本発明は、ユーザに情報を検索して提供する情報提供システム、情報提供方法および情報提供プログラムに関し、特に、ユーザの状況に応じた情報を提供する情報提供システム、情報提供方法および情報提供プログラムに関する。
近年、デジタル化された情報は爆発的に増大しており、ユーザがその中から適切な情報を見つけることは困難になってきている。そこで、ユーザの置かれている状況や、車両などの環境情報に応じて検索条件を自動で設定することにより、適切な情報を検索して提供する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、情報要求者からの言語による情報提供要求を解析して要求された情報の種別を特定し、その種別とユーザの現在場所と現在時刻とによる抽出条件を作成し、その抽出条件を用いて情報を取得することにより、情報要求者の状況に適した情報に絞り込んで提供する技術が記載されている。特許文献2には、車両の走行位置や走行速度などの自車両の走行状態に基づく利用者の負荷状況と、対話による入力状態とから検索する情報の内容を選択する技術が記載されている。
また、検索結果を修正する方法として、特許文献3には、ある検索条件で検索結果が存在しない場合に、検索条件の制約を緩める、もしくは検索条件とした項目を検索するための検索条件を設定し、その結果を表示する方法が記載されている。特許文献4には、検索結果に基づいて更に追加の検索や関連した検索を自動で行う技術が記載されている。
特許第3200764号公報(段落0011、0048−0059)
特開2004−341724号公報(段落0014−0015、図2)
特開平11−53382号公報(段落0019−0023)
特開平8−287103号公報(段落0039、0051)
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の従来技術では、ユーザの状況変化の度に検索条件が切り替わるため、直前まで検索していた検索条件によって検索した結果と状況変化により切り替わった検索条件によって検索した結果とで大きな変化が生じる場合がある。例えば、車でドライブしながらレストランを探す場合を考える。従来技術では、「和食」「駐車場有り」というユーザが指定した検索条件に、例えば、ユーザの現在の位置情報である「梅田」を追加して検索し、その結果をユーザに提示する。ユーザがそれらの情報を閲覧しながらどこへ行こうかと検討している際にも車は移動しており、梅田から難波まで場所が変わることがある。そのような場合に従来技術では、ユーザの位置情報を難波に変えて「和食」「駐車場有り」「難波」の検索条件による検索をし、その結果をユーザに提示する。このとき、検討していた直前の結果と今回の結果とを比較して件数が大きく減少してしまうなどの変化が生じると、ユーザが違和感を覚えてしまうという問題がある。
また、検索結果に基づいて再度検索条件を設定する特許文献3および特許文献4に記載の従来技術では、一時点の検索結果のみを見て検索条件を変更するか否かを決定するため、直前の検索結果と比較して変化が生じている場合には、検索結果を修正できない。
本発明は、ユーザの状況に応じて検索条件を設定してコンテンツを検索する際に、直前の状況による検索結果と現在の状況による検索結果とで大きな変化が生じた場合に、ユーザに違和感を与えない変化の小さい適切な検索結果を提示する情報提供システム、情報提供方法および情報提供プログラムを提供することを目的とする。
本発明による情報提供システムは、コンテンツを分類可能に特徴づける属性と関連づけて記憶されるコンテンツから、ユーザに提供すべきコンテンツを検索してユーザに提供する状況提供システムであって、ユーザが置かれている状態またはユーザの周囲の環境状態を示す状況情報を常時または定期的に検出する状況検出手段と、状況検出手段によって検出された状況情報と、ユーザから指定された検索条件であるユーザ条件とに基づいて、検索条件式を生成する検索条件設定手段と、検索条件設定手段によって生成された検索条件式を用いてコンテンツを検索するコンテンツ検索手段と、同一のユーザ条件による連続した検索において、現在の状況情報に基づいて生成された検索条件式である第1の検索条件式を用いた検索の結果得られたコンテンツの情報である第1の検索結果と、現在の状況情報よりも前に検出された状況情報であって第1の検索条件式による検索の1つ前の検索に用いられた状況情報である前回の状況情報に基づいて生成された第2の検索条件式を用いた検索の結果得られたコンテンツの情報である第2の検索結果とを比較し、あらかじめ定められた変化判定基準に基づいて検索結果が変化したか否かを判定する検索結果変化判定手段と、検索結果判定手段によって検索結果が変化したと判定された場合に、第2の検索結果に対する第1の検索結果の変化が修正前と比べて小さくなるように第1の検索条件式を修正する検索条件修正手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明による情報提供システムの具体的な実施の形態として、少なくとも検索条件式と検索結果とを関連付けて検索履歴として記憶する検索履歴管理手段を備え、検索結果変化判定手段は、検索履歴管理手段が記憶する検索履歴を参照して、第1の検索結果と第2の検索結果とを比較し、検索結果が変化したか否かを判定する検索結果変化判定手段と、検索条件修正手段は、検索結果変化判定手段によって検索結果が変化したと判定された場合に、変更可能な検索条件とその組み合わせによって生成される検索条件候補を順位づける判定基準とを示す検索条件修正ルールに従って、第1の検索条件式を修正してもよい。
また、本発明による情報提供システムにおいて、検索結果変化判定手段は、検索結果を特徴付けるよう数値化した値であって、検索結果の件数、検索結果として得られた各コンテンツの属性の内容、または検索条件式に含まれる検索条件のうち変更可能な検索条件を変更して組み合わせた2以上の検索条件式による検索結果を件数が多い順に順位づけしたランキング値から求める値である評価値を比較することによって、検索結果が変化したか否かを判定してもよい。そのような場合には、変化したか否かの判定を数値の差分値を持って簡単に判断することができる。
また、本発明による情報提供システムにおいて、検索条件修正手段は、検索条件修正ルールに従って変更可能な検索条件を変更して組み合わせた検索条件候補を生成し、生成した各検索条件候補によって検索した結果得られる検索結果の評価値に基づいて各検索条件候補を順位付けすることによって、修正後の第1の検索条件式となる検索条件式を検索条件候補の中から選択することも可能である。そのような場合には、各評価値に応じた変化がより小さい適切な検索結果をユーザに提示することができる。
また、本発明による情報提供システムにおいて、検索結果変化判定手段は、検索結果の評価値として、検索結果として得られた各コンテンツの属性値の平均または最多出現属性値を用いてもよい。
また、本発明による情報提供システムにおいて、検索条件修正手段は、第1の検索条件式に含まれる検索条件のうち状況情報に応じた検索条件以外の検索条件によって指定される内容をその検索条件の属性が取りうる他の内容に変更して組み合わせた検索条件候補を生成し、第2の検索結果の評価値から最も近い評価値が得られる検索条件候補を修正後の第1の検索条件式として採用してもよい。
また、本発明による情報提供システムの別の実施の形態として、検索条件修正手段は、第2の検索結果の評価値と比較して第1の検索結果の評価値が減少した場合に、第1の検索条件式に含まれる検索条件のうち状況情報に応じた検索条件以外の検索条件によって指定される内容とその検索条件の属性が取りうる他の内容とで論理和検索するよう組み合わせた検索条件候補を生成し、第2の検索結果の評価値から最も近い評価値が得られる検索条件候補を修正後の第1の検索条件式として採用してもよい。
また、検索条件修正手段は、第2の検索結果の評価値と比較して第1の検索結果の評価値が増加した場合に、第1の検索条件式に絞り込みの条件として追加可能な検索条件を追加し組み合わせた検索条件候補を生成し、第2の検索結果の評価値から最も近い評価値が得られる検索条件候補を修正後の第1の検索条件式として採用してもよい。そのような場合には、結果評価値の増減に応じた条件修正候補を生成することができ、より効果的に検索条件を修正することができる。
また、本発明による情報提供システムの別の実施の形態として、ユーザの要望に合わせて、状況情報に基づいて生成される検索条件式に追加する検索条件と、検索条件を追加し組み合わせて生成される2以上の検索条件式を順位づける判定基準とを定めた検索方針を1つ指定する検索方針管理手段を備え、検索条件設定手段は、現在の状況情報とユーザ条件とに基づいて生成した検索条件式に、検索方針管理手段によって指定された検索方針に応じて追加するよう定められた検索条件を追加し組み合わせて2以上の検索条件式を生成し、各検索条件式による検索結果に基づいて各検索条件式を順位付け、順位に基づいて第1の検索条件式とする1つの検索条件式を選定し、検索履歴管理手段は、検索条件設定手段によって導出された順位を、検索結果の評価値として検索結果と合わせて記憶し、検索結果変化判定手段は、検索履歴管理手段によって記憶された第1の検索条件式の順位と第2の検索条件式の順位を比較して、検索結果が変化したか否かを判定してもよい。
また、検索条件修正手段は、検索結果変化判定手段によって検索結果が変化したと判定された場合に、第1の検索条件式に含まれる検索条件のうち検索方針に応じて追加した検索条件によって指定される内容をその検索条件の属性が取りうる他の内容に変更して組み合わせた検索条件候補を生成し、現在の状況情報に基づいて生成された2以上の検索条件式による検索結果に基づいて検索条件候補の順位を導出し、第2の検索条件式の順位との差分値が最も小さい検索条件候補を修正後の第1の検索条件式として採用してもよい。そのような場合には、ユーザの要望にあった検索方針から見て大きく変化した場合においても、検索条件を修正することで、ユーザに違和感を与えず、変化の小さい適切な情報を提供することができる。
また、本発明による情報提供システムの別の実施の形態として、検索した結果得られた各コンテンツの属性値を参照し、各コンテンツの属性値の平均値または最多出現属性値を求めるコンテンツ属性調査手段を備え、検索履歴管理手段は、コンテンツ属性調査手段が算出した属性値の平均値または最多出現属性値を、検索結果の評価として検索結果と合わせて記憶し、検索結果変化判定手段は、検索結果の評価値として検索履歴管理手段によって記憶された属性値の平均値または最多出現属性値を用いて、検索結果が変化したか否かを判定してもよい。そのような場合には、コンテンツの属性から見て大きく変化した場合においても、検索条件を修正することで、ユーザに違和感を与えず、変化の小さい適切な情報を提供することができる。
また、本発明による情報提供システムは、検索条件修正手段が検索条件修正ルールに基づいて生成および順位づけした検索条件候補のうち、ユーザに提示可能な数の検索条件式を選択する検索条件候補生成手段と、検索条件候補生成手段によって選択された検索条件式を検索条件候補としてユーザに提示し、ユーザが選択した検索条件式を修正後の第1の検索条件式として採用する検索条件候補選択手段とを備えていてもよい。そのような場合には、例えば、件数が大きく変化した場合においても、ユーザに検索条件の修正候補を提示することで、ユーザは条件を選択しながら変化の小さい適切な情報を提供することができる。
本発明による情報提供システムの具体的な実施の形態として、状況検出手段は、状況情報として、少なくともユーザの位置、現在時刻、天候のうちの一部を検出してもよい。
また、本発明による情報提供方法は、コンテンツを分類可能に特徴づける属性と関連づけて記憶されるコンテンツからユーザに提供すべきコンテンツを検索して、ユーザに提供する状況提供方法であって、コンピュータが、常時または定期的に検出される、ユーザが置かれている状態またはユーザの周囲の環境状態を示す状況情報と、ユーザから指定された検索条件であるユーザ条件とに基づいて、検索条件式を生成する検索条件設定ステップと、コンピュータが、生成された検索条件式を用いてコンテンツを検索するコンテンツ検索ステップと、コンピュータが、同一のユーザ条件による連続した検索において、現在の状況情報に基づいて生成された検索条件式である第1の検索条件式を用いた検索の結果得られたコンテンツの情報である第1の検索結果と、現在の状況情報よりも前に検出された状況情報であって第1の検索条件式による検索の1つ前の検索に用いられた状況情報である前回の状況情報に基づいて生成された第2の検索条件式を用いた検索の結果得られたコンテンツの情報である第2の検索結果とを比較し、あらかじめ定められた変化判定基準に基づいて検索結果が変化したか否かを判定する検索結果変化判定ステップと、コンピュータが、検索結果が変化したと判定された場合に、第2の検索結果に対する第1の検索結果の変化が修正前と比べて小さくなるように第1の検索条件式を修正する検索条件修正ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明による情報提供方法の具体的な実施の形態として、コンピュータが、少なくとも検索条件式と検索結果とを関連付けて検索履歴として記憶装置に記憶させる検索履歴管理ステップを含み、コンピュータが、検索結果変化判定ステップで、検索履歴管理ステップで記憶される検索履歴を参照して、第1の検索結果と第2の検索結果とを比較し、検索条件修正ステップで、検索結果変化判定手段によって検索結果が変化したと判定された場合に、変更可能な検索条件とその組み合わせによって生成される検索条件候補を順位づける判定基準とを示す検索条件修正ルールに従って、第1の検索条件式を修正してもよい。
また、本発明による情報提供方法において、コンピュータが、検索結果変化判定ステップで、検索結果を特徴付けるよう数値化した値であって、検索結果の件数、検索結果として得られた各コンテンツの属性の内容、または検索条件式に含まれる検索条件のうち変更可能な検索条件を変更して組み合わせた2以上の検索条件式による検索結果を件数が多い順に順位づけしたランキング値から求める値である評価値を比較することによって、検索結果が変化したか否かを判定してもよい。また、そのような場合には、変化したか否かの判定を数値の差分値を持って簡単に判断することができる。
また、本発明による情報提供方法において、コンピュータが、検索条件修正ステップで、検索条件修正ルールに従って変更可能な検索条件を変更して組み合わせた検索条件候補を生成し、生成した各検索条件候補によって検索した結果得られる検索結果の評価値に基づいて各検索条件候補を順位付けすることによって、修正後の第1の検索条件式となる検索条件式を検索条件候補の中から選択してもよい。そのような場合には、各評価値に応じた変化がより小さい適切な検索結果をユーザに提示することができる。
また、本発明による情報提供方法の具体的な実施の形態として、コンピュータが、検索結果変化判定ステップで、検索結果の評価値として、検索結果として得られた各コンテンツの属性値の平均または最多出現属性値を用いてもよい。
また、本発明による情報提供方法において、コンピュータが、検索条件修正ステップで、第1の検索条件式に含まれる検索条件のうち状況情報に応じた検索条件以外の検索条件によって指定される内容をその検索条件の属性が取りうる他の内容に変更して組み合わせた検索条件候補を生成し、第2の検索結果の評価値から最も近い評価値が得られる検索条件候補を修正後の第1の検索条件式として採用してもよい。
また、本発明による情報提供方法の別の実施の形態として、コンピュータが、検索条件修正ステップで、第2の検索結果の評価値と比較して第1の検索結果の評価値が減少した場合に、第1の検索条件式に含まれる検索条件のうち状況情報に応じた検索条件以外の検索条件によって指定される内容とその検索条件の属性が取りうる他の内容とで論理和検索するよう組み合わせた検索条件候補を生成し、第2の検索結果の評価値から最も近い評価値が得られる検索条件候補を修正後の第1の検索条件式として採用してもよい。
また、コンピュータが、検索条件修正ステップで、第2の検索結果の評価値と比較して第1の検索結果の評価値が増加した場合に、第1の検索条件式に絞り込みの条件として追加可能な検索条件を追加し組み合わせた検索条件候補を生成し、第2の検索結果の評価値から最も近い評価値が得られる検索条件候補を修正後の第1の検索条件式として採用してもよい。そのような場合には、結果評価値の増減に応じた条件修正候補を生成することができ、より効果的に検索条件を修正することができる。
また、本発明による情報提供方法の別の実施の形態として、コンピュータが、検索方針管理ステップで、ユーザの要望に合わせて、状況情報に基づいて生成される検索条件式に追加する検索条件と、検索条件を追加し組み合わせて生成される2以上の検索条件式を順位づける判定基準とを定めた検索方針を1つ指定し、コンピュータが、検索条件設定ステップで、現在の状況情報とユーザ条件とに基づいて生成した検索条件式に、検索方針管理ステップで指定された検索方針に応じて追加するよう定められた検索条件を追加し組み合わせて2以上の検索条件式を生成し、各検索条件式による検索結果に基づいて各検索条件式を順位付け、順位に基づいて第1の検索条件式とする1つの検索条件式を選定し、コンピュータが、検索履歴管理ステップで、検索条件設定ステップで導出された順位を、検索結果の評価値として検索結果と合わせて記憶し、コンピュータが、検索結果変化判定ステップで、検索履歴管理ステップで記憶された第1の検索条件式の順位と第2の検索条件式の順位を比較して、検索結果が変化したか否かを判定してもよい。
また、コンピュータが、検索条件修正ステップで、検索結果変化判定手段によって検索結果が変化したと判定された場合に、第1の検索条件式に含まれる検索条件のうち検索方針に応じて追加した検索条件によって指定される内容をその検索条件の属性が取りうる他の内容に変更して組み合わせた検索条件候補を生成し、現在の状況情報に基づいて生成された2以上の検索条件式による検索結果に基づいて検索条件候補の順位を導出し、第2の検索条件式の順位との差分値が最も小さい検索条件候補を修正後の第1の検索条件式として採用してもよい。そのような場合には、ユーザの要望にあった検索方針から見て大きく変化した場合においても、検索条件を修正することで、ユーザに違和感を与えず、変化の小さい適切な情報を提供することができる。
また、本発明による情報提供方法の別の実施の形態として、コンピュータが、検索した結果得られた各コンテンツの属性値を参照し、各コンテンツの属性値の平均値または最多出現属性値を求めるコンテンツ属性調査ステップを含み、コンピュータが、検索履歴管理ステップで、コンテンツ属性調査ステップで算出した属性値の平均値または最多出現属性値を、検索結果の評価として検索結果と合わせて記憶し、コンピュータが、検索結果変化判定ステップで、検索結果の評価値として検索履歴管理ステップで記憶された属性値の平均値または最多出現属性値を用いて、検索結果が変化したか否かを判定してもよい。そのような場合には、コンテンツの属性から見て大きく変化した場合においても、検索条件を修正することで、ユーザに違和感を与えず、変化の小さい適切な情報を提供することができる。
また、本発明による情報提供方法の別の実施の形態として、コンピュータが、検索条件修正手段が検索条件修正ルールに基づいて生成および順位づけした検索条件候補のうち、ユーザに提示可能な数の検索条件式を選択する検索条件候補生成ステップと、コンピュータが、検索条件候補生成手段によって選択された検索条件式を検索条件候補としてユーザに提示し、ユーザが選択した検索条件式を修正後の第1の検索条件式として採用する検索条件候補選択ステップとを含んでいてもよい。そのような場合には、例えば、件数が大きく変化した場合においても、ユーザに検索条件の修正候補を提示することで、ユーザは条件を選択しながら変化の小さい適切な情報を提供することができる。
本発明による情報提供方法の具体的な実施の形態として、コンピュータが、状況情報として、少なくともユーザの位置、現在時刻、天候のうちの一部を検出してもよい。
また、本発明による情報提供プログラムは、コンテンツを分類可能に特徴づける属性と関連づけて記憶されるコンテンツから、ユーザに提供すべきコンテンツを検索してユーザに提供するコンピュータに搭載される情報提供プログラムであって、コンピュータに、常時または定期的に検出される、ユーザが置かれている状態またはユーザの周囲の環境状態を示す状況情報と、ユーザから指定された検索条件であるユーザ条件とに基づいて、検索条件式を生成する検索条件設定処理と、生成された検索条件式を用いてコンテンツを検索するコンテンツ検索処理と、同一のユーザ条件による連続した検索において、現在の状況情報に基づいて生成された検索条件式である第1の検索条件式を用いた検索の結果得られたコンテンツの情報である第1の検索結果と、現在の状況情報よりも前に検出された状況情報であって第1の検索条件式による検索の1つ前の検索に用いられた状況情報である前回の状況情報に基づいて生成された第2の検索条件式を用いた検索の結果得られたコンテンツの情報である第2の検索結果とを比較し、あらかじめ定められた変化判定基準に基づいて検索結果が変化したか否かを判定する検索結果変化判定処理と、検索結果が変化したと判定された場合に、第2の検索結果に対する第1の検索結果の変化が修正前と比べて小さくなるように第1の検索条件式を修正する検索条件修正処理とを実行させることを特徴とする。
また、本発明による情報提供プログラムは、コンピュータに、少なくとも検索条件式と検索結果とを関連付けて検索履歴として記憶装置に記憶させる検索履歴管理処理を実行させ、検索結果変化判定処理で、検索履歴管理処理で記憶される検索履歴を参照して、第1の検索結果と第2の検索結果とを比較させ、検索条件修正処理で、検索結果変化判定手段によって索結果が変化したと判定された場合に、変更可能な検索条件とその組み合わせによって生成される検索条件候補を順位づける判定基準とを示す検索条件修正ルールに従って、第1の検索条件式を修正させてもよい。
また、本発明による情報提供プログラムは、コンピュータに、検索結果変化判定処理で、検索結果を特徴付けるよう数値化した値であって、検索結果の件数、検索結果として得られた各コンテンツの属性の内容、または検索条件式に含まれる検索条件のうち変更可能な検索条件を変更して組み合わせた2以上の検索条件式による検索結果を件数が多い順に順位づけしたランキング値から求める値である評価値を比較することによって、検索結果が変化したか否かを判定させてもよい。
また、本発明による情報提供プログラムは、コンピュータに、検索条件修正処理で、検索条件修正ルールに従って変更可能な検索条件を変更して組み合わせた検索条件候補を生成し、生成した各検索条件候補によって検索した結果得られる検索結果の評価値に基づいて各検索条件候補を順位付けすることによって、修正後の第1の検索条件式となる検索条件式を検索条件候補の中から選択させてもよい。
本発明によれば、直前の状況による検索結果と現在の状況による検索結果とで大きな変化が生じた場合に、検索条件を修正することにより、ユーザに違和感を与えない変化の小さい適切な検索結果を提示することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の第1の実施の形態による情報提供システムの構成例を示すブロック図である。図1に示す情報提供システムは、状況検出手段1とユーザ入力手段2と対話検索手段3とコンテンツ提示手段4とコンテンツ記憶手段5とを備える。状況検出手段1は、位置や時間や天候などのユーザが置かれている状況や車両情報など状況情報を検出する。車両情報とは、車両の環境状態を示す情報であって、例えばワイパーの作動状態などである。状況情報とは、ユーザが置かれている状態または周囲の環境状態を示す情報であって、例えば、現在位置、時間、天候、車両情報などである。ユーザ入力手段2には、ユーザから検索条件が入力される。ユーザから入力された検索条件をユーザ条件と記す。対話検索手段3は、状況検出手段1によって検出された状況情報と、ユーザに指定されユーザ入力手段2に入力されたユーザ条件とに基づいてコンテンツを検索する。コンテンツ提示手段4は、検索結果および検索したコンテンツをユーザに提示する。本発明において、コンテンツとは、検索対象として検索される1件分の情報であって、分類に用いる各種付随の情報を含んだ情報を表す。コンテンツ記憶手段5は、検索対象となるコンテンツとそのコンテンツの属性とを関連づけて記憶する。属性とは、コンテンツを特徴付ける情報またはコンテンツが分類される種別を指す情報であって、検索対象とするコンテンツに応じて定める。
図2は、検索対象のコンテンツが店舗情報である場合のコンテンツの属性の一例を示す説明図である。図2に示すように、検索対象のコンテンツが店舗情報である場合は、属性として、例えばジャンル、雰囲気、設備、場所、開店時間、平均価格などが適用可能である。また、図2に示すように、コンテンツ記憶手段5には店舗の正確な情報(図2における「属性値」)を記憶しておき、検索の際に属性値をパターン化した加工値(図2における「属性値(加工後)」)への変換を行えるようにして、より包括的な情報による検索ができるようにしてもよい。そのような場合には、例えば、平均価格が2000円の店舗情報は「1000〜3000」という検索条件による検索が可能となり、また例えば、開店時間が10時〜22時までの店舗情報は、現在時刻にて「開店」という検索条件による検索が可能となる。
また、対話検索手段3は、検索条件設定手段301とコンテンツ検索手段302と検索履歴管理手段303と検索結果変化判定手段304と検索条件修正手段305とを備える。検索条件設定手段301は、状況検出手段1により検出された状況情報と、ユーザに指定されユーザ入力手段2に入力されたユーザ条件とに基づいて検索条件式を設定する。コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301により設定された検索条件式を用いてコンテンツ記憶手段5に記憶されたコンテンツを検索する。検索履歴管理手段303は、検索履歴として少なくとも検索条件式と検索結果とを関連づけて記憶する。検索条件式と検索結果の他にも状況情報を表す識別番号、結果評価値、ユーザ提示有無を含んでもよい。結果評価値とは、検索結果を特徴付けるよう数値化した値であって、例えば、コンテンツ件数などである。検索結果変化判定手段304は、直前の状況情報による検索結果と現在の状況情報による検索結果の内容や件数などを比較し、検索結果が大きく変化したか否かを判定する。検索条件修正手段305は、検索結果変化判定手段304によって検索結果が大きく変化したと判定された場合に、現在の状況情報による検索に用いた検索条件式を変更して直前の状況情報による検索結果からの変化が小さくなるよう修正する。
本実施の形態において、状況検出手段1は、例えば、状況情報が位置情報である場合はGPS(Global Positioning System)受信装置(図示せず。)によって実現される。また状況検出手段1は、例えば、状況情報が天候情報である場合は天候に関する情報を提供するサーバ装置とインタフェースをとるインターフェース装置(図示せず。)によって実現される。また状況検出手段1は、例えば、状況情報が時刻情報である場合は時計もしくは時刻情報を提供するサーバ装置とインタフェースをとるインタフェース装置(図示せず。)によって実現される。また状況検出手段1は、例えば、状況情報がワイパー状態などの車両状態である場合はそれらを検出する各種センサー装置(図示せず。)によって実現される。ユーザ入力手段2は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、マイクなどの入力装置およびプログラムに従って動作するCPUによって実現される。コンテンツ提示手段4は、例えばディスプレイ装置、スピーカなどの出力装置およびプログラムに従って動作するCPUによって実現される。コンテンツ記憶手段5は、例えば記憶装置によって実現される。検索条件設定手段301、コンテンツ検索手段302、検索履歴管理手段303、検索結果変化判定手段304および検索条件修正手段305は、例えばプログラムに従って動作するCPUによって実現される。なお、プログラムは本システムが備える記憶装置(図示せず。)に記憶される。
次に、検索結果変化判定手段304が判定する検索結果の変化の判定方法について説明する。検索結果変化判定手段304は、直前の状況情報による検索結果と現在の状況情報による検索結果から結果評価値を算出する。既に説明したように、結果評価値は検索結果を特徴付けるよう数値化した値であって、ここでは検索結果として抽出したコンテンツの件数を例にとって説明する。コンテンツ件数を結果評価値とする場合には、検索した結果抽出されたコンテンツの件数の値をそのまま結果評価値としてもよい。
検索結果変化判定手段304は、算出した直前の状況情報による検索の結果評価値と現在の状況情報による検索の結果評価値とを比較し、あらかじめ定められた変化判定基準を満たす場合は変化したと判定する。変化判定基準を満たさない場合は変化無しと判定する。変化判定基準は、結果評価値の差においてユーザが違和感を覚えるだろう程度を定める基準であって、あらかじめ結果評価値に用いる数値の性質等によって定めておく。図3は、本発明における変化判定基準の一例を示す説明図である。例えば、結果評価値にコンテンツ件数を用いた場合は、図3に示すように、現在の状況情報による結果評価値と直前の状況情報による結果評価値との差が直前の状況情報による結果評価値の2分の1を超過した場合に変化したと判断する変化判定基準を用いてもよい。また、結果評価値をランキング値から求める場合などには、例えば、単純に差が4を超過した場合に変化したと判断する変化判定基を用いてもよい。
次に、図4を参照して検索条件修正手段305が行う検索条件式の修正方法について説明する。図4は、検索条件修正ルールの一例を示す説明図である。検索条件修正手段305は、検索条件修正ルールに基づき検索条件式を修正するための検索条件候補となる検索条件式を生成して各検索条件候補の検索結果を調査し、最も変化の小さい検索条件式に修正する。検索条件修正ルールは、検索条件を修正する際の候補とする検索条件を生成するための検索条件候補生成ルールと、その候補の検索条件式を用いて検索した結果を順位付けするためのランキングルールとを含み、検索対象とするコンテンツの内容やコンテンツの属性に応じて定められる。図4に示すように、検索条件生成ルールには、例えば「状況情報による条件を除く条件を変更する(図4の例1)」や「結果評価値が減少した場合に状況情報による条件を除く条件を変更して元の条件式とOR検索(論理和検索)し、結果評価値が増加した場合に元の検索条件式に絞り込むための属性を追加する(図4の例2)」と定めてもよい。また、ランキングルールには、例えば「結果評価値の差が小さい検索条件式から順位付ける」と定めてもよい。
検索条件修正手段305は、まず、検索条件候補生成ルールに基づいて候補となる検索条件式を検索条件候補として生成する。例えば、検索条件候補生成ルールが「状況情報による条件を除く条件を変更する」と規定される場合は、検索条件修正手段305は、状況情報による条件を除く各条件について、現状の属性値を現状の属性値以外に変更可能な属性値に変えた組み合わせの検索条件候補を生成してもよい。また、検索条件候補生成ルールが「結果評価値が減少した場合に状況情報による条件を除く条件を変更して元の条件式とOR検索する」と規定される場合は、状況情報による条件を除く各条件について、現状の属性値に現状の属性値以外に変更可能な属性値を含めた組み合わせの検索条件候補を生成してもよい。また、検索条件候補生成ルールが「結果評価値が増加した場合に元の検索条件式に絞り込むための属性を追加する」と規定される場合は、元の条件式に絞込み条件として追加可能な属性の属性値を加えた組み合わせの検索条件候補を生成してもよい。
検索条件修正手段305は、属性値を変更する際にパターン化されていない属性値が用いられていた場合(例えば、図2における場所属性、開店時間属性、座席数属性、平均価格属性等。)は、図2における「属性値(加工後)」に示すように、属性値をパターン化した加工値を用いてもよい。また、検索条件修正手段305は、属性値を変更する際にパターン化できない属性(例えば、名称等。)については、変更対象から除外してもよい。
次に、検索条件修正手段305は、生成した検索条件候補による検索した結果からランキングルールに基づいて各検索条件候補を順位づけし、1位となった検索条件候補を修正後の検索条件式として採用する。例えば、ランキングルールが「結果評価値の差が小さい検索条件式から順位付ける」と規定される場合は、検索条件候補の検索結果から結果評価値を算出し、直前の状況情報による結果評価値と各検索条件候補による結果評価値とを比較し、その差が小さい検索条件式から順位づけてもよい。
次に、図5のフローチャートを参照して本実施の形態の動作を説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態の動作例を示すフローチャートである。まず、状況検出手段1は、ユーザの位置や現在時刻や天候などのユーザが置かれている状況や車両情報などの状況情報を検出する(ステップS100)。例えば、位置情報を検出する場合には、状況検出手段1としてGPS受信装置を備え、GPS受信装置により位置情報を検出してもよい。また、例えば、現在時刻を検出する場合には、状況検出手段1として時計を備え、時計装置により現在時刻を検出してもよい。また、例えば、天候情報を検出する場合には、状況検出手段1としてインターネットに接続可能なインタフェース手段を備え、その手段により天候サイトにアクセスすることによって検出してもよい。あるいは、状況検出手段1としてワイパーが作動しているか否かを検出する手段を備え、その手段により天候情報を検出してもよい。また、例えば、乗車人数を検出する場合には、状況検出手段1としてシートに人が座っているかどうかを感知するセンサーを備え、そのセンサーにより乗車人数を検出してもよい。次に、検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した状況情報を検索条件へ変換する(ステップS101)。例えば、検索対象のコンテンツが店舗情報である場合を例にとって説明すると、図2に示すように、位置情報として検出した緯度経度情報は、「場所」という属性の属性値として「難波」という条件に変換してもよい。また、例えば、現在時刻は「開店時間」という属性の属性値として現在時刻にて「開店」という条件に変換してもよい。他にも、天候は「設備」という属性の属性値として「屋根」という条件に変換してもよい。また、車両情報の乗車人数は「座席」という属性の属性値として「○人以上」または「中規模」という条件に変換してもよいし、車両サイズは「駐車場」という属性の属性値として「車高□cm以上」または「大型車」という条件に変換してもよい。
ユーザ入力手段2は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、マイクなどの入力装置であり、ユーザから検索条件が入力される(ステップS102)。検索条件は、例えば本システムが備えるディスプレイに入力フィールドを含む画面を表示させ、ユーザに自由にキーワードを入力させてもよい。または、検索条件を選択可能な選択項目を含む画面を表示させ、ユーザに条件とする属性値を選択させてもよい。次に、検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した状況情報から変換した検索条件と、ユーザ入力手段2に入力されたユーザ条件とを組み合わせて検索条件式を生成し(ステップS103)、検索履歴管理手段303に生成した検索条件式を履歴登録する(ステップS104)。検索条件式の組み合わせは、例えば各検索条件をAND検索(論理積検索)するよう生成してもよい。
次に、コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が設定した検索条件式を使って、コンテンツ記憶手段5から検索条件式に合致するコンテンツを検索し(ステップS105)、検索履歴管理手段303に検索結果を履歴登録する(ステップS106)。本実施の形態においては、履歴登録する検索結果は、少なくともコンテンツ件数を含む情報とする。次に、検索結果変化判定手段304は、検索履歴管理手段303が管理する検索結果から結果評価値を計算し、変化判定基準と照らし合わせ、直前の状況情報による検索結果と現在の状況情報による検索結果とが変化したか否かを判定する(ステップS107)。検索結果変化判定手段304は結果評価値を検索履歴管理手段303に履歴登録する。
ユーザ条件の入力から1回目の検索の場合、または同一ユーザ条件による連続した検索において直前の状況情報による検索結果から変化なしと判定した場合(ステップS108のNO)は、検索結果変化判定手段304は、ユーザに提示することを履歴登録する(ステップS109)。ここまでの動作によって、検索履歴管理手段303が記憶した検索履歴には、検索条件式、検索結果、結果評価値、ユーザ提示有無が登録される。ユーザ提示情報とは、ユーザに検索結果を提示したか否かを示す情報である。検索履歴管理手段303は、同一ユーザ条件による連続した検索において状況情報の変化の度に更新する識別番号を割り当て、その識別番号をあわせて履歴登録に登録してもよい。コンテンツ提示手段4は、検索結果のコンテンツをユーザに提示する(ステップS110)。
状況検出手段1は、常に、または定期的に、状況情報を検出しており、例えば、ユーザへ検索結果のコンテンツを提示している間であっても状況情報を検出する(ステップS100に戻る。)。検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した状況情報を検索条件へ変換する(ステップS101)。また、ユーザ条件は変更がなかったとする(ステップS102は省略される)。検索条件設定手段301は、状況情報から変換した検索条件が変更したことを認識し、ユーザ条件と変化した状況情報による検索条件とを組み合わせて検索条件式を生成し(ステップS103)、検索履歴管理手段303に新たに生成した検索条件式を履歴登録する(ステップS104)。検索履歴管理手段303は、状況情報が変更したことを受けて、直前の状況情報による検索条件式に割り当てた識別番号から1つ更新した識別番号をあわせて登録してもよい。
コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が設定した検索条件式を使って、コンテンツ記憶手段5から検索条件式に合致するコンテンツを検索し(ステップS105)、検索履歴管理手段303に検索結果を履歴登録する(ステップS106)。次に、検索結果変化判定手段304は、検索結果から結果評価値を算出し、算出した結果評価値とあらかじめ定められた変化判定基準と照らし合わせ、直前の状況情報による検索結果と現在の状況情報による検索結果とが変化したか否かを判定する(ステップS107)。
同一ユーザ条件による連続した検索において、直前の状況情報による検索結果から変化ありと判定した場合(ステップS108のYES)は、検索条件修正手段305に検索条件式の修正を指示する。検索条件修正手段305は、検索条件修正ルールに基づき生成した検索条件候補の検索結果を調査し(ステップS111)、検索条件修正ルールに基づき最も適切な検索条件式に修正する(ステップS112)。検索条件修正手段305は、修正した検索条件式と検索結果と結果評価値とユーザに提示する旨を履歴登録する(ステップS113)。コンテンツ提示手段4は、検索条件の修正を受けて、状況変化により検索結果が変化した旨と検索条件を変更すると変化の少ない検索結果が得られる旨とともに変更した検索条件と検索結果をユーザに提示する(ステップS114)。
以上のように、本実施の形態によれば、状況の変化に応じたコンテンツの情報を提供する場合に、直前の状況による検索結果からコンテンツの件数が大きく減少するなどの変化をした場合に、検索条件を修正することで、ユーザに違和感を与えず、変化の小さい適切な情報を提供することができる。
また、本実施の形態において、検索対象とするコンテンツは、店舗情報に限らず、テレビ番組情報、音楽や映像コンテンツ、論文や書籍等の文字情報コンテンツ、アプリケーション情報など、検索条件式を用いて検索可能かつ属性と属性値が付与された情報であればどのような種類であっても適用可能である。
なお、本実施の形態において、検索条件設定手段は、検索条件設定手段301によって実現される。コンテンツ検索手段は、コンテンツ検索手段302によって実現される。検索履歴管理手段は、検索履歴管理手段303によって実現される。検索結果変化判定手段は、検索結果変化判定手段304によって実現される。検索条件修正手段は、検索条件修正手段305によって実現される。
実施の形態2.
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態による情報提供システムの構成例を示すブロック図である。図6に示す情報提供システムは、状況検出手段1とユーザ入力手段2と対話検索手段3とコンテンツ提示手段4とコンテンツ記憶手段5と検索条件候補選択手段6とを備える。また、対話検索手段3は、検索条件設定手段301とコンテンツ検索手段302と検索履歴管理手段303と検索結果変化判定手段304と検索条件修正手段305と検索条件候補生成手段306とを備える。本実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態と比べて、検索条件候補生成手段306と検索条件候補選択手段6とが追加されている点が異なる。また、検索条件候補生成手段306および検索条件候補選択手段6の追加によって、検索条件修正手段305において修正候補の検索条件式の決定動作以降が省略される点が第1の実施の形態と異なる。
検索条件修正手段305は、検索結果変化判定手段304によって検索結果が大きく変化したと判定された場合に、検索条件修正ルールに基づき検索条件候補とする検索条件式を生成し、各検索条件候補による検索結果を順位付ける。検索条件候補生成手段306は、検索条件修正手段305により順位付けられた検索条件候補のうち、ユーザに提示可能な検索条件候補を選択する。検索条件候補選択手段6は、検索条件候補生成手段306により選択された検索条件候補の検索条件式をユーザに提示し、ユーザが選択した検索条件式を修正後の検索条件式として採用する。
本実施の形態において、検索条件候補生成手段306は、例えばプログラムに従って動作するCPUによって実現される。検索条件候補選択手段6は、例えばディスプレイ装置、スピーカなどの出力装置およびプログラムに従って動作するCPUによって実現される。
次に、図7のフローチャートを参照して本実施の形態の動作を説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態の動作例を示すフローチャートである。ステップS100からステップS111までは第1の実施の形態と同様のため説明を省略し、直前の状況情報による検索結果から変化ありと判定した場合の動作以降を説明する。
検索条件修正手段305は、検索条件修正ルールに基づき生成した検索条件候補の検索結果を調査し(ステップS111)、検索条件修正ルールに基づき生成した検索条件候補を順位付ける。次に、検索条件候補生成手段306は、検索条件修正手段305により順位付けられた検索条件候補からユーザに提示可能な数の検索条件式を選択して検索条件候補を選択する(ステップS200)。
次に、検索条件候補選択手段6は、検索条件候補生成手段306によって選択された検索条件候補をユーザに提示する(ステップS201)。検索条件候補選択手段6は、例えば、状況変化により検索結果が変化する旨と変更可能な条件とそれらのコンテンツ件数を含む情報をユーザに提示し、ユーザに検索条件式を選択させる。検索条件候補選択手段6は、ユーザの選択操作に応じて、変化ありと判定された現在の状況による検索条件式をユーザの選択した検索条件式に修正し、修正した検索条件式をコンテンツ検索手段302に通知する。コンテンツ検索手段302は、修正された検索条件式を用いてコンテンツを検索し(ステップS202)、検索履歴管理手段303に修正した検索条件式と検索結果と結果評価値とユーザ提示有無(ここでは、ユーザ提示有り。)とを履歴登録する(ステップS113)。コンテンツ提示手段4は、検索条件の修正を受けて、検索結果のコンテンツをユーザに提示する(ステップS114)。
以上のように、本実施の形態によれば、状況の変化に応じたコンテンツの情報を提供する場合に、直前の状況による検索結果から、例えば、件数やランキング順位が大きく変化した場合においても、ユーザに検索条件の修正候補を提示することで、ユーザは条件を選択しながら変化の小さい適切な情報を提供することができる。
なお、本実施の形態において、検索条件候補生成手段は検索条件候補生成手段306によって実現される。検索条件候補選択手段は検索条件候補選択手段6によって実現される。
実施の形態3.
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図8は本発明の第3の実施の形態による情報提供システムの構成例を示すブロック図である。図8に示す情報提供システムは、状況検出手段1とユーザ入力手段2と対話検索手段3とコンテンツ提示手段4とコンテンツ記憶手段5と検索方針を管理する検索方針管理手段7とを備える。また、対話検索手段3は、検索条件設定手段301とコンテンツ検索手段302と検索履歴管理手段303と検索結果変化判定手段304と検索条件修正手段305とを備える。本実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態と比べて、検索方針管理手段7が追加されている点が異なる。また、検索条件設定手段301が、検索条件式設定時に検索方針管理手段7から得られる検索方針を利用する点が第1の実施の形態と異なる。
検索方針は、ユーザの要望に合わせてどの検索条件を優先的に利用するかを定義したルールであって、状況情報に基づいて生成される検索条件式に追加する検索条件と検索条件を追加し組み合わせて生成される2以上の検索条件式を順位づける判定基準とを定める。例えば、よりユーザの近くにあるお店を探す「近い情報を見つける」検索方針や、コンテンツの属性の中で件数の多い属性値を採用する「主要な情報を見つける」検索方針や、コンテンツの属性の中で半分程度の割合の件数となる属性値を採用する「早く見つける」検索方針が適用可能である。検索方針管理手段7は、各検索方針毎に定義づけられた検索条件への設定方法、検索結果の評価方法、採用方法などを管理する。
例えば「主要な情報を見つける」検索方針では、ジャンル属性および雰囲気属性を追加属性とし、それぞれの属性を組み合わせて検索した結果の件数を用いて判定を行い、最も多い条件式を採用すると定義付けしてもよい。追加する属性は、ジャンル属性や雰囲気属性だけでなく状況情報から変換される属性以外であればよく、例えば平均価格属性を追加してもよい。また「近い情報を見つける」検索方針では、場所属性の属性値と現在位置から最も近い条件式を採用すると定義づけてもよい。また「早く見つける」検索方針では、ジャンル属性および雰囲気属性を追加属性とし、それぞれの属性を組み合わせて、元の条件式で検索される件数の半分の割合となる条件式を採用すると定義付けしてもよい。
本実施の形態においては、コンテンツ件数を用いて結果評価値を求めるのではなく、ランキング値を用いて結果評価値を求めてもよい。具体的には、検索方針に応じて生成される検索条件候補を順位付けした際の順位をそのまま結果評価値としてもよい。図9は、本実施の形態における検索条件修正ルールの一例を示す説明図である。検索条件候補生成ルールは、図9に示すように、第1の実施の形態において説明した検索条件候補生成ルールに加えて、「検索方針に応じて定められた追加条件を変更する(図9の例3)」と規定してもよい。具体的には、検索方針に応じて追加するよう定められた追加条件を変更可能な属性値に変更して組み合わせた検索条件候補を生成してもよい。
本実施の形態において、検索方針管理手段7は、例えばプログラムに従って動作するCPUによって実現される。他の点に関しては第1の実施の形態と同様である。
次に、図10のフローチャートを参照して本実施の形態の動作を説明する。図10は、本発明の第3の実施の形態の動作例を示すフローチャートである。まず、状況検出手段1は、ユーザの位置や現在時刻や天候などのユーザが置かれている状況や車両情報などの状況情報を検出する(ステップS100)。次に、検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した状況情報を検索条件へ変換する(ステップS101)。
ユーザ入力手段2には、ユーザから検索条件が入力される(ステップS102)。ユーザ入力手段2は、検索条件だけでなく検索方針も合わせて入力できるような画面を提供してもよく、ユーザから検索方針が入力された場合は入力された検索方針を検索方針管理手段7に通知する。検索方針管理手段7は、管理している検索方針の情報を検索条件設定手段301に通知する(ステップS300)。
検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した状況情報から変換した検索条件と、ユーザ入力手段2に入力されたユーザ条件と、さらに検索方針に応じて追加するよう定められた条件とを組み合わせて検索条件候補を生成する(ステップS301)。次に、コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が生成した各検索条件候補を用いてコンテンツを検索する(ステップS302)。検索条件設定手段301は、コンテンツ検索手段302が検索した各検索条件候補による検索結果から、検索方針に応じて定められた評価を行い各検索条件候補を順位付ける(ステップS303)。検索条件設定手段301は、検索方針に応じて定められた採用方法に基づいて検索条件候補から検索条件式を1つ決定し(ステップS304)、検索履歴管理手段303に決定した検索条件式と検索結果を履歴登録する(ステップS305)。
次に、検索結果変化判定手段304は、現在の状況情報による、検索条件設定手段301が決定した検索条件式の検索結果から結果評価値を求め、変化判定基準と照らし合わせ、直前の状況情報による検索結果と現在の状況情報による検索結果とが変化したか否かを判定する(ステップS107)。
ユーザ条件の入力から1回目の検索の場合、または同一ユーザ条件による連続した検索において直前の状況情報による検索結果から変化なしと判定した場合(ステップS108のNO)は、検索結果変化判定手段304は、現在の状況情報による検索結果をユーザに提示する旨を履歴登録する(ステップS109)。ここまでの動作によって、検索履歴管理手段303が記憶した検索履歴には、検索条件式、検索結果、結果評価値、ユーザ提示有無が登録される。コンテンツ提示手段4は、検索結果のコンテンツをユーザに提示する(ステップS110)。
状況検出手段1は、常に、または定期的に、ユーザの状況情報を検出しており、例えば、ユーザへ検索結果のコンテンツを提示している間であっても状況情報を検出する(ステップS100に戻る。)。検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した状況情報を検索条件へ変換する(ステップS101)。ユーザ条件および検索方針はともに変更がなかったとする(ステップS102の処理は省略される)。検索条件設定手段301は、状況情報から変換した検索条件が変更したことを認識し、直前の状況情報による検索条件式に含まれる状況情報から変換した検索条件を現在の状況情報から変換した検索条件にかえた現在の状況情報による検索条件式の順位を求めるため、直前の状況情報による検索条件式と同様に、検索方針に応じて追加するよう定められた条件とを組み合わせて検索条件候補を生成する(ステップS301)。コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が設定した各検索条件候補を用いてコンテンツを検索する(ステップS302)。検索条件設定手段301は、コンテンツ検索手段302が検索した各検索条件候補による検索結果から、検索方針に応じて定められた評価を行い各検索条件候補を順位付け(ステップS303)、現在の状況情報による検索結果の順位を導出する。検索条件設定手段301は、直前の状況情報による検索条件式に含まれる状況情報から変換した検索条件を現在の状況情報から変換した検索条件にかえた検索条件式を現在の状況情報による検索条件式として設定し(ステップS304)、検索履歴管理手段303に現在の状況情報による検索条件式と検索結果を履歴登録する(ステップS305)。
検索結果変化判定手段304は、現在の状況情報による検索条件式の検索結果から結果評価値を求め、変化判定基準と照らし合わせ、直前の状況情報による検索結果と現在の検索結果とが変化したか否かを判定する(ステップS107)。
同一ユーザ条件による連続した検索において、直前の状況情報による検索結果から変化ありと判定した場合(ステップS108のYES)は、検索条件修正手段305に検索条件式の修正を指示する。検索条件修正手段305は、検索条件修正ルールに基づき生成した検索条件候補の検索結果を調査し(ステップS111)、検索条件修正ルールに基づき最も適切な検索条件式に修正する(ステップS112)。検索条件修正手段305は、修正した検索条件式と検索結果と結果評価値とユーザ提示有無(ここでは、ユーザ提示有り。)とを履歴登録する(ステップS113)。コンテンツ提示手段4は、検索条件の修正を受けて、状況変化により検索結果が変化した旨と検索条件を変更すると変化の少ない検索結果が得られる旨とともに変更した検索条件と検索結果をユーザに提示する(ステップS114)。
また、検索条件修正手段305は、検索条件修正ルールに基づき最も適したと判定した検索条件式による検索結果が、変化判定基準に照らし合わせると変化なしと判定されない場合に、変更する条件を1つ増やして検索条件候補を生成しなおし、その中で再度判定してもよい。例えば、「状況情報1*属性値11*属性値21」を検索条件修正ルールに基づき、「属性値11」と「属性値21」とをそれぞれ変更可能な組み合わせによる調査の結果、「属性値11」を「属性値12」に変えると一番変化が少なくなるが、修正しても変化ありと判定される場合には、「属性値12」への変更に加え、さらに「属性値21」を変更可能な属性値に変えて、検索条件候補「状況情報*属性値12*属性値22」や「状況情報*属性値12*属性値23」を生成し、より結果評価値の差が小さい条件式を採用してもよい。なお、”*”は論理積を意味する。
以上のように、本実施の形態によれば、状況の変化に応じたコンテンツの情報を提供する場合に、直前の状況による検索結果が、検索方針から見て大きく変化した場合においても、検索条件を修正することで、ユーザに違和感を与えず、変化の小さい適切な情報を提供することができる。
なお、本実施の形態において、検索方針管理手段は検索方針管理手段7によって実現される。
実施の形態4.
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図11は本発明の第4の実施の形態による情報提供システムの構成例を示すブロック図である。図11に示す情報提供システムは、状況検出手段1とユーザ入力手段2と対話検索手段3とコンテンツ提示手段4とコンテンツ記憶手段5とを備える。また、対話検索手段3は、検索条件設定手段301とコンテンツ検索手段302と検索履歴管理手段303と検索結果変化判定手段304と検索条件修正手段305とコンテンツ属性調査手段307とを備える。本実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態と比べて、コンテンツ属性調査手段307が追加されている点が異なる。
コンテンツ属性調査手段307は、検索結果として抽出されたコンテンツの属性を調査する。本実施の形態においては、コンテンツ件数を用いて結果評価値を求めるのに代えて、コンテンツの属性を用いて結果評価値を求めてもよい。具体的には、図2に示すような価格や座席数などの属性値を平均化した値や、検索結果として抽出されたコンテンツの中で、最も多い属性値を結果評価値とすることができる。
本実施の形態において、コンテンツ属性調査手段307は、例えばプログラムに従って動作するCPUによって実現される。なお、プログラムは本システムが備える記憶装置(図示せず。)に記憶される。他の点に関しては第1の実施の形態と同様である。
コンテンツ属性調査手段307は、コンテンツ検索手段302が検索したコンテンツについて、どのような属性を持っているかを調査する。ここでは、平均価格属性を用いる場合を例にとって説明する。コンテンツ属性調査手段307は、検索結果として抽出された全コンテンツの平均価格属性値から平均値を算出する。検索結果変化判定手段304は、コンテンツ属性調査手段307が求めた平均値を結果評価値として変化判定基準と照らし合わせ、直前の状況情報による検索結果と現在の状況情報による検索結果とが変化したか否かを判定する。検索条件候補による検索結果に対しても、コンテンツ検索手段302が同様に平均価格属性の平均値を算出する。検索条件修正手段305は、コンテンツ属性調査手段307が求めた平均値を結果評価値としてランキングルールに基づき修正後の検索条件式とする検索条件式を決定する。他の点については第1の実施例と同様である。
以上のように、本実施の形態によれば、状況の変化に応じたコンテンツの情報を提供する場合に、直前の状況を用いて検索したコンテンツの属性が大きく変化した場合においても、検索条件を修正することで、ユーザに違和感を与えず、変化の小さい適切な情報を提供することができる。
なお、本実施の形態において、コンテンツ属性調査手段はコンテンツ属性調査手段307によって実現される。
次に、具体的な実施例を用いて第1の実施の形態の動作を具体的に説明する。本実施例は、ユーザが車で梅田から本町、本町から難波へドライブしている最中にレストランを探す場面を例にとって説明する。本実施例において、検索対象とするコンテンツは店舗情報とし、各店舗情報には、図2に示すような属性が付与されているものとする。また、結果評価値はコンテンツ件数を用い、変化判定基準は「結果評価値の差が直前の状況による結果評価値の2分の1を超過」と規定する。また、検索条件修正ルールとして、検索条件候補生成ルールは「状況情報による条件を除く条件を変更する」とし、ランキングルールは「結果評価値の差が小さい検索条件式から順位付ける」と規定する。なお、本実施例の動作の説明に付与するステップ番号は、第1の実施の形態の動作を示す図5のフローチャートに対応させて記述する。
ユーザが車で梅田を走行中、状況検出手段1は現在位置を梅田と検出する(ステップS100)。検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した梅田という現在位置情報を元に、「梅田」周辺で検索という検索条件を設定する(ステップS101)。ここでユーザが検索を要求する操作を行い、ユーザ入力手段2には、例えば「和食」「駐車場有り」という検索条件が入力される(ステップS102)。検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した状況情報による条件「梅田」と、ユーザ入力手段2に入力されたユーザ条件「和食」「駐車場有り」とを組み合わせて検索条件式「和食*駐車場有り*梅田」を生成し(ステップS103)、検索条件式を履歴登録する(ステップS104)。
コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が設定した検索条件式「和食*駐車場有り*梅田」を使って、コンテンツを検索し、検索結果のコンテンツ件数を履歴登録する(ステップS105,S106)。例えば、検索した結果コンテンツ件数が30件であったとすると、検索結果変化判定手段304は、コンテンツ検索手段302が検索した検索結果のコンテンツ件数30件から結果評価値30を求め、求めた結果評価値30を履歴登録する。
ユーザ条件の入力から1回目の検索の場合は、検索結果変化判定手段304は検索結果が変化なしとして(ステップS107,ステップS108のNO)、ユーザに検索結果を提示する旨を履歴登録する(ステップS109)。ここまでの動作によって検索履歴には、図12に示すように、検索条件式に「和食*駐車場有り*梅田」、検索結果に30件、結果評価値に30、ユーザ提示有り(図中には「提示」と表示)とする検索情報が登録される。コンテンツ提示手段4は、図13(a)に示すように、検索結果であるコンテンツの情報をユーザに提示する(ステップS110)。図12は第1の実施例における履歴登録の登録例を示す説明図である。図13は本実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図であり、図13(a)は1回目の検索となる梅田における検索結果のユーザ提示例を示す。
ここで、車が梅田から本町まで移動した場合、状況検出手段1は現在位置を本町と検出する(ステップS100に戻る)。検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した本町という現在位置情報を元に、「本町」周辺で検索という検索条件を設定する(ステップS101)。ユーザ条件は変更がなかったとする(ステップS102は省略される)。検索条件設定手段301は状況検出手段1が検出した現在位置情報が本町に変化したことを認識し、検索条件を「梅田」から「本町」に変え、現在の状況情報による条件「本町」とユーザ条件「和食」「駐車場有り」とを組み合わせて検索条件式「和食*駐車場有り*本町」を生成し(ステップS103)、検索条件式を履歴登録する(ステップS104)。
コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が設定した検索条件式「和食*駐車場有り*本町」を使って、コンテンツを検索し、検索結果のコンテンツ件数を履歴登録する(ステップS105,S106)。例えば、検索結果のコンテンツ件数が31件であったとすると、検索結果変化判定手段304は、コンテンツ検索手段302が検索した検索結果のコンテンツ件数31件から結果評価値31を求め、求めた結果評価値31を履歴登録する。
検索結果変化判定手段304は、梅田での結果評価値30と本町での結果評価値31とを比較して、結果評価値の差が直前の状況による結果評価値の2分の1を超過とする変化判定基準に基づき、変化なしと判定する(ステップS107)。同一ユーザ条件による連続した検索において直前の状況情報による検索結果から変化なしと判定した場合(S108のNO)は、1回目の検索結果と同様に、検索結果変化判定手段304はユーザに検索結果を提示する旨を履歴登録する(ステップS109)。図12に示すように、ここまでの動作によって検索履歴には、検索条件式「和食*駐車場有り*本町」、検索結果31件、結果評価値31、ユーザ提示有り(図中には「提示」と表示)とする検索情報が登録される。コンテンツ提示手段4は、図13(b)に示すように、検索結果であるコンテンツの情報をユーザに提示する(ステップS110)。図13(b)は2回目の検索となる本町における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。
以上の説明は、状況の変化によって検索結果が変化しなかった場合の動作である。次に、状況の変化によって検索結果が変化した場合の動作を説明する。車が本町から難波まで移動し、状況検出手段1がユーザの現在位置を難波と検出する(ステップS100に戻る)。本町の場合と同様、検索条件式「和食*駐車場有り*難波」による検索を行い、検索結果等を履歴登録する(ステップS101〜S106)。なお、検索結果に変化が生じているか否かを判定するまでは、ユーザへの提示は行わないため検索履歴のユーザ提示欄は、図14に示すように、提示無し(図中には「非提示」と表示)としておく。
例えば、検索した結果、コンテンツ件数が5件であったとする。検索結果変化判定手段304は、検索結果のコンテンツ件数5件から結果評価値5を求め、本町での結果評価値31と難波での結果評価値5とを比較して、結果評価値の差26が直前の状況による結果評価値の2分の1である15.5を超過しているため、変化ありと判定する(ステップS107)。検索結果変化判定手段304は、同一ユーザ条件による連続した検索において直前の状況情報による検索結果から変化ありと判断した場合(ステップS108のYES)は、検索条件修正手段305に検索条件式の修正を指示する。ここまでの動作によって検索履歴には、図14に示すように、検索条件式「和食*駐車場有り*難波」、検索結果5件、結果評価値5、ユーザ提示無し(図中には「非提示」と表示)とする検索情報が登録される。
検索条件修正手段305は、例えば図4の例1として示す、検索条件候補生成ルール「状況情報による条件を除く条件を変更する」に基づき、検索条件式「和食*駐車場有り*難波」のうち状況依存で決定される「難波」以外の検索条件「和食」「駐車場有り」について、現在の属性値を変更可能な属性値に変えた組み合わせの検索条件式を生成し、検索結果を調査する(ステップS111)。例えば図2に示すように、ジャンル属性は「和食」「イタリア」「中華」「洋食」「フランス」「居酒屋」にパターン化され、駐車場属性は「駐車場有り」「駐車場無し」にパターン化される場合、検索条件候補は、「和食」を除く他の属性値に変えた組み合わせの「イタリア*駐車場有り*難波」「中華*駐車場有り*難波」「洋食*駐車場有り*難波」「フランス*駐車場有り*難波」「居酒屋*駐車場有り*難波」と、「駐車場有り」を「駐車場無し」に変えた組み合わせの「和食*駐車場無し*難波」となる。
検索条件修正手段305は、検索条件候補を上記の6通り生成し、各検索条件候補による検索結果から候補評価値を求めランキングルールに基づき検索条件候補を順位付ける。候補評価値とは、直前の状況情報による結果評価値と修正候補による結果評価値との差分値を指す。図15は、本実施例における検索条件候補の検索結果例を示す説明図である。例えば、図15に示すように各検索条件候補による検索の結果、「イタリア」に変えた場合28件、「中華」に変えた場合15件、「洋食」に変えた場合7件、「フランス」に変えた場合3件、「居酒屋」に変えた場合2件、「駐車場無し」に変えた場合60件であるとすると、検索条件修正手段305は、1位「イタリア*駐車場有り*難波」候補評価値3、2位「中華*駐車場有り*難波」候補評価値16、3位「洋食*駐車場有り*難波」候補評価値24、4位「フランス*駐車場有り*難波」候補評価値28、5位「居酒屋*駐車場有り*難波」候補評価値29と「和食*駐車場無し*難波」候補評価値29と順位付ける。順位付けの結果1位となった検索条件式が直前の状況による検索結果と最も近い結果であるとして、検索条件修正手段305は「和食」を「イタリア」に修正することを決定する(ステップS112)。
修正する検索条件式が決定した場合、検索条件修正手段305は、修正した検索条件式「イタリア*駐車場有り*難波」と検索結果28件と結果評価値28とユーザ提示有無(ここでは、ユーザ提示有り。)とを履歴登録する(ステップS113)。コンテンツ提示手段4は、検索条件の修正を受けて、状況変化により検索結果が変化した旨と検索条件を変更すると変化の少ない検索結果が得られる旨とともに変更した検索条件と検索結果をユーザに提示する(ステップS114)。図16は本実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。例えば、図16に示すように、本町から難波に移動すると和食の条件では、コンテンツの件数が少なくなりすぎるが、イタリア料理の条件に変更すればコンテンツの件数が適切な数になることを伝え、検索結果とともに提示してもよい。
次に、第2の実施例を用いて第1の実施の形態の動作を具体的に説明する。本実施例は、検索条件修正ルールとして、検索条件候補生成ルールは「結果評価値が減少した場合に状況情報による条件を除く条件を変更して元の条件式とOR検索し、結果評価値が増加した場合に元の検索条件式に絞り込むための属性を追加する」とし、ランキングルールは「結果評価値の差が小さい検索条件式から順位づける」と規定する。他の点に関しては、第1の実施例と同様である。
本実施例では、状況の変化によって検索結果が変化しない場合は第1の実施例と同様のため説明を省略し、状況の変化によって検索結果が変化した場合の動作を説明する。車が本町から難波まで移動した場合、状況検出手段1はユーザの現在位置を難波と検出する(ステップS100)。本町の場合と同様、検索条件式「和食*駐車場有り*難波」による検索を行い、検索結果等を履歴登録する(ステップS101〜S106)。
例えば、検索した結果、コンテンツ件数が5件であったとする。検索結果変化判定手段304は、本町での結果評価値31と難波での結果評価値5とを比較して、結果評価値の差26が直前の状況による結果評価値の2分の1である15.5を超過しているため変化ありと判定する(ステップS107)。検索結果変化判定手段304は、同一ユーザ条件による連続した検索において直前の状況情報による検索結果から変化ありと判断した場合(ステップS108のYES)は、検索条件修正手段305に検索条件式の修正を指示する。
検索結果変化判定手段304は、結果評価値が減少したことを認識し、例えば図4の例2として示す、検索条件候補生成ルール「結果評価値が減少した場合に状況情報による条件を除く条件を変更して元の条件式とOR検索する」に基づき、検索条件式「和食*駐車場有り*難波」のうち、状況依存で決定される「難波」以外の検索条件「和食」「駐車場有り」について、現在の属性値と変更可能な属性値とを含めた組み合わせの検索条件式を生成し、検索結果を調査する(ステップS111)。例えば図2に示すように、ジャンル属性は「和食」「イタリア」「中華」「洋食」「フランス」「居酒屋」にパターン化され、駐車場属性「駐車場有り」「駐車場無し」にパターン化される場合、検索条件候補は、「和食」と「和食」を除く他の属性値とを含めた組み合わせの「(和食+イタリア)*駐車場有り*難波」「(和食+中華)*駐車場有り*難波」「(和食+洋食)*駐車場有り*難波」「(和食+フランス)*駐車場有り*難波」「(和食+居酒屋)*駐車場有り*難波」と、「駐車場有り」と「駐車場無し」とを含めた組み合わせの「和食*(駐車場有り+駐車場無し)*難波」となる。なお、”+”は論理和を意味する。
検索条件修正手段305は、検索条件候補を上記の6通り生成し、各検索条件候補による検索結果から候補評価値を求めランキングルールに基づき検索条件候補を順位付ける。図17は、本実施例における検索条件候補の検索結果例を示す説明図である。例えば、図17に示すように各検索条件候補による検索の結果、「イタリア」を含めた場合33件、「中華」を含めた場合20件、「洋食」を含めた場合12件、「フランス」を含めた場合8件、「居酒屋」を含めた場合7件、「駐車場無し」を含めた場合65件であるとすると、検索条件修正手段305は、1位「(和食+イタリア)*駐車場有り*難波」候補評価値2、2位「(和食+中華)*駐車場有り*難波」候補評価値11、3位「(和食+洋食)*駐車場有り*難波」候補評価値19、4位「(和食+フランス)*駐車場有り*難波」候補評価値23、5位「(和食+居酒屋)*駐車場有り*難波」候補評価値24、6位「和食*(駐車場有り+駐車場無し)*難波」候補評価値34と順位付ける。順位付けの結果1位となった検索条件式が直前の状況による検索結果と最も近い結果であるとして、検索条件修正手段305は、「和食」に「イタリア」を含める修正を行うことを決定する(ステップS112)。
修正する検索条件式が決定した場合、検索条件修正手段305は、修正した検索条件式「(和食+イタリア)*駐車場有り*難波」と検索結果33件と結果評価値33とユーザ提示有無(ここでは、ユーザ提示有り。)とを履歴登録する(ステップS113)。コンテンツ提示手段4は、検索条件の修正を受けて、状況変化により検索結果が変化した旨と検索条件を変更すると変化の少ない検索結果が得られる旨とともに変更した検索条件と検索結果をユーザに提示する(ステップS114)。図18は本実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。例えば、図18に示すように、本町から難波に移動すると、和食の条件ではコンテンツ件数が少なくなりすぎるが、イタリア料理の条件を含めるとコンテンツ件数が適切な数になることを伝え、検索結果とともに提示してもよい。
次に、第3の実施例を用いて第1の実施の形態の動作を説明する。本実施例では、検索条件修正ルールを含め、他の点に関しても第2の実施例と同様である。
本実施例では、状況の変化によって結果評価値が増加した場合の動作を説明する。車が本町から難波まで移動した場合、状況検出手段1はユーザの現在位置を難波と検出する(ステップS100)。本町の場合と同様、検索条件式「和食*駐車場有り*難波」による検索を行い、検索結果等を履歴登録する(ステップS101〜S106)。
例えば、検索した結果、コンテンツ件数が100件であったとする。検索結果変化判定手段304は、本町での結果評価値31と難波での結果評価値100とを比較して、結果評価値の差69が直前の状況による結果評価値の2分の1である15.5を超過しているため変化ありと判定する(ステップS107)。検索結果変化判定手段304は、同一ユーザ条件による連続した検索において直前の状況情報による検索結果から変化ありと判断した場合(ステップS108のYES)は、検索条件修正手段305に検索条件式の修正を指示する。ここまでの動作によって検索履歴には、図19に示すように、検索条件式「和食*駐車場有り*難波」、検索結果100件、結果評価値100、ユーザ提示無し(図中には「非提示」と表示)とする検索情報が登録される。
検索結果変化判定手段304は、結果評価値が増加したことを認識し、例えば図4の例2として示す、検索条件候補生成ルール「結果評価値が増加した場合に元の検索条件式に絞り込むための条件を追加する」に基づき、検索条件式「和食*駐車場有り*難波」に絞込み条件として追加可能な属性の属性値を加えた組み合わせの検索条件候補を生成し、検索結果を調査する(ステップS111)。ここでは、設備属性が絞り込み条件として追加可能である場合を例にとり説明をする。例えば図2に示すように、設備属性は「個室」「掘りこたつ」「カラオケ」「座敷」にパターン化される場合、検索条件候補は、元の条件式に設備属性の属性値を加えた組み合わせの「和食*駐車場有り*難波*個室」「和食*駐車場有り*難波*掘りこたつ」「和食*駐車場有り*難波*カラオケ」「和食*駐車場有り*難波*座敷」となる。なお、絞込み条件として追加可能かどうかはあらかじめ設定で持っていてもよく、ユーザから任意に指定できてもよい。また、絞込み条件として追加可能な属性は複数あってもよい。
検索条件修正手段305は、検索条件候補を上記の4通り生成し、各検索条件候補による検索結果から候補評価値を求めランキングルールに基づき検索条件候補を順位付ける。図20は、本実施例における検索条件候補の検索結果例を示す説明図である。例えば、図20に示すように各検索条件候補による検索の結果、「個室」を加えた場合28件、「掘りこたつ」を加えた場合20件、「カラオケ」を加えた場合10件、「座敷」を加えた場合18件であるとすると、検索条件修正手段305は、1位「和食*駐車場有り*難波*個室」候補評価値3、2位「和食*駐車場有り*難波*掘りこたつ」候補評価値11、3位「和食*駐車場有り*難波*カラオケ」候補評価値21、4位「和食*駐車場有り*難波*座敷」候補評価値49と順位付ける。順位付けの結果、1位となった検索条件式が直前の状況による検索結果と最も近い結果であるとして、検索条件修正手段305は、「個室」を追加する修正を行うことを決定する(ステップS112)。
修正する検索条件式が決定した場合、検索条件修正手段305は、修正した検索条件式「和食*駐車場有り*難波*個室」と検索結果28件と結果評価値28とユーザ提示有無(ここでは、ユーザ提示有り。)とを履歴登録する(ステップS113)。コンテンツ提示手段4は、検索条件の修正を受けて、状況変化により検索結果が変化した旨と検索条件を変更すると変化の少ない検索結果が得られる旨とともに変更した検索条件と検索結果をユーザに提示する(ステップS114)。図21は本実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。例えば、図21に示すように、本町から難波に移動すると、和食で駐車場のあるお店は100件と多くなりすぎるが、個室の条件を追加すると、コンテンツ件数が適切な数になることを伝え、検索結果とともに提示してもよい。
次に、具体的な実施例を用いて第2の実施の形態の動作を具体的に説明する。本実施例は、ユーザが車で梅田から本町、本町から難波へドライブしている最中にレストランを探す場面を例にとって説明する。本実施例では、状況の変化によって検索結果が変化した際の検索条件候補の順位付けの動作以降を説明する。それ以前の動作に関しては第1の実施例と同様のため説明は省略する。なお、本実施例の動作の説明に付与するステップ番号は、第2の実施の形態の動作を示す図7のフローチャートに対応させて記述する。
検索条件修正手段305は、第1の実施例と同様、例えば検索条件候補を「イタリア*駐車場有り*難波」「中華*駐車場有り*難波」「洋食*駐車場有り*難波」「フランス*駐車場有り*難波」「居酒屋*駐車場有り*難波」「和食*駐車場無し*難波」の6通り生成し、各検索条件候補による検索結果から候補評価値を求めランキングルールに基づき順位付ける。例えば、図15に示すように各検索条件候補による検索の結果、「イタリア」に変えた場合28件、「中華」に変えた場合15件、「洋食」に変えた場合7件、「フランス」に変えた場合3件、「居酒屋」に変えた場合2件、「駐車場無し」に変えた場合60件であるとすると、検索条件修正手段305は、1位「イタリア*駐車場有り*難波」候補評価値3、2位「中華*駐車場有り*難波」候補評価値16、3位「洋食*駐車場有り*難波」候補評価値24、4位「フランス*駐車場有り*難波」候補評価値28、5位「居酒屋*駐車場有り*難波」候補評価値29と「和食*駐車場無し*難波」候補評価値29と順位付ける。
例えば、ユーザに提示可能な数が3であった場合、検索条件候補生成手段306は、検索条件修正手段305が順位づけた検索条件候補の中から上位3位までを検索条件候補として選択する(ステップS200)。検索条件候補選択手段6は、図22に示すように、状況変化により検索結果が変化する旨と変更可能な条件とそれらのコンテンツ件数を含む情報をユーザに提示し(ステップS201)、ユーザに修正後の検索条件式とする検索条件式を選択させる。
ここで、ユーザが「イタリア」を変更条件として選択すると、検索条件候補選択手段6は、ユーザが選択した検索条件式「イタリア*駐車場有り*難波」を修正後の検索条件式として採用する。コンテンツ検索手段302は、修正した検索条件式を用いてコンテンツを検索し(ステップS202)、検索結果等を履歴登録する。コンテンツ提示手段4は、検索条件の修正を受けて、検索結果のコンテンツをユーザに提示する(ステップS114)。この際、コンテンツ提示手段4は、状況変化により検索結果が変化した旨と検索条件を変更した旨を合わせて提示してもよい。
次に、具体的な実施例を用いて第3の実施の形態の動作を具体的に説明する。本実施例は、ユーザが車で梅田から難波へドライブしている最中にレストランを探す場面を例にとって説明する。本実施例において、検索対象とするコンテンツは店舗情報とし、各店舗情報には、図2に示すような属性が付与されているものとする。また、結果評価値は検索方針に基づいて順位付けされたランキング値を用い、変化判定基準は「結果評価値の差が4を超過」と規定する。また、検索条件修正ルールとして、検索条件候補生成ルールは「検索方針に応じて定められた追加条件を変更する」とし、ランキングルールは「結果評価値の差が小さい条件式から順位付ける」と規定する。なお、本実施例の動作の説明に付与するステップ番号は、第3の実施の形態の動作を示す図10のフローチャートに対応させて記述する。
ユーザが車で梅田を走行中、状況検出手段1は現在位置を梅田と検出する(ステップS100)。検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した梅田という現在位置情報を元に、「梅田」周辺で検索という検索条件を設定する(ステップS101)。ここでユーザが検索を要求する操作を行い、ユーザ入力手段2には、例えば「駐車場有り」という検索条件と「主要な情報を見つける」という検索方針が入力される(ステップS102)。
検索方針管理手段7は、「主要な情報を見つける」という検索方針に対して定められた情報、例えば、ジャンル属性の属性値「和食」「洋食」「イタリア」と雰囲気属性の属性値「女性に人気」「きれいな夜景」「おしゃれ」とを組み合わせて検索条件候補を生成する点、検索条件候補を件数の多い順に順位付ける点、一番件数の多い検索条件候補を採用する点を検索条件設定手段301に通知する(ステップS300)。検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した状況情報による条件「梅田」と、ユーザ入力手段2に入力されたユーザ条件「駐車場有り」と、検索方針に応じて追加するよう定められたジャンル属性の属性値および雰囲気属性の属性値とを組み合わせて、検索条件候補「梅田*駐車場有り*和食*女性に人気」、「梅田*駐車場有り*和食*きれいな夜景」、「梅田*駐車場有り*和食*おしゃれ」、「梅田*駐車場有り*洋食*女性に人気」、「梅田*駐車場有り*洋食*きれいな夜景」、「梅田*駐車場有り*洋食*おしゃれ」、「梅田*駐車場有り*イタリア*女性に人気」、「梅田*駐車場有り*イタリア*きれいな夜景」、「梅田*駐車場有り*イタリア*おしゃれ」を生成する(ステップS301)。次に、コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が生成した各検索条件候補を用いてコンテンツを検索する(ステップS302)。
例えば、図23(a)に示すように各検索条件候補による検索の結果、「梅田*駐車場有り*和食*女性に人気」3件、「梅田*駐車場有り*和食*きれいな夜景」2件、「梅田*駐車場有り*和食*おしゃれ」0件、「梅田*駐車場有り*洋食*女性に人気」10件、「梅田*駐車場有り*洋食*きれいな夜景」8件、「梅田*駐車場有り*洋食*おしゃれ」7件、「梅田*駐車場有り*イタリア*女性に人気」40件、「梅田*駐車場有り*イタリア*きれいな夜景」35件、「梅田*駐車場有り*イタリア*おしゃれ」32件であったとすると、検索条件設定手段301は、最も件数の多い「梅田*駐車場有り*イタリア*女性に人気」を採用する検索条件式として決定する(ステップS303,S304)。検索条件設定手段301は、決定した検索条件式「梅田*駐車場有り*イタリア*女性に人気」と検索結果40件および1位を履歴登録し(ステップS305)、検索結果変化判定手段304は、検索結果からランキング値である結果評価値1を求めて、変化判定基準と照らし合わせ、直前の状況情報による検索結果と現在の状況情報による検索結果とが変化したか否かを判定する(ステップS107)。
ユーザ条件の入力から1回目の検索の場合(ステップS108のNO)は、検索結果変化判定手段304は、現在の状況情報による検索結果をユーザに提示する旨を履歴登録する(ステップS109)。ここまでの動作によって検索履歴には、図24に示すように、検索条件式「梅田*駐車場有り*イタリア*女性に人気」、検索結果40件、結果評価値1、ユーザ提示有り(図中には「提示」と表示)とする検索情報が登録される。コンテンツ提示手段4は、検索結果であるコンテンツの情報をユーザに提示する(ステップS110)。
ここで、車が梅田から難波まで移動した場合、状況検出手段1は現在位置を難波と検出する(ステップS100に戻る)。ユーザ条件および検索方針は変更がなかったとする(ステップS102は省略される)。検索条件設定手段301は現在位置が梅田から難波に変化したことを認識し、直前の状況情報による検索条件式「梅田*駐車場有り*イタリア*女性に人気」のうち「梅田」から「難波」に変えた現在の状況情報による検索条件式「難波*駐車場有り*イタリア*女性に人気」の順位を求めるため、検索方針に基づいて検索条件候補「難波*駐車場有り*和食*女性に人気」、「難波*駐車場有り*和食*きれいな夜景」、「難波*駐車場有り*和食*おしゃれ」、「難波*駐車場有り*洋食*女性に人気」、「難波*駐車場有り*洋食*きれいな夜景」、「難波*駐車場有り*洋食*おしゃれ」、「難波*駐車場有り*イタリア*女性に人気」、「難波*駐車場有り*イタリア*きれいな夜景」、「難波*駐車場有り*イタリア*おしゃれ」を生成する(ステップS301)。コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が設定した各検索条件候補を用いてコンテンツを検索する(ステップS302)。
例えば、図23(b)に示すように各検索条件候補による検索の結果、1位「難波*駐車場有り*和食*きれいな夜景」46件、2位「難波*駐車場有り*和食*女性に人気」45件、3位「難波*駐車場有り*和食*おしゃれ」44件、4位「難波*駐車場有り*洋食*女性に人気」43件、5位「難波*駐車場有り*洋食*きれいな夜景」42件、6位「難波*駐車場有り*洋食*おしゃれ」41件、7位「難波*駐車場有り*イタリア*女性に人気」40件、8位「難波*駐車場有り*イタリア*きれいな夜景」39件、9位「難波*駐車場有り*イタリア*おしゃれ」38件と順位づけ(ステップS303)、現在の状況情報による検索条件式「難波*駐車場有り*イタリア*女性に人気」が7位であることを導出する。検索条件設定手段301は、現在の状況情報による検索条件式「難波*駐車場有り*イタリア*女性に人気」を設定し(ステップS304)、検索条件式「難波*駐車場有り*イタリア*女性に人気」と検索結果40件および7位を履歴登録する(ステップS305)。
検索結果変化判定手段304は、検索結果からランキング値である結果評価値7を求め、梅田での結果評価値1と難波での結果評価値7とを比較して、結果評価値の差6が変化判定基準である差4を超過しているため、変化ありと判定する(ステップS107)。この判定例は、難波での検索結果件数40件と梅田での検索結果件数40件とでコンテンツ件数が同数であるが、検索方針に照らし合わせて順位付けてみると結果評価値に変化が生じる例である。検索結果変化判定手段304は、同一ユーザ条件による連続した検索において直前の状況情報による検索結果から変化ありと判断した場合(ステップS108のYES)は、検索条件修正手段305に検索条件式の修正を指示する。ここまでの動作によって検索履歴には、図24に示すように、検索条件式「難波*駐車場有り*イタリア*女性に人気」、検索結果40件、結果評価値7、ユーザ提示無し(図中には「非提示」と表示)とする検索情報が登録される。
検索条件修正手段305は、例えば図9の例3として示す、検索条件候補生成ルール「検索方針に応じて追加した条件式を変更する」に基づき、検索条件候補生成ルールに基づき、検索条件式「難波*駐車場有り*イタリア*女性に人気」のうち、検索方針に応じて追加した「イタリア」「女性に人気」について、現在の属性値を変更可能な属性値に変えた組み合わせの検索条件式を生成し、検索結果を調査する(ステップS111)。ここでは、「イタリア」の代わりに「和食」「洋食」が変更可能であり、「女性に人気」の代わりに「きれいな夜景」「おしゃれ」が変更可能であると定められているとすると、検索条件修正手段305は、検索条件候補「難波*駐車場有り*和食*女性に人気」、「難波*駐車場有り*洋食*女性に人気」、「難波*駐車場有り*イタリア*きれいな夜景」、「難波*駐車場有り*イタリア*おしゃれ」の4通りを生成し、各検索条件候補による検索結果から候補評価値を求めランキングルールに基づき順位付ける。例えば、図23(b)に示すように、各検索条件候補による検索の結果、「和食」に変えた場合2位、「洋食」に変えた場合4位、「きれいな夜景」に変えた場合8位、「おしゃれ」に変えた場合9位とすると、検索条件修正手段305は、図25に示すように、1位「難波*駐車場有り*和食*女性に人気」候補評価値1、2位「難波*駐車場有り*洋食*女性に人気」候補評価値3、3位「難波*駐車場有り*イタリア*きれいな夜景」候補評価値7、4位「難波*駐車場有り*イタリア*おしゃれ」候補評価値8と順位付ける。順位付けの結果1位となった検索条件式が直前の状況による検索結果と最も近い結果であるとして、検索条件修正手段305は、「イタリア」を「和食」に修正することを決定する(ステップS112)。
修正する検索条件式が決定した場合、検索条件修正手段305は、修正した検索条件式「難波*駐車場有り*和食*女性に人気」と検索結果45件と結果評価値2とユーザ提示有無(ここでは、ユーザ提示有り。)とを履歴登録する(ステップS113)。コンテンツ提示手段4は、検索条件の修正を受けて、状況変化により検索結果が変化した旨と検索条件を変更すると変化の少ない検索結果が得られる旨とともに変更した検索条件と検索結果をユーザに提示する(ステップS114)。図26は本実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。例えば、図26に示すように、梅田から難波に移動すると、梅田ではイタリア料理が多数あったが、難波では和食が多数あることを伝え、検索結果とともに提示してもよい。
また、検索条件候補の結果評価値がいずれも5位以下となる場合など、修正する条件式の候補評価値が変化判定基準を超過して変化有りと判定される場合には、変更する条件を1つ増やして検索条件候補を生成しなおしてもよい。例えば、検索条件修正ルールに基づき順位付けした結果1位となった検索条件式が「イタリア」を「和食」に変えた「難波*駐車場有り*和食*女性に人気」であったとする。この検索条件式「難波*駐車場有り*和食*女性に人気」の結果評価値が6であった場合には、検索条件修正手段305は、「和食」への変更に加えて「女性に人気」についても変更可能な組み合わせの検索条件候補「難波*駐車場有り*和食*きれいな夜景」、「難波*駐車場有り*和食*おしゃれ」を更に生成し、修正候補である「難波*駐車場有り*和食*女性に人気」とあわせて、候補評価値が最も小さい値となる条件式を修正後の検索条件式とすることも可能である。
次に、具体的な実施例を用いて第4の実施の形態の動作を具体的に説明する。本実施例は、ユーザが車で梅田から難波へドライブしている最中にレストランを探す場面を例にとって説明する。本実施例において、結果評価値は平均価格属性の平均値を用い、変化判定基準は「結果評価値の差が直前の状況による結果評価値の2分の1を超過」と規定する。他の点に関しては、第1の実施例と同様である。
ユーザが車で梅田を走行中、状況検出手段1は現在位置を梅田と検出する。検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した梅田という現在位置情報を元に、「梅田」周辺で検索という検索条件を設定する。ここでユーザが検索を要求する操作を行い、ユーザ入力手段2には、例えば「和食」「駐車場有り」という検索条件が入力される。検索条件設定手段301は、状況検出手段1が検出した状況情報による条件「梅田」と、ユーザ入力手段2に入力されたユーザ条件「和食」「駐車場有り」とを組み合わせて、検索条件式「梅田*駐車場有り*和食」を生成する。コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が設定した検索条件式「和食*駐車場有り*梅田」を使って、コンテンツを検索し、検索条件式を履歴登録する。
コンテンツ属性調査手段307は、コンテンツ検索手段302が検索した結果から平均価格属性値の平均値、例えば3000円を求め、平均価格3000円を結果評価値として履歴登録する。
ユーザ条件の入力から1回目の検索の場合は、検索結果変化判定手段304は、ユーザに提示することを履歴登録する。ここまでの動作によって検索履歴には、図27に示すように、検索条件式「梅田*駐車場有り*和食」、結果評価値3000、ユーザ提示有り(図中には「提示」と表示)とする検索情報が登録される。
ここで、車が梅田から難波まで移動した場合、状況検出手段1は現在位置を難波と検出する。ユーザ条件は変更がなかったとする。検索条件設定手段301は、現在位置が梅田から難波に変化したことを認識し、検索条件を「梅田」から「難波」に変え、検索条件式「難波*駐車場有り*和食」を生成する。コンテンツ検索手段302は、検索条件設定手段301が設定した検索条件式「和食*駐車場有り*梅田」を使って、コンテンツを検索し、検索条件式を履歴登録する。コンテンツ属性調査手段307は、コンテンツ検索手段302が検索した結果から平均価格属性値の平均値、例えば10000円を求め、平均価格10000円を検索結果として履歴登録する。
検索結果変化判定手段304は、履歴登録された検索結果から結果評価値を求め、梅田での結果評価値3000と難波での結果評価値10000とを比較して、結果評価値の差7000が直前の状況による結果評価値の2分の1である1500を超過しているため、変化ありと判定する。同一ユーザ条件による連続した検索において直前の状況情報による検索結果から変化ありと判断した場合は、検索条件修正手段305に検索条件式の修正を指示する。ここまでの動作によって検索履歴には、図27に示すように、検索条件式「難波*駐車場有り*和食」、結果評価値10000、ユーザ提示無し(図中には「非提示」と表示)とする検索履歴が登録される。
検索条件修正手段305は、検索条件候補生成ルールに基づき、検索条件を修正するために変更可能な条件候補を調査し、最も適切な検索条件に決定する。例えば、図28に示すように、「和食」を「イタリア」に変えると平均価格3000円、「和食」を「洋食」に変えると平均価格5000円、「和食」を「フランス」に変えると平均価格7000円、(以下省略)であったとすると、候補評価値が0である「難波*駐車場有り*イタリア」を採用し、「和食」を「イタリア」に変えることを決定する。コンテンツ提示手段4は、検索条件の修正を受けて、状況変化により検索結果が変化した旨と検索条件を変更すると変化の少ない検索結果が得られる旨とともに変更した検索条件と検索結果をユーザに提示する。図29は本実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。例えば、図29に示すように、梅田から難波に移動すると、和食の条件では価格が高くなるが、イタリア料理に変更すると適切な価格になることを伝え、検索結果とともに提示してもよい。
本発明によれば、データベースに格納されたデータを検索する情報検索装置や、データベースに格納されたデータの中から適した情報を推薦する情報推薦装置といった用途に適用できる。
本発明の第1の実施の形態による情報提供システムの構成例を示すブロック図である。
店舗情報コンテンツの属性の一例を示す説明図である。
変化判定基準の一例を示す説明図である。
検索条件修正ルールの一例を示す説明図である。
本発明の第1の実施の形態の動作例を示すフローチャートである。
本発明の第2の実施の形態による情報提供システムの構成例を示すブロック図である。
本発明の第2の実施の形態の動作例を示すフローチャートである。
本発明の第3の実施の形態による情報提供システムの構成例を示すブロック図である。
検索条件修正ルールの一例を示す説明図である。
本発明の第3の実施の形態の動作例を示すフローチャートである。
本発明の第4の実施の形態による情報提供システムの構成例を示すブロック図である。
第1の実施例における履歴登録の登録例を示す説明図である。
第1の実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。
第1の実施例における履歴登録の登録例を示す説明図である。
第1の実施例における検索条件候補の検索結果例を示す説明図である。
第1の実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。
第2の実施例における検索条件候補の検索結果例を示す説明図である。
第2の実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。
第3の実施例における履歴登録の登録例を示す説明図である。
第3の実施例における検索条件候補の検索結果例を示す説明図である。
第3の実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。
第4の実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。
第5の実施例における検索条件候補の検索結果例を示す説明図である。
第5の実施例における履歴登録の登録例を示す説明図である。
第5の実施例における検索条件候補の検索結果例を示す説明図である。
第5の実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。
第6の実施例における履歴登録の登録例を示す説明図である。
第6の実施例における検索条件候補の検索結果例を示す説明図である。
第6の実施例における検索結果のユーザ提示例を示す説明図である。
符号の説明
1 状況検出手段
2 ユーザ入力手段
3 対話検索手段
301 検索条件設定手段
302 コンテンツ検索手段
303 検索履歴管理手段
304 検索結果変化判定手段
305 検索条件修正手段
306 検索条件候補生成手段
307 コンテンツ属性調査手段
4 コンテンツ提示手段
5 コンテンツ記憶手段
6 検索条件候補選択手段
7 検索方針管理手段