ここで、上記システムにおいて、PCモードにてPCが受信している番組(例えばワンセグ放送の番組)がテレビに出力されている場合を考える。この場合に、テレビへの出力切り換えが実行されると、システムはPCモードからテレビモードへと切り換わり、テレビが受信している番組(例えば地上デジタル放送の番組)が出力される。
このときに出力される番組は、PCが受信していた番組と異なる場合がある。そして、このような場合には、PCからテレビへの出力切り換えによって番組の視聴が途切れてしまう。さらに、上記システムのユーザは、出力切り換え後にチャンネル操作を行って、PCモードで視聴していた番組を探すという手間が必要になる。
これについて、図12(a)〜(c)に基づいて説明する。同図(a)はPCが受信した番組の映像が表示された状態を示す図である。すなわち、同図(a)は、PCモードにおいてテレビに表示される映像の一例を示している。図示のように、テレビ101の表示部102には、ウインドウWa及びWbが表示されている。ウインドウWa及びWbは、図示しないPCが出力する映像信号に基づいて表示されている。ここでは、図示のように、ウインドウWaにはウェブページが表示されており、ウインドウWbにはワンセグ放送の番組Aの映像が表示されていることを想定している。
そして、同図(b)は、テレビが受信した番組の映像が表示された状態を示す図である。すなわち、同図(b)は、テレビモードにおいてテレビに表示される映像の一例を示している。図示のように、表示部102には、番組Bの映像が表示されている。このように、テレビの出力がPCからテレビへと切り換えられた場合には、テレビから出力される番組は、ワンセグ放送で視聴していた番組と異なることがある。
ここで、ユーザが番組Aを引き続き視聴するためには、同図(b)に示すように、例えばリモコンRを用いてテレビのチャンネル操作を行う必要がある。同図(c)はテレビのチャンネルが切り換え後にテレビに表示される映像の一例を示す図である。ユーザがチャンネル操作を行うことによってテレビのチューナが番組Aを受信して、図示のように番組Aが表示部102に表示される。
このように、従来の技術では、PCモードからテレビモードに切り換えた場合に、PCモードで出力されていた番組をテレビモードでも出力させるためには、選局操作が必要となることがあり、また選局操作の間には番組の視聴が中断してしまう。
同様に、テレビモードからPCモードへと切り換えを行った場合にも問題が生じる。これについて、図13(a)〜(c)に基づいて説明する。同図(a)は、テレビが受信した番組の映像が表示された状態を示す図である。図示のように、テレビ101の表示部102には番組Aが表示されている。この番組Aは、テレビが備えるチューナによって受信されたものである。
そして、同図(b)は、PCが受信した番組の映像が表示された状態を示す図である。すなわち、同図(b)は、テレビモードからPCモードへと切り換えられた後にテレビに表示される映像の一例を示している。図示のように、表示部102のウインドウWbには、番組Bの映像が表示されている。このように、テレビモードからPCモードへと切り換えられた場合には、PCモードで出力される番組は、テレビモードで出力されていた番組と異なることがある。
ここで、ユーザがPCモードにおいても番組Bを引き続き視聴するためには、同図(b)に示すように、例えばキーボードKを用いてPCのチャンネル操作を行う必要がある。同図(c)はPCが受信した番組が切り換えられた後にテレビに表示される映像の一例を示す図である。ユーザがチャンネル操作を行うことによってPCのチューナが番組Bを受信して、図示のように番組Bが表示部102に表示される。
以上のように、上記従来のシステムでは、テレビモード及びPCモード間の切り換えを行った場合に、出力される番組が異なることがある。このため、出力切り換え時に番組の出力が途切れる上、ユーザは出力切り換え前と同じ番組を続けて見るためにチャンネル操作を行う必要があるという問題があった。
ここで、上記特許文献1では、地上デジタル放送を受信する携帯受信機と固定受信機とからなるシステムが開示されている。具体的には、特許文献1のシステムでは、携帯受信機にてあるテレビ番組を視聴しているときに、所定のボタン操作を行うと、携帯受信機で視聴しているテレビ番組の情報が固定受信機に送られるようになっている。また、特許文献1のシステムでは、固定受信機にてあるテレビ番組を視聴しているときに、所定のボタン操作を行うと、固定受信機で視聴しているテレビ番組の情報が携帯受信機に送られるようになっている。
これにより、特許文献1のシステムでは、簡単な操作にて携帯受信機で視聴しているテレビ番組を固定受信機で視聴することができる。これは、例えば外出中に携帯受信機で視聴していたテレビ番組を自宅等に戻ったときに固定受信機で視聴する場合に便利である。同様に、特許文献1のシステムでは、簡単な操作にて固定受信機で視聴しているテレビ番組を携帯受信機で視聴することができる。これは、例えば固定受信機で視聴していたテレビ番組を外出の際に携帯受信機で視聴する場合に便利である。
しかしながら、上記特許文献1の技術を、テレビをPCの表示装置として使用するシステムに適用した場合であっても、PCからテレビへ、あるいはテレビからPCへの出力切り換えを行うときに同じ番組を続けて視聴するためには、ユーザがボタン操作を行う必要がある。
以上のように、従来の技術では、PCモードからテレビモードに切り換えを行った場合や、テレビモードからPCモードに切り換えを行った場合に、同じ番組を続けて視聴するためには、ユーザが選局操作等を行う必要があり、また選局操作の間には番組の視聴が中断してしまうという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、出力切り換えを行った場合に同じ番組を続けて視聴することのできるデータ供給装置等を実現することにある。
本発明に係るデータ供給装置は、上記課題を解決するために、第1チューナ及び第2チューナで受信された番組のデータの少なくとも一方を出力し、上記第1チューナを備えているデータ出力装置にデータを供給するデータ供給装置において、上記第2チューナと、上記第2チューナで受信した番組のデータを上記データ出力装置へ送信する番組データ送信手段と、上記第2チューナが受信している番組と同じ内容を含む番組のデータを上記第1チューナに受信させると共に、該受信させた番組のデータを上記データ出力装置に出力させるための番組切換情報を上記データ出力装置に送信する連携制御手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明に係るデータ供給方法は、上記課題を解決するために、第1チューナ及び第2チューナで受信された番組のデータの少なくとも一方を出力し、上記第1チューナを備えているデータ出力装置にデータを供給するデータ供給装置のデータ供給方法において、上記第2チューナで受信した番組のデータを上記データ出力装置へ送信する番組データ送信ステップと、上記第2チューナが受信している番組と同じ内容を含む番組のデータを上記第1チューナに受信させると共に、該受信させた番組のデータを上記データ出力装置に出力させるための番組切換情報を上記データ出力装置に送信する連携制御ステップとを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、第2チューナで受信した番組のデータがデータ出力装置に送信される。これにより、データ出力装置は、第2チューナが受信した番組のデータを出力することができる。
ここで、上記連携制御手段または連携制御ステップによって、データ供給装置からデータ出力装置へと番組切換情報が送信される。そして、番組切換情報を受信したデータ出力装置は、第2チューナが受信している番組と同じ内容を含む番組を第1チューナにて受信して出力する。
すなわち、上記の構成によれば、データ出力装置の出力が、第2チューナが受信している番組から第1チューナが受信している番組へと切り換わったときに、同じ内容を含む番組がデータ出力装置から出力される。
したがって、上記データ供給装置のユーザは、データ出力装置の出力を第2チューナが受信している番組から第1チューナが受信している番組へと切り換えたときに、何ら操作を行うことなく、切り換え前と同じ内容を含む番組を引き続き視聴することが可能になる。
なお、上記データ供給装置は、第2チューナが受信している番組のデータに加えて、データ供給装置が生成したデータを上記データ出力装置に出力させるものであってもよい。これにより、データ出力装置の出力が第2チューナの受信している番組に設定されているときには、番組と共にデータ供給装置が生成したデータが出力される。
したがって、上記データ供給装置のユーザは、データ出力装置の出力が第2チューナの受信している番組に設定されているときには、データ供給装置が生成したデータの閲覧や視聴と番組の視聴とを平行して行うことができる。そして、データ出力装置の出力が第1チューナの受信している番組に設定されているときには、番組のみを集中して視聴することができる。
また、上記連携制御手段は、上記データ供給装置のユーザの所定の入力操作を取得したときに、上記番組切換情報を送信することが好ましい。
上記の構成によれば、ユーザがデータ供給装置に対して所定の入力操作を行うことによって番組切換情報が送信される。そして、第2チューナが受信している番組と同じ内容を含む番組が第1チューナで受信されてデータ出力装置から出力される。
すなわち、上記の構成によれば、ユーザが所定の入力操作を行ったタイミングで、データ出力装置の出力が、第2チューナが受信している番組から第1チューナが受信している番組へと切り換わる。また、このときに第1チューナから出力される番組は、第2チューナが受信している番組と同じ内容を含んでいる。
したがって、ユーザは、所定の入力操作を行うだけで、データ出力装置の出力切り換えを行うことができると共に、出力切り換え後も出力切り換え前と同じ内容を含む番組を視聴することができる。
なお、所定の入力操作の取得は、公知の入力装置等を用いて実現することができる。例えば上記データ供給装置やデータ供給装置を遠隔操作するリモコンに出力切換ボタンを設け、上記連携制御手段が該出力切換ボタンの押下を検知したときに番組切換情報を送信するようにすることができる。
また、上記連携制御手段は、上記データ出力装置から当該データ出力装置の出力するデータが、第2チューナで受信された番組のデータから、第1チューナで受信された番組のデータへと切り換えられたことを示す切換通知情報を受信したときに、上記番組切換情報を送信するものであってもよい。
上記の構成によれば、切換通知情報を受信したデータ供給装置が番組切換情報を送信することにより、第2チューナが受信している番組と同じ内容を含む番組が第1チューナで受信されてデータ出力装置から出力される。
すなわち、上記の構成によれば、データ出力装置の出力するデータが、第2チューナで受信された番組のデータから、第1チューナで受信された番組のデータへと切り換えられたタイミングで、データ出力装置の出力が、第2チューナが受信している番組から第1チューナが受信している番組へと切り換わる。また、このときに第1チューナから出力される番組は、第2チューナが受信している番組と同じ内容を含んでいる。
したがって、ユーザは、データ出力装置の出力を第1チューナが受信している番組へと切り換えるだけで、出力切り換え後も出力切り換え前と同じ内容を含む番組を視聴することができる。
なお、切換通知情報は、例えばユーザがデータ出力装置に対して所定の入力操作を行うことによって、データ出力装置の出力が第2チューナで受信された番組のデータから、第1チューナで受信された番組のデータへと切り換えられた場合に、データ出力装置からデータ供給装置へと切換通知情報が送信されるようにすればよい。
また、上記連携制御手段は、上記番組切換情報と共に、第1チューナが受信する番組の音声モード及び字幕モードの少なくとも一方を指定するモード切換情報を送信することが好ましい。
上記の構成によれば、モード切換信号によって第1チューナが受信する番組の音声モード及び字幕モードの少なくとも一方が指定される。これにより、第1チューナに受信させる番組の音声モード及び字幕モードの少なくとも一方を、第2チューナが受信している番組の音声モード及び字幕モードと一致させることができる。
すなわち、上記の構成によれば、データ出力装置の出力が第2チューナで受信された番組のデータから、第1チューナで受信された番組のデータへと切り換えられた場合に、出力切り換えの前後において音声モード及び字幕モードの少なくとも一方が同じになる。
したがって、ユーザは、データ出力装置の出力が第2チューナで受信された番組のデータから、第1チューナで受信された番組のデータへと切り換えられた場合に、音声モードや字幕モードを再設定する必要がなくなる。
また、本発明に係るデータ供給装置は、上記課題を解決するために、第1チューナ及び第2チューナで受信された番組のデータの少なくとも一方を出力し、上記第1チューナを備えているデータ出力装置にデータを供給するデータ供給装置において、上記第2チューナと、上記データ出力装置が上記第1チューナにて受信して出力していた番組を示す受信番組情報を受信する番組情報受信手段と、上記第2チューナに上記受信番組情報が示す番組のデータを受信させる連携制御手段と、上記第2チューナで受信した番組のデータを上記データ出力装置へ送信する番組データ送信手段とを備えていることを特徴としている。
そして、本発明に係るデータ供給方法は、上記課題を解決するために、第1チューナ及び第2チューナで受信された番組のデータの少なくとも一方を出力し、上記第1チューナを備えているデータ出力装置にデータを供給するデータ供給装置のデータ供給方法において、上記データ出力装置が上記第1チューナにて受信して出力していた番組を示す受信番組情報を受信する番組情報受信ステップと、上記第2チューナに上記受信番組情報が示す番組のデータを受信させる連携制御ステップと、上記第2チューナで受信した番組のデータを上記データ出力装置へ送信する番組データ送信ステップとを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、番組情報受信手段または番組情報受信ステップにて、上記データ出力装置が上記第1チューナにて受信して出力していた番組を示す受信番組情報がデータ供給装置に受信される。そして、該受信された受信番組情報が示す番組のデータは、第2チューナにて受信されてデータ出力装置に送信される。
すなわち、上記の構成によれば、データ出力装置は、第1チューナで受信して出力していた番組と同じ内容を含む、第2チューナが受信した番組を出力することができる。
したがって、上記データ供給装置のユーザは、データ出力装置の出力を第1チューナが受信している番組から第2チューナが受信している番組へと切り換えたときに、切り換え前と同じ内容を含む番組を引き続き視聴することが可能になる。
また、上記連携制御手段は、上記データ供給装置のユーザの所定の入力操作を取得したときに、上記データ出力装置に上記受信番組情報を送信させる受信番組要求情報を送信することが好ましい。
上記の構成によれば、ユーザがデータ供給装置に対して所定の入力操作を行うことによって受信番組要求情報が送信される。そして、第1チューナが受信している番組を示す受信番組情報がデータ供給装置に受信され、第1チューナが受信している番組と同じ内容を含む番組が第2チューナで受信されてデータ出力装置に送信される。
すなわち、上記の構成によれば、ユーザが所定の入力操作を行ったタイミングで、データ出力装置に、第1チューナが受信している番組と同じ内容を含み、第2チューナが受信した番組のデータが送信される。したがって、ユーザは、所定の入力操作を行うだけで、出力切り換え後も出力切り換え前と同じ内容を含む番組を視聴することが可能になる。
また、上記連携制御手段は、上記受信番組情報と共に、第2チューナが受信する番組の音声モード及び字幕モードの少なくとも一方を指定するモード切換情報を受信し、受信したモード切換情報に基づいて第2チューナが受信する番組の音声モード及び字幕モードの少なくとも一方を設定することことが好ましい。
上記の構成によれば、連携制御手段は、受信番組情報と共に受信したモード切換情報に基づいて第2チューナが受信する番組の音声モード及び字幕モードの少なくとも一方を設定する。これにより、第2チューナに受信させる番組の音声モード及び字幕モードの少なくとも一方を、第1チューナが受信している番組の音声モード及び字幕モードと一致させることができる。
すなわち、上記の構成によれば、データ出力装置の出力が第1チューナで受信された番組のデータから、第2チューナで受信された番組のデータへと切り換えられた場合に、出力切り換えの前後において音声モード及び字幕モードの少なくとも一方が同じになる。
したがって、ユーザは、データ出力装置の出力が第1チューナで受信された番組のデータから、第2チューナで受信された番組のデータへと切り換えられた場合に、音声モードや字幕モードを再設定する必要がなくなる。
また、本発明に係るデータ出力装置は、上記課題を解決するために、第1チューナ及び第2チューナで受信された番組の少なくとも一方を出力するデータ出力装置であって、上記第1チューナと、上記第2チューナを備えたデータ供給装置が当該第2チューナにて受信した番組のデータを受信する番組受信手段と、上記番組受信手段がデータ供給装置から受信した番組を示す番組切換情報を受信する番組情報受信手段と、上記番組情報受信手段で受信した番組切換情報が示す番組のデータを上記第1チューナに受信させて、上記番組受信手段で受信した番組のデータの代わりに出力する出力制御手段とを備えていることを特徴としている。
そして、本発明に係るデータ出力方法は、上記課題を解決するために、第1チューナ及び第2チューナで受信された番組の少なくとも一方を出力するデータ出力装置のデータ出力方法であって、上記第2チューナを備えたデータ供給装置が当該第2チューナにて受信した番組のデータを受信する番組受信ステップと、上記番組受信ステップにてデータ供給装置から受信した番組を示す番組切換情報を受信する番組情報受信ステップと、上記番組情報受信ステップにて受信した番組切換情報が示す番組のデータを上記第1チューナに受信させて、上記番組受信手段で受信した番組のデータの代わりに出力する出力制御ステップとを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、データ出力装置は、データ出力装置が備えている第1チューナで受信された番組を出力することができる。また、データ出力装置は、データ供給装置が当該第2チューナにて受信した番組のデータを受信して出力することができる。
ここで、上記の構成によれば、データ出力装置は、データ供給装置から番組切換情報を受信する。そして、該受信した番組切換情報が示す番組のデータを上記第1チューナに受信させて、上記番組受信手段または番組受信ステップにて受信した番組のデータの代わりに出力する。
すなわち、上記の構成によれば、データ出力装置は、データ供給装置から番組切換情報を受信することにより、第2チューナが受信してデータ出力装置から出力していた番組と同じ内容を含む、第1チューナが受信した番組を出力することができる。
したがって、上記データ出力装置のユーザは、データ出力装置の出力を第1チューナが受信している番組から第2チューナが受信している番組へと切り換えたときに、切り換え前と同じ内容を含む番組を引き続き視聴することが可能になる。
また、本発明に係るデータ出力装置は、上記課題を解決するために、第1チューナ及び第2チューナで受信された番組の少なくとも一方を出力するデータ出力装置であって、上記第1チューナと、上記第1チューナにて受信して出力していた番組を示す受信番組情報を送信する受信番組情報送信手段と上記第2チューナを備えたデータ供給装置が当該第2チューナにて受信した番組のデータを受信する番組受信手段と、上記番組受信手段で受信した番組のデータを、上記第1チューナで受信した番組のデータの代わりに出力する出力制御手段とを備えていることを特徴としている。
そして、本発明に係るデータ出力方法は、上記課題を解決するために、第1チューナ及び第2チューナで受信された番組の少なくとも一方を出力するデータ出力装置のデータ出力方法であって、上記第1チューナにて受信して出力していた番組を示す受信番組情報を送信する受信番組情報送信ステップと、上記第2チューナを備えたデータ供給装置が当該第2チューナにて受信した番組のデータを受信する番組受信ステップと、上記番組受信ステップにて受信した番組のデータを、上記第1チューナで受信した番組のデータの代わりに出力する出力制御ステップとを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、データ出力装置は、データ出力装置が備えている第1チューナで受信された番組を出力することができる。また、データ出力装置は、データ供給装置が当該第2チューナにて受信した番組のデータを受信して出力することができる。
ここで、上記の構成によれば、データ出力装置は、データ供給装置に受信番組情報を送信する。これにより、データ供給装置は、データ出力装置が第1チューナで受信して出力していた番組と同じ内容を含む番組を受信してデータ出力装置に送信することができる。そして、データ出力装置は、第1チューナで受信して出力していた番組のデータの代わりに、データ供給装置から送信されたデータを出力する。
すなわち、上記の構成によれば、データ出力装置は、データ供給装置に受信番組情報を送信することにより、第1チューナで受信して出力していた番組と同じ内容を含む、第2チューナが受信した番組を出力することができる。
したがって、上記データ出力装置のユーザは、データ出力装置の出力を第1チューナが受信している番組から第2チューナが受信している番組へと切り換えたときに、切り換え前と同じ内容を含む番組を引き続き視聴することが可能になる。
また、本発明のデータ出力システムは、上記課題を解決するために、上記データ供給装置とデータ出力装置とを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、データ出力装置の出力が、第1チューナが受信している番組から第2チューナが受信している番組へと切り換わったとき、またはデータ出力装置の出力が、第2チューナが受信している番組から第1チューナが受信している番組へと切り換わったときに切り換え前と同じ内容を含む番組を引き続き視聴することが可能になる。
なお、上記データ供給装置及びデータ出力装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記データ供給装置及びデータ出力装置の各手段として動作させることにより、上記データ供給装置及びデータ出力装置をコンピュータにて実現させるプログラム、及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明に係るデータ供給装置は、第2チューナと、上記第2チューナで受信した番組のデータを上記データ出力装置へ送信する番組データ送信手段と、第2チューナが受信している番組と同じ内容を含む番組を、上記データ出力装置に上記第1チューナにて受信して出力させる番組切換情報を送信する連携制御手段とを備えているので、データ出力装置の出力を第2チューナが受信している番組から第1チューナが受信している番組へと切り換えたときに、切り換え前と同じ内容を含む番組を引き続き視聴することが可能になるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1から図9に基づいて説明すると以下の通りである。まず、本実施形態の映像表示システムの概要について図1に基づいて説明する。図1は、映像表示システム1の要部構成を示すブロック図である。図示のように、映像表示システム1は、PC11とテレビ21とを含む構成である。
PC11は、汎用のコンピュータであり、図示のように、主制御部12、補助記憶部13、PC側連携制御部(連携制御手段)14、PC側通信I/F(番組情報受信手段)15、ワンセグチューナ16、画像出力制御部17、及び表示出力I/F(番組データ送信手段)18を備えている。また、図示していないが、PC11は例えばマウスやキーボードのような入力装置を備えており、映像表示システム1のユーザは、上記入力装置を用いてPC11の操作ができるようになっている。
主制御部12は、PC11の機能を統括して制御するものであり、図示のように、中央処理部12a及び主記憶部12bを備えている。主記憶部12bは、図示しないROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備えている。ROMには、PC11が動作する上で最低限必要となるデータ、例えばBIOS(basic input output system)のプログラムデータ及びOS(operating system)のプログラムデータ等が記録されている。また、RAMは、主制御部12による情報処理が行われる際の作業メモリとして機能する。
すなわち、主制御部12の機能は、主記憶部12bのRAMを作業メモリとして、中央処理部12aがプログラムの実行や演算等を行うことによって実現される。なお、主制御部12は、図示している以外にも、計時手段(例えば時計)等の中央処理部12aがプログラムの実行や演算等を行う際に必要な構成を備えている。
補助記憶部13は、主記憶部12bの容量を補う等の目的に使用される装置である。補助記憶部13には、PC11が動作するために必要なプログラムやデータ等が記録されている。補助記憶部13は、プログラムやデータを主制御部12等のPC11の各構成要素が読み出し可能に格納できるものであればよい。補助記憶部13としては、例えばハードディスク等を適用することができる。また、補助記憶部13は、PC11に着脱可能な記録媒体であってもよい。
PC側連携制御部14は、PC11とテレビ21との出力切り換えの制御を行う。また、PC側連携制御部14は、ワンセグチューナ16が受信する番組とテレビが受信する番組とを連携させるPC−テレビ連携処理及びテレビ−PC連携処理を行う。これらの処理の詳細については後述する。
PC側通信I/F15は、テレビ21と通信を行うためのインターフェイスである。具体的には、図示のように、PC側通信I/F15からテレビ21へとPC11とテレビ21とでチャンネルの連携を行うための連携コマンド等が送信される。また、テレビ21からPC側通信I/F15へと後述するチャンネルコード等が送信される。ここでは、PC側通信I/F15は、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子であることを想定している。
なお、PC11とテレビ21との通信方法は特に限定されず、公知の通信方法を適用することができる。例えば、RS232Cや、i.Link(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)、IrDA、などを用いてPC11とテレビ21とが通信するようにしてもよく、通信方法に合わせてPC側通信I/F15も適宜変更することが可能である。
ワンセグチューナ16は、ワンセグ放送を受信するためのチューナである。具体的には、ワンセグチューナ16は、図示しないアンテナが受信した放送波の中から、PC側連携制御部14が指定するチャンネルの電波に復調処理を行って映像データを生成する。そして、ワンセグチューナ16は、上記生成した映像データを画像出力制御部17に送る。
なお、PC11は、放送を受信するためのチューナを備えていればよく、そのチューナはワンセグチューナ16に限られない。しかしながら、PC11が備えるチューナが出力する映像データは、例えば主制御部12が実行中のアプリケーションソフトに関連する映像データ等のPC11が出力するデータと共にPC11から出力される。したがって、PC11及びテレビ21が映像データの表示に要する処理能力という観点から考えると、PC11が備えるチューナが出力する映像データは、データ量が少ない方が好ましい。
そのため、PC11は、地上デジタル放送と比べてデータ量が少ないワンセグ放送を受信するワンセグチューナ16を備えていることが好ましい。また、この観点から、PC11が備えるチューナは、携帯受信機向けの放送であるモバイル放送を受信するものであってもよい。さらに、PC11が備えるチューナは、ラジオ放送を受信するものであってもよい。この場合には、ラジオ放送の音声等のデータがテレビ21の図示しないスピーカ等から出力されることになる。
画像出力制御部17は、ワンセグチューナ16から受け取った映像データに所定の画像処理を施して表示出力I/F18に送る。具体的には、上記映像データは、所定の方式(例えば、MPEG−2方式や、H.264方式等)で符号化されているので、画像出力制御部17は、これをデコードして表示出力I/F18に送る。
表示出力I/F18は、画像出力制御部17から受け取った映像データ等のテレビ21に出力させるデータをテレビ21に送信するためのインターフェイスである。以下では、表示出力I/F18からテレビ21へと送信されるデータをPC出力データと呼ぶ。表示出力I/F18は、映像データをテレビ21に送信することができるものであれば特に限定されず、PC側通信I/F15と同様に映像データの送信方法に応じて様々な変形が可能である。また、図1では、説明のため、表示出力I/F18とPC側通信I/F15とを別個のブロックとして記載しているが、表示出力I/F18とPC側通信I/F15とを一体に構成してもよい。
テレビ21は、放送波を受信して映像を表示する装置であり、図示のように、テレビ側通信I/F(番組情報受信手段、受信番組情報送信手段)22、PC入力I/F(番組受信手段)23、テレビ側連携制御部(出力制御手段)24、記憶部25、デジタルチューナ(第1チューナ)26、アナログチューナ(第1チューナ)27、出力切換部28、画像処理制御部29、及び表示部30を備えている。
テレビ側通信I/F22はPC11と通信を行うためのインターフェイスであり、PC入力I/F23はPC11から出力される映像データ等を受け取るインターフェイスである。テレビ側通信I/F22及びPC入力I/F23は、それぞれPC側通信I/F15及び表示出力I/F18と通信可能な構成であればよい。
テレビ側連携制御部24は、PC11とテレビ21との出力切り換えの制御を行う。また、テレビ側連携制御部24は、ワンセグチューナ16が受信する番組とデジタルチューナ26またはアナログチューナ27が受信する番組とを連携させるPC−テレビ連携処理及びテレビ−PC連携処理を行う。これらの処理の詳細については後述する。
記憶部25は、テレビ21が動作するために必要なプログラムやデータ等を記憶する装置である。記憶部25は、プログラムやデータをテレビ側連携制御部24等のテレビ21の各構成要素が読み出し可能に格納できるものであればよい。また、記憶部25には、デジタルチューナ26またはアナログチューナ27が受信中の、あるいは最後に受信したチャンネルを示すチャンネル情報を格納するチャンネルメモリが含まれている。
デジタルチューナ26は、地上デジタル放送を受信するチューナであり、アナログチューナ27は、地上波アナログ放送を受信するチューナである。以下では、デジタルチューナ26及びアナログチューナ27をテレビ側チューナと呼ぶ。また、テレビ側チューナが受信したデータをテレビ受信データと呼ぶ。テレビ側チューナは、図示しないアンテナが受信した放送波の中から、テレビ側連携制御部24が指定するチャンネルの電波に復調処理を行って映像データを生成する。そして、テレビ側チューナは、上記生成した映像データを出力切換部28に送る。
なお、本実施形態では、テレビ21がデジタルチューナ26とアナログチューナ27との2つのチューナを備えている例を示しているが、テレビ21は放送を受信するためのチューナを少なくとも1つ備えていればよい。また、テレビ側チューナは、地上デジタル放送を受信するチューナ及び地上波アナログ放送を受信するチューナに限られない。例えば、テレビ側チューナは、BSチューナやCSチューナであってもよい。
出力切換部28は、表示部30に出力するデータを切り換えるものである。具体的には、出力切換部28は、テレビ側連携制御部24の指示に従って、テレビ側チューナが受信中のテレビ受信データ、またはPC入力I/F23が受信中のPC出力データの何れか一方を画像処理制御部29に送る。
画像処理制御部29は、出力切換部28から受け取った映像データに所定の画像処理を施して表示部30に出力する。画像処理制御部29が画像処理を施すことにより、出力切換部28から受け取った映像データは、表示部30に表示できる状態となる。
表示部30は、画像を表示する装置であり、画像処理制御部29から受け取ったデータに基づいて映像の表示を行う。表示部30としては、例えばCRT(Cathode Ray Tube)表示装置、LC(Liquid Crystal)表示装置、及びEL(Electro Luminescence)表示装置などを適用することができる。
なお、本実施形態では、簡単のため、映像(画像)の出力についてのみ説明するが、音声等のデータについても映像と同様にして出力される。例えば、PC11からテレビ21へと音声データ等のデータが送信された場合に、出力切換部28がPC11から受信したデータを出力するように設定されているとき(PCモード)には、上記音声データがテレビ21の備える図示しないスピーカから出力される。また、出力切換部28がテレビ受信データを出力するように設定されているとき(テレビモード)には、テレビ受信データに含まれる音声データが上記スピーカから出力される。
〔映像表示処理の流れ〕
映像表示システム1における映像表示処理の流れについて図2に基づいて説明する。図2は、映像表示処理の一例を示すフローチャートである。図示のように、ここではまずPCモードに設定されることを想定している(S1)。なお、PCモードとは、表示部30にPC11から送られる映像信号(PC出力データ)が出力される状態を指す。
PCモードへの設定方法は特に限定されないが、例えば、PC11の電源を入れたときにPCモードに設定されるようにすればよい。具体的には、PC11が起動するとOSが起動するので、例えばPC側連携制御部14が、OSの起動を検知したときにテレビ21の出力をPC11に切り換えるように指示するPCモード切換信号をPC側通信I/F15を介してテレビ21に送信するようにすればよい。
また、PC11が既に起動している場合には、例えばPC側連携制御部14が、マウスやキーボード等の入力装置に対して所定の入力操作が行われたことを検知した場合に、上記PCモード切換信号をPC側通信I/F15を介してテレビ21に送信するようにすればよい。このように、ユーザがPC11の使用に関連する入力操作を行ったときにPCモードに設定されるようにすることで、ユーザはスムーズにPCモードへの切り換えを行うことができる。また、例えばPCモードへの切り換えを行うための予め定めた入力操作が行われた場合(例えば所定の切り換えボタンが押下された場合)にPCモードに設定されるようにしてもよい。
PCモードに設定されると(S2)、表示部30は、PC11の表示装置として機能する。すなわち、PCモードでは、表示部30にはPC11の表示出力I/F18から出力されるPC出力データが表示される。具体的には、表示部30には、PC側チューナが受信した放送の映像や、PC11で実行される様々なアプリケーションプログラムによって生成される映像等が表示される。
なお、PC側連携制御部14は、PCモードに設定されたときに、出力モードがPCモードに設定されたことを示すデータを出力するようにしてもよい。例えば、図3に示すように、「PCモードに設定されました」とのテキストを表示部30に表示させることにより、出力モードがPCモードに設定されたことをユーザに認識させることができる。なお、出力モードがPCモードに設定されたことを示すデータは、例えば補助記憶部13に予め格納しておけばよい。そして、例えばPC側連携制御部14が、PCモード切換信号の送信時に上記データを読み出して表示出力I/F18からテレビ21に送信すればよい。
なお、出力モードがPCモードに設定されたことを示す情報は、ユーザが出力モードの設定がPCモードとなったことを認識できるものであればよく、特に限定されない。例えば、音声等で出力モードがPCモードに設定されたことをユーザに認識させるものであってもよい。
PCモードでは、PC側連携制御部14がテレビモードへの切り換え指示の有無を確認する(S3)。なお、テレビモードとは、表示部30にテレビ受信データが出力される状態を指す。一度PCモードに設定された後、PC側連携制御部14がテレビモードへの切り換え指示が行われたことを確認するまでの間は、PCモードが継続する。
テレビモードへの設定方法は特に限定されないが、例えば、表示部30に表示されているPC側チューナが受信した放送の映像に対してマウス等の入力装置で選択操作が行われた場合に、PC側連携制御部14がテレビモードへの切り換え指示があったと判断するようにすればよい。また、例えばテレビモードへの切り換えを行うための予め定めた入力操作が行われた場合(例えば所定の切り換えボタンが押下された場合)にテレビモードへの切り換え指示があったと判断するようにしてもよい。
さらに、PC側連携制御部14が、PC側チューナが受信している番組の内容に基づいてテレビモードに切り換えを行うようにしてもよい。例えば、PC側連携制御部14が、PC側チューナが受信している番組が緊急放送であると判断した場合に、テレビモードに切り換えるようにしてもよい。これにより、緊急放送が表示部30の全面に表示されることになるので、ユーザは緊急放送を見逃してしまうことがなくなる。
また、一般に、番組の内容が盛り上がるシーン(例えばスポーツ番組の得点シーン等)では、番組の音量が大きくなる。そこで、例えば、PC側連携制御部14が、PC側チューナが受信している番組の音量が所定値を越えた場合にテレビモードに切り換えるようにしてもよい。これにより、ユーザは、番組の内容が盛り上がるシーンを見逃すことなく、テレビモードで視聴することができる。
ここで、PC側連携制御部14は、テレビモードへの切り換え指示が行われたことを確認すると(S3でYes)、PC−テレビ連携処理を行う(S4)。PC−テレビ連携処理により、PCモードからテレビモードへの切り換えが行われ、テレビ受信データが表示部30に出力されるようになる。
PC−テレビ連携処理の前後において表示部30に表示される映像の遷移について図4に基づいて説明する。同図(a)はPC−テレビ連携処理前に表示部30に表示される映像の一例を示す図であり、同図(b)はPC−テレビ連携処理後に表示部30に表示される映像の一例を示す図であり、同図(c)はPC−テレビ連携処理の前後におけるPC11及びテレビ21の主な動作を示す図である。
同図(a)に示すように、PC−テレビ連携処理の前、すなわちPCモードでは表示部30には、ウインドウWa及びWbが表示されている。ウインドウWaは、PC11がプログラムを実行することより表示されるものであり、図示の例ではウェブページが表示されている。また、ウインドウWbには、ワンセグチューナ16が受信したワンセグ放送が表示されている。ここでは、番組Aのワンセグ放送がワンセグチューナ16によって受信されていることを想定しており、そのためPCモードでは図示のように番組Aのワンセグ放送がウインドウWbに表示される。
このときには、同図(c)に示すように、PC11は、PC画面(ウインドウWa)の映像信号を出力すると共に、ワンセグ子画面(ウインドウWb)の映像信号を出力している。そして、テレビ21は、PC11から受信した上記映像信号を出力している。これにより、同図(a)に示すような映像が表示部30に表示されることになる。
ここで、PC−テレビ連携処理が実行されると、同図(b)に示すように番組Aの映像が表示部30に表示される。このときには、同図(c)に示すように、PC11は映像信号の出力を行っておらず、テレビ21はテレビ側チューナ(デジタルチューナ26またはアナログチューナ27)が受信した映像信号を出力している。すなわち、同図(a)ではPC11のワンセグチューナ16で受信した番組Aが表示されていたのに対し、同図(b)ではテレビ側チューナで受信した番組Aが表示されている。
このように、映像表示システム1では、PC−テレビ連携処理を実行することにより、表示部30に表示される番組がPCモードからテレビモードへの切り換えが行われた場合にも変化することがない。したがって、ユーザは、PCモードからテレビモードへの切り換えを行った場合であっても、切り換え前と同じ番組を中断することなく引き続き視聴することができる。
テレビモードに設定されると(S5)、表示部30は、テレビ21の表示装置として機能する。すなわち、この場合には、表示部30にはテレビ側チューナが出力する映像が表示される。具体的には、表示部30にはデジタルチューナ26から出力されるデジタル放送の映像、またはアナログチューナ27から出力されるアナログ放送の映像等が表示される。
テレビモードにおいても、PC側連携制御部14がPCモードへの切り換え指示の有無を確認する(S6)。すなわち、本実施形態の映像表示システム1では、テレビモードからPCモードへの切り換え、及びPCモードからテレビモードへの切り換えは、何れもPC側連携制御部14が判断する。PC側連携制御部14がPCモードへの切り換え指示が行われたことを確認するまでの間は、テレビモードが継続する。テレビモードでは、ユーザは、例えばリモコン等の入力装置を用いてテレビ21が受信するチャンネルの切り換えを行うことができる。
ここで、テレビモードにおいてチャンネル切り換えを行ったときに表示部30に表示される映像の遷移について図5に基づいて説明する。同図(a)はチャンネル切り換え前に表示部30に表示される映像の一例を示す図であり、同図(b)はチャンネル切り換え後に表示部30に表示される映像の一例を示す図であり、同図(c)はチャンネル切り換えの前後におけるPC11及びテレビ21の主な動作を示す図である。
同図(a)に示すように、チャンネル切り換え前の表示部30には、番組Aが表示されている。この番組Aは、テレビ側チューナが受信した番組である。そして、同図(b)に示すように、チャンネル切り換え後の表示部30には、番組Bが表示されている。すなわち、ここでは、番組Bへとチャンネルが切り換えられたことを想定している。
同図(c)に示すように、PC11は、チャンネル切り換えの前後を通して映像信号を出力していない。一方、テレビ21は、チャンネル切り換え前には番組Aの映像信号を出力しており、チャンネル切り換え後には番組Bの映像信号を出力している。これにより、同図(a)(b)に示すような映像が表示部30に表示されることになる。このように、テレビモードにおけるチャンネル切り換えには、PC11は関与しておらず、テレビ21内の処理によって表示部30に表示される映像が切り換わるようになっている。
なお、PCモードからテレビモードへの切り換え及びテレビモードからPCモードへの切り換えを行うためのモード切り換えボタンは、PC11の本体表面や、PC11及び/またはテレビ21を操作するためのリモコン(リモートコントローラ)などに設けておけばよい。
ここで、PC側連携制御部14は、テレビモードへの切り換え指示が行われたことを確認すると(S6でYes)、テレビ−PC連携処理を行う(S7)。テレビ−PC連携処理により、テレビモードからPCモードへの切り換えが行われ、PC11が出力するデータが表示部30に出力されるようになる。
テレビ−PC連携処理の前後において表示部30に表示される映像の遷移について図6に基づいて説明する。同図(a)はテレビ−PC連携処理前に表示部30に表示される映像の一例を示す図であり、同図(b)はテレビ−PC連携処理後に表示部30に表示される映像の一例を示す図であり、同図(c)はテレビ−PC連携処理の前後におけるPC11及びテレビ21の主な動作を示す図である。
同図(a)に示すように、テレビ−PC連携処理前の表示部30には、テレビ側チューナが出力する番組Bの映像が表示されている。ここで、テレビ−PC連携処理が実行された後には、同図(b)に示すようにウインドウWa及びWbが表示されている。また、図示のように、ウインドウWbには番組Bの映像が表示されている。
ここで、同図(c)に示すように、同図(a)の映像が表示部30に表示されているときには、PC11は映像信号の出力を行っておらず、テレビ21はテレビ側チューナが受信した番組Bの映像信号を出力している。一方、同図(b)の映像が表示部30に表示されているときには、PC11は、PC画面(ウインドウWa)の映像信号を出力すると共に、ワンセグ子画面(ウインドウWb)の映像信号を出力している。なお、このときにインドウWbに表示される映像は番組Bのワンセグ放送である。そして、テレビ21は、PC11から受信した上記映像信号を出力している。
このように、映像表示システム1では、テレビ−PC連携処理を実行することにより、表示部30に表示される番組がテレビモードからPCモードへの切り換えが行われた場合にも変化することがない。したがって、ユーザは、テレビモードからPCモードへの切り換えを行った場合であっても、切り換え前と同じ番組を中断することなく引き続き視聴することができる。
テレビ−PC連携処理が終了すると、処理はS2に戻って映像表示システム1は再度PCモードとなる。ここで、PCモードにおいてチャンネル切り換えが行われた場合に表示部30に表示される映像の遷移について図7に基づいて説明する。同図(a)はチャンネル切り換え前に表示部30に表示される映像の一例を示す図であり、同図(b)はチャンネル切り換え後に表示部30に表示される映像の一例を示す図であり、同図(c)はチャンネル切り換えの前後におけるPC11及びテレビ21の主な動作を示す図である。
同図(a)に示すように、チャンネル切り換え前の表示部30には、ウインドウWa及びWbが表示されており、ウインドウWbには番組Bが表示されている。この番組Bは、PC11のワンセグチューナ16で受信した番組である。
そして、同図(b)に示すように、チャンネル切り換え後の表示部30には、ウインドウWa及びWbが表示されており、ウインドウWbには番組Cが表示されている。すなわち、ここでは、番組Cへとチャンネルが切り換えられたことを想定している。なお、PCモードにおけるチャンネルの切り換えは、マウスやキーボードなどのPC11の入力装置に所定の入力操作があった場合に実行されることを想定している。
このときには、同図(c)に示すように、テレビ21は、テレビ側チューナからの映像信号を出力しておらず、PC11から受信した映像信号を出力している。そして、PC11は、チャンネル切り換え前にはPC画面及び番組Bの子画面の映像信号を出力しており、チャンネル切り換え後にはPC画面及び番組Cの子画面の映像信号を出力している。これにより、同図(a)(b)に示すような映像が表示部30に表示されることになる。このように、PCモードにおけるチャンネル切り換え時には、テレビ側チューナは関与しておらず、PC11内の処理によって表示部30に表示される映像が切り換わるようになっている。
〔PC−テレビ連携処理〕
続いて、図2のフローチャートにおけるPC−テレビ連携処理の流れについて、図8に基づいて説明する。図8は、PC−テレビ連携処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、まずPC11側の処理の流れについて説明する。上述のように、PC−テレビ連携処理は、PC側連携制御部14がテレビモードへの切り換え指示を確認した場合に実行される。
切り換え指示を確認したPC側連携制御部14は、PC側通信I/F15を介してテレビ21に、テレビ21の出力をテレビモードに切り換えさせるテレビモード切換信号(切換情報)を送信する(S11)。また、PC側連携制御部14は、表示出力I/F18からの映像信号、すなわちPC出力データの出力を停止させる(S12)。
次に、PC側連携制御部14は、PC側チューナ、すなわちワンセグチューナ16のチャンネル情報を取得し(S13)、PC側通信I/F15を介してテレビ21にPC側チャンネルコードを送信する(S14)。そして、PC側連携制御部14は、ワンセグチューナ16に停止指示を送り、これによりワンセグチューナ16は、放送の受信を停止する(S15)。
ここで、上記チャンネル情報及びPC側チャンネルコードについて説明する。チャンネル情報とは、ワンセグチューナ16が受信中のチャンネルを示す情報である。チャンネル情報は、補助記憶部13に格納されており、チャンネルを切り換えるたびにチャンネル情報は更新される。これにより、補助記憶部13には、常にワンセグチューナ16が受信中のチャンネルを示すチャンネル情報が格納されることになる。なお、PC側連携制御部14がチャンネル情報を読み出すことができるようになっていれば、チャンネル情報は、どこに格納されていてもよい。例えば、ワンセグチューナ16に記憶部を設け、ワンセグチューナ16がチャンネル情報を格納及び更新するようにしてもよい。
PC側チャンネルコード(番組切換情報)は、PC側チューナが受信中のチャンネルを示すコードであり、テレビ側チューナにPC側チューナが受信中のチャンネルを受信させるための情報である。ここで、PC側チューナとテレビ側チューナとで、同じ番組を受信するためのチャンネルが異なっている場合がある。例えば、ワンセグ放送の番組Aを受信するためのチャンネルと、地上デジタル放送の番組Aを受信するチャンネルとは異なっている場合がある。
このような場合には、PC側連携制御部14は、PC側チューナのチャンネルとテレビ側チューナのチャンネルとの対応関係を示すチャンネル対応情報に基づいて、PC側チューナが受信中のチャンネルに対応するテレビ側のチャンネルを決定する。そして、PC側連携制御部14は、上記決定したチャンネルをPC側チャンネルコードとしてPC側通信I/F15を介してテレビ21へと送信する。
なお、PC側チューナが受信する放送波とテレビ側チューナが受信する放送波とは、互いに異なる。したがって、PC側チューナが受信する番組とテレビ側チューナが受信する番組とは同じ、あるいは関連した内容を含むものであればよく、完全に同じである必要はない。例えば、ワンセグ放送の番組と地上デジタル放送の番組とは互いに対応しているので、対応する番組を受信するようにすればよい。また、例えば、ユーザが、ある放送局が放送するスポーツ中継を視聴している場合に、切り換え後に出力される番組は、上記と同じスポーツ中継を放送している番組であればよく、必ずしも上記と同じ放送局が放送する番組でなくてもよい。
また、上記チャンネル対応情報は、PC側連携制御部14が参照できるようになっていればよい。例えば、補助記憶部13にチャンネル対応情報をテーブルデータとして格納しておいてもよい。そして、チャンネル対応情報がPC側チューナの受信した放送波に含まれている場合には、PC側連携制御部14が放送波(PC側チューナが出力するデータ)からチャンネル対応情報を読み出すようにしてもよい。
さらに、上記のようなチャンネル対応情報を用いずに、チャンネル情報からPC側チャンネルコードを決定することもできる。例えば、PC側チューナとテレビ側チューナとで、同じ番組が同じチャンネルで受信できる場合には、PC側連携制御部14は、チャンネル情報をそのままPC側チャンネルコードとしてテレビ21に送信すればよく、チャンネル対応情報を用いる必要はない。また、チャンネル情報がPC側チューナの受信中の番組を示す番組コードや、受信中の放送局を示す放送局コードである場合にも、PC側連携制御部14は、チャンネル情報をそのままPC側チャンネルコードとしてテレビ21に送信すればよい。
次に、テレビ側の処理の流れについて説明する。PC側連携制御部14がPC側通信I/F15を介して送信したテレビモード切換信号は、テレビ側通信I/F22を介してテレビ側連携制御部24に送られる。テレビ側連携制御部24は、テレビモード切換信号を受信すると(S21)、出力切換部28に指示して表示部30への出力をテレビ側チューナに設定させる(S22)と共に、テレビ側チューナ(デジタルチューナ26またはアナログチューナ27)を起動させる(S23)。
ここで、PC側の処理のS14にてPC側通信I/F15を介してテレビ21へとチャンネルコード(PC側チャンネルコード)が送信される。そして、送信されたPC側チャンネルコードはテレビ側通信I/F22を介してテレビ側連携制御部24に受信される。テレビ側連携制御部24は、PC側チャンネルコードを受信すると(S24)、受信したPC側チャンネルコードに基づいてチャンネル設定を行う(S25)。具体的には、テレビ側連携制御部24は、PC側チャンネルコードが示す番組をテレビ側チューナに受信させる。
これにより、テレビ側チューナが受信した番組が映像信号として出力切換部28に送られる。ここで、出力切換部28は、上記S22で表示部30への出力をテレビ側チューナに設定している。したがって、上記映像信号は、出力切換部28を通過して画像処理制御部29で所定の画像処理を施された後、表示部30に出力されることになる(S26)。
なお、出力切換部28への出力切り換え指示は、S21以後かつS26以前であればPC−テレビ連携処理のどのタイミングで行ってもよい。ここで、図8のフローチャートでは、出力がテレビ21に設定されるS22から、テレビ側チューナからの映像が出力されるS26までの間には、表示部30に映像が出力されない。そこで、PC側連携制御部14は、例えば、映像信号出力を停止するS12を、PC側チューナの停止を行うS15の後に行うようにすればよい。そして、テレビ側連携制御部24は、S26でテレビ側チューナからの映像が出力される直前に出力切換部28への出力切り換え指示を行うようにすればよい。これにより、表示部30に映像が出力されない時間を短縮、あるいはゼロにすることができる。
〔テレビ−PC連携処理〕
続いて、図2のフローチャートにおけるテレビ−PC連携処理の流れについて、図9に基づいて説明する。図9は、テレビ−PC連携処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、まずPC側の処理の流れについて説明する。上述のように、テレビ−PC連携処理は、PC側連携制御部14がPCモードへの切り換え指示を確認した場合に実行される。
切り換え指示を確認したPC側連携制御部14は、PC側通信I/F15を介してテレビ21にPCモード切換信号を送信する(S31)。また、PC側連携制御部14は、PC側チューナ、すなわちワンセグチューナ16を起動させる(S32)。
次に、PC側連携制御部14は、PC側通信I/F15を介してテレビ21にチャンネル要求信号(受信番組要求情報)を送信する(S33)。なお、チャンネル要求信号とは、テレビ21で視聴中の番組のチャンネルをPC11に送信するように要求する信号である。チャンネル要求信号を送信すると、テレビ21からテレビ側通信I/F22及びPC側通信I/F15を介してテレビ21で視聴中の番組のチャンネルを示すテレビ側チャンネルコード(受信番組情報)が返送される。
PC側連携制御部14は、チャンネルコード(テレビ側チャンネルコード)を受信する(S34)と、受信したテレビ側チャンネルコードに基づいてチャンネル設定を行う(S35)。具体的には、PC側連携制御部14は、テレビ側チャンネルコードが示す番組をPC側チューナに受信させる。これにより、PC側チューナが受信した番組は、映像信号として画像出力制御部17に送られて所定の処理を施された後、表示出力I/F18を介してテレビ21へと送られる(S36)。
次に、テレビ側の処理の流れについて説明する。PC側連携制御部14がPC側通信I/F15を介してテレビ21に送信したPCモード切換信号は、テレビ側通信I/F22を介してテレビ側連携制御部24に受信される。テレビ側連携制御部24は、PCモード切換信号を受信すると(S41)、出力切換部28に指示して表示部30への出力をPC入力I/F23に設定させる(S42)。また、テレビ側連携制御部24は、テレビ側チューナを停止させる(S43)。
ここで、PC側の処理のS33にてPC側通信I/F15を介してテレビ21にチャンネル要求信号が送信されるので、上記送信されたチャンネル要求信号はテレビ側通信I/F22を介してテレビ側連携制御部24に受信される。テレビ側連携制御部24は、チャンネル要求信号を受信すると(S44)、記憶部25のチャンネルメモリからテレビ側チャンネルコードを読み出し、読み出したテレビ側チャンネルコードをテレビ側通信I/F22を介してPC11に送信する(S45)。
なお、テレビ側チャンネルコードは、テレビ側チューナが受信中のチャンネルを示すコードであり、記憶部25のチャンネルメモリに格納されている。ここで、上述のように、PC側チューナとテレビ側チューナとで、同じ番組を受信するためのチャンネルが異なっている場合がある。
このような場合には、PC側連携制御部14は、PC側チューナとテレビ側チューナとのチャンネルの対応関係を示すチャンネル対応情報に基づいて、受信したテレビ側チャンネルコードに対応するPC側のチャンネルを決定する。
なお、PC側チューナとテレビ側チューナとで同じ番組が同じチャンネルで受信できる場合や、テレビ側チャンネルコードがテレビ側チューナの受信中の番組を示す番組コードや、受信中の放送局を示す放送局コードである場合には、PC側連携制御部14は、受信したテレビ側チャンネルコードに従ってPC側チューナの受信チャンネルを決定すればよく、チャンネル対応情報を用いる必要はない。
そして、上述のように、S45で送信したテレビ側チャンネルコードに基づいてPC11のチャンネル設定が行われ(S35)、チャンネル設定後の番組を含む映像信号が表示出力I/F18を介してテレビ21へと送られる(S36)。この映像信号は、PC入力I/F23を介して出力切換部28に送られる。ここで、出力切換部28は、上記S42で表示部30への出力をPC入力I/F23に設定している。したがって、上記映像信号は、出力切換部28を通過して画像処理制御部29で所定の画像処理を施された後、表示部30に出力されることになる(S46)。
〔実施の形態2〕
上記実施形態では、PC側連携制御部14の主導でPC−テレビ連携処理及びテレビ−PC連携処理を行う例を示した。具体的には、PC側連携制御部14がテレビモード切換信号、PCモード切換信号、及びチャンネル要求信号等を送信することによって、上記処理が実行される態様を示した。しかしながら、PC−テレビ連携処理及びテレビ−PC連携処理は、テレビ側連携制御部24の主導で上記処理を行うようにしてもよい。以下では、テレビ側連携制御部24の主導で上記処理を行う例について図10及び図11に基づいて説明する。なお、上記実施形態と同様の処理及び構成については同一の参照符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の映像表示システムは、上記実施形態と同様の構成を備えている。また、本実施形態の映像表示システムにおける映像表示処理は、図2のフローチャートに示す処理の流れと同様である。そこで、以下では、上記実施形態と本実施形態との相違点である、PC側連携制御部14及びテレビ側連携制御部24の動作、PC−テレビ連携処理及びテレビ−PC連携処理について説明する。
〔PC−テレビ連携処理〕
図10は、本実施形態のPC−テレビ連携処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、まずPC側の処理の流れについて説明する。なお、上記実施形態と異なり、本実施形態のPC−テレビ連携処理は、テレビ側連携制御部24がテレビモードへの切り換え指示を確認した場合に実行される。
テレビ側連携制御部24は、テレビモードへの切り換え指示を確認すると、テレビモードへの切り換えを伝えるテレビモード切換信号をテレビ側通信I/F22を介してPC11に送信する。そして、PC側連携制御部14は、上記テレビモード切換信号をPC側通信I/F15を介して受信する(S51)。テレビモード切換信号を受信したPC側連携制御部14は、表示出力I/F18に指示して映像信号の出力を停止させる(S12)。
ここで、テレビ側の処理のS63にてテレビ側通信I/F22を介してチャンネル要求信号が送信される(後述)ので、上記送信されたチャンネル要求信号はPC側通信I/F15を介してPC側連携制御部14に受信される。PC側連携制御部14は、チャンネル要求信号を受信すると(S52)、補助記憶部13からPC側チューナのチャンネル情報を取得し(S13)、PC側チューナで受信中の番組を示すPC側チャンネルコードをPC側通信I/F15を介してテレビ21に送信する(S14)。そして、PC側連携制御部14は、PC側チューナに停止指示を送り、これによりPC側チューナはワンセグ放送の受信を停止する(S15)。
次に、テレビ側の処理の流れについて説明する。テレビモード切り換え指示を確認したテレビ側連携制御部24は、テレビ側通信I/F22を介してテレビモード切換信号を送信する(S61)と共に、テレビ側チューナを起動させる(S23)。また、テレビ側連携制御部24は、出力切換部28に指示して表示部30への出力をテレビ側チューナに設定させる。そして、テレビ側連携制御部24は、チャンネル要求信号をテレビ側通信I/F22を介してPC11へと送信する(S62)。
ここで、PC側の処理のS14にてPC側通信I/F15を介してPC側チャンネルコードがテレビ21へと送信される。そして、上記送信されたPC側チャンネルコードはテレビ側通信I/F22を介してテレビ側連携制御部24に受信される。テレビ側連携制御部24は、PC側チャンネルコードを受信すると(S24)、受信したPC側チャンネルコードに基づいてチャンネル設定を行う(S25)。
これにより、テレビ側チューナが受信した番組が映像信号として出力切換部28に送られる。ここで、上記S61で出力切換部28から表示部30への出力をテレビ側チューナに設定している。したがって、上記映像信号は、出力切換部28を通過して画像処理制御部29で所定の画像処理を施された後、表示部30に出力されることになる(S26)。
〔テレビ−PC連携処理〕
図11は、本実施形態のテレビ−PC連携処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、まずPC側の処理の流れについて説明する。なお、上記実施形態と異なり、本実施形態のテレビ−PC連携処理は、テレビ側連携制御部24がPCモードへの切り換え指示を確認した場合に実行される。すなわち、本実施形態の映像表示システムでは、テレビモードからPCモードへの切り換え、及びPCモードからテレビモードへの切り換えの有無は、何れもテレビ側連携制御部24が判断する。
テレビ側連携制御部24は、PCモードへの切り換え指示を確認すると、PCモードへの切り換えを伝えるPCモード切換信号をテレビ側通信I/F22を介してPC11に送信する。そして、PC側連携制御部14は、上記テレビモード切換信号をPC側通信I/F15を介して受信する(S71)。
PCモード切換信号を受信したPC側連携制御部14は、PC側チューナを起動させる(S32)。続いて、テレビ側の処理のS45(後述)にてテレビ側通信I/F22を介してPC11へとテレビ側チャンネルコードが送信される。そして、上記送信されたテレビ側チャンネルコードはPC側通信I/F15を介してPC側連携制御部14に受信される(S34)。
PC側連携制御部14は、テレビ側チャンネルコードを受信すると、受信したテレビ側チャンネルコードに基づいてチャンネル設定を行う(S35)。そして、PC側チューナが受信した番組は、映像信号として画像出力制御部17に送られて所定の処理を施された後、表示出力I/F18を介してテレビ21へと送られる(S36)。
次に、テレビ側の処理の流れについて説明する。テレビ側連携制御部24は、PCモードへの切り換え指示を確認すると、PCモードへの切り換えを伝えるPCモード切換信号をテレビ側通信I/F22を介してPC11に送信する(S81)と共に、出力切換部28に指示して表示部30への出力をPC入力I/F23に設定させる。また、テレビ側連携制御部24は、テレビ側チューナを停止させる(S43)。
そして、テレビ側連携制御部24は、記憶部25のチャンネルメモリからテレビ側チャンネルコードを読み出し、読み出したテレビ側チャンネルコードをテレビ側通信I/F22を介してPC11に送信する(S45)。
これにより、PC側チューナが受信した番組を含む映像信号が表示出力I/F18及びPC入力I/F23を介して出力切換部28に送られる。ここで、出力切換部28は、上記S81で表示部30への出力をPC入力I/F23に設定している。したがって、上記映像信号は、出力切換部28を通過して画像処理制御部29で所定の画像処理を施された後、表示部30に出力されることになる(S46)。
以上のように、本実施形態の映像表示システムにおいても、上記実施形態と同様に、表示部30に表示される番組がテレビモードからPCモードへの切り換えが行われた場合にも、PCモードからテレビモードへの切り換えが行われた場合にも変化することがない。したがって、ユーザは、テレビモードとPCモードとを互いに切り換えた場合であっても、切り換え前と同じ番組を中断することなく引き続き視聴することができる。
〔変形例〕
上述のように、本発明の映像表示システムによれば、PC11とテレビ21との出力切り換え時に、ユーザが何ら操作を行うことなく、同じ番組を引き続き視聴することができる。ここで、ユーザがPCモードあるいはテレビモードで視聴していた番組が字幕放送等であった場合には、PC11とテレビ21との出力切り換え後の字幕モード及び音声モードが出力切り換え前の字幕モード及び音声モードと異なることも考えられる。
例えば、ユーザがテレビモードにて日本語字幕の英語音声で番組を視聴していた場合に、PCモードに切り換えを行うことにより、PC11から英語字幕の日本語音声で同じ番組が出力されることも考えられる。このような場合には、ユーザは、出力切り換え後に字幕モードや音声モードを変更する必要があり、番組の視聴が妨げられてしまう。
そこで、例えば、PC11とテレビ21との出力切り換え時に、字幕モードや音声モード等を指定するモード切換情報をチャンネルコードと共に送信するようにしてもよい。これにより、PC11とテレビ21との出力切り換えの前後で字幕モードや音声モード等も同じにすることができる。具体的には、PC11が受信中の番組の字幕モード及び音声モードの少なくとも一方を指定するモード切換情報をテレビ21に送信することにより、テレビ21が受信する番組の字幕モード及び音声モードの少なくとも一方をPC11が受信中の番組と同じにすることができる。同様に、テレビ21が受信中の番組の字幕モード及び音声モードの少なくとも一方を指定するモード切換情報をPC11に送信することにより、テレビ21とPC11との字幕モード及び音声モードの少なくとも一方を同じにすることができる。
また、番組においてどの時間にどのようなシーンが含まれているかを示すシナリオ情報が利用できる場合には、このシナリオ情報を用いてPC11とテレビ21との出力切り換えを行うようにしてもよい。なお、シナリオ情報のPC11及びテレビ21への供給方法は、特に限定されない。例えば、番組と共に放送波の形態で供給するようにしてもよいし、インターネット等の他の通信ネットワークを介して供給するようにしてもよい。
例えば、上記シナリオ情報を参照することにより、番組のどの時間帯にコマーシャルが挿入されているかを判別することができる。これを利用して、PC側連携制御部14またはテレビ側連携制御部24が、コマーシャルが放送されている時間帯にはPCモードに切り換えを行い、番組の本編が放送されている時間帯にはテレビモードに切り換えを行うようにしてもよい。これにより、ユーザは、番組の本編をテレビモードで集中して視聴することができ、コマーシャルはPC11の操作を行いながら視聴することができる。
また、例えば、上記シナリオ情報を参照することにより、番組のどの時間帯にどのタレントが登場するかを判別したり、番組のどの時間帯にどのようなシーンが含まれているかを判別したりすることができる。これを利用して、PC側連携制御部14またはテレビ側連携制御部24が、ユーザが予め登録したタレントが登場する時間帯や、ユーザの嗜好を示す嗜好情報にマッチするシーンが放送される時間帯にはテレビモードに切り換えを行うようにしてもよい。これにより、ユーザは、ユーザの嗜好に応じた場面をテレビモードで集中して視聴することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、PC11及びテレビ21の各ブロック、特にPC側連携制御部14及びテレビ側連携制御部24は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、PC11及びテレビ21は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるPC11及びテレビ21の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記PC11及びテレビ21に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、PC11及びテレビ21を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。