JP4396770B2 - プリント配線板 - Google Patents
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そして、上記スルーホール90の中には、エポキシ樹脂を用いた充填材91が充填してある。充填材91は、プリント配線板をマザーボードに半田付けする際、スルーホール90を通じてフラックス、半田洗浄液等が滲み出すことを防止し、絶縁基板9の表側面に設けたパターン回路961、又は半導体チップ5或いはこれを搭載するダイパッド963の汚染を防止する役目を果たしている。
次いで、上記絶縁基板の表面及び上記スルーホールの内壁に金属めっき膜を施し、
さらに、該金属めっき膜の表面に黒化処理または黒化還元処理により粗化表面層を形成し、
次いで、上記スルーホールの内部及びその開口周辺部に充填材を供給してこれを硬化及び収縮させ、
次いで、上記絶縁基板の表裏両面の表面に突出した充填材を上記絶縁基板表面の金属めっき膜上の上記粗化表面層と共に研磨除去して上記充填材と上記金属めっき膜の両表面を均一な平滑表面となして絶縁基板の表面全体を平滑面とし、
その後、上記絶縁基板の表面の上記金属めっき膜上にパターン回路を形成してなるプリント配線板であり、
かつ上記スルーホールの内壁の金属めっき膜は上記粗化表面層を有し、該粗化表面層を介して上記充填材が上記金属めっき膜と接合されており、
また、上記絶縁基板表面の金属めっき膜上には、上記粗化表面層は残存せず、該金属めっき膜の表面に上記パターン回路が形成されていることを特徴とするプリント配線板にある。
次に、請求項2の発明は、絶縁基板に、該絶縁基板を貫通するスルーホールを穿設し、
次いで、上記絶縁基板の表面及び上記スルーホールの内壁に金属めっき膜を施し、
さらに、該金属めっき膜の表面に黒化処理または黒化還元処理により粗化表面層を形成し、
次いで、上記スルーホールの内部及びその開口周辺部に充填材を供給してこれを硬化及び収縮させ、
次いで、上記絶縁基板の表面に突出した充填材及び上記絶縁基板表面の金属めっき膜上の上記粗化表面層を研磨除去して平滑表面とし、
その後、上記絶縁基板の表面の上記金属めっき膜上にパターン回路を形成してなるプリント配線板であり、
かつ上記スルーホールの内壁の金属めっき膜は上記粗化表面層を有し、該粗化表面層を介して上記充填材が上記金属めっき膜と接合されており、
また、上記絶縁基板表面の金属めっき膜上には、上記粗化表面層は残存せず、該金属めっき膜の表面に上記パターン回路が形成されており、
更に、該プリント配線板は別部材であるマザーボードに実装するボールグリッドアレイ又はピングリッドアレイであることを特徴とするプリント配線板にある。
上記プリント配線板には、例えば、半導体チップを搭載することができる。また、プリント配線板は、別部材のマザーボード上に実装する。
上記プリント配線板としては、ボールグリッドアレイ又はピングリッドアレイがある(請求項2)。
請求項1の発明にかかるプリント配線板においては、スルーホールの内壁に金属めっき膜を形成し、この金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成している。このスルーホールの内部には、充填材が充填される。充填材は、粗化表面層の凹凸により、スルーホールの内壁に対し密着する。そのため、例え、熱衝撃を受けても、充填材がスルーホールの内壁から剥がれることもない。従って、スルーホールから湿気が浸入するのを防止することができる。
また、請求項2の発明によれば、上記の外、マザーボードに実装するプリント配線板を提供することができる。
実施例にかかるプリント配線板について、図1〜図14を用いて説明する。
本例のプリント配線板10は、図1、図2に示すごとく、絶縁基板9を貫通して設けたスルーホール90を設けている。スルーホール90の内壁は、粗化表面層30を有する金属めっき膜3により被覆されている。このスルーホール90の内部は、充填材としての電気絶縁材料1により充填されている。
ダイパッド63と放熱パッド64の間は、絶縁基板9の略中央部に設けた上記スルーホール90により接続している。表側面及び裏側面のパターン回路61、62の間は、図2に示すごとく、絶縁基板9の周辺部に設けた上記スルーホール90により接続されている。
本例のプリント配線板10は、半導体チップ5とパターン回路61との間を、ワイヤー50により接続する方式である。
まず、図3に示すごとく、表側面及び裏側面に銅箔2を被覆した絶縁基板9を準備する。次いで、図4に示すごとく、絶縁基板9に、これを貫通するスルーホール90を穿設する。次に、図5に示すごとく、絶縁基板9の表面及びスルーホール90の内壁に金属めっき膜3を施す。金属めっき膜3は、銅である。
上記黒化処理は、以下の黒化処理液に、0.3〜15分間、絶縁基板9を浸漬することにより行う。この黒化処理により、金属めっき膜3の表面には、銅の針状結晶が生成する。
・成分(水中濃度)
亜塩素酸ナトリウム.......20〜70g/リットル、
リン酸3ナトリウム12水....10〜30g/リットル、
水酸化ナトリウム........10〜30g/リットル、
・温度........70〜98℃、
次に、図8に示すごとく、絶縁基板9の表面に突出した電気絶縁材料1及び粗化表面層30をバフにより研磨除去して、平滑表面とする。
即ち、まず、図9に示すごとく、絶縁基板9の表側面及び裏側面に、所望のパターンのレジスト膜71を被覆する。次いで、この絶縁基板9を、エッチングにより、銅箔2および金属めっき膜3の不要部分を除去する。次いで、レジスト膜71を剥離する。
本例にかかるプリント配線板においては、図6、図7に示すごとく、スルーホール90の内壁に形成した金属めっき膜3の表面に、化学的表面処理を施して、粗化表面層30を形成している。そのため、電気絶縁材料1は、粗化表面層30の凹凸により、スルーホール90の内壁に対し密着する。
そのため、例え、熱衝撃を受けても、電気絶縁材料1がスルーホール90の内壁から剥がれることもない。従って、スルーホール90から湿気が浸入するのを防止することができる。
このため、絶縁基板9の表面に、平滑で層厚みが均一なパターン回路61及びダイパッド63を形成することができる。
本例においては、化学的表面処理として黒化処理及び黒化還元処理を順次行い、金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成させた。
即ち、まず、実施例1に示した黒化処理を行った。次いで、以下の第1還元処理液及び第2還元処理液に、上記絶縁基板を順に浸漬して、黒化還元処理を行った。第1還元処理液への浸漬時間、及び第2還元処理液への浸漬時間は0.1〜15分間である。
・成分
水素ホウ素ナトリウム.....0.1〜5.0g/リットル、
水酸化ナトリウム.......0.1〜5.0g/リットル、
・温度.............30〜60℃、
・成分
水酸化ナトリウム.......1.0〜10g/リットル、
ホルムアルデヒド.......1.0〜20g/リットル、
メタノール..........1.0〜30g/リットル、
・温度.............30〜60℃、
その他は、実施例1と同様である。本例においては、上記処理を行っているので、実施例1の場合よりも更に耐酸性向上の点で優れている。その他、本例においても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
本例においては、化学的表面処理として黒化処理、黒化還元及び酸処理を順次行い、金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成させた。
即ち、本例の処理を行うに当たり、まず、実施例1に示した黒化処理を行ない、次いで実施例2に示した黒化還元処理を行った。次いで、以下の成分からなる酸処理液に、上記絶縁基板を浸漬した。酸処理液への浸漬時間は、0.1〜10分間である。
・成分
硫酸.....30〜300g/リットル、
・温度......5〜40℃、
その他は、実施例2と同様である。本例においても、実施例2と同様の効果を得ることができる。
10 プリント配線板
2 銅箔
3 金属めっき膜
30 粗化表面層
4 Ni/Auめっき膜
5 半導体チップ
61、62 パターン回路
63 ダイパッド
64 放熱パッド
8 マザーボード
9 絶縁基板
90 スルーホール
Claims (2)
- 絶縁基板に、該絶縁基板を貫通するスルーホールを穿設し、
次いで、上記絶縁基板の表面及び上記スルーホールの内壁に金属めっき膜を施し、
さらに、該金属めっき膜の表面に黒化処理または黒化還元処理により粗化表面層を形成し、
次いで、上記スルーホールの内部及びその開口周辺部に充填材を供給してこれを硬化及び収縮させ、
次いで、上記絶縁基板の表裏両面の表面に突出した充填材を上記絶縁基板表面の金属めっき膜上の上記粗化表面層と共に研磨除去して上記充填材と上記金属めっき膜の両表面を均一な平滑表面となして絶縁基板の表面全体を平滑面とし、
その後、上記絶縁基板の表面の上記金属めっき膜上にパターン回路を形成してなるプリント配線板であり、
かつ上記スルーホールの内壁の金属めっき膜は上記粗化表面層を有し、該粗化表面層を介して上記充填材が上記金属めっき膜と接合されており、
また、上記絶縁基板表面の金属めっき膜上には、上記粗化表面層は残存せず、該金属めっき膜の表面に上記パターン回路が形成されていることを特徴とするプリント配線板。 - 絶縁基板に、該絶縁基板を貫通するスルーホールを穿設し、
次いで、上記絶縁基板の表面及び上記スルーホールの内壁に金属めっき膜を施し、
さらに、該金属めっき膜の表面に黒化処理または黒化還元処理により粗化表面層を形成し、
次いで、上記スルーホールの内部及びその開口周辺部に充填材を供給してこれを硬化及び収縮させ、
次いで、上記絶縁基板の表面に突出した充填材及び上記絶縁基板表面の金属めっき膜上の上記粗化表面層を研磨除去して平滑表面とし、
その後、上記絶縁基板の表面の上記金属めっき膜上にパターン回路を形成してなるプリント配線板であり、
かつ上記スルーホールの内壁の金属めっき膜は上記粗化表面層を有し、該粗化表面層を介して上記充填材が上記金属めっき膜と接合されており、
また、上記絶縁基板表面の金属めっき膜上には、上記粗化表面層は残存せず、該金属めっき膜の表面に上記パターン回路が形成されており、
更に、該プリント配線板は別部材であるマザーボードに実装するボールグリッドアレイ又はピングリッドアレイであることを特徴とするプリント配線板。
Priority Applications (1)
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JP2008212397A JP4396770B2 (ja) | 2008-08-21 | 2008-08-21 | プリント配線板 |
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JP2008277869A JP2008277869A (ja) | 2008-11-13 |
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2008
- 2008-08-21 JP JP2008212397A patent/JP4396770B2/ja not_active Expired - Lifetime
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