JP4400069B2 - 状態監視による制御を行う電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電源装置に関する。特に電源回路の動作状態を監視し、異常の発生を検出した際の入力遮断構成を持つ電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ等における電源装置においては、近年、安全性向上の要求が年々厳しくなってきている。電源装置には、従来から発煙発火や感電などの危険に結びつく異常動作に対する保護回路が設けられている。保護回路は、各種の異常を検知して、電源装置の動作停止処理を行ったり、商用電源としての交流電源からの入力をヒューズやリレーで遮断する構成が一般的である。なお、電気機器内の異常を検出したときに、電源の自動オフ処理を行って電気機器を安全な状態に設定する構成については例えば特許文献1(特開2000−116028号公報)に記載されている。
【0003】
さらに、特に大きな電力を消費する例えば複写装置、プリンタ、FAX、スキャナなどの各種画像処理装置では、感電防止を目的とした漏電対策の要求が高まっている。漏電対策のため、多くの場合、画像処理装置などの機器が設置される設備には漏電ブレーカが取り付けられている。しかし、ブレーカにより各種の情報処理装置の電源を一斉に遮断することは、コンピュータよるネットワーク化が急速に進んだ環境においては、重大なデータ損失を発生させる場合があり好ましくない。そこで、各機器に専用の漏電ブレーカを搭載した構成に対する要求が高まっている。
【0004】
一方、省エネルギーを目的としたパワーマネジメントを行うために、電源装置を複数搭載し、必要な電力のみを効率よく供給システムを搭載した機器が多くなってきている。例えば、複写機、ファクシミリ装置、プリンタなどの画像形成装置においては、通電されているほとんどの時間が待機状態であり、省エネルギーの観点から待機時の電力消費を低減することが大きな課題となっている。
【0005】
電力消費を低減した画像形成装置の電源構成として、待機時に必要となる負荷例えば画像形成装置の制御を行うコントローラに電力を供給するための第1の電源装置と、モーター等画像形成等に必要な負荷へ電力を供給するための第2の電源装置を個別に設定した構成、すなわち、コントローラに対する電源と、画像形成処理プロセスを実行する機構に対する電源とを別々に設定した構成が提案されている。
【0006】
このような複数電源構成とした画像形成装置においては、ユーザが、プリント指示を要求した場合、第1の電源、第2の電源の両方から画像形成処理に必要な負荷へ電力が供給される。しかし、ユーザからのプリント指示が無くなると、待機時の電力低減を目的に、第2の電源から負荷(画像形成処理プロセス実行機構)への電力供給を遮断し、コントローラに対する第1の電源装置のみを待機用電源として供給し、ユーザ指示に応じた処理が可能となる。
【0007】
ちなみに第2の電源装置から負荷への電力供給遮断を実行する構成としては、第1の電源装置によって駆動するスイッチング素子の動作停止や、リレーやFET等のスイッチ手段を第1の電源装置によって駆動して入力を遮断する構成が提案されている。さらに待機時の消費電力低減を目的として、待機用電源の効率の向上についても様々な工夫がなされている。
【0008】
図7を参照して、待機用電源回路及び通常動作用電源さらに定着装置等の交流(AC)負荷から成る従来の一般的な画像形成装置の電源遮断構成について説明する。
【0009】
入力端子500は、漏電ブレーカ501、電源スイッチ502を介して待機用の電源回路a511に接続されると共にリレーなどのスイッチ素子503、スイッチ素子504を介してそれぞれ動作用電源回路c512と、AC電力調整回路513を介してAC負荷に接続される。
【0010】
電源回路a511は、例えば直流電圧Vout1をコントローラ520など機器の制御回路部に供給する。電源回路c512は、直流電圧Vout2を出力し、駆動系装置などへ電力を供給する。電源スイッチ502がONされると漏電ブレーカを介して各電源回路に交流電力が供給され、動作を開始する。
【0011】
電源回路a511から出力される直流電圧Vout1が機器の制御を行うコントローラ520に供給されコントローラが動作を開始する。コントローラ520は、機器の動作に応じて信号を出力するが、その内の一つに電源回路b512に対する入力電源をON/OFFするスイッチ素子503や、AC負荷に電力を供給するAC電力調整回路513に対する入力電源をON/OFFするスイッチ素子504への制御信号出力がある。
【0012】
コントローラ520は、安全性確保や省エネを目的に入力の接続・遮断を行う。例えば、待機時には省エネを目的に待機用電源回路(電源回路a511)のみの電源入力を接続し、その他への入力を遮断する。また、各種異常状態を異常検出部521において監視し、例えば、AC負荷である定着装置が異常温度上昇となった場合等にスイッチ素子504をOFFにすることでAC負荷に対する入力を遮断し、機器の動作を停止する。同時に機器の異常を表示してその情報を記憶し、修理時の参考情報とする。
【0013】
しかし、従来の電源装置構成においては、様々な省電力型素子の使用により電源装置自体の電力損失は小さくなってきているが、安全回路における消費電力、特に漏電ブレーカの電力損失比率が大きくなってきている。
【0014】
機器の安全性を監視するために、近年のプリンタ、複写機等の画像処理装置の電源装置における安全回路は近年、様々な機能が付加されており、それに伴い消費電力が増大する傾向にある。このような現状において、さまざまな安全基準を達成するための監視回路および電力遮断等の制御回路を消費電力の増加なしに確保することが課題となってきている。
【0015】
さらに、商用交流電源を入力とし、コントローラと画像処理部に対する2電源構成を持つ電源装置においては、上述したように、通常動作用の電源回路はスイッチを介して商用交流電源と接続し、コントローラの出力するON/OFF信号によりスイッチを導通/遮断して交流電源の供給/遮断を行っているが、通常動作用の電源回路に何らかの異常が発生して電源回路が正常動作できなくなった場合、商用交流電源が電源回路に入力されつづける危険性がある。
【0016】
また、コントローラにより何らかの異常検出に基づいて電源入力が遮断された後、ユーザがスイッチを手動により操作して交流電源を強制的に接続した場合、交流電源の過電圧などの異常や電源回路内部の異常が発生しているにもかかわらず、交流電源が入力され、その結果、電源回路のある特定部に電気的ストレスがかかり、故障により発煙・発火に至る可能性がある。
【0017】
なお、こうした対策として電源装置において、想定されるあらゆる故障に対して必要充分なマージンをもった素子や部品を使用することが考えられるが、この場合、定格負荷容量に対して余裕を持った回路構成となるため、電源装置としてサイズが大きくなり、重量が増え、コストが高くなるという問題が発生する。
【特許文献1】
特開2000−116028号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、複写機・プリンタへの省エネ要求は高まるばかりで、複写機・プリンタにおける待機電力は、さらに減少させるべきであるとされている。しかしながら、現実の機器では電源装置の漏電ブレーカ、その他の安全維持のための監視回路等において、多くの電力を消費しているのが現状であり、安全性などの必要機能を犠牲にせずに漏電ブレーカを含む電源装置の損失を低減することが必須となっている。
【0019】
また、漏電ブレーカや電力変換装置など、各構成部専用の部品をそれぞれ組み合わせて使用した装置構成とすると、漏電ブレーカと電力変換装置の各々に制御電圧用電源生成回路を構成することが必要となり、コスト面で見ても無駄が発生している。
【0020】
本発明は、この様な問題に対処するためになされたもので、安全性と省エネ性能の向上をはかった電源装置を提供することを目的とする。すなわち、漏電ブレーカ他の安全維持のための監視回路、電力遮断回路等の構成を改善し、高い安全性と電力消費の低減を可能とする省エネに優れた電源装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、交流電源を入力し直流電圧に変換して負荷に対する供給電力を生成する電源回路と、前記電源回路に対する電力の供給および停止の切り替えを行うリセットスイッチと、前記電源回路または前記負荷の少なくともいずれかに対応する複数位置に設置された異常検出用の複数の動作検出部と、前記動作検出部からの検出信号に基づいて異常判定処理を実行する異常監視部と、前記異常監視部からの制御信号に基づいて前記リセットスイッチを駆動するリセットスイッチ駆動部と、を有し、前記複数の動作検出部は、前記負荷に対する供給電力を生成する前記電源回路の生成する動作検出部用電力の供給を受けて動作する構成であり、少なくとも漏電検出機能を有する構成であることを特徴とする電源装置にある。
【0022】
本構成によれば、漏電、過電圧、過電流、その他、各種の異常状態を電源装置または前記電源回路を介して電力供給を行う負荷に対応する複数の位置に設置された異常検出用の複数の動作検出部において検出し、検出情報に基づいてリセットスイッチを駆動することで、電源装置全体に対する電力供給遮断が可能となる。
【0023】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記電源回路は、前記異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力供給を行う構成であることを特徴とする。
【0024】
本構成によれば、動作検出部、異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力供給を行う電力供給部を独立して設けることが不要となり、コストダウンおよび省エネルギーが実現される。
【0025】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記電源回路は、負荷に対する出力を生成するトランスを有し、前記トランスは、負荷に対する出力を生成するとともに、前記複数の動作検出部、異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力用の出力を生成する構成を有することを特徴とする。
【0026】
本構成によれば、電源回路が有するトランスを利用して動作検出部、異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力供給を行う構成としたので、これらの各部に対する電力供給部を独立して設けることが不要となり、コストダウンおよび省エネルギーが実現される。
【0027】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記電源回路は、負荷に対する出力を生成するトランスを有し、前記トランスは、負荷に対する出力を生成するとともに、前記複数の動作検出部、異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力としての異常処理部駆動電力と、前記電源回路の制御を実行する制御回路駆動電力とを生成する構成であり、前記異常処理部駆動電力と前記制御回路駆動電力は、前記トランスに生成された共通の巻線を介して供給する構成としたことを特徴とする。
【0028】
本構成によれば、制御回路の駆動電力用のトランス巻線構成から得られる電力を動作検出部、異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力として適用する構成としたので、これら異常処理部に対する電力供給部を独立して設けることが不要となり、コストダウンおよび省エネルギーが実現される。
【0029】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記電源回路は、主電源回路としての通常動作用電源回路と、副電源回路としての待機用電源回路とを含み、前記待機用電源回路は、通常動作停止時における制御を実行するコントローラに対する電力供給を実行するとともに、前記複数の動作検出部、異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力供給を行う構成であることを特徴とする。
【0030】
本構成によれば、通常動作を実行していない待機時においても異常監視を継続して実行可能となり、より高度な安全性を保つことが可能となる。
【0031】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記異常監視部は、前記複数の動作検出部からの検出信号に基づいて異常発生部位を判定し、異常発生部位情報を含む異常情報を電源装置に接続されたコントローラに出力する構成であることを特徴とする。
【0032】
本構成によれば、コントローラが異常発生位置情報を取得可能となり、より詳細なエラーメッセージの表示や修理情報の記録などが可能となる。
【0033】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記動作検出部は、漏電検出部、電圧検出部、電流検出部のうち少なくとも1つを含む構成であることを特徴とする。
【0034】
本構成によれば、漏電検出、電圧検出、電流検出等に基づく異常検出を確実に判定可能となり、安全性を高めた電源装置が実現される。
【0035】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記動作検出部は、電圧検出部および電流検出部を含み、前記電圧検出部および電流検出部は、前記複数の電源回路および該電源回路から電力の供給される負荷の少なくともいずれかに対応して設定された構成であることを特徴とする。
【0036】
本構成によれば、電圧検出、電流検出等に基づく異常検出を電源回路毎に判定可能となり、電源回路個別の対応が可能となる。
【0037】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記動作検出部は、温度検出素子、におい検出素子、音検出素子、煙検出素子、計時変化検出素子のいずれかを含む構成であることを特徴とする。
【0038】
本構成によれば、各電源回路および負荷の構成に応じて最適な異常検出処理および安全対策が可能となる。
【0039】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記リセットスイッチは、前記電源装置に対する電力入力部に設けられた構成であることを特徴とする。
【0040】
本構成によれば、異常発生時に電源装置に対する入力を大元から遮断可能となり、より安全な電力遮断が実現される。
【0041】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記電源装置は、各々が異なる負荷に対する電力供給を行う複数の電源回路を有し、前記動作検出部は、前記複数の電源回路または前記複数の電源回路を介して電力供給を行う負荷の少なくともいずれかに対応する複数の位置に設置され、前記異常監視部は、前記複数の動作検出部からの検出信号に基づいて異常発生部位を判定し、異常発生部位情報を含む異常情報を電源装置に接続されたコントローラに出力し、前記コントローラは、前記異常情報に基づいて前記複数の電源回路の前段に設けられたスイッチ素子を選択的にオフする処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0042】
本構成によれば、異常監視部が、異常発生部位情報を含む異常情報をコントローラに出力し、コントローラが、異常発生部位に応じて電源回路の前段に設けられたスイッチ素子を選択的にオフする処理を実行することが可能となる。
【0043】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、 前記複数のスイッチ素子は、高速応答可能な半導体素子によって構成されていることを特徴とする。
【0044】
本構成によれば、各電源回路個別の電力供給ストップを高速に実施でき、異常検出から異常部位に対する電力供給停止を即座に実行可能となる。
【0045】
さらに、本発明の電源装置の一実施態様において、前記電源回路は、主電源回路としての通常動作用電源回路と、副電源回路としての待機用電源回路と、入力交流電源に基づいて調整交流電力を出力するAC電力調整回路とを含み、前記動作検出部は、前記待機用電源回路、通常動作用電源回路、およびAC電力調整回路および各回路の出力される負荷各々に対して設定された構成であることを特徴とする。
【0046】
本構成によれば、複数の異なる態様の電源回路を持つ電源装置においても、個々の電源回路の特性および負荷に応じた異常検出素子を配置した適正な異常検出および安全対策としての電源遮断処理が可能となる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電源装置の詳細について図面を参照しながら説明する。
【0048】
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1に係る電源装置の構成を示すブロック図である。この第1の実施の形態の電源装置は、例えば複写機、プリンタ等の画像形成装置に内蔵される。
【0049】
画像形成装置の入力端子101は、交流電源に接続されている。交流電源は、電源装置110に構成された電源回路111に供給される。すなわち、電源回路111からは、少なくともコントローラ103等に対する電力供給が実行される。また、電源回路111は、画像形成処理プロセスを実行する画像処理部に対する電力供給も行う。
【0050】
なお、電源回路としてコントローラ103等にのみ電力供給を行う待機用電源と、画像形成処理プロセスを実行する画像処理部に対する電力供給を行う通常動作用電源とを別々に設置する構成としてもよい。なお、このような複数電源回路構成については図、図3を参照して説明する。
【0051】
電源回路111は、トランス、トランスの出力を設定するためのスイッチング素子、DC−DCコンバータ等で構成され、負荷に応じた出力制御を行う。
【0052】
本発明の電源装置は、動作検出部120において各種の動作状態、異常状態を検出し、異常監視部132において、動作検出部120からの監視情報を入力し、入力情報に基づいて異常状態であると判定した場合にリセットスイッチ駆動回路131に制御信号を出力する。リセットスイッチ駆動回路131は、入力制御信号に基づいてリセットスイッチ102を駆動、すなわちOFFとして、交流電源を遮断する。
【0053】
動作検出部120は、図1に示すように、漏電検出部121、電圧検出部123、電流検出部122、異常検出部124を含む構成であり、これらの検出部、少なくとも電圧検出部123、電流検出部122、異常検出部124は、電源回路111または電源回路から電力の供給される負荷に対応して、異常の発生する可能性のある部位毎に複数設定される。
【0054】
異常監視部132は、動作検出部120からの入力信号に基づいて異常発生部位を判定し、判定した異常発生部位に基づいて、リセットスイッチ102を動作させる制御信号をリセットスイッチ駆動回路131に出力する。なお、異常検出部124は、温度検出素子、におい検出素子、音検出素子、煙検出素子、素子の計時変化状態を検出する計時変化検出素子等によって構成され、各異常の発生可能性のある部位に取り付けられる。
【0055】
動作検出部120、異常監視部132、およびリセットスイッチ駆動回路131に対する電力は、電源回路111のDC出力部115から供給される。電源回路111のDC出力部115は、例えば電源回路111内のトランスに設定される。この構成については図2、図3を参照して後段で説明する。
【0056】
次に、図1に示す電源装置110の内部構成を説明する。動作検出部120には、図に示すように漏電検出部121、電流検出部122、電圧検出部123、温度検出など異常を検出する異常検出部124が設けられている。以下、各検出部について説明する。
【0057】
漏電検出部121は、1次回路に感電の危険となる漏れ電流が発生しているか否かを検出する回路である。電源回路に供給されるAC電源の行きの電流と帰りの電流との電流差(例えば、人が活電部に触れることによって生じた漏れ電流が電流差になる)を零相変流器(ZCT)で検知し、更に異常監視部における増幅器(AMP)で増幅し、ある基準を超えた時に異常漏電と判断する。
【0058】
漏電検出信号は、異常監視部132に入力され、異常監視部132は、リセットスイッチ駆動回路131にON/OFF制御信号を出力し、リセットスイッチ駆動回路131は、異常監視部132からのON/OFF制御信号に基づいてリセットスイッチ102を駆動する。
【0059】
従来の電源装置においては、例えば漏電検出部に対しては、入力電圧から直接電力を常時供給する構成が一般的であったが、本構成においては、電源回路111のDC出力部115から電力を供給する構成としたので、漏電検出部等に対する独立した電力供給構成を持つことなく、構成の簡素化、および電力損失の大幅な削減が可能となる。
【0060】
電圧検出部123は、電源回路への入力電圧を検出し、予め定められたある基準値を超えた時に過電圧と判断し、異常監視部132からリセットスイッチ駆動回路131に信号を出力し、リセットスイッチ102をOFFする。リセットスイッチ駆動回路131は、異常監視部132からのON/OFF制御信号に基づいてリセットスイッチ102を駆動する。
【0061】
なお、電圧検出部123は、電源回路の異常時に電圧が上昇する可能性のある各部分に設けられる。例えば電源回路111およびその出力部に設けることで、電源回路の出力異常を各部位個別に判断することが可能となる。
【0062】
電流検出部122は、異常時に電流が増加する可能性のある回路部分の電流を検出し、異常検出部124は、例えば電源回路の異常時に温度が上昇する素子の温度を検出し、検出信号を入力する異常監視部132に異常信号が入力された場合に、異常監視部132からリセットスイッチ駆動回路131に信号を出力し、リセットスイッチ102をOFFする。リセットスイッチ駆動回路131は、異常監視部132からのON/OFF制御信号に基づいてリセットスイッチ102を駆動する。
【0063】
なお、電流検出部122、異常検出部124も、上述の電圧検出部123と同様、電流値異常、あるいは温度上昇等の異常が発生する可能性のある各部分に設けられる。例えば電源回路111およびその出力部に設けることで、異常の発生を各部位個別に判断可能となる。
【0064】
なお、異常監視部132において異常と判断された場合は、コントローラ103に対して異常情報を出力する。すなわち、異常監視部132によって判定された異常発生部位情報を含む異常情報をコントローラ103に出力する。コントローラ103は入力情報に基づいてディスプレイ(図示せず)に異常状態の発生を示すメッセージ出力等を実行する。
【0065】
なお、異常検出部124は、上述の温度検出のみならず、半導体破損や定着装置などの温度異常による異臭を検知するにおい検知回路や、半導体などが破損するときに発せられる破裂音を検知する音検知回路、電気部品などが故障により発熱し発生する煙を検知する煙検知回路などによって構成され、各異常の発生可能性のある部位にそれぞれの異常検出素子が設置される。また、機器が寿命に達したときに異常として入力を遮断するために、異常監視部の判定を、使用時間に伴って上昇する様々な特性を検知して異常と判断しても良い。例えば部品の温度上昇速度が寿命ともに加速する部品(電解コンデンサなど)の温度検知値をメモリに記憶して上昇速度が速くなったら異常と判定し、異常判定に基づいてリセットスイッチ102を動作させる構成としてもよい。
【0066】
図1に示す構成により、様々な異常の発生した電源回路への電源供給を継続的に停止することができる。本構成によれば、電源回路での異常発生時に電源供給を確実に停止できるので、電源回路においては、定格負荷容量を越えた負荷容量に対応する回路構成とすることなく、定常負荷に対して最適である素子や部品を選定するだけで済みコストダウンが実現される。
【0067】
また、必要に応じて異常監視部132にタイマー回路を内蔵して、漏電検出部121、電圧検出部123、電流検出部122、異常検出部124からそれぞれ送られる異常信号の示す値が通常値を継続的に逸脱している期間を測定し、その測定された期間が所定の期間以上に達したとき、異常と判断し、リセットスイッチ駆動回路131を動作させてリセットスイッチ102をOFFし、入力を遮断する構成としてもよい。本構成によれば、電源装置の起動時等に発生する過渡状態に起因する電源異常の誤検知を防止することができる。
【0068】
本構成によれば、コントローラ103や図示しない駆動回路、電源回路111および接続負荷において異常が発生した場合も、動作検出部120の検出素子をそれぞれに配置することで、各位置の異常が容易に検出可能であり、このような異常時にも入力電源遮断を行なうことが可能となり、より高い安全性が確保される。
【0069】
[実施例2]
図2は、本発明に係る電源装置の第2の実施例構成を示すブロック図である。この第2の実施例における電源装置210は、待機時に必要となる負荷例えば画像形成装置の制御を行うコントローラに電力を供給する電源回路部a(待機用電源)211と、モーター等画像形成等に必要な負荷へ電力を供給する電源回路部b(通常動作用電源)212との複数の電源回路を持つ構成である。交流電源は、主電源回路としての通常動作用電源回路と、副電源回路としての待機用電源回路に供給され、これらの電源回路を介して様々な負荷に対する電力が供給される。
【0070】
図2に示す電源装置は、省エネルギーを目的としたパワーマネジメントを行うために、電源装置を複数搭載した構成であり、待機時に必要となる負荷例えば画像形成装置の制御を行うコントローラに電力を供給する電源回路部a(待機用電源)211と、モーター等画像形成等に必要な負荷へ電力を供給する電源回路部b(通常動作用電源)212とを持つ複数の電源回路構成である。
【0071】
例えばユーザーが、プリント指示を要求した場合、第1の電源、すなわち電源回路部a(待機用電源)211と、第2の電源、すなわち電源回路部b(通常動作用電源)212の両方から画像形成処理に必要な負荷へ電力を供給し、ユーザーからの指示が無くなると、待機時の電力低減を目的に、第2の電源(電源回路部b(通常動作用電源)212)から負荷への電力供給を遮断し、第1の電源(電源回路部a(待機用電源)211)のみに電力を供給する。
【0072】
第2の電源(電源回路部b(通常動作用電源)212)から負荷への電力供給遮断処理は、第1の電源(電源回路部a(待機用電源)211)から電力の供給されるコントローラ203の出力する信号に基づいて、高速応答性を持つ半導体素子として構成されるリレーやFET等のスイッチ手段からなるスイッチング素子214をオフする処理によって実行される。
【0073】
上述した第1の実施例の構成と異なる点の1つは、スイッチ素子214を介して第2の電源(電源回路部b(通常動作用電源)212)を設けたことである。動作検出部220の構成は、実施例1と同様であり、漏電検出部221、電流検出部222、電圧検出部223、温度検出、におい検出など様々な異常を検出する異常検出部224が設けられている。これらの検出部は、それぞれの異常の発生の可能性がある箇所に散在して設置される。例えば電源回路部a(待機用電源)211、電源回路部b(通常動作用電源)212の出力段に設けられ、各出力の異常を個別に検出し、検出異常に基づいて、異常監視部232がリセットスイッチ駆動回路231に駆動信号を出力しリセットスイッチ202を遮断する。
【0074】
さらに、異常監視部232において異常と判断された場合は、コントローラ203に対して異常情報を出力する。すなわち、異常監視部232によって判定された異常発生部位情報を含む異常情報をコントローラ203に出力する。コントローラ203は入力情報に基づいてディスプレイ(図示せず)に異常状態の発生を示すメッセージ出力等を実行する。また、コントローラ203は、異常情報入力に基づいて異常発生箇所が電源回路部b(通常動作用電源)212の出力段であることが検知された場合には、スイッチ素子214をOFFとする駆動信号を出力し、スイッチ素子214をOFFとして電源回路部b(通常動作用電源)212への電力供給を停止する。スイッチ素子214は、リレーやFET等の高速応答性を持つスイッチ素子である。
【0075】
なお、コントローラ203自身が異常検出部204において実行する安全監視プログラムに基づいて電源回路部b(通常動作用電源)212の異常が検知された場合においても、コントローラ203はスイッチ素子214の駆動信号を出力してスイッチ素子214をOFFとして電源回路部b(通常動作用電源)212への電力供給を停止する。
【0076】
また、コントローラ203自身が異常検出部204において実行する安全監視プログラムに基づいて電源回路部b(通常動作用電源)212の異常以外の異常が検知された場合には、コントローラ203から異常監視部232に対して異常検出信号を出力し、異常検出信号を入力した異常監視部232は、リセットスイッチ駆動回路231に駆動信号を出力しリセットスイッチ202を遮断する。
【0077】
実施例2においては、動作検出部210、異常監視部232、リセットスイッチ駆動回路231に対する動作電圧を、電源回路a211のDC出力部255から供給する。従って、実施例1と同様、異常監視部等に対して入力電圧から直接電力を常時供給する構成を持つ従来の電源装置と異なり、独立した電力供給構成を持つことなく、構成の簡素化、および電力損失の大幅な削減が可能となる。
【0078】
なお、さらに第3、第4…など複数の電源回路や負荷装置を接続し、それぞれの電源回路や負荷装置に対して電流検出部222、電圧検出部223、温度検出、におい検出など様々な異常を検出する異常検出部224を設けることで、各部位における異常検出が個別に判定可能となる。また、複数の電源回路の入力段にリレーやFET等の高速応答性を持つスイッチ手段からなるスイッチ素子を設けることで高い安全性と省エネ性能の向上を実現できるシステムを組むことが可能である。
【0079】
[実施例3]
図3は本発明の電源装置の実施例3を示すものであり、実施例2の構成に、さらに、スイッチ素子363を介してAC電力により動作するランプ点灯装置330を設けた構成である。本実施例3においては、電源回路a310の構成の詳細を示してある。なお、上述した実施例1,2における電源装置の回路構成も同様の構成を持つ。電源回路a310は、高周波成分を除去する入力フィルタ回路311、入力信号の整流平滑処理を行う1次整流平滑回路312、トランス313、トランス出力制御のための制御信号、例えばパルス幅信号を出力する制御回路314、トランス313の一次側のスイッチング処理を実行するスイッチング素子315、およびトランス2次側において出力信号の整流平滑処理を行う2次整流平滑回路316を有する。2次整流平滑回路316の後段にコントローラ370等の負荷が接続される。なお、電源回路b320も電源回路a310と同様の構成である。
【0080】
なお、図に示すように、トランス313は、負荷に対する出力を生成するとともに、異常処理部350、すなわち、リセットスイッチ駆動回路351、漏電検出部352、電流検出部353、電圧検出部354、異常監視部355に対して供給する電力を生成する構成を有する。このトランス313は、図1、図2に示すDC出力部を構成する。
【0081】
漏電検出部352は、リセットスイッチ302の前段もしくは後段に零相変流器(ZCT)303を設置し、交流入力電流の行きと帰りの電流の差を漏電検出部352にて検出し、その差があるレベル以上になった時に異常監視部355にて漏電と判断する。漏電と判断した場合、異常監視部355からリセットスイッチ駆動回路351に信号を送りリセットスイッチ302をOFFとして、交流電力の入力を遮断する。
【0082】
また、異常監視部355において異常と判断された場合は、コントローラ370に対して異常情報を出力する。すなわち、異常監視部355によって判定された異常発生部位情報を含む異常情報をコントローラ370に出力する。コントローラ370は入力情報に基づいてディスプレイ(図示せず)に異常状態の発生を示すメッセージ出力等を実行する。
【0083】
さらに、コントローラ370は、異常情報入力に基づいて異常発生箇所が電源回路部b(通常動作用電源)320の出力段であると検知された場合には、スイッチ素子362をOFFとする駆動信号を出力し、スイッチ素子362をOFFとして電源回路部b(通常動作用電源)320への電力供給を停止する。異常情報入力に基づいて異常発生箇所がランプ点灯装置330の出力段であると検知された場合には、スイッチ素子363をOFFとする駆動信号を出力し、スイッチ素子363をOFFとしてランプ点灯装置330への電力供給を停止する。スイッチ素子362,363は、リレーやFET等の高速応答性を持つスイッチ素子である。
【0084】
なお、コントローラ370自身が異常検出部371において実行する安全監視プログラムに基づいて電源回路部b(通常動作用電源)320の異常が検知された場合においては、コントローラ370はスイッチ素子362の駆動信号を出力してスイッチ素子362をOFFとして電源回路部b(通常動作用電源)320への電力供給を停止する。異常検出部371において実行する安全監視プログラムに基づいて異常発生箇所がランプ点灯装置330の出力段であると判定された場合には、スイッチ素子363をOFFとする駆動信号を出力し、スイッチ素子363をOFFとしてランプ点灯装置330への電力供給を停止する。
【0085】
また、コントローラ370自身が異常検出部371において実行する安全監視プログラムに基づいて電源回路部b(通常動作用電源)212、ランプ点灯装置330以外の異常が検知された場合には、コントローラ370から異常監視部355に対して異常検出信号を出力し、異常検出信号を入力した異常監視部355は、リセットスイッチ駆動回路351に駆動信号を出力しリセットスイッチ302を遮断する。
【0086】
電流検出部353は、入力電流をカレントトランス357により検出し、異常監視部353に検出値を入力し、異常監視部353が異常な電流であるかを判断する。異常と判断した場合、異常監視部353からリセットスイッチ駆動回路351に信号を送りリセットスイッチ302をOFFする。あるいは、各電源回路310,320,330の入力段に設けたスイッチ素子としてのリレー361,362,363をOFFし、入力を遮断する。
【0087】
このようにカレントトランス357により、瞬時的な異常電流を捕らえて入力を遮断する方法と同時に、異極のAC入力ラインにサーキットブレーカ304を設置することで実効的(熱的)な過電流においては、サーキットブレーカ304を動作させ入力を遮断することができる。この2つの電流遮断方法により様々な電流異常に対して対応することが可能となる。
【0088】
電圧検出部354は、例えば電源回路a310に対するAC入力電圧を整流平滑する一次整流平滑回路312の平滑電圧を検出し、異常監視部355において異常な過電圧であるかを判断する。異常の場合、異常監視部355からリセットスイッチ駆動回路351に信号を送りリセットスイッチ302をOFFする。
【0089】
リセットスイッチ駆動回路351、漏電検出部352、電流検出部353、電圧検出部354、異常監視部355からなる異常処理部350の動作電圧は、例えば図3に示すように、電源回路a310におけるトランス313の一次側に生成した補助巻線から供給される。例えば入力商用電圧が100V−ACでトランス313の入力巻線に生じる電圧が140Vのとき、トランスの補助巻線により10〜15V−DCの電圧を生成して異常処理部350に対する供給電圧とする。
【0090】
なお、図3に示すように、トランス313の一次側で電源回路a310を制御する制御回路314に対する供給電力として低いDC電圧を生成し、これを異常処理部350に対する供給電力に兼用することで、異常処理部350に専用の電力供給構成を形成する必要がなく、コストダウン、省エネが実現される。なお、このような兼用構成とせず、トランスの1次側あるいは2次側に異常処理部350に対する供給電力を生成するための巻線を形成して必要となるDC電圧を作って供給する構成としてもよい。
【0091】
図3に示すリセットスイッチ駆動回路351、漏電検出部352、電流検出部353、電圧検出部354、異常監視部355への電力供給構成は、上述の実施例1,2と同様、電源回路a310から供給されるので、独立した専用の電力供給構成を省略可能であり、コストダウン、省エネが実現される。
【0092】
[具体的回路構成例]
図4は、異常監視部、リセットスイッチ駆動回路、リセットスイッチの具体的回路構成例を示す図である。
【0093】
漏電検出部における漏電検知時には零相変流器303に誘起される電圧がダイオード421、抵抗422を介してオペアンプ(op amp1)411に入力され、オペアンプ(op amp1)411に設定された閾値を超えるとオペアンプ(op amp1)411の出力によりフォトカプラ412がONしてリセットスイッチ302のコイル413を動作させてAC入力を遮断する。
【0094】
電流検出部における過電流検知時にはカレントトランス357に誘起される電圧がダイオード441、抵抗442を介してオペアンプ(op amp2)431に入力され、オペアンプ(op amp2)431に設定された閾値を超えるとオペアンプ(op amp2)431の閾値を超えるとオペアンプ(op amp2)431の出力によりフォトカプラ412がONしてリセットスイッチ302のコイル413を動作させてAC入力を遮断する。
【0095】
電圧検出部における過電圧検知時の処理は以下の通りである。電源回路a310内部の一時整流平滑回路312により整流した電圧が規定より高いときにツェナーダイオード451が動作してフォトカプラ452がONしてリセットスイッチ302のコイル413を動作させてAC入力を遮断する。
【0096】
[処理シーケンス]
次に、本発明の電源装置の動作について、図5および図6のフローチャートを参照して説明する。図5は、本発明の電源装置の立ち上げから電源回路からの電力供給に基づく処理(プリント処理)を実行する場合の処理手順を示すフローである。図6は、異常判定処理の手順を示すフローである。なお、図5および図6とも、上述した実施例2において説明した複数の電源回路をもつ図2の構成を持つ電源装置における処理例として説明する。
【0097】
まず、図5の電源装置の立ち上げから処理の実行に関する処理手順について説明する。ステップS101において、リセットスイッチ202(図2参照)をONする。これは、ユーザによって手動で処理される。ステップS102において、電源回路a(待機用電源)211に電力が供給される。
【0098】
ステップS103において、電源回路a211から電力がコントローラ203に供給され、コントローラが立ち上げられる。ステップS104において、コントローラからの信号が出力され、スイッチ素子214がONとなり、ステップS105において、電源回路b(通常動作用電源)212に対して電力が供給される。
【0099】
ステップS106においてプリント開始がなされたか否かが判定され、プリント開始がなされた場合は、ステップS107において、電源回路b(通常動作用電源)212を介して各プリント処理部に対する電力が供給されてプリント動作が実行される。ステップS108において、プリント完了と判定すると、ステップS106に戻る。
【0100】
ステップS106において、プリントが開始されない場合は、ステップS109に進み待機状態に移行するか否かを判定する。判定処理は、予め定められた時間、非動作状態が継続した場合に待機状態に移行するとの判定処理としてコントローラが実行する。待機状態に移行する場合は、ステップS110に進み、電源回路b(通常動作用電源)212の前段に設けられたスイッチ素子214をOFFし、ステップS111において、電源回路b(通常動作用電源)212に対する電力供給を停止する。ステップS112では、復帰信号の有無を判定し、復帰信号があった場合は、ステップS104に進み、電源回路b(通常動作用電源)212の前段に設けられたスイッチ素子214をONし、以下ステップS105以下を繰り返し実行する。復帰信号は、コントローラが、例えばプリント開始等のユーザ入力に基づいてコントローラ内部で発生する信号である。
【0101】
次に、図6を参照して本発明の電源装置において実行する異常判定処理の手順について説明する。本フローも上述した実施例2(図2)を参照して説明する。
【0102】
ステップS201において、異常監視部232が動作検出部220からの入力に基づいて異常の有無および位置を判定する。なお、上述した実施例中でも説明したように、過電圧、過電流、温度上昇等の異常検出部は、電源装置の各部に設けられており、異常監視部は、各異常検出部からの入力に基づいて異常発生箇所を判定する。
【0103】
ステップS201では、まず、漏電、入力過電圧、入力過電流の発生の有無が判定される。これらの異常状態にあると判定されるとステップS203に進み、異常監視部232からの信号をリセットスイッチ駆動回路231に出力し、リセットスイッチ202をOFFとする。これらの異常状態にないと判定されると、ステップS202に進み、電源回路a(待機用電源)211の異常の有無を判定する。この異常判定は、電源回路a211内部あるいは出力に対して設けられた電流検出部222、電圧検出部223、異常検出部224からの入力信号に基づいて異常監視部232が判定する。
【0104】
電源回路a211に異常有りと判定すると、ステップS203において、ステップS203に進み、異常監視部232からの信号をリセットスイッチ駆動回路231に出力し、リセットスイッチ202をOFFとする。
【0105】
ステップS202において、電源回路a211に異常なしと判定した場合、ステップS204に進み、電源回路b(通常動作用電源)212の異常の有無を判定する。この異常判定は、電源回路b212内部あるいは出力に対して設けられた電流検出部222、電圧検出部223、異常検出部224からの入力信号に基づいて異常監視部232が判定する。
【0106】
電源回路b212に異常有りと判定すると、ステップS205において、異常監視部232から、コントローラ203に対して電源回路b212の異常であることを示す異常情報が出力される。ステップS206において、コントローヘラ203は電源回路b212の前段に設けられたスイッチ素子214に信号を出力し、スイッチ素子214をOFFとして、ステップS207において、電源回路b212に対する電力供給を停止する。
【0107】
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0108】
【発明の効果】
以上、記述したように本発明の電源装置によれば、漏電、過電流、過電圧、温度その他の各種の異常状態を動作検出部において検出し、検出情報に基づき異常監視部からリセットスイッチ駆動回路に信号を出力し、リセットスイッチのオフ動作を実行して、異常発生時にAC電源から電源装置への入力を遮断する構成とするとともに、動作検出部、異常監視部等に対する電力を電源装置に備えられた電源回路から出力する構成としたので、安全性の確保が図られるとともに、動作検出部、異常監視部等に対する電力供給するための電源装置を独立して設ける必要がなくなり、コストダウンおよび省エネルギーが実現される。
【0109】
本発明の電源装置によれば、電源装置に備えた電源回路、例えば待機用電源回路内に予め設置されているトランスから動作検出部、異常監視部等に対する電力供給を行う構成としたので、動作検出部、異常監視部等に対する電力供給するための電源装置を独立して設ける必要がなくなり、コストダウンおよび省エネルギーが実現される。
【0110】
本発明の電源装置によれば、動作検出部、異常監視部において検出した異常情報に基づいてリセットスイッチのオフ処理を実行するとともに、異常情報をコントローラに伝達し、コントローラにおいて電源回路前段に設けたリレースイッチ、FET等の高速応答可能なスイッチ素子を動作させて電源回路への電力供給を停止する構成としたので、二重の安全対策による高度な安全性が保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電源装置の構成例(実施例1)を示す図である。
【図2】 本発明の電源装置の構成例(実施例2)を示す図である。
【図3】 本発明の電源装置の構成例(実施例3)を示す図である。
【図4】 本発明の電源装置の構成例における具体的回路構成例を示す図である。
【図5】 本発明の電源装置における立ち上げ、動作処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図6】 本発明の電源装置における異常判定処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図7】 従来の電源装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
101 入力端子、102 リセットスイッチ、
103 コントローラ、110 電源装置、
111 電源回路、 120 動作検出部、121 漏電検出部
122 電流検出部、123 電圧検出部
124 異常検出部、131 リセットスイッチ駆動回路
132 異常監視部、 201 入力端子、202 リセットスイッチ
203 コントローラ、204 異常検出部
210 電源装置、 211 電源回路部a(待機用電源)、
212 電源回路部b(通常動作用電源)、214 スイッチ素子
220 動作検出部、221 漏電検出部
222 電流検出部、223 電圧検出部
224 異常検出部、231 リセットスイッチ駆動回路
232 異常監視部、 301 入力端子、302 リセットスイッチ
303 零相変流器、304 サーキットブレーカ
310 電源回路、311 入力フィルタ
312 1次整流平滑回路、313 トランス
314 制御回路、315 スイッチング素子、
316 2次整流平滑回路、320 電源回路b
330 ランプ点灯装置、351 リセットスイッチ駆動回路
352 漏電検出部、353 電流検出部、354 電圧検出部
355 異常検出部、357 カレントトランス、
362,363 リレースイッチ
411 オペアンプ、412 フォトカプラ
421 ダイオード、422 抵抗
431 オペアンプ、441 ダイオード
442 抵抗、451 ツェナーダイオード
452 フォトカプラ、
501 入力端子、502 電源スイッチ
503,504 スイッチ素子、511 電源回路a
512 電源回路c、513 AC電力調整回路
520 コントローラ、521 異常監視部

Claims (13)

  1. 交流電源を入力し直流電圧に変換して負荷に対する供給電力を生成する電源回路と、
    前記電源回路に対する電力の供給および停止の切り替えを行うリセットスイッチと、
    前記電源回路または前記負荷の少なくともいずれかに対応する複数位置に設置された異常検出用の複数の動作検出部と、
    前記動作検出部からの検出信号に基づいて異常判定処理を実行する異常監視部と、
    前記異常監視部からの制御信号に基づいて前記リセットスイッチを駆動するリセットスイッチ駆動部と、
    を有し、前記複数の動作検出部は、前記負荷に対する供給電力を生成する前記電源回路の生成する動作検出部用電力の供給を受けて動作する構成であり、少なくとも漏電検出機能を有する構成であることを特徴とする電源装置。
  2. 前記電源回路は、前記異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力供給を行う構成であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記電源回路は、
    負荷に対する出力を生成するトランスを有し、
    前記トランスは、負荷に対する出力を生成するとともに、前記複数の動作検出部、異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力用の出力を生成する構成を有することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記電源回路は、
    負荷に対する出力を生成するトランスを有し、
    前記トランスは、負荷に対する出力を生成するとともに、前記複数の動作検出部、異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力としての異常処理部駆動電力と、前記電源回路の制御を実行する制御回路駆動電力とを生成する構成であり、前記異常処理部駆動電力と前記制御回路駆動電力は、前記トランスに生成された共通の巻線を介して供給する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  5. 前記電源回路は、主電源回路としての通常動作用電源回路と、副電源回路としての待機用電源回路とを含み、
    前記待機用電源回路は、通常動作停止時における制御を実行する前記負荷としてのコントローラに対する電力供給を実行するとともに、前記複数の動作検出部、異常監視部、およびリセットスイッチ駆動部に対する電力供給を行う構成であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  6. 前記異常監視部は、前記複数の動作検出部からの検出信号に基づいて異常発生部位を判定し、異常発生部位情報を含む異常情報を電源装置に接続された前記負荷としてのコントローラに出力する構成であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  7. 前記動作検出部は、漏電検出部、電圧検出部、電流検出部のうち少なくとも1つを含む構成であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  8. 前記動作検出部は、電圧検出部および電流検出部を含み、前記電圧検出部および電流検出部は、前記複数の電源回路および該電源回路から電力の供給される負荷の少なくともいずれかに対応して設定された構成であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  9. 前記動作検出部は、温度検出素子、におい検出素子、音検出素子、煙検出素子、計時変化検出素子のいずれかを含む構成であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  10. 前記リセットスイッチは、前記電源装置に対する電力入力部に設けられた構成であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  11. 前記電源装置は、
    各々が異なる負荷に対する電力供給を行う複数の電源回路を有し、
    前記動作検出部は、前記複数の電源回路または前記複数の電源回路を介して電力供給を行う負荷の少なくともいずれかに対応する複数の位置に設置され、
    前記異常監視部は、前記複数の動作検出部からの検出信号に基づいて異常発生部位を判定し、異常発生部位情報を含む異常情報を電源装置に接続された前記負荷としてのコントローラに出力し、
    前記コントローラは、前記異常情報に基づいて前記複数の電源回路の前段に設けられたスイッチ素子を選択的にオフする処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  12. 前記複数のスイッチ素子は、高速応答可能な半導体素子によって構成されていることを特徴とする請求項11に記載の電源装置。
  13. 前記電源回路は、主電源回路としての通常動作用電源回路と、副電源回路としての待機用電源回路と、入力交流電源に基づいて調整交流電力を出力するAC電力調整回路とを含み、
    前記動作検出部は、前記待機用電源回路、通常動作用電源回路、およびAC電力調整回路および各回路の出力される負荷各々に対して設定された構成であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
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