JP4401180B2 - 圧延銅箔及びその製造方法、並びに積層基板 - Google Patents

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Description

本発明は圧延銅箔に関し、好ましくはフレキシブル基板等の回路基板(積層基板)に用いられる圧延銅箔に関する。
近年、電子機器の小型軽量化、高性能化等に伴い、これら機器に用いる回路基板(積層基板)も小型化、ファインピッチ化、高密度化が要求されている。このようなことから、薄くて柔軟性を有するフレキシブル基板(FPC)が注目されている。このフレキシブル基板は、例えばポリイミドのベース材上に回路となる銅箔を積層し、その上をポリイミドフィルムで覆った構造となっていて、屈曲性が高いため可動部に用いたり、折り曲げて電子機器内へ収容できる利点がある。
ところで、上記フレキシブル基板のさらなるファインピッチ化、薄肉化を図るため、回路となる銅箔の薄肉化が必要になってきており、18μm厚や12μm厚の銅箔も上市されている。しかし、銅箔の厚みが薄くなると取扱い性が悪くなり、ベース材へ銅箔を積層する際に箔の破断等が生じる。そこで、ベース材へ銅箔を積層した後、銅箔をエッチングして減肉する方法(以下、減肉エッチング)が用いられているが、銅のエッチング速度は結晶方位によって変化するため、結晶粒毎にエッチングの進行度が異なり、これに起因してエッチング面に凹凸が生じる問題がある。そして、この凹凸が回路パターンの側壁部分に生じると、パターンを上から見たとき、周縁が直線でなくうねりを持った輪郭となり、いわゆる「回路の直線性の低下」を招く。このような場合、回路幅が不均一になったり、回路の途中で断線が生じるので好ましくない。
このようなことから、ポリイミド材に圧延銅箔を積層後、ポリイミドを加熱硬化させると同時に銅箔を再結晶させ、再結晶組織の方位を(200)面に揃える技術が報告されている(例えば、特許文献1参照)。このようにすると、各結晶粒毎のエッチング速度が均一になるのでエッチング面の凹凸が少なく、回路の直線性を向上できる。
特開2003−193211号公報
しかしながら、上記従来技術の場合、実際の生産工程で結晶方位をすべて同一に揃えるのは困難である。また、各結晶粒の方位を揃えようとしても、同一方位の結晶粒の集団中に異なる方位の結晶粒や介在物が点在し、その結晶粒や介在物が選択的にエッチングされるので、かえって凹凸が生じ易いという問題も生じる。
また、上記従来技術の場合、方位が(100)面((200)面と等価)に揃っているので、方位差によるエッチング速度差の問題は小さくなる。しかし、再結晶粒が粗大化するため(1つの粒のエッチングによる減肉量が大きくなり)、エッチング到達深さが深くなるほどエッチング面の凹凸が大きくなる。その結果、周期が長く比較的大きなうねり(粗さ指標における平均凹凸間隔Smが大きい)を生じ、回路の直線性が低下する。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、エッチング性に優れ、回路の直線性を向上できる圧延銅箔の提供を目的とする。
本発明者らは種々検討した結果、結晶粒径、及び結晶粒のアスペクト比(短径に対する長径の比)を規定することで、エッチング性が改善され、エッチング面の凹凸を低減できることを突き止めた。これは以下のように考えられる。つまり、エッチングは、エッチングし易い方位の結晶粒から優先的に進行し、又、エッチングされた粒とその内部の粒が同様な方位である確率は低い。そのため、一つの粒からそれに隣接する内部の粒まで見た場合に、エッチング面の場所が異なればエッチングが等しい速度で進行することは少ない。すなわち、エッチング面の場所による凹凸のばらつきは結晶粒の大きさに比例すると言えるので、結晶粒径(短径)を小さくすることで、エッチング面の凹凸を低減できる。
又、箔製造時の圧延過程で、加工により圧延方向に粒が長く引き伸ばされ、(アスペクト比の大きい)繊維状の組織が形成されるが、この組織がエッチング性を劣化させることが本発明者らにより判明した。そして、従来は、この繊維状の組織を焼鈍し、静的再結晶化して最終製品としていたが、この再結晶粒は繊維状組織中に導入された転移を基点として急速に粗大化するので、エッチング性を低下させる。本発明では、上記繊維状組織よりアスペクト比が小さく、しかも粗大な再結晶粒より小径の粒に制御することで、エッチング性の向上が実現される。
上記した目的を達成するために、本発明の圧延銅箔は、Sn、P、Znのうち1種以上を合計で0.01〜0.2質量%含有し、Oの含有量が0.005質量%以下であって、その他の不純物の含有量が無酸素銅と同一であり、圧延面側からみたときに、結晶粒の短径が2μm以下で、前記短径に対する長径の比が10以下であり、かつ厚みが20μm以下であることを特徴とする。冷間圧延工程において、1パス当たりのひずみ速度を5×10 −1 以上として製造されていることが好ましく、前記比は、350℃で15分間の熱処理後の値であることが好まし
本発明の圧延銅箔の製造方法は、銅素材を加工率ηが2.3以上の加工度で冷間圧延して厚み20μm以下とすることを特徴とする。
又、本発明の圧延銅箔の製造方法は、熱延銅素材を、再結晶焼鈍せずに加工率ηが2.3以上の加工度で冷間圧延して厚み20μm以下とすることを特徴とする。
本発明の積層基板は、前記圧延銅箔からなる回路部が樹脂フィルムと積層されていることを特徴とする。
又、本発明の積層基板は、前記圧延銅箔をエッチングして厚み10μm以下とした回路部が樹脂フィルムと積層されていることを特徴とする。前記圧延銅箔がエッチングにより厚み10μm以下に減肉されていることが好ましい。
本発明によれば、銅箔のエッチング性に優れ、銅箔を回路に用いた場合の回路の直線性を向上できる。
以下、本発明に係る圧延銅箔の実施の形態について説明する。なお、本発明において%とは、特に断らない限り、質量%を示すものとする。
本発明の圧延銅箔は厚みが20μm以下であり、圧延面側からみたとき、結晶粒の短径が2μm以下で、前記短径に対する長径の比(アスペクト比、(長径/短径))が10以下である。圧延面とは、銅箔の表面である。又、短径とは、結晶粒のうち最も径の短い部分をいい、長径とは、結晶粒のうち最も径の長い部分をいう。ここで、本発明の圧延銅箔は冷間圧延を施して得られるので、結晶粒が圧延方向に引き伸ばされた形状である場合が多い。従って、圧延面側からみた際に、圧延方向に沿う方向で粒長さが長く、圧延方向と垂直な方向では粒長さが短いのが一般的である。そのため、便宜上、圧延方向での粒長さを長径とし、圧延方向と垂直な方向での粒長さを短径とすればよく、測定上も容易である。但し、画像解析等の手法で、個々の粒の短径や長径を測定可能な場合は、その値を採用してもよい。圧延方向は、例えば銅箔表面に形成された圧延ロールの目を圧延方向と定めればよい。
なお、本発明においては、隣接する組織との方位の角度差が2°以上のものを全て粒界とみなし、そして、圧延面側から観察した時に、ある組織に隣接する組織の少なくとも一つとの角度差が2°以上15°未満である粒界で囲まれる領域をセル組織とした。一方、熱処理により、隣接する組織との方位の角度差がすべて15°以上となった部分を粒界とする組織を再結晶組織とした。
そして、このセル組織が観察される部分については、上記結晶粒の短径やアスペクト比をセル組織で評価し、セル組織が観察されない部分については再結晶組織で評価した。
又、短径及び長径の測定方法は特に制限されないが、例えばJISに規定する方法(ある方向に沿った線分中を横切る粒界の数で、当該線分の長さを除した値、以下、「切断法」という)で定義できる。なお、銅箔の厚み方向には粒は引き伸ばされず、厚み方向での結晶粒径は、通常、上記短径と同等である。
本発明においては、結晶粒の短径を2μm以下、好ましくは1μm以下とする。結晶粒の短径を2μm以下とすると、銅箔をエッチングした際、エッチング面の凹凸を低減できる。つまり、エッチングは、エッチングし易い方位の結晶粒から優先的に進行し、又、エッチングされた粒とその内部の粒が同様な方位である確率は低い。そのため、一つの粒からそれに隣接する内部の粒まで見た場合に、エッチング面の場所が異なればエッチングが等しい速度で進行することは少ない。すなわち、エッチング面の場所による凹凸のばらつきは結晶粒の大きさに比例すると言えるので、結晶粒径(短径)を小さくすることで、エッチング面の凹凸を低減できると考えられる。
一方、短径が2μmを超えると、エッチングで生じるエッチング面の凹凸が大きくなり、回路直線性が低下する。特に、減肉エッチングによって板厚を薄くすると銅箔の表面が粗くなるため、レジストフィルムをラミネートしてパターンを現像した時に、レジストの寸法精度が低下し、結果として回路の直線性も低下する。
又、本発明においては、上記アスペクト比を10以下(1〜10)とし、好ましくは2〜10とする。ここで、製箔時の圧延過程と組織(結晶粒)の変化について説明する。なお、本発明において、組織と結晶粒とは特に区別しない。又、顕微鏡写真で結晶粒界と判断される境界が観察されたり、隣接する測定領域の方位差の大小で粒界とみなされた場合等、種々の方法で粒界が規定された場合に、これで囲まれる部分を結晶粒とみなす。
(1)銅素材を冷間圧延中に生じる組織
この組織は、図1、図2に示すような繊維状の組織であり、圧延面側(図の紙面側)からみたとき、圧延方向の組織の長さ(長径)が50μmを超え、圧延方向と垂直な方向の組織の長さ(短径)が5μm未満程度である(例えば、図1の中央部右側の灰色の組織)。この組織(結晶粒)は、冷間圧延前の結晶粒が加工によって圧延方向に強く引き伸ばされるため、各結晶粒は明瞭ではないが、そのアスペクト比は10を超えている。この繊維状組織が存在する銅箔をエッチングすると、エッチング面に凹凸が生じ、回路の直線性も低下する。なお、図2は、図1に示す材料をさらに熱処理(350℃で15分)したものである。
(2A)繊維状組織をさらに冷間圧延して生じる組織(本発明の銅箔の組織)
この組織は、図3に示すような微細組織である。つまり、上記繊維状の組織をさらに冷間圧延で高加工し、最終的に加工率ηが2.3以上の加工度となるようにし、厚み20μm以下とすると、繊維状組織が分断され、又、加工による転位を基点とした回復により動的再結晶が進行し、微細な(短径2μm以下の)結晶粒が生じる。又、強加工による組織の分断等により、結晶粒の上記比も10以下となる。このような結晶粒を持つ銅箔をエッチングすると、上記した理由でエッチング面の凹凸が少ない。
なお、加工率ηは、
ln(t0/t)
(但し、t0:圧延前の板厚、 t:圧延後の板厚)
で表され、上記場合は、過程(1)を含む冷間圧延の入側と、過程(2A)の出側との板厚から求められる冷間圧延の加工度である。又、t0は最終熱処理後(通常は最終焼鈍後、焼鈍を行わない場合は熱間圧延後)の板厚である。例えば、9mm厚の板を熱間圧延後、冷間圧延で0.3mm厚とし、さらに焼鈍後(板厚0.3mmのまま)、冷間圧延して0.012mm厚とした場合、t0=0.3mm、t:=0.012mmとなる。一方、9mm厚の板を熱間圧延後、熱処理を施さずに第1の冷間圧延で0.3mm厚とし、第2の冷間圧延で0.012mm厚とした場合、t0=9mm、t:=0.012mmとなる。
(2B)繊維状の組織を更に冷間圧延して微細組織となったものを熱処理して生じる組織(本発明の銅箔の組織)
この組織は、図4に示すような微細組織であるが、上記(2A)で製造した銅箔にさらに熱処理(350℃で15分)したことにより、上記(2A)の場合より結晶粒が成長して大きくなっている。この実施形態の場合、例えば銅中にSn、P、Znのうち1種以上を添加することにより、樹脂と圧延銅箔とを積層する際の熱硬化処理に伴って静的再結晶が急速に進んで粗大粒が成長することを防止する。従って、これらの元素の存在下では、微細組織に上記熱硬化処理を施しても、適度な粒径、アスペクト比を持つことができる。
なお、フレキシブル基板に用いる樹脂に応じて、熱硬化時の条件も変わり、樹脂によっては、ポリイミド樹脂より低温の条件で硬化するものもある。又、熱硬化処理を行わない場合もありうる。これらの場合、熱処理を行わない上記(2A)の組織に近い形態となる。
(3)繊維状の組織を熱処理して生じる組織(従来の銅箔の組織)
この組織は、図5に示すような粗大組織である。つまり、熱処理によって繊維状組織が急速に静的再結晶し、その際結晶方位が(100)に揃った粗大粒(結晶粒径が100μm以上)が成長する。このような結晶粒を持つ銅箔をエッチングすると、同一方位の結晶粒の集団中に異なる方位の結晶粒や介在物が点在し、その結晶粒や介在物が選択的にエッチングされるので、かえって凹凸が生じ易くなる。例えば、図3の中央左側部分には、100μm以上の巨大粒内に微小介在物が見られる。
以上のように、圧延で生じる繊維状組織を微細な結晶粒に変えることにより、本発明の圧延銅箔を得ることができる。
なお、本発明において、結晶の平均粒径は2〜4μmであるのが好ましい。この範囲であれば、短径およびアスペクト比が上記範囲内となる。
本発明において、結晶方位や結晶粒径を求めるための方法として、FE−SEM(電界放射型走査電子顕微鏡)を用いたEBSP(Electron Backscatter Diffraction Pattern)法を用いることができる。この方法は、試料表面に斜めに電子線を当てたときに生じる後方散乱電子回折パターン(菊地パターン)に基づき、結晶方位を解析する方法である。ここでは、得られた菊地パターンを、既知の結晶構造のデータと比較し、その測定点での結晶方位を求める。又、結晶粒界は、その測定点とこれに隣接する測定点の結晶方位を求め、方位差が所定の値以上であればその間を粒界とみなすようにする。その他、TEM(透過型電子顕微鏡)による菊地パターンを用いる方法もあるが、測定の簡便さから上記FESEM/EBSP法が有利である。なお、上記図3〜図5は、上記FESEM/EBSP法により求めた逆極点図マップであり、逆極点図マップにおける像の濃淡と組織の結晶方位との関係(凡例)を図6に示す。
次に、本発明の銅箔における化学成分について説明する。
[Sn、P、Zn]
上記したように、銅中にSn、P、Znのうち1種以上を必要に応じて添加できる。これにより、樹脂と圧延銅箔とを積層する際の熱硬化処理に伴って静的再結晶が急速に進んで粗大粒が成長することを防止する。これらの元素の存在下では、微細組織が積層時の熱硬化処理を施されても、適度な粒径、アスペクト比を持つことができる。Sn、P、Znはいずれか1種のみでも、複合添加してもよいが、合計含有量が0.01〜0.2質量%であることが好ましい。合計含有量が0.01質量%未満であると、上記効果が不充分となり、樹脂フィルムに圧延銅箔を積層する際の熱硬化処理により、銅箔の組織が静的再結晶し、粗大粒となる。一方、0.2質量%を超えると導電率が低下し、回路用として不適当である。
[O]
Oの含有量が0.005質量%以下であることが好ましい。0.005質量%を超えると、酸化物系の介在物が形成され、これが選択エッチングされるので、エッチング面の凹凸が大きくなる。Oの含有量の下限は、用いる銅素材によっても変化するが、箔は比表面積が大きく、表面からOを吸着するので、素材中に比べてO含有量が高くなる。通常、Oの含有量の下限は、0.0003%程度である。
[その他の不純物]
その他の不純物の含有量は、JISに規格する無酸素銅と同一であるのが好ましい。例えば、JIS H 2123に規格する無酸素形銅C1011における、不純物の含有量と同等にすることができる。このようにすると、介在物の形成等が防止され、エッチング性が低下することがない。
次に、本発明の圧延銅箔の製造方法について説明する。本発明の製造方法の第1の実施形態によれば、銅素材を、加工率ηが2.3以上の加工度で冷間圧延して厚み20μm以下とすることで、上記した短径及びアスペクト比を有する結晶粒を形成する。銅素材としては、熱間圧延材、冷間圧延材等、特に制限なく用いることができる。既に述べたように、加工率ηが2.3以上の強加工をすることで、冷間圧延過程で生じる繊維状組織を分断して微細粒を得ることができる。加工率ηは、銅素材を冷間圧延する際の入側と最終出側との間の圧下率から求める。
加工率ηが2.3未満であると、繊維状組織を分断、微細粒化させることが難しく、エッチング性が向上しない。加工率ηを3.0以上にすると、繊維状組織の分断、微細粒化がより確実に行えるようになる。ここで、繊維状組織を分断させるとは、繊維状組織に多数のせん断帯を発生させることをいい、速いひずみ速度で、銅箔の温度上昇を抑えて圧延を行うことと、銅箔と圧延ロールとの摩擦を大きくして圧延することとで達成できる。ただし、使用する圧延油やロールの材質および粗さなどによってこれらの圧延条件が左右されるため、これらの条件は適宜変動するが、圧延設備に応じて適切な条件を見出すことが可能である。
又、本発明の製造方法の第2の実施形態によれば、熱延銅素材を、再結晶焼鈍せずに加工率ηが2.3以上の加工度で冷間圧延して厚み20μm以下とすることにより、上記した短径及びアスペクト比を有する結晶粒を形成する。このように、熱延材を再結晶焼鈍せず、直ちに冷間圧延することで、より強い加工がなされ、繊維状組織の分断がより容易になる。
以上のようにして、本発明の圧延銅箔を得ることができる。そして、この銅箔は、樹脂フィルムのベース材と積層され、積層基板(フレキシブル基板等の回路基板)が形成される。そして、必要に応じて銅箔をエッチングして減肉し、回路をパターンエッチングで形成した後、樹脂フィルムで回路表面が覆われる。本発明においては、銅箔のエッチング性が優れているので、厚み10μm以下となるまで減肉エッチングすることができる。
なお、本発明は、銅箔を減肉エッチングしない場合であっても、回路の直線性を向上させる点で有効である。又、本発明は、フレキシブル基板以外の基板にも適用できる。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.試料の製造
O(酸素)濃度0.0005%の無酸素銅に0.11%のSnを添加したインゴットを鋳造し、これを12mm厚になるまで熱間圧延後、再結晶焼鈍を行わずに12μm厚になるまで冷間圧延し、試料を製造した。冷間圧延における加工率ηは6.9であった。冷間圧延工程において、0.1mm厚から12μm厚までの圧延時は、1パス当たりのひずみ速度を5×10−1以上とした。
2.組織の観察
試料の圧延面を、鹿1級リン酸浴中、1A、1.5Vで10分間電解研磨した後、FE−SEMを用いたEBSP法により測定を行った。測定は、加速電圧20kVで20μm角の領域について行い、逆極点図マップを得ることで、結晶粒界を含む組織写真を得、これより組織を観察した。組織はセル組織であった。図3は、試料の逆極点図マップを示す。
次に、この試料にワニス状のポリイミド前駆体(宇部興産(株)製のU-ワニス-A)を約200μm厚(出来上がり厚み約25μm)塗布し、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、及び350℃で10分間の熱処理をこの順で連続して行い、樹脂を硬化させた。この熱処理後の試料の逆極点図マップを同様にして得た。図4は、熱処理後の試料の逆極点図マップを示す。
3.結晶粒の大きさの測定
上記逆極点図マップを用い、熱処理前及び熱処理後の試料の圧延方向(圧延ロールの目の方向で判断)と圧延方向に直角な方向について、それぞれ切断法により平均粒径を計算した。圧延方向の平均粒径を長径とし、圧延方向に直角な方向の平均粒径を短径とし、アスペクト比を求めた。
4.直線性の評価
熱処理をしていない試料を350℃で15分間焼鈍後、硫酸-過酸化水素系エッチング液で銅箔の厚さを9μmに減肉した。次に、ドライフィルムレジスト(旭化成(株)、SUNFORT、厚さ20μm)をラミネートし、回路幅50μm、回路間隔50μmの短冊型の回路パターンを露光、現像により形成した。そして、エッチング液として45℃、45ボーメの塩化第2鉄水溶液を用い、エッチングファクタ((銅箔厚み)×2/(各回路の底部幅−各回路の頂部幅))が3.5〜4.5となる条件で銅箔をエッチングした。エッチング後の回路を上から顕微鏡観察し、回路の周縁部分の輪郭を目視評価した。
○:顕微鏡観察したとき、回路の周縁部分の輪郭が直線に近い。
×:顕微鏡観察したとき、回路の周縁部分の輪郭がうねりを持って波打っている。
なお、上記短冊型の回路パターンは、短冊が延びる方向が圧延方向に平行なもの、圧延方向に垂直なもの、圧延方向と45度の角度をなしたもの、についてそれぞれ別個に形成し、それぞれ別個にエッチングした。
1.試料の製造
O(酸素)濃度0.0005%の無酸素銅に0.15%のSnを添加したインゴットを鋳造し、これを12mm厚になるまで熱間圧延後、冷間圧延して厚み0.3mmとした後、再結晶焼鈍を行った。次いで、この試料を12μm厚になるまで冷間圧延し、試料を製造した。再結晶焼鈍後の冷間圧延における加工率ηは3.2であった。又、冷間圧延工程において、0.1mm厚から12μm厚までの圧延の際、1パス当たりのひずみ速度を5×10−1以上とした。
2.組織の観察
実施例1とまったく同様にして、熱処理していない試料の組織観察を行ったところ、セル組織であることが判明した。
3.結晶粒の大きさの測定
実施例1とまったく同様にして、逆極点図マップを用い、熱処理していない試料の長径と短径を測定し、アスペクト比を求めた。
4.直線性の評価
実施例1とまったく同様にして、回路の直線性を評価した。
1.試料の製造
O(酸素)濃度0.0005%の無酸素銅に0.15%のSnを添加したインゴットを鋳造し、これを12mm厚になるまで熱間圧延後、冷間圧延して0.15mm厚とした後、再結晶焼鈍を行い、さらに12μm厚になるまで冷間圧延し、試料を製造した。再結晶焼鈍後の冷間圧延における加工率ηは2.5であった。又、冷間圧延工程において、0.1mm厚から12μm厚までの圧延の際、1パス当たりのひずみ速度を8×10−1以上とした。
2.組織の観察
実施例1とまったく同様にして、熱処理していない試料の組織観察を行ったところ、セル組織であることが判明した。
3.結晶粒の大きさの測定
実施例1とまったく同様にして、逆極点図マップを用い、熱処理していない試料の長径と短径を測定し、アスペクト比を求めた。
4.直線性の評価
実施例1とまったく同様にして、回路の直線性を評価した。
<比較例1>
1.試料の製造
O(酸素)濃度0.0005%の無酸素銅に0.03%のSnを添加したインゴットを鋳造し、これを12mm厚になるまで熱間圧延後、冷間圧延して0.15mm厚とした後、再結晶焼鈍を行い、さらに12μm厚になるまで冷間圧延し、試料を製造した。再結晶焼鈍後の冷間圧延における加工率ηは2.5であった。又、冷間圧延工程において、0.1mm厚から12μm厚までの圧延の際、1パス当たりのひずみ速度を3×10−1以下とした。
2.組織の観察
熱処理していない試料及び熱処理後(350℃で15分間)の試料を実施例1と同様にして電解研磨した後、実施例1で用いたFE−SEMにより、各試料の組織観察を行ったところ、それぞれ、図1、図2に示す繊維状組織であることが判明した。
3.結晶粒の大きさの測定
上記組織観察に用いた写真により、熱処理していない試料の長径と短径を測定し、アスペクト比を求めた。
4.直線性の評価
実施例1とまったく同様にして、回路の直線性を評価した。
<比較例2>
1.試料の製造
O(酸素)濃度0.0005%の無酸素銅に0.08%のSnを添加したインゴットを鋳造し、これを12mm厚になるまで熱間圧延後、冷間圧延して0.3mm厚とした後、再結晶焼鈍を行い、さらに12μm厚になるまで冷間圧延し、試料を製造した。再結晶焼鈍後の冷間圧延における加工率ηは3.2であった。又、冷間圧延工程において、0.1mm厚から12μm厚までの圧延の際、1パス当たりのひずみ速度を5×10−1以下とした。
2.組織の観察
実施例1とまったく同様にして、熱処理後(350℃で15分間)の試料の組織観察を行ったところ、静的再結晶した組織であることが判明した。又、逆極点図マップを見ると、各結晶粒の方位の多くが(100)面に揃っていた。図5は、熱処理後の試料の逆極点図マップを示す。
3.結晶粒の大きさの測定
実施例1とまったく同様にして、逆極点図マップを用い、熱処理後の試料の長径と短径を測定し、アスペクト比を求めた。
4.直線性の評価
実施例1とまったく同様にして、回路の直線性を評価した。
<比較例3>
1.試料の製造
実施例1とまったく同様にして試料を製造した後、350℃で60分間の熱処理を行い、試料を部分的に再結晶させた。
2.組織の観察
上記熱処理後(350℃で60分)の試料を実施例1と同様にして電解研磨した後、実施例1で用いたFE−SEMにより、試料の組織観察を行ったところ、図7に示すように、セル組織と静的再結晶した粗大粒との混合組織であることが判明した。
3.結晶粒の大きさの測定
上記組織観察に用いた写真により、試料の長径と短径を測定し、アスペクト比を求めた。
4.直線性の評価
実施例1とまったく同様にして、上記熱処理後(350℃で60分)の回路の直線性を評価した。
<比較例4>
1.試料の製造
O(酸素)濃度0.0005%の無酸素銅に0.110%のSnを添加したインゴットを鋳造し、これを12mm厚になるまで熱間圧延後、冷間圧延して0.10mm厚とした後、再結晶焼鈍を行い、さらに12μm厚になるまで冷間圧延し、試料を製造した。再結晶焼鈍後の冷間圧延における加工率ηは2.1であった。又、冷間圧延工程において0.10mm厚から12mm厚(12mm厚から0.10mm厚)までの圧延の際、1パス当たりのひずみ速度を5×10-1以上とした。
2.組織の観察
熱処理後(350℃で15分間)の試料を実施例1と同様にして電界研磨した後、実施例1で用いたFE−SEMにより組織観察を行ったところ、繊維状組織であることが判明した。
3.結晶粒の大きさの測定
上記組織観察に用いた写真により、熱処理した試料の長径と短径を測定し、アスペクト比を求めた。
4.直線性の評価
実施例1とまったく同様にして、回路の直線性を評価した。
得られた結果を表1に示す。
表1から明らかなように、各実施例においては、圧延方向に平行な方向、垂直な方向、45度の角度をなす方向、のいずれの方向にエッチング面が伸びる場合であっても、回路の直線性に優れたものとなった。
一方、繊維状組織からなる比較例1及び4の場合、アスペクト比が10を超え、回路の直線性が劣ったものとなった。静的再結晶粒が成長した比較例2の場合、短径が2μmを大幅に超え、回路の直線性が劣ったものとなった。実施例1の試料から静的再結晶粒が成長した比較例3の場合も、短径が2μmを大幅に超え、回路の直線性が劣ったものとなった。このようなことから、結晶粒の短径を2μm以下とし、アスペクト比を10以下とすることが必要なことがわかる。
繊維状組織を示す図である。 熱処理後の繊維状組織を示す図である。 本発明の圧延銅箔の組織の逆極点図マップを示す図である。 本発明の圧延銅箔の熱処理後の組織の逆極点図マップを示す図である。 熱処理後の再結晶組織の逆極点図マップを示す図である。 逆極点図マップにおける像の濃淡と、組織の結晶方位との関係を示す図である。 本発明の圧延銅箔を再結晶させた組織を示す図である。

Claims (7)

  1. Sn、P、Znのうち1種以上を合計で0.01〜0.2質量%含有し、Oの含有量が0.005質量%以下であって、その他の不純物の含有量が無酸素銅と同一であり、圧延面側からみたときに、結晶粒の短径が2μm以下で、前記短径に対する長径の比が10以下であり、かつ厚みが20μm以下であることを特徴とする圧延銅箔。
  2. 冷間圧延工程において、1パス当たりのひずみ速度を5×10 −1 以上として製造されていることを特徴とする請求項1に記載の圧延銅箔。
  3. 前記比は、350℃で15分間の熱処理後の値であることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧延銅箔。
  4. 銅素材を加工率ηが2.3以上の加工度で冷間圧延して厚み20μm以下とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧延銅箔の製造方法。
  5. 熱延銅素材を、再結晶焼鈍せずに加工率ηが2.3以上の加工度で冷間圧延して厚み20μm以下とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧延銅箔の製造方法。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載の圧延銅箔からなる回路部が樹脂フィルムと積層されていることを特徴とする積層基板。
  7. 前記圧延銅箔がエッチングにより厚み10μm以下に減肉されていることを特徴とする請求項6に記載の積層基板。
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