JP4402267B2 - 光磁気記憶装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光磁気記憶装置、特に、光磁気記録媒体を収容したカートリッジを使用する光磁気記憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、たとえばカートリッジ内に収容されたディスク状のMOすなわち光磁気記録媒体を駆動するディスク装置では、このカートリッジを挿入する際にイジェクトスプリングが変形され、このカートリッジの排出の際には、このイジェクトスプリングの付勢力により、このカートリッジが排出される。
【0003】
かかるカートリッジの排出に、その排出の用に供するイジェクトモータを用いることができる。
たとえば、特開平9−7348号公報には、ロード状態からイジェクト状態にリセットするに際し、スライドプレートを、手動によるか、またはモータ(イジェクトモータ)により、ロードスプリングの付勢力に抗して、カートリッジ挿入方向奥側に移動させ、かくてスピンドルモータベースを下降させることを開示する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
(イ)しかして、このようなカートリッジ排出用イジェクトモータを使用する態様の場合、イジェクトモータは、カートリッジのロード/イジェクト機構に近くするために、ロード/イジェクト機構の取り付けられているベース板(ローディングベース)に取り付けられる。
【0005】
(ロ)一方また、イジェクトモータの駆動電源については、FPC(フレキシブルプリント基板:フレキシブルプリントサーキット)によりメインの基板にコネクタにより接続され、これによりモータ駆動がされるようになすのが常套である。
【0006】
(ハ)さらにまた、そのような場合において、コスト低減および組立性向上のため、FPCおよびコネクタの数は少ない方が良い。そのため、少なくとも書き込みまたは消去をする場合に磁界を印加する界磁コイルを有する場合、かかる界磁系の部分に関し、イジェクトモータのFPCにその界磁コイルの接続を追加してFPCおよびコネクタの数を削減する試みは有利である。
【0007】
(ハ−1)これを図を参照して説明すると、図15ないし図19は、後記本発明実施例においても参照される比較例の図であって、図15および図16による構成では、ローディングベース部組102は、ロード/イジェクト機構が取り付けられているもので、これにイジェクトモータ156が取り付けられる。イジェクトモータ156は、FPC190によりメインの基板205にコネクタ210により接続され(図16中、a−a)、駆動電源で駆動されることができる。
【0008】
(ハ−2)また、FPC195は、界磁系180の界磁コイル用兼光磁気ヘッド機構135用の接続を兼ねたFPCで、その兼用部分の先端は当該FPC195用のコネクタ211(界磁コイル用兼光磁気ヘッド機構用コネクタ)に結合される(図16中、b−b)。また、FPC199は、ローディングベース部組102のスピンドル(SPD)モータ139用のFPCで、その先端はスピンドルモータ用コネクタ212に結合されるものとすることができる(図16中、c−c)。
【0009】
(ハ−3)また、図16に示すように、ローディングベース部組102とカートリッジホルダ部組103による組み付け体部分、コネクタ210,211,212等を有するベースの基板205の部品のほか、組立部品としてフレーム部201、カートリッジ1の着脱口を有する前面パネル部202、後方パネル部203、さらには上面パネルおよび下面パネル(不図示)等の部品を使用し、これらを組み合わせて、かかるカートリッジ1を使用するディスク装置を組み立て構成することができる(この点について、次の例も同様である)。
【0010】
(ハ−4)ここに、上記の界磁コイル用兼光磁気ヘッド機構用コネクタ211に接続されるFPC195については、途中から二叉に分かれる二叉部195aを有している。そして、そこから上下に分かれた一方のFPC部分196は上側のカートリッジホルダ部組203の界磁系180の界磁コイルと半田付けで接続されて配線がなされ、他方のFPC部分197は下側のローディングベース部組202の光磁気ヘッド機構135へと導かれて、同様に半田付け等で接続を行うことができる。
【0011】
(ハ−5)図17ないし図19による比較例の場合は、ローディングベース部組102のベース板に取り付けられたイジェクトモータ156とカートリッジホルダ部組203側の界磁系180の界磁コイルとの両者のFPCを兼用し、およびその接続のためのコネクタも両者で単一のコネクタを兼用しようというものである。
ここに、図17(a)は、ローディングベース部組102とカートリッジホルダ部組103による組み付け体部分をそのローディングベース部組102側からみた同図(b)に示すものの図中上方からみた後方側面図、同図(c)は、同じく同図(b)に示すものの図中下方からみた前方側面図であり、図18は図17(b)の右側からみた側面図であり、そして、図19は、上記の組み付け体部分をそのカートリッジホルダ部組103側からみた図である。
【0012】
(ハ−6)図19に示されるように、FPC190は、イジェクトモータ156用兼界磁系180の界磁コイル用の接続を兼ねたFPCとして用いられ、イジェクトモータ156のFPCによる配線部分に界磁系180の界磁コイルの接続用の配線部分が追加されていることがわかる。ここに、上記のFPC190も途中から二叉に分かれる二叉部190aを有し、その二叉部190aから分かれた一方のFPC部分は下側のローディングベース部組202のベース板に取り付けられているイジェクトモータ156に至って接続され、その二叉部190aから分かれた他方のFPC部分は上側のカートリッジホルダ部組203の界磁系180の界磁コイルと半田付けで接続されて配線がなされ、かつまた、その兼用部分の先端については、ここでは図示しない、イジェクトモータ兼界磁コイル用のコネクタに導かれてこれに結合される構成とすることができる。
【0013】
(ハ−7)かくして、上記のように兼用することで、その分、使用するFPCおよびコネクタの数を少なくすることが可能で、FPCおよびコネクタの数の削減の点でコスト低減、組立性向上等に有効である。
【0014】
(ニ)ところが、書き込みまたは消去する場合に磁界を印加する界磁系180は、装置内にロードされるカートリッジ1の上方、つまり上側のカートリッジホルダ側にあり、いずれの比較例においても上記の二叉部190a,195aが存在することとなる結果、次のようなことがいえる。
【0015】
(ホ)すなわち、界磁コイルはカートリッジの上側に位置し、ロード/イジェクト機構はカートリッジの下側に位置するため、配線が、上側の部品と下側の部品にまたがり、組立の順番の制限があったり、修理、不具合検討等で分解する場合、界磁コイルの半田付けを外し、FPCを剥がさなければならない場合が生ずる。
もし、そうしないで、修理等において、ローディングベース部組102とカートリッジホルダ部組103による組み付け体部分(図16中の当該組み付け体部分、および図17ないし図19における当該組み付け体部分)を、その組み合った状態から上下に自由に2分しようとすると(たとえば、図15のごとき両部分が大きく離れた状態)、上記のFPCの二叉部190a,195aが引き裂かれ、結果、兼用したFPC部分を損傷させてしまうおそれがあり、したがって、これを回避するためには、上記のような半田付けを外すなどの面倒で手間のかかる作業が必要となる。
【0016】
(ヘ)望ましいのは、そうした不利等もなく、組立性と共に、分解検討・再生する場合においても作業性の良い装置構成とすることができることである。
【0017】
本発明は、上記のような考察に基づき、また後記する考察に基づき、これらの点から改良を加えて、上述したような不利不便を解消することができるようにしようというものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1に係る光磁気記憶装置の発明は、光磁気記録媒体を収容したカートリッジを使用し、書き込みおよび消去が可能な光磁気記憶装置において、上記光磁気記録媒体に書き込みまたは消去する場合に磁界を印加する界磁コイル、および、カートリッジをイジェクトするためのイジェクトモータを取り付けたカートリッジホルダと、カートリッジの挿入または排出方向に往復移動自在に設けられたスライド板、および、上記光磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータが取り付けられたモータベース板を取り付けたローディングベースとを備え、上記カートリッジホルダと上記ローディングベースとは、上記イジェクトモータにより上記スライド板が駆動されるように組み付けられ、上記スライド板は、上記モータベース板と上記ローディングベース板との間に位置し、該スライド板から略垂直方向に突設されたカム溝を有するカム板部を有し、上記モータベース板は、上記スライド板の上記カム溝に摺動自在に嵌合するピンを有し、上記スライド板の移動に際して、上記カム溝と上記ピンとの嵌合により、上記ローディングベースに対して接離する方向に移動するように構成され、上記カートリッジを挿入した状態では、上記モータベース板が上記ローディングベースに近接し、前記カートリッジを前記スピンドルモータにチャッキングさせ、上記カートリッジをイジェクトする際には、上記イジェクトモータの駆動により上記スライド板が上記カートリッジをイジェクトする方向に移動させ、該移動により上記モータベース板が上記ローディングベースから離間してチャッキングが解除されるように構成したことを特徴とするものである。また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光磁気記憶装置において、上記イジェクトモータは、上記カートリッジホルダの下面に配置されていることを特徴とするものである。
【0019】
本発明によれば、光磁気記録媒体に書き込みまたは消去する場合に磁界を印加する界磁コイル、および、カートリッジをイジェクトするためのイジェクトモータを取り付けたカートリッジホルダと、カートリッジの挿入または排出方向に往復移動自在に設けられたスライド板、および、光磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータが取り付けられたモータベース板を取り付けたローディングベースとを備え、カートリッジホルダとローディングベースとは、イジェクトモータによりスライド板が駆動されるように組み付けられているので、組み付ける順番を制限せず、分解検討も容易にすることができる。したがってまた、組立性と共に、分解検討・再生する場合においても作業性の良いものとすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施形態を説明する。
この実施形態のものは、光磁気ディスク装置に本発明を適用したものである。
まず、図1以下を参照して、本発明を適用できるディスク装置(データの書き込み/消去が可能な光磁気情報記憶装置)の全体の構成を概略的に説明する。
ここに、図1は光磁気ディスク装置の概略的な分解斜視図、図2は図1のカートリッジホルダ部材(カートリッジホルダ)を反転して裏面側を示す平面図、図3は図1のベース板(ローディングベース)の平面図、図4はカートリッジをチャッキング位置まで挿入した状態のベース板の平面図、図5は図1のベース板を反転して裏面側を示す平面図、図6はスピンドルモータ(SPDモータ)機構が待機位置にある場合の図5のA−A矢視図、図7はスピンドルモータ機構がチャッキング位置にある場合の図5のA−A矢視図、図8はプルプレート端部と嵌合保持部材の部分を拡大して示すベース板の平面図、図9は図8のB−B矢視図である。
【0021】
図中の1は、ディスク状の光磁気記録媒体を収容したカートリッジで、3.5インチ型の光磁気ディスクの規格品である。このカートリッジ1には、開閉自在のシャッタ12が設けられ、またこのシャッタ12からは横方向にこれを開閉するシャッタバー13が延在され、またこのシャッタバー13の先端部には頭部14が形成されている。また、このカートリッジ1の両側縁部には、それぞれ凹部15が形成されている。
【0022】
また、このディスク装置は、本体部分を構成するベース板2およびこの上に重ねられるカートリッジホルダ板3とから構成されており、これらの間にカートリッジが挿入されるカートリッジ挿入経路が形成される。
カートリッジをローディングするメカ部分の構成は、後述もするようにカートリッジの挿入によりスピンドルモータを上昇させ、イジェクトモータによりスピンドルモータを下降させて排出する部分を有するローディングベース部組と、カートリッジのシャッタ部を開閉させる機構、データの記録・消去の際に磁界を印加する界磁系を有するカートリッジホルダ部組とに分けられる。ローディングベース部組は上記のベース板2(ローディングベース)を含んで構成され、またカートリッジホルダ部組は上記のカートリッジホルダ板3を含んで構成されるものとすることができる。
【0023】
次に上記のディスク装置の本体部分の構成を説明する。まず、上記のカートリッジホルダ板3の構成を図1および図2を参照して説明する。なお、図2は、このカートリッジホルダ板3を反転させて裏側を上にした図である。
【0024】
このカートリッジホルダ板3は、たとえば金属板をプレス成型したもので、このカートリッジホルダ板3には、磁気コイル21およびシャッタ開閉機構22が設けられている。
ここに、磁気コイル21は、光磁気記録媒体に書き込みまたは消去をする場合に磁界を印加するいわゆる界磁コイルで、これによりデータの記録・消去の際に磁界を印加する界磁系が構成されるものとすることができ、カートリッジホルダには、かかる界磁系(界磁コイルおよびヨークが含められる)が取り付けられ、およびシャッタ開閉機構22が設けられている。
【0025】
このシャッタ開閉機構22は、シャッタ開閉爪部材23を備えており、このシャッタ開閉爪部材23は、上記のカートリッジホルダ板3に形成された案内溝24に摺動自在かつ回動自在に案内されている。
【0026】
また、上記のカートリッジホルダ板3には、スライド溝26が形成されており、このスライド溝26にはスライダ25が摺動自在に案内されている。そして、上記のシャッタ開閉爪部材23と上記のスライダ25との間、およびこのスライダ25とカートリッジホルダ板3との間は、それぞれスプリング27,28により連結されている。
【0027】
そして、カートリッジ1が挿入されると、このカートリッジに当接して上記のシャッタ開閉爪部材23が回勤しながら上記の案内溝24に沿って移動し、このシャッタ開閉爪部材23はカートリッジ1のシャッタバー13の頭部14を横方向に押圧し、シャッタ12を開放する。なお、このシャッタ開閉機構22の構成および作動は、従来公知のものと同様である。
【0028】
次に、図1、図3ないし図9を参照して上記のベース板およびこの実施形態の作用を説明する。なお、図5はこのベース板を反転させてその裏面側を上にしたものである。
【0029】
このベース板2は、たとえば金属板をプレス成型したもので、左右両側の縁部は上方に折り曲げられて左右の側壁部31を構成している。また、このベース板2の底壁部32の上面には薄い合成樹脂のシート33が貼り付けられており、挿入されるカートリッジ1との間の摩擦抵抗を軽減するように構成されている。
【0030】
そして、このベース板2の裏面側には、挿入されたカートリッジ1内のディスク状の光磁気記録媒体に情報の書き込みおよび読み出しをおこなう光磁気ヘッド機構35、およびこの光磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータ機構36が設けられている。
【0031】
以下、上記のスピンドルモータ機構36について説明する。なお、この実施形態のスピンドルモータ機構は、特開平09−007348号公報に開示されているものと略同様の構成のものである。
【0032】
図5の38はモータベース板であって、このモータベース板38にはスピンドルモータ39が取り付けられている。そして、このスピンドルモータ39のスピンドル軸40は、図3に示すように、ベース板2の上面側に露出している。
【0033】
このモータベース板38は、ベース板2から突設された一対の案内ピン41およびアライメントピン42によってベース板2の裏面に接離するように構成されている。なお上記のアライメントピン42は、このモータベース板38の接離にともなって、図3に示すようにベース板2の上面側に突没するように構成されている。
【0034】
そして、このモータベース板38がベース板2に近接したチャッキング位置では、上記のスピンドル軸40が突出してカートリッジ1内の光磁気記録媒体の中心穴内に嵌合し、また上記のアライメントピン42は突出してカートリッジ1の基準穴16内に嵌合し、このカートリッジ1をチャッキングする。
【0035】
また、このモータベース板38がベース板2から離間した待機位置では、上記のスピンドル軸40およびアライメントピン42はベース板2の上面から没入し、このカートリッジ1の挿入経路から退避する。
【0036】
また、上記のモータベース板38を上記のチャッキング位置と待機位置との間で接離させるために、上記のモータベース板38とベース板2との間にスライド板43が設けられている。
【0037】
このスライド板43は、たとえばこのカートリッジ1の挿入方向と平行な方向に往復移動自在に設けられており、スプリング44によりカートリッジ1の挿入方向、すなわちこのディスク装置の後方側に付勢されている。
【0038】
また、このスライド板43の4隅部には、4個のカム板部45がこのスライド板43と略垂直な方向に突設されている。これらのカム板部45には、図6および図7に示すように、それぞれカム溝47が形成されている。そして、これらのカム溝47内には、前記のモータベース板38から突設されたピン48がそれぞれ摺動自在に嵌合している。
【0039】
また、このスライド板43とモータベース板38との間には、リンク板49が設けられ、このリンク板49の略中央部はピン50によりベース板2に枢着されている。なお、このピン50に対応して、前記のスライド板43には長孔51が形成され、このスライド板43の移動を許容するように構成されている。
【0040】
また、このリンク板49の基端部には、長孔53が形成され、この長孔53内には、上記のスライド板43から突設されたピン52が回動自在および摺動自在に嵌合している。
【0041】
また、このリンク板49の先端部には、後述するイジェクトスプリング54の一端部が連結されている。そして、後述するように、カートリッジ1の挿入に伴ってこのイジェクトスプリング54が引き伸ばされると、このリンク板49の先端部がカートリッジ1の挿入方向つまりこのディスク装置の後方側に移動すると、このリンク板49の基端部が前方側に移動し、これに連結されたスライド板43が前方に移動する。
【0042】
図7に示すように、このスライド板43の前方への移動により、上記のカム板部45のカム溝47内に嵌合しているピン48がベース板2に近接する方向に引き下げられ(装置としては上側)、アライメントピンがカートリッジ穴に入ることにより前記のモータベース板38がベース板2に近接してチャッキング位置となり、カートリッジ1をチャッキングする。
【0043】
また、カートリッジ1が排出される際には、図6に示すように、上記とは逆にリンク板49の先端部が前方側に移動し、このリンク板の基端部およびスライド板43が後方側に移動し、モータベース板38がベース板2から離間し、アライメントピンがカートリッジからはずれることにより待機状態となる。
【0044】
また、このスライド板43の一側からはアーム部55が後方側に延長されており、その先端部にはイジェクトモータ56が設けられている。そして、このイジェクトモータ56によりこのアーム部55が後方に引かれると、スライド板43が後方に移動し、図6に示すように、モータベース板38がベース板2から離間し、待機状態となる。これにより、上記のスピンドル軸40およびアライメントピン42はベース板2の上面から没入し、このカートリッジ1のチャッキングが解除され、このカートリッジ1が排出される。
なお、カートリッジ1をイジェクトするためのイジェクトモータ56は、図3ないし図5では、ローディングベース側に取り付けるものとして示されるが、ここに、後述もするごとく、かかるイジェクトモータは、これを、本発明に従い、記録・消去時に磁界を印加する界磁系が取り付けられるカートリッジホルダ側に取り付けるものである。この場合において、以下にさらに述べられるカートリッジ挿入および排出、ならびに排出の際の飛び出し防止の機構をも含んだ、この実施形態の装置構成等に大幅な変更をももたらさずに、また、図3ないし図5中、イジェクトモータ56が位置するスペースの部分をできるだけ有効に活用もするなどして、カートリッジホルダ下面にカートリッジ排出用イジェクトモータを取り付けことができ(たとえば図10参照)、これらの点についても、後記で詳細に説明される。
【0045】
次に、上記のカートリッジ1の挿入、排出作動を行い、かつ排出の際の飛び出しを防止する機構について説明する。
【0046】
上記のベース板2およびカートリッジホルダ板3との間に形成されるカートリッジ挿入経路内には、この経路を横断して梁状のプルプレート60が設けられている。そして、このプルプレート60の両端部は、ベース板2の両側の側壁部31にスライド部材61を介して、このカートリッジ1の挿入、排出方向に平行に移動するように摺動自在に案内されている。
【0047】
また、上記のプルプレート60は、挿入されるカートリッジ1の前縁部に当接し、この後はこの挿入されるカートリッジ1と共に後方に移動するように構成されている。この実施形態では、このプルプレート60とカートリッジ1との当接位置は、このカートリッジ1の略中央部となるように構成されている。
【0048】
すなわち、上記のプルプレート60の前縁部の略中央部からは、当接凸部62が突設されている。この当接凸部62は、図4に示すように、カートリッジ1のシャッタ12が開放された状態において、このシャッタ12に連結されたシャッタバー13の先端部の頭部14に当接するような位置に配置されており、この頭部14の位置は、このカートリッジ1の略中央部に位置している。
【0049】
なお、このプルプレート60の当接凸部62がこの頭部14に当接するのは、図3に示すように、このカートリッジ1が所定量だけ挿入された後であり、この位置まで挿入される前に、このカートリッジ1のシャッタは、前述のシャッタ開閉機構22より開放されており、上記の頭部14はこの当接凸部62の位置まで移動している。
【0050】
また、このプルプレート60と上記のベース板2の上面との問には、レバー部材63が設けられている。このレバー部材63の基端部はピン64によりベース板2に回動自在に枢着されている。また、このレバー部材64の中間部には、連結ピン65が突設されている。そして、この連結ピン65は、上記のプルプレート60に形成された長孔66内に回動自在および摺動自在に嵌合している。
【0051】
また、このレバー部材63の先端部はL字状に屈曲され、ベース板2に形成された円弧状のスリット溝67を通過してこのベース板2の裏面側に引き出されている。そして、このレバー部材63の先端には、コイルスプリングからなるイジェクトスプリング54の一端部が連結されている。また、このイジェクトスプリング54の他端部は、前述したスピンドルモータ機構36のリンク部材49の先端部に連結されている。
【0052】
したがって、このカートリッジ1が挿入されると、まず前記のシャッタ開閉機構によりそのシャッタ12が開放され、次に図3に示す位置でこのカートリッジ1のシャッタバー13の頭部14が上記のプルプレート60の当接凸部62に当接する。そして、さらにこのカートリッジ1が挿入されると、プルプレート60はこのカートリッジ1と共に後方に移動する。このプルプレート1の後方への移動により、これに連結されているレバー部材が63が後方に回動し、その先端のイジェクトスプリング54が引き伸ばされ、スピンドルモータ機構36のリンク部材49の先端を後方に移動させ、モータベース板38がベース板2に近接してゆく。
【0053】
そして、図4に示すような位置まで挿入されると、このモータベース板38のアライメントピン42が突出してカートリッジ1の基準孔16内に嵌合するとともに、スピンドル軸40がこのカートリッジ1内の光磁気記録媒体の中心孔に嵌合し、チャッキングがなされる。
【0054】
また、このプルプレート60には、このカートリッジ1を保持し、また排出の際の飛び出しを防止する機構が設けられている。以下、この機構を説明する。
【0055】
このプルプレート60の両端部には、それぞれ嵌合保持部材70が前方に向けて突設されている。この嵌合保持部材70は、板ばね状の部材であり、その先端部は鉤状に形成されて嵌合部71を形成している。なお、この嵌合部71は、このベース板2の側壁部31に形成された細長状の通過孔72を介して外側に突出し、このプルプレート60と共に前後に移動自在であり、また外側に弾性的に変形可能となっている。
【0056】
そして、この鉤状の嵌合部71は、挿入されたカートリッジ1の両側の凹部15内に弾性的に嵌合し、このカートリッジ1をこのプルプレート60に対して保持するように構成されている。なお、このカートリッジ1を取り出す場合には、このカートリッジ1を引くことにより、上記の嵌合保持部材70からの弾性的な嵌合が開放される。
【0057】
また、上記のベース板2の裏面側には、上記のプルプレート60の前方側への移動を所定の位置で停止させるストッパ73が取り付けられている。この実施形態では、このストッパ73はU字状の板ばねからなるもので、弾性を有している。また、この実施形態では、このストッパ73は上記のプルプレート60に直接は当接せず、このプルプレート60に連結されたレバー部材63の先端部に当接し、このレバー部材63およびプルプレート60とを所定の位置で停止させるように構成されている。
【0058】
上記のストッパ73は、弾性を有しているために、このレバー部材63が当接易した場合に弾性変形し、レバー部材63およびプルプレート60が緩衝されつつ前方側にさらに移動する。この緩衝作用により、プルプレート60が停止される場合の加速度が小さくなり、嵌合保持部材70によりプルプレート60に保持されているカートリッジ1の嵌合保持が不所望に解放され、このカートリッジ1が飛び出すことが確実に防止される。
【0059】
また、この実施形態では、上記のカートリッジ1の飛び出しをさらに確実に防止する嵌合解除防止機構が設けられている。すなわち、上記のレバー部材63が上記のU字状ばねのストッパ73に当接した位置における嵌合保持部材70の先端よりさらに前方側には、嵌合解除防止部材75が設けられている。この嵌合解除防止部材75は、たとえば前述のカートリッジホルダ板3の両側壁部の一部を切り起こした板状の部材で、上記の位置における嵌合保持部材70の先端に近接しかつこの先端より前方側、およびこの嵌合保持部材70の外側、すなわちこの嵌合保持部材70がカートリッジ1の凹部15から抜け出す方向側に配置されている。
【0060】
したがって、上記のレバー部材63が上記のU字状ばねからなるストッパ73に当接し、これを弾性変形させつつさらにプルプレート60が前進すると、上記の嵌合保持部材70の嵌合部71の先端部は、上記の嵌合解除防止部材75の内側に位置する。したがって、上記のプルプレート60がストッパ73を弾性変形させつつ前進する場合、すなわち減速し加速度が作用している際には、嵌合保持部材70は上記の嵌合解除防止部材75により外側への変形を機械的に規制され、よってカートリッジ1の凹部15から抜け出すことがない。よって、プルプレート60が停止する際の衝撃によるカートリッジ1の飛び出しを確実に防止することができる。
【0061】
なお、上記のストッパ73を弾性変形させつつプルプレート60が停止した後は、このストッパ73の弾性力によりプルプレート60は図8および図9に示す位置まで後退し、上記の嵌合解除防止部材75による外側への変形の規制が解除される。よって、このプルプレート60が所定の位置に停止した後は、上記の嵌合保持部材70を外側に弾性変形させてカートリッジ1を取出し、および挿入保持が可能となる。
【0062】
かくして、上述のごとくの構成にすると、
挿入されたカートリッジ1は、その両側の凹部15に嵌合保持部材70が嵌合されるので、このカートリッジ1を傾けるような不均衡な荷重は作用しない。ディスク装置にカートリッジを挿入する場合、そのディスク装置内でカートリッジが傾くような不均衡な荷重が作用すれば、そのカートリッジの円滑な挿入や排出が損なわれ、操作性が低下する等の不具合が発生するところ、そうした不均衡な荷重は作用しない。また、このカートリッジ1は、上記の嵌合保持部材70によって上記のプルプレート60に対して保持されており、このプルプレート60が上記のストッパ73に当接して停止することにより、このカートリッジ1も所定位置に停止する。
【0063】
ここに、たとえば、特開平10−320885号公報に示される機構と上述してきた構成によるものを対比するに、その特開平10−320885号公報による機構においては、挿入されたカートリッジの3個所にカートリッジの厚さ方向に弾性的に当接するカートリッジ押付部材を備えており、これらのカートリッジ押付部材とカートリッジとの間の摩擦抵抗力により、カートリッジの排出の際にカートリッジを減速してその後縁部をディスク装置から所定長さだけ突出した状態で停止させ、カートリッジの飛び出しを防止しているが、しかし、このようなものは、作動の安定性の点で満足すべきものではなく、カートリッジがイジェクトスプリングの付勢力により排出される際に、上記の3個所のカートリッジ押付部材の1個所が外れると摩擦抵抗力が急激に低下し、カートリッジの飛び出しが生じることがある。
また、この種のカートリッジは厚さが薄く、この厚さのばらつきによってカートリッジ押付部材の押圧力に大きなばらつきが生じる。このため、摩擦抵抗力にも大きなばらつきが発生し、カートリッジの停止位置が不正確となり、またこのカートリッジの飛び出しが発生することもある。
【0064】
また、たとえば、特開平6−52617号公報に開示されているような嵌合型のカートリッジ飛び出し防止機構と上述してきた構成によるものを対比するに、特開平6−52617号公報によるものは、カートリッジの誤挿入防止用レバーに、カートリッジの両側に形成された凹部の一方に嵌合する凸部を設け、この凸部を弾性的にカートリッジの凹部内に嵌合させ、この位置でカートリッジを停止させ、その飛び出しを防止するものである。
このような形式のものは、凸部が凹部に嵌合する位置で止まるならば、カートリッジを正確な位置で停止させることができるが、しかし、この凸部と凹部との嵌合の弾性力は、このカートリッジを確実に停止させるためには、かなり大きな弾性付勢力としなければならない。
このため、カートリッジの挿入および取り出しの際に、挿入操作途中でこの凸部と凹部の弾性的な嵌合を乗り越えるために、かなり大きな力を要し、操作性が損なわれるという問題がある。また、ディスク装置の案内機構とカートリッジの幅方向との間には、ある程度の遊びが設定されている。このため、カートリッジの側面から上記のような大きな弾性嵌合力が与えられると、常にカートリッジと接触するので、円滑な挿入や排出が損なわれる等の不具合が生じる。
【0065】
かように特開平6−52617号公報に開示されているものは、カートリッジの排出の際に、移動中のカートリッジの側面の凹部に誤挿入防止用レバーの凸部が嵌合してこのカートリッジを停止させるので、この凸部の嵌合弾性力を大きくしなければならないが、これに対して、
上述のごとくの構成にすると、上記のカートリッジ1の排出の際に、カートリッジ1の両側の凹部15に最初から嵌合保持部材70が嵌合しており、上記のプルプレート60がストッパ73に当接して停止する際に、この嵌合保持部材70の嵌合が外れない程度の嵌合弾性力でよい。したがって、カートリッジ1の挿入、取出しの際に、このカートリッジ1を嵌合保持部材70に弾性的に嵌合および嵌合解除する際の抵抗が少なく、操作性が向上する。
【0066】
また、先に触れたごとくに、上記のカートリッジ1内の光磁気記録媒体に書き込みまたは消去する場合に磁界を印加する界磁系を取り付け一体となったカートリッジホルダ板3にカートリッジ排出用イジェクトモータ56を取り付ける構成とすると、
明細書冒頭での考察事項で述べた観点からの狙いも実現し得て、組み付ける順番を制限せず、分解検討も容易にすることができ、磁界コイルの接続関係が容易になり、分解、再組立などの保守・検討の作業性も向上する。
さらにまた、この場合において好ましくは、イジェクトモータ56のFPCの取り付け方法が、粘着剤や接着でなく、カートリッジホルダ板3との係合を利用して固定する構成を採用すると、より効果的である。
【0067】
以下、図10以降も参照して、これらについて説明する。
図10は、カートリッジ排出用イジェクトモータをカートリッジホルダに取り付けるイジェクトモータ取り付け方法の一例の説明に供する分解組立斜視図であり、また、図11はローディングベースおよびイジェクトモータ取り付け後のカートリッジホルダの組み付け体の一例を裏面側からみて示す図、図12は同じく図11の組み付け体における側面図(図11の右側からみた側面図)、図13は同じく、イジェクトモータのFPCの取り付け方法の態様の一例を含めて示す、図11の組み付け体の平面図であり、さらに、図14はFPCの取り付け方法の他の態様の例の説明に供する要部説明図である。
【0068】
ここに、これらの図においては、本イジェクトモータ取り付け方法ならびにFPC取り付け方法は基本的に前記図1ないし図9で説明した装置構成のものに適用することができることから、既に図9までに示したものと同様の要素・部材には、同一の参照符号を付してある。
【0069】
図中、2はベース板(ローディングベース)、3はカートリッジホルダ板(カートリッジホルダ)、21は磁気コイル(界磁コイル)、22はシャッタ開閉機構、23はシャッタ開閉爪部材、24は案内溝、25はスライダ、26はスライド溝、28はスプリング、31は側壁部、32は底壁部、41は案内ピン、43はスライド板、44はスプリング、45はカム板部、47はカム溝、49はリンク板、50はピン、51は長孔、52はピン、54はイジェクトスプリング、55はアーム部、56はイジェクトモータ、60はプルプレート、62は当接凸部、63はレバー部材、64はピン、65は連結ピン、66は長孔、67はスリット溝、70は嵌合保持部材、71は嵌合部をそれぞれ示し、これらは、それぞれ図1ないし図9の場合のもののにおける同じ参照符号が付されたもの、すなわち、既に述べたベース板(ローディングベース)2、カートリッジホルダ板(カートリッジホルダ)3、磁気コイル(界磁コイル)21、シャッタ開閉機構22、シャッタ開閉爪部材23、案内溝24、スライダ25、スライド溝26、スプリング28、側壁部31、底壁部32、案内ピン41、スライド板43、スプリング44、カム板部45、カム溝47、リンク板49、ピン50、長孔51、ピン52、イジェクトスプリング54、アーム部55、イジェクトモータ56、プルプレート60、当接凸部62、レバー部材63、ピン64、連結ピン65、長孔66、スリット溝67、嵌合保持部材70、嵌合部71それぞれと同様の機能を有する(実質的な作用効果は既に説明したものと共通であり、若干の形状等の違いのみである)。
【0070】
なお、ロード/イジェクトの対象となるカートリッジについても、既に説明したごとくの、光磁気記録媒体を収容すると共に、シャッタ12、シャッタバー13、頭部14、凹部15および基準孔16を有するカートリッジ1を使用するものとする。
【0071】
また、ここでは、たとえば前記図5等で図示した光磁気ヘッド機構35、スライド板43によりスピンドルモータ39を上昇/下降駆動するスピンドルモータ機構36のモータベース板38、当該スピンドルモータ39、スピンドルモータ軸40、アライメント軸40、ピン46等や、前記図8等で図示したストッパ73、嵌合解除防止部材75等については、図示をしていないが、これらも、同様に備える装置構成であってよい。したがって、これら図示しない共通の要素・部材をも含んで、前記図1ないし図9で説明したものと共通の要素・部材については、既に述べてきた記載を引用、ないし必要な場合は読み替えて適用するものとしてその詳細な説明は省略する。したがって、かかる内容も、図10以下の説明でも取り入れられてその記載内容をなす。
【0072】
図10ないし図13おいて、カートリッジ1をローディングするメカ部分の構成は、既に述べてもきたとおり、カートリッジ1の挿入によりスピンドル(SPD)モータ39(図示は省略されている)を上昇、イジェクトモータ56によりSPDモータ39を下降させて排出する部分を有するローディングベース板2側のローディングベース部組と、カートリッジ1のシャッタ部を開閉させる機構22、データの記録・消去の際に磁界を印加する界磁系80を有するカートリッジホルダ板3側のカートリッジホルダ部組とに分けられるが、本取り付け方法においては、イジェクトモータ56は、これをカートリッジホルダ板3に取り付ける。
【0073】
取り付け態様は、ここでは、図10に示すごとくに、カートリッジホルダ板3の下面よりイジェクトモータ56をネジ83にて取り付けるものとする。
イジェクトモータ56のハウジング側部には、ネジ83を挿通する取り付け部84が設けられ、他方、カートリッジホルダ板3のカートリッジ挿入方向奥側(ディスク装置の後方側)の隅部(図10中、左上隅部)近傍には、ネジ取り付け部85が設けられ、これら取り付け部84およびネジ取り付け部85を介してネジ83を取り付けることにより、イジェクトモータ56が、ローディングベース板3の上面レベルより下側に大きく突出しないで、ローディングベース板上面〜カートリッジホルダ板下面の間のスペース部分(ローディングベース部組とカートリッジホルダ部組とを組み付けた場合に形成される空所)に納まるように(図10、図11および図12)、カートリッジホルダ板3の下面に取り付けられる(図10ないし図13)。
【0074】
このようにするときは、前記図3ないし図5におけるイジェクトモータ56の位置するスペースの部分を有効に活用し、かかるディスク装置の構成部分に大幅な変更をももたらさずに、カートリッジホルダ側にカートリッジ排出用イジェクトモータ56を取り付けることができる。
【0075】
イジェクトモータ56は、正確な取り付けを行えるよう、たとえば、そのハウジング上面に位置決め部86を設ける構成とすることができる。この場合において、その位置決め部86として凹部状のもの(または凸部状のもの)を使用するときは、対応するカートリッジホルダ板3の下面には凸部状(または凹部状)の位置決め部を設けることができる。
【0076】
イジェクトモータ56は、FPC(フレキシブルプリントサーキット)90を有し、これにより、イジェクトモータ56はメインの回路基板(プリント基板)にコネクタにより接続され駆動電源により駆動されるものであるが(いずれも図示しないが、メイン基板やコネクタの使用については図15,16の比較例参照)、ここに、カートリッジホルダ板3の下面に取り付けられるイジェクトモータ56から引き出されるFPC90には、たとえば、図10および図13に示すごとくに、導出部91と、カートリッジホルダ板3の上面側に折り重ねられて取り付けられる取り付け部92とを設け、回路基板への接続については、ここでは、これらFPC90の導出部91部分および取り付け部92部分の各部分を経て、当該FPC90の先端部を図示しない回路基板へ至らしめるものとする。
【0077】
かくして、イジェクトモータ56のFPC90をカートリッジホルダ上面側に廻し、FPC90もカートリッジホルダ板3に取り付けることができる。
【0078】
かかる取り付けの態様を含んで、カートリッジホルダ板3の上面側の様子を示したのが図13であり、FPC90は、導出部91の部分から折り返されて取り付け部92の部分がカートリッジホルダ板3の上面側に廻されて取り付けられることができることがわかる。ここに、取り付け方法は、たとえば、粘着テープにより張り付けし、カートリッジホルダのフレームGNDを取るためにネジ87でネジ締めしたりすることができる。
【0079】
また、カートリッジホルダ板3には、データの記録・消去の際に磁界を印加する磁気コイル21およびヨークを含む界磁系80が取り付けてあり、かかる界磁系80から引き出されるコイル端末81も、これを図示しない回路基板に接続する必要があるところ(図15,16の比較例、図17〜19の比較例参照)、本取り付け方法では、たとえば、図13に示すごとくに、かかるコイル端末81を前記FPC90の取り付け部92に設けたランド部93に半田付けし、かくて、当該FPC90を、当該FPC90に対する上述したメインの回路基板でコネクタにより接続することにより、磁気コイル(界磁コイル)21もメインの回路基板に対する接続を完了することができる。
【0080】
したがって、上記のFPC90は、イジェクトモータ56のための電源供給用配線に加えて、界磁系80のコイル21のための電流供給用配線をも有するものであって、この単一のFPC90で、イジェクトモータ56用のFPCと界磁系80用のFPCの両者のFPCを兼ねる構成であり、したがってまた、かかるFPC90に対応するメインの回路基板での接続用の使用コネクタも1個で済み、当該コネクタを、イジェクトモータ56用の接続コネクタと界磁系80のコイル21用の接続コネクタとの両者に兼用する構成とすることができる上、図15,16の比較例や図17〜19の比較例におけるような、カートリッジホルダ側とローディングベース側とを単に上下方向に分離したとき引き裂かれることとなってしまうおそれのある二叉部も、上記のFPC90には存在しないことがわかる。
【0081】
したがってまた、上述のように構成すると、その結果として、カートリッジホルダ板3側のカートリッジホルダ部組とローディングベース板2側のローディングベース部組との2つを、そのカートリッジホルダ板3の下面に上記のイジェクトモータ56が現に取り付けられている状態で、かつまたカートリッジホルダ板3の上面側に廻して取り付けたそのFPC90のランド部93にコイル端末81が現に半田付けされている状態で、たとえば図10に示されるごとく上下方向に自由に分離することが可能であることから、それらの分解に際して、上記のコイル端末81の半田付けを外したり、FPC90の取り付けを外したりする必要もなく、イジェクトモータ56を外したりすることもない。
【0082】
これを、組立の面からみて、逆にいえば、たとえ、上述のようなイジェクトモータ56の取り付けおよびコイル端末81の半田付けの処理・作業が既にされてしまった後のサブアセンブリの状態からでも、たとえばそのカートリッジホルダ部組をローディングベース部組に取り付けるよう、両者を上下方向から向かい合わせるようにして組み付けることも容易にできるものであり(比較例の場合、仮に、界磁系のコイル端末の半田付け処理を先にしてしまったとしたら、そのような状態からの組立てはこれができないか、極めて行いにくいものとなる)、その際の制限も少なく自由度も高められることを意味する。
【0083】
また、ここでは、図11および図12のごとく、カートリッジホルダ板3に取り付けられたイジェクトモータ56は、カートリッジホルダ板3側のカートリッジホルダ部組をローディングベース板2側のローディングベース部組に取り付けることにより、ローディングメカと対峙するようになり、イジェクトモータ56の回転により、ローディングメカを駆動し、イジェクト動作を行えるように構成されている。
【0084】
ローディングベース板2の下面に配されるスライド板43およびその一側からディスク装置後方側に延長されるアーム部55の部材は、既に述べたように、SPDモータ39の下降、カートリッジ1の排出の際に駆動プレートとして機能するものであって、アーム部55が後方に引かれると、スライド板43が後方に移動し、モータベース板38(図10〜図13では不図示)がローディングベース板2から離間し、待機状態となり、これにより、スピンドル軸40およびアライメントピン42(同じく、いずれも不図示)はローディングベース板2の上面から没入し、カートリッジ1のチャッキングが解除され、カートリッジ1が排出される。
【0085】
ここでは、このような駆動プレートに関連して、図11中、スライド板43のアーム部55の端部部分を一部破断して示すように、上記のごとくに取り付けられたイジェクトモータ56側にはそのイジェクトモータ56の駆動で回転されるカムピン89を設けると共に、他方、図12に示すごとく、ローディングベース側には、かかるカムピン89に対応して、アーム部55の端部部分にカムピン89と係合し移動せしめられる曲げ部55aを設ける。
【0086】
したがって、かかる構成において、イジェクトモータ56を駆動すると、カムピン89が回転し、上記の駆動プレート部分の曲げ部分55a、すなわちスライド板43の一側からディスク装置後方側に延長されるアーム部55の曲げ部分55aを押して当該駆動プレート部分を動かし、SPDモータ39を下降させ、カートリッジ1を排出することができる。
【0087】
かくて、上述のように、イジェクトモータ56がカートリッジホルダ(カートリッジホルダ板3)に取り付けられているため、カートリッジホルダ側をローディングベース(ローディングベース板2)側から取り外す際、イジェクトモータ56を外したり、磁気コイル(界磁コイル)21の端末半田付けを外したりしなくて良いため、イジェクトモータ56に関係ない不具合や、修理などが行いやすく、無駄な廃棄部品も発生しない。
【0088】
本発明非採用の図15ないし図19の比較例のものによったとすると、界磁系の界磁コイルはカートリッジ1の上側に位置し、ロード/イジェクト機構はカートリッジ1の下側に位置するため、配線が、上側の部品と下側の部品にまたがり、組立の順番の制限があったり、不具合検討等で分解する場合、界磁コイルの半田付けを外し、FPCを剥がさなければならなかったところ、また、さらに、FPCの固定方法が両面粘着剤による張り付け固定であると、それがため、そのFPCを一度剥がしてしまうと2度と使えず、イジェクトモータに問題が無くても廃棄しなければならなかったところ、これに対して、かかる不利等を回避し得て、光磁気記録媒体に書き込みまたは消去する場合に磁界を印加する磁界コイル(界磁コイル)21およびヨークを取り付け、一体となったカートリッジホルダに、カートリッジ1をイジェクトするためのイジェクトモータ56を取り付けることにより、組み付ける順番を制限せず、分解検討も容易にすることができる本取り付け方法は、明細書冒頭で述べた考察事項(イ)〜(ヘ)からの良好な解決策となり、光磁気ディスク情報記憶装置において、組立性と共に、分解検討・再生する場合においても作業性の良いカートリッジのロード/イジェクト機構を提供することもできる。
【0089】
また、FPC90の取り付けにあたり、次のような改良を加えることができ、こうすると、FPCの固定方法を分解しても不具合で無ければ再生できるものとする上で、さらに効果的なものを提供することもできる。
すなわち、上記のイジェクトモータ56のFPC90の取り付け方法が、少なくとも、たとえば、FPC90の形状で耳部を2箇所設け、カートリッジホルダ側にその耳に対応する穴を設け、前記耳部を前記穴に差し込むことにより固定する方法によるものである。
【0090】
かかる方法の一例を示したのが図14である。
以下、本例の場合の要部を説明するに、イジェクトモータ56のFPC90の取り付け方法として、図14(a)に示すように、カートリッジホルダ板3に穴(たとえば、矩形状の係合孔)3a,3aを設け、FPC90側に耳(たとえば、FPC縁部からの突出片部)90a,90aを設けてこれを差し込むことにより、ネジ87によるネジ締めの際の回転防止と位置決めを行うようにする。
こうすることにより、取り付けがはめ込みだけになるため、たとえばコイル端末81の半田付けを外して検討した後、再び組み付けることには何の支障も無い。また、粘着テープの裏紙を剥がすこともなく、ゴミも出ない。
【0091】
上記のような構成を加味すると、前述のごとく、組立性と共に、分解検討・再生する場合においても作業性の良いカートリッジのロード/イジェクト機構を提供することができるのに加え、イジェクトモータ56のFPC90の取り付け方法が粘着剤や接着でなく、FPC90の形状で耳部90aを2箇所設け、カートリッジホルダにその耳に対応する穴3aを設け、前記耳部を前記穴に差し込むことにより固定することができ、分解しても不具合で無ければ再生できるものとすることができる。
【0092】
また、ネジ締めに際し電動ドライバー等による大きなトルクがかかる場合には、図14(a)のC−C断面である同図(b)にも併せて示すごとく、たとえばカートリッジホルダ板3の一部の切り起しによりカートリッジホルダ板3に曲げ部3bを設けてFPC90の穴(たとえば、矩形状の係合孔)90bを引っかけることにより、さらに強力な回転防止とすることができる。
FPC90の取り付け方法は、このようにして実施してもよい。
【0093】
なお、本発明は、以上の実施の態様に限定されるものではなく、各種の変形が可能である。
たとえば、上述した実施形態のものは、3.5インチ型の光磁気ディスク用のディスク装置に適用したものであるが、そのほかのディスク装置にも適用できることはもちろんであり、書き込みまたは消去をする場合に磁界を印加する界磁系がカートリッジホルダに取り付けられる光磁気ディスク情報記憶装置で、カートリッジ排出用イジェクトモータをカートリッジホルダに取り付けることにより、磁界コイルの接続関係を容易にし、分解、再組立などの保守・検討の作業性等の向上を図らんとする場合に、広く適用して実施することが可能である。
【0094】
この場合においてまた、カートリッジの飛び出しを防止し、挿入・排出の操作性を向上させる機構として、図示したプルプレート60、イジェクトスプリング54、嵌合保持部材70、ストッパ73等を備えるものに限られるものでもなく、さらにはまた、そうした機構を採用する場合にあっても、上述した構成/構造によるのものに限られない。
たとえば、図1、図3や、図10、図11に示されるとおり、上記のプルプレート60はいずれの態様の例でも梁状のものであるが、このプルプレートの形状はこれには限定されず、カートリッジ1の挿入経路を横断し、このカートリッジの挿入方向と平行に移動自在に案内されているものであれば、その形状は任意の形状とすることができる。
【0095】
また、このプルプレート60とカートリッジ1との当接個所は、上述のように略中央部の1箇所(当接凸部62)には限定されず、たとえばカートリッジの両側の2箇所でもよく、この場合でもカートリッジとプルプレートとは安定して当接することができる。
【0096】
また、前述のレバー部材63は必ずしも設ける必要はなく、スペース、そのほかの部品の配置などの制約がある場合には、このプルプレート60に直接イジェクトスプリング54を連結してもよい。
【0097】
また、上記の嵌合保持部材70の形状や構造は必ずしも上記のものには限定されず、カートリッジ1の凹部15内に弾性的に嵌合するものであれば、どのような形状、構造のものでもよい。
【0098】
また、この嵌合保持部材70の弾性嵌合力は、上記のプルプレート60が停止する際の衝撃によって嵌合が外れないような強さのものであれば、上述のような嵌合解除防止機構75は必ずしも設ける必要はない。
したがって、図10、図11ないし図14、および図15の実施の態様においても、かかる嵌合解除防止機構は設けないで実施することができるものであることもいうまでもない。
【0099】
また、以上に記載された内容は、以下の発明として捉えることもできる。
【0100】
〔付記項1〕 光磁気記録媒体に書き込みまたは消去する場合に磁界を印加する界磁コイル(21)およびヨークを取り付け、一体となったカートリッジホルダ(2)に、カートリッジ(1)をイジェクトするためのイジェクトモータ(56)を取り付けたことを特徴とする光磁気記憶装置。
【0101】
〔付記項2〕 イジェクトモータ(56)のFPC(90)の取り付け方法が粘着剤や接着でなく、FPC(90)の形状で耳部(90a)を2箇所設け、カートリッジホルダ(2)にその耳に対応する穴(3a)を設け、前記耳部(90a)を前記穴(3a)に差し込むことにより固定することを特徴とする光磁気記憶装置、または〔付記項1〕に記載の光磁気記憶装置。
【0102】
〔付記項3〕 〔付記項1〕または〔付記項2〕において、
前記の光磁気記憶装置は、
ディスク状の記録媒体を収容したカートリッジ(1)を挿入および排出し、このカートリッジ(1)の挿入および排出に連動して、このカートリッジ(1)のシャッタ(12)を開閉させるシャッタ開閉機構(22)、および上記の記録媒体を回転させるスピンドルモータ機構(36)を作動させるディスク装置であって、
上記のディスクの挿入経路に設けられ、このディスクの挿入方向に沿って平行に移動自在に案内され、このディスクの挿入経路を横断する方向に配置され、上記のカートリッジ(1)の挿入の際にこのカートリッジ(1)の前縁部に当接し、このカートリッジ(1)と共に移動するプルプレート(60)を備え、
また、上記のプルプレート(60)を、上記のカートリッジ(1)の排出方向に付勢するイジェクトスプリング(54)を備え、
また、上記のプルプレート(60)の両端部に設けられ、上記のカートリッジ(1)の両側の凹部(15)内に弾性的に嵌合し、このカートリッジ(1)を上記のプルプレート(60)に対して保持する嵌合保持部材(70)を備え、
また、上記のカートリッジ(1)の後端部が上記のディスク装置から突出した所定の位置で上記のプルプレート(60)の移動を停止させるストッパ(73)とを備えたことを特徴とするディスク装置。
【0103】
この〔付記項3〕によれば、上記の〔付記項1〕または〔付記項2〕において、さらに、カートリッジの排出の際の飛び出しを確実に防止できるとともに、カートリッジの円滑な挿入および排出ができ、操作性を向上させたディスク装置を提供することができる。
【0104】
〔付記項4〕 前記の嵌合保持部材(70)は、上記のプルプレート(60)が前記のストッパ(73)に当接した際の衝撃によっても、カートリッジ(1)の嵌合保持が外れないような弾性力を有していることを特徴とする〔付記項3〕に記載のディスク装置。
【0105】
この〔付記項4〕では、前記の嵌合保持部材は、上記のプルプレートが前記のストッパに当接した際の衝撃によっても、カートリッジの嵌合保持が外れないような弾性力を有していることから、さらに、カートリッジの飛び出しを確実に防止することができる。
【0106】
〔付記項5〕 前記のストッパ(73)は弾性を有し、前記のプルプレート(60)が当接した際の衝撃を緩和することを特徴とする〔付記項3〕に記載のディスク装置。
【0107】
したがって、この〔付記項5〕では、カートリッジの飛び出しを確実に防止することができるとともに、カートリッジの凹部への嵌合保持部材の弾性嵌合力を小さくすることができ、カートリッジの挿入、取出しがより容易となる。
【0108】
〔付記項6〕 前記のプルプレート(60)が前記の弾性を有するストッパ(73)に当接した後に、このストッパ(73)を弾性変形させつつ前記のカートリッジ(1)の排出方向にさらに移動した際に、前記のプルプレート(60)に設けられている嵌合保持部材(70)の前記のカートリッジ(1)の凹部(15)から離脱する方向の移動を規制して嵌合解除を防止する嵌合解除防止機構(75)が設けられていることを特徴とする〔付記項5〕に記載のディスク装置。
【0109】
したがって、この〔付記項6〕では、このプルプレートがストッパに当接して減速し、加速度が作用した場合に、これら嵌合保持部材の嵌合解除が強制的に防止され、カートリッジの飛び出しが確実に防止される。また、上記のように嵌合保持部材の嵌合解除が強制的に防止されるので、これらの嵌合保持部材の嵌合弾性力は弱くてもよく、カートリッジの挿入、排出がより容易となる。
【0110】
〔付記項7〕 前記のプルプレート(60)は、前記のスピンドルモータ機構(36)に連動しており、前記のカートリッジ(1)の挿入および排出作動に対応してこのプルプレート(60)を介して上記のスピンドルモータ機構(36)を作動させ、このスピンドルモータ機構(36)をカートリッジ(1)の挿入経路から離れた待機位置と前記の記録媒体をチヤッキングする装着位置との間を移動させることを特徴とする〔付記項3〕に記載のディスク装置。
【0111】
この〔付記項7〕では、前記のプルプレートは、前記のスピンドルモータ機構に連動しており、前記のカートリッジの挿入および排出作動に対応してこのプルプレートを介して上記のスピンドルモータ機構を作動させ、このスピンドルモータ機構をカートリッジの挿入経路から離れた待機位置と前記の記録媒体をチヤッキングする装着位置との問を移動させるものであることから、構造が簡単となり、また作動も安定する。
【0112】
〔付記項8〕 前記のプルプレート(60)は、前記のカートリッジ(1)の前縁部の略中央の部分に当按する当接凸部(62)を備えていることを特徴とする〔付記項3〕に記載のディスク装置。
【0113】
したがって、この〔付記項8〕では、このカートリッジを挿入してプルプレートを押圧する場合には、このカートリッジが中央部の当接凸部に当接するので、このカートリッジやプルプレートに均等な荷重が作用し、これらを傾けるような荷重は作用しない。このため、カートリッジの挿入が安定する。また、プルプレートは、カートリッジ挿入経路を横断する幅広の部材となるが、これをカートリッジの挿入方向に平行移動させる案内機構は、寸法の制約があり、挿入方向の長さすなわち案内長さを十分に取れない場合が多く、このプルプレートも傾きやすい。しかし、上記のように、略中央部の当接凸部で押圧される場合には、このプルプレートの案内も安定する。
【0114】
〔付記項9〕 前記のカートリッジ(1)は、シャッタ(12)を開閉するシャッタバー(13)およびこのシャッタバー(13)の先端部に形成された頭部(14)とを備えており、前記の当接凸部(62)は、開放状態の上記のシャッタ(12)の上記のシャッタバー(13)の頭部(14)に当接する位置に設けられていることを特徴とする〔付記項8〕に記載のディスク装置。
【0115】
この〔付記項9〕にあっては、このシャッタが開放されている場合には、上記のシャッタバーの頭部はこのカートリッジの略中央部に位置しており、またこの頭部は幅広状のものであるから、この当接凸部は安定して当接する。
【0116】
〔付記項10〕 前記のプルプレート(60)と連動するレバー部材(63)を備えており、このレバー部材(63)は、その基端部が前記のディスク装置の本体側に回動自在に枢着され、また中間部が上記のプルプレート(60)と回動および摺動自在に連結され、またこのレバー部材(63)の先端部にはプルプレート(60)をカートリッジ(1)の排出側に付勢する前記のイジェクトスプリング(54)が連結されていることを特徴とする〔付記項3〕に記載のディスク装置。
【0117】
したがって、この〔付記項10〕では、このレバー部材の先端部の移動量は、カートリッジの移動量すなわちプルプレートの移動量より大きくなる。よって、このレバー部材の先端部に連結されるイジェクトスプリングは、その伸縮のストロークが長くなり、より長く小さいばね定数のものを使用することができ、カートリッジの挿入、排出の際の付勢力の変化をより少なくし、操作性を向上させることができる。
【0118】
〔付記項11〕 前記のレバー部材(63)と前記のプルプレート(60)との回動および摺動連結部は、このプルプレート(60)に突設され前記のカートリッジ(1)の前縁部に当接する当接凸部(62)に対応した位置に配置されていることを特徴とする〔付記項11〕に記載のディスク装置。
【0119】
したがって、この〔付記項11〕では、カートリッジを挿入した場合に、このカートリッジからプルプレートヘの荷重の伝達位置と、このプルプレートからレバー部材への荷重の伝達位置が略一致するので、このプルプレートにこれを傾けるような荷重が発生せず、より円滑な作動を達成することができる。
【0120】
【発明の効果】
本発明によれば、光磁気記録媒体に書き込みまたは消去する場合に磁界を印加する界磁コイルを有する界磁系を取り付け、一体となったカートリッジホルダに、カートリッジをイジェクトするためのイジェクトモータを取り付けることができ、組み付ける順番を制限せず、分解検討も容易にすることができる。したがってまた、組立性と共に、分解検討・再生する場合においても作業性の良いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用できる光磁気ディスク装置の一実施形態の概略的な分解斜視図。
【図2】 図1のカートリッジホルダ部材を反転して裏面側を示す平面図。
【図3】 図1のベース板の平面図。
【図4】 カートリッジをチャッキング位置まで挿入した状態のベース板の平面図。
【図5】 図1のベース板を反転して裏面側を示す平面図。
【図6】 スピンドルモータ機構が待機位置にある場合の図5のA−A矢視図。
【図7】 スピンドルモータ機構がチャッキング位置にある場合の図5のA−A矢視図。
【図8】 プルプレート端部と嵌合保持部材の部分を拡大して示すベース板の平面図。
【図9】 図8のB−B矢視図。
【図10】 カートリッジ排出用イジェクトモータをカートリッジホルダに取り付けるイジェクトモータ取り付け方法の一例の説明に供する分解組立斜視図である。
【図11】 ローディングベースおよびイジェクトモータ取り付け後のカートリッジホルダの組み付け体の一例を裏面側からみて示す図である。
【図12】 同じく、図11の組み付け体における側面図(図11の右側からみた側面図)である。
【図13】 同じく、イジェクトモータのFPCの取り付け方法の態様の一例を含めて示す、図11の組み付け体の平面図である。
【図14】 FPCの取り付け方法の他の態様の例の説明に供する要部説明図である。
【図15】 比較例の説明に供する図である。
【図16】 同じく、図15の比較例におけるFPCによる配線の様子を含めて示す説明図である。
【図17】 他の比較例の説明に供する図である。
【図18】 同じく、図17の比較例における側面図(図17(b)の右側からみた側面図)である。
【図19】 同じく、図17の比較例の平面図である。
【符号の説明】
1 カートリッジ
2 ベース板(ローディングベース)
3 カートリッジホルダ板(カートリッジホルダ)
3a 穴(係合孔)
3b 曲げ部
12 シャッタ
13 シャッタバー
14 頭部
15 凹部
16 基準孔
21 磁気コイル(界磁コイル)
22 シャッタ開閉機構
23 シャッタ開閉爪部材
24 案内溝
25 スライダ
26 スライド溝
27 スプリング
28 スプリング
31 側壁部
32 底壁部
33 シート
35 光磁気ヘッド機構
36 スピンドルモータ機構
38 モータベース板
39 スピンドル(SPD)モータ
40 スピンドル軸
41 案内ピン
42 アライメントピン
43 スライド板
44 スプリング
45 カム板部
46 ピン
47 カム溝
48 ピン
49 リンク板
50 ピン
51 長孔
52 ピン
53 長孔
54 イジェクトスプリング
55 アーム部
55a 曲げ部
56 イジェクトモータ
60 プルプレート
61 スライド部材
62 当接凸部
63 レバー部材
64 ピン
65 連結ピン
66 長孔
67 スリット溝
70 嵌合保持部材
71 嵌合部
72 通過孔
73 ストッパ
75 嵌合解除防止部材
80 界磁系
81 コイル端末
83 ネジ
84 取り付け部
85 ネジ取り付け部
86 位置決め部
87 ネジ
89 カムピン
90 FPC(フレキシブルプリント回路;フレキシブルプリントサーキット)
90a 耳(耳部)
90b 穴(係合孔)
91 導出部
92 取り付け部
93 ランド部

Claims (2)

  1. 光磁気記録媒体を収容したカートリッジを使用し、書き込みおよび消去が可能な光磁気記憶装置において、
    上記光磁気記録媒体に書き込みまたは消去する場合に磁界を印加する界磁コイル、および、カートリッジをイジェクトするためのイジェクトモータを取り付けたカートリッジホルダと、
    カートリッジの挿入または排出方向に往復移動自在に設けられたスライド板、および、上記光磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータが取り付けられたモータベース板を取り付けたローディングベースとを備え、
    上記カートリッジホルダと上記ローディングベースとは、上記イジェクトモータにより上記スライド板が駆動されるように組み付けられ、
    上記スライド板は、上記モータベース板と上記ローディングベース板との間に位置し、該スライド板から略垂直方向に突設されたカム溝を有するカム板部を有し、
    上記モータベース板は、上記スライド板の上記カム溝に摺動自在に嵌合するピンを有し、上記スライド板の移動に際して、上記カム溝と上記ピンとの嵌合により、上記ローディングベースに対して接離する方向に移動するように構成され、
    上記カートリッジを挿入した状態では、上記モータベース板が上記ローディングベースに近接し、前記カートリッジを前記スピンドルモータにチャッキングさせ、
    上記カートリッジをイジェクトする際には、上記イジェクトモータの駆動により上記スライド板が上記カートリッジをイジェクトする方向に移動させ、該移動により上記モータベース板が上記ローディングベースから離間してチャッキングが解除されるように構成したことを特徴とする光磁気記憶装置。
  2. 上記イジェクトモータは、上記カートリッジホルダの下面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光磁気記憶装置。
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