JP2008309411A - 多層排ガス再循環バーナ及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 燃焼室内へ燃焼用空気を供給するバーナスロートを環状の多層構造に形成し、各層に夫々排ガス濃度が異なる燃焼用空気を投入することによって、着火及び燃焼火炎の安定性を保てると共に、NOxの大幅な低減を図る。
【解決手段】 燃焼室2に連通するバーナスロート4の中心位置から燃焼室2内へ燃料Fを噴霧又は噴射し、その周囲にバーナスロート4から排ガスを混合した燃焼用空気を吹き込んで前記燃料Fを燃焼させるようにした排ガス再循環バーナ1に於いて、前記バーナスロート4に一つの筒状のスリーブ7又は直径の異なる複数の筒状のスリーブ7,7′を配設してバーナスロート4を環状の多層構造に形成し、バーナスロート4の各層4a,4b,4cに異なる排ガス再循環率の燃焼用空気A1,A2,A3を夫々供給する構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃焼室2に連通するバーナスロート4の中心位置から燃焼室2内へ燃料Fを噴霧又は噴射し、その周囲にバーナスロート4から排ガスを混合した燃焼用空気を吹き込んで前記燃料Fを燃焼させるようにした排ガス再循環バーナ1に於いて、前記バーナスロート4に一つの筒状のスリーブ7又は直径の異なる複数の筒状のスリーブ7,7′を配設してバーナスロート4を環状の多層構造に形成し、バーナスロート4の各層4a,4b,4cに異なる排ガス再循環率の燃焼用空気A1,A2,A3を夫々供給する構成とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、主として蒸気ボイラや温水ボイラ、加熱炉、溶融炉等に用いられるものであり、液体燃料やガス燃料、微粉炭等の燃料と排ガスを混合した燃焼用空気とを燃焼室内で燃焼させるようにした排ガス再循環バーナ及びその制御方法に係り、特に、ボイラ等の燃焼室内へ燃焼用空気を供給するバーナスロートを環状の多層構造に形成し、各層に夫々排ガス濃度が異なる燃焼用空気を投入することによって、着火及び燃焼火炎の安定性を保てると共に、NOxの大幅な低減を図れるようにした多層排ガス再循環バーナ及びその制御方法に関するものである。
一般に、ボイラや加熱炉、溶融炉等に用いるバーナに於いては、NOx(窒素酸化物)の低減対策として排ガス再循環方式が採用されている。
即ち、排ガス再循環方式を採用したバーナは、排ガスの一部を燃焼用空気に混合して酸素濃度を下げて燃焼を緩慢にすると共に、排ガス成分によりNOxの生成を抑制することによって、燃焼時に発生するNOxの低減を図るようにしたものである。
即ち、排ガス再循環方式を採用したバーナは、排ガスの一部を燃焼用空気に混合して酸素濃度を下げて燃焼を緩慢にすると共に、排ガス成分によりNOxの生成を抑制することによって、燃焼時に発生するNOxの低減を図るようにしたものである。
前記排ガス再循環方式には、バーナの前側位置で燃焼用空気に排ガスの一部を混合する強制排ガス再循環方式と、バーナのバーナスロートで燃焼室内の排ガスの一部を吸引して混合する自己排ガス再循環方式(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)とがある。
即ち、前者の強制排ガス再循環方式を採用したバーナ20に於いては、図3に示す如く、ボイラ21に設置したバーナ20へ燃焼用空気Aを供給する燃焼用空気供給ダクト22の途中にミキシング装置23を介設すると共に、当該ミキシング装置23とボイラ21内の排ガスGを排出する排ガスダクト24とを排ガス再循環ダクト25で接続し、ボイラ21から排出された排ガスGの一部を再循環ファン26により吸引して排ガス再循環ダクト25からミキシング装置23へ供給し、ここで押込みファン27により供給された燃焼用空気Aと排ガスGの一部とを混合させてバーナ20のウインドボックス28へ供給するようにしたものである。
一方、後者の自己排ガス再循環方式を採用したバーナ30は、図4に示す如く、バーナスロート31、バーナガン32、保炎器33、スリーブ34、ウインドボックス35、空気ノズル36及び二次空気ノズル37等から構成されおり、ウインドボックス35内に供給された燃焼用空気Aを空気ノズル36からスリーブ34を通して燃焼室38内へ供給する際に、空気ノズル36によるベンチュリ効果により燃焼室38内の排ガスGの一部をバーナスロート31から吸い込んで燃焼用空気Aと混合させて燃焼室38内へ供給し、バーナガン32に供給された液体燃料をバーナガン32のアトマイザ32aから燃焼室38内へ噴霧して排ガスGを含んだ燃焼用空気Aと混合燃焼させるようにしたものである。
ところで、強制排ガス再循環方式及び自己排ガス再循環方式を採用したバーナに於いては、何れも燃焼用空気への排ガスの混合比率(排ガス再循環量)を上げる程、NOxの低減化を図れるが、排ガスの混合比率を上げ過ぎると、燃焼用空気中の酸素濃度が低くなり過ぎ、着火部での着火が不安定となって燃焼不良を引き起こすため、排ガスの混合比率には限界があった。
又、各方式を採用したバーナに於いては、何れも排ガス(再循環ガス)を燃焼用空気に一定の割合で混合しているだけであるため、燃焼用空気への排ガスの混合が均一に近い排ガス混合比率となっている。特に、強制排ガス再循環方式を採用したバーナに於いては、排ガスを混合した燃焼用空気を一本の燃焼用空気ダクトによりバーナへ供給するようにしているため、例え燃焼用空気を二層の状態で噴霧燃料の周囲に吹き込めるバーナであっても、一層目と二層目の排ガス混合比率は全く同じになっている。
その結果、各方式を採用したバーナに於いては、何れもバーナの着火部の安定性から排ガスの混合比率をあまり上げられず、15%〜20%が排ガス混合比率の限界であり、充分な低NOx化を図れないと云う問題があった。
特開平9−145013号公報
特開2000−74329号公報
又、各方式を採用したバーナに於いては、何れも排ガス(再循環ガス)を燃焼用空気に一定の割合で混合しているだけであるため、燃焼用空気への排ガスの混合が均一に近い排ガス混合比率となっている。特に、強制排ガス再循環方式を採用したバーナに於いては、排ガスを混合した燃焼用空気を一本の燃焼用空気ダクトによりバーナへ供給するようにしているため、例え燃焼用空気を二層の状態で噴霧燃料の周囲に吹き込めるバーナであっても、一層目と二層目の排ガス混合比率は全く同じになっている。
その結果、各方式を採用したバーナに於いては、何れもバーナの着火部の安定性から排ガスの混合比率をあまり上げられず、15%〜20%が排ガス混合比率の限界であり、充分な低NOx化を図れないと云う問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、燃焼室内へ燃焼用空気を供給するバーナスロートを環状の多層構造に形成し、各層に夫々排ガス濃度が異なる燃焼用空気を投入することによって、着火及び燃焼火炎の安定性を保てると共に、NOxの大幅な低減を図れるようにした多層排ガス再循環バーナ及びその制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の発明は、燃焼室に連通するバーナスロートの中心位置から燃焼室内へ燃料を噴霧又は噴射し、その周囲にバーナスロートから排ガスを混合した燃焼用空気を吹き込んで前記燃料を燃焼させるようにした排ガス再循環バーナに於いて、前記バーナスロートに一つの筒状のスリーブ又は直径の異なる複数の筒状のスリーブを配設してバーナスロートを環状の多層構造に形成し、バーナスロートの各層に異なる排ガス再循環率の燃焼用空気を夫々供給する構成としたことに特徴がある。
又、本発明の請求項2の発明は、請求項1に記載の多層排ガス再循環バーナに於いて、着火部に対応する一番内側の層には、燃焼用空気のみ又は排ガス再循環率が低い燃焼用空気を供給して着火を安定させ、その他の層には、排ガス再循環率が高い燃焼用空気を供給して排ガス再循環によるNOxの低減を図るようにしたことに特徴がある。
本発明は、燃焼室に連通するバーナスロートに一つの筒状のスリーブ又は直径の異なる複数の筒状のスリーブを配設してバーナスロートを環状の多層構造に形成し、着火部に対応する一番内側の層には、燃焼用空気のみ又は排ガス再循環率が低い燃焼用空気を供給し、その他の層には、排ガス再循環率が高い燃焼用空気を供給するようにしているため、着火及び燃焼火炎が安定すると共に、安定燃焼を保った状態でNOxの低減効果を高めることができる。
特に、本発明は、着火部に対応する一番内側の層に燃焼用空気のみを供給した場合には、硫黄や塩素等の腐食成分を含む排ガスであっても、バーナガンやガイドパイプ等が腐食成分を含む排ガスと接触することがないため、バーナガンやガイドパイプ等の腐食対策が不要になる。
特に、本発明は、着火部に対応する一番内側の層に燃焼用空気のみを供給した場合には、硫黄や塩素等の腐食成分を含む排ガスであっても、バーナガンやガイドパイプ等が腐食成分を含む排ガスと接触することがないため、バーナガンやガイドパイプ等の腐食対策が不要になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は発明の実施の形態に係る多層排ガス再循環バーナ1を示し、当該多層排ガス再循環バーナ1は、蒸気ボイラや温水ボイラ、加熱炉、溶融炉等の燃焼室2を形成する炉壁3に装着されており、炉壁3に燃焼室2へ連通するバーナスロート4を形成すると共に、炉壁3の外壁面にバーナスロート4に連通するウインドボックス11を設け、前記バーナスロート4及びウインドボックス11内にバーナガン5、保炎器6及び点火電極(図示省略)等を夫々配設し、又、前記バーナスロート4及びウインドボックス11内に直径の異なる複数の筒状のスリーブ7,7′を同心円状に配設してバーナスロート4を環状の多層構造に形成し、バーナスロート4の各層4a,4b,4cに異なる排ガス再循環率(排ガス量/燃焼用空気量の比率)の燃焼用空気A1,A2,A3を夫々供給する構成としたものである。
図1及び図2は発明の実施の形態に係る多層排ガス再循環バーナ1を示し、当該多層排ガス再循環バーナ1は、蒸気ボイラや温水ボイラ、加熱炉、溶融炉等の燃焼室2を形成する炉壁3に装着されており、炉壁3に燃焼室2へ連通するバーナスロート4を形成すると共に、炉壁3の外壁面にバーナスロート4に連通するウインドボックス11を設け、前記バーナスロート4及びウインドボックス11内にバーナガン5、保炎器6及び点火電極(図示省略)等を夫々配設し、又、前記バーナスロート4及びウインドボックス11内に直径の異なる複数の筒状のスリーブ7,7′を同心円状に配設してバーナスロート4を環状の多層構造に形成し、バーナスロート4の各層4a,4b,4cに異なる排ガス再循環率(排ガス量/燃焼用空気量の比率)の燃焼用空気A1,A2,A3を夫々供給する構成としたものである。
前記バーナガン5は、炉壁3に形成した円形のバーナスロート4の中心位置に配設されており、灯油等の液体燃料Fを噴霧用空気により燃焼室2内へ噴霧するものである。このバーナガン5の先端部には、燃料配管(図示省略)から供給された燃料Fと噴霧用空気配管(図示省略)から供給された噴霧用空気とを燃焼室2内へ噴霧して燃料Fを噴霧状にするアトマイザ5aと、火炎8の安定を図るための保炎器6とが設けられている。
前記複数の直径の異なるスリーブ7,7′は、バーナスロート4を環状の多層構造に形成するものであり、バーナスロート4にバーナガン5を中心にして同心円状に配設されている。
この実施の形態に於いては、バーナスロート4にバーナガン5を中心にして二つの直径の異なるスリーブ7,7′を同心円状に配設している。
従って、バーナスロート4は、内側の小さいスリーブ7で囲まれた一層4a目の空間と、内側の小さいスリーブ7とその外側の大きいスリーブ7′とで囲まれた環状の二層4b目の空間と、大きいスリーブ7′とバーナスロート4の内周面とで囲まれた環状の三層4c目の空間とに区分けされた三層構造に形成されている。
この実施の形態に於いては、バーナスロート4にバーナガン5を中心にして二つの直径の異なるスリーブ7,7′を同心円状に配設している。
従って、バーナスロート4は、内側の小さいスリーブ7で囲まれた一層4a目の空間と、内側の小さいスリーブ7とその外側の大きいスリーブ7′とで囲まれた環状の二層4b目の空間と、大きいスリーブ7′とバーナスロート4の内周面とで囲まれた環状の三層4c目の空間とに区分けされた三層構造に形成されている。
そして、バーナスロート4の一層4a目、二層4b目及び三層4c目には、夫々独立した燃焼用空気供給通路9a,9b,9cから異なる排ガス再循環比(排ガス量/燃焼用空気量の比率)の燃焼用空気A1,A2,A3が夫々供給されるように構成されている。
即ち、多層排ガス再循環バーナ1の着火部10に対応するバーナスロート4の一層4a目には、着火の安定性を考慮して排ガス再循環率が0〜15%程度の燃焼用空気A1を供給している。一層4a目の燃焼用空気A1の排ガス再循環率を0〜15%程度としたのは、排ガス再循環率が15%を超えると、着火部10の酸素濃度が低くなり、保炎器6を装備していても、着火不良が発生して振動燃焼(着火部10が離れたり、手前に戻ったりする現象)したり、火炎8が消えてしまったりする制約があるためである。
又、燃焼が安定しているバーナスロート4の二層4b目には、排ガス再循環率が0〜100%の燃焼用空気A2を供給している。
更に、燃焼が安定しているバーナスロート4の三層4c目には、排ガス再循環率が0〜100%の燃焼用空気A3を供給するようにしている。
又、燃焼が安定しているバーナスロート4の二層4b目には、排ガス再循環率が0〜100%の燃焼用空気A2を供給している。
更に、燃焼が安定しているバーナスロート4の三層4c目には、排ガス再循環率が0〜100%の燃焼用空気A3を供給するようにしている。
尚、バーナスロート4の各層4a,4b,4cに供給する燃焼用空気A1,A2,A3の排ガス再循環率の調整は、各層4a,4b,4cに夫々燃焼用空気A1,A2,A3を供給する燃焼用空気供給通路9a,9b,9cにミキシング装置(図示省略)を夫々介設し、燃焼室2から排出された排ガスの一部を再循環ファン(図示省略)により吸引して任意の量の排ガスを排ガス再循環ダクト(図示省略)から前記各ミキシング装置へ夫々供給し、ここで押込みファン(図示省略)により供給された燃焼用空気A1,A2,A3と混合させることにより行われている。
次に、上述した多層排ガス再循環バーナ1の作用について説明する。
燃焼用空気供給通路9aからバーナスロート4の一層4a目に供給された燃焼用空気A1は、バーナガン5のアトマイザ5aから噴霧される燃料Fと混合されて一層4a目の下流側から燃焼室2内へ供給される。燃焼室2内へ供給された燃焼用空気A1と燃料Fの混合流体は、点火電極(図示省略)により着火されて燃焼する。
このとき、燃焼用空気A1には、排ガス再循環率が0〜15%程度の低い燃焼用空気A1が使用されているため、バーナ1の着火部10に於いては安定した着火が得られる。又、保炎器6により安定した火炎8が継続して得られる。特に、バーナスロート4の一層4a目に排ガスを含まない燃焼用空気A1のみを供給した場合には、硫黄や塩素等の腐食成分を含む排ガスであっても、バーナガン5やガイドパイプ等が腐食成分を含む排ガスと接触することがないため、バーナガン5やガイドパイプ等の腐食対策が不要になる。
燃焼用空気供給通路9aからバーナスロート4の一層4a目に供給された燃焼用空気A1は、バーナガン5のアトマイザ5aから噴霧される燃料Fと混合されて一層4a目の下流側から燃焼室2内へ供給される。燃焼室2内へ供給された燃焼用空気A1と燃料Fの混合流体は、点火電極(図示省略)により着火されて燃焼する。
このとき、燃焼用空気A1には、排ガス再循環率が0〜15%程度の低い燃焼用空気A1が使用されているため、バーナ1の着火部10に於いては安定した着火が得られる。又、保炎器6により安定した火炎8が継続して得られる。特に、バーナスロート4の一層4a目に排ガスを含まない燃焼用空気A1のみを供給した場合には、硫黄や塩素等の腐食成分を含む排ガスであっても、バーナガン5やガイドパイプ等が腐食成分を含む排ガスと接触することがないため、バーナガン5やガイドパイプ等の腐食対策が不要になる。
そして、燃焼用空気供給通路9bからバーナスロート4の二層4b目に供給された燃焼用空気A2は、二層4b目の下流側から火炎8の周囲に供給される。又、燃焼用空気供給通路9cからバーナスロート4の三層4c目に供給された燃焼用空気A3は、三層4c目の下流側から火炎8の周囲に供給される。このとき、二層4b目から燃焼室2内へ供給される燃焼用空気A2及び三層4c目から燃焼室2内へ供給される燃焼用空気A3には、排ガス再循環率が20%〜30%の高い燃焼用空気A2,A3が使用されている。その結果、燃焼反応が抑制され、排ガス再循環によるNOxの低減効果を高めることができる。
このように、前記多層排ガス再循環バーナ1は、燃焼用空気A1,A2,A3を供給するバーナスロート4を環状の多層構造に形成して各層4a,4b,4cに異なる排ガス再循環率の燃焼用空気A1,A2,A3を夫々供給し、バーナ1の着火部10に対応する一番内側の層4aには、燃焼用空気A1のみ又は排ガス再循環率が低い燃焼用空気A1を供給し、その他の環状の層4b,4cには、排ガス再循環率が高い燃焼用空気A2,A3を供給するようにしているため、着火及び燃焼火炎8が安定すると共に、安定燃焼を保った状態でNOxの低減効果を高めることができる。即ち、この多層排ガス再循環バーナ1を用いれば、NOxの発生量を45ppm(O2 =0%換算値)以下に抑えることができる。
尚、上記実施の形態に於いては、バーナスロート4の一層4a目には、排ガス再循環率が低い燃焼用空気A1又は排ガスを含まない燃焼用空気A1を供給し、バーナスロート4の二層4b目及び三層4c目には、排ガス再循環率が高い燃焼用空気A2,A3を供給するようにしたが、他の実施の形態に於いては、バーナスロート4の一層4a目には、排ガスを含まない燃焼用空気A1を供給し、バーナスロート4の二層4b目には、排ガスのみ、バーナスロート4の三層4c目には、排ガスを含まない燃焼用空気A3のみを供給するようにしても良い。この場合にも、着火及び燃焼火炎8が安定すると共に、安定燃焼を保った状態でNOxの低減効果を高めることができる。
又、上記実施の形態に於いては、バーナスロート4に直径の異なる二つの円筒状のスリーブ7,7′を同心円状に配設し、バーナスロート4を環状の三層構造に形成したが、他の実施の形態に於いては、バーナスロート4に一つの円筒状のスリーブ7を配設し、バーナスロート4を二層構造に形成しても良く、或いはバーナスロート4に直径の異なる三つ以上の円筒状のスリーブ7,7′,…を同心円状に配設し、バーナスロート4を四層構造以上に形成しても良い。
更に、上記実施の形態に於いては、多層排ガス再循環バーナ1の燃料Fに石油等の液体燃料を使用し、多層排ガス再循環バーナ1をオイルバーナ構造としたが、他の実施の形態に於いては、燃料Fに天然ガス等のガス燃料を使用し、多層排ガス再循環バーナ1をガスバーナ構造としても良く、或いは燃料Fに微粉炭を使用し、多層排ガス再循環バーナ1を微粉炭バーナ構造としても良い。
1は多層排ガス再循環バーナ、2は燃焼室、4はバーナスロート、4aはバーナスロートの一層目、4bはバーナスロートの二層目、4cはバーナスロートの三層目、7,7′はスリーブ、A1は一層目の燃焼用空気、A2は二層目の燃焼用空気、A3は三層目の燃焼用空気、Fは燃料。
Claims (2)
- 燃焼室に連通するバーナスロートの中心位置から燃焼室内へ燃料を噴霧又は噴射し、その周囲にバーナスロートから排ガスを混合した燃焼用空気を吹き込んで前記燃料を燃焼させるようにした排ガス再循環バーナに於いて、前記バーナスロートに一つの筒状のスリーブ又は直径の異なる複数の筒状のスリーブを配設してバーナスロートを環状の多層構造に形成し、バーナスロートの各層に異なる排ガス再循環率の燃焼用空気を夫々供給する構成としたことを特徴とする多層排ガス再循環バーナ。
- 請求項1に記載の多層排ガス再循環バーナの制御方法に於いて、着火部に対応する一番内側の層には、燃焼用空気のみ又は排ガス再循環率が低い燃焼用空気を供給して着火を安定させ、その他の層には、排ガス再循環率が高い燃焼用空気を供給して排ガス再循環によるNOxの低減を図るようにしたことを特徴とする多層排ガス再循環バーナの制御方法。
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