JP2009115388A - 液体燃料用バーナおよび舶用ボイラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の液体燃料用バーナは、燃焼用の空気を供給する空気通路27の略中央部に、下流側に向かって液体燃料を噴射する噴射口67,68を備えたアトマイザ37を有する液体燃料用バーナにおいて、噴射口67,68が、空気流通方向に沿う軸線回りに周方向に間隔をあけて複数設けられるとともに、周方向に隣り合う噴射口67,68が異なる噴射角度を有することを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
これに対する低NOx化技術として、噴射口の数を減らし、その分一つ一つの噴射口の口径を大きくして、火炎を分割大火炎にする方法がある。
また、別の低NOx化技術として、特許文献1に示すように、噴射口の口径を大小2種類とし、それらを交互に均等間隔で同一円周上に配置したものがある。これは、液体燃料の供給量が噴射口の面積に比例することを利用して、空気過剰の火炎域と燃料過剰の火炎域を形成するものである。これにより、NOxのピーク生成領域を避けていわゆる濃淡燃焼により低NOx化をはかっている。
また、舶用ボイラでは、陸用ボイラと比較してバーナ本数が少ないため、負荷変化を本数変化で行うことには限界があり、バーナ自体の燃料消費率を調整して行う必要がある。そのため、負荷変化として燃料消費率をバーナ1本当たり15分の1まで落とすことがある。噴射口の口径を大きくすると、噴射圧力を落として燃料消費率を落とした場合、液体燃料の微粒化が十分に行われなくなるため、低負荷での燃焼安定性が悪くなるという問題があった。
特許文献1に示すものは、噴射口の噴射角度が同じであるので、液体燃料が同じ方向に噴射される。したがって、火炎の範囲が限定されているので、火炎温度はそれほど低下しない。また、噴射口の口径が大小2種類あっても、噴射方向が同じで、隣あっているので、相互に混合して火炎の濃淡が十分に出てこない。そのため、NOxの低減が十分に行われない。
すなわち、本発明にかかる液体燃料用バーナは、燃焼用の空気を供給する空気通路の略中央部に、下流側に向かって液体燃料を噴射する噴射口を備えたアトマイザを有する液体燃料用バーナにおいて、前記噴射口が、空気流通方向に沿う軸線回りに周方向に間隔をあけて複数設けられるとともに、周方向に隣り合う噴射口が異なる噴射角度を有することを特徴とする。
また、近接して配置された部分と離隔して配置された部分の位置を調整することにより、火炉の形状に合わせた火炎を形成することができる。
さらに、噴射口の口径を一部異ならせて、より濃淡を明確にしてもよい。こうすれば、所望の火炎を生成することが、より一層行える。
このように、NOx発生量を低減した液体燃料用バーナを採用しているので、舶用ボイラとして低NOx化がはかれる。
また、近接して配置された部分と離隔して配置された部分の位置を調整することにより、火炉の形状に合わせた火炎を形成することができる。
図4は、本実施形態にかかる舶用ボイラ1の内部構造を示す説明図である。舶用ボイラ1は、2本の油・ガス焚きバーナ(液体燃料用バーナ)3と、略箱形形状をした火炉5と、火炉5を形成する炉壁7と、フロントバンクチューブ9と、過熱器11と、蒸発管群(リアバンクチューブ)13と、出口側ガスダクト15と、ガス出口17とを備えている。
蒸発管群13の上方には、蒸気ドラム19が、下方には水ドラム21がそれぞれ設けられている。また、出口側ガスダクト15の内部空間には、過熱器11や蒸発管群13が設けられている。
基部支持板29と先端支持板31は、油・ガス焚きバーナ3を構成する各部材を支持するものである。基部支持板29と先端支持板31を舶用ボイラ1へ固定することで、油・ガス焚きバーナ3は舶用ボイラ1に取り付けられる。
油ノズル管35には、先端部に略円管状の蒸気通路43(図3参照)が設けられている。また油ノズル管35には、蒸気通路43の外側に略全長に亘り、蒸気通路43と同軸線を持つドーナツ状の空間である油通路45(図3参照)が設けられている。
ガスノズル管51の基部支持板29側端部は、ガス供給室47に連通して取り付けられている。ガスノズル管51の先端支持板31側端部には、ガスを噴出するガスノズル53が取り付けられている。
アトマイザ37には、直径と噴射角度の異なる2種類の噴射ノズル65,66が円周方向に交互にそれぞれ5個ずつ設けられている。噴射ノズル65,66は、蒸気通路43からその軸心を基点として放射線状に斜め前方に延設され、アトマイザ37の表面にそれぞれ噴射口67,68を形成している。隣り合う噴射口67,68の間隔は等しく配置されている。
蒸気注入口69,70と燃料油注入口71,72とが途中でY字型に出会っているので、Yジェットとも呼ばれる。
噴射口67,68はそれぞれアトマイザ37の軸心を中心とした仮想円S1,S2の上に配列されている。
噴射口67と噴射口68の面積比、すなわち噴射ノズル65と噴射ノズル66との軸線に垂直な断面積比は、2:3とされている。この面積比は、蒸気注入口69と蒸気注入口70の間も、燃料油注入口71と燃料油注入口72の間も同じである。
舶用ボイラ1においては、油・ガス焚きバーナ3の燃焼で発生した燃焼ガスは、火炉5からフロントバンクチューブ9、過熱器11、蒸発管群13と熱交換を行いながら流れ、出口側ガスダクト15を経てガス出口17へと流出する。このとき、蒸気ドラム19に集められた蒸気が駆動源として所要な機器に供給される。
火炉5内でガスと空気が混合したら点火して、火炎を生成する。
この状態で点火すると火炎が生成される。
ついで、濃淡部分が明確に分離されているので、濃淡燃焼の効果もはっきりと現れる。すなわち、噴射口68から噴射される燃料により形成される空気リッチな火炎のNOx排出量はFである。噴射口67から噴射される燃料により形成される燃料リッチな火炎のNOx排出量はJである。このFとJを加重平均したHがNOx排出量となる。したがって、特許文献1のものと比べても相当にNOx発生が低減されることになる。
供試体K1は、特許文献1に記載のバーナと同じで、異なる口径の噴射口を、噴射角度を一定(90°)にして同じ円周上に交互に配置したものである。
供試体K2は、本実施形態と同じ構成で、噴射口の面積比は同じ3:2であり、噴射口の噴射角度を60°と100°にしたものである。(請求項2の発明に相当する。)
供試体K3は、噴射口の面積はすべて同一とし、噴射口の噴射角度を60°と100°の2種類として内側、外側と交互に配置したものである。(請求項1の発明に相当する。)
いずれの供試体も噴射口は10個としている。
これを見てわかるように、従来のものに相当する供試体K1に比べて、供試体K2および供試体K3は、NOx発生量が20〜30%減少している。
本実施形態では、噴射角度と噴射口の面積をいずれも変えているが、供試体K3に示すように、噴射角度を変更するだけでも十分な効果を奏する。
また、近接して配置された部分と離隔して配置された部分の位置を調整することにより、火炉の形状に合わせた火炎を形成することができる。
さらに、噴射口の口径を一部異ならせて、より濃淡を明確にしてもよい。こうすれば、所望の火炎を生成することが、より一層行える。
周方向に隣り合う噴射口67,68が、異なる噴射角度を有するので、アトマイザ37から供給される霧状の油は、噴射口67,68の噴射角度に沿って外側と内側に向かって噴射される。外側と内側に向かって噴射された霧状の油が、単一の空気通路27から供給された空気とともに燃焼されるので、火炎が広い空間に分散される。このように、火炎が広い範囲に分散されると、一定空間内での燃焼量が低下して、火炎温度が低下することになる。この火炎温度の低下により、火炎冷却効果が促進されNOx発生量が低減される。
3 油・ガス焚きバーナ
27 空気通路
37 アトマイザ
67 噴射口
68 噴射口
Claims (6)
- 燃焼用の空気を供給する空気通路の略中央部に、下流側に向かって液体燃料を噴射する噴射口を備えたアトマイザを有する液体燃料用バーナにおいて、
前記噴射口が、空気流通方向に沿う軸線回りに周方向に間隔をあけて複数設けられるとともに、周方向に隣り合う噴射口が異なる噴射角度を有することを特徴とする液体燃料用バーナ。 - 燃焼用の空気を供給する空気通路の略中央部に、下流側に向かって液体燃料を噴射する噴射口を備えたアトマイザを有する液体燃料用バーナにおいて、
前記噴射口が、空気流通方向に沿う軸線回りに周方向に間隔をあけて複数設けられるとともに、径の異なる複数の円周上に配列され、各円周上の噴射口が同一で、かつ、径方向に隣り合う噴射口が異なる噴射角度を有することを特徴とする液体燃料用バーナ。 - 噴射角度の異なる前記噴射口が、相互に異なる口径を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体燃料用バーナ。
- 外側に配列した前記噴射口の噴射角度を、内側に配列した前記噴射口の噴射角度より大きくするとともに、内側に配列した前記噴射口の口径を外側に配列した前記噴射口の口径よりも大きくしたことを特徴とする請求項2に記載の液体燃料用バーナ。
- 周方向に隣り合う噴射口が近接して配置された部分と離隔して配置された部分とを有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の液体燃料用バーナ。
- 請求項1から5のいずれかに記載の液体燃料用バーナを備えたことを特徴とする舶用ボイラ。
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JP2007289280A JP2009115388A (ja) | 2007-11-07 | 2007-11-07 | 液体燃料用バーナおよび舶用ボイラ |
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Cited By (2)
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JP2012087984A (ja) * | 2010-10-19 | 2012-05-10 | Osaka Prefecture Univ | 多相混焼バーナ及びこれを備えたボイラ |
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2007
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