JP4397324B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、N個の燃料電池セルを直列接続して電気出力を取り出す燃料電池に関するものである。
燃料電池は、他の発電システムに比べると発電効率が高く、大気を汚染する物質を生成しないという点で注目されているエネルギー源である。燃料電池で発電を行わせるために、カソードへ空気(酸素)を供給しアノードへ燃料ガスである水素を供給する。水素ガスはアノードでの触媒反応によって水素イオン及び電子となり、水素イオンは電解質内を移動し、カソードの触媒反応により酸素と反応して水になる。一方、電子は外部回路を伝わってカソードに移動する。この電子の移動により、電気エネルギーが発生することになる。
燃料電池は、その基本単位である燃料電池セルにより構成されるが、1個の燃料電池セルのみでは十分な出力電圧を取ることが難しいので、これを多数直列接続することで出力電圧を稼いでいる。また、燃料ガスである水素ガスも各燃料電池セルへと供給する必要がある。従って、燃料電池セルには燃料ガスが注入される注入口と、注入された燃料ガスが排出される排出口が設けられる。そして、前段の燃料電池セルの排出口と後段の燃料電池セルの注入口とをパイプで接続して行くことで、ガス供給路を直列接続することができ、1番目の燃料電池セルに供給された水素ガスは、順次後段の燃料電池セルへと順番に供給されていく。
この場合、最終段(N番目とする)の燃料電池セルに供給された水素ガスは、この燃料電池セルに設けられた排出口から排出される。しかしながら、N個の燃料電池セルをモジュール化して燃料電池を構成する場合、水素ガスを外部に排出しないようにすることが好ましい。また、水素ガスを無駄なく使用するという点からも、水素ガスを排出しないようにすることが好ましい。
そこで、N番目の燃料電池セルについては、注入口のみを設け排出口を設けないという構成が考えられる。そうすると、N番目の燃料電池セルについては、ガスの拡散度が低下し出力が低下する傾向がある。従って、N個の燃料電池セルの電気的に直列接続して出力を取り出そうとすると、N番目の燃料電池セルに影響されて効率良く出力が取り出せなくなるという問題が生じる。
また、この問題は、N番目の燃料電池セルに排出口を設ける場合であっても、必要最小限の量の燃料ガスを供給する場合には、やはり、N番目の燃料電池セルについての出力低下という現象が生じうる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、N個の燃料電池セルを接続して出力電圧を取り出す場合に、出力を効率良く取り出すことができる燃料電池を提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係る燃料電池は、
N個の燃料電池セルを接続して出力電圧を取り出す燃料電池であって、
燃料ガス発生装置から供給される燃料ガスが供給されるガス供給路を1番目の燃料電池セルから最終N番目の燃料電池セルへと接続すると共に、
前記1番目を含む(N−M)個の燃料電池セルから外部へと電気出力を取り出すように構成し、
N番目を含むM個の燃料電池セルからの電気出力を蓄電手段に蓄電するように構成したことを特徴とするものである。
この構成による燃料電池の作用・効果を説明する。燃料電池は、N個の燃料電池セルが接続されて構成される。燃料ガスは、燃料ガス発生装置から供給される。燃料ガス発生装置については、特定の構造のものに限定されるものではなく、例えば公知のものを採用してもよい。燃料ガス発生装置からの燃料ガスは、N個の燃料電池セルのうち1番目の燃料電池セルに供給される。燃料電池セルには、燃料ガスの注入口と排出口とが設けられており、燃料ガスの供給路により、燃料ガスは例えば1番目→2番目→・・・→N番目と順番に供給されていく。また、出力電圧の外部への取り出しは、1番目の燃料電池セルを含む(N−M)個の燃料電池セルにより行うようにしている。すなわち、最終段のN番目の燃料電池セルは含まないので、これに影響されて外部への出力の取り出し効率が低下することがない。また、残りのM個の燃料電池セルにからの出力は、蓄電手段に蓄電するようにする。これにより、発生した電極を無駄に捨てるのではなく、蓄電しておくことで利用可能になる。その結果、N個の燃料電池セルを接続して電気出力を取り出す場合に、出力を効率良く取り出すことができる燃料電池を提供することができる。
本発明において、前記N番目の燃料電池セルには燃料ガスの注入口のみを設けて燃料ガスの排出口を設けないように構成することが好ましい。
N番目の燃料電池セルについては、注入口のみを設け排出口を設けないことにより、各燃料電池セルに供給された燃料ガスを外部に排出しないようにしている。その結果、燃料ガスを無駄に消費することなく、出力を効率よく取り出すことができる。
本発明において好ましくは、M=1であり、最終N番目の燃料電池セルからの電気出力を蓄電するように構成することである。これにより、効率良く、高い電気出力を取り出すことができる。
本発明に係る燃料電池使用される燃料電池セル(単位セル)の好適な実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の燃料電池の燃料電池セルの一例を示す組み立て斜視図であり、図2は、本発明の燃料電池の燃料電池セルの一例を示す縦断面図である。
本発明の燃料電池セルは、図1〜図2に示すように、板状の固体高分子電解質1と、その固体高分子電解質1の一方側に配置されたカソード側電極2と、他方側に配置されたアノード側電極板3とを備えるものである。本実施形態では、アノード側金属板5に、エッチングにより燃料の流路溝9が形成され、アノード側金属板5とカソード側金属板4の周縁部がエッチングにより他の部分より厚みを薄くしてある例を示す。
固体高分子電解質1としては、従来の固体高分子膜型電池に用いられるものであれば何れでもよいが、化学的安定性及び導電性の点から、超強酸であるスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる陽イオン交換膜が好適に用いられる。このような陽イオン交換膜としては、ナフィオン(登録商標)が好適に用いられる。
その他、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂からなる多孔質膜に上記ナフィオンや他のイオン伝導性物質を含浸させたものや、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂からなる多孔質膜や不織布に上記ナフィオンや他のイオン伝導性物質を担持させたものでもよい。
固体高分子電解質1の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、イオン伝導機能、強度、ハンドリング性などを考慮すると、10〜300μmが使用可能であるが、25〜50μmが好ましい。
電極板2,3は、ガス拡散層としての機能を発揮して、燃料ガスや、酸化ガス及び水蒸気の供給・排出を行なうと同時に、集電の機能を発揮するものが使用できる。電極板2,3としては、同一又は異なるものが使用でき、その基材には電極触媒作用を有する触媒を担持させることが好ましい。触媒は、固体高分子電解質1と接する内面2b,3bに少なくとも担持させるのが好ましい。
電極基材としては、例えば、カーボンペーパー、カーボン繊維不織布などの繊維質カーボン、導電性高分子繊維の集合体などの電導性多孔質材が使用できる。一般に、電極板2,3は、このような電導性多孔質材にフッ素樹脂等の撥水性物質を添加して作製されるものであって、触媒を担持させる場合、白金微粒子などの触媒とフッ素樹脂等の撥水性物質とを混合し、これに溶媒を混合して、ペースト状或いはインク状とした後、これを固体高分子電解質膜と対向すべき電極基材の片面に塗布して形成される。
一般に、電極板2,3や固体高分子電解質1は、燃料電池に供給される還元ガスと酸化ガスに応じた設計がなされる。本発明では、酸化ガスとして空気が用いられると共に、還元ガスとして水素ガスを用いるのが好ましい。また、還元ガスの代わりに、メタノールやジメチルエーテル等を用いることもできる。
例えば、水素ガスと空気を使用する場合、空気が自然供給される側のカソード側電極2では、酸素と水素イオンの反応が生じて水が生成するため、かかる電極反応に応じた設計をするのが好ましい。特に、低作動温度、高電流密度及び高ガス利用率の運転条件では、特に水が生成する空気極において水蒸気の凝縮による電極多孔体の閉塞(フラッディング)現象が起こりやすい。したがって、長期にわたって燃料電池の安定な特性を得るためには、フラッディング現象が起こらないように電極の撥水性を確保することが有効である。
触媒としては、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、銀、ニッケル、鉄、銅、コバルト及びモリブデンから選ばれる少なくとも1種の金属か、又はその酸化物が使用でき、これらの触媒をカーボンブラック等に予め担持させたものも使用できる。
電極板2,3の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、電極反応、強度、ハンドリング性などを考慮すると、50〜500μmが好ましい。電極板2,3と固体高分子電解質1とは、予め接着、融着等を行って積層一体化しておいてもよいが、単に積層配置されているだけでもよい。このような積層体は、薄膜電極組立体(Membrane Electrode Assembly:MEA)として入手することもでき、これを使用してもよい。
カソード側電極板2の表面にはカソード側金属板4が配置され、アノード側電極板3の表面にはアノード側金属板5が配置される。アノード側金属板5には燃料の注入口5c及び排出口5dが設けられ、更に本実施形態では、アノード側金属板5に流路溝9が設けられている。
カソード側金属板4には、空気中の酸素を供給するための多数の開口部4cが設けられている。開口部4cは、カソード側電極板2が露出可能であれば、その個数、形状、大きさ、形成位置などは何れでもよい。但し、空気中の酸素の供給効率と、カソード側電極板2からの集電効果などを考慮すると、開口部4cの面積はカソード側電極板2の面積の10〜50%であるのが好ましく、特に20〜40%であるのが好ましい。
カソード側金属板4の開口部4cは、例えば規則的又はランダムに複数の円孔やスリット等を設けたり、または金属メッシュによって開口部を設けてもよい。
金属板4,5としては、電極反応に悪影響がないものであれば何れの金属も使用でき、例えばステンレス板、ニッケル、銅、銅合金などが挙げられる。但し、伸び、重量、弾性率、強度、耐腐食性、プレス加工性、エッチング加工性などの観点から、ステンレス板、ニッケルなどが好ましい。
アノード側金属板5に設けられる流路溝9は、電極板3との接触により水素ガス等の流路が形成できるものであれば何れの平面形状や断面形状でもよい。但し、流路密度、積層時の積層密度、屈曲性などを考慮すると、金属板5の一辺に平行な縦溝9aと垂直な横溝9bを主に形成するのが好ましい。本実施形態では、複数本(図示した例では3本)の縦溝9aが横溝9bに直列接続されるようにして、流路密度と流路長のバランスを取っている。
なお、このような金属板5の流路溝9の一部(例えば横溝9b)を電極板3の外面に形成してもよい。電極板3の外面に流路溝を形成する方法としては、加熱プレスや切削などの機械的な方法でもよいが、微細加工を好適に行う上で、レーザ照射によって溝加工を行うことが好ましい。レーザ照射を行う観点からも、電極板2,3の基材としては、繊維質カーボンの集合体が好ましい。
金属板5の流路溝9に連通する注入口5c及び排出口5dは、それぞれ1個又は複数を形成することができる。なお、金属板4,5の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、強度、伸び、重量、弾性率、ハンドリング性などを考慮すると、0.1〜1mmが好ましい。
金属板5に流路溝9を形成する方法としては、加工の精度や容易性から、エッチングが好ましい。エッチングによる流路溝9では、幅0.1〜10mm、深さ0.05〜1mmが好ましい。また、流路溝9の断面形状は、略四角形、略台形、略半円形、V字形などが好ましい。
金属板4への開口部4cの形成、金属板4,5の周辺部の薄肉化、金属板5への注入口5c等の形成についても、エッチングを利用するのが好ましい。エッチングは、例えばドライフィルムレジストなどを用いて、金属表面に所定形状のエッチングレジストを形成した後、金属板4,5の種類に応じたエッチング液を用いて行うことが可能である。また、2種以上の金属の積層板を用いて、金属ごとに選択的にエッチングを行うことで、流路溝9の断面形状をより高精度に制御することができる。
図9に示す実施形態は、金属板4,5のカシメ部(周辺部)をエッチングにより厚みを薄くした例である。このように、カシメ部をエッチングして適切な厚さにすることで、カシメによる封止をより容易に行うことができる。この観点から、カシメ部の厚みとしては、0.05〜0.3mmが好ましい。
本発明では、金属板4,5の周縁は、電気的に絶縁した状態でカシメ(曲げプレス)により封止されている。電気的な絶縁は、絶縁材料6や固体高分子電解質1の周縁部、又はその両者を介在させることで行うことができる。
本発明では、カシメを行う際、図2に示すように、金属板4,5の周縁によって固体高分子電解質1を挟持する構造が好ましく、絶縁材料6を介在させつつ固体高分子電解質1を挟持する構造がより好ましい。このような構造によると、電極板2,3の一方から他方へのガス等の流入を効果的に防止することができる。絶縁材料6の厚みとしては、薄型化の観点から、0.1mm以下が好ましい。なお、絶縁材料をコーティングすることにより、更なる薄型化が可能である(例えば絶縁材料6の厚み1μmも可能)。
絶縁材料6としては、シート状の樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー、セラミックスなどが使用できるが、シール性を高める上で、樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーなどが好ましく、特にポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミドが好ましい。絶縁材料6は、金属板4,5の周縁に直接あるいは粘着剤を介して貼着したり、塗布したりして、予め金属板4,5に一体化しておくことも可能である。
カシメ構造としては、シール性や製造の容易性、厚み等の観点から図9に示すものが好ましい。つまり、一方の金属板5の外縁部5aを他方の外縁部4aより大きくしておき、絶縁材料6を介在させつつ、一方の金属板5の外縁部5を他方の金属板4の外縁部4aを挟圧するように折り返したカシメ構造が好ましい。このカシメ構造では、プレス加工等によって、金属板4の外縁部4aに段差を設けておくのが好ましい。このようなカシメ構造自体は金属加工として公知であり、公知のカシメ装置によって、それを形成することができる。
本発明では、図2に示すような単位セルを1個又は複数個使用することができるが、固体高分子電解質1、一対の電極板2,3、及び一対の金属板4,5で単位セルを構成し、この単位セルを複数積層したり、同一面に配列して使用することも可能である。(図3に示すように同一面に配列することがモジュールをコンパクトにすることができ好ましい。)このようにすると、ボルト及びナットの締結部品で相互結合して、セル部品に一定の圧力を加えなくても、高出力の燃料電池を提供することができる。
使用の際、金属板5の燃料の注入口5c及び排出口5dには、直接、燃料供給用のパイプを接合することも可能であるが、燃料電池の薄型化を行う上で、厚みが小さく、金属板5の表面に平行なパイプを有するジョイント機構を設けるのが好ましい。図2には、注入口5cにジョイント用の金属製ピン5eが金属板5に対して取り付けられている。この取り付けは、カシメや圧入により行うことができる。このピン5eに対して、パイプ15(ガス供給路に相当)を圧入して取り付けることができる。排出口5dも同じような構造を採用することができる。
本発明の燃料電池は、薄型化が可能で小型軽量かつ自由な形状設計が可能なため、特に、PDA、携帯電話、ノートPC等のモバイル機器(携帯機器)に好適に使用することができる。
<燃料電池の構成>
次に、燃料電池セル(以下、単にセルという)を複数(N個)接続して構成した燃料電池について図3により説明する。図3に示すように、セルS1,S2,・・・Sn-1,Snが直列的に接続されている。各燃料電池セルSは、図1,2で説明したものを使用している。水素発生セル10は、燃料電池へ供給する燃料ガスとしての水素ガスを発生する装置である。水素発生セル10については、例えば、純鉄と水(水蒸気)とを反応させることで、水素ガスを発生する原理を使用するものを用いることができる。純鉄としては、粉末の形態やタブレットの形態とすることができる。発生した水素ガスは、ガス供給路15を通って、1番目のセルS1の注入口5cに供給される。
1番目のセルS1の排出口5dと2番目のセルの注入口5cもガス供給路15により接続される。2番目のセルS2の排出口5dと3番目のセルS3の注入口5cもガス供給路15により接続される。以下同様に前段のセルと後段のセルはガス供給路15により接続され、N−1版目のセルSn-1の排出口5dと最終段のN番目のセルSnの注入口5cもガス供給路15で接続される。このように、ガス供給路15は直列接続された状態となる。また、N番目のセルSnについては、注入口5cのみが設けられ排出口5dは設けられない。従って、1番目のセルS1を介して注入された水素ガスは、燃料電池の外部に排出することはなく、安全性の面で優れていると共に、注入した水素ガスをすべて消費することができる。ガス供給路15は、例えば、金属製のパイプや樹脂製のパイプを用いることができる。
なお、水素ガスの供給量であるが、(N−1)個のセルが使い切る水素ガス量+αとすることが好ましい。+αの水素ガスは、N番目の水素発生セルSnに供給され、このセルSnにより水素ガスを吸引させるように機能させると共に、生じた電力は蓄電手段13に蓄電させる。
燃料電池としての電源取り出し用の正極11と負極12とが設けられており、これが出力電圧取り出し部として機能する。N個のセルのうち、1番目のセルを含むN−1個のセルを電気的に直列接続させており、これにより、出力電圧を稼ぐようにしている。
また、最終段N番目のセルSnについては、電気出力を取り出すために使用せず、蓄電手段13へと接続されている。N番目のセルSnは、排出口が設けられていないので、ガスの拡散性が悪くなり、出力効率が低下する。従って、N番目のセルSnについては外部への電源取り出し用としては用いない。ただし、N番目のセルSnも内部への水素ガスの吸引作用を有するため、残りのN−1個のセルについては、出力効率が高い状態とすることができる。N番目のセルSnにおいて発生した出力電力については、蓄電手段13に蓄積しておくことで、無駄にエネルギーを捨てることなく有効活用することができる。蓄電手段13としては、コンデンサーや二次電池を用いることができる。コンデンサーや二次電池のタイプについては、特定のものに限定されるものではない。
<燃料電池セルの配置構成例>
図3に示す実施形態では、N個の燃料電池セルのガス供給路15を直列接続しているが、これに限定されるものではない。例えば、図4では、セルS1で最初のガスの供給を受け、セルS2〜Sn-1はガス供給路15が並列接続されており、最終的にセルSnに集結している構成である。セルS1〜Sn-1のガス供給路15が並列となるようにしてもよい。
図5は、並列と直列を組み合わせた構成例である。このようにガス供給路15については、並列接続と直列接続とを適宜組み合わせて構成することができる。
<実験例>
次に、実験例について図6及び図7により説明する。セルの接続個数は6個(N=6)とし、水素ガスの供給量は65ml/minとした。セル温度と水素ガスの温度は共に25℃となるように設定した。図6のグラフは、6個のうちの直列接続された5個分のセルの出力を取ったものであり、時間の経過を見ても分かるように安定した出力が得られていることが分かる。5個分のセルで消費される水素ガス量は約61mlである。セル1個あたりの出力電圧は0.6Vであり、これを5個直列接続することで3.0Vの出力電圧が得られた。
図7は、最終6番目(N番目に相当)のセルの出力を示しており、65ml/min中の残り4ml/minが供給され、これをすべて使用して発電が行われた。この出力電力は蓄電手段13に蓄電して再利用することができる。なお、この6番目のセルについては、排出口を設けないようにした。
<別実施形態>
本実施形態の燃料電池では、燃料電池セルを平面的に並べているがこれに限定されるものではない。また、平面的に並べる場合のその配置構成は、適宜決めることができる。具体的なNの大きさは、適宜決めることができる。また、図1,2に示す燃料電池セルは、平板状で薄型であるから、平面的に並べることにより、燃料電池の薄型化を図ることができる。
本実施形態において、最終段のセルについては排出口を設けない構成を説明したが、排出口を設けるようにしてもよい。水素ガスの供給量をN個の燃料電池セルですべて消費できるような供給量とすれば、最終段のセルからは水素ガスが排出されることがほとんどないからである。
本実施形態では、N番目のセルSnのみが蓄電手段13に接続されているが、N番目のセルSを含むM個(M<N、例えば、2個、3個など)のセルを蓄電手段13に接続してもよい。
本発明に係る燃料電池セルの構造は、図1,2の構成に限定されるものではなく、種々の構造のセルを採用してもよい。カソード側についても、アノード側と同様に注入口と排出口を有する構成としてもよい。この場合、カソード側に注入されるガスの供給路は、アノード側と同じようにすることができる。
本発明の燃料電池の燃料電池セルの一例を示す組み立て斜視図 本発明の燃料電池の燃料電池セルの一例を示す縦断面図 本発明の燃料電池の構成を示す模式図 本発明の燃料電池の他の構成を示す模式図 本発明の燃料電池の他の構成を示す模式図 実験結果のデータを示すグラフ 実験結果のデータを示すグラフ
符号の説明
1 固体高分子電解質
2 カソード側電極板
3 アノード側電極板
4 カソード側金属板
5 アノード側金属板
5c 注入口
5d 排出口
6 絶縁材料
10 水素発生セル
11 正極
12 負極
13 蓄電手段
15 ガス供給路

Claims (3)

  1. N個の燃料電池セルを接続して出力電圧を取り出す燃料電池であって、
    燃料ガス発生装置から供給される燃料ガスが供給されるガス供給路を1番目の燃料電池セルから最終N番目の燃料電池セルへと接続すると共に、
    前記1番目を含む(N−M)個の燃料電池セルから外部へと電気出力を取り出すように構成し、
    N番目を含むM個の燃料電池セルからの電気出力を蓄電手段に蓄電するように構成したことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記N番目の燃料電池セルには燃料ガスの注入口のみを設けて燃料ガスの排出口を設けないように構成したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. M=1であり、最終N番目の燃料電池セルからの電気出力を蓄電するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
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