JP4403168B2 - 流体輸送装置 - Google Patents
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Description
その中で、実験動物のマウスにハーネスを装着させ、そのハーネスに支持されたカテーテルを実験動物の皮膚に貫通させて連続的に薬液を供給するタイプが提案されている(特許文献1)。
一方、実験動物の体内に薬液輸送装置を埋め込むタイプが提案されている(非特許文献1参照)。このタイプは、実験動物の皮下に埋め込むものであるが、外部から専用のニードルを薬液輸送装置に刺し込んで薬液を注入することにより、カテーテルを介して実験動物の体内に薬液を注入するものである。
他方、人体内に植込んでインスリンを患者に供給する人工膵臓装置も提案されている(特許文献2参照)。この人工膵臓装置は、その図1にも開示されているように、電源としてのリチャージャブルバッテリー、インスリンを貯蔵するインスリンリザーバ、インスリンを腹腔内に送り込むマイクロポンプ等を備え、患者に埋め込まれる。例えば毎月1回を目処に1か月分のインスリンを経皮的に穿刺してリザーバに補給するものである。
上記非特許文献1のタイプは、薬液輸送装置から実験動物の体内に薬液を供給するマイクロポンプを備えていないことから、薬液を実験動物の体内に供給するのは基本的に外部の専用のニードルからの薬液の供給力による。よって薬液を実験動物に継続的に、また定量的に供給することはできない。
上記特許文献2のタイプは、インスリンを供給する装置を患者の体内に植込むものであるが、カテーテルを腹腔内に留置することから人工膵臓そのものも腹腔の近傍に植込むものと予想される。従って、皮下に埋め込むタイプほどには小型・薄型化は要求されないことから比較的に大型、又は厚型の人工膵臓であるものと思われる。また前述のリチャージャブルバッテリー、インスリンリザーバ、マイクロポンプ、カテーテル等を人工膵臓内でどのように配置するかについては、具体的な開示はなされていない。
すなわち、流体の流路の全長において、側面視方向での起伏が少なくなり、それゆえ流れ抵抗が減少するものである。したがってマイクロポンプの駆動動作により流体が無理な流れを起こすことがなく、スムースな流れをもたらすことができる。仮に流路が側面視方向において起伏しているとその起伏部には流体の流れに抵抗力が働くことになるので、スムースな流れが生じにくい。また上記スムースな流れにより、流体輸送装置外への流体の供給も安定し、例えば動物に対して安全な薬液などの流体を安定的に供給することができる。
また、流体の上記スムースな流れによって、マイクロポンプの駆動動作も安定し、より信頼性ある駆動が可能になるとともに、消費電力も低下する。
また、前記作用動作部を回転駆動するマイクロポンプの回転駆動部は、前記作用動作部に対して側面視で前記注入ポートとは反対側の第二の面側に配置されているので、上記回転駆動部が比較的大きなスペースを必要としても上記作用動作部や前記流体導通部における作用部とは側面視方向において干渉することがない。したがって、上記作用動作部や前記流体導通部における作用部をはじめ、流体の流路を前述のように前記流体輸送装置における側面視方向の中心位置より前記上面側に集約することを可能とすることができるものである。
なお、リザーバーにおいて、前記注入ポートの注入開口部が配置された前記上面側から注入された流体は、前記注入ポートとの連通口からリザーバー内に注入されるが、上記注入ポートとの連通口が上面側に位置していることからリザーバー内には多量の流体を貯蔵することも可能になる。
またマイクロポンプの前記作用動作部を回転駆動する回転駆動部は、流体導通部における前記作用部と平面視方向で重ねることによって容量を大きく確保する自由度がますことになり、十分な回転駆動力を出力することができる。また前記回転駆動部は前記作用動作部の直下に配置されているので、前記作用動作部を確実に効率よく駆動することが出来る。
加えて、リザーバーが前述のように傾斜して配置されているので、流体輸送装置の外観形状においてリザーバー外側端部が傾斜することになり、例えば実験動物に埋め込まれる場合には、その動物の皮膚などによって上記傾斜面が押されることになって、リザーバー内の流体がより流動促進されるため、外部への排出が滞ることがない。
また流体輸送装置に上記傾斜面が形成されることは、埋め込まれる動物に無用な引っ張り力を及ぼすことがなく、よって無用な負担をかけることがない。
その場合、上記主要部とは離れた平面視位置にリザーバーを配置できるので、リザーバーの流体収納体積を自由に大きく確保することができるようになる。
なお、上記押圧受壁位置検査穴は、押圧受壁を平面視で跨るように形成することが好ましい。
前記チューブ接続パイプは、前記チューブの前記排出開口部に接続されるチューブ排出開口接続部と、前記液体輸送装置から外部に突出する外部突出部と、前記チューブ排出開口接続部より前記外部突出部側に形成されチューブ保持部材に形成された横方向貫通穴より径大な径大部と、前記径大部と前記外部突出部との間に形成され前記横方向貫通穴を貫通した後に前記横方向貫通穴から抜けないように止め具を挿入可能な止め具挿入溝とを備えている、ことを特徴とする。
上記チューブ保持部材とチューブ支持部材は、外装ケースで形成されてもよい。
またリザーバーは、前記注入ポートと前記流体導通部と前記マイクロポンプと前記電池に対して側面視では少なくとも一部が重なるため、側面視方向を無闇に厚くすることを防止する。
〔実施形態〕
本発明の実施形態は、実験動物の皮下に埋め込むための流体輸送装置としての薬液輸送装置1を示すものである。
実験動物とは、マウス、ラット、モルモット等の薬液の動物実験を行い得る小動物を指す。
薬液とは、例えば薬用液体や栄養液体を指し、それらの開発のための動物実験や動物の治療を行うための全ての液体をいう。
なお、図4、図5の断面図は、図1の主要部を適宜切断して表示しているため、連続した切断線での断面図として表示したものではない。
実験動物の皮下に埋め込むための薬液輸送装置1は、外観が略箱型状である。図1において、長手方向の左右横幅寸法は概ね45mm、幅狭幅方向(短手方向)の奥行寸法は概ね23mm、図2の高さ寸法は概ね10.5mmである。
上記薬液輸送装置1の外形形状は、図1のように左端と右端が半円状に形成され、下辺と上辺は、直線状に形成されている。上記のように左端と右端が半円状に形成されていることは、薬液輸送装置1が実験動物の皮下に埋め込まれた際に生じる皮膚等の引っ張り等を極力防止して動物への負担を軽減するためである。
図2の右側端は、下端から上端に向かって上記薬液輸送装置1の中央側に傾斜する側端傾斜面1bが構成されている。
図1の左側から見た側面形状は、図3のように図1での手前側側面と奥側側面が、上記薬液輸送装置1の中央側に傾斜するように構成されて、下端の幅に比べて上端の幅が狭く形成されている。前記手前側側面と奥側側面は、各々手前側傾斜面1c、奥側傾斜面1dと称する。
上記傾斜面1b、1c、1dの傾斜角は、5度から60度、中でも15度から30度が好ましい。上記各傾斜面1b、1c、1dの傾斜角は、各々同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記リザーバー3は、図1、図2での薬液輸送装置1の左端側の上方に露出して配置されている。このようにリザーバー3が露出しているので、リザーバー3が上蓋部材によって上側が覆われている場合に比べ、リザーバー3の容量を多く確保することができき、その分、薬液の収納量、つまり総供給量を多くすることができる。
この糸掛け部7は、薬液輸送装置1の下端から図2の右方向に突出形成されているが、図1のように、薬液輸送装置1の左右長手方向の最右端よりも中央側に、また前記手前側側面と奥側側面より中央側に配置され、実験動物の皮下に埋め込まれても、実験動物に引っ張り力を及ぼさないように配慮されている。
図1において、ほぼ中央の上側には突出形成され外部から薬液が薬液輸送装置1に注入される注入ポート2と、その左隣に配置され薬液輸送装置1全体のほぼ左半分の面積を有し注入ポート2に連通することにより薬液が内部に貯蔵されるリザーバー3と、前記リザーバー3に連通して薬液を導通させる弾性を有するチューブ4(流体導通部)と、薬液輸送装置1全体のほぼ右半分側に配置されてチューブ4の略中央部付近に構成されているマイクロポンプ5と、マイクロポンプ5の駆動回路及びこの駆動回路を制御する制御回路を備えた集積回路(IC)等からなる回路部8a(図4参照)および必要に応じて他の電子素子を実装し且つ各電子部品間の導通を図る回路基板8(図4参照)と、前記チューブ4とマイクロポンプ5に平面視で重なり前記リザーバー3とは平面視で重ならない扁平円形状の電池9(酸化銀電池)、が配置されている。上記チューブ4の後端は、薬液輸送装置1の右端部から外部に突出して実験動物の体内に薬液を供給するカテーテルに接続するように構成されている。
なお、上記平面視とは、各図の平面図(図1等)でその紙面の上から紙面を見た状態を意味する。図1の薬液輸送装置1を紙面に対して上方向(紙面と垂直方向)から見ることをいう。
なお、上記側面視は、各平面図(図1等)において紙面と平行方向から見ることを指す。図1の薬液輸送装置1の紙面に対して直角方向(紙面と平行方向)から見ることをいう。
この中心位置Nは、前記薬液輸送装置1の上端1f(図2から図5に図示された薬液輸送装置1の、注入ポート2を除いた最も上側部分)と下端1e(図2から図5に図示された薬液輸送装置1の、最も下側部分)における側面視方向の厚さの中間点であって、前述の上端1fから中心位置Nまでの厚さLと、中心位置Nから前述の下端1eまでの厚さMとが等しい位置である。
上記構成によりチューブが上下方向に屈曲することが少なくなるので、チューブ4内を流れる流体(薬液)がスムースに流れることになる。
なお、上記作用動作部や前記流体導通部における作用部をはじめ、流体の流路は、前記薬液輸送装置1の上端1fから前記薬液輸送装置1の側面視方向の厚さの1/3以内に配置されることがより好ましい。
したがって、流体導通部における前記作用部は、マイクロポンプ5の前記作用動作部に対し平面視では重ならず側面視では少なくとも一部が重なることから、流体導通部における前記作用部は、マイクロポンプ5の前記作用動作部に対して平面視方向に隣接して配置できることになり、したがって、前記薬液輸送装置1における側面視方向の中心位置Nより前記上端1f側に集約しやすく、しかも側面視方向の起伏をより少なくすることが可能となる。
またマイクロポンプ5の前記作用動作部を回転駆動する回転駆動部5aは、流体導通部における前記作用部と平面視方向で重ねることによって容量を大きく確保する自由度が増すことから、十分な回転駆動力を出力することができる。また前記回転駆動部5aは前記作用動作部の直下に配置されているので、前記作用動作部を確実に効率よく駆動することが出来る。
したがって、薬液をスムースに流動させることができる。加えて、リザーバー3が前述のように傾斜して配置されているので、薬液輸送装置1の側面が傾斜面を有することになり、埋め込まれる動物に無用な引っ張り力を及ぼすことがない。
その場合、上記主要部とは離れた平面視位置にリザーバー3を配置できるので、リザーバー3の流体収納容積を自由に大きく確保することができるようになる。
この前記押圧受壁14gの平面視位置は正確に形成される必要があるため、押圧受壁位置検査穴14hが設けられていることによりその位置を確認することが容易となる。
このため、リザーバー3は、前記注入ポート2と前記流体導通部であるチューブ4と前記マイクロポンプ5と前記電池9に対して平面視方向の配置において自由な配置が可能となり、薬液を収納保存するリザーバー3の収納容積を比較的多く確保することができる。
またリザーバー3は、前記注入ポート2と前記流体導通部であるチューブ4と前記マイクロポンプ5と前記電池9に対して側面視では少なくとも一部が重なるため、側面視方向を無闇に厚くすることを防止する。
前記電池9と回路基板8は、平面視では重ならず、側面視では重なり、共に前記チューブ4と前記マイクロポンプ5より、前記薬液輸送装置1における下端1e側に配置されているものである。
まず、薬液輸送装置1のベース基枠は、外装ケース10である。この外装ケース10は、平面形状が図1の外形形状とほぼ同一であり、側面形状が図2と図3の外形形状とほぼ同一である。図2に見られるように、左半分は、前述した傾斜面1aを形成している。
この外装ケース10の部品図は、図12に示されており、その(A)は平面図、(B)は主要部の断面図である。
この外装ケースの略右半分における上端には、上蓋11が配置されている。図4に図示されているように、外装ケース10の上端の段部に上蓋11が載置されて両者が接着材にて接合されている。この接着材は、紫外線硬化型接着材が好ましい。この上蓋11の部品図は、図13に図示されている。その(A)は平面図、(B)は側面図で、図示からも明らかなようにフラットな板状部品である。
上蓋11は、透明材で形成し、内蔵構造や部品の組立て状態及び動作状態が正常か異常かを簡単に識別できるようになっている。外装ケース10は、非透明材な有色樹脂で構成されている。
なお、外装ケース10と上蓋11との固定方法は、接着材による接合以外であってもよく、超音波融合結合でも、小ねじによるネジ固定でもよいものである。
上記外装ケース10において図1の右半分にあたる上部には、図14に示されたムーブ枠13が配置されており、このムーブ枠13の上方に図15のチューブ枠14が配置され、このチューブ枠14の上部であって前述の上蓋11の直下には図16のようなカム受15が設置されている。
前述した各部品は、側面視方向では、図4、図5に図示されているように流体輸送装置1の下端1e側から上端1fに向かって、順に上記外装ケース10、ムーブ枠13、チューブ枠14、カム受15、上蓋11が積み重なるように配置されており、平面視では、図1に図示されているように上記外装ケース10の右半分、すなわち薬液輸送装置1の右半分に配置されているものである。
ムーブ枠13は、主にマイクロポンプ5の主要部である回転駆動部5aを保持するためのものである。さらにムーブ枠13は、外装ケース10の底壁10aとムーブ枠13の裏面側との間に配置された電池9および電池9の右隣に配置されている回路基板8とを保持するためにも用いられている。ムーブ枠13は、図14に図示されており、その(A)は平面図、(B)は主要部の断面図である。
チューブ枠14は、前述のチューブ4の多くの範囲を案内するもの、すなわちチューブ4の平面方向および側面視方向の位置案内を行うものであり、特にマイクロポンプ5の前述の回転駆動部5aの上方に突出配置されたカム部5bにより、カム部5bの回転中心5cの半径方向にカム部5bにより出没可能に配置された複数個の押圧ピン6により押圧される前記チューブ4の外周側を受け止めるためのものである。チューブ枠14は、図15に図示されており、その(A)は平面図、(B)と(C)は各々の主要部の断面図である。
前記カム受15は、上記マイクロポンプ5のカム部5bの回転軸を軸受けするとともに、カム部5bを上方位置にて位置決めするものである。カム受15は、図16に図示されており、その(A)は平面図、(B)は主要部の断面図である。
なお、外装ケース10、上蓋11、リザーバー枠12、ムーブ枠13、チューブ枠14、カム受15の材料は、合成樹脂であることが好ましいが、特に外装ケース10、上蓋11、リザーバー枠12を実験動物に無害な金属またはセラミックスなどの非合成樹脂材料で構成することもできる。
まず、外装ケース10に対するムーブ枠13の位置決め構造、支持構造は、次の通りである。
平面視方向の位置決めは、図4に図示されているように外装ケース10の底壁10aから上側に突出したムーブ枠案内ピン10bが、ムーブ枠13の下面に対向して形成された係合穴に挿入することにより行われる。このムーブ枠案内ピン10bと係合穴の平面視方向での配置場所は、図1に図示されているように外装ケース10の右端付近と中央付近の2箇所である。
上記ムーブ枠13が外装ケース10に側面視方向で取り付けられるのは、後述する。
チューブ枠14は、上記ムーブ枠13の上側に配置されており、チューブ枠14のほぼ左右両端付近にはチューブ枠案内ピン16が2箇所植設され上面から突出し、また下面からも突出して配置されている。
このチューブ枠案内ピン16において前述下面から突出した下突出部分は、前述の回転駆動部5aの上面に形成されている案内穴に挿入しており、上記回転駆動部5aに対してチューブ枠14の平面視方向の位置決めを行っている。
上記チューブ枠案内ピン16において前述上面から突出した上突出部分は、前述のカム受15に形成された案内穴に挿入しており、上記チューブ枠14に対してカム受15の平面視方向の位置決めを行っている。
上記の位置決めによって、回転駆動部5aとチューブ枠14とカム受15は、互いの平面視方向は正確に位置決めされる。
上記のようにチューブ枠14をムーブ枠13に固定することによって、上記回転駆動部5aは、ムーブ枠13とチューブ枠14に側面視方向で挟まれて、側面視方向において位置決めされることになる。
カム受15は、図1のように外周側3箇所に配置されたカム受取付ネジ19がカム受15の上面から挿入してチューブ枠14に植設された受ピンにネジ込まれることにより、チューブ枠14に固定されるものである。このカム受15は、上記回転駆動部5aからカム受15側に突出して配置されているカム部5bのカム部回転軸5eを軸受けするものであり、カム部5bの上側への移動を阻止し位置決めするものである。
なお、チューブ枠14の外周側4箇所には、図1に図示されているように上側に突出して形成されカム受15を貫通しているチューブ枠突出ピン14aが上蓋10の下面(内側面)に近接配置されている。このチューブ枠突出ピン14aは、上蓋10の下面(内側面)により上方向への移動が阻止されて位置決めがなされる。
上記のようにムーブ枠13、チューブ枠14、カム受15、マイクロポンプ5、電池9、回路基板8、回路部8aが一体化された一体化構造体は、下側においてムーブ枠13が外装ケースのムーブ枠案内ピン10bの外周段部に載置されることにより、また上側ではチューブ枠14の外周側4箇所において上側に突出形成されたチューブ枠突出ピン14aが上蓋10の下面(内側面)に度当たりすることにより上方向への移動が阻止されることにより、側面視方向の位置決めがなされている。
まず、注入ポート2は、次の様に構成されている。
注入ポート2の材質は、薬液に対する耐薬品性と強度の観点からポリプロピレンやABS樹脂等の合成樹脂からなる。
注入ポート2の平面視位置は、図1のように前記リザーバー3と前記マイクロポンプ5との間にそれらとは平面視で重なることなく配置されており、前記チューブ4と前記電池9と前記回路基板8とも平面視で重ならないように配置されている。
注入ポート2は、全体が略円筒状に形成され、外装ケース10の注入ポート挿入穴10cに挿入されて保持されているものである。
注入ポート2の先端(上端)は、側面視で上記上端1f側、つまりケース10の上面側に構成されており、前記薬液輸送装置1が前述皮下に埋め込まれた際に実験動物の皮膚側(外側)に向けて配設されている。
このケース10の上面には、ほぼ円形形状の筒状の突出部2aが突出形成されており、その内側には、外部から挿入される注液具を導入する注入開口部2bが設けられている。この注液具は注射針状のもので、リザーバー3に薬液を補給するものである。
上記注入ポート2の突出部2aは、次のような寸法を有している。上記突出部2aの先端(上端)の外径はほぼ5.8mmで、ケース10の上面から上記突出部2a先端までの高さはほぼ1.7mmである。上記突出部2aの先端からケース10の上面にかけて垂直状に形成されているが、末広がりのテーパーを有した傾斜面が形成されてもよく、その傾斜角はほぼ30度以内であってもよい。上記突出部2aの先端の外側先端コーナーはアールが付与されており、実験動物に損傷を与えないようになっている。その内方に形成された注入開口部2bの内径はほぼ3.3mmである。
上記注入ポート2の前記空間部2cの底には、底壁2fが形成されている。この底壁2fの配置位置は、前記連通路2dよりも奥底、すなわち薬液輸送装置1の下端1eに近い位置である。
この底壁2fには、注入ポート2の外部から薬液を注入しようと前述した注液具が差し込まれた際に、その注液具が挿入しすぎないように挿入を阻止する挿入止具21が設置されている。この挿入止具21は、前記空間部2c内に圧入して保持してもよく、接着材にて接合してもよい。
なお、底壁2fが十分な強度と硬度を有している場合は、上記挿入止具21を廃止してもよい。
すなわち、注入ポート2は、弾性脚部2gを先頭にして外装ケース10の注入ポート挿入穴10cに挿入され、注入ポート2の弾性脚部2gが注入ポート挿入穴10cの前記下端1eに近い側の前述の段部に弾性係合することにより、外装ケース10に取り付けられるものである。なお、前述の弾性脚部2gは、肉厚が薄い円筒に構成されたものであってもよいし、1箇所以上のスリットを入れて弾性しやすくしたものであってもよい。
なお、注入ポート2を外装ケース10に前述のように上方向から挿入すると、前記接続筒部2eが上方向から下りてこられるように、外装ケース10における前記接続筒部2e対応部分は、凹状もしくは平坦に形成されているものである。
リザーバー3は、内部に薬液を貯蔵できる袋状となっており、厚さがほぼ0.2mmの薄肉の変形可能な合成樹脂から構成されている。マイクロポンプ5により薬液が排出されてリザーバー3内から薬液が排出されるとリザーバー3は収縮し、注入ポート2から薬液が注入されるとリザーバー3は膨張する。
リザーバー3の材料は、薬液に対する耐薬品性と弾性と強強度を有しガスバリア性(気体を透過させない性質)に優れた材料がこのましく、中でも合成樹脂材料が好ましい。上記ガスバリア性に優れた材料が要求されるのは、リザーバー3の薬液に外部から空気等の気体の進入を阻止し薬液に有害物質が混入することを防止するためであり、加えて外部から気体が侵入して気泡が存在するとマイクロポンプ5のポンプ機能が低下することから、その機能低下を防止するためである。このため、耐薬品性と弾性と強強度とガスバリア性に優れ、且つゴム硬度25度〜40度程度の硬度を必要とするが、その合成樹脂としては、オレフィン系、塩化ビニール系、シリコン系の合成樹脂が好ましい。
外装ケース10は、図2示すように、リザーバー3を取り付ける部分は、注液ポート2の左側に形成された段部10dにより外装ケース10が低く形成され、この段部10dに続いて薬液輸送装置1の下端1eに対して角度Xで左端部に向けて低く形成された傾斜部10eが形成されている。なお、図示の角度Xは17度に設定されているが、これに限定されず任意に設定可能である。この傾斜部10eには、後述する開口部10fが形成されている。
リザーバー3は、この傾斜部10eの傾斜に沿うよう傾斜した状態でリザーバー枠12を介して保持されており、図2に示すように、リザーバー3自体も前記外端側中心位置3aと内端側中心位置3bを結ぶ線が薬液輸送装置1の下端1eに対して角度Xに傾斜した状態となっている。このように、リザーバー3を傾斜させることにより、実験動物等の皮下に埋め込んだ際に、この薬液輸送装置1の左側端部にて皮膚を突っ張らないことが可能である。従って、リザーバー3の傾斜角度、すなわち傾斜部の角度Xは、皮膚の突っ張りを抑制できる角度であればよく、例えば10度から30度など設置状況に応じて好適な角度に設定可能である。また、図示のように直線的に傾斜させることに限定されず、曲線的に傾斜させてもよい。
リザーバー枠12は、図6に示すように、曲面状の底部としてのリザーバー枠底部12aを有する略筒状の形状を有し、壁部分の一部を切り欠いて切り欠き12b及び切り欠き12cが形成されている。
この切り欠き12bは、リザーバー3から延びた管状の注入ポート側接続部3cを通す(載置する)ために用いられ、切り欠き12cは同じくリザーバー3から延びた管状のチューブ側接続部3dを通す(載置する)ために用いられる。なお、リザーバー枠12は、エポキシ樹脂等の合成樹脂や金属等の硬質素材かつ弾性素材により形成されるが、特に限定されるものではない。
リザーバー3とリザーバー枠12とは、リザーバー3の裏面3eとリザーバー枠12のリザーバー枠底部12aとが接着剤等で固着されることにより一体化される。なお、固着する手段として接着剤に限定されるものではなく、超音波融合やネジ結合、ピンカシメ結合でもよい。また、図示のように、リザーバー3とリザーバー枠12とを別体で形成し、その後一体化することに限定されず、同一の素材で下面側を硬質にかつ上面側を軟質に形成できるものであれば一体形成することも可能である。この場合、下面側の硬質部分が本実施形態のリザーバー枠12に相当し、上面側の軟質部分がリザーバー3に相当する。
なお、リザーバー枠底部12aは、リザーバー3の裏面3eの形状に対応させて形成されるため、例えば裏面3eが平坦である場合はリザーバー枠底部12aも平坦に形成される。
また、リザーバー3がリザーバー枠12を介して着脱可能な状態で取り付けられるため、外装ケース10の所定位置に確実にリザーバー3を保持するとともに、交換等の作業性を向上させることができる。
さらに、この薬液輸送装置1を皮下に埋め込んだ場合に、リザーバー3の下側は硬質のリザーバー枠12で保護するとともに、上側はオープンとすることでリザーバー3の容量を大きく確保することができる。
まず、前記リザーバー3とチューブ4とを接続するリザーバー接続パイプ22について説明する。
上記リザーバー接続パイプ22は、薬液に対する耐薬品性と強強度を有しガスバリア性の観点から、ステンレススチール等の金属かポリプロピレン、塩化ビニール等の合成樹脂で作られることが好ましい。
リザーバー接続パイプ22の構造は、図7(A)の左側に図示されているように、前記リザーバー3の排出口に一体になって接続しているパイプ状のチューブ側接続部3dに接続するリザーバー側接続部22aと、チューブ4の注入開口部4aに接続するチューブ注入開口接続部22bと、前記チューブ注入開口接続部22bより前記リザーバー3側に設けられ前記チューブ注入開口接続部22bの外径より径大に形成されてチューブ支持部材である外装ケース10の横方向穴10hに挿入できる傾斜面22cと、前記傾斜面22cの前記リザーバー3側に形成されて前記傾斜面22cが前記横方向穴10hに弾入された際に前記横方向穴10hの出口側側壁10iに係止する係止爪22dと、前記リザーバー側接続部22aと前記係止爪22dとの中間に設けられて前記横方向穴10hの内径より径大に形成され前記横方向穴10hの入口側側壁10jに度当たりする径大部22eとを備えている。前述の係止爪22dは、側面図である図7の(B)に図示されているように円周の上下2箇所にて突出形成されている。なお、前述の係止爪22dは、全周にわたって形成されても良い。
上記リザーバー接続パイプ22が横方向穴10hに挿入される際は、前記傾斜面22cが横方向穴10hに挿入されるが、その際は係止爪22dが内方に若干変形するかまたは横方向穴10hが若干外方に変形するかして、係止爪22dが出口側側壁10iの右方に突き抜けると係止爪22dが外方に若干広がり出口側側壁10iに係止する。すると径大部22eは、入口側側壁10jに度当たりすることになり、こうしてリザーバー接続パイプ22が横方向穴10hに組み付けられることになる。
上記チューブ接続パイプ24は、薬液に対する耐薬品性と強強度を有しガスバリア性の観点から、ステンレススチール等の金属かポリプロピレン、塩化ビニール等の合成樹脂で作られることが好ましい。
チューブ接続パイプ24の構造は、図7(A)の右側に図示されているように、前記チューブ4の前記排出開口部4bに接続されるチューブ排出開口接続部24aと、前記薬液輸送装置1から外部に突出する外部突出部24bと、前記チューブ排出開口接続部24aより前記外部突出部24b側に形成されチューブ保持部材である外装ケース10に形成された横方向貫通穴10kより径大な径大部24cと、前記径大部24cと前記外部突出部24bとの間に形成され前記横方向貫通穴10kを貫通した後に前記横方向貫通穴10kから抜けないように止め具25のCリング、またはEリングを挿入可能な止め具挿入溝24dとを備えている。
上記チューブ接続パイプ24の先端が横方向貫通穴10kに挿入されると、前記径大部24cが外装ケース10の入口側側壁10lに度当たりし、止め具25を止め具挿入溝24dに装着することにより、チューブ接続パイプ24が外装ケース10の横方向貫通穴10kに組み付けられることになる。
なお、ユーザーの都合によっては、外部チューブ27を必要としない。
チューブ4は、薬液に対する耐薬品性と弾性と強強度を有しガスバリア性(気体を透過させない性質)に優れた材料がこのましく、中でも合成樹脂材料が好ましい。上記ガスバリア性に優れた材料が要求されるのは、チューブ内の薬液に外部から空気等の気体の進入を阻止し薬液に有害物質が混入することを防止するためであり、加えて外部から気体が侵入して気泡が存在するとマイクロポンプ5のポンプ機能が低下するため、その機能低下を防止するためである。またチューブ4は、マイクロポンプ5の構成部材にもなっており後述するよう押圧ピン6により押圧されても破損しないためには、ゴム硬度(ショアA)25度〜40度程度の硬度を必要とする。耐薬品性と弾性と強強度とガスバリア性とに優れ適度な硬度を備えた合成樹脂としては、オレフィン系、塩化ビニール系、シリコン系の合成樹脂が好ましい。従って、リザーバー3と同様の材料を選択することができる。これらの合成樹脂から選ばれたチューブ4は、外径がほぼ1.1mm、内径0.6mmに形成されている。従って、その肉厚はほぼ0.25mmである。なお、チューブ4の外径、内径、肉厚は、使用状況により適宜変更することができる。
チューブ4の平面視での配置関係は、図1、図9のように、次のとおりである。
すなわち、チューブ4は、マイクロポンプ5の一部と平面視では重なっている。詳しく述べれば、チューブ4は、回転駆動部5aの一部とは平面視で重なり、カム部5b、押圧ピン6とは平面視で重ならずにカム部5b、押圧ピン6の外周側に配置されている。またチューブ4は、電池9および回路基板8の各々一部とは平面視で重なっているが、前述の注入ポート2とリザーバー3及びリザーバー枠12とは平面視で重なっていない。
したがって、マイクロポンプ5のカム部5b、押圧ピン6、チューブ4の円弧状チューブ部4c等のマイクロポンプ5の心臓部は、側面視方向で薄くなり、それらが回転駆動部5aの上蓋11側スペース位置に配置できるため、回転駆動部5aの側面視方向の厚さを厚く確保でき、高効率な駆動が実現し、十分な駆動力により押圧ピン6を押すことにより薬液を確実に供給することができる。
この流体導通部ユニット28は、図8のように、注液ポート2、リザーバー3、チューブ4、リザーバー接続パイプ22、チューブ接続パイプ24を含むものであり、さらには外部チューブ27を含んでもよく、それらの内部空間に前述の薬液が流動するものである。
この流体導通部ユニット28は、一体化することにより、薬液輸送装置1(外装ケース10)に組み込む前に滅菌を施すことができる上で効果的であり、また組み込む際に取扱いやすくなる。
これらの説明は、後述する。
すなわち、チューブ11は、図5に図示されているように、薬液輸送装置1の側面視方向での厚さの中心位置Nより上蓋11側に配置されている。詳しくは、チューブ11は、マイクロポンプ5のカム部5b、押圧ピン6とほぼ同じ側面視方向位置(高さ位置)に配置され、回転駆動部5aの上蓋11側であって、電池9および回路基板8より上蓋11側に配置されている。また、図5に見られるように、チューブ4は、前記リザーバー3が前述のように傾斜して配置されていることにより、注入ポート側接続部3c、チューブ側接続部3dとほぼ同じ側面視方向位置に配置され、またチューブ接続パイプ24とほぼ同じ側面視方向位置に配置されている。
以上のように薬液の流動経路の側面視方向位置がほぼ同じに配置されていることにより、薬液が流通経路内をスムースに流れることが出来、安定して実験動物に薬液を供給することができる。またマイクロポンプ5による薬液の供給も低電力で済むことになり、電池9が収納されているので、電池交換が困難であっても長期にわたって使用することが出来るものである。
チューブ4は、上流側の注入開口部4aにおいて前述のリザーバー接続パイプ22に結合しておりこのリザーバー接続パイプ22が外装ケース10の横方向穴10hに保持されていること、および下流側の排出開口部4bにおいて前述のチューブ接続パイプ24に結合されておりこのチューブ接続パイプ24が外装ケース10の横方向貫通穴10kに保持されていることは前述した。
このチューブ4において、前述の上流側の注入開口部4aと下流側の排出開口部4bの中間部は、平面形状が略円弧状、もしくはΩ状に形成された円弧状チューブ部4cであるが、この円弧状チューブ部4cは、主としてチューブ枠14により保持され、位置決めされている。
まず、図15にも図示されているようにチューブ枠14には、チューブ4の円弧状チューブ部4cが配置挿入されるように平面形状略略円弧状、もしくはΩ状に形成されたチューブ案内溝14bが形成されている。このチューブ案内溝14bは、チューブ4の外径より若干大きめの幅を有し、チューブ枠14の上表面側が開口する向きに形成されて、チューブ4の円弧状チューブ部4cが上側から載置されるようになるものである。
組立拡大平面図である図9、チューブ枠14の部品図である図15および組立拡大断面図である図10に図示されているように、前述のチューブ4の円弧状チューブ部4cを跨ぐように(塞ぐように)一対の浮き上り防止爪14cが4箇所(円弧状チューブ部4cにおいて左右各々2箇所)に形成されている。この浮き上り防止爪4cを形成するために、浮き上り防止爪14cの直下に浮き上り防止爪形成穴14dが設けられており、チューブ枠14の合成樹脂成形の際に、下型が挿入する部分に相当する。また一対の浮き上り防止爪14cの各々の爪先間には隙間が設けられて爪間隙間14eを構成している。この爪間隙間14eは、チューブ14をチューブ枠14内に組み立てる際に用いるものである。すなわち、組立ての際には、チューブ14を弾性変形して上記爪間隙間14eを通し下側のチューブ案内溝14bに挿入するものである。したがって、上記爪間隙間14eは、チューブ14を弾性変形させた際にそのチューブ14を通過させる隙間寸法が必要であると共に、チューブ14が上記爪間隙間14eを通過したのちは、元のパイプ形状に戻ったチューブ4が上記爪間隙間14eを通過できないように浮き上り防止爪14cにより上方への移動が阻止できる寸法とすることが必要である。
この押圧受壁14gの平面形状(円弧状形状)および平面視位置は、所定形状および所定位置に正確に形成されていることが必要である。仮に正確でないと、押圧ピン6がチューブの円弧状チューブ部4cを適正位置にて押圧することができず、その押圧が強すぎてチューブ4の円弧状チューブ部4cや押圧受壁14gもしくは押圧ピン6はじめ回転駆動部5aおよびカム部5b等を損傷させてしまうおそれがあり、その押圧が弱すぎるとチューブ4内の薬液を供給することが妨げられてしまう。
なお、押圧受壁検査穴14hでの検査により押圧受壁14gの形状や位置や正確ではないと確認された場合は、チューブ枠14の成形型を修正するなど修正し、チューブ枠14を作り直すものである。
マイクロポンプ5は、既に述べたチューブ4の特に円弧状チューブ部4c、回転駆動部5a、カム部5b、押圧ピン6を備えている。
初めに、既にチューブ4の円弧状チューブ部4c、チューブ枠14の押圧受壁14gについて説明している関係から、押圧ピン6の周辺について詳述する。
押圧ピン6は、図9、図11に見られるように、先端が径大なチューブ押圧部6aと径小で棒状の棒状部6bとを有している。
そのチューブ押圧部6aは、チューブ4の円弧状チューブ部4cをチューブ枠14の押圧受壁14gに押圧するもので、ほぼチューブ4の変形前の外径以上の外径を有している。
棒状部6bの内側端は、後述のカム部5bにより放射方向の外側に押し出されるもので、そのため半球状に平滑に形成されている。
この棒状部6bは、図15(A)に図示されているように、チューブ枠14の円弧状に形成された前述の押圧受壁14gの中心側に複数個放射状に配置形成された押圧ピン案内溝14iに載置されている。この押圧ピン案内溝14iは、チューブ枠14の上側に開口して設けられて下り、側面視形状は、棒状部6bの断面形状に倣って半円形状に形成されているもよく、凹溝状に形成されていてもよい。
上記棒状部6bの上方向は、図11のように、カム受15により位置決めされている。
一方、上記棒状部6bの先端に構成されているチューブ押圧部6aは、チューブ枠14の押圧ピン案内溝14iの先端に形成されチューブ押圧部6aを収容できる深さを有したチューブ押圧部収容溝14jに配置されている。
従って、上記チューブ枠14、カム受15には、強強度と摩擦係数の低いことが求められていることから、低摩擦に寄与する充填剤を合成樹脂材に充填するようにしてもよい。
上記第1カム5baと第2カム5bbは、ポリアセタール樹脂等の機械的強度の大きいエンジニアプラスチックまたは、強度と耐磨耗性に優れた金属で構成されている。特に、合成樹脂を用いる場合は、前述した充填剤を混入すると好ましい。この充填剤を混入した合成樹脂は、前述したように、高硬度が得られ強度も増し、低摩擦係数を呈し且つ磨耗しにくくなる。上記第1カム5baと第2カム5bbは、各々のカム面(図9の紙面では紙面に垂直方向に沿う側面)が押圧ピン6の内端に接触して押圧ピン6を放射方向に押し出し、円弧状チューブ部4cを押し潰すため、大きな反力を受けることになる。よって上記第1カム5baと第2カム5bbは、高硬度、強強度、低摩擦係数が要求されるものであることから、充填剤混入合成樹脂を用いると好ましい。
なお、第1カム5baと第2カム5bbの側面視方向での構造は、上記の如く第1カム5baが図9の第1カム5ba位置より約50度時計回り方向(右方向)に回転可能なように、また第2カム5bbが図9の第2カム5bb位置より若干反時計周り(左方向)に回転可能なように構成されている。
なお、前記押圧ピン6が前記回転中心O側に押し戻す弾性力は、円弧状チューブ部4cの弾性力を利用するものではなく、バネ部材を用いて上記弾性力を付与するようにしても良い。例えば、コイルばねや板ばねを前記押圧ピン6と押圧ピン案内部材(図示せず)との間に設置するようにしてもよい。
その各々のカム部回転軸5eは、同じ前記回転中心Oを中心に回転するものである。
各カム部回転軸5eは、図5のように回転駆動部5aから上方の上記第1カム5baと第2カム5bb側に突出しており、各カム部回転軸5eは、種々の歯車とピニオンの歯車列を有した輪列により回転駆動される。この輪列の回転駆動源は、ステッピングモータであって、2極の永久磁石を回転軸に取り付けたロータが、ステータの開口内で1ステップ180度の角度で回転する。この回転駆動部5aは、腕時計のステップモータ、輪列、輪列の末端の2番車軸と連動回転する日の裏車、筒車の構造をほぼ採用することができるものである。上記ステップモータは、1.5V程度の直流電圧で駆動される。
図4、図5のように、ムーブ枠13の下側(薬液輸送装置1の裏面側)には、前述の回路基板8が配置されており、この回路基板8の表面には、ICや各電子部品を実装してモールド樹脂にてモールドして回路部8aが配置されている。また回路基板8には、前述のICや各電子部品間、また外部との電気接続を行う配線パターンが形成されている。この回路基板8は、図4のように回路基板固定ネジ29がムーブ枠13にねじ込まれることによりムーブ枠13に取り付けされている。
この外部信号入力ポート30は、その平面視での好ましい配置場所は、前記底壁10aの内面との断面視方向において多少なりとも空間が存在する場所であって、しかも回路基板8と平面視で重なる場所であればどこでもかまわない。より好ましい配置場所は、平面視で回転駆動部5a、特に回路基板8の配置領域及びその周辺領域である。他方、好ましくない配置場所は、リザーバー3と注入ポート2及び電池9の平面視領域及びその周辺領域である。その理由は、リザーバー3と電池9は断面視で底壁10aの下面の付近まで構成されているから、底壁10aに配置する外部信号入力ポート30と側面視方向でのスペースに制約が生じるためであり、注入ポート2の周辺にすると回路基板8の回路部8aとの距離が離れ配線が長くなるからである。
この入力ピン31による前述の操作などにより、予めマイクロポンプ5の駆動特性、駆動プログラムを上記ICに入力しておく。例えば、薬液の吐出開始時、同吐出終了時時、同吐速度、単位時間あたりの吐出量、等である。動物実験開始前に入力しておくことが好ましいが、動物実験中に上記駆動特性を変更することも可能である。その変更入力のためには、実験動物の外部に、入力ピン31と接続した接続ケーブルを突出しておくことが必要とされる。
この減菌処理は、薬液輸送装置1が実験動物の体内、皮下に挿入配置されるため、細菌汚染から実験動物を防止するために菌を減少させるか滅亡させるかの処理であり、極めて重要な処置である。
まず、薬液の流体導通経路を構成する部材に、減菌処理を施す。
ここで、流体導通経路構成部材は、それらが組み立てられた流体導通部ユニット28を指す場合と、各個別の部材を指す場合とがある。作業性からは流体導通部ユニット28に組み立ててから減菌処理を施すことが好ましい。流体導通経路構成部材の各個別の部材を減菌処理するためには、減菌処理された無菌状態の無菌室内で組み立てすることが必要となる。
この流体導通部ユニット28は、図8のように、注液ポート2、リザーバー3、チューブ4、リザーバー接続パイプ22、チューブ接続パイプ24を含むものであり、ユーザーの使用状況によっては外部チューブ27を含むものであり、それらの内部空間に前述の薬液が流動するものである。この流体導通部ユニット28が、エチレンオキサイドガスにてガス減菌処理が施される。
以上により、前記流体導通部ユニット28の薬液導通経路の減菌処理は終了することになる。前記外部チューブ27の加熱圧着された先端は、実験動物に埋め込まれる前後の適切なタイミングで開封され、カテーテルと接続される。
なお、エチレンオキサイドガスの注入、排出は、上記手順に限られるものではなく、例えば、注入ポートパッキン20からエチレンオキサイドガス注入具が刺し込まれてエチレンオキサイドガスが注入され、チューブ接続パイプ24の先端、もしくは外部チューブ27の先端から前述のように排出されるようにしてもよく、好ましくはこの排出を確認してから外部チューブ27の先端を加熱圧着し封止するようにしてもよい。
外装ケース10に、前記流体導通部ユニット28、リザーバー枠12、ムーブ枠13、チューブ枠14、カム受15、マイクロポンプ5、電池9、回路基板8などの内臓部品を組み込み取り付けし、最後に上蓋11を外装ケース10の上部に接合して薬液輸送装置1が完成する。この状態の薬液輸送装置1全体に、エチレンオキサイドガスにてガス減菌処理を施す。
以上の様に、減菌処理は2回行われる。すなわち、前記流体導通部ユニット28に組み立ててから前述のガス減菌処理を施し、薬液輸送装置1を完成してから前述のガス減菌処理を施す。1回目の減菌処理は、薬液導通経路が狭い通路と小さい袋で構成されているので、そのような厳しい減菌処理に最適な処理方法(ガスの種類、ガス圧、ガス注入時間等)を選択できる。一方、薬液輸送装置1の完成後に減菌処理を施すことにより、外装ケース10、注入ポーと2、リザーバー3、上蓋11等の外部に露出する部材や内蔵部材の材質に損傷を与えないようなガス環境にて減菌処理を施すことができる。
この高圧蒸気減菌処理は、130度C程度の高圧の蒸気を前記流体導通部ユニット28の薬液導通経路に通す。
すなわち、前述と同様に、前記流体導通部ユニット28の入口である注入ポートパッキン20から高圧蒸気注入具(あるいは高圧蒸気供給装置)が刺し込まれ、さらに前記流体導通部ユニット28の出口であるチューブ接続パイプ24の先端、もしくは外部チューブ27の先端に高圧蒸気注入具(あるいは高圧蒸気供給装置)が挿入(接続)されて、注入ポートパッキン20側とチューブ接続パイプ24の先端、もしくは外部チューブ27の先端側の両端側から高圧蒸気が注入され、前述のエチレンオキサイドガスの排出と同様に、前記注液部ユニットから高圧蒸気が排出される。この排出は、上記エチレンオキサイドガスの排出と同様に種々の方法が用いられる。
以上により、前記流体導通部ユニット28の薬液導通経路の減菌処理は終了する。しかるのち、前記外部チューブ27の加熱圧着された先端は、実験動物に埋め込まれる前後の適切なタイミングで開封され、カテーテルと接続される。
なお、上記高圧蒸気の注入、排出は、上記手順に限られるものではなく、例えば、注入ポートパッキン20から上記高圧蒸気注入具が刺し込まれて上記高圧蒸気が注入され、前記チューブ接続パイプ24の先端、もしくは外部チューブ27の先端から前述のように排出されるようにしてもよく、またこの排出を確認してから外部チューブ27の先端を加熱圧着し封止することが好ましい。
上記の蒸気温度は、前述の130度Cに限定されるものではなく、120度C〜150度Cが好ましい。
この高圧蒸気減菌処理の後の2回目である薬液輸送装置1全体に施す減菌処理は、前述と同様なガス減菌処理である。
なお最初の減菌処理は、無菌室などの無菌条件下で、人間の手を介さないように全自動で前記流体導通部ユニット28の組立て前の各部材に施し、その後、無菌条件下で前記流体導通部ユニット28を組立ててもよい。
このため、外部に露出する部分を有する部材同士は、防水機能を有する接着剤が付着されて互いに接合されている。
外装ケース10と上蓋11との接合には、防水性が良好な接着材を使用する。外装ケース10の底壁10aに配置されている入力ピン31は、底壁10aに圧入接着され防水性が確保されている。また、外装ケース10と上蓋11によって囲まれる空間に挿入されるチューブ4の挿入部と排出部は、前述したリザーバー接続パイプパッキン23により、またチューブ接続パイプパッキン26により外装ケース10の横方向穴10hと横方向貫通穴10kが防水されている。したがって、上記外装ケース10と上蓋11によって囲まれる収納空間は、防水性が確保され、その内臓部品も防水されることになる。
一方、流体導通部ユニット28は、入口側が前述の注入ポートパッキン20により注入ポート2との間で防水性が確保され、排出側ではマイクロポンプ5が駆動している際は、薬液が輩出されるので流体導通部ユニット28内方に体液が侵入することはなく、あるいはマイクロポンプ5が非駆動の際は前記外部チューブ27側が封止されていることによって防水性が確保されるものである。
まず、準備作業について説明する。
第1に、流体導通部ユニット28を組み立てておく。
この流体導通部ユニット28は、図8のように、注入ポート2、注入ポートパッキン20、リザーバー3、チューブ4、リザーバー接続パイプ22、チューブ接続パイプ24を含むものであり、さらには外部チューブ27を含んでもよく、それらの内部空間に前述の薬液が流動するものである。
まず上記注入ポート2の接続筒部2eをリザーバー3のパイプ状の注入ポート側接続部3c内に圧入し、両者を接着材にて接合する。次にリザーバー3のチューブ側接続部3d内にリザーバー接続パイプ22のリザーバー側接続部22aを挿入し接着材にて接合する。このリザーバー接続パイプ22には、事前に前述のごとくリザーバー接続パイプパッキン23がはめ込まれている。次に、上記リザーバー接続パイプ22のチューブ注入開口接続部22をチューブ4の注入開口部4aに挿入し接着材にて接合する。次にチューブ4の排出開口部4bにチューブ接続パイプ24のチューブ排出開口接続部24aを挿入し接着材にて接合する。このチューブ接続パイプ24には、事前に前述のごとくチューブ接続パイプパッキン26がはめ込まれている。使用者の必要状況によっては、次にチューブ接続パイプ24の外部突出部24bを外部チューブ27に挿入し接着材で接着する。
こうして流体導通部ユニット28が組み立てられる。
なお、上記接着材を用いる代わりに他の接合方法としてもよく、例えば両者の接合強度が高ければ上記接着材を不要としてもよく、あるいは両者を熱融合してもよい。
このガス減菌処理が施こされると、直ちに外部チューブ27を接続しない場合は、チューブ接続パイプ24の先端に栓をはめ込んでおくことが好ましい。外部チューブ27が接続されている場合は、外部チューブ27の先端を加熱圧着し封止すると、流体導通部ユニット28内の減菌状態が維持されることから好ましい。
すなわち、流体導通部ユニット28のリザーバー3の裏面(下面)3eを、リザーバー枠12のリザーバー枠底部12aに設置し両面を接着材にて接合一体化する。
なお、上述した流体導通部ユニット28に対し、前述のリザーバー枠12を接合するタイミングは、流体導通部ユニット28を上述の滅菌処理を施した後であってもよく、滅菌処理の前でもよい。滅菌処理の前の場合は、流体導通部ユニット28のリザーバー3にリザーバー枠12を接合してから滅菌処理を施すことになる。
また外装ケース10の裏面(下端1e側)の底壁窪み10nに入力ピン31を打ち込んで取り付ける。この入力ピン31は2箇所取り付ける。
しかる後、この入力ピン31と回路基板10の導通パターンとをリード線等の導通部材にて導通接続させておく。
一例として次のように行われる。ただし組み立てられれば良いのであって本組み立て方法に限定されるものではない。
まず、外装ケース10を用意し、外装ケースの中にムーブ枠13を載置する。この場合、外装ケース10に上向きに突出形成された複数個のムーブ枠案内ピン10bを、対向した位置に設けられたムーブ枠13の穴に挿入する。したがって、外装ケース10に対してムーブ枠13の平面視位置が定められる。
しかる後、ムーブ枠13の内部にマイクロポンプ5の回転駆動部5aを挿入する。回転駆動部5aは、アナログ腕時計の時計機械体であるムーブメントを用いており、ムーブ枠13には回転駆動部5aとほぼ同じ平面視形状の窪みとして形成されたムーブ挿入凹部13aに挿入される。このムーブ挿入凹部13aは、回転駆動部5aの側面視方向の位置を決めるように側面視方向の寸法が正確に形成されているが、平面視形状は回転駆動部5aより多少大きく形成されて平面視方向に多少移動可能である。
この回転駆動部5aには、カム部回転軸5eが一体に上方向に突出しており、このカム部回転軸5eに第1カム5baと第2カム5bbとが取り付けられている。カム部回転軸5eは、前述のごとく中心側回転軸とその外周側の筒状回転軸とが同心円に配置されており、各々の回転軸に上記第1カム5baと第2カム5bbとが取り付けられているものである。
このチューブ枠14には、チューブ枠案内ピン16が打ち込みにより一体化されており、チューブ枠14の下面から突出した下突出部分は、前述の回転駆動部5aの上面に形成されている案内穴に挿入しており、上記回転駆動部5aに対してチューブ枠14の平面視方向の位置決めを行っている。
しかる後、チューブ枠取付ネジ17をチューブ枠14の上からムーブ枠13にねじ込むことにより、チューブ枠14をムーブ枠13に取り付ける。
まず、流体導通部ユニット28の注入ポート2を外装ケース10に組み込む。この組み込みは、注入ポート2の弾性脚部2gを、外装ケース10の注入ポート挿入穴10cに押し込む。すなわち、弾性脚部2gを前記注入ポート挿入穴10cの下端1eに近い側に形成した段部に弾性係合して注入ポート2を外装ケース10に保持するものである。
次に、リザーバー枠12を外装ケース10に取り付ける。
すなわち、リザーバー枠12のフック12dを外装ケース10の開口部10fに押し込みし、鉤部12eを鉤部止め段部10gに係止するものである。
上記において、リザーバー接続パイプ22の係止爪22を横方向穴10hにおいて図1の右側まで押し込むことにより前述のようにリザーバー接続パイプ22を外装ケース10に取り付ける。同様にチューブ接続パイプ24の先端を横方向貫通穴10kに挿入してから、止め具25を止め具挿入溝24dに差し込むことによりチューブ接続パイプ24を外装ケース10に取り付ける。
なお、上述したリザーバー枠12を外装ケース10に押し込み取り付ける作業と、リザーバー接続パイプ22の係止爪22を横方向穴10hに押し込む作業とをほぼ同時に行うようにすると、リザーバー枠12側とリザーバー接続パイプ22の両者に無理な力が働かないことから好ましい。
こうして円弧状チューブ部4cは、図1、図9の平面視位置形状にて、チューブ案内溝14bに案内位置決めされる。
その際、図11のように、押圧ピン案内溝14iには押圧ピン6の棒状部6bをセットし、チューブ押圧部収納溝14jには押圧ピン6の先端のチューブ押圧部6aをセットする。
また、チューブ押圧部6aが、円弧状チューブ部4cの中心側に位置するようにセットする。
さらに、棒状部6bの中心側端部を、カム部5bの外側にセットする。
すなわち、前述したチューブ枠案内ピン16の上面から突出した上突出部分は、カム受15に形成された案内穴に挿入しており、上記チューブ枠14に対してカム受15の平面視方向の位置決めが行われる。
このカム受15は、カム部回転軸5eを軸受けし、カム部5bの上方向を位置決めし、また図11のように、押圧ピン6の上方向を位置決めし、同時に円弧状チューブ部4cの上方向を位置決めしている。
この状態で、カム受取付ネジ19を、カム受15の上からチューブ枠14にねじ込むことにより、カム受15をチューブ枠14に取り付ける。
この上蓋11は、カム受15の上側にセットされるもので、外装ケース10の上外周に設けた段部に載置し、両者を接着するものである。その接着は、防水性を有する接着材によるものでもよく、超音波融合接合によるものでもよい。
その際、チューブ枠14の上側に突出しているチューブ枠突出ピン14aが上蓋11の内面にほぼ接するように配置されていることから、チューブ枠14の側面視方向の位置が定まることになる。したがって、上蓋11と外装ケース10との側面視方向の間に配置されたムーブ枠13、チューブ枠14、カム受15の側面視方向位置が定まることになる。
この組み立てられた薬液輸送装置1を前述のエチレンオキサイドガスにてガス減菌処理を施す。
以上により、薬液輸送装置1が完成するもので、ユーザー側に送品されるものである。
本装置1の組立て後に、外部信号入力ポート30の入力ピン31を介してICに対し、マイクロポンプ52の回転駆動部5aの駆動制御プログラム(第1カム5ba、第2カム5bbの駆動タイミング、それらのカムの駆動スピード、それらの駆動力等に対応する駆動方法、駆動条件等の制御用)を供給する。具体的には、回転駆動部5aに組み込まれているステッピングモータ(図示せず)の駆動ドライバーに、駆動開始時期、駆動パルス幅、駆動パルス出力周期、駆動電圧等の駆動信号に対応するプログラムである。
なお、上記の駆動制御プログラムは、予めICに記憶させておいても良いものである。
このデータ転送システム34は、上述した薬液輸送装置1を収納し薬液輸送装置1の外部信号入力ポート30の入力ピン31に接続する入力端子を備えた薬液輸送装置収納ボックス35、この薬液輸送装置収納ボックス35の外部接続端子に挿入して接続する収納ボックス側接続ケーブル36、収納ボックス側接続ケーブル36に接続している中継ボックス37、この中継ボックス37に接続しデータ転送装置のパソコンに接続する転送側ケーブル38を備えている。
なお、図17は、上側にデータ転送システム34を示し、右下側に薬液輸送装置収納ボックス35の拡大図を示している。
しかるのち、実験動物の皮下に埋め込む。
予め麻痺させておいた実験動物の皮膚を切り開いて、皮下に本薬液輸送装置1の下端1eを下向きにセットし、糸掛け部7の穴7aに通した糸を実験動物に縫い付けることにより本薬液輸送装置1を取り付ける。上記糸掛け部の穴7aが周囲に複数箇所にわたって設けられているので、本薬液輸送装置1を安定して取り付けることができる。
次に、薬液輸送装置1の側壁から突出している外部チューブ27の先端に取り付けられているカテーテルを介して実験動物の体内、例えば血管に薬液を供給出来るようにセットする。
以上の準備が完了したところで、実験動物の皮部を縫い合わせることによって動物実験がスタートする。上記マイクロポンプ5による薬液の供給量(実験動物への吐出量)は、1時間当たり0.1〜15マイクロリットル前後であるが、予め任意に設定可能である。また動物実験中に、経過時間に応じて、その吐出量を変えるように予めICにプログラムしておくことも可能である。
〔変形例1〕
第1実施形態では、リザーバー3と電池9は平面視で一部が重なっていないが、リザーバー3と電池9は平面視で一部が重なって配置するようにしてもよい。すなわち、リザーバー3の図1の右側の裏側に電池を配置してもよい。
このようにリザーバー3と電池9は平面視で一部が重なって配置させると、薬液輸送装置1全体が小型になる。
それ以外は、第1実施形態と同様である。
本変形例が前述の実施形態と異なる点は、薬液輸送装置1の平面視において注入ポート2が幅狭幅方向のほぼ中央側に配置されていることである。
注入ポート2が薬液輸送装置1の幅狭幅方向においてほぼ中央に配置されているとは、注入ポート2の中心位置が、薬液輸送装置1の幅狭幅方向の中間点、つまり図1の上辺縁からの距離と下辺縁からの距離がほぼ等しい位置であることである。但し、上記ほぼ等しい位置とは、上記中間点からの所定範囲幅内にあることを含む。上記所定範囲幅は、薬液輸送装置1の最大幅に対して5分の1として設定されている。上記所定範囲幅は、より好ましくは上記最大幅に対して10分の1とし、更に好ましくは15分の1である。
また、注入ポート2は、リザーバー3とマイクロポンプ5との間に配置されているものであり、電池9とマイクロポンプ5との間に配置されているものである。
上述のように、平面視において注入ポート2がリザーバー3又は電池9とマイクロポンプ5との間に配置されているから、薬液輸送装置1の長手方向(図1の左右方向)でも薬液輸送装置1の中央部付近に注入ポート2が配置されることになる。よって、上述と同様に、注入ポート2に注液具を刺し込んでリザーバー3内に薬液を補給する場合、薬液輸送装置1には長手方向においても薬液輸送装置1の全域にわたりほぼ均等に刺し込み力が加えられるから、実験動物に対しても局部的な痛みを与えることがなく、薬液補給操作がスムースに行われることになる。
なお、注入ポート2が幅狭幅方向、長手方向のほぼ中央部に配置されていると、注液具を注入ポート2から抜き出す際にも薬液輸送装置1の全領域に渡って引き抜き力を及ぼすことになるから、実験動物に対して局部的な痛みを与えることが無く、総じて注液操作を良好に行うことが出来る。
注入ポート2の突出部2aは、実施形態1では外装ケース10と同じ色調であったが、異ならせたものである。
上蓋11の色調は無色透明材で形成したが、本変形例の突出部2aは、赤色で形成している。この突出部2aは、上蓋11と別部材とし両者の接触面を防水性等の接着剤で接合してもよく、あるいはケース10に対して赤色の合成樹脂を形成して突出部2aを一体で樹脂形成しても良い。
上記の様に、突出部2aが赤色で、上蓋11の色調と異ならせているので、薬液輸送装置1が実験動物の皮下に埋め込まれた際に、上記突出部2aの赤色が外部から視認しやすくなり。実験者が突出部2aの存在場所を用意に認識でき、注入ポート2内に注液具を刺し込みやすくなる。
この場合、上記突出部2aの色調は、赤色系に限ることなく、外部から実験者が認識しやすい色調であればどのような色調であっても良く、青色系、黒系などでも良い。
本変形例は、注入ポート2において、突出部2aの上端に、外部から注液具を刺し込む際の案内となる案内傾斜面を設けたものである。この案内傾斜面の傾斜角は、上方に広がる方向に形成されており、5度〜30度が好ましく、より好ましくは10度〜20度がよい。
注入ポート2は、外装ケース10の上面からの突出部がないようにしたものである。
すなわち、注入液ポート2の突出部2aが存在しない。
従って、注入ポート2の上端が、外装ケース10の上面以下の高さに留められて形成されているものである。
このように注入ポート2の上端が、外装ケース10の上面からの突出していないと、実験動物の皮を突出させる必要がなく、よって実験動物に負担をかけることを軽減する。
但し、実験者が、薬液の補給の際に注入ポート2の場所を探しにくくなるため、変形例3のように注入ポート2の色調を外装ケース10の上面の色調と異ならせる必要がある。
注入ポート2は、前述の実施形態1の構成に限定されるものではなく、注入開口部2bを薬液輸送装置1の下端1e側にも形成するようにしてもよい。その場合は、前述した注入ポート2の底壁2fは形成せずに注入ポート2が筒状の構造を有することになる。前記下端1e側に形成された注入開口部2bにも上記と同様な注入ポートパッキン20をその注入開口部2bに前述と同様に保持する。すなわち、注入ポートパッキン20は、弾性を有するシリコン等の合成ゴムからなり、前記注入開口部2bの接触面に対して防水性を確保できる接着剤で接合されて保持されている。その場合、注入ポート2の前述した筒状の突出部2aは、前述した底壁2fから突出形成してもよい。あるいは、実験動物に引っ張りなどの負荷をかけない配慮から上記突出部2aを形成せずに、底壁2fに前述の注入開口部2bが形成されているようにしても良い。
あるいは、注入ポート2は、各図とは上下を逆に構成してもよい。すなわち、突出部2aを薬液輸送装置1の下端1e側に、前記弾性脚部2gを薬液輸送装置1の上端1f側に配置してもよいものである。
前述の実施形態1ではリザーバー3を外装ケース10の外側に保持する一例を示したものであるが、図2〜図6に示す形態に限定されるものではない。例えば、リザーバー枠12を用いずにリザーバー3を外装ケース10の外側表面に直接取り付けるような形態であってもよい。この場合、リザーバー3は、外装ケース10の表面に接着剤等により固定される。
また、図2に示すように、リザーバー3を傾斜させることに限定されない。すなわち、外装ケース10に傾斜部10eを設けることなく上面を平坦化し、その平坦面に平行状態でリザーバー3を保持してもよい。
また、外装ケース10に対するリザーバー枠12の着脱手段として、フック12d及び鉤部止め段部10gを用いることに限定されず、例えばネジ止め等を用いてリザーバー枠12を外装ケース10に固定してもよい。
マイクロポンプ5は、上述したタイプのものに限定されない。要は、薬液がリザーバー3から外部に適宜供給排出されるものならば、どのようなものであってもよい。
例えば、回転駆動部5a及びカム部5bの構造は、特許第3702901号公報に開示されているものであっても良い。
また、回転駆動部5aは、腕時計の指針を駆動する時計ムーブメントを用い、そのステッピングモータがその駆動制御手段で予め定められた駆動信号や制御プログラムに沿ってステップ駆動して上記カム部を回転駆動していたが、上記回転駆動部はそれ以外のものであってもよい。
また、チューブ4を順次押圧して薬液を送り出すポンプ構造もどのような構造・方式でも良く、例えばチューブ4の上を複数個の所定間隔を保ったまま回転する金属ボールによってチューブが局部的に順次押圧されて、前述複数個のボールの所定間隔のチューブ間に存在する薬液が排出されるようなマイクロポンプであっても良いものである。
前記実施形態における電池9は、酸化銀電池、リチウム電池等の一次電池として使い捨てるタイプでよいが、充電タイプの二次電池としても良い。その場合は、薬液輸送装置1の例えば下端1eに、充電用端子を形成する必要がある。外部充電器の接続端子を上記充電用端子に接像することによって二次電池に充電することが出来、薬液輸送装置1を長期に使用し、あるいは再利用することもできる。なお上記実施形態における電池9は、1.5Vの直流電圧を出力するものを使用した。なお、電池の代わりに、他の電源を用いてもよい。
前述した実施形態では、リザーバー3が露出しているが、このリザーバー3の上側を外部から防衛するためのガイド枠を配置し、このガイド枠を外装ケース10に着脱可能に取り付けてもよい。
このガイド枠は、平面視形状が十字形を有しており、十字の4辺の先端が下側に下り曲がって、この曲がり部の下端が弾性足に形成され、その下端に設けられた爪が外装ケースに設けた溝部に引っかかるように形成してもよいものである。
このガイド枠により、リザーバー3が外部からの押圧力を受け止めるため、リザーバー3からの薬液の排出や注入のよる弾性変形が外部押圧力により妨げられることがなく、また外部部材からの衝撃などからも防備することができるものである。
なお、本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に沿うどのような変更も本発明に含まれるものである。
また、本発明の流体輸送装置は、実験動物に埋め込むための装置に限定されず、人体の皮下に埋め込む用途にも適用され、例えば医療用の治療薬液であったり、栄養液であったりし、例えば血管に、あるいは筋肉に注入されるものでもよい。
さらに、本発明の流体輸送装置は、その他の流体輸送のためならばどのような用途であってもよく、小型の流体輸送装置に適する用途が好ましい。その流体は、上記以外の液体や、ガス等の気体であってもよい。
Claims (10)
- 外部に流体を輸送する流体輸送装置であって、
外装ケースと、
前記流体輸送装置の外部に露出して外部から流体を注入し得る注入開口部を備えた注入ポートと、
前記注入ポートから注入される流体を貯蔵するリザーバーと、
前記リザーバーに連通して流体を導通させる流体導通部と、
前記流体導通部を介して前記流体を前記流体輸送装置の外部に供給するマイクロポンプと、
前記マイクロポンプに動力を供給する電池と、を備え、
前記注入ポートは前記流体輸送装置の第一の面側に配置されており、
前記リザーバーにおける前記注入ポートとの連通口と、前記リザーバーにおける前記流体導通部との連通口と、前記流体導通部における前記マイクロポンプとの作用部と、前記作用部に対して作用するマイクロポンプの作用動作部と、前記流体導通部における流体輸送装置外部への排出口とは、前記流体輸送装置における側面視方向の中心位置より前記第一の面側に配置されており、
前記作用動作部を回転駆動するマイクロポンプの回転駆動部は、前記作用動作部に対して側面視で前記前記注入ポートとは反対側の第二の面側に配置されている
ことを特徴とする流体輸送装置。 - 請求項1に記載の流体輸送装置であって、
流体導通部における前記作用部は、マイクロポンプの前記作用動作部に対し平面視では重ならず側面視では重なり、
マイクロポンプの前記作用動作部を回転駆動する回転駆動部は、側面視方向で前記作用動作部の直下に配置され、前記作用部に対しては平面視では一部が重なり側面視では重ならないように配置されている、
ことを特徴とする流体輸送装置。 - 請求項1乃至請求項2のいずれか1項に記載の流体輸送装置であって、
前記リザーバーにおいて、前記リザーバーにおける前記流体輸送装置の平面視方向中央側である内端側での側面視方向中心位置は、外端側での側面視方向中心位置より前記上面側に近くなるように配置されることにより、前記リザーバーが傾斜して配置されており、前記内端側付近に前記注入ポートとの連通口と前記流体導通部との連通口とが配置されている、
ことを特徴とする流体輸送装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の流体輸送装置であって、
前記リザーバーを取り付けているリザーバー枠と、前記マイクロポンプの主要部をサポートするムーブ枠と、前記流体導通部であるチューブの前記作用部をサポートするチューブ枠と、前記チューブ枠の側面視方向の上側に配置され前記チューブの前記作用部の前記上方向への移動を阻止し、かつマイクロポンプの作用動作部の側面視方向の上方向への移動を阻止するカム受と、前記外装ケースの側面視方向の上端部に取り付けられている上蓋とを有し、
前記上蓋は、平面視で前記リザーバー枠と重ならず、前記ムーブ枠とチューブ枠とカム受と重なる位置に配置されており、
前記外装ケースと前記上蓋との側面視方向での間には、ムーブ枠とチューブ枠とカム受とが配置されている、
ことを特徴とする流体輸送装置。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の流体輸送装置であって、
前記流体導通部はチューブからなり、
前記マイクロポンプは、チューブの前記作用部と、前記作用動作部と、前記回転駆動部とを備えて構成されており、前記作用動作部は、前記チューブ枠の押圧受壁にチューブの前記作用部を順次押圧する複数個の押圧ピンと、前記複数個の押圧ピンを順次押圧する押圧ピン駆動手段とを有し、
前記押圧ピン駆動手段が前記押圧ピンにより前記チューブの作用部を上流方向から下流方向に順次押圧することにより前記チューブ内の流体を外部に供給する、
ことを特徴とする流体輸送装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の流体輸送装置であって、
前記チューブ枠は、前記押圧受壁の平面視方向の位置を検査可能な押圧受壁位置検査穴を複数個所備えている、
ことを特徴とする流体輸送装置。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の流体輸送装置であって、
前記チューブ枠は、前記チューブを案内する側面視方向の上方が開口するチューブ案内溝を備えており、このチューブ案内溝の複数個所には、前記チューブ案内溝の両対向壁から前記チューブの浮き上がりを防止可能な爪が各々突出形成されており、各々の爪の先端間は、前記チューブが変形して挿入可能な間隔を有している、
ことを特徴とする流体輸送装置。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の流体輸送装置であって、
前記リザーバーの排出口と前記チューブの注入開口部とを接続するリザーバー接続パイプと、
前記チューブの排出開口部に接続されて前記流体輸送装置の外部に突出するチューブ接続パイプとを備え、
前記リザーバー接続パイプは、前記リザーバーの排出口に接続するリザーバー側接続部と、チューブの前記注入開口部に接続するチューブ注入開口接続部と、前記チューブ注入開口接続部より前記リザーバー側に設けられ前記チューブ注入開口接続部の外径より径大に形成されてチューブを支持するチューブ支持部材の横方向穴に挿入できる傾斜面と、前記傾斜面の前記リザーバー側に形成されて前記傾斜面が前記横方向穴に弾入された際に前記横方向穴の出口側側壁に係止する係止爪と、前記リザーバー側接続部と前記係止爪との中間に設けられて前記横方向穴の内径より径大に形成され前記横方向穴の入口側側壁に度当たりする径大部とを備え、
前記チューブ接続パイプは、前記チューブの前記排出開口部に接続されるチューブ排出開口接続部と、前記液体輸送装置から外部に突出する外部突出部と、前記チューブ排出開口接続部より前記外部突出部側に形成されチューブ保持部材に形成された横方向貫通穴より径大な径大部と、前記径大部と前記外部突出部との間に形成され前記横方向貫通穴を貫通した後に前記横方向貫通穴から抜けないように止め具を挿入可能な止め具挿入溝とを備えている、
ことを特徴とする流体輸送装置。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の流体輸送装置であって、
前記リザーバーは、前記注入ポートと前記流体導通部と前記マイクロポンプと前記電池に対して、平面視では重ならず、側面視では少なくとも一部が重なる、
ことを特徴とする流体輸送装置。 - 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の流体輸送装置であって、
前記リザーバーを取り付けているリザーバー枠は、先端に取り付け用係合部を供えた弾性部を有し、
前記弾性部が弾性変形して前記取り付け用係合部が前記外装ケースに設けられた被係合部に弾性取り付けされている、
ことを特徴とする流体輸送装置。
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