JP4398690B2 - 立ち上がり配管用型枠固定具 - Google Patents
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Description
しかしながら、円筒状の型枠を立ち上がり配管の周囲に固定せずに置いただけでは、捨てコンクリートの流圧により円筒状の型枠が転倒或いは流動してその位置がずれ、そのまま固まってしまい、立ち上がり配管の周囲に配管を中心として間隙が形成されず、接続用の金具等の取り付け作業が円滑に行えなくなったりはつり作業が必要になったりしていた。そこで、円筒状の型枠を配置する際は、簡易的に立ち上がり配管と円筒状の型枠との間に布や紙等をまるめて詰め込んで位置がずれないようにしていた。
(1)従来のような立ち上がり配管と円筒状の型枠との間に布や紙等をまるめて詰め込む方法では、布や紙等を詰め込む作業及び作業後にそれを取り出す作業に多大な時間と労力をとられ、作業性に著しく欠けるという課題を有していた。
(2)また、布や紙等を詰め込んでいるだけなので、配置した円筒状の型枠に例えば作業中の作業員の足が接触した場合等に簡単に位置がずれて配管の中心と円筒状の型枠の中心とがずれてしまい、立ち上がり配管の周囲に十分な間隙が形成されず接続用の金具の取り付け作業が煩雑になり作業性が低下するという課題を有していた。
(3)さらに、他の作業中に立ち上がり配管の先端の開口からゴミ等が侵入してしまうため、別途配管の開口にカバーやキャップ等を取り付けなければならず作業工数が増え作業性に欠けるという課題を有していた。
(4)特許文献1のボイド管固定具は、コンクリートの打設後に配管を設置する位置に予め配管の挿通孔を形成することを目的としているため、既に配管が設置されている場合は用いることができず汎用性に欠けるという課題を有していた。なお、このボイド管固定具をスラブ型枠のコンクリートパネル材等に固定する場合には接着材による接着固定作業或いは釘を打ち付けて固定する作業が必要であり作業が煩雑であった。
(5)また、基礎地盤から立ち上がった立ち上がり配管に固定する場合は、基礎地盤上には砕石や割りぐり石が敷設されているので、接着や釘の打ち付け等ができずボイド管固定具を固定することができないという課題を有していた。
本発明の請求項1に記載の立ち上がり配管用型枠固定具は、円板状の蓋部と、前記蓋部の外周部に周設され円筒状型枠の上端部に嵌合される型枠上端嵌合部と、前記型枠上端嵌合部と同心円状に前記蓋部の下面に立設され配管の外壁又は内壁に嵌合される配管嵌合部と、を備えた構成を有している。
(1)円筒状型枠を基礎地盤に立設された立ち上がり配管の周囲に配置し、配管嵌合部を立ち上がり配管の外壁又は内壁に嵌合し、型枠上端嵌合部を円筒状型枠の上端部に嵌合し、蓋部を円筒状型枠の上端の開口部に覆設することにより、円筒状型枠を立ち上がり配管の周囲に同心円状に配置して確実に固定することができる。
(2)円筒状型枠により立ち上がり配管がコンクリートに埋没するのを防止でき、立ち上がり配管の周囲に間隙が形成されるので、立ち上がり配管への接続用の金具等の取り付け作業を円滑に行うことができる。
(3)蓋部により円筒状型枠の上端の開口部が覆われるので、配管内及び円筒状型枠内にゴミ等が侵入することを防止できる。また、円筒状型枠の内部へのコンクリートの流れ込みを確実に防止できる。
(4)立ち上がり配管が蓋部により覆われるので、別途配管カバーを取り付ける必要がなく作業性が著しく向上する。また、例えば打設したコンクリート表面を削りで仕上げる作業を行う場合であっても立ち上がり配管が作業の邪魔にならず、また、立ち上がり配管を保護することができる。
(5)配管嵌合部の内径及び型枠上端嵌合部の外径を適宜設定することにより、種々の大きさの立ち上がり配管や円筒状型枠に対応させることができる。
型枠上端嵌合部としては、円筒状型枠の上端部の外壁に嵌合するリング状や円筒状の型枠外嵌壁部が蓋部の外周部に沿って形成されたもの、内壁に嵌合する型枠内嵌壁部が蓋部の外周部に沿って形成されたもの、型枠外嵌壁部と型枠内嵌壁部を有するもの、蓋部の外周部に沿って例えば等間隔で複数配設された突状の嵌合部を有し、各々の嵌合部が円筒状型枠の上端部の外壁や内壁に嵌合するもの等が用いられる。
配管嵌合部としては、配管の外壁又は内壁に嵌合する円形や多角形の筒状のもの、配管に挿入され内壁に嵌合する円形や多角形に配設された柱状のもの等が用いられる。また、配管嵌合部の長さは型枠上端嵌合部の長さより大きく形成することが好ましい。これにより、立ち上がり配管用型枠固定具を円筒状型枠の上端部に取り付ける際に、まず、配管嵌合部を立ち上がり配管に挿し込み、そのまま下降させて型枠上端嵌合部を円筒状型枠の上端部に嵌合することができるので、取り付け作業を円滑に行うことができる。
(1)型枠外嵌壁部及び/又は型枠内嵌壁部を備えているので、円筒状型枠の上端部の外壁及び/又は内壁に嵌合して固定することができる。特に、型枠外嵌壁部及び型枠内嵌壁部を備えている場合は、型枠外嵌壁部と型枠内嵌壁部の間に形成される溝部に円筒状型枠の上端部を挿し込んで嵌合させ確実に固定することができる。
(1)立ち上がり配管が打設されるコンクリートの上面と同じ高さ或いは上面より低い高さであっても、棒状部が蓋部の上面に立設されているので、立ち上がり配管の位置を視認し易く、作業員の足元の安全を確保できる。
(2)棒状部がゴム等の弾性体により形成されているので、作業員の足等が接触しても破損し難く、また、作業員の足等も傷つけることがないので安全性に優れる。
(1)円筒状型枠の上端部に立ち上がり配管用型枠固定具を設ける場合は、円筒状型枠を基礎地盤に立設された立ち上がり配管の周囲に配置し、立ち上がり配管に配管挿通孔を挿通させ配管外壁嵌合部を立ち上がり配管の外壁に嵌合し、型枠端部嵌合部を円筒状型枠の上端部に嵌合することにより、円筒状型枠を立ち上がり配管の周囲に同心円状に固定することができる。
(2)円筒状型枠の下端部に立ち上がり配管用型枠固定具を設ける場合は、ベース部側を下にして立ち上がり配管に配管挿通孔を挿通させ、配管外壁嵌合部を立ち上がり配管の外壁に嵌合し、型枠端部嵌合部に円筒状型枠の下端部を嵌合することにより、円筒状型枠を立ち上がり配管の周囲に同心円状に固定することができる。
(3)立ち上がり配管用型枠固定具を円筒状型枠の上端部及び下端部に設けることにより、円筒状型枠をさらに強固に固定することができる。
(4)円筒状型枠の上端部及び/又は下端部の開口部をベース部により覆うことができるので、円筒状型枠の内部へのコンクリートの流れ込みを確実に防止できる。また、立ち上がり配管がコンクリートに埋没するのを防止でき、立ち上がり配管の周囲に間隙が形成されるので、立ち上がり配管への接続用の金具等の取り付け作業を円滑に行うことができる。
(5)配管外壁嵌合部の内径及び型枠端部嵌合部の外径を適宜設定することにより、種々の大きさの立ち上がり配管や円筒状型枠に対応させることができる。
(1)型枠外嵌壁部及び/又は型枠内嵌壁部を備えているので、円筒状型枠を外壁及び/又は内壁に嵌合して確実に固定することができる。特に、型枠外嵌壁部及び型枠内嵌壁部を備えている場合は、型枠外嵌壁部と型枠内嵌壁部の間に形成される溝部に円筒状型枠の上端部を挿し込んで嵌合させ確実に固定することができる。
(1)円筒状型枠を基礎地盤に立設された立ち上がり配管の周囲に配置し、配管挿通孔に立ち上がり配管に配管挿通孔を挿通させ配管外壁嵌合部を立ち上がり配管の外壁に嵌合すると共に、型枠内壁嵌合部を円筒状型枠の内壁に嵌合することにより、円筒状型枠を立ち上がり配管の周囲に確実に固定することができる。
(2)円筒状型枠により立ち上がり配管の周囲に間隙が形成されるので、立ち上がり配管への接続用の金具等の取り付け作業を円滑に行うことができる。
(3)立ち上がり配管用型枠固定具が円筒状型枠の内部に装着されるので、繰り返して再利用が可能で省コスト性に優れる。
(4)支持部の外径を円筒状型枠の外径より少し大きく形成すると、円板状の支持部が撓んで型枠内壁嵌合部が円筒状型枠の内壁に強固に嵌合するため、確実に固定することができる。
(5)配管外壁嵌合部の内径及び型枠内壁嵌合部の外径を適宜設定することにより、種々の大きさの立ち上がり配管や円筒状型枠に対応させることができる。
(6)支持部に1乃至複数の切り込み部が形成されているので、支持部が撓み易くなり、型枠内壁嵌合部が円筒状型枠の内壁に強固に嵌合し確実に固定することができる。
(7)支持部が撓み易いので、大きさの異なる種々の円筒状型枠にも対応することができる。
(8)配管挿通孔を立ち上がり配管に挿通させ、配管外壁嵌合部を立ち上がり配管の外壁に嵌合し、さらに支持部を撓ませながら円筒状型枠の内部に押し込んで型枠内壁嵌合部を円筒状型枠の内壁に嵌合することにより、円筒状型枠を確実に固定することができる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)円筒状型枠を立ち上がり配管の周囲に同心円状に配置して確実に固定することができる立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(2)立ち上がり配管がコンクリートに埋没するのを防止できはつり作業等の必要がない作業性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(3)立ち上がり配管の周囲に間隙が形成されるので、立ち上がり配管への接続用の金具等の取り付け作業を円滑に行うことができる作業性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(4)蓋部により円筒状型枠の上端の開口部が覆われるので、配管内及び円筒状型枠内にゴミ等が侵入することを防止できる立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(5)立ち上がり配管が蓋部により覆われるので、別途配管カバーを取り付ける必要がなく作業性に著しく優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(6)打設したコンクリート表面を削りで仕上げる作業を行う場合であっても立ち上がり配管が作業の邪魔にならず、また、立ち上がり配管を保護することができる作業性及び安全性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(7)配管嵌合部の内径及び型枠上端嵌合部の外径を適宜設定することにより、種々の大きさの立ち上がり配管や円筒状型枠に対応させることができる汎用性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(1)型枠外嵌壁部及び/又は型枠内嵌壁部を備えているので、円筒状型枠の上端部の外壁及び/又は内壁に嵌合して固定することができる立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(2)型枠外嵌壁部及び型枠内嵌壁部を備えている場合は、型枠外嵌壁部と型枠内嵌壁部の間に形成される溝部に円筒状型枠の上端部を挿し込んで嵌合させ確実に固定することができる立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(1)棒状部が蓋部の上面に立設されているので、立ち上がり配管の位置を視認し易く、作業員の足元の安全を確保できる安全性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(2)棒状部がゴム等の弾性体により形成されているので、作業員の足等が接触しても破損し難く、また、作業員の足等も傷つけることがない安全性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(1)円筒状型枠を立ち上がり配管の周囲に同心円状に確実に固定することができる立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(2)立ち上がり配管用型枠固定具を円筒状型枠の上端部及び下端部に設けることにより、円筒状型枠をさらに強固に固定することができる安定性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(3)円筒状型枠の上端部及び/又は下端部の開口部をベース部により覆うことができるので、円筒状型枠の内部へのコンクリートの流れ込みを確実に防止でき、立ち上がり配管がコンクリートに埋没するのを防止できはつり作業等の必要がない作業性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(4)円筒状型枠により立ち上がり配管がコンクリートに埋没するのを防止でき、立ち上がり配管の周囲に間隙が形成されるので、立ち上がり配管への接続用の金具等の取り付け作業を円滑に行うことができる作業性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(5)配管外壁嵌合部の内径及び型枠端部嵌合部の外径を適宜設定することにより、種々の大きさの立ち上がり配管や円筒状型枠に対応させることができる汎用性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(1)型枠外嵌壁部及び/又は型枠内嵌壁部を備えているので、円筒状型枠を外壁及び/又は内壁に嵌合して確実に固定することができる立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(1)円筒状型枠を立ち上がり配管の周囲に確実に固定することができる立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(2)円筒状型枠により立ち上がり配管の周囲に間隙が形成されるので、立ち上がり配管への接続用の金具等の取り付け作業を円滑に行うことができる作業性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(3)立ち上がり配管用型枠固定具が円筒状型枠の内部に装着されるので、繰り返して再利用が可能で省コスト性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(4)支持部の外径を円筒状型枠の外径より少し大きく形成すると、円板状の支持部が撓んで型枠内壁嵌合部が円筒状型枠の内壁に強固に嵌合するため、確実に固定することができる安定性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(5)配管外壁嵌合部の内径及び型枠内壁嵌合部の外径を適宜設定することにより、種々の大きさの立ち上がり配管や円筒状型枠に対応させることができる汎用性に優れた立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(6)支持部に切り込み部が形成されているので、装着時に支持部が撓んで型枠内壁嵌合部が円筒状型枠の内壁に密着して嵌合し確実に固定することができる立ち上がり配管用型枠固定具を提供することができる。
(実施の形態1)
図1(a)は本実施の形態1における立ち上がり配管用型枠固定具の要部斜視図であり、図1(b)は本実施の形態1における立ち上がり配管用型枠固定具の要部断面図であり、図2は本実施の形態1における立ち上がり配管用型枠固定具の使用状態要部断面図である。
図中、1は本実施の形態1における立ち上がり配管用型枠固定具、2は円板状に形成された蓋部、3は蓋部2の外周部に周設された型枠上端嵌合部、4は蓋部2の外周縁部に立設された型枠外嵌壁部、5は蓋部2の型枠外嵌壁部4の内側に立設された型枠内嵌壁部、6は蓋部2の下面の中央部に型枠上端嵌合部3と同心円状に立設された円筒状の配管嵌合部、7は蓋部2の中央部に穿設された貫通孔7aに挿通され立設されたゴム等の弾性体からなる棒状部、8は基礎地盤、9は基礎地盤8に埋設された配管、10は基礎地盤8に立設された配管9の立ち上がり部分である立ち上がり配管、11は基礎地盤8上に敷設された割りぐり石、12は紙製の円筒状型枠、13は割りぐり石11上に打設された捨てコンクリート、14は捨てコンクリート13の上面に打設された仕上げ用のモルタルである。
図2に示すように、まず、円筒状型枠12を基礎地盤8に立設された立ち上がり配管10に挿通させ割りぐり石11上に載置する。次に、立ち上がり配管用型枠固定具1の配管嵌合部6を立ち上がり配管10の上端部の外壁に嵌め込みながら下降させ、型枠内嵌壁部5を円筒状型枠12の上端部の内壁に嵌合させ、型枠外嵌壁部4を円筒状型枠12の上端部の外壁に嵌合させる。これにより、円筒状型枠12が立ち上がり配管10の周囲に同心円状に固定される。なお、配管嵌合部6の蓋部2に直交する方向の長さは型枠内嵌壁部5及び型枠外嵌壁部4の長さより大きく形成されているので、配管嵌合部6を立ち上がり配管10に目視しながら嵌め込み、そのまま下降させて型枠内嵌壁部5及び型枠外嵌壁部4を目視しながら円筒状型枠12の上端部に嵌合することができるので、取り付け作業を円滑に行うことができる。
この状態で円筒状型枠12の周囲に捨てコンクリート13を流し込んで打設し、さらにその上面に仕上げのためのモルタル14を打設する。
(1)円筒状型枠12を基礎地盤8に立設された立ち上がり配管10に挿通させ割りぐり石11上に載置し、立ち上がり配管用型枠固定具1の配管嵌合部6を立ち上がり配管10の上端部の外壁に嵌め込みながら下降させ、型枠内嵌壁部5を円筒状型枠12の上端部の内壁に嵌合させ、型枠外嵌壁部4を円筒状型枠12の上端部の外壁に嵌合させることにより、円筒状型枠12を立ち上がり配管10の周囲に同心円状に固定することができる。
(2)円筒状型枠12により立ち上がり配管10が捨てコンクリート13に埋没するのを防止でき、立ち上がり配管10の周囲に間隙が形成されるので、立ち上がり配管10への接続用の金具等の取り付け作業を円滑に行うことができる。
(3)蓋部2により立ち上がり配管10の上端の開口部が覆われるので、配管9内及び円筒状型枠12内にゴミ等が侵入することを防止できると共に、円筒状型枠12の内部へのコンクリートの流れ込みを確実に防止できる。
(4)立ち上がり配管10がモルタル14の上面と同じ高さ或いは上面より低い高さであっても棒状部7が蓋部2の上面に立設されているので、立ち上がり配管10の位置を視認し易く、作業員の足元の安全を確保できる。また、棒状部7がゴム等の弾性体により形成されているので、作業員の足等が接触しても破損し難く、また、作業員の足等も傷つけることがないので安全性に優れる。
(5)立ち上がり配管10が蓋部2により覆われるので、別途配管カバーを取り付ける必要がなく作業性が著しく向上する。
図3(a)は本実施の形態2における立ち上がり配管用型枠固定具の要部斜視図であり、図3(b)は本実施の形態2における立ち上がり配管用型枠固定具の要部断面図であり、図4は本実施の形態1における立ち上がり配管用型枠固定具の使用状態要部断面図である。
図中、21,21′は本実施の形態2における立ち上がり配管用型枠固定具、22は中央部に後述の配管挿通孔が形成された円板状のベース部、23はベース部22の外周部に周設された型枠端部嵌合部の一種である型枠上端嵌合部、24はベース部22の外周縁部に立設された型枠外嵌壁部、25はベース部22の型枠外嵌壁部24の内側に立設された型枠内嵌壁部、26はベース部22の中央部に型枠上端嵌合部23と同心円状に穿設された配管挿通孔、27は配管挿通孔26に沿って配設された配管外壁嵌合部、28は立ち上がり配管10の上端部に覆設された配管カバーである。なお、8は基礎地盤、9は配管、10は立ち上がり配管、11は割りぐり石、12は円筒状型枠、13は捨てコンクリート、14はモルタルであり、これらは実施の形態1において説明したものと同様のものであるので同一の符号を付けて説明を省略する。
図4に示すように、まず、基礎地盤8上に立設された立ち上がり配管10に立ち上がり配管用型枠固定具21の配管挿通孔26を挿通させ、型枠外嵌壁部24、型枠内嵌壁部25が上向きとなるように割りぐり石11上に載置する。次に円筒状型枠12を立ち上がり配管10に挿通させ、その下端部を型枠外嵌壁部24と型枠内嵌壁部25の間の溝部に挿入し嵌め込む。次に、立ち上がり配管10の上端部に立ち上がり配管用型枠固定具21′の配管挿通孔26を挿通させると共に、型枠内嵌壁部25を円筒状型枠12の上端部の内壁に嵌合し、型枠外嵌壁部24を円筒状型枠12の上端部の外壁に嵌合する。これにより、円筒状型枠12が立ち上がり配管10の周囲に同心円状に固定される。なお、立ち上がり配管10の上端部には内部へのゴミ等の侵入を防ぐために予め配管カバー28を取り付けることが好ましい。
この状態で円筒状型枠12の周囲に捨てコンクリート13を打設し、さらにその上面に仕上げのためのモルタル14を打設する。
なお、本実施の形態2においては、立ち上がり配管10が捨てコンクリート13及びモルタル14の上面よりさらに突出しているので、円筒状型枠12の上端部に立ち上がり配管用型枠固定具21′を取り付けたが、これに限られるものではなく、立ち上がり配管10が突出していない場合は、実施の形態1において説明した立ち上がり配管用型枠固定具1を取り付けてもよい。
(1)立ち上がり配管用型枠固定具21をベース部22側を下向きにして立ち上がり配管10に配管挿通孔26を挿通させ、配管外壁嵌合部27を立ち上がり配管10の外壁に嵌合すると共に、円筒状型枠12を立ち上がり配管10に挿通させ、その下端部を型枠外嵌壁部24と型枠内嵌壁部25の間の溝部に嵌め込むことにより、円筒状型枠12の下端部を立ち上がり配管10の周囲に同心円状に固定することができる。
(2)さらに、立ち上がり配管用型枠固定具21′をベース部22側を上向きにして立ち上がり配管10に配管挿通孔26を挿通させ、型枠内嵌壁部25を円筒状型枠12の上端部の内壁に嵌合し、型枠外嵌壁部24を円筒状型枠12の上端部の外壁に嵌合することにより、円筒状型枠12の上端部を立ち上がり配管10の周囲に同心円状に固定することができる。
(3)ベース部22に穿設された配管挿通孔26を備えているので、立ち上がり配管10が捨てコンクリート13及びモルタル14の上面よりさらに突出している場合であっても、円筒状型枠12の上端の開口部をベース部22により覆うことができ、円筒状型枠12の内部への捨てコンクリート13の流れ込みを確実に防止できる。
(4)円筒状型枠12により立ち上がり配管10が捨てコンクリート13に埋没するのを防止でき、立ち上がり配管10の周囲に間隙が形成されるので、立ち上がり配管10への接続用の金具等の取り付け作業を円滑に行うことができる。
図5は本実施の形態3における立ち上がり配管用型枠固定具の要部斜視図であり、図6は本実施の形態3における立ち上がり配管用型枠固定具の使用状態要部断面図である。
図中、31,31′は本実施の形態3における立ち上がり配管用型枠固定具、32は円板状の枠状に形成された支持部、33は支持部32の外周部に配設された型枠内壁嵌合部、34は支持部32の中央部に穿設された配管挿通孔、35は配管挿通孔34に沿って配設された配管外壁嵌合部、36は支持部32の外周部から中心部に向かって切り込まれた切り込み部、37は立ち上がり配管10′の先端部に覆設された配管カバー、38は円筒状型枠12の上端部に覆設された型枠カバーである。なお、8は基礎地盤、9′は配管、10′は立ち上がり配管、11は割りぐり石、12は円筒状型枠、13は捨てコンクリート、14はモルタルであり、これらは実施の形態1において説明したものと同様のものであるので同一の符号を付けて説明を省略する。
図6に示すように、まず、円筒状型枠12を基礎地盤8に立設された立ち上がり配管10′に挿通させ割りぐり石11上に載置する。次に、立ち上がり配管10′に立ち上がり配管用型枠固定具31の配管挿通孔34を挿通させ、配管外壁嵌合部35を立ち上がり配管10′の外壁に嵌合し、さらに支持部32を撓ませながら円筒状型枠12の内部に押し込んで、型枠内壁嵌合部33を円筒状型枠12の内壁に嵌合する。さらに、立ち上がり配管用型枠固定具31の上方に、同様にして立ち上がり配管用型枠固定具31′を取り付ける。これにより、円筒状型枠12が立ち上がり配管10′の周囲に同心円状に固定される。なお、支持部32の外径は円筒状型枠12の外径より少し大きく形成されているので、支持部32が撓んで型枠内壁嵌合部33を円筒状型枠12の内壁に強固に嵌合させることができる。
また、立ち上がり配管10′の上端部には内部へのゴミ等の侵入を防ぐために予め配管カバー37を取り付けることが好ましい。また、円筒状型枠12の上端の開口部にはゴミ等の侵入や捨てコンクリート13の流れ込みを防止するために型枠カバー38を取り付けることが好ましい。
この状態で円筒状型枠12の周囲に捨てコンクリート13を打設し、さらにその上面に仕上げのためのモルタル14を打設する。
(1)配管挿通孔34を立ち上がり配管10′に挿通させ、配管外壁嵌合部35を立ち上がり配管10の外壁に嵌合し、さらに支持部32を撓ませながら円筒状型枠12の内部に押し込んで型枠内壁嵌合部33を円筒状型枠12の内壁に嵌合することにより、円筒状型枠12を確実に固定することができる。
(2)円筒状型枠31,31′により立ち上がり配管10の周囲に間隙が形成されるので、立ち上がり配管10への接続用の金具等の取り付け作業を円滑に行うことができる。
(3)立ち上がり配管用型枠固定具31,31′が円筒状型枠12の内部に装着されるので、繰り返して再利用が可能で省コスト性に優れる。
(4)支持部32に複数の切り込み部36が形成されているので、支持部32が撓み易くなり、支持部32が撓んで型枠内壁嵌合部33が円筒状型枠12の内壁に密着して嵌合し確実に固定することができる。
2 蓋部
3 型枠上端嵌合部
4 型枠外嵌壁部
5 型枠内嵌壁部
6 配管嵌合部
7 棒状部
8 基礎地盤
9,9′ 配管
10,10′ 立ち上がり配管
11 割りぐり石
12 円筒状型枠
13 捨てコンクリート
14 モルタル
21,21′ 実施の形態2における立ち上がり配管用型枠固定具
22 ベース部
23 型枠上端嵌合部
24 型枠外嵌壁部
25 型枠内嵌壁部
26 配管挿通孔
27 配管外壁嵌合部
28 配管カバー
31,31′ 実施の形態3における立ち上がり配管用型枠固定具
32 支持部
33 型枠内壁嵌合部
34 配管挿通孔
35 配管外壁嵌合部
36 切り込み部
37 配管カバー
38 型枠カバー
Claims (6)
- 円板状の蓋部と、
前記蓋部の外周部に周設され円筒状型枠の上端部に嵌合される型枠上端嵌合部と、
前記型枠上端嵌合部と同心円状に前記蓋部の下面に立設され配管の外壁又は内壁に嵌合される配管嵌合部と、
を備えていることを特徴とする立ち上がり配管用型枠固定具。 - 前記型枠上端嵌合部が、前記蓋部の外周縁部に立設され前記円筒状型枠の外壁に嵌合される型枠外嵌壁部及び/又は前記円筒状型枠の内壁に嵌合される型枠内嵌壁部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の立ち上がり配管用型枠固定具。
- ゴム等の弾性体により形成され前記蓋部の上面に立設された棒状部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の立ち上がり配管用型枠固定具。
- 円板状のベース部と、
前記ベース部の外周部に周設され円筒状型枠の上端部又は下端部に嵌合される型枠端部嵌合部と、
前記ベース部の中央部に前記型枠端部嵌合部と同心円状に穿設された配管挿通孔と、
前記配管挿通孔に沿って配設され配管の外壁に嵌合される配管外壁嵌合部と、
を備えていることを特徴とする立ち上がり配管用型枠固定具。 - 前記型枠端部嵌合部が、前記ベース部の外周縁部に立設され前記円筒状型枠の外壁に嵌合される型枠外嵌壁部及び/又は前記円筒状型枠の内壁に嵌合される型枠内嵌壁部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の立ち上がり配管用型枠固定具。
- 円板状の支持部と、
前記支持部の外周部に配設され円筒状型枠の内壁に嵌合される型枠内壁嵌合部と、
前記支持部の中央部に前記型枠内壁嵌合部と同心円状に穿設された配管挿通孔と、
前記配管挿通孔に沿って配設され配管の外壁に嵌合される筒状の配管外壁嵌合部と、
前記型枠内壁嵌合部を複数に分割し、前記支持部の外周部から中心部の前記配管外壁嵌合部に向かって切り込まれた1乃至複数の切り込み部と、
を備えていることを特徴とする立ち上がり配管用型枠固定具。
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