JP6545974B2 - スラブ用スリーブ材 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリートとデッキプレートとから作られたスラブの所定の箇所に貫通孔を形成するときに用いるスラブ用スリーブ材に関する。
床スラブに貫通孔を形成するときに使用するスラブ用スリーブ材を、コンクリート打設前のデッキプレートに設置するためのスリーブ設置用治具が開示されている(特許文献1参照)。スラブ用スリーブ材が特許文献1に開示のスリーブ設置用治具によってデッキプレートに設置された後、デッキプレートの上にコンクリートが打設される。デッキプレートにコンクリートが打設されると、スラブ用スリーブ材の略下半分がコンクリートに埋没し、スラブ用スリーブ材の略上半分がコンクリートの上面から上方へ露出する。コンクリートを所定期間養生し、コンクリートが硬化した後、貫通孔に対する配管工事を行う場合、スリーブ設置用治具を形成するキャップ部材、固定部材、蓋部材、棒状部材を取り外し、スラブ用スリーブ材の内側に延びるデッキプレートを切除してデッキプレートに配管用の開口を形成する。
特開2012−167443号公報
前記特許文献1に開示されたスラブ用スリーブ材は、それを利用してスリーブ工事を行う場合、スリーブ材がコンクリートから上方へ露出するから、躯体工事中の貫通孔への雨水の進入を防ぐことができるが、この貫通孔にたとえば防火区画処理用の耐火キャップ部材、熱膨張性耐熱シール等の各部材を設置する必要がある場合、コンクリートから上方へ露出するスリーブ材の上半分を切除しなければならず、その切除作業を行う手間と時間とを要し、スリーブ工事を短時間に効率よく行うことができない。また、スラブ用スリーブ材の上半分を切除する場合、電動カッターを使用してスリーブ材を切断するが、その切除作業を行うことができる作業員を配置しなければならず、作業員に支払う人件費がかかり、スリーブ工事を廉価に行うことができない。電動カッターを使用したスリーブ材の切断時に、四方に火花が散るから、火気厳禁の箇所において電動カッターを使用することができず、作業員が金鋸による手作業でスリーブ材を切断しなければならない。さらに、防火区画処理用の耐火キャップ部材を取り付け可能にするためにスラブの上面と貫通孔の内壁面との交差箇所を直角に成形しなければならず、各作業に手間と時間とを要し、スリーブ工事を短時間に効率よく行うことができない。
本発明の目的は、コンクリートとデッキプレートとから作られたスラブの所定の箇所に貫通孔を容易に形成することができ、火気厳禁の箇所を含むあらゆる箇所において、スラブの貫通孔に対するスリーブ工事を短時間に効率よく行うことができるスラブ用スリーブ材を提供することにある。本発明の目的は、作業員を減らしつつ、スリーブ工事を廉価に行うことができるスラブ用スリーブ材を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、コンクリートを打設する前のデッキプレートに設置され、コンクリートとデッキプレートとから作られたスラブの所定の箇所に貫通孔を形成するときに用いるスラブ用スリーブ材である。
前記前提における本発明の特徴としては、スラブ用スリーブ材が、デッキプレートから上方へ延びていてコンクリートを打設した後に全体がコンクリートに埋没する中空の第1スリーブ材と、第1スリーブ材の上方に配置される第2スリーブ材とから形成され、第1スリーブ材が、デッキプレートに固定手段によって固定される下端部と、第2スリーブ材に連結手段によって着脱可能に連結される上端部と、上端部と下端部との間に延びる中間部とを有し、第2スリーブ材が、第1スリーブ材の上端部に連結手段によって着脱可能に連結されてコンクリートに埋没する連結下端部と、連結下端部から上方へ延びていてコンクリートの上面から上方へ露出する露出部と、露出部の上端縁に囲繞された上端開口を塞ぐ蓋部とを有し、連結手段が、第2スリーブ材の連結下端部の内周面から下方へ延びていて第1スリーブ材の内周面に当接するとともに、第2スリーブ材の連結下端部の周り方向へ所定寸法離間して並ぶズレ止めプレートであり、スラブ用スリーブ材では、それを設置したデッキプレートにコンクリートが打設され、コンクリートが硬化した後、第2スリーブ材が第1スリーブ材から分離されることで、スラブにその厚み方向へ貫通する貫通孔が形成されることにある。
本発明の他の一例としては、連結手段が互いに連結された第1スリーブ材の上端部の外周面と第2スリーブ材の連結下端部の外周面とに貼着された止水テープであり、スラブ用スリーブ材では、第1スリーブ材の外周面と第2スリーブ材の外周面とが面一になった状態で第1スリーブ材と第2スリーブ材とが連結され、第1スリーブ材の上端部と第2スリーブ材の連結下端部との間の隙間が止水テープによって塞がれている。
本発明の他の一例として、第2スリーブ材の露出部の上端縁には、第2スリーブ材の径方向外方へ延びる把持可能なフランジが形成されている。
本発明の他の一例として、第2スリーブ材の蓋部には、蓋部から上方に延びる取っ手が取り付けられている。
本発明の他の一例として、スラブ用スリーブ材では、それを設置したデッキプレートにコンクリートが打設されたときに、第1スリーブ材の上端部と第2スリーブ材の連結下端部とがコンクリートの上面の下方近傍に位置する。
本発明の他の一例として、スラブ用スリーブ材では、第1スリーブ材と第2スリーブ材とのうちの少なくとも第1スリーブ材が紙から作られ、コンクリートが硬化した後に貫通孔から第1スリーブ材が取り除かれる。
本発明の他の一例としては、第1スリーブ材と第2スリーブ材とが金属または合成樹脂のいずれかから作られている。
本発明にかかるスラブ用スリーブ材によれば、コンクリートが所定期間養生されてコンクリートが硬化した後、第1スリーブ材と第2スリーブ材との連結を解除して第2スリーブ材を第1スリーブ材から取り外す(分離する)ことで、第1スリーブ材に囲繞された貫通孔がスラブに形成されるから、本発明にかかるスラブ用スリーブ材を利用することで、コンクリートとデッキプレートとから作られたスラブの所定の箇所に貫通孔を容易に形成することができる。スラブ用スリーブ材は、それを形成する第1スリーブ材の全体と第2スリーブ材の連結下端部とがコンクリートに埋没し、第2スリーブ材の露出部がコンクリートから露出することで、スラブの上に溜まった雨水の階下への進入を防ぐことができる。スラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材と第2スリーブ材とを分離したときに、第1スリーブ材がコンクリートに埋没し、第1スリーブ材がコンクリートの上面から上方へ露出することがないから、貫通孔に対する配管工事を行う場合、従来技術のスリーブ材と異なり、第1スリーブ材を切除する必要はなく、切除作業にかかる手間と時間とを省くことができ、配管工事を短時間に効率よく行うことができる。スラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材を切除する必要がないから、配管工事にともなってスラブから上方へ露出する第1スリーブ材の部分を切除する作業員を配置する必要はなく、作業員を配置する場合と比較し、作業員に支払う人件費を省くことができ、スリーブ工事を廉価に行うことができる。スラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材を切除する必要がないから、電動カッターを使用する必要もなく、火花が散る心配もないから、火気厳禁の箇所においてスラブ用スリーブ材を利用した配管工事を行うことができるとともに、金鋸による手作業で第1スリーブ材を切断する必要もないから、火気厳禁の箇所においてスリーブ材を利用したスリーブ工事を短時間に効率よく行うことができる。スラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材が第2スリーブ材の蓋部によって閉塞されるから、スラブの施工箇所が屋外に面し、コンクリートの打設から建物の屋根や壁が設置されるまでの期間中に雨が降ったとしても、第1および第2スリーブ材への雨の進入を防ぐことができ、貫通孔から階下への雨漏れ(雨の滴下)を防ぐことができる。スラブ用スリーブ材は、スラブの貫通孔に位置する第1スリーブ材から取り外された第2スリーブ材を他の第1スリーブ材に再び連結することで、第2スリーブ材を再利用することができるから、第2スリーブ材が無駄なることはなく、資材の節約を図ることができる。なお、従来技術のスラブ用スリーブ材を利用して形成されたスラブの貫通孔に対する配管工事を行う場合、既述のようにコンクリートから上方へ露出するスリーブ材の上半分を切除する際に貫通孔の上部が損壊し、貫通孔にたとえば防火区画処理用の耐火キャップ部材、熱膨張性耐熱シール等の各部材を設置することが困難になる場合がある。しかし、本発明のスラブ用スリーブ材は、それを利用して貫通孔を作った場合、スラブの上面と貫通孔の内壁面との交差箇所が直角に成形されるとともに、交差箇所が損壊することはなく、防火区画処理用の各部材を容易かつ確実に設置することができる。
連結手段が第2スリーブ材の連結下端部の内周面から下方へ延びていて第1スリーブ材の内周面に当接するズレ止めプレートであり、ズレ止めプレートが第2スリーブ材の連結下端部の周り方向へ所定寸法離間して並んでいるスラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材に挿入されたそれらズレ止めプレートが第1スリーブ材の内周面に当接することで、第1スリーブ材の上端部に対する第2スリーブ材の連結下端部の位置が決まるから、それらズレ止めプレートを第1スリーブ材に挿入するだけで第1スリーブ材と第2スリーブ材とを容易に連結することができる。スラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材の上端部と第2スリーブ材の連結下端部とを連結したときに、第2スリーブ材の周り方向へ並ぶそれらズレ止めプレートが第1スリーブ材の内周面に当接し、第1スリーブ材に対する第2スリーブ材の径方向へのズレ動きがズレ止めプレートによって阻止されるから、第1スリーブ材の上端縁と第2スリーブ材の下端縁とを当接させた状態で第1スリーブ材と第2スリーブ材との連結を確実に維持することができる。スラブ用スリーブ材は、ズレ止めプレートによって第1スリーブ材と第2スリーブ材との連結が維持されるから、スラブ用スリーブ材を設置したデッキプレートにコンクリートを打設したときに、コンクリートの側圧が第2スリーブ材に作用したとしても、第1スリーブ材から第2スリーブ材がズレ動くことはなく、コンクリートの打設中における第1スリーブ材からの第2スリーブ材の外れを防ぐことができる。
連結手段が互いに連結された第1スリーブ材の上端部の外周面と第2スリーブ材の連結下端部の外周面とに貼着された止水テープであり、第1スリーブ材の外周面と第2スリーブ材の外周面とが面一になった状態で第1スリーブ材と第2スリーブ材とが連結され、第1スリーブ材の上端部と第2スリーブ材の連結下端部との間の隙間が止水テープによって塞がれているスラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材の上端部の外周面と第2スリーブ材の連結下端部の外周面とに止水テープを貼着することで、第1スリーブ材と第2スリーブ材とを連結することができ、止水テープを利用することで第1スリーブ材と第2スリーブ材とを容易に連結することができる。スラブ用スリーブ材は、止水テープによって第1スリーブ材の上端部と第2スリーブ材の連結下端部との間の隙間が塞がれるから、デッキプレートにコンクリートを打設した後に、その隙間から第1スリーブ材や第2スリーブ材の内側への水分やコンクリートの滲入を防ぐことができ、貫通孔からの水分やコンクリートのノロの滴下を防ぐことができる。
第2スリーブ材の径方向外方へ延びる把持可能なフランジが第2スリーブ材の露出部の上端縁に形成されているスラブ用スリーブ材は、第2スリーブ材の露出部の上端縁に形成されたフランジを把持して第2スリーブ材を第1スリーブ材の上方に引っ張り上げることができるから、スラブ用スリーブ材を設置したデッキプレートにコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後に第1スリーブ材と第2スリーブ材とを分離する場合、第2スリーブ材のフランジを利用して第2スリーブ材を第1スリーブ材から容易に分離することができ、第1スリーブ材と第2スリーブ材とから形成されたスラブ用スリーブ材を利用してスラブに貫通孔を簡単に作ることができる。
第2スリーブ材の蓋部から上方に延びる取っ手が蓋部に取り付けられているスラブ用スリーブ材は、第2スリーブ材の蓋部に取り付けられた取っ手を把持して第2スリーブ材を第1スリーブ材の上方に引っ張り上げることができるから、スラブ用スリーブ材を設置したデッキプレートにコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後に第1スリーブ材と第2スリーブ材とを分離する場合、第2スリーブ材の取っ手を利用して第2スリーブ材を第1スリーブ材から容易に分離することができ、第1スリーブ材と第2スリーブ材とから形成されたスラブ用スリーブ材を利用してスラブに貫通孔を簡単に作ることができる。
スラブ用スリーブ材を設置したデッキプレートにコンクリートが打設されたときに、第1スリーブ材の上端部と第2スリーブ材の連結下端部とがコンクリートの上面の下方近傍に位置するスラブ用スリーブ材は、コンクリートが硬化した後、第1スリーブ材と第2スリーブ材とを分離させるときに、第2スリーブ材の連結下端部がコンクリートの上面の下方近傍(上面の直下)に位置することで、第2スリーブ材をコンクリートから容易に引き抜くことができ、第1スリーブ材と第2スリーブ材とを容易に分離させることができる。スラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材から第2スリーブ材を簡単に取り外すことができるから、本発明にかかるスラブ用スリーブ材を利用することで、スラブの所定の箇所に貫通孔を容易に形成することができる。
第1スリーブ材と第2スリーブ材とのうちの少なくとも第1スリーブ材が紙から作られ、コンクリートが硬化した後に貫通孔から紙製の第1スリーブ材が取り除かれるスラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材が紙から作られることで、第2スリーブ材から分離されて貫通孔に残存する第1スリーブ材を貫通孔から容易に取り除くことができ、貫通孔に第1スリーブ材を残さないという要求に応えることができる。スラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材や第2スリーブ材を紙から作ることで、第1スリーブ材や第2スリーブ材を廉価に作成することができ、その結果、スラブ用スリーブ材を廉価に作ることができる。スラブ用スリーブ材は、第1および第2スリーブ材が相当の強度を有する厚紙から作られている場合、デッキプレートにコンクリートを打設したときのコンクリートの側圧に第1スリーブ材や第2スリーブ材が十分に耐えることができ、コンクリートを打設したときの第1および第2スリーブ材の不用意な変形を防ぐことができる。
第1スリーブ材と第2スリーブ材とが金属または合成樹脂のいずれかから作られているスラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材と第2スリーブ材とを金属または合成樹脂から作ることで、第1スリーブ材や第2スリーブ材の強度を確保することができるから、デッキプレートにコンクリートを打設したときのコンクリートの側圧に第1スリーブ材や第2スリーブ材が十分に耐えることができ、コンクリートを打設したときの第1および第2スリーブ材の不用意な変形を防ぐことができる。スラブ用スリーブ材は、第1スリーブ材や第2スリーブ材の変形を防ぐことができるから、スラブの所定の箇所に配管工事に要求される設計どおりの開口寸法の所定形状の貫通孔を作ることができる。スラブ用スリーブ材は、第2スリーブ材が金属または合成樹脂のいずれかから作られている場合、スラブの貫通孔に位置する第1スリーブ材から取り外された第2スリーブ材を他の第1スリーブ材に再び連結することで、第2スリーブ材を何度でも再利用することができるから、第2スリーブ材が無駄なることはなく、資材の節約を図ることができる。
一例として示すスラブ用スリーブ材の斜視図。 図1のスラブ用スリーブ材の側面図。 一例として示す第1スリーブ材の斜視図。 図3の第1スリーブ材の側面図。 一例として示す第2スリーブ材の斜視図。 図5の第2スリーブ材の側面図。 デッキプレートに設置されたスラブ用スリーブ材の斜視図。 コンクリートを打設した後のスラブ用スリーブ材の斜視図。 コンクリートを打設した後のスラブ用スリーブ材の側面図。 第1スリーブ材と第2スリーブ材とを分離するときのスラブ用スリーブ材の側面図。 スラブに形成された貫通孔の側面図。 他の一例として示すスラブ用スリーブ材の側面図。 他の一例として示す第2スリーブ材の側面図。
一例として示すスラブ用スリーブ材10Aの斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかるスラブ用スリーブ材の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、図1のスラブ用スリーブ材10Aの側面図であり、図3は、一例として示す第1スリーブ材11の斜視図である。図4は、図3の第1スリーブ材11の側面図であり、図5は、一例として示す第2スリーブ材12の斜視図である。図6は、図5の第2スリーブ材12の側面図である。図1では、上下方向を矢印A、径方向を矢印Bで示し、周り方向を矢印Cで示す。
スラブ用スリーブ材10Aは、コンクリート36を打設する前のデッキプレート35(図7参照)の上面41に設置(固定)され、コンクリート36およびデッキプレート35から作られたスラブ38(コンクリートスラブ)の所定の箇所に貫通孔37(配管用円形空洞)を形成する場合に利用される。スラブ用スリーブ材10Aは、中空の第1スリーブ材11と、第1スリーブ材11の上方に配置される第2スリーブ材12とから形成されている。
第1スリーブ材11は、図3,4に示すように、円筒状(真円筒)に成型された上下方向へ延びる周壁13を備えている。周壁13は、その断面形状が円形を呈し、下端部14および上端部16と、上下端部14,16の間に延びる中間部15とを有する。第1スリーブ材11の上下方向の長さ寸法L1は、構築するスラブ38の設計厚み寸法に応じて決定され、長さ寸法L1=(スラブ38の設計厚み寸法(mm)−後記するL8(mm))の式によって算出される。
第1スリーブ材11は、金属または合成樹脂(熱可塑性合成樹脂)あるいは紙(紙スリーブ)のいずれかから作られている。なお、1本の一方向へ長い金属製や合成樹脂製、紙製のスリーブ材を切断してそのスリーブ材を2つ以上に分割し、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とを作ることができる。
第1スリーブ材11の周壁13の下端部14は、固定手段(後記する固定部材17およびガムテープ40)によってデッキプレート35に固定される。第1スリーブ材11の周壁13の上端部16は、連結手段(後記するズレ止めプレート29および止水テープ34)によって第2スリーブ材12に着脱可能に連結されている。なお、第1スリーブ材11が角筒状に成型され、その断面形状が四角形であってもよい。角筒状である第1スリーブ材11を利用した場合、スラブ38の所定の箇所に四角形の貫通孔37(配管用四角形空洞)が形成される。
第1スリーブ材11の周壁13の下端部14の外周面には、L字型の4個の固定部材17(固定アングル)(固定手段)が取り付けられている。それら固定部材17は、第1スリーブ材11の下端部14の周り方向へ所定寸法離間(周り方向へ90度づつ等間隔離間)して並んでいる。固定部材17は、第1スリーブ材11の周壁13に並行して延びていて周壁13に連結(固定)された第1連結板18と、第1連結板18に対して略直角に折れ曲がり、第1スリーブ材11の径方向へ延びていてデッキプレート35に連結(固定)される第2連結板19とを有する。第2連結板19には、ビス39(ネジ)を螺着する孔20が穿孔されている。
固定部材17の第1連結板18の長さ寸法L2は20〜30mmの範囲にあり、第2連結板19の長さ寸法L3は30〜40mmの範囲にあることが好ましい。第1および第2連結板18,19の幅寸法L4は15〜20mmの範囲にあることが好ましい。なお、第1および第2連結板18,19の長さ寸法L2,L3や幅寸法L4に特に制限はなく、第1スリーブ材11の大きさに合わせて長さ寸法L2,L3や幅寸法L4が決定される。また、固定部材17の個数に特に制限はなく、3個または5個以上の固定部材17が第1スリーブ材11の下端部14に取り付けられていてもよい。
第1スリーブ材11が金属から作られている場合、固定部材17が第1スリーブ材11と同一の材質の金属から作られていることが好ましく、金属製の固定部材17の第1連結板18が第1スリーブ材11の周壁13の外周面に溶接によって固定される。第1スリーブ材11が合成樹脂から作られている場合、固定部材17が第1スリーブ材11と同一の合成樹脂から作られていることが好ましく、合成樹脂製の固定部材17の第1連結板18が第1スリーブ材11の周壁13の外周面に接着剤または熱融着によって固定される。
第1スリーブ材11や固定部材17が金属または合成樹脂から作られている場合、第1連結板18に穿孔された孔(図示せず)と第1スリーブ材11の周壁13に穿孔された孔(図示せず)とに挿通されたリベット(図示せず)またはビス(図示せず)によって、金属製または合成樹脂製の固定部材17の第1連結板18が第1スリーブ材11の周壁13の外周面に固定される。
第1スリーブ材11が紙から作られている場合、固定部材17が金属または合成樹脂から作られ、金属製または合成樹脂製の固定部材17の第1連結板18が第1スリーブ材11の周壁13の外周面に接着剤によって固定される。
第2スリーブ材12は、図5,6に示すように、円筒状(真円筒)に成型された上下方向へ延びる周壁21と、円盤状(真円)に成型された径方向へ延びる頂壁22とを備えている。周壁21は、その断面形状が円形を呈し、連結下端部23と露出中間部24(露出部)および露出上端部25(露出部)とを有する。頂壁22は、その平面形状が円形を呈し、露出上端部25(周壁21)の上端縁に囲繞された上端開口を塞ぐ蓋部26を画成している。
第2スリーブ材12の上下方向の長さ寸法L5は100〜150mmの範囲にあることが好ましいが、第2スリーブ材12の長さ寸法L5に特に制限はなく、第1スリーブ材11の長さ寸法L1にあわせて第2スリーブ材12の長さ寸法L5が決定される。第2スリーブ材12(周壁21)の直径は、第1スリーブ材11(周壁13)のそれと同一である。
第2スリーブ材12は、金属または合成樹脂(熱可塑性合成樹脂)あるいは紙(紙スリーブ)のいずれかから作られている。なお、第2スリーブ材12の材質(素材)が第1スリーブ材11のそれと同一である必要はないが、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とが同一の材質から作られていることが好ましい。また、第1スリーブ材11の周壁13が角筒状に成型されている場合、第2スリーブ材12の周壁21も角筒状に成型される。
第2スリーブ材12の頂壁22(蓋部26)は、その外周縁部27が周壁21の露出上端部28に密着するように露出上端部28に対してかしめられることで、外周縁部27が露出上端部28に強固に固定されている。なお、第2スリーブ材11が金属から作られている場合、頂壁22(蓋部26)の外周縁部27が周壁21の露出上端部28に溶接によって固定されていてもよい。また、第2スリーブ材12が合成樹脂から作られている場合、頂壁22(蓋部26)の外周縁部27が周壁21の露出上端部28に接着剤または熱融着によって固定されていてもよい。さらに、第2スリーブ材12が紙から作られている場合、頂壁22(蓋部26)の外周縁部27が周壁21の露出上端部28に接着剤によって固定されていてもよい。
第2スリーブ材12の露出上端部28の上端縁には、第2スリーブ材12の周り方向全域に作られて径方向外方へ延びる把持可能なフランジ28が形成されている。フランジ28は、第2スリーブ材12の径方向外方へ延びる頂壁22(蓋部26)の外周縁部27によって画成されている。
第2スリーブ材12の周壁21の連結下端部23の内周面には、4個のズレ止めプレート29(ズレ止め板)(連結手段)が取り付けられている。それらズレ止めプレート29は、第2スリーブ材12の連結下端部23の周り方向へ所定寸法離間(周り方向へ90度づつ等間隔離間)して並んでいる。
ズレ止めプレート29は、第2スリーブ材12の周壁21に並行して延びていて周壁21に連結(固定)された連結板30と、連結板30につながって第2スリーブ材12の連結下端部23の下端縁31から下方へ延びる(連結下端部23の下端縁31から下方へ露出する)差込板32とを有する。
ズレ止めプレート29の連結板30および差込板32の上下方向の長さ寸法L6は20〜30mmの範囲にあり、連結板30および差込板32の幅寸法L7は15〜20mmの範囲にあることが好ましい。なお、連結板30や差込板32の長さ寸法L6や幅寸法L7に特に制限はなく、第1および第2スリーブ材11,12の大きさに合わせて長さ寸法L6や幅寸法L7が決定される。また、ズレ止めプレート29の個数に特に制限はなく、3個または5個以上のズレ止めプレート29が第2スリーブ材12の連結下端部23に取り付けられていてもよい。
第2スリーブ材12が金属から作られている場合、ズレ止めプレート29が第2スリーブ材12と同一の材質の金属から作られていることが好ましく、金属製のズレ止めプレート29の連結板30が第2スリーブ材12の周壁21の内周面に溶接によって固定される。第2スリーブ材12が合成樹脂から作られている場合、ズレ止めプレート29が第2スリーブ材12と同一の合成樹脂から作られていることが好ましく、合成樹脂製のズレ止めプレート29の連結板30が第2スリーブ材12の周壁21の内周面に接着剤または熱融着によって固定される。
第2スリーブ材12やズレ止めプレート29が金属または合成樹脂から作られている場合、連結板30に穿孔された孔(図示せず)と第2スリーブ材12の周壁21に穿孔された孔(図示せず)とに挿通されたリベット(図示せず)またはビス(図示せず)によって、金属製または合成樹脂製のズレ止めプレート29の連結板30が第2スリーブ材12の周壁21の内周面に固定される。
第2スリーブ材12が紙から作られている場合、ズレ止めプレート29が金属または合成樹脂あるいは紙から作られ、金属製または合成樹脂製あるいは紙製のズレ止めプレート29の連結板30が第2スリーブ材12の周壁21の内周面に接着剤によって固定される。
第1スリーブ材11や第2スリーブ材12が紙から作られている場合、コンクリート36の硬化後に貫通孔37から第1スリーブ材11を除去するときに金鋸やバール等の工具を使用せずに第1スリーブ材11を取り除くことができる。第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とが錆び難い金属や防錆処理が施された金属または合成樹脂のいずれかから作られている場合、第1および第2スリーブ材11,12における錆の発生を防ぐことができる。
スラブ用スリーブ材10Aにおける第1スリーブ材11と第2スリーブ材12との組立手順は、以下のとおりである。第1スリーブ材11の上に第2スリーブ材12を配置し、第2スリーブ材12のズレ止めプレート29の差込板32を第1スリーブ材11の内側に差し込む(挿入する)。それらズレ止めプレート29の差込板32を第1スリーブ材11の内側に差し込むと、差込板32が第1スリーブ材11の周壁13の内周面に当接し、第1スリーブ材11の上端部16に対する第2スリーブ材12の連結下端部23の位置が決まり、第1スリーブ材11が第2スリーブ材12の下に位置し、第2スリーブ材12が第1スリーブ材11の上に位置した状態で、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とが上下方向へつながる。
なお、差込板32を第1スリーブ材11に差し込んで第1および第2スリーブ材11,12を連結すると、第1スリーブ材11の上端部16の上端縁33と第2スリーブ材12の連結下端部23の下端縁31とが互いに当接するとともに、第1スリーブ材11の外周面と第2スリーブ材12の外周面とが面一になった状態で、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とが上下方向へ並ぶ。
スラブ用スリーブ材10Aは、第1スリーブ材11に差し込まれたズレ止めプレート29の差込板32が第1スリーブ材11の内周面に当接することで、第1スリーブ材11の上端部16に対する第2スリーブ材12の連結下端部23の位置が決まるから、それらズレ止めプレート29の差込板32を第1スリーブ材11に挿入するだけで第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とを容易に連結することができる。
スラブ用スリーブ材10Aは、第1スリーブ材11の上端部16と第2スリーブ材12の連結下端部23とを連結したときに、第2スリーブ材12の周り方向へ並ぶそれらズレ止めプレート29の差込板32が第1スリーブ材11の内周面に当接し、第1スリーブ材11に対する第2スリーブ材12の径方向へのズレ動きがズレ止めプレート29によって阻止されるから、第1スリーブ材11の上端縁33と第2スリーブ材12の下端縁31とを当接させた状態で第1スリーブ材11と第2スリーブ材12との連結を確実に維持することができる。
第1および第2スリーブ材11,12を連結した後、互いに連結された第1スリーブ材11の上端部16の外周面と第2スリーブ材12の連結下端部23の外周面とに止水テープ34(防水テープ)を貼着する。スラブ用スリーブ材10Aでは、第1スリーブ材11の周壁13の内周面に当接するズレ止めプレート29の差込板32(連結手段)と第1および第2スリーブ材11,12の周り方向へ延びる止水テープ34(連結手段)とによって第1および第2スリーブ材11,12が着脱可能に連結される。なお、第1スリーブ材11の上端部16の上端縁33と第2スリーブ材12の連結下端部23の下端縁31との間の隙間が止水テープ34によって塞がれる。
スラブ用スリーブ材10Aは、第1スリーブ材11の上端部16の外周面と第2スリーブ材12の連結下端部23の外周面とに止水テープ34を貼着することで、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とを連結することができ、止水テープ34を利用することで第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とを容易に連結することができる。
第2スリーブ材12にズレ止めプレート29が取り付けられていることが好ましいが、第2スリーブ材12にズレ止めプレート29が取り付けられていなくてもよい。この場合、第1スリーブ材11の上端部16の上端縁33と第2スリーブ材12の連結下端部23の下端縁31とが互いに当接するように第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とが上下方向へ並べ、第1スリーブ材11の上端部16の外周面と第2スリーブ材12の連結下端部23の外周面とに止水テープ34を貼着し、止水テープ34によって第1および第2スリーブ材11,12の連結を維持する。
図7は、デッキプレート35に設置されたスラブ用スリーブ材10Aの斜視図であり、図8は、コンクリート36を打設した後のスラブ用スリーブ材10Aの斜視図である。図9は、コンクリート36を打設した後のスラブ用スリーブ材10Aの側面図であり、図10は、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とを分離するときのスラブ用スリーブ材10Aの側面図である。図11は、スラブ38に形成された貫通孔37の側面図である。
図8では、固定部材17やズレ止めプレート29、デッキプレート35の図示を省略している。図9,10,11では、コンクリート36を断面で示す。それら図では、デッキプレート35の上面41に配筋された鉄筋の図示を省略している。図8〜図11では、第1スリーブ材11とデッキプレート35とに貼着されたガムテープ40の図示を省略している。なお、それら図では、1個のスラブ用スリーブ材10Aがデッキプレート35に設置されているが、実際には、複数個のスラブ用スリーブ材10Aが所定方向へ並んだ状態でデッキプレート35に設置される。
このスラブ用スリーブ材10Aを利用してスラブ38の所定の箇所に貫通孔37を形成する手順は、以下のとおりである。スラブ用スリーブ材10Aをデッキプレート35の上面41の貫通孔形成箇所に対応する位置に載置する。デッキプレート35に鉄筋を配筋すると同時にスラブ用スリーブ材10Aをデッキプレート35に設置する場合、または、デッキプレート35に鉄筋を配筋した後にスラブ用スリーブ材10Aをデッキプレート35に設置する場合において、あらかじめスラブ用スリーブ材10Aを設置する位置を鉄筋工に伝えることで、スラブ用スリーブ材10Aの設置位置に鉄筋が位置しないようにデッキプレート35に鉄筋が配筋される。
スラブ用スリーブ材10Aをデッキプレート35の上に載置すると、第1スリーブ材11の周壁13の下端部14に固定された固定部材17の第2連結板19がデッキプレート35と並行して延びる。固定部材17の第2連結板19に穿孔された孔20に対応するデッキプレート35にビス39を螺着するための孔(図示せず)を穿孔し、第2連結板19の孔20にビス39を螺着するとともに、デッキプレート35の孔にビス39を螺着する。第2連結板19の孔20およびデッキプレート35の孔にビス39を螺着することで、ビス39によってスラブ用スリーブ材10Aがデッキプレート35に設置固定される。
ビス39によるスラブ用スリーブ材10Aのデッキプレート35への固定の別の方法として、第1スリーブ材11の周壁13の下端部14(固定部材17を含む)とデッキプレート35の上面41とにガムテープ40(固定テープ)を貼着する。第1スリーブ材11の周り方向へ延びるガムテープ40によってスラブ用スリーブ材10Aがデッキプレート35に固定される。ガムテープ40は、第1スリーブ材11の周り方向へ重なり合うように貼着されている。なお、ガムテープ40の他に、止水テープ(防水テープ)を貼着してもよい。
第1スリーブ材11に3個以上の固定部材17が取り付けられていることが好ましいが、第1スリーブ材11に固定部材17が取り付けられていなくてもよい。この場合、第1スリーブ材11の周壁13の下端部14とデッキプレート35の上面41とにガムテープ40を貼着し、ガムテープ40によってスラブ用スリーブ材10Aをデッキプレート35に固定する。なお、スラブ用スリーブ材10Aの第1スリーブ材11と第2スリーブ材12との少なくとも一方と図示しない鉄筋とを結束線(針金)によって連結し、スラブ用スリーブ材10Aを鉄筋に固定することもできる。
スラブ用スリーブ材10Aをデッキプレート35に設置(固定)した後、デッキプレート35の上面41にコンクリート36を打設する。デッキプレート35にコンクリート36を打設すると、図8に示すように、第1スリーブ材11の全体(固定部材17を含む)がコンクリート36に埋没するとともに、第2スリーブ材12の連結下端部23がコンクリート36に埋没する。第2スリーブ材12の露出中間部24および露出上端部25(蓋部26を含む)は、コンクリート36の上面43から上方へ露出する。
第1および第2スリーブ材11,12が金属または合成樹脂あるいは相当の強度を有する厚紙から作られている場合、第1スリーブ材11や第2スリーブ材12の強度を確保することができるから、デッキプレート35にコンクリート36を打設したときのコンクリート36の側圧が第1スリーブ材11や第2スリーブ材12の連結下端部23に作用したとしても、コンクリート36の側圧に第1スリーブ材11や第2スリーブ材12が十分に耐えることができ、コンクリート36を打設したときの第1および第2スリーブ材11,12の不用意な変形を防ぐことができる。
スラブ用スリーブ材10Aを設置したデッキプレート35にコンクリート36を打設すると、第1スリーブ材11の上端部16と第2スリーブ材12の連結下端部23とがコンクリート36の上面43の下方近傍(直下)に位置する。コンクリート36に埋没した第2スリーブ材12の連結下端部23では、コンクリート36の上面43から連結下端部23の下端縁31までの上下方向の寸法L8が10〜30mmの範囲にある。なお、寸法L8は好ましくは20mm程度である。
コンクリート36の打設時には、コンクリート36(スラブ38)の厚さに厚さムラがあったり、表面形状にムラが生じるが、寸法L8を設けることで第2スリーブ材12の連結下端部23をコンクリート36に埋没させることができ、スラブ38上の雨水のスラブ用スリーブ材10Aの内側への進入を防ぐことができる。また、第1スリーブ材11のスラブ38の上面43への露出を防ぐことができる。デッキプレート35にコンクリート36を打設した後、コンクリート36の養生を行うことで、コンクリート36が硬化する。
スラブ用スリーブ材10Aは、ズレ止めプレート29によって第1スリーブ材11と第2スリーブ材12との連結が維持されるから、スラブ用スリーブ材10Aを設置したデッキプレート35にコンクリート36を打設したときに、コンクリート36の側圧が第2スリーブ材12の連結下端部23に作用したとしても、第1スリーブ材11に対して第2スリーブ材12がズレ動くことはなく、コンクリート36の打設中における第1スリーブ材11からの第2スリーブ材12の外れを防ぐことができる。
スラブ用スリーブ材10Aは、止水テープ34によって第1スリーブ材11の上端部16の上端縁33と第2スリーブ材12の連結下端部23の下端縁31との間の隙間が塞がれるから、デッキプレート35にコンクリート36を打設した後に、その隙間から第1スリーブ材11や第2スリーブ材12の内側への水分やコンクリート36のノロの滲入を防ぐことができる。また、コンクリート36のノロが滲入した場合、そのノロによって貫通孔37に凹凸が形成される場合があるが、ノロが滲入することがないから、平滑な壁面の貫通孔37を形成することができる。
スラブ用スリーブ材10Aは、ガムテープ40によって第1スリーブ材11の下端部14とデッキプレート35の上面41との間の隙間が塞がれるから、デッキプレート35にコンクリート36を打設した後に、その隙間から第1スリーブ材11や第2スリーブ材12の内側への水分やコンクリート36の滲入を防ぐことができ、第1スリーブ材11の内側に延びるデッキプレート35が切除されている場合は貫通孔37から下階への水分やコンクリート36の滴下を防ぐことができる。
スラブ用スリーブ材10Aは、第1スリーブ材11が第2スリーブ材12の蓋部26(頂壁22)によって閉塞されるから、スラブ38の施工箇所が屋外に面し、コンクリート36の打設から建物の屋根や壁が設置されるまでの期間中に雨が降ったとしても、第1および第2スリーブ材11,12への雨の進入を未然に防ぐことができ、貫通孔37から階下への雨漏れ(雨の滴下)を防ぐことができる。
コンクリート36が硬化した後、図9に示すように、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12との連結を解除する。第2スリーブ材12の露出上端部25に形成されたフランジ28を把持し、第2スリーブ材12を捩りながら、図10に矢印で示すように、第2スリーブ材12を第1スリーブ材11の上方へ引っ張り上げる。
第2スリーブ材12を引っ張り上げると、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12との連結が解除され、第1スリーブ材11から第2スリーブ材12が取り外される(分離される)とともに、第2スリーブ材12の連結下端部23が硬化したコンクリート36から引き抜かれる。なお、第2スリーブ材12をコンクリート36から引き抜くときに、寸法L8が必要以上に大きいと、第2スリーブ材12の引き抜きが困難になる。そのために寸法L8を10〜30mmの範囲にしている。第2スリーブ材12が第1スリーブ材11から分離されることで、スラブ38にその厚み方向へ貫通する貫通孔37が形成される。
第2スリーブ材12を第1スリーブ材11から分離すると、第1スリーブ材11の上端縁33からスラブ38の上面43(コンクリート36の上面)までの寸法L8の分だけコンクリート36が貫通孔37に露出する。貫通孔37では、スラブ38の上面43と貫通孔37の内壁面44とが直角に交差し、スラブ38の上面43と貫通孔37の内壁面44との交差箇所45が直角に成形される。
第1スリーブ材11が金属または合成樹脂から作られている場合、貫通孔37に存在する第1スリーブ材11がそのまま放置される。第1スリーブ材11が紙から作られている場合は、貫通孔37に存在する第1スリーブ材11がそのまま放置される場合もあるが、貫通孔37に存在する第1スリーブ材11が貫通孔37から取り除かれる場合もある。
第2スリーブ材12が第1スリーブ材11から分離され、スラブ38の所定の箇所に貫通孔37が形成された後、図示はしていないが、その貫通孔37を利用した配管工事が行われる。配管工事においてスラブ用スリーブ材10A(第1スリーブ材11)の内側(貫通孔37)に延びるデッキプレート35が切除され、スラブ38の貫通孔37に配管を通すことで、配管を上階から下階にまたは下階から上階に引き込む。貫通孔37に配管を通した後、図示はしていないが、貫通孔37にたとえば防火区画処理用の耐火キャップ部材、熱膨張性耐熱シール等の各部材が設置される。
スラブ用スリーブ材10Aは、デッキプレート35に打設したコンクリート36が硬化した後、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12との連結を解除して第2スリーブ材12を第1スリーブ材11から取り外す(分離する)ことで、第1スリーブ材11に囲繞された貫通孔37がスラブ38に形成されるから、スラブ用スリーブ材10Aを利用することで、コンクリート36とデッキプレート35とから作られたスラブ38の所定の箇所に貫通孔37を容易に形成することができる。スラブ用スリーブ材10Aは、コンクリート36の側圧による第1および第2スリーブ材11,12の不用意な変形を防ぐことができるから、スラブ38の所定の箇所に配管工事に要求される設計どおりの開口寸法の貫通孔を作ることができる。
スラブ用スリーブ材10Aは、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とを分離したときに、第1スリーブ材11がコンクリート36に埋没し、第1スリーブ材11がコンクリート36の上面43から上方へ露出することがないから、貫通孔37に対する配管工事を行う場合、従来技術のスリーブ材と異なり、第1スリーブ材11を切除する必要はなく、切除作業にかかる手間と時間とを省くことができ、配管工事を短時間に効率よく行うことができる。
スラブ用スリーブ材10Aは、配管工事において第1スリーブ材11を切除する必要がないから、配管工事にともなってスラブから上方へ露出する第1スリーブ材11の部分を切除する専門作業員を配置する必要はなく、作業員を配置する場合と比較し、作業員に支払う人件費を省くことができ、配管工事を廉価に行うことができる。スラブ用スリーブ材10Aは、第1スリーブ材を切除する必要がないから、電動カッターを使用する必要もなく、火花が散る心配もないから、火気厳禁の箇所においてスラブ用スリーブ材10Aを利用した配管工事を行うことができるとともに、金鋸による手作業で第1スリーブ材11を切断する必要もないから、火気厳禁の箇所においてスリーブ材10Aを利用したスリーブ工事を短時間に効率よく行うことができる。
スラブ用スリーブ材10Aは、それを形成する第1スリーブ材11の全体と第2スリーブ材12の連結下端部23とがコンクリート36に埋没し、第2スリーブ材12の露出中間部24と露出上端部25とがコンクリート36から露出することで、スラブ38の上に溜まった雨水の階下への進入を防ぐことができる。スラブ用スリーブ材10Aは、第1スリーブ材11が第2スリーブ材12の蓋部26によって閉塞されるから、スラブ38の施工箇所が屋外に面し、コンクリート36の打設から建物の屋根や壁が設置されるまでの期間中に雨が降ったとしても、第1および第2スリーブ材11,12への雨の進入を防ぐことができ、貫通孔37から階下への雨漏れ(雨の滴下)を防ぐことができる。
スラブ用スリーブ材10Aは、第2スリーブ材12が金属または合成樹脂のいずれかから作られている場合、スラブ38の貫通孔37に位置する第1スリーブ材11から取り外された第2スリーブ材12を他の第1スリーブ材11に再び連結することで、第2スリーブ材12を何度でも再利用することができるから、第2スリーブ材12が無駄なることはなく、資材の節約を図ることができる。スラブ用スリーブ材10Aは、第1スリーブ材11が紙から作られている場合、貫通孔37に残存する第1スリーブ材11を貫通孔37から容易に取り除くことができ、貫通孔37に第1スリーブ材11を残さないという要求に応えることができる。
なお、従来技術のスラブ用スリーブ材を利用して形成されたスラブの貫通孔に対する配管工事を行う場合、既述のようにコンクリートから上方へ露出するスリーブ材の上半分を切除する際に貫通孔の上部が損壊し、貫通孔にたとえば防火区画処理用の耐火キャップ部材、熱膨張性耐熱シール等の各部材を設置することが困難になる場合があるが、スラブ用スリーブ材10Aは、それを利用して貫通孔37を作った場合、スラブ38の上面43と貫通孔37の内壁面44との交差箇所45が直角に成形されるとともに、交差箇所45が損壊することはなく、防火区画処理用の各部材を容易かつ確実に設置することができる。
図12は、他の一例として示すスラブ用スリーブ材10Bの側面図であり、図13は、他の一例として示す第2スリーブ材12の側面図である。スラブ用スリーブ材10Bが図1のそれと異なるところは、第2スリーブ材12の蓋部28(頂壁22)に取っ手42が取り付けられている点にあり、その他の構成は図1のスラブ用スリーブ材10Aのそれらと同一であるから、図1のスラブ用スリーブ材10Aと同一の符号を付すとともに、図1のスラブ用スリーブ材10Aの説明を援用することで、このスラブ用スリーブ材10Bの構成の詳細な説明は省略する。
スラブ用スリーブ材10Bは、図1のそれと同様に、コンクリート36を打設する前のデッキプレート35(図7援用)の上面41に設置(固定)され、コンクリート36およびデッキプレート36から作られたスラブ38の所定の箇所に貫通孔37を形成する場合に利用される。スラブ用スリーブ材10Bは、中空の第1スリーブ材11と、第1スリーブ材11の上方に配置される第2スリーブ材12とから形成されている。第1スリーブ材11は、図1のスラブ用スリーブ材10Aのそれと同一である。
第2スリーブ材12の蓋部26には、蓋部26から上方に延びるコ字型の取っ手42が取り付けられている。第2スリーブ材12が金属から作られている場合、取っ手42も金属から作られ、第2スリーブ材12が合成樹脂から作られている場合、取っ手42も合成樹脂から作られる。第2スリーブ材12が紙から作られている場合、取っ手42が金属または合成樹脂あるいは紙から作られる。第2スリーブ材12のその他の構成は図1のスラブ用スリーブ材10Aのそれと同一である。
スラブ用スリーブ材10Bを作成する手順は、図1のスラブ用スリーブ材10Aのそれと同一である。スラブ用スリーブ材10Bを利用してスラブ38の所定の箇所に貫通孔37を形成する手順は、図1のスラブ用スリーブ材10Aのそれと略同一であるが、スラブ用スリーブ材10Bでは、第2スリーブ材12の蓋部26に取り付けられた取っ手42を把持し、第2スリーブ材12を捩りながら第2スリーブ材12を第1スリーブ材11の上方へ引っ張り上げる。
取っ手42を利用して第2スリーブ材12を引っ張り上げると、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12との連結が解除され、第1スリーブ材11から第2スリーブ材12が取り外される(分離される)とともに、第2スリーブ材12がコンクリート36から引き抜かれる。第2スリーブ材12が第1スリーブ材11から分離されることで、スラブ38にその厚み方向へ貫通する貫通孔37が形成される(図11参照)。
スラブ用スリーブ材10Bは、図1のスラブ用スリーブ材10Aと同様の効果を有する。なお、スラブ用スリーブ材10Bは、第2スリーブ材12の蓋部26に取り付けられた取っ手42を把持して第2スリーブ材12を第1スリーブ材11の上方に引っ張り上げることができるから、スラブ用スリーブ材10Bを設置したデッキプレート35にコンクリート36を打設し、コンクリート36が硬化した後に第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とを分離する場合、第2スリーブ材12の取っ手42を利用して第2スリーブ材12を第1スリーブ材11から容易に分離することができ、第1スリーブ材11と第2スリーブ材12とから形成されたスラブ用スリーブ材10Bを利用してスラブ38に貫通孔37を簡単に作ることができる。
10A スラブ用スリーブ材
10B スラブ用スリーブ材
11 第1スリーブ材
12 第2スリーブ材
13 周壁
14 下端部
15 中間部
16 上端部
17 固定部材(固定手段)
18 第1連結板
19 第2連結板
20 孔
21 周壁
22 頂壁
23 連結下端部
24 露出中間部(露出部)
25 露出上端部(露出部)
26 蓋部
27 外周縁部
28 フランジ
29 ズレ止めプレート(連結手段)
30 連結板
31 下端縁
32 差込板
33 上端縁
34 止水テープ(連結手段)
35 デッキプレート
36 コンクリート
37 貫通孔
38 スラブ
39 ビス(ネジ)
40 ガムテープ(固定手段)
41 上面
42 取っ手
43 上面
44 内壁面
45 交差箇所

Claims (7)

  1. コンクリートを打設する前のデッキプレートに設置され、前記コンクリートと前記デッキプレートとから作られたスラブの所定の箇所に貫通孔を形成するときに用いるスラブ用スリーブ材において、
    前記スラブ用スリーブ材が、前記デッキプレートから上方へ延びていて前記コンクリートを打設した後に全体が該コンクリートに埋没する中空の第1スリーブ材と、前記第1スリーブ材の上方に配置される第2スリーブ材とから形成され、
    前記第1スリーブ材が、前記デッキプレートに固定手段によって固定される下端部と、前記第2スリーブ材に連結手段によって着脱可能に連結される上端部と、前記上端部と前記下端部との間に延びる中間部とを有し、前記第2スリーブ材が、前記第1スリーブ材の上端部に前記連結手段によって着脱可能に連結されて前記コンクリートに埋没する連結下端部と、前記連結下端部から上方へ延びていて前記コンクリートの上面から上方へ露出する露出部と、前記露出部の上端縁に囲繞された上端開口を塞ぐ蓋部とを有し、
    前記連結手段が、前記第2スリーブ材の連結下端部の内周面から下方へ延びていて前記第1スリーブ材の内周面に当接するとともに、前記第2スリーブ材の連結下端部の周り方向へ所定寸法離間して並ぶズレ止めプレートであり、
    前記スラブ用スリーブ材では、それを設置した前記デッキプレートに前記コンクリートが打設され、該コンクリートが硬化した後、前記第2スリーブ材が前記第1スリーブ材から分離されることで、前記スラブにその厚み方向へ貫通する前記貫通孔が形成されることを特徴とするスラブ用スリーブ材。
  2. 前記連結手段が、互いに連結された前記第1スリーブ材の上端部の外周面と前記第2スリーブ材の連結下端部の外周面とに貼着された止水テープであり、前記スラブ用スリーブ材では、前記第1スリーブ材の外周面と前記第2スリーブ材の外周面とが面一になった状態で該第1スリーブ材と該第2スリーブ材とが連結され、前記第1スリーブ材の上端部と前記第2スリーブ材の連結下端部との間の隙間が前記止水テープによって塞がれている請求項1に記載のスラブ用スリーブ材。
  3. 前記第2スリーブ材の露出部の上端縁には、該第2スリーブ材の径方向外方へ延びる把持可能なフランジが形成されている請求項1または請求項2に記載のスラブ用スリーブ材。
  4. 前記第2スリーブ材の蓋部には、該蓋部から上方に延びる取っ手が取り付けられている請求項1ないし請求項3いずれかに記載のスラブ用スリーブ材。
  5. 前記スラブ用スリーブ材では、それを設置した前記デッキプレートに前記コンクリートが打設されたときに、前記第1スリーブ材の上端部と前記第2スリーブ材の連結下端部とが前記コンクリートの上面の下方近傍に位置する請求項1ないし請求項4いずれかに記載のスラブ用スリーブ材。
  6. 前記スラブ用スリーブ材では、前記第1スリーブ材と前記第2スリーブ材とのうちの少なくとも該第1スリーブ材が紙から作られ、前記コンクリートが硬化した後に前記貫通孔から第1スリーブ材が取り除かれる請求項1ないし請求項5いずれかに記載のスラブ用スリーブ材。
  7. 前記第1スリーブ材と前記第2スリーブ材とが、金属または合成樹脂のいずれかから作られている請求項1ないし請求項5いずれかに記載のスラブ用スリーブ材。
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