JP4397705B2 - 伝送路特性推定装置、受信機及びコンピュータプログラム - Google Patents

伝送路特性推定装置、受信機及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システムにおける伝送路特性推定装置、受信機及びその伝送路特性推定装置、受信機をコンピュータを利用して実現するためのコンピュータプログラムに関する。
無線通信システムにおいてマルチパス伝搬による自パス干渉を抑圧することは、高速伝送を実現する上で重要である。例えば、シングルキャリア伝送を用いる無線通信システムにおいて有効な自パス干渉抑圧技術としては周波数領域等化方式が知られている。特に、最小平均自乗誤差(Minimum Mean Square Error)規範を用いた周波数領域等化方式では、チャネル利得の小さい周波数成分における雑音強調を抑圧することができ、有効な等化アルゴリズムとして知られている(以下、この最小平均自乗誤差規範による周波数領域等化方式をMMSE周波数等化方式と称する)。
図5は、MMSE周波数等化方式を用いた従来の受信機300を具備する無線通信システムの概略構成を示すブロック図である。図5において、送信機1では、送信データ及び送信パイロット信号の各先頭にサイクリック・プリヒックス(Cyclic Prefix、以下、CPと称する)をCP挿入器11a,11bにより挿入し、次いで、それらCP挿入後の送信データ及び送信パイロット信号を時間多重器12により時間多重し、この時間多重された信号をアンテナ13から無線送信する。図6は、その送信信号の伝送フレームの構成例を示す図である。図6の例では、パイロット信号の末尾の32シンボルがパイロット信号の先頭部分(CP部分)に複写され、また、データの末尾の32シンボルがデータの先頭部分(CP部分)に複写されている。なお、パイロット信号は受信機側との間で予め整合された既知の信号である。
受信機300では、アンテナ21により受信された信号の受信データ及び受信パイロット信号から、それぞれCPをCP除去器22a,22bにより除去する。次いで、伝送路推定器310が、CP除去後の受信パイロット信号から伝送路特性推定値及び雑音電力推定値を求める。MMSE周波数等化器24は、それら伝送路特性推定値及び雑音電力推定値を使用して、(1)式によりCP除去後の受信データを周波数領域で等化し出力する。
Figure 0004397705
但し、d(n)はCP除去後の受信データ、d’(n)はMMSE周波数等化後の受信データ、H(f)は周波数領域の伝送路特性推定値、Nは雑音電力推定値、F{x}はxの離散フーリエ変換、F−1{x}はxの逆離散フーリエ変換、*は複素共役の表記、である。
図7は、図5の従来の伝送路推定器310の構成を示すブロック図である。図7において、先ず、離散フーリエ変換器231aがCP除去後の受信パイロット信号p(n)、(nは0から(N−1)までの整数)に対してNポイントの離散フーリエ変換を行う((2)式参照)。但し、NはCP除去後の受信パイロット信号p(n)の系列長、p(f)は離散フーリエ変換後の信号である。
Figure 0004397705
次いで、この変換後のパイロット信号Pr(f)に対して乗算器234cにより所定信号を乗じることによって、(3)式に示される周波数領域の伝送路特性推定値H(f)が得られる。但し、Pt(f)は既知のパイロット信号の周波数特性である。
Figure 0004397705
ここで、伝送路特性推定値H(f)は雑音が付加された伝送路特性推定値であるので、雑音の影響を取り除く必要がある。このらめに、逆離散フーリエ変換器232により伝送路特性推定値H(f)を逆離散フーリエ変換し、時間領域の伝送路特性推定値h(n)を求める。この時間領域の伝送路特性推定値h(n)は、推定した遅延プロファイルを表している。一般に、CP長NCPは伝送路の最大遅延時間より長く設定されるので、該CP長NCPより長い時間領域の成分はすべて雑音成分とみなすことができる。これにより、乗算器234aにより、伝送路特性推定値h(n)に対して、CP長NCP内の成分のみ取り出す係数gNE(n)を有するフィルタ235cを乗じることにより、伝送路特性推定値h(n)から雑音成分を除去する。次いで、伝送路推定値補間器236がその雑音除去後の伝送路特性推定値に対してデータ補間を行う。一般にパイロット長は、オーバヘッドを小さくするためにデータ長より短い。そこで、足らない分を伝送路推定値補間器236によりデータ値「0」で補間してデータ長と同じ長さの伝送路特性推定値を得る。次いで、離散フーリエ変換器231bがデータ補間後の伝送路特性推定値に対して離散フーリエ変換を行い、周波数領域の伝送路特性推定値H’(f)を出力する((4),(5)式参照)。この伝送路特性推定値H’(f)がMMSE周波数等化器24に入力されて、上記(1)式における周波数領域の伝送路特性推定値H(f)として使用される。
Figure 0004397705
Figure 0004397705
また、乗算器234bにより、伝送路特性推定値h(n)に対して、上記係数gNE(n)の逆特性の係数(1−gNE(n))を有するフィルタ235dを乗じることにより、伝送路特性推定値h(n)からCP長NCP外の成分を取り出す。次いで、雑音電力推定器237が該乗算器234bの出力を積分することにより雑音電力推定値Nを算出し出力する((6)式参照)。
Figure 0004397705
A. Czylwik, "Low Overhead Pilot-Aided Synchronization for Single Carrier Modulation with Frequency Domain Equalization," Proc. GLOBECOM '98, pp. 2068-2073, Sydney, Australia, Nov. 1998.
しかし、上述した従来の技術では、送信機にCP挿入器が具備されていない場合、パイロット信号にCPが挿入されないために伝送路特性推定値の精度が劣化するという問題が生じる。このためCP挿入器が要求されない既存規格の無線通信システムでは、周波数領域等化を行ったとしても十分な効果が得られない。
図8、図9は、CP挿入なしによる従来の影響を説明するための概念図である。図8では、送信側で送信パイロット信号(「A」〜「E」のシンボル)にCP(「E」のシンボルのコピー)が挿入されるので、マルチパス伝搬による干渉成分(「お」のシンボルの遅延成分)がCP内に収まり、受信機のCP除去器により該干渉成分を除去することができる。これにより離散フーリエ変換後の周波数成分には干渉成分が含まれず、上記(3)式によりパスの振幅と位相情報のみを取り出すことができるので、伝送路特性推定値が精度よく求められる。
しかし、図9では、送信側で送信パイロット信号(「A」〜「E」のシンボル)にCPが挿入されないので、マルチパス伝搬による干渉成分(「お」のシンボルの遅延成分)が送信パイロット信号本体部分(「A」のシンボル)にかかり、受信機のCP除去器によっても当然のことながら該干渉成分を除去することができない。これにより離散フーリエ変換後の周波数成分には干渉成分が含まれるので、上記(3)式により伝送路特性推定値を求めても、信号が巡回していない部分(「お」のシンボル部分)でパスの振幅や位相の推定誤りが発生する。このようにCPが挿入されない場合、伝送路特性推定値の精度が劣化するので周波数領域等化を行ったとしても十分な効果が得られない。
また、パイロット信号にCPが挿入されないことにより、上記(6)式で求められた雑音電力が実際よりも大きく推定されてしまうという問題が生じる。図10、図11は、CP挿入なしによる雑音電力への従来の影響を説明するための波形図である。図10には遅延波の電力の時間変化の一例が示されている。そして、図11には、パイロット信号にCPが挿入されなかった場合の図10の遅延波の雑音電力推定値の時間変化が示されている。図10、図11に示されるように、雑音電力推定値が遅延波の電力に比例し、且つ実雑音電力より大きく推定されている。これはCPの挿入がなかったために、受信パイロット信号の周波数特性に干渉成分が含まれることとなり、実雑音電力と干渉電力の和が雑音電力として推定されたためである。このように雑音電力推定値の精度が劣化することにより、MMSE周波数等化方式ではビット誤りを抑えることができず、通信品質に悪影響を及ぼす虞がある。
また、CP挿入器が要求されていない既存規格の送信機に対してCP挿入器を網おけるようにすることは、CP除去器を持たない既存規格の受信機とのバックワード・コンパチビリティを保つためには難しく、特に共通チャネルであるパイロットチャネルにCPを挿入することは現実的に不可能である。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、送信側でCPが挿入されない場合に、CPが挿入されたときの受信信号を再現することにより受信精度向上を図ることができる伝送路特性推定装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、送信側でCPが挿入されない場合に、雑音電力推定値の精度向上を図ることにより受信精度向上を図ることができる伝送路特性推定装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、送信側でCPが挿入されない場合に、CPが挿入されたときの受信信号を再現することにより受信精度向上を図ることができる受信機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、本発明の伝送路特性推定装置をコンピュータを利用して実現するためのコンピュータプログラムを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、本発明の受信機をコンピュータを利用して実現するためのコンピュータプログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る伝送路特性推定装置は、既知信号を送信機から受信機へ送信する無線通信システムにおける伝送路特性を推定する伝送路特性推定装置において、前記既知信号と伝送路特性推定用入力信号とに基づいて伝送路特性推定値を算出する伝送路特性推定値演算手段と、前記受信機により受信された受信既知信号を第一段階の前記伝送路特性推定用入力信号に用いて前記伝送路特性推定値演算手段により算出された第一段階の伝送路特性推定値と、前記既知信号とを伝送路の最大遅延時間の長さだけ巡回畳み込み演算し、前記受信既知信号の先頭から伝送路の最大遅延時間の長さの部分を該巡回畳み込み演算結果に置き換えることで擬似受信信号を作成する擬似受信信号作成手段と、を備え、前記擬似受信信号を第二段階の前記伝送路特性推定用入力信号に用いて前記伝送路特性推定値演算手段により第二段階の伝送路特性推定値を算出することを特徴とする。
本発明に係る伝送路特性推定装置においては、前記第二段階の伝送路特性推定値を使用して、雑音電力推定情報を算出する雑音電力推定手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る伝送路特性推定装置においては、過去の前記雑音電力推定情報を保持する記憶手段と、前記記憶手段の保持値に基づいて最適な雑音電力推定情報を選択する選択手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る受信機は、既知信号を送信機から送信する無線通信システムにおける受信機において、前述のいずれかの伝送路特性推定装置を備えたことを特徴としている。
本発明に係るコンピュータプログラムは、既知信号を送信機から受信機へ送信する無線通信システムにおける伝送路特性を推定する伝送路特性推定処理を行うためのコンピュータプログラムであって、前記既知信号と伝送路特性推定用入力信号とに基づいて伝送路特性推定値を算出する機能と、前記受信機により受信された受信既知信号を第一段階の前記伝送路特性推定用入力信号に用いて前記伝送路特性推定値算出機能により算出された第一段階の伝送路特性推定値と、前記既知信号とを伝送路の最大遅延時間の長さだけ巡回畳み込み演算し、前記受信既知信号の先頭から伝送路の最大遅延時間の長さの部分を該巡回畳み込み演算結果に置き換えることで擬似受信信号を作成する機能と、前記擬似受信信号を第二段階の前記伝送路特性推定用入力信号に用いて前記伝送路特性推定値算出機能により第二段階の伝送路特性推定値を算出する機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムにおいては、前記第二段階の伝送路特性推定値を使用して、雑音電力推定情報を算出する機能をさらにコンピュータに実現させることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムにおいては、過去の前記雑音電力推定情報を記憶手段に保持する機能と、前記記憶手段の保持値に基づいて最適な雑音電力推定情報を選択する機能とをさらにコンピュータに実現させることを特徴とする。
上記コンピュータプログラムにより、前述の伝送路特性推定装置がコンピュータを利用して実現できるようになる。
本発明によれば、受信既知信号に基づいた第一段階の伝送路特性推定値と既知信号とから擬似受信信号を作成することにより、送信側でCPが挿入されない場合に、CPが挿入されたときの受信信号を再現することが可能となり、受信精度向上を図ることができる。
また、過去の雑音電力推定情報(雑音電力推定値又は雑音電力スペクトル密度推定値)に基づいた最適な雑音電力推定情報が選択されるので、送信側でCPが挿入されない場合に、雑音電力推定値の精度向上を図ることが可能となり、受信精度向上を図ることができる。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る伝送路推定器23(伝送路特性推定装置)を備えた受信器2を具備する無線通信システムの概略構成を示すブロック図である。図1において、送信機100は上記図5の送信機1の構成に対してCP挿入器11a、11bを備えていないものである。送信機100では、時間多重器12が、CP挿入なしの送信データ及び送信パイロット信号を時間多重する。そして、この時間多重された信号がアンテナ13から無線送信される。このCPなしの送信信号の伝送フレームの構成は、例えば上記した図6のフレーム構成からCP部分が削除されたものである。また、パイロット信号は受信機側との間で予め整合された既知の信号である。
図1に示される受信機2において、上記図5の従来の構成と異なっているのは伝送路推定器23のみであり、その他の構成は従来と同様である。
受信機2では、CP除去器22aがアンテナ21により受信された信号の受信データに対してCP除去処理を施し、また、CP除去器22bがアンテナ21により受信された信号の受信パイロット信号に対してCP除去処理を施す。なお、CPなしで送信された受信信号に対しては、CP除去器22a、22bは何も処理せずにそのまま通過させる。
次いで、伝送路推定器23が、CP除去器22b通過後の受信パイロット信号から伝送路特性推定値及び雑音電力推定値を求める。MMSE周波数等化器24は、それら伝送路特性推定値及び雑音電力推定値を使用して、上記(1)式によりCP除去器22a通過後の後の受信データを周波数領域で等化し出力する。
以下、本発明の一実施形態に係る伝送路推定器23(伝送路特性推定装置)について詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る伝送路推定器23の構成を示すブロック図である。
図2において、伝送路推定部23には、CP除去器22b通過後の系列長Nの受信パイロット信号p(n)が入力される。この入力により、先ず、スイッチSW1により該受信パイロット信号p(n)を離散フーリエ変換器231aへ入力する。そして、上記図7と同様に、受信パイロット信号p(n)を離散フーリエ変換器231aにより離散フーリエ変換し、この変換後のパイロット信号Pr(f)に対して乗算器234cにより所定信号を乗じることによって、上記(3)式に示される周波数領域の伝送路特性推定値H(f)を得る。次いで、この伝送路特性推定値H(f)を逆離散フーリエ変換器232により逆離散フーリエ変換し、この変換後の時間領域の伝送路特性推定値h(n)を得る。この伝送路特性推定値h(n)はスイッチSW2により干渉補償器233へ入力される。
干渉補償器233は、伝送路特性推定値h(n)、既知のパイロット信号pt(n)、及び受信パイロット信号p(n)を使用して、CPが挿入されたときの受信パイロット信号を擬似的に作成する。既知のパイロット信号pt(n)は予め伝送路推定器23内のメモリ(図示せず)に記憶されている。また、受信パイロット信号p(n)は伝送路推定器23内のメモリ(図示せず)に一時的に保持されている。
図3、図4は、干渉補償器233の動作を説明するための概念図である。
図3には送信側でCPが挿入された場合のCP除去後の受信パイロット信号p(n)が示されている。但し、h(n)は時間領域の実伝送路特性値である。一方、図4には送信側でCPが挿入されなかった場合の受信パイロット信号p(n)が示されている。この図4に示されるように、CPが挿入されなかった場合、受信パイロット信号p(n)の先頭から伝送路の最大遅延時間までの部分に干渉成分が含まれており、その他の受信パイロット信号には干渉成分が存在していない。そこで、本干渉補償器233では、伝送路の最大遅延時間までの部分については、伝送路特性推定値h(n)と既知のパイロット信号pt(n)とによる巡回畳み込み演算を行うことにより、CPが挿入されたときの擬似的な受信パイロット信号p’(n)を作成する。この擬似的な受信パイロット信号p’(n)は(7)式により求められる。これにより干渉成分が小さな受信パイロット信号p’(n)が得られる。
Figure 0004397705
但し、Ndelayは、伝送路の最大遅延時間であり既知の値である。
次いで、図2に戻り、干渉補償器233から出力された受信パイロット信号p’(n)は、スイッチSW1が切り替えられて離散フーリエ変換器231aへ入力される。そして、受信パイロット信号p’(n)を離散フーリエ変換器231aにより離散フーリエ変換し、この変換後のパイロット信号Pr’(f)に対して乗算器234cにより所定信号を乗じることによって周波数領域の伝送路特性推定値H(f)を得る。次いで、この伝送路特性推定値H(f)を逆離散フーリエ変換器232により逆離散フーリエ変換し、この変換後の時間領域の伝送路特性推定値h(n)を得る。この伝送路特性推定値h(n)はスイッチSW2が切り替えられて乗算器234a、234bへ入力される。
乗算器234aでは、上記図7と同様に、伝送路特性推定値h(n)に対してフィルタ235aが乗じられて雑音成分が除去される。ここで、フィルタ235aは、伝送路の最大遅延時間Ndelay内の成分のみ取り出す係数gNE’(n)を有する。次いで、伝送路推定値補間器236がその雑音除去後の伝送路特性推定値に対してデータ値「0」でデータ補間し、データ長と同じ長さの伝送路特性推定値を出力する。次いで、離散フーリエ変換器231bがデータ補間後の伝送路特性推定値に対して離散フーリエ変換を行い、周波数領域の伝送路特性推定値H’(f)を出力する。この伝送路特性推定値H’(f)は、(8)式、(9)式により表される。
Figure 0004397705
Figure 0004397705
これにより、伝送路特性推定値H’(f)の精度が向上する。そして、この伝送路特性推定値H’(f)が図1のMMSE周波数等化器24に入力されて、上記(1)式における周波数領域の伝送路特性推定値H(f)として使用される。これにより、送信側でパイロット信号にCPが挿入されない場合の周波数領域等化精度が向上する。
また、図2の乗算器234bでは、上記図7と同様に、伝送路特性推定値h(n)に対してフィルタ235bが乗じられる。ここで、フィルタ235bは、伝送路の最大遅延時間Ndelay以上の成分を取り出す係数(1−gNE’(n))を有する。次いで、雑音電力推定器237が該乗算器234bの出力を積分することにより雑音電力推定値Nを算出し出力する((10)式参照)。
Figure 0004397705
この雑音電力推定値Nは、伝送路特性推定値h(n)を用いて推定されたものであるが、上記受信パイロット信号p’(n)を作成する際に用いられた伝送路特性推定値h(n)に干渉成分が含まれていることにより、その影響が顕在化することがある。そこで、過去の雑音電力推定値Nを保持するメモリ238を設け、選択部239が、現在の雑音電力推定値Nとメモリ238内の雑音電力推定値NMEMとを比較して小さい方の雑音電力推定値Nminを出力する((11)式参照)。メモリ238にはその雑音電力推定値Nminを記憶させる。これにより、過去の雑音電力推定値から干渉成分のより小さな雑音電力推定値を得ることができる。
Figure 0004397705
そして、その雑音電力推定値Nminが図1のMMSE周波数等化器24に入力されて、上記(1)式における雑音電力推定値Nとして使用される。これにより、送信側でパイロット信号にCPが挿入されない場合の周波数領域等化精度がさらに向上する。
なお、メモリ238には過去の複数の雑音電力推定値N(例えば、最新の10個)を保持し、この複数の記憶値の中から最適な値を選択し出力するようにしてもよい。
また、雑音電力推定器237が周波数領域で雑音電力スペクトル密度を推定し、メモリ238には過去の雑音電力スペクトル密度推定値を保持し、この保持値の中から最適な雑音電力スペクトル密度推定値を出力するようにしてもよい。
また、擬似的な受信パイロット信号p’(n)を用いて雑音電力推定値又は雑音電力スペクトル密度推定値を算出するようにしてもよい。
なお、上述した各実施形態において図2に示される伝送路推定器23は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、この伝送路推定器23はメモリおよびDSP(デジタルシグナルプロセッサ)などの演算処理装置により構成され、伝送路推定器23の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、図2に示す伝送路推定器23が行う各機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより伝送路特性推定処理又は雑音電力推定処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、CPが挿入された場合の擬似的な受信パイロット信号を作成して再び伝送路特性を推定する構成と、過去の雑音電力推定情報(雑音電力推定値又は雑音電力スペクトル密度推定値)を保持して最適な雑音電力推定情報を出力する構成とは、それぞれ単独で具備するようにしてもよい。
また、干渉補償器233に入力される第一段階の伝送路特性推定値h(n)は、直接時間領域において求めるようにしてもよい。同様に、擬似的な受信パイロット信号p’(n)から推定される第二段階の伝送路特性推定値h(n)についても、時間領域で算出するようにしてもよい。
また、それら第一、第二段階の伝送路特性推定値を導出するアルゴリズムには、各種のアルゴリズムが利用可能であり、本発明は伝送路特性推定値の導出アルゴリズムに限定されず、広く適用することができるものである。
また、受信データに対して本発明を適用することにより、送信側でデータにCPが挿入されない場合の受信精度を向上させることができる。一般にパイロット信号とデータは、ペアで、例えば図6に示されるようにパイロット信号に引き続きデータの順で送信される(以下、パイロット信号とデータのペアをフレームと称する)。これにより、データは当該フレームのパイロット信号と次フレームのパイロット信号とに挟まれることとなる。ここで、データを挟む二つのパイロット信号について、前方のパイロット信号を「パイロットA」、後方のパイロット信号を「パイロットB」とする。そして、パイロットAからデータ、そしてパイロットBまでの区間を一つの等化区間とみなし、CPが挿入されたときの受信データを擬似的に作成する。
具体的には、パイロットBの末尾の最大遅延時間Ndelay分の既知信号と第一段階の伝送路特性推定値により、CPが挿入された場合の受信パイロットAを擬似的に作成する。次いで、この擬似的な受信パイロットAの先頭から実際の受信データ、そして実際の受信パイロットBまでを離散フーリエ変換する。これにより、データにCPが挿入されない場合において、干渉成分のより小さな受信データの周波数特性を得ることができる。もしくは、擬似的な受信パイロットAと実際の受信データ及び受信パイロットBを一つのブロックとして時間等化することにより、データにCPが挿入されない場合において、干渉成分のより小さな受信データを得ることが可能となる。
また、本発明は、シングルキャリア伝送を用いる無線通信システムの他、マルチキャリア伝送を用いる無線通信システムなど、各種の無線通信システムに適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る伝送路推定器23(伝送路特性推定装置)を備えた受信器2を具備する無線通信システムの概略構成を示すブロック図である。 同実施形態に係る伝送路推定器23の構成を示すブロック図である。 図2に示す干渉補償器233の動作を説明するための概念図である。 図2に示す干渉補償器233の動作を説明するための概念図である。 従来の受信機300を具備する無線通信システムの概略構成を示すブロック図である。 CP付きの送信信号の伝送フレームの構成例を示す図である。 図5に示す従来の伝送路推定器310の構成を示すブロック図である。 CP挿入なしによる従来の影響を説明するための概念図である。 CP挿入なしによる従来の影響を説明するための概念図である。 CP挿入なしによる雑音電力への従来の影響を説明するための波形図である。 CP挿入なしによる雑音電力への従来の影響を説明するための波形図である。
符号の説明
2…受信機、21…アンテナ、22a,22b…CP除去器、23…伝送路推定器(伝送路特性推定装置)、24…MMSE周波数等化器、231a,231b…離散フーリエ変換器、232…逆離散フーリエ変換器、233…干渉補償器、234a〜c…乗算器、235a,235b…フィルタ、236…伝送路推定値補間器、237…雑音電力推定器、238…メモリ、239…選択器、SW1,SW2…スイッチ。

Claims (7)

  1. 既知信号を送信機から受信機へ送信する無線通信システムにおける伝送路特性を推定する伝送路特性推定装置において、
    前記既知信号と伝送路特性推定用入力信号とに基づいて伝送路特性推定値を算出する伝送路特性推定値演算手段と、
    前記受信機により受信された受信既知信号を第一段階の前記伝送路特性推定用入力信号に用いて前記伝送路特性推定値演算手段により算出された第一段階の伝送路特性推定値と、前記既知信号とを伝送路の最大遅延時間の長さだけ巡回畳み込み演算し、前記受信既知信号の先頭から伝送路の最大遅延時間の長さの部分を該巡回畳み込み演算結果に置き換えることで擬似受信信号を作成する擬似受信信号作成手段と、を備え、
    前記擬似受信信号を第二段階の前記伝送路特性推定用入力信号に用いて前記伝送路特性推定値演算手段により第二段階の伝送路特性推定値を算出することを特徴とする伝送路特性推定装置。
  2. 前記第二段階の伝送路特性推定値を使用して、雑音電力推定情報を算出する雑音電力推定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の伝送路特性推定装置。
  3. 過去の前記雑音電力推定情報を保持する記憶手段と、
    前記記憶手段の保持値に基づいて最適な雑音電力推定情報を選択する選択手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の伝送路特性推定装置。
  4. 既知信号を送信機から送信する無線通信システムにおける受信機において、
    請求項1から3のいずれかの項に記載の伝送路特性推定装置を備えたことを特徴とする受信機。
  5. 既知信号を送信機から受信機へ送信する無線通信システムにおける伝送路特性を推定する伝送路特性推定処理を行うためのコンピュータプログラムであって、
    前記既知信号と伝送路特性推定用入力信号とに基づいて伝送路特性推定値を算出する機能と、
    前記受信機により受信された受信既知信号を第一段階の前記伝送路特性推定用入力信号に用いて前記伝送路特性推定値算出機能により算出された第一段階の伝送路特性推定値と、前記既知信号とを伝送路の最大遅延時間の長さだけ巡回畳み込み演算し、前記受信既知信号の先頭から伝送路の最大遅延時間の長さの部分を該巡回畳み込み演算結果に置き換えることで擬似受信信号を作成する機能と、
    前記擬似受信信号を第二段階の前記伝送路特性推定用入力信号に用いて前記伝送路特性推定値算出機能により第二段階の伝送路特性推定値を算出する機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  6. 前記第二段階の伝送路特性推定値を使用して、雑音電力推定情報を算出する機能をさらにコンピュータに実現させることを特徴とする請求項に記載のコンピュータプログラム。
  7. 過去の前記雑音電力推定情報を記憶手段に保持する機能と、
    前記記憶手段の保持値に基づいて最適な雑音電力推定情報を選択する機能と、
    をさらにコンピュータに実現させることを特徴とする請求項に記載のコンピュータプログラム。
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