JP4401481B2 - 成膜方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CVD成膜を行う成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程においては、被処理体である半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)に配線パターンを形成するために、あるいは配線間のホールを埋め込むために、W(タングステン)、WSi(タングステンシリサイド)、Ti(チタン)、TiN(チタンナイトライド)、TiSi(チタンシリサイド)等の金属あるいは金属化合物を堆積させて薄膜を形成している。
【0003】
これらの中で、WSi膜には、処理ガスとして例えばWF(六フッ化タングステン)とSiH(シラン)またはSiHCl(ジクロルシラン)とが用いられる。
【0004】
そして、WSi膜の成膜する際には、上記処理ガスをキャリアガスによりキャリアさせてチャンバー内に導入し、チャンバー内のウエハを加熱することにより処理ガスを反応させる。この際に、初期段階においてWFの流量を厳密に制御して所望のニュークリエーション膜を形成することにより膜質の向上を図っており、このため、流量を厳密に制御することが可能なニュークリエーション膜用のWFガスラインと通常のWFガスラインとを設けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらのガスラインを切換えた際、従前のガスラインのバルブ下流側部分にはWFガスが残存し、この残存ガスがキャリアガスによって吸い出されるが、残存する処理ガスの量がガスラインによって異なり、キャリアガスにより吸い出されるWFガスの量がばらつき、結果として形成された膜の特性がばらつくという問題がある。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、処理ガスライン内に残存する処理ガス残存量のばらつきが少なく、キャリアガスにより吸い出される処理ガス量が安定して安定性の高い成膜処理を行うことができる成膜方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、処理ガスラインに残存する処理ガスの量はキャリアガスラインと処理ガスラインとの合流部分の構造によって異なること、および、その合流部分において、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲している場合に、キャリアガス流量によらず処理ガス残存量が安定し、安定性の高いガス処理が実現されることを見出した。
【0008】
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであって、処理ガスを供給する処理ガスラインと、この処理ガスラインに処理ガスをキャリアするキャリアガスを供給するキャリアガスラインと、被処理基板が配置され、キャリアガスによってキャリアされた処理ガスが導入されるチャンバーとを具備し、前記処理ガスラインは、前記キャリアガスラインに合流するように設けられ、前記キャリアガスラインと前記処理ガスラインとの合流部を含む合流部分において、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、前記処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲しており、かつ、前記処理ガスラインは、合流部から離れた位置にバルブが設けられている成膜装置を用いて成膜処理を行う成膜方法であって、
前記バルブが閉の状態にあり、前記処理ガスラインの前記合流部から前記バルブまでの間の部分に処理ガスが残存している状態で、前記キャリアガスラインに100sccm以上のキャリアガスを前記残存している処理ガスがキャリアガスにより吸い出されるように流し、次いで、前記バルブを開け、前記処理ガスラインに処理ガスを流し、処理ガスをキャリアガスにキャリアさせて前記チャンバー内に供給し、被処理基板上に厚さ100nm以下の膜を成膜する成膜工程を有することを特徴とする成膜方法を提供する。
【0009】
また本発明は、処理ガスを供給する第1の処理ガスラインおよび第2の処理ガスラインと、これら第1および第2の処理ガスラインに処理ガスをキャリアするキャリアガスを供給するキャリアガスラインと、被処理基板が配置され、キャリアガスによってキャリアされた処理ガスが導入されるチャンバーとを具備し、前記第1および第2の処理ガスラインは、前記キャリアガスラインに合流するように設けられ、前記キャリアガスラインと前記第1の処理ガスラインとの合流部を含む合流部分において、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、第1の処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲しており、前記キャリアガスラインと前記第2の処理ガスラインとの合流部を含む合流部分において、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、第2の処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲しており、かつ、前記第1および第2の処理ガスラインは、それぞれ合流部から離れた位置に第1のバルブおよび第2のバルブが設けられている成膜装置を用いて成膜処理を行う成膜方法であって、
前記第1または第2のバルブが閉の状態にあり、前記第1または第2の処理ガスラインの前記合流部から前記第1または第2のバルブまでの間の部分に処理ガスが残存している状態で、前記キャリアガスラインに100sccm以上のキャリアガスを前記残存している処理ガスがキャリアガスにより吸い出されるように流し、次いで、前記第1のバルブを開け、前記第2のバルブを閉じた状態として、第1の処理ガスラインに処理ガスを流し、処理ガスをキャリアガスにキャリアさせて前記チャンバー内に供給し、被処理基板上に厚さ100nm以下の第1の膜を成膜する第1工程と、
前記第1のバルブおよび前記第2のバルブを閉じた状態で、前記キャリアガスラインにキャリアガスを前記第1の処理ガスラインに残存している処理ガスがキャリアガスにより吸い出されるように流し、次いで、前記第2のバルブを開け、前記第1のバルブを閉じた状態として、前記第2のガスラインに処理ガスを流し、処理ガスをキャリアガスにキャリアさせて前記チャンバー内に供給し、前記第1の膜上に第2の膜を成膜する第2工程と
を有することを特徴とする成膜方法を提供する。
この場合に、前記第1の処理ガスラインは、処理ガスとしてニュークリエーション用のWF ガスを供給し、前記第2の処理ガスラインは、ニュークリエーション後の成膜に用いるWF ガスを供給し、前記成膜装置は、処理ガスとしてSiH ガスまたはSiH Cl ガスを供給する第3の処理ガスラインをさらに有し、前記第1工程では、前記第1の処理ガスラインからのニュークリエーション用のWF ガスと、前記第3の処理ガスラインからのSiH ガスまたはSiH Cl ガスを供給して、ニュークリエーション膜が形成され、第2工程では、前記第2の処理ガスラインからのWF ガスと、前記第3の処理ガスラインからのSiH ガスまたはSiH Cl ガスを供給して、ニュークリエーション膜の上にWSi膜が形成されることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るCVD装置を模式的に示す断面図であり、WSi膜成膜用のものを示す。
【0011】
図1に示すように、CVD装置100は、例えばアルミニウム等により円筒状に形成されたチャンバー11を有しており、その上に蓋体12が設けられている。このチャンバー11内には、チャンバー11の底部から起立させた支持部材13上に、保持部材14を介してウエハWを載置する載置台15が設けられている。なお、この支持部材13の径方向内側は、熱線を反射するように形成されており、載置台15は、厚さ2mm程度の例えばカーボン素材、セラミックス等で形成されている。
【0012】
この載置台15の下方には、ウエハWを載置台15から持ち上げるためのリフトピン16が例えば3本設けられており、このリフトピン16は、保持部材17を介して押し上げ棒18に支持されていて、この押し上げ棒18がアクチュエータ19に連結している。これにより、アクチュエータ19が押し上げ棒18を昇降させると、押し上げ棒18および保持部材17を介してリフトピン16が昇降し、ウエハWが昇降するようになっている。このリフトピン16は、熱線を透過する材料、例えば石英により形成されている。また、リフトピン16に一体的に支持部材20が設けられており、この支持部材20にシールドリング21が取り付けられている。このシールドリング21は、後述するハロゲンランプ26の熱線が上方に照射されることを防止するとともに、クリーニング時にクリーニングガスの流路を確保する機能を有している。載置台15には、さらに、ウエハWの加熱時にウエハWの温度を計測するための熱電対22が埋設されており、この熱電対22の保持部材23が支持部材13に取付けられている。
【0013】
載置台15の真下のチャンバー底部には、石英等の熱線透過材料よりなる透過窓24が気密に設けられており、その下方には、透過窓24を囲むように箱状の加熱室25が設けられている。この加熱室25内には、例えば4個のハロゲンランプ26が反射鏡をも兼ねる回転台27に取付けられており、この回転台27は、回転軸28を介して加熱室25の底部に設けられた回転モータ29により回転されるようになっている。したがって、このハロゲンランプ26から放出された熱線は、透過窓24を透過して載置台15の下面を照射してこれを加熱し得るようになっている。この加熱室25の側壁には、この室内や透過窓24を冷却するための冷却エアを導入する冷却エア導入口30およびこのエアを排出するための冷却エア排出口31が設けられている。
【0014】
載置台15の外周側には、多数の整流孔を有するリング状の整流板32が、環状に形成した支持コラム33の上端に設けられた水冷プレート34に載置されている。この水冷プレート34の内周側には、上方の処理ガスが下方に流れることを防止するためのリング状の石英製またはアルミニウム製のアタッチメント35が設けられている。これら整流板32、水冷プレート34およびアタッチメント35の下側には、成膜処理時、処理ガスと反応しない不活性ガス例えば窒素ガス等をバックサイドガスとして供給し、これにより、処理ガスが載置台15の下側に回り込んで余分な成膜作用を及ぼすことを防止している。
【0015】
また、チャンバー11の底部の四隅には、排気口36が設けられており、この排気口36には、図示しない真空ポンプが接続されている。これにより、チャンバー11内は、例えば100Torr〜10−6Torrの真空度に維持し得るようになっている。
【0016】
チャンバー11の天井部には、処理ガス等を導入するためのシャワーヘッド40が設けられている。このシャワーヘッド40は、蓋体12に嵌合して形成されたシャワーベース41を有しており、このシャワーベース41の上部中央には、処理ガス等を通過させるオリフィスプレート42が設けられている。さらに、このオリフィスプレート42の下方に、2段の拡散プレート43,44が設けられており、これら拡散プレート43,44の下方に、シャワープレート45が設けられている。オリフィスプレート42の上側にはガス導入部材46が配置されており、このガス導入部材46にはガス導入口47が設けられている。このガス導入口47にはチャンバー11内へ処理ガス等を供給するガス供給機構50が接続されている。
【0017】
ガス供給機構50は、第1のWFガス供給源51、キャリアガス供給源52、第2のWFガス供給源53、SiHガスまたはSiHClガス供給源54を有しており、第1のWFガス供給源51には第1の処理ガスライン55、キャリアガス供給源52にはキャリアガスライン56、第2のWFガス供給源53には第2の処理ガスライン57、SiHガスまたはSiHClガス供給源54には第3の処理ガスライン58が接続されている。第1の処理ガスライン55にはマスフローコントローラ59とその前後の開閉バルブ60,61とが設けられ、キャリアガスライン56にはマスフローコントローラ62とその前後の開閉バルブ63,64とが設けられ、第2の処理ガスライン57にはマスフローコントローラ65とその前後の開閉バルブ66,67とが設けられ、第3の処理ガスライン58にはマスフローコントローラ68とその前後の開閉バルブ69,70とが設けられている。キャリアガスとしては例えばArガスが用いられる。
【0018】
処理ガスライン55,57,58はいずれもキャリアガスライン56に合流するようになっている。すなわち、その合流部分の全てにおいて、キャリアガスライン56と合流部下流側部分とが直線状をなし、処理ガスライン55,57,58と合流部下流側部分とが屈曲している。そして、ガスライン56に連続するガスライン71が上述のガス導入口47に接続されている。
【0019】
このように構成されるCVD装置100により、ウエハWの表面にWSi膜を成膜する際には、まず、チャンバー11の側壁に設けられた図示しないゲートバルブを開いて搬送アームによりチャンバー11内にウエハWを搬入し、リフトピン16を押し上げることによりウエハWをリフトピン16側に受け渡し、押し上げ棒18を降下させることによりリフトピン16を押し下げて、ウエハWを載置台15上に載置する。
【0020】
次いで、排気口36から内部雰囲気を吸引排気することによりチャンバー11内を所定の真空度例えば0.1Torr〜80Torrの範囲内の値に設定し、後述するようにしてガス供給源50からシャワーヘッド40を介してチャンバー11内に処理ガスであるWFガスおよびSiHガスを導入し、これと同時に加熱室25内のハロゲンランプ26を回転させながら点灯し、ランプ26からの熱線を載置台15に照射する。これにより、所定の反応が生じてウエハW上にWSi膜が成膜される。
【0021】
次に、ガス供給機構50による処理ガスの供給について詳細に説明する。
上述したように、ガス供給機構50から処理ガスを供給する際には、キャリアガス供給源52からキャリアガスライン56にキャリアガス、例えばArガスを流しつつ、まず第1のWFガス供給源51から、高精度のマスフローコントローラ59で厳密に流量を制御しつつ、ニュークリエーションのためのWFガスを第1の処理ガスライン55に流すとともに、SiHガスまたはSiHClガス供給源54からもう一方の処理ガスであるSiHガスまたはSiHClガスを第3の処理ガスライン58に流す。第1の処理ガスライン55からのWFガスおよびガスライン58からのSiHガスまたはSiHClガスはキャリアガスライン56に合流してキャリアガスにキャリアされ、ガスライン71およびシャワーヘッド40を介してチャンバー11内に供給される。
【0022】
所定時間経過後、ガスライン55のバルブ61が閉じられ、第1のWFガス供給源51からのニュークリエーション用のWFガスの供給が停止され、代わりに第2のWFガス供給源53に接続された第2の処理ガスライン57のバルブ67が開かれメインのWFガスが第2の処理ガスライン57からキャリアガスライン56に合流する。
【0023】
この場合に、第1の処理ガスライン55のバルブ61下流側部分にはWFガスが残存し、この残存ガスがキャリアガスによって吸い出されるが、この吸い出される量は処理ガスラインとキャリアガスラインとの合流部分の構造によって異なる。したがって、この合流部分の構造が一定していないと、残存ガスの量が異なり、キャリアガスにより吸い出される残存ガスの量がばらつき、結果として形成された膜の特性がばらつく。また、この合流部分の構造によって残存ガス量の安定性が異なる。このことを考慮して、第1の処理ガスライン55とキャリアガスライン56の合流部の構造を、キャリアガスライン56と合流部下流側部分とが直線状をなし、処理ガスライン56と合流部下流側部分とが屈曲した構造としている。また、他の合流部分についても同様に、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲した構造としている。
【0024】
以下、このような結論に至ったシミュレーション結果について説明する。
図2の(a),(b)に示すような、処理ガスラインとキャリアガスラインとの合流部分の構造を用いてシミュレーションを行った。図2の(a)は処理ガスライン81およびキャリアガスライン82はいずれもバルブ83下流側を同じ長さで、10cmまたは20cmに設定し、それらの合流部分は、キャリアガスライン82と合流部下流側部分とが直線状をなし、処理ガスライン81と合流部下流側部分とは屈曲している構造としてキャリアガスを直進するようにし、図2の(b)は処理ガスライン81’およびキャリアガスライン82’は同様にバルブ83下流側を同じ長さで、10cmまたは20cmに設定し、それらの合流部分は、処理ガスライン81’と合流部下流側部分とが直線状をなし、キャリアガスライン82’と合流部下流側部分とは屈曲している構造としてキャリアガスが曲がるようにした。これら図2の(a),(b)の構造において、処理ガスライン側のバルブ83を閉じ、キャリアガスのみを流した場合に、処理ガスラインのバルブ直下部分(図中点B)および2つのラインの合流点(図中点A)における一定時間経過後の処理ガス残存濃度を、キャリアガス流量を5,50、250,500sccmとして、シミュレーションにより求めた。なお、シミュレーションには汎用解析プログラムであるFLUENTを用いた。
【0025】
その際に用いた解析チャートの例を図3,4に示す。図3はキャリアガスが直進する場合で、(a)はバルブから合流点までの長さが10cmの場合、(b)はバルブから合流点までの長さが20cmの場合であり、図4はキャリアガスが曲がる場合であり、図4はバルブから合流点までの長さが20cmで、(a)はバルブから合流点までの長さが10cmの場合、(b)はバルブから合流点までの長さが20cmの場合である。実際のチャートはガス濃度が色彩で示されており、濃度分布が明確に把握することができるようになっている。
【0026】
また、図5〜図8はキャリアガス流量を変化させた場合の処理ガスの残存濃度を示すものであり、図5はバルブ流側長さ(ライン長)が10cmの場合の点Aにおける処理ガス残存濃度を示し、図6は同じくライン長が10cmの場合の点Bにおける処理ガス残存濃度を示すし、図7はライン長が20cmの場合の点Aにおける処理ガス残存濃度を示し、図8は同じくライン長が20cmの場合の点Bの処理ガス残存濃度を示す。
【0027】
これらの図に示すように、キャリアガスが直進する場合と曲がる場合とでは、処理ガス残存濃度の挙動が異なっており、このことからキャリアガスラインと処理ガスラインとの合流部分の構造が統一されていないと、処理ガス残存濃度が異なり、キャリアガスにより吸い出される処理ガス量がばらつき、形成された膜の特性がばらつくことが推測される。また、キャリアガスの流量が多くなれば、キャリアガスが曲がる場合のほうが直進する場合よりも処理ガスの残存濃度が少なくなるが、キャリアガスが直進する場合のほうが、曲がる場合よりも処理ガス残存濃度の安定性が高いことが確認された。すなわち、これらの図に示すように、キャリアガスが直進する場合、キャリアガス流量が約100sccm以上ではキャリアガス流量によらず、またライン長によらず処理ガス残存濃度がほぼ一定であることがわかる。したがって、キャリアガスを直進させる場合には、キャリアガス量が変化しても処理ガス残存濃度が変化しないことからキャリアガス流量をプロセスにとって最適にすることができるし、またライン長に依存しないことから設計時にライン長をパラメータとする必要がなく、極めて安定した自由度の高い処理を行うことができる。このように本発明を成膜処理に適用する場合には、膜の厚さは特に限定されないが、100nm程度までの薄い膜を形成する場合に特に有効である。すなわち、上述したニュークリエーション膜等の極薄い膜を形成する場合に本発明の配管構造は効果的な構造であると言える。
【0028】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態では本発明をWSiのCVD成膜に規定したが、これに限らず、他の材料、例えばW、Ti、TiN等のCVD成膜に適用することができるし、また、CVD以外の他のガス処理にも適用することができる。また、被処理基板はウエハに限られるものではなく、他の基板であってもよい。さらに、キャリアガスとしてはArガスを例示したが、これに限らず他の不活性ガスであってもよいし、NH、NO、NO等の無機ガスや、気化または蒸発した有機溶媒等の有機系ガスのように、処理ガスの一部として機能するものであってもよい。さらにまた、上記実施形態ではキャリアガスラインと処理ガスラインとの合流部分全てにおいて、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲している構造としたが、処理のばらつきが懸念される部分だけをこのような構造にしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、キャリアガスラインと処理ガスラインとの合流部分において、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲している構造を有しているので、処理ガスラインの合流部からバルブまでの間の部分に処理ガスが残存している状態で、キャリアガスラインにキャリアガスを残存している処理ガスがキャリアガスにより吸い出されるように流し、次いで、バルブを開け、処理ガスラインに処理ガスを流し、処理ガスをキャリアガスにキャリアさせてチャンバー内に供給することにより、処理ガスラインの合流部からバルブまでの間に残存する処理ガス残存量のばらつきを少なくしてキャリアガスによって吸い出される処理ガス量のばらつきを少なくすることができる。このため、ばらつきが大きくなりがちな薄い膜を安定して成膜することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いられるCVD装置を模式的に示す断面図。
【図2】本発明を導いたシミュレーションの条件を示す模式図。
【図3】シミュレーション結果を示すチャート。
【図4】シミュレーション結果を示すチャート。
【図5】シミュレーション結果に基づいて、ライン長10cmの場合の点Aにおけるキャリアガス流量と処理ガス残存濃度との関係を示すグラフ。
【図6】シミュレーション結果に基づいて、ライン長10cmの場合の点Bにおけるキャリアガス流量と処理ガス残存濃度との関係を示すグラフ。
【図7】シミュレーション結果に基づいて、ライン長20cmの場合の点Aにおけるキャリアガス流量と処理ガス残存濃度との関係を示すグラフ。
【図8】シミュレーション結果に基づいて、ライン長20cmの場合の点Bにおけるキャリアガス流量と処理ガス残存濃度との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
11;チャンバー
15;載置台
40;シャワーヘッド
50;ガス供給機構
55,57、58;処理ガスライン
56;キャリアガスライン
61,64,67,70;バルブ
W……半導体ウエハ

Claims (3)

  1. 処理ガスを供給する処理ガスラインと、この処理ガスラインに処理ガスをキャリアするキャリアガスを供給するキャリアガスラインと、被処理基板が配置され、キャリアガスによってキャリアされた処理ガスが導入されるチャンバーとを具備し、前記処理ガスラインは、前記キャリアガスラインに合流するように設けられ、前記キャリアガスラインと前記処理ガスラインとの合流部を含む合流部分において、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、前記処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲しており、かつ、前記処理ガスラインは、合流部から離れた位置にバルブが設けられている成膜装置を用いて成膜処理を行う成膜方法であって、
    前記バルブが閉の状態にあり、前記処理ガスラインの前記合流部から前記バルブまでの間の部分に処理ガスが残存している状態で、前記キャリアガスラインに100sccm以上のキャリアガスを前記残存している処理ガスがキャリアガスにより吸い出されるように流し、次いで、前記バルブを開け、前記処理ガスラインに処理ガスを流し、処理ガスをキャリアガスにキャリアさせて前記チャンバー内に供給し、被処理基板上に厚さ100nm以下の膜を成膜する成膜工程を有することを特徴とする成膜方法。
  2. 処理ガスを供給する第1の処理ガスラインおよび第2の処理ガスラインと、これら第1および第2の処理ガスラインに処理ガスをキャリアするキャリアガスを供給するキャリアガスラインと、被処理基板が配置され、キャリアガスによってキャリアされた処理ガスが導入されるチャンバーとを具備し、前記第1および第2の処理ガスラインは、前記キャリアガスラインに合流するように設けられ、前記キャリアガスラインと前記第1の処理ガスラインとの合流部を含む合流部分において、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、第1の処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲しており、前記キャリアガスラインと前記第2の処理ガスラインとの合流部を含む合流部分において、キャリアガスラインと合流部下流側部分とが直線状をなし、第2の処理ガスラインと合流部下流側部分とが屈曲しており、かつ、前記第1および第2の処理ガスラインは、それぞれ合流部から離れた位置に第1のバルブおよび第2のバルブが設けられている成膜装置を用いて成膜処理を行う成膜方法であって、
    前記第1または第2のバルブが閉の状態にあり、前記第1または第2の処理ガスラインの前記合流部から前記第1または第2のバルブまでの間の部分に処理ガスが残存している状態で、前記キャリアガスラインに100sccm以上のキャリアガスを前記残存している処理ガスがキャリアガスにより吸い出されるように流し、次いで、前記第1のバルブを開け、前記第2のバルブを閉じた状態として、第1の処理ガスラインに処理ガスを流し、処理ガスをキャリアガスにキャリアさせて前記チャンバー内に供給し、被処理基板上に厚さ100nm以下の第1の膜を成膜する第1工程と、
    前記第1のバルブおよび前記第2のバルブを閉じた状態で、前記キャリアガスラインにキャリアガスを前記第1の処理ガスラインに残存している処理ガスがキャリアガスにより吸い出されるように流し、次いで、前記第2のバルブを開け、前記第1のバルブを閉じた状態として、前記第2のガスラインに処理ガスを流し、処理ガスをキャリアガスにキャリアさせて前記チャンバー内に供給し、前記第1の膜上に第2の膜を成膜する第2工程と
    を有することを特徴とする成膜方法。
  3. 前記第1の処理ガスラインは、処理ガスとしてニュークリエーション用のWF ガスを供給し、前記第2の処理ガスラインは、ニュークリエーション後の成膜に用いるWF ガスを供給し、前記成膜装置は、処理ガスとしてSiH ガスまたはSiH Cl ガスを供給する第3の処理ガスラインをさらに有し、
    前記第1工程では、前記第1の処理ガスラインからの前記ニュークリエーション用のWF ガスと、前記第3の処理ガスラインからのSiH ガスまたはSiH Cl ガスを供給して、ニュークリエーション膜が形成され、
    第2工程では、前記第2の処理ガスラインからのWF ガスと、前記第3の処理ガスラインからのSiH ガスまたはSiH Cl ガスを供給して、前記ニュークリエーション膜の上にWSi膜が形成されることを特徴とする請求項2に記載の成膜方法。
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