[第1実施形態]
以下、図1〜図12を参照して、本発明に係る表示制御装置を電子辞書装置1に適用した第1実施形態について詳細に説明する。
まず、電子辞書装置1の構成を説明する。図1(a)は本実施形態における電子辞書装置1の斜視概観図の一例である。電子辞書装置1は、入力部10及び表示部30を備える。表示部30は、ユーザによる入力部10の操作に応じた文字や符号等、各種データが表示される部分であり、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等の、単数または複数の素子の組み合わせによって構成される。
入力部10は、ユーザが電子辞書装置1を操作するための各種キー群で構成されている。図1(b)に、入力部10のキー配列を示す。入力部10は、文字キー11と、シフトキー12と、ジャンプキー13と、訳/決定キー14と、カーソルキー15としての上下左右の方向キーとを備えている。そして、文字キー11は、子音キー111と、母音キー113とから構成されている。
各キーの機能について説明する。文字キー11及びシフトキー12は、ユーザによるハングル文字の入力等に使用される。ハングル文字の入力方法については後述する。ジャンプキー13は、ジャンプ機能を起動するとき等に使用される。訳/決定キー14は、検索を実行するとき等に使用される。カーソルキー15は、画面内の反転表示の移動等に使用される。
ハングル文字の入力方法について、説明する。まず、文字を入力する画面において、ユーザは初声子音を子音キー111の押下によって入力する。次に、中声母音を母音キー113の押下によって入力する。そして、必要があれば、終声子音を子音キー111の押下によって入力する。
図2は、ハングル文字を入力する方法の一例を示した図である。例えば、ユーザが図2(a)に示す子音キー114を最初に押下し、次に図2(b)に示す母音キー115を押下し、最後に図2(c)に示す子音キー116を押下すると、図2(d)に示すように、画面32において、文字入力欄321には、子音キー114に対応する字母と、母音キー115に対応する字母と、子音キー116に対応する字母とから構成されるハングル文字CH21が入力・表示される。
尚、文字キーの数の制約上、字母によっては、シフトキー12との組み合わせ操作による入力が必要となるものがある。具体的には、図3において、子音である字母CH31〜CH35の何れかの子音を入力する場合、シフトキー12と当該子音に対応する子音キー111との組み合わせ操作を行う。また、母音であるCH36、CH37の何れかの母音を入力する場合、シフトキー12と当該母音に対応する母音キー113との組み合わせ操作を行う。
図4は、電子辞書装置1の機能構成を示すブロック図である。電子辞書装置1は、入力部10、表示部30、CPU50、RAM60、ROM80を備えて構成されている。
CPU50は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子辞書装置1を統括的に制御する。具体的には入力部10から入力される押下信号等に応じてROM80に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、処理結果をRAM60に保存するとともに、当該処理結果を表示するための表示信号を適宜表示部30に出力して、対応する表示内容を表示させる。
また、CPU50は、ROM80より第1字母変換プログラム81を読み出し、実行することにより、第1字母変換処理を実行する。第1字母変換処理の内容は、フローチャート(図9参照)を参照して詳細に後述するが、ここで簡単に処理内容を説明する。第1字母変換処理において、CPU50は、まず、ユーザがハングル文字を入力するための画面を表示させる。このとき、ユーザの文字キー11の押下に応じて、CPU50は入力されたハングル文字を文字入力画面内に備えられた文字入力欄に表示させる。尚、ここで入力されるハングル文字は複数であってもよい。そして、CPU50はユーザにより入力されたハングル文字と文字単位で前方一致する見出語を韓日辞書DB95から読み出し、読み出した見出語を一覧として表示させる。この見出語一覧の中からユーザが一の見出語を選択すると、CPU50は選択された見出語に対応する説明情報を韓日辞書DB95から読み出して表示させる。
説明情報が表示された画面において、CPU50は、ユーザのジャンプキー13の押下に応じて、画面上の1つの文字を反転表示させる。この反転表示をCPU50は、ユーザのカーソルキー15の押下操作に応じて文字単位で移動させる。訳/決定キー14が押下された場合、反転表示されている文字から区切り文字の1文字前までの文字列を抽出し、この文字列を新たな検索対象とする(以下、この文字列を「ジャンプ元最長抽出文字列」と言う)。区切り文字とは、空白、ピリオド、句読点、括弧等、文中の区切りを示すための文字である。そして、ジャンプ元最長抽出文字列がハングル文字からなる文字列であった場合、当該ジャンプ元最長抽出文字列を字母分割する。字母分割とは、ジャンプ元最長抽出文字列の各文字それぞれについて、当該文字を構成する字母に分割し、分割した字母を初声子音、中声母音、終声子音の順に並べる処理を先頭の文字から順に行って、一連の字母を作成することである。一方、韓日辞書DB95内には、見出語に対応付けて、当該見出語を字母分割した字母列が記憶されている。CPU50はジャンプ元最長抽出文字列を字母分割した字母列(以下、「ジャンプ元字母列」と言う)と、見出語を字母分割した字母列とを比較して前方一致検索を行う。この前方一致検索において適合する字母列に対応する見出語を韓日辞書DB95から読み出し、読み出した見出語の一覧を表示する。この見出語一覧の中からユーザが一の見出語を選択すると、CPU50は選択された見出語に対応する説明情報を韓日辞書DB95から読み出して表示させる。
入力部10は、押下されたキーの押下信号等をCPU50に出力する。表示部30は、CPU50から入力される表示信号に基づいて各種画面を表示する。
RAM60は、CPU50が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持するメモリ領域を備える。本実施の形態では、特に検索文字記憶領域61、選択見出語記憶領域63、ジャンプ元最長抽出文字列記憶領域65、ジャンプ元字母列記憶領域67、見出語リスト記憶領域69を備えている。
検索文字記憶領域61には検索文字が記憶される。検索文字とは、辞書引きの際に検索対象の文字として入力される文字である。選択見出語記憶領域63には、選択見出語が記憶される。選択見出語とは、検索文字に適合する見出語の一覧の中から、辞書引きする対象の見出語としてユーザによって選択された見出語のことである。
ジャンプ元最長抽出文字列記憶領域65には、ジャンプキー13の押下操作の後、ユーザにより指定された文字から区切り文字の1文字前までの文字列がジャンプ元最長抽出文字列として記憶される。図5(a)はジャンプ元最長抽出文字列記憶領域65に記憶されたジャンプ元最長抽出文字列の一例を示す図である。例えば、図11(a)において、ハングル文字列CH113の先頭文字であるハングル文字CH112がユーザにより指定されると、ジャンプ元最長抽出文字列記憶領域65には、図5(a)に示すように、指定されたハングル文字CH112から区切り文字の1文字前までの文字列CH113が記憶される。
ジャンプ元字母列記憶領域67には、ジャンプ元最長抽出文字列を字母分割した字母列がジャンプ元字母列として記憶される。図5(b)は、ジャンプ元字母列記憶領域65に記憶されたジャンプ元字母列の一例を示す図である。例えば、ジャンプ元最長抽出文字列が同図(a)に示す文字CH113であった場合、当該文字を字母分割した字母列CH52が記憶される。
見出語リスト記憶領域69には、ジャンプ元字母列と、見出語を字母分割した字母列とを比較して、前方一致した字母列に対応する見出語の一覧が記憶される。図5(c)は見出語リスト記憶領域69に記憶された見出語一覧の一例である。例えば、ジャンプ元字母列が同図(b)に示す字母列CH52であった場合、当該字母列と前方一致する字母列に対応する見出語であるCH53〜CH56等が記憶される。
ROM80は、電子辞書装置1の各種機能を実現する為のプログラムやデータを記憶するメモリである。第1実施形態において、ROM80には、CPU50に読み出されて実行されることにより第1字母変換処理を実行するための第1字母変換プログラム81と、文字コード変換テーブル91と、ハングル字母変換テーブル93と、韓日辞書DB95とが記憶されている。
図6は文字コード変換テーブル91のテーブル構成を示す一例である。1文字であるハングル文字915に、当該ハングル文字に対応する完成型コード911と、当該ハングル文字に対応する組み合わせ型コード913とが対応付けて記憶されている。
ここで、完成型コードとは、初声子音、中声母音及び必要な終声子音の字母を組み合わせて完成されたハングル文字のそれぞれに一意のコードを割り当てた文字コードであり、Unicode、KS C 5601、KS X 1001等の規格が用いられている。一方、組み合わせ型コードとは、初声子音、中声母音及び必要な終声子音の字母のそれぞれに5ビットの一意のコードを割り当て、更に組み合わせコードであることを示すフラグ用の1ビットを付加した16ビットの文字コードであり、KS X1001附属書3で定義された文字コード等の規格が用いられている。尚、本実施形態における組み合わせコードにおいて、1ビット目はフラグ用のビットで常に「1」であり、初声子音が2から6ビット目に、中声母音が7から11ビット目に、終声子音が12から16ビット目にそれぞれ割り当てられている。
例えば、図6のR1の行において、ハングル文字CH61には完成型コードとして「1011000010100001」のコードが対応付けられている。そして、同じ行において、組み合わせ型コードとして、1ビット目が「1」であり、2から6ビット目が「00010」であり、7から11ビット目が「00011」であり、12ら16ビット目が「00001」であるコードが対応づけられている。
図7はハングル文字を字母に変換するための規則が規定されたハングル字母変換テーブル93のテーブル構成を示す一例である。1文字であるハングル文字939には、組み合わせ型コード931と、初声子音933、中声母音935、終声子音937が対応づけて記憶されている。初声子音、中声母音及び終声子音の各種の字母は、2から6ビット目まで、7から11ビット目まで及び12から16ビット目までの各ビット列に割り当てられている。図23のハングル表において、初声子音は19種類、中声母音は21種類、終声子音は27種類存在するが、5ビットで表現できるビット列のパターンは32種類あるので、各ビット列において、ハングル表に存在する全ての種類の字母に対して一意のコードを割り当てることができる。例えば、2から6ビット目までのビット列において、初声子音CH71は「00010」に割り当てられ、初声子音CH74は、「10100」に割り当てられている。
組み合わせ型コードでは、16ビットのコードのうち、2から6ビット目に初声子音、7から11ビット目に中声母音、12から16ビット目に終声子音が割り当てられているため、CPU50はハングル字母変換テーブル93を使用することで、組み合わせ型コードのハングル文字を、当該文字を構成する字母に分割する。例えば、図7の行R11において、ハングル文字CH73に対応する組み合わせ型コードは「1000100001100001」である。2から6ビット目は「00010」であり、初声子音CH71を意味する。7から11ビット目は「00011」であり、中声母音CH72を意味する。12から16ビット目は「00001」であり、終声子音は無いことを意味する。従って、CPU50は、ハングル字母変換テーブル93を使用することで、組み合わせ型コードのハングル文字CH73を、当該文字を構成する初声子音CH71及び中声母音CH72に分割できる。
図8は、韓日辞書DB95のデータ構成例を示す図である。韓日辞書DB95は、ハングル文字からなる見出語951と、見出語字母列953と、当該見出語の意味内容を説明・解説する説明情報955とを対応づけて記憶している。見出語字母列とは、ハングル文字からなる見出語を字母分割して作成した一連の字母である。例えば、図8において、見出語CH81と、見出語字母列CH82と、見出語の説明情報「1(場所を移して)行く;進む;参る;通う・・・」とを対応づけて記憶している。尚、説明情報中にハングル文字が含まれる場合、当該ハングル文字は全て完成型コードで記憶されている。
次に、電子辞書装置1の動作を説明する。図9は、CPU50が第1字母変換プログラム81に従って実行する処理である第1字母変換処理の動作を説明するためのフローチャートである。また、図10及び図11は第1字母変換処理の際に表示部30に表示される画面の一例を示した図である。第1字母変換処理の流れを、図10及び図11の画面例を参照しながら以下詳細に説明する。
まず、CPU50は、文字入力画面を表示部30に表示させる。そして、CPU50は文字キー11やシフトキー12の押下操作により入力されたハングル文字を検索文字として検索文字記憶領域61に記憶し、入力されたハングル文字を文字入力欄に表示させる(ステップA1)。
図10(a)はステップA1時点の表示画面例を示す図であり、ユーザがハングル文字CH101を文字入力した際の画面例である。画面33には、辞書名称331として「韓日辞典」が表示され、辞書名称331の下の文字入力欄333にハングル文字CH101が入力・表示されている。
次いで、CPU50は入力されたハングル文字と一致する見出語以降の見出語を、韓日辞書DB95に記憶されている順に読み出して、見出語一覧として表示する。ここで、CPU50は見出語一覧の先頭の単語を反転表示させる(ステップA5)。そして、CPU50は、この反転表示をカーソルキー15の押下操作に応じて、該当する方向に移動させる。
図10(b)はステップA5時点の表示画面例を示す図であり、図10(a)において入力された文字CH101に文字単位で前方一致する見出語が見出語一覧として表示された画面例である。画面34には、「韓日辞典」の辞書名称341と、文字入力欄343と、文字入力欄343の下にCH102、CH103等の見出語一覧345とが表示され、見出語一覧345の先頭の単語CH102が反転表示347されている。
続いて、見出語一覧において、ユーザによる訳/決定キー14の押下に応じ(ステップA10)、CPU50は反転表示されている見出語を選択見出語として、選択見出語記憶領域63に記憶し、この選択見出語と一致する見出語の説明情報を韓日辞書DB95より読み出して表示部30に表示させる(ステップA15)。
図10(c)はステップA15時点の表示画面例を示す図であり、見出語CH102が反転表示347された図10(b)の見出語一覧画面においてユーザが訳/決定キー14を押下操作した際の画面例である。画面35には「韓日辞典」の辞書名称351の下に、見出語CH104と、見出語CH104の説明情報「1勉強する・・・勉強しに図書館に行きます。・・・」とが表示されている。
説明情報を表示させた後(ステップA15)、CPU50はユーザによるジャンプキー13の押下に応じて(ステップA20)、説明情報が表示された画面の先頭の文字を反転表示させる(ステップA25)。そして、CPU50は、この反転表示をカーソルキー15の押下に応じて、該当する方向に移動させる。
図11(a)は、ステップA25時点の表示画面例を示す図であり、見出語CH104と、当該見出語の説明情報とが表示された図10(c)の画面において、ユーザによりジャンプキー13が押下され、その後カーソルキー15の押下操作により反転表示が移動された画面例である。画面36には、「韓日辞典」の辞書名称361の下に、見出語CH111と、当該見出語の説明情報とが表示されている。また、ジャンプキー13が押下された当初、説明情報中の最初の文字位置に表示されていた反転表示363が、ユーザのカーソルキー15の押下操作によりハングル文字CH112の位置に移動されている。
ジャンプキー13の押下の後、ユーザにより訳/決定キー14が押下されると(ステップA30)、CPU50は説明情報中において、反転表示されている文字から区切り文字の1文字前までの文字列を抽出し、当該文字列をジャンプ元最長抽出文字列として、ジャンプ元最長抽出文字列記憶領域65に記憶する(ステップA35)。そして、CPU50はジャンプ元最長抽出文字列がハングル文字であるか否かを判定する(ステップA40)。ハングル文字でなければ(ステップA40;No)、通常のジャンプ処理へ移行する(ステップA45)。ジャンプ元最長抽出文字列がハングル文字である場合(ステップA40;Yes)、CPU50は文字コード変換テーブル91を使用して完成型コードであるジャンプ元最長抽出文字列の各文字を組み合わせ型コードに変換する(ステ
ップA50)。そして、CPU50は、組み合わせ型コードに変換されたジャンプ元最長抽出文字列を、ハングル字母変換テーブル93を使用して字母分割し、一連の字母を作成する(ステップA55)。CPU50は、作成された一連の字母をジャンプ元字母列としてジャンプ元字母列記憶領域67に記憶する(ステップA60)。
ステップA60の後、CPU50はジャンプ元字母列と前方一致する見出語字母列953に対応する見出語951を韓日辞書DB95から検索し(ステップA65)、見出語リスト記憶領域69に記憶する(ステップA70)。そして、CPU50はジャンプ元字母列記憶領域67に記憶されたジャンプ元字母列の末尾の1字母を削除した字母列でジャンプ元字母列記憶領域67を更新する(ステップA75)。ジャンプ元字母列記憶領域67を更新した後、CPU50はジャンプ元字母列記憶領域67に字母が1つも記憶されていないかを判定する(ステップA80)。字母が1つ以上あれば(ステップA80;No)、ステップA65に戻る。字母が無ければ(ステップA80;Yes)、CPU50は見出語リスト記憶領域69から、検索結果である見出語を全て読み出し、読み出した見出語を一覧表示する(ステップA85)。尚、CPU50はステップA85において、見出語の一覧のうち、先頭の見出語を反転表示させ、この反転表示をユーザのカーソルキー15の押下操作に応じて移動させる。
図11(b)は、ステップA85時点の表示画面例を示す図であり、指定された文字から区切り文字までの文字列に適合する見出語が韓日辞書DB95から読み出されて一覧表示された画面例である。画面37には、「韓日辞典」の辞書名称371の下に、CH114、CH115等の見出語一覧373が表示されている。また、この見出語一覧373のうち、当初先頭の単語の位置に表示されていた反転表示375は、ユーザのカーソルキー15の押下操作により、6行目の単語CH116に移動されている。
図11(a)において、ユーザが指定した文字はCH112であり、CPU50は、当該指定された文字から区切り文字の1文字前までの文字列CH113をジャンプ元最長抽出文字列として、再度の検索を実行する。ここで、ハングル文字列CH113(日本語で「行きます」の意味)は、動詞類語原形である図12(a)の単語(日本語で「行く」の意味)が丁寧語に変化した単語である。仮に、CPU50がハングル文字列CH113について、文字単位での前方一致検索を行うとすれば、ハングル文字CH112から始まる見出語のみが検索され、動詞類語原形である図12(a)の単語は検索されない。しかし、本実施形態では、ステップA55において、CPU50はジャンプ元最長抽出文字列であるハングル文字列CH113を字母分割して図12(b)の字母列を作成し、ステップA65において、この字母列と、見出語を字母分割した字母列との字母単位での前方一致検索を行う。そのため、検索対象が字母分割された図12(b)の字母列と、動詞類語原形である図12(a)が字母分割された図12(c)の字母列とが比較されたとき、前方のCH121の字母列が一致するため、当該動詞類語原形が検索結果として表示されるのである。
見出語一覧363が表示された後、CPU50はユーザによる訳/決定キー14の押下に応じて(ステップA90)、反転表示されている単語に一致する見出語に対応する説明情報を韓日辞書DB95から読み出し、読み出した説明情報を表示させる(ステップA95)。
図11(c)は、ステップA95時点の表示画面例を示す図であり、見出語CH116が反転表示373された、図11(b)の見出語一覧画面において、ユーザが訳/決定キー14を押下した際の画面例である。画面38には「韓日辞典」の辞書名称381の下に、見出語CH117と、当該見出語の説明情報「1(場所を移して)行く;進む;参る;通う・・・」とが表示されている。
以上、第1実施形態を説明したが、第1実施形態によれば、見出語の説明情報が表示された画面においてジャンプキー13を押下し、ジャンプ対象の語句の先頭文字を指定する。すると、指定された文字から区切り文字の1文字前までの文字列が検索対象として抽出され、抽出された文字列がハングル文字から構成される場合は、当該文字列が字母分割されて一連の字母が作成される。この字母列に前方一致する字母列に対応する見出語が韓日辞書DB95から読み出されて一覧表示される。
このように、電子辞書装置1は、ユーザによるジャンプキー13の押下の後、検索対象として抽出されたハングル文字からなる文字列について、字母単位での前方一致検索を行う。従って、韓国語の不規則に変化した動詞類語について検索する場合であっても、当該動詞類語の原形を検索できる。よって、ハングル文字の構成に適った、適切な検索を実行する電子辞書装置が実現される。
[第2実施形態]
以下、図13〜図16を参照して、本発明に係る表示制御装置を電子辞書装置2に適用した第2実施形態について詳細に説明する。
電子辞書装置2の外観構成は、第1実施形態の電子辞書装置1の外観構成と同じである。以下、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略し、本実施形態の特徴部分を中心に説明する。
図13は、電子辞書装置2の機能構成を示すブロック図であり、第1実施形態の電子辞書装置1のブロック図(図4参照)において、原形字母列記憶領域68をRAM60に追加し、第1字母変換プログラム81を第2字母変換プログラム82に置き換えた構成である。原形字母列記憶領域68には原形字母列が記憶される。原形字母列とは、ジャンプ元字母列の末尾に図14に示す字母列(以下「原形語尾」と言う。)を追記した一連の字母である。尚、動詞類語の原形の語幹には、必ず原形語尾が付く。
CPU50は、ROM80より第2字母変換プログラム82を読み出して実行することにより、第2字母変換処理を実行する。第2字母変換処理の内容は、フローチャート(図15参照)を参照して詳細に後述するが、ここで簡単に当該処理の特徴について説明する。
説明情報が表示された画面において、CPU50はユーザの指定した文字から区切り文字の1文字前までの文字列をジャンプ元最長抽出文字列とする。そして、ジャンプ元最長抽出文字列を字母分割して一連の字母を作成し、この字母列の末尾に原形語尾を追記する。原形語尾を追記後の字母列と韓日辞書DB95内の見出語を字母分割した字母列とを比較して、完全一致検索を行う。また、原形語尾を追記する前の字母列と韓日辞書DB95内の見出語を字母分割した字母列とを比較して、完全一致検索を行う。そして、原形語尾を追記する前の字母列から末尾の字母を削除して、再度これらの検索を行い、追記前の字母が無くなるまでこれらの検索を繰り返す。これらの検索において適合する見出語の一覧を表示し、この見出語一覧の中からユーザが一の見出語を選択すると、選択された見出語に対応する説明情報を韓日辞書DB95から読み出して表示させる。
次に、電子辞書装置2の動作を説明する。図15は、CPU50が第2字母変換プログラム82に従って実行する処理である第2字母変換処理の動作を説明するためのフローチャートである。また、図16は第2字母変換処理の際に表示部30に表示される画面例を示した図である。第2字母変換処理は、図9の第1字母変換処理において、ステップA60の後に、ステップB61及びB63を追加し、ステップA65をB65に置き換えた処理である。第2字母変換処理の流れを、図16の画面例を参照しながら以下詳細に説明する。
ステップA60の後、CPU50は、ジャンプ元字母列の末尾に原形語尾を追記した一連の字母を原形字母列として原形字母列記憶領域68に記憶する(ステップB61)。そして、CPU50は原形字母列と完全一致する見出語字母列953に対応する見出語951を韓日辞書DB95から読み出す(ステップB63)。そして、CPU50はジャンプ元字母列と完全一致する見出語字母列953に対応する見出語951を韓日辞書DB95から読み出す(ステップB65)。ステップB63及びB65において読み出された見出語を、CPU50は見出語リスト記憶領域69に記憶する(ステップA70)。CPU50はジャンプ元字母列記憶領域67に記憶されたジャンプ元字母列の末尾の字母を1つ削除した字母列でジャンプ元字母列記憶領域67を更新する(ステップA75)。ジャンプ元字母列記憶領域67を更新した後、CPU50はジャンプ元字母列記憶領域67に字母が1つも記憶されていないかを判定する(ステップA80)。字母が1つ以上あれば(ステップA80;No)、ステップA55に戻る。字母が無ければ(ステップA80;Yes)、CPU50は見出語リスト記憶領域69から検索結果である見出語を全て読み出し、読み出した見出語を一覧表示する(ステップA85)。尚、CPU50はステップA85において、見出語の一覧のうち、先頭の見出語を反転表示させ、この反転表示をユーザのカーソルキー15の押下操作に応じて移動させる。
図16は、ステップA85時点の表示画面例を示す図であり、図11(a)において指定されたハングル文字CH112から区切り文字の1文字前までの文字列である、CH113に適合する見出語が韓日辞書DB95から読み出されて一覧表示された画面例である。画面39には、「韓日辞典」の辞書名称391の下に、CH161、CH162等の見出語一覧393が表示されている。また、この見出語一覧393のうち、当初先頭の単語の位置に表示されていた反転表示395は、ユーザのカーソルキー15の押下操作により、3行目の単語CH163に移動されている。
図11(a)において、CPU50がハングル文字列CH113に適合する見出語を検索した結果について、第1実施形態と第2実施形態を比較する。第1実施形態では、ハングル文字列CH113の動詞類語原形であるCH116が6行目に表示され、検索された見出語の数は比較的多い(図11(b)参照)。一方、第2実施形態では、ハングル文字列CH113の動詞類語原形であるCH163が3行目に表示され、検索された見出語の数は比較的少ない(図17参照)。つまり、第2実施形態では、第1実施形態と比較して、検索結果の候補が絞られ、動詞類語原形の検索効率が良い。
以上、第2実施形態を説明したが、第2実施形態によれば、見出語の説明情報が表示された画面においてジャンプキー13を押下し、ジャンプ対象の語句の先頭文字を指定する。指定された文字から区切り文字の1文字前までの文字列がジャンプ元最長抽出文字列として抽出され、抽出された文字列がハングル文字から構成される場合は、当該文字列が字母分割されて一連の字母が作成される。そして、作成された字母列の末尾に原形語尾が追記され、追記後の字母列と、見出語が字母分割された字母列とが完全一致する場合、当該字母列に対応する見出語が韓日辞書DB95から読み出される。また、原形語尾が追記される前の字母列と、見出語が字母分割された字母列とが完全一致する場合、当該見出語が韓日辞書DB95から読み出される。原形字母が追記される前の字母列において末尾の1字母が削除され、再度これらの検索が実行され、追記前の字母が無くなるまでこれらの検索が繰り返し実行される。そして、これらの検索において適合する見出語が韓日辞書DB95から読み出されて一覧表示される。
このように、電子辞書装置2は、字母単位で完全一致検索を行うため、字母単位での前方一致検索を行うよりも検索結果の候補は絞られる。更に、電子辞書装置2は、原形語尾の字母を追記して字母単位で完全一致検索を行うため、韓国語の不規則に変化した動詞類語について検索する場合、当該動詞類語の原形がより効率よく検索できる。よって、ハングル文字の構成に適った、適切で効率的な検索を実行する電子辞書装置が実現される。
[第3実施形態]
以下、図17〜図20を参照して、本発明に係る表示制御装置を電子辞書装置3に適用した第3実施形態について詳細に説明する。
電子辞書装置3の外観構成は、第1実施形態の電子辞書装置1の外観構成と同じである。以下、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略し、本実施形態の特徴部分を中心に説明する。
図17は、電子辞書装置3の機能構成を示すブロック図であり、第1実施形態の電子辞書装置1のブロック図(図4参照)において、第1字母変換プログラム81を第3字母変換プログラム83に置き換え、RAMのジャンプ元最長抽出文字列記憶領域65をジャンプ元抽出文字列記憶領域65bに置き換えた構成である。
CPU50は、ROM80より第3字母変換プログラム83を読み出し、実行することにより、第3字母変換処理を実行する。第3字母変換処理の内容は、フローチャート(図18参照)を参照して詳細に後述するが、ここで簡単に処理内容の特徴について説明する。
説明情報が表示された画面において、CPU50は説明情報中にハングル文字が含まれる場合、当該ハングル文字を完成型コードから組み合わせ型コードに変換する。CPU50はユーザのジャンプキー13の押下に応じて、画面上の先頭の字母を反転表示させる。この反転表示をCPU50は、ユーザのカーソルキー15の押下操作に応じて移動させる。反転表示がハングル文字の位置にある場合、CPU50は反転表示を字母単位で移動させ、それ以外の場合は文字単位で移動させる。反転表示開始位置及び反転表示終了位置が指定されると、反転表示範囲を字母列として取り出し、この字母列と、韓日辞書DB95内の見出語を字母分割した字母列とを比較して前方一致検索を行う。この前方一致検索において適合する字母列に対応する見出語の一覧を表示し、この見出語一覧の中からユーザが一の見出語を選択すると、選択された見出語に対応する説明情報を韓日辞書DB95から読み出して表示させる。
次に、電子辞書装置3の動作を説明する。図18は、CPU50が第3字母変換プログラム83に従って実行する処理である第3字母変換処理の動作を説明するためのフローチャートである。また、図19及び図20は第3字母変換処理の際に表示部30に表示される画面の一例を示した図である。第3字母変換処理は、図9の第1字母変換処理において、ステップA15の後にステップD17、D19を追加し、ステップA25、A30、A35をそれぞれステップC25、C30、C35に置き換え、ステップA50を無くし、ステップA55の後にステップC57を追加した処理である。第3字母変換処理の流れを、図19及び図20の画面例を参照しながら以下詳細に説明する。
説明情報を表示させた後(ステップA15)、CPU50は説明情報中にハングル文字があるか否かを判断する(ステップC17)。ハングル文字があれば(ステップC17;Yes)、CPU50は文字コード変換テーブル91を使用して、当該説明情報中のハングル文字を全て完成型コードから組み合わせ型コードに変換する(ステップC19)。CPU50はユーザによるジャンプキー13の押下に応じて(ステップA20)、説明情報が表示された画面の先頭の字母を反転表示させる(ステップC25)。そして、CPU50は、この反転表示をカーソルキー15の押下に応じて、該当する方向に字母単位で移動させる。尚、反転表示がハングル文字以外の位置にあるときは、文字単位で移動させる。
図19は、ステップC25時点の画面例を示す図であり、見出語CH191と、当該見出語の説明情報とが表示された画面において、ユーザによりジャンプキー13が押下され、その後カーソルキー15の押下操作により反転表示が移動された画面例である。画面40には、「韓日辞典」の辞書名称401の下に、見出語CH191と、当該見出語の説明情報が表示されている。また、ジャンプキー13の押下された当初説明情報中の最初の字母の位置に表示されていた反転表示403は、ユーザのカーソルキー15の押下操作により、字母CH192の位置に移動されている。
ステップC25の後、ユーザにより訳/決定キー14が押下されると(ステップC30)、CPU50は反転表示されている字母を反転表示開始位置とする。CPU50は、カーソルキー15の押下操作に従って反転表示を字母単位で推移させる。尚、反転表示がハングル文字以外の位置にあるときは、文字単位で推移させる。その後、ユーザにより訳/決定キーが押下されると(ステップC35)、CPU50は、反転表示範囲の末尾の字母を反転表示終了位置とする。そして、CPU50は、反転表示開始位置から反転表示終了位置までの文字列を取出し、ジャンプ元抽出文字列としてジャンプ元抽出文字列記憶領域65bに記憶する。CPU50は、ジャンプ元抽出文字列がハングル文字であるか否かを判定する(ステップA40)。ハングル文字でなければ(ステップA40;No)、通常のジャンプ処理へ移行する(ステップA45)。ジャンプ元抽出文字列がハングル文字である場合(ステップA40;Yes)、CPU50は、ステップC19において組み合わせ型コードに変換されているジャンプ元抽出文字列を、ハングル字母変換テーブル93を使用して字母分割し、一連の字母列を作成する(ステップA55)。CPU50は作成された一連の字母列中から反転表示範囲の字母列を取出し(ステップC57)、ジャンプ元字母列として、ジャンプ元字母列記憶領域67に記憶する(ステップA60)。
図20は、反転表示範囲の指定方法を説明するための図であり、反転表示開始位置が指定された図19において、ユーザのカーソルキー15の押下操作に従って、反転表示範囲が推移していく様子を示した画面例である。ステップC30において反転表示開始位置が指定された後、ユーザがカーソルキー15の右方向キーを1回押下する度に、反転表示範囲が1字母分拡大される。例えば、反転表示開始位置CH201が指定された図20(a)の画面において、ユーザがカーソルキー15の右方向キーを1、2、3、4、5、6回押下すると、反転表示開始位置を含めてそれぞれ2、3、4、5、6、7字母目の字母が反転表示されていく(図20(b)〜(g)参照)。そして、図20(g)において、ユーザが訳/決定キー14を押下すると、反転表示開始位置CH201から反転表示終了位置CH202までの反転表示された範囲CH203がジャンプ元字母列として取り出される(ステップC57)。
尚、ステップC59において、ハングル文字を構成する字母の1部が反転表示されている状態で反転表示終了位置が指定された場合であっても、反転表示範囲の字母列をそのまま取り出す。例えば、図20(b)において初声子音、中声母音及び終声子音からなる1文字目のハングル文字のうち、初声子音CH201と中声母音CH203のみが反転表示され、終声子音は反転表示されていない。この状態で訳/決定キー14が押下された場合、初声子音CH201と中声母音CH203とからなる字母列CH204がジャンプ元字母列として取り出される。このとき終声子音は反転表示されていないので、ジャンプ元字母列には含まれない。
以上、第3実施形態を説明したが、第3実施形態によれば、見出語の説明情報が表示された画面においてジャンプキー13を押下し、訳/決定キー14及びカーソルキー15の押下操作を行うことで、反転表示開始位置と反転表示終了位置とを字母単位で指定する。そして、指定された反転表示範囲の字母列が抽出され、この字母列と前方一致する字母列に対応する見出語が韓日辞書DB95から読み出されて一覧表示される。
このように、電子辞書装置3において、ユーザはジャンプキー13の押下の後、訳/決定キー14及びカーソルキー15の押下操作により、任意の文字列を検索対象として指定する。また、当該検索対象について字母単位での前方一致検索を行うため、韓国語の不規則に変化した動詞類語について検索する場合であっても、当該動詞類語の原形を検索できる。よって、柔軟に検索対象の指定ができ、且つハングル文字を構成する各字母列に従って、適切な検索を実行する電子辞書装置が実現される。
[第4実施形態]
以下、図21〜図22を参照して、本発明に係る表示制御装置を電子辞書装置4に適用した第4実施形態について詳細に説明する。
電子辞書装置4の外観構成は、第1実施形態の電子辞書装置1の外観構成と同じである。以下、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略し、本実施形態の特徴部分を中心に説明する。
図21は、電子辞書装置4の機能構成を示すブロック図であり、第1実施形態の電子辞書装置1のブロック図(図4参照)において、原形字母列記憶領域68をRAM60に追加し、RAMのジャンプ元最長抽出文字列記憶領域65をジャンプ元抽出文字列記憶領域65bに置き換え、第1字母変換プログラム81を第4字母変換プログラム84に置き換えた構成である。
CPU50は、ROM80より第4字母変換プログラム84を読み出して実行することにより、第4字母変換処理を実行する。第4字母変換処理の内容は、フローチャート(図22参照)を参照して詳細に後述するが、ここで簡単に当該処理の特徴について説明する。
説明情報が表示された画面において、CPU50は説明情報中にハングル文字が含まれる場合、当該ハングル文字を完成型コードから組み合わせ型コードに変換する。そして、ユーザのジャンプキー13の押下に応じて、画面上の先頭の字母を反転表示させる。この反転表示をユーザのカーソルキー15の押下操作に応じて移動させる。反転表示がハングル文字の位置にある場合、反転表示を字母単位で移動させ、それ以外の場合は文字単位で移動させる。反転表示開始位置と終了位置とが指定された場合、反転表示範囲の字母列をジャンプ元字母列として取り出す。
そして、CPU50は、ジャンプ元字母列の末尾に原形語尾を追記する。この追記後の字母列と韓日辞書DB95内の見出語を字母分割した字母列とを比較して、完全一致検索を行う。また、原形語尾を追記する前の字母列と見出語を字母分割した字母列とを比較して、完全一致検索を行う。これらの検索において検索された見出語を一覧表示させる。この見出語一覧の中からユーザが一の見出語を選択すると、選択された見出語に対応する説明情報を韓日辞書DB95から読み出して表示させる。
次に、電子辞書装置4の動作を説明する。図23は、CPU50が第4字母変換プログラム84に従って実行する処理である第4字母変換処理の動作を説明するためのフローチャートである。第4字母変換処理は、図9の第1字母変換処理において、ステップA15の後にステップD17及びD19を追加し、ステップA25、A30、A35をそれぞれステップD25,D30、D35に置き換え、ステップA50を無くし、ステップA55の後にステップD57を追加し、ステップA60の後に、ステップD61及びD63を追加し、ステップA65をD65に置き換え、ステップA75及びA80を無くした処理である。第4字母変換処理の流れを以下詳細に説明する。
説明情報を表示させた後(ステップA15)、CPU50は説明情報中にハングル文字があるか否かを判断する(ステップD17)。ハングル文字があれば(ステップD17;Yes)、CPU50は文字コード変換テーブル91を使用して、当該説明情報中のハングル文字を全て完成型コードから組み合わせ型コードに変換する(ステップD19)。そして、ユーザによるジャンプキー13の押下に応じて(ステップA20)、CPU50は説明情報が表示された画面の先頭の字母を反転表示させる(ステップD25)。CPU50は、この反転表示をカーソルキー15の押下に応じて、該当する方向に字母単位で移動させる。尚、反転表示がハングル文字以外の位置にあるときは、文字単位で移動させる。
ステップD25の後、ユーザにより訳/決定キー14が押下されると(ステップD30)、CPU50は反転表示されている字母を反転表示開始位置とする。CPU50は、カーソルキー15の押下操作に従って反転表示を字母単位で推移させる。尚、反転表示がハングル文字以外の位置にあるときは、文字単位で推移させる。その後、ユーザにより訳/決定キーが押下されると(ステップD35)、CPU50は、反転表示範囲の末尾の字母を反転表示終了位置とする。そして、CPU50は、反転表示開始位置から反転表示終了位置までの文字列を取出し、ジャンプ元抽出文字列としてジャンプ元抽出文字列記憶領域65bに記憶する。CPU50は、ジャンプ元抽出文字列がハングル文字であるか否かを判定する(ステップA40)。ハングル文字でなければ(ステップA40;No)、通常のジャンプ処理へ移行する(ステップA45)。ジャンプ元抽出文字列がハングル文字である場合(ステップA40;Yes)、CPU50は、ステップD19において組み合わせ型コードに変換されているジャンプ元抽出文字列を、ハングル字母変換テーブル93を使用して字母分割し、一連の字母列を作成する(ステップA55)。CPU50は作成された一連の字母列中から反転表示範囲の字母列を取出し(ステップD57)、ジャンプ元字母列として、ジャンプ元字母列記憶領域67に記憶する(ステップA60)。
ステップA60の後、CPU50は、ジャンプ元字母列の末尾に原形語尾を追記した字母列を原形字母列として原形字母列記憶領域68に記憶する(ステップD61)。ステップD61の後、CPU50は原形字母列と完全一致する見出語字母列953に対応する見出語951を韓日辞書DB95から読み出す(ステップD63)。そして、CPU50はジャンプ元字母列と完全一致する見出語字母列953に対応する見出語951を韓日辞書DB95から読み出す(ステップD65)。
以上、第4実施形態を説明したが、第4実施形態によれば、見出語の説明情報が表示された画面において、当該説明情報中にハングル文字が含まれる場合は、当該ハングル文字全てが、完成型コードから組み合わせ型コードに変換される。そして、ジャンプキー13を押下し、訳/決定キー14及びカーソルキー15の押下操作を行うことで、反転表示開始位置及び反転表示終了位置を字母単位で指定する。反転表示範囲が字母列として抽出される。
この字母列の末尾に原形語尾が追記され、追記後の字母列と見出語を字母分割した字母列とを比較し、完全一致する字母列に対応する見出語が韓日辞書DB95から読み出される。また、原形語尾が追記される前の字母列と見出語を字母分割した字母列とを比較し、完全一致する字母列に対応する見出語が韓日辞書DB95から読み出される。原形字母が追記される前の字母列において末尾の1字母が削除され、再度これらの検索が実行され、追記前の字母が無くなるまでこれらの検索が繰り返し実行される。そして、これらの検索において読み出された見出語が韓日辞書DB95から読み出されて一覧表示される。
このように、電子辞書装置4において、ユーザはジャンプキー13の押下の後、訳/決定キー14及びカーソルキー15の押下操作により、表示画面中の文字列の中から任意の字母列を検索対象として指定できる。また、電子辞書装置4は、字母単位で完全一致検索を行うため、字母単位での前方一致検索を行うよりも検索結果の候補は絞られる。更に、電子辞書装置4は、原形語尾の字母を追記して字母単位で完全一致検索を行うため、韓国語の不規則に変化した動詞類語について検索する場合、当該動詞類語の原形をより効率よく検索できる。よって、柔軟に検索対象の指定ができ、且つハングル文字の構成に適った、適切で効率的な検索を実行する電子辞書装置が実現される。
[変形例]
第1実施形態及び第2実施形態において、電子辞書装置1、電子辞書装置2及び電子辞書装置3は、説明情報を表示させた後、ジャンプキー13が押下される前に当該説明情報中のハングル文字の文字コードを変換することとしてもよい。具体的には、図9、図15及び図18のフローチャートにおいて、ステップA50を無くし、ステップA15の後に、説明情報中にハングル文字があるか否かを判断するステップを追加し、ハングル文字がある場合は、当該ハングル文字を完成型コードから組み合わせ型コードに変換するステップを実行する。これらの電子辞書装置は予め説明情報中のハングル文字を変換しておくため、反転表示位置を指定した後の処理に対応するプログラムのコード数が少なくなり、ユーザが範囲指定するときの応答性が良くなる。
第3実施形態において、電子辞書装置3はジャンプ元最長抽出文字列を字母分割して一連の字母を作成した後、当該字母列と、見出語を字母分割した字母列とを比較して字母単位で完全一致検索を行い、更に原形語尾の字母を追記した字母列と、見出語を字母分割した字母列とを比較して字母単位で完全一致検索を行うこととしてもよい。具体的には、図17のブロック図において、RAM60に原形語尾を追記した字母列を記憶するための領域を設ける。そして、図18のフローチャートにおいて、ステップA60の後に、分割した検索対象の字母列に原形語尾を追記するステップと、追記後の字母列について完全一致検索を行うステップとを追加する。また、ステップA65を、原形語尾を追記する前の字母列について完全一致検索を行うステップに置き換える。この電子辞書装置において、ユーザはジャンプキー13の押下の後、訳/決定キー14及びカーソルキー15の押下操作により、任意の字母列を検索対象として指定できる。また、この電子辞書装置は、字母単位で完全一致検索を行うため、字母単位での前方一致検索を行うよりも検索結果の候補は絞られる。更に、この電子辞書装置は原形語尾の字母を追記して字母単位で完全一致検索を行うため、韓国語の不規則に変化した動詞類語について検索する場合、当該動詞類語の原形がより効率よく検索される。よって、柔軟に検索対象の指定ができ、且つハングル文字の構成に適った、適切で効率的な検索を実行する電子辞書装置が実現される。
尚、上記の電子辞書装置は、文字コードの変換及び検索対象の単語の字母分割を、所定のテーブルを使用することで行っているが、テーブルを使用せず、プログラム中のコードのみで同内容の処理を行う構成でもよい。
また、検索対象がハングル文字である場合に、当該単語を字母分割して検索しているが、検索対象に漢字を含む場合に、検索対象の各漢字を、当該漢字を構成する部首に分割して、検索することとしてもよい。漢字以外に、ヒエログリフやトンパ文字等、1文字が複数の構成部位から構成される文字についても、本発明を適用可能である。
更に、電子辞書装置を表示制御装置の適用例として説明したが、辞書機能を有する電子機器であれば、本発明を、携帯電話機やパソコン、PDA(Personal Digital Assistants)等にも適用可能である。