以下では、本発明の実施形態について図を参照して説明を行う。図1は、本実施形態の
複写機およびパソコンの要部構成を示すブロック図であり、図2は本実施形態の複写機の要部構造を模式的に示す縦断面図である。両図に示すように、本実施形態の複写機1は、装置全体の動作を制御する中央演算処理装置10(以下、CPU[Central Processing Unit]10と呼ぶ)と、原稿を自動搬送する原稿搬送部11と、原稿搬送部11から搬送された原稿を取り込んで画像データを生成する原稿取込部12と、操作手段(テンキーやタッチパネルなど)と表示手段(液晶ディスプレイなど)から成る操作表示部13と、画像データに基づいて用紙への画像出力を行う画像形成部16(プリンタヘッドや感光ドラム等から成るプリント部161を含む)と、画像形成部16に給紙を行う給紙部14と、画像形成部16で用紙上に形成されたトナー像を加熱および加圧して用紙に定着させる定着部17と、各種制御プログラム、各種定形フォームおよび履歴テーブル等が記憶され、ワーク領域としても用いられるメモリ部18と、外部の装置との通信の接続を確立するためにネットワーク30に接続されたインタフェース部15と、を有して成る。なお、本実施形態の複写機1は、原稿の複写機能のほかに、ネットワーク30を介して受信した印刷データに基づいて用紙へ印刷を行う印刷機能も備えている。また、複写機1は、後述のパソコン2とネットワーク30を介してデータ等の送受信を行うことが可能である。
CPU10は、装置全体を制御するほか、後ほど詳細に説明する旧版の定形フォーム文書の印刷データを受信した際に、文書が旧版の定形フォーム文書である旨の通知に関する処理および旧版から新版の定形フォーム文書への変換に関する処理等を行う。
給紙部14は、画像形成部16への給紙元となる複数段(本実施形態では3段)の用紙収納部141a〜141cと、各用紙収納部141a〜141cから画像形成部16への共通した用紙搬送経路となる用紙搬送部142と、を有して成る。
メモリ部18は、各種制御プログラム等が格納されたROM[Read Only Memory]181、ワーク領域として用いられるRAM[Random Access Memory]182、および後述する各種定形フォーム文書や履歴テーブル等を記憶するHDD[Hard Disk Drive]183と、を有して成る。
ここで、上記構成から成る複写機1における原稿複写動作について説明する。複写機1における原稿複写動作では、まず原稿搬送部11から原稿取込部12に原稿が搬送され、原稿取込部12による該原稿の取込み(画像データの生成)が行われる。生成された画像データは、一旦メモリ部18に格納された後、再び読み出されて画像形成部16に送出される。続いて、画像形成部16で入力された画像データに基づく用紙への画像形成処理が行われた後、定着部17で画像の用紙への定着処理が行われて用紙が装置外へ排出される。
また、パソコン2は、図1に示すように、装置全体の動作を制御するCPU20と、操作入力手段であるキーボート、マウス、テンキーおよびタッチパネルなどから成る入力部23と、画像が表示されるディスプレイから成る表示部21と、各種制御プログラムや複写機1に対応するドライバソフト等が格納されたROM、ワーク領域として用いられるRAM、および各種プログラムやデータを記憶するためのHDDから成るメモリ部24と、外部の装置との通信の接続を確立するためにネットワーク30に接続されたインタフェース部22と、タイムスタンプの発信源となり、時計機能を備えた内蔵時計部25と、を有して成る。なお、パソコン2は、複写機1とネットワーク30を介してデータおよび印刷データ等を送受信することが可能である。
次に、複写機1のHDD183に登録された旧版の定形フォーム文書と新版の定形フォーム文書、および複写機1のHDD183に記憶されている履歴テーブルについて説明を行う。図3は、複写機1とパソコン2間で実現される定形フォーム文書の登録および新たに作成された文書の印刷の一例を説明するための模式図である。図4は、旧版の定形フォーム文書の一例を示す図である。図5は、新版の定形フォーム文書の一例を示す図である。なお、図3は、本発明の説明のため、図1を模式的に示したものである。また、本実施形態では、定形フォーム文書として旧版の定形フォーム文書と新版の定形フォーム文書が複写機1のHDD183に登録される場合を例に挙げて説明を行う。
図3および図4に示す旧版の定形フォーム文書31は、本発明の説明のため、新版の定形フォーム文書32よりも先に複写機1のHDD183に登録された定形フォーム文書とする。また、図3および図5に示す新版の定形フォーム文書32は、パソコン2のメモリ部24に複写機1から旧版の定形フォーム文書31がコピーされるなどした後に、パソコン2で旧版の定形フォーム文書31が改定されて、旧版の定形フォーム文書31の登録後に複写機1のHDD183に登録された定形フォーム文書とする。
旧版の定形フォーム文書31および新版の定形フォーム文書32は、図3〜図5に示すように、それぞれ、定形フォームを形成する定形フォーム部分31a、32aと、各定形フォーム部分31a、32aに対して固有の独立した定形タイムスタンプ、各定形フォーム文書全体の文書タイムスタンプおよび後述の各記入欄に記入された内容が記録される属性情報31b、32bと、から成る。
旧版の定形フォーム文書31の定形フォーム部分31aには、図4に示すように、登録番号35、お名前記入項目36、住所記入項目37、電話番号記入項目38、お使いの機種記入項目39、お使いのOS記入項目40および問い合わせ内容記入項目41等が設けられている。また、お名前記入項目36、住所記入項目37、電話番号記入項目38、お使いの機種記入項目39、お使いのOS記入項目40および問い合わせ内容記入項目41には、それぞれ、各記入項目に対応した内容が記入されるお名前記入欄S1、住所記入欄S2、電話番号記入欄S3、お使いの機種記入欄S4、お使いのOS記入欄S5および問い合わせ内容記入欄S6が設けられている。なお、OSは、オペレーティングシステムを意味する。
新版の定形フォーム文書32の定形フォーム部分32aには、図5に示すように、登録番号42、お名前記入項目43、住所記入項目44、電話番号記入項目45、お使いの機種記入項目47、お使いのOS記入項目48、問い合わせ内容記入項目49および追加されたメールアドレス記入項目46等が設けられている。また、お名前記入項目43、住所記入項目44、電話番号記入項目45、メールアドレス記入項目46、お使いの機種記入項目47、お使いのOS記入項目48および問い合わせ内容記入項目49には、それぞれ、各記入項目に対応した内容が記入されるお名前記入欄T1、住所記入欄T2、電話番号記入欄T3、メールアドレス記入欄T4、お使いの機種記入欄T5、お使いのOS記入欄T6および問い合わせ内容記入欄T7が設けられている。
また、各属性情報31b、32bには、図4および図5に示すように、それぞれ各定形フォーム部分31a、32aに対して固有の独立したタイムスタンプである定形タイムスタンプAおよび定形タイムスタンプBが記録される定形タイムスタンプ記録部51と、それぞれ各定形フォーム文書31、32の全体のタイムスタンプである文書タイムスタンプCおよび文書タイムスタンプDが記録される文書タイムスタンプ記録部52と、それぞれ旧版および新版の定形フォーム部分31a、32aの各記入欄S1〜S6、T1〜T7に記入された内容が記録される記入内容記録部53と、が設けられている。
なお、定形タイムスタンプA、Bは、定形タイムスタンプ記録部51に記録されると、後述する定形フォーム文書の登録以外では、変更されないタイムスタンプである。すなわち、定形タイムスタンプA、Bは、それぞれ対応した旧版および新版の定形フォーム文書31、32が用いられて新たな文書が作成されてメモリ部24等に保存が行われても更新不可能なタイムスタンプである。また、文書タイムスタンプ記録部52に記録される文書タイムスタンプC、Dは、それぞれ対応した旧版および新版の定形フォーム文書31、32が用いられて新たな文書が作成されてメモリ部24等への保存時に更新可能なタイムスタンプである。
また、複写機1のHDD183に記憶されている履歴テーブル33には、CPU10により、旧版および新版の定形フォーム文書31、32が登録された際にその属性情報に記録される定形タイムスタンプA、Bがそれぞれ、旧版および新版の定形フォーム文書31、32に関連付けられて記録される。
また、履歴テーブル33には、CPU10により、旧版の定形フォーム文書31および新版の定形フォーム文書32の各記入内容記録部53にそれぞれ記録されたお名前記入欄S1、T1、住所記入欄S2、T2、電話番号記入欄S3、T3、お使いの機種記入欄S4、T5、お使いのOS記入欄S5、T6、問い合わせ内容記入欄S6、T7の内容が関連付けられた関連付け情報、新版の定形フォーム文書32にメールアドレス記入項目46およびその記入内容記録部53にメールアドレス記入欄T4の内容の記入欄が追加されたことを示す修正情報が記録される。更に、履歴テーブル33には、後述するように、CPU10により、旧版の定形フォーム文書31の新版が、新版の定形フォーム文書32であるという更新情報に基づいて、旧版の定形フォーム文書の定形タイムスタンプAが、旧版の定形フォーム文書31および新版の定形フォーム文書32に関連付けられて記録される。
次に、複写機1への旧版の定形フォーム文書の登録について説明を行う。パソコン2では、定形フォーム文書を作成することが可能な文書作成用ソフトウェア等が用いられて、ユーザにより入力部23が操作されて、前述した図4に示す旧版の定形フォーム文書31が作成される。
そして、旧版の定形フォーム文書31を複写機1のHDD183に登録するために、ユーザにより入力部23が操作されて、表示部21に表示されたのHDD183への定形フォーム文書登録項目(不図示)が選択されると、CPU20により、内蔵時計部25からタイムスタンプが読み込まれて、定形タイムスタンプAとして属性情報31bの定形タイムスタンプ記録部51に記録される。そして、パソコン2のCPU20により、旧版の定形フォーム文書31および旧版の定形フォーム文書31の登録命令が、インタフェース部22を介して複写機1に向けて送信される。そして、複写機1では、旧版の定形フォーム文書31の登録命令に従ってCPU10により、定形タイムスタンプAが記録された旧版の定形フォーム文書31が、HDD183に登録されて記憶されるとともに、旧版の定形フォーム文書31の属性情報31bに記録されている定形タイムスタンプAが、旧版の定形フォーム文書31と関連付けられて履歴テーブル33に登録される。このとき、CPU10により、複写機1の内蔵時計部(不図示)から取得されたタイムスタンプが、文書タイムスタンプCとして属性情報31bの文書タイムスタンプ記録部52に記録される。
続いて、複写機1への新版の定形フォーム文書の登録について説明を行う。旧版の定形フォーム文書31の登録後に旧版の定形フォーム文書31の改定が必要であれば、ユーザによりパソコン2が用いられて旧版の定形フォーム文書31の新版である新版の定形フォーム文書32が作成され、以下のように、複写機1のHDD183に登録が行われる。
パソコン2では、定形フォーム文書を作成することが可能な文書作成用ソフトウェア等が用いられて、ユーザにより入力部23が操作されて、前述した図5に示す新版の定形フォーム文書32が作成される。
そして、新版の定形フォーム文書32を複写機1のHDD183に登録するために、ユーザにより入力部23が操作されて、表示部21に表示されたのHDD183への定形フォーム文書登録項目(不図示)が選択されると、CPU20により、内蔵時計部25からタイムスタンプが読み込まれて、定形タイムスタンプBとして属性情報32bの定形タイムスタンプ記録部51に記録される。そして、パソコン2のCPU20により、新版の定形フォーム文書32および新版の定形フォーム文書32の登録命令が、インタフェース部22を介して複写機1に向けて送信される。そして、複写機1では、新版の定形フォーム文書32の登録命令に従ってCPU10により、定形タイムスタンプBが記録された新版の定形フォーム文書32が、HDD183に登録されて記憶されるとともに、新版の定形フォーム文書32の属性情報32bに記録されている定形タイムスタンプBが、新版の定形フォーム文書32と関連付けられて履歴テーブル33に登録される。このとき、CPU10により、複写機1の内蔵時計部(不図示)から取得されたタイムスタンプが、文書タイムスタンプDとして属性情報32bの文書タイムスタンプ記録部52に記録される。
なお、上記で説明したように、CPU10は、定形フォーム文書を記憶手段(本実施形態ではHDD183)に記憶させるとともに、履歴テーブルに定形タイムスタンプを定形フォーム文書に関連付けて登録する登録処理を行う登録手段としての役割を担う。
また、本実施形態では、後述する旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32への記載内容の置き換えおよび修正を簡素化するために、複写機1の履歴テーブル33に前述した更新情報、関連付け情報および修正情報が以下のようにして登録される。
まず、パソコン2において、ユーザによりパソコン2の入力部23が用いられて、パソコン2の表示部21に表示された改定情報の登録項目(不図示)が選択された後に、表示部21に表示される改定情報の登録手順(不図示)に従って、前述した更新情報、関連付け情報および修正情報に関連した内容の選択が完了すると、更新情報、関連付け情報および修正情報がインタフェース部22を介して複写機1に送信される。そして、複写機1では、インタフェース部15を介して、更新情報、関連付け情報および修正情報が受信される。まず、CPU10により、旧版の定形フォーム文書31の新版が、新版の定形フォーム文書32であるという更新情報に基づいて、旧版の定形フォーム文書の定形タイムスタンプAが、旧版の定形フォーム文書31および新版の定形フォーム文書32に関連付けられて履歴テーブル33に登録される。そして、CPU10により、関連付け情報および修正情報が履歴テーブル33に登録される。
なお、上記で説明したように、CPU10は、更新情報に基づいて旧版の定形フォーム文書の定形フォームスタンプを旧版の定形フォーム文書および新版の定形フォーム文書に関連付けて履歴テーブルに登録し、更に、履歴テーブルに関連付け情報および修正情報を登録する更新情報登録手段としての役割を担う。
次に、パソコン2で作成された文書が複写機1に対して印刷要求された際の複写機1およびパソコン2の動作について以下に説明を行う。図6は、パソコン2で作成された文書が複写機1に印刷要求された際の複写機1およびパソコン2の動作の一例を示すフローチャートである。図7は、旧版の定形フォーム文書31に基づいて作成された文書34の一例を示す図である。
なお、本発明を理解しやすくするため、複写機1のHDD183には、旧版の定形フォーム文書31、新版の定形フォーム文書32が記憶されているものとする。また、履歴テーブル33には、更新情報に基づいて旧版の定形フォーム文書31および新版の定形フォーム文書32に関連付けられた定形タイムスタンプA、新版の定形フォーム文書32に関連付けられた定形タイムスタンプB、関連付け情報および修正情報が登録されているものとする。また、図3および図7に示す文書34は、本発明を理解しやすくするため、パソコン2で旧版の定形フォーム文書31が用いられて作成されたものとする。
ステップS6−1で、パソコン2おいて、定形フォーム文書を作成することが可能な文書作成用ソフトウェア等が用いられて、ユーザにより入力部23が操作されて、文書作成用ソフトウェア上で図7に示す文書34が作成される。このとき、文書34をパソコン2のメモリ部24に保存するために、ユーザにより入力部23が操作されて、表示部21に表示されたメモリ部24への保存を行う項目(不図示)が選択されると、CPU20により、図7に示すように、内蔵時計部25からタイムスタンプが取得されて文書タイムスタンプ記録部52に記録される文書タイムスタンプCが更新される。一方、定形タイムスタンプ記録部51に記録されている定形タイムスタンプAは、更新されない。
そして、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された印刷要求項目(不図示)から複写機1での印刷要求が選択されると、複写機1に対応したドライバソフトに従ってCPU20により、文書34の印刷データが作成され、インタフェース部15を介して複写機1に文書34の印刷データが送信される。そして、複写機1では、文書34の印刷データが、インタフェース部15に受信されると、CPU10により、一旦メモリ部18に記憶される。
続いて、ステップS6−2で、パソコン2おいて、文書34が複写機1のHDD183に登録された定形フォーム文書であるか否かを確認するために、CPU20により、文書34と同じ定形フォーム文書が複写機1のHDD183に存在するか否かを、複写機1に検索させてその結果を返信させる定形フォーム文書確認命令および文書34が、インタフェース部22を介して複写機1に向けて送信される。
続いて、複写機1では、定形フォーム文書確認命令および文書34がインタフェース部15に受信されると、定形フォーム文書確認命令に基づいてCPU10により、文書34がHDD183に記録された定形フォーム文書と比較され、文書34が定形フォーム文書であるか否か判別され、その判別結果が、定形フォーム文書確認情報としてインタフェース部15を介して、パソコン2に返信される。
なお、上記したように、CPU10は、文書と記憶手段(本実施形態では、HDD183)に記憶された定形フォーム文書とを比較し、文書が定形フォーム文書であるか否かを判別して、その結果をインタフェース部15を介して送信する定形フォーム判別手段としての役割を担う。
続いて、パソコン2では、CPU20により、定形フォーム文書確認情報から文書34が複写機1のHDD183に存在する定形フォーム文書であると判定される場合には(S6−2YES)、後述のステップS6−4に進む。
なお、文書34が前述した定形フォーム文書ではない場合、CPU20により、定形フォーム文書確認情報から文書34が、複写機1のHDD183に存在する定形フォーム文書でないと判定され(S6−2NO)、ステップS6−3で、CPU20により、複写機1に印刷データに基づいた用紙への印刷を開始させる印刷開始命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。続いて、ステップS6−12で、複写機1では、インタフェース部15を介して印刷開始命令が受信されると、その印刷開始命令に基づいてCPU10により、メモリ部18に記憶された印刷データが読み込まれ、印刷データに基づいて文書34が用紙に印刷される。
ここで、複写機1の印刷動作について説明を行う。CPU10により、メモリ部18から読み込まれた印刷データから画像データが生成され、一旦メモリ部18に格納された後、再び読み出されて画像形成部16に送出される。続いて、画像形成部16で入力された画像データに基づく用紙への画像形成処理が行われた後、定着部17で画像の用紙への定着処理が行われて用紙が装置外へ排出される。
続いて、ステップS6−4で、パソコン2において、複写機1に対応したドライバソフトに従ってCPU20により、定形タイムスタンプAを含んだ属性情報34bがインタフェース部22を介して、複写機1に向けて送信される。
複写機1では、属性情報34bがインタフェース部15に受信されると、CPU10により、履歴テーブル33に属性情報34bに記録された定形タイムスタンプAと一致する定形タイムスタンプAがあるか否かの検索が行われる。
更に、ステップS6−5で、複写機1において、CPU10により、その検索結果を基に属性情報34bに記録された定形タイムスタンプAが、履歴テーブル33に記録された旧版の定形フォーム文書31の定形タイムスタンプAに一致すると判定される場合には(S6−4YES)、ステップS6−6で、CPU10により、文書34が旧版の定形フォーム文書31である旨および文書34の印刷を継続するか否かを選択する旨をパソコン2の表示部21に表示させて、その旨をユーザに通知するための通知命令が、インタフェース部15を介してパソコン2に送信される。なお、履歴テーブル33に記録された定形タイムスタンプA、Bは、それぞれHDD183に記憶された旧版の定形フォーム文書31および新版の定形フォーム文書32に関連付けられているため、ステップS6−4、S6−5で、属性情報34bに記録された定形タイムスタンプAが、旧版の定形フォーム文書31の定形タイムスタンプAに一致するか否か判定することが可能となる。
なお、上記したように、CPU10は、インタフェース部15が文書の属性情報を受信した際に、履歴テーブルを検索して文書の属性情報に記録された定形タイムスタンプが旧版の定形フォーム文書の定形タイムスタンプと一致するか否かを判定するタイムスタンプ検索手段としての役割を担う。また、CPU10は、タイムスタンプ検索手段により、文書の定形タイムスタンプが旧版の定形フォーム文書の定形タイムスタンプと一致すると判定される場合には、文書が旧版の定形フォーム文書である旨を通知するための通知命令をインタフェース部15を介して送信する通知手段としての役割を担う。
一方、パソコン2では、通知命令がインタフェース部22を介して受信され、通知命令に従ってCPU20により、図8(a)に示すように、文書34が旧版の定形フォーム文書31である旨および文書34の印刷を継続するか否かを選択する旨が表示部21に表示される。
なお、ステップS6−5で、文書34が新版の定形フォーム文書32から作成された文書であるとすると、複写機1では、CPU10により、属性情報34bに含まれる定形タイムスタンプAが履歴テーブル33に記録された新版の定形フォーム文書32の属性情報32bに含まれるタイムスタンプ情報に一致すると判定され(S6−5NO)、ステップS6−7で、複写機1において、CPU10にメモリ部18に記憶された印刷データが読み込まれ、印刷データに基づいて文書34が用紙に印刷される。
続いて、ステップS6−8で、パソコン2において、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された文書34の印刷を継続しない旨(すなわち、図8(a)に示す「いいえ」)が選択され、その選択に基づく操作信号がCPU20に入力される場合には(S6−8YES)、ステップS6−9で、CPU20から文書34の印刷中止命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。そして、複写機1では、インタフェース部15を介して文書34の印刷中止命令が受信されると、文書34の印刷中止命令に従ってCPU10により、メモリ部18に記憶された文書34の印刷データが削除され、文書34の印刷が中止される。なお、その後、ユーザは、パソコン2を用いて文書34の修正等を行うこととなる。
また、ステップS6−8で、パソコン2において、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された文書34の印刷を継続する旨(すなわち、図8(a)に示す「はい」)が選択され、その選択に基づく操作信号がCPU20に入力される場合には(S6−8NO)、更に、ステップS6−10で、CPU20により、文書34の印刷を継続する旨の命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。
続いて、複写機1では、文書34の印刷を継続する旨の命令がインタフェース部15を介してCPU10に入力されると、CPU10により、文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換するか否かを選択する旨をパソコン2の表示部21に表示させて、その旨をユーザに通知するための変換通知命令が、インタフェース部15を介してパソコン2に送信される。
続いて、パソコン2では、インタフェース部22を介して変換通知命令がCPU20に入力されると、変換通知命令に従ってCPU20により、図8(b)に示すように、文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換するか否かを選択する旨が表示部21に表示される。
そして、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換しない旨(すなわち、図8(b)に示す「いいえ」)が選択され、その選択に基づく操作信号がCPU20に入力される場合には(S6−10NO)、ステップS6−11で、CPU20により、文書34の印刷データに基づく印刷開始命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。
続いて、ステップS6−12で、複写機1では、インタフェース部15を介して印刷開始命令が受信されると、その印刷開始命令に基づいてCPU10により、メモリ部18に記憶された印刷データが読み込まれ、印刷データに基づいて文書34が用紙に印刷される。
また、ステップS6−10で、パソコン2において、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換する旨(すなわち、図8(b)に示す「はい」)が選択され、その選択に基づく操作信号がCPU20に入力される場合には(S6−10YES)、ステップS6−13で、CPU20により、文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換を要求する命令である変換命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。
続いて、ステップS6−14で、複写機1において、文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換する旨の命令が、インタフェース部15に受信されてCPU10に入力されると、メモリ部18に記憶された文書34の印刷データが旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書への変換が開始され、以下のように実施される。
ここで、ステップS6−14において複写機1で行われる文書34の旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書への変換について以下に説明を行う。図9は、複写機1における文書34の旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書への変換を説明するためのフローチャートである。
ステップS9−1で、複写機1おいて、文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換する旨の命令が、インタフェース部15に受信されてCPU10に入力されると、メモリ部18に記憶された文書34の印刷データがCPU10に読み込まれる。そして、HDD183に記憶された履歴テーブル33の関連付け情報に基づいてCPU10により、図7に示す旧版の定形フォーム文書31に基づいて作成された文書34における記入内容記録部53にそれぞれ記録されたお名前記入欄S1、住所記入欄S1、電話番号記入欄S3、お使いの機種記入欄S4、お使いのOS記入欄S5、問い合わせ内容記入欄S6の内容が、図10に示す新版の定形フォーム文書32の複製における記入内容記録部53の対応する部分に置き換えられる。そして、これらの置き換えの完了した新版の定形フォーム文書32に基づく文書34の印刷データが一旦メモリ部18に記憶される。
続いて、ステップS9−2で、複写機1おいて、新版の定形フォーム文書32に追加された記入項目があるか否かを調べるために、CPU10により、HDD183に記憶された履歴テーブル33に修正情報があるか否か確認が行われる。CPU10により、HDD183に記憶された履歴テーブル33に修正情報があると判定される場合には(S9−2YES)、ステップS9−3で、修正情報には、新版の定形フォーム文書32にメールアドレス記入項目46が追加されている旨が記録されているため、CPU10により、文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換を行った旨および文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書への変換を継続するか否かを問う旨をパソコン2の表示部21に表示させる追加継続命令が、インタフェース部15を介してパソコン2に送信される。
そして、パソコン2では、インタフェース部22に受信された追加継続命令がCPU20に入力されると、CPU20により、図11(a)に示すように、表示部21に文書34を旧版の定形フォーム文書31から新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換を行った旨および新版の定形フォーム文書における追加された記入欄に追加記入を行って新版の定形フォーム文書32への変換を継続するか否かを問う旨が表示される。
そして、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された文書34を新版の定形フォーム文書32における追加された記入欄に追加記入を行って新版の定形フォーム文書への変換を継続する旨(すなわち、図11(a)に示す「進む」)が選択され、その選択に基づく操作信号がCPU20に入力される。そして、CPU20により、文書34を新版の定形フォーム文書32における追加された記入欄に追加記入を行って新版の定形フォーム文書32への変換を継続する旨の命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。
そして、複写機1において、CPU10により、インタフェース部15を介して、インタフェース部15により文書34を新版の定形フォーム文書32における追加された記入欄に追加記入を行って新版の定形フォーム文書32への変換を継続する旨の命令が受信される場合には(S9−3YES)、ステップS9−5に進む。
なお、ステップS9−2で、履歴テーブル33の更新情報に修正情報が記録されていないとした場合、CPU10により、HDD183に記憶された履歴テーブル33の新版の定形フォーム文書32に対応する修正情報がないと判定され(S9−2NO)、後述のステップS6−15へ進む。
また、ステップS9−3で、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された文書34を新版の定形フォーム文書32における追加された記入欄に追加記入を行って新版の定形フォーム文書への変換を継続しない旨(すなわち、図11(a)に示す「キャンセル」)が選択され、その選択に基づく操作信号がCPU20に入力される。そして、CPU20により、文書34の印刷データの印刷中止命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。
そして、複写機1において、CPU10により、インタフェース部15を介して、文書34の印刷データの印刷中止命令が受信される場合には(S9−3NO)、ステップS9−4で、文書34の印刷データの印刷中止命令に従ってCPU10により、メモリ部18に記憶された文書34の印刷データが削除され、印刷が中止される。
続いて、ステップS9−5で、複写機1において、CPU10により、新版の定形フォーム文書32の追加記入項目であるメールアドレス記入項目46への追加記入を行うか否かの判断をユーザに要求する旨およびメールアドレスの追加記入欄をパソコン2の表示部21に表示させる記入要求命令が、インタフェース部15を介してパソコン2に送信される。
そして、パソコン2では、インタフェース部22に受信された記入要求命令がCPU20に入力されると、CPU20により、図11(b)に示すように、表示部21にメールアドレスの追加記入を行うか否かの判断をユーザに要求する旨およびメールアドレスの追加記入欄E、が表示される。
続いて、ステップS9−6で、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示されたメールアドレスの追加記入欄Eにメールアドレスが記入された後、文書34の新版の定形フォーム文書32への変換時にメールアドレス記入欄T4へそのメールアドレスの追加記入を行う旨(すなわち、図11(b)に示す「進む」)が選択されると、メールアドレスの追加記入欄Eに記入されたメールアドレスとともに、そのメールアドレスをメールアドレス記入欄T4に追加記入する追加命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。
そして、複写機1において、CPU10によりインタフェース部15を介して、図11(b)のメールアドレスの追加記入欄Eに記入されたメールアドレスとともに、そのメールアドレスをメールアドレス記入欄T4へ追加記入する追加命令が、受信される場合には(S9−6YES)、ステップS9−7で、複写機1において、追加命令に従ってCPU10により、メモリ部18に記憶された途中まで新版の定形フォーム文書32への変換が完了した文書34の印刷データが読み込まれる。そして、CPU10により、途中まで新版の定形フォーム文書32への変換が完了した文書34における記入内容記録部53のメールアドレス記入欄T4に、図11(b)のメールアドレスの追加記入欄Eに記入されたメールアドレスが追加記入され、図12に示すように、文書34の印刷データが新版の定形フォーム文書32に基づく文書に変換される。そして、後述の図6に示すステップS6−15に進む。
また、ステップS9−6で、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された文書34の新版の定形フォーム文書32への変換についてメールアドレスの追加記入を行わない旨(すなわち、図11(b)に示す「キャンセル」)が選択されると、メールアドレス記入欄T4にメールアドレスの追加記入を行わない旨を示す命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。
そして、複写機1において、CPU10によりインタフェース部15を介して、メールアドレス記入欄T4にメールアドレスの追加記入を行わない旨を示す命令が、受信される場合には(S9−6NO)、後述の図6に示すステップS6−15へ進む。以下、図6のフローの続きについて説明を行う。
続いて、ステップS6−15で、複写機1において、CPU10により、文書34の新版の定形フォーム文書32に変換を終了する旨および新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷を継続して行うか否かをユーザに要求する旨をパソコン2の表示部21に表示させる印刷確認命令が、インタフェース部15を介して、パソコン2へ送信される。
そして、パソコン2では、インタフェース部22に受信された印刷確認命令がCPU20に入力されると、印刷確認命令に従ってCPU20により、図11(c)に示すように、表示部21に文書34の新版の定形フォーム文書32に変換を終了する旨および新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷を継続して行うか否かを要求する旨が表示される。
そして、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷を行う旨(すなわち、図11(c)に示す「はい」)選択されると、CPU20により、新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。
そして、複写機1では、インタフェース部15に受信された新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷命令がCPU10に入力される場合には(ステップS6−15YES)、ステップS6−16で、その印刷命令に従ってCPU10により、図9のフローにおいて新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷データに基づいて、用紙に新版の定形フォーム文書32に変換された文書34が印刷される。なお、定形フォーム文書の印刷時には、フォーム部分が用紙に印刷される。例えば、図9のフローのステップS9−7を経て、複写機1による新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷結果は、図13に示すものであり、属性情報34bの記入内容記録部53に記録された各記入欄の内容が、対応する各記入欄に記入された定形フォーム部分34aが用紙に印刷される。
また、ステップS6−15で、ユーザにより入力部23が用いられて、表示部21に表示された新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷を行わない旨(すなわち、図11(c)に示す「キャンセル」)が選択されると、CPU20により、新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷中止命令が、インタフェース部22を介して複写機1に送信される。
そして、複写機1では、インタフェース部15に受信された新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷中止命令がCPU10に入力される場合には(S6−15NO)、ステップS6−17で、その印刷中止命令に従ってCPU10により、新版の定形フォーム文書32に変換された文書34の印刷データが削除され、その印刷が中止される。
以上で説明したように、本発明に係る複写機1は、そのHDD183に定形フォーム文書が登録される際に、定形フォーム文書の属性情報に、定形フォーム文書全体の定形タイムスタンプと異なる独立した定形フォーム部分の定形タイムスタンプが履歴テーブル33に記録され、更に、旧版の定形フォーム文書31が用いられて新たに作成された文書34の印刷要求がされた際に、文書34が旧版の定形フォーム文書31を用いて作成されたものか否かを判定し、文書34が旧版の定形フォーム文書31を用いて作成されたものであれば、その旨をパソコン2へ通知するとともに、文書34を新版の定形フォームに置き換えることが可能な構成であるため、旧版の定形フォーム文書32を修正して作成した文書34を、旧版の定形フォーム文書31に基づく文書であると知らずに印刷して提出することを防ぐことが可能となる。また、パソコン2のユーザに対して、文書34が旧版の定形フォーム文書であることを通知することが可能となる。更に、旧版の定形フォーム文書に基づく文書を容易に新版の定形フォーム文書に基づく文書に置き換えることが可能となるため、文書の旧版から新版の定形フォームへの置き換え作業の繁雑さが無くなるとともに、その作業に要する時間のロスを大幅に回避することが可能となる。
また、上記の実施形態では、パソコン2が1台ネットワーク30に接続された構成であったが、パソコンは1台に限定される必要はなく、上記の実施形態と同様な機能を有したパソコンが複数台ネットワーク30に接続されて、本実施形態と同様な動作が行われてもよい。
なお、上記の実施形態では、複写機1のHDD183に登録処理以外では更新することができない独立した定形タイムスタンプをその属性情報に備えた定形フォーム文書が登録されるとともに、その定形タイムスタンプが履歴テーブル33に記憶される構成を例に挙げて説明を行ったが、HDD183に限定されるものではなく、HDD183の代わりにネットワークに接続され、複写機1やパソコン2と各種データの通信を行うことが可能な外部の記憶装置が用いられてもよい。
また、上記の実施形態では、複写機1を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置にも広く適用することが可能である。
また、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。