JP4402058B2 - ダンパ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動側回転部材から被駆動側回転部材への回転トルク振動の入力を抑制するダンパ装置に関する。
従来のダンパ装置として、一方の側面に第1カム面を有し回転軸に遊嵌された入力歯車と、一方の側面に第2カム面を有し、かつ前記入力歯車の第1カム面に第2カム面を対向させて前記回転軸に軸方向に摺動自在に嵌着されたスリーブ部材と、前記第1カム面と前記第2カム面よって形成された空間に収納されたころがり部材と、前記スリーブ部材を入力歯車に向けて付勢する弾性部材とを具備した装置がある(例えば、特許文献1)。
この装置は、入力歯車が回転すると、その回転が、第1カム面及び第2カム面により形成された空間のころがり部材を介してスリーブ部材に伝達されるので、入力歯車に急激なトルク変動や負荷変動が発生すると、ころがり部材が第1カム面及び第2カム面に接触してころがり、入力歯車とスリーブ部材の捩じれ変位を円滑にしている。
特開昭61−171935号公報
ところで、特許文献1の装置は、第1カム面を形成した入力歯車に、ころがり部材が径方向外方に移動するのを規制する径方向保持部を一体に設けており、第2カム面を形成したスリーブ部材にも、ころがり部材が径方向に移動するのを規制する径方向保持部を一体に設けているが、この従来技術のように、カム面を形成した部材に径方向保持部を一体に設けると、入力歯車が回転する際に、径方向保持部からころがり部材を軸方向に移動させる力が作用し、ころがり部材にフリクションが発生する。そして、軸方向に移動するころがり部材にフリクションが発生すると、スリーブ部材を入力歯車に向けて付勢している弾性部材が伸縮する際のヒステリシスが増大し、ダンパ装置のヒステリシストルクが大きくなる。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、付勢手段が軸方向に伸縮する際のヒステリシスを減少させることでヒステリシストルクを抑制するダンパ装置を提供することを目的としている。
本発明に係るダンパ装置は、同軸上に配置された駆動側回転部材と被駆動側回転部材との間に介在され、前記駆動側回転部材から被駆動側回転部材へ伝達される回転トルクの振動を抑制するダンパ装置であって、前記駆動側回転部材と係合して回転トルクが伝達される入力側回転部材と、前記入力側回転部材と同軸に相対回転自在に配置されて前記被駆動側回転部材に係合している出力側回転部材とを備え、前記入力側回転部材及び前記出力側回転部材の互いに対向する側面の一方にカム転動面を形成し、前記入力側回転部材及び前記出力側回転部材の互いに対向する側面の他方に平坦面が連続している平坦転動面を形成し、前記カム転動面及び前記平坦転動面に接するように転動体を配置し、この転動体が前記カム転動面及び前記平坦転動面に常に当接するように付勢手段で前記入力側回転部材及び出力側回転部材に対して軸方向から押し力を付与しているとともに、前記転動体の径方向移動を規制する径方向保持部を、前記平坦転動面を形成した前記入力側回転部材及び前記出力側回転部材の他方とともに一体回転するように配置した装置である。
本発明に係るダンパ装置によると、転動体の径方向移動を規制する径方向保持部を、平坦転動面を形成した前記入力側回転部材及び前記出力側回転部材の他方とともに一体回転するように配置したため、径方向保持部から転動体に軸方向に移動させる力が作用しない。これにより、転動体には軸方向のフリクションが発生せず、付勢手段が軸方向に伸縮する際のヒステリシスを減少させ、ヒステリシストルクを抑制することができる。
以下、本発明に係るダンパ装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る第1実施形態のダンパ装置を、トルクコンバータに内蔵されたロックアップカムダンパに適用したものである。
図1において、トルクコンバータ2は、エンジン4とトランスミッション6の間に設けられている。エンジン4の出力軸4aにはフロントカバー8が取り付けられており、このフロントカバー8に対向してトルクコンバータカバー10が配設されている。フロントカバー8とトルクコンバータカバー10の互いの外周縁部同士は、ボルト12とナット14で固定されている。これにより、フロントカバー8及びトルクコンバータカバー10は、出力軸4aを介して伝えられるエンジン4からの回転トルクを受けて一体的に回転する。
トルクコンバータカバー10の外縁部10aは、トランスミッション6側に折り曲げられており、その外縁部10aの先端に、インペラカバー16の一端側が固定されると共に、インペラカバー16の内周側は、トランスミッション6の入力軸6aの外周面上に回転自在に係合された回転体18に固定されている。トルクコンバータカバー10及びインペラカバー16は、液密状のコンバータ室20を画成し、そのコンバータ室20の内部に流体(オートマチックフルード)が封入されている。
コンバータ室20には、インペラカバー16に固定されたインペラ22と、タービンシェル24に固定されたタービン26と、キャリア28に固定されたステータ30とが配置されており、インペラカバー16の回転が、インペラ22及び流体を介してタービン26とステータ30に伝えられ、タービン26によって増大された回転トルクがタービンシェル24に伝達されるようになっている。
タービンシェル24の内周端は、トランスミッション6の入力軸6aと一体回転するタービンハブ32に固定されている。したがって、上述したインペラ22、タービン26及びステータ30の作用によって増大されたエンジン4の回転トルクが最終的にトランスミッション6の入力軸6aに伝達されるようになっている。
また、コンバータ室20には、さらに、エンジン4からの回転トルクの変動を吸収するためのカムダンパ装置34と、エンジン2からの回転トルクを直接的に(流体を介さずに)伝達するためのロックアップ装置36が組み込まれている。
ロックアップ装置36は、ロックアップピストン38と、トルクコンバータカバー10の内面に対面しているロックアップピストン38の周縁部に設けたフェーシング材(摩擦材)40とを備えている。そして、ロックアップピストン38とトルクコンバータカバー10との間の流体圧を下げることにより(ロックアップ動作を行なうことにより)、フェーシング材40をトルクコンバータカバー10の内面に強く押し付け、エンジン4の回転トルクを、トルクコンバータカバー10からロックアップピストン38、ロップアップカムダンパ34,タービンシェル24,タービンハブ32の経路でトランスミッション6の入力軸6aに直接伝達するようになっている。
ロックアップピストン38は、図2に示すように、トルクコンバータカバー10を向く面にフェーシング材40が貼り付けられている円盤状部38aと、この円盤状部38aの外周縁からコンバータ室20側に延在している円筒状部38bとを備えている。円筒状部38bは、ロックアップ動作を解除した際に円盤状部38aが撓まないようにするため、強度上必要不可欠な部位である。
ロックアップカムダンパ34は、第1入力側回転部材42、第1径方向保持器44、入力爪46、第2入力側回転部材48、第2径方向保持器50、出力側回転部材52、出力爪58、転動体60,62及び皿ばね64を備えている。
第1入力側回転部材42は環状部材であり、この第1入力側回転部材42のトルクコンバータカバー10を向く面が、ロックアップピストン38の円盤状部38aのコンバータ室20を向く面に当接し、この第1入力側回転部材42の外周面が、ロックアップピストン38の円筒状部38bの内周面に当接して、ロックアップピストン38と一体回転するように固着されている。そして、第1入力側回転部材42のコンバータ室20を向く側面は、全周にわたって平坦な転動面43が形成されており、この平坦な転動面43に球形状の転動体60が当接している。
また、第1径方向保持器44も環状部材であり、この第1径方向保持器44のトルクコンバータカバー10を向く面が、第1入力側回転部材42のコンバータ室20を向く面に当接し、この第1径方向保持器44の外周面が、ロックアップピストン38の円筒状部38bの内周面に当接して、ロックアップピストン38と一体回転するように固着されている。そして、第1径方向保持器44の内周面に転動体60が当接している。
また、ロックアップピストン38のタービンシェル24を向く側面の内径側に爪係合部材45が固定されている。この爪係合部材45の外周端に、環状の入力爪46が軸方向に移動自在に係合している。そして、入力爪46に、第1入力側回転部材42より径方向内方位置として第2入力側回転部材48が固定されている。
第2入力側回転部材48は環状部材であり、第1入力側回転部材42より径方向内方位置で入力爪46に固定されており、第1入力側回転部材42の転動面43が向いている方向と逆向きの軸方向を向く側面を転動面49とし、この転動面49にはカム面が形成されるとともに、カム面に当接するように球形状の転動体62が配置されている。
出力側回転部材52は環状部材であり、第1入力側回転部材42の転動面43に対面するように設けられた転動体60が当接し、カム面が形成された第1転動面54と、第2入力側回転部材48の転動面49に対面するように設けられた転動体62が当接し、側面の全周にわたって平坦面が形成された第2転動面56とを備えている。
第2径方向保持器50は環状部材であり、出力側回転部材52の内周面に圧入されて出力側回転部材52とともに一体回転するように配置されており、この第2径方向保持器50の内周面に転動体62が当接している。
出力爪58はタービンシェル24に固定されており、この出力爪58に出力側回転部材52に設けた爪状突起52aが軸方向に移動自在に係合している。これにより、出力側回転部材52は、軸方向に移動自在とされながら自身に伝達された回転を、出力爪58を介してタービンシェル24に伝達する。
皿ばね64は、ロックアップピストン38よりタービンシェル24側に配置されており、その内径側がロックアップピストン38の内径側に固定したばね受部品66に係合し(図1参照)、外径側が入力爪46に係合しているので、入力爪46をロックアップピストン38側にばね力で押圧している。入力爪46には第2入力側回転部材48が固定されているので、この第2入力側回転部材48が、皿ばね64のばね力により第1入力側回転部材42に向けて押圧された状態となっている。
図3は、カムダンパ装置34の要部を簡略化した図である。
第1入力側回転部材42の転動面43は、円周方向に全周にわたって平坦面が連続した転動面とされている(以下、平坦転動面43とする)。また、平坦転動面43に対向している出力側回転部材52の第1転動面54は、円周方向を等分割した位置に、カム面が周方向に延在する転動面が形成されている(以下、カム転動面54と称する)。
出力側回転部材52の第2転動面56は、円周方向に全周にわたって平坦面が連続した転動面とされている(以下、平坦転動面56とする)。また、この平坦転動面56に対向している第2入力側回転部材48の転動面49は、円周方向を等分割した位置に、カム面が周方向に延在する転動面が形成されている(以下、カム転動面49と称する)。
そして、図4に示すように、平坦転動面43及びカム転動面54とともに転動体60が当接する第1径方向保持器44の内面には摺動溝68が形成されている。この摺動溝68は、転動体60の外周の曲率より大きい曲率R1で湾曲して平坦転動面43に近接する側に形成した第1溝面68aと、転動体60の外周の曲率より大きい曲率R2で湾曲して平坦転動面43に対して離間する側に形成した第2溝面68bとで構成されている。
また、摺動溝68のすべり摩擦係数は、転動体60と第1入力側回転部材42の平坦転動面43との間のすべり摩擦係数より小さく設定されている。
そして、平坦転動面43に対して離間する側に形成した摺動溝68の第2溝面68bと転動体60との間のすべり摩擦係数は、平坦転動面43に近接する側に形成した第1溝面68aと転動体60との間のすべり摩擦係数より小さく設定されている。
また、図5に示すように、平坦転動面56及びカム転動面49とともに転動体62が当接する第2径方向保持器50の内面には摺動溝70が形成されている。この摺動溝70は、転動体62の外周の曲率より大きい曲率R3で湾曲して平坦転動面56に近接する側に形成した第1溝面70aと、転動体62の外周の曲率より大きい曲率R4で湾曲して平坦転動面56に対して離間する側に形成した第2溝面70bとで構成されている。
また、摺動溝70のすべり摩擦係数は、転動体62と出力側回転部材52の平坦転動面56との間のすべり摩擦係数より小さく設定されている。
さらに、平坦転動面56に対して離間する側に形成した摺動溝70の第2溝面70bと転動体62との間のすべり摩擦係数は、平坦転動面56に近接する側に形成した第1溝面70aと転動体62との間のすべり摩擦係数より小さく設定されている。
上記構成のロックアップダンパ34によると、ロックアップピストン38に回転トルクが入力する際には、第1及び第2入力側回転部材42,48の同一方向の軸回転によって、転動体60が平坦転動面43及びカム転動面49に当接しながら転動し、転動体62が平坦転動面56及びカム転動面49に当接しながら転動することで、皿ばね64が第1入力側回転部材42,第2入力側回転部材48及び出力側回転部材52を軸方向に押しながら圧縮し、この皿ばね64の圧縮エネルギが前記回転トルクを吸収することでダンパとして機能する。
また、ロックアップダンパ34が作動する際には、エンジン回転数の上昇に伴って転動体60,62が遠心力により径方向外方に押し付けられるが、本実施形態では、転動体60,62が平坦転動面43,56に沿って移動し、転動体60が第1径方向保持器44に円周方向に摺動し、転動体62が第2径方向保持器50に円周方向に摺動するので、皿ばね64が伸縮する際のヒステリシスが減少する。
この理由について、図6(a)、(b)を参照して説明する。図6(a)は、カム面を設けた部材に径方向保持器が一体回転するように取付けられている場合を示し、図6(b)は、平坦転動面を設けた部材に径方向保持器が一体回転するように取り付けられている場合を示している。そして、図6(a)(b)では、径方向保持器が取付けられている右側の部材に軸方向の外力T1、回転方向の外力F1を加えたときに、転動体が、点線表示の位置から実線表示の位置まで転がるものとする。
ここで、図6(a)、(b)の場合の転動体の回転数が同一であるとすると、図6(a)では径方向保持器及び転動体が摺動する距離が等しいので、径方向保持器との摩擦によって転動体にかかる力μ1の量は同じとなる。
しかし、図6(a)では、点線に示すF1とT1方向の分力を見ると、転動体の回転力に対する摩擦は同じであるが転動体自体が保持器に対して軸方向に移動するため、転動体が出力側回転部材を押すときに外力T1方向(軸方向)の抵抗力が発生する。そして、この抵抗力が外力T1を与える部材(本実施形態では皿ばねに相当)が伸縮する際のヒステリシスの増大の原因となり、その結果カムダンパ装置のヒストルクの増大を招く。これに対して、図6(b)に示した平坦面を設けた部材に径方向保持器を一体に配置すると、転動体自体が保持器に対して軸方向に移動しないため、外力T1方向(軸方向)の抵抗力は発生しない。このため、皿ばねが伸縮する際のヒステリシスの増大を招くことがない。
このように、本実施形態は、平坦転動面43を形成した第1入力側回転部材42とともに一体回転するように第1径方向保持器44が配置されており、平坦転動面56を形成した出力側回転部材とともに一体回転するように第2径方向保持器50が配置されているので、皿ばねが伸縮する際のヒステリシスが減少する。
したがって、本実施形態のロックアップカムダンパ34は、以下の効果を奏することができる。
(1)平坦転動面43を形成した第1入力側回転部材42とともに一体回転するように第1径方向保持器44が配置されており、平坦転動面56を形成した出力側回転部材とともに一体回転するように第2径方向保持器50が配置されているので、ロックアップダンパ34が作動する際には、転動体60,62が第1径方向保持器44、第2径方向保持器50に対して軸方向に移動することなく平坦転動面43,56に沿って円周方向に移動するので、皿ばね64が転動体60、62の移動によって押圧する方向の抵抗力が発生せず、伸縮する際のヒステリシスが減少し、軸方向のヒステリシストルクを抑制することができる(本発明の請求項1に対応)。
(2)転動体60が当接する第1径方向保持器44の摺動溝68のすべり摩擦係数を、転動体60と第1入力側回転部材42の平坦転動面43との間のすべり摩擦係数より小さく設定しているとともに、転動体62が当接する第2径方向保持器50の摺動溝70のすべり摩擦係数を、転動体62と出力側回転部材52の平坦転動面56との間のすべり摩擦係数より小さく設定しているので、転動体60及び第1径方向保持器44の間、転動体62及び第2径方向保持器50の間で積極的に滑らせることで、転動体60,62の回転軸方向とトルクコンバータ2の回転軸方向とが不一致となることを抑制することができるとともに、転動体60,62に加わる面圧を減少させてトルク伝達効率が高い状態を維持することができる(本発明の請求項2に対応)。
(3)第1径方向保持器44の摺動溝68は、転動体60の外周の曲率より大きい曲率R1で湾曲して平坦転動面43に近接する側に形成した第1溝面68aと、転動体60の外周の曲率より大きい曲率R2で湾曲して平坦転動面43に対して離間する側に形成した第2溝面68bとで構成されており、平坦転動面43に対して離間する側に形成した摺動溝68の第2溝面68bと転動体60との間のすべり摩擦係数は、平坦転動面43に近接する側に形成した第1溝面68aと転動体60との間のすべり摩擦係数より小さく設定されている。また、第2径方向保持器50の摺動溝70は、転動体62の外周の曲率より大きい曲率R3で湾曲して平坦転動面56に近接する側に形成した第1溝面70aと、転動体62の外周の曲率より大きい曲率R4で湾曲して平坦転動面56に対して離間する側に形成した第2溝面70bとで構成されており、平坦転動面56に対して離間する側に形成した摺動溝70の第2溝面70bと転動体62との間のすべり摩擦係数は、平坦転動面56に近接する側に形成した第1溝面70aと転動体62との間のすべり摩擦係数より小さく設定されている。このようにしたことで、転動体60,62は、平坦転動面と離れている側がよく摺動するので、平坦転動面と離れている側を低いすべり摩擦係数に設定することで転動面のトルクの伝達性能を落とすことなくフリクションを低減することができるとともに、転動体60,62の回転を安定させることができる(本発明の請求項3に対応)。
(4)ロックアップピストン38の円筒状部38bの内周面及び円盤状部38aのコンバータ室20を向く面に、第1径方向保持器44及び平坦な転動面43を形成した第1入力側回転部材42を固着したことにより、転動体60の軌道の半径が大きくなってダンパの捩り限界角を大きくすることができるので、ダンパ装置の小型化を図ることができる。この理由は、本実施形態とは逆の配置、すなわち、ロックアップピストン38の円盤状部38aにカム面を備えた入力側回転部材を固定し、径方向保持器及び平坦転動面を備えた出力側回転部材を出力爪58に係合した場合を考えると、この場合には、径方向保持器とロックアップピストン38との干渉を避ける必要があるため、本実施形態の位置に比べて内径側に径方向保持器を配置しなければならない。これにより、当然、転動体の軌道も本実施形態に比べて小さくなるので、同じトルクが入力された際には、逆に配置した方のカム面圧が上昇する。その結果、カム面の面圧を保つためには接触面圧を大きくする必要があり、カム部分も大きくなるので捩り限界角も小さくなるとともに、ダンパ装置の小型化を図ることが難しくなるのである(本発明の請求項5に対応)。
次に、図7は、本発明に係る第2実施形態のロックアップカムダンパ34を示すものである。なお、図1から図5で示した第1実施形態と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態のロックアップカムダンパ34は、第1実施形態の球形状の転動体60,62に換えて円筒ころからなる転動体80,82を使用している。また、第1実施形態の第1径方向保持器44に換えて、内周面に溝を設けていない第1径方向保持器84がロックアップピストン38の最外周に圧入されて第1入力側回転部材42とともに一体回転するように配置されているとともに、第1実施形態の第2径方向保持器50換えて、出力側回転部材52の符号86で示す内周面が第2径方向保持部となっている(以下、第2径方向保持部86と称する)。
第1径方向保持器84は、そのトルクコンバータカバー10を向く面が、ロックアップピストン38の円盤状部38aのコンバータ室20を向く面に当接し、この第1径方向保持器84の外周面が、ロックアップピストン38の円筒状部38bの内周面に当接し、ロックアップピストン38と一体回転するように固着されている。
転動体80は、回転軸が径方向に延在するように配置され、その円筒外周面が、第1入力側回転部材42の平坦転動面43及び出力側回転部材52のカム転動面54に当接しているとともに、曲面形状の軸方向端面が、溝を設けていない第1径方向保持器84の内周面に当接している。
また、転動体82も、回転軸が径方向に延在するように配置され、その円筒外周面が、出力側回転部材52の平坦転動面56及び第2入力側回転部材48のカム転動面49に当接しているとともに、曲面形状の軸方向端面が、溝を設けていない第2径方向保持器86の内周面に当接している。
そして、転動体80は、軸方向端面と第1径方向保持器84との間のすべり摩擦係数を、円筒外周面と平坦転動面43及びカム転動面54との間のすべり摩擦係数より小さく設定している。
また、転動体82も、軸方向端面と第2径方向保持器86との間のすべり摩擦係数を、円筒外周面と平坦転動面56及びカム転動面49との間のすべり摩擦係数より小さく設定している。
上記構成のロックアップダンパ34によると、カム転動面49,54以外の面で転動体80,82を積極的に滑らせることで、転動体80,82の倒れや斜め回転の発生が抑制される。また、転動体80,862に加わる面圧が減少する。
したがって、本実施形態のロックアップダンパ34は、第1実施形態の(1)〜(3)の効果に加えて、次の効果を備える。
(5)ロックアップピストン38の円筒状部38bの内周面及び円盤状部38aのコンバータ室20を向く面に、第1径方向保持器84及び平坦な転動面43を形成した第1入力側回転部材42を固着したことにより、転動体80の軌道の半径が大きくなってダンパの捩り限界角を大きくすることができるので、ダンパ装置の小型化を図ることができる(本発明の請求項5に対応)。
(6)本実施形態のロックアップダンパ34は、円筒ころからなる転動体80,82を使用しており、転動体80を、その円筒外周面が第1入力側回転部材42の平坦転動面43及び出力側回転部材52のカム転動面54に当接し、軸方向端面が第1径方向保持器84の内周面に当接するように配置し、転動体82を、その円筒外周面が出力側回転部材52の平坦転動面56及び第2入力側回転部材48のカム転動面49に当接し、軸方向端面が第2径方向保持器86の内周面に当接するように配置し、転動体80の軸方向端面と第1径方向保持器84との間のすべり摩擦係数を、円筒外周面と平坦転動面43及びカム転動面54との間のすべり摩擦係数より小さく設定し、転動体82の軸方向端面と第2径方向保持器86との間のすべり摩擦係数を、円筒外周面と平坦転動面56及びカム転動面49との間のすべり摩擦係数より小さく設定しており、カム転動面49,54以外の面で転動体80,82を積極的に滑らせていることから、転動体80,82の倒れや斜め回転の発生を抑制することができるとともに、転動体80,82に加わる面圧を減少させてトルク伝達効率が高い状態を維持することができる(本発明の請求項4に対応)。
本発明に係る第1実施形態のダンパ装置をロックアップカムダンパに適用した図である。 第1実施形態のダンパ装置を拡大して示した図である。 第1実施形態のダンパ装置を示す概略構成図である。 第1実施形態のダンパ装置の要部を拡大して示した図である。 第1実施形態のダンパ装置の別の箇所の要部を拡大して示した図である。 本発明に係るダンパ装置の作用を説明する図である。 本発明に係る第2実施形態のダンパ装置をロックアップカムダンパに適用した図である。
符号の説明
24 タービンシェル(被駆動側回転部材)
34 ロップアップカムダンパ(ダンパ装置)
38 ロックアップピストン(駆動側回転部材)
38a 円盤状部
38b 円筒状部
42 第1入力側回転部材
43 平坦転動面
44 第1径方向保持器器(径方向保持部)
48 第2入力側回転部材
49 カム転動面
50 第2径方向保持器(径方向保持部)
52 出力側回転部材
54 第1転動面(カム転動面)
56 第2転動面(平坦転動面)
60,62 転動体(球状の転動体)
64 皿ばね(付勢手段)
68,70 摺動溝
68a,70a 第1溝面
68b,70b 第2溝面
80,82 転動体(円筒ころ)
84 第1径方向保持器(径方向保持部)
86 第2径方向保持部(径方向保持部)

Claims (5)

  1. 同軸上に配置された駆動側回転部材と被駆動側回転部材との間に介在され、前記駆動側回転部材から被駆動側回転部材へ伝達される回転トルクの振動を抑制するダンパ装置であって、
    前記駆動側回転部材と係合して回転トルクが伝達される入力側回転部材と、前記入力側回転部材と同軸に相対回転自在に配置されて前記被駆動側回転部材に係合している出力側回転部材とを備え、
    前記入力側回転部材及び前記出力側回転部材の互いに対向する側面の一方にカム転動面を形成し、前記入力側回転部材及び前記出力側回転部材の互いに対向する側面の他方に平坦面が連続している平坦転動面を形成し、
    前記カム転動面及び前記平坦転動面に接するように転動体を配置し、この転動体が前記カム転動面及び前記平坦転動面に常に当接するように付勢手段で前記入力側回転部材及び出力側回転部材に対して軸方向から押し力を付与しているとともに、
    前記転動体の径方向移動を規制する径方向保持部を、前記平坦転動面を形成した前記入力側回転部材及び前記出力側回転部材の他方とともに一体回転するように配置したことを特徴とするダンパ装置。
  2. 前記径方向保持部の前記転動体が接触する接触面のすべり摩擦係数を、前記転動体と前記平坦転動面との間のすべり摩擦係数より小さくしたことを特徴とする請求項1記載のダンパ装置。
  3. 前記径方向保持部の接触面を、前記転動体が2点以上で接触するように少なくとも2つの湾曲した溝面を備えた接触面とし、これら溝面のうち、前記平坦転動面から離れている側の前記溝面と前記転動体との間のすべり摩擦係数を、前記平坦転動面に近接している側の前記溝面と前記転動体との間のすべり摩擦係数より小さくしたことを特徴とする請求項1又は2記載のダンパ装置。
  4. 前記転動体として円筒ころを使用し、この円筒ころの円筒外周面が前記カム転動面及び前記平坦転動面に接し、前記円筒ころの半径方向端面が前記径方向保持部に接するように配置するとともに、前記円筒ころの半径方向端面と前記径方向保持器との間のすべり摩擦係数を、前記円筒ころの円筒外周面と前記カム転動面及び前記平坦転動面との間のすべり摩擦係数より小さく設定したことを特徴とする請求項1又は2記載のダンパ装置。
  5. 前記駆動側回転部材は、車両のトルクコンバータに内蔵されたロックアップ装置を構成するロックアップピストンであり、当該ロックアップピストンは、径方向に配置した円盤状部と、この円盤状部の外周縁から前記被駆動側回転部材側に延在する円筒状部とを備え、前記円盤状部の前記被駆動側回転部材側を向く面及び前記円筒状部の内周面に、前記径方向保持器と、前記平坦転動面を形成した前記入力側回転部材及び前記出力側回転部材の他方とが一体に設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のダンパ装置。
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