JP4396752B2 - 放電ランプ装置 - Google Patents

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Description

この発明は放電ランプ装置に関する。特に、液晶や半導体ウエハーの露光装置に用いられるショートアーク型放電ランプの放電ランプ装置に関する。
放電ランプは、発光物質、電極間距離、発光管内圧力という観点から幾つかのランプに分類でき、このうち発光物質ではキセノンガスを発光物質とするキセノンランプ、水銀を発光物質とする水銀ランプ、水銀以外の希土類金属を発光物質とするメタルハライドランプなどに分類できる。また、電極間距離という観点では、電極間距離が短いショートアーク型放電ランプや電極間距離が長いロングアーク型放電ランプに分類できる。さらに、発光管内の蒸気圧という観点では、低圧放電ランプ、高圧放電ランプ、超高圧放電ランプに分類できる。
このうち、ショートアーク型高圧水銀ランプについて言えば、耐熱温度の高い石英ガラスを発光管としており、その内部にタングステン製の電極が2〜12mm程度の間隙ともって配置しており、さらに、発光管内部には発光物質として点灯時蒸気圧が10Pa〜10Paになる水銀やアルゴンなどの希ガスが封入されている。
このショートアーク型高圧水銀ランプは、電極間距離が短くて高輝度が得られるという利点を有することから、従来からリソグラフィーの露光用光源に広く使用されてきた。
その一方で、近年は、半導体ウエハーのみならず、液晶基板、特に、大面積の液晶ディスプレイに使う液晶基板の露光用光源として注目されており、製造工程におけるスループットを高める観点から光源であるランプとしても大出力化が強く求められている。
放電ランプの大出力化により定格消費電力が大きくなると、放電ランプに流れる電流値は、電流電圧の設計値にもよるが、大体の場合においては大きくなる。
このため、電極(特に、直流点灯における陽極)は、電子衝突を受ける量が多くなり、容易に昇温して溶融されるという問題を導いてしまう。また、陽極に限られず、垂直方向に配置する放電ランプにおいては、上側に位置される電極が、発光管内の熱対流などの影響を受けて、アークからの熱を受け易くなり、同様に高温化により溶融されてしまう。
また、電極、特に、その先端部分が溶融すると、アークが不安定になるばかりでなく、電極を構成する物質が蒸発して発光管の内表面に付着して放射出力が低下するという問題も生じる。
このような現象は、ショートアーク型高圧水銀ランプに限るものではなく、放電ランプを大出力化する場合に、一般的に生ずる問題であって、従来は、放電ランプの外部に空冷機構を設けて強制的に空冷する構造や方法が提案されており、また、さらに大出力の放電ランプにおいては、電極の内部に冷却水の流路を設けて電極内部に冷却水を流す、いわゆる水冷型放電ランプ(例えば、特許第3075094号)が提案されていた。
さらに、電極内部に空洞を設けた密閉空間として、この空間の中に、銀や銅などの伝熱体を封入する構造が提案されている(特開2004−6246号)。伝熱体は、電極本体を構成する金属よりも融点の低い金属により構成されており、ランプ点灯時は、液体状態となった伝熱体の対流作用や沸騰伝達作用を利用することで、電極先端の熱を、効率良く後部に輸送するものである。
しかしながら、上記構造の電極を採用しても、それ以前に存在する電極に比べて電極損耗という問題を解決することはできるが、完全に電極損耗が抑えられるというわけではない。電極が損耗した場合は、放電が損耗形状に影響を受けることで著しく不安定となり、最悪の場合、電極本体に穴が開いて伝熱体が漏出するという問題も起こりかねない。また、電極本体素材に起因するクラックなどによって、電極本体が破損して電熱体漏出するという可能性もある。
特開2004−6246号
この発明が解決しようとする課題は、上記問題点に鑑み、放電ランプの大出力化に伴う高温化対策が十分に施されるとともに、電極が損耗した場合や電極本体が素材起因で破損する場合の対策も十分に備えた放電ランプ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明に係る放電ランプ装置は、発光管の内部に一対の電極が対向配置した放電ランプと、この放電ランプの点灯状態を監視する測定手段よりなり、前記放電ランプの少なくとも一方の電極は、内部に密閉空間が形成された電極本体と、この密閉空間内に封入された当該電極本体を構成する金属の融点より低い融点を有する金属から構成されるとともに、前記測定手段は、当該放電ランプの点灯に伴い前記電極本体から前記伝熱体が露出した場合に発生する伝熱体を構成する金属による発光を検知することを特徴とする。
さらに、前記測定手段は、伝熱体を構成する金属による発光と、当該伝熱体を構成する金属によっては発光しない波長の光を検知して、その比率の変化を検出することを特徴とする。
さらに、前記電極本体は、タングステンを主成分とする金属から構成されることを特徴とする。
さらに、前記伝熱体は、金、銀及び銅のいずれか一種の金属を含むことを特徴とする。
この発明に係る放電ランプ装置は、上記構成により、電極が損耗したり破損したりすることで電極内部の伝熱体が漏出した場合であっても、測定手段により、伝熱体を構成する金属の発光を検知することで、当該放電ランプ装置の異常を検知し、放電ランプの点灯を停止させて異常のまま点灯が継続されることを防止できる。
図1は本願発明に係る放電ランプ装置の全体構造を示す概略図である。本発明に係る放電ランプ装置は、放電ランプ10と放電ランプの放射光を検出する測定手段30を必須の構成とし、さらに、放電ランプ10の点灯を制御する給電装置40を有する。給電装置40は、放電ランプ10に電流を供給するものであって、放電ランプ10の点灯状態、例えば、点灯電力を検知してフィードバック制御する機構も有する。放電ランプ10には凹面反射鏡50が装着される。
図2は放電ランプ10の拡大図を示す。放電ランプ10の発光管は石英ガラスからなり、略球状の発光部11の両端には封止部12が一体に連設されている。この発光部11には陽極2および陰極3が対向配置しており、各電極(2,3)はそれぞれ封止部12で保持されて、その中で図示略の金属箔を介して外部リード棒13につながり、図1の給電装置40に接続される。
また、発光部11には、水銀、キセノン、アルゴンなどの発光物質や始動用ガスが所定量封入されている。そして、放電ランプは、給電装置40より電力が供給されると、陽極2と陰極3でアーク放電することにより発光する。なお、この放電ランプは、陽極2を上、陰極3を下にして、発光部11の管軸が大地に対して略垂直方向に支持されて点灯されるいわゆる垂直点灯型の放電ランプである。
図3は陽極2の断面構造を示す。陽極2は、電極本体20とその内部に伝熱体Mを有する構造をしている。電極本体20は、高融点金属、もしくは、高融点金属を主成分とする合金からなり、内部に密閉空間S(以後、「内部空間」ともいう)が形成される容器形状をしたものである。伝熱体Mは、電極本体20の内部に気密に封入された金属であり、電極本体20を構成する金属より融点の低い金属から構成される。
電極本体20は、軸部21と接合する後端部201、胴部202、先端部203から構成されており、後端部201は軸部21の挿入穴2011が形成される。軸部21と後端部201の固定には接着剤22が使われる。
電極本体20を構成する金属としては、タングステン、レニウム、タンタルなどの融点が3000(K)以上の高融点金属が採用される。特に、タングステンは内部の伝熱体Mと反応しにくい点で好ましく、さらに、純度99.9%以上のいわゆる純タングステンが好ましい。
また、高融点金属を主成分とする合金としては、例えば、タングステンを主成分とするタングステンーレニウム合金を採用できる。高温時の繰返し応力に対する耐性が高いものとなり、電極の長寿命化を図ることができる。
伝熱体Mは、電極本体20を構成する金属よりも融点の低い金属により構成される。具体的には、電極本体20の構成材料としてタングステンを用いた場合は、伝熱体Mとして、金、銀、銅、あるいはこれらを主成分とする合金が採用できる。これら、金、銀、銅は、タングステンと合金を作らないので、安定的に熱輸送体として働くという意味においても望ましい金属とされる。このうち、金は高価である為に、銀、銅が実用上好ましい材料である。
また、別の具体例としては、電極本体20を構成する金属としてレニウムを用いた場合、伝熱体Mとしてタングステンを用いることができる。
電極本体20を構成する金属としてレニウムを採用する利点は、ハロゲンを封入した水銀ランプやメタルハライドランプの場合に、電極の腐食を防止できることであり、これにより、放電ランプの長寿命化を図ることである。
電極本体20は内部に密閉空間Sを有する概略容器形状の構造をしている。このため、伝熱体Mが、高温化されて溶融し、その一部が蒸気化したとしても、発光部11の発光空間に漏出することはない。
従って、本発明に係る放電ランプは、水冷型放電ランプのように外部から冷却媒体を供給、排出する機構が必要なく極めて簡易な構造で冷却機構を保持できるばかりか、一度、放電ランプを製造すれば放電ランプの寿命になるまで、伝熱体を補給などすることなしに冷却機構を持続的に機能させることができる。
つまり、従来から提案されていた大出力型放電ランプは、放電ランプ以外の外部に冷却機構を依存するものであったのに対し、本発明による放電ランプは、ランプそのものが極めて簡易な構造で冷却機能を有している点で大きな違いがある。
測定手段30は、凹面反射鏡の開口近傍に取り付けられたインプットレンズ31、インプットレンズ31に入射された光を伝送する光ファイバなどの伝送線32、伝送線32の終端に設けられて放電ランプ10の放射光を分析する放射光検出機構33及び信号処理機構34から構成される。
インプットレンズ31は、放電ランプ10の放射光を取り込むものであり、望ましくは、直射光として取り込むことができる位置に配置することが望ましいが、放電ランプ10の本来の使用目的との関係で邪魔にならない位置に設置される。具体的に、図示のように、凹面反射鏡30の開口近傍であるが、凹面反射鏡30の首部開口側や開口側の先に配置されたミラーやレンズの脇であってもよい。放射光検出機構33は、放電ランプ1の放射光のうち所定の光のみを透過するための波長選択フィルタ、波長選択フィルタを透過した所定の光を処理に適した強度に調整するための減光フィルタ、および、当該所定の光を受光して電気信号に変換する光変換素子から構成される。波長選択フィルタは、例えば、バンドパスフィルタや色ガラスフィルタが採用され、減光フィルタは、例えばNDフィルタが採用され、光変換素子は、例えば、シリコンフォトダイオードが採用される。
伝送線32は、光ファイバなどが採用され、インプットレンズ31で受光した所定波長の光を放射光検出機構33まで伝送するという役割を担う。
放射光検出機構33は、伝送線32によって導かれた所定波長の光を受光するセンサからなり、センサが受光した光量を適当な電気信号に変換する役割を担う。信号処理機構34は、放射光検出機構33より受け取った電気信号を基準レベルと比較する機構であって、導かれた電気信号が基準レベルを超えている場合に異常状態を表示する。なお、インプットレンズ31や伝送線32は、不可欠の構成ではなく、直接、伝送線32に光を取り込んだり、あるいは、放射光検出機構33をランプからの放射光を直接取り込める位置に配置して、インプットレンズ31や伝送線32を省略しても良い。
放射光検出機構33で検出すべき所定波長の光とは、電極本体の密閉空間に封入した伝熱体を構成する金属が発光する波長の光でなければならない。例えば、伝熱体として金を採用した場合には、放射光検出機構33で検出する光は、波長460nm、波長479nm、波長751nmの光であり、伝熱体として銀を採用した場合には、波長521nm、波長769nm、波長827nmの光であり、伝熱体として銅を採用した場合には、波長325nm、波長465nm、波長511nm、波長522nmの光である。
また、測定手段30は、伝熱体を構成する金属によって発生する波長の光だけでなく、逆に当該伝熱体を構成する金属によって発生することのない波長の光をあわせて検出してもよい。この波長とは、例えば、伝熱体として金を封入した場合は、波長500nmの光、波長520nmの光、波長600nmの光、波長650nmの光であり、伝熱体として銀を封入した場合は、波長460nmの光、波長600nmの光、波長650nmの光であり、伝熱体として銅を封入した場合は、波長600nmの光、波長650nmの光、波長490nmの光であり、このような光を検出する理由は、後述するが、本来、伝熱体を構成する金属による発光と、伝熱体を構成する金属の影響を受けない波長の光の光量の比率を求めて、この照射比率の変化から異常状態を検知することに役立つ。
ここで、放電ランプ10の陽極2が損耗することにより放電が不安定になる現象、電極本体素材による破損現象、および、伝熱体が電極本体の内部空間より漏出する現象を説明する。陽極はタングステンなどの高融点金属から構成されるが、点灯時間の経過とともに、当該陽極を構成する材料は蒸発や磨耗する。特に、陽極表面の一部に局部的にアークが集中するなどの場合、当該部位の損耗は激しくなり、ついには電極本体を突き破るからである。また、電極本体にクラックや鬆(す)などがあった場合、局部的に強度が落ちるために破損にいたる可能性がある。どちらにしても、内部に封じ込められていた伝熱体が放電空間に出る通路が出来てしまうことで、液体、あるいは気体状態の伝熱体の漏出が生じてしまう。
図4は放電ランプ10が異常点灯状態に陥った場合の放電ランプの照度変化を示す。すなわち、本発明の放電ランプ装置が、いかにして、異常点灯状態を検知するかを説明するための図面でもある。図において、縦軸は波長521nmの光をセンサが検知した照度、すなわち放射照度を示し、横軸は点灯経過時間(分)を示す。放射照度は、定常点灯状態において観察される波長521nmの照度を基準とした相対値を示している。具体的には、放電ランプ10を点灯させて、例えば、60分後の安定点灯した状態における照度値を選択することができる。なお、図4の事例は、放電ランプ10は、図2に示す構造のものであって、発光部11には水銀とキセノンが発光物質として封入されており、電極本体20には伝熱体Mとして銀が封入されたものを例としている。
図において、時間−20〜時間0は、放電ランプ10が安定点灯している時間帯である。そして、時間0において、電極本体20から内部に封入された銀が発光空間内に漏れ始めている。この瞬間に、発光空間内には、本来の発光物質である水銀、キセノン以外に、銀が新たに混入されることとなり、銀による発光として波長521nmの光が強く放射され、結果として、放射照度は急激に上昇する。なお、波長521nmの放射照度は、時間0において急激に上昇した後は、除々に低下している。これは、伝熱体構成金属である銀が、発光管内表面に付着することで、ランプ外部に放射される光量が減衰するからである。
放射光検出機構33は、検出光の相対値が所定の閾値を超えた場合に、異常状態と判断する。閾値は、定常点灯状態でも検出光が変動する場合を考慮して通常の安定状態よりもある程度高めに設定すべきである。また、上記異常状態の検出においては、継続検出時間を設定することが望ましい。具体的には、検出された相対照度値が、少なくとも所定時間(t1)継続して閾値を超えた場合に異常点灯状態であると認識することである。瞬間的な照度変動を誤差として扱うためである。
また、検出された相対照度値が、閾値を越えている継続時間に対して、上限値(t2)を設けることも望ましい。これは、検出された相対照度値が、所定時間(t1)を超えて閾値を超えていたとしても、上限時間t2(t2>t1)を超えてまで、継続して閾値を超えないことを条件とすることであり、言い方を変えれば、上限値である時間(t2)を経過した時点では、検出された相対照度値は、閾値を下回ることを異常点灯の条件とすることである。
これは、本願発明に係る放電ランプ特有の理由によるからである。すなわち、伝熱体構成金属が発光空間に混入し始めてから、ある程度の時間が経過すると、当該伝熱体構成金属は発光管の内表面に付着し始める。このため、本来、放射光検出機構33が検知すべき波長521nmの光は、発光空間内では発生しているにもかかわらず、内表面に付着した伝熱体構成金属によって遮光されて、ランプ外部に放射されなくなり、結果的に検出される照度が低下するからである。
ここで、継続検出時間の下限値(t1)は、ランプ種にそれほど影響を受けることはなく、ランプ種によることなく、例えば、0.5秒〜10秒と設定することができる。しかし、継続検出時間の上限値(t2)は、ランプの種類や使用環境、例えば、発光空間の物理的な大きさや、伝熱体の封入量、伝熱体の種類、ランプ周囲温度によって最適値は異なる。一例をあげれば、閾値を超え始めてから15分〜20分が設定される。図4では、閾値が20であって、上限値t2は、例えば20分と設定される。従って、放射光検出機構33は、検出された相対照度値が閾値を上回る時間が、下限値(t1)以上であって、上限値(t2)を超えないことが望ましい。
なお、検出された相対照度値が、上限値(t2)を超える場合は、伝熱体の漏出以外に他の原因により、異常点灯していることが考えられる。従って、検出された相対照度値が、継続して上限時間t2の間、閾値を超えていた場合は、本願発明が問題とする異常点灯とは、別の原因に基づく異常点灯であると認識、あるいは推定させて、対応することもできる。
図5も放電ランプの照度変化を示しているが、図4とは異なる検出方法による場合を示す。具体的には、図4に示された検出方法は、伝熱体構成金属の漏出による放射光を直接検知する方法であるのに対し、図5に示された検出方法は、伝熱体構成金属の漏出による放射光と比較光の照度を検知して、両光の照度比率の変化を検知する方法である。図において、左縦軸は伝熱体構成金属の漏出による放射光の放射照度と、比較光の放射照度を示し、右縦軸は両相対放射照度の比率を示し、横軸は点灯経過時間(分)を示す。放射照度は、定常点灯状態における放射照度を基準とした相対値を示している。放電ランプ10は、図2に示す構造のものであって、発光部11には水銀とキセノンが発光物質として封入されており、電極本体20には伝熱体Mとして銀が封入されたものを例としている。放射光件検出機構は、伝熱体構成金属の漏出による放射光の検出として波長521nmの光を設定し、比較光として波長420nmの光を設定している。
時間0において、時間−20〜時間0は、放電ランプ10が安定点灯している時間帯である。そして、時間0において、電極本体20の一部に亀裂が生じて、電極本体20の内部に封入された銀が発光空間内に漏れ始めている。この瞬間に、発光空間内には、本来の発光物質である水銀、キセノン以外に、銀が新たに混入されることとなり、銀による発光として波長521nmの光が強く放射され、結果として、放射照度は急激に上昇する。
前記したように、波長521nmの放射照度は、時間0において急激に上昇した後は、除々に低下している。一方、比較光である460nmの放射照度は、時間0(伝熱体漏出開始時点)の前において相対照度値10であり、時間0を経過すると、除々に低下している。照度低下の理由は、波長521nmの低下理由と同じであり、発光管の内表面に銀が付着することによって比較光も遮光されるからである。従って、本検出方法の場合は、照度比率は、時間0において急激に上昇するものの、その後は、ほぼ一定値を維持させることができ、このため、異常点灯状態を検知することが容易となる。なお、放射照度比率は約50分経過時点から除々に低下している。これは電極本体に封入された伝熱体Mがほぼ完全に漏出してしまい、波長521nmの光の放射量自体が減少したことが原因である。
このように、伝熱体構成金属による発光の変化を直接検知するのではなく、比較光との照度比率の変化を検知する方法は、異常状態を示す状態が長く継続するため、検知が容易になったり、また、オペレータの判断可能な時間を確保することができる。また、外部から電磁ノイズ等を受けた場合であっても、伝熱体構成金属の発光を検知する信号系と、比較光の発光を検知する信号系の両方が同じ条件で影響を受けるため、両者の比率としては影響を受けにくい数値として認識することができる。さらに、ランプの点灯電力を増減した場合なども、伝熱体構成金属の発光および比較光の発光の両方が増減するため、両者の比率としては影響を受けにくい数値として認識することができる。
なお、放射光検出機構33が検出する波長は、伝熱体として使った金属による放射波長とすることが必要となる。一方、比較光は、伝熱体構成金属の発光波長ではないことと、水銀やキセノンなどの発光物質と伝熱体構成金属が反応することで影響を受けない波長であることが条件となる。また、放射光検出機構33は、検出光を定常点灯状態における同波長の照度との相対値で検知することが望ましい。定常点灯状態でも検出波長の光をある程度は放射しているからである。上記実施例では、定常点灯状態における照度を基準に相対値として認識し、当該相対値が閾値以上の場合に異常状態として認識するように設定している。
また、上記異常状態の検出においては、継続検出時間の下限値(t1)を設定することについては、前記図4の検出方法と同様である。その一方、継続検出時間の上限値(t2)を設定することについては、本検出方法において必要性は薄い。それは、図5のように照度比率は長時間高い比率で一定に維持されるからである。このように一定に保たれる例は漏出量に変動が少ない場合であるが、漏出量に大きな変動があった際でも、伝熱体構成金属による発光の変化が変化し、に応じて比率にも変動があるが、長時間高い水準で維持されやすい。
図6は、図5に示された検出方法であって、伝熱体構成金属の漏出による放射光と比較光の照度を検知して、両光の照度比率の変化を検知する方法のフローチャートを示す。
Step1において、測定手段30からの信号S1と信号S2が入力される。信号S1は伝熱体構成金属の漏出による放射光の相対放射照度値の信号であり、信号S2は比較光の相対放射照度値の信号である。これらの動作は、信号処理機構34で行われる。
Step2において、信号S1と信号S2から照度比率信号S3(S1/S2)が形成される。この動作は、例えば、信号処理機構34の照度比率生成機構にて行われる。
Step3において、照度比率信号S3と閾値との比較が行われる。照度比率信号S3が閾値よりも低い場合はStep1に戻る。一方、照度比率信号S3が閾値よりも高い場合は次のStepに進行する。この動作は、例えば、放信号処理機構34の比較機構で行われる。
Step4において、照度比率信号S3が閾値よりも高い場合はアラームを発する。このアラームは音声であってもよいし、視覚的表現手段であっても、また、振動などその他の方法であってもかまわない。
Step5において、オペレータは、アラームを停止させるか、あるいは、アラームが継続した場合は自動停止させる。
以上、説明したように、本願発明の放電ランプ装置は、発光管の内部に一対の電極が対向配置した放電ランプと、この放電ランプの点灯状態を監視する測定手段よりなり、前記放電ランプの少なくとも一方の電極は、内部に密閉空間が形成された電極本体と、この密閉空間内に封入された当該電極本体を構成する金属の融点より低い融点を有する金属から構成されるとともに、前記測定手段は、当該放電ランプの点灯に伴い前記電極本体が損耗したり、破損したりすることで、前記伝熱体が露出した場合に発生する伝熱体を構成する金属による発光を検知するという構成により、電極内部の伝熱体が漏出した場合であっても、測定手段により、伝熱体を構成する金属の発光を検知することで、当該放電ランプ装置の異常を検知し、放電ランプの点灯を停止させて異常のまま点灯が継続されることを防止できる。
本発明に係る放電ランプ装置の全体構成図を示す。 本発明に係る放電ランプの全体図を示す。 本発明に係る放電ランプの電極を示す。 放電ランプに照度変化を示す。 放電ランプに照度変化を示す。 本発明により照度変化を検知するフローチャートを示す。
符号の説明
2 陽極
3 陰極
10 放電ランプ
11 発光部
12 封止部
20 電極本体
21 軸部
30 測定手段
31 インプットレンズ
40 給電装置
50 凹面反射鏡
M 伝熱体

Claims (4)

  1. 発光管の内部に一対の電極が対向配置した放電ランプと、この放電ランプの点灯状態を監視する測定手段よりなる放電ランプ装置において、
    前記放電ランプの少なくとも一方の電極は、内部に密閉空間が形成された電極本体と、この密閉空間内に封入された当該電極本体を構成する金属の融点より低い融点を有する金属からなる伝熱体より構成されるとともに、
    前記測定手段は、前記伝熱体が露出した場合に発生する伝熱体を構成する金属による発光を検知することを特徴とする放電ランプ装置。
  2. 前記測定手段は、伝熱体を構成する金属による発光と、当該伝熱体を構成する金属によっては発光しない波長の光を検知して、その比率の変化を検出することを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ装置。
  3. 前記電極本体は、タングステンを主成分とする金属から構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放電ランプ装置。
  4. 前記伝熱体は、金、銀及び銅のいずれか一種の金属を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放電ランプ装置。
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