JP4402683B2 - 燃焼装置 - Google Patents

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Description

本発明は燃焼装置、特に、筒状の燃焼室の内部にバーナを備えた形態の燃焼装置に関する。
筒状の燃焼室内にバーナを配置するとともに、該燃焼室の側壁や端部に排気出口を形成した形態の比較的小型の燃焼装置は知られており、また、この形態の燃焼装置の使用例として、水管で燃焼室を形成し、水管内の水を加熱するようにした貫流ボイラや水管ボイラ、円筒形の燃焼室の周囲の水を加熱する炉筒煙管ボイラなどが知られている。このような燃焼装置において、燃焼により生成されるNOxおよびCOの発生を低減することが課題となっており、バーナ自体の構造に対して、あるいは燃焼装置そのものの構造に対して、種々の提案がなされている。
特許文献1には、NOxおよびCOの発生を低減することが可能なバーナとして、燃焼筒内に配置された燃料噴射管と、該燃料噴射管の先端近傍に取り付けられた保炎板とを備える形態の自己排ガス再循環型のバーナが記載されている。そこにおいて、保炎板に形成する燃焼用空気通過孔は、燃料噴出管から放射状に噴出される燃料噴出方向には形成されていない。
特許文献2には、図12に示すように、燃焼室の中心に自己排ガス再循環式のバーナ60を配置した、水管群61を備えたボイラ62において、前記バーナ60として、燃焼室の中心に設けた燃焼筒63と、その燃焼筒63の内側に配置された燃料噴射管64と、燃料噴射管64の先端部に取り付けられた保炎板65とを備えたバーナを用いるとともに、燃料噴射管64と保炎板65の中心C1を燃焼筒63の中心(すなわち燃焼室の中心)C2から所定量aだけ偏心させて位置させたバーナ60が記載されている。
特許文献3には、中心軸に沿って開口した排気出口を有する円筒形の燃焼室内に燃料噴霧ノズルと空気ノズルとを備えたバーナを取り付けたボイラにおいて、空気ノズルからの空気噴出方向を変えることにより、噴出空気量を、燃焼室の中心軸を基準として排気出口に近い側で少なくなるようにしたものが記載されている。この形態のボイラでは、燃焼室内での燃焼ガスの滞留時間を長くすることができCOの発生を抑制するとともに、自己排ガス再循環効果を高めて低NOx化も可能になると記載されている。
特開2000−249313号公報 特開平6−193824号公報 特開2006−57996号公報
上記のように、従来は、ボイラ等の燃焼装置において、燃焼により生成されるNOxおよびCOの低減を図るために、特許文献1に記載される形態の自己排ガス再循環型のバーナにおいて、燃焼室の中心に取り付けたバーナの燃料噴射管と保炎板の中心を燃焼筒の中心から所定量偏心させるなどバーナの構造に工夫を加えるか(特許文献2)、あるいは、燃焼室内に燃料噴霧ノズルと空気ノズルとを備えたバーナを取り付けたボイラにおいて、空気ノズルからの噴出空気量を、燃焼室の中心軸を基準として排気出口に近い側で少なくするなど燃焼装置に対して工夫を加えるようにしているが(特許文献3)、更なるNOx排出濃度の低減と、同時に発生するCOの抑制面で、なお解決すべき課題が残っている。
本発明は、上記課題を解決することを目的としており、より具体的には、筒状の燃焼室と該燃焼室に形成された排気出口と前記燃焼室内に配置したバーナを持つ従来知られた形態の燃焼装置において、バーナとして、例えば特許文献1に記載されるような、燃焼筒内に配置された燃料噴射管と、該燃料噴射管の先端近傍に取り付けられた保炎板とを備える形態の自己排ガス再循環型バーナをそのまま用いて、従来の燃焼装置よりも燃焼により生成されるNOxおよびCOの低減を図ることのできる改良された燃焼装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、例えば円筒形のような筒状の燃焼室と該燃焼室に形成された排気出口と前記燃焼室内に配置したバーナを持つ燃焼装置を用いて、多くの燃焼実験を行うことにより、燃料の投入熱量が同じであっても、それを単一のバーナによる燃焼ではなく、位置的に隣接して配置した複数のバーナからの燃焼によって得るようにした場合に、燃焼により生成されるNOxおよびCOの低減を図ることができるという事実を知見した。
本発明はその知見に基づくものであり、本発明による燃焼装置は、筒状の燃焼室と該燃焼室に形成された排気出口と前記燃焼室内に配置したバーナを持つ燃焼装置であって、前記バーナは、前記燃焼室の軸心線方向に延出する燃焼筒と、該燃焼筒内に配置された燃料噴射管と、該燃料噴射管の先端近傍に取り付けられた保炎板とを備える形態であり、前記バーナの2個以上が位置的に隣接して配置したバーナ群として前記燃焼室に配置されていることを特徴とする。
前記したように、燃焼筒と、該燃焼筒内に配置された燃料噴射管と、前記燃料噴射管の先端近傍に取り付けられた保炎板とを備える形態のバーナは、特許文献1等に記載のように既に知られている。本発明者らは、上記形態のバーナの大型化を試みたが、燃焼により生成されるNOxおよびCOの低減に関して目標とする結果を得ることができなかった。そこで、本発明による燃焼装置では、前記形態のバーナの複数個を位置的に隣接したバーナ群として構成し、そこから同じ燃料の投入熱量を得るようにしている。それにより、NOx排出濃度を低減し、同時に発生するCOも抑制することが可能となった。
本発明による燃焼装置において、筒状の燃焼室は縦置き(縦型)であってもよく横置き(横型)であってもよい。いずれであっても、前記バーナ群は、その燃焼筒が当該燃焼室の軸心線の方向に延出する姿勢で配置される。また、排気出口は、円筒形の燃焼室の側壁に形成してもよく、バーナを配置した側と反対側の底面部分に形成してもよい。
本発明による燃焼装置において、筒状の燃焼室という場合の「筒状」の語は、周側壁を有し内部が中空状態のものすべて含む言葉として用いており、円筒状に限ることなく、軸心線に垂直な断面が楕円状、長円状、コーナー部を丸めた矩形状等の燃焼室も含まれる。そして、そのような筒状の燃焼室の軸心線方向の一端側に前記バーナ群が取り付けられる。
本発明による燃焼装置の好ましい態様では、前記バーナ群は、前記燃焼室の中心軸心線から前記排気出口の位置とは反対方向に偏心した状態で配置される。この態様では、燃焼室内での燃焼ガスの滞留時間を長くできること、および自己排ガス再循環量を増加できることから、生成されるNOxおよびCOの低減効果を一層確保することができる。なお、この態様は、排気出口を燃焼室の側壁部に形成した態様、および排気出口を燃焼室のバーナを配置した側と反対側の底面部分に燃焼室の中心軸線から偏位した位置に形成した態様のいずれにも適用可能であり、同じ作用効果を達成できる。
本発明による燃焼装置において、各バーナからの火炎が相互に大きく干渉するようになると、NOx排出濃度の低減率がやや低下することが実験的に確かめられた。従って、本発明による燃焼装置の好ましい態様では、前記バーナ群における各バーナは、前記燃料噴射管に形成するガスノズルの向きが互いに対向する位置とならないようにそれぞれ配置して、火炎が相互に大きく干渉しないようにするか、あるいは距離をおいて配置し、各バーナにより形成される火炎が相互干渉してCOやNOxが増加しないようにする。必要な場合には、1つのバーナ群で双方の配置を取るようにしてもよい。
本発明による燃焼装置の他の態様において、前記バーナ群の1のバーナにのみ点火用バーナが設けられ、他のバーナは該1のバーナの火炎により着火される位置に配置される。この態様は、本発明による燃焼装置が、位置的に隣接したバーナ2個以上をバーナ群として燃焼室内に配置する構成であることから可能となったものであり、燃焼装置の全体構成を簡素化できかつ低コスト化も達成できる。
本発明の燃焼装置は種々の用途に用いることができる。限定されないが、縦型燃焼室の軸線方向に水管を環状に配列した構成を持つボイラ、例えばωフロー型と通称されているボイラの燃焼装置として用いる場合に、特に有効である。この場合に、本発明者らの実験では、円筒形の燃焼室の側壁部にスリット状の排気出口を、その上流側すなわちバーナを配置した側を部分的に(好ましくは1/2程度)閉塞した形状とすることにより、より高い低NOx性能と低CO性能が得られることが確認された。
本発明によれば、筒形の燃焼室と燃焼室に形成された排気出口と該燃焼室内に配置したバーナを持つ燃焼装置において、燃焼ガス中のNOx濃度を低下させると共にCOの生成を抑制することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1aは本発明による燃焼装置の一例を示す斜視図、図1bはその上面図を示し、図2は燃焼装置で用いるバーナの一例を示している。図2aはバーナの底面図であり、図2bは図2aのb−b線に沿う一部断面図である。図3aと図3bは本発明によるバーナ群の2つの例を説明するための図であり、バーナ群を下から見て示している。
図示の例において、燃焼装置Aは円筒形の燃焼室10を持つ。燃焼室10は縦置きされており、その中心軸心線Lは上下方向に延出している。燃焼室10の底面11は閉塞しており、また、燃焼室10の周側壁12の下流側には軸心線Lの方向に沿う排気出口13が形成されている。
燃焼室10の上面14は閉塞しており、該閉塞した上面14には軸心線Lと同心円状に開口15が形成され、該開口15はバーナフランジ16が着脱自在に装着されている。バーナフランジ16には、軸心線Lとの交点Oから等距離aの箇所に中心を持つ3つの円形の開口17a,17b,17cが形成されている。開口17aは、前記交点Oから排気出口13の位置とは反対方向に中心Oaを有しており、開口17bと開口17cは、線O−Oaに直交する直線上にそれぞれ中心Ob,Ocを有している。すなわち、この例では、3つの点Oa,Ob,Ocは点Oaを頂点とする二等辺三角形をなしている。また、前記バーナフランジ16には、前記3つの開口17a,17b,17cを覆うようにして風箱40が取り付けてあり、風箱40には図示しないブロアから燃焼用空気が圧送される。
前記各開口17の裏面側(すなわち燃焼室10側)には、円筒状である燃焼筒18がその中心軸心線を燃焼室10の中心軸線Lとほぼ平行な姿勢で取り付けてある。各燃焼筒18には、中心軸心線を同じにして燃料噴射管20がそれぞれ挿入され、3本の燃料噴射管20の上流側(上端側)は1つに纏まり、図示しない燃料ガス供給ラインへの接続部25となっている。図2に示すように、各燃料噴射管20の下端は各燃焼筒18の下端とほぼ同じ位置に達しており、燃料噴射管20の下端には、複数個(図示のものでは4個)のガスノズル21が形成されている。ガスノズル21からの燃料ガス噴出角度に特に制限はないが、中心軸心線L1に直角な仮想平面から下向きに30゜またはそれに近い角度であることは好適であり、それにより、他の角度と比較してより低NOx燃焼が得られることが実験により確認されている。必須のものではないが、この例において、燃料噴射管20のより上流位置にはガス噴出孔22が設けてあり、そこからの噴出ガスにより、全体の燃料投入量に対して一部の燃料が、空気との予混合気として形成される。
図2に示すように、各燃料噴射管20の前記ガスノズル21の直上位置には、中心軸心線L1に直交する方向の保炎板23が取り付けられる。保炎板23の直径は燃焼筒18の内径より小さく、保炎板23の外周縁と燃焼筒18の内面との間には隙間Sが形成される。各保炎板23における前記ガスノズル21からの燃料ガスの噴出方向に対応しない4箇所の位置には、それぞれ複数個の空気通過孔24が形成されている。
なお、上記した燃焼筒18と、燃焼筒18内に配置された燃料噴射管20と、燃料噴射管20の先端近傍に取り付けられた保炎板23とを備える形態のバーナ30の構造は、例えば前記特許文献1に記載されるように既に知られたものである。本発明による燃焼装置Aでは、その2本以上(図示のものでは3本)のバーナ30(30a,30b,30c)が位置的に隣接して配置され、1つのバーナ群30として燃焼室10に組み込まれていることに特徴がある。そして、図示の実施の形態では、1つのバーナ30aが燃焼室10の中心軸線Lから前記排気出口13の位置とは反対方向に一定距離aだけ離れた位置に取り付けてあり、それにより、バーナ群30は、全体として、燃焼室10の中心軸心線Lから前記排気出口13の位置とは反対方向に偏心した状態で配置されていることとなる。
上記の燃焼装置Aにおいて、風箱40に燃焼用空気airを送り込みながら、燃料ガス供給ラインへの接続部25から3本の燃料噴射管20に燃料ガスGを供給する。燃料ガスGは燃料噴射管20の先端に形成したガスノズル21から噴出し、保炎板23に形成した空気通過孔24を通過する燃焼用空気と混合する。一部の燃料ガスは、上流に形成したガス噴出孔22から噴出する。点火用バーナ41を作動すると、直近のバーナ(メインバーナ)が着火する。3本のバーナは位置的に隣接して配置されており、その火炎を受けて他の2本のバーナも自動的に着火して、分割火炎を形成する。燃焼室10内に形成される燃焼ガスは、排気出口13から排出される。
後の実施例に示すように、本発明による燃焼装置Aでは、複数個(上記の例では3個)のバーナ30a,30b,30cを1つのバーナ群30として構成し、燃焼させることにより、同じ燃料投入量を1個のバーナで得るものと比較して、燃焼により生成されるNOxおよびCOの低減が可能となる。また、図示の形態では、前記のように、バーナ群30を燃焼室10の中心軸線Lから排気出口13の位置とは反対方向に偏心した状態で配置することにより、燃焼室10内での燃焼ガスの滞留時間を長くでき、また自己排ガス再循環量を増加できることから、より高い低NOx性能と低CO性能を確保することができる。
前記バーナ群30の2つの好ましい態様が、例として図3aおよび図3bに示される。図3aの例では、3個のバーナ30a,30b,30cは、各バーナにおける燃料噴射管20に形成したガスノズル21の向きが、互いに対向する位置とならないようにそれぞれ配置されている。そのために、各バーナからの火炎が大きく干渉するのを回避することができ、燃焼により生成されるNOxおよびCOの低減効果を一層確実にすることができる。図3bの例では、バーナ30aと、バーナ30bおよびバーナ30cとの間では、それぞれの燃料噴射管20に形成したガスノズル21の向きが互いに対向する位置とならないように配置されているが、バーナ30bとバーナ30cとの間では、ガスノズル21,21の向きは対向している。しかし、2個のバーナ30bとバーナ30cは、対向するガスノズル21、21からの火炎がNOxやCOの発生に大きな影響を与えない程度に離隔距離をおいて配置されており、この態様でも、燃焼により生成されるNOxおよびCOの低減効果が得られることが実験により確かめられている。
なお、図示の形態の燃焼装置Aでは、バーナ群30を構成する3個のバーナを、そのガスノズル21の位置が同一平面上に位置するようにして隣接配置したが、それぞれの燃焼筒18の長さは完全に同じでなくてもよく、上下方向に多少の許容度があってよい。さらに、燃料噴射管20の軸心線が燃焼筒18の軸心線から前記排気出口13から離れる方向に偏位していてもよい。
また、1個のバーナにのみ点火用バーナ41を取り付ける例を説明したが、2個あるいは3個のバーナにそれぞれ点火用バーナ41を取り付けてもよい。1個のバーナにのみ点火用バーナ41を取り付ける態様においては、他の2個のバーナに着火しない異常な条件(燃焼空気の過剰供給やパイロット燃料の供給不足)がある場合には、安全装置等で保護する安全制御機能を、燃焼装置に取り付けることが望ましい。一例として、パイロットガス圧力が設定値以上でなければ着火しない(メインバーナへのガス供給遮断弁が開かない)、あるいは、空気圧力スイッチを設置し、着火時に空気圧力が設定値以下でなければ着火しないというようなシーケンス制御を設けることが挙げられる。
図示の燃焼装置Aには示していないが、従来知られた形態の火炎監視装置(UV)を備えることもできる。この場合も、バーナ群30において、3個のバーナは位置的に隣接配置されているので、1個のバーナの火炎を監視するのみで、3個のバーナの火炎監視を行うことができる。その場合にも、完全性を担保する観点から、燃焼空気圧力(またはインバータ周波数と空気流量制御弁の開度)とガスノズル前圧力(またはガス流量調整弁開度)から演算して、基準値から外れた場合に、バーナ群への燃料ガスの供給を遮断する等の方法を同時採用することが望ましい。
また、バーナ群30を構成する3個のバーナにおけるガスノズル21の数、保炎板23の形状やその空気通過孔24の位置と数、およびガスノズル21からの燃料ガスの噴射角度等も、図示したものは好ましい形態を示す例示であって、これに限らない。部分予混合ガスを形成することも任意である。
さらに燃焼装置Aの運転において、バーナ群30を構成する複数の(図示のものでは3個の)バーナ30a,30b,30cの燃焼量または空気比を同じにして運転してもよく、異なるようにして運転してもよい。例えば、前記排気出口13から離れているバーナを燃料過剰、排気出口13に近いバーナを空気過剰で燃焼させる、または、排気出口13から遠いバーナの燃焼量を多くし、近いバーナの燃焼量を少なくして燃焼させることにより、低NOx特性および低CO特性をさらに改善できる場合がある。
本発明による燃焼装置Aは、図4に示すように横置き型として設置することもできる。この場合、排気出口13は、燃焼室10の周側壁12にではなく底面11、すなわちバーナ群30とは反対側の側端面に形成される。その際に、排気出口13は燃焼室10の中心軸線Lと同心的に形成されてもよく、図4に示すように、中心軸線Lから偏位した位置に形成するようにしてもよい。前者の場合は排気出口が同心位置で、バーナ位置は中心軸線L上にあってもよいが、好ましくは偏心したほうがよい。後者の場合には、前記バーナ群30は、燃焼室10の中心軸線Lから排気出口13の位置とは反対方向に偏心した位置に、好ましくは配置される。
図5は本発明による燃焼装置Aをボイラの燃焼装置として用いる場合の概略図であり、この場合には、図5では図示を省略しているが、図6に示すように縦置きした燃焼室10内に水管50が配置され、燃焼室10の上下にはヘッダー51,52が設けられる。各バーナ30は上ヘッダー51を貫通して燃焼室10内に入り込んでいる。この場合に、前記したように、バーナ群30を燃焼室10の中心軸線Lから排気出口の位置とは反対方向に適宜距離だけ偏心した状態で配置し、かつ排気出口13を図5に示すように、燃焼室10の下流側1/2〜1/3程度の箇所に設けること、および3個のバーナの配置を図3aまたは図3bに示すように、各バーナにより形成される火炎が相互干渉によりNOxやCOが増加しない程度に距離をおいて配置することにより、NOxおよびCOの低減を図ることのできるボイラとすることが可能となる。本発明者らの実験では、実施例4に示すように、燃焼量2600kW、ターンダウン5:1の全域でNOx排出濃度30ppm(O=0%、dry換算)以下、COの発生限界が空気比1.15の燃焼条件を満足するバーナを備えたボイラとすることができた。
以下、実施例と比較例により本発明による燃焼装置の優位性を説明する。
[実施例1]
前記図1に基づき説明した燃焼装置Aであって、バーナ群30を構成する3本のバーナのガスノズルの向きを図3aに示すように互いに対向しない方向とした燃焼装置を改変して、図7の右上に示すように、バーナ群30として、ガスノズルの方向はそのまま維持しながら、前記交点Oを中心とし120度の角度をおいて3本のバーナを交点Oから等距離だけ離れた位置に配置した燃焼装置、すなわちバーナ群が偏心位置にない燃焼装置を製造した。その燃焼装置を用いて、図5,図6に示すような多管式貫流ボイラとした。燃料として都市ガス13A(高位発熱量45MJ/Nm)を用い、ガス流量230Nm/h,蒸気圧1.8MPaで燃焼を行い、NOxとCOの排出量を測定した。その結果を図7のグラフに−□バーナ3本−として示した。
[比較例1]
前記図1に基づき説明した燃焼装置Aを改変して、前記交点Oの位置に、実施例1と同様の形態のバーナ1本のみを取り付けた燃焼装置を製造し、それを用いて実施例1と同様に多管式貫流ボイラとした。それに対し、実施例1と同じ条件で燃焼を行い、NOxとCOの排出量を測定した。その結果を図7のグラフに−◇バーナ1本−として示した。
[比較]
図7のグラフに示されるように、燃料の投入熱量が同じであっても、本発明による燃焼装置を用いたものは、バーナ1本の場合と比較して、燃焼により生成されるNOxおよびCOの量が低減していることがわかる。
[実施例2]
前記図1に基づき説明した燃焼装置A(すなわち、図8の右上に示すようにバーナ群30が偏心位置にある燃焼装置)であって、バーナ群30を構成する3本のバーナのガスノズルの向きを図3aに示すように互いに対向しない方向とした燃焼装置を用いて、図5,図6に示すような多管式貫流ボイラとした。それに対し、実施例1と同じ条件で燃焼を行い、NOxとCOの排出量を測定した。その結果を図8のグラフに−□バーナ3本−として示した。
[比較例2]
前記図1に基づき説明した燃焼装置Aを改変して、前記交点Oから排気出口から反対方向にほぼ距離aだけ偏心した位置に、実施例1と同様の形態のバーナ1本のみを取り付けた燃焼装置を製造し、それを用いて実施例1と同様に多管式貫流ボイラとした。それに対し、実施例1と同じ条件で燃焼を行い、NOxとCOの排出量を測定した。その結果を図8のグラフに−◇バーナ1本−として示した。
[比較]
図8のグラフに示されるように、燃料の投入熱量が同じであり、かつともに偏心した位置にバーナが配置されていても、本発明による燃焼装置を用いたものは、バーナ1本の場合と比較して、燃焼による生成されるNOxおよびCOの量が低減していることがわかる。また、上記実施例1のもの(バーナ群が偏心なし)(図7)と実施例2(バーナ群が偏心あり)(図8)とを比較すればわかるように、燃料の投入熱量が同じであっても、偏心配置した場合は偏心配置でない場合と比較して、燃焼による生成されるNOxおよびCOの量が低減している。これにより、本発明による燃焼装置において、バーナ群30を、燃焼室30の中心軸心線Lから排気出口の位置とは反対方向に偏心した状態で配置することにより、より高い効果が得られることがわかる。
[実施例3]
前記図1に基づき説明した燃焼装置Aを改変し、図11に示すように、バーナ30aと、バーナ30bおよびバーナ30cとの間でガスノズル21の向きが互いに対向する位置にしたものとを製造し、それらを用いて実施例1と同様に多管式貫流ボイラとした。それに対し、実施例1と同じ条件で燃焼を行い、NOxとCOの排出量を測定した。その結果を図9のグラフに−◇ガスノズルの向きが対向する場合−として示し。なお、図9にグラフおいて、実施例1の結果は−□ガスノズルの向きが対向しない場合−として示してある。
[比較]
図9のグラフに示されるように、燃料の投入熱量が同じであっても、ガスノズルの向きが対向しないようにした場合は、ガスノズルの向きが対向するようにした場合と比較して、燃焼による生成されるNOxおよびCOの量が低減している。これにより、本発明による燃焼装置において、バーナ群30を構成する各バーナのガスノズルの向きを対向しないように配置することにより、より高い効果が得られることがわかる。
[実施例4]
実施例1で用いた燃焼装置Aおよび多管式貫流ボイラにおいて、燃焼量(インプット)を変化させて燃焼実験を行った。燃料として都市ガス13A(高位発熱量45MJ/Nm)を用い、蒸気圧1.8MPaで燃焼を行った。その結果を図10のグラフに示した。図10に示されるように、燃焼量2600kW、ターンダウン5:1の全域でNOx排出濃度30ppm(O=0%、dry換算)以下、COの発生限界が空気比1.15以上の燃焼条件を満足するバーナを備えたボイラとすることができた。
本発明による燃焼装置の一例を示しており、図1aは斜視図、図1bは上面図。 本発明による燃焼装置で用いるバーナの一例を示しており、図2aはバーナの底面図、図2bは図2aのb−b線に沿う一部断面図。 図3aと図3bは本発明によるバーナ群の2つの例を説明している。 本発明による燃焼装置を横置き型とした場合の一例を示す斜視図。 本発明による燃焼装置を用いてボイラを形成する場合の斜視図。 図5に示すボイラにおいて、水管とバーナ群の位置関係の一例を示す図。 実施例1(バーナ3本、偏心なし)と比較例1(バーナ1本、偏心なし)でのNOxとCOの排出量を示すグラフ。 実施例2(バーナ3本、偏心あり)と比較例2(バーナ1本、偏心あり)でのNOxとCOの排出量を示すグラフ。 本発明による燃焼装置でのガスノズルの向きが異なる態様におけるNOxとCOの排出量を示すグラフ(実施例3)。 本発明による燃焼装置をボイラの燃焼装置としたときの、燃焼量とNOxとCOの排出量の関係を示すグラフ(実施例4)。 実施例3の燃焼実験で用いたガスノズルの向きを説明するための図。 従来知られたバーナの一例を説明する図。
符号の説明
A…本発明による燃焼装置、10…円筒形の燃焼室、11…底面、12…側壁、13…排気出口、16…バーナフランジ、18…燃焼筒、20…燃料噴射管、21…ガスノズル、23…保炎板、24…空気通過孔、30…バーナ群、30a,30b,30c…バーナ群を構成する各バーナ

Claims (3)

  1. 上面および底面が閉塞した筒状の燃焼室と該燃焼室の下流側に形成された排気出口と前記燃焼室内の上面側に配置したバーナを持つ燃焼装置であって、
    前記バーナは、前記燃焼室の軸心線方向に延出する燃焼筒と、該燃焼筒内に配置された燃料噴射管と、該燃料噴射管の先端近傍に取り付けられた保炎板とを備える形態であり、
    前記バーナの2個以上が位置的に隣接して配置したバーナ群として前記燃焼室に配置されており、前記バーナ群は、前記燃焼室の中心軸心線から前記排気出口の位置とは反対方向に偏心した状態で配置されており、さらに、前記バーナ群における各バーナは、前記燃料噴射管に形成するガスノズルの向きが互いに対向する位置とならないようにそれぞれ配置されていることを特徴とする燃焼装置。
  2. 前記バーナ群における各バーナは、各バーナにより形成される火炎が相互干渉によりCOやNOxが増加しない程度に距離をおいて配置されていることを特徴とする請求項に記載の燃焼装置。
  3. 前記バーナ群の1のバーナにのみ点火用バーナが設けられており、他のバーナは該1のバーナの着火により着火される位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃焼装置。
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