JP4400874B2 - 粉粒体充填装置とその方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、粉粒体を圧縮充填する構成を備えた従来の粉粒体充填装置が開示されている。同文献に開示された粉粒体充填装置は、筒状のフィルター(15)内に供給された粉粒体を、減圧脱気部(14)の作用をもって脱気する構成を備えている。フィルター(15)内で脱気された粉粒体は、フィルター(15)の内面に付着するため、これをスクリュー(16)で掻き落とす。フィルター(15)の下端開口部には、堰板(27)が設けてあり、この堰板(27)とスクリュー(16)との間で粉粒体が圧縮され、かつ堰板(27)の開口部(27a)を通って当該圧縮された粉粒体が落下する。
ここで、堰板(27)は、上記スクリュー(16)と協働してフィルター(15)内で粉粒体を圧縮する機能と、スクリュー(16)が停止したとき粉粒体を堰き止め、包装容器へこぼれ落ちないようにする機能を有している。
また、特許文献1の粉粒体充填装置には、包装容器(24)を下降させる構成も開示されているが、これは、包装容器(24)内への粉粒体の高い位置からの落とし込みを防止するためのものであった。
粉粒体を下端開口部から吐出する粉粒体供給筒と、
この粉粒体供給筒の下方に配設され上下方向に移動自在であって、粉粒体充填用の包装袋を支持する包装袋保持部材と、
この包装袋保持部材を上下方向に駆動する上下駆動手段と、
粉粒体供給筒の下端開口部の周囲に設けられた粉粒体プレス部材とを備え、
包装袋保持部材に支持された包装袋の内部に充填される粉粒体を、包装袋保持部材の上下移動に伴い上方から粉粒体プレス部材により圧縮する構成としたことを特徴とする。
(a)包装袋保持部材の内部空間に包装袋を装着する。
(b)包装袋保持部材を上昇させて、当該包装袋保持部材の底部を粉粒体プレス部材に接触又は近接させる。
(c)粉粒体供給筒の下端開口部から粉粒体を吐出して、包装袋に粉粒体を充填する。
(d)当該包装袋内に充填された粉粒体を粉粒体プレス部材により圧縮させながら、包装袋保持部材を下降させていく。
また、粉粒体プレス部材は、包装袋保持部材の上下移動に伴い、当該包装袋保持部材の内部空間に挿脱自在とする。
粉粒体に含まれている空気は、粉粒体供給筒をとおして排出されるが、上記隙間を形成することで、いっそう効率的に粉粒体内の空気を排出することができる。
このように構成することで、包装袋内へ供給されてくる粉粒体に対し、均一に圧力が作用してムラなく粉粒体を圧縮することが可能となる。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る粉粒体充填装置の全体構造を説明する。
本装置は、ホッパ10、粉粒体供給筒20、オーガスクリュー30、包装袋保持部材40の各構成を備えている。
ホッパ10は逆円錐筒状の貯留容器であり、このホッパ10内に供給対象となる粉粒体が挿入される。ホッパ10の底部は開口しており、この底部開口部に粉粒体供給筒20の上端開口部が接続してある。ホッパ10内には、アジテータ11と称する撹拌部材が設けてあり、このアジテータ11を回転することで、ホッパ10内の粉粒体が撹拌される。
包装袋保持部材40は、ナット部材53に固定してあり、さらにガイドレール54に支持されて同レール54に沿って上下方向に移動可能となっている。
まず、包装袋保持部材40の内部空間40aに包装袋41を広げて挿入し、包装袋41の上縁部を包装袋保持部材40の上部開口部に折り返して止める。続いて、包装袋保持部材40を上昇させ、その底部に粉粒体プレス部材60の下面が接するように位置決めする。
オーガスクリュー30は、図4(a)に示すとおり、始動直後から回転速度を加速していき、一定の回転速度で定速運転に切り替え、その後、減速して停止させる。これにより、一定量の粉粒体を粉粒体供給筒20の下端開口部から吐出する。
一方、隙間aを形成した場合、粉粒体が当該隙間aから吹き出すおそれもある。そのような吹き出し現象を防止するには、粉粒体プレス部材60を厚く形成することが有効である。
また、図5(a)に示すように、粉粒体プレス部材60を粉粒体供給筒20の外周に沿って上下に移動可能とするととともに、粉粒体供給筒20の下端に粉粒体プレス部材60を落下を阻止するストッパ22を設けた構成とすることもできる。この構成によれば、粉粒体プレス部材60の自重をもって包装袋41内の粉粒体を圧縮することができる。しかも、粉粒体プレス部材60が粉粒体供給筒20に固定されていないため、圧縮に対する反力が粉粒体供給筒20に作用せず、よって粉粒体供給筒20を外力から保護することができる。
図6から明らかなように、粉体の充填時間は、オーガスクリューの回転数を増加するほど短縮される。
本実験は、次の各方法で実施した。
(1)方法1:粉粒体供給筒の下端開口部に菊座と称する堰板を装着するとともに、包装袋内に充填される粉体内に、粉粒体供給筒の下端開口部を10mm程度埋没させた状態にて、粉体の充填に合わせて包装袋を下降させていく。
(2)方法2:方法1に対して、菊座を取り外し、かつ包装袋内に充填される粉体内に、粉粒体供給筒の下端開口部を75〜100mm程度埋没させた状態にて、粉体の充填に合わせて包装袋を下降させていく。
(3)方法3:粉粒体供給筒の下端開口部に、本発明にかかる粉粒体プレス部材を装着し、かつ粉粒体供給筒の下端開口部に対し、包装袋を徐々に下降させていく。粉粒体プレス部材には、厚さ12mmの金属板を使用した。
(4)方法4:方法3と同様に操作した後、包装袋を上昇して仕上げ圧縮を実行した。
方法2でも、オーガスクリューの回転数を800rpmに増加させたとき、過負荷により同スクリューが停止してしまった。
実験結果では、方法1,2では、0.76g/ccを越える粉体の充填圧縮はできないことがわかる。
Claims (6)
- 粉粒体を下端開口部から吐出する粉粒体供給筒と、
この粉粒体供給筒の下方に配設され上下方向に移動自在であって、粉粒体充填用の包装袋を支持する包装袋保持部材と、
この包装袋保持部材を上下方向に駆動する上下駆動手段と、
前記粉粒体供給筒の下端開口部の周囲に設けられた粉粒体プレス部材とを備え、
前記包装袋保持部材は、上部が開口した箱形をしており、内部空間が底部から上部開口部にかけて一定の平面形状に形成されており、この内部空間に包装袋を配置可能であって、
前記粉粒体プレス部材は、前記包装袋保持部材の上下移動に伴い、当該包装袋保持部材の内部空間に挿脱自在であり、
前記包装袋保持部材に支持された包装袋の内部に充填される粉粒体を、前記包装袋保持部材の上下移動に伴い上方から前記粉粒体プレス部材により圧縮するとともに、
前記包装袋保持部材の内部空間に前記粉粒体プレス部材が進入したとき、当該粉粒体プレス部材と前記包装袋保持部材の内側面との間に、一定の通気用の隙間が形成される構成としたことを特徴とする粉粒体充填装置。 - 前記粉粒体プレス部材を前記粉粒体供給筒の外周に沿って上下に移動可能とするととともに、前記粉粒体供給筒の下端に前記粉粒体プレス部材の落下を阻止するストッパを設けた構成としたことを特徴とする請求項1の粉粒体充填装置。
- 前記粉粒体プレス部材の粉粒体プレス面となる下面を、前記包装袋内に充填された粉粒体の上部を中央が盛り上がった山形に成形して締め固める形状としたことを特徴とする請求項1又は2の粉粒体充填装置。
- 前記粉粒体プレス部材は、粉粒体プレス面が前記粉粒体供給筒の下端開口部とほぼ同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1又は2の粉粒体充填装置。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載した粉粒体充填装置を使用した粉粒体充填方法であって、次の(イ)乃至(ニ)の操作を含むことを特徴とする粉粒体充填方法。
(イ)前記包装袋保持部材の内部空間に包装袋を装着する。
(ロ)前記包装袋保持部材を上昇させて、当該包装袋保持部材の底部を前記粉粒体プレス部材に接触又は近接させる。
(ハ)前記粉粒体供給筒の下端開口部から粉粒体を吐出して、前記包装袋に粉粒体を充填する。
(ニ)当該包装袋内に充填された粉粒体を前記粉粒体プレス部材により圧縮させながら、前記包装袋保持部材を下降させていく。 - 前記包装袋内にあらかじめ定めた所定量の粉粒体を充填した後、前記包装袋保持部材を上昇させる操作を含むことを特徴とする請求項5の粉粒体充填方法。
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