JP4402946B2 - 筒体溶接装置及びこれに用いられる溶接治具 - Google Patents

筒体溶接装置及びこれに用いられる溶接治具 Download PDF

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Description

本発明は、円筒状に曲げ加工されたワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接するための筒体溶接装置の溶接治具(1)に関するものである。特に、円筒状のワーク(5)を溶接時の径に縮径保持する溶接治具(1)の構造に関する。
筒体溶接装置において、金属板から曲げ加工により円筒状に加工されたワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する溶接治具(1)を図18及び図19に示している。
この溶接治具(1)は、円筒状のワーク(5)を挿通させる間に溶接時の径に縮径するワーク挿通孔(10)と、前記ワーク挿通孔(10)の下流側において前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する溶接トーチ(4)を挿通するトーチ挿通孔(14)と、前記継ぎ目部(50)に形成された間隙(51)に差し込まれて前記ワーク挿通孔(10)を挿通中の前記ワーク(5)の周方向への回動を防ぐガイド板(6)とから構成されている。
前記ワーク挿通孔(10)は、図18に示されるように、縮径前のワーク(5)よりも若干大きな内径を有する大径通路(101)と、前記大径通路(101)に連続し且つ前記ワーク(5)の挿通方向に径が縮小するテーパ部(102)と、前記テーパ部(102)の小径端部に連続する小径通路(103)とからなっている。前記溶接治具(1)の周壁には、図18に示されるように、前記継ぎ目部(50)の間隙(51)に差し込まれる前記ガイド板(6)を挿通するためのスリット(15)が挿通方向に沿って形成されている。
このものでは、円筒状に曲げ加工したワーク(5)を、挿入口(11)から前記ワーク挿通孔(10)に強制的に挿入すると、前記ワーク(5)はテーパ部(102)において溶接時の径に縮径されて前記継ぎ目部(50)の間隙(51)が閉じられ、前記ワーク(5)の端縁相互が突き合わさった状態で前記小径通路(103)へと送られる。そして、前記小径通路(103)において、前記トーチ挿通孔(14)から差し込まれた溶接トーチ(4)によって前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)が溶接される。これにより、前記溶接治具(1)の取出口(12)から円筒状の溶接完成品が取り出される。
前記ワーク(5)は、前記ガイド板(6)により前記ワーク挿通孔(10)を挿通中の周方向への回動が防止され、前記継ぎ目部(50)が前記溶接トーチ(4)の先端に位置するように前記ワーク(5)の姿勢を維持できるから、前記溶接トーチ(4)により前記継ぎ目部(50)をズレることなく溶接することができる。
特開昭62−93078号公報 実開昭59−99073号公報
しかしながら、上記筒体溶接装置においては、前記ワーク(5)の姿勢維持手段である前記ガイド板(6)が前記テーパ部(102)の直前まで設けられているから、前記ガイド板(6)の終端部は、前記テーパ部(102)によって前記間隙(51)を閉じる方向に付勢された前記ワーク(5)の端縁に挟持された状態となる。そのため、前記ガイド板(6)が前記ワークの後端で途切れると、前記付勢力により前記間隙(51)が一気に閉じて端縁相互が衝突されることとなる。
この端縁相互の衝突により、溶接直前の前記ワーク(5)が周方向に振動され姿勢が不安定になるから、前記継ぎ目部(50)に形成される溶接線(L)にブレや歪みが生じるという問題があった。
上記問題を解決する方法として、前記ガイド板(6)を早めに除去して前記ワーク(5)の端縁相互の衝突を溶接位置から遠ざけて、前記衝突による振動が減衰した後に溶接を行なうという方法が考えられる。しかしながら、前記ガイド板(6)が除去されてから溶接までの距離が長くなると、前記ワーク(5)の姿勢が不安定になり周方向に回動されやすく、前述の筒体溶接装置と同じ様に、前記継ぎ目部(50)の位置がズレて形成される溶接線(L)にブレや歪みが生じやすくなる。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、『金属板を略円筒に曲げ加工することにより周壁に軸線方向全域にスリット状の被溶接部たる継ぎ目部(50)が形成されたワーク(5)を、前記継ぎ目部(50)が閉じた溶接時の径に縮径保持するワーク挿通孔(10)が貫通形成された溶接治具(1)と、前記溶接時の径まで縮径されたワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する溶接トーチ(4)とを有する筒体溶接装置』において、前記ワーク(5)の周方向へ回動及び振動を防止することにより、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を確実に溶接できると共に、前記継ぎ目部(50)に形成される溶接線(L)のブレや歪みの発生を防止して、品質の高い溶接完成品を得られるようにすることをその課題とする。
(1)請求項1に係る発明の筒体溶接装置は、
『前記ワーク挿通孔(10)には、同一円周上に配置され、前記ワーク(5)を半径方向内側に同時に挟圧すると共に前記ワーク(5)の挿通方向に回動自在な複数の転動体(20)からなる環状ローラ部(2)が、前記挿通方向に沿って二組以上設けられており、前記環状ローラ部(2)の内径(R)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接して得られる溶接完成品の外径よりも小さく設定されて前記ワーク(5)を前記転動体(20)の挟圧により半径方向内側に周壁が凹んだ非円形状に弾性変形させて前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する構成とする』ことを特徴とするものである。
これによれば、ワーク挿通孔(10)内に挿入されたワーク(5)は、溶接完成品の外径よりも小さい内径を有する複数の前記環状ローラ部(2)により縮径された状態で保持されるから、前記ワーク(5)は、継ぎ目部(50)の隙間(51)が閉じられると共に、前記転動体(20)の挟圧により半径方向内側に周壁が凹んだ非円形状に弾性変形される。
これにより、前記ワーク(5)の周方向への回動が阻止されるから、従来例のように前記ワーク(5)の姿勢維持手段であるガイド板(6)等を前記ワーク挿通孔(10)内に設ける必要がない。
また、非円形状に変形された前記ワーク(5)は、前記溶接治具(1)の取出口(12)から外部に取り出されると自身の弾性復帰力により元の円形状に戻るから、溶接完成品が変形することはない。
(2)請求項2に係る発明の筒体溶接装置は、
前記ワーク挿通孔(10)には、同一円周上に配置され、前記ワーク(5)を半径方向内側に同時に挟圧すると共に前記ワーク(5)の挿通方向に回動自在な複数の転動体(20)からなる環状ローラ部(2)が、前記挿通方向に沿って二組以上設けられており、前記環状ローラ部(2)の内径(R)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接して得られる溶接完成品の外径よりも小さく設定され、前記溶接治具(1)の上流側には、前記ワーク(5)を縮径して前記ワーク挿通孔(10)に挿通可能な形状に整形するワーク整形手段(88)が設けられる』ことを特徴とする。
これによれば、前記溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)に挿入される直前に、前記ワーク(5)が前記ワーク挿通孔(10)に挿入し得る形状に整形されるから、前記ワーク(5)が前記溶接治具(1)の挿入口(11)に引っ掛かったり、前記ワーク(5)が捻れて前記継ぎ目部(50)が挿通方向にズレることを防止することができる。
(3)請求項3に係る発明の筒体溶接装置は、
『前記環状ローラ部(2)を構成する転動体(20)は、溶接前の前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を押圧し得る位置に設けられる』ことを特徴とする。
これによれば、前記ワーク(5)の周壁が、前記環状ローラ部(2)の挟圧により前記継ぎ目部(50)が外側に突出した非円形状に変形されることを防止できる。また、溶接後の弾性復帰により、前記継ぎ目部(50)に形成された溶接線(L)が周方向に伸張されるから、前記継ぎ目部(50)の外側への盛り上がりを低減することができる。
(4)請求項4に係る発明の筒体溶接装置は、
『前記溶接治具(1)の周壁には、前記ワーク挿通孔(10)を挿通中に前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する溶接トーチ(4)を挿入可能なトーチ挿通孔(14)が形成され、前記トーチ挿通孔(14)の上流側と下流側には、前記環状ローラ部(2)がそれぞれ一組以上設けられており、前記トーチ挿通孔(14)の上流に位置する環状ローラ部(2)の転動体(20)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を押圧し得るように配置され、前記トーチ挿通孔(14)の下流に位置する環状ローラ部(2)の転動体(20)は、前記継ぎ目部(50)に当接しないように配置される』ことを特徴とする。
これによれば、前記ワーク(5)は、溶接前のみ前記継ぎ目部(50)が前記転動体(20)により押圧され、溶接後は前記継ぎ目部(50)に形成された溶接線(L)に前記転動体(20)が接触することがない。そのため、前記継ぎ目部(50)の外側への盛り上がりが防止されると共に、前記継ぎ目部(50)の変形、溶接線(L)のブレや歪みの発生が防止される。
また、前記トーチ挿通孔(14)の上流及び下流にそれぞれ一組以上の前記環状ローラ部(2)を設けることにより、溶接時の前記ワーク(5)の周方向への回動や振動を確実に防止することができる。
(5)請求項5に係る発明の筒体溶接装置は、
『前記環状ローラ部(2)は、前記トーチ挿通孔(14)を同一円周上に含む前記溶接治具(1)の周壁にも設けられる』ことを特徴とする。
これによれば、前記ワーク(5)は、溶接位置においても前記環状ローラ部(2)に縮径保持されるから、溶接時に前記ワーク(5)が周方向に回動及び振動することを防止することができる。
(6)請求項6に係る発明の筒体溶接装置は、
『隣接する環状ローラ部(2)は、一方の環状ローラ部(2)を構成する転動体(20)の配置と、他方の環状ローラ部(2)を構成する転動体(20)の配置とが異なる』ことを特徴とする。
これによれば、前記溶接治具(1)の内壁面に前記転動体(20)が千鳥状に配置されるから、前記ワーク(5)は、各環状ローラ部(2)において異なる非円形状に周壁を変形されながら前記ワーク挿通孔(10)を挿通されることとなる。そのため、各環状ローラ部(2)による前記ワーク(5)の弾性変形量が小さくても前記ワーク(5)の周方向へ回動及び振動を防止することができる。
ここで、前記転動体(20)の配置とは、各転動体(20)の位置を示すものではなく、前記環状ローラ部(2)を構成する転動体(20)の配置パターンのことを示している。したがって、転動体(20)の配置が異なるものには、隣接する環状ローラ部(2)において、すべての転動体(20)の円周上の位置が相違しているものだけでなく、一部の転動体(20)の円周上の位置のみが相違するものも含まれる。
(7)請求項7に係る発明の筒体溶接装置は、
『前記環状ローラ部(2)は、所定の間隔を空けて配置される三つ以上の転動体から構成される』ことを特徴とする。
これによれば、前記環状ローラ(2)により前記ワーク(5)をバランスよく縮径保持することができる。そのため、前記ワーク(5)が捻れて前記継ぎ目部(50)が挿通方向にズレることを防止することができる。
(8)請求項8にかかる発明の筒体溶接装置は、
『前記環状ローラ部(2)の転動体(20)は、前記溶接治具(1)の内壁面からの突出高さを調節可能である』ことを特徴とする。
これによれば、前記転動体(20)の突出高さの調節により、前記ワーク(5)を縮径保持する環状ローラ部(2)の内径(R)の大きさを容易に微調整又は変更することができる。
(9)請求項9に係る発明の筒体溶接装置は、
『前記ワーク整形手段(88)は、前記ワーク(5)の径を挿通方向に徐々に縮径するワーク縮径手段(83)と、縮径された前記ワーク(5)を前記溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)に挿入可能な形状に整形すると共に、前記ワーク挿通孔(10)に強制的に挿入させるワーク押込み手段(85)とからなる』ことを特徴とする。
これによれば、前記溶接治具(1)の直前において前記ワーク(5)を一気に縮径する場合に比べて、縮径による前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)のズレや形状の歪みが発生にくいと共に、前記ワーク(5)の搬送及び前記溶接治具(1)への押込みに必要な力も低減される。
(10)請求項10に係る発明の筒体溶接装置は、
『前記ワーク整形手段(88)は、前記ワーク(5)の径を挿通方向に徐々に縮径すると共に、前記溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)に挿入可能な形状に整形する絞りダイス(84)と、前記絞りダイス(84)の上流側に設けられ前記ワーク(5)を前記溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)に強制的に挿入させるワーク押込み手段(85)とからなる』ことを特徴とする。
これによれば、前述の請求項9と同様に、前記ワーク(5)の縮径時の形状の歪み等の発生が防止することができると共に、前記ワーク(5)を整形する機構が簡単である。
(11)請求項11に係る発明の溶接治具は、
前記ワーク挿通孔(10)には、同一円周上に配置され、前記ワーク(5)を半径方向内側に同時に挟圧すると共に前記ワーク(5)の挿通方向に回動自在な複数の転動体(20)からなる環状ローラ部(2)が、前記挿通方向に沿って二組以上設けられており、前記環状ローラ部(2)の内径(R)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接して得られる溶接完成品の外径よりも小さく設定され、前記溶接治具(1)の下流側には、前記ワーク挿通孔(10)から押出される前記溶接完成品を引き出すワーク取出し手段(86)が設けられる』ことを特徴とする。
これによれば、前記溶接治具(1)内において縮径された前記ワーク(5)又は前記継ぎ目部(50)が溶接された溶接完成品をスムーズに外側に取出すことができる。
特に、前述の請求項4のように、前記溶接治具(1)内において前記ワーク(5)を溶接する構成の場合には、溶接熱により溶接完成品が膨張されて前記環状ローラ部(2)と溶接完成品との間に大きな抵抗が生じ、前記溶接完成品がスムーズに取出せないことがあり、前記ワーク取出し手段(86)の設置が有効である。
(12)請求項12に係る発明の溶接治具は、前述の請求項1〜11に記載の筒体溶接装置に用いられる溶接治具に関するものであって、
『前記ワーク挿通孔(10)には、同一円周上に配置され、前記ワーク(5)を半径方向内側に同時に挟圧すると共に前記ワーク(5)の挿通方向に回動自在な複数の転動体(20)からなる環状ローラ部(2)が、前記挿通方向に沿って二組以上設けられており、前記環状ローラ部(2)の内径は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接して得られる溶接完成品の外径よりも小さく設定されて前記ワーク(5)を前記転動体(20)の挟圧により半径方向内側に周壁が凹んだ非円形状に弾性変形させて前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する構成とする』ことを特徴とするものである。
これによれば、前述の請求項1の作用に関する記述において説明したように、前記ワーク挿通孔(10)内にガイド板(6)等の姿勢維持手段を設けることなく、前記ワーク(5)の周方向への回動及び振動を防止することができる。
(13)請求項13に係る発明の溶接治具は、
『前記環状ローラ部(2)の転動体(20)は、前記ワーク(5)の挿通方向に沿って取付けられるレール部材(7)に回動自在に保持される』ことを特徴とする。
これによれば、前記レール部材(7)の取付けにより、前記ワーク挿通孔(10)に前記環状ローラ部(2)を配置できるから、前記環状ローラ部(2)の位置決め及び取付けが容易である。
(14)請求項14に係る発明の溶接治具は、
『前記ワーク挿通孔(10)は、挿入口(11)及び取出口(12)を構成する一対の環状口部材(110)(120)と、前記環状口部材(110)(120)相互を連結する複数のレール部材(7)とから構成される』ことを特徴とする。
これによれば、溶接対象物である前記ワーク(5)に合わせて、前記環状口部材(110)(120)と前記レール部材(7)を選択し、組み立てることにより、前記ワーク(5)の縮径保持に適したワーク挿通孔(10)を有する溶接治具(1)を容易に作製することができる。
また、前述の請求項4のように、前記溶接治具(1)内において前記ワーク(5)を溶接する構成のものでは、隣接するレール部材(7)相互間の隙間から溶接熱が外部に放出されるから、溶接完成品の熱膨張と共に前記溶接治具(1)の熱変形も低減される。
(15)請求項15に係る発明の溶接治具は、
『前記レール部材(7)は、半径方向に移動可能に取付けられる』ことを特徴とする。
これによれば、前記レール部材(7)を半径方向に移動させて、前記ワーク(5)を縮径保持する前記環状ローラ部(2)の内径の大きさを変更又は微調整することができる。
(1)請求項1に係る発明によれば、溶接治具(1)の内壁面に、ワーク(5)を同時に挟圧する複数の転動体(20)から構成され、溶接完成品の外径よりも小さい内径を有する環状ローラ部(2)を設けることにより、従来例のガイド板(6)等の姿勢維持手段を設けることなく、前記ワーク(5)の周方向への回動及び振動を防止することができるから、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)の溶接不良や、前記溶接線(L)にブレや歪みが生じにくい。
また、前記ワーク(5)は、前記環状ローラ部(2)によって保持されて前記溶接治具(1)の内壁面に接触しないから、前記ワーク(5)の外壁面に擦り傷が形成される不都合もない。
これより、前記継ぎ目部(50)及び外壁面の仕上がりが美しい品質の高い溶接完成品を得ることができる。
(2)請求項2に係る発明によれば、溶接治具(1)の上流側にワーク整形手段(88)を設けることにより、前記溶接治具(1)に挿入する際に前記ワーク(5)の引っ掛かりや、捻れを防止できるから、前記ワーク(5)の溶接治具(1)への挿入及び取出しがスムーズであると共に、品質の高い溶接完成品を得ることができる。
(3)請求項3に係る発明によれば、転動体(20)により前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を押圧することにより、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)の外側への盛り上がりが低減できるから、より真円に近い周壁を有する溶接完成品を得ることができる。
(4)請求項4に係る発明によれば、トーチ挿通孔の上流及び下流に環状ローラ部(2)を配置して、上流側の前記環状ローラ(2)のみにワーク(5)の継ぎ目部(50)を押圧させる構成としたことにより、前記継ぎ目部(50)の外側への盛り上がり、溶接線(L)のブレや歪みを防止できるから、より真円に近い周壁を有し且つ品質の高い溶接完成品を得ることができる。
(5)請求項5に係る発明によれば、トーチ挿通孔(14)形成部にも環状ローラ部(2)を配置したことにより、溶接時に前記ワーク(5)が周方向に回動及び振動することを防止できるから、前記継ぎ目部(50)を確実に溶接できると共に、溶接線(L)のズレやブレが少ない品質の高い溶接完成品を得ることができる。
(6)請求項6に係る発明によれば、隣接する環状ローラ部(2)の転動体の配置を異なるものにすることにより、小さな前記環状ローラ部(2)の保持力で前記ワーク(5)の周方向への回動及び振動を防止できるから、前記ワーク(5)の前記ワーク挿通孔(10)への押込み及び取出しに必要な力が低減される。そのため、動力の小さいワーク押込み手段(85)及びワーク取出し手段(86)の採用が可能となり、筒体溶接装置全体のコンパクト化を図ることができる。
(7)請求項7に係る発明によれば、三つ以上の転動体から環状ローラ部(2)を構成することにより、前記継ぎ目部(50)が挿通方向へのズレることを防止できるから、より品質の高い溶接完成品を得ることができる。
(8)請求項8に係る発明によれば、転動体(20)の突出高さを調節可能とすることにより、環状ローラ部(2)の内径を微調整できるから、前記ワーク(5)の径が変化する場合にも前記ワーク(5)をしっかりと縮径保持することができる。そのため、前記ワーク(5)の製造ロットの違い等による溶接完成品の品質のバラツキを防止することができる。
また、本発明の筒体溶接装置によれば、前記環状ローラ部(2)の内径の変更により、異なる径を有する複数のワーク(5)にも対応できるから、前記ワーク(5)の径ごとに前記溶接治具(1)を準備する必要がなく、前記ワーク(5)の溶接コスト及び前記溶接治具(1)の交換する手間を低減することができる。
(9)請求項9に係る発明によれば、前記ワーク(5)を徐々に縮径するワーク縮径手段(83)と、前記ワーク挿通孔(10)に挿入可能な形状に整形すると共に強制的に挿入させるワーク押込み手段(85)とからなるワーク整形手段(88)としたことにより、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)のズレや形状の歪みが発生しにくいから、品質の高い溶接完成品を得ることができる。また、前記ワーク(5)の搬送及び押込みに必要な力も低減されるから、動力の小さいワーク押込み手段(85)の採用が可能となり、筒体溶接装置全体のコンパクト化を図ることができる。
(10)請求項10に係る発明によれば、前記ワーク(5)を徐々に縮径すると共に前記ワーク挿通孔(10)に挿入可能な形状に整形する絞りダイス(84)と、前記ワーク(5)を前記ワーク挿通孔(10)に強制的に挿入させるワーク押込み手段(85)とからなるワーク整形手段(88)としたことにより、品質の高い溶接完成品を得ることができると共に、筒体溶接装置全体のコンパクト化を図ることができる。
(11)請求項11に係る発明によれば、前記溶接治具(1)の下流側にワーク取出し手段(86)を設けることにより、前記ワーク(5)又は溶接完成品をスムーズに外側に取出すことができるから、前記溶接治具(1)内に前記ワーク(5)又は溶接完成品が詰まるという不都合が防止される。また、前記ワーク(5)押込みに要する力も低減される。
(12)請求項12に係る発明によれば、前述の請求項1と同様に、従来例のガイド板(6)等の姿勢維持手段を設けることなく、前記ワーク(5)の周方向への回動及び振動を防止することができるから、品質の高い溶接完成品を得ることができる。
(13)請求項13に係る発明によれば、転動体(20)をレール部材(7)に保持させることにより、環状ローラ部(2)の位置決めが及び取付けが容易であるから、前記環状ローラ部(2)の位置や配置数の変更、前記転動体(20)の配置換えや交換を容易に行うことができる。
(14)請求項14に係る発明によれば、挿入口(11)及び取出口(12)を構成する一対の環状口部材と、複数のレール部材(7)とからワーク挿通孔(10)が構成されることにより、溶接対象物である前記ワーク(5)に応じた前記ワーク挿通孔(10)を有する溶接治具(1)を容易に作製できるから、前記溶接治具(1)の製造コストが低減される。
また、前記溶接治具(1)内において前記ワーク(5)を溶接する構成とした場合には、溶接熱が外部への放出され溶接完成品の熱膨張及び溶接治具(1)の熱変形が低減されるから、前記環状ローラ部(2)と溶接完成品との間に生じる抵抗が小さく、前記溶接完成品を前記溶接治具(1)内からスムーズに取出すことができる。また、より品質の高い溶接完成品を得ることができる。
(15)請求項15に係る発明によれば、レール部材(7)を移動させることにより、環状ローラ部(2)の内径(R)を微調整又は変更することができるから、請求項7と同様に、高い品質の溶接完成品を得ることができると共に、前記ワーク(5)の溶接に要するコスト及び手間が低減される。
<実施の形態1>
以下に、本発明実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
本発明実施の形態の筒体溶接装置の一例を図1及び図2に示している。
このものは、水平なワークテーブル(T)上に、略円筒状のワーク(5)を溶接治具(1)まで搬送するワーク搬送路(8)と、前記ワーク(5)を縮径保持した状態で挿通させる溶接治具(1)と、前記溶接治具(1)の中央に形成されたトーチ挿通孔(14)から挿入されて前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する溶接トーチ(4)と、前記溶接治具(1)から取出された溶接完成品を搬送する完成品搬送路(9)が直列に並んだ構成となっている。
*ワーク搬送路(8)
前記ワーク搬送路(8)は、図2に示されるように、載置された前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)が上向きとなる姿勢に維持しながら搬送方向に送るワーク送り手段(87)と、前記ワーク送り手段(87)に連続して設けられ前記ワーク(5)を搬送方向に沿って徐々に縮径させる第1及び第2ワーク縮径手段(83a)(83b)と、前記ワーク縮径手段(83b)に連設され縮径された前記ワーク(5)を前記溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)に挿入し得る形状に整形すると共に前記ワーク挿通孔(10)に強制的に挿入させるワーク押込み手段(85)と、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)に挿入されて前記ワーク(5)の周方向への回動を防止するガイド板(6)及びガイドローラ(60)とから構成されている。
前記ワーク縮径手段(83a)(83b)及びワーク押込み手段(85)は、図4から図6に示されるように、矩形状の枠体(92)(93)内にそれぞれ収容されている。
[ワーク送り手段(87)]
前記ワーク送り手段(87)は、前記ワーク(5)の底部に接触して前記ワーク(5)を搬送方向に送る搬送ベルト(801)が巻き掛けられた基台部(80)と、前記ワーク(5)の搬送方向に沿って設けられる左右一対の側板(800)とからなっており、前記搬送ベルト(801)は、モータ(M)により回転駆動されている。
前記一対の側板(800)は、図3に示されるように、前記基台部(80)に固定された矩形状の枠体(91)を移動自在に貫通する一対の支持棒(910)に取付けられており、前記支持棒(910)の位置を調節することで、前記側板(800)相互の間隔(W)を調節できるようになっている。また、前記側板(800)は、前記ワーク(5)の転倒や前記基台部(80)からの脱落を防止するものであり、前記側板(800)相互間を搬送される前記ワーク(5)が前記側板(800)に摺接することがない間隔(W)に設定されている。
ここで、前記ワーク(5)は、前記搬送ベルト(801)との間に生じる摩擦力のみによって搬送されているから、先行するワーク(5)の搬送が滞ったり、前記ワーク(5)が前記側板(800)と摺接したりすることで容易に停止されて、前記搬送ベルト(801)は前記ワーク(5)の下側において空回りすることとなる。
[ガイド板(6)]
前記ガイド板(6)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)の隙間(51)に差し込まれる金属製の薄板であり、図3に示されるように、前記枠体(91)を上下動自在に貫通する支持棒(911)に連結されたガイド板保持具(61)に固定されている。
前記ガイド板(6)は、前記ワーク搬送路(8)の上流部から前記第1ワーク縮径手段(83a)にわたって配置されており、前記支持棒(911)の上下動により前記ワーク(5)に合わせて高さ位置を調節できるようになっている。
[ワーク縮径手段(83a)(83b)]
前記ワーク送り手段(87)に連設される第1ワーク縮径手段(83a)は、図2及び図4に示されるように、前記ワーク(5)を挟持可能な間隔で配置された二対のサイドローラ(81)と、前記枠体(92)に上下動可能に取付けられた断面逆U字状のローラ保持具(920)に保持された二対の上部ローラ(921)と、前記ワーク(5)の底部との間に生じる摩擦力により前記ワーク(5)を搬送方向へと送る2つの下部ローラ(810)と、前記ワーク送り手段(87)に連続して配置されたガイド板(6)とから構成されている。
前記サイドローラ(81)は、前記ワーク送り手段(87)の搬送ベルト(801)に連続して設けられる下部ローラ(810)を挟んで対向配置されており、モータ(図示せず)によって回転駆動される下部ローラ(810)に連動して回転する構成となっている。
また、前記ガイド板(6)は、前記上部ローラ(921)相互間に収容されており、前記ガイド板(6)が安定するように前記ガイド板保持具(61)の反対側には同じ肉厚の補助具(62)が取付けられている。
前記第1ワーク縮径手段(83a)に連設される第2ワーク縮径手段(83b)は、図5に示されるように、前記第1ワーク縮径手段(83a)のサイドローラ(81)相互よりも小さい間隔で配置された二対のサイドローラ(82)と、前記枠体(92)に上下動可能に取付けられた断面逆U字状のローラ保持具(920)に保持された二対の上部ローラ(922)と、前記ワーク(5)の底部との間に生じる摩擦力により前記ワーク(5)を搬送方向へと送る2つの下部ローラ(820)と、前記上部ローラ(922)相互間に収容されるガイドローラ保持具(63)と、前記ガイドローラ保持具(63)に回動自在に保持された円盤状の4つのガイドローラ(60)とから構成されている。
前記サイドローラ(82)は、前述の第1ワーク縮径手段(83a)と同様に、前記下部ローラ(820)に連動して回転される。
前記ガイドローラ(60)は、前記第1ワーク縮径手段(83a)により縮径された前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)の隙間(51)に挿通し得るように薄肉の金属板から形成されており、前記ガイド板(6)と同様に、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)に形成された隙間(51)に差し込まれて、前記ワーク(5)の周方向への回動を防止している。
この例のものでは、前記サイドローラ(81)(82)、上部ローラ(921)(922)及び下部ローラ(810)(820)は、いずれもウレタンゴムから形成されており、前記第1ワーク縮径手段(83a)のサイドローラ(81)相互の間隔は、縮径前の前記ワーク(5)の径の99%前後に、前記第2ワーク縮径手段(83b)のサイドローラ(82)相互の間隔は、縮径前の前記ワーク(5)の径の98%前後となるように設定されている。
また、前記一対のサイドローラ(81)(82)の半径方向の間隔、及び、前記第2ワーク縮径手段(83)の上部ローラ(922)の高さ位置は、溶接対象物である前記ワーク(5)の径に合わせて、前記枠体(92)の側壁面から突出するサイズ調節ハンドル(923)や前記枠体(92)の上板を貫通するサイズ調節ネジ(924)の回転操作によって調節できるようになっている。
[ワーク押込み手段(85)]
前記ワーク押込み手段(85)は、図6に示されるように、矩形状の枠体(93)の各辺に沿って上下左右に設けられた鋼鉄製の4つの鼓状ローラ(850)からなり、前記鼓状ローラ(850)の円弧状曲面によって前記ワーク(5)を前記ワーク挿通孔(10)に挿入可能な径まで縮径し且つ円形状に整形し得る略円形の挿通孔が形成されている。前記鼓状ローラ(850)は、モータ(図示せず)により回転駆動される下側の鼓状ローラ(850)に連動して左右の鼓状ローラが(850)が回転する構成となっており、上側の鼓状ローラ(850)は、駆動源により回転されることなく前記ワーク(5)上部に押圧状態で当接している。
この例のものでは、前記鼓状ローラ(850)によって形成される挿通孔の径は、縮径前の前記ワーク(5)の径の97%前後となるように設定されている。前記鼓状ローラ(850)相互の間隔は、前記枠体(93)の上部に設けられた調節ネジ(851)の回転操作によって調節できるようになっている。
*完成品搬送路(9)
前記完成品搬送路(9)は、前記溶接治具(1)内で溶接された溶接完成品を取出すためのワーク取出し手段(86)と、前記ワーク取出し手段(86)によって取出された前記溶接完成品を受け取り下流方向へ送る完成品送り手段(95)と、上下方向に高さを調節できる補助ローラ(96)とから構成されている。
前記ワーク取出し手段(86)は、前述のワーク押込み手段(85)と同様に4つの鼓状ローラ(860)から構成されており、後続のワーク(5)の押込みにより前記取出口(12)から押出されてきた溶接完成品を前記鼓状ローラ(860)により挟持し、回転駆動により4つの前記鼓状ローラ(860)によって形成された略円形の挿通孔内へと引き込むことで、前記溶接完成品を引き出している。
前記完成品送り手段(95)は、一対の台板(951)と、前記台板(951)相互間に回動自在に取付けられた複数のローラ(950)とからなり、前記ワーク取出し手段(86)によって引き出された溶接完成品を受取ると共に、後続の溶接完成品の引出しを妨げることがないように、前記溶接完成品をスムーズに下流側に搬送することができるようになっている。また、前記ローラ(950)は駆動源に接続されておらず、前記溶接完成品の移動により回動される。
前記補助ローラ(96)は、ローラの高さ位置を調節することで、前記完成品送り手段(95)から送られてきた溶接完成品を引続き水平に搬送することができる。
*溶接治具(1)
前記溶接治具(1)は、図7に示されるように、円筒本体(17)と、前記円筒本体(17)の軸線方向に沿ってネジ止めされた10本のレール部材(7a)(7b)(7c)と、前記レール部材(7a)(7b)(7c)に回動自在に保持されると共に前記ワーク挿通孔(10)において環状ローラ部(2A)(2B)(2C)を構成する転動体であるローラ(20a)(20b)(20c)とから構成されている。また、前記円筒本体(17)の中央上部には、前記ワーク(5)を溶接する溶接トーチ(4)を差し入れるためのトーチ挿通孔(14)が形成されている。
また、前記溶接治具(1)は、挿入口(11)側と取出口(12)側との外周壁に外嵌する一対の環状枠体(89)を有する固定治具によって前記ワークテーブル(T)に固定されている。
[円筒本体(17)]
前記円筒本体(17)には、挿入口(11)から取出口(12)まで一定の内径を有するワーク挿通孔(10)が形成されており、前記ワーク挿通孔(10)の内径は前記ワーク押込み手段(85)によって押込まれた前記ワーク(5)が、前記円筒本体(17)の内壁面に摺接することがない大きさに設定されている。また、前記円筒本体(17)には、図11に示されるように、後述するレール部材(7a)(7b)(7c)(7d)を取付けるための断面T字状の取付溝(13a)(13b)(13c)(13d)と、前記レール部材(7a)(7b)(7c)(7d)を固定するネジ(75)と螺合するネジ孔(18)と、前記溶接トーチ(4)による溶接を可能にするための電極(15)(16)とが設けられている。
前記取付溝(13a)(13b)(13c)(13d)は、図11に示されるように、前記円筒本体(17)の中心から周方向に沿って放射状に形成されていると共に、図7に示されるように、これに取付けられたレール部材(7a)(7b)(7c)(7d)の先端から挿入口(11)までの距離(a)(b)(c)が異なるように、円筒本体(17)の軸線方向の形成位置が設定されている。前記取付溝(13a)(13b)(13c)(13d)はすべて同じ構成であるが、前記取付溝(13d)は中央部において前記トーチ挿通孔(14)に連通している。
この例において、前記10本の取付溝(13a)(13b)(13c)(13d)は、図11に示されるように、前記トーチ挿通孔(14)に連通する取付溝(13d)から時計回りに、(13d)→(13a)→(13b)→(13c)→(13a)→(13b)→(13c)→(13a)→(13b)→(13c)の順番で形成されている。また、前記挿入口(11)からの距離は、前記レール部材(7a)(7d)の距離(a)が最も小さく、次に前記レール部材(7b)の距離(b)が大きく、前記レール部材(7c)の距離(c)がもっとも大きくなるように設定されている。
[レール部材(7)]
前記レール部材(7a)は、図12に示されるように、直方体状の基台(70)と、前記基台(70)の中央部に長手方向に沿って立設される一対のローラ保持板(71)とから構成されており、前記ローラ保持板(71)相互間には、前記環状ローラ部(2A)を構成する複数のローラ(20a)が回動自在に取付けられている。
前記基台(70)は、前記円筒本体(17)に取付けた際に、前記取付溝(13)内に収容可能な高さに形成されており、前記ローラ保持板(71)の両側には前記レール部材(7a)を前記円筒本体(17)に取付けるためのネジ(75)を挿通する一対の挿通孔(74)が貫通形成されている。
前記ローラ保持板(71)は、前記円筒本体(17)に取付けた際に、図8に示されるように、前記ローラ保持板(71)の上端部が前記円筒本体(17)の内壁面から半径方向内側に突出するように形成されており、前記一対のローラ保持板(71)には前記ローラ(20a)を回動自在に保持する軸(72)を挿通固定するための貫通孔(73)が形成されている。
前記貫通孔(73)は、前記軸(72)に保持された前記ローラ(20a)が所定の高さだけ前記ローラ保持板(71)の上端から突出する位置に形成されている。また、前記挿通孔(74)と貫通孔(73)とは、前記レール部材(7a)の長手方向の位置が交互になるように形成されている。
前記レール部材(7b)(7c)は、前記ローラ保持板(71)に保持される前記ローラ(20b)(20c)の数以外の点については、前述のレール部材(7a)と同じ構成を有している。
この例のものでは、図7及び図10に示されるように、前記レール部材(7a)(7b)(7c)のうち前記ワーク(5)の側壁面を挟圧する位置に取付けられた4本については、前記トーチ挿通孔(14)の中央部分よりも下流側には前記ローラ(20a)(20b)(20c)が保持されない構成となっている。一方、残りの5本のレール部材(7a)(7b)(7c)については、前記挿入口(11)側の端部から取出口(12)側の端部まで前記ローラ(20a)(20b)(20c)が保持された構成となっている。
また、前記トーチ挿通孔(14)に連通する取付溝(13d)に取付けられるレール部材(7d)は、図7から図10に示されるように、前記レール部材(7a)(7b)(7c)と同様に基台(70)の中央に前記ローラ(20a)を保持する一対のローラ保持板(71)(71)が形成された上流部と、前記上流部より横幅が大きく前記トーチ挿通孔(14)に連通する透孔(76)が形成された中央部と、前記取付溝(13d)と略同じT字状断面を有する下流部とから構成されている。
[ワーク挿通孔(10)]
上記のような構成であるから、この例の溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)には、図8から図10に示されるように、同一円周上に配置される3つ又は4つのローラ(20a)(20b)(20c)から構成される環状ローラ部(2A)(2B)(2C)が、前記ワーク(5)の挿通方向に沿って計45組配置されることになる。具体的には、前記トーチ挿通孔(14)の上流側に15個、前記トーチ挿通孔(14)の形成部に12組、その下流部に18組の環状ローラ部(2A)(2B)(2C)が配置された構成となっている。
前記環状ローラ部(2A)は、図8に示されるように、前記レール部材(7a)(7d)に保持されたローラ(20a)から構成されるものであり、前記トーチ挿通孔(14)の上流側においては、前記レール部材(7d)に保持されたローラ(20a)を含む4つのローラ(20a)からなり、前記トーチ挿通孔(14)形成部よりも下流側においては前記レール部材(7a)に保持される3つのローラ(20a)から構成されている。
また、前記環状ローラ部(2A)の内径(Ra)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接して得られる溶接完成品の外径よりも小さく設定されている。そのため、図13(b)に示されるように、前記ワーク挿通孔(10)に挿入された前記ワーク(5)は、前記環状ローラ部(2A)を構成する3つ又は4つのローラ(20a)により同時に半径方向内側に向かって挟圧されることになる。
ここで、前記環状ローラ部(2A)の内径(Ra)とは、前記ローラ(20a)に内接する円(図8中の一点差線で示される円)の直径に一致するものである。また、この例のものでは、前記環状ローラ部(2A)の内径(Ra)は、前記溶接完成品の外径の99.5%前後に設定されている。
前記環状ローラ部(2B)(2C)は、ローラ(20b)(20c)の配置以外の点については前記環状ローラ部(2A)と同じ構成であり、前記環状ローラ部(2A)と同じ内径(Rb)(Rc)を有している。
*ワーク(5)の溶接動作
次に、上記実施の形態に係る筒体溶接装置の溶接動作について説明する。
図13(a)のように略円筒状に曲げ加工されたワーク(5)を、ガイド板(6)が継ぎ目部(50)の隙間(51)に差し込まれるように前記ワーク搬送路(8)に供給した後、モータ(M)を駆動させると、前記搬送ベルト(801)が走行されて、前記ワーク(5)は被溶接部である前記継ぎ目部(50)が上向きに維持された状態で搬送方向へと送られる。
前記搬送ベルト(801)によりワーク送り手段(87)の下流端まで搬送された前記ワーク(5)は、一対のサイドローラ(81)によって挟持されワーク整形手段(88)に引き込まれる。
前記ワーク(5)は、前記ワーク整形手段(88)において、先ず、搬送方向に沿って相互の間隔が小さくなるように設置されたサイドローラ(81)(82)によって徐々に縮径される。続いて、上下左右に配置された4つの鼓状ローラ(850)からなる前記ワーク押込み手段(85)によって上下左右から挟圧され、前記継ぎ目部(50)の隙間(51)が完全に閉じ且つ溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)内に押込み可能な形状に整形された後、前記鼓状ローラ(850)の回転によって前記溶接治具(1)の前記ワーク挿通孔(10)に強制的に挿入される。
このとき、前記ワーク(5)は、前記ワーク押込み手段(85)の直前まで前記継ぎ目部(50)の隙間(15)に差し入れられた前記ガイド板(6)及びガイドローラ(60)によって、前記継ぎ目部(50)が上向きの姿勢に維持されている。
前記ワーク挿通孔(10)に挿入された前記ワーク(5)は、先ず、前記挿入口(11)に最も近い位置に設けられた環状ローラ部(2A)を構成する4つのローラ(20a)によって挟持される。その後、前記ワーク押込み手段(85)による後続の前記ワーク(5)押込みによって前記ワーク(5)は前記ワーク挿通孔(10)内を搬送方向へと送られる。
具体的には、前記ワーク(5)は、前記挿入口(11)の環状ローラ部(2A)に保持された後、これに隣接する環状ローラ部(2B)→(2C)→(2A)→(2B)・・・・の順番で挿通方向に沿って連続配置される前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)によって代わる代わる保持されながら前記ワーク挿通孔(10)を挿通される。
このとき、前記ワーク(5)は、溶接完成品の外径よりも小さい内径(Ra)(Rb)(Rc)を有する環状ローラ部(2A)(2B)(2C)によって縮径保持されるから、図13(b)(c)に示されるように、前記ローラ(20a)(20b)(20c)の挟圧より周壁が非円形状に弾性変形される。そのため、前記ワーク(5)は円形状の周壁を有するワーク(5)のように周方向に動くことができなくなる。この例のものでは、前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)が挿通方向に近接して配置されているから、前記トーチ溶接孔(14)の上流側においては、図9(b)に示されるように、前記ワーク(5)の周壁は十角形状に変形された状態で挿通されることになる。
前記トーチ挿通孔(14)の中央に設置された溶接トーチ(4)の位置まで移動された前記ワーク(5)は、前記溶接トーチ(4)によって前記継ぎ目部(50)が溶接され、前記継ぎ目部(50)には溶接線(L)が形成される。そして、前記トーチ挿通孔(14)形成部から下流側においては、図13(c)に示されるように、前記継ぎ目部(50)の溶接により得られた溶接完成品は、側壁面が円弧状に膨らんだ非円形状に保持されながら挿通されることになる。
前記溶接完成品は、前記溶接治具(1)の取出口(12)から前記ワーク取出し手段(86)により取出されて、完成品送り手段(95)と補助ローラ(96)により受取られ搬送方向へ送られる。
以上のように、この例の筒体溶接装置によれば、前記溶接治具(1)内に前記ガイド板(6)等の姿勢維持手段を設けることなく、前記ワーク挿通孔(10)を挿通中のワーク(5)の周方向への回動及び振動を防止することができるから、前記継ぎ目部(50)をズレなく確実に溶接できると共に前記溶接線(L)のブレや歪みが少ない。また、前記ワーク挿通孔(10)において、前記ワーク(5)は前記ローラ(20a)(20b)(20c)に挟圧保持されて前記溶接治具(1)の内壁面に接触することがないから、前記ワーク(5)の外周面に摺接による擦り傷が形成される不都合もない。これより、継ぎ目部(50)及び溶接線(L)の仕上がりが美しく品質の高い溶接完成品を得ることができる。
また、溶接直前まで前記レール部材(7d)に保持されたローラ(20a)により前記継ぎ目部(50)が押圧されているから、前記継ぎ目部(50)及び溶接線(L)の外側への盛り上がりが低減され、より真円に近い周壁を有する溶接完成品を得ることができる。
この例のものでは、前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)を構成するローラ(20a)(20b)(20c)をすべて異なる円周上の位置に設けることにより、前記ローラ(20a)(20b)(20c)の直径よりも狭い間隔で、より多くの前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)を連続的に配置することを可能にしている。これにより、前記ワーク挿通孔(10)内において前記ワーク(5)の周方向への回動及び振動をより確実に防止することができる。
また、前記挿入口(11)に位置する環状ローラ部(2A)が4つのローラ(20a)から構成されているから、押込み時に前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)が挿通方向にズレにくいと共に、前記トーチ挿通孔(14)の上流側の環状ローラ部(2A)(2B)(2C)は、いずれも3つ以上のローラ(20a)(20b)(20c)からなるから、溶接前に前記継ぎ目部(50)の挿通方向へのズレが生じにくい。そのため、より品質の高い溶接完成品を得ることができる。
この例のものでは、前記ローラ(20a)(20b)(20c)を千鳥状に配置させたことにより、前記ワーク挿通孔(10)への前記ワーク(5)の押込み及び取出しに要する力が低減される。また、前記溶接治具(1)の上流に前記ワーク(5)を徐々に縮径するワーク縮径手段(83)と、前記ワーク挿通孔(10)に挿入可能な形状に整形するワーク押込み手段(85)とが設けたことによっても、前記ワーク(5)の搬送及び押込みに必要な力が低減される。これにより、動力の小さい前記ワーク押込み手段(85)及びワーク取出し手段(86)を採用が可能となり、筒体溶接装置全体のコンパクト化を図ることができる。
また、前記ローラ(20a)(20b)(20c)を前記レール部材(7a)(7b)(7c)に保持させているから、前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)の位置決め及び前記円筒本体(17)への取付けを容易に行うことができる。そのため、前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)の配置や配置数の変更、前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)を構成するローラ(20a)(20b)(20c)の円周上の位置や配置数の変更、交換を容易に行うことができる。さらに、前記ローラ(20a)(20b)(20c)は、前記ローラ保持板(71)相互間に収容されているので、回動方向以外の方向に回動されにくい。そのため、前記ワーク(5)は前記ローラ(20a)(20b)(20c)の回動によってスムーズに挿通方向に送られる。
この例のものでは、前記溶接治具(1)の下流側にワーク取出し手段(86)を設けているから、溶接熱により溶接完成品の外径が膨張されて前記環状ローラ部(2)と溶接完成品との間に大きな抵抗が生じる場合にも、前記ワーク(5)又は溶接完成品をスムーズに外側に取出すことができる。
<実施の形態2>
本発明の筒体溶接装置は、上記した実施の形態1に限られるものではない。
図14には、前記環状ローラ部(2)の内径Rを調節することができる溶接治具(1)の要部を示している。この例の溶接治具(1)は、前記円筒本体(17)に形成された取付溝(13)とレール部材(7)との取付け態様以外の点については、前述の筒体溶接装置(1)の溶接治具(1)とほぼ同じ構成となっている。
この例のものは、図14に示されるように、前記取付溝(13)とレール部材(7)との間に所定の高さ(H)を有する調節板(77)を挟持させた構成となっている。これにより、図10中の一点差線で示される前記調節板(77)を挟持させない場合と比べて、前記ローラ(20)の突出高さが前記調節板(77)の高さ(H)分だけ小さく、前記ローラ(20)からなる環状ローラ部(2)の内径(R)が前記調節板(77)の高さ(H)の2倍分だけ大きくなる。
上記のような構成であるから、この例の溶接治具(1)によれば、前記調節板(77)を用いて前記レール部材(7)を半径方向に移動させて、前記ワーク挿通孔(10)の前記環状ローラ部(2)の内径(R)を調節することができる。
そのため、製造ロットの違いによる前記ワーク(5)の径の微小な差に合わせて前記環状ローラ部(2)の内径(R)を微調整して溶接完成品の品質のバラツキを防止したり、高さ(H)の異なる調節板(77)を複数個用意することで、径の異なるワーク(5)に合わせて前記環状ローラ部(2)の内径(R)を変更できるから、前記ワーク(5)の溶接コスト及び前記溶接治具(1)の交換する手間を低減することができる。
<実施の形態3>
図15には、挿入口(12)と取出口(12)を構成する一対の環状口部材(110)(120)と、前記環状口部材(110)(120)相互を連結する複数のレール部材(7a)(7b)(7c)(7d)とから構成されるワーク挿通孔(10)を有する円筒状の溶接治具(1)を示している。
この例のものは、挿入口(11)側の環状口部材(110)と、取出口(12)側の環状口部材(120)と、前記環状口部材(110)(120)相互を軸線方向に沿って連結する10本のレール部材(7a)(7b)(7c)(7d)と、前記レール部材(7a)(7b)(7c)(7d)に保持されて前記ワーク挿通孔(10)内において環状ローラ部(2A)(2B)(2C)を構成するローラ(20a)(20b)(20c)とから構成されている。
前記環状口部材(110)(120)は同じ構成を有しており、対向する端面には前記レール部材(7a)(7b)(7c)(7d)の端部と凹凸嵌合する凹溝(111)が周方向に沿って形成されている。各レール部材(7a)(7b)(7c)(7d)は、図16に示されるように、前述の実施の形態1に用いられているものと略同じ構成を有している。また、前記環状口部材(110)(120)とレール部材(7a)(7b)(7c)(7d)とは、留めネジ(S)によって結合されている。
前述の実施の形態1では、前記レール部材(7a)(7b)(7c)(7d)の溶接治具(1)への取付け位置(挿入口からの距離)を変化させることで、各ローラ(20a)(20b)(20c)から構成される環状ローラ部(2A)(2B)(2C)を挿通方向に沿って配置させていたが、この例のものでは、各ローラ(20a)(20b)(20c)の各レール部材(7a)(7b)(7c)(7d)への保持位置を変化させることで、前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)を順番に連続配置させている。
このような構成であるから、この例の溶接治具(1)によれば、前述の実施の形態1と同様に、挿通されるワーク(5)を前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)により縮径状態に保持しながら挿通させることができるから、前記ワーク(5)の周方向への回動及び振動が防止され、品質の高い溶接完成品を得ることができる。
この例のものによれば、一対の環状口部材(110)(120)と、複数のレール部材(7)とを組み合わせることにより、溶接対象物であるワーク(5)に応じた前記ワーク挿通孔(10)を有する溶接治具(1)を容易に作製できるから、前記溶接治具(1)の製造コストを低減することができる。
また、前記レール部材(7a)(7b)(7c)(7d)相互の隙間から、前記ワーク(5)の溶接時に発生する溶接熱が外部に放出され、溶接完成品の熱膨張が低減されるから、前記溶接完成品と環状ローラ部(2)との間に生じる抵抗が小さく、前記溶接治具(1)内から前記溶接完成品をスムーズに取出すことができる。
<実施の形態4>
図17には、前記溶接治具(1)の上流側に前記ワーク(5)を前記ワーク挿通孔(10)に挿通可能な形状に整形する絞りダイス(84)と、前記ワーク(5)を前記ワーク挿通孔(10)に押込むワーク押込み手段(85)とが設けられた筒体溶接装置の要部を示している。
この例の筒体溶接装置は、前記絞りダイス(84)とワーク押込み手段(85)以外の点においては、前述の実施の形態1と同じ構成を有している。
前記絞りダイス(84)は、前記ワーク(5)を前記ワーク挿通孔(10)に挿通可能な径及び形状に整形するために、図17に示されるように、縮径前のワーク(5)よりも若干大きな内径を有する大径通路(841)と、前記大径通路(841)に連続し且つ前記ワーク(5)の挿通方向に徐々に径が縮小して前記ワーク(5)を前記ワーク挿通孔(10)に挿通可能な径まで縮径するテーパ部(842)と、前記テーパ部(842)の小径端部に連続し前記ワーク(5)を前記ワーク挿通孔(10)に挿通可能な径及び形状に維持する小径通路(843)とからなっている。また、前記大径通路(841)とテーパ部(842)には、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)に形成された隙間(51)に差し込まれて、前記継ぎ目部(15)を上向きの姿勢に維持するガイド板(6)を挿通可能なスリット(840)が挿通方向に沿って形成されている。
前記ワーク押込み手段(85)は、前記ワーク搬送路(8)の最後端に投入されたワーク(5)の後方から、前記ワーク(5)の送り方向に沿って押込まれるものであり、この例のものでは、前記ワーク(5)は、前記ワーク押込み手段(85)の押込み力によって、前記ワーク搬送路(8)の前記絞りダイス(84)から前記溶接治具(1)内へと強制的に挿入される。
このような構成であるから、前述の実施の形態1と同様に、前記溶接治具(1)の直前において前記ワーク(5)を一気に縮径する場合に比べて、縮径による前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)のズレや形状の歪みが生じにくいから、より品質の高い溶接完成品を得ることができる。また、前記ワーク(5)の縮径機構が簡単であるから、筒体溶接装置全体のコンパクト化を図ることができる。
*その他
前述の実施の形態においては、前記溶接治具(1)の中央部に前記トーチ挿通孔(14)を形成して、前記溶接トーチ(4)を溶接治具(1)内に挿入させて前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)の溶接を行なっているが、従来例のように前記溶接治具(1)の下流端において溶接されるものであってもよく、前記ワーク(5)は溶接治具(1)の取出口(12)の外側において溶接されるものであってもよい。
前述の実施の形態1においては、前記ワーク挿通孔(10)内に計45組もの前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)を連続配置させているが、前記環状ローラ部(2A)(2B)(2C)は、前記ワーク挿通孔(10)に2組以上設けられるものであればよく、必ずしも挿通方向に沿って等間隔で設けられなくてもよい。また、前述の例では、前記ワーク挿通孔(14)の挿入口(11)から取出口(12)まで途切れなく連続配置されているが、前記トーチ挿通孔(14)の上流側と下流側のみに設けされるものであっても、前記挿入口(11)から前記トーチ挿通孔(14)までの間に設けられるものであってもよい。
前述の実施の形態1においては、4本のレール部材(7a)(7b)(7c)から前記トーチ挿通孔(14)の形成部から下流側に位置するローラ(20a)(20b)(20c)をすべて取り外しているが、前記ローラ(20a)(20b)(20c)を取り外す位置や個数は、溶接熱による前記ワーク(5)の熱膨張率に合わせて決定されるものであり、前記ローラ(20a)(20b)(20c)を数個ずつ取り外すのであっても、前記ローラ(20a)(20b)(20c)を全く取り外さないものであってもよい。
また、前記ローラ(20a)(20b)(20c)は、前記ワーク挿通孔(10)の全長にわたって千鳥状に配置されているが、前記トーチ挿通孔(14)の上流側又は下流側のみ千鳥状に配置するものであってもよい。
前述の実施の形態においては、隣接する環状ローラ部(2A)(2B)(2C)のローラ(20a)(20b)(20c)の配置が異なっているが、前記ワーク挿通孔(10)に設けられるすべての環状ローラ部(2)が同じローラ(20)の配置を有するものであっても、すべて異なるローラ(20)の配置を有するものであってもよい。また、前記環状ローラ部(2)を構成するローラ(20)の数は、前述の例の3つ又は4つに限られるものではなく、2つ以上であり且つ同一円周上に配置可能な数であれば、10個以上のローラ(20)から構成されるものであってもよい。
前記ローラ(20a)(20b)(20c)は、前記円筒本体(17)に取付けられるレール部材(7a)(7b)(7c)(7d)に保持されているが、前記円筒本体(17)の内壁面に直接取付けられるものであっても、前記円筒本体(17)に連通可能な環状部材の円周に沿って取付けられるものであってもよい。また、前記ローラ(20a)(20b)(20c)は、前述の例のようにローラ面が平らなものだけでなく、前記ローラ面の中央部分が膨出した樽形状であっても、鋼球で代用するものであってもよい。
前述の実施の形態においては、円筒形のワーク(5)を例示的に説明したが、六角形や八角形等の多角形断面を有する略円筒状の筒体についても、本発明の筒体溶接装置を用いて同様に溶接することが可能である。この場合には、前記ワーク(5)の形状に合わせて前記ローラ(20)の数や配置を設定する必要がある。
また、前述の実施の形態2において、前記取付溝(13)と前記レール部材(7)との間に挟持する調節板(77)を用いて前記環状ローラ部(2)の内径(R)の大きさを調節する構成を示しているが、その他の構成や手段により前記内径(R)を拡縮させるものであってもよい。
前述の実施の形態4において、前記ワーク押込み手段(85)は、前記ワーク(5)の後方からピストン状に押込むものとなっているが、前述の実施の形態1において前記ワーク縮径手段(83)として用いられている構成と同じものを、前記ワーク押込み手段(85)として前記絞りダイス(84)の上流側に配置させるものであっても、前記ダイス(84)の下流側に前述の実施の形態1の4つの鼓状ローラ(850)からなる押込み手段(85)を配置させるものであってもよい。
また、前記押込み手段(85)は、ローラ面が大きく湾曲した鼓状ローラ(850)から構成されているが、前記ローラ面が平らな円柱状ローラから構成されるものであってもよい。
この例の円筒溶接装置の上流側に、特許文献1(特開昭62-93078)に開示されているようなワーク(5)の自動供給装置を併設させてもよい。
本発明実施の形態1に係る筒体溶接装置を示す概略斜視図である。 図1の筒体溶接装置を示す部分断面図である。 図2のX−X断面図である。 図2のY−Y断面図である。 図2のY’−Y’断面図である。 図2のZ−Z断面図である。 溶接治具を示す断面図である。 環状ローラ部(2A)を示す図7のA−A断面図である。 環状ローラ部(2B)を示す図7のB−B断面図である。 環状ローラ部(2C)を示す図7のC−C断面図である。 レール部材(7)の取付け態様を示す説明図である。 レール部材(7)を示す斜視図である。 (a)ワーク(5)を示す断面図である。(b)環状ローラ部(2A)に保持されたワーク(5)を示す説明図である。(c)環状ローラ部(2C)に保持されたワーク(5)を示す説明図である。 本発明実施の形態2に係るの溶接治具(1)の要部を示す断面図である。 本発明実施の形態3に係るの溶接治具(1)を示す斜視図である。 図15のB’−B’断面図である。 本発明実施の形態4に係るの筒体溶接装置の要部示す断面図である。 従来の筒体溶接装置に用いられる溶接治具を示す説明図である。 図18の断面図である。
符号の説明
(1) 溶接治具
(10) ワーク挿通孔
(110)(120) 環状口部材
(14) トーチ挿通孔
(2)(2A)(2B)(2C) 環状ローラ部
(20)(20a)(20b)(20c) ローラ(転動体)
(4) 溶接トーチ
(5) ワーク
(50) 継ぎ目部
(6) ガイド板
(7)(7a)(7b)(7c)(7d) レール部材
(83a) 第1ワーク縮径手段
(83b) 第2ワーク縮径手段
(84) 絞りダイス
(85) ワーク押込み手段
(86) ワーク取出し手段
(88) ワーク整形手段
(880) 絞りダイス
(Ra)(Rb)(Rc) 環状ローラ部(2A)(2B)(2C)の内径

Claims (15)

  1. 金属板を略円筒に曲げ加工することにより周壁に軸線方向全域にスリット状の被溶接部たる継ぎ目部(50)が形成されたワーク(5)を、前記継ぎ目部(50)が閉じた溶接時の径に縮径保持するワーク挿通孔(10)が貫通形成された溶接治具(1)と、
    前記溶接時の径まで縮径されたワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する溶接トーチ(4)とを有する筒体溶接装置において、
    前記ワーク挿通孔(10)には、同一円周上に配置され、前記ワーク(5)を半径方向内側に同時に挟圧すると共に前記ワーク(5)の挿通方向に回動自在な複数の転動体(20)からなる環状ローラ部(2)が、前記挿通方向に沿って二組以上設けられており、
    前記環状ローラ部(2)の内径(R)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接して得られる溶接完成品の外径よりも小さく設定されて前記ワーク(5)を前記転動体(20)の挟圧により半径方向内側に周壁が凹んだ非円形状に弾性変形させて前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する構成とすることを特徴とする筒体溶接装置。
  2. 金属板を略円筒に曲げ加工することにより周壁に軸線方向全域にスリット状の被溶接部たる継ぎ目部(50)が形成されたワーク(5)を、前記継ぎ目部(50)が閉じた溶接時の径に縮径保持するワーク挿通孔(10)が貫通形成された溶接治具(1)と、
    前記溶接時の径まで縮径されたワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する溶接トーチ(4)とを有する筒体溶接装置において、
    前記ワーク挿通孔(10)には、同一円周上に配置され、前記ワーク(5)を半径方向内側に同時に挟圧すると共に前記ワーク(5)の挿通方向に回動自在な複数の転動体(20)からなる環状ローラ部(2)が、前記挿通方向に沿って二組以上設けられており、
    前記環状ローラ部(2)の内径(R)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接して得られる溶接完成品の外径よりも小さく設定され
    前記溶接治具(1)の上流側には、前記ワーク(5)を縮径して前記ワーク挿通孔(10)に挿通可能な形状に整形するワーク整形手段(88)が設けられることを特徴とする筒体溶接装置。
  3. 請求項1又は2に記載の筒体溶接装置において、
    前記環状ローラ部(2)を構成する転動体(20)は、溶接前の前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を押圧し得る位置に設けられることを特徴とする筒体溶接装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の筒体溶接装置において、
    前記溶接治具(1)の周壁には、前記ワーク挿通孔(10)を挿通中に前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する溶接トーチ(4)を挿入可能なトーチ挿通孔(14)が形成され、
    前記トーチ挿通孔(14)の上流側と下流側には、前記環状ローラ部(2)がそれぞれ一組以上設けられており、
    前記トーチ挿通孔(14)の上流に位置する環状ローラ部(2)の転動体(20)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を押圧し得るように配置され、前記トーチ挿通孔(14)の下流に位置する環状ローラ部(2)の転動体(20)は、前記継ぎ目部(50)に当接しないように配置されることを特徴とする筒体溶接装置。
  5. 請求項4に記載の筒体溶接装置において、
    前記環状ローラ部(2)は、前記トーチ挿通孔(14)を同一円周上に含む前記溶接治具(1)の周壁にも設けられることを特徴とする筒体溶接装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の筒体溶接装置において、
    隣接する環状ローラ部(2)は、一方の環状ローラ部(2)を構成する転動体(20)の配置と、他方の環状ローラ部(2)を構成する転動体(20)の配置とが異なることを特徴とする筒体溶接装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の筒体溶接装置において、
    前記環状ローラ部(2)は、所定の間隔を空けて配置される三つ以上の転動体から構成されることを特徴とする筒体溶接装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の筒体溶接装置において、
    前記環状ローラ部(2)の転動体(20)は、前記溶接治具(1)の内壁面からの突出高さを調節可能であることを特徴とする筒体溶接装置。
  9. 請求項2に記載の筒体溶接装置において、
    前記ワーク整形手段(88)は、前記ワーク(5)の径を挿通方向に徐々に縮径するワーク縮径手段(83)と、
    縮径された前記ワーク(5)を前記溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)に挿入可能な形状に整形すると共に、前記ワーク挿通孔(10)に強制的に挿入させるワーク押込み手段(85)とからなることを特徴とする筒体溶接装置。
  10. 請求項2に記載の筒体溶接装置において、
    前記ワーク整形手段(88)は、前記ワーク(5)の径を挿通方向に徐々に縮径すると共に、前記溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)に挿入可能な形状に整形する絞りダイス(84)と、
    前記絞りダイス(84)の上流側に設けられ前記ワーク(5)を前記溶接治具(1)のワーク挿通孔(10)に強制的に挿入させるワーク押込み手段(85)とからなることを特徴とする筒体溶接装置。
  11. 金属板を略円筒に曲げ加工することにより周壁に軸線方向全域にスリット状の被溶接部たる継ぎ目部(50)が形成されたワーク(5)を、前記継ぎ目部(50)が閉じた溶接時の径に縮径保持するワーク挿通孔(10)が貫通形成された溶接治具(1)と、
    前記溶接時の径まで縮径されたワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する溶接トーチ(4)とを有する筒体溶接装置において、
    前記ワーク挿通孔(10)には、同一円周上に配置され、前記ワーク(5)を半径方向内側に同時に挟圧すると共に前記ワーク(5)の挿通方向に回動自在な複数の転動体(20)からなる環状ローラ部(2)が、前記挿通方向に沿って二組以上設けられており、
    前記環状ローラ部(2)の内径(R)は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接して得られる溶接完成品の外径よりも小さく設定され
    前記溶接治具(1)の下流側には、前記ワーク挿通孔(10)から押出される前記溶接完成品を引き出すワーク取出し手段(86)が設けられることを特徴とする筒体溶接装置。
  12. 金属板を略円筒に曲げ加工することにより周壁に軸線方向全域にスリット状の被溶接部たる継ぎ目部(50)が形成されたワーク(5)を、前記継ぎ目部(50)が閉じた溶接時の径に縮径保持した状態で挿通させるワーク挿通孔(10)が貫通形成された溶接治具(1)において、
    前記ワーク挿通孔(10)には、同一円周上に配置され、前記ワーク(5)を半径方向内側に同時に挟圧すると共に前記ワーク(5)の挿通方向に回動自在な複数の転動体(20)からなる環状ローラ部(2)が、前記挿通方向に沿って二組以上設けられており、
    前記環状ローラ部(2)の内径は、前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接して得られる溶接完成品の外径よりも小さく設定されて前記ワーク(5)を前記転動体(20)の挟圧により半径方向内側に周壁が凹んだ非円形状に弾性変形させて前記ワーク(5)の継ぎ目部(50)を溶接する構成とすることを特徴とする溶接治具。
  13. 請求項12に記載の溶接治具において、
    前記環状ローラ部(2)の転動体(20)は、前記ワーク(5)の挿通方向に沿って取付けられるレール部材(7)に回動自在に保持されることを特徴とする溶接治具。
  14. 請求項13に記載の溶接治具において、
    前記ワーク挿通孔(10)は、挿入口(11)及び取出口(12)を構成する一対の環状口部材(110)(120)と、前記環状口部材(110)(120)相互を連結する複数のレール部材(7)とから構成されることを特徴とする溶接治具。
  15. 請求項13又は14に記載の溶接治具において、
    前記レール部材(7)は、半径方向に移動可能に取付けられることを特徴とする溶接治具。
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