構成及び作用効果は、実施例1と同様である。
本例は、実施例3に基づいて、上記片眼のナビ協調制御と、上記両眼のナビ協調制御とを切り替える条件を変更した例である。この内容について、図26を用いて説明する。
本例では、図26に示すごとく、実施例3のステップS155に代えて、ステップS156を実施する。
該地図更新機能は、車両10が実走行する際に取得する位置情報に基づいて、電子地図情報中の対応する各ノードの位置データを、随時、補正して、その精度を向上するように更新する機能である。
そして、本例の地図更新機能は、各ノードの位置データを更新する毎に、各ノードの属性データ中に設定した更新カウンタを、カウントアップするように構成してある。
そして、ステップS156の判断条件を満たす場合には、ステップS163に移行して、主灯110及び副灯120を、上記θnavに基づいて制御する上記両眼のナビ協調制御を実施する。
一方、ステップS156の判断条件を満たさない場合には、ステップS161に移行して、主灯110のみを上記地図データに基づいて制御する上記片眼のナビ協調制御を実施する。
ここで、上記の車両用前照灯装置1の地図更新機能は、実走行時に取得する位置情報に基づいて、電子地図情報の位置データを更新し、その精度を向上するように構成してある。
また、上記地図更新機能としては、携帯電話等の通信手段を介して、外部の地図データベースセンター等から、高精度な位置情報を取得する機能であっても良い。
そして、この場合には、上記ステップS156において、対象とするノードについて、外部から位置情報を取得済みであるか否かの判断を実施することができる。
本例は、実施例1に基づいて、主灯と副灯とを走行状況に応じて切り替えるように制御した例である。この内容について、図27〜図37を用いて説明する。
本例では、図27に示すごとく、θnavの時間微分であるd(θnav)/dtの値に応じて(ステップS152)、ナビ協調制御を行うか(ステップS164あるいはS165)、非ナビ協調制御(ステップS162)を行うかの切り替え、及び、主灯副灯の切り替え(ステップS164、ステップS165)実施するように構成した制御フローチャートに基づいて、上記車両用前照灯装置を制御した。
すなわち、転舵角αは、点A〜点Cの直線区間では中立(ゼロ値)に保持され、曲線区間が始まる点Cを過ぎて点Dに至るまでの区間で徐々に大きくなり、そして、点D〜点Fの区間で略一定の転舵角α=Kとなる。その後、一定曲率区間(点D〜点F)を過ぎた点F〜点Gの区間では、転舵角αが徐々に小さくなり、直線区間である点G〜点Hに至って中立(ゼロ値)となる。
なお、実施例1において説明したように、この転舵各αは、上記第2のサブプログラムによって計算される上記θstr(図8参照。)と高い相関関係を有するものである。
ここで、θnavを計算する上記配光制御ECU(図1)は、車両が直線区間の終端点である点Cの手前の点B(点Cに到達する時点から、上記所定時間T=3秒遡った時点の車両位置。)に到達したときに、点Cよりも前方の曲線区間の道路形状を取得する。また、同様に、車両が曲率一定区間の終端点である点Fの手前の点E(所定時間T=3秒前の車両位置。)に到達したときに、点Fよりも前方の曲線変化区間の道路形状を取得する。
なお、ここで、上記左コーナー区間である点C〜点Hのうち、点D〜点Fの区間が略一定曲率を呈する区間であり、その前後の点C〜点D及び点F〜点Hの区間は、曲率が徐々に変化する徐変区間である。また、上記右コーナー区間である点H〜点Lのうち、点I〜点Lの区間が略一定曲率を呈する区間であり、その前後の点H〜点I及び点K〜点Lの区間は、曲率が徐々に変化する徐変区間である。
すなわち、転舵角αは、点A〜点Cの直線区間では中立(ゼロ値)に保持され、曲線区間が始まる点Cを過ぎて点Dに至るまでの区間で徐々に小さくなり、そして、点D〜点Fの区間で略一定の転舵角α=Sとなる。その後、一定曲率区間(点D〜点F)を過ぎた点F〜点Hの区間では、転舵角αが徐々に大きくなり、右コーナー区間へ遷移する変曲点である点Hにおいて、ゼロ値となり、これがゼロクロス点となる。
なおここで、上記のごとく、この転舵各αは、上記第2のサブプログラムによって計算される上記θstr(図8参照。)と高い相関関係を有するものである。
ここで、θnavを計算する上記配光制御ECU(図1)は、車両がS字カーブの始点である点Cの手前の点B(所定時間T=3秒前の車両位置。)に到達したときに、点Cよりも前方の曲線区間の道路形状を取得する。また、同様に、車両が、1つめの左コーナー(点C〜点Hの区間。)のおける曲率一定区間の終点である点Fの手前の点E(所定時間T=3秒前の車両位置。)に到達したときに、点Fよりも前方の曲線変化区間の道路形状を取得する。
11、12 スイブル装置
100 車両
110、120 前照灯
20 道路データ出力手段
21 位置検知センサ
22 地図データベース22
200 ナビゲーションシステム
203 GPSアンテナ
204 ジャイロセンサ
30 配光制御ECU
40 ステアリング舵角センサ
50 車速センサ
Claims (12)
- 車両の前面に配設した左右一組の前照灯の光軸を、道路面に対して略水平な面内において調整可能に構成した車両用前照灯装置において、
車両位置を検知する位置検知センサ及び、電子地図情報を格納した地図データベースを含み、上記車両位置に基づいて上記地図データベースを参照し、車両の進路をなす道路の構造を表す道路データを出力する道路データ出力手段と、
上記前照灯のうち一方の前照灯である主灯の光軸方向を調整する第1のスイブル手段と、
上記前照灯のうち他方の前照灯である副灯の光軸方向を調整する第2のスイブル手段と、
上記各スイブル手段を、それぞれ独立して制御するよう構成した制御手段と、
車両の速度を検出する車速検出手段と、
ステアリングの操舵角を検出する操舵角検出手段とを有してなり、
上記制御手段は、上記第2のスイブル手段とは独立して上記第1のスイブル手段を制御するよう構成してあり、
かつ、上記車速検出手段から入力した車速と、上記道路データ出力手段から入力した上記道路データとに基づいて、所定時間後の予測車両位置を計算し、該予測車両位置を見込む方向を道路方向として算出すると共に、上記操舵角に基づいて車両の推定進路方向を算出し、上記第1のスイブル手段を制御して上記主灯の光軸方向を上記道路方向に一致するよう調整すると共に、上記第2のスイブル手段を制御して上記副灯の光軸の方向を上記推定進路方向に一致するよう調整する片眼のナビ協調制御を実施可能に構成してあることを特徴とする車両用前照灯装置。 - 請求項1において、上記制御手段は、上記推定進路方向を、上記操舵角及び上記車速検出手段から入力した車速に基づいて、所定時間後に予測される予測車両位置を見込む方向として算出するように構成してあることを特徴とする車両用前照灯装置。
- 請求項1又は2において、上記制御手段は、上記道路方向と上記推定進路方向との角度偏差が、所定の角度の範囲にあるときに上記片眼のナビ協調制御を実施し、上記角度偏差が上記所定の角度の範囲を超えたときは、所定の時間をかけて、上記道路方向を上記推定進路方向に一致するよう調整する復帰制御を実施するように構成してあることを特徴とする車両用前照灯装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、上記制御手段は、上記各スイブル手段を同様に制御することにより、上記主灯及び副灯の光軸を、上記道路方向に一致するよう調整する両眼のナビ協調制御も実施可能であり、
該両眼のナビ協調制御と、上記片眼のナビ協調制御とを切り替えて実施するように構成してあることを特徴とする車両用前照灯装置。 - 請求項4において、上記車両用前照灯装置は、上記地図データベースに格納した上記電子地図情報を加工して、該電子地図情報の位置精度を向上する更新手段を有してなり、
上記制御手段は、上記道路データ出力手段から出力される上記道路データが、上記更新手段により位置精度を向上した上記電子地図情報に基づくデータであるか否かによって、上記片眼のナビ協調制御と上記両眼のナビ協調制御とを切り換えて実施するように構成してあることを特徴とする車両用前照灯装置。 - 請求項4において、上記道路データは、道路の種別を表す種別情報を有してなり、
上記制御手段は、上記道路データが表す道路の種別に応じて、上記片眼のナビ協調制御を実施するか上記両眼のナビ協調制御を実施するかを切り換えるように構成してあることを特徴とする車両用前照灯装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項において、上記主灯は、上記左右一組の前照灯のうち、車両の走行時に対向車線側に位置する前照灯であり、上記副灯は、上記左右一組の前照灯のうち、他方の前照灯であることを特徴とする車両用前照灯装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項において、上記主灯は、上記左右一組の前照灯のうち、上記道路方向が向かう側にある前照灯であり、上記副灯は、上記左右一組の前照灯のうち、他方の前照灯であることを特徴とする車両用前照灯装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項において、上記主灯は、上記左右一組の前照灯のうち、上記道路方向が変化する方向に当たる側の前照灯であり、上記副灯は、上記左右一組の前照灯のうち、他方の前照灯であることを特徴とする車両用前照灯装置。
- 請求項1〜9のいずれか1項において、車両の右側に配設した上記前照灯の光軸の方向の調整範囲は、車両軸と平行な中心軸から右側外方に拡がる所定の範囲に制限してあり、車両の左側に配設した上記前照灯の光軸の方向の調整範囲は、車両軸と平行な中心軸から左側外方に拡がる所定の範囲に制限してあることを特徴とする車両用前照灯装置。
- 請求項1〜10のいずれか1項において、上記制御手段は、車両に搭載したナビゲーションシステムが経路案内を実施しているか否かを示すモード信号を入力すると共に、上記ナビゲーションシステムが経路案内を実施している最中に上記ナビ協調制御を実施し、経路案内を実施していないときには、上記ナビ協調制御を実施せず、上記各スイブル手段を同様に制御して、上記主灯及び副灯の光軸の方向を上記推定進路方向に一致するよう調整するように構成してあることを特徴とする車両用前照灯装置。
- 請求項1〜11のいずれか1項において、上記道路データ出力手段が出力する上記道路データは、道路の種別を表す種別情報を有してなり、上記制御手段は、上記道路データが表す道路の種別に応じて、上記ナビ協調制御を実施するか否かを切り換えるように構成してあることを特徴とする車両用前照灯装置。
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