JP4398084B2 - 微細酸化物粒子の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細酸化物粒子の新規な製造方法に関する。詳しくは、生成した微細酸化物粒子を含む排ガスの取出配管に、該微細粒子が付着する現象を効果的に防止し、その生産性を大幅に向上した微細酸化物粒子の製造方法である。
【0002】
【従来の技術】
バーナーを内蔵した反応容器内で、該バーナーにおける燃焼熱により微細酸化物粒子を生成せしめる方法として、金属又はケイ素粉末を爆燃させる方法、火炎加水分解法、火炎溶融法などの製造方法が知られている。
【0003】
これら製造方法によって得られる微細酸化物粒子は、一般に真球状粒子であり、充填率を高く出来るため、半導体の封止材用フィラー、液状レジンフィラー、精密樹脂成形品フィラー、フィルムのアンチブロッキング剤など広い分野で利用されている。
【0004】
しかしながら、上記方法により微細酸化物粒子を製造する際、反応容器から微細酸化物粒子を含有する排ガスを取出配管により取り出し、分離装置により微細酸化物粒子を分離しようとした場合、上記排ガス中に含まれる該微細酸化物粒子が取出配管の壁などに付着し、配管伝熱効率が低下し、取出配管の反応容器側では冷却が不足し、高温化によるバグフィルターの融解などの問題が生じる。また、更に付着が進むと配管が閉塞するという問題が発生する。そのため、該微細酸化物粒子の製造を安定的に行うための大きな障害となっていた。
【0005】
従来、これらの問題を防止するための方法として、粒子が付着した配管をハンマで打つハンマリング、配管内への旋回ガス流を導入する等の方法が実施されていた。
【0006】
しかしながら、これらの方法は、前記微細酸化物粒子が配管等に付着するのを防止する効果が不十分であり、上記微細酸化物粒子について、配管等への付着防止方法の開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、反応容器内でバーナーにおける燃焼熱により微細酸化物粒子を生成せしめ、これを排ガスより分離する工程を含む、微細酸化物の製造方法において、排ガス中に含まれる微細酸化物粒子が配管等の排ガスと接触する部材表面に付着するのを防止し、微細酸化物の製造を安定的に行い得る製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題に鑑み、鋭意研究した結果、前記微細酸化物粒子の配管等への付着は、該微細酸化物粒子の細かさと、生成直後の活性とによってもたらされる高い付着性や凝集性が起因するという知見を得た。
【0009】
そして、微細酸化物粒子に対して特定の大きさを有し、且つ、反応容器内で生成直後の粒子ではない粗大粒子を、該排ガス中に存在させることにより、微細酸化物粒子の配管等への付着を極めて効果的に防止し得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、バーナーを内蔵する反応容器内で、該バーナーにおける燃焼熱により微細酸化物粒子を生成せしめ、該微細酸化物粒子を含有する排ガスを上記反応容器から取出配管を経て分離装置に導き、該微細酸化物粒子を分離する方法において、平均粒径が10〜70μmの粗大粒子を反応容器に供給して粗大粒子と微細酸化物粒子の混合物を得た後、分離装置において粗大粒子と微細酸化物粒子とを分離することを特徴とする微細酸化物粒子の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、反応容器内でバーナーにおける燃焼熱により微細酸化物粒子を生成せしめる方法は、特に制限されず、金属又はケイ素粉末を爆燃させる方法、火炎加水分解法、火炎溶融法などの公知の方法が採用される。
【0012】
例えば、金属又はケイ素粉末を爆燃させる方法は、金属又はケイ素粉末を酸素含有ガスと共にバーナーより供給し、その燃焼熱により酸化物の形成と溶融粒状化を行わしめ、微細酸化物粒子を得る方法である。
【0013】
また、火炎加水分解法は、ガス状又は液状の金属化合物又はケイ素化合物を酸素−水素炎中に供給し、その燃焼熱により加水分解と溶融粒状化とを行わしめ、微細酸化物粒子を得る方法である。
【0014】
更に、火炎溶融法は、微細酸化物粒子を酸素−水素炎中に供給し、その燃焼熱により溶融粒状化とを行わしめ、粒子径が増大した微細酸化物粒子を得る方法である。
【0015】
そのうち、酸素−水素炎を使用する火炎加水分解法、火炎溶融法は、排ガス中の水分が多いため、得られる微細酸化物粒子が配管等へ付着し易く、本発明の方法が特に有効である。
【0016】
また、上記方法によって得られる微細酸化物粒子を具体的に例示すれば、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、酸化タリウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化銀、酸化白金、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化プロメチウム、酸化サマリウム、酸化ユウロピリウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホルミウム、酸化エルビウム、酸化ツリウム、酸化イッテルビウム、酸化ルテチウム等の金属酸化物、酸化ケイ素、酸化リン、酸化砒素等の非金属酸化物等、既知の酸化物が挙げられる。
【0017】
上記酸化物のうち、特に酸化ケイ素に対して本発明は好適である。
【0018】
本発明の製造方法は、平均粒径が10μm未満、特に0.01〜5μm、特に更には、0.05〜3μmの粒径を有する微細酸化物粒子を製造する場合、効果的である。即ち、平均粒径が10μmを超える粒子においては、自己の粒子の衝突により配管等に付着した粒子を除去することが可能である。
【0019】
上記微細酸化物粒子のうち窒素吸着法(BET)により測定される比表面積が40m2/g以下、特に、1〜30m2/gのものは取出配管への付着が激しく、本発明がより一層効果的に適用できる。
【0020】
本発明において、反応容器内では、バーナーにおける燃焼熱により微細酸化物粒子の生成と共に排ガスが発生し、該微細酸化物粒子は該排ガス中に含有された状態で反応容器内から取出配管を経て分離装置に導かれる。
【0021】
本発明において、最も重要な要件は、上記微細酸化物粒子を含有する排ガス中に、平均粒径が10〜70μmの粗大粒子を存在させることにある。
【0022】
即ち、微細酸化物粒子を含む排ガス中に粗大粒子を存在させることにより、粗大粒子自体は配管等に付着せず、且つ、付着粒子より質量が大きいことにより、配管等に付着した微細酸化物粒子を衝突の衝撃により排除することができる。
【0023】
従って、上記粗大粒子の平均粒径が10〜70μmを外れる場合は、微細酸化物粒子の配管等への付着防止効果を十分達成することができない。また、微細酸化物粒子との分離も困難となる。
【0024】
上記粗大粒子には、粒径が10μmより小さい粒子は可及的に存在しないことが好ましく、該粒子の割合が30重量%以下、更には15重量%以下であることが好ましい。
【0025】
一方、粗大粒子の粒径の上限は、排ガス流によって移動することが可能な程度に設定することが好ましい。かかる具体的な上限は、排ガス流速、配管等の配置等によって一概に限定することはできないが、一般に、500μm、好ましくは200μmを上限とし、かかる上限を超える粒子の割合がが30重量%以下、好ましくは10重量%以下であるものが望ましい。
【0026】
尚、粗大粒子は、予め生成する微細酸化物粒子の平均粒子径を測定し、これに基づいて上記範囲を満足するものを選択して使用すれば良い。
【0027】
粗大粒子の平均粒径は10〜70μmであり、好ましくは、20〜70μm、更に好ましくは、30〜70μmの範囲より決定するのが好ましい。
【0028】
本発明において、粗大粒子は、反応容器内のバーナーにおける燃焼熱により生成直後の粒子ではなく、また、取出配管中を移動する排ガス中で溶融しないものであることが、微細酸化物粒子の配管等への付着を効果的に防止するために好ましい。
【0029】
粗大粒子としては、例えば、火炎溶融法等の方法により別途製造した粒子や本発明の方法によって得られた微細酸化物粒子より、前記条件を満足する粒子を分別して、粗大粒子の一部又は全部として使用することができる。
【0030】
また、上記粗大粒子は生成する微細酸化物粒子と必ずしも同種である必要はないが、得られる微細酸化物粒子の純度を低下させないためにも、微細酸化物粒子と同種の粗大粒子を使用することが好ましい。
【0031】
本発明において、粗大粒子の供給位置は、反応容器から排ガスを取り出す取出配管を通過する排ガスに粗大粒子が存在するように決定すれば良いが、好ましくは、反応容器内のバーナーによる火炎部分以外の空間部において、粗大粒子を供給することが、排ガス流に同伴される粗大粒子により、反応容器内壁への微細酸化物粒子の付着をも防止することができるため好ましい。
【0032】
本発明において、生成する微細酸化物粒子に対する粗大粒子の供給割合は、特に制限されないが、生成する微細酸化物粒子に対して1〜100重量%、好ましくは5〜50重量%の割合が好適である。
【0033】
即ち、粗大粒子の供給量が1重量%未満の場合、付着を除去する効果が小さく、供給量が100重量%を超えると、経済的でない上に粗大粒子による配管内壁の削れが起こり易くなるので好ましくない。
【0034】
尚、粗大粒子の供給は、連続して行っても良いし、断続的に行っても良い。
【0035】
本発明において、粗大粒子の排ガス中への供給方法は特に制限されないが、代表的な方法としては、ロータリーフィーダー、スクリューフィーダー、テーブルフィーダー、リングフィーダー、振動フィーダー、インジェクションフィーダー等の公知の供給器を使用した方法が挙げられる。
【0036】
本発明において、粗大粒子は微細酸化物粒子を含有する排ガス中に供給された後、配管等の内壁へ付着した微細酸化物粒子を除去しながら流れ、微細酸化物粒子と共に分離装置にてガスと分離される。
【0037】
この場合、粗大粒子と微細酸化物粒子とは、分離装置において、同時に排ガスと分離しても良いし、分離装置を複数段に設けることにより、粗大粒子と微細粒子を含む排ガスとを分離した後、微細酸化物粒子と排ガスを分離することによって逐次分離しても良い。
【0038】
この時使用される分離装置としては、例えば、サイクロン、バグフィルター等、公知の分離装置が、上記分離の態様に応じて適宜使用される。
【0039】
本発明において、分離装置にて分離、回収された粗大粒子は、再び、排ガス中に供給され、循環使用することが好ましい。循環使用する際、混入する微細酸化物粒子は可及的に除去して使用することが好ましい。
【0040】
上記微細酸化物粒子の除去方法としては、振動篩による分級、スクリーン式分級機による分級、風力分級機による分級等の乾式法による分級、湿式篩による分級、液体サイクロンによる分級、水簸分級等の湿式法による分級が挙げられる。そのうち、乾燥、排水処理等を考慮すると乾式法による分級がより好適である。
【0041】
本発明において、取出配管内の排ガス温度は、分離装置の劣化を防止する温度に制御することが好ましい。即ち、取出配管の反応容器出口側においては、300℃以上の排ガス温度を有しており、この場合は約200℃以下に冷却することが好ましい。一方、取出配管の分離装置側では、温度が低下する傾向にあり、この場合は排ガス中の水分の凝縮を防ぐために、排ガスの露点以上(一般には100℃以上)に加熱することが好ましい。
【0042】
本発明の方法を、その代表的な態様の工程図を示す図1に従ってより具体的に説明すれば、先ず、バーナー1を内蔵する反応容器2内で、該バーナーにおける燃焼熱により微細酸化物粒子が生成される。上記バーナーには、一般に、多重管より成り、微細酸化物粒子の原料100、可燃性ガス101、酸素102が中心口、及びそれぞれの環状口より供給される。
【0043】
上記バーナーにおける燃焼熱により生成する該微細酸化物粒子は、排ガスに同伴され、反応容器2から取出配管3を経て分離装置に導かれるが、その際、反応容器2内の、バーナーから離れた位置に、粗大粒子103を供給するための供給口5が設けられ、粗大粒子が供給される。供給された粗大粒子は、バーナーの燃焼熱によって生成した微細酸化物粒子と共に排ガスに同伴され、反応容器2の側壁及び取出配管3の内壁と接触しながら、分離装置に到達する。
【0044】
上記接触によって、取出配管等においては、微細酸化物粒子が内壁に付着するのを防止し、また、付着した場合でも、粗大粒子によって除去され、安定した製造条件で、微細酸化物粒子を得ることができる。
【0045】
図1に示す態様は、取出配管を経て分離装置に到達した排ガスより、サイクロン4-aにより粗大粒子を分離した後、バグフィルター4-bにより微細酸化物粒子104を得るようにした態様を示す。
【0046】
上記サイクロンによって分離された粗大粒子は、反応容器に供給する粗大粒子として循環使用することができ、前記したように、かかる態様は好ましい態様である。
【0047】
【実施例】
本発明を具体的に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0048】
なお、実施例および比較例中での評価は、以下のように行った。
【0049】
(1)平均粒径及び粒度分布
堀場製作所製 レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(LA−920)により測定した。
【0050】
(2)比表面積
柴田科学器機工業製 比表面積測定装置(SA−1000)を用い、窒素吸着法によるBET1点により測定した。
【0051】
実施例1
図1に示す装置を使用し、以下のような操作を行い微細酸化物粒子を得た。
【0052】
即ち、4重管バーナー1を設置した円筒状反応容器2において、外環から順に、水素ガス(流量4m3/h)、酸素(流量6m3/h)と空気(流量 1m3/h)の混合ガス、水素ガス(流量2m3/h)を供給して火炎を形成させ、中心管から空気(流量 6m3/h)、テトラメトキシシラン(供給速度 1000g/h)及び窒素(流量 0.1m3/h)の混合ガスを供給し、該テトラメトキシシランを燃焼させて、微細酸化物粒子として、微細球状シリカ粒子を得た。
【0053】
この際、供給口5から、乾式シリカを火炎溶融法によって溶融して得た溶融シリカ粒子(平均粒径 42.5μm、供給速度 200g/h)を粗大粒子として供給し、上記微細球状シリカ粒子を含有する排ガスに同伴させた。
【0054】
上記微細球状シリカ粒子と共に粗大粒子を含有する排ガスは、取出配管3により取り出した後、サイクロン4-aに導入し、粗大粒子103と微細球状シリカ粒子を含有する排ガスとに分離した。該サイクロンにより回収した粗大シリカ粒子は損失分を補充して反応容器2の供給口5に供給する粗大粒子として循環使用した。
【0055】
一方、微細球状シリカ粒子を含有する排ガスはバグフィルター4-bにより微細球状シリカ粒子を回収した。
【0056】
また、上記方法においては、取出配管を全長にわたって180℃に温度制御し、配管温度を排ガスの露点以上に保った。
【0057】
上記方法を10日間連続して実施した場合の、取出配管における微細酸化物粒子(微細球状シリカ粒子)の付着度合いを、該配管を流れるガスの温度上昇により確認した。即ち、取出配管3の内壁に微細酸化物粒子が付着、堆積することにより、管の伝熱性が低下し、取出配管の反応容器側での冷却が不十分となり排ガス温度が上昇する。従って、該取出配管温度の変化を見ることにより微細酸化物粒子の付着状態をチェックすることができる。このように、温度が上昇する場合、微細酸化物粒子が付着、堆積していることを示す。
【0058】
取出配管における微細酸化物粒子(微細球状シリカ粒子)の付着度合いを、バグフィルター前の取出配管内のガス温度として表1に示す。
【0059】
また、実施例1において、反応容器内壁への微細酸化物粒子の付着も完全に防止されていた。
【0060】
実施例2
原料をアルミ粉末(平均粒径 0.9μm、供給速度 1000g/h)とした以外は実施例1と同様の操作を行い、微細酸化物粒子を製造した。
【0061】
取出配管における微細酸化物粒子(微細球状シリカ粒子)の付着度合いを、バグフィルター前の取出配管内のガス温度として表1に示す。
【0062】
また、実施例2において、反応容器内壁への微細酸化物粒子の付着も完全に防止されていた。
【0063】
実施例3
原料をオクタメチルシクロテトラシロキサン(供給速度 1000g/h)とした以外は実施例1と同様の操作を行い、微細酸化物粒子を製造した。
【0064】
取出配管における微細酸化物粒子(微細球状シリカ粒子)の付着度合いを、バグフィルター前の取出配管内のガス温度として表1に示す。
【0065】
また、実施例3において、反応容器内壁への微細酸化物粒子の付着も完全に防止されていた。
【0066】
実施例4
使用する粗大粒子の大きさ及び供給量を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、微細酸化物粒子を製造した。
【0067】
取出配管における微細酸化物粒子(微細球状シリカ粒子)の付着度合いを、バグフィルター前の取出配管内のガス温度として表1に示す。
【0068】
また、実施例4において、反応容器内壁への微細酸化物粒子の付着も完全に防止されていた。
【0069】
比較例1
粗大シリカ粒子を排ガスライン中に供給しない以外は実施例1と同様の操作を行い、微細酸化物粒子を製造した。
【0070】
取出配管における微細酸化物粒子(微細球状シリカ粒子)の付着度合いを、バグフィルター前の取出配管内のガス温度として表1に示す。
【0071】
比較例2
粗大粒子として平均粒径 1.1μmのシリカ粒子を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、微細酸化物粒子を製造した。
【0072】
取出配管における微細酸化物粒子(微細球状シリカ粒子)の付着度合いを、バグフィルター前の取出配管内のガス温度として表1に示す。
【0073】
比較例3
粗大粒子として平均粒径 6.7μmのシリカ粒子を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、微細酸化物粒子を製造した。
【0074】
取出配管における微細酸化物粒子(微細球状シリカ粒子)の付着度合いを、バグフィルター前の取出配管内のガス温度として表1に示す。
【0075】
【表1】
Figure 0004398084
【0076】
表1に示すとおり、微細酸化物粒子を含有するガス中に、特定の粗大粒子を存在させると配管への微細酸化物粒子の付着を防止出来、微細酸化物粒子を安定的に製造することが出来た。
【0077】
一方、粗大粒子を存在させない場合、或いは、平均粒径が10〜70μmを外れる粗大粒子を用いた場合は微細酸化物粒子が配管へ付着し、配管ガス温度が上昇したため、安定的に製造することが出来なかった。
以上
【0078】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、反応容器内でバーナーにおける燃焼熱により微細酸化物粒子を生成せしめ、これを排ガスより分離する工程を含む、微細酸化物の製造方法において、排ガス中に含まれる微細酸化物粒子が配管等の排ガスと接触する部材表面に付着するのを防止し、微細酸化物の製造を安定的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施するための代表的な工程図
【符号の説明】
1 バーナー
2 反応容器
3 取出配管
4 分離装置
5 粗大粒子の供給管

Claims (3)

  1. バーナーを内蔵する反応容器内で、該バーナーにおける燃焼熱により、平均粒径が0.01〜5μmの微細酸化物粒子を生成せしめ、該微細酸化物粒子を含有する排ガスを上記反応容器から取出配管を経て分離装置に導き、該微細酸化物粒子を分離する方法において、該微細酸化物粒子の平均粒径に対して少なくとも5倍以上であり、且つ10〜70μmの平均粒径である粗大粒子を反応容器に供給して粗大粒子と微細酸化物粒子の混合物を得た後、分離装置において粗大粒子と微細酸化物粒子とを分離することを特徴とする微細酸化物粒子の製造方法。
  2. 取出配管を排ガスの露点以上に保つ、請求項1記載の微細酸化物粒子の製造方法。
  3. 粗大粒子を微細酸化物粒子の生成量に対して1〜100重量%の割合で存在させる、請求項1記載の微細酸化物粒子の製造方法。
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